FC2ブログ
HOME   »  日本プロ野球
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 8月20日のゲームを終えて、プロ野球の2019年ペナントレースも各チーム残り約30試合となりました。
 8月20日終了時点の、両リーグの順位を見てみましょう。

[セントラルリーグ]
1位 巨人 63勝46敗2引分 
2位 DeNA 58勝53敗3引分 6ゲーム差
3位 広島 58勝54敗3引分 6.5ゲーム差
4位 阪神 51勝57敗6引分 11.5ゲーム差
5位 中日 49勝61敗2引分 14.5ゲーム差
6位 ヤクルト 46勝66敗2引分 18.5ゲーム差

[パシフィックリーグ]
1位 ソフトバンク 63勝47敗4引分
2位 西武 58勝53敗1引分 5.5ゲーム差
3位 楽天 54勝54敗4引分 8.0ゲーム差
4位 ロッテ 54勝56敗3引分 9.0ゲーム差
5位 日本ハム 53勝55敗5引分 9.0ゲーム差
6位 オリックス 51勝56敗5引分 10.5ゲーム差

 セ・リーグの1位巨人とパ・リーグの1位ソフトバンクは、共に一時期2位チームの激しい追い上げに遇い、特に巨人は2位と0.5ゲーム差まで詰め寄られるギリギリの状況が続きましたが、8月に入って勝ち星が先行するようになり、両チームとも2位チームとの差を広げ、「マジック点灯」が時間の問題となっています。

 両チームは結局のところ「首位に立って以降、その座を明け渡すことなく来ている」ところが共通しています。やはり、総合力が上位なのでしょう。

 また、両チームの勝ち数・負け数は、驚くほど似ています。

 さらに、両リーグの2位チームの勝ち星・負け数も58勝53敗で全く同じです。
 不思議な感じさえする優勝争いとなっているのです。

 両リーグで異なるのは、3位以下のチームの戦い振りでしょう。
 セ・リーグは、3位の広島も巨人と6.5ゲーム差に追い縋っていますが、4位・阪神以下のチームは、やや差を広げられています。
 クライマックスシリーズへの進出3チームが、ほぼ固まっている状況なのです。

 一方のパ・リーグは、3位楽天から6位オリックスまでの差が2.5ゲームと、まだまだ順位の変動が十分に考えられます。3位でクライマックスシリーズに進出する可能性は、どのチームにもあるのです。

 7月には「風雲急を告げ」ていた2019年のペナントレースですが、8月20日時点では、相当に落ち着いた形になりました。

 巨人とソフトバンクが優勝に向けて、2019年シーズンをどのように仕上げていくか、そしてクライマックスシリーズに向けて、どのようにチームの体制を構築して行くのか、、その2チームに待ったをかけるチームが登場するのか、に注目したいと思います。

スポンサーサイト



[8月14日・神宮球場]
ヤクルト15-2 DeNA

 ヤクルトスワローズがDeNAベイスターズをスイープしたゲームで、山田哲人選手が今季の30号ホームランを放ちました。

 これで、ユーティリティプレーヤーの勲章とも呼ばれる「30・30」(同一シーズン、打率3割、本塁打30本、盗塁30個)の、自身4度目のクリアに向けて、本塁打部門をクリアしたのです。
 同日現在で、盗塁は25個、打率は.281といずれも射程に入っていますので、今後の活躍が期待されます。

 山田哲人選手が初めて「30・30」を達成したのは、2015年シーズンでした。
 この時は、打率.329、38本塁打、34盗塁でした。
 2度目は2016年シーズン。
 この時は、打率.304、38本塁打、30盗塁。
 3度目は、2018年シーズン。
 この時は、打率.315、34本塁打、33盗塁でした。
 (ちなみにこの3シーズンは、OPSも1.027、1.032、1.014と「1」をクリアしています。OPS「1」越えは、MLBにおいても、各シーズン各リーグに0~3人位しかいないハイレベルな数値です)

 過去の3度も、ギリギリでは無く、高い水準のクリアだと思いますが、2019年シーズンもとても良いペースでしょう。
 気の早いメディアでは「40・40」(40本塁打・40盗塁)の可能性もあると報じられています。「40・40」となれば、日本プロ野球史上初のことです。

 加えて、「4度目の30・30」は、MLBにおいても例が有りません。

 私達は、凄いプレーヤーをリアルタイムに観る幸運に恵まれているのでしょう。
[8月12日・神宮球場]
ヤクルト5-4DeNA

 9回裏、ノーアウト1塁から、村上宗隆選手のサヨナラツーランホームランが飛び出し、スワローズがサヨナラ勝ちを収めました。
 バックスクリーンへの豪快な一打でした。

 5月11日の対巨人戦で「10号」本塁打を放ち、高卒2年目のプレーヤーとしては史上6人目の快挙として注目を集めた村上選手ですが、その後も活躍を続け、ついに「サヨナラホームラン」をも物にしたのです。

 19歳6ヵ月でのサヨナラ弾は、日本プロ野球の最年少記録です。

 更に、この2ランで今季の通算打点を78とし、10歳代のプレーヤーとしては1986年の清原和博選手(高卒1年目)の記録にも並びました。まだまだ試合を残していますから、高卒2年以内の最高記録、清原選手2年目の83打点も射程に入ったと言えるのでしょう。

 松井秀喜選手や大谷翔平選手といった、高卒2年目の二桁本塁打記録に名前を刻んでいるプレーヤーのことや、あの清原和博選手の打点記録に並ぶとなれば、いやがおうにも、村上選手への期待、「大選手誕生への期待」が高まるのは、自然なことでしょう。

 村上宗隆選手は、熊本県出身の19歳。身長188cm・体重97kgと報じられています。
 守備位置は一塁手・三塁手ということですから、大型内野手です。
 2017年のドラフト会議で、ヤクルトスワローズと読売ジャイアンツ、楽天ゴールデンイーグルスが競合し、抽選の結果ヤクルトが交渉権を獲得し、入団しました。

 背番号「55」の左バッター、松井秀喜選手と同じです。

 日本プロ野球界の未来を背負う、「新」ゴジラの登場なのでしょう。

[8月9日・東京ドーム]
読売10-9ヤクルト(延長10回)

 ジャイアンツが逆転劇を演じました。

 初回3点、2回1点、3回2点、4回1点とスワローズが毎回得点で7-0とリードしました。点の取られ方としては「最悪」に近い形ですから、ヤクルトの勝利が濃厚な展開です。

 さらに4回裏にジャイアンツが坂本選手のホームランで1点を返した後の5回表、スワローズも1点を加えました。8-1としたのです。ヤクルトの優位は盤石に見えました。

 しかし、ここから巨人軍の反撃が始まったのです。
 5回裏に3点を返し4-8、6回には岡本選手のホームランで5-8と追い上げます。

 ヤクルトが8回表に1点を追加して9-5として逃げ切り体勢に入ります。
 その裏、岡本選手に2打席連発の3ランホームランが生れ、ついに9-9の同点としたのです。
 この3ランは、この試合のポイントとなるプレーでした。

 延長10回裏、亀井選手の犠牲フライが飛び出して、ジャイアンツがサヨナラ勝ちを収めました。

 一時は2位チームに10ゲーム以上の差をつけ「独走」に観えたジャイアンツでしたが、7月から失速し、8月に入ってはDeNAや広島と1ゲーム前後の差で競り合いを続けていますから、この勝利の価値はとても大きいものでしょう。

 特に、主砲・岡本選手に復活の兆しが見えたことが、頼もしいところです。

 セントラルリーグの首位争いは、ますます熱くなっています。

[7月7日・甲子園]
阪神1-0広島

 2019年のセントラルリーグ・ペナントレースにおいて、4月中旬に最下位に低迷した広島カープは、4月下旬から反攻に転じ、5月20日過ぎには首位に踊り出て、6月1日には「貯金14」と、独走態勢に入ったかに見えました。

 過去3シーズンを思い出させる強さだったのです。

 ところが、交流戦で最下位と低迷して首位から陥落、貯金を減らし続けて、7月5日には貯金が0になり、この試合も落として借金2となって、順位も4位に下がりました。

 約3ヵ月間で、これ程に順位を上げ下げすること自体が、カープに限らずどのチームにとってもとても珍しいことだと思います。今季のカープは「エレベーターのように順位を変化させている」のです。

 原因は色々あり、様々な視点から指摘がなされていますが、最大の要因は「打線の不振」であろうと感じます。
 これは、4月の低迷時と同じです。

 7月7日時点のチーム打率は.244とリーグ5位。
 とはいえ、リーグ3位の阪神.248、4位のDeNA.246とは大差が有りません。
 得点311はリーグ4位ですが、こちらも阪神309とほぼ同じですし、DeNA320とも大差が有りません。

 一方で、防御率3.43はリーグ2位、1位の阪神3.42とはほぼ同じですし、順位1位の読売3.65よりは良い水準なのです。

 結局のところ「競り合いの展開の中で打ち負けている試合が多い」というのが、現状なのでしょう。
 この試合も失点を1に抑え込んだものの、零敗でした。

 広島カープのチーム力については、昨季までのリーグ3連覇という実績が示すようにセリーグ屈指位のものであることは間違いありません。
 チームとしての攻守が噛み合って来れば、ジャイアンツとも互角の勝負が出来るはずでしょう。

 独走になりつつあるジャイアンツにストップをかけることができるのは、カープしかないと思います。

 広島カープ、頑張れ!

 6月4日にスタートした、プロ野球のセ・パ交流戦2019は、6月25日の楽天-広島のゲームを最後に終了しました。
 
 各チームが18試合(1カード3試合×6チーム)を戦った形ですが、順位は下記の通りです。

① ソフトバンク 11勝5敗2引分
② オリックス 11勝6敗1引分
③ 巨人 11勝7敗
④ DeNA 10勝7敗1引分
⑤ 西武 10勝8敗
⑥ 楽天 10勝8敗
⑦ 日本ハム 8勝9敗1引分
⑧ 中日 8勝10敗
⑨ ロッテ 8勝10敗
⑩ 阪神 6勝10敗2引分
⑪ ヤクルト 6勝12敗
⑫ 広島 5勝12敗1引分

 リーグ同士の成績は、パ・リーグの58勝46敗4引分でした。

 今年もパ・リーグが強かった交流戦となったのです。

 1位から3位は11勝で並びましたが、引分数→勝率によって順位が付きました。
 巨人は、ソフトバンクとの最終戦で勝てば「12勝」となって優勝するチャンスがあったのですが、大エースの菅野投手が初回に4失点して万事休しました。

 ソフトバンクは交流戦史上最多、8度目の制覇でした。2005年に開始され15回目となる交流戦の「過半」を制しているのですから、圧倒的な実績です。

 10位から12位にはセ・リーグの3チームが並びました。
 特に、交流戦開始前に首位に立っていた広島カープの、交流戦における不振は不思議な感じがしました。
 このところ「セ・リーグに敵無し」という戦い振りを披露している広島ですが、2019年シーズンの戦いには、やはり安定感が不足しているようです。
 交流戦を終えて、セ・リーグのペナントレースは巨人が首位に立ちました。2位・広島とは1ゲーム差という接戦ですが、独走状態に入りかけていたカープが、シーズン途中とはいえ逆転を許したことは、今後の戦いに大きな影響を及ぼすと思います。

 パ・リーグは勝率でホークスが首位に立ちました。ゴールデンイーグルスとはゲーム差無し、ライオンズとは2.5ゲーム差が有りますが、この3チームによる激しい首位争いが続きそうです。

 「交流戦」はペナントレースにおける「節目」として、すっかり定着しました。

 「交流戦」を終えての各チームの消化試合数が70試合前後であることを見れば、「交流戦」後の戦いを「ペナントレース後半戦」と呼ぶべきなのでしょう。
[6月12日・札幌ドーム]
日本ハム2-1広島

 9回表、広島カープの攻撃。
 日本ハムのマウンドは石川直也投手。
 広島は、先頭の鈴木誠也選手がライト前ヒットで出塁し、バントで送って1死2塁、同点のチャンスを創りました。
 続く、磯村嘉孝選手は空振りの三振。
 続く、小窪哲也選手が四球を選んで、2死1・2塁とカープにとっては逆転を狙える形となりました。
 そして続く、會澤翼選手は強い当たりの3塁ゴロ、これをファイターズの平沼翔太選手が捌いてゲームセットとなりました。

 この間、各打者は良く粘り、石川投手はフォークボールとストレートを巧みに配して、手に汗握る攻防が続いたのです。
 緊張感あふれる終盤でした。

 そしてこの間、この試合に先発した吉田投手の様子、ベンチ内での様子も度々映し出されました。
 平静な様子に観えましたが、当然のことながら緊張していたのでしょう、ゲームセットの瞬間は「ホッとした」様子でした。

 セントラルリーグ首位を走る広島カープ相手の試合でもあり、終盤に逆転されても何の不思議も無かったギリギリの戦いでしたが、ここを凌ぎ切ったところに、吉田投手の「星の強さ」を感じると言ったら、やや大袈裟な見方でしょうか。

 さすがに、「もってる」のでしょう。

 5イニング・84球を投げて、被安打4、奪三振4、与四死球2、失点1という立派な初登板でした。
 そして、リリーフ陣の好投やバックの好守備もあって、「初勝利」にも結び付いたのです。

 昨夏の甲子園大会と同様に、「ホップするように見えるストレート」は、今回はプロの世界でも通用しました。(本ブログの2018年8月22日付の記事「[夏の甲子園2018] 金足農・吉田輝星投手の投球は21cmも上に到達する。」をご参照ください)
 今後の相手打者・相手チームの研究・慣れを乗り越えて、このストレートでどこまで戦って行けるのか、本当に楽しみです。

 最後の打者、會澤選手の3ゴロを平沼選手が捌き、ゲームセットとなった瞬間の、日本ハムのキャッチャー・石川完選手のバンザイが、チーム全体の喜びを表現していた好ゲームでした。
[6月2日・横浜スタジアム]
ヤクルト5-2 DeNA

 ヤクルトスワローズの大連敗がついに終わりました。長い長いトンネルを抜けたのです。

 このゲームのポイントは1回表のヤクルトの攻撃でしょう。
 青木宣親選手と山田哲人選手のヒットでチャンスを広げたヤクルトは、4番のバレンティン選手が打席に入りました。
 そしてボテボテの1塁ゴロを打ったのです。

 この不規則な回転をしていたであろう打球を、DeNAの1塁手・ロペス選手が弾いてしまいました。
 このプレーは、ロペス選手の「失策・エラー」と記録されました。

 「一塁手の連続無失策記録」を更新していたロペス選手の長い旅は、1,632守備機会で潰えました。
 本当に残念なエラーでした。

 このエラーによりチャンスを拡大したヤクルトは、この回3点を挙げてゲームをリードしました。
 そして、原樹理投手、ハフ投手、石山泰稚投手、梅野雄吾投手とリレーして、リードを守り切ったのです。
 スワローズの長いトンネルは16連敗で終わりました。

 私には、この大連敗を止める為に、ホセ・ロペス選手の大記録を終わらせる必要があったようにさえ感じられます。
 ロペス選手は、全ポジションを通じての日本プロ野球記録(ジャイアンツの阿部慎之介捕手の1,709守備機会)更新に向かって驀進中だったのですから・・・。

 「大連敗からの脱出」という大事を成し遂げる為に、別の大事を犠牲にする必要が有ったと考えるのは、穿ちすぎなのでしょうか。
[5月28日・神宮球場]
広島カープ8-7ヤクルトスワローズ

 5月14日にスタート?した、ヤクルトの大連敗は、5月28日に「12」に伸びてしまいました。

 4回表までに1-7と大きくリードを奪われたゲームでしたが、4回裏に一挙5点を挙げて反撃、終盤も競り合いを続けましたが惜しくもあと一歩及びませんでした。

 大連勝、大連敗は、プロ野球の常ですけれども、好調なスタートを切った2019年ペナントレースですので、スワローズにとってはとても残念なことです。

 連敗の内容を観てみましょう。
・5月14日 広島9-4ヤクルト
・5月15日 広島9-7ヤクルト
・5月17日 DeNA4-3ヤクルト
・5月18日 DeNA11-6ヤクルト
・5月19日 DeNA7-0ヤクルト
・5月21日 阪神3-2ヤクルト
・5月22日 阪神3-2ヤクルト
・5月23日 阪神1-0ヤクルト
・5月24日 中日6-1ヤクルト
・5月25日 中日10-3ヤクルト
・5月26日 中日10-8ヤクルト
・5月28日 広島8-7ヤクルト

 ヤクルトファンの皆さんにとっては「見たくもない」敗戦の羅列でしょうが、ご容赦いただければと思います。

 こうして観ると、まず失点の多い試合が目立ちます。
 この12試合の中で、10失点以上が3試合、6~9失点が5試合も有るのです。
 投手陣が踏ん張り切れていない試合が多いということになります。

 一方で、投手陣が頑張った、21~23日の対阪神3連戦は、今度は打線が抑え込まれてしまいました。

 これまで再三言われてきたように、やはり「大連敗は投打のバランスが良くない時期に発生する」ということなのでしょう。

 もうひとつよく言われるのが「連敗は大量得点で終わらせるしかない」という言葉です。

 2017年7月の14連敗以来の大連敗を収束させるためには、ヤクルト打線の「爆発」が待たれるのでしょう。

 (残念ながら、スワローズは5月29日の試合にも敗れ13連敗となってしまいました。長いトンネルは続きます)

[5月21日・三次きんさいスタジアム]
広島カープ3-2中日ドラゴンズ

 広島が、先発・野村拓輔投手の好投と菊池涼介選手のタイムリーヒットなどにより競り勝った試合ですが、この勝利により、ついに2019年ペナントレースで初めて首位に踊り出ました。

 開幕から「絶不調」で、4月の中旬までは「チーム広島に何があったのだろう」という程の不振、特に打撃面の不振が深刻でしたが、徐々に調子を上げ、接戦をものにできるようになって、5月下旬にトップに立ったという形。
 立ち直りもとても早いもので、逆に「光速の立ち直りの要因」を知りたくなります。

 もともと、チーム力として、セ界NO.1であることは、過去3年のシーズンが明示していることですから、定位置に戻って来たとも言えます。

 戦力アップを果たしている読売ジャイアンツや好調なヤクルトスワローズなどの他チームとの、これからのペナントレースが、とても楽しみです。
[5月16日・横浜スタジアム]
中日ドラゴンズ3-2DeNAベイスターズ

 横浜DeNAベイスターズのロペス選手が大記録を樹立しました。
 このゲームの7回2死からのロメロ選手の2塁ゴロを中井選手が捌いて一塁に送球したボールをしっかりと捕球したことで、大記録が達成されたのです。

 大打者が「打撃に影響が少ない守備位置?」として1塁手を務めていた時代ならいざしらず、21世紀の野球においては、全体の守備フォーメーションに1塁手もしっかりと組み込まれていますから、守備プレー自体の高度化が進み、難しいプレーがどんどん増えているのでしょう。そうした状況下、「1,517守備機会」もノーエラーというのは信じられないことです。

 ロペス選手の前に「1,516」の日本プロ野球記録を保持していたのは、安打製造機と呼ばれた名選手・榎本喜八でした。榎本喜八選手は、1967年から68年にかけて、この記録を樹立したのです。
 ロペス選手の記録更新は「51年振り」ということになります。
 半世紀を経ての新記録は、まさに「快挙」でしょう。

 ロペス選手は2017年8月31日の中日戦でのエラーを最後に無失策プレーを継続し、2018年シーズンは946守備機会をノーエラーでクリア(シーズン守備率10割という、これも凄い記録です)、そして2019年5月16日の新記録達成に結びつけたのです。

 当たり前のことですが、ロペス選手は守備の名手です。
 2013年(読売ジャイアンツ時代)にNPBゴールデングラブ賞を初受賞し、2016年~18年は3シーズン連続でゴールデングラブ賞に輝いています。「名手」と呼ぶに相応しい実績でしょう。

 今回の記録達成についてロペス選手は、「達成が近付いていることは知っていたが、あといくつという細かいことは知らなかったことが良かった」とコメントしています。
 確かに、「この打球を処理すれば新記録」「この送球を捕球すれば新記録」などと意識してしまっては、いつものプレーは出来ないかもしれません。

 また、使っているファーストミットについても報じられています。
 MLB時代にはセカンドを守っていたロペス選手が、NPBのジャイアンツに来てファーストを守るように指示された時、当然に「ファーストミット」の話になりました。そして、ジャイアンツの古城茂幸選手から譲り受けたのだそうです。

 その「古城ミット」がとてもしっくりきて、毎季修理を重ね6年目、現在でもそのミットを使っているのだそうです。
 ロペス選手の大記録は、「古城ミット」の力もあって達成されたことは明らかでしょう。
 名人の道具というのは、得てして意外な形で齎されるものなのです。。

 さて、「守備の名手」ロペス選手が次に目指す記録は、ジャイアンツの阿部慎之介選手が捕手として保持している「1,709守備機会」無失策記録、これが全ポジションを通じての、日本プロ野球最高記録なのですが、あと200機会弱で到達することになります。
 ロペス選手に欠場が無ければ、新記録達成は今シーズン中ということになるでしょう。
 もちろん、今回の新記録で、これまで以上に注目されることになるでしょうから、達成困難度合いは一層上がります。

 NPB2019年シーズンの楽しみがひとつ増えました。
 2019年5月9日に、MLBのアルバート・プホールズ選手が「通算2,000打点」を達成したというニュースを受けて、NPBについても調べてみました。
 こうした大記録が持つ「温故知新」効果は絶大です。

 NPBの通算打点記録上位選手は、以下の通りです。

① 王 貞治 2,170打点
② 野村 克也 1,988
③ 門田 博光 1,678
④ 張本 勲 1,676
⑤ 落合 博光 1,564
⑥ 清原 和博 1,530
⑦ 長嶋 茂雄 1,522
⑧ 金本 知憲 1,521
⑨ 大杉 勝男 1,507
⑩ 山本 浩二 1,475

 MLBと同様にホームランを多く打った選手が上位に名を連ねている印象です。
 打点数という記録は、ホームラン数と相当強い相関関係が有るのでしょう。

 MLBとNPBでは、1シーズンの試合数が異なりましたし、異なりますので、一概には比較できませんが、MLBにおいては2,000打点を越えるプレーヤーが4名、NPBでは1,600打点を越える選手が4名ですので、MLBの2,000打点とNPBの1,600打点が、同様の意味を持つと観て良いのかもしれません。

 そう考えてくると、「王貞治の2.170打点」の凄さを改めて感じます。
 この記録はMLB歴代でも、ハンク・アーロン、ベーブ・ルースに次ぐ3位相当の記録なのです。

 NPBにおける「唯一の2,000打点越えプレーヤー」として、王貞治選手の偉大さを改めて感じます。

[5月5日・甲子園球場]
阪神タイガース7-5DeNAベイスターズ

 9回裏タイガースの攻撃、二死からのサヨナラ2ランホームランでした。

 この福留選手の本塁打が見事な5並びだったのです。

 「5月5日・第5打席・セントラルリーグ5万本目」のホームランでした。

 セ・リーグ通算5万本目の本塁打を放つというのも、本当にメモリアルですが、それが子供の日に飛び出すというのも、単なる偶然で片付けるにはあまりに「劇的」でしょう。

 甲子園球場を埋め尽くした大観衆、特に子供たちにとっては、この上ないプレゼントになったと感じます。
 やはり「ゴールデンウィークはプロ野球観戦」なのです。

 42歳という大ベテランとなった福留孝介選手ですが、これからも阪神タイガースを牽引して行く大きな存在なのでしょう。
[5月5日・ヤフオクドーム]
ソフトバンク7-2オリックス

 「子供の日には負けない」工藤監督の伝説が続き、ソフトバンク・ホークスが快勝したゲームでした。
 打線は11安打で7得点、投手陣はアリエル・ミランダ投手→川原弘之投手→加治屋蓮投手と繋いで2失点に抑えるという試合内容は、「強さ」を感じさせるもので、2019年のパ・リーグペナントレースもホークス中心で展開されることを確信させるに十分なものでした。

 そしてこのゲームは、ホークスの新しいスピードスターの活躍も観られました。
 2番打者・周東佑京(しゅうとう うきょう)選手が、第二打席に三塁打、第四打席にセンター前ヒットを放ち、2盗塁を披露したのです。この2盗塁は、第四打席のヒットから二盗・三盗を決めたものです。

 これで、ゴールデンウィークの6ゲームで7盗塁、ここまで今季盗塁成功率100%。
 第一に「ランニングスピード」が素晴らしく、第二にスライディング技術が高いのですから、「スピードスター」としての資質は十分ということになります。

 1996年生まれ23歳の周東選手は、群馬県太田市の出身、東京農大二高から東京農大に進み、東京農大北海道オホーツク硬式野球部でプレーし、2017年10月のドラフト会議において、ソフトバンク・ホークスから育成枠二順目で指名されて入団しました。

 甲子園出場経験は無く(3年生時に夏の群馬大会決勝で、その年の夏の甲子園大会で優勝した前橋育英高チームに敗れ、惜しくも出場はなりませんでした)、東京や大阪の大学野球リーグでプレーした訳でもありませんから、所謂「野球エリート」では無いのでしょうが、その非凡な才能とプレーは、プロのスカウトの目にも留まっていたということでしょう。

 身長180cm・体重74㎏と報じられていますが、映像で観ても「相当にスリム」です。
 筋肉を付ける余地が十分ということでもあります。

 遊撃手、三塁手、そして外野手と、多くのポジションを熟せるスピードスターとなれば、出場機会が増えるのは自然な話です。

 NPBを代表する「令和のスピードスター」に向けて、今後の大活躍が期待されるプレーヤーでしょう。
[令和1年5月1日・東京ドーム]
読売ジャイアンツ5-1中日ドラゴンズ

 「平成最後の」の流行が去り、「令和最初の」が溢れています。
 
 プロ野球も、令和初日の5月1日に行われた試合においては、当然ながら、「令和最初の」が続々と生まれました。

 まずは「令和最初の完投勝ち」を収めたのは、菅野智之投手でした。
 NPB・NO.1投手としての貫録の投球で、8回まではドラゴンズ打線を3安打に零封しました。
 菅野投手としては「完封」を十分に意識できる投球内容だったのです。

 ところが?、8回裏ジャイアンツ打線が「長い攻撃」を展開し、結局無得点に終わってしまいました。
 これで少しリズムが狂ったのでしょうか、9回表の菅野投手の投球は「さっぱり」でした。
 何より「球威が無く」、中日打線に4安打を浴びて1点を失いました。
 このままでは逆転の可能性もと感じましたが、そこはさすがに菅野投手、最後は堂上選手を外角高めの投球からの2塁ゴロ・併殺に打ち取って、完投勝ちを確保しました。
 味のある9回の投球であったと思います。球威は無くなっても、コントロールで十分に対応できたのでしょう。

 それにしても、好投している投手にとっては、味方の長い攻撃、それも結局無得点の攻撃は、体が冷えてしまい、気合・気迫の面でも一度火を落してしまうといった面から、マイナスの影響が有るように観えます。
 菅野投手としては、休憩時間が長くなることよりも、心身ともに熱い状態で9回表のマウンドに立ちたかったのではないでしょうか。

 それでも、通算1,000奪三振をも演じての「125球完投」は、球界第一人者の面目躍如たるものです。
 2019年のプロ野球においては完投勝ち自体が「至難の技」であることなのですから。

 一方、2回裏には、坂本勇人選手が左中間スタンドにホームランを放ちました。NPB全体の「令和1号本塁打」でした。
 ホームランバッターでは無い坂本選手としては、やや意外な記録となった訳ですが、ジャイアンツのキャプテンとして、昨シーズンから続いいる好調を記録という形にしたのです。
 他の試合との比較になるのですが、「2回」に打ったところが凄いというか、坂本選手の「星」も感じます。。

 こうした「記録」が生まれると、過去の記録にも注目が集まるのは自然な話です。
 「平成の初完投・初ホームラン」にもスポットライトが当たったのです。

 平成のホームラン第1号は、現在のジャイアンツ監督である原辰徳選手でした。
 そして平成・初完投勝利は、その試合でジャイアンツの先輩・桑田真澄投手が記録したのです。
 30年余の時を経て、同じジャイアンツのプレーヤーが「令和最初の試合」で、同じように実現したというのは、もちろん偶然にしても、「出来過ぎ」という感じがしますし、「縁」を感じるのも自然なことでしょう。

 この2選手の記録は、何より「素晴らしい能力」から生まれていることは間違いありません。

 当たり前のことを書き恐縮ですが、お二人とも「NPBを代表するプレーヤー」なのです。
 4月21日深夜のTBSテレビ番組「S☆1」に出演した、プロ野球解説の野村克也氏(83歳)が、自身が選ぶ平成ベストナインを発表しました。

 平成の30年余りの期間において、日本プロ野球に登場したプレーヤーの中からベストナインを選定してくれたのです。

① 投手先発 ダルビッシュ有
② 投手中継ぎ 遠山奨志
③ 投手抑え 佐々木主浩
④ 捕手 古田敦也
⑤ 一塁手 落合博満
⑥ 二塁手 辻発彦
⑦ 三塁手 原辰徳
⑧ 遊撃手 宮本慎也
⑨ 左翼手 松井秀喜
⑩ 中堅手 柳田悠岐
⑪ 右翼手 イチロー

 さすがに、さすがに素晴らしいラインナップです。

 捕手であった野村氏らしく、二塁手・辻選手と遊撃手・宮本選手は、打力というよりは「守備力とゲームを読む力」で選んでいます。野球においては「センターライン」が大事、チームの骨格となるという考え方なのでしょう。
 捕手は愛弟子の古田選手で、「圧倒的」と評しました。
 
 それ以外の野手については、「圧倒的な打力」を物差しとしたように観えます。
 特に、イチロー選手を除けば「長打力」に重きを置いています。
 「豪華絢爛」なメンバーであることは、誰もが認めるところでしょう。

 中継ぎの遠山投手については、「松井秀喜専用のストッパー」とし、「度胸の良さ」を高く評価しています。
 逆に言えば、野村監督にとって松井秀樹選手は、本当に抑え難いプレーヤーだったということになります。

 最後に、このチームを率いる監督は、という問いに対して、「そんなの、聞く必要が無いね。俺でしょ。俺にやらせたら最高だろうね」とコメントしました。

 なるほど・・・。

 ペナントレースも、各チーム15~16試合を消化しました。
 各チームが、リーグの他のチームと一当たりしたのです。
 ここで、現在の順位を観ておきましょう。

[セントラルリーグ]
1位 ヤクルト・スワローズ
2位 読売ジャイアンツ 1.5ゲーム差
3位 DeNAベイスターズ 2.0ゲーム差
4位 中日ドラゴンズ 2.5ゲーム差
5位 阪神タイガース 5.0ゲーム差
6位 広島カープ 7.0ゲーム差

[パシフィックリーグ]
1位 ソフトバンク・ホークス
1位 楽天ゴールデンイーグルス
3位 日本ハム・ファイターズ 2.0ゲーム差
4位 西武ライオンズ 2.5ゲーム差
5位 オリックス・バッファローズ 3.0ゲーム差
6位 ロッテ・マリーンズ 4.5ゲーム差

 セ・リーグは、ヤクルトがスタートダッシュに成功しました。
 予想外と言うと、ファンの方々に叱られてしまいそうですが、「絶妙のバランス」の中で、「勝つ野球」を実践しています。

 ヤクルトのチーム防御率は3.60とリーグ3位です。チーム打率は.254でこちらもリーグ3位です。この成績を観ると、ヤクルトが2位のジャイアンツに1.5ゲーム差という、この時期ならば大きな差を付けて、首位を走っている理由がよく分からないことになります。

 スワローズが「断トツ」なのは得点力です。94得点は、2番手73得点のジャイアンツを大きく引き離しているのです。
 打率はそう高くないのに得点が多いというのは、「得点機での打率が高い」ことに他なりません。今季、ここまでのスワローズ打線は、とても勝負強いのです。
 そして62失点と、こちらはドラゴンズに続いて2位タイです。投手陣も、ピンチで良く踏ん張っているのです。
 この絶妙なバランスの上に、スワローズの首位快走が出来あがっています。

 このヤクルトから7ゲーム差の最下位に沈む広島カープは、チーム防御率が4.37とリーグ5位、打率が.207とリーグ6位です。
 特にチーム打率は、5位の阪神の.231と比べても大差の6位ですから、相当に重症ということになります。早急な改善が無いと、このまま沈むばかりになりかねません。

 2~4位のジャイアンツ、ベイスターズ、ドラゴンズは接戦を演じていますが、中ではドラゴンズのチーム盗塁数が目立ちます。ここまで13個と2位タイの4チームの5個を圧倒しているのです。捕手の肩および投手との連携が良くなり、なかなか盗塁が出来なくなっているNPBです(何しろ15試合で5盗塁しか出来ていないチームが大半なのですから)が、ドラゴンズだけはしっかりと機動力を発揮しているのです。
 この差が、今後のペナントレースにどのような影響を与えるのか、とても興味深いところです。

 一方のパ・リーグは、ソフトバンクと楽天の首位争いとなっています。
 チーム防御率ではソフトバンクが2.50と圧倒的な成績です。チーム打率では、西部が.262でトップ、ソフトバンクと楽天が.249前後で追っている形。
 こうなると、首位タイで頑張っているゴールデンイーグルスの要因が分からなくなりますが、こちらもセ・リーグのヤクルトと同様に、「得点力が高い」のです。
 楽天は69得点で西武に次いで2位となっています。

 それにしても、他を圧する86得点を誇るライオンズが4位というのも、ある意味では不思議でしょう。チーム防御率は4.25とリーグ5位とはいえ、それを十分にカバーできるだけの得点力に観えます。
 これは、「接戦に弱い」ことを示しているのかもしれません。

 最下位のロッテは、広島と同様にチーム打率がリーグ6位、.219に留まっています。
 防御率も4.71と6位ですから、この順位も止む無しという状況でしょうか。
 とはいえ、マリーンズのチーム本塁打数は23本とリーグトップです。6位の日本ハムの6本に比べれば約4倍ですから、今後の反撃の礎になるかもしれません。

 「ヤクルトと楽天の健闘」が、4月16日時点のペナントレースの特徴ということになりそうです。
[4月7日・マツダスタジアム]
阪神9-0広島

[4月9日・マツダスタジアム]
ヤクルト10-1広島

[4月10日・マツダスタジアム]
ヤクルト15-1広島

[セントラルリーグ順位・4月10日現在]
1位 ヤクルト、巨人
3位 DeNA 1ゲーム差
4位 中日、阪神 2ゲーム差
6位 広島 4ゲーム差

 2018年シーズンまで、3シーズン連続でペナントレースを制し、セ・リーグに「王朝」を築いてきた広島カープが、2019年シーズンのスタートに際して、明らかな「変調」を来たしています。

 まだ11試合を消化したのみとはいえ、順位が最下位。
 まだ序盤なので「十分に巻き返し可能」ということなのでしょうが、直近3試合の試合内容が悪過ぎます。こちらは重傷に観えます。
 地元マツダスタジアムの3試合で「2得点・34失点」というのは、過去3シーズンのカープからは考えられない「惨状」でしょう。

 投手陣が崩壊し、打線も湿りっぱなし、という状況ですが、特に「2得点/3試合」が問題だと思います。

 トレード等による戦力の変化が有るにしても、2018年シーズン・ペナントレースで圧倒的な力を示したチームが・・・。
 スポーツにおいては、本当に不思議なことが起きます。

 広島カープに、何が起こっているのでしょうか。
 中日ドラゴンズの松坂大輔投手について、2月11日球団から発表が有りました。

 「松坂投手は、数日前にファンと接触した際に右腕を引かれ、その後右肩に違和感を抱えているためにノースロー」であると。

 他にも「検査の結果、松坂投手の右肩には炎症が有る」との記事もありました。

 沖縄での春季キャンプの練習前後のことなのでしょうか、松坂投手とファンが接する機会が有り、その際に、あるファンが松坂投手の右腕を引っ張ったために、松坂投手は右肩を負傷したということのようです。
 回復に、どれくらいの時間がかかるのかは報じられていませんが、いまだ投球練習を行うことができない状態ですので、開幕に間に合わない可能性も有ります。
 ドラゴンズにとっては「先発ローテーション」に重大な影響が出るかもしれません。

 芸能界でも「身近なスター」が持て囃されるようになって久しく、女性アイドルグループの活動方法がひとつのやり方になって、数多くの「身近なスター」が生まれてきたという側面もあるでしょう。
 一方では、握手会においてアイドルが刃物で傷つけられるとか、自宅を襲われるといった事態も発生しています。

 日本プロ野球NPBにおいても、試合後ファンの中を歩く選手から、タオルが盗まれるといった事態が発生しています。
 
 NPBもファン獲得あるいはファンサービスの一環として、スター選手とファンとの距離を縮めて、時代に即した「身近なスター選手」、会いに行こうと思えば会えるし、話をしようと思えば話が出来るし、握手をしようと思えば握手が出来る、スター選手づくりを進めているのかもしれません。

 そうした「身近なスター」とファンの触れ合いの場で、松坂投手は怪我をしたのです。

 本件が、偶発的に発生した事象なのか、悪意に満ちた事象なのか、詳細は分かりませんけれども、本質的には、どちらでも同じことで、要は「ファンと選手の距離がとても近いことから発生する問題」なのでしょう。

 20世紀においては、スター選手は「ファンから一定の距離を置いて」存在しました。
 憧れの選手は遠くに居て、大袈裟に言えば「仰ぎ見る」ものだったのです。

 例えば、私の友人が、20世紀の後半に後楽園球場(東京ドームの前身)の近くの中華料理店で、長嶋茂雄選手が「ふかひれラーメン」を食べているのを見た、と嬉しそうに話していたことを思い出します。
 同じ中華料理店にたまたま入ったところ、「ミスタープロ野球」長嶋茂雄選手が店内で食事をしていたというわけです。

 この時、友人は「遠くから長嶋選手を観ていた」のです。
 近付いて行って、サインや握手を求めるといった行動を取っていません。
 その頃でも、サインを求めたら(サイン台紙を持っていたとして)、長嶋選手は気軽に応じてくれたかもしれませんが、「そういうことをしないのが一般的」な時代だったのでしょう。
 スターは、テレビ画面や観客席から見るもので、身近に存在するものでは無かったのです。

 それが21世紀になって、「身近なスターの時代」が到来し、例えばサインでも、サイン台紙をあらかじめ用意して「書いていただく」のではなく、その辺にあるもの、例えばチケット半券の隅に書いてもらったりすることが、「失礼では無く普通」という時代が来たとも言えそうです。

 私達の生活に「喜び・潤い・生きがい」を齎してくれる、本当に大切な存在であった「スター」が、身近で触れ合える存在に変化してきたということなのでしょうか。

 そうした、現代の「ファンとスターの関係」について、良し悪しは一概には言えないと思います。
 様々な考え方、見方があるのでしょう。

 しかし、そうした「ファンとスターの距離が近過ぎる、時には身体が接触する」という状態から、様々な問題が発生していることも事実です。

 2019年シーズンにおける松坂投手の活躍が、どれほど多くのファンに「喜び・潤い・生きがい」を与えてくれる可能性があるのかを考えれば、もしこの事象により開幕に間に合わず、シーズンの投球機会が半減するようなこと、あるいはシーズンを棒に振るようなことがあれば、ひとりのファンが「右腕を引いた」行為が、どれ程多くのファンの失望に繋がるかは、よくよく考える必要があります。

 「身近なスター」という戦略について、今後どのように運営して行くべきかについては、スポーツ界のみならず、全てのエンターティンメント界において十分に検討し、様々な観点から効果的な対応策を実行して行く必要があるのかもしれません。
 日本プロフェッショナル野球協約・第17章「試合」・第173条「ポストシーズン」
『球団又は選手は、毎年12月1日から翌年1月31日までの期間においては、いかなる野球試合又は合同練習あるいは野球指導も行うことができない。・・・』

 従って、日本プロ野球の「球春=キャンプイン」は毎年2月1日なのです。

 2019年も「球春」が到来しました。

 各チームのキャンプ地は、パシフィックリーグが
① 福岡ソフトバンクホークス 宮崎県宮崎市
② 埼玉西武ライオンズ 宮崎県日南市および高知県高知市
③ 東北楽天ゴールデンイーグルス 沖縄県久米島町および沖縄県金武町
④ オリックス・バファローズ 宮崎県宮崎市
⑤ 北海道日本ハムファイターズ アメリカ合衆国アリゾナ州スコッツデールおよび沖縄県名護市および沖縄県国頭村
⑥ 千葉ロッテマリーンズ 沖縄県石垣市

 セントラルリーグが
① 広島東洋カープ 宮崎県日南市および沖縄県沖縄市
② 阪神タイガース 沖縄県宜野座村および高知県安芸市
③ 横浜DeNAベイスターズ 沖縄県宜野湾市および沖縄県嘉手納町
④ 読売ジャイアンツ 宮崎県宮崎市および沖縄県那覇市
⑤ 中日ドラゴンズ 沖縄県北谷町および沖縄県読谷村
⑥ 東京ヤクルトスワローズ 沖縄県浦添市および宮崎県成都市

 となっています。

 やはり「暖かい地域」ということで、宮崎県と沖縄県、高知県でキャンプを行うチームが大半です。
 かつては多くのチームで見られた「海外でのキャンプイン」は、このところ減っていて、今季は北海道日本ハム1チームとなっています。
 もちろん、ペナントレースに向けての効果という観点で、様々なノウハウ蓄積の結果であることは、間違いないのでしょう。

 20世紀の半ばからプロ野球を観てきた身にとっては、季節は「大寒」の時期で、まだまだとても寒いのですけれども、「球春」が訪れると季節としての「春が近づいている」と感じます。

 それにしても、野球協約で12月1日から1月31日の2か月の間、試合と合同練習を禁じているのは、とても良いことだと思います。
 やはり「心身をしっかり休ませなければ」、良い仕事は出来ないと思うからです。

 球春到来。

 2019年のプロ野球が始まりました。
 2019年の「球春」に向けての記事をもうひとつ。

 2018年シーズンの読売ジャイアンツでは、「育成」外国人プレーヤーの活躍が目立ちました。

① クリストファー・クリソストモ・メルセデス選手

 ドミニカ共和国出身の24歳。左腕投手。身長188cm・体重82kg。
 2017年、読売ジャイアンツの海外トライアウト合格により「育成契約」で入団。
 2018年7月10日、対ヤクルトスワローズ戦で1軍デビュー、初先発初勝利。7月18日の阪神タイガース戦で2勝目を挙げました。デビューから2試合連続無失点勝利は、日本人プレーヤーを含めても、ジャイアンツ史上初でした。
 その後の活躍はご承知の通りで、シーズン終了まで先発ローテーションを守り、5勝を挙げて、チームのクライマックスシリーズ進出に大貢献しました。
 2019年の年俸は850万円と報じられています。

② ホルヘ・マルティネス選手

 ドミニカ共和国出身の25歳。右投げスイッチヒッターの野手。身長188cm・体重95kg。
 2017年、読売ジャイアンツのトライアウト合格により、「育成契約」で入団。
 2018年7月27日に支配下登録され、同日の中日ドラゴンズ戦で1軍デビュー、初打席初本塁打を記録しました。
 残念ながら8月9日の阪神タイガース戦でスライディングを行った際に左手小指を負傷し、8月26日に登録抹消。
 2019年の年俸は830万円と報じられています。

③ サムエル・アダメス選手

 ドミニカ共和国出身の24歳。右腕投手。身長193cm・体重86kg。
 2014年、アマチュアFAとしてMLBカンザスシティ・ロイヤルズと契約。2016年4月、読売ジャイアンツが「育成契約」での獲得を発表しました。
 2018年6月16日に支配下登録および1軍登録、6月24日ヤクルトスワローズ戦に中継ぎで1軍デビュー、初セーブは8月4日中日ドラゴンズ戦、初ホールドは8月11日の広島カープ戦で記録しました。
 2019年の年俸は910万円と報じられています。

 この3選手は、いずれも「育成契約」の外国人プレーヤーであり、2018年には印象に残るプレーを披露しました。特にCCメルセデス投手は、ペナントレース終盤の先発陣の一翼を担ったと感じます。

 「日本人プレーヤーの育成は苦手」と言われる巨人軍ですが、外国人、特にドミニカ出身プレーヤーの育成では、相応の成果を挙げつつあります。

 そして2018年12月7日、下記の2選手の「育成契約」による入団が公表されました。

④ イスラエル・モタ選手

 ドミニカ共和国出身の22歳。右投右打の外野手。身長188cm・体重98kg。
 2013年から2017年までMLBワシントン・ナショナルズ傘下のマイナーチームでプレー、通算188試合に出場して、打率.257、13本塁打、80打点、21盗塁の成績を残しました。

⑤ レイミン・ラモス選手

 ドミニカ共和国出身の22歳。右腕投手。身長185cm・体重85kg。
 2015年から2018年までMLBタンパベイ・レイズ傘下のマイナーチームでプレーし、全てリリーフで65試合に登板、10勝6敗13セーブ、防御率2.99を記録しています。

 ドミニカ出身選手に偏っているとはいえ、若手外国人プレーヤーと積極的に契約を結び、日本球界での活躍に向けて「育成」していこうとする、読売ジャイアンツの姿勢は注目しなければなりません。
 既に、メルセデス投手やアダメス投手は、一軍戦力になっているのです。

 「育成契約」でスタートしていますので、5プレーヤーの年俸は、まだまだ低いのですが、日本球界でブレイクすることで「大金」を手にすることが出来ます。「ジャパニーズ・ドリーム」に向けての健闘が期待されるのです。当然のことながら、「日本プロ野球の一層の国際化」に結びつくものでしょう。

 2019年シーズン、読売ジャイアンツは丸選手や炭谷選手などの「大補強」が注目されています(本ブログ2018年12月16日の記事「[NPB2018シーズンオフ] 剛腕?原辰徳監督 読売ジャイアンツ大補強!」をご参照ください)が、この「5名のドミニカ人プレーヤー」の活躍にも注目です。
 一年で一番寒い時期ですが、「球春」は確実に近づいています。

 少し前の話になりますが、2018年11月4日オリックス・バファローズを自由契約となっていた金子千尋投手(35歳)と日本ハム・ファイターズと来季の契約が合意に至ったと報じられました。

 金子投手が自由契約になったのは11月2日でしたから、「僅か2日後」の契約合意でした。

 いかにも日本ハム球団らしい、と感じました。

 「伝統の交渉力」でしょう。

 日本ハムファイターズといえば、大谷翔平投手や清宮幸太郎選手に代表されるような、「スカウティングと育成」がトレードマークになっていて、「若手を育てる」チームと評されていますが、一方で「ベテラン大選手」を活用して、再生して行く球団でもあるのです。

 2004年、東京から北海道に球団が移転した年には、MLBから日本球界に戻ってきた新庄剛志選手と契約しました。新庄選手は日本ハムでも大活躍し、2006年にチームの日本一に貢献したことは、ご承知の通りです。

 2005年には、ヤクルト・スワローズからFAとなっていた稲葉篤紀選手と契約しました。やはり2006年の日本一に貢献したのです。
 現在は侍ジャパンの監督を務めるとともに、日本ハムのスポーツ・コミュニティ・オフィサーとしても活躍しています。

 2008年には、読売ジャイアンツからトレードで二岡智宏選手を獲得しました。二岡選手も主に代打で大活躍。2度のリーグ制覇に貢献しました。

 そして今回、少し間は空きましたが金子千尋投手との契約を実現したのです。

 金子投手は、2014年のパシフィックリーグMVPにして沢村賞投手です。当時は、「日本球界を代表する投手」であり、2017年シーズンにも27試合に先発し、184と1/3イニングを投げて、12勝8敗という好成績を残しています。
 2018年シーズンは不振でしたが、2019年に二桁勝利を挙げたとしても何の不思議も無いところです。

 「スカウティングと育成」の日本ハム球団は、ドラフトで2018年夏の甲子園大会のヒーロー・吉田輝星選手を1位で指名し、入団に漕ぎ着けました。
 一方「ビッグネーム再生」の日本ハム球団は、金子千尋投手と契約に漕ぎ着けたのです。(12月10日には、「千尋」から「弌大」に登録名を変更したと報じられました。読み方は「ちひろ」で同じです)

 吉田輝星投手と金子弌大投手の2019年シーズンの活躍が、本当に楽しみです。
 読売ジャイアンツ原辰徳監督の剛腕なのか、2018年シーズンオフは「巨人軍のオフ」と言っても良さそうな状況です。

 今オフにFA宣言をした5名のプレーヤーの内、丸佳浩外野手(元広島カープ)と炭谷銀仁朗捕手(元、西武ライオンズ)の2名を獲得し、返す刀で自由契約となった中島宏之内野手(オリックス・バファローズ)と契約、加えてMLBからもクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(パドレス)を取り、マリナーズを退団した岩隈久志投手も獲得したのです。
 
 12月15日時点で、いわゆる「即戦力」候補の選手だけでも5名という、超大型補強なのです。(9名で行うセ・リーグの野球ですから過半数です)

 もちろん、資金力十分の巨人軍ですから、毎年のように大型補強を行う訳ですが、今オフの補強は、成功する可能性が高いと感じます。

① 一気に5名の補強であること

 過去の補強の例を見れば、他球団で大活躍したスタープレーヤーが巨人に入ると「思ったほどでは無い」あるいは「全く期待外れ」というケースが多いのです。

 これは別に21世紀特有の話では無く、国鉄スワローズの大黒柱として長く活躍を続けた「400勝投手」金田正一投手が、1965年シーズンから巨人でプレーすることとなった訳ですが、1年目の成績は何と11勝6敗・141と2/3イニング登板でした。
 前年1964年(昭和39年・第1回東京オリンピック開催年)が27勝12敗・310イニング登板、その前の年1963年が30勝17敗・337イニング登板であったことと比較すれば、大きな落ち込みに観えました。「あの金田でも、巨人では大活躍はできない」と感じたことを憶えています。

 もちろん、巨人軍の選手層の厚さから、金田投手が国鉄スワローズ時代と同じように「毎日のようにマウンドに登る」訳には行かないことは良く分かりますし、そもそも投球イニング数が半分以下になったのだから、11勝というのは×2の22勝分の勝ちが有る、という説も理解できなくもないのですけれども、やはり「大球団」では金田選手程のビッグネームでも、なかなか思ったようにはプレー出来ないものだと思いました。
 現在よりも、日本プロ野球界における巨人軍の存在が大きかった時代、「巨人・大鵬・たまご焼き」の時代でしたから、尚更だったのでしょう。

 2010年以降でも、鳴り物入りで巨人入りしたプレーヤーが、なかなか活躍できない状況は続いています。少なくとも「巨人入りする前以上に活躍する」選手はほとんど居ないというのが実情でしょう。

 その要因として「ひとり入団」があると考えています。
 大選手でも、「ひとり」だけで巨人に入ると、周りのしがらみの多さ、マスコミの騒ぎの大きさ、チーム内の勢力争い、等々によって、連日同じようにプレーすることが難しいのでしょう。
 ひとりでは、「外様」などと言われて、入団当初から「孤独」な日々を過ごすことも多そうです。

 ところが、今2018年のオフは「5名一緒」です。
 「同期が5人」というのは、心強いことでしょうし、自然と相談相手にもなることでしょう。
 「一流の5プレーヤーを一気に取る」というのは、読売ジャイアンツの補強としても、あまり無かったのではないでしょうか。
 新入団のスター選手たちが、力を発揮しやすい環境であろうと思います。

② プレーヤーのポジションの多様性

 様々なポジションの選手が並んでいます。

 この5名の選手に期待されるのは「チャンピオンフラッグの奪還」であることは間違いありませんから、チーム力を早急に大幅に上げるための補強ということになります。
 投手、捕手、内野手、外野手の各ポジションへの補強は、「チームの姿を大きく変える」、2018年シーズンとの連続性を断つという面からは、とても効果的なやり方に観えます。

 各ポジションへの「新風」は、時を追うごとに「チーム全体への新風」に昇華して行く可能性があるのでしょう。
 もちろん、十分に考え、練られた施策であり、今補強のポイントのひとつだと感じます。

 豊富な資金力を活かしての、読売ジャイアンツの補強が続きます。
 この補強により「チームがどのように変わるか」を見ること自体が、2019年シーズンの大きな楽しみのひとつです。

 実は最大の補強策である「原辰徳・新監督」のもと、5年振りの優勝に向かって、巨人軍の反攻は、既に始まっているのでしょう。
 過去の日本球界における高年俸選手は、以下の通りと報じられています。(推定金額とも報じられます)

① 佐々木主浩 6億5000万円(2004年、2005年)
② 松井秀喜 6億1000万円(2002年)
③ 阿部慎之助 6億円(2014年)
  黒田博樹 6億円(2016年)

 いずれも、日本プロ野球にその名を刻む名プレーヤーが並んでいます。
 特に、佐々木主浩投手と松井秀喜選手の年俸は、投手と野手の「上限」という意味合いが強いものでしたし、現在でもその位置付けは変わっていないように観えます。

 確かに、21世紀になって、「圧倒的な実力」をNPBで示し、共にMLBに挑戦して、大活躍した両選手は、NPBのトップクラスの選手にとっての大きなメルクマールになっているのは間違いありません。

 一方で、各々の選手を評価する際に、「佐々木と比べて」「松井と比べて」という話になり、契約交渉の際にも「さすがに佐々木以上と言うことは無いだろう」「松井以上と言うことは無いだろう」ということになって、NPBトップクラスの選手にとっての「年俸キャップ」としての機能を果たしてきたのでしょう。
 別の言い方をすれば、もっと稼ぎたいという選手にとっては「壁となる存在」であったとも言えそうです。

 しかしながら、2018年シーズンオフ、FA宣言をした浅村栄斗内野手(27歳、西武ライオンズ)に対して、ソフトバンク・ホークスが4年・28億円前後の大型契約を用意していると報じられたのです。
 年俸に換算すれば7億円です。
 佐々木投手の6億5000万円を大きく超える金額が提示されたことになります。

 加えて、「4年契約」というのが凄いところでしょう。
 前述の佐々木投手や松井選手が、1~2年の年俸金額であったのに対して、浅村選手にソフトバンクが提示しようとしていると報じられている契約は4年なのです。

 この「大型契約」は実現すれば、日本プロ野球の年俸上限、契約体系に、大きな影響を与えるものとなります。(もちろん、他の球団からより魅力的な契約が提示される可能性もあります)

 様々な要因の下で、NPBの年俸はMLBに比して低いのです。
 例えば、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は、年俸21億円・7年契約です。
 単年の金額も、例えばNPB2005年の佐々木投手の3倍ですし、何より「7年」は長い。

 もちろん、各球団の財務状況や、企業としての儲ける力、といった面で、MLBはNPBより遥かに強く大きいことがベースになっているのでしょうから、「NPBは低いから上げるべき」などと簡単に言うことは出来ないことなのでしょう。
 そもそも、NPBの各球団は「企業として黒字なのかどうか」が何時の時代も指摘されてきているのです。
 一般的には「赤字企業が高年俸を払う」というのは、不自然なことです。

 とはいえ、「親会社の広告手段として十分な価値が有り、親会社がとても高収益」ということであれば、球団単体の収支や財務力が弱くとも、高年俸を払い得ることになるのでしょう。

 2018年のシーズンオフになって、NPBのFA選手が「高年俸を目指す姿勢」を明確にしているように観えます。プロ選手としては、当然のことなのかもしれません。
 西勇希投手(27歳、オリックス・バッファローズ)に対しても、ホークスは4年・20億円前後の契約を用意していると報じられていますし、丸佳浩外野手(29歳、広島カープ)にはカープから3年・12億円(含む出来高払い)の契約が提示されたにもかかわらず、丸選手はFAを宣言しています。そして、読売ジャイアンツが6年・25億円前後の契約を用意しているとも報じられているのです。

 NPBトップクラスの選手たちが、こうした大型契約をものにすることとなれば、当然ながら、他の選手達の来シーズン以降の年俸契約交渉にも甚大な影響を与えることになるでしょうし、NPBプレーヤー全体の年俸底上げに結びつく可能性もありそうです。

 MLBでは、「年俸30億円超」のプレーヤーが既に居ますし、今オフシーズンでも新しい「30億円プレーヤー」の誕生が予想されています。

 一方で2018年は、NPBにとって「新しい水準・タイプ」の契約方法が生まれる年になるのかもしれません。

 ソフトバンク・ホークスが4勝1敗で制した、2018年の日本シリーズですが、ホークスの捕手・甲斐拓也選手がシリーズMVPに輝きました。

 文句無しの受賞でしょう。

 このシリーズで、最も「記憶に残るプレー」を魅せたプレーヤーがMVPとなったのです。

 日本シリーズにおいて「捕手」がMVPを受賞するのは、2009年のジャイアンツ・阿部慎之助選手以来とのことですが、阿部選手は「捕手としての守備プレーと共に、チームの中心打者としての打棒」も評価されてのMVPであったと思いますが、甲斐選手は「守備力、特に盗塁を阻止する強肩」が評価されてのことでしょうから、同じ捕手受賞と言っても、異なる内容であることは確かです。

 シリーズを通じて「6度連続でカープの盗塁を阻止」したのです。もちろん、日本シリーズ新記録でした。
 広島カープに一度も盗塁を許さなかったのですから、ホークスの優勝への貢献も極めて大きなものでした。

 また、その「盗塁阻止の様子」が凄い。
 カープの快足を誇る走者が2塁ベースの遥か手前、1~2m位手前の位置に居る時に、ソフトバンクの2塁ベース上の守備選手が「球を持って待ち受けている」シーンが何度も観られました。
 クロスプレーにさえならず「悠々とアウトを取る」絵が、何度も観られたのです。

 本塁から2塁への送球のスピード・強さ・コントロールも見事なものですが、何と言っても「投球を捕球してから、球をグラブから取り出し、2塁に投げる」一連の動きの俊敏性は、素晴らしいものが有ります。
 「目にもとまらぬ素早さ」なのです。

 この「素早さ」を甲斐選手がどのようにして身に付けたのかは分かりませんけれども、この「素早さ」が、野球・ベースボールを通じて世界最高レベルであることは間違いないでしょう。

 甲斐拓也選手の、日本シリーズ2018におけるプレー振りとMVP受賞は、日本プロ野球の「捕手レベルの向上」を明示したものだと感じます。
[11月3日・第6戦・マツダスタジアム]
ソフトバンク・ホークス2-0広島カープ

 2回裏、カープは1死1・3塁という、絶好のチャンスを迎えました。
 打席には7番の野間峻祥(のま たかよし)選手。

 「ここで点が取れなければ、カープには苦しいゲームになる」とテレビの前で呟きました。

 1勝3敗と追い込まれ、絶対に勝たなければならない試合ですから、先制点がとても重要なことは言うまでも有りません。
 相手が強打のホークスですから、出来ることならばヒットで「複数得点」に繋げてほしい状況でした。

 野間選手は粘り強い打席を繰り広げましたが、最後はバンデンハーク投手の外角低めのストレートに空を切り、残念ながら三振に倒れました。

 「このゲームもホークスのものだろう」と感じました。

 野間選手のプレーの良し悪しを書いているのではありません。
 このゲームにおいては、カープは「最初の得点機」を絶対にものにする必要が有ったのです。たまたま、そのシーンで打席に立ったのが野間選手だったということでしょう。

 バンデンハーク投手とジョンソン選手は、本当に素晴らしい投手戦を魅せてくれました。

 ハイレベルな日本シリーズを締めくくるゲームに相応しい内容であったと思います。

 2018年の日本シリーズは4勝1敗で、福岡ソフトバンク・ホークスが勝利しました。

[第1戦・10月27日・マツダスタジアム]
広島2-2ソフトバンク(延長12回引分)

[第2戦・10月28日・マツダスタジアム]
広島5-1ソフトバンク

[第3戦・10月30日・ヤフオクドーム]
ソフトバンク9-8広島

[第4戦・10月31日・ヤフオクドーム]
ソフトバンク4-1広島

[第5戦・11月1日・ヤフオクドーム]
ソフトバンク5-4広島(延長10回サヨナラ勝ち)

 延長12回、4時間30分を超える引分で始まった日本シリーズですが、ホークスが地元ヤフオクドームにおける「不敗伝説」を継続して、第3戦から3連勝とし、王手をかけました。

 とてもハイレベルな内容のゲームが多く、一投一打で試合の流れが変わるという緊張感に溢れたシリーズが続いているのですけれども、両チームによる点の取り合いの中で、最後はホークス打線の力が僅かに勝るという結果が続いています。

 カープ投手陣も持てる力を発揮し、ホークスの各打者の弱点を良く付いているのですが、カープ投手陣に慣れてきた感のあるホークス打線が、ここぞというシーンで快打を飛ばしていて、その「確率」が逆=カープ打線とホークス投手陣の関係、を上回っているというところでしょうか。

 第5戦では、柳田選手がバットを折られながらも決勝ホームランを放っていますが、ここまでの本シリーズを象徴するようなシーンでした。

 ここまでは、ホークス打線>カープ投手陣なのでしょう。

 さて、追い込まれたカープですが、第2戦の1勝の効果から、地元に戻ることが出来ます。この1勝は、とても重いものだったのです。
 まだまだ、ここから十分に反撃する余地があります。

 カープとしては、持ち前の機動力が、ホークス捕手陣の強肩の前に為す術もない状況から脱する必要があるのでしょう。
 盗塁を狙うにしても、ヒットエンドランにトライするにしても、「もうひと工夫」が必要なのです。
 強力なホークス打線を相手にしたチームは、「相応の失点」を覚悟したうえで、それ以上の得点を挙げなければ勝てないという感じがします。

 地元ファンの大声援を背に、広島カープの反攻が期待されます。

[第1戦・10月27日・マツダスタジアム]
広島カープ2-2ソフトバンクホークス
(延長12回・規定により引き分け)

 2018年の日本一チームを決める日本シリーズ第1戦は、両チーム総力を挙げてのゲームとなり、12回を戦い切って引分けました。
 4時間38分の激闘。

 スピード十分な好プレーの応酬、何とも言えない緊張感に溢れた試合は、さすがに「日本プロ野球最高のゲーム」でした。

 初回にカープが2点を先制し、5回ホークスが2点を挙げて追い付きました。
 カープが8投手、ホークスが7投手を繰り出しての攻防は、見応え満点の展開でした。
 両チームの力量が「互角」であることを示した試合とも言えそうです。

 日本シリーズ緒戦の引分けは1986年以来32年振りと報じられています。
 両チーム合わせて「44選手」が登場したのは、史上タイ記録とのことです。

 ある意味では、両チームとも「手の内を披露した」試合でもあったと思います。

 交流戦が有るとはいえ、リーグが異なる両チームにとっては、貴重な情報を入手することが出来た試合であったと思います。
 12回の激闘で得られた「膨大な情報」を、どちらのチームが上手く、第2戦以降に活かして行くのでしょうか。

 その「情報活用力」がシリーズの帰趨を決めることになるかもしれません。
[10月14日・神宮球場]
読売ジャイアンツ4-0ヤクルトスワローズ

 セントラルリーグのクライマックスシリーズCSファーストステージ第2戦、ジャイアンツの菅野智之投手がノーヒットノーランの快投を魅せました。
 CS史上初の快挙です。

 スワローズを相手に6回までパーフェクトピッチング、7回2死から山田哲人選手との息づまるような対戦から四球を出してしまいましたが、後続をピシャリと締めて、ノーヒッターを達成しました。

 9イニング・113球を投げて、奪三振7、与四球1の完璧な投球でした。

① 「凄み」満点の投球

 このゲームの菅野投手は1回から「打たれる感じがしない」投球を披露しました。

 大谷翔平投手の様な165km/hの速球がある訳では無く、大魔神・佐々木主悦投手の様に落差抜群のフォークボールがある訳でもないのですが、「打者が振り切ることが出来ない投球」だったのです。
 もの凄い決め球がある訳ではない中での好投でしたから、一層「凄み」が感じられました。

 「球威十分」、コントロール抜群の投球だったのです。ヤクルト攻撃陣は、文字通りの「きりきり舞い」でした。
 そうした状況下で、唯一の出塁・四球を選んだのが山田哲人選手であったことが、この記録の重みを増していると感じます。今季も30・30を達成した、ヤクルト打線最強の打者にして、四球を選ぶのが精いっぱいだったように観えました。

 「ザ・投球」と称されるべき、菅野投手の9イニングであったと思います。

② 20世紀の大投手達を髣髴とさせるパフォーマンス

 21世紀になってから、還暦を過ぎたお茶の間のお父さん達からは「6回まで投げればよいとか、100球が目途とか、先発投手が情けない限りだ」という声が上がっていました。
 確かに「投手の分業化」は著しく進んでいたのです。

 しかし、そうした風潮の中で「菅野投手は別」だったのです。

 2018年シーズンの菅野投手のプレー振りは、20世紀の先発投手達、それもとびっきりの大投手達に一歩も引けを取らない、というか、それを超えている感さえ有ります。(いずれも2リーグ制導入以降の記録)

 例えば、「シーズン8完封勝利」

 これは、NPB全体でも1978年の鈴木啓示投手以来の記録ですし、ジャイアンツでは1963年の伊藤芳明投手(10完封)以来55年振りの記録となります。斎藤雅樹投手も江川卓投手も達成できていないのです。

 続いては、「2度目の3連続完封勝利」

 この記録を達成しているのは、金田正一投手(1958年・1965年)、米田哲也投手(1964年・1965年)、バッキー投手(1965年・1966年)の3投手のみ。菅野投手は4人目の達成者です。
 半世紀を経ての達成というのも、素晴らしいことでしょう。

 続いては、「3年連続の最優秀防御率」

 過去に達成しているのは稲尾和久投手(1956年~58年)のみ。菅野投手は史上2人目です。

 続いては、「200イニング超を投げ200奪三振」

 ジャイアンツにおいては、1981年の江川卓投手以来の記録です。

 等々、他にも挙げればきりが無いほどの記録が続きます。
 「お父さん達の嘆き」に、十分以上に応える大活躍でしょう。

③ 28登板、202イニング投球、10完投、8完封、15勝8敗、防御率2.14、200奪三振

 菅野投手は2018年のペナントレースでこうした記録を残し、最多勝・最優秀防御率・最多奪三振の「投手部門三冠」を達成しました。

 「沢村賞」の選考基準7項目を全てクリアしています。
 ミラクルなシーズンを送ったのです。

 菅野智之投手が、現在の「日本プロ野球界最高の投手」であることは、間違いないでしょう。
 ボール犬「わさび」(柴犬、メス、14歳)の引退式が10月8日に行われたと報じられました。

 3歳時、始球式のボールをマウンドに運ぶボール犬としてデビューした「わさび」にとって、11シーズンに渡る活躍に終止符が打たれたのです。

 「わさび」のデビュー戦は、2008年独立リーグの信濃グランセローズ戦でした。
 以降、籠に入れたボールを運ぶ愛くるしさが評判となり、NPBの千葉ロッテ、北海道日本ハム、東京ヤクルト等々の試合に登場するようになり、2013年にはオールスター第3戦(福島・いわきグリーンスタジアム)にも登場したのです。
 「わさび」はオールスター戦出場回数1回を誇る名犬?ということになります。

 さすがに14歳ともなると、年齢的な衰えもあり、今般の引退となったのでしょう。

 NPBのボール犬といえば、その草分け的存在である「ミッキー」(ゴールデンレトリバー、オス)が有名です。
 2005年3月、広島カープVS福岡ソフトバンクのオープン戦で、日本プロ野球初のボール犬としてデビューしました。
 8歳の誕生日目前のことでした。

 「ミッキー」は広島カープ所属のボール犬でした。背番号は111、登場曲はフランダースの犬でした。「ミッキー」は「わさび」と違い、始球式用とは限らず、ボールを運ぶことが仕事でした。デビュー戦?も、3回裏終了後、主審が「来い」と合図すると、ボール3個入りの竹籠を加えてホームベース付近に行ったそうです。

 当然のことながら、ボール犬となるには、場内の大歓声や大きな音に驚かないという資質、とても重要な資質が必須な訳で、目的地に間違いなく籠を運ぶ能力と共に、十分なスキルが要求されます。
 「ミッキー」も「わさび」も高いスキルを具備していたのです。

 「ミッキー」も2006年7月にオールスター戦に登場しています。
 「わさび」は「ミッキー」に続いたということになります。

 「ミッキー」は2007年9月、高齢を理由に惜しまれながら引退しました。
そして、今度の「わさび」の引退により、NPBにはボール犬が居なくなったと報じられています。

 MLBでは、いくつかの球団にボール犬が居ると聞いていますし、中にはボールだけでは無くバットも運ぶ「BatDog」も居るそうです。

 最高峰の技術・体力を保持する選手たちが、人生をかけて戦う「真剣勝負」、プロ野球の試合において、「一服の清涼剤」としてボール犬が果たす役割は、とても大きなものだと感じます。
 「ミッキー」はベースボールカードにも登場し、背番号111のレプリカユニフォームも在ったと聞いていますので、「ファンの発掘」にも寄与していたのでしょう。

 「ミッキー」や「わさび」に続く、ボール犬の登場が待たれます。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031