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 4月10日、浅田真央選手の引退が報じられました。

 この記事において、競技名を記する必要が無いという点で観ても、「浅田真央」選手は、我が国における全てのスポーツ競技・種目を通じても、とても「メジャーな存在」であったことが分かります。

 女子フィギュアスケートの枠を遥かに超える存在なのです。

 14歳のころでしょうか、フィギュアスケート界に彗星のように現れ、10年を優に超える期間にわたって、「日本のフィギュアスケートの顔」でした。
 その点だけを取っても、その「偉大さ」が分かります。

 その「演技の華やかさ」は比類なきものであり、浅田選手がリンクに立つと、周囲の空気が変わりました。
 何とも言えない「柔らかさ」を内包した、スケールの大きな滑りは、「浅田ワールド」そのものだったのです。

 バンクーバー・オリンピックの女子シングル、キム・ヨナ選手との熾烈な金メダル争い、たまたま家電量販店の近くを通りかかった時、多くの人々がテレビの前に群がっていました。
 声ひとつ無い様子で画面に見入っています。

 昭和20年代、30年代初頭の「テレビがまだ珍しかった時代」の様な光景が、そこにはありました。

 そして、浅田選手がジャンプでミスをした瞬間、「あーっ」と残念そうな声が上がりました。大きな声ではなく、絞り出すような声であり、群がっていた人々全員が小さく叫んだのです。
 私も唸りました。

 みんな、大好きな「真央ちゃんの笑顔」、金メダルをかけた真央ちゃんの笑顔が見たかったのでしょう。

 これほど、多くの日本人に応援されたフィギュアスケーターは、居なかったかもしれません。フィギュアスケートのファンはもちろんとして、普段はフィギュアスケートを見ない人達の多くが注目したのでしょう。日本中の人達が、その演技の成功を心から祈っていたと言っても良いのかもしれません。

 「国民的プレーヤー」であった浅田真央選手も、2005年のグランプリファイナル優勝に始まった、世界一を競う舞台での戦いも13年に渡り、26歳となった2017年、とうとう現役を引退することとなったのです。

 オリンピックの金メダルこそ取れませんでしたけれども、世界選手権優勝3回を始めとして、我が国を代表するフィギュアスケーターとしての活躍は、枚挙にいとまがありません。

 何より「ひとつの時代を創ったスケーター」でした。
 
 同じ時代を生きた私達の「時間」大袈裟に言えば「人生」に、大きな潤いと喜びを与えていただいた浅田真央選手に、心からお礼を申し上げます。
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 今大会で僅差の2位となった宇野選手でしたが、その実力が世界トップクラスであることを改めて示しました。

 オリンピック・世界選手権を通じて、日本選手が優勝・2位を占めたのは、史上初めてでした。(他の国でもあったかどうか、ロシアの「皇帝」プルシェンコ選手にからんで有ったかもしれないとは思いますが、記憶が定かではありません)

 宇野選手の演技の特徴は、速いスピードと安定感でしょう。
 これはもう、世界のトップと言って良いかもしれません。
 例えば、4回転ジャンプを成功させるレンジが広いのです。サッツや回転軸の角度、タイミングなどにおいて、小さなミスが有ったとしても、何とか着氷し演技を継続することが出来るます。
 この強みに磨きをかけて行けば、オリンピック・世界選手権の優勝も近いものと思います。

 それにしても、日本男子フィギュアスケートは「最強の布陣」となりました。

 ひとつの大会で、羽生結弦選手と宇野昌磨選手の両方が大きく失敗するというのは、想像し難いことです。
 この2プレーヤーが揃って出場する限り、今後数年に渡って、世界大会でメダルを獲得し続ける可能性が高いと思います。
 
 2月25日・26日の両日にわたって、カナダのカルガリーで行われた、スピードスケートの世界スプリント選手権大会において、小平奈緒選手が総合優勝を果たしました。
 日本の女子選手として史上初の快挙です。

 この大会は「とても格が高い」大会です。

 何時の時代も、その年その年の最強スプリンターを決める大会として、世界中のスケーターが目標としている大会なのです。

① 4回滑って3勝、3着1回

 小平選手は、500m×2回、1000m×2回の計4回のレースで、500mが2勝、1000mが1位と3位という、圧倒的な成績で総合優勝を飾りました。
 例年なら、各種目の各選手の順位が入り乱れて、僅差の総合ポイント争いになることも多いのですが、これほどの圧勝というのは珍しいと思います。

② 素晴らしいタイム

 初日25日の500mが36秒75、1000mが1分12秒51と、共に日本新記録。
 26日も同36秒80、1分13秒17という、極めて高いレベルのタイムを叩き出しました。

 そして、タイムをポイント化した総合ポイント146.390は「世界新記録」でした。
 この2日間の小平選手のスケートは、大会史上最高のスピードを具現したものだったのです。

 これで小平選手は、500m種目において「今季13回滑って13勝無敗」という、驚異的な強さを魅せています。長いシーズンにおける調子の上がり下がりや、氷の状態、風などの気象条件の変化、等々の要因を踏まえての「無敗」というのは、現在の小平選手の力が一頭抜けていることを証明しています。

 小平奈緒選手は、間違いなく、現在「世界最強の女子スプリンター」なのです。

 小平選手の積み上げてきた努力と、我が国の女子スプリンター育成に向けてのノウハウが結合した結果なのでしょう。
 この「知見」は、是非とも日本スケート界の財産にしてほしいものです。

 オランダを始めとする欧州各国、加えてアメリカやカナダといった強豪国のスプリンター憧れのタイトルを、圧倒的な強さで制した小平奈緒選手に、大きな拍手を送らせていただきます。
 フィギュアスケートの四大陸選手権大会男子シングルフリー演技は、2月19日に行われ、アメリカのネイサン・チェン選手が、ショートプログラムSPトップの差を守り切って、優勝を飾りました。

 羽生結弦選手は、フリー演技で206.67点をマークしてトップとなり追い上げましたが、SPの6点差を巻き返すことが出来ず、2位に止まりました。

 チェン選手、羽入選手が共に300点越えを達成するというハイレベルな戦いであり、その差が3点余りという接戦でもありました。

 それにしても、羽生選手が4度の4回転ジャンプで200点越えのフリーを披露した後、チェン選手が5度の4回転ジャンプ着氷に成功するというのですから、ほんの2年前には想像も出来なかった技術面の進歩です。

 特に、チェン選手の最初の演目「4回転ルッツ+3回転」という技は、基礎点が17点以上あり、出来栄え点の2点余りを加えて、計20点以上でした。ひとつの技で技術点20点以上を獲得できる時代となったのです。
 ステップシークエンスやスパイラル、スピンといった技と、演技構成の巧みさで対抗するには「あまりにも大きな得点」と言えるのでしょう。

 極端に言えば「雰囲気と巧みさ」でジャンプに対抗できる時代は終わった、のではないでしょうか。

 昔から日本人プレーヤーが苦手としているルッツジャンプ(最も難度が高く、最も得点の高いジャンプでもあります)の4回転に、3回転ジャンプをミックスする技を、チェン選手は完全にものにしていました。
 今後、4回転ルッツからの3連続ジャンプをものにしてくるようなら、チェン選手は平昌オリンピックの金メダルに最も近い選手となることでしょう。

 とはいえ、羽生選手を始めとする日本勢も、「チェン選手の失敗待ち」というわけには行かないでしょうから、対抗策を練り上げて、実行に移していることと思います。

 例えば、羽生選手が320点を超える「世界最高得点」をマークしたときには、SPの得点も高かったのですが、フリーのジャンプにおける出来栄え点が非常に高かったのです。
 そうでなければ、4回転ジャンプの数が現在よりも少ないプログラムで、より高い得点を叩き出すことが出来るはずがありません。
 
 確かに、あの時の羽生選手の4回転トゥループの着氷からの伸び、滑らかで大きな滑りは「息をのむ」もの、本当に美しいものでした。
 「成功のレベルが違った」のでしょう。

 羽生選手や宇野選手は、プレーの完成度を持って、チェン選手に対抗していくのかもしれません。

 平昌オリンピック2018の本番リンクで開催された、四大陸選手権2017の男子シングルは、「4回転アクセルジャンプ」や「4回転+4回転ジャンプ」の登場が、そう遠い日ではないことを感じさせてくれたと思います。
 ショートプログラムSP4位からの見事な逆転優勝でした。

 アメリカの長須未来選手が素晴らしいフリー演技を披露して、得点を194.95まで伸ばしトップに立って、SP上位の選手達に「大きなプレッシャー」を与えた直後の演技者が、三原選手でした。

 三原選手のフリー演技のスタートは緊張感に満ちたものでした。
 いつも笑顔が印象的な三原選手ですが、この時ばかりは厳しい表情で演技に入ったのです。
 しかし、冒頭の3回転+3回転を無事に乗り切った後、三原選手の演技はスピードに乗りました。ジャンプシークエンスを次々と成功させていきます。
 後半に入っても好調な演技が続き、最後のスピンもキッチリと決めた三原選手は、両手を胸に抱えて喜びを表現しました。「納得の行く演技が出来た」という喜びであったと思います。

 キス&クライに座った三原選手は笑顔に満ちていました。

 そして得点が表示されました。フリーの得点は134.34、合計200.85。
 200点越えを見た瞬間、三原選手は喜びを爆発させました。

 試合後のインタビューで、「本当は飛び上がりたいほど嬉しかった」とコメントしました。
 今大会の目標でもあった「200点越え」が余程嬉しかったのでしょう。

 本当に見事なフリー演技でした。72点を超える技術点が、ノーミス・パーフェクトな演技内容を如実に示しています。

 国際大会経験が豊富とは言えない三原選手が、このプレッシャーがかかる場面で、自らのキャリア上最高の演技を披露できたことは、驚異的という他はありません。

 実際のところ、長洲選手と三原選手の「パーフェクトな演技の連続」の前に、その後登場してきたSP1位~3位の選手達は、いずれも満足な演技が出来ませんでした。残念ながら、こうした大会のプレッシャーの大きさが良く分かる演技になってしまったのです。

 現在、世界のフィギュアスケート女子シングル種目は「戦国時代」と呼んでよい状況だと思います。
 絶対的な実力を誇示するプレーヤーが存在せず、今年3月の世界選手権、来年の平昌オリンピックの覇権に対して、多くのプレーヤーに可能性が残されていると感じます。

 そうした状況下、三原選手も覇権争いに名乗りを上げたことになるのでしょう。
 今回示した「本番での強さ」を考慮すれば、その資格は十分に有ります。
 加えて、今回のフリーの演技構成点が62点台に止まったことを考え合わせれば、得点を伸ばして行く余地が十分に有り、大きな伸びしろがあるからです。

 三原選手の今フリー演技のテーマは「シンデレラ」であったと伝えられています。
 四大陸選手権2017は、17歳の三原舞依選手にとって、まさに国際舞台における「シンデレラデビュー」となった大会となりました。
 北海道苫小牧で開催されていた、アイスホッケー女子の平昌オリンピック最終予選で、日本女子代表チーム「スマイルジャパン」は3戦全勝で1位となり、出場権を獲得しました。

 初戦のオーストリア戦を6-1で快勝したスマイルジャパンは、第2戦も4-1でフランスチームを撃破、2月12日に行われた第3戦・最終戦、無敗同士のドイツチームとの対戦も3-1で勝って、1位を決めたのです。

 この大会を通じて、スマイルジャパンのスピードと俊敏性には目を見張るものがありました。他の3チームを圧倒していたと感じます。

 特に、パスワークの速さと正確さ、そして守備スピードの高さが印象的でした。

 前回のソチ・オリンピックにも出場したスマイルジャパンですが、今回のチームは前回よりも相当強いと思います。

 ソチ・オリンピックで勝ち星を挙げることが出来なかったスマイルジャパンのメンバーは、その後猛トレーニングを積んできたと報じられました。
 特に「体を鍛えるトレーニング」を多く行ってきたのです。
 筋肉を付けて体を大きくするとともに、体幹の強化にも努め、体格で勝る外国チームに負けないパワーを身に付けることに注力してきたのでしょう。
 海外のチームでプレーしている選手も居ます。本場のスピードとパワーを肌感覚で知っているのです。

 その成果が、今大会で存分に発揮されていました。

 スマイルジャパンの目標は「本大会でのメダル獲得」と報じられています。
 世界の上位には、強いチームが数多くありますから、この目標達成は容易なことでは無いでしょうが、まずは緒戦でオリンピックでの初勝利を挙げていただき、勢いに乗ってメダルに突き進んでいただきたいものです。

 平昌オリンピック出場権を獲得し、メンバーの皆さんが集まってリンク上で喜ぶ様子がとても印象的でした。
 このチームの「笑顔」には、「オリンピックの場でアイスホッケーをやれることの喜び」が溢れています。
 フィギュアスケートの全日本選手権大会・男子シングルのフリー演技は、12月24日に行われました。

 第一人者・羽生結弦選手がインフルエンザ罹病で出場できなかった大会でしたが、「日本一の栄冠」を目指すスケーター達による戦いが繰り広げられました。

 ショートプログラムSPを終えて、トップは無良崇人選手、2番手が宇野選手、3番手に田中刑事選手が付けました。

 フリー演技の演技順で、この3人の中で最初に登場した田中選手は持ち味を活かした滑りを見せました。
 ところどころにミスは出ましたけれども、全体としては「点を取るべきところで取り」、自己最高の成績を示現したのです。合計249.38点でした。

 続いて無良選手が登場。最初の2本の4回転ジャンプは何とか形にして、その後も力強い演目を熟して行きました。日本一に向かっての気迫溢れるプレーが続いたのです。
 ところが、残り1分を切ってから疲れが出たのか、ジャンプの失敗が連続してしまいました。
 特に痛かったのは連続ジャンプの失敗で、基礎点が10点を大きく超える演目が単発のジャンプになってしまい、大きく得点を損ねてしまいました。まさに「失速」という演技になってしまい、得点合計も242.11に止まりました。

 そして、最終演技者として宇野選手がリンクに登場しました。
 宇野選手も最初の2本の4回転ジャンプをミスってしまいました。このところ安定した4回転ジャンプを見せていた宇野選手でしたが、この大会はタイミングがなかなか取れていない様子でした。

 これは大混戦になると感じられましたが、ここからの宇野選手の滑りは「1本芯が通った」ものでした。
 何と言っても、そのスケート移動のスピードが素晴らしい。
 リンクの端から端まで、あたかもスピードスケートのように移動します。上半身下半身共にブレが無く、見事なスケーティングです。演目は無くとも、その滑り・スピードだけで観客を魅了するというか、レベルの高さを感じさせるものであったと思います。
 このスピードは、4分30秒に渡って継続されました。

 非常にハイレベルな演技は、羽生選手が居ない国内大会であれば、宇野選手の力が一頭抜けていることを如実に示していると思います。
 得点計も280.41と、2位の田中選手に30点以上の差を付けての「圧勝」でした。

 これで、1本も満足に飛べなかった4回転ジャンプを成功していれば、300点越えは確実でしょう。逆に言えば、宇野選手は4回転ジャンプ無しで280点を取れるプレーヤーに成長したということです。

 2017年3月の世界選手権は勿論として、2018年のオリンピックにおいても、優勝を争えるスケーターだと思います。
 オランダのヘーレンウェインにおいて12月9日から11日にかけて開催されていた、今シーズンのスピードスケート・ワールドカップ第5戦、小平奈緒選手は女子500mで37秒69の好タイムで優勝しました。
 小平選手はこれで今シーズンのワールドカップ500m種目において4戦して4勝という素晴らしい成績を残しています。

 まさに「絶好調」という感じがします。

 特に印象的なのは、小平選手の「腕の振り」です。
 力強く、大きく、そして素早く振られる腕の軌跡が、どの大会でも目に焼き付くのです。その腕の振りに合わせて、下半身が良く動きます。

 上半身と下半身の連動が完璧で、無駄な動きや力みが全く無く、スムースな加速が実現しているという、見事なスケーティングが展開されているのです。

 今シーズンは、来年2月9日から11日にかけて韓国の江陵で開催される、世界距離別スピードスケート選手権大会(プレオリンピック)が最大の目標となるのでしょうが、こんなに早く調子を上げて大丈夫なのか、と素人の心配をしてしまう程のコンディションの良さでしょう。
 小平奈緒選手のこれからの活躍にも、期待が高まるばかりです。

 日本女子スピードスケートチームは、中距離の高木美帆選手や団体追い抜き種目でも、連続して表彰台に立つなど、素晴らしい勢いを感じさせるシーズンを送っています。体格面の劣勢を感じさせない滑りと巧みな試合運びが見事の一語でしょう。

 それに引き替え、かつてのお家芸であった男子500m種目はワールドカップ大会での入賞さえ難しい状況が続いています。
 世代交代が遅れているのでしょうが、「日本男子500mのスケート」は世界に誇る独創性を示してきた種目だと思います。この伝統と技術は、常に磨き上げて行かなければならないものでしょう。

 復活が待たれるところです。
 フィギュアスケートのグランプリGPファイナル大会は、12月10日、フランスのマルセイユで開催され、男子は羽生結弦選手が優勝、宇野昌磨選手が3位に食い込みました。
 女子は宮原知子選手が2位となりました。

 日本勢は出場した3名の選手が全てメダルを獲得しました。世界の大舞台で、実力をしっかりと発揮したということになります。

 羽生選手はショートプログラムSPでトップに立ち、フリーでは後半にミスが出ましたが合計ポイント293.90で、ライバルのハビエル・フェルナンデス選手、パトリック・チャン選手の試技を待つこととなりました。

 羽生選手の得点が思ったより伸びず、300点に届かなかったことから、フェルナンデス選手やチャン選手は「逆転できる」と考えたのでしょう。それが「演技の硬さ」繋がったのかもしれません。
 
 フェルナンデス選手が満足の行く試技が出来なかったことが、チャン選手に一層のプレッシャーとなったことも想像できます。
 結局、300点越えを狙うことができる2人の強豪は、いずれも失敗し、表彰台に上ることも出来ませんでした。

 現在の採点法の下では、過去の実績からくる「ネームバリュー」の価値が大きくはなく、基礎点の高い演目をしっかりと演じ切ることを継続しない限り、得点は上がらないことが改めて良く分かる結果となったのです。

 宇野選手は、第一滑走者というやや不利な状況ながら、しっかりと演じ切り、2年連続の表彰台を示現しました。実力が向上していることは間違いなく、来シーズン=オリンピックシーズンには、世界トップを争うスケーターとなることでしょう。

 羽生選手にとっては、4回転アクセルジャンプの転倒など、とても不満足なフリー演技だったのでしょうが、そうした状況下でも「失点を最小に抑えて行く力」が、優勝を齎したという印象です。
 世界選手権2017においては、現在のプログラム(私はSP・フリー共にとても気に入っています)の完成形を是非見てみたいものです。

 宮原選手は素晴らしい演技を披露しました。今シーズン一番の出来だったのではないでしょうか。

 僅か2年前のソチオリンピックの女王であったアデニア・ソトニコワ選手や2015年の世界選手権女王のエリザベータ・トゥクタミシェア選手が、世界のトップを争うGPファイナル2016のリンクに登場することも出来ないという「大変動」の時代に、2年連続で2位に食い込むというのは、見事です。
 時代の流れに飲み込まれることなく、自身の力を着実に磨き上げてきた宮原選手の努力が実ったものだと感じます。

 それにしても、いつものことながら、観客席の日本人サポーターの多さには驚かされます。フランス・マルセイユにおいても、その存在感は抜群でした。
 我が国は、フィギュアスケート・シングルス種目のファンの数という面では、間違いなく世界トップなのでしょう。
 表彰式で国歌・君が代を歌う羽生選手は、とても力強く見えました。

 フィギュアスケート・グランプリGPシリーズの一戦でもある、NHK杯大会の男子シングル・フリーは11月26日に行われ、羽生結弦選手は前日のショートプログラムSPに続いてフリー演技でも1位となり、トータル300点を超える高スコアをマークして優勝しました。
 昨年に続く2連覇でした。

 この1~2年というか、直近の1年間の男子フィギュアの演技内容の変化・進化には凄まじいものが有ります。
2014年のソチ・オリンピック大会の頃は、4回転ジャンプをSPとフリーに1本だけ入れて、それも演技の冒頭に入れて、「乾坤一擲」といった雰囲気でそれに臨むという印象でした。「4回転の成否」が演技全体に大きな影響を与えるものだったのです。

 それが今では、例えば羽生選手のフリー演技であれば4度の4回転ジャンプを組み込み、4回転からの連続ジャンプも入っているという、「4回転は演技の流れの中」に完全に組み入れられている感が有ります。

 「4回転ジャンプを成功するかどうか」が問題なのでは無く、「何種類の4回転を何回成功するか」がポイントとなっているのです。
 
 世界中のプレーヤーが次々と新しい4回転ジャンプに成功し、それを大会で披露するというのですから、ソチ五輪以降の変化は長足の進歩というよりも、「様変わり」と呼んだ方が相応しいと感じます。

 こうした「不連続に近い変化」が起こると、その前の時代の中心選手の中には「時代に付いて行けない」プレーヤーも多数居るものなのですが、羽生選手はその時代の急流にも、キチンと対応し、男子シングル界における地位を確保しているように見えます。
 見事な対応力です。

 その面から観れば、羽生選手とパトリック・チャン選手(カナダ)は適応力の高さと大きな伸びしろという点で、頭抜けた存在なのでしょう。

 この大会のフリー演技で、4度の4回転ジャンプに挑み3度成功させた羽生選手は、優勝が決まった後、とてもハイな状態に見えました。喜びを全身で表現していたのです。インタビューでも、観客の声援に応える時でも、そして国家を歌う時でも、笑顔と力強い様子が際立ちました。

 羽生選手が「時代の急流をクリアしたこと」を心底喜んでいたように観えたのは、私だけでしょうか。

 オリンピックチャンピオンであり、「絶対王者」を標榜した羽生選手にとっても、この1年間の男子シングルの変化は「容易ならざるもの」であり、この流れに付いて行けるのだろうかと心配した時期もあったのかもしれません。
 しかし、今季のGPシリーズを戦って行く過程で、王者・羽生結弦は「まだまだやれる」「十分に戦って行ける」と確信したのでしょう。
 その心持が、優勝決定後の様子に表れていたような気がします。

 それにしても、男女を通じて、フィギュアスケートの進化は、かつてない程のハイスピードです。
 かつてなら、一度世界のトップクラスに上り詰めれば10年近くは戦って行ける印象でしたが、現在は「進歩が止まってしまえば」1~2年で置いて行かれる感じです。

 年齢制限の為にシニアの大会に出場できない若いプレーヤーの中に、例えば男子であれば、ひとつの演技の中に5~6度の4回転ジャンプを入れ、成功させることが出来る選手が複数存在するのではないでしょうか。

 男子であれば「従来の3回転ジャンプのように4回転を飛ぶ」スケーターが、女子であれば「3回転+3回転(かつてキム・ヨナ選手が得意としオリンピック金メダルの原動力となった演目)を複数飛び、6種類の3回転全てを演技に組み込む」スケーターが、続々と控えているような気がします。

 こうした時代だからこそ、ステップやスピンといったジャンプ以外のシークエンスのレベルアップと完成度の高さ、そして演技全体の構成力が問われることになりそうです。

 世界大会において「この国のこの選手」と呼ばれる有名スケーターが集い、長く大会の風景を構成するという時代は、過去のものになったのかもしれません。
 今シーズンのフィギュアスケート・グランプリGPシリーズの第一戦アメリカ大会の最終日は、10月23日シカゴで開催され、男子シングルの宇野昌磨選手は、ショートプログラムSP・フリーともにトップの成績を収めて、優勝しました。
 自身2度目のGPシリーズ優勝でした。

 SP89.15、フリー190.19、合計279.34という得点は、宇野選手自身のパーソナルベストですが、世界のトップを争うに十分な水準でもあります。

 特にフリー演技において「3度の4回転ジャンプ」を全て成功させたことは、現在の男子フィギュアスケート界でも、なかなか観られない事実でしょう。

 演技全体の安定感が増し、独特のリズムも生まれてきていますから、「宇野昌磨の世界」が構築されつつあると感じます。
 この競技において、世界で戦っていく上では、とても重要なポイントです。

 GPシリーズ2016・アメリカ大会のリンクには、羽生結弦選手やハビエル・フェルナンデス選手にとっても容易ならざる敵に成長した、宇野昌磨選手の姿がありました。
 9月24日に行われた、フィギュアスケート女子のジュニア・グランプリシリーズ・スロベニア大会フリー演技で、14歳の紀平梨花選手が、1度の演技で6種類・8つの3回転ジャンプをすべて成功させるという、ISU(世界スケート連盟)主催大会における史上初の快挙を達成しました。

 「アクセル」「ルッツ」「フリップ」「ループ」「サルコウ」「トウループ」の6種類のトリプルジャンプを1度の演技の中ですべて成功させたというのは、確かにこれまで観たことがありません。

 特に「トリプルアクセル」は、単体としてもなかなか成功させることが難しいジャンプです。
 紀平梨花選手は、これもしっかりと成功させました。
 女子のトリプルアクセル成功者は、世界で7人目、日本では4人目だそうです。伊藤みどり選手や中野友加里選手、浅田真央選手に続く成功だったのです。

 紀平選手のジュニア・グランプリシリーズ挑戦は、今季が初めてです。
 この大会で2位に入った、昨季の世界ジュニア女王・本田真凛選手(15歳)とともに、日本女子フィギュアスケートの次代を担うホープに躍り出たことは間違いありません。

 紀平選手は、体にバネがあり、ジャンプの成功率がとても高いと報じられていますから、「伊藤みどり2世」と形容しても良さそうです。

 楽しみなプレーヤーが登場しました。
 全日本フィギュアスケート選手権2015のフリー演技を終えた羽生結弦選手が、控えエリアに設置されているモニターで、自身の演技のVTRを観て漏らした、感想です。

 このシーン・コメントは、昨年12月28日放送のフジテレビの番組「とくダネ!」の追跡レポートで放映されていました。

 羽生選手は、「どんだけ下手くそなんだよ、俺。」に続いて、「練習したい。練習したい。」とコメントしていました。

 全日本4連覇という素晴らしい成績を挙げながら、自身のショートプログラムSPやフリー演技の「不甲斐なさ」に対して、心の内の声を発したのでしょう。

 羽生選手の「負けず嫌い」「飽くなき探求心」が良く表れたコメントでした。

 NHK杯・グランプリファイナルで、300点を大きく超える世界最高スコアを連発した羽生選手が、ファイナル後のインタビューで、全日本でのプレーに付いて聞かれ、「観客の全てが日本人の大会で、演技をすることは、それはそれで難しいこと」と述べていました。

 もちろん、「コンディションのピークを(1か月に渡って)維持すること」の難しさも勘案してのコメントであったと思いますが、全日本選手権大会での演技は、羽生選手の心配が表れてしまった形となりました。

 とはいえ、全日本における286.36点の羽生選手の演技を「下手くそ」と言う人が居るとは思えませんから、「羽生結弦選手の演技に対して、最も厳しい評価を下しているのは、羽生結弦選手自身」ということになります。

 素晴らしいアスリートです。

 世界トップの位置に君臨しているプレーヤーなら、失敗することがあっても「時にはこういうこともある」と自分を納得させても良いと思いますし、「1ヵ月間に世界トップクラスの大会を3連勝」したという事実に対して、「良くやった」と考えても、何も不思議なことは無いとも感じます。

 しかし、羽生選手は「悔しくて仕方が無い」のです。

 この「求めるものの高さ」が存在している限り、羽生選手の進化は止まらないのでしょう。
 羽生結弦選手は、たぐいまれな心と体を具備したプレーヤーなのです。
 次から次へと選手が登場し演技を行う全日本フィギュアを観ていると、いつも思うことがある。

 我が国最高のステージに来る者があれば、去る者もある。

 時代を掴もうとする者があれば、それを手放してしまう者もある。

 天賦の才と努力の結晶。
 この演技はどれほどの涙の上に出来上がっているのか。

 どのスケーターもこわばった表情で黙々と演技する。
 強い意志と遥かな夢。

 必死に滑り飛ぶ、ひたすらに滑り飛ぶ。
 氷はすべてを知っているのだろう。

 リンクは戦場なのだ。
 ファンタスティックな演技でした。

 ショートプログラムSPで世界最高スコア106.33点を記録していた羽生選手が、11月28日のフリースケーティングでも「完璧な演技」を披露して216.07点を叩き出し、合計322.40点という、形容しようの無いハイスコアを具現したのです。

 フリーは4回転ジャンプ3回を含む難しいプログラム構成でしたが、これを次々と成功させて、ステップ・スピンもノーミスという、滅多に観ることが出来ない「完璧な演技」でした。

 そして、最も驚かされたのは、演技後の羽生選手の「興奮した様子」でした。

 観客席に向かって「ありがとう」を連呼し、いつになく大きな声でインタビューに応じました。
 羽生選手の「内からの声」「喜び」が溢れ出ていました。
 オリンピックで優勝した時でさえ、これ程興奮はしていなかったと思います。

 求めるものが極めて高いと言われている羽生選手にとっても「納得できる演技」だったのでしょう。
 ひょっとすると、羽生結弦というアスリートがそのキャリアにおいて「最も満足」できる演技であったのかもしれません。

 本当に素晴らしいパフォーマンスを魅せていただきました。

 フィギュアスケート・男子シングルにおける「究極の演技」であったと感じます。
 フィギュアスケートのグランプリシリーズ中国大会の女子シングルフリーの演技は、11月7日に行われ、浅田真央選手がショートプログラムとの合計で優勝を飾りました。

 約1年間競技から離れていた浅田選手にとっては、グランプリシリーズ復帰初戦でしたが、そのプレー内容は休養前より向上していたように感じられました。

① トリプルアクセルの安定感

 この大会では、ショートプログラム・フリー共にトリプルアクセル・ジャンプを成功させました。

 特にフリー演技の時のジャンプは、これまで浅田選手が披露したトリプルアクセルの中で、最高の出来のように観えました。本当に「美しいジャンプ」でした。

 女子では最難関のジャンプと言われるトリプルアクセルですから、1昨年までの浅田選手でも大会においては容易には成功できないものでした。

 ところが、休養明けの今シーズンはここまで悉く成功させているように見えます。
 競技生活を継続していた頃より、休養明けの方がジャンプの完成度・安定感共に向上しているというのは、驚異的なことの様に感じられます。

 筋力や技術力、そして試合勘という点からも、長く競技から離れていた場合には、少し衰えが有りそうなものですし、「真剣勝負」の場に戻って、少しずつ取り戻していくのが普通のようにも思います。

 にもかかわらず、浅田選手はシーズンイン早々に、従前以上のパフォーマンスを示しているのです。

② ステップやスパイラル、スピンの向上

 フリー演技において、浅田選手は「トリプル+トリプル」で転倒し、トリプルルッツで失敗し、「トリプル+ダブル+ダブル」の3連続ジャンプは全く行えませんでした。
 にもかかわらず、ほぼ完璧な演技を魅せた本郷理華選手や、素晴らしいジャンプを連発したラジオノア選手と僅差の得点の演技となりました。
 ショートプログラムでの差で十分にカバーできた形です。

 ということは、ジャンプ以外の演技=ステップやスパイラル、スピン等において、浅田選手は相当の得点差を他の選手に対して付けていたということになります。

 確かに、ステップシークエンスやスパイラルシークエンスの美しさ・正確性には素晴らしいものが有ったと感じますが、ジャンプにおける3つの大ミスをカバーし得るほどの差であったというのは、驚きでした。

③ 佇まい・オーラ

 リンクに立つ浅田真央選手には、何とも言えないオーラが漂っているように観えます。
 
 ひいき目のせいもあるのかもしれませんが、演技が開始された瞬間から「他の選手とは異なる雰囲気」がリンク全体に漂っているように感じられます。

 大袈裟に言えば、「次元が違う」感じなのです。

 これ程のオーラは、あのカタリーナ・ビット選手以来のものでは無いでしょうか。

 こうした佇まいやオーラが、得点に反映されるものなのかどうかは分かりませんが、その「オーラを生む素地」が当該プレーヤーに備わっていると観ることもできるのかもしれません。

 復帰後、浅田選手のオーラの強さが増した感じがするのです。

 約1年間の休養後、競技に復帰した浅田真央選手は、以前よりさらに進化したように観えます。
 そのこと自体が凄いことだと思います。

 フリー演技の後半に入っても、「疲労に伴うパフォーマンス低下」が最小に抑えられているようにも観えます。
 パワーやスピードは、日々のトレーニングで維持・向上できる可能性がありそうですが、世界最高レベルの大会の競技における「持久力」、極度の緊張の下での持久力は、世界最高水準の大会に出場し続けること以外には身に付かないことの様に思われます。
 その持久力も維持、ひょっとするとレベルアップさせているように観えるのは、不思議なことだとさえ思います。

 今の浅田選手にとっては、フリー演技における3連続ジャンプやトリプル+トリプルの成功・完成も、そう遠いことでは無さそうです。

 明らかに「進化した」浅田真央選手の今後の演技が、本当に楽しみです。
 フィギュアスケートのグランプリシリーズ・ファイナル・男子シングルーフリー演技は、12月13日スペイン・バルセロナで行われ、日本の羽生結弦選手が見事な演技を魅せて優勝しました。

 ご承知のように、羽生選手は11月上旬に行われた第3戦中国大会のフリー演技の6分間練習で他選手と激突し、体中に怪我を負いました。しかし、フリー演技を最後までやり切りました。
 11月末の日本大会(NHK杯)にも出場しました。どちらの大会も、無理を押しての(というか常識外れの)出場であったことは明らかで、満足なジャンプを跳ぶことが出来ず、演技内容は普段の羽生選手のものとは程遠いものでした。

 その日本大会から僅か2週間後。

 今グランプリファイナル大会に臨んで、脚の筋肉他へのダメージが完治している筈も無く、精神的なショックも尾を引いていることは明らかな状況下、キャリア最高得点のフリー演技を魅せたというのは驚くべきことでしょう。

 改めて、羽生結弦というアスリートの凄さを知らされた感じがします。

 何より、演技冒頭の2度の4回移転ジャンプが見事でした。

 まずは4回転サルコウ。
 正直に言って、私は羽生選手のフリー演技で4回転サルコウ・ジャンプをキッチリと成功させたのは、初めて見ました。
 金メダルを獲得したソチオリンピックのフリー演技でも転倒していました。「羽生選手の冒頭の4回転サルコウは失敗しても良いもの。この転倒で落ち着き、その後のプログラムをしっかり滑ることが出来るから。」などと、勝手に思い込んでいたものです。

 もともと、羽生選手は「サルコウ・ジャンプが苦手」というイメージでしたから、この成功というか「完璧なジャンプ」には、テレビの前で思わず拍手を送りました。

 その拍手も鳴り止まぬ中で2度目の4回転ジャンプ「トウループ」にトライして、こちらも完璧に決めました。
 4回転トウループは、羽生選手が得意とするジャンプですが、とはいえ1つの演技中で2度の4回転ジャンプを「完璧に決める」というのは、滅多に観られるものではありません。

 良い演技を魅せていただいた、ということでしょう。

 フリー演技の得点は194.08という、パーソナルベストにして今季世界最高点(同年のオリンピック金メダリストのパーソナルベストなのですから、世界最高得点というのは当然のことなのかもしれませんが)。ショートプログラムSPの94.08点と合わせて288.16点という、極めて高い得点でした。
 2位の選手が253.90点でしたから、34点以上の大差を付けての優勝、2連覇でした。

 加えて、今大会のSPでもフリーでも「羽生選手は転倒している」のです。
 転倒なかりせばというよりも、羽生選手が満足できる演技が完遂できれば、得点はまだまだ伸びるのでしょう。

 気の早い話で恐縮ですが、羽生結弦選手の次の目標は「合計得点300点越え」ということになるのかもしれません。
 フィギュアスケート・グランプリGPシリーズの最終戦(第6戦)であり、我が国最大の大会のひとつでもある「NHK杯国際フィギュアスケート」の男子シングル・フリー演技が11月29日に行われ、村上大介選手(23歳)が見事な逆転優勝を魅せました。

 村上選手は、グランプリシリーズ初の表彰台を優勝で飾るという快挙でした。

 ショートプログラム3位でフリーに臨んだ村上選手でしたが、4回転ジャンプを2度成功させるなどジャンプが好調、スピード十分な動きで4分間を滑り切りました。

 ひとつの演技の中で2度の4回転ジャンプを決めるというのは、男子種目においても相当に難度が高いことだと思います。オリンピックや世界選手権などの大会でも、滅多に観られない高度な演技であることは間違いありません。このジャンプにおける強さは、現在の「加点式採点法」の下では強力な武器となります。
 現時点で世界一の選手層を誇る日本男子フィギュア陣に、また新たなビッグスケーターが登場したということでしょう。

 この大会を終えて、日本からは町田樹、無良嵩人、羽生結弦の3選手がGPファイナル進出を決めました。出場6選手の内3人を日本選手が占めるというのも凄いことですが、この3人に村上大介選手は入っていないのです。ある意味では、驚くべきことでしょう。

 ソチ・オリンピックを契機に、世界のフィギュアスケート・シングル種目の勢力図は一気に大きく変わりました。
 男子は日本、女子はロシアが圧倒的な選手層を誇る時代に突入したのです。

 1年前の今頃は、男子は世界選手権3連覇中のパトリック・チャン選手(カナダ)が絶対王者に君臨していましたし、女子はキム・ヨナ選手(韓国)と浅田真央選手が覇権を争っていたのです。
  
 スポーツに限ったことではないのでしょうが、時代は常に動いている、それも相当速く動いていることを、改めて認識させられる「大変動」です。
 台風19号が日本列島を駆け抜けた10月14日の朝、高橋大輔選手(28歳)が引退の意向を固めたと報じられました。そして、午後には引退会見が開かれました。

 高橋選手は、日本男子フィギュアスケート・シングル種目のパイオニアでした。

① 2010年2月・バンクーバーオリンピック銅メダル
② 2010年3月・世界選手権 優勝
③ 2012年12月・ISUグランプリファイナル 優勝

 オリンピックのメダルと2つの世界一を決める大会での優勝は、日本男子フィギュアスケーターとして、高橋選手が初めて成し遂げた偉業だったのです。

 3つのオリンピック出場を始めとして、高橋選手が日本のフィギュアスケート界に残した足跡は極めて大きなもので、世界に日本人スケーターの能力の高さを示しました。採点競技であるフィギュアスケートにおいては、積み上げられた実績が極めて重要なのです。
 女子シングル種目における伊藤みどり選手に匹敵する存在であったと思います。

 ジャンプ・ステップ共にキレの良さが身上であり、特に何度も魅せてくれたショートプログラムでの完璧な演技が印象的でした。

 欧米スケーターが絶対の存在であった種目で、高橋選手が活躍できた要因として「おおらかな性格」が挙げられると考えます。
 バンクーバーオリンピックの時「本田さん(本田武史選手)からもらった靴なんですが、少し大きいんですよね」と語っていたことが思い出されます。

 世界最高の大会に臨む時、どんな種目のアスリートでも相当神経質になるものでしょう。細かいことがとても気になるのが普通でしょうし、細かいことがキチンと出来ないようでは、世界一は到底覚束ないものだと思います。
 スケート靴の紐が緩んだ・切れたといった理由で、演技を中断した選手も居ました。

 そういった種目において、日本中の期待を背負って出場したオリンピックで、最も重要な道具である靴が「少し大きい」というのは気になったところでしょうが、これで滑ろうと考える心持ちのおおらかさ。
 当然ながら、高橋選手程のスケーターとなれば、メーカーからオーダーメイドの靴が提供されるものでしょうが、高橋選手は先輩の本田選手の靴を選んだのです。

 もちろん高橋選手は、指先の形・動きまで美しい演技を展開した訳ですから、細部まで行き届いた高品質なプレーが持ち味であったことは間違いないところです。その上で「動じない精神力」を身に付けていたことが、最大の強みであったのでしょう。

 バンクーバーオリンピックの表彰台で、銅メダルを胸に嬉しそうに手を振っている高橋大輔選手の姿が思い出されます。日本男子フィギュアスケーターとして新しい扉を開く、素晴らしい笑顔でした。
 良い演技の場合には短く感じられ、上手く行っていない時には長く感じられるのが、フィギュアスケートのフリーです。

 浅田真央選手のフリー演技は、本当にあっという間でした。

 厳しくも冷静な表情から演技がスタートしました。

 トリプル・アクセルジャンプが綺麗に決まりました。静かな流れであったと感じました。

 そこから、6種類・8回のトリプルジャンプが続きました。バランスを崩すことさえなく、笑顔と真剣な表情が交互に現れる演技でした。

 極めて精緻で丁寧なストレートラインステップから、スパイラルに繋がり、天井を仰いだところで浅田選手の動きが止まりました。万雷の拍手・歓声。

 何よりも、スピード十分な澱みない流れの中に多様なシークエンスが散りばめられた、見事な演技でした。

 天を仰いだ浅田選手の表情は、歯を食いしばり、涙を堪えているようでした。そして、真央スマイルに変わりました。

 日本はもちろん世界中で、たくさんの人達が涙していたのではないでしょうか。成績や順位を超えていたのです。

 永遠に続くように感じられた演技。もっともっと観ていたいと感じさせる、素晴らしい演技でした。
 日本女子個人フィギュアスケート代表3選手のソチのメダルへの挑戦は、ショートプログラムSPで終了してしまいました。首位グループの3選手が74点台を記録し、鈴木選手と15点差、浅田選手・村上選手とは19点差、と大差が付いたのです。

 現状の採点基準では、「高難度の技を演じた数で、加算式の採点」が行なわれますので、上位の選手が1度や2度転倒したところで、それ以外の演目を相応に実施できれば得点が大きく下がることはありませんから、10点以上の差を逆転することは到底不可能です。
 全体の構成から見ても、SP上位3名=キム・ヨナ選手、アデリナ・ソトニコワ選手、カロリナ・コストナー選手と、4位以下には5点以上の差が付きましたので、フリーではこの3名によるメダルの色を決める争いとなったのです。

 全30人が出場したSPでは、まず17番目のキム・ヨナ選手(韓国)が今季世界最高点となる74.92をマークして首位に立ちました。極めて高い得点でしたので、後続の選手達に向けての強力な先制攻撃となりました。

 このプレッシャーに押されて、20番目に登場した日本勢の1番手・村上佳菜子選手は、ジャンプに思わぬミスが出て55.60点という低い得点に止まりました。

 続いて、日本勢の2番手鈴木明子選手が24番目に登場。今シーズン見たことも無いミスが出て、60.97点に終わります。

 25番目には、優勝候補の一角と呼び声高いユリア・リプニツカヤ選手(ロシア)が登場しましたが、こちらもジャンプにミスが出て65.23点に止まりました。但し、リプニツカヤ選手は、当該ジャンプ以外の演目は相応に演じましたので、65点を確保できました。

 ヨナ選手の独走かと見えたSPでしたが、さすがにオリンピック。26番目のコストナー選手(イタリア)が、世界チャンピオンを忘れるなといわんばかりの完璧な演技を見せて、74.12という高得点で僅差の2位に付けます。
 大舞台でのコストナー選手の強さが発揮された、見事な演技でした。

 ロシア勢のトリを飾ったのが29番目滑走のアデリナ・ソトニコワ選手でした。大会直近になって、ロシア勢の1番手をリプニツカヤ選手に奪われていた形ですが、本来はロシア勢のお姉さん格。ここでは、ほぼ完璧な演技を見せて74.68の高得点。キス・アンド・クライでの嬉しそうな様子が、印象的でした。

 4年前は珍しい演目であった、女子の「3回転+3回転」は、この大会では多くの選手が挑み成功させています。コストナー選手やソトニコワ選手が、ヨナ選手と互角の得点を叩き出すことが出来たのは、現在の「加算式採点方法」の下では、どの選手でもキチンと演技すれば、キチンと点が出ることの証左に他なりません。
 日本チームでも、鈴木選手と村上選手は、日本選手権大会他の大会で3+3を完璧に演じていましたから、十分に戦えるハズだったのです。

 そして、全体最後の30番滑走、日本勢のトリを飾る浅田真央選手の登場でしたが、これはもう、今季浅田選手が出したことが無い74点台3人の圧力に完全に押されていたのでしょう。
 今季一度も綺麗に成功していないトリプルアクセルの転倒は止むを得ないこととしても、その後の演技も精彩を欠き、コンビネーションジャンプも出来ないとあっては、得点が出る要素は無く、55.51点。全体16位でした。

 3つしかないジャンプシークエンスの内2つで失敗、トリプルアクセルの方は、トリプルアクセルを演じた上での転倒ですから、トリプルアクセルの基礎点はありますが、コンビネーションジャンプは「試技無し」という形ですから、加算の仕様がありません。

 おそらく、鈴木・浅田・村上の3選手は、高得点連発の状況を受けて「ミスはできない」と感じ、守りに入って、小さな演技になってしまったのでしょう。
 「攻めの姿勢が不足していた」のです。

 オリンピックという大舞台では、有力選手の大半が失敗することなど期待できず、誰かが必ず良い演技をするのですから、自らも「ミスを覚悟しての一か八か」といった心持で、攻撃的・積極的なプレーを展開しなければ、勝機は見えてきません。
 その意味では、高得点連発の波に完全に飲み込まれてしまった形でしょう。

 滑走順番が大きく影響したとも言えますが、どんな事態が発生しても、自らの滑りを演じ切る「強い精神力」が欠けていたということかもしれません。

 浅田真央選手の素晴らしいフリー演技を観るにつけても、「攻めるしかない競技」の前半戦で、日本代表3選手が守りに入ってしまったのは、とても残念なことでした。
 2月16日に行われたスピードスケート女子1500mで、オランダチームが1~4位を占めました。
 オランダ・スケート陣の強さは、本ブログでも指摘してきましたが、表彰台独占を超えて、4位までを占めるとなると尋常ではありません。

 今大会のスピードスケート競技において、オランダチームは表彰台独占を既に3種目で達成しています。ドイツやアメリカといった強豪国を圧倒していますから、「凄い!」を通り越して「恐ろしい?」という感じさえする強さです。

① 2月8日男子5000m 1位~3位
② 2月10日男子500m 1位~3位
③ 2月16日女子1500m 1位~4位

 オランダにとっては「金・銀・銅メダルの独占は珍しいことではない?」ので、今度は4位も取ってみたという感じでしょうか。本当に強く、素晴らしいチームだと思います。

 この種目で優勝したコリエン・テルモルス選手は、前日にはショートトラック1500mに出場し4位に入賞しています。スピードスケートの1500m種目というのは最もキツイ種目のひとつと言われますが、前日に1500m種目にトライし、2日目には1分53秒51のオリンピック新記録で金メダルというのですから、驚異的です。疲労残りとか体調管理という面から、2日連続の出場の方が良かったということなのでしょうか。

 身長181cmのスラリとした肉体がしなやかに躍動する滑りでした。特に、スタートから飛ばしているように見えて、実は抑えた冷静な滑りで、最後の1周400m、中でもラスト100mのスピードは他の選手を圧倒していました。どんな選手でもフラフラになるといわれる1100m→1500mの区間を、これほど速く滑る選手をはじめて見たように思います。

 銀メダルのイレーン・ビュスト選手は、前回バンクーバー大会のこの種目の金メダリストで、今大会でも既に3000mで金メダル、1000mで銀メダルを獲得している「勝負強さ」に定評が有る選手です。この種目でも大本命でしたが、相当前の組で滑ったテルモルス選手のタイムがとても速かったこともあって、いつもよりは序盤から飛ばしでいました。

 1100mの途中経過では、テルモルス選手と互角であり、「さすがにビュストは、テルモルスのオリンピック新記録をさらに塗り替えるのか」と思わせましたが、最後の100mのスピードで僅かに届きませんでした。それでも、1分54秒09で走破し、テルモルス選手に0.58秒差まで追い込んだのです。
 戦前の優勝予想タイムは、1分54秒台半ばでしたから、それよりは速く、通常なら十分に金メダルが取れる滑りだったのです。

 銅メダルのロッテ・ファンビーク選手は出場したオランダ4選手の最年少22歳。スタートから飛ばして粘り切ったレースでした。ファンビーク選手も1分54秒54という、優勝に匹敵する記録でした。

 そして4位は、マリット・レーンストラ選手でした。レーンストラ選手は1分56秒40という、通常なら銅メダルに相当するタイムで走破しましたが、「同僚が強過ぎた」のです。レーンストラ選手にとっては、オランダの国内大会を戦っているような気分であったかもしれません。

 出場した全4選手が1位~4位を独占するというのは、オリンピックの長い歴史上でも大変珍しいことだと思います。そして、オランダ・スピードスケート界の「選手層の厚さ」それも「驚嘆すべき厚さ」を感じさせるものです。

 スケート王国オランダの強さには敬服するばかりですが、その強さの秘密については、十分に研究し、活かしていく必要があると思います。
 他の欧米各国チームをも圧倒する強さなのですから、「体格が大きいから強い」などということはありません。ということは、日本チームにも参考になる点が多々有るのではないでしょうか。

 羽生結弦選手のフリー演技の後半に、イナバウアーが入っていました。

 イナバウアーといえば、トリノ・オリンピックの荒川静香選手の演目にも入っていました。

 「つま先を180度開いて、真横に滑る」のがイナバウアーですが、開発されたのは1950年代といいますから、もう半世紀以上も前のことです。当時の西ドイツの女子スケーター、イナ・バウアー選手が発明者です。

 現在では、高難度では無いので、演目に加えたからといって高得点を狙えるものではないのですが、荒川選手・羽生選手はメインの演目と演目の繋ぎとしてでしょうか、実施しました。そして、金メダルを獲得したのです。

 羽生選手がイナバウアーを演じ始めた時、大きな拍手と歓声が会場内から湧き上がりました。「拍手をする間が取れる演目」なのだと、気が付きました。観衆からの大きな拍手は、採点する人達にも悪印象は与えないでしょう。

 そして何よりも、我らが日本チームにとっては、金メダルを呼び込む演目なのです。

 「縁起物」として、今後も「勝負プログラム」には不可欠なものかもしれません。
 開会式に先立って2月6日に行なわれた、フィギュアスケート団体種目の男子ショートプログラムSP、日本の羽生結弦選手の演技を、じっと見つめる選手が居ました。エフゲニー・プルシェンコ選手でした。

 このSPで、羽生選手は98点近い得点を叩き出しトップ、2位が91点台のプルシェンコ選手でした。

 羽生選手の演技を見つめるプルシェンコ選手の姿は、テレビ画面にしっかりと映し出されていましたが、その観察の集中力には尋常ならざるものがありました。世界一のフィギュアスケーターがしっかりと見ていたのです。

 世界で最もフィギュアスケートを理解しているプレーヤーは、羽生選手の演技を見て、何を感じたのでしょう。伺ってみたいところです。

 そして、2月13日、個人種目SPの公式練習を終えたところで、プルシェンコ選手は腰を始めとする体の各所の故障・痛みから、棄権を表明しました。そしてその後、現役を引退することが発表されたのです。

 プルシェンコ選手の体が、長い競技生活の結果、ボロボロであることは以前から伝えられていましたし、団体種目のSPとフリーでの大車輪の活躍が、その肉体に更なる負担を課したことも間違いの無いところです。
 プルシェンコ選手としては、個人種目で演技を行なえる状態ではなかったのでしょう。ロシアのみならず世界中のプルシェンコファンにとって、とても残念なことでした。

 この引退表明と、「羽生選手をじっと見つめる姿」には関係があったのではないでしょうか。

 肉体面の限界と共に、「時代の変化と新しいスケーターの登場」を見て取ったプルシェンコ選手が、引き際を悟ったようにも感じるのです。

 「緊張しました。オリンピックって凄いなと思いました」と。競技が終了し、金メダルが確定した後のインタビューで、真っ先に羽生選手が発したコメントです。

 「金メダルが決まった時も、自分の中では嬉しいという気持ちはありませんでした」と続きます。

 フリーの最初の試技・4回転サルコウで転倒し、3回転でもバランスを崩し、その他にも小さなミスが目立った演技について、反省しきりの様子。

 フリー演技終了時、右手を氷に付け、左手を上に掲げ、顔を伏せた姿勢のまま、しばらくは顔を上げませんでした。疲れも有ったのでしょうが、悔しさが全身に溢れていました。顔を上げ立ち上った瞬間、言葉を発しました。「ダメだった」と言ったように、私には見えました。

 101点を超える史上最高得点を挙げたショートプログラム終了後のインタビューでも、自分としては満足していないと言っていました。羽生選手が目指すレベルは、もっともっと高いものなのでしょう。
 凄い選手です。まだ19歳、しばらくは羽生選手の時代が続くことでしょう。

 それにしても金メダルなのです。もの凄いことです。テレビの前で、スタンディングオベーションをしてしまいました。日本中の人達が待ちに待った瞬間だったでしょう。

 日本チームにとって、冬のオリンピックでは、本当に久しぶりの金メダルです。あのトリノ・オリンピックの荒川静香選手・女子フィギュアスケート以来の金メダル。もちろん、銀メダルも銅メダルも素晴らしいものですが、「金」は格別でしょう。「オリンピックチャンピオン」というコールの心地良いこと。何にも代えがたいという気がします。

 羽生選手、本当におめでとうございます。そして、本当にありがとうございました。
 スケート王国オランダの勢いが止まりません。

 2月10日に行われた、スピードスケート男子500mでも1~3位を独占しました。「でも」というところが凄いところで、2月8日に行われた男子5000mでも1~3位を独占しているのです。

 オリンピック大会における表彰台独占というのは、どの競技においても驚異的なことで、滅多に見られるものではないのですが、同じ競技の3日間で2回達成しているのですから、その強さに脱帽するばかりです。

 日本の加藤条治・長島圭一郎の両選手も、その実力を十分に発揮しているのですが、オランダ勢の勢いには勝てませんでした。加藤・長島が負けたのではなく、オランダ勢が勝ったレースと言えます。
 加藤選手の「歯が立たなかった」、長島選手の「置いて行かれた感じ」というコメントが全てを物語っています。

 オランダ勢の滑りは、いずれも見事なものでしたが、特に素晴らしいと感じたのは、ヤン・スメーケンス選手(銀メダル)の1本目でした。
 冷静なスタートから、2つのコーナーを抜けて向こう正面の直線には行った時の迫力と、その直線での滑り。躍動する肉体の美しさと凄まじい加速、そして絶対スピードの高さに感動しました。現地で見ていれば、「スメーケンス選手の周辺の空気が強烈に圧縮される様子」を感じることが出来たでしょう。

 このスメーケンス選手の200m地点から300m地点にかけての100mは、世界のスピードスケート500m種目における、歴代最も速い100mの滑りではなかったか、と思います。鳥肌が立ちました。

 この滑りを見せられては、後続の選手達が力まない筈がありません。強烈な先制パンチでした。
 加藤・長島両選手の1本目スタート直後の100mに僅かに感じられた「力みと硬さ」の原因は、これなのかもしれません。この「突っ込み過ぎ」がゴール前50mの失速に結び付いたのでしょう。

 オランダチームは、2月9日に行われた女子3000mでも、イレーン・ビュスト選手が金メダルを獲得していますので、スピードスケート3種目で、金3個、銀2個、銅2個という見事な成績です。「運」など入り込む余地の無い、圧倒的勝利の連続です。
 
 「国技」だから強いなどと言っているようでは、オランダとの差は開くばかりでしょう。「国技」でもなかなか勝てない例は、我が国を始めとして世界中に沢山あります。ここは、オランダのスケートに敬意を表し、その強さの秘密を解き明かして、自国の強化に活かしていかなければなりません。
 フィギュアスケートはスケート競技ですから、スケーティングが大切です。

 当たり前のことを書くようで恐縮ですが、フィギュアスケートにとってスケーティング能力が最も大事な要素であると考えるのです。

 NHK杯2013の男子シングルで7位に入った、アメリカのマックス・アーロン選手の演技を観ていると、改めてその感を強くします。

 アーロン選手のスケーティングのスピードと力強さを観ると、新しいフィギュアスケートが生まれる予感さえするのです。

 アーロン選手は1992年生まれの21歳、2012年の全米選手権優勝者です。身長173㎝のがっしりとした体型が特徴です。実は、アーロン選手は「アイスホッケーの選手」だったのです。アイスホッケーで鍛えた肉体が、フィギュアスケートのリンクに新しい空気を呼び込んでいます。

 ジャンプの時のバネ、バランスを崩した時の復元力、そして何よりスケーティングのスピード・加速力・減速力は群を抜いています。従来のフィギュアスケートでは見られなかったものです。

 アーロン選手は、この大会では細かなミスが目立ち地力を発揮できませんでしたが、全米チャンピオンは常にオリンピックの優勝候補の一角を占めるものです。現在ボストンで開催されている全米選手権で好成績を残しアメリカ代表になれば、ソチでは日本男子フィギュア陣の強敵となることでしょう。

 そして、オリンピックが終了した後は、アーロン選手にはそのスケーティング能力を活かして「新しいフィギュアスケートの形」を探っていただきたいと思います。

 フィギュアスケート一本で来たプレーヤーとは異なる位置に筋肉が付き、絶対筋力も大きいと考えられるプレーヤーですから、「従前の枠」を破って行く可能性が十分にあります。「彼ならではの技」や「繋ぎの型」を発掘し得ると思うのです。

 あのエフゲニー・プルシェンコ選手を超える、「5回転」や「4回転アクセル」、「4回転+4回転」ジャンプといったアスリート系の技をはじめ、芸術表現の面についても、従来の常識では思いもよらぬ変化・進化を呼び込んで欲しいと思うのです。
 12月23日にかけて開催された、全日本選手権2013の結果を踏まえて、最終23日の競技終了後、恒例のオリンピック代表選手発表が行われました。

 男子シングルは羽生結弦、町田樹、高橋大輔の3選手、女子シングルは鈴木明子、浅田真央、村上佳菜子の3選手でした。

 この発表を聞いて、男子代表の3人目が焦点となったのだろうと、誰もが思ったことでしょう。
 全日本選手権2013・男子シングルの3位は小塚崇彦選手だったのですが、同5位の高橋選手が選出されたからです。

 もともと、全日本選手権の結果のみで選出するわけではなく、世界ランキングやグランプリシリーズの内容も加味するということでしたから、この選定は妥当なものなのだろうと思います。

 一方で、「不透明な感じ」がすることも事実でしょう。マラソンや他の競技でも見られることですが、スポーツの世界大会代表が密室で決まることへの不信感は、拭えないものです。

 選出する側は「オリンピックで好成績が期待できる選手を選出する」と、必ず言うのですが、選ばれなかった選手は出場していないので、どちらの選手が好成績を残せたかということは、常に分からないことなのです。「好成績が期待できる」という言葉には、あまり意味がありません。

 「①いくつかの要素・いくつかの大会の成績を加味して選出する」という方法と、「②ひとつの大会の成績で選出する」という方法は、何時の時代も優劣が付けにくいものなのです。

 アメリカの陸上競技他の選出方法のように、全米選手権というひとつの大会の上位3位までを代表とするという形は、とても分かりやすく、選手の納得性も高いものでしょう。その大会に向けての調整能力も反映されますし、本番での強さも醸成されます。

 一方で、実力十分な選手がたまたまの不調や故障のために、代表に選ばれないというのも残念な気がします。

 また、②の方法を選ぶことが出来る国は「選手層が厚く、世界トップレベルの選手が数多く居る国」であり、①の方法を選ぶ国は「世界トップクラスの選手が少数しか居ない国」であると言うことも出来そうです。

 例えば、代表枠が3人で、有力選手が5人居るような場合には、ひとつの大会の上位3人という選出方法が適しているのでしょう。本番に向けての精神面の強弱を測るには、②の方が優れていると思われます。

 そうすると、現在世界最高の選手層を誇る日本男子シングルの代表選出方法として、②を採用する時期が来ているのかもしれません。

 いずれにしても、高橋大輔選手はソチで自らの実力を必ず発揮しなければならないことになりました。少しでも緩んだ演技を見せれば「代表選出方法に問題があった」と言われかねないからです。高橋選手にとって大きな負担となるのでしょうが、高橋選手にはこのプレッシャーを是非跳ね返していただきたいと思います。

 男女共、史上最強・最高のメンバーが揃った、シングル日本代表の6選手。男女共に、複数のメダルが期待されます。

 2013年のフィギュアスケート全日本選手権大会・女子シングル種目は、12月22日・23日の両日に渡って、埼玉スーパーアリーナで行われました。

 ソチオリンピック代表選考会を兼ねた大会でしたので、戦前から激戦が予想されましたが、予想を超える極めてハイレベルな大会になったと思います。

 まず、上位を争った選手の中で、少なくとも3人のスケーターのフリー演技は、当該選手のキャリア中最高の演技であったと思います。

・ 鈴木明子選手
・ 村上佳菜子選手
・ 今井遥選手 の3選手です。

 特に、鈴木明子選手のフリー演技は、日本のみならず、世界女子フィギュアスケートの歴史上でも、最高の演技のひとつだったでしょう。演技最初の2つのコンビネーションジャンプを成功させると、完全に流れに乗りました。その後のジャンプにも殆どミスがなく、ステップ・スパイラルのシークエンスも高品質、そして全体の構成もキッチリとしていて、鈴木明子ワールドを見事に現出しました。フリー144.99という超高得点も納得というところです。
 ショートプログラムSPの70.19との合計215.18は、日本人女子フィギュア選手の歴代最高点でしょう。鈴木選手は、私達に「この種目に於ける日本人最高の演技」を魅せてくれたのです。鬼気溢れる乾坤一擲の演技でした。

 村上佳菜子選手のフリー演技も見事なものでした。目に見えるミスといえば、最後のジャンプ・ダブルアクセルでバランスを崩したくらいのもので、他のシークエンスはノーミス。力強さを前面に押し出した演技構成も秀逸でした。135.10という高得点も当然でしょう。SPとの合計202.52は、例年なら圧勝できる得点でした。鈴木明子選手の演技が、良過ぎた?のです。
 これだけの演技が出来るスケーターが、今季グランプリシリーズで、あのような不甲斐ない演技を見せたというのは、不思議な気がします。この競技の難しいところでしょうか。

 今井遥選手のフリー演技も、完璧なものでした。盛り込んである要素の難度の違いと、繋ぎを含めた演技構成の違いから125.53という得点でしたが、現時点の今井選手にできる最高の演技だったと思います。やや壁にぶつかっていたかに見えた今井選手ですが、この壁を見事に粉砕した感じがします。来シーズン以降の一層の飛躍が期待されます。

 この3選手の演技で共通して素晴らしかったのは「4分間乱れなく滑り切ったこと」でしょう。女子選手にとって過酷な4分間のフリー演技では、多くの場合、ラスト30秒で脚に来て、演技が乱れることが多いのです。
 ましてや、全日本選手権という大舞台、18,000人という「世界フィギュアスケート史上最多観衆」が見守るリンクでの演技においては、「前半飛ばし過ぎて後半乱れる」演技の多発が予想されましたが、3選手は「何事も無いかのように」滑り抜きました。日頃の鍛錬とコンディショニングの賜物でしょう。

 そもそも、22日のSPからミスの少ない演技が続きました。「3回転+3回転の成功は当たり前」といった雰囲気が漂い、各選手が次々と成功させます。この大会に賭ける各選手の気迫溢れる演技の連続であったと思います。

 こうしたハイレベル・高品質な演技が続く中で、ひとり蚊帳の外という感じだったのは、浅田真央選手でした。SPでもトリプルアクセルが不十分でした。SPでは、トリプルアクセル後の演技を無難に纏めトップに立ちましたが、フリーではそうも行きませんでした。

 2度のトリプルアクセルをいずれも失敗しましたが、特に2度目を1回転半しか回れなかったことは影響が大きく、「トリプルアクセルのミス」ではなく「シングルアクセル」と評価されてしまったことで、大きく基礎点を失いました。
 その後の滑りも精彩を欠き、ダブルアクセル+3回転のコンビネーションジャンプでは、後半の3回転が回転不足、3回転+2回転+2回転のコンビネーションは3回転+2回転になってしまうなど、明らかなミスが連続しましたので、126.49点も止むを得ないところでした。スピンやスパイラル、ステップといった技で3位を死守出来て良かったというところかもしれません。

 浅田真央選手ほどの実力を誇る経験豊かなスケーターでも、演技前に「演技全体がバラバラになってしまう怖れがある」と感じさせる展開の大会だったのです。
 鈴木、今井、村上の各選手の極めて高いレベルの演技の連発と高得点は、どんなプレーヤーにとっても大きなプレッシャーとなったのでしょう。

 加えて、他の選手達は「全日本にピークを持ってきた」のに対して、ソチ当確の浅田選手は、「オリンピックへの道標のひとつとして全日本を考えていた」感じです。今季の鈴木選手や村上選手の調子から見て、「全日本は70%の出来でも勝てる」と浅田選手が考えたのも、無理はないと思います。何しろ、グランプリファイナル出場の6人に残った日本選手は、浅田選手だけだったのですから。

 この大会での立場は異なりますが、安藤美姫選手も浅田選手と同じような「違和感」を感じてリンクに出たように思います。
 最終組の前の組で宮原知子選手が、合計191.58点を叩き出しました。この得点は、例年なら十分に優勝できる水準です。
 続いて、最終組の自分の前で演技した鈴木選手が215点を超える日本歴代1位の得点を叩き出します。これは、安藤選手でも出したことが無い高得点でした。「全日本の優勝以外にソチへの道は無い」と考えてきた安藤選手に、大きな衝撃を与えたことでしょう。

 安藤選手は、最初のコンビネーションジャンプを成功させた後、次の3回転ジャンプだけでは得点が足りないと考え、トリプルサルコウからのコンビネーションジャンプに演技を変更しました。鈴木選手の高得点が、安藤選手の演技構成を変更させたのです。
 しかし、この変更は上手く行きませんでした。得意のトリプルサルコウが1回転となってしまったのです。このひとつのミスで、鈴木選手を抜いての全日本優勝が消えました=ソチへの道は閉ざされました。鈴木選手を上回るには「より難しい演目を、より完璧に滑る」必要があったわけですから。

 「凄まじい大会」でした。今季不調だった選手たちが、次々と今季最高・自身最高の演技を見せるという事象が発生したのです。これは「大きな波」でした。そして、その大波に、安藤選手と浅田選手という、全日本を何度も制し、世界選手権チャンピオン経験者でもある、日本を代表する2人のスター選手が飲み込まれました。結果以上に大波乱の大会でした。

 一方で、「浅田・鈴木以降の日本女子シングル」を支える若い選手たちが、その力を示した大会ともなりました。
 宮原知子、今井遥、本郷理華といった選手達は、来季以降の全日本タイトルを争うことになるでしょう。各選手は、ジャンプも上手いのですが、何より個性的で自分の滑りを保持している点が素晴らしいと思います。ベテラン勢の砦・村上佳菜子選手も全く油断できないでしょう。
 日本女子フィギュア・シングル種目の選手層は、本当に厚くなりました。

 近時は2~3人の日本選手が出場するのが当然だったグランプリファイナル女子シングルに、今季は浅田選手1人しか進出できなかったのを見ていましたから、全日本2013の戦前には、男子と違い女子は浅田選手の一人舞台であろうし、3人の代表が出たとしても、ソチオリンピックでメダルを狙えるのは浅田選手だけであろう、と考えていました。
 私も日本女子フィギュア陣を過小評価していたのです。

 全日本2013は、ソチオリンピックにおけるメダルの期待を一層大きくしてくれました。そして、浅田選手にとってもとても良い経験になったと思います。もともと世界トップクラスの技術を身につけている浅田選手の精神面が、大きく成長した大会になったのではないでしょうか。
 ソチでどの選手が、どんなに高得点をマークしようとも、自分の滑りに徹するためには、良い経験でした。とても負けず嫌いなエース・浅田真央選手への期待は、一層高くなったのではないでしょうか。

 語り継がれるであろう史上最高レベルの全日本選手権2013の女子シングルを観ることが出来て、本当に良かったと感じています。
 スピードスケート競技における男子500mは、我が国の得意種目です。過去の冬季オリンピックで9個のメダルを獲得しています。ひとつの種目で9個のメダルを獲得している競技は、あまり多くないと思います。

 日本人として最初に世界のトップクラスに立った選手は、鈴木恵一選手でしょう。
 1942年生まれの鈴木選手は、1964年23歳の時にインスブルック五輪に出場し、男子500mで5位入賞を果たしました。
 そして、1968年のドイツ・インツェルの競技会で39秒3の世界新記録を樹立し、同年のグルノーブル五輪に出場しました。世界記録保持者ですから、当然金メダルの最有力候補でしたが、3コーナー辺りでスケートの動きが一瞬止まり、右足が浮いたまま少しの間滑り、コーナリング動作を再開しました。この一瞬の間が、タイムロスに繋がり、鈴木選手は8位に終わりました。

 私は、優勝を期待して見ていましたので、本当に残念でした。何しろ、オリンピックスピードスケート競技の全ての種目で、日本人スケーターがメダルを獲得したことが一度も無かった時代のことですから、国民の期待がとても大きかったのです。

 テレビ放送では「バランスを崩した」とコメントされていましたが、後に「レース直前に小石を踏み、ブレードが欠けていた」ことが原因であったと伝えられました。

 「世界一のコーナリング」と言われた鈴木恵一選手はオリンピックで好成績を残すことは出来ませんでしたが、世界記録を2度更新し「日本人スケーターでも男子500mなら世界と戦える」ことを示し、この競技の先駆者となりました。その功績は、報じられている以上のものであったと思います。

 1972年の札幌五輪でも、日本選手はスピードスケートでメダルを獲得することが出来ませんでした。

 そして、1984年のサラエボ五輪を迎えます。
 前年1983年の世界スプリント選手権大会で、日本人として初めて優勝した黒岩彰選手に期待が集まりました。
 この大会の男子500m種目は、天候不良(雪が降り続いた)のため競技開始が5時間ほど遅れました。この影響があったのか、黒岩選手は全く実力を発揮することができず10位と大敗しました。

 この頃は、他のスポーツ競技・種目においても「日本人選手の本番での弱さ」が妙に強調されていた時期でもありました(私は根拠の無いことだと考えています)から、「黒岩もだめだったか」といった空気が漂いました。
 しかし、ここに伏兵が居たのです。北沢欣浩(きたざわ よしひろ)選手でした。前年から急速に実力をつけていた北沢選手は思い切った滑りを展開し、見事に銀メダルを獲得しました。日本スピードスケート史上、というより日本スケート史上、初のオリンピックでのメダル獲得という快挙でした。

 続く1988年のカルガリー五輪では、黒岩彰選手がサラエボの悔しさをバネに、慎重な滑りを見せて、銅メダルを獲得しました。

 さらに1992年のアルベールビル五輪では、黒岩敏幸選手が銀メダル、井上純一選手が銅メダルと、男子500mで2つのメダルを獲得しました。

 そして1994年のリレハンメル五輪では、堀井学選手が銅メダルを獲得しました。

 これで、4大会連続のメダル獲得となりましたので、男子500mは日本の得意種目となったのです。
 一方で、これだけメダル獲得が続くと、「まだ取ったことが無い金メダル」への期待は否応無く高まります。

 1998年の長野五輪は、日本開催ということもあり、また前年までの同種目の世界大会他における日本人選手の活躍も相俟って、日本男子スプリント陣への期待は最高潮でした。
 こうした地元開催のオリンピックにおける過剰な期待は、選手にとって大きなプレッシャー・精神的重圧となるものですが、清水宏保選手はこれを見事に跳ね除け、金メダルを獲得しました。2本揃えた、素晴らしいすべりであったと思います。

 2002年のソルトレイクシティ五輪でも、清水選手は銀メダルを獲得しました。これで、冬季オリンピック6大会連続のメダル獲得となりました。本当に素晴らしいことだと感じます。

 2006年のトリノ五輪は、日本選手団全体が絶不調で、大会終盤に荒川静香選手が女子フィギュアスケートで金メダルを獲得しましたが、大会を通じて日本選手団のメダルはこれひとつでした。男子500mの連続メダル獲得も潰えてしまいました。
 ソルトレイクまでの実績から、他の競技・種目も含めて、当然のように冬季五輪のメダルを獲得できるという雰囲気が日本選手団に存在したのでしょう。「緩み」は、知らない内にチーム全体に蔓延するものかもしれません。

 トリノの失敗を踏まえて、再度キメ細かな強化を図り、選手層の底上げを図った結果として、2010年バンクーバー五輪男子500mでは、長島圭一郎選手が銀メダル、加藤条治選手が銅メダルを獲得、この種目の日本の伝統を示しました。

 ここまで、スピードスケート男子500m種目の日本人スケーターの実績を、駆け足で見てきました。世代交代も含めて、連続した強化策が実っています。これだけの結果を継続して残せるのは、ジュニア世代からの強化体制が構築・維持されていることを示しています。日本中のスケートが出来る地域に、レベルの高い指導者が相当数存在していて、切磋琢磨が続けられているということでしょう。
 そのことが、最も素晴らしいと感じます。

 さて、近時の報道を見ると、ソチ五輪は長島選手と加藤選手を中心として500mに臨むことになりそうです。
 長島選手は31歳、加藤選手は28歳、共に2006年のトリノ五輪から出場していますから、3回目のオリンピックということになります。相当ベテランの域に達していますが、今シーズンは当初から35秒前後のタイムを連発しています。好調に観えます。ソチでは、「天才」長島圭一郎と「元世界記録保持者」加藤条治の集大成の滑りを魅せてくれることでしょう。

 1968年のグルノーブル五輪の頃、鈴木恵一選手は、白い毛糸の帽子、グレーのセーターで競技に臨んでいたと記憶しています。現在のような、肉体に張付くボディスーツとは全く違う装備です。もちろん、スラップスケート靴でもありませんでした。そうした中で、1970年には38秒50の世界新記録を樹立しました。

 その後、日本人スプリンターは、エアハルト・ケラー選手(ドイツ)、エリク・ハイデン選手(アメリカ)、ウーべ・イエンス・マイ選手(ドイツ)、ジェレミー・ウォーザースプーン選手(カナダ)、ケーシー・フィッツランドルフ選手(アメリカ)といった世界の強豪達と、互角の戦いを演じてきました。

 「肉体と精神の瞬発力が試される男子500」は、日本の得意種目なのです。
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