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 11月7日の当ブログで、11月場所で活躍が期待できる力士10名を掲載しました。11月場所の15日間を振り返って、総括したいと思います。

・白鵬 14勝1敗 優勝
・稀勢の里 10勝5敗
・妙義龍 6勝9敗
・豊ノ島 11勝4敗
・臥牙丸 8勝7敗
・常幸龍 6勝9敗
・高安 5勝10敗
・安美錦 7勝8敗
・栃煌山 10勝5敗
・旭天鵬 10勝5敗

 10名中、勝ち越しが6名、平均9.4勝5.6敗でした。勝ち越した力士が少ないことは残念ですが、平均勝ち星で観るとまずまずの成績でした。

 優勝は、横綱白鵬でした。四つ相撲だけではなく、カチ上げから突いて出る相撲も物にして安定した15日間でした。これで23回目の賜杯。前稿にも記しましたが、20回を超える優勝を誇る大横綱の中で、大鵬・千代の富士を目指していける体制が構築できたのかもしれません。

 新横綱の日馬富士は、今場所は前に出る力が不足していて、大関時代の良くない場所並みの成績9勝6敗に終わりました。横綱の9勝6敗は、朝青龍や白鵬の成績と比較すると物足りないものですが、前稿にも記しましたように、この二人の先輩モンゴル人横綱の成績がスバ抜けているのであって、それ以前の横綱の成績と比較すれば、横綱として初めて臨んだ場所でもあり、決して驚くには当たらないものです。
 今場所の日馬富士は、おそらく右足首の調子が悪かったのだと思います。スピードで勝負する力士が、スピード不足では勝負になりません。コンディションを整えて、来場所の反攻に期待したいと思いますし、故障が回復すれば優勝できる力が十分にあることは、二場所連続全勝優勝で証明されています。心配ないと思います。

 大関稀勢の里は二桁勝利を挙げましたが、物足りなさも残りました。下位力士との取組での取りこぼしも残念でしたし、白鵬との取組の内容も残念至極でした。
 立ち合いの際に、両足を仕切り線に平行になるように広げるのは、鳴門部屋の力士の特徴ですが、前にも書きましたように、この形では少しでも立ち合い負けすると押し込まれてしまいます。稀勢の里は、その圧倒的な腕力で、押し込まれた後から反撃が可能ですが、慌てることも多く、取り零してしまいますし、白鵬戦のように一方的に押し出されるケースも出てきます。もう少し、立ち合いで強く当たるように出来れば、横綱が近づいてくるように思います。

 関脇妙義龍は、前半の出来が悪かったことが響いて負け越しました。過去2場所に比べて、明らかにスピード不足でした。相手力士より先に先に攻めるスピードが無いと、この体力でこの番付では苦しいところです。もうひとりの関脇豪栄道が11勝の好成績を挙げましたが、こちらは、近年にないスピード溢れる相撲でした。関脇以下の力士が、横綱・大関陣と互角以上の成績を残していくには、「圧倒的なパワー」か「圧倒的なスピード」が必須ですが、現在の関脇・小結陣は後者で勝負していくしかありません。やはり、コンディションの維持・向上が大切です。

 豊ノ島は、その実力を如何なく発揮できた場所でした。相性が良い11月場所ということもあってか、独特の体の動きとスピードが復活しました。嘉風戦と千代大龍戦のどちらかを物にしていれば三賞もあったかもしれません。 それにしても、14日目までに10勝していて、番付からして通常は当たらない横綱・大関との取組も組まれた力士に、三賞が授与されないのは、先場所に引き続いて如何なものかと思います。力士のやる気を醸成する対応も必要なのではないでしょうか。豊ノ島が、この番付なら好成績も当たり前というのでは、アンフェアな考え方でしょう。

 臥牙丸は勝ち越しました。立派な15日間だったと思います。取り口が憶えられた感じですが、それでも勝ち越しました。14日目の取組で、おそらく左肩を痛めました。年末年始でキッチリ治していただき、来場所の活躍に期待したいと思います。

 常幸龍は、幕内の壁にぶつかりました。十分克服できると思っていましたが、組むでも無く、押すでも無い取り口で勝ち星を挙げるには、少し前に出る圧力が不足していました。コンディションが悪かったのでしょうか。立ち合いを磨いて、まわしを取る方法を研究すれば、十分通用すると思います。

 高安は、場所前の稽古では絶好調と報道されていたのですが、場所入り後は前に出る圧力が不足している上に、何か「軽い」感じでした。場所入り直前に、下半身に故障でも発症したのかもしれません。いずれにしても、鳴門部屋力士の共通点である、押されやすい相撲の改善が大切です。立ち合い後に腰で押し込む形を、身につけたいものです。

 安美錦は、その持ち味は発揮しましたが、豪栄道、栃煌山、松鳳山との取組で全敗したのが響きました。十分なサイズと相撲の上手さを身に付けている力士ですので、巻き返しは十分に可能だと思います。

 栃煌山は、前頭筆頭の番付として十分な活躍でした。あとは、旭天鵬戦に観られるように、素早く左右に動かれたときに、付いていけないところがあります。スピードも十分な力士としては、不思議なところですが、サッと動かれると相手力士と離れてしまうのです。体を密着させることは、相手に力を出させない点からしても重要な手法です。前に出るパワーは身に付いてきていると思いますので、「心配せず」体を寄せていけば、来場所・三役の場所でも、十分に活躍できると思います。

 旭天鵬の10勝は、見事の一語。これで、今年6場所の内3場所で10勝以上の勝ち星を挙げたことになります。38歳にして、力量が向上しているように観えます。素晴らしいとしか言いようがありません。
 14日目まで、白鵬と共に優勝を争いました。番付からして、当たらないはずの力士との取組が組まれ続けましたが、三賞は与えられませんでした。14日目の取組が終わった後の「疲れました」というコメントに、旭天鵬の思いが表れています。幕内最年長力士に、優勝争いの重責を担わせ、大関戦他を組むのであれば、三賞で報いるべきだと思います。まさか、今年優勝しているから三賞は不要と考えているわけではないと思いますが。
 いずれにしても、旭天鵬関、今年はお疲れ様でした。大変面白い相撲を魅せていただき、本当にありがとうございました。

 11月場所は、初日・二日目の客入りの悪さから、興行面が心配されましたが、7日目あたりから客足も上向きました。
 全体としては、面白い取組も多くありましたので、大相撲の再興は進んでいるようにも思います。現在の土俵は、関脇から幕の内上位にかけての力士の力量が高く、面白い取組が生まれていることによって支えられているようにも思います。

 2012年の大相撲は幕を下ろしました。平幕旭天鵬の優勝や、新横綱日馬富士の誕生に代表される、変化に溢れエンターテイメント性十分な年でした。
 来年は、日本人横綱と、生きの良い新入幕力士の誕生に、期待したいと思います。
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 大相撲9月場所14日目(2012年9月22日)、歴史に残る取組が行われました。
旭天鵬と若の里の対戦です。相撲界に入門してからの生涯勝ち星が800勝を超える力士同士の取組みは、大相撲の歴史上初めてのことでした。

 旭天鵬は、モンゴル出身(日本に帰化しています)の38才。191㎝、160㎏。初土俵は1992年3月場所。以来123場所を経て、今場所13日目までで通算814勝800敗でした。

 若の里は、青森県出身の36才。184㎝、161㎏。初土俵は1992年3月場所。以来123場所を経て、今場所13日目までで通算804勝636敗でした。

 二人は年齢こそ旭天鵬が二つ上ですが、初土俵は一緒です。お互いに切磋琢磨し、旭天鵬が1998年1月場所に入幕(幕内に上がること)、若の里が1999年5月場所に入幕しています。そして今も、幕内最古参力士として現役を続けています。

 旭天鵬は先場所までに800勝に到達していましたが、若の里は798勝で今場所を迎え、場所中に800勝に到達しましたので、今場所の後半に取組が組まれないと、こうした歴史的な取組は実現しなかったのです。

 この記念すべき取組は、もろ差しになった若の里が寄り切りで勝ちました。旭天鵬も、不利な体勢になりながらも、何度も若の里の寄りを残しました。NHKテレビ、今日の正面の解説者は、貴乃花親方でしたが「旭天鵬は、よく残しましたよね」とコメントしました。
 これで、若の里は通算勝ち星を805勝としたわけです。

 初土俵から21年目という長い間現役を続けた力士同士が対戦したことも凄いことなのですが、「800勝の凄さ」を認識すべきだと思います。以下に、最近の横綱・大関の生涯通算勝ち星および場所数を記載します。

・魁皇  1047勝700敗  140場所
・朝青龍  669勝173敗   67場所
・白鵬   690勝166敗   68場所(先場所までの星、現役)
・貴乃花  794勝262敗   90場所
・武蔵丸  779勝294敗   86場所
・曙     654勝232敗   78場所

 大関魁皇の1047勝は、横綱千代の富士の1045勝を超える、大相撲史上第一位の記録ですが、朝青龍以下5人の横綱で、800勝を達成している力士はいません。さすがに横綱は勝率は高いのですが、通算勝ち星では旭天鵬・若の里が上回っているのです。

 解説の貴乃花親方も「これはもう凄いとしか言いようがない」と。自身の勝ち星を超える力士同士の取組であるとともに、自身が対戦したことがある力士同士の取組ですから、貴乃花親方のコメントも道理です。

 横綱や大関になる力士は出世が早く、責任ある地位に就いた後は、負けがこむと引退に追い込まれやすいという事情はあるのですが、勝率が高くない力士が勝ち星を積み重ねるには、怪我・故障なく、一定の力量を維持しながら、現役を続けるという、極めて困難な道を進む必要があります。

 こうしたことができる力士は少ないのですが、たまたま同世代の二人が、これを実現し、さらに幕内の取組が組まれる番付に二人とも就いていたことは奇跡と言えます。来場所以降も、この取組が楽しみですし、一番でも多く観たいものだと思います。

 さて昨日、黒海が引退を表明しました。グルジア出身の31才。190㎝、150㎏。先場所までで通算446勝458敗でした。ヨーロッパ出身力士の草分けとして、怪力と押しの強さ、そして濃いひげが印象的な風貌も相まって、人気がありました。私も大好きな力士でした。
 31才と、旭天鵬や若の里と比べれば、まだまだ取れそうで残念ですが、琴欧洲や栃ノ心、魁星、碧山といった力士の先達としての活躍は素晴らしいものでした。

 今日9月22日、親方とともに引退会見に臨みましたが、その日本語の上手なこと。大相撲に馴染むために、強くなるために、黒海が続けてきた努力の大きさが偲ばれました。
 

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