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 4月15日、中山競馬場芝2000mコースで開催される、第78回皐月賞競走G1の注目馬検討です。

 16頭が出走してきました。

 昨年の朝日杯FSを圧勝した2歳王者・4戦無敗のダノンプレミアムが回避しましたので、「混戦」模様となりましたが、トライアルレースを始めとする各重賞で好走した馬達が顔を揃えましたので、メンバーは揃った印象です。

 これまでの今季クラシック路線の各レースを観ると、充実したレースが多いと感じます。将来性十分な若駒が多いのでしょう。「強い世代」なのかもしれません。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、5枠9番のオウケンムーン。
 あの「右利き」オウケンブルースリ産駒です。前走共同通信杯G3は快勝でした。3連勝中。右回り中山で、連勝を伸ばしてほしいものです。

 第二の注目馬は、8枠15番のステルヴィオ。
 アーモンドアイが桜花賞を圧勝して、勢いに乗るロードカナロア産駒。前走スプリングステークスG2では、ゴール前で勝負強いところを魅せました。朝日杯FS2017ではダノンプレミアムに次いで2着でしたから、世代トップクラスの実力は証明されています。
ここを勝つようなら、2018年のクラシックロードの主役に躍り出るでしょう。

 第三の注目馬は、5枠10番のジェネラーレウーノ。
 スクリーンヒーロー産駒。前走京成杯G3は快勝でした。3連勝中。スクリーンヒーロー×ロックオブジブラルタルとなると、「とても丈夫な馬」という印象ですので、安定した実力を示してくれそうです。

 今回は以上の3頭に注目します。

 いずれも、前走で重賞勝ちをしていますので、調子の良さで選んだ形となりました。

 春爛漫の皐月賞、個性豊かなサラブレッド達の競演・素晴らしいレースを期待します。
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 4角を後ろから2頭目で回ったアーモンドアイが、直線で前を走る15頭を次々と抜き去り、ついには先頭を走るラッキーライラックをも交わして、1・3/4馬身差を付けてゴールしました。
 いわゆる「ごぼう抜き」であり、かつてなら「どん尻強襲」とも呼ばれた勝ち方でした。

 1971年のヒカルイマイの日本ダービー勝利、1983年のミスターシービーの日本ダービー優勝は、今でもファンの間で語り継がれる「4角最後方からごぼう抜き」の伝説的なレースでしたが、こういうレースを2018年の桜花賞久し振りに魅せていただきました。

 21世紀に入ってからの重賞レース、特にクラシックレースではこうした「どん尻急襲」型のレースは影を潜めていたと感じます。
 勝つ確率が高い「好位差し」型あるいは「先行」型のレースを、特に人気馬は採ることが多くなったのです。
 また、競走馬自体も、「好位差し」型に調教されることが多いのだろうと思います。

 これも無理のないことで、道中のペースが遅くなれば、いわゆる「ヨーイドン」型の競馬になってしまい、最後方からの追い上げが間に合わないリスクもありますし、馬場状態が悪ければ末脚が不発に終わる可能性も有るわけですから、人気馬を出走させる陣営にしてみれば、「最後方からの直線一気」という戦術は選択し辛いものなのは、自然なことでしょう。

 その難しい選択を採り、見事に優勝して魅せたアーモンドアイの力は、素晴らしい、そして凄まじいものであることは、間違いないでしょう。

 ヒカルイマイは皐月賞・日本ダービーの二冠、ミスターシービーは三冠馬となっています。

 レース後のインタビューで、クリストフ・ルメール騎手が「三冠を狙う」とコメントしたことも、十分に頷けるところなのです。
 2018年のクラシックレースが始まります。

 4月8日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第78回桜花賞競走G1の注目馬検討です。

 今回は「絶対的な存在」が居ます。
 4戦4勝の無敗馬・ラッキーライラックです。
 無敗という成績も素晴らしいのですが、レース内容も抜群です。前走チューリップ賞G2も2馬身差の完勝でした。3歳になってからの成長で、2番手集団との差を広げつつあるようにさえ見えます。
 余程のことが無い限り、この馬に勝たれると感じていましたが、1枠1番に入りました。

 ご承知のように「桜花賞の1~5番はなかなか勝てない」のです。
 この1枠1番を「余程のこと」と見るかどうか、が今回のポイントでしょう。

 注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠13番のアーモンドアイ。
 売出し中?のロードカナロア産駒です。前走シンザン記念G3を完勝しました。C.ルメール騎手の手綱裁きにも期待がかかります。

 第二の注目馬は、7枠15番のプリモシーン。
 前走フェアリーステークスG3は完勝でした。ラッキーライラックと戦っていない分、苦手意識が無いのではないかと思います。

 第三の注目馬は、1枠1番のラッキーライラック。
 大本命馬が「桜花賞で内枠は勝てない」という21世紀のジンクスを破る可能性は、大いにあるのでしょう。器用な脚質で、コースの不利を悠々とカバーする可能性もあります。
 勝たれてしまえば、「やっぱり」という強さを備えています。

 桜花賞は、以上の3頭に期待します。

 「咲く桜も有れば、散る桜も有る」と言います。
2018年は例年になく「早い桜」でしたから、阪神コースはすっかり葉桜でしょうが、それでもウキウキするのは私だけではないでしょう。
 4月1日、阪神競馬場芝内回り2000mコースで行われる、第62回大阪杯競走G1の注目馬検討です。

 16頭が出走してきました。
 実績馬、上がり馬が入り混じった、良いメンバーが揃ったと感じます。

 実績から見れば、サトノダイヤモンドが最右翼なのでしょうが、このところのレース振りには不安を感じます。かつての「直線の切れ味」が影を潜めているのです。凱旋門賞以降は、本来の出来では無いと感じます。
 
 何頭ものG1ホースを前にして、各陣営が数多の出走馬を送り込んできているのは「十分に勝負になる」と踏んでいるのでしょう。

 今回は、直線が短い阪神内回りコースで力を発揮しそうな馬に注目します。

 第一の注目馬は、4枠7番のゴールドアクター。
 2015年の有馬記念馬ですが、使い込まれて良くなるタイプでしょう。久々だった前走は大敗しましたが、ここに向けての試走と見ます。持ち前の先行力と粘りの走りに期待します。

 第二の注目馬は、7枠14番のダンビュライト。
 前走中山の2200mAJC杯を快勝しました。皐月賞3着、日本ダービー6着、菊花賞5着の素質馬が、ついに本格化したと感じます。ここを勝つようなら、古馬陣の中心になって行くことでしょう。

 第三の注目馬は、4枠8番のアルアイン。
 2017年の皐月賞馬。前走京都記念G2はクリンチャーの2着でしたが、レイデオロには先着しました。右回り2000m位の距離では強いのです。ここでも勝ち負けの勝負を見せてほしいものです。

 ウインブライトやスワーヴリチャードも気にはなりますが、今回は上記の3頭に期待します。

 サトノダイヤモンドやシュヴァルグランにとっては負けられないレースなのでしょうが、混戦になると思います。
 3月25日、中京競馬場芝1200mコースで行われる、第48回高松宮記念競走G1の注目馬検討です。

 今年も「春のスプリンターNO.1」を目指して、18頭が出走してきました。フルゲートです。

 このところの傾向として、短距離レース界に「絶対的な本命」が居ないことから、多少成績が上がっていない馬達も出てきている感じがします。「十分に勝負になる」と考えている陣営が多いということなのかもしれません。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠6番のレッドファルクス。
 2016年・17年のスプリンターステークスG1を連勝しているのですから、本来なら大本命になるべき馬です。一方で、前走の阪急杯G3ではゴール前の叩き合いで3着に敗れるなど、いまひとつ安定感に欠けるという感じがするのでしょうか。
 今回は、主戦騎手のミルコ・デムーロ騎手が鞍上ですので、「軸馬」としての活躍が期待されます。

 第二の注目馬は、6枠11番のダンスディレクター。
 前走阪神カップG2は、イスラボニータのレコード勝ちのハナ差2着と惜しい星を落としましたが、このところ力を付けてきていることも事実。そろそろG1でも勝ち負けの勝負を見せてくれるでしょう。

 第三の注目馬は、5枠9番のファインニードル。
 前走シルクロードステークスG3は2着に2馬身差の完勝でした。アドマイアムーンの血がようやく本格化したのではないでしょうか。ここでも良い勝負を見せてくれると思います。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 このところやや精彩を欠いている2頭の桜花賞馬、レーヌミノルとレッツゴードンキの走りも楽しみです。

 桜の開花と春競馬の本格化、良い季節になりました。
 3月5日のJRAニュースで、「馬場情報」公示についての変更点として、以下の3項目が報じられました。

① 含水率の公表
② 馬場状態区分の決定プロセスの公開
③ コンテンツの呼称を一部変更

 これらの変更は7月27日(金曜日)から実施されるとのことです。
 28日の開催日前日の情報からスタートということです。

 とても大きな変更の様に感じられます。

 これまでは、馬場状態といえば「良」「稍重」「重」「不良」の4段階表示のみでした。この4段階表示は今後も同様なのですが、その判断基準となる「含水率」を公示し、4段階表示への決定プロセスも開示されるのです。

 例えば、同じ「重」馬場でも、「稍重」に近い「重」なのか、「不良」に近い「重」なのかが、良く分かるようになりそうです。

 また、これが一番大きなことのように感じられますが、馬場状態と競走能力についてのデータベースが、これまでより相当充実するのではないでしょうか。
 個々の競走馬毎、あるいは特定の血統のサラブレッド群について、より詳細な情報が蓄積されそうです。

 さらに、競馬場毎の差異も、より具体的に把握できるようになるかもしれません。
 例えば、東京競馬場の「重」と京都競馬場の「重」の違いが、これまで見られなかったような形式で呈示される可能性があります。

 他の国々の競馬において、「馬場状態」についてどのような情報が開示されているのかは知りませんけれども、我が国の中央競馬として、こうした情報を関係者やファンに開示することとしたのは、とても良いことだと思います。

 21世紀は「オープン&フェア」の時代とも呼ばれます。
 情報の開示と公平、が社会全体に求められているのでしょう。

 「競馬と科学」は、様々な分野で日々進歩しているのでしょうから、馬場状態以外の分野でも、情報開示が進むのかもしれません。
 3月4日、中山競馬場2000m芝コースで行われる第55回報知杯弥生賞競走G2の注目馬検討です。

 弥生賞になると日差しが柔らかになります。春が近いのです。
 その柔らかな日差しの中を若駒が疾走するのです。
 幾多の名馬が中山の4コーナーを回ってきたことでしょうか。

 そして弥生賞になると、クラシック戦線が本格化するのです。
 皐月賞、日本ダービーに向かう「道」がはっきりと見えてきます。
 弥生賞はクラシックレースへの王道なのでしょう。

 3歳になったばかりの若駒には、中山の2000mは難しいレースだと感じますが、歴代の優駿達はこの難問をクリアしてきたのです。

 2018年も良いメンバーが揃いました。

 第1の注目馬は、8枠9番のダノンプレミアム。
 G1朝日杯FSを制して、3連勝で臨むのですから、「大本命」です。2歳王者を決めるレース・朝日杯の勝ち方も「圧勝」でしたから、順調に来ていれば、この馬が勝つ可能性が高いと思います。

 第2の注目馬は、1枠1番のオブセッション。
 2戦2勝。前走シクラメン賞の1800m・1分45秒6のタイムは2歳馬のレコードでした。一瞬の脚では無く、「良い脚を長く使える」ところも距離が伸びて力を発揮出来そうです。世代の主役の一頭になるのでしょう。

 第3の注目馬は、7枠8番のワグネリアン。
 こちらも3戦3勝。前走のG2東京スポーツ杯2歳ステークスも2着馬に3馬身差の快勝でした。安定感十分のレース振りは、まるで古馬の様です。

 この3頭は、2018年クラシックレースの骨格を成すのではないかと思います。

 それにしても、3頭共ディープインパクトの産駒です。
 2007年から種牡馬としての活躍が始まり、2012年から2017年まで6年連続リーディングサイアーという驚異的な成績を続けてきていますが、15歳を超えてもその勢いは衰えを知らないのです。

 日本競馬における「ディープインパクト系」の時代はまだまだ続くのでしょう。
 アイルランドの調教師エイダン・オブライエン(48歳、エイダン・オブライエン厩舎)は、1997年から2006年まで10年連続でアイルランド競馬平地リーディングトレーナーを獲得し、2001年・2002年にはイギリスの同リーディングトレーナーも獲得しています。
 この頃のAオブライエン調教師の勢いは、凄まじいものがありました。

 こう書くと「過去の栄光」のように聞こえてしまうかもしれませんが、リーディングトレーナーを獲得しなくなってからのAオブライエン調教師の方が、欧州競馬全体へのインパクトが一層強くなっているように感じられるところが、素晴らしいと感じます。

 例えば、2017年の所謂「欧州三大レース」の様子を観てみましょう。

 6月3日に行われた英ダービーは、ウイングスオブイーグルス号が勝利を収めました。2着はクリスオブモハー号でした。この両馬の調教師がAオブライエンなのです。
 それどころか、Aオブライエン厩舎からは、このレースに6頭が出走しています。全18頭の1/3がAオブライエン調教師の管理馬だったのです。

 7月29日に行われたキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスは、10頭が出走し、エネイブル号が制しましたが、このレースの3着・アイダホ号を始めとして3頭がAオブライエン調教師の管理馬でした。

 10月1日の凱旋門賞には18頭が出走してきました。そしてエネイブル号がキングジョージに続いて優勝しましたが、このレースにもAオブライエン調教師は5頭を送り出しています。
 ちなみに、2016年の凱旋門賞では、Aオブライエン調教師は3頭を出走させ、その3頭(ファウンド号、ハイランドリール号、オーダーオブセントジョージ号)が1~3着を独占しました。信じられないような成績を収めたのです。

 欧州の大レースの出走馬の1/3~1/4を常時送り出し、好成績を収め続けているように見えるというのは、驚異的というか奇跡的な活躍と言った方が良さそうです。

 「良い馬を預かっている」ことは間違いないのでしょうが、いくら良い馬を沢山預かっているとしても、これ程の成績を残し続けるというのは尋常なことでは無く、Aオブライエン調教師および厩舎スタッフの「極めて高い能力」は疑いようがなさそうです。

 加えて、自身が管理し2001年の英ダービー・愛ダービーの2ダービー制覇に輝いたガリレオ号の産駒により、素晴らしい成績を残している(例えば2016年の凱旋門賞1~3着は全てガリレオ産駒)ことを考え合わせると、「ガリレオ産駒の調教に精通している」ことも間違いないのでしょう。

 欧州競馬には、20年以上に渡って、Aオブライエン旋風が吹き続けているのです。
 12月24日の有馬記念競走はキタサンブラックが完勝しました。
 見事な引退レースでした。

 スタートから先頭に立ったキタサンブラックは、4角を先頭で回ると、直線でも二の脚を使って、2着のクイーンズリングに1と1/2馬身差を付けてゴールイン。
 一度も先頭を譲ることなく2500mを駆け抜けました。

 直線に入ると、Cルメール騎手、Hボウマン騎手、Mデムーロ騎手を乗せた3頭が襲い掛かりましたが、「追いつかれそうで追い付かれない」「抜かれそうで抜かれない」という、キタサンブラックの持ち味が如何なく発揮されたのです。

 彼が走るどのレースでも観られることですが、このレースでも1900m~2100mが11秒7、2100m~2300mが11秒2、2300m~2500mが12秒3と、それぞれのハロンのペースは大きく変動しているにもかかわらず、キタサンブラックと追い上げてくる3頭の差は「詰まりそうで詰まらない」という状況で、「まるで4頭が同じ速度で走っているかのよう」に見えるのです。これが、キタサンブラックの競馬なのでしょう。
 なかなか出来ないというか、不思議な走りを魅せてくれるサラブレッドなのです。

 鞍上の武豊騎手の手綱裁きも絶妙でした。
 900m~1300mの2ハロンを、13秒3と13秒2というスローペースでクリアして、キタサンブラックのエネルギー消費を抑えました。
 スターホース15頭を相手にしての、見事な走りでしょう。

 2周目の向こう正面を走る16頭のサラブレッドが、冬の夕陽に映えました。
 一団となって疾駆する姿は、正に日本競馬最高峰のレースを表していました。
 そして、騎手服のカラフルな色彩が眼に焼き付いたのです。

 「綺麗だな」と呟きました。

 有馬記念2017は、本当に鮮やかな競走でした。
 2017年も最後の大レースを迎えました。

 「有馬」は好きな馬を買え、という言葉があります。

 もともとファン投票をベースにしたオールスターレースですから、ファンに支持された馬が出走してくる形式です。

 何故ファンに支持されているかというと、その年のレース、特にG1レースでファンの印象に残る走りを魅せた、大抵の場合好成績を残したということに他なりませんから、G1レースで勝ち負けの勝負が出来る「実力馬」が集うレースということになります。

 ということは、どの馬が勝っても不思議は無いメンバーということになりますので、「有馬は好きな馬を買え」ということになるのでしょう。

 そう考えながら、2017年の出馬表を眺めました。

 今年は、いつもとは少し違う景色。
 「キタサンブラック1強」の空気が色濃いのです。

 ファン投票2位のサトノダイヤモンド、4位のレイデオロ、6位のマカヒキ、7位のキセキ、8位のソウルスターリング、10位のゴールドアクター、らが出てきていないということもあるのでしょうが、やはり「引退レース」の重みが響き渡っているのでしょう。

 キタサンブラックの有終の美を観たいというファンの気持ちが表れているのです。

 とはいえ、レースを、それも2017年を締めくくるG1レースを観る以上は、キタサンブラックを倒す可能性がある馬を探すことも、大事なことでしょう。

 なかなか難しいことですが・・・。

 第一の注目馬は、6枠12番のサトノクラウン。
 当日は馬場も良さそうですから、キタサンブラックを倒すとすれば地力の高い馬ということになります。今年、香港ヴァーズと宝塚記念というG1レースで魅せてくれた「強さ」をここでも期待します。

 第二の注目馬は、7枠13番のミッキークイーン。
 2015年のオークス馬もこのところなかなか勝ち星に恵まれませんが、前走エリザベス女王杯のゴール前の脚色は、久し振りの切れ味でした。中山でもあの脚を披露できれば、チャンスがありそうです。

 第三の注目馬は、3枠6番のサトノクロニエル。
 前走チャレンジカップG3は、デニムアンドルビーらとの大接戦を制し、1番人気に応えました。晩成のハーツクライ産駒、本格化のレースになってほしいものです。

 もちろん、有馬記念2017の主役はキタサンブラックです。
 圧倒的な一番人気になるでしょう。

 ラストランをじっくりと観戦させていただきます。
 12月11日、JRAから「武豊騎手の2017年度ロンジンIFHA国際功労賞受賞について」が報じられました。

 武豊騎手、そして日本競馬界にとって、素晴らしい受賞です。

① ロンジン賞の重み

 スイスの時計メーカー・ロンジン社は、世界の競馬に様々な面で関わりを持っています。
 例えば、「ロンジン・ワールドベストホース・ランキング」は世界中のサラブレッドに「ハンディキャップ」という形でレーティングを行いランキング付けするもので、こうした格付けとしては、世界で最も権威のあるもののひとつでしょう。

 そのロンジン社が、2013年6月に国際競馬統括機関連盟(IFHA)とオフィシャルパートナー契約を結び、IFHA国際功労賞を設立したのです。
 「国際競馬において顕著な功績を残し、競馬発展の為に多大な貢献を齎した競馬関係者」に贈られる賞なのです。

 世界中のホースマンにとって、とても名誉ある賞です。
 他のスポーツに例えれば、「世界競馬殿堂入り」といったレベルの賞なのではないでしょうか。

② 世界で6番目、日本初の受賞

 前述のように2013年設立という新しい賞ですから、これまで2013~16年の間に5名(内ひとつは「家」)しか受賞していません。(フランス1名・1家、アメリカ1名、アイルランド1名、チリ1名)

 武豊騎手の受賞は、日本人初であり、世界でも6番目なのです。
 競馬先進国たる欧州各国、アメリカ合衆国他で、数えきれないほどのホースマンが日々、競馬に打ち込んでいることを思えば、日本のホースマンが6番目に受賞したというのは、とても早いと感じますし、武騎手の功績の偉大さを改めて感じます。

③ 世界8か国で100勝以上

 武騎手がJRAで3900勝以上の勝ち鞍を挙げ、重賞勝ち322、G1勝利74、23年連続G1レース勝利等々、我が国のJRA競馬騎手の記録のほとんどを手にしていることは周知のことですが、国際舞台での活躍も見事の一言です。

 イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、UAEなど世界8か国の競馬場で通算100勝を超える勝利を手にしています。
 G1レースでも数々の好騎乗を魅せてくれています。
 1998年のモーリス・ド・ゲスト賞のシーキングザパールや2001年香港ヴァーズのステイゴールド、2007年ドバイ・デューティフリーのアドマイアムーンの勝利などは、本当に印象的でした。

 それらのレースにおける活躍はもちろんとして、競馬場や厩舎、トレーニングセンターなどにおける、武豊騎手の立ち居振る舞い、良好なコミュニケーション、日本競馬文化の伝播、等々が、世界中の一流ホースマン達から高い評価を得ていたことも特筆されるべきことなのでしょう。

 地域的にも、人間的にも、武騎手の極めて幅の広い活動・活躍が、今回の受賞につながったことは間違いないと思います。

 武豊騎手が、前述の8か国の言葉にどれくらい精通しているのかは知りませんけれども、外国語が使えるからコミュニケーションが取れ、仕事が出来るといったものでないことは、皆さん良くご存じの通りでしょうし、逆に苦手であっても、真のコミュニケーション創りに本質的には支障が無いことも、明らかなことです。

 良好なコミュニケーションのための「人柄」「人格」「知恵」が、武豊騎手に備わっていることも、間違いのないところなのでしょう。
 これらの要素をベースにして、世界トップクラスの騎乗技術や知見があればこそ、「世界競馬の発展の為に多大な貢献」が出来るのです。

 今回の受賞により、武騎手は世界競馬界における「日本競馬の看板」となりました。

 というか、もともと看板だったものが、明示されたと言った方が良いのかもしれません。
 12月17日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第69回朝日杯フューチュリティステークスFS競走G1の注目馬検討です。

 2017年の2歳王者を決めるレースです。今年は牝馬の挑戦はありませんでした。

 「2強対決」という印象です。

 11月4日に行われた京王杯2歳ステークスG2では、タワーオブロンドンが2着に2馬身差を付けて完勝しました。「2馬身」は大きな差ですから、現時点ではこのレースに出ていた馬たちとの力量比較は済んでいると思います。

 また、10月7日のサウジアラビアロイヤルカップG3では、ダノンプレミアムがレコード勝ちを収めました。マイル戦における圧倒的なスピードを示したのです。

 今年の朝日杯FSの出走馬を観ると、この2頭の力が抜けていると思います。
 共に枠順にも恵まれました。

 16頭立てとフルゲートにならなかった要因のひとつも、この2頭の強豪馬の存在が有るのでしょう。

 この2頭に割って入る馬を探すのがポイントとなりそうです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠3番のタワーオブロンドン。
 レイヴンズパス産駒。510㎏を超える大型馬ですが、バランスの良い馬体です。前述のように、前走・京王杯2歳Sは完勝でした。2走目のクローバー賞ではダブルシャープの大駆けにあって2着に敗れましたが、それ以外のレースではとても安定した走りを魅せています。軸馬です。

 第二の注目馬は、1枠1番のダノンプレミアム。
 ディープインパクト産駒。ピークは過ぎたという見方もあるディープですが、いまだに2歳競馬において他の追随を許さぬ成績を残しています。凄い種牡馬です。
 そのディープの現時点の2歳代表がダノンプレミアムです。いかにもスピードのありそうな馬体。2戦2勝。となれば、勝ち負けのレースが期待されます。

 第三の注目馬は、5枠10番のステルヴィオ。
 ロードカナロア産駒。新種牡馬としてのロードカナロアの活躍は見事なものですが、重賞ではなかなか活躍できていないのも事実。
 前走サウジRCではダノンプレミアムのレコード勝ちの前に1と3/4馬身敗れましたが、この馬も十分なスピードを披露しました。
 展開次第では、その「勝負強さ」が活きるかもしれません。

 今回は以上の3頭に期待します。

 門別から来た2頭、ダブルシャープとイシマツの走りも楽しみです。(外枠は残念ですが)
 2014年のきさらぎ賞G3を勝ち、クラシック戦線で有力候補の一頭とされていたトーセンスターダム(6歳馬)が、今シーズンオーストラリアのG1レースで2勝しました。

 日本のG1では、皐月賞11着、日本ダービー16着、菊花賞8着、宝塚記念12着と好成績は残せなかったトーセンスターダムでしたが、2年連続でオーストラリアに遠征した後、2016年4月に「移籍」(ダレン・ウイアー厩舎)したのです。
 新天地での走りに賭けたというところでしょうか。

 そして、6戦して2着2回・3着1回の後、2017年10月14日のG1トゥーラックハンディ競走(芝1600m)に優勝し自身初のG1勝利を挙げると、11月11日のG1エミレーツステークス(芝2000m)にも勝利して、G1レース2連勝を達成したのです。

 6歳の秋になって本格化した、急に強くなったとは考えにくいので、もともと適性があった豪州競馬に慣れてきたと観る方が良いように思います。
 トーセンスターダムは、もともと日本競馬より豪州競馬に向いていたのかもしれません。

 また、豪州競馬界は短距離馬の層は厚いが、中距離馬・長距離馬の層は薄いとも言われます。

 今回のトーセンスターダムの活躍は、日本馬の活躍の舞台を世界に広げる、ひとつのモデルケースとなりそうです。
 サラブレッドのロジスティック技術の向上も相まって、「より適性の有る国で、馬場で走る」という選択肢が増えたのです。

 我が国の競馬関係者にとっても、たとえ日本競馬で好成績を挙げられなかったとしても、○○国の競馬に向いているかもしれないと考えて、戦いの場を変えることができるようになったのです。

 各々の国の各々の競馬場への向き不向きの情報が、今後はどんどん蓄積されていくことでしょう。とても大切なノウハウです。

 ディープインパクト産駒のトーセンスターダムが豪州で種牡馬になる様なら、ディープの血がオーストラリアでも根付いて行く可能性があります。

 これも間違いなく、「日本競馬の国際化」のひとつの道なのです。
 12月10日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第69回阪神ジュベナイルフィリーズ競走G1の注目馬検討です。

 今年も2歳女王決定戦に18頭が出走して来ました。フルゲートです。

 毎年同じことを書いて恐縮ですが、この時期の牝馬となればコンディションが安定しない上に、1勝馬も登場しますから地力も不明確ですから、予想はとても難しいのです。
 何となく好きな馬、何かを感じさせてくれる馬を選ぶということになるのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、6枠11番のラッキーライラック。
 オルフェーヴル産駒。2戦2勝です。前走アルテミスステークスG3はサヤカチャンに3/4馬身差で優勝しました。若いのに勝負強いという感じ。勝ちどころを知っているように見えます。

 第二の注目馬は、8枠18番のロックディスタウン。
 オルフェーヴル産駒。2戦2勝です。前走札幌2歳ステークスG3では牡馬を相手に接戦を制しました。大外に回ったのは少し不利でしょうが、現状では最も安定していると観ます。

 第三の注目馬は、7枠14番のノーブルアース。
 ハーツクライ産駒。前走の赤松賞は僅差の6着に敗れましたが、デビュー戦は牡馬を相手に5馬身差の圧勝でした。ここまで「突き抜ける」馬が少ない印象の世代の中で、圧倒的な力を見せていただきたいものです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 「オルフェーヴル産駒がどのようなレースを魅せてくれるのか」がこのレースのポイントだと思います。
 12月3日、中京競馬場ダート1800mコースで行われる、第18回チャンピオンズカップ競走G1の注目馬検討です。

 今回も「2017年のダート王」を目指して、16頭が出走してきました。
 現在の日本ダート競馬の強豪馬が概ね顔を揃えたレースとなっていますから、日本一決定戦に相応しいと感じます。

 これだけのメンバーが揃ってくると、まずは「現在の調子」が良い馬をピックアップすることになります。

 続いては、「中京のダート」への相性がポイントでしょう。
 何度も書いて恐縮ですが、「砂馬場」が存在した日本の競馬場のダートコースは、競馬場によって微妙に異なると感じられるからです。

 さて、注目馬検討です。

 第一の注目馬は、4枠8番のグレンツェント。
 中京で行われた、今年1月の東海ステークスG2を快勝しています。前走JBCクラシックG1は5着に敗れていますが、中京との相性の良さを評価したいと思います。

 第二の注目馬は、7枠14番のサウンドトゥルー。
 前年のこのレースの覇者が、前走JBCクラシックG1も勝ちましたので、軸馬としてはこの馬でしょう。毎年この季節になると調子を上げている感じです。

 第三の注目馬は、1枠2番のケイティブレイブ。
 6月に大井の帝王賞G1に勝って本格化した様子です。G1レースの常連となりました。このレースを勝つようなら、今後のダート界の中心馬となるのでしょう。

 今回は以上の3頭に注目します。

 両7歳馬、コパノリッキーとアウォーデイーの走りも楽しみです。
 ダート界の今後を占うレースとなるのでしょう。
 2017年のブリーダーズカップ・クラシック競走G1(サラ3歳以上ダート10ハロン)は、11月4日、アメリカ合衆国カリフォルニア州のデルマー競馬場で行われ、4歳牡馬のガンランナーが2着に2馬身以上の差を付けて快勝しました。

 ガンランナーは、これで今年6月からG1レース4連勝となりました。
 3月のドバイワールドカップG1でアロゲートの2着に敗れて以来、連勝を続けていますので、「ついに本格化」という印象です。

 2016年のケンタッキーダービーで3着に入るなど、世代トップクラスの力は見せていましたが、なかなかG1に優勝することが出来なかったガンランナー(Gun Runner)でしたが、4歳になっての充実ぶりは目覚ましく、現時点での「世界最強馬」との見方もありますし、通算18戦11勝(G1・5勝)となれば、種牡馬キャンディライドの代表産駒としての役割、良血を受け継ぐ使命も果たさなければならないのでしょう。

 ガンランナー号、父キャンディライド、母クワイエットジャイアント、母の父ジャイアンツコーズウェイ、通算18戦11勝の現役馬です。

 キャンディライドはアルゼンチン馬で、通算6戦6勝(G1・3勝)の無敗馬です。
 とはいえアルゼンチン馬ですから、現役時代の前半の評価は高くは無かったのでしょうが、キャリア5戦目のG2と6戦目のG1パシフィッククラシックステークスをアメリカで走って連勝して、種牡馬入りしました。

 キャンディライドの父はクリプトクリアランス、アメリカ馬で通算44戦12勝(G1・4勝)と良く走る馬でしたが、超一流の成績という訳ではなかったと思います。クリプトクリアランスが種牡馬として活躍することが出来たのは、その父ファピアノが大種牡馬ミスタープロスペクターの直仔であったことが大きかったのでしょう。

 ガンランナーは、ミスタープロスペクター→ファピアノ→クリプトクリアランス→キャンディライドと続く血脈の中で、アルゼンチンを経てアメリカに戻ってきた「血統」なのであろうと思います。

 この事実は、現在の「アルゼンチン競馬」の力も示しているのでしょう。

 キャンディライドは、アルゼンチンで4戦4勝の実績を引っ提げてアメリカ競馬に挑戦したのです。そして、アメリカでも2戦2勝でした。
 アルゼンチン競馬界にとっても、嬉しい活躍だったことでしょう。
(日本の無敗馬が、アメリカの重賞を戦っても無敗であったなら、どんなに嬉しいことでしょうか)

 ちなみに、ガンランナーの母の父ジャイアンツコーズウェイは、主にヨーロッパで走ったアメリカ産馬。通算13戦9勝・2着4回、生涯2着を外さずG1を6勝という名馬です。
 2000年のセントジェームズステークスからアイルランドチャンピオンステークスまでのG1・5連勝の時期には「世界最強馬」の名を欲しい儘にしました。そして2000年のカルティエ年度代表馬に輝いたのです。
 我が国に、世界中の大レースの映像が沢山入ってくるようになった時期以降の活躍馬ですから、ご存知の方も多いと思います。
 
 2017年のブリーダーズカップ・クラシックに優勝したガンランナーの、今後の競走馬としての活躍、そして種牡馬としての活躍が大いに期待されるのです。
 11月26日、東京競馬場芝2400mコースで行われる、第37回ジャパンカップ競走G1の注目馬検討です。

 メンバーが揃いました。
 現在の日本競馬における「2400mレースの覇者」を決めるのに相応しいメンバーが揃い、加えてヨーロッパ勢を主体とした外国馬も多士彩々。
 華やかな雰囲気が一杯です。

 この距離の現役最強馬であろう前年の覇者・キタサンブラック、3歳牡馬の代表・日本ダービー馬のレイデオロ、3歳牝馬の代表・オークス馬のソウルスターリング、2017年上半期の総決算・宝塚記念を制したサトノクラウン・・・。
 王者キタサンブラックに挑む、2400mのG1を「今年勝った馬」がズラリと並びました。

 11月1日に行われたバイエルン大賞(ドイツ・G1)の優勝馬ギニョール、そのレースの2着馬・凱旋門賞2017の7着馬イキートス、オーストラリアの2400mG1を10月に勝っているブースタイム、7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスG1の3着馬アイダホ・・・。
 外国馬では、アイダホとギニョールが強力だと思います。

 21世紀に入り、日本馬のレベルアップもあって、海外馬が「固い日本の馬場・高速競馬」になかなか対応できない状況が続いていますから、今回も日本馬中心のレースとなりそうですが、一方で、今秋の長雨によりさしもの府中の芝も例年になく傷んでいますから、現在の東京競馬場コースは「力の要る馬場」になっていることも事実です。
 力の要る馬場となれば、深い芝コースで走っている海外勢が有利でしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、1枠2番のレイデオロ。
 6戦5勝という安定感を誇ります。また、レース間隔を取って大事に使われている印象もあります。軸馬となればこの馬でしょう。

 第二の注目馬は、2枠4番のキタサンブラック。
 現在の日本最強馬です。超不良馬場の天皇賞(秋)も堂々と押し切りました。懸念があるとすれば、その疲労残りでしょうが、回復しているとの報道も多いので、勝ち負けの勝負を魅せてくれそうです。

 第三の注目馬は、6枠12番のサトノクラウン。
 香港ヴァーズG1に勝ち、宝塚記念にも勝ち、天皇賞(秋)は僅差の2着となれば、実力は折り紙付き。ここでも勝ち負けの勝負を披露してくれることでしょう。

 「本命サイド」の選定となっていますが、これだけメンバーが揃った中で、レース展開を予想すれば、どうしてもこうなってしまいます。穴党の方には、お詫び申し上げる次第です。

 「2017年の年度代表馬を争うサラブレッド達」の「力勝負」が、本当に楽しみです。
 11月19日、京都競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第34回マイルチャンピオンシップ競走G1の注目馬検討です。

 今年も「秋のマイル王」の栄誉を目指して、18頭のフルゲートとなりました。

 一見して「混戦」という印象です。
 そもそも現在のマイル戦線は、絶対的な力量を保持する馬が居ない中で、古馬・3歳馬が入り混じったメンバーですから、難しい訳です。

 加えて、「ベテラン馬」が頑張っているなとも感じます。
 イスラボニータ(23走)、サトノアラジン(22走)、レッドファルクス(25走)の6歳陣は強力。
 いずれもG1ホースであり「無事これ名馬」の域に達しているでしょう。

 3歳陣は、アメリカズカップ、サングレーザー、レーヌミノル、ジョーストリクトリ、ペルシアンナイトと5頭が挑戦してきました。

 こうしてみると、本来中心となるべき世代である4歳陣、5歳陣が少し薄いのかな、とも思います。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、6枠12番のイスラボニータ。
 2014年の皐月賞馬ですが、6歳になっても元気いっぱい。大きな故障も無く走り続けています。良馬場のマイル戦なら「安定感抜群」でしょう。勝ち負けの勝負はしてくれるものと思います。

 第二の注目馬は、6枠11番のエアスピネル。
 サトノダイヤモンド、マカヒキ、リオンディーズらとともに「最強世代」を形作ってきた1頭です。ようやく「この馬の番が来た」といったところでしょう。強力な決め手がないところが弱点ですが、いつも一生懸命走ってくれますので、やはり勝ち負けの勝負はしてくれるものと思います。

 第三の注目馬は、8枠18番のペルシアンナイト。
 皐月賞2着馬の力を見せる時でしょう。今注目のハービンジャー産駒。Mデムーロ騎手の騎乗にも期待します。

 サトノアラジンは前走の超不良馬場の疲労残り、レッドファルクスはやはり少し距離が長いかなと思います。
 3着までなら、前走を圧勝したアメリカズカップが気になります。

 京都の長い直線、ゴール直前まで競り合いが続きそうです。
 11月12日、京都競馬場芝外回り2200mコースで行われる、第42回エリザベス女王杯競走G1の注目馬検討です。

 メンバーが揃いました。

 まさに「2017年秋の最強牝馬決定戦」に相応しいメンバーです。

 まずは3歳牝馬陣。秋華賞2017の1~3着が出てきました。こういう年も珍しいのではないでしょうか。
 続いて古馬牝馬陣。
 4歳のヴィブロスがドバイターフ優勝、クロコスミアが府中牝馬S優勝。
 5歳のルージュバックがオールカマー優勝。
 7歳のスマートレイアーが京都大賞典優勝、と好成績を引っ提げての出走です。

 特にヴィブロス、ルージュバック、スマートレイアーは、牡馬一線級を相手にしての優勝ですから、相当強い布陣です。

 各馬が順調に来ているということですが、調教師、厩務員等の関係者の皆さんのご努力が実を結んでいるということでしょう。

 多士済々の難しいレースとなりました。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、8枠16番のヴィブロス。
 2000m超のレースを走ったことが無いところは気になりますが、ドバイターフの末脚が印象的でした。前走府中牝馬ステークスは太目残りと観ます。やはり、世界の強豪馬を倒した力が、最後に物を言うのではないでしょうか。

 第二の注目馬は、8枠17番のルージュバック。
 オークス2015で2着の素質馬が、ようやく本格化したと見ます。京都・外回りの長い直線で実力を披露してくれることでしょう。

 第三の注目馬は、3枠5番のモズカッチャン。
 前走秋華賞は、Mデムーロ騎手にしては珍しく仕掛けが早かった感じがします。実力馬ですので、しっかり乗ればチャンスはあります。

 上がり馬も居ますが、これだけメンバーが揃うと苦しいのではないでしょうか。

 パンとした馬場でのレースを期待しています。
 1975年にイギリスのエリザベス女王が来日し、それを記念して1976年に、それまで「ビクトリアカップ」として施行されていたレースを「エリザベス女王杯」と名付け、第1回として開催されたことは、以前の記事にも書きました。

 同時に、桜花賞、オークスと共に、秋の最強3歳牝馬決定戦と位置付けられ、この3レースを勝ったサラブレッドを「牝馬三冠」と呼ぶことになったのです。

 この取扱いは1995年まで続きました。
 「2400mのエリザベス女王杯」が20年間に渡って、3歳牝馬限定レースだったのです。
 1996年以降は、秋華賞が「牝馬三冠」の対象レースとなり、距離も2200mに短縮されて、3歳以上牝馬による秋の最強牝馬決定戦となり、現在に至っています。

 さて、1976年の第1回レースに優勝したのが、ディアマンテでした。

 この年の牝馬クラシック路線は、アローエクスプレスの娘・テイタニアが桜花賞とオークスを快勝していましたから、いきなりの「牝馬三冠」誕生かと注目されていました。
 私もテイタニアが最有力だろうと観ていたことを覚えています。

 当日の京都競馬場は、前日の雨の影響が残り「やや重」馬場でした。
 シービークイン(三冠馬ミスターシービーの母)が逃げを打ち、直線の叩き合いでディアマンテが抜け出して、2着のニッショウダイヤに2馬身差を付けて、ディアマンテが優勝したのです。3着フジエクスプレス、4着にテイタニアが入り、5着はスカッシュソロンでした。

 ディアマンテとテイタニアは、共に稲葉幸夫厩舎所属でしたので、「稲葉厩舎は2頭で牝馬三冠」とも言われました。

 ディアマンテは410kg台の小柄な黒鹿毛のサラブレッドでした。「いつも一生懸命走る」馬でもありました。ディアマンテは、このレースでその名の通り(スペイン語でダイヤモンドのこと)、燦然と輝いたのです。
 
 少し逸れますが、馬体重「410kg台」というと、現在ではとても小柄という印象ですが、当時の牝馬なら少し小柄といったところでしょう。
 このレースの上位馬を見ても、2着のニッショウダイヤが430kg、3着のフジエクスプレスが454kg、4着のテイタニアが440kg、5着のスカッシュソロンが412kg、10着のカミノロウゼンは392㎏となっています。
 当時は、牝馬なら420kgから430kg位で、いかにも「ほっそり」としていて、直ぐに牝馬と分かる馬が多かったと思います。
 1975年の牝馬二冠・テスコガビーは480kg台で走りましたが、こちらの方が例外的に、とても大きな牝馬だったのでしょう。

 我が国の牝馬が大型化するのは、1990年代にヒシアマゾンやエアグルーブが活躍するようになってからだと思います。

 話を戻します。

 ディアマンテは、凱旋門賞馬トピオの産駒でした。同期のシービークインもトピオ産駒です。そしてこの2頭が、我が国におけるトピオの代表産駒だと思います。

 ディアマンテ号、父トピオ、母アテナ、母の父パーソロン。通算成績28戦6勝。主な勝ち鞍:エリザベス女王杯、福島記念。ちなみに6勝は全て「重」か「やや重」馬場でした。間違いなく「重巧者」だったのです。

 ディアマンテは1999年に亡くなりました。26歳でした。
 その前年には、同じ厩舎のライバルであったテイタニアが他界しています。
 1976年の牝馬三冠レースを争った、ディアマンテとテイタニアは、仲良しだったのではないかと、勝手に想像しています。
 2017年10月29日、雨降りしきる東京競馬場で行われた、第156回天皇賞(秋)は、一番人気のキタサンブラックが優勝しました。

 不良馬場、それも相当酷い馬場でしたが、キタサンブラックは4角で内一杯を突いて先頭に立ち、サトノクラウンの追い上げを「クビ」差押さえての勝利でした。
 いかにもキタサンブラックらしい、素晴らしい粘り脚でした。

 前走宝塚記念の9着で「走る気が失せたか」と感じていましたが、それは「大間違い」でした。彼の闘争心は、いささかも衰えていなかったのです。
 畏れ入りました。

 スタートは出遅れました。ゲートに突進してしまい、ぶつかったと、鞍上の武豊騎手がレース後にコメントしていました。
 出遅れ後は落ち着いた様子で、コース内側を走り続け、徐々に先頭集団への追い付きを図りました。
 特に、大欅前後で一気に前方に進出した形。

 脚が長く飛びが大きい馬は不良馬場には向いていない、と言われていますが、キタサンブラックは十分に不良馬場に適応していました。
 そう言えば、あのハイセイコーも大柄で飛びが大きな馬でしたが、重い馬場では別格の強さを魅せていました。飛びの大きさと重・不良馬場への適性とは、必ずしも関連性が無いということになりそうです。
 要は、「走り方と筋力」なのでしょう。

 これで、2017年の天皇賞(春)と(秋)を連覇したキタサンブラックは、史上2頭目の「天皇賞3勝馬」ともなりました。
 「日本競馬史上にその名を刻む優駿」となったのです。

 この後は、ジャパンカップと有馬記念に走るとのこと。

 歴史的名馬の残り2走に注目しましょう。
 10月29日、東京競馬場芝2000mコースで実施される、第156回天皇賞(秋)競走G1の注目馬検討です。

 我が国の古馬最高の栄誉を目指して、今年も18頭が出走して来ました。フルゲートです。

 天皇賞(秋)を見る時いつも思うのは、2000mという距離が絶妙というか微妙であるということ。
 マイルのスペシャリストでもギリギリ対応できそうですし、2400mに強い馬には少し短い感じ。悩ましい距離なのです。
 加えて「府中の2000m」ですから、直線が500メートメ以上あり、どちらかと言えばスピードよりもパワーが必要な気がします。

 さて、今年のレースで最も留意しなくてはならないのは「キタサンブラック」の取捨選択でしょうか。
 既にG1レースを5勝し、2016年の年度代表馬ともなっている、我が国を代表するサラブレッドです。その強さは折り紙つき。
 一方で、前走の宝塚記念では1番人気で9着と、久し振りに大敗を喫しました。

 これが、2016年10月の京都大賞典G2からの「使い詰めによる疲労残り」が原因なのか、馬自身が「走る気を無くしてしまったのか」がポイントとなりそうです。
 私は、後者ではないかと考えています。

 キタサンブラックは気合で走るタイプだと思います。20世紀風に言えば、「根性」で走るのです。多くの場合、最後の直線で先頭に立ち、追い上げてくる馬達との競り合いとなりますが、キタサンはなかなか抜かせない。
 サトノダイヤモンドに交わされてしまった有馬記念2016でも、「敗れて尚強し」でした。

 そのキタサンが、宝塚記念2017では直線でズルズルと後退したのです。「もういいよ」と言いたそうなレースでした。
 「火を落としてしまった」キタサンブラックは、もう好走できないのではないかと感じています。

 一方、他の馬の検討に際しては、コンディションを重視したいと思います。
 頭書のように、府中の2000mはとてもハードなコースですので、調子の良くない馬では乗り切れないと考えます。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、1枠2番のサトノクラウン。
 2016年12月、香港ヴァーズG1を快勝してから好調を維持しています。前走の宝塚記念も勝ち切りました。2000mから2400mであれば、現在最も安定した力を魅せてくれるサラブレッドでしょう。

 第二の注目馬は、2枠3番のネオリアリズム。
 前走4月の香港QE2世C・G1を勝ちました。少し間は空きましたが、遠征疲れを取るには、良い頃合いでしょう。6歳になって本格化した力を示していただきたいものです。

 第三の注目馬は、2枠4番のリアルスティール。
 前走のG2毎日王冠を快勝しました。調子は一番よさそうです。この馬には、府中の2000mは少し長い感じですが、コンディションの良さでゴール前の叩き合いに持ち込み、粘りの競馬を魅せていただきたいものです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 一発大駆けがあるとすればソウルスターリングでしょうが、前走で牡馬の力を見てしまいましたので、気後れしていないか心配です。
 このところ、闘争心が萎えてしまったかのようなレースを続けて居るマカヒキのレース振りも気になるところではあります。

 雨降りが多い2017年の秋競馬ですが、明日はしっかりとした馬場でレースが行われて欲しいものです。
 10月22日、京都競馬場芝外回りコースで開催される、第78回菊花賞競走Gの注目馬検討です。

 三冠最後のレースに、今年も18頭が出走して来ました。フルゲートです。
 多くの出走馬にとって初体験となる3000mという長距離戦ですから、長い歴史においても数多くのドラマが生まれて来ました。
 ただでさえ、予想が難しいレースなのです。

 これに加えて、今年は「重い馬場」が加わりました。
 連日のように降り続く雨、レース当日は台風の接近も有って大雨の可能性も有りますから、「不良」馬場となるかもしれません。
 深い芝の不良馬場となれば、過去の戦績は殆ど参考にならないと感じます。

 今回は、「不良馬場」に適応できるかもしれない馬を選ぶことにします。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、5枠10番のベストアプローチ。
 英国ダービー馬ニューアプローチの産駒です。重いエプソム競馬場のダービーを制した父親の力量に期待します。
 青葉賞G2や日本ダービーでの戦い振りから、相応の地力も備わっていると思います。

 第二の注目馬は、8枠17番のプラチナヴォイス。
 米国三冠レースで2着2回のエンパイアメーカー産駒です。パワーが必要なアメリカのダートコースで活躍した父親、既に大種牡馬の仲間入りをしている父親の力に期待します。
 スプリングステークスG2や皐月賞、前走セントライト記念G2の走りは、同期上位の力を示しています。

 第三の注目馬は、1枠1番のブレスジャーニー。
 エンパイアメーカー産駒のブレスブランの仔です。エンパイアメーカーの血統を日本に入れようとして輸入されましたが、そのエンパイアメーカー自身が日本に輸入された形。
 休養明けの1戦となりますが、2歳時には東スポ2歳ステークスG3を制しています。
 同期トップクラスの馬の復活と見たいところです。

 今回は以上の3頭に注目します。

 もともと「実力が拮抗している」と言われてきた今年の3歳牡馬陣です。
 この馬場では、どんな展開になるのでしょうか。
 10月15日、京都競馬場芝2000mコースで開催される、第22回秋華賞競走G1の注目馬検討です。

 オークス馬ソウルスターリングが毎日王冠G2に回りましたので、やや混戦模様のレースとなりました。

 オークス経由の馬達、モズカッチャン、ディアドラ、リスグラシュー、ブラックオニキス、ブラックスビーチらと、その他の路線を進んできた馬達、アエロリット、ファンディーナ、そして上り馬達、ラビットラン、タガノヴェローナ、リガビトスら、の三つ巴の戦いです。

 安定感のリスグラシューか重賞2連勝中のアエロリットが中心となるレースだと思いますが、直線の短い内回りコースですので「自在性」がポイントとなりそうです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠4番のモズカッチャン。
 オークス2着馬ですから、世代トップグループの実力は証明されています。前走ローズSの7着は仕上がり途上と観ます。ソウルスターリング不在のこのレースなら勝ち負けの勝負をしてくれるでしょう。

 第二の注目馬は、1枠1番のアエロリット。
 G1NHKマイルの勝ち馬です。ここまで7戦3勝・2着3回と安定感も十分。このレースの中心となる馬です。前走クイーンSでは2着に2・1/2馬身差を付けての完勝でした。コンディションも上々でしょう。

 第三の注目馬は、1枠2番のラビットラン。
 前走ローズSでは、春の主役達を従えての堂々たるレース振りでした。秋になって本格化したと観たいところです。

 秋華賞2017は、以上の3頭に注目します。

 あとは、全勝馬(3戦3勝)のリカビトスが眼に付きます。
 
 レース当日の京都地方の天候は雨。
 重馬場の影響が気になる所です。
 例年通り、10月の第一日曜日、2017年は10月1日、こちらは例年とは異なりシャンティー競馬場において開催される、第96回凱旋門賞の検討です。

 凱旋門賞については、本ブログでも毎年のように採り上げていますから、その傾向は概ねお分かりのこととは思いますが、少しお浚いをしておきましょう。

① 欧州馬が強い。

 過去95回のレースで、欧州以外の国の調教馬は優勝したことがありません。
 これは厳然たる事実です。

② フランス馬が強い。

 欧州馬の中でも、地元フランス馬が66回優勝していますから、3レースに2レース以上の確率ですので、圧倒的な強さと言って良いでしょう。

 但し、最近の10年では、フランス馬が4勝、アイルランド馬が3勝、イギリス馬が2勝、ドイツ馬が1勝となっていますから、勢力図が拡大しているとも言えそうです。

③ 3歳馬が強く、近年は3歳牝馬の活躍が目立つ。

 国際大レースの中で凱旋門賞に際立つ特徴は「3歳馬の強さ」でしょう。過去59勝もしています。
 これは「斤量の有利さ」が如実に表れている事象でしょう。

 「3歳56.5kg、4歳以上59.5kg、牝馬は△1.5kg」というレギュレーションですから、3歳牡馬は56.5kg、4歳以上牡馬は59.5㎏と、3㎏の斤量差があるのです。相当大きなハンディキャップ差だと感じます。

 これが3歳牝馬となると55㎏ですから、その差は4.5kgとなります。
 そもそも55㎏という絶対値が、こうした大レースでは「軽い」と思いますし、4.5㎏差は大差です。

 さて、以上の傾向から、凱旋門賞2017の出走馬を観ると、明快な本命馬が居ます。
 馬番17番のエネイブル(イギリス)です。

 3歳牝馬のエネイブルは、ここまで7戦6勝・3着1回、特に近時5戦は5連勝、内G1レースを4連勝という抜群の成績です。
 さらに凄いのは、「2400mのスペシャリスト」というところでしょう。
 4連勝のG1レースは、イギリスオークス、アイルランドオークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、ヨークシャーオークスといずれも2400mのレース(イギリスオークスは12ハロン6ヤードですから2420m位になりますが、これは2400mのレースと言って良いでしょう)なのです。

 特筆すべきは、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス2017の優勝でしょう。欧州三大レースの一角を占めるレースであり、牡馬を相手にしての優勝ですから、その価値は重いものです。

 加えて、キングジョージとヨークシャーオークスは「稍重」馬場での優勝ですから、重い馬場になりそうな凱旋門賞2017の馬場にも適性が有ることになります。

 これは「大本命」でしょう。
 コンディションが整っていれば、エネイブルに勝たれる可能性が高いレースだと思います。

 そうなると2着馬・3着馬を探すレースとなりますが、こちらは大混戦です。
 1頭ずつ検討してみると、

・馬番1番のザラック(フランス)
・同4番のユリシーズ(アイルランド)
・同8番のチンギスシークレット(ドイツ)
・同12番のオーダーオブセントジョージ(アイルランド)
・同14番のブラムト(フランス)
・同15番のカプリ(アイルランド)

 が有力かと思います。

 以上から、凱旋門賞2017の注目馬です。

 第一の注目馬は、17番のエネイブル(イギリス)。
 大本命でしょう。

 第二の注目馬は、12番のオーダーオブセントジョージ(アイルランド)。
 牡5歳場ですが、前走のアイルランドセントレジャーG1(2800m)で優勝、直近の5走で優勝3回・2着2回と好調を維持しています。凱旋門賞2016の3着も、シャンティー競馬場への適性を示す材料と考えます。

 第三の注目馬は、14番のブラムト(フランス)。
 2017年のフランスダービー馬です。前走ドーヴィル競馬場のG2で5着と敗れてしまいましたが、それまでは7戦6勝・2着1回、フランス2000ギニーとダービーを連勝しました。フランスの2冠馬なのです。
 凱旋門賞で強いフランス馬の代表格としての活躍に期待します。

 凱旋門賞2017は、以上の3頭に注目したいと思います。

 日本から挑戦する、9番のサトノダイヤモンドと10番のサトノノブレスにも、もちろん期待していますが、「重い馬場のシャンティー」でその能力を発揮するのはなかなか大変だろうとも感じています。

 また、今年のレースでは、もうひとつ注目ポイントが有ります。
 それは「ガリレオ産駒」の活躍です。

 18頭が出走してきたレースですが、ユリシーズ(アイルランド)、アイダホ(アイルランド)、オーダーオブセントジョージ(アイルランド)、セブンスヘブン(アイルランド)、カプリ(アイルランド)、ウインター(アイルランド)、の6頭のガリレオ産駒が並んだのです。

 ガリレオは、以前の記事でも採り上げましたが、2001年のイギリスダービー、アイルランドダービー、キングジョージを3連勝した名馬ですが、このところの産駒の活躍は目覚ましく、2010年以降7年連続でイギリスとアイルランドのリーディングサイアーを獲得しています。大種牡馬サドラーズウェルズの後継種牡馬として、十分な成績を残してきているのです。
 このガリレオの産駒の、凱旋門賞2017における活躍も見逃せません。

 エネイブルの圧勝か、ガリレオ軍団の快走か、地元フランス馬の巻き返しか、それとも日本馬の史上初の優勝か。
 最も聞きたいニュースが「日本馬初制覇」であることは、言うまでもありません。
 中央競馬2017年上半期を締めくくるG1レース、第58回宝塚記念競走の注目馬検討です。

 11頭立てと、少頭数のレースとなりました。

 やはり、キタサンブラック中心のレースとなることは間違いありません。
 大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念と、関西で上半期に行われる、古馬を対象としたG1レースの3連勝がかかります。
 大阪杯がG1に昇格した年に、早くも快挙の報が聞けるかもしれません。

 阪神の2200mとなると、前に行ける馬の方が有利でしょう。一方で、キタサンとしては珍しく外枠を引きましたから、どれくらいの影響があるか興味深いところです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、8枠12番のサトノクラウン。
 距離がピッタリでしょう。前走の6着は、調子が落ちていた(馬体重も12㎏減)と見ています。香港以来の疲れが出たのかもしれません。今回はキッチリと仕上げてきてくれることでしょう。

 第二の注目馬は、5枠5番のシュヴァルグラン。
 ジャパンカップ2016の3着、天皇賞(春)2017の2着と、すっかりG1レースの常連となりました。ハーツクライ産駒、大器晩成と行きたいところです。
 
 第三の注目馬は、8枠11番のキタサンブラック。
 この馬の強さは、誰もが認めています。少し走り過ぎかなと思いますが、その安定感はずば抜けています。ここでも、勝ち負けのレースを魅せてくれることでしょう。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 ゴール前100mの競り合いが、とても楽しみです。
 2017年のオークスはソウルスターリングが、日本ダービーはレイデオロが制しました。

 共に、東京競馬場の最後の直線、残り100mから「グイッ」と前に出る、安定感抜群の勝ち方でした。

 そして共に、鞍上はクリストフ・ルメール騎手でした。

 2017年のオークスと日本ダービーは、共に強力な逃げ馬がいなかったこともあり、スローペースとなりました。どちらのレースも「残り600mからのヨーイドン」となったのです。

 こうしたレースを勝つためには、4角で先頭集団に居ることが有利です。
 ルメール騎手は、きっちりと必要な位置に馬を置きました。

 特に、前半の1000m・63秒台という「珍しいほどのスローペース」となった日本ダービーでは、3コーナー手前から一気にポジションを上げ、4コーナーでは先頭に並びかけ、直線入り口では既に先頭でした。
 強烈な末脚を保持したライバルが、ゴール版までに間に合うようであれば負けてしまいますが、レース展開から見て「最も勝つ確率が高い乗り方」をしていたように観えました。

 そして、デムーロ騎手が乗ったアドミラブルの追い込みは、僅かに届かなかったのです。
 この展開を考慮すれば、アドミラブルの末脚は強烈なものでしたが、「前と後ろ」を十分に考慮したルメール騎手の騎乗が、レイデオロに優勝を齎した形なのでしょう。

 ルメール騎手は、生誕の地フランスでも、ジョッケクルブ賞(仏ダービー)とディアヌ賞(仏オークス)を一度ずつ制しています。

 そして2015年から日本競馬を主たる舞台として活躍を開始し、3年目に優駿牝馬と東京優駿を制したのです。
 中央競馬デビュー早々から、ルメール騎手の全体としての騎乗成績は素晴らしいもので、文句のつけようがないが、一方でG1レース、特にかつての「八大レース」ではいまひとつといった評価もありました。ルメールは「ここ一番」では勝ち切れないという声も聞かれたのです。

 しかし、この2017年のオークス・日本ダービーの連勝で、もう何も気になるところは無くなったことでしょう。

 ルメール騎手の騎乗の特徴は、前述にもありましたが「馬を必要な場所に置く上手さ」でしょう。
 日本ダービー2017の4角先頭は、その典型です。
レースにおける多くの要素を勘案して、騎乗馬を「勝利に導くことが出来る位置」に持ってくるのです。この能力がとても高い。

 言い方を変えれば、「あとは馬の力だよ」といったところでしょうか。

 日本ダービー2016では、サトノダイヤモンドをマカヒキとの競り合いの位置に運びました。そして、壮絶な競り合いの末、マカヒキに敗れたのです。
 天皇賞(春)では、サトノダイヤモンドをキタサンブラックを追い抜ける位置に運びました。しかし、先にバテたのはダイヤモンドの方でした。京都の3200mでは、キタサンの方が強かったのです。
 桜花賞2017では、あとは直線でいつもの脚が使えれば勝てる位置に、ソウルスターリングを運びました。しかし、スターリングは不思議と伸びませんでした。

 ルメール騎手が人気馬に乗った時、ほとんどの場合「期待通りの騎乗」を魅せてくれていると感じます。観ている者は「これで負けたのなら仕様が無い」と考えることが多いのではないでしょうか。

 この「確率の高さ」が「ルメールの騎乗」なのでしょう。

 従って、ルメール騎手に「思いもよらぬ騎乗」「奇策」を見ることは出来ません。
 期待してはならないやり方なのでしょう。

 母国のダービー・オークスの勝利数に、早々に並んだルメール騎手。
 今後、東京優駿と優駿牝馬の勝利数をどこまで伸ばしていってくれるのか、とても楽しみです。
 東京開催G1シリーズを締めくくる、上半期のマイル王決定戦、6月4日に芝1600mコースで行われる、第67回安田記念競走G1の注目馬検討です。

 1951年(昭和26年)に「安田賞」として創設された、歴史と伝統を誇る大レースです。

 中距離を得意とするサラブレッドなら、一度は勝っておきたいレースですから、フルゲートになることが多く、2017年も18頭が挑戦してきました。
 もともと層の厚い距離の競走であることに加えて、現在は一頭抜けた馬が存在しない時期、戦国時代の様相を呈していますから、「混戦」であることは間違いありません。

 人気となりそうな馬が、比較的外枠に集まったことも、「混戦」に拍車をかけている印象です。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠8番のエアスピネル。
 強いと言われた2016年世代のトップグループを走り続けました。なかなか1着に慣れないタイプですが、一方で、安定感は抜群です。そろそろG1馬となっても良いころでしょう。

 第二の注目馬は、7枠15番のイスラボニータ。
 この馬も好走はするものの、なかなか勝てませんでしたが、前走のマイラーズカップで久々の重賞勝ち。その勢いで、ここでも勝ち負けの勝負を魅せてくれることでしょう。

 第三の注目馬は、3枠6番のレッドファルクス。
 前走G2京王杯SCは快勝でした。2016年のスプリンターズステークスG1の勝馬ですから、スピードは折り紙つき。前走から200メートル伸びたコースも、なんとか克服してくれるのではないでしょうか。内枠も味方しそうです。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 昨年の優勝馬ロゴタイプや、ビューティオンリ、コンテントメントの2頭の外国馬の走りも、とても楽しみです。
 目黒記念競走G2が、何時から日本ダービーの日に行われるようになったのかと調べてみました。2006年からでした。

 私のようなオールドファンにしてみれば、目黒記念は「天皇賞と同様に、年に2回開催される大レース」でした。
 今から40年程前は、現在と比べて重賞競走が少なく、例えば、一流馬が天皇賞や有馬記念を目指すとなれば、所謂「オープン競走」出走によりコンディションを整えていました。あのシンザンは19戦していますが、内8戦はオープン競走なのです。

 そうした「重賞の数が少ない」状況下で、目黒記念は貴重な重賞、それも「関東の八大競走優勝馬が目指すに相応しい重賞」のひとつだったのです。
 競走馬の東西輸送が、現在のように容易ではなかった時代のことです。(関西の同様のレースは京都記念です)

 1984年のレース体系見直しにより、目黒記念は年一回の開催となりました。(京都記念も年一回となりました)

 以上のような経緯から、過去の目黒記念の優勝馬には歴史的な優駿がズラリと並んでいます。
 春なら、1955年(昭和30年)のハクリヨウ、1957年のハクチカラ、1967年のスピードシンボリ、1971年のメジロムサシ、1979年のサクラシヨウリ 等々。
 秋なら、1934年のカブトヤマ、1957年のハクチカラ、1958年のミスオンワード、1971年のアカネテンリユウ、1980年のカツラノハイセイコ、1981年のアンバーシヤダイ、といった感じです。他にも、数多くの名馬が名を連ねています。

 1985年以降は、ややメンバーも小粒になった印象ですが、それでも2000年にはステイゴールドが勝っていますし、長距離を得意とする馬にとっては大切な重賞だったのです。

 21世紀に入ってからは、世界的な傾向としても、競馬自体がマイルから2000m位の距離のレースを中心とした構成に変わってきましたので、目黒記念の優勝馬は「G2レース」相応のメンバーとなってきたように感じます。
 レース体系の整備が一段と進んだ中では、止むを得ないことなのでしょう。

 第1回目黒記念は、1932年(昭和7年)に開始されました。同年の第1回東京優駿(日本ダービー)の6日前に行われたので、目黒記念は「中央競馬で現在行われている重賞としては最古」のものとされています。

 そして、第1回東京優駿が開催された目黒競馬場(東京競馬場の前身)を記念して設けられた重賞であることが考慮されて、現在は日本ダービーの開催日、同じ日に行われるようになったのかもしれません。

 目黒記念は、「日本ダービー・デイ」の掉尾を飾るレースとなっているのです。
 「競馬の祭典」日本ダービーが、今年も迫りました。

 5月28日、東京競馬場芝2400mと舞台はいつもの通り。回を重ねて、第84回のレースです。

 日本ダービーの持つ「華やかさ」は、他に類を見ないものです。

 また、普段は競馬を見ない人達も、日本ダービーだけは見るという人も多いと思います。

 やはり、日本ダービーは日本競馬最大のお祭りなのでしょう。

 さて、2017年の出馬表を見ると、まさに「大混戦」の様相。色々な角度から検討してみても、通常のやり方では注目馬を絞り込むことが難しいのです。
 2017年のダービーダンディーズは「粒ぞろい」なのですが、粒が揃い過ぎて、有意な差が見出せません。

 そこで、今回は「なんとなく予想」にしてみようと思います。いい加減な感じで申し訳ありません。

 第一の注目馬は、2枠4番のスワーヴリチャード。
 2015年ドゥラメンテ、2016年マカヒキと短い名前の馬が続きましたので、2017年は長い名前が来るのではないかということで選びました。

 第二の注目馬は、3枠6番のサトノアーサー。
 2016年からの「サトノ軍団」の勢いに期待します。

 第三の注目馬は、1枠1番のダンビュライト。
 日本ダービーの外枠は、やはり相当のハンディキャップです。何といっても1枠1番は有利だと思います。

 今回は、とても「ざっくり」とした注目馬選定になってしまいました。
 
 競馬界最大の「お祭り」に因んでお許しいただければと思います。
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Author:カエサルjr
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