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 6月19日に開幕したプロ野球の2020年シーズンですが、7月9日時点で、パリーグの各チームは17~18試合を消化しました。

[パシフィックリーグの順位表]
1位 楽天 13勝5敗
2位 ロッテ 10勝7敗 2.5ゲーム差
3位 西武 8勝8敗1引分 4.0差
4位 日本ハム 7勝9敗2引分 5.0差
5位 ソフトバンク 7勝10敗1引分 5.5差
6位 オリックス 5勝11敗2引分 7.0差

 8連勝で飛び出したロッテを、楽天が追い抜き、2位に2.5ゲーム差を付けて、早くも独走状態といっても良いほどの強さを魅せています。
 大きな連勝は無いのですが、2勝1敗、3勝1敗といった成績を積み重ねて、「勝率.722」を示現しているのです。

 楽天は、防御率3.06、打率.299と共にトップ、それも両方とも断トツのトップです。
 117得点は、2位の西武の77得点を大きく上回り、58失点も2位ロッテの73を大きく下回っているのですから、この強さも頷けるところでしょう。

 「投打ともに絶好調」の楽天がしばらく走るのか、開幕前に本命視されていた西武とソフトバンクが追い上げるのか、興味深い展開となって来ました。

 もちろん、まだ100試合以上を残しているのですから、ペナントレースの行方は全く分かりません。

 さて、7月10日からの「観客が戻ってきたプロ野球」を楽しみましょう。

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 6月19日に開幕したプロ野球の2020年シーズンですが、7月9日時点で、セリーグの各チームは15~18試合を消化しました。

[セントラルリーグの順位表]
1位 巨人 10勝5敗1引分
2位 DeNA 10勝7敗 1.0ゲーム差
3位 ヤクルト 9勝7敗1引分 1.5差
4位 広島 6勝8敗1引分 3.5差
5位 中日 7勝10敗1引分 4.0差
6位 阪神 5勝10敗 5.0差

 巨人は、防御率が3.21でトップ、打率が.263で3位と、強力な投手陣で首位を走っている形。
 DeNAは、防御率3.56で2位、打率.296でトップですから、打線の頑張りで首位を伺っている形でしょう。そもそも、チーム打率が3割近いというのは、絶対水準としても高いと感じます。

 巨人との開幕3連戦で「よもやの」3連敗という、良くないスタートを切った阪神ですが、ここに来ての3連勝で調子を上げてきました。7月4日の広島戦を9-3、5日の広島戦を8-3、9日の巨人戦を2-1と、肝心なところでの得点力が増して来ています。期待のボーア選手も、次第に「野球」に慣れてきたのでしょう。

 ペナントレースは、上位3チームと下位3チームに分かれつつあるようにも観えます。
巨人・DeNA・ヤクルトが僅差で競り合い、広島・中日・阪神も1.5ゲーム差です。

 もちろん、このまま上位と下位に差が付いていくとも思われません。

 全120試合のペナントレースは、始まったばかりなのです。

 さて、7月10日からの「観客が戻ってきたプロ野球」を楽しみましょう。

 6月19日に開幕した、プロ野球2020ペナントレースは第3週に入りました。

 そして、巨人の菅野投手が完封勝利を飾りました。今シーズン、12球団を通じて初めての完封勝ちです。

[7月3日・東京ドーム]
巨人5-0中日

 122球、被安打1、奪三振11、与四死球2という堂々たる内容。
 まさにエースの投球でした。

 2017年・18年と、2年連続で「沢村賞」を受賞した、日本球界を代表する投手ですが、2019年シーズンは故障に悩まされ、本来の持ち味を発揮することが出来ませんでした。

 2020年シーズンに向けて菅野投手が取組んだのは、フォームの修正でした。
 そのフォーム修正が順調に進んでいたことは、今春報じられていました。(本ブログ2020年4月22日付の記事「[NPB2020] 菅野智之投手 超絶の仕上がり」をご参照ください)

 とはいえ、トレーニングと実戦・公式戦は全く違うものですから、いわゆる「勝負勘」も含めて、その力を試合で発揮するためには一定の時間が必要であろうと考えていました。

 大エースですから、開幕投手も務め、開幕戦でも勝利投手となっていましたが、この3戦目にして、新フォームの成果の片鱗を魅せたというところでしょう。

 9回表の投球においても152km/hのストレートを投じていましたから、スタミナも十分。もともと、現在の球界においては「ミスター完投」と呼んで良い存在ですから、今後の活躍が本当に楽しみです。

 この完封勝ちは、菅野投手にとってキャリア通算18度目(2019年7月2日の中日戦以来)と報じられています。
 先発→セットアッパー→クローザーと、役割分担が明確になっている現代のプロ野球ですが、そうした中で「原則・完投」というピッチャーは多くはありません。20世紀のプロ野球を思い出させる貴重な存在なのです。

 2020年の菅野智之投手に、2018年10月14日のクライマックスシリーズ・ファーストステージ第2戦・対ヤクルトにおけるノーヒットノーラン以来の大記録、出来ることなら、NPBではしばらくお目にかかっていない「完全試合」を望むのは、期待が大き過ぎるのでしょうか。

 シーズン開幕9試合を終えて、千葉ロッテが走っています。

 オリックスとの6連戦を6連勝としての8連勝、8勝1敗でパ・リーグの首位に立っているのです。

[6月20日・PayPayドーム]
ロッテ3-2ソフトバンク

[6月21日・PayPayドーム]
ロッテ5-1ソフトバンク

[6月23日・ZOZOマリンスタジアム]
ロッテ6-5オリックス

[6月24日・ZOZOマリンスタジアム]
ロッテ6-4オリックス

[6月25日・ZOZOマリンスタジアム]
ロッテ5-0オリックス

[6月26日・ZOZOマリンスタジアム]
ロッテ6-5オリックス

[6月27日・ZOZOマリンスタジアム]
ロッテ2-1オリックス

[6月28日・ZOZOマリンスタジアム]
ロッテ6-5オリックス

 以上が8連勝です。

 ひと目観て「接戦に強い」ことが分かります。
 5試合が1点差ゲームなのです。

 ポイントとなったのは、6月20日の対ソフトバンクの8回表の攻撃ではないでしょうか。
 2アウトランナー1・3塁から、ソフトバンクの松本投手のワイルドピッチで2-1と勝ち越し、続くレアード選手がセンター前にタイムリーヒットを放って3-1とリードを広げました。
 このリードをジャクソン投手→益田投手と繋いで守り切っての、今シーズン初勝利でした。
 この後、ロッテマリーンズの「投打のバランスが絶妙」になったのでしょう。

 6月23日のゲームは、9回裏2点を挙げての逆転サヨナラ勝ち。
 6月24日のゲームは、3回裏に逆転し、小野投手、チェン投手、グァンユウ投手、ハーマン投手→益田投手の完封リレーで勝ち切りました。
 6月26日のゲームは、8回裏にマーティン選手、中村選手、藤岡選手の連続タイムリーで4点を奪っての逆転勝ち。
 6月27日のゲームは、延長10回裏に佐藤選手のタイムリーヒットでサヨナラ勝ち。
 6月28日のゲームは、5-5の同点から8回裏、レアード選手のソロホームランで勝ち越し、ジャクソン投手が反撃を断ちました。レアード選手は、早くも5号です。

 どのゲームも、どちらのチームが勝ってもおかしくない内容であったと思います。
 そうしたゲームを勝ち抜いているところに、今のマリーンズの強さを感じるのです。

 今シーズンは、新型コロナウイルス禍のために、ペナントレースの日程が大きく変更となり、「交流戦」も実施されません。
 その「交流戦」は2005年に開始されましたが、第1回の優勝チームは千葉ロッテマリーンズでした。
 
 「リーグ全チームが挑む6連戦」も今シーズン=歴史的な2020年シーズン独特の取組でしょう。

 ひょっとすると、ロッテマリーンズは「新しい企画に強い」チームなのかもしれないと、感じています。

 「プロ野球の在る日常」が帰ってきて約1週間。
 素晴らしいプレーが随所に観られます。

[6月27日・メットライフスタジアム]
西武8-7ソフトバンク

 パ・リーグの今シーズンの手法である「6連戦」の第5戦。
 近時のパ・リーグを牽引する両チームのゲームは、見所満載でした。

 ソフトバンクが先行し、3回表までに7-2とリードした時には、大勝のムードさえ漂いましたが、その裏西武が3点を返して5-7と迫り、ゲームは一気に接戦となりました。
 「次の1点」が重い試合となったのです。

 そして7回裏、ソフトバンクのマウンドにはセットアッパーの切り札・岩嵜翔投手。
 力の有る球を投ずる好投手です。

 2アウトから、源田壮亮選手と外崎修太選手が連続ヒットでランナー1・3塁。
 迎えるバッターは、大砲・山川穂高選手。
 
 その初球、真ん中やや低めのストレートであったと思いますが、山川選手がこれを思い切り叩きました。
 「ゴツン」という、ロングヒッターならではのインパクトから打球はライナーでバックスクリーン方向に飛び、深々とフェンスを越えて飛び込みました。逆転3ランホームラン。

 岩嵜投手としては、甘いコースに投げ込んだことが悔やまれる一投でしょうが、それを完璧に捕えた山川選手のバッティングを湛えるべきシーンでしょう。
 本当に、凄まじい打球でした。

 西武の背番号「3」・山川穂高の面目躍如たる打撃でした。

 ベンチ前での「どすこい」の格好良いこと・・・。

 今シーズンの第4号です。
 中村剛也選手の今期初ホームランとも飛び出しましたから、西武打線全開というところでしょうか。

 本当に面白い「ルーズベルト・ゲーム」でした。
 好投手が思い切り投げ込み、好打者が思い切り打つ、「野球そのもの」を魅せていただきました。
 6月19日に開幕した、プロ野球2020年ペナントレースの、最初の3連戦の結果がでました。

[パ・リーグ]
・楽天 2勝1敗
・ロッテ 2勝1敗
・日本ハム 2勝1敗
・西武 1勝2敗
・ソフトバンク 1勝2敗
・オリックス 1勝2敗

[セ・リーグ]
・巨人 3勝
・広島 2勝1敗
・中日 2勝1敗
・DeNA 1勝2敗
・ヤクルト 1勝2敗
・阪神 3敗

 例年とは、何もかも異なる形でのシーズンインでしたから、当初の3連戦は「互角」の戦い、どのチームも2勝1敗か1勝2敗になるのではないかと予想していました。
 「手探り」状態の中で、概ね同じ成績になるのではないかと考えていたのです。

 ところが、巨人VS阪神のカードだけがスイープとなりました。

 この対戦は、緒戦が鍵でした。
 菅野投手と西投手の投手戦から、阪神が先制した時には、このまま阪神が押し切るのではないかと感じましたが、巨人が逆転して、辛くも勝ちました。
 このゲームを阪神が取っていれば、3連戦の様相は全く違うものになっていたのでしょう。
 巨人にとっては、本当に貴重な1勝であったと思います。

 その他のカードは、予想通り「互角」の内容でした。

 もちろん、阪神タイガースも含めて、ペナントレースは「これから」です。

 どの選手にも懸命のプレーを繰り広げていただき、どのゲームも見応え十分でした。

 そうした中ても、特に眼についたプレーヤーが3人居ました。

 第1は、オリックスの山本由伸投手。
 150km台の速球を主体に、相手打者を「押し込む」投球は迫力十分。マウンド上で、とても大きく見えました。2019年シーズンの「防御率王」の今季の活躍が楽しみです。

 第2は、広島の森下暢仁投手。
 ルーキーですが、丁寧で切れ味鋭い投球でした。チームが9回裏逆転を喫して、デビュー初勝利はお預けになってしまいましたが、カットボールやチェンジアップも安定していますから、今後の活躍が十分期待できます。

 第3は、ヤクルトのスコット・マクガフ投手。
 2019年シーズンからヤクルトスワローズのセットアッパーとして活躍していますが、今季も良い仕上がりを魅せました。
 「ベース付近での鋭い変化」が特徴の投手だと観ていますが、開幕戦、第2戦共に、持ち味が生きていました。
 いかにもプロらしい「独特の変化球」は、今シーズンも健在なのです。

 たまたま、投手ばかりになってしまいました。
 もちろん、打者でも、山田哲人選手や坂本勇人選手らが大活躍しましたけれども、これらのプレーヤーは、球団の、球界の、「看板選手」です。
 シーズンを通しての活躍が、期待されている選手達なのでしょう。

 それにしても、今更ながら、プロ野球の「面白さ」を満喫した3連戦でした。

 プロ野球、2020年のペナントレースが始まりました。

 新型コロナウイルス禍の影響により、例年より2か月以上遅れての開幕です。
 もはや「球春」とは言えない時期ですが、私達の心に「春」を感じさせてくれるところは、同じなのでしょう。

[セントラルリーグ]
広島5-1DeNA
中日9-7ヤクルト
巨人3-2阪神

[パシフィックリーグ]
ソフトバンク2-1ロッテ
楽天9-1オリックス
西武3-0日本ハム

 全6試合が敢行されました。

 梅雨時期でもあり、決して天候に恵まれたわけではありませんが、神宮球場や横浜スタジアムにおいては、そぼ降る雨の中、懸命のプレーが続きました。
 選手達の「何が何でも、やる」という気迫が、強い気迫が感じられました。

 接戦が多かったとも感じます。

 私達の「日常の一部」を占めているプロ野球の開始は、日本社会の新型コロナからの復興を象徴する出来事でしょう。
 例年以上に、「待ちに待った瞬間」なのです。

 巨人-阪神戦の試合前のセレモニーで、原辰徳監督は「・・・戦うことを誓います」と挨拶しました。
 まるで甲子園大会の、選手宣誓のようでした。

 無観客であることは、とても残念ですけれども、「日本の日常」が戻ってきました。

 さて、プロ野球の在る日々を楽しみましょう。
 読売ジャイアンツの菅野投手が4月20日、川崎市のジャイアンツ球場における「個人調整」に参加し、素晴らしい仕上がりを魅せたと報じられました。

 ブルペン捕手の柳桓湊選手は、「今日が試合だったら、完全試合」とまでコメントしています。
 キャッチボールの時から良かったということですから、スピードだけでは無く、ボールの回転・キレ共に抜群であったということなのでしょう。
 菅野投手の新フォームへの挑戦が、とても順調に進んでいるのです。

 新型コロナウイルス禍の中で、アスリートの皆さんは練習さえままならない日々を過ごしておられると思います。
 トレーニング不足からくる肉体面への影響は勿論として、精神的にも追い込まれた状況にあると思います。

 一方で、私は「見えないメリット」も有るのではないかと考えています。
 それは「休息」です。
 通常期であればとても取ることが出来ない「休息」が与えられることによるメリットがあるのではないかと思うのです。

 典型的な例では、大相撲の力士でしょう。
 通常であれば、故障を抱えている力士の皆さんは、なかなか十分な治療を行うことが出来ないのです。
 年6場所、2ヵ月に1度の本場所が行われているだけでもスケジュールは厳しいのですが、場所の間に実施される巡業も盛り沢山。特に、大相撲人気が高くなっている時期には、巡業誘致も殺到しているでしょうから、殆ど休みの無い日程で、各力士は日本中を駆け巡っているのでしょう。
 それが関取となれば、もっと厳しいスケジュールでしょうし、幕内力士、三役力士、大関、横綱と番付が上がれば上がるほど、休みの無い生活が続くものと思われます。

 しかし現在は、稽古さえ出来ない状態ですから、心身の調整を行うには、ある意味では絶好なのです。
 もちろん、日々何もせず、筋力を落とし、体重を増やしているだけでは、この大事な時間を有効に活用しているとは言えないので、よく考えて、日々の取組事項をしっかりと決め、実行して行かなければならないことは、プロフェッショナルプレーヤーとして当然のことなのでしょう。

 また、テニスプレーヤーの皆さんにも、そのキャリアにおける「突然の休息期間」が与えられているのでしょう。
 ご承知のように、世界トップクラスのプロテニスプレーヤーには、通常であれば「1年中殆ど休みが無い」のです。従って、故障個所のメンテナンスがとても難しい。
 ジョコビッチ選手やナダル選手、フェデラー選手の「3強」プレーヤーはベテランですから、こうした「突然の休息期間」を十分に活用しているのではないかと思います。
 我らが錦織選手も、キッチリと活用していることでしょう。

 こうしたことは、サッカーなどの他の競技でも同じことでしょう。

 「いつ終わるか分からない休息時間」という見方もあるのでしょうが、少なくともあと1ヵ月・2ヵ月位は、「大観衆を集める競技」が実施できるようになるとは感じられませんので、多くのアスリート達は、「この2ヵ月をどのように使っていくか」が問われている時期なのでしょう。

 新型コロナウイルス禍による「社会の全停止」は、本当に残念なことですし、100年に一度の異常事態という意見もありますので、「とても不幸な時期」であることは、言うまでもありません。

 とはいえ、嘆いてばかりいても何も生まれません。
 少しでも前向きに捉えて行く努力が必要なのでしょう。

 この「不幸な時期」をどのように活用して行くかが、ウイルス禍が明けた後の、自らのパフォーマンスを左右することも、言うまでもないことなのでしょう。

 個々のプレーヤーが、自らの現状を鑑みて、よく考えて、可能な限り有効に活用することが求められているのです。
 ひたすら心身の静養に努めるもよし、自分が弱いと考えている箇所のパワーアップに努めるもよし、取組んでいるスポーツに関する知識を増やしていくのもよし、様々な方法により精神面の強化を図るのもよし。プレーヤー毎に、取組課題、やり方は千差万別なのでしょう。

 もちろん、感染リスクを最小化しながらの取組が必須であるところが、とても難しいのですけれども。

 4月9日、関根順三氏の逝去が報じられました。93歳、老衰と報じられています。

 1927年、東京都渋谷区神宮前(原宿)に生を受けた関根氏は、日大三高(旧制日大三中)で野球を始めました。
 選手時代の体格として、身長173cm・体重65kgと伝えられている関根氏です。これは、現在なら小柄な選手でしょうが、当時でも小柄と見られていたよう(高校時代ですからもっと軽量だったかもしれません)で、はじめは練習にも参加させてもらえなかったそうです。
 それでも2塁手として試合に参加できるようになり、投手にも抜擢されました。

 そして、法政大学に進みエースとして活躍したのですから、野球に対する才能に恵まれていたことは間違いないでしょう。
 1948年・3年生の秋にチームを東京六大学リーグの優勝(戦後初)に導き、翌1949年秋には、通算40勝という大記録を打ち立てています。
 
 選手・関根順三の野球人生には、藤田省三監督が大きな影響を与えています。
 日大三高、法政大学共に、藤田省三監督でした。
 そして、法政大学卒業後、八幡製鉄所で社会人野球をすることになっていた関根氏が、近鉄パールス(後の近鉄バッファローズ)に進むことになったのも、藤田氏が近鉄パールスの監督であったからです。
 関根氏の成長と共に、藤田氏も高校→大学→プロ野球と歩を進めていた訳です。

 投手として通算65勝(8シーズン)、肩を痛めてからは、打者として通算1,137安打(16シーズン)を記録しています。
 投手が主の時期の1952年(昭和27年)には、5勝を挙げる一方で、31安打・1本塁打・打率.313を記録していますから、今風に言えば「二刀流」のプレーヤーということになります。
 1965年(昭和40年)に、巨人の野手としてのプレーを最後に現役引退しました。

 以上のように、プレーヤーとしても相当ハイレベルな実績を残した関根選手ですが、やはり関根氏といえば、監督としての活躍でしょう。

 1982年、55歳の時、大洋ホエールズ(現、横浜DeNAベイスターズ)の監督に就任し、3シーズンを戦いました。
 そして、1987年・60歳の時にヤクルトスワローズの監督に就任し、やはり3シーズン指揮を採っています。
 この6シーズンの成績は、3位が1度、4位が2度、5位が2度、6位が1度と、決して好成績とはいえないのですが、関根監督への評価は、とても高いものがありました。

 知り合いのプロ野球関係者は、「次期監督候補がなかなか見つからない時の『つなぎ役』として、これ程素晴らしい人はいなかった」と話していました。
 代役としてでは無く、「つなぎ役」としてチームが強くなるまでの間を担当する、チームを強くしていく監督というのですから、誰にでもできるというものでは無い、とても難しい仕事を托され、その役割期待に見事に応えたということになります。

 そのプロ野球関係者は、「苦しい時の関根さん」に代わる人は居なかった、とも話していました。素晴らしい能力、監督としての采配能力はもとより、選手とのコミュニケーション能力や若手プレーヤーの育成・抜擢の能力も含めて、得難い人材であったことは、間違いないのでしょう。

 関根順三氏は、2020年4月に亡くなりました。
 新型コロナウイルス禍の真っ只中、プロ野球のシーズン開幕さえ目途が立たない中での旅立ちでした。
 もちろん、偶然なのでしょうけれども、この「逝去」も、日本プロ野球を存続させるための「つなぎ役」の一端を果たしたように感じられるのは、穿ちすぎなのでしょうか。

 3月9日、日本野球機構NPBは、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、今シーズンの公式戦開幕を予定していた3月20日から延期すると発表しました。

 4月中の開幕を目指す新たな日程については、3月12日に再度協議するとのこと。

 この協議に際しては、ペナントレース全143試合の完遂を優先し、クライマックスシリーズCSを中止する方向性も確認されました。

 もしCSが行われなくなるとすれば、2004年に導入されて以降「史上初」ということになります。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各種のスポーツイベントが次々と延期・中止になることは、本当に残念なことです。
 プロ野球に限らず、サッカーJリーグ、ラグビートップリーグ(こちらの延期は別の要素も絡んでいますが)といった、日本のメジャーなスポーツのリーグ戦が、軒並み実施されない期間が相当の長きに及ぶというのは、まさに「異常な事」なのです。

 そうした中でNPBが、ペナントレースの各チーム143試合は必ず行いたいという姿勢を示したことに、大きな意味が有るとも感じます。

 セ・リーグ、パ・リーグのペナントレースを制したチーム同士が日本シリーズを戦うというのは、まさに「20世紀のプロ野球」です。

 もちろん、CSにはむCSの面白さ、見所があります。
 毎年起こる「番狂わせ」「下剋上」のドラマは、すっかりプロ野球のシーンとして定着しています。

 一方で、「長期間、死力を尽くして戦った結果としてのペナントレース制覇チーム同士」が激突し、日本一を争うというのも、プロ野球のひとつの「醍醐味」であろうと思います。
 久しぶりの「そういう日本シリーズ」も良いものであろうと感じます。

 「2020年の春」は、様々なエンターティンメントにとって、とても残念な在り様になっていますけれども、その再開に向けて、再開後の楽しみを増やして行けるような種々の工夫も、必要なのでしょう。

 2月26日、プロ野球12球団は、新型コロナウイルス肺炎の感染拡大を踏まえて、都内で緊急代表者会議を開催しました。
 斉藤コミッショナーも出席した会議でしたが、2月29日から3月15日までに組まれているオープン戦の残り全72試合を無観客試合とする旨を決定し、公表したのです。

 公式戦、オープン戦を通じて、日本プロ野球が「無観客試合」を行うのは史上初と報じられました。
 80年以上の歴史と伝統を誇るプロ野球としても「空前の対応」なのです。

① それでもオープン戦を開催するということ

 3月20日のペナントレース開始に向けて、72もの試合を無観客で実施するという決断自体に、NPBの考え方、「公式戦で良いプレーを披露するために」という考え方、「ファンに公式戦を十分に楽しんでいただきたい」という考え方、が感じられます。
 「各チーム、各プレーヤーのコンディション作りの場を確保」し、「各チームのチーム作り、良いチームを作っていくプロセス」を大切にするというのは、プロスポーツとして在るべき姿でしょう。

② オープン戦の重要性を再認識

 1試合は中止としましたが、72試合という、ほぼ残る全ての試合を実施するということ、「試合数を減らす」という方法を取らなかったところに、「日本プロ野球における『オープン戦の重要性』」を感じます。
 1万人以上の観客を集めることも珍しくないオープン戦ですから、入場料収入が無くなることは球団経営には大きな打撃であることは間違いないのでしょうし、相当の費用のみが発生するにもかかわらず(テレビ放映権料がどれくらいになるのかは分かりませんが)、整斉と実施するのですから、NPB各チームにとってオープン戦は「絶対に必要なもの」なのです。
 日本プロ野球永続に向けての強い意志を感じると言えば、少し大袈裟でしょうか。

③ 「無観客」オープン戦の功罪・評価

 史上初の「無観客」オープン戦実施の影響・評価については、終了後に総括されるものなのですが、とても興味深いところです。

 「各プレーヤーの今季の力量・コンディションを観る場」「若手プレーヤー試行・育成の場」「チームの攻撃・守備の仕上がり度合い調査」といった、オープン戦の数々の目的・狙いに対して、「観客の有無」という要素がどのように関係するのでしょうか。

 また、「無観客」オープン戦の内容・結果と、公式戦の内容・結果との関係はどのようになるのでしょうか。

 何しろ初めてのことですから、全く分りませんが、とても面白く興味深い現象・結果が生まれる可能性があります。
 その影響範囲は、想像より広いのかもしれません。

 そして、2021年シーズン以降の「春のキャンプの在り様」に大きな影響を与える可能性もあるのでしょう。
 こうした「特殊な対応」から、「NPBの進歩に結びつく何かが生まれる」ことに期待したいと思います。

 3月20日の開幕戦が「大観衆のもと」で実施されることを願っています。

 キャンプが真っ盛りです。

 日々とても多くの情報が流れてきます。
 「開幕」が本当に楽しみです。

 さて、2月13日、ロッテの2019年ドラフト1位・佐々木朗希投手が、プロ入り後初めてブルペン入りしたと伝えられました。
 捕手が中腰の形で、5分間で25球を投げ込んだのです。

 もちろん、まだキャンプの前半ですし、佐々木投手としても全力投球を行ったわけでは無いのでしょうが、その「投球」に、井口監督、吉井一軍ピッチングコーチが驚嘆の声を挙げました。

 2人の達人、NPBとMLBで大活躍した「野球とベースボールを良く知っている達人たち」を驚かせる投球を魅せたというのは、凄いことですし、なかなか無いことなのではないでしょうか。

 井口監督は「想像をはるかに超えていました。速さもスピン量も」とコメントした後、「ダルビッシュや大谷とも対戦していますが、2人とは全く違ったタイプ。スピンが効いていた。(捕手が)座った時にどうなるか、楽しみです」と続けたというのです。

 吉井コーチは「凄かったです。驚いたので、細かいところは見ていないです」とコメントしました。
 佐々木投手がブルペン入りする前には、アドバイスはしていないとのことでした。

 佐々木投手本人は、初ブルペンでのプレーに「納得のいく球は1球も無かった」と、全く納得していない様子。
 その投球に、2人の達人が「驚愕した」という図になります。
 ドラ1プレーヤーに対する1年目キャンプのリップサービス、という類のコメントでは無いように感じます。

 監督とピッチングコーチが、球速や球威についてではなく、「凄かった」「想像をはるかに超えていた」とコメントした、佐々木朗希投手の初ブルペン。

 これが仕上がってきた時、いったいどんなピッチングを魅せていただけるのか。
 期待は膨らむばかりです。

 2月11日、野村克也氏の逝去が報じられました。84歳でした。

 野村氏といえば、プロ野球選手(打者、捕手)として、複数球団の監督として、野球解説者として、タレントとして、その生涯にとても多くの実績を残された、「偉大な」人物でした。

 近時ならば、監督としての功績が採り上げられることが多いのでしょうけれども、ここでは「打者・野村克也選手」について書いていこうと思います。

① 657本塁打、2,901安打

 日本プロ野球における最多本塁打記録は、王貞治選手の868本であり、最多安打記録は、張本勲選手の3,085本ですが、野村選手の本塁打記録と安打記録は、いずれも「2位」となっています。
 凄いことです。

 打球を遠くへ飛ばすというスキルと、沢山の安打を放つというスキルの、両方をとても高いレベルで具備していました。
 戦後初の三冠王(1965年)にも輝く、オールマイティなプレーヤーだったのです。

 また、王選手、張本選手は共に左打者です。
 従って、野村克也選手は「日本プロ野球史上最強の右打者」であったと評価するのが、妥当でしょう。

 NPBにおいて「右の大砲」といえば、田淵幸一選手を思い浮かべますが、この田淵選手にしても474本塁打ですし、二度の三冠王を誇る落合博光選手でも、510本塁打・2,371安打です。(いずれも、素晴らしい記録です)

② 3,017試合出場、11,970打席、10,472打数

 1954年に南海ホークスでデビューし、1980年に西武ライオンズで引退(45歳)するまで、野村選手は「26年間のキャリア」を重ねました。

 そして、11,970打席と10,472打数という、日本プロ野球最高記録を残したのです。
 「空前・絶後」の記録でしょう。

 とても丈夫な体を持って生まれてきたことはもちろんとして、野球選手となってからの「的確にして十分なトレーニング」を加えて、これだけ長い現役生活を全うしたのです。
 
 野村克也選手の記録を挙げて行くとキリがありませんが、この打席・打数記録が、最も素晴らしいと感じます。

 練習を積めば必ず上手くなる、強くなるなどということが有り得ないこと、プロ野球がそんなに簡単なものではないことは、皆さんご周知のことですから、野村選手のトレーニング、時代と年齢に合わせた、極めて合理的・的確・適切なトレーニングが、そこに存在したことは間違いないのでしょう。
 「よく考えて」練習し、試合に臨んだことも、間違いないと思います。

 丈夫な体、抜群の運動神経、といった天性のタレントに、的確なトレーニングが加わって、プロ野球史上に燦然と輝く「最強の右打者」が生まれたのです。

 この「よく考える」ことの反復から生まれた、大量の最高レベルのノウハウが、監督時代になって、大いに役に立ち、多くのプレーヤーの肥やしになり、多くのプレーヤーを支えて行ったことは、歴史が証明しています。

 2019年7月、ヤクルト・スワローズのイベントに登場した野村克也氏が、ヤクルトのユニフォーム姿でインタビューに臨みました。
 「これだけ多くのファンが観に来てくれているのだから、選手は頑張らなくてはならない。最下位なんて、けしからん。」とコメントして、にやりと笑いました。

 1960年代・70年代のパシフィック・リーグの球場は、ビッグゲームでもない限り、とても空いていました。
 外野席などは、ほとんど観客が居ない状態でした。(私も、何回か球場に行きましたが、それは本当にガラガラでした)

 そうした、お客様が少ない球場で、野村克也選手はホームランを打ち、ヒットを放ち、抜群のリードをして、盗塁も刺していたのです。
 NPB史(あるいは世界のベースボールの歴史)に刻まれる素晴らしいプレー・記録は、沢山のファンにライブで観てもらうことが出来ませんでした。
 そのことを思う時、2019年7月の神宮球場の大入り満員の大観衆を観た野村氏から、自然に発せられたコメントなのでしょう。
 現役のプレーヤーやスタッフに対して、「お前たちは恵まれているんだから、恥ずかしいプレーはできない」と言っていたのでしょう。「ボヤキ」ではない、心からの叫びであったと感じます。

 私は、会社の講演会に、野村克也氏に来ていただいたことが有ります。
 ヤクルトの監督時代、1990年代の前半でした。

 会場に到着した野村監督は、素早く歩きながら、こちらに来られました。
 オーラ十分の登場。

 講演会前の別室での顔合わせ・打合せの際に、野村監督はとても丁寧で謙虚な発言をされ、とても恐縮したことをよく憶えています。

 また、その時の体躯、もの凄く大きいというわけではないが、必要な筋骨以外は付いていないというか、「かっちりとした体躯」がとても印象的でした。

 講演が始まると、これが本当に面白い。
 南海ホークスにおけるプレイング・マネージャー時代の「死んだふり」をしたシーズンの秘話などは、秀逸でした。
 300名ほどの聴衆は、聞き入り、笑い、野村監督のトークを存分に楽しみました。
 「お客様を喜ばせる」「お客様に満足していただく」ことについて、天才的な方だったと思います。

 1時間30分の講演でしたが、あっという間でした。

 講演後、野村克也監督は丁寧に挨拶をされて、会場を後にされました。

 私達は、いつまでもお見送りしていました。
 2月1日、プロ野球各球団は、一斉にキャンプインしました。
 例年恒例のことですが、「球春」という言葉に込められているように、日本列島に春を呼ぶ風物詩なのです。
 キャンプインと聞くと、少しワクワクするのは、昭和世代の心持ちなのでしょうか。

 さて、沖縄・宜野湾のDeNAキャンプに、オマー・ビスケル氏(52歳)が特別コーチとして招聘されたと報じられました。2月4日から13日まで、キャンプに参加すると報じられています。
 マニー・ラミレス監督がMLBクリーブランド・インディアンズでプレーしていた頃の同僚であり、同じベネズエラ出身ということで実現したことなのでしょうが、「大物」です。

 MLB史上でも屈指の遊撃手でしょう。
 特に、1999年から2001年にかけてのインディアンズ時代、二塁手のロベルト・アロマー選手との「鉄壁の二遊間」はとても有名です。
 ビスケル遊撃手とアロマー二塁手は、この3年間、共にゴールドグラブ賞を受賞していますから、MLB・NO.1の二遊間であったと思います。

 ビスケル選手はゴールドグラブ賞に輝くこと11回、アロマー選手が10回、そして遊撃手として有名なオジー・スミス選手が13回、ですから、「守備の名手」という点であれば、いずれもMLB史に名を刻む存在なのでしょう。

 また、ビスケル選手は1989年~2012年の24シーズン(計2,968試合出場)に渡ってMLBでプレーしており、引退時には「45歳」でした。最終の2012年シーズンにも、60試合に出場していますから、とても息の長いプレーだったのです。
 多くの運動量が求められる遊撃手というポジションで、この長いキャリアは凄いというか、信じられないことでしょう。
 キャリアならば、オジー・スミス選手の19シーズン、ロベルト・アロマー選手の17シーズンを大きく凌いでいるのです。

 プレーヤー時代のビスケル選手は、身長175cm・体重79㎏と伝えられています。
 MLBでは小柄な部類に入り、NPBでも決して大きくはありません。そうした体格でMLBの名手となったプレーヤーなのです。
 本件を報じるニュースの写真を観ても、ラミレス監督よりひとまわり小さく観えるのです。
 こうした人物から直接指導してもらう機会は、決して多いとは言えませんから、DeNAのプレーヤー、特に若手プレーヤーにとっては絶好の機会なのでしょう。
 
 ベースボールが盛んな中南米地域では、最も人気が有るポジションは遊撃手であると聞きます。
 少年時代のポジション争いに勝ち、メジャーリーグの歴史に名を刻むプレーヤーから得られるものは、有形無形に、とても多いのであろうと思います。
 1月22日に開催された、プロ野球12球団監督会議が開催されました。

 もちろん、様々なテーマが話し合われたことだろうとは思いますが、特に大きく報じられたのは、「ワンポイント禁止ルール」の検討でしょう。

 MLBでは、2020年シーズンから、「投手は打者3人か、そのイニングが追わるまで投球しなければならない」という新しいルールを導入することが決定されています。
 よりスピーディーな試合運びを目指すルール制定なのです。

 このMLBの決定を受けて、NPBでも「ワンポイント禁止」の2021年シーズンからの導入可否を、2020年シーズンに検討することとなったのです。

 勝利のために「1人1殺」といった表現で示される、「1人の投手が1人の打者を打ち取る」采配というのは、特に、負けられない試合で登場するものですが、確かに、次から次へと投手が登場するために、そのウォーミングアップのための投球等に時間がかかり、「ファンのためにならない」という判断が有るのでしょう。
 時代のニーズに合わせた、試合時間の短縮、スピーディーな試合運営に対して、MLBは早々と対応したことになります。
 特に、「ゲームの流れを大切にした施策」であろうと感じます。

 一方で、例えば、右打者にはめっぽう強いが左打者にはよく打たれる、というタイプの投手からすると、ワンポイントリリーフ方式が禁止されてしまうと、「1軍のベンチ入りは無理」ということになってしまいますから、一部の投手にとっては死活問題となります。

 また、ベンチスタッフにとっても、ギリギリの局面での「総力を挙げた守備」がやり難くなるのでしょう。

 さらに、ファンの立場からも、例えばペナントレース優勝をかけた試合(ファンにとって、いくら試合時間が長くても不満が起きにくい試合)などにおいて、両チームが死力を尽くしたプレーに観える「ワンポイントリリーフ」が無くなるのは、寂しいという意見もあるのかもしれません。

 これまでMLBが先行したルール改正、例えば、コリジョンや申告敬遠などは、少し時間を経てNPBにも導入されているケースが多いと思います。

 ワンポイント禁止については、どのような結論になるのでしょうか。

 プロ野球を代表する2人のプレーヤーの背番号変更が、11月に報じられました。

 ひとり目は、西武ライオンズの山川穂高選手です。
 2019年シーズンの背番号は「33」でしたが、今後は「3」になるとのこと。

 「ライオンズの背番号3」は相当に特別な番号でしょう。これまで、大下弘選手、土井正博選手、清原和博選手といった、ライオンズはもとより、球界を代表する選手が背負っていた番号なのです。

 報道によれば、山川選手が辻監督に「3番をください」と直訴したとのこと。
 山川選手にとっては「ライオンズの3番」は、本当に特別な背番号だったことが分かります。
 西武球団としても、2年連続ホームラン王に輝いた、チームの中軸打者の思いを入れて、これに応えたことになります。

 背番号「3」となった山川選手は、「(来季は)色々な意味で3が多くなる。チームのペナントレース3連覇と3年連続ホームラン王を目指す」とコメントしたそうです。
 「3」を背負った山川穂高選手の2020年シーズンの大活躍が、本当に楽しみです。

 もうひとりは、オリックス・バッファローズの山本由伸投手です。
 2019年シーズンは「43」の背番号でしたが、今後は「18」になるとのこと。
 「18」は言うまでも無く「エースの背番号」です。

 2019年シーズンの山本投手は、20度先発し、143イニングを投げて8勝6敗。やや援護に恵まれなかった面はありますが、何と言っても防御率1.95で最優秀防御率のタイトルを獲得しました。
 現在の「飛ぶボール」下のプロ野球において、防御率2点を切るというのは、本当に凄い数字でしょう。
 バッファローズとしては、「今後のエースを山本投手に託した」意味合いの強い背番号変更だと感じます。
 さらに、今年開催された第2回WSBCプレミア12におけるセットアッパーとしての大活躍は、日本中に「山本由伸あり」を示してくれました。
 時速158kmのストレートとカットボール、カーブ、チェンジアップといった多彩な変化球を駆使する投球は、まさにNPBトップクラスであることを証明しました。
 背番号18となった山本投手の、2020年シーズンの大活躍が、本当に楽しみです。

 背番号といえば、王貞治選手が1番、長嶋茂雄選手が3番と、野手なら「一桁」が中心選手というイメージですし、投手はやはり18番を中心として、その前後の番号が好まれているように感じます。
 一方で、イチロー選手の51番、松井秀喜選手の55番の様に、二桁も相当大きな数字を背負っているスタープレーヤーも、21世紀においては増えている印象です。

 また、MLBにおけるイチロー選手の守備範囲の広さを表す「エリア51」という言葉は有名ですし、王貞治選手のシーズン55本塁打というNPB最高記録(当時)を追い抜いてほしいと付けられたと伝えられる55番は、「ゴジラ松井」の象徴となり、日本のホームランバッターに「55」の背番号が付けられると、ゴジラ○○と名付けられたりしますから、こちらも「変更し難い」番号となったのです。

 いずれにしても、プレーヤーとしての自分を明示するものとしての背番号は、誰にとっても大切なものなのでしょう。
 
 11月26日、日本野球機構は2019年シーズンの最優秀新人賞=新人王を発表しました。
 セントラルリーグは村上宗隆選手(ヤクルトスワローズ、19歳)、パシフィックリーグは高橋礼投手(ソフトバンクホークス、24歳)が受賞しました。

 村上選手は、「10代」の長距離砲として、2019年シーズンではあの清原和博選手の記録と競り合う実績を残しました。
 全143試合に出場し、打率.228、36本塁打、96打点、OPS.807。
 打率がやや低く、三振184というリーグワースト記録もありますが、これらは「全試合出場」の副産物という面もあると思います。
 若き大砲としての、今後の活躍が期待されるところです。

 高橋投手は、2019年シーズンにおいて、23試合に先発し143イニングを投げて、12勝6敗、防御率3.34という成績でした。
 何より、ペナントレースを通じて先発ローテーションを守ったところが素晴らしいと思います。
 「長身のアンダースローピッチャー」として、今後の活躍が期待されるところです。

 NPB2019年シーズンの新人王は、両リーグ共に2年目、共に身長188cmのプレーヤーでした。

 次代を担う大型プレーヤーの受賞なのです。

 11月26日、日本野球機構NPBは2019年シーズンの最優秀選手(MVP)を発表しました。
 セントラルリーグは坂本勇人選手(読売ジャイアンツ、30歳)、パシフィックリーグは森友哉選手(西武ライオンズ、24歳)が受賞しました。お二人とも初受賞です。

 坂本選手はこれまでも、守備力が重視されるNPBの遊撃手としては驚異的な打撃を披露してきました。2016年シーズンのセリーグ遊撃手として史上初の首位打者はその好例でしょう。

 その坂本選手が、2019年シーズンにおいては40本塁打を記録したのです。
 今シーズン当初から、ホームランを量産し、ホームランダービーの先頭を走っていました。「どこまで続くのか」という見方もありましたけれども、最後まで打ち続けました。

 遊撃手として、全試合に出場し、打率.312、打点94、本塁打40、出塁率.396、OPS.971という、とてもバランスの良い成績は見事です。

 もともと、あまり休まないプレーヤーでした。2008年、2010~14年の6シーズンでも全試合出場を達成していますが、さすがに2015年以降は時折出場しないゲームが出始めていました。
 それが、2019年には再び全試合出場を果たしたのですから、全体として「文句無し」のMVP受賞でしょう。

 森選手は、あの最強時代の大阪桐蔭高校の捕手としての活躍、藤波晋太郎投手との名バッテリーで知られますが、身長170cmと現在では小柄な部類に入る体格から、デビュー当時はプロ向きではないのでは、という見方もありました。
 しかし、1年ごとに力を付けて、西武ライオンズの中核プレーヤーに成長、2019年シーズンは打率.329で初の首位打者を獲得、本塁打23本、105打点と「猛打のライオンズ打線」の一翼を担うまでになりました。「打って守れる捕手」として、素晴らしい成長です。
 
 そして、リーグ最高となるOPS.959をも記録して、MVPに輝いたのです。

 まだ24歳ですから、今後NPBを代表する捕手として、活躍を続けていただけるものと思います。

 日本プロ野球の2019年最優秀選手は、両リーグのペナントレース優勝チームから輩出しました。
 とても順当な選出であったと感じます。

[10月19日・第1戦・ヤフオクドーム]
ソフトバンク7-2巨人

[10月20日・第2戦・ヤフオクドーム]
ソフトバンク6-3巨人

[10月22日・第3戦・東京ドーム]
ソフトバンク6-2巨人

[10月23日・第4戦・東京ドーム]
ソフトバンク4-3巨人

 2019年の日本シリーズは、ソフトバンクホークスが4勝0敗で読売ジャイアンツを破りました。
 これでホークスは「3連覇」、10度目の日本一に輝いたのです。

 第1戦は、千賀投手と山口投手という、2019年シーズンでチームの主軸となって戦った両先発投手の投げ合いとなりましたが、千賀投手は7イニング・106球を投げて失点1、山口投手は6イニング・81球を投げて失点3と、千賀投手が勝りました。リリーフ陣も良く踏ん張って、このゲームはソフトバンクが快勝したのです。

 ソフトバンクに「勢い」を付けた第1戦が、シリーズの流れを決めたのです。

 第2戦は、メルセデス投手と高橋(礼)投手の投げ合いとなりました。メルセデス投手は6イニング・76球を投げて失点0、高橋投手は7イニング・96球を投げて失点0と、「互角」の投手戦となりましたが、ホークス打線がジャイアンツリリーフ陣を打ち込み、7回裏・8回裏に3点ずつ・計6点を挙げて、試合を決めました。
 
 ソフトバンクの2連勝となりましたが、巨人軍の各選手にとっては「投打の力の差」を感じる試合となったのではないでしょうか。

 第3戦からは、ジャイアンツのホーム・東京ドームでの試合となりましたが、「ジャイアンツに元気が無い」というのは、多くの方々が感じていたと思います。
 2-2の同点から、4回表ホークスは一挙に4点を挙げて、試合を決めました。
 ジャイアンツの守備にも綻びが出た試合でした。

 正直に言って、この3連敗で、「ホークスの4連勝」の可能性が高いと思いました。
 それほどに、両チームの勢いの差は歴然としていたのです。

 第4戦、巨人は手負いのエース・菅野投手を立てました。菅野投手は、戦前の予想より相当良い投球を魅せたのですけれども、元気の無い巨人打線は、これを援護できませんでした。
 そして菅野投手は4回表、グラシアル選手に3ランホームランを浴びてしまいます。
 巨人が先制していれば、また別の展開もあったのでしょうが、このホームランでゲームの流れは一気にソフトバンクに傾きました。
 この後ジャイアンツは岡本選手の2ランホームランなどで追い上げましたが、7回表に痛恨のエラーが飛び出し失った4点目が、決勝点となりました。

 日本シリーズ2019は、投・打・守備・走塁において、全ての点でソフトバンクホークスが勝っていたシリーズでしょう。
 残念ながら、読売ジャイアンツは「意気消沈」のシリーズでした。
 試合内容もさることながら、「試合の雰囲気がこれ程一方的な日本シリーズ」も、珍しいかもしれません。

 クライマックスシリーズCSファーストステージ第2戦から続いた、2019年のプレーオフにおけるホークスの連勝は「10」となりました。
 驚異の「10連勝」。

 CSファイナルステージでは西武ライオンズに4連勝、日本シリーズでは読売ジャイアンツに4連勝、パシフィックリーグ王者を競うシリーズ、日本シリーズで「無敗」というのですから、「圧倒的な強さ」です。

 プレーオフにおけるソフトバンクホークスのコンディションが万全であった、各選手の調子がとても良かった、ということ以外に、これ程の強さを説明する術は無いように観えます。

 短期決戦における、ソフトバンクホークスの強さが際立った日本シリーズでした。
[10月9日~13日・セントラルリーグCSファイナルS]
・10月9日 巨人5-2阪神
・10月10日 巨人6-0阪神
・10月11日 阪神7-6巨人
・10月12日 台風19号の影響で中止
・10月13日 巨人4-1阪神

→巨人に所与の1勝を加えて、巨人が4勝1敗で日本シリーズ進出

[10月9日~13日・パシフィックリーグCSファイナルS]
・10月9日 ソフトバンク8-4西武
・10月10日 ソフトバンク8-6西武
・10月11日 ソフトバンク7-0西武
・10月12日 台風19号の影響で中止
・10月13日 ソフトバンク9-3西武

→西武に所与の1勝を加えて、ソフトバンクが4勝1敗で日本シリーズ進出

 2019年シーズンのクライマックスシリーズCSファイナルステージが行われ、セ・リーグは読売ジャイアンツが、パ・リーグはソフトバンクホークスが、共に4勝1敗でこれを制して、日本シリーズの出場権を得ました。

 巨人VS阪神は、接戦が続きました。どちらに転ぶか分からない接戦が多かったのです。
 阪神タイガースにも、十分に勝ち抜くチャンスが有ったと思います。
 そうした中で「流れ」に大きな影響を与えたのが、第2戦でしょうか。
 メルセデス投手が先発し、大竹投手、デラロサ投手と繋いだ巨人が、阪神を6-0で破ったゲームですが、こうした接戦が多いシリーズにおいて、投打で圧倒するゲームは、両チームの心理面に影響を与えたと感じます。
 特に、7イニングを被安打3、奪三振6の完封という、こうしたビッグゲームにおいて、これ以上は望めない好投を魅せたメルセデス投手は、本当に見事でした。

 パ・リーグのファイナルステージは「意外」な結果となりました。
 CSファーストステージで苦戦し、なんとかファイナルステージに進出してきたソフトバンクが、西武を相手に「4連勝」で勝利したのです。MLB風に言えば「スイープ」です。

 緒戦、第2戦で「打ち勝った」ことが、ソフトバンクに流れを呼び込みましたが、その流れを決定的なものにしたのは11日の第3戦でしょう。
 ソフトバンクは、先発・千賀投手が8イニングを投げて被安打2、奪三振10と西武打線を完璧に抑え込みました。高橋投手が9回を締めて、ソフトバンクが7-0で完勝しました。

 CSファイナルステージにおいて、自慢の打線がいまひとつの調子であった西武ライオンズを完全に沈黙させる「完封劇」でした。ライオンズは、自分達の野球を披露することなく去ったという感じでしょう。

 それにしても、2018年・2019年と、ペナントレースはライオンズが制し、日本シリーズにはホークスが進出するという形が続きました。
 CSを西武が苦手としているのか、ソフトバンクが余程得意にしているのか、理由は分かりませんけれども、ホークスが「短期決戦」に強いことは、間違いなさそうです。

 2019年シーズンのCSファイナルステージは、セ・パ両リーグとも10月9日に始まり13日に終了、12日は台風19号の影響によりドーム球場にもかかわらず試合が中止になるという、ある意味では「記憶に残るステージ」となりました。

 さて、2019年の日本シリーズは、読売ジャイアンツとソフトバンクホークスの対戦となりました。
 「互角」の展開が予想されますが、やはりポイントは「先発投手の出来」ということになりそうです。

 日本シリーズ2019は、10月19日に福岡ヤフオクドームで開幕します。
 国鉄スワローズと読売ジャイアンツで活躍した投手、金田正一氏が逝去したと、10月6日報じられました。86歳でした。

 「巨星墜つ」という感じがします。

 金田正一投手は、日本プロ野球史を代表する投手のひとりであり、史上最高の投手のひとりでした。
 通算400勝など、その大記録の数々は枚挙に暇が有りません。

① シーズン最多勝3度、最多敗3度

 1950年から1969年まで、国鉄で15シーズン、巨人で5シーズンの計20シーズンを戦った金田投手ですが、その間、最多勝タイトルは1957年の28勝、1958年の31勝、1963年の30勝の3度あります。
 さすがに400勝投手なのですが、そのタイトル回数としては、やや少ないというイメージです。

 一方で、最多敗は1951年の21敗、1954年の23敗、1960年の22敗の3度あります。

 国鉄スワローズの大エースとして、登板回数が多く、決して強力とは言えなかったスワローズ打線の援護も小さかったであろう状況下、「負け数も多かった」のが、こうした記録に結びついているのでしょう。

 これが「400勝298敗」、概ね「4勝3敗」という通算記録に結びついているのです。

 もちろん、大エースの証です。

② 最多奪三振タイトル10度、通算4,490奪三振

 金田投手の偉大さを語る時、決して忘れてはならないのは、「奪三振数」です。
 本当にキレの良いストレートとカーブの威力は、NPB史上屈指のものです。

 とても自然な力みの無いフォーム(NPB史上最も美しい左投手投球フォームではないかと感じています)から、もの凄いスピードの速球が投じられると思えば、ほぼ同じ球道から鋭いカーブが投じられるのですから、打者にとって、特に一流打者にとっては、とても打ち難い投手でした。

 通算4,490奪三振は、現在でもNPB最高記録ですし、当時はMLBとNPBを通じても最多記録(=世界最高記録)でした。
 MLBでは、その後、ノーラン・ライアン投手、ランディー・ジョンソン投手、ロジャー・クレメンス投手が、この記録を抜いています。
 「それぐらい高度な記録」なのです。

 1955年(昭和30年)の日米野球で、来日したニューヨーク・ヤンキースの主砲ミッキー・マントル選手を3打席3三振に切って取ったことは、有名な話です。
 打撃の神様・川上哲治選手とは、234打席で被本塁打0、奪三振41という記録が残っています。
 「一流打者が打てない投手」の面目躍如でしょう。

 NPB最高の「ドクターK」であることは、言うまでもありません。

③ 通算38本塁打

 金田投手は、「打撃の良さ」でも知られています。
 元祖「二刀流」と呼んでも良いレベルでしょう。

 投手として登板した試合での本塁打は36本(NPB史上1位)、代打として2本塁打を加えて、通算38本塁打なのです。
 通算8度敬遠されていて、1962年シーズンには4度も敬遠されています。
 打者としても、相手チームに恐れられる存在だったのです。

 現役を引退後、金田投手はロッテオリオンズの監督に就任し、8シーズン監督を務め、1974年にはリーグ優勝、日本シリーズ優勝も達成しています。
 こちらの活躍も素晴らしいものなのですが、やはり「プレーヤーとしての記録・存在感が大きすぎる」ために、やはり「金田と言えば大投手」なのだと思います。

 1960年(昭和35年)前後、その頃普及し始めたテレビジョンの画面を、日本プロ野球が最も飾った時代、プロ野球放送がテレビ番組の主役であった時代、プロ野球が「お茶の間の王様」であった時代に、そのプロ野球界を代表するプレーヤーであったのは、長嶋茂雄選手、王貞治選手、金田正一投手であったと、私は思います。
 この3選手の美しくも素晴らしく力強いプレーから、私達はどれほどの喜び・希望・勇気をいただいたことでしょう。

 その3巨星のひとつが堕ちたのです。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

 9月26日、西武ライオンズの秋山翔吾選手(31歳)のMLB挑戦が報じられました。

 今季の8月20日には出場選手登録日数が9年をクリアして海外FA権を取得していました。
 また今季は、西武との3年契約の最終年でしたし、昨季終了後の契約更改において球団から大型複数年契約が提示されましたがこれを固辞していました。
 秋山選手のメジャー挑戦への気持ちはとても強かったのでしょう。

 秋山選手と言えば「2015年シーズンの216安打」がNPB記録として燦然と輝いています。
 イチロー選手らの記録を塗り替えた「安打製造機」として、MLBで自分の力を試したいという意思が、強い意志があるのでしょう。

 横浜創学館高校で甲子園大会・神奈川大会ベスト8、八戸大学に進み北東北大学リーグで大活躍して、2010年10月のNPBドラフト会議において西武ライオンズから3順目指名を受け、入団しました。
 このように、秋山翔吾選手の野球キャリアは決してエリートと呼ばれるものでは無いでしょう。それぞれの段階で「次のステージを睨み、次のステージに繋がる活躍」を演じて来たのです。

 そして西武ライオンズでは、2011年の開幕に「新人外野手として開幕スタメン(チーム30年振り)に起用され、そのシーズンに110試合に出場、爾来ライオンズのレギュラーとして活躍を続けて来ました。
 2015年から18年の4シーズン連続143試合出場という「ほとんど休まない」プレー振りが、何よりも素晴らしいでしょう。怪我や故障にもとても強いのです。

 身長184cm、体重85kg。右投げ・左打ちの外野手。俊足・好打のトップバッターです。
甲子園常連校でもなく、東京6大学でも無い、そうした舞台で腕を磨いてきた秋山選手が、いままた「次のステージ」を目指します。

 日本人野手のMLB挑戦が減っていた昨今、秋山選手の様なプレーヤーがどんどん出て来ていただきたいものです。
 
 9月15日、元阪神タイガースの投手、ジーン・バッキー氏が死去したと報じられました。

 9月10日に腹部の動脈瘤の手術を受けましたが、術後の経過が悪く、14日に脳卒中を併発したとのこと。82歳でした。

 1960年代、バッキー投手は間違いなく阪神タイガースのエースでした。

 1962年(昭和37年)に日本プロ野球にデビューすると、63年からは先発ローテーションに加わり、64年には353と1/3イニングを投げ29勝9敗、防御率1.89、奪三振200という素晴らしい成績を残し、外国人投手として史上初の沢村賞に輝きました。
 文句の付けようのない成績だったのです。

 この年、阪神タイガースはセントラルリーグで優勝していますが、バッキー投手と村山実投手の二枚看板が、強力なエンジンでした。

 バッキー投手と言えば思い出すことがもうひとつ。

 1968年9月18日の対巨人ダブルヘッダーの第2試合。
 初回に王貞治選手にデッドボールを与えたバッキー投手は、4回の第2打席にも「危険な球」を2球続けました。
 王選手*が怒ってバッキー投手のもとに向かい、両軍入り乱れての大乱闘となったのです。(*温厚な王選手としては珍しい行動でした。余程、腹に据えかねたのでしょう)

 この乱闘は、バッキー投手と巨人・荒川コーチの退場で一応収まりましたが、バッキー投手は荒川コーチを殴った際に右手親指を骨折してしまいました。

 試合が再開されましたけれども、バッキー投手に代わって登板した権藤正利投手が、王選手の後頭部にデッドボール。(王選手は、その場に倒れ、そのまま病院に運ばれました)
 当然のことながら、再び大乱闘となりました。

 阪神甲子園球場が異様な雰囲気に包まれる中、続く長嶋茂雄選手が、権藤投手からホームランを放ち、勢いづいた巨人は、このゲームを10-2で大勝しました。

 まだ子供だった私は、このゲームを自宅の白黒テレビで観ていましたが、頭を抱えて倒れ込む王、駆け寄る長嶋、のシーンの後、打席に立った長嶋選手の全身から凄まじい「闘志」が溢れていました。私は「ホームランを打つのではないか」と感じました。
 長嶋選手は、それを実現して魅せたのです。(今思い出しても、信じられないようなプレーです)

 バッキー投手にとっては、阪神のエースという舞台、巨人・阪神戦のマウンドという舞台から降りるきっかけとなってしまった「事件」でした。
 1964年から68年のこの試合まで、間違いなくバッキー投手は「阪神投手陣の主役」だったのです。

 そして、この試合は、長嶋茂雄選手の「勝負強さ」、ここぞという時には必ず打つという類稀なるクラッチヒッターの評価を、ますます高めるものともなったのです。

 1960年代、昭和30年代後半から昭和40年代前半の「巨人・阪神戦」は、文字通りのライバル対決でした。
 早慶戦を代表とする学生野球が日本の野球をリードしていた時代から、プロ野球が「日本の野球の主役」を奪取し、プロ野球人気がどんどん高まって行った中で、「巨人・阪神戦」は、セントラルリーグの、いや当時のプロ野球全体の「看板カード」だったのです。

 もちろん現在でも「巨人・阪神戦」は「伝統の一戦」であり、球界屈指のライバル対決ですけれども、その「対決のレベル」は随分変わりました。存在感は随分小さくなったように感じます。
 1960年代は「不倶戴天の敵」といった面持ちで、両チームは対峙していましたし、ファンの声援も凄まじいものでした。

 その「看板カード」の主役のひとりであったバッキー投手逝去の報に接し、バッキー投手が「プロ野球発展の一翼を担う存在であったこと」を、改めて感じます。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

[9月21日・横浜スタジアム]
読売ジャイアンツ3-2 DeNAベイスターズ(延長10回)

[9月24日・ZOZOマリンスタジアム]
西武ライオンズ12-4ロッテマリーンズ

 2019年のプロ野球ペナントレースは、セントラルリーグが巨人、パシフィックリーグが西武の優勝となりました。

 巨人は、チーム防御率がリーグ4位(成績は9月25日終了時点)、チーム打率は2位と、攻守ともに突出した力は示せなかったのですが、「好守のバランス」が良かったのです。
 原監督の采配も見逃せません。競り合いの試合を良く勝ち、ポイントとなるゲームを制し続けました。
 2番手チームに再三にわたって迫られましたけれども、ペナントレース終盤に到って、ついに2位に下がることが無かったという「粘り強い」戦い振りが秀逸でした。

 西武はソフトバンクとの熾烈な争いを制し、連覇を達成しました。
 今季はソフトバンクが押し切るかに観えました(本ブログ2019年8月23日付の記事「[NPB2019] 残り約30試合 ペナントレースの行方」をご参照ください)が、終盤に入って自慢の打線が威力を発揮しました。
 チーム防御率はリーグ6位と最下位ですが、チーム打率はリーグ1位ですから、こちらは間違いなく「打力による優勝」です。
 特に、8月27日からの対日本ハム3連勝、8月28日からの対ソフトバンク2勝1敗、9月3日からの対オリックス2勝1敗、9月6日からの対楽天2勝1敗、9月11日からの対ソフトバンク2勝1敗、9月14日からの対ロッテ2勝1敗、と「3連戦での勝ち越し」を続けた戦い振りは見事でしょう。
 ここぞという局面での「集中力」は素晴らしいものでしたし、見応え十分なゲームが続きました。

 クライマックスシリーズ2019は、セ・パ両リーグともに10月5日から始まります。
 ファイナルステージも共に10月9日からです。

 セ・リーグは、巨人の日本一に向けての戦い振りが注目されます。
 
パ・リーグは、2018年シーズンに、ペナントレースを制しながら日本シリーズに進めなかった西武のリベンジがなるのかが、注目です。
 ソフトバンクの強さは相変わらずですので、「西武打線VSソフトバンク投手陣」の戦いは、NPB最高峰の戦となることでしょう。

 NPB2019も佳境に入りました。

 8月20日のゲームを終えて、プロ野球の2019年ペナントレースも各チーム残り約30試合となりました。
 8月20日終了時点の、両リーグの順位を見てみましょう。

[セントラルリーグ]
1位 巨人 63勝46敗2引分 
2位 DeNA 58勝53敗3引分 6ゲーム差
3位 広島 58勝54敗3引分 6.5ゲーム差
4位 阪神 51勝57敗6引分 11.5ゲーム差
5位 中日 49勝61敗2引分 14.5ゲーム差
6位 ヤクルト 46勝66敗2引分 18.5ゲーム差

[パシフィックリーグ]
1位 ソフトバンク 63勝47敗4引分
2位 西武 58勝53敗1引分 5.5ゲーム差
3位 楽天 54勝54敗4引分 8.0ゲーム差
4位 ロッテ 54勝56敗3引分 9.0ゲーム差
5位 日本ハム 53勝55敗5引分 9.0ゲーム差
6位 オリックス 51勝56敗5引分 10.5ゲーム差

 セ・リーグの1位巨人とパ・リーグの1位ソフトバンクは、共に一時期2位チームの激しい追い上げに遇い、特に巨人は2位と0.5ゲーム差まで詰め寄られるギリギリの状況が続きましたが、8月に入って勝ち星が先行するようになり、両チームとも2位チームとの差を広げ、「マジック点灯」が時間の問題となっています。

 両チームは結局のところ「首位に立って以降、その座を明け渡すことなく来ている」ところが共通しています。やはり、総合力が上位なのでしょう。

 また、両チームの勝ち数・負け数は、驚くほど似ています。

 さらに、両リーグの2位チームの勝ち星・負け数も58勝53敗で全く同じです。
 不思議な感じさえする優勝争いとなっているのです。

 両リーグで異なるのは、3位以下のチームの戦い振りでしょう。
 セ・リーグは、3位の広島も巨人と6.5ゲーム差に追い縋っていますが、4位・阪神以下のチームは、やや差を広げられています。
 クライマックスシリーズへの進出3チームが、ほぼ固まっている状況なのです。

 一方のパ・リーグは、3位楽天から6位オリックスまでの差が2.5ゲームと、まだまだ順位の変動が十分に考えられます。3位でクライマックスシリーズに進出する可能性は、どのチームにもあるのです。

 7月には「風雲急を告げ」ていた2019年のペナントレースですが、8月20日時点では、相当に落ち着いた形になりました。

 巨人とソフトバンクが優勝に向けて、2019年シーズンをどのように仕上げていくか、そしてクライマックスシリーズに向けて、どのようにチームの体制を構築して行くのか、、その2チームに待ったをかけるチームが登場するのか、に注目したいと思います。

[8月14日・神宮球場]
ヤクルト15-2 DeNA

 ヤクルトスワローズがDeNAベイスターズをスイープしたゲームで、山田哲人選手が今季の30号ホームランを放ちました。

 これで、ユーティリティプレーヤーの勲章とも呼ばれる「30・30」(同一シーズン、打率3割、本塁打30本、盗塁30個)の、自身4度目のクリアに向けて、本塁打部門をクリアしたのです。
 同日現在で、盗塁は25個、打率は.281といずれも射程に入っていますので、今後の活躍が期待されます。

 山田哲人選手が初めて「30・30」を達成したのは、2015年シーズンでした。
 この時は、打率.329、38本塁打、34盗塁でした。
 2度目は2016年シーズン。
 この時は、打率.304、38本塁打、30盗塁。
 3度目は、2018年シーズン。
 この時は、打率.315、34本塁打、33盗塁でした。
 (ちなみにこの3シーズンは、OPSも1.027、1.032、1.014と「1」をクリアしています。OPS「1」越えは、MLBにおいても、各シーズン各リーグに0~3人位しかいないハイレベルな数値です)

 過去の3度も、ギリギリでは無く、高い水準のクリアだと思いますが、2019年シーズンもとても良いペースでしょう。
 気の早いメディアでは「40・40」(40本塁打・40盗塁)の可能性もあると報じられています。「40・40」となれば、日本プロ野球史上初のことです。

 加えて、「4度目の30・30」は、MLBにおいても例が有りません。

 私達は、凄いプレーヤーをリアルタイムに観る幸運に恵まれているのでしょう。
[8月12日・神宮球場]
ヤクルト5-4DeNA

 9回裏、ノーアウト1塁から、村上宗隆選手のサヨナラツーランホームランが飛び出し、スワローズがサヨナラ勝ちを収めました。
 バックスクリーンへの豪快な一打でした。

 5月11日の対巨人戦で「10号」本塁打を放ち、高卒2年目のプレーヤーとしては史上6人目の快挙として注目を集めた村上選手ですが、その後も活躍を続け、ついに「サヨナラホームラン」をも物にしたのです。

 19歳6ヵ月でのサヨナラ弾は、日本プロ野球の最年少記録です。

 更に、この2ランで今季の通算打点を78とし、10歳代のプレーヤーとしては1986年の清原和博選手(高卒1年目)の記録にも並びました。まだまだ試合を残していますから、高卒2年以内の最高記録、清原選手2年目の83打点も射程に入ったと言えるのでしょう。

 松井秀喜選手や大谷翔平選手といった、高卒2年目の二桁本塁打記録に名前を刻んでいるプレーヤーのことや、あの清原和博選手の打点記録に並ぶとなれば、いやがおうにも、村上選手への期待、「大選手誕生への期待」が高まるのは、自然なことでしょう。

 村上宗隆選手は、熊本県出身の19歳。身長188cm・体重97kgと報じられています。
 守備位置は一塁手・三塁手ということですから、大型内野手です。
 2017年のドラフト会議で、ヤクルトスワローズと読売ジャイアンツ、楽天ゴールデンイーグルスが競合し、抽選の結果ヤクルトが交渉権を獲得し、入団しました。

 背番号「55」の左バッター、松井秀喜選手と同じです。

 日本プロ野球界の未来を背負う、「新」ゴジラの登場なのでしょう。

[8月9日・東京ドーム]
読売10-9ヤクルト(延長10回)

 ジャイアンツが逆転劇を演じました。

 初回3点、2回1点、3回2点、4回1点とスワローズが毎回得点で7-0とリードしました。点の取られ方としては「最悪」に近い形ですから、ヤクルトの勝利が濃厚な展開です。

 さらに4回裏にジャイアンツが坂本選手のホームランで1点を返した後の5回表、スワローズも1点を加えました。8-1としたのです。ヤクルトの優位は盤石に見えました。

 しかし、ここから巨人軍の反撃が始まったのです。
 5回裏に3点を返し4-8、6回には岡本選手のホームランで5-8と追い上げます。

 ヤクルトが8回表に1点を追加して9-5として逃げ切り体勢に入ります。
 その裏、岡本選手に2打席連発の3ランホームランが生れ、ついに9-9の同点としたのです。
 この3ランは、この試合のポイントとなるプレーでした。

 延長10回裏、亀井選手の犠牲フライが飛び出して、ジャイアンツがサヨナラ勝ちを収めました。

 一時は2位チームに10ゲーム以上の差をつけ「独走」に観えたジャイアンツでしたが、7月から失速し、8月に入ってはDeNAや広島と1ゲーム前後の差で競り合いを続けていますから、この勝利の価値はとても大きいものでしょう。

 特に、主砲・岡本選手に復活の兆しが見えたことが、頼もしいところです。

 セントラルリーグの首位争いは、ますます熱くなっています。

[7月7日・甲子園]
阪神1-0広島

 2019年のセントラルリーグ・ペナントレースにおいて、4月中旬に最下位に低迷した広島カープは、4月下旬から反攻に転じ、5月20日過ぎには首位に踊り出て、6月1日には「貯金14」と、独走態勢に入ったかに見えました。

 過去3シーズンを思い出させる強さだったのです。

 ところが、交流戦で最下位と低迷して首位から陥落、貯金を減らし続けて、7月5日には貯金が0になり、この試合も落として借金2となって、順位も4位に下がりました。

 約3ヵ月間で、これ程に順位を上げ下げすること自体が、カープに限らずどのチームにとってもとても珍しいことだと思います。今季のカープは「エレベーターのように順位を変化させている」のです。

 原因は色々あり、様々な視点から指摘がなされていますが、最大の要因は「打線の不振」であろうと感じます。
 これは、4月の低迷時と同じです。

 7月7日時点のチーム打率は.244とリーグ5位。
 とはいえ、リーグ3位の阪神.248、4位のDeNA.246とは大差が有りません。
 得点311はリーグ4位ですが、こちらも阪神309とほぼ同じですし、DeNA320とも大差が有りません。

 一方で、防御率3.43はリーグ2位、1位の阪神3.42とはほぼ同じですし、順位1位の読売3.65よりは良い水準なのです。

 結局のところ「競り合いの展開の中で打ち負けている試合が多い」というのが、現状なのでしょう。
 この試合も失点を1に抑え込んだものの、零敗でした。

 広島カープのチーム力については、昨季までのリーグ3連覇という実績が示すようにセリーグ屈指位のものであることは間違いありません。
 チームとしての攻守が噛み合って来れば、ジャイアンツとも互角の勝負が出来るはずでしょう。

 独走になりつつあるジャイアンツにストップをかけることができるのは、カープしかないと思います。

 広島カープ、頑張れ!

 6月4日にスタートした、プロ野球のセ・パ交流戦2019は、6月25日の楽天-広島のゲームを最後に終了しました。
 
 各チームが18試合(1カード3試合×6チーム)を戦った形ですが、順位は下記の通りです。

① ソフトバンク 11勝5敗2引分
② オリックス 11勝6敗1引分
③ 巨人 11勝7敗
④ DeNA 10勝7敗1引分
⑤ 西武 10勝8敗
⑥ 楽天 10勝8敗
⑦ 日本ハム 8勝9敗1引分
⑧ 中日 8勝10敗
⑨ ロッテ 8勝10敗
⑩ 阪神 6勝10敗2引分
⑪ ヤクルト 6勝12敗
⑫ 広島 5勝12敗1引分

 リーグ同士の成績は、パ・リーグの58勝46敗4引分でした。

 今年もパ・リーグが強かった交流戦となったのです。

 1位から3位は11勝で並びましたが、引分数→勝率によって順位が付きました。
 巨人は、ソフトバンクとの最終戦で勝てば「12勝」となって優勝するチャンスがあったのですが、大エースの菅野投手が初回に4失点して万事休しました。

 ソフトバンクは交流戦史上最多、8度目の制覇でした。2005年に開始され15回目となる交流戦の「過半」を制しているのですから、圧倒的な実績です。

 10位から12位にはセ・リーグの3チームが並びました。
 特に、交流戦開始前に首位に立っていた広島カープの、交流戦における不振は不思議な感じがしました。
 このところ「セ・リーグに敵無し」という戦い振りを披露している広島ですが、2019年シーズンの戦いには、やはり安定感が不足しているようです。
 交流戦を終えて、セ・リーグのペナントレースは巨人が首位に立ちました。2位・広島とは1ゲーム差という接戦ですが、独走状態に入りかけていたカープが、シーズン途中とはいえ逆転を許したことは、今後の戦いに大きな影響を及ぼすと思います。

 パ・リーグは勝率でホークスが首位に立ちました。ゴールデンイーグルスとはゲーム差無し、ライオンズとは2.5ゲーム差が有りますが、この3チームによる激しい首位争いが続きそうです。

 「交流戦」はペナントレースにおける「節目」として、すっかり定着しました。

 「交流戦」を終えての各チームの消化試合数が70試合前後であることを見れば、「交流戦」後の戦いを「ペナントレース後半戦」と呼ぶべきなのでしょう。
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