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HOME   »  全仏と全英の両方に強かったビョルン・ボルグ選手
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 テニス競技における、クレーコートと芝コートは対照的なサーフェイスであると言われています。

 球足が速く、バウンドしたボールが「滑って行く」とも形容される芝コートと、球足が遅く、大きくバウンドするクレーコートは、試合で勝つために求められる技術も相当異なるものなのでしょう。

 4大大会で言えば、クレーコートは全仏オープン、芝コートは全英オープン(ウィンブルドン)で使用されています。

 現在のテニス界のトップクラスのプレーヤーとして、ラファエル・ナダル選手とロジャー・フェデラー選手を例に取ってみましょう。

 ナダル選手は、全仏の男子シングルスで優勝9回、全英で2回、フェデラー選手は全仏で1回、全英で7回の優勝を果たしています。

 ナダル選手もフェデラー選手も、4大大会の全てを制している「グランドスラマー」ですけれども、その得意とする大会は対照的なのです。
 ナダル選手は全仏→クレーコートに強く、フェデラー選手は全英→芝コートに強いことは明らかでしょう。

 フェデラー選手やナダル選手といった、「基本的な実力が極めて高いプレーヤー」にして初めて、苦手なコートを克服し、グランドスラムを達成することが出来るということなのかもしれません。

 ところが、テニスの歴史においては、「全仏と全英の両方に強いプレーヤー」が存在しました。本稿の主人公であるビョルン・ボルグ選手です。

 1956年にスウェーデンで生まれ、1970年代から80年代初頭にかけて世界のテニス界をリードした選手です。
 ボルグ選手は、全仏で6回、全英で5回の優勝に輝いています。
 1978年・79年・80年シーズンには、同一シーズンで全仏と全英を制しているのです。

 ボルグ選手は、「優勝するためには相当に異なるプレーが必要とされる全仏と全英」で、ほとんど同じレベルの好成績を残したプレーヤーなのです。

 ボルグ選手はテニス競技に「トップスピンのストローク」を齎した、あるいは確立したプレーヤーとも呼ばれています。このトップスピンのグランドストロークが、ボルグ選手の強みでしたが、この技術の高さ・新しさが、全仏と全英のどちらの大会でも優勝できるプレーの骨格であったのかもしれません。

 ボルグ選手の戦績には、もうひとつ特徴というか不思議なポイントがあります。
 全豪と全米で優勝していないことです。

 全豪と全米はオールウェザーコートです。クレーコートと芝コートの中間くらいのボールの速さが出ると言われるコートです。

 従って、トッププレーヤーの中でクレーコートが得意な選手も、芝コートが得意な選手も、ともに全豪・全米では相応の成績を残すもののように感じます。

 頭書に従って、ナダル選手とフェデラー選手を例に取ってみましょう。
 ナダル選手は全豪で1回、全米で2回、フェデラー選手は全豪で4回、全米で5回、優勝しています。そして、二人ともグランドスラマーとなっているのです。

 一方で、ボルグ選手は全豪・全米とも優勝していません。

 全豪オープンに対しては、ボルグ選手は1度しか出場していませんから、「自らのスケジューリングの中で全豪は回避していた」のかもしれません。
 他方、全米オープンはというと「準優勝4回」ですので、これは「勝ちに行って勝てなかった大会」なのでしょう。この4回の大会では、ジミー・コナーズ選手が2回、ジョン・マッケンロー選手が2回、優勝しています。

 「芝コートとクレーコートであれ程圧倒的な強さを魅せた」ボルグ選手が、オールウェザーコートのメジャー大会では勝てなかったというのは、テニス競技の難しさを感じさせる事実なのでしょう。

 そういえば、ボルグ選手と共に男子プロテニスの黄金時代を築いたコナーズ選手のプレー振りは、そのフラットなストロークから「芝コート」で強さを発揮できそうな感じです。
 実際、コナーズ選手は全英に2回優勝していますが、思ったよりは優勝回数が少ない印象です。(同時代にボルグ選手が居たせいも有るのでしょうが)

 一方で、全米では5回の優勝を誇っているのです。
 コナーズ選手が全米で活躍した時期(1974年~83年頃)は、全米オープンのサーフェイスが芝→グレーコート→ハード(オールウェザー)と変化した時期と重なりますから、一概には言えないのかもしれませんが、コナーズ選手がオールウェザーコートを得意としていたプレーヤーであったことは間違い無いことだと思います。

 「コートのサーフェイスとプレーヤーのプレーの質・特徴」との関係は、何時の時代もテニス競技における最大のテーマのひとつなのでしょう。
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