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HOME   »  フィギュア四大陸選手権・宇野昌磨選手逆転優勝
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 2月10日、ショートプログラムSP4位でフリースケーティングFSに臨んだ宇野昌磨選手が、完成度の高いプレーを魅せて逆転優勝を飾りました。

 総合順位は以下の通り。
1位 宇野昌磨 総合得点289.12 SP91.76・FS197.36
2位 金博洋 同273.51 SP92.17・FS181.34
3位 ヴィンセント・ジョウ 同272.22 SP100.18・FS172.04

 SPで約8点の差を付けられて4位だった宇野選手が、総合では14点以上の差を付けて勝っているのですから、宇野選手のFSの演技が「圧倒的なもの」であったことが良く分かります。
 197点を超えるFSというのは現在の世界最高点ですし、羽生結弦選手の最高点演技を約7点上回る、世界フィギュア史上に刻まれる好プレーでした。

 大会前、右足首の再三の「捻挫」の為に、練習不足が指摘されていた宇野選手は、SPではその不安が表れた形でした。
 軸足、ジャンプ時に着氷する足である右足の足首が故障している状態では、満足な演技が出来ないのは自然なことで、今回は「無理をしないで」欲しいと感じていました。

 しかし、FSの6分間練習に登場した宇野選手の「眦を決した」様子を観た時、「全力を投入」するつもりであることがよく分かりました。3月の世界選手権に向けて治療を優先し「無理をしない」ということではなく、この大会で全ての力を出し尽くす、怪我の悪化リスクを考えない姿勢が、全身から溢れていました。

 そしてそのFSの演技は、本当に素晴らしいものでした。

 3回トライした4回転ジャンプは全て成功、ステップ、スピンのシークエンスも完璧、唯一のミスと言える「3回転+1オイラー+3回転」の最後の3回転ジャンプでしたが、この演目は基礎点が15点を超える難度の高いものであり、この演目の出来栄え点はマイナス1点以上となっていましたので、逆に言えば、この演目を上手く熟すことができればプラス2点以上の出来栄え点を獲得することが十分可能であり、それは「FS200点越え」に結び付くものです。
 新採点基準における「FS200点越え」の可能性を感じさせる演技であったことになります。
 200点越えはもちろん、世界中の誰も達成していない領域・高みです。

 今回の四大陸選手権大会を観ると、「演目の完成度」の重要性が改めて感じられました。

 「単に4回転にトライする」ことが問題なのでは無く、「試合で4回転を完璧に飛ぶ」ことが重要なのです。
 嫌な言い方で恐縮ですが、誤魔化しているような雑な演技なら「やらない方がまし」なのかもしれません。

 「回転不足の連発」、着氷後の「伸び」が無い4回転ジャンプ、というのでは、「4回転を飛んでいる」とは言えないと思います。
 「一か八か」というレベルでは、試合において飛ぶにはまだ早いということなのでしょう。

 その点では、宇野昌磨選手や、前日の女子シングルの紀平梨花選手は、とても完成度の高い技を身に付けています。それは、演技を見れば誰にでも分かることでしょう。

 フィギュアスケート男子日本チームは、羽生選手、宇野選手の「2枚看板」を前面に押し立てて世界選手権に挑みます。
 もともと宇野選手は、羽生選手に勝るとも劣らないレベルに達しているアスリートですから、日本チームとしては最強の布陣でしょう。
 これ程のスケーターを同時期に2名も生み出したことは、日本男子フィギュア界の「大功績」であることも間違いありません。

 一方で、世界トップクラスに居る2人には、連戦・長いキャリアの影響から、常に「故障」のリスクが存在します。
 3月の世界選手権も、2人共欠場の可能性がないとはいえないでしょう。

 日本男子フィギュア史上最強の2人が健在である間に、次代を支えるスケーターの登場が待たれるところです。
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