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 PGAツアー2019~20年シーズンの、再開後第3戦、トラベラーズ選手権大会は、ダスティン・ジョンソン選手が優勝しました。

[6月28日~28日・TPCリバーハイランズ(コネチカット州)]
1位 ダスティン・ジョンソン選手 261打 19アンダーパー
2位 ケビン・ストリールマン選手 18アンダー
3位 マッケンジー・ヒューズ選手(カナダ) 17アンダー
3位タイ ウィル・ゴードン選手 17ンダー
5位 ケビン・ナ選手 16アンダー

 再開後、鳴りを潜めていた?ダスティン・ジョンソン選手が「3日目に爆発」、その勢いで最終日も押し切り、今シーズン初優勝、PGAツアー13年連続・21勝目を挙げました。
 現在のPGAツアーにおける最強プレーヤーのひとりが、目を覚ましたというところでしょうか。

 3日目は「9バーディ・ノーボギー」の61、キャリア最少スコアのラウンドを示現し、一気に2位に浮上しました。

 9バーディ・ノーボギーというのは凄いラウンドですが、同じスコア・内容でラウンドしたプレーヤーがもうひとり居た、というところが、いかにもPGAツアーらしいところです。選手層が圧倒的に厚いのです。
 それは、ブランドン・トッド選手でした。
 トッド選手はこのラウンドにより3日目を終えてトップに立ちました。
 今シーズン既に2勝を挙げている好調さを示したのです。

 ところが、トッド選手は最終ラウンドで75と大叩きを演じてしまい、11位タイまで順位を下げてしまいました。
 前日61打で回ったコースを、同じプレーヤーが翌日75を打つのです。
 ゴルフ競技において時折眼にする状況ですけれども、何度観ても本当に不思議なことです。

 歴史と伝統を誇るトラベラーズ・チャンピオンシップ大会ですが、開催コースであるTPCリバーアイランズも、とても特徴があると感じます。
 距離が短く、深い林に囲まれているホールと、大きな池に面しているホールが連なり、大きな砲台グリーンが随所に観られ、ティーインググラウンドが段々になっている、というと、日本で良く観られるコースの様です。
 もちろん、随所にトラップが仕込まれ、とても難易度が高くなっているのですけれども、PGAツアー開催コースの中では、「最も日本的なコース」なのではないかと感じます。

 それが、TPCソーグラスなどの最もアメリカ的なコース設計で知られる、有名なピート・ダイ氏の設計というのですから、ダイ氏の多彩な視点に感心させられるばかり。

 池の中など随所に配された、トレードマークの大きな「赤い傘」が、いつも印象的なトーナメントなのです。

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[RBCヘリテージ大会・6月18日~21日・ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)]
1位 ウェブ・シンプソン選手 262打・22アンダーパー
2位 アブラム・アンセル選手(メキシコ) 21アンダー
3位タイ ティレル・ハットン選手(イングランド) 20アンダー
3位タイ ダニエル・バーガー選手 20アンダー

 PGAツアー再開後の第2戦、RBCヘリテージトーナメントは、アメリカのウェブ・シンプソン選手がサンデーバック9の猛チャージによって逆転勝ちを収めました。
 最終ラウンドの7アンダーも見事ですが、何より、12番・13番・15番・16番・17番と、バック9における5つのバーディーが素晴らしい。
 今季2勝目となるシンプソン選手ですが、34歳と「脂の乗り切ったシーズン」を迎えていますから、今後の活躍が本当に楽しみです。

 林、池というハザードを巧みに配したコース(ピート・ダイ氏の設計)ですから、まずフェアウェイキープが求められる戦いでしたけれども、シンプソン選手の巧みなコースマネジメントが印象的でした。

 そうした中で、ベテランプレーヤーの戦い振りも眼に付きました。

 まずは、ベルンハルト・ランガー選手(ドイツ)です。
 62歳になったランガー選手は、既にPGAグランドチャンピオンズツアーの一員なのですが、一般?のPGAツアーにも敢然と挑戦しています。
 この大会でも、予選を通過し、4日間通算8アンダーの58位タイでホールアウトしました。
 1985年と1993年のマスターズトーナメントを制し、世界中で40勝以上の優勝を飾っている名選手ですが、余程「ゴルフトーナメントが好き」なのでしょうか。60歳を過ぎても、若手のプレーヤー達を相手に、一歩も引かぬプレーを披露しているのです。

 続いては、アーニー・エルス選手(南アフリカ)です。
 50歳になったエルス選手は、PGAチャンピオンズツアーにも参加していますが、やはり一般の?PGAツアーにも挑んでいます。
 この大会でも予選を通過し、4日間通算10アンダー、48位タイでホールアウトしました。
 1994年と1997年の全米オープン、2002年と2012年の全英オープンと、メジャーを4勝している名プレーヤーは、まだまだメジャートーナメントへの夢を持ち続けているように観えます。

 最後は、ビジェイ・シン選手(フィジー)です。
 57歳となったシン選手は、この大会は惜しくも予選落ち(2日間通算1アンダー)でした。
 2000年のマスターズと1998年・2004年の全米プロのメジャー3勝を誇る名ゴルファーです。
 もともと「練習の虫」として知られていますが、その「ゴルフ好き」は不変なのでしょう。
 今後もPGAツアーへの挑戦が続くと思います。

 こうした素晴らしいベテランプレーヤー達が、まだまだ頑張っているのです。

 そして、こうしたベテランプレーヤー達の活躍が、新型コロナウイルス禍からのゴルフ界の復興にとって、とても重要な役割を果たすのではないかと感じています。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していた、アメリカPGAツアー2019~20年シーズンが、6月11日再開しました。
 待ちに待った「再開」です。
 
[6月11日~14日・チャールズシュワブチャレンジ大会・コロニアルCC(テキサス州)]
1位 ダニエル・バーガー選手(アメリカ) 265打・15アンダーパー
2位 コリン・モリカワ選手(アメリカ) 15アンダー・プレーオフ1ホール目で敗退
3位タイ ザンダー・シャウフェレ選手(アメリカ) 14アンダー
3位タイ ブライソン・デシャンボー選手(アメリカ) 14アンダー
3位タイ ジャスティン・ローズ選手(イングランド) 14アンダー
3位タイ ジェイソン・コクラック選手(アメリカ) 14アンダー

 テキサス州の名門コロニアル・カントリークラブを舞台に行われたトーナメントは、PGAツアーらしい大接戦となりました。
 1打差・2打差に数多くのプレーヤーが犇めき、1ホール毎に一喜一憂する展開が続いたのです。

 そうした中で最も安定したプレーを続けていたザンダー・シャウフェレ選手でしたが、サンデーバック9に入ってから2つのボギーを打ってしまい、コリン・モリカワ選手とダニエル・バーガー選手に逆転を許してしまいます。

 3日目までトーナメントを引っ張った、ジャスティン・ローズ選手やブライソン・デシャンボー選手も、最終日の後半、良く追い上げましたが、惜しくも1打届かなかったのです。

 トーナメントは、再開初戦からプレーオフに入り、1ホール目の17番・パー4でモリカワ選手が1m余のパーパットを外して、バーガー選手の優勝が決まりました。
 PGAツアー3勝目の見事な勝利でした。
 
 「無観客」で行われたトーナメントは、当然ながら、グッドショットに対する大歓声も無く、近隣の住宅地から観えるホールで、小さな歓声が起こるだけの大会となりました。

 アメリカというか、世界ゴルフ史上屈指の名手ベン・ホーガン選手に因んで「ホーガンの庭」と呼ばれた名コースは、容易にスコアを伸ばすことを許さず、特に、最終日はテキサス特有の強風が選手達を悩ませました。

 3ヵ月振り(91日振り)のトーナメントは、プレーの様子、選手たちの様子にも、やはり影響を与えていたようです。
 デシャンボー選手は、随分と立派な体格に変わっていました。とても科学的というか、「ゴルフ競技に科学的に取り組もうとする」プレーヤーですから、この3か月の間に、自らの体躯の弱点を補うトレーニングに勤しんでいたのでしょう。

 全般的なショットについては「飛び過ぎ」が多かったように感じます。
 そして、コロニアルCCは、グリーン奥からの「寄せ」はとても難しいのです。
 多くのプレーヤーの「飛び過ぎ」は、試合から遠ざかっていた期間が長かったことを表しているのでしょう。

 好天に恵まれた大会でした。真っ青な空が広がっていました。
 とても美しい光景です。
 
 将棋の棋聖戦やNHK杯、京都フィルハーモニー室内管弦合奏団の演奏会、各地の遊園地、等々の再開が続いています。

 ようやく、新型コロナウイルス感染が続いている中での、「新しい」日常生活がスタートしつつあるのです。

 PGAツアー再開は、世界ゴルフ界「再スタート」の象徴なのでしょう。

 世界規模の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、スポーツイベントにも大きな影響が出ていて、毎日のように様々な情報に接します。

 ゴルフの4大メジャートーナメントも、もちろん、例外ではありません。

 現在までの情報では、まず全英オープン大会の中止が決まりました。
 1945年以来75年振りの中止。

 先日のテニス・全英オープン=ウインブルドン大会の中止に続くものです。
 2020年春夏は、イギリスにおいて開催予定であった2つのメジャー大会が、第2次世界大戦以降初めて中止になったのです。
 信じられないような事態です。

 続いては、4月に開催が予定されていたマスターズ大会の延期です。
 「マスターズ」が4月に行われることは、定着していたというか、本格的なゴルフシーズン到来を告げる、季節のイベントとして「固定」されていたものでしょうが、これが11月12日~15日に延期となりました。
 オーガスタナショナルG.C.において、4月ならばアゼリアを始めとする春の花々に囲まれた「華やかなトーナメント」が、2020年秋にはどのような「絵」になるのか、これは、楽しみに待ちたいと思います。

 続いては、5月に開催が予定されていた全米プロ選手権大会が、8月6日~9日に延期となりました。
 もともと、東京オリンピック2020との関係で、開催時期が変更されていたものですが、これが8月に戻ったというか、再変更になったのです。
 初の開催となるTPCハーディングパークでのプレーがとても楽しみですが、8月上旬となると、本当に開催できるのか心配になるのが、本当に残念なところです。

 最後は、6月に開催予定であった全米オープン大会が、9月17日~20日に延期となりました。
 秋の全米オープンというのも、なかなか観られないものです。
 2006年以来6度目の開催となる、名門ウイングドフットG.C.の「伝統のラフ」は、秋になるとどのような威力を発揮するのでしょうか。
 本当に楽しみです。

 こうした「大変更」が4月の上旬に決まったことは、対応のスピードとして、大変素晴らしいことだと感じます。
 関係者各位のご努力に、大きな拍手を送りたいと思います。

 そして、こうした「大変更」が行われた限りは、是非開催していただき、スーパープレーヤー達の世界最高のプレーを魅せていただきたいと思います。

[2月13日~16日・カリフォルニア州リビエラCC]
1位 アダム・スコット選手 4日間通算273打 11アンダーパー
2位タイ マット・クーチャー選手 同275打 9アンダー
2位タイ カン・スン選手 9アンダー
2位タイ スコット・ブラウン選手 9アンダー
5位タイ 松山英樹選手 276打 8アンダー
5位タイ ロリー・マキロイ選手 8アンダー
5位タイ ジョエル・ダーメン選手 8アンダー
5位タイ マックス・ホマ選手 8アンダー
5位タイ ブライソン・デシャンボー選手 8アンダー

 3日目に「64打・7アンダー」を叩き出し、一気に通算6アンダー・11位タイに追い上げてきた松山選手の、最終日のプレーが注目されましたが、5バーディ・3ボギーのプレーでスコアを2打のばしたものの、惜しくも5位タイに終わりました。

 ショット・パット共に好調だった3日目のプレーであれば、「大逆転優勝も」と感じたのですが、残念な結果でした。

 ジェネシス・インビテーショナル・トーナメント最終4日目のリビエラ・カントリークラブCCのグリーンは、とても固く締まり、速かったと報じられています。
 この「戦略性が極めて高いコース」において、グリーンが速くなれば、どのようなプレーヤーでもスコアを大きく伸ばすことは難しくなります。
 従って、上位の選手達もなかなかスコアを伸ばすことが出来ず、10アンダーのトップタイで最終ラウンドに臨んだ中で、唯一スコアを伸ばした(1打)アダム・スコット選手が、PGAツアー4年振りの優勝に輝きました。
 松山選手にとって惜しまれるのは、14番から17番の4ホールでしょう。ボギー、バーディ、ボギー、バーディと続いた4ホールでしたが、この2ボギーを抑え込めていたら、と感じます。もちろん、ゴルフに「たら」は無いのですけれども・・・。

 いつ観ても、リビエラCCは素晴らしいコースです。
 距離こそ、最近のコースの中では長い方ではありませんが、その「戦略性の高さ」は全米でも屈指でしょう。
 1926年開場の歴史と伝統が、コースの隅々にまで感じられる名コースだと思います。

 それにしても、2位タイが3人、5位タイが5人という、いかにも「PGAツアーらしい」リーダーボードです。
 世界最高峰のフィールドには、世界最高レベルのプレーヤーが犇めきあっているのです。

 PGAツアーにおける「1打の重み」を、改めて感じさせるトーナメントでした。

 2月9日朝のNHK・BS-1放送、PGAツアー・ペブルビーチプロアマトーナメントに、楽しい映像が流れました。
 ペイトン・マニング氏とイーライ・マニング氏の兄弟が同組でラウンドしていたのです。

 ペブルビーチプロアマ大会は、PGAツアーのプロ選手と各界の著名人がペアになってラウンドし、プロ選手の成績およびペアの成績を競うトーナメントです。

 その各界の著名人として、NFLのスーパースター、ペイトン・マニング氏とイーライ・マニング氏が出場し、この日(3日目)は同組でプレーしたということです。

 オフィシャルハンディキャップは、ペイトン氏が「8」、イーライ氏が「10」と報じられていましたが、お二人ともとても上手くて力強いプレーを披露していました。
 そして、ラウンドの最中には二人そろってインタビューにも応じていました。
 何だか、凄い「絵」なのですが、2015年に引退し、現在43歳のペイトン氏より、つい先日引退を表明したイーライ氏(39歳)の方が、やはり筋肉量が多く、やや大きく見えました。身長は両氏ともに196cm前後なのですが・・・。

 両氏ともに、とても楽しそうに、ペブルビーチゴルフリンクスをラウンドしていたのが印象的でした。

 ペブルビーチプロアマ大会は、1940年代から続く、歴史と伝統を誇る大会です。
 これまでも、沢山の著名人がプレーし、何時の時代も豊富な話題を提供して来ました。
 とても厳しいPGAツアーのトーナメントの中では「異色」の存在ですが、こうしたレギュレーションの大会が、プロアマ大会としてなら1937年から80年以上続いているというのが、いかにもアメリカ合衆国という感じです。

 今年の大会も、政界、芸能界、等々多彩なメンバーが揃って居ました。

 NFL関係者で観ると、マニング兄弟を始めとして、現役ならばアーロン・ロジャース選手やラリー・フィッツジェラルド選手(フィッツジェラルド選手は毎年のように出場しています)、OBならばトニー・ロモ氏(元ダラス・カウボーイズのクオーターバックQB)、スティーブ・ヤング氏(元サンフランシスコ49ersのQB)、らの顔がありました。

 他にも、NHLのスーパースターというか伝説的プレーヤーであるウェイン・グレツキー氏やMLBのジャスティン・バーランダー投手の姿もありました。
 ユニフォームを着ていない、こうした名選手の「絵」というのも、このトーナメントならではでしょう。

 アメリカ合衆国のスポーツ界の懐は、とても深いのです。
[ダイヤモンドリゾートトーナメントofチャンピオンズ・1月16日~20日・フォーシーズンGスポーツC(アメリカ合衆国フロリダ州)]

1位 ギャビー・ロペス選手(メキシコ) 271打 13アンダーパー
2位 畑岡奈紗選手 13アンダー
3位 朴仁妃選手(韓国) 13アンダー
(3選手によるプレーオフが19日~20日にかけて行われ、ロペス選手が優勝)

 アメリカLPGAツアーの2020年開幕戦に挑んだ畑岡選手は、4日間通算13アンダーで首位タイとなってプレーオフに進出、19日のプレーオフは5ホールが行われ、3ホール目で朴選手が脱落しましたが、畑岡選手とロペス選手は決着が付かず、日没で翌日のプレーに持ち越されたのです。

 そして20日の1ホール目は分けての2ホール目、193ヤードのパー3。
 女子には長いホールですが、オナーのロペス選手はキッチリとピン右側8mにグリーンヒット。続く畑岡選手のショットは狙い通りのグリーン右奥をヒットしました。ボールはグリーンの傾斜に乗ってピンに向かって転がり、ピン右上3mに付けたのです。

 「畑岡選手が有利」に観えました。

 ところが、この8mのパットをロペス選手が捻じ込んだのです。カップ左側からゆっくりと落ちて行くカップイン。距離がぴったりの見事なパッティングでした。

 こうなると立場は逆転。
 やや下りの3mは、とても難しいパッティングになりました。

 真っ直ぐ転がるのか、左に落ちるのかは、とても微妙なラインでしたが、畑岡選手は「あまり曲がらない」と判断したのでしょう、薄目に打っていきました。
 しかし、しっかりと左に曲がるラインだったのです。
 畑岡選手のボールは、カップに触れることも無く、カップ横では25~30cm程左でした。
 
 ギャビー・ロペス選手の優勝です。

 畑岡選手には残念な結果でしたけれども、試合後の畑岡選手には充実感が漂っていたように観えました。「自らのプレーを高く評価」していたように観えましたし、第1に勝ち負けより「プレーの内容」を考え感じるところが「一流アスリート」であることを証明しています。

 2020年の開幕戦で、畑岡選手にはとても良いプレーを披露していただきました。

 2019年にスタートした新しい大会である、ダイヤモンドリゾートトーナメントofチャンピオンズは、前シーズンのツアー優勝者だけが出場できる大会です。
 男子のPGAツアーの年初の大会・トーナメントofチャンピオンズに相当する大会なのでしょう。
 この大会で昨年16位に終わった畑岡選手は、2020年は首位タイ→プレーオフ→2位に食い込みました。
 自らのプレーに、十分な手ごたえを感じたことでしょう。

 日本女子ゴルファーの中で、現在最も東京オリンピック2020の代表に近い畑岡奈紗選手の、2020年の大活躍が期待されます。

[1月2日~5日・プランテーションコースatカパルア]
1位 ジャスティン・トーマス選手 278打・14アンダーパー(プレーオフにて優勝)
2位タイ パトリック・リード選手 278打・14アンダー
2位タイ ザンダー・シャウフェレ選手 278打・14アンダー
4位 パトリック・カントレー選手 281打・11アンダー
5位タイ ホアキン・ニーマン選手 282打・10アンダー
5位タイ リッキー・ファウラー選手 282打・10アンダー

 4日間・72ホールを終えて278打で並んだ、トーマス選手、リード選手、シャウフェレ選手がプレーオフを行い、プレーオフ3ホール目でトーマス選手がバーディとして、パーだったリード選手を振り切りました。シャウフェレ選手は、プレーオフ1ホール目で脱落し、連覇を逃しました。

 トーマス選手は、2017年に続いて本トーナメント2勝目、また、PGAツアー2019~20シーズンにおいても、2019年10月のCJカップ@ナインブリッジ大会に続いての2勝目となり、フェデックスカップポイントでも首位に立ちました。

 その名が示す通り、本トーナメントには前シーズンのPGAツアー優勝者しか出場できません。
 そして、チャンピオン達が年頭のPGAツアーを華やかに彩るのです。

 1953年(昭和28年)から開始されたトーナメントオブチャンピオンズですから、歴史と伝統を誇る大会となっています。
 優勝者にも、ジーン・リトラー選手、サム・スニード選手、アーノルド・パーマー選手、ジャック・ニクラウス選手、ゲーリー・プレーヤー選手、トム・ワトソン選手、フィル・ミケルソン選手、タイガー・ウッズ選手、といった錚々たる名前、時代時代を代表するゴルファーの名前が並んでいます。
 優勝回数比較では、ニクラウス選手の5回が最多、3回でジーン・リトラー選手、アーノルド・パーマー選手、トム・ワトソン選手、スチュワート・アップルビー選手が続いています。何だか、凄いトーナメントなのです。

 現在の開催コース、プランテーションコースatカパルアに会場が移ったのは1999年からですから、「21世紀のトーナメントオブチャンピオンズはハワイ・マウイ島」ということで定着しているのです。
 プランテーションコースは、PGAツアーのコースとしては起伏に富んでいて、高低差が300m以上あります。従って、打上げ、打ち下ろしのホールも多いのですが、特に有名なのが18番パー5でしょう。
 第2打が打ち下ろしの雄大なホール。
 チャンピオン達は、積極的に2オンを狙って行き、上手く行けばイーグルもある、スリリングなホールです。
 タイガー・ウッズ選手とアーニー・エルス選手のプレーオフにおいて、両選手が共に2オンし、共にイーグルを奪って(相当長めのパッティングが入っていました)、決着しなかったシーンは、今でも良く憶えています。
 「狙ってイーグルを取って行く」両選手の姿は、世界のトッププロそのものでした。

 さて、2020年の出場プレーヤーを見ると、ジェイソン・デイ選手やジョーダン・スピース選手、ロリー・マキロイ選手の「新3強」の名前が有りません。
 これは、やや寂しいというよりは、「時代の変遷」と言った方が良さそうです。

 フレッシュな選手名が数多く並んだ2020年のトーナメントオブチャンピオンズは、「PGAの新時代を開く大会」だったのかもしれません。

[10月24日~28日・アコーディアゴルフ習志野カントリークラブ]
1位 タイガー・ウッズ選手 19アンダーパー
2位 松山英樹選手 16アンダーパー
3位 ロリー・マキロイ選手 13アンダーパー
3位タイ イム・ソンジュ選手 13アンダーパー
5位 ゲーリー・ウッドランド選手 12アンダーパー

 日本で初めて開催されたPGAツアーの一戦、ZOZOチャンピオンシップ大会は、何か「シナリオが存在したかのような」結果となりました。

 タイガー・ウッズ選手が優勝し、PGAツアー通算82勝という「史上最多勝タイ記録」を樹立しました。不滅の記録、空前絶後の記録と呼ばれたサム・スニード選手の「82勝」に、ウッズ選手がついに並んだのです。
 あの「帝王」ジャック・ニクラウス選手でさえ73勝(史上3位)なのですから、この記録の凄さが分かります。
 
 この大記録が、習志野カントリークラブで達成されたのですから、習志野カントリークラブの名前も、PGA史にしっかりと刻まれました。

 そのタイガー・ウッズ選手を追いかけ続けたのが、松山英樹選手でした。

 日本で初めて開催されたPGAツアーのトーナメントで、日本出身プレーヤーが大活躍するというのは素晴らしいことですが、これは「狙ってできる」ことではないでしょう。

 松山選手にも一段と「気合」が入ったのでしょうが、見事な活躍に大きな拍手です。

 さて、このトーナメントを前にして、もしプロデューサー(名前は山田氏としましょう)が居て、各種の条件を考慮しながら「ストーリーを創造する」とすれば、

① タイガー・ウッズ選手の「82勝」達成
② タイガー・ウッズ選手と松山英樹選手の優勝争い

 の2点が最も望まれることであったと思います。

 とはいえ、これはなかなか実現できそうもないこと、世界最高峰のプレーヤーが数多く参戦してくるのですから、そんなにうまく行く筈が無いと見るのが普通でしょう。

 ロリー・マキロイ選手はもとより、ジェイソン・デイ選手、ジャスティン・トーマス選手、ババ・ワトソン選手、トニー・フィナウ選手、ジョーダン・スピース選手、ルーカス・グローバー選手、パトリック・リード選手、シェーン・ローリー選手、ザンダー・シャウフェレ選手、ライアン・パーマー選手、等々、キラ星の如く、一流プレーヤーが出場してきているのですから。

 タイガー・ウッズ選手は、マスターズ2019に優勝して以降不振で、8月には手術もしています。回復途上にあるのです。
 松山選手も、PGAツアーでは2017年8月以降勝利していません。もちろん、世界のトッププロとしての活躍は続けていますが、このところはなかなか優勝争いが出来ていないのが実情だったのです。
 山田プロデューサーの「目論見」が実現する可能性は、とても小さいと思われました。

 ところが、ところが、トーナメントは山田プロデューサーの狙い通りの展開・結果となりました。

 まさに「奇跡的」なことでしょう。

 「ゴルフの神様」の存在を信じるしかなさそうです。

[10月6日・最終成績]
1位 畑岡奈紗選手 18アンダーパー
2位タイ 岡山絵里選手 14アンダーパー
2位タイ ユ ソヨン選手(韓国) 14アンダーパー
2位タイ 大里桃子選手 14アンダーパー

 最終日を最終組でラウンドした畑岡選手が、3アンダーでまとめて、トータル18アンダーで「女子オープン」を制しました。
 3度目の制覇となりますが、20歳にして3度目の「女子オープン」制覇というのは、驚異的と言って良い成績でしょう。(「女子オープン」は、日本の全ての女子ゴルファーにとって特別なトーナメントであると、関係者の誰もが語ります。プレーヤーの誰もが一度は優勝したいと憧れる存在なのです)

 畑岡選手の、日本女子プロツアー初勝利が2016年の「女子オープン」でした。史上初めて、アマチュアで「女子オープン」を制覇したのです。高校生プレーヤーの優勝として、大きな話題となりました。

 それ以降、今大会の優勝でJLPGAツアー通算5勝目となりますが、内3勝が「女子オープン」というのですから、畑岡選手の大トーナメントでの強さは際立っています。

 2015年から世界ジュニアゴルフ選手権大会で活躍していたことも有ってか、プロ入りして早々に、畑岡選手は主戦場をアメリカツアーに定めました。
 そしてアメリカ女子プロゴルフツアーでも、既に3勝を挙げているのです。

 今大会最終日でも、ボギーが先行し苦しいラウンドとなりましたが、バックナインに入って「勝負どころでのバーディ奪取」が印象的でした。
 このポイントを外さないプレーが、畑岡選手最大の強みなのでしょう。

 畑岡選手は、日本女子プロツアーの最年少記録を次々と塗り替えています。
 そのプレー振りは「ミラクル」の一語でしょう。

 現在の世界ランキングは6位。全英女子オープン2019を制した渋野日向子選手が11位です。
 畑岡選手と渋野選手が日本女子ゴルフを牽引している両輪であることは、間違いないところでしょう。

 「奈紗」という名前は、宍戸ヒルズカントリークラブに勤務していたお母さんが、「前人未到の事を成し遂げるように」とアメリカ航空宇宙局NASAに因んで付けたと報じられています。
 お母さんの思い・願いどおりに、いや、それ以上に、畑岡選手は「空前のキャリア」を積み上げ続けています。

[9月12日・日本女子プロゴルフ選手権1日目・兵庫県チェリーヒルズG.C.]
・渋野日向子選手 70打 2アンダーパー

 快記録です。

 日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯、国内メジャー大会初日のラウンドで、渋野選手は5バーディ・3ボギーの2アンダーで回り、「29ラウンド連続オーバーパー無し」のツアー新記録を樹立しました。

 この日はボギーが先行する苦しい展開でしたが、前半で1バーディを奪って1オーバーで折り返すと、後半にはバーディを重ねて、快記録をものにしたのです。まさに「後半に強い」渋野選手の面目躍如たるものが有ります。

 8月初の全英女子オープンを制した後、大喧噪の中でコンディションを崩した時期もありましたが、トーナメントに出場し続けたところが、本当に凄いところでしょう。
 その間も、この記録を伸ばし続けたのですから、驚異的としか言いようが無く、ついに新記録に結びつけたのです。

 LPGAの新記録を樹立したということは、ある意味では「これまでLPGAツアーに登場した全てのプレーヤーを超える存在」ということですし、その実力を擁して「海外メジャー制覇」を成し遂げたことになります。
 海外メジャーを制する実力のレベルを明示したような新記録であると感じます。

 ラウンド後のインタビューで「今日は記録のことばかり考えていた。『あとはどうでもいいから、今日だけはオーバーパーを打たないように』って。名前が残るのはとてもうれしい」と渋野選手はコメントしました。
 渋野選手自身が記録を相当に意識していたことが分かりますし、「新記録を樹立しようと狙い、それを実現するパワー」に改めて感服させられます。

 プレーヤーとしての渋野選手のサイズは、どれ程に大きいのでしょうか。

 2018~19年のPGAツアーは、ロリー・マキロイ選手が年間王者に就き、8月25日に終了しました。

 そして、ほんの少し休んで、9月12日から2019~20年シーズンが開幕するのです。

 PGAツアーに出場するプレーヤーの皆さんは、本当に休み無く戦い続けていると感じます。
 もちろん、ベテラン選手やビッグネーム達は、9月12日~15日に開催されるア・ミリタリートリビュートatザ・グリーンブライア―大会や、9月19日~22日のサンダーソンファームズ選手権大会、9月26日~29日のセーフウェイオープン大会などは欠場して、心身の回復に努めるのかもしれませんが、昨シーズンのプレーオフシリーズに出場していなかった選手達にとっては、「もう、休養十分」ということかもしれませんので、新シーズンの緒戦から激しい戦いが繰り広げられることでしょう。

 2020年8月に向けての、「フェデックスポイントの取り合い」が、早々にスタートするのです。

 さて、2019~20年シーズンのビッグトーナメントのスケジュールを見てみましょう。

① ザ・プレーヤーズ選手権 2020年3月12日~15日
② マスターズ 2020年4月9日~4月12日
③ 全米プロ選手権 2020年5月14日~17日
④ 全米オープン 2020年6月18日~21日
⑤ 全英オープン 2020年7月16日~19日
⑥ 東京オリンピック 2020年7月30日~8月2日
⑦ ツアー選手権 2020年8月27日~30日

 3月からビッグトーナメントが毎月のように開催されますが、やはり「東京オリンピックの男子」が目立ちます。
 2020年のPGAツアーを彩る、とても大きなイベントなのです。

 また、2019年の日本に関することであれば、2019年10月24日~27日に開催される、ZOZOチャンピオンシップ大会でしょう。
 PGAツアーが日本・習志野カントリークラブにやってくるのです。
 丁度、ラグビーワールドカップ2020日本大会の終盤の戦いと重なる時期です。

 世界のスポーツが「日本で花盛り」という時期なのでしょうか。

 前述の7大会を中心とした「PGAツアー2019~20」は、また素晴らしいシーンの連続になりそうです。

[8月29日~9月1日・小樽カントリー倶楽部]
1位 鈴木愛選手 277打 11アンダーパー
2位 申ジエ選手 9アンダーパー
2位タイ アン・ソンジュ選手 9アンダーパー
4位 安田祐香選手(アマチュア) 8アンダーパー
5位 渋野日向子選手 7アンダーパー
6位 原英莉花選手 6アンダーパー

 名コース・小樽カントリー倶楽部を舞台にしての4日間トーナメント、ニトリレディスゴルフトーナメント2019において、鈴木愛選手が終盤の難ホールを見事にクリアして優勝を飾りました。
 1ホール毎に形勢が変わる難しい状況下、素晴らしいショットを魅せてくれたのです。

 特に勝負どころの16番ホール、女子選手にとっては相当に長いパー4の第2打、204ヤードのセカンドショットを3番ウッドで見事にグリーンヒット、パーをセーブしました。
 この「パー」が鈴木選手に優勝を齎したと言っても言い過ぎではないでしょう。

 18番ホールで最後のパッティングを決めた時、鈴木選手は「小さくガッツポーズ」を魅せました。
 とても格好良いと感じました。

 それにしても、このトーナメントにおける日本選手の活躍には、目を見張りました。
 
 アマチュアで4位に食い込んだ安田選手の堂々たるプレー振り、特に2~3mのパッティングの上手さは、今後のプロツアーでの大活躍を予感させるに十分でした。

 5位の渋野選手も、全英オープン制覇以降の「大騒ぎ」の中で、トーナメントに出場し続け、好成績を収め続けているというのは、「驚異的」という他は無く、このプレー振りに「メジャーチャンピオン」の地力を感じます。28ラウンド連続オーバーパー無しという「日本女子ツアー・史上最多タイ記録」も、見事の一語でしょう。

 6位の原選手、7位タイの脇元華選手のプレーも素晴らしいものでした。
 原選手にとっては、16番の第2打が惜しまれるところですが、そこから崩れることなく、冷静なプレーを続けたところに「強さ」を感じます。

 日本女子ゴルフ界の選手層は、「日に日に厚くなっている」のでしょう。

 新しいレギュレーションで実施された、2019年のPGAツアー最終戦、ツアーチャンピオンシップトーナメントbyコカコーラは、ロリー・マキロイ選手(北アイルランド)が優勝し、2018~19年シーズンのフェデックスカップ「年間王者」に輝きました。

 マキロイ選手は2015~16年シーズンに続いて2度目の年間王者となり、1,500万ドル(約16億円)を獲得しました。

 新レギュレーションの下、マキロイ選手は5アンダーパーでトーナメントをスタート(前トーナメントまでのポイント5位)しました。
 そして、プレーにおいて13アンダーパーを記録し、通算18アンダーパーで優勝したのです。

 前トーナメントまでのポイントランキングトップ、10アンダーパーからスタートしたジャスティン・トーマス選手は、4日間で3打しかスコアを伸ばすことができず、トータル13アンダーパーで3位タイに終わりました。
 前トーナメントまでのポイントランキング3位、7アンダーパーでスタートしたブルックス・ケプカ選手は、4日間で6打スコアを伸ばしましたが、トータル13アンダーパーでトーマス選手と並んで3位タイでした。

 2位には、4アンダーパーでスタートし、4日間のプレーで10打スコアを伸ばしたザンダー・シャウフェレ選手が14アンダーパーで入りました。
 シャウフェレ選手も良くスコアを伸ばしたのですけれども、第4ラウンドがマキロイ選手4アンダー、シャウフェレ選手イーブンパーという、この4打差がそのまま大会結果となったのですから、「逆転のシャウフェレ」としては、残念な形でしょう。

 3アンダーパーでスタートした、我らが松山英樹選手は、第1ラウンドと第3ラウンドのプレーで各4アンダーと気を吐きましたが、2日目・第2ラウンドの5オーバーが響き、結局トータル5アンダーパーの9位タイとなりました。
 PGAツアーのトップ30による年間王者を決めるトーナメントで9位タイというのは、もちろん好成績と観て良いのでしょうけれども、1日目を終えて「首位と3打差」まで迫っていたことを考え合わせると、残念な結果とも言えるでしょう。

 前週のプレーオフ第2戦・BMW選手権トーナメントを快勝して、プレーオフ第3戦・ツアー最終戦を迎えたトーマス選手が、4日間で3打しか伸ばせなかったというのは「意外」という感じがします。ゴルフという競技の難しさを、改めて感じさせる事実でしょう。

 また、2018~19年シーズンのメジャー大会での活躍が目立った、ケプカ選手とシャウフェレ選手も、あと一歩届きませんでした。
 
 最終日・最終組は、3日目までトップのケプカ選手と2番手のマキロイ選手のカップリングでした。
 そして、勝負を分けたのは、12番ホールと13番ホール(いずれもパー4)でしょう。
 
 この2ホールをマキロイ選手はバーディとし、ケプカ選手はボギーとして、「2ホールで4打の差」がついたのです。このレベルのトーナメントのサンデーバックナインとしては、決定的な大差でした。

 ビッグトーナメントに強く、プレーの安定度で言えば、現在のプレーヤーの中では世界一とも称されるケプカ選手に対して、これだけのプレッシャーを掛けるマキロイ選手の「強烈な」プレーが印象的な2ホールでした。

 「勢いに乗った時には手が付けられない」、ロリー・マキロイ選手の強さが際立ったトーナメントだったのでしょう。

 アメリカPGAツアー2018~19年シーズンの最終戦、ツアーチャンピオンシップトーナメントbyコカコーラが、8月22日、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ郊外のイーストレイクゴルフクラブを舞台に開幕します。

 例年通りの最終戦ですが、今年からレギュレーションが大きく変わりました。

 プレーオフ第2戦のBMWチャンピオンシップまでのポイントランキング順に「ハンディキャップ」が明示される方式になったのです。
 「衝撃的なルール」だと感じます。

 1年間戦って来て、BMW選手権までのランキング1位はジャスティン・トーマス選手ですが、このトーマス選手はいきなり「10アンダー」から4日間のプレーを開始するのです。
 同様に、ランキング2位のパトリック・キャントレー選手は「8アンダー」から、同3位のブルックス・ケプカ選手は「7アンダー」から、4位のパトリック・リード選手は「6アンダー」から、5位のロリー・マキロイ選手は「5アンダー」から、トーナメントに入るのです。

 そして、ランキング6位から10位の選手は「4アンダー」から、11位から15位の選手(松山英樹選手はここです)は「3アンダー」から、16位から20位の選手は「2アンダー」から、21位から25位は「1アンダー」から、26位から30位はイーブンパーで、初日の1番ティーのティーイングショットに臨むことになります。

 例えば、松山選手とトーマス選手には、最初から「7打差」が付いているというルールです。

 年間王者を決めるという戦いにおいては、360日の成績と最後のトーナメントの成績をどのように「年間成績」に反映させるかという、難しいテーマが常に存在します。
 フェデックスカップとプレーオフ制度が導入された2007年から、様々な取組が行われてきました。

① 観客の分かり易さ

 昨年までのツアー選手権大会では、それまでに積み上げられたポイントに、最終戦の「大きなポイント」が加算されて合計点を出し比較して、年間王者を決めるという方式でした。
 
 そのポイントの配分方法が毎年のように変更されていた印象があります。
 例えば、戦前のポイント上位5名がツアー選手権大会で優勝すれば、他の選手の成績に係わらず年間王者となるが、ポイントが6位以下の選手が優勝した場合には、上位の選手の順位(例えば戦前のポイント1位の選手がツアー選手権で2位に入った場合)によっては、年間王者の行方が分からないといった事態が、発生していたのです。
 実際に、ツアー選手権大会の優勝者と年間王者が別々のプレーヤーという年も、ありました。

 近年は、ツアー選手権大会で付与されるポイントの比重が高くなり、大会優勝者と年間王者が同じ選手というケースが多かったように感じます。

 いずれにしても、ツアー選手権大会の観客の立場からすれば、眼前で行われているプレー・成績と、年間王者との関係を把握することが、とても難しかったことは事実でしょう。

 一方で、BMW選手権大会までに、あるいはプレーオフに入る前までの、11ヵ月間で積み上げてきたポイントが重視されるべき、それこそ「年間王者」であろうという意見、「プレーオフおよび最終戦・ツアー選手権のポイントが大き過ぎる」という見方があったことも事実です。

 また、PGAやフェデックス社の立場からすると、プレーオフシリーズやツアーチャンピオンシップトーナメントに注目が集まるように、プレーオフの3大会、特に最終戦にポイントを重く配したいというニーズがあるのも、無理のないところです。

 2007年以降、毎年のように「このバランス」についての議論が交わされ、様々な形が採用・試行されてきたわけです。

 そして、ついに、「スタート前からハンディキャップ」を付するという、2019年大会の方式が採用されたのです。
 この方式ならば、目の前で行われているプレーのストローク順位がそのまま年間王者を決める競い合いとなりますので、観客には、とても分かり易いのです。

 他方で、「スタートする前からアンダーパーの選手が居る、それも『10打差』といった大差」があるのは、ゴルフ競技には馴染まないのではないか、といった意見も出てくることが予想されます。

 ツアー選手権大会2019は、PGAにとって、世界中のプロゴルフトーナメントにとっても、大きな挑戦なのであろうと感じます。

 とても興味深い取組です。

② プレーヤーにとっても挑戦し甲斐が有る方式ではないか。

 2018年までの方式ですと、例えばポイント30位で出場した選手が年間王者となるためには、まず自身がツアー選手権大会で優勝して、戦前のポイント1位から5位位までの選手が、軒並み25位以下の成績に成らなくてはならないという、あまり起こりそうもない事態が必要であったように記憶しています。(毎年のようにレギュレーションが変わりましたので、古い記憶かもしれません)

 それと比べると、2019年方式は、単純に言えば「10打差を逆転すれば誰にでも優勝のチャンスが有る」のです。
 出場するプレーヤーにとっても、「やりがいがある方式」になっているように思います。

 「10打差」は、4日間のプレーにおいては「1日2.5打」詰めて行けば並ぶことができます。
 世界トップクラスのプレーヤーを相手に、1日2.5打平均で詰めて行くのは、もちろん至難の技ですが、追いかけるプレーヤーが目の前でその差を明確に把握しながら、プレーを行うことができるところは、とても面白いのではないでしょうか。

 2019年大会は、プレーヤーにとっても、新方式の意義が分かる大会なのです。

 新方式による2019年ツアー選手権大会の「年間王者」関連ボーナスは、優勝者が約15億9千万円(1,500万ドル。1ドル=106円換算)、2位が約5億3千万円(500万ドル)、3位が約4億2千万円(400万ドル)と報じられています。桁違い、気が遠くなるような高額です。

 全てのプロゴルファーにとっての「世界最大の夢」が、PGAツアーのフェデックスカップ「年間王者」であることは、間違いないのでしょう。
 もし、最終日・最終ホールで1打を巡る争いとなれば、極めて明確な「超高額な1打=例えば1打10億円のパッティング」が現出することになります。
 
 2019年のツアーチャンピオンシップトーナメントは、例年以上に面白くなりそうです。


[BMW選手権・8月15日~18日・メダイナC.C.(イリノイ州)]
1位 ジャスティン・トーマス選手 25アンダーパー
2位 パトリック・カントレー選手 22アンダー
3位 松山英樹選手 20アンダー
4位 トニー・フィナウ選手 18アンダー
5位 ジョン・ラーム選手 16アンダー
5位タイ ブラント・スネデカー選手 16アンダー

 松山英樹選手が、今季のプレーオフ第2戦・BMW選手権大会で3位の好成績を収め、8月22日~25日にかけて開催される、今季PGAツアー最終戦・ツアー選手権大会の出場権を得ました。

 BMW選手権に、フェデックスポイントランキング33位で臨んだ松山選手は、この大会で好成績を収めない限り、ポイント上位30選手しか出場できないツアー選手権には進めないところでした。

 「正念場」のトーナメントでしたが、松山選手は2日目に新コースレコードの「63」を叩き出して首位に立つと、最終の4日目も63打でラウンドして、3位に食い込みました。
 この好成績でポイントを積み上げ、ランキングも15位として、堂々と最終戦の出場権を得たのです。

 毎年書きますが、このツアー選手権大会に出場する「30名のゴルファー」が、現在の世界のトップ30なのです。
 その大会に、松山選手は「6年連続」で出場することになります。

 2019年のツアー選手権出場選手で、6年連続以上に連続で出場しているのは、ダスティン・ジョンソン選手(11年連続)とパトリック・リード選手(6年連続)と松山選手の3名だけです。
 松山選手の「6年連続の価値」がいかに重いか、お分かりいただける事実でしょう。
 松山選手は、6年間に渡って「世界トップ30の地位」を維持していることになります。

 2019年のツアー選手権には、タイガー・ウッズ選手も、フィル・ミケルソン選手も、ジョーダン・スピース選手も、ジェイソン・デイ選手も、参加できません。
 ポイント30位以内に入ることができなかったのです。
 毎期のPGAツアー最終戦であるツアーチャンピオンシップトーナメントに出場したかどうか、というのは直近1年間の「PGAツアーにおける成績」を如実に表しているのです。

 調子を上げてきている、我らが松山英樹選手のツアー選手権2019における大活躍が、期待されます。

 8月4日にかけて、ミルトンキーンズ・ウォーバーン・ゴルフクラブを会場に開催された、今季の女子ゴルフメジャー大会最終戦、全英女子オープンゴルフ大会において、渋野日向子(しぶの ひなこ、20歳)選手が優勝しました。

 日本人プレーヤーによる海外メジャートーナメントの優勝は、1977年の樋口久子選手による全米女子プロ大会優勝に続く、史上2人目の「快挙」です。
 
 本当に「信じられない」優勝です。

 本トーナメントの第1日目・2日目では、渋野選手の「好調なショット」が伝えられました。
 アプローチショットが「ビシビシ」ピンに絡むのです。ピンから2m以内にグリーンヒットしたショットが、テレビ画面を飾り続けました。

 そして最終日のスタート時点では、2位に2打差を付けて首位のスタートとなったのです。

 メジャートーナメント最終日を「2位に2打差の単独トップ」で迎えること自体が、日本人プレーヤーにとっては「快挙」と評しても、何の問題も無いと感じます。

 ところが3番ホール・429ヤード・パー4で「4パット」のダブルボギーを叩き、首位から後退しました。
 心配性?の日本のサポーターとしては、「やっぱりダメか」「メジャーで勝つのは難しい」と感じた方が多かったと思いますし、私もそう思いました。

 しかし、ここからの渋野選手の「外連味の無いプレー」は見事でした。
 特にパッティングは、長短に係わらずしっかりと狙い、思い切り良く打っていったのです。
 「メジャートーナメントにおける痺れ」といった様子は皆無でした。

 5番・359ヤード・パー4をバーディとし、7番・520ヤード・パー5もバーディを重ねます。
 8番・171ヤード・パー3はボギーとしましたが、怯むことなく10番・385ヤード・パー4を再びバーディとして、優勝争いに踏みとどまりました。

 そして、12番、13番、15番とバーディを重ねて、ついに首位に並んだのです。
 何より驚いたのは、この時の渋野選手の笑顔と行動でした。
 数多くのファンとハイタッチをしながら、16番ホールに歩を進めました。

 ハイタッチによって「腕を痛める」リスクなど全く感じていない様子、トーナメントの流れを掴み、雰囲気を味方にして、残り3ホールに向かう渋野選手は、「本当にこの大会を楽しんでいる」ように観えました。

 ラウンド中の軽食も、笑顔と共に口にしていました。
 チーカマかと思いましたが、これが「タラタラしてんじゃねーよ」という名前のお菓子であることは、後から知りました。エスニック風味でピリッとするのだそうです。
 NBA八村塁選手の好物「白えびビーバー」に続く、「令和のアスリートが好きなお菓子」第二弾というところでしょうか。「タラタラしてんじゃねーよ」にも、今後注文が殺到するかもしれません。

 さて、16番、17番をパーで切り抜け、首位タイで迎えた18番ホール。
 4~5mのバーディパット。
 スライスラインのパッティングは、右に切れながらカップを目指し、あと10cmカップが遠くに在れば入らなかったであろうラインで、カップの右淵から吸い込まれました。
 素晴らしいパッティングでした。

 メジャートーナメントの最終日・最終ホールの長めのパッティング、このパットを決めれば優勝という局面に遭遇すること、そういう局面を創り上げること、自体がとても「凄い」ことでしょう。
 ましてや、そのパッティングを決めて優勝するとなれば、これは「全てのゴルファーにとっての『夢』の実現」です。

 渋野選手は、そのパッティングを、いつものルーティンから行ったように観えました。

 「思い切りの良い」プレーというのも少し違う感じがします。
 「確信を持って、いつものようにプレーした」というのが、最もピッタリくるのではないでしょうか。
 もちろん、調子が良かったことは言うまでも無いでしょう。

 少し強めのパットでしたから、もし入らなければ2~3m位オーバーしていたかもしれませんが、あの強さだったからこそ、カップ寸前で右に流される度合いが小さく、「入った」ことも間違いありませんから、「入れに行った」プレーだったのでしょう。

 ラウンド後のインタビューで、「3パットでも仕方がないと思って打ちました」と渋野選手はコメントしました。
 この日のラウンドにおいて、渋野選手はそうした心持ちでプレーを続け、優勝を飾ったのです。

[全英女子オープン2019・最終成績]
1位 渋野日向子選手 270打・18アンダーパー
2位 リゼット・サラス選手(アメリカ) 17アンダー
3位 コ・ジンヨン選手(韓国) 16アンダー
4位 モーガン・プレッセル選手(アメリカ) 15アンダー
5位 アシュー・ブハイ選手(南アフリカ) 14アンダー

 最終日に65打の好スコアを叩き出したアメリカのベテラン・サラス選手、同66打の好スコアで上がった韓国のコ選手を、キッチリと押さえて勝ち切った、渋野選手の見事な、本当に見事な優勝でした。

 渋野選手は、最近の日本女子ゴルフ界を席巻している、所謂「黄金世代」のひとりです。
 1998年生まれのプレーヤーを中心とした「黄金世代」は、日本女子プロゴルフツアーはもちろんとして、国際大会でもその存在感を増しているのです。

 原英莉花(はら えりか)選手、河本結(かわもと ゆい)選手、吉本ひかる(よしもと ひかる)選手、小祝さくら(こいわい さくら)選手、臼井麗香(うすい れいか)選手、勝みなみ(かつ みなみ)選手、高橋彩華(たかはし さやか)選手、大里桃子(おおさと ももこ)選手、新垣比菜(あらがき ひな)選手、といった「黄金世代」の選手たちは、「渋野選手がメジャーに勝てるのなら、私も」と考えている可能性が高いと思います。

 おそらく、「黄金世代」の選手たちが、世界中のトーナメントで活躍する日は近いのでしょう。

 渋野日向子選手は、日本女子ゴルフ界に「新時代」を開きました。

 7月18日~21日にかけて開催された、全英オープンゴルフ2019は、地元北アイルランドのシェーン・ロウリー選手が優勝しました。
 68年振りに北アイルランド・ロイヤルポートラッシュゴルフクラブを舞台に開催された「The Open」における、見事な勝利でした。

[最終スコア]
1位 シェーン・ロウリー選手 269打 15アンダーパー
2位 トミー・フリートウッド選手(イングランド) 9アンダー
3位 トニー・フィナウ選手(アメリカ) 7アンダー
4位タイ ブルックス・ケプカ選手(アメリカ) 6アンダー
4位タイ リー・ウェストウッド選手(イングランド) 6アンダー

 2日目から首位に立ったロウリー選手ですが、やはり3日目のラウンドが圧巻でした。
 8バーディ0ボギーの63打という、コースレコードを更新する素晴らしい第3ラウンド。
 特に15番、16番、17番の3ホール連続バーディの時には「神がかりの強さ」を感じました。パッティングが「当たり前のように」入るのです。ロイヤルポートラッシュGCのグリーンの状態とロウリー選手のパッティングのタッチ・打ち方がとても合致した結果ということなのでしょうが、それにしてもこれだけ入るというのは尋常ではありません。
 ゴルフの神様が微笑んだ時間帯だったのでしょうか。

 当然のことながら、メジャートーナメントのコースにおいて、これ程のプレーを展開することは至難の技です。世界トップクラスのライバルたちがひとつのバーディを取るのに汲々としている中で、8つのバーディを重ねているのですから、「ミラクル」なラウンドであったことは間違いないでしょう。

 2位に4打差を付けてスタートした最終ラウンドも、もちろんピンチは有りましたが、結局のところ、その差を6打に広げて逃げ切っています。
 全英オープン2019は、ロウリー選手のための大会だったのです。

 北アイルランドを代表するプロゴルファーであるロリー・マキロイ選手が、初日の1番ホールで8打を叩き、2日目に懸命にスコアを伸ばしたものの予選落ちしてしまった時には、北アイルランドのゴルフファンは失望したことでしょうが、その替わりをロウリー選手が立派に果たしました。
 「その替わり」というよりは、素晴らしい「圧勝劇」を演じてくれたと見る方が正しいのでしょう。
 
 メジャー初制覇を、地元のコース、北アイルランドで68年振りに開催された大会で成し遂げるというのは、本当に凄いことです。

 32歳のシェーン・ロウリー選手の、今後の活躍が期待されます。

 7月18日~21日に開催される全英オープンゴルフ大会の会場名を聞いて、「?」となりました。

 定められたコースで「もちまわり」で開催されることが慣例となっている全英オープンですから、毎年「今年はここか」と納得してきた(勝手に)のですが、約50年間「The Open」を観てきた身でも、「初めて聞くコース」だったからです。

 R&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ=イギリスあるいは世界を代表するゴルフ競技の総本山)も、ついに「新コースを全英オープン会場に組み入れたのか」と、次には考えましたが、これも違っていました。

 ロイヤルポートラッシュ・ゴルフクラブは、1951年に一度全英オープンに使われていたのです。
 「68年振り2度目の全英オープン開催」というのが、正しい理解ということになります。

 さすがに、1951年(昭和26年)には、全英オープンゴルフを観ていませんでしたので、「聞いたことが無かった」わけです。

 それにしても、セントアンドリュースやカーヌスティ―、ロイヤルトゥルーン、ロイヤルバークデール、ロイヤルリザム&セントアンズ、ロイヤルリバプール、ロイヤルセントジョージズ、といったお馴染みのコース達に、ロイヤルポートラッシュが「新たに加わった感」が強いことも事実でしょう。

 ロイヤルポートラッシュは「北アイルランド」にあります。
 アイルランドの首都ベルファストから北に約90km行ったアントリム海岸沿いに展開されているのだそうです。

 所謂英国本土というかグレートブリテン島以外の場所で、唯一の全英オープン開催コースなのです。そして今回が2回目です。
 2019年の大会は、もちろん北アイルランド史上屈指のスポーツイベントになりますが、今後定期的に開催されることとなれば、北アイルランドスポーツ界の一大イベントとして定着して行くことでしょう。

 数少ない情報を集めてみると、どうやら通常は7,143ヤード、パー72のようです。メジャー大会ともなれば、どのようにアレンジメントされるかは分かりませんが・・・。
 当然ながらリンクスコースで、アップダウンが有り、フェアウェイが狭く、グリーンのアンジュレーションも強いと・・・。難しいコースということになります。

 北アイルランドは、名ゴルファーを輩出する地です。
 ロリー・マキロイ選手、グレアム・マクドゥエル選手、ダレン・クラーク選手といったメジャートーナメントの優勝者も居ます。
 そうした「ゴルフ先進地域」で、ほとんど初めて開催されると言って良い全英オープン2019。

 その新鮮な「絵」が、とても楽しみです。

 ペブルビーチ・ゴルフリンクスを舞台に開催されている、第119回全米オープンゴルフ大会は、「カリフォルニアの青い空」は無く、曇天の3日間のラウンドを終えて、最終日を迎えることとなりました。

 最高気温で観ると、先週は26℃あったものが、トーナメント2日目には12℃、3日目も14℃と、この時期としては肌寒い気候でしたが、一方で、とても穏やかなラウンドが続きました。
 風が強い時のペブルビーチは、とても難しいのですけれども、今回の第3ラウンドまでは、微風と言っても良い状況であったと思います。(もちろんリンクスコースですから無風という訳には行かず、ときには5m位の風は吹いたのですが、「ペブルビーチとしては」穏やかな環境でした)

 さて、3日目を終えてのトップ10は、

・1位 ウッドランド選手 11アンダーパー
・2位 ローズ選手 10アンダー
・3位タイ ケプカ選手 7アンダー
・3位タイ リービー選手 7アンダー
・3位タイ ウーストヘイゼン選手 7アンダー
・6位 マキロイ選手 6アンダー
・7位タイ クーチャー選手 5アンダー
・7位タイ ハドリー選手 5アンダー
・9位タイ ウィレット選手 4アンダー
・9位タイ マクドゥエル選手 4アンダー
・9位タイ ラーム選手 4アンダー
・9位タイ ステンソン選手 4アンダー
・9位タイ ウォレス選手 4アンダー

 となっています。

① 優勝スコア予想→10~11アンダーパー

 メジャートーナメントですから、最終日にはスコアが伸びないのが通常です。ましてや、最も難しいセッティングの全米オープンですから、現在トップのスコアである11アンダーで、最終日最終ホールをクリアできれば、優勝の可能性は相当高いと見るのか妥当です。

 3日目まで非常に穏やかなペブルビーチ、いわば「借りてきた猫」のような様子でしたから、最終日に少しでも「牙を剥けば」、優勝スコアが下がる可能性が高いので、10アンダーの可能性もあるでしょう。

② 優勝候補

 優勝候補の1番手は、ゲイリー・ウッドランド選手です。スコアを伸ばしていくことが、とても難しい全米オープンの最終日ですから、3日目終了時点でトップに立っている選手が優勝候補筆頭であることは、自然なことです。

 優勝候補の2番手は、ジャスティン・ローズ選手です。前述と同様の理由で、3日目終了時点で2位の選手が、優勝候補次席となります。
 今回は「単独2位」であり、タイスコアの選手が居ませんので、明確な優勝候補2番手であると考えます。

 ウッドランド選手とローズ選手の比較ですが、3日目のラウンドの内容を観ると、ウッドランド選手に「ミラクルなプレー」がいくつか観られました(12番ホールのチップインや14番ホールの10m以上のパッティングが入ったことなど)ので、こうした「ミラクルなプレー」が連日続く可能性は低いと考えれば、優勝候補1・2番手の差は小さいと見るのが妥当でしょう。

 ウッドランド選手とローズ選手は最終日・最終組で「互角」の優勝争いを繰り広げると思います。

 優勝候補の3番手は「居ない」というのが、冷静な見方でしょう。

 現時点で3位タイのプレーヤーのスコアは7アンダーですから、優勝スコアを11アンダーとすれば、全米オープンの最終日、スタート時点でトップ10に入っている選手が「4アンダー以上のスコア」を叩き出す可能性は極めて低いてしょう。

 もし、3日目を終えて7アンダーパー以下のプレーヤーが、上位の2選手を捕えることがあるとすれば、ウッドランド選手とローズ選手が共にスコアを大きく崩した時に限られます。
 少なくとも、メジャータイトルホルダーであり、オリンピック金メダリストでもあるジャスティン・ローズ選手が、その精神力と経験をベースにしたプレーを展開すれば、スコアを大きく崩すというのは考えにくいところです。

 「何が起こるか分からない」と言われるメジャー大会ですが、実際のところは、大逆転優勝など滅多に起こりませんし、優勝者が「3日目を終えて首位から3打差以内のプレーヤー」から出る可能性がとても高いことは、皆さん良くご承知の通りです。

 世界トップクラスの選手達が、「スコア維持」の為に、世界最高の技と精神力を駆使して闘うのが、全米オープン最終日のラウンドなのです。
 そして、その戦いはとても味わい深いものなのでしょう。

 従って、優勝候補の3番手は居ないと観ているのですが、上位の2選手が大崩れした時に、どの選手が優勝に近いかということであれば、ブルックス・ケプカ選手とルイ・ウーストヘイゼン選手でしょうか。
 共にメジャータイトルホルダーであり、粘り強いプレーが持ち味です。

 114年振りの「全米オープン3連覇」を目指すケプカ選手にとっては、3日目までの「穏やかなコンディション」が想定外であったろうと感じます。
 通常の全米オープンの様に3日目を終えてアンダーパープレーヤーが10名以内というトーナメントとなれば、ケプカ選手が狙う最終日となったのでしょうが、今大会ここまでは26名のプレーヤーがアンダーパーであり、ケプカ選手にとっては「良いスコアが出過ぎている」ように観えます。

 我らが松山英樹選手は、3日目に7.バーディを奪い、スコアを1つ伸ばしました。
 7つのバーディを奪いながら、スコアが1つしか伸びないのは、コースのセッティングが難しいからであり、スコアを伸ばすためにアグレッシヴなプレーを展開すれば、バーディも取れるがボギーやダブルボギーも出るのが「全米オープンのセッティング」なのです。

 「堅実にパーを積み重ねる安全第一のゴルフをしながら、ここぞというチャンスで1つか2つのバーディを実らせ、1ラウンドで1打伸ばすプレー」を選択するのか、「攻め捲り、多くのバーディと多くのボギーを交錯させて1打伸ばすプレー」を選択するのかは、全米オープンに挑むプレーヤーの戦略判断そのものです。
 もちろん、全米オープンにおいて「1ラウンドで5打伸ばそう」とすれば、後者の戦略を採用し、ボギー・ダブルボギーを最小限に抑えるというラウンドを示現する以外にはありません。

 さて、本ブログでは何度も書いていますが、総合的に観て「世界最高のアイアンショットメーカー」であろうジャスティン・ローズ選手の、最終日のプレーに注目しています。
 今大会は2~3m位のパッティングも堅実ですから、2013年以来2度目の全米オープン制覇も、夢では無いでしょう。
 第119回全米オープンゴルフ選手権大会が、6月13日~16日、アメリカ合衆国カリフォルニア州のペブルビーチ・ゴルフリンクスを舞台に開催されます。

 全米オープンは、1895年に開始された、世界屈指のナショナルオープン大会であり、世界四大メジャートーナメントのひとつであり、コースの難易度が最も高いメジャートーナメントでもあります。

 今年の舞台、ペブルビーチ・ゴルフリンクスは、1972年、1982年、1992年、2000年、2010年に続いて6回目の全米オープン開催となります。

 「6回」というのは、オークモント・ゴルフクラブの9回、バルタスロール・ゴルフクラブ・ローワーコースの7回、オークランドヒルズ・カントリークラブ・サウスコースの6回、ウイングドフット・ゴルフクラブウエストコースの5回、シネコックヒルズ・ゴルフクラブの5回、と共に、「全米オープン開催コース」として「定着」しているコースのひとつです。
 さらに言えば、バルタスロールGCやオークランドヒルズCCが、近時は舞台となっていないことと比較すれば、「20世紀から21世紀にかけて、継続して全米オープンの舞台となっている」ゴルフ場のひとつなのです。(既に、2027年の第127回大会の舞台にも内定しています)

 「ペブルビーチ」は、「狭いフェアウェイと懲罰的な深く濃いラフ、そして箱庭的な佇まい」という典型的な全米オープンのコースである「オークモント」と比べれば、おおらかな感じで距離が有り(21世紀のコースとしては短い方に入るのですげれども)、フェアウェイFWのすぐ横まで海が在り、風の強い日であれば18番ホールなどは「飛沫がFWにもかかる」というコースです。
 カリフォルニアの明るい陽射し、真っ青な空、碧い海、白く打ち寄せる波頭。大きな波しぶきがFWの半ばまで飛ぶ姿は、ペブルビーチの名物と言って良いのかもしれません。他の全米オープン開催コースとは異なる、ペブルビーチ独特の「絵」がここかしこに溢れています。

 一方で、「リンクス」という呼称から、全英オープン開催コースに近いかと言えば、それも違っていると思います。
 ドックレッグの形状やラフの在り様がスコットランドやイングランドのリンクスコースとは相当異なりますし、FWの芝の様子やグリーンのコンディションは、まさにアメリカ合衆国のコースという面持ちです。
 また、全英オープン大会で、海の飛沫がFWに、眼に見える量・形で飛んでいるというシーンをこれまで観た記憶がありませんので、「海との距離-水平距離・垂直距離」共に、ペブルビーチは全英オープン開催コース比、とても近いのではないかと思います。

 つまり、ペブルビーチ・ゴルフリンクスは、アメリカ合衆国で造られ、時代と共に、ファンの思いも乗せて成長した、「アメリカンリンクス」とでも呼ぶべきゴルフ場なのでしょう。

 また、「ペブルビーチ」は、マスターズトーナメントの会場である「オーガスタナショナル」や、全英オープン大会の会場のひとつである「セントアンドリュース」らと並んで、世界で最も著名なゴルフ場のひとつです。
 結果として、ゲームのソフトウェアに登場する頻度も、最も多いゴルフコースでしょう。
 ホール毎の形状・景色の違いがダイナミックで、とても美しいので、おそらくはゲームソフトにぴったりなのです。

 ペブルビーチ・ゴルフリンクスは、1972年に初めて全米オープンの舞台としてデビューしました。今から47年前のことです。
 テレビ画面で、初めてこのコースを眼にした時、その従来の全米オープン開催コースとの余りの違い、その「非日常性」に驚かされました。
 そして、この大会はジャック・ニクラウス選手が優勝しました。

 強風吹きすさび海が至近のショット、確か195ヤード位の距離であったと思いますが、ニクラウス選手はこれを4番ウッド(バフィー)で狙って行きました。
 メジャートーナメント、1打が重いメジャートーナメントで、大変な「冒険」だと感じました。低く打ち出されたショットは、空中で大きく曲がりましたが、きっちりとグリーンを捕えました。凄いショットでした。(全て私の記憶ですので、間違っていたらご容赦ください)

 まだ本物の木(パーシモン製)だった4番ウッドや、いくら風が有るとはいえ、195ヤードを4番ウッドで打っていくところなど、隔世の感が有りますが、本当に素晴らしいプレーをテレビで観させていただきました。

 ちなみに、1972年の優勝賞金額は30,000ドルでした。当時の為替レートは1ドル305円位でしたから、9,150,000円位です。現在の優勝賞金額は180万ドル位でしょうから、1ドル110円として1億9800万円となりますから約20倍、こちらも隔世の感が有ります。
 PGAツアーの賞金額は、急激に上がったのです。

 さて、振り返ってみると、ペブルビーチで開催された全米オープンでは、「時代時代を代表するプレーヤー」が勝利を収めていることが多いと感じます。
 1972年がジャック・ニクラウス選手、1982年がトム・ワトソン選手、2000年はタイガー・ウッズ選手が優勝しているのです。

 さて、2019年大会は誰が優勝を飾るのでしょうか。
[4月25~28日・ザロイヤルゴルフクラブ(茨城県)]
1位 安田祐香選手 11アンダーパー
2位 アタヤ・ティティクル選手(タイ) 3アンダー
3位 イ・イェウン選手(韓国) 2アンダー

 「令和」において活躍が期待される若きプレーヤーが、女子ゴルフ界にも登場しました。
 兵庫県・神戸市出身の18歳、安田祐香選手が見事なプレーを魅せて、アマチュア・アジアNO.1に輝いたのです。

 トーナメント最終日、パッティングが好調だった安田選手は65打のラウンドを魅せて、2位に8打差を付けて圧勝しました。
 素晴らしいプレー内容であったと思います。

 この勝利によって安田選手には、2019年のエビアン・チャンピオンシップと全英女子オープンの2つのメジャー大会と、2020年のオーガスタナショナル女子アマチュア大会の、計3つの大会への出場権が付与されました。
 これらの大会での活躍も期待されますが、18歳のアスリートとして、この3大会から様々なことを吸収していただきたいと思います。

 それにしても、本大会における日本人女子アマチュアプレーヤーの皆さんの活躍は見事です。
 西村優菜選手(5位)、古江彩佳選手(7位タイ)、吉田優利選手(12位タイ)、小倉彩愛選手・佐渡山理莉選手・梶谷翼選手(17位タイ)、後藤未有選手(40位タイ)、と若きプレーヤーがそのプレーを披露してくれました。

 切磋琢磨して、日本女子ゴルフ界を牽引して行って欲しいものです。
 マスターズ2019の松山英樹選手の、ラウンド後の練習量が話題になりました。

 毎日のラウンド後、2時間以上、3日目などは3時間以上の練習をしていました。
 凄い練習量だと思います。

 チーム松山の関係者の話として、時には「ちょっと気分転換の為にゴルフしよう」と言ったりするのだそうです。

 ゴルフを仕事としている松山選手が「気分転換」の為にゴルフをするというのは、とても興味深い話です。

 普通に考えれば、日々の仕事に疲れたので「別の形で気分転換」をしようとするのでしょう。
 例えば、営業職や事務職のサラリーマンなら、業後の「一杯」とか、好きなゲームをやるとか、休日には好きなスポーツをするといった形、仕事とは全く違うことをするのが気分転換になります。

 ところが松山選手は、仕事と気分転換が同じゴルフなのです。
 不思議な話でしょう。

 考えられるのは、「松山選手はゴルフが大好き」ということでしょうか。
 大好きなゴルフですが、仕事となれば「やりたくはないトレーニング」もやらなくてはならない。そのトレーニングによって、少し「ゴルフが嫌」になりそうになったら、「気分転換にゴルフをする」のかもしれません。

 こうして書いてくると、ある話を思い出します。
 マラソンの高橋尚子選手の逸話です。
 高橋選手が現役時代に、練習が終わった後「ちょっと遊んできます」と言って15~20km走っていたというのです。(本ブログ2015年9月5日の記事「高橋尚子氏「練習が終わってから『ちょっと遊んできます』といって15~20km走っていました」をご参照ください」

 松山選手にしても、高橋選手にしても、プロゴルファーとして、オリンピックの金メダルを目指すランナーとして、我が国を代表するプレーヤーです。
 その二人は共に、自分が取組んでいる競技が大好きなのでしょう。

 そして松山選手はマスターズトーナメントのラウンド後、1ラウンド出来る位の時間を練習に費やし、高橋選手は40km位の強く厳しい練習後に15~20kmを走っていたのですから、「大好き」というだけでは、とても出来ないことでしょう。

 お二人とも、「抜群の持久体力・精神力」を具備していること、いたことは間違いありません。
 
 この「持久体力・精神力」こそが、トップアスリートに備わっている資質なのかもしれません。

 3日目を終えて11アンダーパー、首位のフランチェスコ・モリナリ選手と2打差で最終日のスタートを切ったタイガー・ウッズ選手の18ホールを観て行きましょう。

 3番ホールをバーディとしたものの4番でボギーを打ち、最も苦手としている5番も落として連続ボギーとしてしまいました。
 14年振りのマスターズ制覇、11年振りのメジャートーナメント優勝を目指すウッズ選手の前途に暗雲が漂ったのです。

 モリナリ選手は第1ラウンドの12番ホールから、第2・第3ラウンドとノーボギーという、バーディとボギーが交錯するのが一般的なオーガスタ・ナショナルゴルフクラブを相手にして「完璧なゴルフ」を展開していましたから、追い付くどころか差が開く状況だったのです。

 「やはり今回も難しいか」と感じられた7番ホール。
 タイガー・ウッズ選手はここをバーディとし、モリナリ選手は久しぶりのボギーを打ちました。
 続く8番パー5も素晴らしいセカンドショットによって2オンを果たし、惜しくも?イーグルは成らなかったものの、連続バーディとして、ウッズ選手に「僅かな希望」が生まれたように感じられました。

 とはいえ、久々のボギーを打ったモリナリ選手も、キッチリと8番ホールでバーディを奪って13アンダーを堅持していました。

 そして、最終組はアーメンコーナーに入りました。
 難しい11番ホールで、ウッズ選手はボギー。モリナリ選手は、さすがのパーでした。再び差が開いたのです。

 12番パー3。世界で最も美しいパー3と言う人もいるホールです。
 「最も」かどうかは分かりませんけれども、幾多のドラマを生んできたホールであることは確かです。
 マスター達にとっては短いパー3なのですけれども、この短いホールでマスター達がグリーンヒットできなかったり、時には池に打ち込むのですから、とても不思議と言うか、怖ろしいホールです。マスターズの女神がいたずらをするとも言われています。おそらくは、上空の風が安定せず、その読みが難しいことと、オーバーしてのグリーン奥からの寄せが難しいので、選手たちが「手前目」を狙っていることが多いのが、「いたずら」の原因であろうと思います。

 そして、モリナリ選手はこの「罠」に嵌ってしまったのです。
 
 よもやの池ポチャ。
 第3打も寄らず、ダブルボギーとしました。

 ウッズ選手はこのパー3をキッチリとパーで通過しました。
 2人のプレーヤーは11アンダーで並んだのです。

 他方、最終組がスコアを伸ばせない状況下、前の組のプレーヤーが抜き去って行くのもメジャートーナメントの特徴です。
 何しろ、世界トップレベルのプレーヤーが凌ぎを削っているのですから、最終日に自らのスコアを伸ばせないプレーヤーが順位を落とすのは「自然な」ことでしょう。
 15番パー5をイーグルとしたパトリック・カントレー選手や13・14番を連続バーディとしたザンダー・シャウフェレ選手が12アンダーとスコアを伸ばして、トップに立ったのです。

 タイガー・ウッズ選手が戦わなければならない相手が増えました。

 そして13番。左ドッグレッグのパー5。これも、とても有名なホールです。
 ティーインググラウンドからの絵で、多くのゴルフファンが、ひと目で「オーガスタの13番」と分かるのですが、そういうパー5は、世界中のコースを観ても多くは無いでしょう。

 ウッズ選手とモリナリ選手は共にバーディとして、12アンダーで首位タイに上がりました。

 そして15番パー5、マスターズで勝つためには、どうしてもスコアを伸ばさなければならないホールです。
 タイガー・ウッズ選手はこの勝負所でバーディを奪っています。
 
 マスターズに優勝する時には、こうした局面で「イーグル」が出ることも多いのですが、今回・このホールではモリナリ選手が第3打を池ポチャしてしまったのです。
 おそらくはライが悪かったのでしょうが、まるでクラブフェースとボールの間に水膜が出来てしまったショットのように、飛距離が出ませんでした。
 12番の池は、土手に当たって落ちたものでしたが、15番のそれは池のど真ん中に落ちてしまいました。モリナリ選手にとっては本当に不本意なプレーだったことでしょう。

 これを観たウッズ選手は、慎重に、本当に慎重にバーディパットをプレーしました。
 これで13アンダーとして、ウッズ選手は「単独トップ」に踊り出たのです。
 そして、この13アンダーが優勝スコアとなりました。

 続く16番パー3で、タイガー・ウッズ選手は連続バーディを奪い、2番手グループとの差を2打としました。
 16番パー3はウッズ選手が得意としている、相性の良いホールでしょう。これまでのマスターズ大会においても、劇的なシーンがいくつも観られました。
 今回も、「伝統的な最終日のピン位置」に対して、「ここに打たなければならない」グリーン上のポイントにティーショットをヒットさせました。ボールはゆっくりと斜面を転がり下り、カップのすぐ横を通過して、ピン下70cm位のところに止まりました。このパットをしっかりと決めたのです。

 オーガスタ・ナショナルゴルフクラブをラウンドしたことが無い人でも、これまでマスターズトーナメントを見続けてきた人なら、最終日の16番ホールは「あそこに打てば良い」ことは分かっています。
 しかし、そこに中々打てないのです。直径1m弱のターゲットポイントに、きっちり打てる、それも、マスターズの優勝争いの最中に、首位に立つプレーヤーとして打って行けるところが、何よりも凄いことなのでしょう。

 18番パー4では、タイガー・ウッズ選手の第2打が、あまり飛びませんでした。
 こちらもライが悪かったのであろうと思いますが、モリナリ選手の15番の第3打と共に、「不思議なショット」でした。最新のクラブとボールとの間で発生しうる現象だとしたら、要対応事案なのかもしれません。

 18番ホールをボギーとしたタイガー・ウッズ選手ですが、1打差で勝ち切りました。
 短いボギーパットを決めた瞬間、オーガスタの森には「大」歓声が響き渡り、ウッズ選手は喜びを爆発させました。これまで観たことも無い「弾ける喜び」であったと感じます。

 「逆転のシャウフェレ」と呼ばれ、今大会も3日目を終えてトップから5打差という、自らのパターンに沿った位置からの追い上げを魅せて、12アンダーまでスコアを伸ばした、ザンダー・シャウフェレ選手。
 「メジャーに滅法強く」、メジャートーナメント3連勝を目指して、冷静かつ計算し尽くされたプレーで12アンダーまでスコアを伸ばした、ブルックス・ケプカ選手。
 現在の「世界ランキング1位」を争う存在として、常に優勝争いの中心に居て、12アンダーまでスコアを伸ばした、ダスティン・ジョンソン選手。

 この3名の誰が優勝しても、おかしくないトーナメントだったのでしょう。

 しかし、この3プレーヤーを抑えて13アンダーで栄冠に輝いたのは、「生きる伝説」タイガー・ウッズ選手でした。
 タイガー・ウッズ選手でなければ、抑え切れなかったのではないか、とも感じます。

 様々なショット、驚きに溢れたシーンが交錯した、素晴らしい大会でした。
 1997年、2001年、2002年、2005年、2019年・・・。

 タイガー・ウッズ選手がマスターズ・トーナメントを制した年です。

 この2005年から2019年までの「長い空白」に、ウッズ選手の苦悩が滲んでいます。
 「雌伏14年」・・・、一言で済ませるには、あまりに長い期間でしょう。

 現在43歳のウッズ選手にとって、この「長い空白」は概ね「自身の30歳代」に重なります。
 
 ゴルフ史上に燦然と輝く存在、史上最強との呼び声も高いタイガー・ウッズ選手にしても、その「30歳代」を棒に振った感もあるのです。
 
 メジャー大会15勝、PGAツアー通算81勝という「金字塔」は、「もしタイガーの30歳代が健在であったなら」、もっと凄い数字になっていたかもしれない、とも思います。

 他方、ゴルフというスポーツの長く深い歴史を考慮すると、あのまま、あの20歳代の勢いでウッズ選手が走り続けていたなら、早い時期に故障を、致命的な故障を発症していたかもしれないとも思います。

 ジャック・ニクラウス選手のメジャー18勝、サム・スニード選手のPGAツアー82勝という史上最高成績は、幾多のゴルフプレーヤーの血と汗と涙の上に成立しているものであることを考え合わせれば、どのような形にしろ、ウッズ選手も「あのスピードで走り続けることはできなかった」可能性が高いのではないでしょうか。

 以上を総括すると、タイガー・ウッズ選手にとっては、色々なことが有った30歳代が結果として良い休憩期間となって、これからの「第二のタイガー・ウッズの戦歴」の礎となったと考えたいところです。

 精神面、肉体面を含めた、多くのトラブルと多くの手術・治療を経て、多方面で成長した「新生タイガー・ウッズ」が誕生し、ついにマスターズ・トーナメントに再び勝利するに至りました。
 それも、全盛期には成し遂げられなかった「メジャートーナメントにおける『逆転勝ち』」。
 明らかに、新しいタイガーが生まれたのです。

 もちろん、加齢に伴う肉体的な衰えはどんなアスリートでも避けて通ることは出来ませんから、体や心と相談しながらの「40歳代のラウンド」になるのでしょうが、ウッズ選手の持つオーラの大きさは、他の選手の追随を許さないものですから、なるべく多くの大会に姿を魅せていただきたいものです。
 
 「タイガー・イズ・バック」・・・。

 「世界ゴルフ界の至宝」としての、タイガー・ウッズ選手のラウンドは、これからも続きます。

 マスターズ・トーナメントは2日目を終えて、決勝ラウンド進出プレーヤーが決まりました。

 日本人勢では、小平智選手と松山英樹選手が+1、金谷拓実選手が+3のスコアで予選ラウンドを突破しました。

 さて、1・2日目のラウンドを観て、タイガー・ウッズ選手(△6で6位タイ・首位と1打差)のプレーが印象的でした。
 何より、「ショットにもパットにも雰囲気があり」ました。
 世界NO.1プレーヤーとしての貫録というのか、オーラというのか、「静けさ」というのか、全盛時に匹敵する部分と、新生タイガーとしての新たな空気が、良くマッチしています。
 まだショットの距離感が合わないこともありますが、決勝ラウンドに向けてしっかりと調整して来ると思います。
 このストロークのスムースと美しさが有る限り、ウッズ選手が優勝争いに絡んで来ることは間違いないでしょう。

 その他のプレーヤーでは、ブルックス・ケプカ選手(△7で首位タイ)の自信溢れるプレーが目立ちました。
 PGAツアー5勝の内3勝がメジャータイトルという、メジャー大会に滅法強いプレーヤーですが、今大会も「想定通りのドライブ」を継続しています。(本ブログ2018年8月15日の記事「[全米プロ選手権] メジャー大会に強い ブルックス・ケプカ選手」をご参照ください)

 さらには、ザンダー・シャウフェレ選手も、1日目は73打とやや出遅れましたが、2日目には65打と一気にスコアを伸ばし、トータル△6で首位グループに1打差と好位置につけています。今季の好調さを持って決勝ラウンドでの活躍が期待されるところでしょう。

 また、本命のダスティン・ジョンソン選手も、ショットの距離のバラつきに苦労はしていますが、それでも△6というのが凄いところ。世界屈指の飛ばし屋としては、オーガスタナショナルは苦手なコースであろうと思いますけれども、克服する実力が有ることは衆目の一致するところでしょう。

 チャールズ・ハウエル三世(△4で12位タイ)も好調です。このところやや不調の時期が続いていましたが、今大会のコンディションは良いようです。プレー振りから見てオーガスタには有っていると思います。

 加えて、ジャスティン・トーマス選手(△3で16位タイ)も次第に調子を上げているように観えます。現代最強のゴルファーのひとりであり、爆発力抜群ですから、走り始めれば一気に抜け出す可能性が有ります。

 松山英樹選手は、1日目は相当調子が悪い感じでした。プレーがバラバラで、ショット、パットともに「力み」があり、それが悪い結果に繋がっていたように思います。
 ところが2日目に入り、どんどん調子を上げました。2日目の前半はショットがとても良かったのですが、ゲームの組み立てが悪くスコアには結び付きませんでした。そして2日目の後半、プレー全体のバランスが良くなりました。その象徴が18番ホールのバーディでしょう。3m前後のパッティングも、とても良い感じでした。
 この調子であれば、3日目・4日目にスコアを伸ばして行ってくれることでしょう。
 かえすがえすも、決勝ラウンドのスタート位置が低い(+1)ことが悔やまれるところです。
 4日間通算20位前後まで順位を上げてくれるものと思います。

 タイガー・ウッズ選手は「オーガスタの大舞台」にとても似合います。
 本当に多くのパトロンを引き連れて、オーガスタの森に「大歓声」を齎しています。

 アーノルド・パーマー選手やジャック・ニクラウス選手らも生み出していた、この「大歓声」こそが、PGAツアーそのものなのです。
 今シーズンのメジャートーナメント初戦、マスターズトーナメントの開幕が4月11日に迫りました。

 いつも同じコースで開催される唯一のメジャーです。

 今年も、美しい、本当に美しいオーガスタナショナルゴルフクラブを舞台に、華やかなトーナメントとなることでしょう。

 さて、近時のPGAツアーというか、世界のプロゴルフ界は「戦国時代」と呼ぶに相応しい状況、メジャー大会に「誰が勝っても不思議では無い」位に、上位プレーヤーの力量差が小さくなっていると思います。

 今シーズンのメジャー大会開始にあたって、それぞれのランキングを確認しておきましょう。

[世界ランキング・4月8日現在]
1位 ジャスティン・ローズ選手(イングランド)
2位 ダスティン・ジョンソン選手(アメリカ)
3位 ロリー・マキロイ選手(北アイルランド)
4位 ブルックス・ケプカ選手(アメリカ)
5位 ジャスティン・トーマス選手(アメリカ)    
   ・
26位 松山英樹選手

[FedExCupポイントランキング・4月8日現在]
1位 マット・クーチャー選手(アメリカ)
2位 ロリー・マキロイ選手(北アイルランド)
3位 ザンダー・シャウフェレ選手(アメリカ)
4位 ポール・ケーシー選手(イングランド)
5位 ゲーリー・ウッドランド選手(アメリカ)
   ・
10位 ジャスティン・ローズ選手
   ・
12位 ダスティン・ジョンソン選手
   ・
36位 ジェイソン・デイ選手(オーストラリア)
37位 松山英樹選手
   ・
81位 タイガー・ウッズ選手(アメリカ)
   ・
170位 ジョーダン・スピース選手(アメリカ)

 世界ランキングでは、相変わらず、ジャスティン・ローズ選手とダスティン・ジョンソン選手が「世界一」の座を巡って争っています。

 一方で、今シーズンの成績を示すFedExCupポイントでは、マット・クーチャー選手やザンダー・シャウフェレ選手といった、ベテランから中堅に位置するプレーヤーが頑張っているのです。
 クーチャー選手は、マヤコバ・クラシック大会とソニーオープンinハワイ大会で今季2勝、シャウフェレ選手は、WGC・HSBCチャンピオンズ大会とセントリートーナメントofチャンピオンズ大会で今季2勝と、好調なのです。

 世界ランキングが上位で、FedExCupポイントも上位なのは、ロリー・マキロイ選手です。今季はザ・プレーヤーズという大きな大会を制しています。

 一方で、マキロイ選手と共に、一時は「新・3強」とも呼ばれた、ジェイソン・デイ選手とジョーダン・スピース選手は、今季は不調を囲っています。
 スピース選手に至っては、ほとんどトーナメントで姿を観ない状況なのです。

 とはいえ、「メジャーとなれば話は別」というプレーヤーも多いのでしょう。
 タイガー・ウッズ選手にとっても、得意なコースで一気に大活躍するシーンが観られるかもしれません。

 「誰が優勝するのか」、予想がとても難しいマスターズ2019ですが、個人的には、シャウフェレ選手、Dジョンソン選手、マキロイ選手、ケプカ選手、ウッドランド選手、そしてタイガー・ウッズ選手と松山英樹選手、に注目したいと考えています。

 アメリカPGAツアーに、また新星が登場しました。

 23歳のキャメロン・チャンプ選手です。

 チャンプ選手は、10月25日~28日に行われた、サンダーソンファームズ選手権大会で、4日間通算267打・21アンダーパーのスコアで2位に4打差を付けて、PGAツアー初優勝を飾りました。
 4日間首位を守っての完全優勝でした。

 ツアー9戦目にしての初優勝でしたが、そのプレー内容が凄いのです。

 4日間を通じてのドライバー(1番ウッド)ショットの平均飛距離が344ヤード、最もとんだショットは360ヤードだったと報じられました。
 PGAツアーには、ジャスティン・ジョンソン選手やババ・ワトソン選手といった「飛ばし屋」が相当数居ますが、それらの飛ばし屋達に勝るとも劣らない飛距離を具備しています。
 身長183cmの決して大柄とは言えない体躯のどこから、あの飛びが生まれてくるのか、不思議な感じさえします。

 加えて、パッティングが上手いのです。
 このトーナメントでも2位の成績だったそうです。

 「とても飛んで、パッティングも上手い」となれば、並みのルーキーではないでしょう。

 次の週に行われたシュライナーズホスピタルforチュルドレンオープン大会でも、3日目途中まで優勝争いを演じていました。(最終ラウンドで73打を叩き、28位タイという結果でした)

 PGAツアーには、どんどん新星が登場します。
 相当強いプレーヤーが、どんどん出てくるのです。
 「懐の深さ」を感じます。

 現在の世界ランキング1位はブルックス・ケプカ選手です。ジャスティン・ローズ選手やダスティン・ジョンソン選手、ジャスティン・トーマス選手らと激しいトップ争いを演じています。
 新3強、ロリー・マキロイ選手、ジェイソン・デイ選手、ジョーダン・スピース選手も復権に向かって戦いを続けています。
 我らが松山英樹選手も頑張っています。
 そして、タイガー・ウッズ選手も復活しました。
 もちろん、他にも強豪プレーヤーが目白押しです。

 こうした状況のPGAツアーに、新星キャメロン・チャンプ選手も加わったのです。

 PGAツアーは今、「戦国時代」と呼んで良いのかもしれません。
 10月18日から21日にかけて、韓国のナインブリッジコースで開催された、ザCJカップ大会2018は、ブルックス・ケプカ選手(アメリカ)が4日間通算267打・21アンダーパーの好スコアで優勝しました。
 ケプカ選手はPGAツアー5勝目、2017年の全米オープンでメジャー初制覇を果たして以降、安定したプレーが続いている印象です。現在のPGAツアーの主役のひとりと言って良いでしょう。(この優勝で世界ランキング1位となりましたから当然と言えば当然ですが)

 さて、このトーナメントの最終日、最終的には3位タイに入ったライアン・パーマー選手(アメリカ)が素晴らしいプレーを披露しました。
 前半9ホールを3バーディ・ノーボギーの33打でクリアしたパーマー選手は、後半12番ホールから最終18番ホールまで「7ホール連続バーディ」としたのです。

 ショットが悉くピンに絡んでの結果というよりは、パットが「入り捲った」連続バーディという印象です。4~7m位の易しくは無いパッティングが、面白いように入りました。

 後半は「29打」のロースコアプレーであり、18ホール通算62打という新コースレコードでした。

 ハーフ20打台のプレーというのは、これまでも何度かテレビ画面で目にしましたけれども、多くの場合にはイーグルを交えてのもので、「7連続バーディ」というのは記憶にありません。
 痛快なプレーであったと感じます。

 このトーナメントにおけるナインブリッジコースは、とても良く整備されていて、フェアウェイFWも芝が綺麗に揃っていましたから、打ち易い環境だったのでしょう、各選手のショットの度に大きくて長いターフ(この長さに超一流の技を感じます)が飛び、ピンに絡んでいくショットも数多く観られました。

 グリーンも良く出来ていましたし、加えて「ホール周辺に微妙なアンジュレーションが少なかった」ように観えましたから、全体として長めのパットも良く決まりました。「ラインに乗せることが出来れば、しっかり入る」グリーンだったのです。

 従って、パーマー選手以外のプレーヤーにも好スコアが続出していました。
 
 このように、予想できない要素が少なければ、5m以上のパッティングでもポンポン入れて来るというところに「PGAツアーのトッププロの凄い技術」を、改めて感じます。
 グリーンの状態が良ければ、どんどん入るのです。
 
 まっすぐ打つこと(とても難しいことです)はもちろんとして、ライン・強さも含めて、相当数の要素を瞬時に把握して、間違えることなくパットして行く姿は、まさに世界最高水準のプレーでしょう。
 月一ゴルファーには想像もできないような領域です。

 350ヤードを超えるようなドライビングショットも凄いものですが、こうしたパッティングも負けず劣らず凄いものだと感じます。

 凄いショットと凄いパットの両方を具備していなければ勝利することが出来ないのが、PGAツアーなのでしょう。(当たり前のことを書き、恐縮です)
 10月11日~14日、横浜カントリークラブCCを舞台に開催された2018年の日本オープンは、4日目・最終日を首位でスタートした稲森佑貴選手(24歳)が68打でクリアして、2位のショーン・ノリス選手に2打差の通算270打・14アンダーパーのスコアで優勝しました。

 稲森選手は、史上8人目のツアー初優勝→日本オープン制覇を達成したのです。

 凄い飛距離を有するわけでは無く、ミラクルなパッティングを持ち味とするわけでもない稲森選手ですが、「ティーイングショットの正確性」でラウンドを構築しました。
 これは「極めて正確」で、最終ラウンドでもパー3を除く全てのホールで、ティーショットがフェアウェイFWをヒットしました。

 FWが広めの横浜CCといっても、「日本オープンのセッティング」のもとでは驚異的な安定感と言って良いでしょう。

 身長169cm・体重69kgという、日本人プレーヤーの中に入っても小柄な稲森選手ですが、この「正確性」で、日本ゴルフ最高峰の大会を制しました。

 海外ゴルフのプレーヤーのタイプであれば、かつてのジーン・リトラー選手やゲーリー・プレーヤー選手を思い出させるタイプでしょうか。(古過ぎるとお叱りを受けそうですが・・・)
 
 我が国にもこのタイプ、「精密機械タイプ」のプレーヤーが登場したのです。

 稲森佑貴選手の今後の活躍が期待されます。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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