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 温故知新2020陸上競技編その13です。

 陸上競技の男子トラック競技には3つの障害種目があります。
 110mハードル、400mハードル、3,000m障害、です。

 110mHは1896年の近代オリンピック第1回アテネ大会から、400mHは1900年の第2回パリ大会から、3,000m障害は1920年のアントワープ大会から、正式種目となっています。
 3,000m障害競走は、110mH・400mHと比べれば新しい種目ということになりますが、それでもとても長い歴史を有する種目なのです。
 オリンピックで実施されるようになった当初、パリ1924~ベルリン1936までの間は、フィンランドチームの選手が4連覇しています。フィンランドのお家芸だったのです。

 3,000m障害は、3,000mを走る間に「28回」障害を越え、「7回」水濠を越えなければなりませんから、約80mに1回障害物か水濠が在ることになります。
 男子の障害物の高さは91.4cmと相当高く、水濠の深さは70cm(男女共通)です。
 障害物は、ハードル種目と違い、ぶつかっても倒れる構造では無いので、激しくぶつかれば、ランナーが転倒します。大きな怪我に繋がる怖れもあります。
 従って、3,000m障害においては、障害物は「ぶつかってはならない物」なのです。
 
 さて、第2次世界大戦前はフィンランドチームが強かった種目ですが、戦後は次第にケニアチームが強さを魅せるようになりました。

 今回も、ローマ1960から観て行きます。
 金メダリスト名、記録の順です。

・ローマ1960 ズジスワフ・クジュシェコヴィアク選手(ポーランド) 8分34秒2
・東京1964 ガストン・ローランツ選手(ベルギー) 8分30秒8
・メキシコシティ1968 アモス・ビウォット選手(ケニア) 8分51秒0
・ミュンヘン1972 キプチョゲ・ケイノ選手(ケニア) 8分23秒6
・モントリオール1976 アンデルス・ヤーデルード選手(スウェーデン) 8分08秒02(世界新記録)
・モスクワ1980 ブロニスワフ・マリノフスキ選手(ポーランド) 8分09秒7
・ロサンゼルス1984 ジュリアス・コリル選手(ケニア) 8分11秒80
・ソウル1988 ジュリアス・カリウキ選手(ケニア) 8分05秒51
・バルセロナ1992 マシュー・ビリル選手(ケニア) 8分08秒84
・アトランタ1996 ジョセフ・ケター選手(ケニア) 8分07秒12
・シドニー2000 ルーベン・コスゲイ選手(ケニア) 8分21秒43
・アテネ2004 エゼキエル・ケンボイ選手(ケニア) 8分05秒81
・北京2008 ブライミン=キプロプ・キプルト選手(ケニア) 8分10秒34
・ロンドン2012 エゼキエル・ケンボイ選手(ケニア) 8分18秒56
・リオデジャネイロ2016 コンセスラス・キプルト選手(ケニア) 8分03秒28(オリンピック新記録)

 まずは、「ケニアチームの強さ」に驚きます。
 ロス1984から「オリンピック9連覇」中。
 陸上競技において、21世紀に入ってからを含めて、これほどの連覇は他にありませんし、他の競技を観ても、なかなかお目にかかれない圧倒的強さでしょう。
 継続中であることも、素晴らしいところです。
 バルセロナ1992とアテネ2004では「表彰台独占」も示現していますし、金メダルを含めて2つのメダルを獲得した大会も「6」に及びます。信じられないような強さなのです。

 さらには、少数の強いアスリートによって連勝が続いているわけでは無いところも、凄いところです。この9連覇中に2勝しているのはエゼキエル・ケンボイ選手だけですし、次々に新しいランナーが登場している感があります。
 3,000m障害に対しての国としての強化体制が確立されているとともに、様々なノウハウが蓄積され活かされていることも間違いないでしょう。

 20世紀の終盤から、アフリカ諸国、特に、エチオピアとケニアの選手たちが、国際大会における長距離種目において強さを魅せていることはご承知の通りですが、ことこの種目については、エチオピアチームの影も無く、「ケニア1強」なのです。
 世界中で行われている種目において、これだけ独占的な強さを継続していることは、ある意味では「不思議」なことでしょう。

 ご承知の通り、3,000m障害には、他の中・長距離種目同様に「駆け引き」が存在しますから、オリンピック決勝という大舞台で記録が更新されることは、ほとんどありません。どのランナーも「オリンピックチャンピオン」の称号を目指して、全ての力と知恵を集中するのです。
 そうした中で、モントリオール1976においてヤーデルード選手が世界新記録で優勝したことは、特筆に値します。ヤーデルード選手のパフォーマンスは、3,000m障害の記録を20秒位縮めたようにさえ感じられるのです。

 現在の世界記録は、2004年9月にサイフ・サイード・シャヒーン選手(カタール←ケニア出身)がマークした7分53秒63です。
 既に、15年以上前に叩き出された記録ですから、21世紀のオリンピック決勝において「7分台」が出ても、何の不思議も無いのですけれども、やはり「オリンピックチャンピオンの重み」に向けての「駆け引き」の存在が、とても大きいのでしょう。

 東京2021において、オリンピック史上初の「7分台」が出るのでしょうか。

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 サンデーバックナインに入って、トップタイの10アンダーパーに、一時は7名が並ぶ大接戦となりました。
 さすがはPGAツアー、さすがはメジャートーナメント、と感じましたが、それにしても「トップタイに7プレーヤー」というのは、観た記憶が無い程の競り合い。
 その競り合いから抜け出したのは、2019年にデビューしたばかりの23歳の新鋭、アメリカのコリン・モリカワ選手でした。

[8月9日・通算成績・TPCハーディングパーク(カリフォルニア州・サンフランシスコ)]
1位 コリン・モリカワ選手 267打 13アンダーパー
2位タイ ダスティン・ジョンソン選手 11アンダー
2位タイ ポール・ケーシー選手(イングランド) 11アンダー
4位タイ スコッティ・シャフラー選手 10アンダー
4位タイ ジェイソン・デイ選手(オーストラリア) 10アンダー
4位タイ トニー・フィナウ選手 10アンダー
4位タイ ブライソン・デシャンボー選手 10アンダー
4位タイ マシュー・ウルフ選手 10アンダー

 どこから誰が抜け出すのか、全く予想が付かない展開の中、コリン・モリカワ選手は「2つのミラクルショット」を魅せてくれました。

① 14番ホール・パー4の第3打をチップインバーディ。

 第2打を打って、グリーンに相当距離を残した第3打でした。砲台気味に観えるグリーンでしたから、モリカワ選手は高く打ち上げるアプローチショット。これがグリーンを捉えてホールに向かって転がり、そのまま入りました。

 大ピンチからのミラクルショット。

 アプローチショットが「寄らず入らず」のボギーの可能性が十分にあった状況でしたから、これは本当に大きな一打でした。
 メジャータイトルをグイッと引き寄せたスーパーショットだったのです。

 テレビ解説の丸山茂樹プロは「何か持ってるな」とコメントしました。

② 16番ホール・パー4のワンオン・イーグル

 16番ホールは294ヤード、距離の無いパー4でした。この大会に出場する選手ならば、大半の選手が「ワンオン」可能な距離ですし、我らが松山茂樹選手も4日間通してワンオンを狙って行ったと思います。

 しかし、メジャートーナメントの距離の無いパー4となれば、いくつものトラップが仕掛けられているのは当然のことでしょう。なかなかワンオンには成功できないのです。

 体格面では決して大きくは無く、所謂「飛ばし屋」では無いモリカワ選手にとっては、自らの1番ウッドの飛距離に合った距離のパー4でしたから、しっかりと打って行った最終日のティーショットは、トラップの間を縫ってグリーンヒット、転がったボールは、カップ手前2.5mに止まりました。

 スーパーショット!

 ラインも「ほぼ真っ直ぐ」の良い位置でしたから、慎重に読んだモリカワ選手は、このパッティングを綺麗に決めました。(僅かにスライスしてからストレートのラインでした)

 凄まじい競り合いの中でのイーグルは、「勝負を決めた」のです。
 この状況下、まさにミラクルなイーグルはコリン・モリカワ選手の「星の強さ」を感じさせると言えば、少し大袈裟でしょうか。

 本大会は、PGA2019~20シーズン唯一のメジャートーナメントですから、現在の世界ゴルフ界を代表するプレーヤーが集結しました。
 そして、サンデーバック9においては、ジャスティン・ジョンソン選手、ジェイソン・デイ選手、トニー・フィナウ選手といった現在のPGAを代表するプレーヤーと、コリン・モリカワ選手、スコッティ・シャフラー選手、マシュー・ウルフ選手といった、デビューしたばかりの「新世代」の争いとなったのです。
 そして、「新世代」のモリカワ選手が優勝を捥ぎ取りました。

 23歳のモリカワ選手は、2019年にデビューし、既にPGAツアーで2勝を挙げていました。メジャーは、2019年の全米オープン以来の2戦目、全米プロは初出場でしたが、これを制したのです。
 「23歳でのメジャー制覇」は、ジャック・ニクラウス選手、タイガー・ウッズ選手、ロリー・マキロイ選手に続いて、史上4人目の快挙でもありました。

 日系アメリカ人で、カリフォルニア大学バークレー校出身のコリン・モリカワ選手は、「優れたショットメーカー」でしょう。力みの無いフォームから、とても正確で美しいショットが生れます。その精神面、極めて冷静なプレーも印象的です。この大会において、唯一「(メジャー制覇への)プレッシャーの存在」を感じさせたのは、最終日18番・パー4の第2打でしょうか。珍しく左に引っ張ったように観えました。下半身の動きが少し悪かったのかもしれません。
 しかし、このショットとて、スイング中に修正して、そのミスを最小限に抑えていたように観えました。(ピン位置と反対側のリスクが低いと考えられる)グリーン右サイドを狙ったであろうショットは、ピン奥4mをヒットしたのです。

 さて、モリカワ選手を始めとする「新世代」の選手達は、アマチュア時代の輝かしい経歴から「黄金世代」と呼ばれることもあります。
 これらの「若き精鋭」達は、今後のPGA、世界ゴルフ界を牽引する存在となるかもしれません。
 その活躍が大いに期待されるのです。

 我らが松山英樹選手は、4アンダー・22位タイで大会を終えました。
 1日目のラウンドを観て、決して調子は悪くないと感じましたし、実際、次第にスコアを伸ばすラウンドを披露していましたから、3日目の午前中に2バーディを奪い「トップと2打差」に迫った時には、最終日の競り合いへの参加が期待されました。
 その「慎重なプレー振り」が、好調時を彷彿とさせたのです。

 その松山選手にとって惜しまれるのは、3日目の13番・14番の連続ボギーでしょう。
 12番~14番は、このコースでも最も難しいホールの連続ですから、止むを得ないという見方もあるのでしょうが、「メジャータイトル挑戦に向けての最終日午後の競り合いへの参加資格」を得るためには、どうしてもクリアしなければならなかったところでしょう。

 注目のタイガー・ウッズ選手は、1アンダー・37位タイでトーナメントを終えました。
 ところどころに、見所十分なプレーを魅せるのですけれども、「タイガーチャージ」を観ることは出来ませんでした。
 長袖の服を身に付けてのプレーが多かったので、「寒さ」が影響したのかもしれません。

 新型コロナウイルス禍の中の異例づくめの全米プロゴルフ選手権2020は、「新時代の到来」を予感させる大会でした。

 アメリカンリーグALとは異なり、ナショナルリーグNLの方は、消化ゲーム数がチーム毎に大きく異なります。
 チーム関係者に「新型コロナウイルス感染者」が出てしまった場合にはゲームが行われませんから、そうしたチームが複数出ると、相手チームを含めて、ゲーム開催に大きな影響が出てしまうのです。

 アトランタ・ブレーブスやシンシナティ・レッズ、ロサンゼルス・ドジャーズのように、15ゲームを消化しているチームがある一方で、セントルイス・カージナルスは僅か5ゲーム、フィラデルフィア・フィリーズは8ゲームしか消化していません。
 従って、各地区の順位と言う面ならば、不透明な要素が大きいと観るべきなのでしょう。

[東地区]
1位 フロリダ・マーリンズ 7勝2敗 勝率.773
2位 アトランタ・ブレーブス 9勝6敗 1.0ゲーム差
3位 フィラデルフィア・フィリーズ 4勝4敗 2.5差
4位 ニューヨーク・メッツ 6勝9敗 4.0差
5位 ワシントン・ナショナルズ 4勝7敗 4.0差

[中地区]
1位 シカゴ・カブス 10勝3敗 勝率.769
2位 シンシナティ・レッズ 7勝8敗 4.0ゲーム差
3位 ミルウォーキー・ブリュワーズ 5勝7敗 4.5差
4位 セントルイス・カージナルス 2勝3敗 4.0差
5位 ピッツバーグ・パイレーツ 3勝12敗 8.0差

[西地区]
1位 コロラド・ロッキーズ 11勝3敗 勝率.786
2位 ロサンゼルス・ドジャーズ 10勝5敗 1.5ゲーム差
3位 サンディエゴ・パドレス 8勝7敗 3.5差
4位 サンフランシスコ・ジャイアンツ 7勝9敗 5.0差
5位 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 6勝9敗 5.5差

 中地区のカブスは、打力・投手力共に充実していますから、今期の中地区の主役でしょう。ダルビッシュ有投手も、勝ち星を積み重ねていただきたいと思います。
 秋山翔吾選手が所属するレッズは、2位確保という戦いを目指すのではないでしょうか。MLBの投手に慣れて行けば、秋山選手の大活躍が期待されるところです。

 西地区のロッキーズとドジャーズの争いは、最後まで続くと思います。
 戦力が充実している両チームの戦いは、見所十分でしょう。

 東地区は、5年目ドン・マッティングリー監督のチーム創りの成果が出てきています。
 一方で、総合力ならばブレーブスが上にも観えます。この地区も、最後まで優勝と2位を巡る厳しい戦いが続くのでしょう。
 2019年の世界一チーム・ナショナルズは、戦力ダウンを指摘されていますが、それにしても最下位は残念な位置です。反攻が期待されます。

 試合消化が進んでいないチームも多いNL。
 残念ながら、「2020年を象徴するようなシーズン」が進行している訳ですが、ゴールに向かっての展開は、本当に不透明です。
 60試合に縮小された、2020年のレギュラーシーズンですが、8月8日終了時点のアメリカンリーグAL各地区の順位を観て行きましょう。
 シーズンの1/4位を終えた形ですから、例年ならば40試合前後を消化した時期ということになります。

[東地区]
1位 ニューヨーク・ヤンキース 10勝5敗 勝率.667
2位 ボルチモア・オリオールズ 7勝7敗 2.5ゲーム差
3位 タンパベイ・レイズ 7勝8敗 3.0差
4位 トロント・ブルージェイズ 5勝7敗 3.5差
5位 ボストン・レッドソックス 5勝9敗 4.5差

[中地区]
1位 ミネソタ・ツインズ 10勝5敗 勝率.667
2位 デトロイト・タイガース 7勝5敗 1.5ゲーム差
3位 クリーブランド・インディアンズ 9勝7敗 1.5差
4位 シカゴ・ホワイトソックス 8勝7敗 2.0差
5位 カンザスシティ・ロイヤルズ 6勝10敗 4.5差

[西地区]
1位 オークランド・アスレティックス 11勝4敗 勝率.733
2位 ヒューストン・アストロズ 6勝8敗 4.5ゲーム差
3位 テキサス・レンジャーズ 5勝8敗 5.0差
4位 ロサンゼルス・エンゼルス 5勝10敗 6.0差
5位 シアトル・マリナーズ 5勝11敗 6.5差

 シーズン開幕直後は、東地区のヤンキースと中地区のツインズが走り、両地区ともに早々に地区優勝が決まってしまうのではないかと心配?されましたが、ここに来て、ヤンキースは勝ったり負けたり、ツインズは3連敗を喫するなど、両チームとも他チームとの差が縮まってきました。

 一方で西地区は、アスレティックスが8連勝として一気に抜け出しにかかっています。
 2位アストロズとの「4.5ゲーム差」は、東地区と中地区のトップと最下位の差と同じです。

 アスレティックスは、打力はAL中位くらいなのですが、投手力が上位にいて、さらに競り合いでの強さが目立ちます。
 別の見方をすれば、圧倒的な戦力で連勝している訳では有りませんから、まだまだ他のチームの反撃の余地があるということなのでしょうか。

 ヤンキースは相変わらずの強力打線が力を発揮していますから、今後も東地区の主役を続けそうです。
 ツインズも、本塁打数でヤンキースとトップを争うなど、打力のチームですが、こちらはチーム打率はそれほど高くありませんから、投手陣の踏ん張りが目立っている形でしょう。前田健太投手の活躍が、一層期待されるところです。

 エンゼルスは、相変わらずの先発投手不足が解消されていません。
 最下位争いから抜け出すのは、容易なことでは無いでしょう。

 今シーズンは「各地区2位」が大事なポジションとなります。
 勝率5割未満でもポストシーズン進出の可能性が十分にあるわけですから、最後の最後まで激しい戦いが繰り広げられることでしょう。
 7月25日に今期初登板したダルビッシュ投手が、その後2試合に登板し、2連勝を挙げました。

[7月31日・リグレーフィールド]
シカゴ・カブス6-3ピッツバーグ・パイレーツ

[8月5日・カウフマンスタジアム]
シカゴ・カブス6-1カンザスシティ・ロイヤルズ

 ダルビッシュ投手は、7月31日には6イニング・86球を投げ、被安打2、奪三振7、与四死球1、失点0でした。
 8月5日は、7イニング・93球を投げ、被安打5、奪三振4、失点1という内容でした。

 7月25日には、4イニング・73球・失点3で負け投手になっていますが、登板を重ねるにつれて、投球数も増え、ボールの威力も増加している印象です。
 コントロールも良くなっていて、8月5日のゲームでは、内角への150km台後半のストレートで三振を奪っています。
 糸を引くような素晴らしい速球でした。

 2012年にMLBデビューを果たしたダルビッシュ有投手も、今シーズンで8年目を迎えました。
 2012年シーズンは16勝9敗・防御率3.90、2013年は13勝9敗・防御率2.83、と大活躍を魅せましたが、2014年以降はなかなか思うようなプレーは出来ていないと感じます。

 そして、「本当にもったいない」とも思います。

 先発ピッチャーとしての能力であれば、ダルビッシュ有投手はMLB屈指であろうと考えています。

 コンディションがとても良いように感じられる2020年は、「復活」のシーズンになって欲しいものです。

 今シーズン唯一のメジャートーナメント、全米プロゴルフ選手権2020(第102回)が開幕しました。

 全英オープン2020が中止となり、マスターズ大会2020と全米オープン大会2020が今秋に開催時期が変更になったために、PGAツアー2019~20シーズンのメジャー大会は全米プロ2020のみとなったのです。
 
 当然のことながら、現在の世界のトップゴルファーが一堂に集う、極めて高いフィールドの大会となりました。
 その出場メンバーを観るだけでも嬉しくなってしまうトーナメントなのです。

[8月6日・大会1日目・TPCハーディングパーク(7,234ヤード・パー70)]
1位 ジェイソン・デイ選手(オーストラリア) 65打・5アンダーパー
1位タイ ブレンドン・トッド選手
3位 バド・コーリー選手 4アンダー
3位タイ ブレンダン・スティール選手
3位タイ マイケルロレンゾ・ベラ選手(フランス)
3位タイ スコッティー・シェフラー選手
3位タイ マーティン・カイマー選手(ドイツ)
3位タイ ザンダー・シャウフェレ選手
3位タイ ブルックス・ケプカ選手
3位タイ ジャスティン・ローズ選手(イングランド)

20位タイ タイガー・ウッズ選手 2アンダー

48位タイ 松山英樹選手(日本) イーブンパー

90位タイ 石川遼選手(日本) 2オーバー

 1日目のトップは、ブレンドン・トッド選手とジェイソン・デイ選手が△5で並びました。
 そして、「1打差に10選手」という、いかにもPGAツアーという形で上位が犇めきあっています。
 「1打の重み」という言葉がありますが、それは、世界最高のゴルフツアーPGAにおいて、最も良く分かることなのです。PGAツアーにおいては、例えば30cmのパッティングをうっかり外してしまったり、罰打を受けてしまったりしていては、勝利は到底覚束ないのです。

 タイガー・ウッズ選手も出場し、初日は20位タイという「絶好の位置」につけました。
 さすが、という感じがします。

 日本からは、松山選手と石川選手が出状していますが、両選手とも、1日目は出遅れました。
 松山選手は2バーディ・2ボギーのイーブンでしたが、その2バーディは共にチップインバーディでした。放送を見る限り、パッティングの調子は決して悪くないと思いますので、2日目以降の巻き返しが十分に期待できます。
 久しぶりにPGAツアー・メジャー大会に臨む石川選手の活躍にも期待です。

 この他にも、12位タイ(3アンダー)にトニー・フィナウ選手、20位タイにアダム・スコット選手(オーストラリア)、ブライソン・デシャンボー選手、33位タイ(1アンダー)にジャスティン・ジョンソン選手、48位タイにジョン・ラーム選手(スペイン)、ロリー・マキロイ選手(北アイルランド)、68位タイ(1オーバー)にジャスティン・トーマス選手、90位タイにフィル・ミケルソン選手、109位タイ(3オーバー)にリッキー・ファウラー選手、ジョーダン・スピース選手、等々、注目プレーヤーが目白押しなのです。

 2日目以降の戦いが、本当に楽しみです。

 それにしても、会場のTPCハーディングパークの「絵」が、とても印象的です。
 メジャートーナメントで使用されるのは初めてではないかと思いますが、「絵」の中核をなしている「糸杉」が、良く効いていて、コースのアイデンティティとなっています。

 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに存するコースですが、コース全体に配されているアンジュレーションというか、「平らなところが殆ど無い」造作が、アメリカンコースのひとつの典型でしょう。
 フェアウェイの芝の色や、高速でありながら登りならばしっかり止まるグリーンなど、メジャートーナメントのコースの「格」をも感じさせるコースでしょう。

 「この雰囲気は別のコースでも・・・」と感じ、調べてみたところ、あの「ザ・オリンピック・クラブ」(全米オープン開催5度を誇る名門・難関コース)と同じ、サム・ホワイティング氏の設計とのこと。
 また、2つのコースは近隣に存するとのことですので、いくつかの理由により似ているのかもしれません。

 久しぶりのメジャートーナメントを、思い切り楽しみましょう。

 再開されたYBCルヴァンカップ2020のグループリーグ第2節が、8月5日一斉に行われました。

[8月5日・駅前不動産スタジアム]
横浜FC 1-0サガン鳥栖

 このゲームに、「キング・カズ」三浦知良選手が先発出場したのです。

 2020年のJリーグ公式戦に、三浦知良選手が登場するのは初めて。
 53歳5ヵ月10日での出場でした。
 そして、後半18分までプレーしました。

 これまでの大会最年長出場記録を10年7ヵ月も更新したと報じられています。
 まさに異次元の新記録ですが、これも横浜FCが今季からJ1に昇格したことがベースとなっているものですから、やはり前期のチームの活躍が大きかったのです。

 「キング・カズ」のプレーは、これはもう、いつものように超一流です。
 運動量やスピードは、全盛期と比べれば落ちたことは止むを得ないことですが、ゲームに臨んでの「感覚」は、日本サッカー史上屈指のプレーヤーならではのものだと感じます。

 前半30分、三浦選手はゴール前に居て、右からのクロスボールに、低い位置でのヘディングシュートを魅せました。
 これは惜しくも、相手ゴールキーパーの正面をつきゴールとはなりませんでしたけれども、このシュートは、前半両チームが放った唯一の「枠を捉えた」シュートだったのです。

 三浦選手の体は、ほとんどピッチと平行に飛んでいて、そのヘッドで捉えた正確なシュートでした。
 こうした「一瞬のプレー」は、全盛時に引けを取らないものだと感じます。

 さて、次はJ1リーグにて「キング・カズ」の躍動を観たいものです。
 もちろん、「カズダンス」も披露していただきたいと思います。
 
 温故知新2020陸上競技編その12です。

 三段跳びは、ホップ→ステップ→ジャンプと3回跳んで、その距離を競う競技です。
 1896年の近代オリンピック第1回アテネ大会から、男子三段跳びは正式種目となっています(現在の三段跳びとは、少し違う競技内容だったようですが)から、「3回跳んで距離を競う」という競技は、相当古くから行われていたと思われます。

 ホップとステップは同じ足(例えば、右足で踏み切った場合にはステップも右足で跳ぶ)使って跳び、ジャンプは別足(前例なら左足)で飛びます。
 3つのジャンプの中で、最も距離を稼げるのは、ホップかジャンプで、これは選手ごとに異なります。
 私の記憶では、ホップが一番距離が出る選手の方が多いと思いますが、これはもちろん「跳躍方法・跳び方」にもよりますので、21世紀に入ってからの傾向は、ジャンプが一番距離が出るようになっているのかもしれません。

 跳躍距離の原動力となっているのは「助走のスピード」、助走により得られる運動エネルギーであることは間違いないでしょう。
 この運動エネルギーと踏切の筋力・角度・スピードのバランスの上で、素晴らしい跳躍が生まれることになります。

 ステップは、ホップとジャンプを上手く繋ぐものであると思います。
 ホップで大きな距離を得て、ジャンプで大きな距離を得る為に、助走のスピードを極力維持し、決してバランスを崩すことなど無いように、ステップを跳ぶ必要があります。

 オリンピックの決勝ともなると、それぞれのジャンパーが個性豊かな跳躍を魅せてくれますし、良い記録が出た試技は、誰が見ても美しく力強いものとなります。
 観ていて、本当に楽しい種目なのです。

 さて、今回も1960年ローマ大会から観て行こうと思います。
 金メダリスト名、記録の順です。
・ローマ1960 ヨゼフ・シュミット選手(ポーランド) 16m81cm
・東京1964 ヨゼフ・シュミット選手(ポーランド) 16m85cm
・メキシコシティ1968 ヴィクトル・サネイエフ選手(ソビエト) 17m39cm
・ミュンヘン1972 ヴィクトル・サネイエフ選手(ソビエト) 17m35cm
・モントリオール1976 ヴィクトル・サネイエフ選手(ソビエト) 17m29cm
・モスクワ1980 ヤチェク・ウドミュー選手(ソビエト) 17m35cm
・ロサンゼルス1984 アル・ジョイナー選手(アメリカ) 17m26cm
・ソウル1988 フリスト・マルコフ選手(ブルガリア) 17m61cm
・バルセロナ1992 マイク・コンリー選手(アメリカ) 17m63cm
・アトランタ1996 ケニー・ハリソン選手(アメリカ) 18m09cm
・シドニー2000 ジョナサン・エドワーズ選手(イギリス) 17m71cm
・アテネ2004 クリスチャン・オルソン選手(スウェーデン) 17m79cm
・北京2008 ネルソン・エボラ選手(ポルトガル) 17m67cm
・ロンドン2012 クリスチャン・テイラー選手(アメリカ) 17m81cm
・リオデジャネイロ2016 クリスチャン・テイラー選手(アメリカ) 17m86cm

 まず、ヴィクトル・サネイエフ選手の3連覇が眼に入ります。
 サネイエフ選手は、モスクワ1980でも銀メダルを獲得していますから、もう少しで4連覇というところまで迫ったのです。
 その安定した実力と長いキャリアは、三段跳び史上に燦然と輝くものでしょう。

 また、これだけデリケートな種目ですから、オリンピックという大舞台で世界新記録を叩き出すことは、容易なことでは無いのですが、サネイエフ選手はメキシコシティ1968において17m39cmという、世界新記録で優勝しています。
 本当に勝負強いアスリートだったのです。

 2連覇のジャンパーは2人居ます。
 ヨゼフ・シュミット選手とクリスチャン・テイラー選手です。
 サネイエフ選手を加えると、3ジャンパーが複数の金メダルを獲得していることになります。やはり、安定した実力を得るためには、相応の時間が必要な種目であり、逆に言えば、一度世界のトップクラスの実力を具備してしまえば、長くトップクラスのジャンパーとして戦って行けるということなのかもしれません。

 記録を観れば、メキシコシティ1968において、サネイエフ選手が17m~17m50cmに記録を引上げ、ロサンゼルス1984までは、その水準で金メダルが争われています。
 そして、ソウル1988において、フリスト・マルコフ選手が「17m50cmの壁」を破り、その後は17m51cmを越える水準で、金メダル争いが繰り広げられています。
 史上唯一の「18m越えの金メダル」は、アメリカのケニー・ハリソン選手が、アトランタ1996で叩き出しています。
 この大会の銀メダリストは、シドニー2000を制するジョナサン・エドワーズ選手でした。
 エドワーズ選手も17m88cmという、シドニー2000の優勝記録を上回る好記録を出したのですが、ハリソン選手には及びませんでした。

 男子三段跳びにおいては「18mジャンパー」というのは、大変な尊称です。
 まだ、世界中で18m(ホップ・ステップ・ジャンプの3跳躍平均6m)を越えたことが有るジャンパーは一桁の人数しか居ません。
 18m29cmの世界記録は、1995年8月のイェーテボリ世界陸上において、ジョナサン・エドワーズ選手がマークしました。それは、本当に美しい跳躍でした。
 その後25年間に渡って、誰もこの記録を越えることが出来ないのです。
 まさに「伝説になりつつあるジャンプ」なのです。

 ところで、男子三段跳びは「陸上競技において日本選手がオリンピック3連覇」している唯一の種目です。

・アムステルダム1928 織田幹雄選手 15m21cm(オリンピックにおける日本選手団初の金メダル)
・ロサンゼルス1932 南部忠平選手 15m72cm
・ベルリン1936 田島直人選手 16m00cm(世界新記録)

 これは、日本陸上界にとって、永遠に語り継がれる3連覇でしょう。
 ロス1932では大島鎌吉選手が銅メダルを、ベルリン1936では原田正夫選手が銀メダルを獲得しています。2大会連続の複数メダル獲得ですから、まさに「お家芸」だったのです。

 この頃、日本選手は5度に渡って世界新記録をマークし、「16mの壁」を破ったのは田島直人選手でした。

 「お家芸」の復活を望むには、現在の世界と日本の差はとても大きいのですけれども、私は三段跳びが日本人向きであることは、これらの記録が証明していると思います。
 いつの日にか、オリンピック決勝の舞台で、日本のジャンパーがメダルを争うシーンを観てみたい、また、その可能性は十分にあるとも考えているのです。
 大相撲2020年7月場所は、照ノ富士の優勝で幕を閉じました。

 三賞受賞力士は、以下の通りです。
・殊勲賞 西関脇・御嶽海、東小結・大栄翔、東前頭17枚目・照ノ富士
・敢闘賞 東関脇・正代
・技能賞 東前頭17枚目・照ノ富士

 これらの力士に、西大関・朝乃山を加えた力士たちが、7月場所の骨格であったことは、間違いないでしょう。

 そして、KaZブログが選ぶ7月場所の最優秀力士=MVPは、西小結・隠岐の海です。

 7月場所を9勝6敗で終えた隠岐の海ですが、その取組内容は秀逸でした。

 初日の横綱・白鵬戦、5日目の正代戦、6日目の御嶽海戦、7日目の大栄翔戦、9日目の朝乃山戦、隠岐の海はいずれの取組でも敗れましたが、どの一番も見所十分。
 どの一番にも「勝つチャンス」があったと思います。

 場所中に35歳の誕生日を迎えたベテランですが、現在でも「大関取り」を目指していると伝えられていますし、その強さはいささかも衰えないというか、7月場所では強さを増しているようにさえ観えました。
 何より見事だったのは、稽古不足もあってか、10日目以降に疲れが出て、精彩を欠く相撲が増えた中で、隠岐の海は「元気一杯」の取口を披露してくれたことです。
 7月場所の15日間で唯一残念だったのは、千秋楽の玉鷲戦でしょうか。
 東土俵際から押し返した際に、右のまわしを取ることが出来ず、西土俵際における、玉鷲の逆転を許したことは、今場所の隠岐の海にとって、唯一の痛恨の失敗であったように感じます。
 それ程に、充実した土俵を展開していただいたのです。

 7月場所の相撲を今後も継続することが出来れば、「大関取り」も夢ではないと思います。

 大関・朝乃山については、色々なご意見があるのでしょうが、私は「良くやってくれた」と思います。
 横綱、大関4力士の内3力士が途中休場した場所で、孤軍奮闘した新大関の活躍は、大袈裟に言えば「大相撲の秩序」を維持してくれた形でしょう。
 14日目の照強戦が惜しまれますが、これは照強の乾坤一擲の技を褒めるべきであろうと考えます。

 先ほども書きましたが、今場所は「10日目以降の体力・持久力」の差が、相撲の内容に大きく影響しました。
 十分な稽古が出来ない状況下、各力士の「心持ち」と「トレーニングの工夫」が試された場所だったのかもしれません。

 こうした状況は、今後もしばらく続くのでしょう。

 2020年は、ここまで3場所が開催され、2場所が幕尻力士の優勝、1場所が横綱の優勝となっています。

 次の場所では、大関・関脇・小結の優勝が観てみたいものです。

 8月2日に千秋楽を迎えた、大相撲2020年7月場所は、前頭17枚目の照ノ富士が13勝2敗で優勝しました。

[8月2日・千秋楽・東京両国国技館]
照ノ富士○-(寄り切り)-●御嶽海

 離れて取れば御嶽海、四つになれば照ノ富士が有利と予想されていた一番でした。
 次の大関候補と言われている御嶽海が、そう簡単には、照ノ富士にまわしを許すまいとも考えられましたから、御嶽海がやや有利であろうとも観られていました。

 しかし、立合い直後に照ノ富士は御嶽海の左上手を取りました。朝乃山との一番とは異なり、やや深い位置でしたが、これも照ノ富士の作戦通りだったようです。

 御嶽海はもろ差しから一気に出るという狙いを持っていたようですが、前に出る圧力ならば照ノ富士が圧倒していました。
 右上手も取り、外四つから一気に押して、あっという間に御嶽海を寄り切りました。
 堂々たる取口でした。

 この相撲で最も素晴らしかったのは、照ノ富士の「前に出る圧力」でした。
 その圧力は、全盛時に引けを取らないものであったと感じます。

 照ノ富士は優勝決定後のインタビューで、「相撲を続けてきた良かった」とコメントしました。
 元大関の力士が、故障と病気で5場所連続休場に追い込まれ、序二段まで番付を落としたことは、番付により全く扱いが異なる大相撲の世界においては、「耐え難い屈辱」であったと推測されますし、糖尿病や肝臓・腎臓の疾患により、大関時代と比べて著しく低下した体力を考え合わせれば、「引退」しても何の不思議も無かったことでしょう。

 幕ノ内から十両へ、十両から幕下へ、降格することと同時に引退する力士も多く、それは「プライド」の面からも、何も恥じる必要はないことでしょうが、照ノ富士はその選択をしませんでした。

 もちろん、ご家族や親方、関係者の皆さんの様々な形での励まし、援助が大きな力となったことは間違いないのでしょうが、何より大きな要因は、照ノ富士自身の「気持ちの強さ」と、的確な故障・病魔との戦いの日々、であったと考えます。

 この大相撲史に刻まれる「大復活」は、照ノ富士自身の「心身の強さ」で成し遂げたものなのです。

 テレビを観ていて、少し泣いてしまいました。

 それにしても、幕ノ内最高優勝に関連する沢山のトロフィー・商品を受け取る度に(正確には2品に1回であったと思いますが)、呼び出しの方が、照ノ富士の掌にアルコール系消毒剤と思われる液体を噴射し、照ノ富士は掌を揉むようにして洗浄していました。

 何度、掌を揉み、洗浄したことでしょう。

 表彰式に使用する数々の品は、事前に入念に消毒されていたに違いないと思いますが、それでもなお土俵上の受け渡しの際にも消毒するという念の入れよう。
 新型コロナウイルス禍における大相撲本場所を象徴する対応であったと、改めて感じ入りました。

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