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[8月18日・ロジャースセンター]
シアトル・マリナーズ7-0トロント・ブルージェイズ

 今シーズンMLBデビューを飾った菊池雄星投手が、自身26度目の先発登板、8月18日の登板で初の完封勝利を挙げました。
 相当に早い完封達成だと思います。

 この日の投球内容は、9イニング・96球を投げて、被安打2、与四球1、奪三振8という堂々たるもので、ほぼ「完璧」なピッチングでしょう。

 試合後、菊池投手は「直球が良かった」とコメントしています。
 持ち味であるストレートの出来が良かったのです。
 
 キレのあるストレートが、相手打者にとっては「打てる」と感じさせるものであったからこそ、早いカウントで手を出して来てくれたのです。
 しかし、容易には打てない「キレ」が備わっていたことになります。
 結果として、100球未満の少ない球数で9イニングを投げ切ることが出来ました。

 これは、MLBの先発投手に「最も望まれる投球」ということになると思います。
 5ヵ月という時を要して、あるいは「僅か5ヶ月」で、菊池投手はMLBに適応したといっても良いのでしょう。

 ストレートでMLBの打者を抑え込むことができるようになった菊池雄星投手の、一層の飛躍が期待されます。


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 8月20日のゲームを終えて、プロ野球の2019年ペナントレースも各チーム残り約30試合となりました。
 8月20日終了時点の、両リーグの順位を見てみましょう。

[セントラルリーグ]
1位 巨人 63勝46敗2引分 
2位 DeNA 58勝53敗3引分 6ゲーム差
3位 広島 58勝54敗3引分 6.5ゲーム差
4位 阪神 51勝57敗6引分 11.5ゲーム差
5位 中日 49勝61敗2引分 14.5ゲーム差
6位 ヤクルト 46勝66敗2引分 18.5ゲーム差

[パシフィックリーグ]
1位 ソフトバンク 63勝47敗4引分
2位 西武 58勝53敗1引分 5.5ゲーム差
3位 楽天 54勝54敗4引分 8.0ゲーム差
4位 ロッテ 54勝56敗3引分 9.0ゲーム差
5位 日本ハム 53勝55敗5引分 9.0ゲーム差
6位 オリックス 51勝56敗5引分 10.5ゲーム差

 セ・リーグの1位巨人とパ・リーグの1位ソフトバンクは、共に一時期2位チームの激しい追い上げに遇い、特に巨人は2位と0.5ゲーム差まで詰め寄られるギリギリの状況が続きましたが、8月に入って勝ち星が先行するようになり、両チームとも2位チームとの差を広げ、「マジック点灯」が時間の問題となっています。

 両チームは結局のところ「首位に立って以降、その座を明け渡すことなく来ている」ところが共通しています。やはり、総合力が上位なのでしょう。

 また、両チームの勝ち数・負け数は、驚くほど似ています。

 さらに、両リーグの2位チームの勝ち星・負け数も58勝53敗で全く同じです。
 不思議な感じさえする優勝争いとなっているのです。

 両リーグで異なるのは、3位以下のチームの戦い振りでしょう。
 セ・リーグは、3位の広島も巨人と6.5ゲーム差に追い縋っていますが、4位・阪神以下のチームは、やや差を広げられています。
 クライマックスシリーズへの進出3チームが、ほぼ固まっている状況なのです。

 一方のパ・リーグは、3位楽天から6位オリックスまでの差が2.5ゲームと、まだまだ順位の変動が十分に考えられます。3位でクライマックスシリーズに進出する可能性は、どのチームにもあるのです。

 7月には「風雲急を告げ」ていた2019年のペナントレースですが、8月20日時点では、相当に落ち着いた形になりました。

 巨人とソフトバンクが優勝に向けて、2019年シーズンをどのように仕上げていくか、そしてクライマックスシリーズに向けて、どのようにチームの体制を構築して行くのか、、その2チームに待ったをかけるチームが登場するのか、に注目したいと思います。

 アメリカPGAツアー2018~19年シーズンの最終戦、ツアーチャンピオンシップトーナメントbyコカコーラが、8月22日、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ郊外のイーストレイクゴルフクラブを舞台に開幕します。

 例年通りの最終戦ですが、今年からレギュレーションが大きく変わりました。

 プレーオフ第2戦のBMWチャンピオンシップまでのポイントランキング順に「ハンディキャップ」が明示される方式になったのです。
 「衝撃的なルール」だと感じます。

 1年間戦って来て、BMW選手権までのランキング1位はジャスティン・トーマス選手ですが、このトーマス選手はいきなり「10アンダー」から4日間のプレーを開始するのです。
 同様に、ランキング2位のパトリック・キャントレー選手は「8アンダー」から、同3位のブルックス・ケプカ選手は「7アンダー」から、4位のパトリック・リード選手は「6アンダー」から、5位のロリー・マキロイ選手は「5アンダー」から、トーナメントに入るのです。

 そして、ランキング6位から10位の選手は「4アンダー」から、11位から15位の選手(松山英樹選手はここです)は「3アンダー」から、16位から20位の選手は「2アンダー」から、21位から25位は「1アンダー」から、26位から30位はイーブンパーで、初日の1番ティーのティーイングショットに臨むことになります。

 例えば、松山選手とトーマス選手には、最初から「7打差」が付いているというルールです。

 年間王者を決めるという戦いにおいては、360日の成績と最後のトーナメントの成績をどのように「年間成績」に反映させるかという、難しいテーマが常に存在します。
 フェデックスカップとプレーオフ制度が導入された2007年から、様々な取組が行われてきました。

① 観客の分かり易さ

 昨年までのツアー選手権大会では、それまでに積み上げられたポイントに、最終戦の「大きなポイント」が加算されて合計点を出し比較して、年間王者を決めるという方式でした。
 
 そのポイントの配分方法が毎年のように変更されていた印象があります。
 例えば、戦前のポイント上位5名がツアー選手権大会で優勝すれば、他の選手の成績に係わらず年間王者となるが、ポイントが6位以下の選手が優勝した場合には、上位の選手の順位(例えば戦前のポイント1位の選手がツアー選手権で2位に入った場合)によっては、年間王者の行方が分からないといった事態が、発生していたのです。
 実際に、ツアー選手権大会の優勝者と年間王者が別々のプレーヤーという年も、ありました。

 近年は、ツアー選手権大会で付与されるポイントの比重が高くなり、大会優勝者と年間王者が同じ選手というケースが多かったように感じます。

 いずれにしても、ツアー選手権大会の観客の立場からすれば、眼前で行われているプレー・成績と、年間王者との関係を把握することが、とても難しかったことは事実でしょう。

 一方で、BMW選手権大会までに、あるいはプレーオフに入る前までの、11ヵ月間で積み上げてきたポイントが重視されるべき、それこそ「年間王者」であろうという意見、「プレーオフおよび最終戦・ツアー選手権のポイントが大き過ぎる」という見方があったことも事実です。

 また、PGAやフェデックス社の立場からすると、プレーオフシリーズやツアーチャンピオンシップトーナメントに注目が集まるように、プレーオフの3大会、特に最終戦にポイントを重く配したいというニーズがあるのも、無理のないところです。

 2007年以降、毎年のように「このバランス」についての議論が交わされ、様々な形が採用・試行されてきたわけです。

 そして、ついに、「スタート前からハンディキャップ」を付するという、2019年大会の方式が採用されたのです。
 この方式ならば、目の前で行われているプレーのストローク順位がそのまま年間王者を決める競い合いとなりますので、観客には、とても分かり易いのです。

 他方で、「スタートする前からアンダーパーの選手が居る、それも『10打差』といった大差」があるのは、ゴルフ競技には馴染まないのではないか、といった意見も出てくることが予想されます。

 ツアー選手権大会2019は、PGAにとって、世界中のプロゴルフトーナメントにとっても、大きな挑戦なのであろうと感じます。

 とても興味深い取組です。

② プレーヤーにとっても挑戦し甲斐が有る方式ではないか。

 2018年までの方式ですと、例えばポイント30位で出場した選手が年間王者となるためには、まず自身がツアー選手権大会で優勝して、戦前のポイント1位から5位位までの選手が、軒並み25位以下の成績に成らなくてはならないという、あまり起こりそうもない事態が必要であったように記憶しています。(毎年のようにレギュレーションが変わりましたので、古い記憶かもしれません)

 それと比べると、2019年方式は、単純に言えば「10打差を逆転すれば誰にでも優勝のチャンスが有る」のです。
 出場するプレーヤーにとっても、「やりがいがある方式」になっているように思います。

 「10打差」は、4日間のプレーにおいては「1日2.5打」詰めて行けば並ぶことができます。
 世界トップクラスのプレーヤーを相手に、1日2.5打平均で詰めて行くのは、もちろん至難の技ですが、追いかけるプレーヤーが目の前でその差を明確に把握しながら、プレーを行うことができるところは、とても面白いのではないでしょうか。

 2019年大会は、プレーヤーにとっても、新方式の意義が分かる大会なのです。

 新方式による2019年ツアー選手権大会の「年間王者」関連ボーナスは、優勝者が約15億9千万円(1,500万ドル。1ドル=106円換算)、2位が約5億3千万円(500万ドル)、3位が約4億2千万円(400万ドル)と報じられています。桁違い、気が遠くなるような高額です。

 全てのプロゴルファーにとっての「世界最大の夢」が、PGAツアーのフェデックスカップ「年間王者」であることは、間違いないのでしょう。
 もし、最終日・最終ホールで1打を巡る争いとなれば、極めて明確な「超高額な1打=例えば1打10億円のパッティング」が現出することになります。
 
 2019年のツアーチャンピオンシップトーナメントは、例年以上に面白くなりそうです。


[8月20日・準決勝第2試合]
星稜9-0中京学院大中京

 今大会NO.1投手、星稜高チームの奥川投手が先発し、見事な投球を魅せて7回まで中京学院大中京高打線を抑え込みました。
 8回からは寺沢投手に替わり、寺沢投手も8・9回の2イニングをしっかりと抑え、星稜が完封勝ちを収めました。

 星稜打線も、3回戦までの得点力不足から立ち直り、準々決勝に続いて、十分な得点を挙げました。
 3回裏二死からの9番・山瀬選手のタイムリーヒットが、試合を決めた一打でしょう。

 「終盤の逆転」で勝ち上がってきた中京チームも、奥川投手の「超高校級」のピッチングの前に沈黙を余儀なくされ、得点差が付いてからは、やや戦意を失った感もありました。

 やはり、どんなに強力な打線でも、素晴らしい投手が好調な時には、打ち込むのは、本当に容易なことでは無いのでしょう。

 さて、星稜チームは決勝に駒を進めました。

 決勝では「骨太」の強力打線を誇る履正社チームとの一戦です。
 履正社打線は、春の甲子園2019緒戦で奥川投手に完全に抑え込まれた(17三振)経験を踏まえて、鍛え上げてきたとも報じられています。

 今大会NO.1投手・奥川投手と履正社打線の激突は、「鉾と盾」の対決にも観えます。
[8月20日・準決勝第1試合]
履正社7-1明石商

 今大会屈指の好投手・中森投手と強力・履正社打線の対決が注目された試合でしたが、履正社高チームの打力が勝りました。

 ここまで「全てのゲームを1点差」で勝ち抜いてきた明石商高チームとしては、このゲームも接戦に持ち込む必要があった訳ですが、1回表の履正社の攻撃が、明石商の思惑を一気に打ち破った印象です。

 1回表、履正社の1番・桃谷選手がセンターオーバーの三塁打。このゲームの流れに対する、物凄いインパクトでした。
続く2番・池田選手のレフトへのタイムリーヒットで、あっという間に先制します。
 4番の井上選手がヒットで続き、5番・内倉選手がライトへのツーベースで2-0とリードを広げます。そして6番・西川選手がレフト前タイムリーヒットを放って、履正社は4-0とリードしたのです。

 150km/hを超えるストレートを擁して、連打を打つのはなかなか難しいと言われていた中森投手が「落ち着く暇」を与えない、一気の攻めでした。

 この「4点」で履正社チームはゲームを支配した、のでしょう。

 履正社先発の岩崎投手は、1回裏、明石商1番の来田選手にホームランを許しましたが、結局この1失点で完投しました。
 準々決勝・関東一チームとのゲームの清水投手といい、履正社には「完投できる」、それも甲子園大会の準々決勝・準決勝という「重いゲーム」を投げ切る力の有る投手が複数居るというのは、凄いことだと思います。

 打線に話を戻します。
 準決勝までの履正社チームの勝ち上がりを観ると、緒戦が11-6、第2戦が7-3、第3戦が9-4、準々決勝が7-3、準決勝が7-1と、「余裕を持って勝利するに必要十分な得点」を挙げているというか、それだけの得点しか挙げていない、ように感じます。
 別の言い方をすれば「無駄な点は取らない」ということなのかもしれません。
 まだ、「余力」さえ感じるのです。

 スイングの鋭さ、打球の速さ、どれを取っても履正社チームの打線は「骨太」です。

 春の大会ベスト4という、甲子園のマウンド経験も十分な好投手、中森投手でも抑えられませんでした。

 2019年夏の甲子園の履正社打線を抑え込むのは、本当に容易なことでは無いのでしょう。

[BMW選手権・8月15日~18日・メダイナC.C.(イリノイ州)]
1位 ジャスティン・トーマス選手 25アンダーパー
2位 パトリック・カントレー選手 22アンダー
3位 松山英樹選手 20アンダー
4位 トニー・フィナウ選手 18アンダー
5位 ジョン・ラーム選手 16アンダー
5位タイ ブラント・スネデカー選手 16アンダー

 松山英樹選手が、今季のプレーオフ第2戦・BMW選手権大会で3位の好成績を収め、8月22日~25日にかけて開催される、今季PGAツアー最終戦・ツアー選手権大会の出場権を得ました。

 BMW選手権に、フェデックスポイントランキング33位で臨んだ松山選手は、この大会で好成績を収めない限り、ポイント上位30選手しか出場できないツアー選手権には進めないところでした。

 「正念場」のトーナメントでしたが、松山選手は2日目に新コースレコードの「63」を叩き出して首位に立つと、最終の4日目も63打でラウンドして、3位に食い込みました。
 この好成績でポイントを積み上げ、ランキングも15位として、堂々と最終戦の出場権を得たのです。

 毎年書きますが、このツアー選手権大会に出場する「30名のゴルファー」が、現在の世界のトップ30なのです。
 その大会に、松山選手は「6年連続」で出場することになります。

 2019年のツアー選手権出場選手で、6年連続以上に連続で出場しているのは、ダスティン・ジョンソン選手(11年連続)とパトリック・リード選手(6年連続)と松山選手の3名だけです。
 松山選手の「6年連続の価値」がいかに重いか、お分かりいただける事実でしょう。
 松山選手は、6年間に渡って「世界トップ30の地位」を維持していることになります。

 2019年のツアー選手権には、タイガー・ウッズ選手も、フィル・ミケルソン選手も、ジョーダン・スピース選手も、ジェイソン・デイ選手も、参加できません。
 ポイント30位以内に入ることができなかったのです。
 毎期のPGAツアー最終戦であるツアーチャンピオンシップトーナメントに出場したかどうか、というのは直近1年間の「PGAツアーにおける成績」を如実に表しているのです。

 調子を上げてきている、我らが松山英樹選手のツアー選手権2019における大活躍が、期待されます。

[8月18日・準々決勝第2試合]
中京学院大中京6-3作新学院

 終盤の逆転劇で勝ち進んでいる中京高チームが、この試合でも7回・8回に集中打を魅せて、見事な逆転勝利を掴みました。

 2-3と1点差に迫った中京は、8回裏4番・藤田選手、5番・小田選手、6番・不後選手が四球を選び、無死満塁のチャンスを掴みました。
 作新学院高チームとしては、藤田選手に四球を与えた、先発・林投手を三宅投手に交替しての連続四球は、残念なことでしょう。とはいえ、林投手には疲労の色が濃かったので、止むを得なかったと感じます。

 打席には、中京チームのマウンドを守る元選手が立ちました。
 そして、元選手がレフトポール際に満塁ホームランを放ったのです。
 
 事実は小説よりも奇なり、と言いますが、本当に劇的なホームランでした。

 それにしても、2回戦の北照高チームとの試合の7回裏一挙4点、3回戦・東海大相模高チームとの試合の7回表一挙7点、そしてこのゲームの7・8回の6点と、中京チームの終盤の得点力は本物ということでしょう。
 「東の横綱」とも言われた東海大相模をねじ伏せたゲームも、決してフロックでは無いことを証明してくれました。

 また、中京チームのこのゲームの陰の立役者が「投手陣」であったことも、間違いないところでしょう。
 不後・元・赤塚・元と繋いで、強打の作新打戦を3点に抑え込んだのです。

 3回戦で18点を叩き出している作新打戦は、勢いに乗せれば「何点でも取る」タイプですから、初回に4番の石井選手に3ランホームランが飛び出した時には、「攻め捲る野球」が再び観られるかと感じましたが、不後投手はその後の作新の攻撃を丁寧に捌きました。
 そして6回を終っても追加点が取れない作新学院チームに、やや「焦り」が生じたとしても不思議ではありません。
 一方で、今大会を投げ抜いてきていた林投手の球威が落ちて来ていた=疲労が蓄積されていたのです。

 この状況で、「終盤の中京」が牙を剥いたことになるのでしょう。

 中京学院大中京は、今大会最大の躍進チームとなりました。
 準決勝でも、良いゲームを魅せていただけることでしょう。

[8月17日・第2試合]
星稜4-1智弁和歌山(延長14回タイブレーク)

 好ゲームでした。

 両チームの投手が頑張り、試合は1-1のまま延長に入りました。
 同点のまま延長12回を終って、今大会初めてのタイブレークに突入したのです。

 タイブレークの13回表裏、14回表裏の両チームの攻撃では、無死1・2塁からランナーを進めることが出来ませんでした。
 当然ながら「送りバント」戦法が使われるわけですが、4度のトライで4度共、セカンドランナーがサードで刺されました。
 やはり、まだタイブレークにおける「攻撃側のノウハウ」が出来上がっていないという印象。一方、守備側は、特に智弁和歌山高チームに顕著に観られた、1塁手と3塁手の猛ダッシュが効果的でした。この守備に対する攻撃側の戦法のバリエーションが少ないのです。

 試合は、延長14回裏、1死1・2塁から福本選手が左中間スタンドに3ランホームランを叩き込み、サヨナラ勝ちを収めました。打った瞬間、外野手の頭上を超えることが分かる素晴らしい打球でしたから、星稜高チームの勝利は観えましたが、その打球がフェンスをも超えたのです。
 劇的な結末でした。

 戦前の予想通り、星稜・奥川投手VS智弁和歌山打線という展開となりましたが、奥川投手は好調なピッチングを続けました。6連続を含めて、次々と三振を奪い、智弁打線に付け入る隙を与えませんでした。

 しかし、こういう超高校級の投手を擁するチームに有りがちな「得点力不足」が、星稜チームにもあるのです。
 今大会の緒戦も1-0・奥川投手完投という、何が起こるか分からない甲子園大会においては「薄氷を踏むような勝利」でした。

 このゲームでも、奥川投手に2点を取ってあげることが出来れば、ある意味では「楽勝」出来る程に、奥川投手は好調だったのですが、星稜打線は4回裏に1点を取ることしか出来ませんでした。

 甲子園大会においては、1点では勝利は覚束ないのです。
 
 6回表、智弁和歌山打線がワンチャンスをものにして同点としました。
 奥川投手のストレートをライトに運んだ西川選手の打撃は見事でしたし、智弁和歌山チームの「意地」が感じられるタイムリーでした。

 星稜チームは、その後もチャンスを創りますが得点することが出来ず、奥川投手は強打の智弁和歌山チームを、僅か3安打に抑え込みました。

 7回の攻防の頃から奥川投手から笑顔が消えました。

 おそらく、この頃から右足ふくらはぎの状態が良くなかったのであろうと思います。
 9回頃の奥川投手には「疲労」の色が観えましたので、試合の帰趨は全く分からない状況になったと感じました。

 智弁和歌山チームの小林・矢田・池田の3投手も懸命の投球を続け、9安打を浴びながらも星稜打線を1点に押さえ込みました。
 素晴らしい守備であったと思います。

 11回、奥川投手の脚の変調は誰の眼にも明らかでした。
 水を大量に飲み、アミノバイタルでしょうか、粉状のものも補給しました。
 そして12回のマウントに向かいました。
 そして「回復していた」ように観えました。奥川投手にひとつのノウハウが積み上がった瞬間であったかもしれません。

 タイブレークに入ってからは、試合はどちらのチームに傾いても不思議は有りませんでしたが、14回裏に星稜チームの10安打目・福本選手のホームランが飛びだしたのです。

 果てしなく続くかに観えたタイブレークが幕を閉じました。

[8月13日・第4試合]
敦賀気比19-3国学院久我山

 敦賀気比高チームの猛打が爆発し、22安打を放って19点を挙げ圧勝しました。

 驚くような「ビッグイニング」が有った訳では無く、初回3点、2回3点、3回2点、5回2点、7回4点、9回5点と、毎回のように得点を重ねた打線は、まさに「どこからでも点が取れる」チームであることを証明してみせた形でしょう。

 チームが「攻め続けた」ゲームにおいて、3番、一塁手の杉田翔太郎選手が大記録を達成しました。
 1回にライト前ヒットを打っていた杉田選手は、2回ライトに2塁打、3回センターにヒット、5回にライトに三塁打、そして9回表の打席を迎えたのです。既に4安打を重ねていた杉田選手は、ここでライトに2ランホームランを放ったのです。
 単打→二塁打→(単打)→三塁打→本塁打の5安打という、見事なサイクルヒットでした。
 101回の大会史上6人目の快挙です。

 杉田選手は、9回の打席で「ホームランを狙って」打ったのでしょうか。

 チームが大量リードしていましたから、狙って行きやすい環境ではありましたが、ホームランというのは、どんな状況であっても、狙って打てるものでは無いでしょうから、あの瞬間、杉田選手に「野球の神様が舞い降りていた」のかもしれません。

 さて、3回戦・8月17日の仙台育英戦の初回、後頭部に死球を受けた杉田選手は、病院に運ばれました。
 検査の結果、幸い異常は無く、試合の途中でベンチに戻りましたが、ゲームには戻れませんでした。

 敦賀気比チームは接戦の末、敗れました。

 杉田選手の退場が、ゲーム展開にどのような影響を与えたのかは分かりませんが、絶好調だった杉田選手にとっては、こうした形で甲子園の大舞台を去るのは、本当に残念なことだったのでしょう。

[8月14日・神宮球場]
ヤクルト15-2 DeNA

 ヤクルトスワローズがDeNAベイスターズをスイープしたゲームで、山田哲人選手が今季の30号ホームランを放ちました。

 これで、ユーティリティプレーヤーの勲章とも呼ばれる「30・30」(同一シーズン、打率3割、本塁打30本、盗塁30個)の、自身4度目のクリアに向けて、本塁打部門をクリアしたのです。
 同日現在で、盗塁は25個、打率は.281といずれも射程に入っていますので、今後の活躍が期待されます。

 山田哲人選手が初めて「30・30」を達成したのは、2015年シーズンでした。
 この時は、打率.329、38本塁打、34盗塁でした。
 2度目は2016年シーズン。
 この時は、打率.304、38本塁打、30盗塁。
 3度目は、2018年シーズン。
 この時は、打率.315、34本塁打、33盗塁でした。
 (ちなみにこの3シーズンは、OPSも1.027、1.032、1.014と「1」をクリアしています。OPS「1」越えは、MLBにおいても、各シーズン各リーグに0~3人位しかいないハイレベルな数値です)

 過去の3度も、ギリギリでは無く、高い水準のクリアだと思いますが、2019年シーズンもとても良いペースでしょう。
 気の早いメディアでは「40・40」(40本塁打・40盗塁)の可能性もあると報じられています。「40・40」となれば、日本プロ野球史上初のことです。

 加えて、「4度目の30・30」は、MLBにおいても例が有りません。

 私達は、凄いプレーヤーをリアルタイムに観る幸運に恵まれているのでしょう。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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