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[11月10日・女子団体決勝・む東京体育館]
中国3-0日本

 東京オリンピック2020のテスト大会も兼ねた、2019年の卓球ワールドカップ団体大会は、11月10日に決勝戦が行われ、女子では中国チームが日本チームを3-0のストレートで下して優勝、「9大会連続11度目の世界一」と、圧倒的な強さを魅せました。

 準決勝まで順調に勝ち抜いた日本チーム(世界ランキング2位)が、世界ランキング1位の中国チームに「地元」で挑んだ試合でした。

 第1試合のダブルスは、石川・平野ペアが、陳・劉ペアに0-3のストレート負け。
 第3ゲームは10-12と粘りましたが及びませんでした。

 第2試合は伊藤選手と孫選手の、19歳同士の対戦。
 大接戦となりましたが、結局伊藤選手は2-3で敗れました。
 第1、第2ゲームは伊藤選手が取り、第3、第4ゲームは孫選手が取って、2-2のタイで迎えた第5ゲームも競り合いとなりましたが、最後は12-10で孫選手がものにしたのです。

 第3試合の平野選手と劉選手の対戦は、劉選手が3-0で圧勝しました。

 5試合(3勝先取)で行われた対戦は、中国チームが強さを誇示する結果となりました。

 内容を観れば、第2試合の結果によって、流れが一気に傾いた感じですが、いずれにしても、アウェイの決勝で1試合も落とさなかったのは、「強い」ということに他なりません。

 相当力を付けている日本チームですが、東京オリンピックを想定した、地元の大会で完敗したショックは、大きいと感じます。
 
 男子も中国チームが快勝しました。
 こちらは「準決勝で当たってしまった?」ために、日本チームは銅メダルとなりました。
 こちらの準決勝も0-3の完敗でした。

 残念ながら、現時点では、卓球日本チームは中国チームに、男女共に歯が立たないのです。

 東京オリンピック2020において金メダルを目指すのであれば、あと半年と少しで、どこまで追い上げることができるか、ということになります。
研究と対応策の立案、そしてトレーニングの積み上げによる、日本チームの「ジャンプアップ」に期待したいと思います。
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 9月22日にかけて、アゼルバイジャンのバクーで行われた、第37回新体操世界選手権大会において、日本女子チームは、団体種目別ボールで金メダル、団体総合で銀メダル、団体種目別フープ3&クラブ2で銀メダルという、素晴らしい成績を残しました。

 団体種目での大活躍は、日本チーム・フェアリージャパンが世界の舞台で十分に戦って行けることを示しました。
 フェアリージャパンの実力は、着実に、しかも飛躍的に向上しているのでしょう。

 専門家によれば、日本チームの躍進のベースとなっているのは、団体「D3」の配点が上がったことによると報じられています。団体プレーにおける「連係」がより重視されるようになり、複数投げ、複数人、手以外によるキャッチ、視野外からのプレーといった演目の増加ということになります。

 もちろん、「連係」を強調する演目を増やしただけで得点が増えるのではないことは当たり前で、そうした難しいプレーを正確に熟していく力が求められるわけです。
 日本チームは、連係に関するプレーの精度を着々と上げながら、今回の世界選手権大会に臨み、見事な成果を挙げたのです。

 新体操・女子といえば、ロシアやブルガリアといった強豪国の前には「到底敵わない」という状況が続いていたように感じますけれども、少なくとも「団体」については十分勝負になることが示されました。東京オリンピック2020での活躍の可能性が高くなったのです。
 何と、素晴らしいことでしょうか。

 今大会を踏まえて、日本チームに後れを取った世界の強豪チームが、日本チームのプレーをも参考にして、東京オリンピック2020に登場してくるのは間違いありませんから、日本チームとしても「挑戦者」としての心持ちを決して忘れることなく、0.1ポイントの獲得に拘り、世界各国のチームに先行し、例えば今大会僅か0.05点差で敗れた団体種目別フープ3&クラブ2においてロシアチームを逆転する戦術を構築するなど、まだまだやらなければならないことが多いことは、コーチングスタッフや選手達が肝に銘じていることなのでしょう。
 何だか、頼もしい限りです。
 フェアリージャパンの今後の活躍が、本当に楽しみです。

 それにしても、新体操競技の「採点方法」はまだまだ知られていません。
 私もよく分かりません。

 ちょうど、フィギュアスケートの採点方法が、浅田真央選手や羽生結弦選手等の活躍によって、多くのファンにも相当浸透してきたように、フェアリージャパンの活躍に伴って、この現在は「難解」な印象のある採点方法が、一般化してくるのでしょう。
 
 新体操の演技をテレビや競技場で観ながら、「これは少し失敗した」とか「これは加点が貰えるプレーだ(そうした採点ルールがあるのかどうかも知らないのですが)」と、市井のファンが会話をするという時代が、きっと来ると思います。
 
 9月14日、ブラジル・サンパウロで開催されていたスケートボード・パークの世界選手権大会・女子で、13歳の岡本碧優選手が初優勝しました。

 岡本選手は、同日に行われた準決勝を首位で通過し、決勝でも得意の高いジャンプを決めて快勝しました。
 とてもスムースなプレーであったと思います。

 この種目に強い日本勢は、前回優勝の四十住さくら選手が2位、中村貴咲選手が8位に入りました。
 小川希花選手や11歳の開心那選手、手塚まみ選手は準決勝で敗退しましたが、この種目の日本チームの選手層は厚いのです。

 男子では、冬季オリンピックのスノーボードで活躍(2つの銀メダル)し、夏季オリンピックへの挑戦している平野歩夢選手が、残念ながら準決勝で敗退しました。
 尚、この大会には、スノーボードで平野選手のライバルである、アメリカのショーン・ホワイト選手もスケートボードに挑戦しましたが、こちらも準決勝で敗退しました。
 スノーボードでは「絶対王者」と呼ばれるホワイト選手にしても、スケートボード・パークの世界一の座獲得は、容易なことでは無さそうです。

 いずれにしても、スケートボードが日本にとって、東京オリンピック2020における期待の競技であることは間違いありません。
 当然ながら激戦が予想される代表争いも、佳境に入ってきているのでしょう。

 檜舞台が迫っています。

[8月17日~21日・男子]
優勝 インド(世界ランキング5位)
2位 ニュージーランド(同8位)
3位 日本(同16位)
4位 マレーシア(同12位)

[8月17日~21日・女子]
優勝 インド(世界ランキング10位)
2位 日本(同14位)
3位 オーストラリア(同2位)
4位 中国(同11位)

 東京オリンピック2020のホッケー会場として新装なった大井ホッケー競技場(正式には、大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場と呼ぶのだそうです)のこけら落としとしての、テスト国際大会(READY STEADY TOKYO)が開催されました。

 そして、アジア大会2018において、そろって初優勝を果たした(本ブログ2018年9月6日の記事「[アジア大会2018・ホッケー] 「サムライジャパン」と「さくらジャパン」の初優勝!」をご参照ください)、男子の「サムライジャパン」が3位、女子の「さくらジャパン」が2位と、共に好成績を挙げました。
 特にさくらジャパンは、8月21日の優勝をかけたインド戦で1-2の惜敗を喫しましたが、見事な戦い振りであったと思います。

 この大会は「非公開大会」でしたから、ほぼ「無観客試合(関係者のみ観戦)」が続いたことになります。
 オリンピックの組織委員会が主催した大会ですし、色々なチェックポイントを網羅したのでしょうし、「非公開」には理由があるのでしょうけれども、折角のサムライジャパン、さくらジャパンの活躍が、ほとんど報じられなかったことは、やはり少し残念でした。

 また、こうしたテスト大会に参加いただいた、男女のインドチーム、男子のニュージーランドチーム、マレーシアチーム、女子のオーストラリアチーム、中国チームにも、お礼を申し上げなければならないと感じます。

 新装なった「大井ホッケー競技場」が、「日本ホッケーの聖地」になることは、間違いなさそうです。

 スイスのバーゼルで開催されていた、バドミントンの世界選手権大会は8月25日に各種目の決勝が行われ、4種目という史上最多の種目で決勝進出を果たしていた日本チームは、男子シングルスと女子ダブルスで優勝、女子シングルスと男子ダブルスで準優勝という、好成績を残しました。

[男子シングルス決勝]
桃田賢斗選手2-0アンダース・アントンセン選手(デンマーク)

[女子シングルス]
プサルラ・シンドゥ選手(インド)2-1奥原希望選手

[男子ダブルス]
アッサン選手・セティアワン選手(インドネシア)2-1保木卓朗選手・小林優吾選手

[女子ダブルス]
松本麻佑選手・永原和可那選手2-1福島由紀選手・廣田彩花選手

 桃田選手は、21-9、21-3という圧倒的なスコアで連覇を果たしました。
 「本大会全6試合で1ゲームも落とさない」という、強さが際立つ大会であったと感じます。

 松本・永原ペアは、福島・廣田ペアとのフルセットの激戦を制し、こちらも連覇を達成しました。女子ダブルスの選手層の厚さが、日本チームの強さの根源であることは間違いありません。
 素晴らしいことです。

 奥原選手は、7-21、7-21というスコアで、シンドゥ選手に完敗しました。決勝は残念な結果でしたけれども、決勝に進出したことはとても大きな成果であったと観るべきでしょう。

 その点は男子ダブルスの保木・小林ペアも同様です。
 第1ゲームを23-25で落としたことが痛く、第2ゲームは21-9で取りましたが、第3ゲームを落とし敗れました。
 勝つチャンスも十分にあったと観たいところです。

 東京オリンピック2020の前年の世界選手権大会としては、日本チームの成績はとても良かったと感じます。

 着々と実力を蓄えつつある日本バドミントン界ですが、この勢いを持って、一層の強化が期待されるのでしょう。


 8月9日にかけて、神奈川県江の島ヨットハーバーで開催された、2019年のセーリング470級世界選手権大会・女子で、日本の吉田愛・吉岡美帆のペアが2位になりました。
 2018年大会の優勝に続いての好成績です。
 この好成績によって、吉田・吉岡ペアは東京オリンピック2020日本代表に内定しました。
 セーリング競技の内定第一号です。

 安定感十分の素晴らしいプレーでした。
 8月9日の最終レース・第12レースは、ルール通り、前日までの成績上位10組によって争われました。
 このレースで吉田・吉岡組は8位となって、全12レースの合計で65点として、2位に食い込んだのです。
 おそらくは、最終レースの8位は吉田・吉岡組にとっては「レース前の狙い」よりは悪い順位だったのであろうと感じますが、それでもキッチリと2位を確保するところが、見事です。
 「五輪内定の確保」の為に種々のリスクを回避し、他チームの順位・動きを十分に計算した上でのセーリングだったのではないでしょうか。

 470級は「日本の伝統種目」です。

 1996年のアトランタ・オリンピックで女子の重・木下組が銀メダルを獲得し、2004年のアテネオリンピックで男子の関・轟組が銅メダルを獲得しているのです。

 ヨット競技では、どうしても体格・パワー面で海外の選手に劣る日本選手ですが、470級は「艇の大きさ(全長4m70cm)」が日本選手に向いていると言われています。小柄で体重が少ない日本選手に向いた種目なのでしょう。

 ペアを組んで7年目となる吉田・吉岡組のチームとしての完成度は、とても高いと感じます。

 東京オリンピック2020における大活躍が、大いに期待されるところでしょう。

[6月18日・女子フルーレ団体決勝・千葉ポートアリーナ]
日本45-29韓国

 2012年の和歌山ビッグホエールでの開催に続いて、7年振りの日本開催となったアジアフェンシング選手権大会最終日、日本女子フルーレチームが初優勝を飾りました。

 日本チーム(東選手、菊池選手、上野選手、辻選手)が韓国チームを45-29で下したのです。
 8点差で3人目の上野優佳選手が登場し、10連続得点を挙げて、圧勝しました。
 17歳の上野選手の素晴らしい勢いでした。

 このところ、世界でも「アジア勢」が強い種目ですから、東京オリンピック2020におけるメダル獲得に向けて期待が膨らむ大活躍です。

 この大会で日本チームは、男子フルーレ個人(敷根崇裕選手)、男子エペ個人(山田優選手―決勝で宇山賢選手との日本人対決を制しました)、男子フルーレ団体(松山選手、三宅選手、敷根選手、鈴村選手)、そして女子フルーレ団体と4種目で優勝しました。
 もちろん、強豪である中国チームや韓国チームに及ばなかった種目も有るのですけれども、フェンシング日本チームの地力は着実に向上していると感じられます。

 東京オリンピック2020に向けて、「残り1年間」の仕上げの時期が来たのでしょう。
 
 3月24日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行われた、フェンシングのワールドカップ男子エペ団体種目で、日本チームが優勝を飾りました。
 長いワールドカップの歴史において、初の優勝でした。

 世界中の29チームが参加した大会で優勝を捥ぎ取ったのは、見延和靖選手(31歳)、加納虹輝選手(21歳)、山田優選手(24歳)、宇山賢選手(27歳)の4選手により構成される日本男子チームです。

 オリンピックにおける連続のメダル獲得で知られている「フルーレ種目」とは、剣→武器そのものが異なり、フルーレより相当重い武器をフルーレより広い範囲(ほぼ全身)に向かって突いて行くエペ種目は、最もヨーロッパにおける「決闘」に近い種目とも言われています。
 
 重い武器を素早く動かさなくてはならないという面から、外国人プレーヤーに比べれば「非力」な日本人プレーヤーが苦手としてきた種目でしょうが、ついに「世界一」に輝いたことになります。

 もちろん、ワールドカップは1シーズンに5試合が行われます(日本で行われる「高松宮杯」もそのひとつ)から、大会の格としては最高位という訳には行かないのですが、世界の強豪が出場している大会における優勝の価値は、とても大きなものでしょう。

 この大会で男子日本チームは、1回戦で開催国アルゼンチンチームを破り、2回戦ではフェンシングの母国と言っても良い強豪国フランスチームを破りました。
 この1・2回戦の勝利が、日本チームに勢いを付けたことは間違いありません。

 3回戦でイタリアチーム、4回戦でベネズエラチームを撃破して、決勝では現在国際フェンシング連盟(FIE)の本部が置かれているスイスチームを破り優勝しました。
 決勝には、加納選手、見延選手、宇山選手が出場しました。(ゲームには1チーム4名の内3名が出場するルール)

 これまで報道が少なかったのですが、見延選手は2016年のリオデジャネイロ・オリンピックの同種目個人で6位に入っていて、ワールドカップでも個人で3勝していますし、格上の大会であるワールドカップ・グランプリ(1シーズン3試合)でも1勝を挙げていますから、男子エペチームは「着実に世界トップクラスに迫ってきた」ことになります。

 そして今般、団体でもワールドカップを制したのです。
 快挙であり、日本フェンシング界にとっても、大きな一歩なのでしょう。

 「全身のどこを突いても良い」という種目の性格上、エペのゲームは「とても守備的」になり易いと言われます。
 「足先」を突かれても、相手のポイントとなってしまうのですから、ディフェンスィヴになるのも止むを得ないのですけれども、そうした「守り合い」の中で果敢な攻撃、スピード・威力十分な突き(エペでは、一定の強さ以上の突き(電気的に把握されます)でなければカウントされません。「決闘」で相手を倒す、相手に大きなダメージを与える、には、パワフルな突きが必要なのでしょう。触った程度ではダメなのです。その点では、剣道競技の一本に近いと言えそうです)を決めて行かなければ、勝利は覚束ないのですから、とても難しい種目と言うことになります。

 日本チームは本場ヨーロッパの強豪チームを破って、ワールドカップを初制覇しました。

 「フルーレ」に加えて「エペ」が、東京オリンピック2020における注目種目となったことも、間違いないのでしょう。

 ITTF(国際卓球連盟)が主催する、ワールドツアーグランドファイナル大会2018が、12月13日から16日にかけて、韓国の仁川で開催されました。

 ワールドツアーグランドファイナル大会は、1996年に開始され、その年のワールドツアースタンディング(ツアー各試合の獲得ポイントによるランキング)の上位者によって、「年間王者」を決める大会です。
 当然ながら、卓球競技における世界最高峰の大会のひとつなのです。

 2018年の大会では、日本の張本智和選手が男子シングルスで、早田ひな選手・伊藤美誠選手のペアが女子ダブルスで、それぞれ優勝を飾りました。

 各種目の決勝が行われた16日、張本選手は林高遠選手(中国)をゲームカウント4-1で破り、初優勝を遂げました。
 15歳でのグランドファイナル優勝は「史上最年少」でした。

 女子ダブルスの早田・伊藤ペアは、陳・孫ペア(中国)を3-0で破り優勝しました。
 第1ゲームが11-9、第2ゲームが13-11、第3ゲームが12-10といずれも接戦をものにしてのストレート勝ちは見事。「ここぞ」というポイントでの勝負強さが際立ちました。

 2018年は、卓球競技の世界大会における日本チームの活躍が目立ちました。
 もはや「世界大会での優勝」と聞いても、驚かなくなった程です。

 「卓球日本」は、世界トップクラスに向けて、着々と歩を進めているのでしょう。

 とはいえ、今大会でも、例えば女子シングルスの準決勝進出4選手は全て中国チームですし、全体としては「中国チームの選手層の厚さ」が感じられました。

 百も承知のことなのでしょうが、まだまだ「世界一は中国チーム」なのです。

 「卓球日本」の挑戦は、2019年も続きます。

 11月13日、スノーボード競技(ハーフパイプ種目)の日本第一人者、2014年ソチオリンピック、2018年平昌オリンピックの冬季五輪2大会連続銀メダルリストである平野歩夢選手(19歳)が、2020年東京オリンピックから正式種目となるスケートボードに挑戦、日本代表入りを目指すことを表明しました。

 表明の中で、「スケートボードを始めたのは4歳の時。スノーボードと同じタイミングで始め、慣れ親しんできた」とコメントしていました。もともと、平野選手の新潟県村上市の実家はスケートボード場を営んでいたとのことですし、スノーボードのトレーニングの一環としてスケートボードにもトライしてきたということですので、素地は十分でしょう。

 スノボ・ハーフパイプにおいて、世界的有名プレーヤーであるショーン・ホワイト選手をギリギリまで追い込むほどの競技力を誇る平野選手ですから、その身体能力をもってすれば、スケートボードにおいても、世界トップクラスの実力を身に付けることが出来ると感じます。
 もちろん日本国内には強力なライバル達が居ますが、互いに凌ぎを削って、本番・東京オリンピック2020における日本チームのメダル獲得に結び付けることが出来れば素晴らしいことでしょう。

 MLB大谷翔平選手の活躍もあって、2018年は「二刀流」が注目されましたが、ここにも「スケートボードとスノーボード」の二刀流が登場しました。

 日本スポーツ史上においては、過去に夏・冬の両方のオリンピックに出場したプレーヤーが、女子に3名、男子に1名の計4名が居ますが、「夏・冬の両方の大会でメダルを獲得した選手」はまだ居ないのです。

 平野歩夢選手には、日本スポーツ史上初の快挙を期待したいと思います。

 「日本初」が強いモチベーションとなる平野選手なら、やってくれそうな気がします。
(本ブログ2014年3月10日の記事「平野歩夢と上原浩治のやる気スイッチは『日本人初』ということ」をご参照ください)

 カタールのドーハで開催されている、2018年の体操世界選手権大会8日目(11月1日)、女子個人総合の決勝が行われ、村上茉愛(むらかみ まい)選手が2位となり、日本女子史上最高成績を収めました。

 昨年の本大会で4位と好成績を残していた村上選手は、3種目を終えて5位に付け、最終種目の「床」で14.000の高得点をマークして、一気に2位に順位を上げました。
 持ち技である「シリバス」もキッチリと決めたのです。

 2017年のモントリオール大会では、予選でトップに立ちながら、決勝で4位に順位を下げ、涙を見せた村上選手ですけれども、2018年ドーハ大会で成長した姿を示したということでしょう。

 これまでの世界選手権大会の個人総合種目における日本女子の最高成績は、2009年ロンドン大会、鶴見虹子選手の3位でしたが、村上選手はこれを更新しました。

 鶴見選手の銅メダルの時にも、日本女子体操選手の歴史を塗り替えた快挙と称されましたが、今大会の村上選手は「居るべき場所に立っている」という印象ですので、世界トップクラスの実力を身に付けたと言って良いのでしょう。
 素晴らしいことです。

 今大会は「中国製の器具」が使用されていて、例えば「床」では、日本製器具に比して「反発力が小さい」と言われたりしています。鉄棒や平行棒にしても「バーのしなり具合」が異なることもあるのでしょうか、日本男子チームでは「思いもよらぬミス」が出ていたと感じます。

 当然ながら、日本女子チームにも影響が有る筈なのですが、そうした状況下、個人総合において村上選手が、日本体操史上最高の成績を収めた価値は、個人としてもチームにとっても、極めて大きなものでしょう。

 東京オリンピック2020に向けて、「体操日本」の飛躍が期待されるところです。

 10月12日付・東洋経済オンラインの記事「フェンシング2.0に挑む会長・太田雄貴の奮闘(瀬川 泰祐氏著)」は大変興味深いものでした。

 2017年8月に日本フェンシング協会の会長に就任した太田雄貴氏(北京オリンピック銀メダリスト)を中心とした「大改革」についての記事です。

① 300人から1600人に増加

 2016年に300人だった全日本選手権大会決勝の観客数が、2017年には1600人と5倍以上に増えたとのこと。

 これは、尋常なことではありません。

 全日本選手権大会という歴史と伝統に彩られた大会の観客数が、たった1年で(正確には2017年8月から12月までの僅か4ヵ月間だと思われますが)5倍になるというのは、おそらく、日本選手権大会を実施している全ての競技を含めても初めてのことでしょう。
 歴史の有る大会であればあるほど、「5倍」という大ジャンプは困難を極めると考えられるからです。

 テレビ放送で「LEDを多用した試合」を観ましたが、それも改革のひとつであったことを、この記事で知りました。
 2017年のこの大会に向けて、太田会長を始めとする新執行部は「20以上もの施策を実施した」のだそうです。
 素晴らしい取組です。

② 1000円のチケット料金を5500円にして、2日で完売

 続いて、2018年の全日本選手権大会(12月9日)に向けて、改革が続きました。

 2017年大会では一律1000円だった入場チケットを、2018年大会ではS席5500円、A席4000円、B席2500円として9月に販売し、販売開始後40時間で完売したというのです。全体の70%が発売初日に売れたそうです。

 太田会長の言葉「1000円で売っていた商品を5500円で売るために、どういう付加価値を付けていかなきゃいけないかを考えました・・・」の成果ということになります。

 就任後僅か1年余りで、「必要な付加価値を付けることに成功した」のですから、見事という他は無いと思います。

③ 2018年全日本選手権大会は「東京グローブ座」で開催

 東京グローブ座といえば、新宿区百人町にある演劇・ミュージカル向けの劇場です。
 そこでフェンシングの全日本大会を実施するというのですから、一見破天荒な話でしょう。
 
 昨年1600人の観客を集めた大会にもかかわらず、東京グローブ座の収容人員は703人ですから、熱心なファンから見れば「2人に1人しか入れない」ということになり、チケットに殺到したという面もあるのでしょうが、当然ながら、それも計算の上で会場を選定していることは明らかです。

 いずれにしても「大改革の面目躍如」といったところでしょうか。

 東京オリンピック2020に向けて、日本フェンシング界の挑戦は緒に就いたばかりなのでしょう。
 太田会長以下の今後の取組が、本当に楽しみです。

 当たり前のことを書き恐縮ですが、「どんな組織でも半年・1年で大きく変わることが出来る」のです。
 ひとりの小さな頭では無く、皆の知恵を集めて良く考え、施策を立案し、しっかりとした準備の下で、丁寧に実施すれば、効果が上がるのです。(施策立案、準備、実施のいずれも「ゆっくりしていてはダメ」です。時代が目まぐるしく動いている中では、スピード自体が価値なのです)

 それにしても、「スポーツパワハラ元年」とも言われる2018年のスポーツ界、「見苦しいこと」「聞き苦しいこと」「信じられない程粗末な事象」が多発している状況下、日本フェンシング界では、何と素晴らしい取組が行われていることでしょう。

 「俺は偉いんだ」と威張ってばかりいて、何もしない、或いは、何をやってもピントがずれている、或いは、判定における不正の横行等々、件の人達が「とんでもない存在悪」であることは間違いなさそうです。
 8月29日に女子、8月30日に男子が行われた、自転車競技のオムニアム種目で、梶原悠未選手(21歳)と橋本英也選手(25歳)が優勝しました。男女のオムニアムを制したのです。

 オムニアムは、以下の4競技を一日で行い、その成績をポイントに換算して、合計得点で競うものです。

① スクラッチ
② テンポレース
③ エリミネーション
④ ポイントレース

 オムニアム自体は、世界選手権大会において、男子は2007年から、女子は2009年から行われている種目ですが、その内容がどんどん変わり、現在の形式は2016年に改定されたものです。

 そうした状況下、2017年のワールドカップで梶原悠未選手が優勝しました。
 日本女子自転車選手が、オリンピック、世界選手権、ワールドカップにおいて、初めて優勝するという快挙を達成しました。
 そして、アジア大会2018でも見事に金メダルを獲得したのです。

 この梶原選手の活躍に刺激を受けたのか、男子の橋本選手も金メダルを獲得した形です。

 間違いなく「オムニアム」は、日本自転車チームが得意とする種目になってきているのでしょう。

 こうした複合種目には、ポイントを積み上げて行くための「ポイント」がある筈です。
 ましてや、内容が変化し続けている「新しい種目」であれば、そのポイントも日々変動しているでしょうから、研究が欠かせません。

 これからの各種の世界大会に向けて、日本自転車チームの更なる研究、施策立案、実行、が期待されるところです。
[9月1日・決勝]
カザフスタン8-7日本

 今回こそは優勝できると感じさせるゲームでした。

 我らがポセイドン・ジャパンは、第3ピリオドに一時7-3とリードしたのです。
 水球競技における「4点差」は大きいので、このまま日本チームが押し切るかに観えました。
 ところが、21世紀のアジア水球界をリードしてきたカザフスタンチームの反撃が始まったのです。
 第3ピリオドの残りの時間に2得点を挙げて5-7と追い上げると、最終の第4ピリオドには3点を挙げて、8-7と逆転、そのまま逆に押し切りました。

 結局、カザフスタンチームは3-7の劣勢から「5連続得点」を挙げたことになります。
 その間、日本チームも主にミドルシュートを相当数放ったのですが、1点も取ることが出来ませんでした。

 本当に惜しい敗戦でしたが、試合後の選手からは「決定力の差」というコメントが出されていました。

 身長190cmを超えるプレーヤーを揃えるカザフスタンチームのシュートは、高い位置から放たれますので、コントロールが良ければゴールをゲットし易いのは道理です。

 百も承知の日本チームとしては、日本水球界が創造した「パスラインディフェンス」からのカウンター攻撃で対抗し、リオデジャネイロ・オリンピックへの出場(32年振りのオリンピック出場)やワールドリーグにおける4強入りといった成果を挙げてきました。
 今大会では「アジア王者」という勲章をゲットするべく、戦いに臨んだのです。

 「シュートの決定力」という、球技における「永遠の課題」が、今大会でもポセイドン・ジャパンに突き付けられたわけですが、このところの日本水球の創造力は、世界でもずば抜けていると言われています。

 難しいことなのでしょうが、また新たな戦術を生み出して、東京オリンピック2020のメダルに向けて前進していただきたいと思います。
[8月31日・女子決勝]
日本(さくらジャパン)2-1インド

[9月1日・男子決勝]
日本(サムライジャパン)6-6(SO3-1)マレーシア

 アジア大会のホッケー競技は、男女ともに日本代表チームが優勝しました。

 「さくらジャパン」と「サムライジャパン」が揃ってアジア大会初優勝という「快挙」を成し遂げたのです。

 さくらジャパン(世界ランキング14位)は、インド(同9位)との決勝戦で、接戦を制しました。
 前半を1-1の同点で折り返しての第3Q、PCからの河村選手のリバースシュートが見事に決まりました。そして、その後はインドチームのカウンターを防ぐ形で試合を運び、2-1のまま押し切ったのです。
 慎重に時間を消費しながらの試合運びには、サクラジャパンの地力向上が如実に感じられました。

 サムライジャパンは「大逆転勝ち」でした。
 マレーシアチームは第1クオーターQから攻勢に出て、日本ゴールを再三脅かし、3-1とリードしました。スピード十分なドリブル攻撃は、迫力十分でした。
 第2Qにマレーシアに追加点を許し1-4と3点差の劣勢に追い込まれた日本でしたが、田中健選手が豪快なヒットシュートを決めて2-4と追いすがります。この後の展開を観ると、この1点がとても大きかったと感じます。
 2-4のまま最終の第4Q。
 
 サムライジャパンの反撃が期待されましたが、試合時間残り10分にマレーシアチームが追加点を挙げます。日本チームがイエローカードでひとり少ない中での追加点でした。

 試合時間残り9分で2-5の劣勢に追い込まれた日本チームでしたが、ここからの反撃が見事でした。
 福田選手、田中健選手が立て続けに得点を挙げて4-5と1点差に迫りました。

 試合時間残り2分、山崎選手のシュートが決まって、ついに5-5の同点となりました。

 しかしその1分後、マレーシアチームに勝ち越し点を許してしまいました。
 さすがに「勝負あったか」に観えましたが、残り1分を切ってもサムライジャパンの攻撃は衰えを見せず、試合時間残り13秒、田中健選手がPCを取り、このPCのリバウンドを落合選手が押し込んで、再び6-6の同点としたのです。

 この第4Qのサムライジャパンの「粘り強さ」は見事の一語。「絶対に諦めない戦い振り」は素晴らしいものでした。

 そして試合はシュートアウト戦に縺れ込みました。
 サッカー競技のペナルティーキックPKに比べて、得点が入り難いのがホッケー競技のシュートアウトSOですが、日本チームは1人目、2人目、5人目の3人が決め、日本チームのゴールキーパーGK吉川選手が好セーブを連発、マレーシアチームの2・3・4人目を止めて、日本チームの優勝が決まりました。
 アジア大会ホッケー競技の歴史に残る「大接戦」でした。

 東京オリンピック2020に向けて、各競技で強化が続いているのですが、男女のホッケー競技の強化が着実に進んでいることを明示した、さくらジャパンとサムライジャパンの金メダルでしょう。

 20世紀のホッケー競技(特に男子)は、インドチームとパキスタンチームの覇権争いが続きました。ホッケーはインドとパキスタンの「お家芸」という印象だったのです。
 
 そうした歴史的な経緯を観ても、日本チームがアジア大会で優勝するというのは「至難」の技だったのです。

 しかし、日本ホッケー界は、着々と強化を図り、ついに「大輪」の花を咲かせました。

 サムライジャパンとさくらジャパンの、本当に見事な優勝でした。
 8月29日に決勝が行われたスケートボード競技において、日本チームは男女ともに好成績を残しました。
 いずれも10歳代のプレーヤーによる、素晴らしい活躍です。

[男子ストリート種目]
1位 池 慧野巨(いけ けやき)選手(17歳)

[男子パーク種目]
1位 佐々岡健介選手(19歳)

[女子ストリート種目]
2位 伊佐 風椰(いさ かや)選手(16歳)

[女子パーク種目]
1位 四十住さくら(16歳)
2位 伊佐 風椰選手

 東京オリンピック2020の新種目に決まっているスケートボード競技で、日本勢が圧巻のパフォーマンスを披露し、4種目中3種目で金メダル、残る女子ストリート種目で銀メダルという好成績を残しました。
 いずれも10歳代のプレーヤーですので、2020年の戦いに向けて、良いスタートが切れたということでしょう。

 今大会の代表メンバーには「スケートボード競技の楽しさを日本中に知らしめる」という大切な役割期待もあります。
 その目的達成に向けて、十分な活躍を魅せてくれたと感じます。

 8月24日から26日にかけて行われた、アジア大会2018の総合馬術競技は、個人戦で大岩義明選手が、団体戦で日本代表チームが、それぞれ金メダルを獲得しました。

 その成績を観れば「圧倒的な勝利」だと思います。

 総合馬術競技は、「馬場馬術」(調教審査)と「クロスカントリー」(耐久力審査)と「障害飛越」(余力審査)の3つの競技を3日間に渡って行い、減点の少なさを競うものです。
 尚、3日間「同一人馬」で競技に臨まなければなりません。
 「馬術の要素をほぼ全て盛り込んだ複合競技」と呼ばれていて、もちろんオリンピック種目です。

 我が国では、総合馬術のプレーをテレビ放送でフルに眼にする機会は、殆ど無いと言って良いでしょう。私も、特に「総合馬術のクロスカントリー」を十分に観た記憶はありません。

 とはいえ、ヨーロッパではとても人気と格式の高い競技です。
 「人と馬の絆」という面からも、とても奥深いスポーツなのであろうと思います。

 今大会の結果は以下の通りです。

[個人]
1位 大岩義明選手 22.70点
2位 ミルザ選手(インド) 26.40点
3位 華天選手(中国) 27.10点
4位 北島隆三選手 29.60点
5位 弓良隆行選手 30.10点

7位 平永健太選手 33.10点

[団体]
1位 日本 82.40点
2位 インド 121.30点
3位 タイ 126.70点

 個人戦の上位に名を連ねた日本チームが、団体戦も圧勝した形です。
 素晴らしいパフォーマンスを示したのです。

 個人と団体で金メダルを獲得した大岩選手は愛知県出身の42歳、北京・ロンドン・リオデジャネイロとオリンピック3大会連続出場を果たしている、我が国の総合馬術競技を代表するプレーヤーです。

 そして、総合馬術の世界で最も有名な大会である「バドミントン・ホーストライアルズ2017」で8位に入賞して、世界にその名を知られる選手となりました。(「バドミントン・ホーストライアルズ2017」につきましては、Sports Graphic Number Webの2017年6月7日配信の北野あずさ氏の、とても素晴らしい記事をご一読ください)

 ところで、日本において馬術と言えば、やはり「バロン西」の名前が有名です。
 「バロン西=西男爵」こと西竹一選手は、1932年のロサンゼルス・オリンピック個人障害飛越で金メダルを獲得しました。現在に至っても、我が国のオリンピックにおける馬術競技史上唯一のメダルです。

 欧米においては、馬術競技のチャンピオンに対する敬意はとても高いものが有りますので、バロン西は当時「世界で最も有名な日本人」とも呼ばれていたのです。
 21世紀の現代においても、「バロン西」の名を知る欧米の馬術関係者は数多いと聞きます。

 今大会における大岩選手と日本チームの活躍を観るにつけ、西竹一選手に続く、東京オリンピック2020における大活躍を期待するのは、私だけでしょうか。

 それにしても、初日の馬場馬術で「調教のレベル」を審査し、2日目のクロスカントリーで「耐久力」を競い、最終日の障害飛越で「余力のレベル」を観るというところが凄い競技だと思います。
 障害飛越において「飛越技術」を観るのではなく「余力」を観るというのは、6km以上のクロスカントリー競技による「心身の疲労」を3日目に判定するということになります。

 6km以上の自然地形を相手にしてのクロスカントリーというのは、まるでイギリス競馬の「グランドナショナル」レース(約6900mの距離で争われる障害競走。中山大障害のモデルとなったレース)の様です。出場馬にとっては、とても大きな負担でしょう。

 総合馬術競技においては、最終3日目の朝、獣医師によって「ホース・インスペクション(馬体検査)」が行われるのです。過酷なクロスカントリーを走り切って、馬が故障していないか、体力が十分に回復しているか、といったポイントをチェックし、3日目の競技に臨むに相応しくないと判定されれば、障害飛越には出場できないのです。
 乗り手がどんなに元気でも、出場したくとも、パートナーが不適であれば、出場は出来ません。
 パートナーの心身のコンディションをも十分に考慮しながら、3日間に渡る競技を進めなければならないことは言うまでもありません。2日目のクロスカントリーで好タイムを狙って、押しまくるというのでは、パートナーを酷使することになってしまい、出場資格を失うことに繋がりかねません。

 ここに「同一人馬」により3日間戦い抜かなくてはならないという、総合馬術競技の難しさと面白さがあるのでしょう。

 「人間と馬の長い歴史」を感じさせる競技です。

 7月30日から8月5日にかけて、中国・南京市で開催された第24回バドミントン世界選手権大会で、我らが日本チームは金メダル2、銀メダル2、銅メダル2という、素晴らしい成績を収めました。
 日本チームにとって、史上最高の成績と言って良いでしょう。

 まずは男子シングルス。
 桃田賢斗選手が優勝しました。世界選手権で日本男子が優勝するのは、史上初です。
 桃田選手は決勝で、中国のSHI yuqi選手をゲームカウント2-0(21-11、21-12)で破りました。圧勝と言って良い内容です。大会前の世界ランキングは7位でしたが、実力は世界のトップ3に入っているのでしょう。

 続いては女子ダブルス。
 日本バドミントン躍進の象徴と呼んで良い種目です。今大会も、準決勝進出4チームの内3チームが日本ペアでした。
 決勝では、松本麻佑選手・永原和可那選手のペアが、福島由紀選手・廣田彩花選手のペアをゲームカウント2-1(19-21、21-19、23-21)で下して優勝しました。
 最初にマッチポイントを握ったのは福島・廣田ペアでしたが、松本・永原ペアは冷静な応酬から、ここぞというポイントを取って反撃し、押し切りました。
 2人共170cmを超える「長身ペア」というのは、日本バドミントンチームとしては珍しいタイプです。今後の飛躍が期待されます。
 福島・廣田ペアにとっては、残念な準優勝となりましたし、その福島・廣田ペアに準決勝で敗れ銅メダルとなった田中志穂選手・米元小春選手ペアも含めて、日本女子ダブルスの選手層は、極めて厚いものとなっています。

 続いては男子ダブルス。
 このところの女子ダブルスの活躍に負けじと、男子ダブルスも決勝進出を果たしました。凄いことです。
 園田啓悟選手・嘉村建士選手ペアは、準決勝で台湾ペアを破り、決勝では中国ペアとの対戦となりました。第1ゲームを12-21で失った後の第2ゲームでは互角のプレーを魅せましたが、惜しくも19-21で落として、銀メダルとなりました。
 残念でしたけれども、世界選手権の準優勝の価値は極めて大きいと思います。

 最後は女子シングルス。
 このところ国際大会での活躍が目立つ山口茜選手が、準決勝でインドのSindhu選手に接戦で敗れました。第2ゲームは21-23の大激戦でした。
 山口選手にとっては、とても残念な結果でしょうけれども、世界選手権の銅メダルは堂々たる成績です。

 女子ダブルスに始まった「日本バドミントンの躍進」は、他の種目にも着実に、しかし劇的に拡大しています。

 この強さは「本物」だと感じます。
 卓球のジャパンオープン(荻村杯国際卓球選手権大会)2018は6月10日に最終日を迎え、男女シングルスの決勝が行われました。

 そして、男子は張本智和選手が、女子は伊藤美誠選手が優勝しました。
 素晴らしい成績です。

 この大会、ITTF(世界卓球連盟)が主催する、ワールドツアーの中でも最高峰プラチナに格付けられる大会のシングルス種目で、日本人プレーヤーが優勝すること自体がこれまで「稀」なことだったのですが、男女共に優勝するという快挙となったのです。

 男子の張本選手は、決勝で2012年ロンドン・オリンピックの金メダリストを破りました。張本選手は準々決勝でも、リオデジャネイロ・オリンピックの金メダリストを撃破していますから、「2名のオリンピックチャンピオン」を倒してのタイトルです。
 とても価値ある優勝でしょう。

 伊藤選手も、決勝で「中国の次代のエース」と目される選手を破りました。この選手とは「3週連続の対戦」となり、前2戦は破れていましたから、「3度目の正直」の勝利ということになります。
 とても価値ある優勝です。

 1989年に、かつての「卓球日本」の大黒柱であり、国際卓球連盟の第3代会長を務めた荻村伊智朗氏の功績を讃えて創設された「荻村杯」は、最初から国際オープン大会でしたから、世界中の強豪選手が集う大会となり、日本人選手が勝つことは至難の技という時代が続きました。

 今年で30回を迎える大会ですけれども、男子シングルスで優勝した日本人選手は僅かに4名、女子シングルスでは2名しか居ないのです。
 北九州市立総合体育館を会場とする大会であり、日本選手にとっては地元で開催されるにもかかわらず、なかなか勝てませんでした。

 張本選手は2013年の塩野真人選手以来の、伊藤選手も2013年の福原愛選手以来の、優勝となります。

 そうした世界トップクラスの大会で優勝した意義は、とても大きなものだと感じます。

 もちろん今後も、張本選手・伊藤選手は、世界トップクラスの選手達との戦いの中で、「勝ったり負けたり」をくり返していくのでしょうけれども、「頂点に立った」という事実が自信になることは間違いないのでしょう。

 女子ダブルスでスタートした観のある「卓球日本の復活」は、男女シングルスにも拡大しつつあるのです。
 4月27日と29日に行われた男子個人総合種目で、19歳の谷川翔選手が優勝しました。

 日本選手権の男子個人総合と言えば、内村航平選手の独壇場であり、10連覇中の内村選手がその記録をさらに伸ばすのか、最近伸長著しい白井健三選手がストップをかけるのか、に注目が集まっていた2018年大会でした。

 ところが優勝したのは、内村選手でも白井選手でも無く、順天堂大学2年の谷川選手だったのです。
 ある意味では、日本男子体操界にとって、とても良い結果だったと感じます。

 初日のあん馬で落下するなど、内村選手の演技はやや精彩を欠きましたが、白井選手は得意の床や跳馬で力を発揮し、高得点を叩き出していましたから、その白井選手を相手に勝利したという優勝の価値は、極めて高いものだと思います。

 29日の決勝で谷川選手は、6種目中5種目で14点台を記録しています。素晴らしい安定感でした。
 個人総合種目で最も重要な「安定感」、苦手な種目を作らないというところが、見事なプレーだったのです。

 加えて、「あん馬」の演技が極めて美しいものでした。
 高難度の技にトライし、これをクリアしたことは勿論として、要所要所での「決め」も見事で、「日本体操の伝統」をも具現していました。
 「平行棒」の演技も、極めて高いレベルであったと感じます。

 体操競技に限らず、「伝説的プレーヤー」「大選手」が下り坂を迎えた時、その国の当該競技の力は、一時的に下降することが多いと思います。これは我が国に限ったこととでは無く、洋の東西を問わない傾向でしょう。

 内村選手が、日本のみならず、世界体操氏に輝く大選手であることは異論のないところですから、日本男子体操界としては「内村の後」を形成して行くという至難の業が求められていたのです。
 そして、白井健三選手が後継者として着々と実力を身に着けて来ていたことは、ご承知の通りです。

 そして今回、谷川選手がその流れに加わってきたのです。

 白井選手は「床」と「跳馬」、谷川選手は「あん馬」と「平行棒」と、ともに個人総合を戦う力を有しながら、「得意種目」も保持しているところが、そしてそれがダブっていないところが、一段と素晴らしいところではないでしょうか。

 日本男子体操界は、「大エース」内村航平選手の後継として、素晴らしい選手を得ました。
 チーム力の維持・拡張に向けても、この上ない体制を築くことができそうです。

 東京オリンピック2020に向けて、何と頼もしいことでしょうか。
 2017年11月の中国オープンで優勝し、12月のスーパーシリーズ・ファイナルを初制覇、2018年3月のドイツオープンに優勝し、全英オープンでも準優勝と活躍を続けていた山口茜選手が、バドミントン・女子シングルスの世界ランキングで日本人プレーヤーとして初めて1位になると報じられ、4月19日の新ランキング発表を楽しみに待ちました。

[4月19日付・女子シングルスランキングにおける日本人選手(20位まで)]
① 山口茜選手
⑥奥原希望選手
⑬佐藤冴香選手
⑭大堀彩選手
⑮川上紗恵奈選手
⑲高橋沙也加選手

 1位の山口選手はもちろんとして、20位までに6名の選手が入っていますし、21位以降にも多くの日本人選手が居ました。
 日本女子バドミントン界のレベルアップ、層の厚さを感じさせるランキングでした。

 ひとりだけが突出して強いのではなく、日本国内にもライバルが存在するところが、日本チームの「強さの根源」なのでしょう。

 せっかくですから男子も観てみましょう。

[4月19日付・男子シングルスランキング(20位まで)]
⑬西本拳太選手
⑯坂井一将選手
⑰桃田賢斗選手

 女子ほどではないにしても、20位以内に3名の選手がランクインして、30位以降にも複数の選手が居ました。男子は、これからトップ10入りを目指して、日本チーム内での激しい競争が続くのでしょう。
 日本男子プレーヤーが、トップ5入りするのも、そう遠い話ではないと思います。

 日本のバドミントンは伸び盛りです。
 
 各選手の国際大会での大活躍が期待されるところでしょう。
 今大会の日本チーム2つ目の金メダルです。

 成田緑夢選手が、3月12日のスノーボードクロス(下肢障害)の銅メダルに続いて、今大会2つ目のメダルを獲得したのです。

 クロスの準決勝でも、圧倒的なスピードで先行しながら、自身の転倒により惜しい敗戦でしたので、「スピードの絶対値」なら、成田選手が今大会NO.1だろうと思っていました。

 勇躍16日のバンクドスラローム種目に登場した成田選手は、圧倒的なタイムを叩き出しました。

 「3本滑って最も良い1本のタイムで競う」種目ですが、成田選手は「3本とも全体のトップでした。3本目の48秒68が優勝記録となったのです。

 パラリンピック新種目であるバンクドスラロームの開拓者として競技し、第1回のチャンピオンに輝いたのですから、成田緑夢選手は今後、世界中のプレーヤーの目標となる存在となったのです。

 パラリンピックのスノーボード種目の牽引者としての活躍が、これからも期待されるところです。
 女子で日本チームが銅メダルを獲得したカーリング競技ですが、男子も劇的な展開を魅せて、アメリカチームが初優勝を飾りました。

 今大会のアメリカチームは、予選リーグの途中までは準決勝進出など到底考えられない成績でしたが、予選リーグの第7戦から「突然」?強くなり、予選リーグ残り3試合を連勝し5勝4敗として準決勝に進出、準決勝では優勝候補筆頭のカナダチームを接戦の末下し、決勝ではスウェーデンチームを相手に「5点というビッグエンド」を現出させて優勝しました。
 
 前半2勝4敗、後半5戦全勝という「2つのチームが戦っているような」展開は、オリンピック・カーリング史上に輝く「奇跡の金メダル」でしょう。

 アメリカチームの全試合の結果を見てみましょう。

[予選リーグ]
① 2月14日 アメリカ11-7韓国
② 2月15日 イタリア10-9アメリカ
③ 2月16日 スウェーデン10-4アメリカ
④ 2月16日 アメリカ9-5デンマーク
⑤ 2月18日 日本8-2アメリカ
⑥ 2月18日 ノルウェー8-5アメリカ
⑦ 2月19日 アメリカ9-7カナダ
⑧ 2月20日 アメリカ8-4スイス
⑨ 2月21日 アメリカ10-4イギリス

[準決勝]
2月22日 アメリカ5-3カナダ

[決勝]
2月24日 アメリカ10-7スウェーデン

 上記⑥までのアメリカチームは、本来の力を発揮できず、ミスショットも多く、低迷しました。これは②のイタリア戦での惜敗が響いていたと感じます。⑤の日本戦でも大敗(第7エンドでのキブアップ)を喫しています。

 そのアメリカチームが「蘇る」きっかけとなったのが、⑦のカナダ戦であることは、間違いないでしょう。
 優勝候補筆頭のカナダチームに9-7で競り勝って、「アメリカチームは自らのカーリングを思い出した」のであろうと思います。

 その後は「当たるところ敵なし」の勢いでした。

 決勝のスウェーデンチームとの対戦、第8エンドの5得点などは、第1ストーンをスウェーデンに取られている状況下、後攻アメリカの最終ショット、ハウスの真ん中から遠いところに自分のストーンを沢山置いておき、ダブルテイクアウトでスウェーデンのストーンを弾き出して、自らのストーン5個をハウス内に残すという、「カーリング小説でもなかなか描けない」ような劇的なエンドを演出したのです。
 もの凄い迫力でした。
 今大会のカーリング競技における「ベストシーン」ではないかと感じます。

 今大会は、勝利が遠くなってしまった時に、「正確無比なショットを誇っていた」強豪チームといえどもミスショットを連発するシーンを、何度か眼にしました。カーリング競技における「精神面」の影響の大きさを、まざまざと見せつけてくれたのです。

 我らが日本男子チームも、オリンピックチャンピオンチームに快勝しています。

 男女ともに、カーリングは「戦国時代」を迎えているのかもしれません。
 イギリスチームと日本チームにより争われた3位決定戦で、日本チームは5-3で勝ち、3位・銅メダルを獲得しました。
 
 緊迫感あふれるゲームでしたが、振り返って見れば「ゲームは終始日本ペース」であったと感じますし、日本の4選手は集中力を維持し続けたと思います。

 予選リーグの残り2試合くらいから、疲労もあってかやや集中力に欠け、ミスショットも多かった日本チームでしたが、この3位決定戦に到って、ようやく調子を戻したというところでしょうか。
 再び、笑顔や「そうだねー」という大きな声が日本チームに戻ってきたのです。素晴らしいことでした。

 ゲームは、常に積極的なプレーを伝統とするイギリスチームが、らしくない「手堅いプレー」を展開しました。
 結果として「2点以上」のエンドがひとつもない、ジリジリするような競り合いとなったのです。ある意味では、珍しいことだったと思います。

 いつも3点・4点を狙ってプレーするイギリスが、このゲームでは1点勝負を展開しましたので、「ゲーム序盤の大量失点」で苦しい戦いを強いられることが多かった日本チームにとっては、ゲームに慣れるまでの時間を得ることが出来たということでしょう。
 結果として、ゲームは日本ペースとなったのです。

 日本チームは、第8、第9、第10エンドで連続1得点を重ねました。
 3エンド連続1得点というのは、このレベルの大会ではなかなか観られないものです。

 この3度のエンドで日本チームにはミスショットも有りましたが、概ね「イギリスチームにとって難しい形」をハウス内に作り続けました。

 第10エンドのラストショット、イギリスのスキップの2投目は、イギリスが同点、あるいは逆転するためのショットであり、そのチャンスも十分に有るショットでしたが、ハウス内のストーンの配置は「極めて不確実性の高い」ものでしたから、とても難しいものでもあったのです。
 数cmのコースのズレやウエイトの僅かな違いにより、日本チームのスティールになる可能性も十分に有りましたから、テレビの前で私は「ロシアンルーレットのようなショットだ」と呟きました。

 相当のウエイトでハウスに迫ったショットでしたから、「当たってみるまで分からない」ものでした。
 そしてブレイク。黄色のストーン=日本チームのストーンが真ん中方向にゆっくりと動いて止まったのです。一目瞭然の一番ストーンでした。

 何故、イギリスチームが普段の攻撃的なプレーを展開しなかったのかは謎ですが、粘り強い日本チームのプレーの前に、最期はイギリスチームが「じれてしまった」感がありました。

 大会前に、日本女子チームがメダルを獲得できると考えた方は多くは無いでしょう。「期待」していた方は多いと思いますが。

 そうした中で、予選リーグ3連勝で勢いに乗り、最終戦で敗れ5勝4敗となった時には状況が悪化しましたが、アメリカチームの敗退により、初めて準決勝に駒を進めました。

 この「準決勝進出」だけでも、「カーリング日本」にとっては初の経験ですし、大きな財産であると見られましたが、銅メダルを競うゲームを制して、表彰台に上がりました。

 日本女子カーリングのレベルが着実に向上していることを、世界に示したのです。
 
 2月18日に行われた女子スケルトンは、イギリスのレジー・アーノルド選手が金メダルに輝きました。
 銀メダルには、ドイツのジャックリーン・レリング選手が食い込みました。

 この競技は、伝統的にイギリスチームが強く、ドイツチームが近時追い上げを見せています。

 そのドイツチームの選手達の「スタートタイムが悪い」のです。

 今大会の女子スケルトンのスタートタイムは5.20秒前後でした。5.20秒より速ければ「速いスタート」、遅ければ「遅いスタート」と言われたのですが、ドイツの選手達は、軒並み「遅い」のです。
 それも、半端無く遅い。銀メダルのレリング選手の3本目のスタートは5.42秒、4本目は5.37秒でした。

 当然ながら、これは「スタートが遅い」のではなく、「ゆっくりとスタートしている」のです。
 どのスポーツ競技においても「圧倒的なパワー」を誇るドイツチームが、本気で速いスタートを追求しながら、僅か「5秒ちょっとの区間」において、0.2秒以上遅れるということは、考えられません。
 レース全体のタイムを上げる為に、スタートのスピードを抑えているのでしょう。
 いかにも、合理性を追求するお国柄が表れています。

 21世紀に入ってからオリンピック種目に加わった「若い競技」であるスケルトンは、まだまだ改良の余地が多く残されている競技なのでしょうし、各国の様々な角度からの検討が進んでいるものと思われます。

 また、この競技はオリンピック大会でも無ければ、なかなかゆっくりとテレビ観戦することが出来ませんから、観戦する側からしても「観る力の向上」を図る機会が少ないことになります。

 私の「オリンピック女子スケルトン」観戦方法です。

① 禁止事項

 1/100秒を争うスケルトンですから、そりの滑走スピードを上げることを追求し、「スピードを落すこと」は回避しなくてはなりません。

 選手がスピードを維持するために、絶対にやってはいけない「禁止事項」は二つ。
 ひとつ目は「そりを側壁にぶつけること」、ふたつ目は「そりをコースに対して斜めにすること」、このふたつでしょう。

 それ以外は、あまり気にする必要が無いというか、タイムの速い遅いには直接の関係は無いと思います。

 例えば、コースとかラインです。
 望ましいコースとか、カーブに入るラインというのは、その瞬間のスピードによるのでしょう。
 凄いスピードが出ていれば、望ましいラインなど取れる筈が無いのです。
 逆に言えば、スピードが出ていなければ、望ましいライン・コースを取れる訳ですが、それは「オリンピックのスケルトン」で求められる要素とは矛盾しています。

 このことは、スピードスケートやアルペンスキーと同じです。
 「スピード水準とのバランス」が大切なのです。

② そりの上での重心移動

 技術面で最も重要なのは、そりの上での重心移動でしょう。
 選手は、そりを操るために色々な技術を使います。一見、両脚の爪先を使っての方向コントロールが目立ちますが、私は「重心移動」の方がより重要であろうと感じています。

 左右はもちろんとして、前後の重心移動、上下の重心移動の巧拙がタイムに大きく影響しそうです。

 頭書の「スタートが遅いドイツ選手達」は、必ず「後半タイムを伸ばす」のです。そうでなければ勝負になりませんから、「落ち着いたスタート」からカーブ毎に着々と加速を続けているのでしょう。
 特にドイツチームは、「上下の重心移動」が巧みなのではないかと観ています。
 頭や胸、腰を数cm単位で細かく動かしながら、そりのスピードを上げる、あるいはスピードを維持しているのでしょう。

 スピードが最重要視される競技において、「スタートが最速である必要が無い」というのは、陸上競技100m競走を見れば明らかでしょう。ウサイン・ボルト選手のスタートが速いという話は聞いたことがありません。
 100m競走でも、残りの95mでスピードを上げ維持するために「静かにスタートを切る」のが、現在は良いスタートとされているのです。

 そして、ドイツチームは近時、リュージュ競技において、「王国」と呼んでも良いような圧倒的な強さを魅せています。全ての種目において優勝するという国際大会も、珍しくない程の強さなのです。
 そのドイツのスケルトンチームは、同じ氷上を滑り落ちる競技として、おそらくはリュージュチームの関係者で固めているのではないでしょうか。
 リュージュの世界一のノウハウを導入して、新戦法を模索しているドイツが、今後どのようなスケルトンを構築してくれるのか、とても興味深いところです。

 「スタートが速い」イギリスチームと、「スタートが遅い」ドイツチームの今後の戦い振りから眼が離せません。
 「金メダル獲得」「打倒ショーン・ホワイト」を目指していた平野選手にとっては、悔しい、本当に悔しい銀メダルであろうと思いますが、その戦い振りは「堂々たるもの」でした。

 この競技において、世界一はショーン・ホワイト選手、世界NO.2は平野歩夢選手ということを、世界中に明示したのですから。

 世界中の誰もが認める「世界NO.2」のプレーヤーというのは、今の日本人アスリートに何名いるのでしょうか。
 平野選手の偉大さがよく分かります。

 決勝の2本目でダブルコーク1440を2回連続で決めて95.25点をマークし、それまでトップだったショーン・ホワイト選手を抜き、平野選手が首位に立ちました。試合前からの「予定通り」の試技であったと思います。
 オリンピックの決勝という、これ以上は無い大舞台で、「予定通り」の技を決め、予定通りにトップに立つというのは、当然ながら、とても凄いことです。

 一方で、抜かれたホワイト選手が、3回目に、平野選手と同じくダブルコーク1440を2回決めて、さらにマックツイスト1260を続け、97.75点を挙げて再びトップに返り咲くというのも、本当に凄いことです。

 現在の男子ハーフパイプ界は「ホワイト・平野時代」と呼んで、差支えないでしょう。

 「冬のオリンピック2大会連続」銀メダルというのは、我が国のスポーツ史上に輝く快挙です。

 しかし、平野歩夢選手の眼は「金メダル」を観ているというか、「金メダルしか観ていない」ように感じられます。

 世界一を目指す、平野選手の挑戦が続きます。
 2月11日に行われた決勝で、アメリカの17歳ジェラルド選手が「逆転」優勝を飾りました。

 決勝3回目の試技は、技の難度、オリジナリティー、何より「滑りの流れ」が抜群でした。
 逆転に向けての「乾坤一擲」のトライが見事に成功したのです。

 戦前には、カナダとノルウェー両チームのメダル争いが予想されていました。
 そして前日の予選を勝ち上がった12名、1名が決勝当日棄権しましたので、決勝で滑る11名の内、カナダから4名、ノルウェーから3名の計7名が進出していました。
 カナダとノルウェー以外の残りの4名は、アメリカ、ニュージーランド、スウェーデン、ベルギーから1名ずつでした。

 この2か国のチームの争いという風景に、「風穴」を開けたのがジェラルド選手といった試合となったのです。

 ジェラルド選手は、もちろんオリンピック初出場ですし、17歳ですから国際大会の経験も、他の20歳以上の選手と比べれば不足していることは明らかです。
 しかし、「この1本」にかける集中力は、決勝進出者中NO.1であったことは、結果が明確に証明しています。

 本ブログで何度も書いているように、個人競技における、大試合における活躍と「経験量」には、本質的な関連性は無いのです。

 NHKのテレビ放送の解説の方が、再三「かっこいい」とコメントしていました。
 スノーボードスロープスタイルは、プレーヤーが「かっこいい」と考える技・プレーを繰り出し、観客がそれを「かっこいい」と感じた時、とても良い試技になる競技であることが、よく分かる解説でした。

 その競技を評価する際に、「かっこよさ」が物差しとなるというのは、やはり「新しい」スポーツなのでしょう。

 一方で、650mのコースを走破する間に170m以上落ちるというのは、その斜度は場所によってはジャンプ競技のランディングバーンと同等に観えますし、3度のジャンプにおいて飛距離が足りなければアイスバーンに叩きつけられます。実際に、この大会でも何名かの選手がとても危険な様相を呈していました。とてもハードな競技であることは明らかです。

 「かっこよく」プレーするのも、なかなか大変なのです。
 東京体育館で行われた卓球の全日本選手権大会は、1月21日に男女シングルスの決勝を迎え、男子は張本智和選手が、女子は伊藤美誠選手が、ともに初優勝しました。

 張本選手は14歳、伊藤選手は17歳と、ともに「史上最年少」での栄冠でした。

 張本選手は、日本男子卓球界の第一人者であり、オリンピックシングルスのメダリストである水谷隼選手を4-2で破っての優勝でした。
 試合に臨んでの対応力に定評がある水谷選手を押し切っての優勝の価値は、計り知れないものが有りますし、加えて、試合後「たぶん何回やっても勝てない」との水谷選手の「脱帽宣言」が出るに至っては、今大会の張本選手の強さが際立ちます。

 それにしても「中学生の日本チャンピオン」というのは、凄いことです。

 伊藤選手は、共に凌ぎを削り合うライバルの平野美宇選手を4-1で破り優勝を遂げました。
 こちらは、女子ダブルス、混合ダブルスと共に「史上最年少の女子三冠」という偉業も成し遂げています。日本女子卓球の歴史に燦然と輝く栄光です。

 「卓球日本」における若手の台頭は、ついに頂点を極めるまでになりました。

 とはいえ、ベテラン選手の反撃も予想されるところです。
 水谷選手もこのまま引き下がるとは到底思えません。「10度目の全日本制覇」に向けて、立て直してくることでしょう。

 ベテランと若手が一体となって戦う時、「卓球日本」の世界一が見えてくるのだと思います。
 10月26日、インドのニューデリーで行われている、2017年の射撃ワールドカップWCファイナルの10mエアピストル決勝で、松田知幸選手が241.8点の世界新記録をマークして優勝したと報じられました。

 日本人選手が、ファイナルで優勝したのは史上初めてなのだそうです。

 正直なところ、「射撃」競技については知識が少なく、その競技の様子がテレビで報じられることも少ない(オリンピックの放送以外では中々観ることが出来ない)ものですから、そのルール等についても残念ながら殆ど知らないのですが、スポーツとしての「射撃」の歴史は、全てのスポーツの中でも最も古いもののひとつです。

 ISSF(国際射撃連盟)による世界選手権大会が始まったのは、第1回アテネオリンピック開催の翌年、1897年です。
 以降1931年までは毎年開催(第一次世界大戦の影響期間は除く)され、1933年から1937年までは2年に一度の開催、第二次世界大戦の影響で開催されなかった期間を経て、1947年から1954年までは概ね2年に一度の開催、1954年以降は4年に一度・夏季オリンピック大会の中間年に開催されているのです。
 もちろんオリンピック大会においても、1896年の第1回アテネ大会から正式競技となっています(わずか9競技のひとつ)から、「射撃」は最も歴史と伝統を誇るスポーツ競技のひとつなのです。

 ここからは推定で申し訳ありませんが、そのWCファイナル大会というのですから、シーズンに連続して行われているWC(2017年も5月にミュンヘン大会、6月にガバラ大会-アゼルバイジャンが開催されています。他にも多くのWCゲームが行われているのでしょう)の成績上位者が集う、最高レベルの大会であり、その勝者は当該年シーズンのチャンピオンと称されるものなのでしょう。

 松田知幸選手の優勝は、まさに「快挙」なのです。

 松田選手は神奈川県横浜市出身の41歳、神奈川県警に勤務しているそうです。
 ISSF世界選手権・2010年ミュンヘン大会で、50mピストルとエアピストルの2種目で金メダルを獲得しています。世界トップクラスのプレーヤーなのです。

 我が国の「射撃」競技も長い歴史を誇ります。
 オリンピックでも、
・1960年ローマ大会 男子50mピストル 吉川貴久選手 銅メダル
・1964年東京大会 男子50mピストル 吉川貴久選手 銅メダル
・1984年ロサンゼルス大会 男子25mラピッドファイア―ピストル 蒲池猛夫選手 金メダル
・1992年バルセロナ大会 男子ライフル3姿勢 木場良来選手 銅メダル

 と輝かしい成績を残してきているのです。

 とはいえ、21世紀に入ってからは、オリンピックのメダルはありませんから、2020年の第2回東京オリンピックに向けて、「日本射撃界」全体としての強化が進んでいるのでしょう。

 ここからは要望(わがまま?)となりますが、「射撃」競技をテレビでゆっくりと放送していただきたいと感じます。ダイジェスト版では、競技場の面持ち・空気、試技と試技の間のプレーヤーの様子、コーチとプレーヤーの関係・距離感といった、スポーツを構成する諸要素が、なかなか掴めないのです。
 もちろん、我が国においても様々な大会が開催されていることは承知していますし、協会のホームページを参考にして、「大会を現地で観戦」すれば良いことも分かりますが、日々の生活の中で競技場に足を運ぶのは、それほど簡単なことではありません。恐縮ながら、テレビ放送をお願いしたいのです。

 研ぎ澄まされた感性、不動の精神力、しっかりとしたフィジカル、そして日々の弛まぬトレーニング無しには、とても好成績は残せそうもないスポーツの「姿」を、じっくりと観てみたいと思うのです。
 10月2日から8日にかけて、カナダ・モントリオールのオリンピックスタジアムで開催された、2017年の体操の世界選手権大会で、白井健三選手と村上茉愛選手が大活躍を魅せました。

① 金メダルの獲得

 白井選手は床と跳馬の2種目で、村上選手は床で優勝を飾りました。
 共に21歳の伸び盛りの選手が、世界の大舞台でNO.1に輝いたのです。今後の日本体操界を背負って行く男女のエースということになります。

 特に、白井選手の床は15.633点と、2位の選手に1.1の点差を付ける圧勝でした。この種目の白井選手の強さは、一頭抜けているのです。
 世界中のスペシャリストを相手にしての成績としては、驚異的なものでしょう。

② 個人総合の健闘

 白井選手は個人総合でも銅メダルを獲得しました。
 村上選手は個人総合で惜しくも4位でした。

 2人の若きエースは、個人総合でも日本の体操界を牽引する立場となったのです。
 特に村上選手は、個人総合予選をトップで通過するという、日本女子体操界にとって初めての領域に到達しました。
 決勝・平均台種目での落下は本当に残念でしたけれども、十分に世界大会でメダルを争うことが出来る実力を示してくれたのです。

 今大会は、男子個人総合の予選で、「絶対王者」内村航平選手が怪我で離脱するという、思いもよらぬ展開となりましたが、若手の成長がそれを補ったという点では、日本体操界にとって有意義なものとなりました。

 内村選手も「復活」を宣言しました。

 東京オリンピック2020に向けて、日本体操界の大活躍が期待されるところです。
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