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 10月13日、京都競馬場芝2,000mコースで開催される、第24回秋華賞競走G1の注目馬検討です。

 台風19号の接近、首都圏通過後の13日に行われたG1として、後世に語り継がれるかもしれません。レースとしては、京都コースですからしっかりと実施されることになるのでしょうが・・・。

 桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユーが共に出走してこないレースとなりました。
 やはり「混戦」ということになりそうです。

 トライアルレースである、ローズステークスG2と紫苑ステークスG3の好走馬が中心となりそうです。

 ローズSは、ダノンファンタジーがレコード勝ちを収めました。もともと阪神JF2018の勝ち馬であり、2019年の牝馬クラシック戦線の主役と目されていた存在ですから、ここでは軸馬と観たいところなのですが、ローズSの2・3着馬との着差がクビ・アタマというところが心配です。この上位3頭は、ほぼ力の差は無いと観ています。

 紫雲Sも勝ったパッシングスルーと2着馬との着差はハナですので、こちらも抜けた存在とはいえません。

 やはり、秋華賞2019は「混戦」なのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠7番のビーチサンバ。
 前走ローズSはダノンファンタジーの2着。もともと、阪神JF2018では3着と、同期トップクラスの実力は示してきている存在です。デビュー戦以降1勝もできていない「ジリ脚」タイプですが、一方で「必ず上位に来る」ところを評価したいと思います。混戦向きと観ています。

 第二の注目馬は、5枠10番のシェーングランツ。
 2歳時は、藤沢和雄厩舎の牝馬2枚看板として、グランアレグリアと共に評価が高かった馬です。こちらも、このところなかなか勝てていませんが、そろそろ実力を発揮する頃でしょう。

 第三の注目馬は、3枠5番のクロノジェネシス。
 阪神JFで2着、桜花賞とオークスで3着、と安定した成績を誇ります。桜花賞馬とオークス馬が居ないのであれば、この馬がトップに来る可能性は十分です。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 ミルコ・デムーロ騎手が乗るサトノダムゼル、クリストフ・ルメール騎手が乗るコントラチェックが気になるところですが・・・。

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 JRA唯一人の女性ジョッキー・藤田菜七子騎手が、10月2日、大井競馬場で行われた第53回東京盃(JPNⅡ、ダート1,200m)においてコパノキッキングに騎乗し、見事な勝利を飾りました。

 2016年にデビューし、今年で4年目・22歳になる藤田騎手にとって初めての重賞制覇であり、同時にJRA女性騎手による初めての重賞制覇という偉業でもありました。

 レースはコパノキッキングの逃げ切り勝ちでしたが、スタートからグイグイ行ったのではなく、スタート直後は外枠の馬が前に居たものを、少しずつ差を詰めて自然な形で先頭に立ち、一気に差を広げるのではなく、「だましだまし」という感じで4角を回って、直線では差を広げる一方というレース内容でした。
 「秀逸な騎乗」と言って良いと思います。
 藤田騎手の騎乗技術は、騎乗を重ねる度に向上しているのでしょう。

 通算勝利数77(2019年9月29日時点)を始めとして、藤田騎手はJRAにおけるあらゆる女性騎士の記録を塗り替え続けています。
 そして、重賞制覇も成し遂げました。

 11月4日に開催されるJBCスプリント(G1、1,400m)に、コパノキッキングとのコンビで挑戦するという話も出ているとのこと。

 次に目指すは「G1制覇」ということなのでしょう。

 藤田菜七子選手の活躍から眼が離せません。

 第98回凱旋門賞が迫りました。
 10月6日、舞台はいつものパリ・ロンシャン競馬場です。

 日本からは、キセキ、ブラストワンピース、フィエールマンの3頭が挑みます。
 欧州以外の地域の馬が勝ったことが無い凱旋門賞ですから、日本馬がなかなか勝てないのも不思議では無いのですが、エルコンドルパサーやオルフェーヴルの2着惜敗など、いまや日本競馬の悲願でもある「凱旋門賞制覇」に向けて、頑張っていただきたいものです。

 とはいえ、今年も「大本命」が存在します。
 エネイブル(5歳牝馬)です。
 2017年、2018年と連覇を成し遂げ、3連覇を目指して勇躍出走してくるのです。
 3連覇となれば、これは「凱旋門賞史上初」です。

 2017年・3歳時から強かった(オークスG1、アイリッシュオークスG1、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS・G1、ヨークシャーオークスG1、凱旋門賞G1とG1を5勝)エネイブルですが、4歳時にも凱旋門賞とブリーダーズカップターフG1を勝ち、5歳になってもG1エクリプスS、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、ヨークシャーオークスを制して、G1通算10勝。
 他格付けのレースを含めて、13戦12勝・3着1回という、おそらくは「21世紀最強牝馬」の実績を積み上げています。

 3歳時には、いわゆる「斤量に恵まれた3歳牝馬」という面もあると言われていましたが、4歳になっても、5歳になっても、全く「負けることを知らない」というのですから、これはもう歴史的名馬の仲間入りを果たしている感じがします。

 その勝ちっぷりも、2017年の凱旋門賞は2と1/2馬身差で快勝したかと思えば、2018年の凱旋門賞は短クビ差という接戦を制していますし、2017年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSを4と1/2馬身差で圧勝したかと思えば、2019年の同レースはクビ差で競り勝ちました。
 つまり、ちぎっても勝てるし、競っても強い、ということになって、「死角」が見当たらない様子なのです。

 この「21世紀最強牝馬」の3連覇に「いちゃもんを付ける」ことはとても難しいのですが、強いて言えば、「3・4歳時に比べて5歳になってから2着馬との着差が小さくなっている傾向が有る」という点と、「凱旋門賞を3連覇した馬は居ない。あのタンティエームでも、リボーでも、アレッジドでも2連覇しか出来なかったのだから、無理だろう」という、あまり合理的ではないものしかないように、観えます。

 2019年のレースでエネイブルのライバルになりそうなのは、ガイヤース(4歳牡馬)、ヴァルトガイスト(5歳牡馬)あたりなのでしょうが、やはりエネイブルの優位は動かないと感じます。
 加えて、斤量に恵まれていると言われる「3歳牝馬」が2019年のレースには居ないのです。

 凱旋門賞2019、エネイブルを破る馬が現れるのでしょうか。


 JRA秋のG1レース緒戦、9月29日に中山競馬場芝1,200mコースで開催される、第53回スプリンターズステークスの注目馬検討です。

 台風が日本列島を襲った2019年の夏もようやく終り、本格的な秋の到来を告げる、「伝統」のレースです。
 「電撃の6ハロン」とも呼ばれますが、これまでも数々の名レースを生んできました。

 2019年のメンバーを観ると、「世代交代」を強く感じます。
 2020年以降の短距離界の「地図」を示してくれるレースとなることでしょう。

 さて、注目馬です。

 第1の注目馬は、4枠8番のタワーオブロンドン。
 前走・産経賞セントウルステークスG2の勝ちっぷりは見事の一語。ハンデ頭57㎏を背負っての3馬身差レコード勝ちは、この馬の本格化を高らかに宣言したものに観えました。
 ここも勝つようなら、今後の短距離界の「軸」になることでしょう。

 第2の注目馬は、8枠16番のファンタジスト。
 前走セントウルSは、タワーオブロンドンのレコード勝ちの2着と健闘しました。1分7秒2という走破タイムは、とても優秀です。もともと2歳時は、クラシック戦線の主役の一頭と目されていた存在ですから、こちらも本格化しつつあると観ます。ロードカナロア×ディープインパクトという血統も、日本競馬にはピッタリでしょう。

 第3の注目馬は、7枠13番のミスターメロディ。
 春の高松宮記念2019の勝ち馬です。久々だった前走セントウルSでは8着と敗れましたが、高松宮記念の時も前走・阪急杯G3は7着でした。「叩かれて良くなる」タイプなのでしょう。高松宮記念では1分7秒3という優秀な時計で走破しています。地力十分と観ます。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 この3頭の中から、ロードカナロアに続く「世界で活躍できるスプリンター」が出て来て欲しいものです。
 9月15日、ヴェルサイユリゾートファームから、同場で暮らしているタイキシャトルとローズキングダムの鬣(たてがみ)が、何者かによって切り取られていたと、報じられました。

 切り取られていた鬣が見つかったという報はありませんので、切り取られたうえで、盗まれた可能性が高いのでしょう。

 タイキシャトルの鬣は、幅15cm・長さ8cmに渡って切り取られていたそうです。相当に大きな切り取り方ですので、相応の大きさの刃物を使用したと思われます。
 タイキシャトルやローズキングダムに怪我が無かったことは、不幸中の幸いでしょう。

 犯人=泥棒の目的は何なのでしょうか。

① 熱狂的なファンによる犯行

 タイキシャトルとローズキングダムの熱狂的なファンの犯行という見方です。
 この場合、盗み取った鬣は、大切に本人が保管していることになります。

 こうしたファンによる犯行なら、まずは牧場の関係者に「鬣を分けてもらえないか」と相談するものかもしれません。
 鬣は伸びるものでしょうから、牧場の方も「小さな鬣」を譲ってくれるかもしれません。

 とはいえ、一部のファンに「特別に」ということが公になると、他のファンからも申し込みが殺到する可能性が有りますから、牧場側も断る可能性が有りますし、こうしたやり方なら「8cm×15cm」といった大きなものは入手できそうもありませんから、大ファンが自ら切り取ったということになるのかも知れません。

 また、前述のように、相当に大きな刃物を、馬体近くで使用することになりますから、馬が少し暴れたりすれば、怪我をしてしまうリスクがあります。
 大ファンなら、そんなリスクは冒さないのではないかとも思います。

② 転売目的による犯行

 タイキシャトルもローズキングダムも、G1レースを複数勝利している名馬ですので、その鬣は、その種のマーケットで高く売れるものなのかもしれません。
 つまり、お金に困った犯人が、転売目的で犯行に及んだ可能性です。

 更には、両馬のコレクターである人物あるいは「名馬の鬣マーケットに強い人物」が、別人に「泥棒を依頼した」可能性も有りそうです。
 この場合には、売却先が固まっていますので、前述のケースとは異なりますが、転売目的=お金のための犯行である点は同じです。

③ 名馬のDNA確保目的による犯行

 鬣から良質なDNAが採れるのかどうか、私は知りませんが、何らかの理由で「名馬のDNAを確保」しようとした人物の犯行という見方です。
 前述の2説と比べて、可能性は低そうですが、近時のDNA関連科学の長足の進歩を観るにつけ、有り得ないことでは無いとも思います。

 こうした研究においては、相応の量を確保する必要があると聞いていますので、大きく切り取った理由にもなります。

 今回の不思議な犯行について、犯行動機を考えてみました。

 やはり、②が最もありそうに観えます。

 もし「お金欲しさ」から、名馬2頭の鬣(たてがみ)を切り取り盗んだ人物あるいは人達がいるのであれば、その人物・人達の「心の貧しさ」に呆れている人達が、沢山いることでしょう。

(後日、ウイニングチケット号やビワハヤヒデ号の鬣が切り取られ、盗まれて、ネットで売りに出されたりするという事件が報じられましたが、こちらはそのやり方から観て、頭書の事件とは別の泥棒かもしれません。いずれにしても、こうした事件が続くと、本当のサラブレッドファンが名馬に触れる機会がどんどん減っていくことになるのでしょう。迷惑至極です)
[8月1日・グッドウッド競馬場(イギリス)右回り芝1,980m]
1着 ディアドラ(牝5歳) 2分2秒93
2着 メダーイー(牝3歳) 1・1/4馬身
3着 ローダー(牝4歳) 1・1/4馬身

 英国遠征中だった、2017年の秋華賞馬ディアドラが、見事に英国のG1レースを制しました。
 牝馬限定のナッソーステークスです。

 日本馬による英国G1制覇は、2000年のアグネスワールド(ジュライカップ)以来です。
 21世紀初の快挙なのです。

 レースは直線で先行したメダーイーをディアドラが追い上げ、きっちりと差し切った形です。
 斤量60㎏のトップハンデ(メダーイーは56.5kg)での快勝は、ディアドラの実力を示したものでしょう。

 4歳の3月にドバイターフG1に挑戦(3着)して以来、ディアドラは海外G1レースに挑み続けてきました。
 4歳の12月には香港・沙田競馬場の香港カップで2着、5歳の3月には再びメイダン競馬場のドバイターフで4着、4月には沙田競馬場でのクイーンエリザベス2世カップで6着、6月には英国・アスコット競馬場のプリンスオブウェールズステークスで6着と、世界の舞台で健闘しながらも、なかなか勝てないレースを続けていたのです。

 そして、海外G1の6レース目で、ついに今回の優勝に辿り着きました。
 粘り強く、着実な取組が実ったということになります。

 レース後、橋田調教師は「ニューマーケットでの調教でイギリスの馬場に合うように仕上げることができた」とコメントしています。

 日本競馬の国際化を如実に示すコメントでしょう。

 7月30日、ディープインパクトの安楽死が報じられました。
 頸椎の骨折から、立ち上がることができなくなり、安楽死が選択されたと。
 3月頃から具合が悪く、種付けを行っていなかったとは報じられていましたが、7月29日の午前中は元気であったことを考え合わせれば、急死です。
 本当に残念です。

 競走馬としては、「日本競馬界史上最強馬」の話題の際に、必ず採り上げられる一頭です。
 三冠馬にして14戦12勝・2着1回という成績は、歴代の名馬に全く引けを取りません。
 
 例えば、10勝以上の名馬ならば、
① セントライト 三冠馬 12戦9勝・2着2回・3着1回
② クリフジ(牝) 三冠(日本ダービー、オークス、菊花賞) 11戦11勝
③ シンザン 三冠馬 19戦15勝・2着4回
④ シンボリルドルフ 三冠馬 16戦13勝・2着1回・3着1回

 こうした、それぞれの時代を代表する名馬たちと比べても、勝るとも劣らない競走成績なのです。
 ディープインパクトの現役時代は2004年から2006年ですから、「21世紀を代表する競走馬」と評して良いのでしょう。

 一方、内国産種牡馬としての評価であれば、これはもう「史上最高」です。
 2012年から2018年まで「7年連続リーディングサイアー」という金字塔。
 中央競馬はもちろんとして、地方競馬も含めた日本競馬全体のリーディングサイアーを7年連続で成し遂げたのです。
 「空前絶後」と言って良いと思います。

 また、産駒のG1レースでの強さ(51勝)も特筆すべきですが、特にクラシックレースでの強さは素晴らしいものです。

① 2008年産 マルセリーナ(桜花賞)
② 2009年産 ディープブリランテ(日本ダービー)、ジェンティルドンナ(桜花賞、オークス)、
③ 2010年産 キズナ(日本ダービー)、アユサン(桜花賞)
④ 2011年産 ハープスター(桜花賞)
⑤ 2012年産 ミッキークイーン(オークス)
⑥ 2013年産 マカヒキ(日本ダービー)、シンハライト(オークス)
⑦ 2014年産 アルアイン(皐月賞)
⑧ 2015年産 ワグネリアン(日本ダービー)、フィエールマン(菊花賞)、[サクソンウォリアー(英国2,000ギニー)]
⑨ 2016年産 ロジャーバローズ(日本ダービー)、ラヴズオンリーユー(オークス)、グランアレグリア(桜花賞)

 2008年から2016年まで、全ての年の産駒からクラシックホースを輩出しているというのは「驚異的」であり、おそらくは「奇跡的」なことでしょう。
 日本で活躍した外国産種牡馬も含めて「初年度から8年連続でクラシックホース輩出」というのは、過去に例が無く、他の国の大種牡馬を見ても、21世紀においては滅多に観ることができない偉業であろうと感じます。

 ディープインパクト産駒は1,600頭に上ると報じられました。

 ディープインパクトが、これまでも、そしてこれからも、「日本競馬の屋台骨を支える存在」であることは、間違いないでしょう。
 今後、種牡馬の父として、ブルードメアサイアーとして、ディープインパクトの血統は長く日本競馬の発展に貢献して行くのです。

 「偉大な競走馬」であり「偉大な種牡馬」でもあった、「優駿」ディープインパクト号のご冥福をお祈り申し上げます。
 「強い競馬」でした。

 追い縋るキセキ、スワーヴリチャードを寄せ付けず、どんどん引き離してゴールに飛び込んだのは、リスグラシューでした。
 
 3馬身という着差も含めて、これほどの圧勝は2019年の中央競馬G1レースにおいて初めてでしょう。

 パドックでは、屈強な男馬達を前にして、460㎏のリスグラシューはいかにも牝馬という体格でした。ひとまわり小さく観える馬体からは、クラシックホースを始めとする牡馬一線級とのレースは厳しいかと感じられたのです。

 パドックでは、特にキセキが良く観えました。筋骨隆々という雰囲気で、500㎏を越える馬体が黒光りし、ツル首で悠然と走り出した返し馬では、首を低く出して、好調を印象付けました。

 スタートから、予想通りにキセキが先頭に立ちましたが、外からリスグラシューが並びかけました。「ひっかかっているのか」と思いましたが、レーン騎手の指示通り2番手に控えて向う正面を走ります。

 3角から4角にかけて、レイデオロのルメール騎手が押しに押していますから、行きっぷりが良くないか、手応えが無くなったのかもしれない、と思いました。

 4角を回って最後の直線、リスグラシューが直ぐにキセキに並びかけました。力強く美しいフットワーク。
 キセキも粘りますが、その差はじりじりと詰まり、ついに抜き去りました。
 後ろからスワーヴリチャードが追ってきますが、リスグラシューの脚色が勝ります。

 残り100mからは、リスグラシューが後続馬との差を拡大しました。
 その差は開く一方。
 リスグラシューの疾駆する馬体がとても大きく観えました。

 リスグラシューはグランプリレースを圧勝したのです。
 日本ダービー馬2頭、皐月賞馬、菊花賞馬を従えての勝利。
 語り継がれるレースです。
 
 世界の競馬を観ても「牝馬の強さ」が目立つ昨今ですが、アーモンドアイに続いて、日本競馬にも「強い牝馬」が登場しました。

 5歳と遅咲きですが、その強さは十分に世界に通用するものでしょう。

 6月23日、阪神競馬場芝2,200mコースで開催される、第60回宝塚記念競走G1の注目馬検討です。

 メンバーが揃いました。G1ホースが6頭と豪華です。
 それも、クラシックレースの勝ち馬が並んでいます。
 やはり「夢のレース」なのです。

 一方で、このところ「なかなか勝てない」馬が並んでいるとも言えます。重賞レースの上位入着と健闘はしているのですけれども、1着が遠いのです。
 キセキは、2017年の菊花賞に勝って以後、8戦して勝てていません。
 エタリオウは、2017年の未勝利戦に勝って以降、9戦して勝てていません。(2着が7回というのも凄い感じがしますが)
 マカヒキは、2016年のニエル賞に勝ってから、10戦して勝てていません。
 スワーヴリチャードは、2018年の大阪杯に勝って以降、5戦して勝てていません。
 
 これ程のサラブレッド達が、なかなか勝てないというのも不思議なことです。
 このレースで「前走1着」はアルアイン1頭です。
 グランプリレースたる宝塚記念の出走馬に、前走1着馬が1頭しか居ないレースというのが、これまで有ったのでしょうか?とても珍しいように感じます。

 さて、注目馬です。

 第1の注目馬は、2枠2番のレイデオロ。
 前走ドバイシーマクラシックG1の6着からのコンディション作りが気になる所ですが、大レースにおける安定感という面では、この馬が「軸」でしょう。

 第2の注目馬は、8枠11番のスワーヴリチャード
 前述のように、なかなか勝てていないのですが、前走ドバイシーマCでは3着とレイデオロに先着しています。相当調子が上がってきていると観ます。

 第3の注目馬は、8枠12番のリスグラシュー。
 有力馬が目白押しですので、3番手を選ぶのはとても難しいところですが、このところの香港での安定した成績と「右回りに強そう」という点を考慮しました。牝馬の健闘に期待します。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 マカヒキ、アルアイン、キセキといった「クラシックホース」の走りにも期待しています。
 6月1日、2019年のダービーステークスがイギリスのエプソム競馬場(左回り芝コース・約2,410m)で行われました。

 もとより、「ダービー」はイギリス発祥のレースですから、本家のレースをイギリスダービーや英ダービーというのも不自然。本来なら「Theダービー」とでも呼びたいところですが、あまり一般的な呼び方では無いので、本稿では「ダービーステークス」と呼ぶことにします。

 さて、レース結果です。

1着 アンソニーヴァンダイク 2分33秒38
2着 マッドムーン 1/2馬身差
3着 ジャパン ハナ差
4着 ブルーム 短アタマ差
5着 サードラゴネット 短アタマ差
6着 サーカスマキシマス 4と1/2馬身差

 アンソニーヴァンダイクが快勝したレースですが、このレースには大きな特徴が3つあります。

① エイダン・オブライエン厩舎の「7頭出し」

 全13頭が出走したダービーステークス2019ですが、過半の7頭がエイダンA・オブライエン厩舎でした。
 イギリス競馬界におけるA.オブライエン厩舎の影響力は、減ずるどころか益々増大している印象です。(本ブログの2018年2月17日の記事「[競馬コラム201] エイダン・オブライエン調教師の凄さ」をご参照ください)

 ちなみに、このレースの1着、3~6着はA.オブライエン厩舎所属でした。
 逆に言うと、「7/13頭も出して優勝できなかったとすれば」、とても残念ということかもしれません。

 ちなみに、5月4日に行われた2000ギニー競走2019も、A.オブライエン厩舎のマグナグリーシアが優勝しています。

② アイルランド馬の強さ

 そもそも、A.オブライエン厩舎がアイルランドの厩舎ですので、結果としてこうした傾向になるのですけれども、このレースの1着・2着・4~6着はアイルランド馬でした。上位6頭では3着のジャパンだけがイギリス馬です。
 もともとアイルランド馬はとても強かったのですけれども、21世紀になって一層この傾向が強くなっているように観えます。

③ ガリレオ産駒の強さ

 2001年のダービーステークスと愛ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを制したガリレオは、2010年代のイギリスとアイルランドのリーディングサイアーを連続して獲得している大種牡馬ですが、今年のダービーステークスでも、1着のアンソニーヴァンダイクや3着のジャパンがガリレオ産駒です。

 欧州競馬における、種牡馬としてのガリレオの存在感は、日本におけるディープインパクト以上のように感じられますが、21歳になった現在でも、その力はいささかも衰えていないという印象です。
 特に、2,400mのレースに強い感じがします。

 1780年に始まり、今年2019年で第240回!を数えるダービーステークスですが、決して「古ぼける」ことがなく、21世紀になっても、欧州の競馬、あるいは世界の競馬を牽引する存在であり続けているところが、「さすが」です。

 2019年のケンタッキーダービーは、5月4日、アメリカ合衆国ケンタッキー州ルイビルのチャーチルダウンズ競馬場ダート左回り2000mコースで行われました。

 アメリカ三冠レースの第1弾ですが、結果は以下の通りです。
1着 カントリーハウス 2分3秒93
2着 コードオブオナー 3/4馬身差
3着 タシトゥス 3/4馬身差
4着 インプロバブル アタマ差
5着 ゲームウィナー 1/2馬身差
6着 マスターフェンサー アタマ差
7着 ウォーオブウィル 1/2馬身差

 カントリーハウスの快勝でした。
 カントリーハウスは、前走アーカンソーダービーG1で3着、前々走ルイジアナダービーG2で4着と勝ち切れないレースが続いていましたが、「本番」で見事に優勝した形です。

 コードオブオナーは、前走フロリダダービーG1で3着、前々走ファウンテンオブユースステークスG2で1着と実績を重ねてきましたが、「本番」では惜しくも2着でした。

 タシトゥスは、前走ウッドメモリアルステークスG2、前々走タンパベイダービーG2を連勝して臨みましたが3着でした。

 つまり、「2019年のアメリカクラシック戦線は『大混戦』」ということになります。
 傑出した馬は居ませんが、毎回とても面白いレースが繰り広げられているということになるのでしょう。

 ちなみに、三冠レース第2弾のプリークネスステークス2019は5月18日に行われ、ウォーオブウィルが優勝しました。
 ウォーオブウィルは、ケンタッキーダービー2019の7着馬です。

 ちなみに、ケンタッキーダービー6着のマスターフェンサーは、日本馬・ジャスタウェイ産駒です。

 2019年のアメリカ三冠レースを締めくくるベルモントステークスは、6月8日(日本時間6月9日早朝)に行われます。
 日本から唯一出走するマスターフェンサーは、馬番3となりました。
 活躍が期待されます。
 残り400mからの、ロジャーバローズとダノンキングリーの競り合いは、迫力満点でした。

 ダノンキングリーが懸命に追いかけるのですけれども、ロジャーバローズは一歩も引かず、残り100mからは少し引き離したようにさえ観えました。

 令和最初の日本ダービーは、リオンリオンの強烈な逃げで幕を開けました。
 「伝説のカブラヤオーの逃げ」を髣髴とさせる一気の逃げ、素晴らしいスピードでした。

 スタート後200~400mの1ハロンが10秒7・・・。逃げを狙っていたであろうロジャーバローズが2番手に控えざるを得ないスピードでした。
 前半1,000mを57秒8でクリアして魅せたのです。
 馬場の様相こそ全く違いますが、1975年のカブラヤオーと殆ど同じタイムでした。

 リオンリオンは、その後もスピードを緩めることなく4角まで走り切りました。
 ゴールでも15着に粘りました。
 「無謀な逃げ」の結末が大差の最下位というのは時々眼にしますから、リオンリオンの逃走は「無謀」なものでは無かったということでしょう。凄い逃げ馬なのです。

 さて、2番手の位置でリオンリオンの逃げを観ながら、自身も「離れた2番手」として、逃げているのと同じような気分で走れたであろうロジャーバローズは、4角を回ってリオンリオンを捉え先頭に立ちました。
 当然ながら、後続の馬達も一気に迫ってきます。

 前半のペースがとても速かっただけに、こちらの「一気」は、後続の馬達の脚・リソースを相当に消費したものと思われます。
 
 残り150mで3番手まで上げてきたサートゥルナーリアが一杯になりました。
 そしてヴェロックスに追い抜かれたのです。

 「3強」の一角・ダノンキングリーは、とても長くて良い脚を使いました。
 直線入り口からゴールまで「追い詰」でした。

 しかし、ダノンキングリーと同じくらい長くて良い脚を使ったのがロジャーバローズだったのです。
 この脚は、一世一代のものに観えました。
 その脚が、日本ダービーの大舞台で使えたことが、何よりも素晴らしいことなのでしょう。

 二桁人気の馬が勝ったのは、1966年のテイトオー以来53年振りとのこと。
 テイトオーも12番人気だったそうですが、あのころは確か「フルゲートが32頭」の時代ですから、テイトオーは出走馬中、真ん中より上位の人気だったと思います。
 ロジャーバローズは「フルゲートが18頭」の時代ですから、考え方によっては、テイトオーより穴要素が強かった勝利とも言えそうです。

 「平成時代には現出しなかった二桁人気馬の日本ダービー制覇」を、令和の競馬はいきなり魅せてくれました。
 
 予想にも情報が溢れている21世紀なのですが・・・。

 おそるべし、「令和の日本ダービー」。
 6月2日、東京競馬場芝1,600mコースで行われる、第69回安田記念競走G1の注目馬検討です。

 「シーズン前半のマイル王決定戦」としてすっかり定着した感のあるレースです。
 今年も16頭が出走してきました。

 歴史と伝統を誇る安田記念ですので、毎年注目度が高いのですが、2019年のレースはさらに期待が高いと感じます。

 「現役最強馬」とも目されるアーモンドアイと「現代のマイルの鬼」ダノンプレミアムの対決が実現したからです。
 両馬共に「1敗馬」です。
 アーモンドアイは8戦7勝2着1回、2着はデビュー戦でしたから、現在7連勝中。
 ダノンプレミアムは7戦6勝、敗れたのは日本ダービー2018で6着でした。

 この両馬の評価が、このレースの評価ということになります。

 ダノンプレミアムはマイル戦3戦3勝ですから、マイルでは絶対的な強さを誇ります。一方のアーモンドアイは、現在G1レース5連勝中、しかも1,600mから2,400mまで、いずれも「圧勝」していますので、「現役最強馬」との称号も自然です。

 安田記念において、どちらが強いかと判断するのかは、評価が分かれるところでしょう。

 加えて、アーモンドアイはレース後「熱中症」のような症状が現れるとも報じられています。これが「積年の疲労」(4歳になりたてと言っても、戦っているレースが日本競馬最高峰、世界競馬最高峰のレースですから、想像を超える疲労が有ると観るのが妥当でしょう)によるものか、彼女の通常パターンなのかも、考慮する必要があるでしょう。

 さて、注目馬です。
 
 第一の注目馬は、7枠14番のアーモンドアイ。
 直線が長い府中のコースとなれば、展開にも左右されず、存分に実力を発揮してくれるのではないでしょうか。斤量56㎏も有利です。
 「熱中症」のような症状は気になりますが、現状では心配しなくとも良いのではないかと考えます。

 第二の注目馬は、8枠15番のダノンプレミアム。
 マイルの鬼として、最後までアーモンドアイに食い下がってくれると思います。

 第三の注目馬は、3枠6番のグァンチャーレ。
 前走マイラーズカップ2019はダノンプレミアムの2着でした。最後の100mのしっかりした脚色、少しですが差を詰めた脚を評価したいと思います。「晩成」型のスクリーンヒーロー産駒が7歳になって本格化したと観ています。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 いろいろな展開が想定されます。
 クリストフ・ルメール騎手の騎乗にも、注目したいと思います。
 さて、今年も日本ダービーがやってきました。

 日本競馬最大の「お祭り」です。

 2019年のレース検討のポイントは、皐月賞馬・サートゥルナーリアの取捨選択でしょう。
 皐月賞は、ヴェロックス、ダノンキングリーとの接戦でした。
 ゴール前の脚色も互角。
 この強さが「本物かどうか」の判断により、レースの様相は全く異なります。

 ダービーウィークに入ってから、色々と考えました。
 結論は、「本物」ということに落ち着きました。
 皐月賞は、この馬にとって最も望ましくない展開であり、その最も苦手な展開のレースをも、大きな飛びで抑え込んだと観ます。
 従って、展開次第では大きな差を付けて勝つこともできるタイプと観ます。

 続いての検討ポイントは、皐月賞におけるヴェロックスとダノンキングリーの評価です。
 これも色々と考えてみましたが、「どちらも強い」という結論となりました。
 決して、展開に恵まれての2・3着では無いと・・・。

 ダノンキングリーは3戦3勝で皐月賞に臨み、僅差の3着でしたから、まだ底を見せていないとも言えるでしょうし、ご本人というかご本馬?としては、「いまだに無敗」と感じている可能性もあります。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠6番のサートゥルナーリア。
 第二の注目馬は、4枠7番のダノンキングリー。
 第三の注目馬は、7枠13番のヴェロックス。

 皐月賞の1~3着馬となりました。
 もちろん、京都新聞杯や青葉賞組も強いのでしょうけれども、2019年は「ダービーまでは3強」なのではないかと観ています。

 当日は好天に恵まれそうですし、30℃を優に超える気温が予想されています。

 暑い、熱い、ダービーとなるのでしょう。

 5月19日、東京競馬場芝2,400mコースで開催される、第80回優駿牝馬競走(オークス)G1の注目馬検討です。

 今年も「3歳牝馬NO.1」の座を目指して18頭が出走してきました。
 フルゲートです。

 今年は桜花賞の2、3、4着馬が出走していますので、本来ならばこの3頭を中心としたレースが展開されると観るのが自然なのですが、その後のレースで出走権を得た馬との比較から「混戦」との見方が多いと思います。
 ある意味では不思議なことですが、それだけ桜花賞のダノンアレグリアの勝ち方の印象が強かったということでしょうか。

 前哨戦の中では、やはりフローラステークスG2の結果を重視すべきなのでしょう。3歳春の時期、2,000m重賞は、「誰にも分からない」とも言われる2,400mへの適性を観る上で、大切な参考資料となるからです。

 さて、注目馬です。

 第1の注目馬は、6枠12番のウィクトーリア。
 前走フローラステークスは競り合いを制して優勝しました。ヴィクトワールピサ×ウォーエンブレムは、スタミナと競り合いでの強さを感じさせる血統です。

 第2の注目馬は、4枠7番のシャドウディーヴァ。
 前走フローラステークスは僅差の2着でした。ハーツクライ×ダンシリは、こちらもスタミナを感じさせる血統です。

 第3の注目馬は、2枠3番のコントラチェック。
 前走フラワーカップG3は快勝でした。ディープ産駒の強さは健在でしょう。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 唯一のG1ホース・ダノンファンタジーや3連勝中のラヴズオンリーユーの走りも、とても楽しみです。

 ゴール寸前まで激しい競り合いが続く、眼が離せないオークスになることでしょう。
 5月12日、東京競馬場芝1,600mコースで行われる、第14回ヴィクトリアマイル競走G1の注目馬検討です。

 18頭が出走してきました。フルゲートです。
 クラシックホースやG1馬など、実績馬が多数出てきましたが、このところ調子が上がっていない馬も多く、「大混戦」という印象です。

 今後の「古馬マイル戦線」を占う、大事なレースということになります。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠6番のラッキーライラック。
 2017年の阪神ジュベナイルフィリーズ優勝馬。この馬で、2018年のオークスまでは仕方がないと目されていた時期もありましたが、アーモンドアイの登場もあって、このところ勝てないレースが続いています。
 前走・阪神牝馬ステークスG2は8着でしたが、大接戦の差の無い8着でした。鋭い脚が無いという、この馬の欠点が出てしまった形ですが、レース展開にも恵まれなかったのです。
 このまま終わる馬では無いと考えています。

 第二の注目馬は、4枠7番のミッキーチャーム。
 その阪神牝馬Sの勝ち馬です。秋華賞2018で2着の力を示しました。ここを勝つようなら、今後の牝馬マイル戦の主役に踊り出ます。

 第三の注目馬は、6枠11番のアエロリット。
 1月の米国遠征の疲れも取れた頃でしょう。安田記念2018で勝ったモズアスコットと差の無い2着の実力を示していただきたいものです。

 今回は以上の3頭に期待します。

 個人的には、ソウルスターリングの様子も気になるところですが・・・。

 東京競馬場の長い直線とゴール前の競り合いは、見所十分でしょう。

 5月5日、東京競馬場芝1,600mコースで行われる、第24回NHKマイルカップ競走G1の注目馬検討です。

 かつては、このレースと日本ダービーの「変則二冠」を狙う馬の挑戦が有りましたが、2008年のディープスカイ以降は変則二冠馬が出ていませんし、そもそも「そうした使い方」をされる馬も居なくなりました。やはりスケジュールが厳しいのでしょう。

 2009年以降は「3歳マイル王決定戦」という位置づけが確立されつつある感じがします。

 それは、取りも直さず、阪神ジュベナイルフィリーズや朝日杯フューチュリティステークスを勝利した「2歳王者」が挑戦し易いレースになりつつあることを示しているとも言えるのでしょう。
 2011年のグランプリボス(朝日杯FS、NHKマイル、優勝)、2016年のメジャーエンブレム(阪神JF、NHKマイル、優勝)のパターンですが、血統面からマイラーと判断される2歳王者のひとつのルートになってきています。

 2019年のレースについて観れば、このパターンの出走馬はアドマイヤマーズということになります。(同馬は皐月賞にも出走していますから、純粋なこのルートでは無いとも言えます)

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠7番のグランアレグリア。
 前走桜花賞は快勝でした。さすがに牡馬一線級相手ではやや苦しいかと思いましたが、枠順に恵まれました。4角まで力を貯めて来ることが出来れば、十分に勝負になりそうです。
 ここを勝つようなら、2005年のラインクラフト以来の桜花賞+NHKマイルとなります。

 第二の注目馬は、2枠3番のダノンチェイサー。
 久々が気になりますが、池江師のことですからキッチリと仕上げてくれるでしょう。

 第三の注目馬は、6枠12番のワイドファラオ。
 ここまでの全4走がマイル戦です。前走ニューシーランドトロフィーは接戦を制しています。スペシャリストの力に期待します。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 力量上位のアドマイヤマーズは、枠に恵まれなかったと感じます。

 東京競馬場の長い直線、残り100mで抜け出してくるのは、どの馬でしょうか。
[平成31年4月28日・天皇賞(春)・京都競馬場]
1着 フィエールマン(騎手 クリストフ・ルメール)
2着 グローリーヴェイズ(同、戸崎 圭太)
3着 パフォーマプロミス(同、北村 友一)

 「平成」最後のG1競走・第159回天皇賞(春)は、最後の直線300m以上に渡る壮絶な叩き合いの末、フィエールマンがグローリーヴェイズをクビ差押さえて優勝しました。

 残り200m付近で、一度は先頭に立ったグローリーヴェイズでしたが、内から差し返すフィエールマンに再逆転を許し、「大魚を逸し」ました。

 このレースでフィエールマンに騎乗したルメール騎手は、これで所謂「八大競走」完全制覇を達成しました。
 まさに「偉業」です。

 「八大競走」というのは、1984年にグレード制が導入される以前、中央競馬を代表する8つの大レースを指します。
 それは、桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞、天皇賞(春)、天皇賞(秋)、有馬記念の8レース。

 クラシック競走5レース+天皇賞(春)(秋)+有馬記念という組合せは、1983年以前においては「最も高い栄誉」が与えられるレース群であり、その頃にグレード制が有ったとすれば、この8レースがG1であったことでしょう。

 もちろん、中央競馬最高賞金レースであるジャパンカップや、マイル王を決める安田記念、短距離王を決めるスプリンターズステークスといったレースの重要性は言うまでも無いことで、現在では「八大競走」というカテゴリーは存在しないのですけれども、特にオールドファンにとっては、この言葉を耳にすると独特の感慨が有ります。

 加えて、「八大競走完全制覇の難しさ」が、その価値をより重くしていると感じます。

 中央競馬の長い歴史の中で、保田隆芳騎手、武豊騎手、そしてクリストフ・ルメール騎手の3人しか、完全制覇を達成していません。

 武豊騎手は、我が国の競馬を代表する存在として、国際的にも良く知られる存在ですが、ルメール騎手の今回の快挙によって、再び脚光を浴びたのが保田隆芳騎手でしょう。

 保田騎手は、1936年(昭和11年)から1970年(昭和45年)まで、東京・尾形藤吉厩舎(名門。当時の日本競馬を代表する厩舎でした)の主戦ジョッキーとして大活躍しました。
 「名人」と称された騎乗は、特に天皇賞10勝に観られるように、騎手の技量がより必要なレースにおいて存分に発揮されました。

 通算「1,295勝」は長い間、中央競馬騎手最多勝記録として輝きました。
 「1,295」と聞いただけで、当時の競馬ファンには、その意味が分かったものです。
 大袈裟に言えば、競馬界における固有名詞の様な数字であったと感じます。

 この当時に比べて、現在に至る過程でレースの数自体が相当に増えましたから、「1,295勝」の価値は、依然として極めて高いものでしょう。

 この伝説的な「1,295勝」は、野平祐二騎手(1,339勝)に追い抜かれました。しかし、大騎手であり、当時の人気NO.1ジョッキーでもあった野平騎手にしても、皐月賞、日本ダービー、菊花賞の牡馬クラシックレースは一度も勝っていません。

 この野平騎手の最多勝記録を更新したのが、加賀武見騎手(1,352勝)でした。
 しかし、大レースに強かった印象がある加賀騎手にしても、どうしても皐月賞だけは勝てませんでした。

 20世紀から21世紀にかけて活躍した、JRAの大騎手ならば、岡部幸雄騎手が挙げられます。
 通算2,943勝という大記録を打ち立て、数々の大レースを何度も制しましたが、不思議な事に、桜花賞にだけは縁が無かったのです。

 こうした数々の大騎手にしても、「八大競走完全制覇」は厚い壁であったのですが、クリストフ・ルメール騎手は、2015年に中央競馬に本格参戦後、僅か5年で成し遂げました。
 「驚異的」と言うしかないでしょう。

 Cルメール騎手による「八大競走」制覇の内容は以下の通りです。

① 桜花賞 アーモンドアイ(2018年)、グランアレグリア(2019年)
② 皐月賞 サートゥルナーリア(2019年)
③ オークス ソウルスターリング(2017年)、アーモンドアイ(2018年)
④ 日本ダービー レイデオロ(2017年)
⑤ 菊花賞 サトノダイヤモンド(2016年)、フィエールマン(2018年)
⑥ 天皇賞(春) フィエールマン(2019年)
⑦ 天皇賞(秋) レイデオロ(2018年)
⑧ 有馬記念 ハーツクライ(2005年)、サトノダイヤモンド(2016年)

 2019年シーズンに入って、残されていた皐月賞と天皇賞(春)を制して、一気に達成したことになります。

 加えて、ルメール騎手は天皇賞(春)制覇の翌日4月29日には、史上最速で通算1,000勝も達成しています。

 皆さんご承知の通り、「ルメール騎手の騎乗にはミスがとても少ない」のです。
 レース前の戦略・戦術の構築(馬主や調教師を交えての打合せの上でしょう)、それをレースできっちりと実践する実行力、そして何より騎乗馬に負担をかけない素晴らしい騎乗技術と柔らかい騎乗フォーム。

 当代随一のジョッキーであることは、衆目の一致するところです。

 フランス競馬において11シーズン(718勝)を戦ってきた後に、日本に登場したこともあり、既に39歳のルメール騎手ですが、「油の乗り切った騎乗」を魅せてくれていますので、「令和」の競馬も、当分の間は「Cルメールの時代」が続くことでしょう。
 1868年に発足した明治新政府が対応しなければならない課題は山積していましたが、中でも欧米諸国等と徳川幕府が締結した不平等条約の撤廃・改正は、最も重要な課題のひとつでした。

 所謂国際社会や国際法についての知識が、日本側に不足していた江戸時代に結んだ条約は、相手国にとってとても有利な内容になっていたのです。
 欧米列強に追い付け・追い越せという目標実現のためには、不平等条約への対応は不可欠のものでした。

 とはいえ、「日本という国は立派な国に成ったので条約を改正してください」と申し入れたとしても、相手国が直ぐに「分かりました」と言う筈も無く、取組は難航を極めました。
 そもそも、自分に有利な条約は、できることなら永続したいと考えるのは当然のことでしょう。

 こうした状況下、日本政府としては「日本が急速に欧化している」ことを示し、近代国家となったことをアピールする必要がありましたから、東京・日比谷に「鹿鳴館」という会館を造り、毎日のように各国の大使等を招待してパーティなどを開催しました。
 参加する日本人は、いずれも洋服というかパーティドレスを身に纏い、ダンスを行ったり、欧米の人達と会話を楽しんだりしました。日本の近代化を明示しようとしたのです。

 海外に使節団を送り、相手国で条約改正の申入れを行うとともに、国内ではこうした取組によって、我が国が「平等な条約を締結するに相応しい国」であることをアピールし続けたのでしょう。

 そうした取組の一環として、根岸競馬場におけるロビー活動が有りました。

 横浜山手の外国人居留地に根岸競馬場(後の横浜競馬場)はありました。(本ブログ2013年1月27日の記事「[競馬コラム33] 根岸競馬場 日本近代競馬発祥の地」をご参照ください)
 この根岸競馬場は、来日した外国人が設立し運営していて、会頭も歴代のイギリス公使が務めていました。
 日本に赴任した欧米各国の大使館や企業の関係者にとっては、所謂「母国に置けるものと同じ競馬」を楽しむ場として、根岸競馬場の存在感・価値は、とても大きなものであったことでしょう。
 当然ながら、競馬開催日には、根岸競馬場に海外列強の要人が数多く集まりました。

 こちらから出向くまでも無く、数多くの外国要人が集まっている根岸競馬場が「外交交渉の場」として、とても貴重なものであったことは言うまでも無いことで、日本政府もこれを大いに活用したのです。
 明治天皇も外交官や外務担当政治家を連れて、頻繁に足を運んだと言われています。

 ご承知のように、サラブレッドの母国イギリスでは、王室と競馬との係わりはとても深く、現在でも「ロイヤル・アスコット」は王室主催の大イベントですし、エリザベス女王の所有馬が大レースに出走することがあれば、大きなニュースとして報じられます。
 
 根岸競馬場に頻繁に足を運んでいた明治帝は、明治13年(1880年)に競馬場に豪華な花器を下賜しました。
 この花器(金銀銅象嵌銅製花瓶一対)を賞品として、日本レースクラブによる初めてのレース「The Mikado’s Vase Race」が1880年の春に開催されたのです。それまで、根岸競馬場で開催されたレースは全て外国人主催でしたので、まさに記念すべきレースであったと思います。

 私は勝手に、この1880年春のレースが実質的な「第1回天皇賞」であったと考えています。

 さて、明治30年代に入ると、イギリスとの条約改正を始めとして、各国との不平等条約改正が一気に進みました。
 前述のような各種の取組の成果とも言えるのでしょうが、何より、農業、鉱工業、商業等の産業の勃興・成長による国力増大が最大の要因でしょう。国民一人一人の頑張りが、日本を「対等の条約を締結するに相応しい国、対等の条約を締結することが相手国の利益に結びつく国」に引き上げたのであろうと思います。

 この頃の日本は、イギリスと密接な関係にありました。
 明治35年(1902年)には日英同盟が結ばれ、イギリスは明治37年(1904年)から始まった日露戦争における大きな後ろ盾となりました。
 さらに、日露戦争で日本の軍馬の質・量両面からの劣後が明らかになると、日本軍部は日英同盟を拠り所としてイギリスに優秀な軍馬の大量輸入を依頼しました。これにイギリスが応え、英連邦に属し日本に近く、馬産地であったオーストラリアから3,700頭を日本に輸出したのです。
 日本の軍部は、体格面で日本在来の馬を圧倒する、オーストラリアからの輸入馬を、そのまま軍馬として使用することは無く、日本国内の馬の改良のために1頭200円で民間に払い下げたと伝えられています。将来を見据えた施策でしょう。
 この時の3,700頭が、我が国の馬の改良に大きな力となったことは間違いありません。

 こうした日本とイギリスの親密な外交関係において大きな役割を果たしたのが、当時の駐日イギリス公使(後に全権大使)であったクロード・マクドナルドでした。
 当時、横浜競馬場会頭も兼務していたマクドナルド公使は、明治天皇とも親しかったとされており、明治天皇から贈られた「盃」を賞品として、明治38年(1905年)5月6日「The Emperor’s Cup(エンペラーズカップ)」を創設しました。以降、横浜競馬場では毎年、このレースに明治天皇から商品が下賜されることとなったのです。
 「毎年」という点がとても重要で、JRAでは「エンペラーズカップ」を天皇賞の前身としています。

 この「The Emperor’s Cup」と言う英語呼称が色々な形で和訳され、最終的には「帝室御章典」に統一されて、横浜競馬場だけでは無く、東京競馬場や鳴尾競馬場(後の阪神競馬場)、そして馬産地である福島、札幌、函館、小倉の各地においても「帝室御章典」競走が拡大実施されたのです。

 年2回開催の競馬場もあり、7つの競馬倶楽部による帝室御章典が「年10回開催」体制となって、それが統合されながら、昭和12年(1937年)に天皇賞が創設され、太平洋戦争を経、1984年からは秋の天皇賞の距離が3,200mから2,000mに短縮されて、現在のような「天皇賞(春)(秋)の形」が出来あがったことは、皆様ご承知の通りです。

 ところで、明治天皇は明治32年(1899年)までは、横浜競馬場に足繁く巡幸されたのですが、不平等条約改正が進むと、以後は一切競馬場に行かなくなりました。
 いろいろな理由が有るのでしょうが、「きっぱり」という感じもします。

 この後、帝室御章典が全国に拡大するのですけれども、いわゆる「天覧競馬」は全く行われなくなったのです。
 少し不思議な感じもします。

 大正天皇、昭和天皇も競馬場に巡幸されることはありませんでした。

 そして平成17年(2005年)の天皇賞(秋)、第132回天皇賞において、平成天皇が106年振りに競馬場に姿を現したのです。「天覧競馬」の復活であり、史上初の「天覧天皇賞」でもありました。

 競馬が「日本社会における健全な娯楽として定着した」との判断が有ったのかどうか、「復活」の理由は分かりませんけれども、「天皇賞レースを天皇陛下が観戦する」という、ごく自然なことが、史上初めて実現した瞬間でした。

 このレースは、5歳牝馬のヘヴンリーロマンスが、大豪ゼンノロブロイ(5歳牡馬、前年の優勝馬)をアタマ差抑えて優勝しています。上がりの競馬における凄まじい競り合いでした。
 レース後、ヘヴンリーロマンスの鞍上・松永幹夫騎手は、天皇皇后両陛下がご覧になられているメモリアルスタンド前で、ヘルメットを取って、馬上から深々と一礼をしました。
 大きなニュースとなったこの一礼も、日本競馬史上初のものということになります。

 そして7年後の平成24年(2012年)、第146回天皇賞(秋)、平成天皇は東京競馬場に2度目の巡幸を行いました。
 このレースは、直線でインを突いたエイシンフラッシュが、良く伸びて圧勝。
 レース後、両陛下がご覧になられているフジビュースタンド前に引き上げてきた、鞍上のミルコ・デムーロ騎手が、下馬してヘルメットを取り、深々と一礼したシーン、この美しいシーンは、記憶に新しいところです。

 「平成」は「天覧競馬」が復活した時代でもありました。

 「令和」時代にも、日本競馬において素晴らしいシーンが数多く生まれるよう、祈らずにはいられません。
 「平成最後の」が流行語の様に使われていますが、まさしく、JRAの平成最後のG1レースが、4月28日に開催されます。

 「淀の天皇賞」には、独特の空気が有ります。
 本命、あるいは有力とレース前に目されていた馬が、最後の直線で「パッタリ」と動けなくなることが有るのです。
 「3,200mの恐ろしさ」と言って良いのでしょう。

 「長距離」がスペシャリストの戦いになったのは、何時頃からでしょうか。

 かつては、2,400mの大レース、例えば日本ダービーを勝った馬が、「何とか辛抱する」ことができた距離であったものが、今では3,200mを走り切るのは「長距離のスペシャリスト」でなければならない時代になってきているのです。

 その結果でしょうか、天皇賞(春)2019も13頭立てとなりました。
 近年は当然のように、フルゲートになり難いのです。
 
 また、ウオッカやジェンティルドンナ、近時ならアーモンドアイといった「男勝りの牝馬」が活躍する時代にあっても、「淀の3,200m」は厳然たる「男の世界」です。
 これまで牝馬が優勝したことが無いのです。

 やはり「過酷なレース」なのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠10番のフィエールマン。
 菊花賞2018の勝ち馬です。そして、強いと言われる現4歳世代です。加えて、5戦3勝・2着2回という抜群の安定感を誇ります。やはり中心馬でしょう。

 第二の注目馬は、2枠2番のエタリオウ。
 菊花賞2018の2着馬、それも優勝したフィエールマンとハナ差でした。ここまで10戦1勝・2着7回と言うのは、いかにも「勝ち切れない」という特徴が出ていますが、長距離への適性は十分でしょうし、大崩れもなさそうです。

 第三の注目馬は、6枠9番のユーキャンスマイル。
 前走3,400mのダイヤモンドステークスG3を快勝。菊花賞2018の3着馬です。長距離への適性は十分です。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 結果として、菊花賞2018の1・2・3着馬=4歳馬となりました。

 「平成最後のG1」の最後の直線の競り合いが、とても楽しみです。

 4月21日に行われた読売マイラーズカップ競走G2は、ダノンプレミアムが快勝しました。
 ゴール前、「グイッと」1馬身あまり突き放したレース振りは「鮮やか」の一語。
 このサラブレッドの強さを高らかに示したのです。

 「上がりの競馬」となりました。
 このレベルのマイル戦としては、とても遅い前半でした。ハロンタイムが、12秒6→11秒4→12秒0→12秒5と前半800mが48秒5もかかっています。
 一方で後半は、11秒8→10秒9→10秒3→11秒1の44秒0でしたから、要は4角を回って「ヨーイドン」の競馬だったのです。

 こういう競馬は「荒れる」ことが多いのですが、ダノンプレミアムは上がり3ハロン32秒2という快足を飛ばして、快勝しました。
 上がり3ハロンで33秒を切ってくる脚というのは、それ自体が凄いものですが、それでもこのレースで最速の上がりではありませんでした。5着のストーミーシーが32秒0、3着のパクスアメリカーナ、4着のインディチャンプ、6着のケイアイノーテックは32秒1で走り抜けています。まさに「ヨーイドン」を明示した内容のレースなのです。

 それでもダノンプレミアムの強さが際立つのは、ゴール前100mから「グイッと」出た脚の鋭さと力強さ故でしょう。
 「ヨーイドン」にも拘わらず、ゴール直前で「格の違い」を魅せたのです。

 この勝利で、ダノンプレミアムは7戦6勝。
 日本ダービー2018以外には負けていないのです。

 「本物」の強さを身に付けたサラブレッドだと感じます。
 2019年のクラシック競走の序盤を飾る2レース、クラシックレースの母国・イギリスで言えば、1,000ギニー競走と2,000ギニー競走に相当する、桜花賞と皐月賞が終了しました。
 共に、素晴らしいレースでした。

[4月7日・桜花賞]
1着 グランアレグリア レコード勝ち
2着 シゲルピンクダイヤ 2・1/2馬身
3着 クロノジェネシス クビ
4着 ダノンファンタジー ハナ
5着 ビーチサンバ クビ

[4月14日・皐月賞]
1着 サートゥルナーリア
2着 ヴェロックス アタマ
3着 ダノンキングリー ハナ
4着 アドマイアマーズ 2馬身
5着 クラージュゲリエ 1・1/2馬身

 どちらのレースも「ゴール前の各馬の脚色」が秀逸でした。
 私には、日本競馬のレベルアップが強く感じられたのです。
 「こういうハイレベルなレース」を、我が国で普通に?観られるようになったという「感慨」さえ感じる程です。

 桜花賞は、直線でグランアレグリアが一気に抜け出しました。素晴らしいスピードでした。
 一気に3馬身ほど開きましたが、そこからの他馬の粘り強い走りも秀逸で、シゲルピンクダイヤとクロノジェネシスは、グランアレグリアの「独走・大差勝ち」を許しませんでした。

 皐月賞は、大外を回ったサートゥルナーリアが直線で先頭を伺いました。飛びの大きい、豪快な走りでした。ここで一気に先頭に突き抜けるのかと思いましたが、内からダノンキングリーが、中からヴェロックスが伸びて、3頭の叩き合いとなりました。
 サートゥルナーリアがアタマ差を懸命に維持して、ゴール板を駆け抜けたレースでした。

 3頭の叩き合いはハイレベルなものでした。
 疲れ切っての倒れ込むような競り合いでは無く、ゴールに向かって加速して行く、迫力満点の争いだったのです。

 サートゥルナーリアは相当強い馬だと感じましたが、その「相当強い馬」に一歩も引けを取らない馬が2頭も居たというところが、凄いと思います。
 「圧倒的な素質」だけでは勝つのが難しい、楽勝できないのが、現在の日本のクラシックレースであることを明示してくれました。

 サートゥルナーリア陣営としては、今後のレースに向けて、「ランニングフォームの修正」さえ含めた、「大人の走り」を追及して行く必要があるのかもしれません。

 20世紀から21世紀初頭までのレースであれば、どちらのレースも4着に入った馬の走りで十分に勝てていたと思います。
 「その前を走っている3頭分が日本競馬の進歩」なのでしょう。

 2つの良いレースを魅せていただきました。

 4月14日、中山競馬場芝2,000mコースで開催される、第79回皐月賞競走G1の注目馬検討です。

 今年もフルゲート、18頭が出走してきました。
 牝馬は居ません。
 
 スプリングステークス2019の勝ち馬・エメラルファイトは出走していませんが、それ以外の有力馬は顔を揃えましたから、メンバーが揃った皐月賞ということになります。

 近年は、朝日杯フチュリティーステークスの勝ち馬が、なかなかクラシックレースに勝てない傾向が有ります。(本ブログ2018年12月13日の記事「[競馬コラム223] クラシックレースに勝つためには朝日杯フューチュリティーステークスに勝ってはいけないのか?」をご参照ください)
 今年も、朝日杯FSに出走しなかった馬達が主役になるのでしょうか。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、6枠12番のサートゥルナーリア。
 大本命になりそうです。3戦3勝で、そのレース内容がとても良いのです。2018年12月28日以来の実戦となりますが、近時はこうしたローテーションでもきっちりと仕上げてくるケースが増えていますので、かつてのような「久々」の心配は小さいのでしょう。

 第二の注目馬は、2枠4番のダノンキングリー。
 こちらも3戦3勝です。前走共同通信杯では、朝日杯FS2018の覇者アドマイアマーズに完勝しました。上がりの切れ味は抜群ですので、上手く脚を使えれば、勝ち負けの勝負に持ち込めるかもしれません。

 第三の注目馬は、1枠1番のアドマイアマーズ。
 2歳王者としての意地を魅せていただきたいものです。安定感のあるレース振りを評価します。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 ヴェロックスとメイショウテンゲンも気になるところですが・・・。

 やはり、良いメンバーが揃った皐月賞なのです。
 20世紀最後の年2000年に、ニュージーランドトロフィーとアーリントンカップを制したのが、エイシンプレストンです。

 2019年ならば、4月6日に中山競馬場で行われるニュージーランドトロフィーG2と4月13日に阪神競馬場で行われるアーリントンカップG3に優勝することは、至難の技ということになりますが、2000年にはアーリントンCが2月26日、ニュージーランドTが4月8日の開催でしたから、スケジュール的に可能だったのです。

 とはいえ、「なあんだ」ということでは無いでしょう。
 
 当時は、外国産馬がクラシックレースに挑戦することができませんでしたから、前年の朝日杯3歳ステークスG1を制して世代NO.1に位置付けられたエイシンプレストンが、出走可能な3歳限定G1レース・NHKマイルカップに向けて、皐月賞の頃に東西の2つのマイル重賞を制したという、達成がとても難しいことをやってのけたと見るべきだと思います。
 
 残念ながらNHKマイルカップは骨折の為出走できませんでしたが、4歳~6歳時エイシンプレストンは香港で3つのG1レースを制しました。2001年の香港マイルと2002年・2003年のクイーンエリザベス2世カップ(2,000m)です。
 日本のG1競走では、健闘するもののついに勝利を挙げることができませんでしたが、香港・沙田競馬場(シャンティ競馬場)が余程合っていたのかもしれません。

 エイシンプレストン号、父グリーンダンサー、母ワランティアプライド、父の父ニジンスキー。父グリーンダンサーはニジンスキー系の名種牡馬。
 通算32戦10勝、主な勝ち鞍、朝日杯3歳ステークス、香港マイル、クイーンエリザベス2世カップ2勝、ニュージーランドトロフィー、毎日王冠、アーリントンカップ、北九州記念。

 470kg前後、鹿毛のとてもバランスの良い馬体が印象的だったエイシンプレストンは、全10勝の内8勝が重賞勝ちと、とても勝負強いサラブレッドでもありました。
 そのキャリアの中でも、3歳春のマイル重賞2連勝は、とても大きな勲章だと感じています。
 4月7日、阪神競馬場芝1,600mコースで開催される、第79回桜花賞競走G1の注目馬検討です。

 いよいよ2019年のクラシックレースが始まります。
 第1弾は、牝馬によるマイル戦、桜花賞です。
 何とも言えない華やかさと「はかなさ」を感じさせる、伝統のレースです。

 今年もフルゲートの18頭が出走してきました。

 近時は、コース形状の変化も有って、いわゆる「桜花賞ペース」と呼ばれる、入りの速さ、最初の600mが異常なハイペースになることは少なくなりましたが、それでも「大勲章への意欲」と「レース経験が少ない若駒の気負い」、そして「逃げ作戦を採用した馬達の先頭争い」によって、スタート直後から各馬の競り合いが続く可能性が有ります。

 桜花賞2019には「大本命」が居ます。ダノンファンタジーです。
 ここまで5戦4勝、4連勝中、阪神ジュベナイルフィリーズに勝って2歳女王に就き、トライアルのチューリップ賞もキッチリと勝っていますから、格で観れば圧倒的でしょう。

 とはいえ、阪神JFに勝利した馬の3歳クラシックレースでの成績を振り返ってみれば、必ずしも勝てていないので、何が起こるか分からないレースとも言えるのでしょう。(本ブログの2018年12月5日の記事「[競馬コラム222] 阪神ジュベナイルフィリーズとクラシックレース」をご参照ください)

 そのダノンファンタジーが7枠15番と、外枠となりました。
 益々、難しいレースとなったのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠8番のグランアレグリア。
 前走は「2歳NO.1決定戦」朝日杯フューチュリテイーステークスに挑戦して、アドマイアマーズの3着と健闘しました。その後はじっくりと調教を積まれている形。ダノンファンタジーとの大舞台での対戦が楽しみです。

 第二の注目馬は、2枠4番のクロノジェネシス。
 前走クイーンカップG3は競り勝ちました。阪神JFでも2着。地力は十分でしょう。枠に恵まれましたので、その快足を活かしてほしいものです。

 第三の注目馬は、7枠15番のダノンファンタジー。
 前走チューリップ賞は快勝でした。やはり安定感はNO.1でしょう。ここを勝つようなら「牝馬三冠」を狙えると思います。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 他にも、アクアミラビリスやルガールカルム、フィリアブーラ、ビーチサンバなど、楽しみな馬が目白押しです。

 メンバーが揃った桜花賞なのでしょう。
 4月4日、繁殖牝馬ウオッカがイギリスで死亡したとの報が入りました。
 15歳でした。

 2007年、牝馬としてクリフジ以来64年振りの日本ダービー制覇を成し遂げたウオッカが亡くなったのです。
 半世紀以上振りの「牝馬による日本ダービー制覇」は時代を超えた偉業でした。

 さて、ウオッカにはダイワスカーレットという、同期の牝馬、半端無く強い牝馬が居ます。

 こんなに強い牝馬が、同期に二頭も出現したわけですが、こうした「現象」は競馬史において時々見られます。本当に不思議な現象なのです。

 両馬が最初に対決したのは、2007年3月3日のチューリップ賞でした。
 「名牝の登竜門」と言われるチューリップ賞G3です。(本ブログ2019年2月27日の記事「[競馬コラム227] 3歳牝馬の「登竜門」チューリップ賞」をご参照ください)
 このレースは、ウオッカがダイワスカーレットにクビ差で勝ちました。3着のレインダンスとは6馬身差でしたので、完全な「二強対決」のレースでした。
 最初の対決から、両馬の対決は「熾烈」だったのです。
 
 両馬の第2戦は、4月8日の桜花賞でした。
 トライアルのチューリップ賞のレース内容から、「二強」による桜花賞と目され、レースもそのようになりました。
 このレースは、ダイワスカーレットがウオッカに1・1/2馬身差で勝ちました。
 牝馬クラシック緒戦は、ダイワスカーレットに軍配が上がったのです。

 この後、ウオッカは日本ダービーを目指し、ダイワスカーレットはオークスを目指しました。
 そして、ウオッカは頭書の通りの勝利を収めましたが、ダイワスカーレットは感冒のためオークスを回避しました。
 
 ウオッカは、日本ダービーの次走に6月24日の宝塚記念を選び、1番人気となって古馬に挑戦しましたが、これはさすがにアドマイヤムーン他の先着を許し、8着と、デビュー以来初めての着外となりました。

 両馬の次の対決は、3歳秋・10月14日の秋華賞でした。
 牝馬三冠最後のレースですが、このレースはダイワスカーレットが優勝しました。
 ウオッカはレインダンスにも先着され3着でした。

 続く11月11日のエリザベス女王杯は、ウオッカが故障で回避して、ダイワスカーレットが古馬牝馬を相手にしての快勝を魅せてくれました。

 そして2007年12月23日の有馬記念。
 両馬は3歳牝馬として敢然と挑戦してきました。
 このレースは「無類の中山巧者」マツリダゴッホが勝ち、ダイワスカーレットは2着、ウオッカは11着でした。

 2008年に入り、ウオッカはドバイデューティフリーに挑み4着、安田記念で優勝と「牡馬を相手にしてのG1レース」が多くなりました。
 一方のダイワスカーレットは、春の産経大阪杯G2を勝って、秋までレースには出走しませんでした。
 2008年の夏までは、「世界を股にかけての」ウオッカの活躍と、ダイワスカーレットの「休養」?という、対照的な形だったのです。

 そして両馬の久しぶりの対決は、2008年11月2日の天皇賞(秋)でした。
 ゴール前、大接戦となったレースでしたが、ウオッカが優勝し、ハナ差でダイワスカーレットが2着、さらにクビ差でディープスカイが3着、さらにハナ差でカンパニーが4着、さらにクビ差でエアシャイディが5着という、「稀に見る」大接戦でした。

 このハイレベルな競り合いの中で、ウオッカとダイワスカーレットは、牡馬一線級の3頭を抑えて、1・2着を占めているのです。
 両馬の強さを明示したレースでしょう。
 
 そして、この2008年天皇賞(秋)が、ウオッカとダイワスカーレットの最後の対決となったのです。

 このレースの後、ウオッカは安田記念を連破し、ジャパンカップ2009を制するなど、引き続き牡馬一線級を相手に互角以上の戦いを演じました。
 ダイワスカーレットは、「ウオッカの居ない有馬記念2008」を快勝して引退しました。

 両馬の対決は、「5戦してダイワスカーレットの3勝2敗」でした。
① チューリップ賞 ウオッカ1着 ダイワスカーレット2着
② 桜花賞 ダイワスカーレット1着 ウオッカ2着
③ 秋華賞 ダイワスカーレット1着 ウオッカ3着
④ 有馬記念2007 ダイワスカーレット2着 ウオッカ11着
⑤ 天皇賞(秋)2008 ウオッカ1着 ダイワスカーレット2着

 ウオッカ号、父タニノギムレット、母タニノシスター、母の父ルション。通算26戦10勝。主な勝ち鞍、日本ダービー、ジャパンカップ、天皇賞(秋)、安田記念2勝、ヴィクトリアマイル、阪神ジュベナイルフィリーズ、G1計7勝。

 ダイワスカーレット号、父アグネスタキオン、母スカーレットブーケ、母の父ノーザンテースト。通算12戦8勝。主な勝ち鞍、桜花賞、秋華賞、有馬記念、エリザベス女王杯、G1計4勝。

 ダイワスカーレットは12戦8勝・2着4回と「連を外していない」ところが、素晴らしいでしょう。主にG1級のレースを走って12戦以上した日本のサラブレッドとしては、「シンザン(19戦15勝・2着4回)クラス」の成績であろうと思います。
 日本競馬史上屈指の名牝であることは、間違いありません。

 ウオッカは、ダイワスカーレットと比べれば成績にムラがありますが、勝っているレースが凄い。日本ダービー、ジャパンカップ、天皇賞(秋)、安田記念2勝と「牡馬一線級」を相手にG1優勝を重ねました。
 特に「64年振り」、あの「大クリフジ」以来の日本ダービー制覇の価値は計り知れないものです。「顕彰馬」に選出されるに十分なキャリアなのでしょう。

 2007年から2008年にかけて、日本競馬界は「2頭の女傑」により支配されました。

 「男勝り」のウオッカと「負けない」ダイワスカーレット。

 ダイワスカーレットは有馬記念に勝ち、産経大阪杯にも勝っていますから、牡馬と互角以上の戦いを演じているのですけれども、やはり「牝馬の中では無敵」という印象が強い。
 一方のウオッカは「力で牡馬を押さえつける強さ」がありました。
 その豪快さから、ウオッカの方がダイワスカーレットより人気が有るのでしょう。

 両馬の姿・形では、ウオッカの方が相当大きいという印象が有りますが、実のところ両馬の馬体重は490kg前後とほぼ同じなのです。ほぼ同じ体格と言って良い筈なのですが、鹿毛のウオッカの方が「逞しく牡馬のよう」に観えました。栗毛のダイワスカーレットは、アスリート牝馬という雰囲気であったと思います。

 この2頭の活躍というか「強さ」が、日本の競馬に「強い牝馬は時に牡馬より強い」という概念を根付かせてくれたのかもしれません。
 ブエナビスタやジェンティルドンナの活躍の礎となっているように感じます。

 同期の「2頭の女傑」の内、残念ながらウオッカは他界しました。
 同じ15歳(同期ですから当たり前ですが)のダイワスカーレットには、長生きしていただきたいものです。
 
[3月30日・芝1800m・メイダン競馬場]
1着 アーモンドアイ
2着 ヴィブロス
3着 ロードグリッターズ(フランス)
4着 ディアドラ
5着 ウィズアウトバローズ(イギリス)

 2019年のドバイワールドカップデイのドバイターフ競走G1において、アーモンドアイが快勝しました。
 2着にヴィブロス、4着にディアドラと日本馬が上位を占めました。
 この3頭は、2016~18年の秋華賞馬です。日本牝馬陣の強さが際立つレースとなりました。

 アーモンドアイは、スタートから後方に待機しました。彼女にとっての2つのレースパターンのひとつです。
 アイルランドのセンチュリードームが逃げを打ち、フランスのウートンが2番手、アメリカのマウンテンハンターが3番手という形でレースが進みました。

 3コーナーを過ぎて、アーモンドアイが前方に進出を始めました。
 「直線後方一気のゴボウ抜き」というパターンを、クリストフ・ルメール騎手は選択しなかったのです。
 3角から4角にかけて、アーモンドアイは6~7番手に進出しました。

 そして最後の直線、直線に入った辺りでは「持ったまま」で走っていたアーモンドアイでしたが、残り300mから追い出しました。そして残り200m地点では先頭に立ったのです。このレースでの「脚の使いどころ」でした。

 アーモンドアイの追い出しに、ヴィブロスとロードグリッターズ(フランス)が付いて行きました。
 残り100mからはヴィブロスとロードグリッターズが、アーモンドアイをじりじりと追い上げましたが、アーモンドアイも相応のスピードを維持しましたので、1馬身と少しの差を付けてゴール板を駆け抜けました。

 「勝つ確率を少しでも高く」というルメール騎手の騎乗プランに対して、アーモンドアイがしっかりと応えたレースでした。
 「勝ちに行って勝つ」のですから、本当に「強い」と感じます。

 2019年のドバイワールドカップデイでは、ドバイシーマクラシック競走G1においても、シュヴァルグランが2着、スワーヴリチャードが3着に食い込むなど、日本馬の活躍が観られました。

 世界屈指の国際競走においても、「日本国内のレースで勝てる力を有していれば」、十分に良い成績を残せるということを、改めて認識させてくれた、ワールドカップデイでした。

 日本競馬は、欧州やアメリカと伍して戦って行けるステージに上がってきたのでしょう。
 3月31日、阪神競馬場芝2000mコースで開催される、第63回大阪杯競走G1の注目馬検討です。

 良いメンバーが揃いました。
 現在の我が国の中距離馬NO.1を決めるに相応しいメンバーでしょう。

 これだけ実績馬が揃うと、上がり馬では厳しいかなと感じます。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠6番のキセキ。
 ジャパンカップ2018のアーモンドアイの世界記録に迫った走りが印象に残っています。このところ、やや勝ち運には見放されていますが、昨秋からは調子が上向きと見ています。

 第二の注目馬は、2枠2番のワグネリアン。
 日本ダービー2018、神戸新聞杯2018を連勝中。久々ですが、中間調教でも良い走りを魅せているようです。日本ダービー後、一層強くなったように見えます。

 第三の注目馬は、5枠7番のブラストワンピース。
 有馬記念2018快勝以来の出走です。7戦5勝という勝率は、3歳G1路線を戦ってきたことを考え合わせれば秀逸でしょう。ここを勝つようなら、世代最強ということになりそうです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 日本ダービー2016の覇者マカヒキの様子も気になるところです。

 3月24日、中京競馬場芝1,200mコースで開催される、第49回高松宮記念競走G1の注目馬検討です。

 春のスプリンター王決定戦。
 18頭のフルゲート。「新しい短距離王」の戴冠に向けて、数多くの上がり馬が挑戦してきた印象です。
 血統も含めて、多様性に富んだメンバーでしょう。

 我が国の今後のスプリンター界を占う一戦だと思います。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠13番のダノンスマッシュ。
 前走シルクロードステークスG3を快勝しました。4歳牡馬ですが、2歳時に朝日杯FSで5着に入っています。同世代のトップクラスで戦ってきたということになります。重賞連勝中ですから、「本格化」したとの期待もかかります。父ロードカナロアの後継馬と成れるか、注目のレースです。

 第二の注目馬は、7枠15番のモズスーパーフレア。
 前走オーシャンステークスG3を快勝しました。オープン→重賞と連勝中です。4歳牝馬ですが、3歳の秋から成績が安定してきました。こちらも「本格化」の段階に入っているのかもしれません。

 第三の注目馬は、8枠16番のデアレガーロ。
 前走京都牝馬ステークスG3で、ミスパンテールやアルーシャを抑えて初の重賞勝ち。5歳牝馬ですが、まだまだ伸びていると観ます。

 今回は以上の3頭に期待します。

 注目馬が外枠に集まっていますので、レッツゴードンキを始めとする内枠の馬にも十分チャンスが有りそうです。

 「電撃の6ハロン」、どのような展開になるのか、とても楽しみです。


 3月に実施される、3歳馬限定重賞となれば、クラシックレースに直結する位置付けと思われますが、毎日杯G3は皐月賞などのトライアルレースとはなっていません。

 毎日杯の前には、弥生賞やスプリングステークス、チューリップ賞やフィリーズレビューと、3歳限定のクラシック競走トライアルレースが目白押しなのですが、その日程の合間に「3歳限定レース」として存在しているのです。
 その存在自体が不思議な感じもします。

 一方で、毎日杯の勝ち馬を観て行くと、その後3歳のG1レースで大活躍した馬や、中央競馬を代表する強豪馬に成長した馬が、ズラリと並んでいます。
 この「実績」を見ると、毎日杯の必要性・存在意義を強く感じます。

 もともと1954年(昭和29年)開始と、とても長い歴史と伝統を誇る重賞競走ですが、実施時期が6月から3月に変更になった1971年(昭和46年)以降が、現在の毎日杯と比較されるべきレースでしょう。

 その1971年の勝ち馬がニホンピロムーテー。いきなりの菊花賞馬です。

 以下、毎日杯に勝ち、G1にも勝利した馬を挙げます。

 1977年のハードバージ。皐月賞馬。

 1979年のハシハ―ミット。菊花賞馬。

 1986年のフレッシュボイス。安田記念馬。

 1988年のオグリキャップ。有馬記念2勝、安田記念他G1レース4勝。

 1996年のタイキフォーチュン。NHKマイルカップの初代王者。

 1999年のテイエムオペラオー。皐月賞、ジャパンカップ他G1レース7勝。

 2004年のキングカメハメハ。日本ダービー、NHKマイルカップの勝ち馬。

 2008年のディープスカイ。日本ダービー、NHKマイルカップの勝ち馬。

 2010年のダノンシャンティ。NHKマイルカップの勝ち馬。

 2013年のキズナ。日本ダービー馬。

 2017年のアルアイン。皐月賞馬。

 そして2018年のブラストワンピース。有馬記念馬です。

 こうして見ると、毎日杯の勝ち馬はクラシックレースに強いことはもちろんとして、他のG1、特にNHKマイルカップには、初代王者のタイキフォーチュンを始めとして、とても強いことが分かります。
 キングカメハメハとディープスカイという、日本ダービーとNHKマイルカップの「変則2冠馬」の2頭が、共に毎日杯を勝っているというのが象徴的でしょう。
 芝1800mという毎日杯の特性が、表れているということなのでしょうか。

 一方で、上述の馬達の中には、2歳G1レースに勝っている馬は居ませんから、「クラシック戦線への登場が少し遅れた馬がステップとする重賞レース」という面もありそうです。

 報知杯弥生賞、フジテレビ賞スプリングステークスという「3歳牡馬クラシック戦線の王道レース」に、勝るとも劣らない重みを持っているのが、毎日杯なのです。

プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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