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HOME   »  世界陸上2017・イギリスのリレー種目での強さ
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 開催国イギリスチームの健闘が目立った大会でした。

 特にリレー種目では、素晴らしい強さを示しました。

・男子4×100mリレー 1位 37秒47
・女子4×100mリレー 2位 42秒12
・男子4×400mリレー 3位 2分59秒00
・女子4×400mリレー 2位 3分25秒00

 リレー4種目で、金1・銀2・銅1の計4個のメダル獲得というのですから、見事な戦い振りです。

① レースを走り切る力

 リレーは4人で走り、バトンパスがあり、マイルリレーならランナー同士の接触もありますから、無事にゴールインすることも、それほど容易なことではありません。

 今大会でも、ジャマイカチームはランナーの故障発症によりゴールインできないレースが、複数ありましたし、バトンを落としてしまうチームも複数出ました。

 イギリスチームは、4種目すべてにおいて「無事にゴールイン」したのです。
 「安定感十分」なレースマネジメントでした。種々のリスクを勘案すれば、相当ハイレベルな運営でしょう。

② バトンパスの巧みさ

 これはもう、間違いなく今大会NO.1です。

 男女の4×100mリレー決勝のバトンパスは、「芸術的」ですらありました。

 走ってきたランナーのスピードを落とすことなく、これから走るランナーがトップスピードになったところでバトンを受け渡すのが理想的なバトンパスですが、イギリスチームはこれに加えて、「各ランナーの走りのバランスを崩さない」パスが出来ていました。

 ひとりひとりのランナーのランニングフォームや、体格差、加速の形等々の要素を考慮した上で、それぞれのゾーンにおけるバトンパスが研究され、実行に移されていたのではないでしょうか。
 もちろん、各ランナーの走りやすいコース取りと、チームとして最短距離、最短の400mを走り切るための位置取りも、考慮され実行されていたのでしょう。

 そうでなければ、男女を通じて、個人種目の100m競走の決勝に残ったのは、ブリスコット選手唯ひとり(男子100m決勝で7位)というイギリスチームが、金メダルと銀メダルを獲得することは出来ないと思います。

 当然ながら、4×400mリレーにおけるバトンパスも秀逸でした。
 疲労困憊の状態でバトンゾーンに入ってくるランナーから、なるべく早く、なるべく自身は加速して、バトンを受け取るのが、マイルリレーのバトンパスですが、イギリスチームのバトンパスは、「優しく正確に」が堅持されていました。
 加えて、他チームとの接触に対しても、十分に配慮されていたと感じます。

 4Kと同様にイチロクにおいても、バトンパス時のランニングバランスが綺麗に維持されていました。
 イチロクのバトンパスにおいても、細部に渡って高いノウハウが構築され、実行されていたのではないでしょうか。

③ 走力の向上

 前述のように「世界一のバトンパス」を具備していたとしても、相応の走力無しには、全種目でのメダル獲得はおぼつきません。

 各ランナーの走力強化も、着実に実行されていたのです。

 例えば、男子短距離陣について見れば、100m競走の準決勝に3名のランナーが進出しています。(決勝に進出したのは、前述のように1名です)
 200mの準決勝にも3名のランナーが進出しました。(決勝にはミッチェルブレイク選手1名が進出しています)
 4×100mリレーメンバーの検討には、十分なランナーが揃っていたのです。

 同様に、女子短距離陣も、100mの準決勝に3名が進出し、200m準決勝に2名が進出しています。
 こちらもリレーを組むのに、十分な陣容です。

 男子400mの準決勝に2名が進出し、同400mハードルの準決勝にも1名が進出しています。
 女子400mの準決勝にも1名が、同400mハードルの準決勝にも2名が進出していたのです。
 4×400mリレーのメンバーを構成することも、十分にできる陣容です。

 今大会のリレー種目におけるイギリスチームの強さの源は、「短距離種目における走力の底上げ」であったことは、間違いありません。

 今大会は、「個人短距離種目の準決勝に進出できる走力を保持するランナーを4名揃え」、「バトンパス技術を磨けば」、世界選手権大会のリレー種目の優勝が狙えることを、イギリスチームが証明して魅せた大会だったのです。
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