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HOME   »  岩隈久志投手・完璧なピッチングで12勝目
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 シアトル・マリナーズの岩隈久志投手が、8月19日のフィラデルフィア・フィリーズ戦に先発登板し、96球8イニングを投げて、被安打4、奪三振11、失点0の投球内容で、チームの5-2の勝利に貢献、今シーズン12勝目(6敗)を挙げました。

 この岩隈投手の投球内容は、「まさに完璧」と言えるものです。

 8月2日の本ブログでも、岩隈投手は「MLBの先発投手として完成の域に達している」と書きましたが、それを裏付ける快投でした。

 メジャーリーグの先発投手に求められる役割期待は、

①チーム全体のベンチ入り人数が少ない為、先発投手は5人しか登録できないので、20連戦が当たり前のMLBにおいては、中4日で登板し続けなければならないこと。

②上記の極めて厳しいローテーションを維持・実行するために、1度の登板の球数は100球前後に限定されるのですが、その100球前後で可能な限り多くのイニングを消化しなくてはならないこと。

 の2点をカバーしなくてはなりません。

A.結果として、「完成されたMLBの先発投手」は、ひとりひとりの打者を、可能な限り少ない球数で打ち取っていく必要があるのです。四球を出している余裕はありません。

B.少ない球数で打ち取るためには「打たせて取る」しかありません。投球の初球から、打者に打ってもらうためには「打者が打ちたいと思うようなコース」に、ストライクを投げて行かなければなりません。

C.「打者が打ちたいと思うコースのストライク」で、いつもヒットやホームランを打たれていては、相手打線を抑えることは出来ませんから、「打者の手許で微妙に変化する投球」で凡打を誘う必要があります。それがツーシームなのです。

D.こうやって「打たせて取る投球」を展開する以上、当然ながら時々ヒットを打たれてピンチを招きます。何しろストライクを投げているのですから。

E.こうしたピンチの時には、三振を取る能力も必要になるのです。その三振も、臭いところに投げながら、カウント3-2や2-2になってからの三振では、球数が多くなりますので、前述②の狙いに反しますから、0-2や1-2からの三振が望ましいことになります。

 さて、このA~Eの原則を、今回の岩隈投手の投球内容に照らしてみましょう。

・8イニングを96球でカバーしていますから、1イニング平均12球です。4安打を許している以上、ランナーも出ているので、打者1人当たり平均3~4球しか要していないことになります。素晴らしい投球でしょう。

・無四球でした。無駄球が殆ど無かったということです。見事なコントロールと配球、そして十分な威力の投球が出来ていたことに他なりません。

・奪三振11でした。「打たせて取る」投球を展開しながらも多くの三振を取っています。打者1人当たり平均3~4球という球数の中での、11奪三振ですから凄いとしか言いようが有りません。「球数を少なくしての三振奪取」という、難しい技を会得したようにさえ観えます。

・そして、96球で降板しています。8回まで96球・失点0となれば「完投・完封」が眼の前なのですが、球数が多くなると疲労が蓄積しますから、次の登板に影響が出るのです。完封目前でも降板するというところが、いかにも「MLBの先発投手」なのでしょう。

 以上から、8月19日の岩隈投手の投球内容は「まさに完璧」ということになります。

 シアトル・マリナーズは、8月19日現在68勝57敗と貯金11の好成績です。
しかし、所属しているアメリカンリーグAL西地区は勝率の高いチームが多く、順位ではロサンゼルス・エンジェルス、オークランド・アスレティックスに次いで3位です。おそらく、地区優勝は上位2チームの争いでしょう。

 シアトルとしては「ワイルドカード」でのプレーオフ出場を狙うしかありませんが、その可能性は十分に有ります。
 大エースのフェリックス・ヘルナンデス投手(13勝4敗)に続く、岩隈投手とクリス・ヤング投手(12勝6敗)の3本柱の活躍が、シアトルのプレーオフ出場のカギを握っています。

 そして、この3本柱は強力です。プレーオフのような短期決戦では4番手5番手の投手を出す必要がありませんから、相手チームの脅威となるでしょう。もし、久しぶりにプレーオフに進出できれば、台風の目になる可能性十分のチームなのです。

 残り40ゲームを切ってきたレギュラーシーズン、そしてプレーオフにおける、「MLBの完成された先発投手」となった岩隈久志投手の大活躍が、とてもとても楽しみです。

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