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 とても暑かった2018年の夏がようやく終り、秋競馬が本格化しています。

 G1レースが目白押しの秋競馬ですが、3歳のレースとなればやはり「菊」でしょう。
 クラシックレースの中で「一番強い馬が勝つ」と言われるレースです。

 「菊花賞」の過去10年の勝ち馬を改めて観てみました。

 少し驚かされました。

 勝ち馬が「ふたつのタイプ」に明確に分類されるように観えるのです。

① タイプ1→「菊花賞を勝つために生まれてきたサラブレッド」型

・2008年オウケンブルースリ→3歳の4月デビューで重賞初挑戦が菊花賞。それを勝利しました。その後、重賞をひとつ勝っていますが、その1勝のみ。通算27戦5勝。

・2009年スリーロールス→重賞初挑戦が菊花賞。これを勝利しましたが、その後は0勝。通算12戦4勝。

・2010年ビッグウィーク→重賞2戦目が菊花賞。これを勝利し重賞初制覇。その後、中京の障害未勝利を勝っていますが、平場では0勝。通算26戦5勝。

 2008年~2010年は、皐月賞や日本ダービーとは無縁で、菊花賞に勝つために走っていたように観えるサラブレッドの優勝が続きました。
 菊花賞勝利後は、オウケンブルースリが重賞をひとつ勝っていますが、オウケンブルースリにしてもその1勝のみでした。

・2014年トーホウジャッカル→3歳の5月デビューで重賞2戦目の菊花賞に勝利(重賞初勝利)。その後は0勝。通算13戦3勝。

・2017年キセキ→重賞3戦目の菊花賞を勝ち、重賞初勝利を挙げました。現役ですので、こちらのタイプと決めてしまうのは少し早いのかもしれませんが、春のクラシックレースに縁が無かったというところは共通しています。
 現時点で、菊花賞後は0勝、通算11戦4勝。

 上記の5頭は、春のクラシック路線には間に合わず(あるいは本格化前)、秋の上り馬として菊花賞に臨み、見事に優勝しました。
 そして、「菊」で燃え尽きてしまったかのように、その後は「菊花賞馬に相応しい」好成績を挙げることが出来ませんでした。(キセキはこれから好成績を挙げるかもしれません。凱旋門賞2018への登録も報じられました)

② タイプ2→「日本競馬を代表する強豪馬」型

 春のクラシックでも活躍し、同期で「一番強い馬が勝つ」と言われる菊花賞を勝ち、我が国の競馬を代表する強豪馬として活躍したサラブレッド達です。

・2011年オルフェーヴル→言わずと知れた三冠馬。有馬記念2勝、宝塚記念優勝など、素晴らしい成績を残しました。
・2012年コールドシップ→皐月賞と菊花賞の二冠馬。有馬記念、宝塚記念、天皇賞(春)にも勝利しています。
・2013年エピファネイア→皐月賞と日本ダービーが2着。菊花賞勝利後、ジャパンカップにも優勝しています。

 2011年~13年は「強い菊花賞馬」が続きました。

・2015年キタサンブラック→皐月賞3着、日本ダービー14着でしたが、秋に本格化して「菊」を勝ち、その後は、天皇賞(春)(秋)、ジャパンカップ、有馬記念とG1制覇を続けました。
・2016年サトノダイヤモンド→皐月賞3着、日本ダービー2着ときて菊花賞優勝。その勢いで3歳にして有馬記念も制しました。

 これらのサラブレッドには「国際舞台での活躍」も観られます。日本を代表する競走馬として、毎年のように国際重賞レースに挑戦してきたのです。(ゴールドシップやキタサンブラックは海外で走ってはいませんが、海外の大レース挑戦の計画が有ったものの、コンディション等の関係で遠征しなかった形です)
 オルフェーヴルの2012年・13年のG2フォア賞2勝からの凱旋門賞2着2回は、まさに日本馬海外挑戦のエポックでしょう。

 さて、過去10年間の菊花賞馬をざっと見てきました。
 やはり、「ふたつのタイプ」に分けられると感じます。

 その中間タイプは存在しないように観えるのです。
 加えて「5頭ずつ」の同数で分けられるのですから、ある意味では不思議なことでしょう。

 2018年は、どちらのタイプが勝つのでしょうか。
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 前回、イナボレス号のコラムを書いた時、久し振りに「花の47年組」という言葉を思い出しました。
 この「47年」は「昭和47年」(1972年)にクラシックレースを走ったことから付けられた名称と書きましたが、昭和が平成となり、来年には次の元号になるのですから、前の元号と呼べる内に、この素晴らしい世代を「おさらい」しておこうと思います。

① ヒデハヤテ号(通算9戦6勝、父タマナー、母ワカシラオキ)

 最強世代の名を欲しいままにした「47年組」の先陣を切ったのは、ヒデハヤテでした。1971年の阪神3歳ステークスを圧勝し、最優秀3歳牡馬(現在なら2歳)を受賞しています。無事に走り続けていれば「三冠馬」になったのではないかと言われます。(この世代には、このフレーズが何度も登場します)
 残念ながら、3歳春のスプリングステークスで故障し、クラシックの舞台を踏むことはありませんでした。

② ランドプリンス号(21戦6勝、父テスコボーイ、母ニューパワー)

 ヒデハヤテが姿を消した後、1972年クラシックレースの主役に躍り出た「関西3強」の一角。
 皐月賞を制しました。

③ ロングエース号(10戦6勝、父ハードリドン、母ウインジェスト)

 「関西3強」の一角。日本ダービーを制しました。ロングエース、ランドプリンス、タイテエムの3強によるゴール前の叩き合いは、「ザ・3強のダービー」と呼ばれる名レースでした。(本ブログ・2013年5月25日の競馬コラム59「第39回日本ダービー「ザ・3強」のレース」をご参照ください)

④ イシノヒカル号(15戦7勝、父マロット、母キヨツバメ)

 関西3強に対抗する東の一番手と称され、皐月賞はランドプリンスの2着、菊花賞とこの年の有馬記念を勝ちました。
  「花の47年組」で唯一の年度代表馬に輝いていますから、多士彩々のこの世代の代表馬ということになれば、イシノヒカルなのでしょう。

⑤ タイテエム号(16戦8勝、父セントクレスピン、母テーシルダ)

 「関西3強」の一角。1973年の天皇賞(春)を制しました。
 父セントクレスピンが1959年の凱旋門賞馬であり(持込馬。当時、凱旋門賞馬の仔は日本競馬では少なかったのです)、鹿毛・四白流星の華やかな馬体もあって「貴公子」と称されました。

 「関西3強」+イシノヒカルの4頭は、いずれも「生まれる年が違っていれば三冠馬になれた」と言われました。この世代には、ヒデハヤテを加えて「5頭の幻の三冠馬」が居たことになります。

 以上の5頭が「クラシック戦線」という視点で観た時の「花の47年組」の中核馬ということになりますが、この世代の奥行きはとても深いのです。
 続いては、「有馬記念」という視点です。

⑥ ストロングエイト号(37戦9勝、父アイアンリージ、母ストロングウインド)

 1973年の有馬記念を制しました。ハイセイコーやタニノチカラを相手にしての「あっと驚く勝利」でしたが、1974年にも大活躍をしましたので、実力十分なサラブレッドだったのです。

⑦ タニノチカラ号(24戦13勝、父ブランブルー、母タニノチェリ)

 1973年の天皇賞(秋)と1974年の有馬記念に勝ちました。そして、73年・74年と2年連続で最優秀5歳以上牡馬(現在なら4歳以上)の表彰を受けています。
 これで、「花の47年組」は、1972年~74年の3年連続で有馬記念を制したことになります。最強世代の面目躍如です。

 G1というか、当時の事ですから「八大競走」に優勝した馬達は、②から⑦の6頭です。
 「花の47年組」の凄いところは、八大競走以外の重賞でも大活躍した馬達が、ズラリと控えていて、それらの馬達は「とても個性的」で人気が高かったことでしょう。
 そのラインナップは、他世代を圧していると感じます。

 まずは、牡馬の個性派達から、観て行きましょう。

⑧ ハクホオショウ号(23戦8勝、父ヒンドスタン、母ステラパーダリス)

 日本競馬史に燦然と輝く大種牡馬ヒンドスタンの「最後の傑作」と称されました。
 安田記念を始めとする重賞4勝です。

⑨ スガノホマレ号(45戦8勝、父シンザン、母モトコ)

 重賞4勝馬ですが、何より「快足」で鳴らしました。芝の1100m、1200m、1400m、1600m、1800mでレコード勝ちしています。特に1800m、京王杯オータムハンデで叩き出した1分46秒5は「異次元のタイム」と呼ばれました。
 5つの距離でのレコード樹立は、タケシバオーと並ぶJRA最多記録です。(本ブログ・2012年9月4日競馬コラム2「京成杯AHとスガノホマレ」をご参照ください)

⑩ トーヨーアサヒ号(38戦8勝、父セダン、母カネカエデ)

 「花の47年組」で逃げ馬と言えばトーヨーアサヒでしょう。重賞5勝馬。
 キッチリとしたラップを刻み、そのまま押し切るというレース振りから、「走る精密機械」と呼ばれました。

⑪ ナオキ号(30戦13勝、父サウンドトラック、母エイトクラウン)

 重賞5勝馬です。宝塚記念や鳴尾記念を制しました。

⑫ イナボレス号(76戦8勝、父ヘリオス、母ボーレスクイン)

 「花の47年組」で最も多くのレースに出走しました。重賞4勝馬です。
 中央競馬最多重賞出走記録は金字塔です。(本ブログ・2018年9月20日の競馬コラム212をご参照ください)

⑬ ノボルトウコウ号(68戦13勝、父パーソロン、母サンビユロー)

 イナボレスの76戦が圧倒的だろうと思うと、「花の47年組」はレベルが高く油断禁物、ノボルトウコウは68戦を走っているのです。 イナボレスの独走は許さないと言ったところでしょうか。重賞5勝馬です。

⑭ ハマノパレード号(20戦8勝、父チューダーペリオット、母オイカゼ)

 1973年の宝塚記念に勝ち、勢いに乗って臨んだ高松宮杯で故障を発症、予後不良と判断され、翌日に「屠殺」されたことが物議を呼びました。(可哀そうなことをしました)予後不良後の「安楽死」というシステムを作るきっかけとなったとも言われます。
 重賞3勝馬です。

⑮ タケクマヒカル号(22戦9勝、父チューダーペリオット、母ソロナカホー)

 チューダーペリオット産駒がもう一頭。4歳になって本格化したタケクマヒカルは重賞を3つ勝ちました。

⑯ ツキサムホマレ号(52戦13勝、父チャイナロック、母ハロースカイ)

 イナボレスの76走、ノボルトウコウの68走に続くのが、ツキサムホマレの52走です。
 札幌記念と函館記念で重賞3勝。北海道で強い馬ということですが、1974年にはワシントンDCインターナショナル競走に招待され、海外遠征しました。「花の47年組」唯一の海外遠征馬なのです。

⑰ クリイワイ号(18戦6勝、父オンリーフォアライフ、母クリヒデ)

 東京・中山以外では走ったことが無い馬でしたが、18戦して掲示板を外した=6着以下、は1度だけという安定感を誇りました。重賞2勝馬です。

 ここまで書いてくると、「花の47年組」の層の厚さに驚かされますが、ようやく牝馬の登場です。
 
⑱ トクザクラ号(17戦7勝、父パーソロン、母トクノコギク)

 1971年の朝日杯3歳ステークスに勝ちました。メンバー唯一の牝馬が「東日本NO.1」の座に就いたのです。
 桜花賞は4着に敗れましたが、重賞4勝と気を吐きました。
 1971年の最優秀3歳牝馬賞(現在なら2歳)、72年の最優秀4歳牝馬(同3歳)の表彰を受けました。世代を代表する牝馬だったのです。

⑲ キョウエイグリーン号(35戦11勝、父マタドア、母リユウカオル)

 スプリンターズステークス(1973年)と安田記念(1974年)という、後にG1となる2レースを制しました。

 さすがの「花の47年組」も、そろそろ終わりだろうと思う方も多いとは思いますが、平場のみならず障害にも勇者が居るのです。

⑳ グランドマーチス号(63戦23勝(障害レース39戦19勝)、父ネヴァービート、母ミスギンオー)

 平場では思うような成績を残せなかったグランドマーチスは、古馬になってから障害競走に転向しました。体が大きくなり本格化したことも有るのでしょうが、祖母に1956年秋の中山大障害に優勝したハクレイが居たことも要因のひとつなのでしょう。

 この障害競走への挑戦が、グランドマーチスの運命を大きく変えたのです。
 1974年の春秋、75年の春秋の中山大障害を4連覇。加えて74年秋と75年春秋の京都大障害にも3連覇しています。
 障害の大レースにおいて「無敵の強さ」を示したのです。

 1974年と75年の2年連続で最優秀障害馬賞を受賞しています。
 そして、1985年にJRA顕彰馬に選出されています。
 この「顕彰馬」選出は、障害馬において唯一であり、優駿が居並ぶ「花の47年組」においても唯一です。

 「花の47年組」の20頭の馬達を挙げてきました。
 八大競走優勝馬や、重賞を2勝以上制した馬達を挙げてみましたが、多士彩々の世代ですので掲出漏れが有るかもしれません。その際はご容赦ください。

 イシノヒカル、ヒデハヤテ、関西3強(ランドプリンス、ロングエース、タイテエム)の5頭が、いずれも「幻の三冠馬」ではないかと言われていますし、3年連続の有馬記念制覇は世代の強さを明確に示していますが、何と言っても、この世代のバリエーションの広さが、凄いところでしょう。

 障害競走の顕彰馬、5つの距離でのレコードホルダー、中央競馬最多重賞出走記録保持馬、2年連続の最優秀5歳以上牡馬賞受賞馬、ワシントンDCインターナショナル競走出走馬、50戦以上走り重賞を複数制した4頭、等々、牡馬・牝馬、平場・障害、4歳(現在の3歳)・古馬、国内・海外、とあらゆるシーンで、長い間、多くの馬達が活躍したのです。

 「花の47年組」は、これからも長く語り継がれて行く存在なのではないでしょうか。
 10月7日、フランス・ロンシャン競馬場2400m芝コースで開催される、第97回凱旋門賞競走の展望です。

 今回日本からは、クリンチャーが挑戦します。

 さて、これまでにも何度も書きましたが、凱旋門賞には大きな特徴があります。

① 欧州馬が強い

 過去96回のレースで「欧州馬以外が優勝したこと」は一度もありません。

 つまり、日本馬が一度も勝ったことが無いというのは、欧州以外の地域の競走馬の中で、日本馬が弱いということではないのです。

 凱旋門賞では、フランス馬、アイルランド馬、英国馬が強いのです。

② 3歳馬が強い

 過去10年間で、3歳馬が7勝しています。

 斤量の差が、こうした傾向を生んでいるとも言われます。古馬牡馬59.5kg、古馬牝馬58.0kgに対して、3歳牡馬56.5kg、3歳牝馬55.0㎏と「3㎏の差」があるのです。
 世界トップクラスのサラブレッドが競う時、「3㎏の差」はとても大きいのです。

 3歳馬にとって、4・5・6歳馬より明確に有利なことが分かっているのですが、主催者側は決して斤量を見直そうとはしません。
 結果として、「3歳馬の優位」が続いています。

③ 3歳牝馬が強い、あるいは、牝馬が強い

 前述の3歳優勝馬7頭の内4頭が牝馬です。3歳馬の中でも牝馬が強いのです。
 斤量差の1.5㎏が効いているのかもしれません。

 また、4歳以上の優勝馬(全て4歳馬)3頭は全て牝馬なのです。
 つまり、過去10年の優勝馬の中で「7頭が牝馬」ということになります。

 これは「1.5kg差」の影響というより、「凱旋門賞には牝馬の方が向いている」と見た方が良いと考えます。
 ロンシャン競馬場の特性や2400mという、現代競馬では長距離に属するレースに対する適応力が、強い牝馬の方がある、ということかもしれません。

④ まとめ

 以上から、過去10年の結果を観る限り、凱旋門賞の優勝馬には、以下のような傾向が有ります。
・3歳馬が強い
・牝馬が強い
・5歳以上の馬は勝てない
・59.5㎏を背負っては勝てない

⑤ 2018年のレース展望

 実績から観れば10番のエネイブル(4歳牝)でしょう。9戦8勝、2017年の優勝馬です。3歳では無いのですが、2013年・14年を連覇したトレブと同様に、「3歳時強い勝ち方をした4歳牝馬は十分に勝てる」と観るのが自然でしょう。ちなみに2017年のレースでは、エネイブルは2馬身半差を付けて圧勝しています。

 続いては、19番のシーオブクラス。
 適性十分な「3歳牝馬」であり、5戦4勝で、このところ4連勝中です。G1ヨークシャーオークスを制してのローテーションも、昨年のエネイブルと同じです。勝たれたとしても、何の不思議もないでしょう。

 続いては、13番のキューガーデンズ。
 3歳牡馬です。このところ好調なレースを魅せているアイルランド馬ですが、エネイブル、シーオブクラスの2頭の英国馬に対して、意地を魅せて欲しいものです。

 凱旋門賞2018では、以上の3頭に注目したいと思います。

 日本馬で唯一挑戦するクリンチャーは、地力の差が少しあるかなと感じています。

 「エネイブルの連覇」をどの馬が阻止するのかが、見所でしょう。
 1986年の3歳世代牝馬といえば、「牝馬三冠」メジロラモーヌがまず思い出されますが、同期にダイナアクトレスという女傑が居たことを忘れることが出来ません。
 同世代に、とても強いサラブレッドが複数登場するというのは、我が国の競馬のみならず世界中で眼にする「不思議な現象」ですが、ここにも起こっていたのです。

 父がノーザンテースト、母がモデルスポート(1978年の最優秀3歳牝馬賞受賞)という良血のダイナアクトレスは、2歳時からその競走馬としての高い能力が注目されていました。
 2歳時に函館3歳ステークスG3を圧勝した時には、陣営は皐月賞・日本ダービーへの出走も検討したと伝えられました。

 3歳時はしかし、メジロラモーヌには勝つことが出来ず、迎えた4歳・1987年になって本格化したのです。
 毎日王冠G2と京王杯オータムハンデG3に快勝し、ジャパンカップではルグロリューの3着と健闘しました。日本馬最先着でした。

 そして、この年の最優秀5歳以上牝馬(現在なら4歳以上)を受賞しました。

 1988年になっても、強豪牡馬を相手にしてのダイナアクトレスの活躍が続き、スプリンターズステークス(当時はG2)、京王杯スプリングカップG2に優勝し、安田記念G1で2着、天皇賞(秋)4着と気を吐いたのです。

 そして、この年も最優秀5歳以上牝馬を受賞しました。
 1987年・88年と、2年連続の最優秀5歳以上牝馬賞でした。

 そのダイナアクトレスの代表的なレースが、1987年の毎日王冠であったと思います。

 1987年10月11日に行われたレースです。
 ダイナアクトレスは、4歳牡馬ウインドストースとの叩き合いを制して、アタマ差で優勝しましたが、この時のメンバーが凄いのです。
 3着が「中距離の鬼」ニッポーテイオー(マイルチャンピオンシップ、安田記念の優勝馬)、さらに1985年の日本ダービー馬シリウスシンボリ、1986年の日本ダービー馬ダイナガリバーをも引き連れての優勝でした。

 特にニッポーテイオーとは「勝ったり負けたり」を繰り広げました。
 時代最強の中距離馬を相手に、中距離のレースで先着したダイナアクトレスは、まさに「女傑」であったと思います。

 ダイナアクトレス号、父ノーザンテースト、母モデルスポート、母の父モデルフール。通算成績19戦7勝。主な勝ち鞍、毎日王冠、スプリンターズS、京王杯スプリングカップ、京王杯オータムハンデ、函館3歳ステークス。

 繁殖に入ってからも、ダイナアクトレスは活躍を続け、初仔のステージジャンプと第2仔のプライムステージが共に重賞2勝、第3仔のランニングヒロインはスクリーンヒーロー(ジャパンカップ2008優勝馬)の母です。

12頭の仔を成したダイナアクトレスは、繁殖場としても「名牝」でした。

 2012年、ダイナアクトレスは29歳で息を引き取りました。長寿を全うしたのです。

 まさに「無事これ名馬」でしょう。

 スプリンターズステークスは「接戦」の多いレースです。

 中央競馬を代表するスペシャリストが集まり、直線の短い中山の馬場ですから、接戦になるのも無理は無いと感じます。

 過去5年間のレースを観ても、2017年と2016年連覇のレッドファルクスがクビ差とアタマ差、2015年のストレイトガールが3/4馬身差、2014年のスノードラゴンが1/2馬身差、2013年のロードカナロアが3/4馬身差となっています。
 2013年のロードカナロアのレースなどは「圧勝」というイメージでしたが、着差は1馬身以内だったのです。

 そのレースで「4馬身差」を付けて勝ったのが、ダイイチルビーでした。

 私の記憶では、スプリンターズステークスを4馬身差で勝ったのは、あの「短距離の鬼」サクラバクシンオーの1994年のレースしか思い当りません。
 G1レースとなった後のこのレースにおいて、ダイイチルビーは最も強い勝ち方をしたサラブレッドの1頭でしょう。

 1987年、トウショウボーイとハギノトップレディの仔として生まれたダイイチルビーは、当然ながら「良血馬」として注目される存在でした。「華麗なる一族」の牝馬ともなれば、「走って当然」と見られても居たのです。
 しかし3歳時は、オークス5着を始めとして、なかなか勝てませんでした。

 そのダイイチルビーが本格化したのは4歳・古馬となった1991年でした。

 4歳時、ダイイチルビーは安田記念とスプリンターズステークスの2つのG1レースに勝っています。2レースとも圧勝でした。圧倒的なスピードで優勝したのです。
 1600mの安田記念で、2着のダイタクヘリオス、3着のバンブーメモリーといった牡馬一線級を相手に、並ぶまもなく抜き去り、1・1/4差を付けたレース振りにも驚かされました。

 この年、G1を2勝以上したのは、牡馬のトウカイテイオー(皐月賞、日本ダービー)とダイイチルビーだけでしたから、ダイイチルビーはこの年の最優秀古牝馬と最優秀短距離馬を受賞しています。
 後で知ったことですが、グレード制導入後、古馬の混合G1を2勝した初めての牝馬だったそうです。

 ダイイチルビーの強さは「歴史を超えていた」のです。

 ダイイチルビー号、父トウショウボーイ、母ハギノトップレディ、母の父サンシー。通算成績18戦6勝。主な勝ち鞍、安田記念、スプリンターズステークス、サンスポ4歳牝馬特別G2、京王杯スプリングカップG2。

 1991年にG1を2勝して気を吐いたダイイチルビーですが、惜しいレースが2つありました。マイルチャンピオンシップG1(ダイタクヘリオスの2着)と高松宮杯G2(ダイタクヘリオスの2着)です。

 特に、高松宮杯は母ハギノトップレディ、祖母イットーに続く「3代制覇」が期待され、大本命(単勝1.4倍)で臨んだレースでした。
 しかし、残念ながらハナ差及ばずの2着だったのです。

 ダイイチルビーにとって、最も悔やまれるレースであったことでしょう。
 イナボレス、本当に懐かしい名前です。

 オールカマーが、まだ東京・府中の2000mで実施されていた頃、3歳だったイナボレスが優勝したのです。

 イナボレスは、母方の祖先にアングロアラブの馬(馬名「高砂」)が居るために、サラブレッドでは無く「サラブレッド系種」でした。
 現在では、眼にすることが少なくなりましたが、当時は「サラ系」の馬が数多く走っていました。

 ちなみに「高砂」は、フランス皇帝ナポレオン3世が、時の江戸幕府第13代将軍徳川家茂に贈呈したとされています。
 現在のNHK大河ドラマ「西郷どん」にも、徳川幕府とフランスの強い関係が描かれていますが、ナポレオン3世からのプレゼントが競走馬であったというのも、欧州文化を示しているようで、興味深いことです。

 さて、イナボレスは所謂「花の47年組」(昭和47年にクラシックレースの歳=3歳を迎えた世代が、前後の他世代を圧して強かったため、このように呼ばれました)の一員ですけれども、ランドプリンス、ロングエース、タイテエムの関西3強や、菊花賞と有馬記念を制したイシノヒカルといった、クラシック戦線の主役たちとは異なり、裏街道というか、地味なキャリアを積み上げました。
 そして7歳まで、大きな故障も無く走りました。

 その結果、偉大な記録を残したのです。
 それは「中央競馬最多重賞出走数」という記録です。イナボレスは、そのキャリアにおいて、中央競馬で「52度の重賞レース」に出走したのです。
 素晴らしいというか、信じられないような記録でしょう。

 そもそも「52走」する競走馬が滅多に居ない中で、イナボレスは重賞だけで52度走っているのです。
 そして、重賞を4勝しています。

 3歳時のオールカマー、5歳時の金杯(東)、目黒記念(秋)、6歳時の愛知杯、の4鞍です。

 6歳時の宝塚記念(4着)と天皇賞(秋)(12着)、7歳時の天皇賞(春)(7着)と安田記念(8着)と高松宮杯(13着)と天皇賞(秋)(12着)といった、現在のG1クラスのレースにも登場しました。
 重賞3勝馬、4勝馬ともなれば、当然のことでしょう。

 「ほとんど毎月の様に重賞で走っていた」という記憶が有りますが、7歳時などは19走していますので「2ヵ月に3走」といったハイペースで、走り続けていたことになります。
 それでいて故障が無かったのですから「無事これ名馬」の代表格でしょう。

 加えて、馬主・稲富氏の名前から「イナ」を貰ったのでしょうが、後半の「ボレス」(母の馬名から取ったものと思います)とのバランスが絶妙です。「イナボレス」という、一度聞いたら忘れられないユニークな馬名も相まって、一部に熱狂的なファンが居ました。
 「愛される競走馬」だったのでしょう。

 イナボレス号、父ヘリオス、母ボーレスクイン、母の父カバーラップⅡ世。通算成績76戦8勝、主な勝ち鞍、オールカマー、金杯(東)、目黒記念(秋)、愛知杯。

 イナボレスは「走る労働者」とも呼ばれました。
 コツコツと、ひたすら走り続ける様子に対して付けられた別称なのでしょうが、現在なら使用できそうもない呼称だとも思います。

 一方で、栗毛・470kg前後の、とても綺麗な馬体が印象的でした。
 その馬体が見込まれたのでしょう、1980年代まで「東京競馬場の誘導馬」を務めています。

 イナボレスは、「花の47年組」NO.1の美丈夫だったのです。
 北海道は、我が国最大のサラブレッドの産地です。

 そして、暑い夏を乗り切るために、現役のサラブレッド達の多くも、夏の北海道で静養・調教を行います。

 その夏季の北海道・札幌競馬場におけるビッグイベントが札幌記念競走G2なのです。

 1965年・昭和40年に第1回レースが行われました。砂馬場2000mコースでした。
 1969年からはダート2000mコースでの開催となりました。
 長い間ダートコースでのレースが続き、1990年から、現在と同じ芝2000mでのレースとなったのです。

 ダートコースの頃も、クラシック競走で活躍していたサラブレッドが出走していましたが、やはり「芝」馬場になってからは、夏を北海道で過ごしている重賞常連のサラブレッド達にとって格好のレースとなりましたから、強豪馬が一層多く出走するようになりました。

 そうした中で、「芝」の札幌記念を連覇している唯一の馬がエアグルーブなのです。
 「女傑」エアグルーブは、1997年と98年のレースを連覇しました。

 1996年のオークス馬エアグルーブは、4歳になって6月阪神のマーメイドステークスG3に勝つと、8月の札幌記念G2を制して、10月の天皇賞(秋)G1で、1番人気だったバブルガムフェローを始めとする強豪牡馬陣を一蹴して、重賞3連勝を飾りました。
 勢いを駆って、11月のジャパンカップG1でも世界の強豪と互角の競り合いを魅せて、勝ったピルサドスキーにクビ差の2着、12月の有馬記念G1ではシルクジャスティス、マーベラスサンデーに次いでの3着と大健闘を続けました。
 そして、1997年の年度代表馬に輝いたのです。1971年のトウメイ以来、史上2頭目の牝馬の年度代表馬でした。

 エアグルーブは5歳となった1998年も走り続け、4月の産経大阪杯G2(現在の大阪杯G1)を勝った後、7月の宝塚記念G1はサイレンススズカの3着、続いて8月の札幌記念を勝利したのです。58㎏を背負いながらも3馬身差の圧勝でした。

 この後の、11月のジャパンカップが圧巻でした。エルコンドルパサーには敗れたものの、日本ダービー馬スペシャルウィークを抑えての2年連続の2着。「女傑」の力を如何無く発揮したのです。
 私は、スペシャルウィークやチーフベアハート、シルクジャスティス、ステイゴールドらに先着した、この1998年のジャパンカップが、エアグルーブのベストレースではないかと感じています。

 この年の有馬記念を最後に、エアグルーブは現役を引退しました。

 エアグルーブ号、父トニービン、母ダイナカール、母の父ノーザンテースト。おそらくこの頃の我が国最高の血統であろうと思います。通算成績19戦9勝、主な勝ち鞍、オークス、天皇賞(秋)。
 470㎏を超える堂々たる体躯で、強豪牡馬達と互角以上の戦いを繰り広げました。

 生まれ故郷・北海道(社台ファーム早来=現在のノーザンファーム)の夏、札幌記念競走でエアグルーブは、とても気持ち良く走ったのでしょう。
 5月5日から6月9日にかけて行われた、2018年のアメリカ競馬三冠レースにおいて、ジャスティファイ(Justify)が全てを制して、2015年のアメリカンファラオ以来の三冠馬となりました。

 6戦6勝、つまり無敗の三冠馬となると、1977年のシアトルスルー以来41年振り、史上2頭目の快挙です。

 一冠目、5月5日のケンタッキーダービーを快勝した時、初めてジャスティファイの強さを確認したというのが、私の本音です。
 何しろデビューが2018年2月18日と「とても遅かった」ので、2歳レースの実績が無かったのです。
 調べてみると、「3歳デビュー馬」のケンタッキーダービー制覇は、1882年のアポロ以来、実に136年振りとのことですから、このことだけでも歴史的な勝利でした。

 そのジャスティファイが、5月19日のプリークネスステークスを制し、6月9日のベルモントステークスにも快勝し三冠馬となったのですから、「驚異的な快挙」ということになります。

 基本的には「逃げ馬」ですが、ケンタッキーダービーでも2番手から抜け出したように、器用な脚も使います。展開に左右されにくい自力勝負ができるところが、ジャスティファイ最大の強みということになります。
 また、全6走の内3走が不良馬場、残る3走が日本で言えば良馬場ですから、馬場状態への適応力も極めて高いのです。プリークネスステークス2018などは「どろどろの馬場」でしたが、見事に勝ち切りました。

 父スキャットダディは、産駒が初年度(2011年)から良く走りましたのでリーディングフレッシュマンサイアーに輝くなど、今後の活躍が期待されていましたが、2015年12月に急死してしまいました。
 ジャスティファイは、スキャットダディの代表産駒となりましたから、この血統を後世に伝えて行く役目を負ったことになります。

 スキャットダディの父はヨハネスブルグです。
 どこかで聞いたことが・・・と思われた方も居ると思いますが、現在日本で供用されています。
 2009年10月に軽種牡馬協会が購入を発表し、2010年から我が国で種牡馬生活を送っているのです。

 スキャットダディの父系は「ストームキャット系」です。
 ストームキャット系は、ノーザンダンサー系のひとつですが、ストームキャットはあのジャイアンツコーズウェイの父であり、1999年と2000年にアメリカリーディングサイアーに輝くなど、超一流と言って良い成績を残しました。
 
 ストームキャット系は「アメリカのダート馬場」に適応した脚質の馬が多いので、ややもすると「一本調子のパワー型」が多く、高速でペース変化が大きい日本競馬には向かないのでは、との見方もありますが、他の血統との配合によって「バラエティに富んだ強いサラブレッド」を輩出することが実証されています。

 ストームキャットを祖父あるいは母の父として持つ、いわゆる「孫世代」には、ロードカナロア、ファレノプシス、メイショウボーラー、エイシンアポロン、キズナ、アユサンといった馬達が並びますから、日本競馬への適応力も十分ということになるでしょう。

 ジャスティファイの大活躍によって、種牡馬ヨハネスブルグへの需要が高まるかもしれません。

 一方、ジャスティファイの母はステージマジック。その父はゴーストザッパーです。ゴーストザッパーは2004年のブリーダーズカップ・クラシックをレコード勝ち、同年の年度代表馬に輝く優駿でした。通算11戦9勝・G1レース4勝と勝率の高いサラブレッドだったのです。

 そのゴーストザッパーの父はオーサムアゲイン。カナダで生まれアメリカで走り、1998年のブリーダーズカップ・クラシックを制しています、ゴーストザッパーとの親子制覇でした。こちらも通算12戦9勝と高い勝率を誇りました。2001年にカナダ競馬殿堂入りを果たしていますから、生誕地カナダでとても高い評価を受けていることが分かります。

 そのオーサムアゲインの父はデュプティミニスター。カナダで生まれ、カナダとアメリカで走りました。そしてアメリカで種牡馬となったのです。この馬も通算22戦12勝と、良く勝っています。
 そして、デュプティミニスターの祖父がノーザンダンサーなのです。

 こうして観ると、ジャスティファイの母系は「カナダの血」が色濃く出ています。
 ジャスティファイは、北アメリカ競馬が生んだ傑作とも言えるのでしょう。

 1943年にサイテーションが「1940年代の4頭目の三冠馬」となって以来、アメリカではなかなか三冠馬が出なかったのですが、1973年にセクレタリアト(1973年)が久々の三冠馬となってから、シアトルスルー(1977年)、アファームド(1978年)と立て続けに3頭、「アメリカ三冠馬」が登場しました。 
 ところがその後は、21世紀に入り、2010年を過ぎても三冠馬は出ませんでした。特に、三冠目のレース、2400mのベルモントステークスが大きな壁になっていたのです。

 そして2015年、アメリカンファラオが久しぶりに三冠を達成したと思ったら、3年後にジャスティファイが続きました。

 20世紀から21世紀にかけて、アメリカ競馬に「三冠馬が複数登場する時期」が40年ごとに訪れているように観えるのは、とても不思議なことです。

 この「三冠馬が出なかった約40年間の競馬」と「三冠馬が複数登場する時期の競馬」に、どのような違いが有るのか、あるいは「単なる偶然」なのか、謎解きにトライしたいものです。
 6月3日、東京競馬場芝1600mコースで行われる、第68回安田記念競走G1の注目馬検討です。

 「春のマイル王」を目指す16頭の出馬表を観ると、近時の日本競馬のマイル路線の充実ぶりを感じます。
 このレースには出てきていない馬達も含めて、日本競馬の中距離馬の層は、とても厚くなりました。

 「日本競馬の父」「日本ダービーの生みの親」と称される、初代・日本中央競馬界理事長・安田伊左衛門(1872年~1958年)氏の功績を記念して創設された安田記念(当初は安田賞)競走ですが、安田氏が目指した、日本競馬の国際化は、21世紀になって急速に実現しつつあるように見えます。

 ちなみに中央競馬における「1600mの重賞レース」は、安田記念が最初でした。
 当時、最も先進的なホースマンであった安田氏を記念するレースとして、それまで無かったマイル重賞を創設したというのは、その後の中距離重賞の増加を考え合わせると、意義深いものであったとも感じます。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、1枠1番のスワーヴリチャード。
 2017年の日本ダービー2着以降の重賞4走で、3勝・4着1回(有馬記念)と安定した成績を残しています。ここを勝つようなら、しばらくの間「中距離レースの中核馬」としての地位を確立できるでしょう。
 加えて、このところのG1レースでは1枠の馬が苦戦を続けました。そろそろ1枠の馬が来るころでしょう。

 第二の注目馬は、3枠5番のペルシアンナイト。
 マイルCS2017の覇者ですから、現在のマイル王と言って良いでしょう。前走大阪杯G1(2000m)もスワーヴリチャードと差の無い2着ですから、マイルとなれば互角の勝負が出来ると思います。

 第三の注目馬は、8枠15番のサングレーザー。
 前走・マイラーズカップG2はレコード勝ちの快勝でした。外枠はマイナス材料ですが、鞍上はダービージョッキー・福永祐一ですから、上手くカバーしてくれそうです。

 今回は以上の3頭に期待します。

 6週連続G1のファイナルを飾る好レースとなることでしょう。
 日本ダービー2018当日の午前中に「いよいよ日本ダービー! 東京競馬場は開門前に9829人が行列 前年より約1500人増」という記事が、スポーツ報知から配信されました。

 「開聞前には、徹夜組4550人(前年比11.2%増)を含む9829人が列を作り、昨年より約1500人も多かった(同17%増)。昨年より5分早い午前7時20分に開門した」とのこと。

 徹夜で並んだファンを始めとする1万人近い人達は、開門と共に何処に走ったのでしょうか。
 ゴール前の観客席に陣取ったのか、指定席に入ったのか、自分にとっての「いつもの場所」をセッティングしたのか、それは分かりませんけれども、「競馬の祭典」日本ダービーの人気の高さを示す事象であろうと思います。

 1973年5月6日、伝説的な「ハイセイコーのNHK杯」の日、東京競馬場には16万9174人*のファンが詰めかけ、立錐の余地も無く「とても危険な状態」、いつどこで将棋倒し等の事故が発生しても不思議ではない状態になってしまったことに懲りた?中央競馬会は、その後の大レースで入場券発行枚数を制限しました。(*現在に至るまで、中央競馬というか、世界の主要な競馬場・レースを含めても、史上最多の入場者数です)

 従って、現在の中央競馬においては「概ね12万人」が最多の入場者数になっています。

 そして、2018年5月27日の東京競馬場には「約12万人」が詰めかけたのです。

 「平成」時代最後の日本ダービーは、ゴール前の稀に見る競り合いから抜け出した、ワグネリアン号が優勝しました。

 好天に恵まれた好レース、多くのファンに見守られたワグネリアンの好走でした。
 5月27日、東京競馬場芝2400mコースで開催される、第85回東京優駿競走(日本ダービー)G1の注目馬検討です。

 競馬のお祭り、一年で最も華やかなレースがやってきます。

 白地に黒のゼッケンを観る度にウキウキしてしまうのは、私だけではないでしょう。

 日本ダービーは何時の時代も「3歳世代NO.1」を決めるレースなのです。

 クラシック1冠目の皐月賞2018は、複雑な展開のレースとなりました。
 目まぐるしい順位の上げ下げの中で、エボカドーロに栄冠が輝きました。
 ある意味では「クセのあるレース」でしたので、その結果は慎重に扱う必要がありそうです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠8番のブラストワンピース。
 3戦3勝の無敗馬です。前走毎日杯G3は完勝でした。ハービンジャーの代表産駒への道を歩んでいただきたいと思います。

 第二の注目馬は、7枠15番のステルヴィオ。
 勢いのあるロードカナロア産駒。前走皐月賞では展開に恵まれませんでしたが、広々とした府中で、存分の働きを観たいものです。

 第三の注目馬は、1枠1番のダノンプレミアム。
 言わずと知れた「2歳王者」です。弥生賞G2も勝って、久し振りの三冠馬誕生か、と思いましたが、まさかのトラブルで皐月賞を回避しました。
 地力NO.1は間違いないと思いますので、巻き返しに期待します。

 今回は以上の3頭に注目します。

 ゴーフォザサミットとジェネラーレウーノは、少し気になりますけれども。

 馬場は良さそうです。
 良いレースに成りますように・・・。
 「競馬の祭典」、日本ダービーが迫りました。

 競馬に係わる全ての人にとって、一年で最も「ワクワクする日」であろうと思います。
 
 1981年の優勝馬はカツトップエース号、1997年の優勝馬はサニーブライアン号なのですが、この2頭のダービー馬の競走馬キャリアは、不思議なほどに似ています。

① 共に逃げ馬

 「逃げ馬」の中にも、比較的自在な脚質を持ち、他に強力な逃げ馬が居る時には過度な競り合いを避けて、2番手・3番手でレースを行う馬も居ますが、この2頭は「生粋の逃げ馬」といって良いでしょう。展開の関係で2番手に位置することが有っても、常に先頭で走ろうとするのです。

② 皐月賞・日本ダービーの2冠馬

 共にこの年のクラシック2冠馬となり、「最優秀4歳牡馬」のタイトルを獲得しています。
 余談ですが、皐月賞の2着馬との着差は、共に「クビ差」でした。

 皐月賞優勝が「展開に恵まれてのフロック」ではなかったか、という見方をされて、日本ダービーではカツトップエースがサンエイソロンの3番人気、サニーブライアンがメジロブライトの6番人気と、皐月賞馬としては人気が低かったところも共通でした。
 2頭とも、日本ダービーを勝って初めて「その実力が認められた」感があるのです。

③ 共に、日本ダービーがラストラン

 そして2頭とも、日本ダービー後レースに出走することはありませんでした。故障を発症したためです。

④ 11戦4勝と10戦4勝

 通算成績もとても良く似ています。

 共に新馬戦を勝ち、特別レースで1勝して、後は皐月賞と日本ダービーを勝利しての、計4勝。
 総レース数の違いは、カツトップエースが皐月賞と日本ダービーの間に、当時はダービートライアルであったNHK杯に出走したことによる1レース分ではないでしょうか。

 2頭の日本ダービー馬・カツトップエースとサニーブライアンは、16年の歳月を経て、酷似した競走馬キャリアを送りました。
 これ程に似ているキャリアを持つダービー馬というのは、珍しいというか、奇跡的なことであろうとも感じます。

 カツトップエース号、父イエローゴッド、母アコニット。通算成績11戦4勝。主な勝ち鞍、日本ダービー、皐月賞。

 サニーブライアン号、父ブライアンズタイム、母サニースイフト。通算成績10戦4勝。主な勝ち鞍、日本ダービー、皐月賞。

 両馬は既に他界していますが、天上での「2冠馬の会」(そういう会が在るのかどうか知りませんけれども)における、両馬の会話を聴いてみたいものです。
 5月20日、東京競馬場芝2,400mコースで行われる、第79回優駿牝馬(オークス)競走G1の注目馬検討です。

 メンバーが揃いました。
 2018年世代の有力牝馬が揃って出走してきた感があります。これだけのメンバーが故障も無く顔を揃えたのは、とても嬉しいことです。

 例えば、桜花賞2018の1~5着が全て出てくるのも、なかなか無いことだと思いますし、フローラステークスG2、フラワーカップG3の優勝馬も登場しますから、まさに「世代の女王」を決めるに相応しいラインナップとなっています。

 これだけ揃うと、やはり「桜花賞組」が中心となりそうです。桜花賞2018は、レースとしても堂々たるもので、多くの馬が地力を発揮したものであったと思います。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠13番のアーモンドアイ。
 桜花賞のゴール前400mの走りは素晴らしいものでした。上がり3ハロン33秒台の豪脚、そしてその豪脚を魅せながら、ゴール前の脚色もしっかりしていた点が凄いところです。
 府中の長い直線では、その持ち味が一層生きることでしょう。

 第二の注目馬は、1枠2番のラッキーライラック。
 桜花賞はアーモンドアイにこそ抜かれましたが、その他の馬は抑え込みました。「敗れて尚強し」というところでしょう。展開に左右されない安定感という意味では、引き続き世代NO.1であろうと思います。

 第三の注目馬は、1枠1番のリリーノーブル。
 常に、世代最高峰のレースで走り続けながら、3着を外したことが無いという高い実力は、距離が伸びても発揮されると見ます。

 今回は以上の3頭に期待します。
 結局、桜花賞1・2・3着の3頭となってしまいました。

 サトノワルキューレやカンタービレが、桜花賞組にどこまで迫れるかも、見所のひとつであることは言うまでもないことですが・・・。
 2018年の優駿牝馬(第79回オークス)が迫りました。

 牝馬クラシックレースの2冠目です。

 東京優駿(日本ダービー)の前週に行われる優駿牝馬は、とても華やかなレースです。
 牝馬ということもあってか、馬主さんにも気合が入るのか、鬣を結う紐も、朱色・赤色系が多く、「女王決定戦」に相応しい雰囲気がレース全体に漂っています。

 この優駿牝馬競走で、史上唯一「3連覇」を成し遂げた騎手が嶋田功です。

 1972年タケフブキ号、1973年ナスノチグサ号、1974年トウコウエルザ号、に騎乗しての3年連続優勝でした。

 嶋田功騎手は、1976年にテイタニア号でも優勝していますから、この5年間で4度オークスに勝ったことになりますし、1981年にはテンモン号で勝ちましたので、「オークス5勝」という、まさに「オークス男」の異名に恥じない強さを示してくれたのです。

 ちなみに、嶋田功騎手は牝馬騎乗での好プレーが目立ちましたので、「牝馬の嶋田功」とも呼ばれました。

 タケフブキ、ナスノチグサ、トウコウエルザの3頭は、いずれも個性豊かなサラブレッドでした。タケフブキは「生真面目」、ナスノチグサは「やんちゃ娘」、トウコウエルザは「すらりとした美人」といった印象であったと記憶しています。

 実は、この3頭はいずれもパーソロン産駒なのです。

 パーソロンといえば、1964年(昭和39年、第一回東京オリンピック開催年)に輸入され、シンボリ牧場で活躍した種牡馬です。
 パーソロン系というサイアーラインが在るほどの、大種牡馬です。

 本記事は、大種牡馬パーソロンの活躍にスポットを当てたものではありませんので、簡単に触れますが、産駒には、シンボリルドルフ(三冠馬)、サクラショウリ(日本ダービー)、メジロアサマ(天皇賞(秋)、安田記念)などの優駿が並びます。
 そして、パーソロン産駒は、牝馬クラシックレースにも滅法強かったのです。
 オークス馬5頭、桜花賞馬2頭を輩出しています。

 「嶋田功騎手×パーソロン=オークス3連覇」という式が、1970年代に存在しました。

 40年以上も前の話ですけれども、レースの華やかさは2010年代のオークス競走に、勝るとも劣らないものであったと感じます。
 5月13日、東京競馬場芝1600mコースで行われる、第13回ヴィクトリアマイル競走G1の注目馬検討です。

 今年も「古馬牝馬最強マイラー決定戦」に18頭が出走してきました。
 現在、この部門を支配しているサラブレッドは居ませんので、基本的に「混戦」模様です。

 直線が長い府中ですので、スピードだけでは押し切れないレースとなります。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、5枠10番のアエロリット。
 前走中山記念G2は、牡馬との力勝負で僅差の2着でした。2017年のNHKマイルカップ優勝馬でもありますから、コース・距離への適性は十分。2勝目のG1に向けての活躍が期待されます。

 第二の注目馬は、8枠16番のリスグラシュー。
 前走の阪神牝馬ステークスG2は僅差の3着。3歳時には、桜花賞と秋華賞が2着、オークス5着と同期牝馬トップクラスの力を見せてきました。そろそろG1でも、と感じます。

 第三の注目馬は、1枠2番のミスパンテール。
 4連勝・重賞3連勝中です。そろそろ調子が下がるのではとの心配もありますが、前走の阪神牝馬ステークスでは強い相手に競り勝っていますから、本格化したとの見方も出来るでしょう。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 それにしても、このところのソウルスターリングの不振は・・・。
 このレースで復活しても、何の不思議もないのですが。
 2018年のゴールデンウィークに、嬉しいニュースが飛び込んできました。

 ディープインパクト産駒のサクソンウォリアー(Saxon Warrior、A.オブライエン厩舎)が、5月5日に行われた、第210回・英国2000ギニー(日本の皐月賞のモデルとなったレース)を制したのです。
 本場(古い言い方ですが)というか、元祖のクラシックレースで優勝したというのは、まさに快挙です。

 ディープインパクトという日本の種牡馬の産駒であり、生まれもノーザンファームなのですから、バリバリの?日本産馬です。日本競馬界にとって、とても大きな出来事でしょう。

 ニューマーケット競馬場の直線コース1600mという伝統的なコースで、今年の2000ギニーも行われました。

 スタートしてから、例年と同様に馬群が分かれました。今年は、中央の馬群が大きく、左右に3頭ぐらいの馬群が有る形で3つに分かれました。
 前半は、やや抑え気味のペースに観えました。

 1000mを過ぎた辺りからペースが上り、サクソンウォリアーは中央の馬群やや右寄りから進出し、残り200m辺りで先頭に立ち、そのまま2着に1と1/2馬身差を付けて押し切りました。
 強い競馬でした。

 2018年の2000ギニーは、全体としては「上りの競馬」であったと思います。
 各馬がゴール前まで脚を残して競り合いが続いたのですが、サクソンウォリアーの脚色が勝りました。とても力強い走りであったと感じます。
 2着はディッブトゥーウイン、3着は1番人気だったマサーでした。

 サクソンウォリアー号、父ディープインパクト、母メイビー(欧州2歳牝馬チャンピオン)、母の父ガリレオ(欧州最高の種牡馬の一頭)という、現在の世界最高の血統と言っても良いかもしれません。ディープインパクト×ガリレオという血統が今後の世界の競馬の主流になる可能性もあります。
 2歳時3戦3勝(内G1が1勝)だったサクソンウォリアーは、3歳緒戦の2000ギニーにも快勝し、これで4戦4勝となりました。

 「本命」で臨むことになるであろう6月2日の英ダービー(エプソム競馬場)、当然ながら世界最初のダービー競走における快走が、期待されます。
 5月6日、東京競馬場芝1600mコースで行われる、第23回NHKマイルカップ競走G1の注目馬検討です。

 今年も「3歳マイル王」の称号を目指して、18頭が出走して来ました。

 ブラストワンピースを除けば、この世代のマイル路線を彩るであろうサラブレッドが顔をそろえた印象です。

 府中の1600mですから、スピードだけではなかなか勝つのは難しいレースです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠7番のタワーオブロンドン。
 6戦4勝2着1回3着1回と、安定した成績を誇り、朝日杯FSでも3着と健闘していますから、世代を代表する馬であることは間違いないでしょう。しっかりとしたローテーションでレースに臨みます。軸馬としての活躍が期待できます。

 第二の注目馬は、2枠3番のテトラドラクマ。
 前走クイーンカップG3を勝ち切りました。次第に力を付けている感じで、このコースに合っていると思います。

 第三の注目馬は、1枠1番のカツジ。
 前走ニュージーランドトロフィーG2は競り勝ちました。このレースにも5頭が出走している、ディープインパクト産駒の代表格としての活躍が期待されます。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 内国産や海外馬など、新種牡馬の産駒も数多く出てきました。
 多士済々のレースがとても楽しみです。
 4月29日、京都競馬場芝3200mコースで開催される、第157回天皇賞競走(春)の注目馬検討です。

 「大混戦」です。

 「古馬」最高の栄誉とも呼ばれる春の天皇賞に、G1ホースが1頭しか出走してこないというのは、とても珍しいことでしょう。
 そのG1ホース・シュヴァルグランが、前走で13着と大敗を喫していて、調子が下がっているようにも観えるのですから、軸馬を探すのが大変です。

 では上り馬はと見ると、G2・G3ホースの中でも、前走の成績が良いという馬が少ないのです。

 「格」、「調子」のどちらから見ても、難しいレースと言うことになります。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、6枠12番のレインボーライン。
 前走の阪神大賞典G2を快勝しました。昨年のこのレースて12着と大敗していますから、適性と言う面では疑問も有りますが、「馬が変わった」と観たいところです。

 第二の注目馬は、7枠14番のアルバート。
 格ではやや見劣りしますが、ステイヤーとしての実力に期待します。ステイヤーズステークス3600mG2を3勝、ダイヤモンドステークス3400mG3にも勝っていますので、当代屈指のステイヤーです。

 第三の注目馬は、3枠6番のガンコ。
 2017年12月からの4走で1着3回・3着1回と、とても安定したレースを見せています。「馬が変わった」と観たいところです。粘り強い末脚に期待します。

 見れば見る程「どの馬が勝ってもおかしくない」レースです。

 ゴール前、脚を残しているのはどのサラブレッドなのでしょうか。
 4月15日、中山競馬場芝2000mコースで開催される、第78回皐月賞競走G1の注目馬検討です。

 16頭が出走してきました。

 昨年の朝日杯FSを圧勝した2歳王者・4戦無敗のダノンプレミアムが回避しましたので、「混戦」模様となりましたが、トライアルレースを始めとする各重賞で好走した馬達が顔を揃えましたので、メンバーは揃った印象です。

 これまでの今季クラシック路線の各レースを観ると、充実したレースが多いと感じます。将来性十分な若駒が多いのでしょう。「強い世代」なのかもしれません。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、5枠9番のオウケンムーン。
 あの「右利き」オウケンブルースリ産駒です。前走共同通信杯G3は快勝でした。3連勝中。右回り中山で、連勝を伸ばしてほしいものです。

 第二の注目馬は、8枠15番のステルヴィオ。
 アーモンドアイが桜花賞を圧勝して、勢いに乗るロードカナロア産駒。前走スプリングステークスG2では、ゴール前で勝負強いところを魅せました。朝日杯FS2017ではダノンプレミアムに次いで2着でしたから、世代トップクラスの実力は証明されています。
ここを勝つようなら、2018年のクラシックロードの主役に躍り出るでしょう。

 第三の注目馬は、5枠10番のジェネラーレウーノ。
 スクリーンヒーロー産駒。前走京成杯G3は快勝でした。3連勝中。スクリーンヒーロー×ロックオブジブラルタルとなると、「とても丈夫な馬」という印象ですので、安定した実力を示してくれそうです。

 今回は以上の3頭に注目します。

 いずれも、前走で重賞勝ちをしていますので、調子の良さで選んだ形となりました。

 春爛漫の皐月賞、個性豊かなサラブレッド達の競演・素晴らしいレースを期待します。
 4角を後ろから2頭目で回ったアーモンドアイが、直線で前を走る15頭を次々と抜き去り、ついには先頭を走るラッキーライラックをも交わして、1・3/4馬身差を付けてゴールしました。
 いわゆる「ごぼう抜き」であり、かつてなら「どん尻強襲」とも呼ばれた勝ち方でした。

 1971年のヒカルイマイの日本ダービー勝利、1983年のミスターシービーの日本ダービー優勝は、今でもファンの間で語り継がれる「4角最後方からごぼう抜き」の伝説的なレースでしたが、こういうレースを2018年の桜花賞久し振りに魅せていただきました。

 21世紀に入ってからの重賞レース、特にクラシックレースではこうした「どん尻急襲」型のレースは影を潜めていたと感じます。
 勝つ確率が高い「好位差し」型あるいは「先行」型のレースを、特に人気馬は採ることが多くなったのです。
 また、競走馬自体も、「好位差し」型に調教されることが多いのだろうと思います。

 これも無理のないことで、道中のペースが遅くなれば、いわゆる「ヨーイドン」型の競馬になってしまい、最後方からの追い上げが間に合わないリスクもありますし、馬場状態が悪ければ末脚が不発に終わる可能性も有るわけですから、人気馬を出走させる陣営にしてみれば、「最後方からの直線一気」という戦術は選択し辛いものなのは、自然なことでしょう。

 その難しい選択を採り、見事に優勝して魅せたアーモンドアイの力は、素晴らしい、そして凄まじいものであることは、間違いないでしょう。

 ヒカルイマイは皐月賞・日本ダービーの二冠、ミスターシービーは三冠馬となっています。

 レース後のインタビューで、クリストフ・ルメール騎手が「三冠を狙う」とコメントしたことも、十分に頷けるところなのです。
 2018年のクラシックレースが始まります。

 4月8日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第78回桜花賞競走G1の注目馬検討です。

 今回は「絶対的な存在」が居ます。
 4戦4勝の無敗馬・ラッキーライラックです。
 無敗という成績も素晴らしいのですが、レース内容も抜群です。前走チューリップ賞G2も2馬身差の完勝でした。3歳になってからの成長で、2番手集団との差を広げつつあるようにさえ見えます。
 余程のことが無い限り、この馬に勝たれると感じていましたが、1枠1番に入りました。

 ご承知のように「桜花賞の1~5番はなかなか勝てない」のです。
 この1枠1番を「余程のこと」と見るかどうか、が今回のポイントでしょう。

 注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠13番のアーモンドアイ。
 売出し中?のロードカナロア産駒です。前走シンザン記念G3を完勝しました。C.ルメール騎手の手綱裁きにも期待がかかります。

 第二の注目馬は、7枠15番のプリモシーン。
 前走フェアリーステークスG3は完勝でした。ラッキーライラックと戦っていない分、苦手意識が無いのではないかと思います。

 第三の注目馬は、1枠1番のラッキーライラック。
 大本命馬が「桜花賞で内枠は勝てない」という21世紀のジンクスを破る可能性は、大いにあるのでしょう。器用な脚質で、コースの不利を悠々とカバーする可能性もあります。
 勝たれてしまえば、「やっぱり」という強さを備えています。

 桜花賞は、以上の3頭に期待します。

 「咲く桜も有れば、散る桜も有る」と言います。
2018年は例年になく「早い桜」でしたから、阪神コースはすっかり葉桜でしょうが、それでもウキウキするのは私だけではないでしょう。
 4月1日、阪神競馬場芝内回り2000mコースで行われる、第62回大阪杯競走G1の注目馬検討です。

 16頭が出走してきました。
 実績馬、上がり馬が入り混じった、良いメンバーが揃ったと感じます。

 実績から見れば、サトノダイヤモンドが最右翼なのでしょうが、このところのレース振りには不安を感じます。かつての「直線の切れ味」が影を潜めているのです。凱旋門賞以降は、本来の出来では無いと感じます。
 
 何頭ものG1ホースを前にして、各陣営が数多の出走馬を送り込んできているのは「十分に勝負になる」と踏んでいるのでしょう。

 今回は、直線が短い阪神内回りコースで力を発揮しそうな馬に注目します。

 第一の注目馬は、4枠7番のゴールドアクター。
 2015年の有馬記念馬ですが、使い込まれて良くなるタイプでしょう。久々だった前走は大敗しましたが、ここに向けての試走と見ます。持ち前の先行力と粘りの走りに期待します。

 第二の注目馬は、7枠14番のダンビュライト。
 前走中山の2200mAJC杯を快勝しました。皐月賞3着、日本ダービー6着、菊花賞5着の素質馬が、ついに本格化したと感じます。ここを勝つようなら、古馬陣の中心になって行くことでしょう。

 第三の注目馬は、4枠8番のアルアイン。
 2017年の皐月賞馬。前走京都記念G2はクリンチャーの2着でしたが、レイデオロには先着しました。右回り2000m位の距離では強いのです。ここでも勝ち負けの勝負を見せてほしいものです。

 ウインブライトやスワーヴリチャードも気にはなりますが、今回は上記の3頭に期待します。

 サトノダイヤモンドやシュヴァルグランにとっては負けられないレースなのでしょうが、混戦になると思います。
 3月25日、中京競馬場芝1200mコースで行われる、第48回高松宮記念競走G1の注目馬検討です。

 今年も「春のスプリンターNO.1」を目指して、18頭が出走してきました。フルゲートです。

 このところの傾向として、短距離レース界に「絶対的な本命」が居ないことから、多少成績が上がっていない馬達も出てきている感じがします。「十分に勝負になる」と考えている陣営が多いということなのかもしれません。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠6番のレッドファルクス。
 2016年・17年のスプリンターステークスG1を連勝しているのですから、本来なら大本命になるべき馬です。一方で、前走の阪急杯G3ではゴール前の叩き合いで3着に敗れるなど、いまひとつ安定感に欠けるという感じがするのでしょうか。
 今回は、主戦騎手のミルコ・デムーロ騎手が鞍上ですので、「軸馬」としての活躍が期待されます。

 第二の注目馬は、6枠11番のダンスディレクター。
 前走阪神カップG2は、イスラボニータのレコード勝ちのハナ差2着と惜しい星を落としましたが、このところ力を付けてきていることも事実。そろそろG1でも勝ち負けの勝負を見せてくれるでしょう。

 第三の注目馬は、5枠9番のファインニードル。
 前走シルクロードステークスG3は2着に2馬身差の完勝でした。アドマイアムーンの血がようやく本格化したのではないでしょうか。ここでも良い勝負を見せてくれると思います。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 このところやや精彩を欠いている2頭の桜花賞馬、レーヌミノルとレッツゴードンキの走りも楽しみです。

 桜の開花と春競馬の本格化、良い季節になりました。
 3月5日のJRAニュースで、「馬場情報」公示についての変更点として、以下の3項目が報じられました。

① 含水率の公表
② 馬場状態区分の決定プロセスの公開
③ コンテンツの呼称を一部変更

 これらの変更は7月27日(金曜日)から実施されるとのことです。
 28日の開催日前日の情報からスタートということです。

 とても大きな変更の様に感じられます。

 これまでは、馬場状態といえば「良」「稍重」「重」「不良」の4段階表示のみでした。この4段階表示は今後も同様なのですが、その判断基準となる「含水率」を公示し、4段階表示への決定プロセスも開示されるのです。

 例えば、同じ「重」馬場でも、「稍重」に近い「重」なのか、「不良」に近い「重」なのかが、良く分かるようになりそうです。

 また、これが一番大きなことのように感じられますが、馬場状態と競走能力についてのデータベースが、これまでより相当充実するのではないでしょうか。
 個々の競走馬毎、あるいは特定の血統のサラブレッド群について、より詳細な情報が蓄積されそうです。

 さらに、競馬場毎の差異も、より具体的に把握できるようになるかもしれません。
 例えば、東京競馬場の「重」と京都競馬場の「重」の違いが、これまで見られなかったような形式で呈示される可能性があります。

 他の国々の競馬において、「馬場状態」についてどのような情報が開示されているのかは知りませんけれども、我が国の中央競馬として、こうした情報を関係者やファンに開示することとしたのは、とても良いことだと思います。

 21世紀は「オープン&フェア」の時代とも呼ばれます。
 情報の開示と公平、が社会全体に求められているのでしょう。

 「競馬と科学」は、様々な分野で日々進歩しているのでしょうから、馬場状態以外の分野でも、情報開示が進むのかもしれません。
 3月4日、中山競馬場2000m芝コースで行われる第55回報知杯弥生賞競走G2の注目馬検討です。

 弥生賞になると日差しが柔らかになります。春が近いのです。
 その柔らかな日差しの中を若駒が疾走するのです。
 幾多の名馬が中山の4コーナーを回ってきたことでしょうか。

 そして弥生賞になると、クラシック戦線が本格化するのです。
 皐月賞、日本ダービーに向かう「道」がはっきりと見えてきます。
 弥生賞はクラシックレースへの王道なのでしょう。

 3歳になったばかりの若駒には、中山の2000mは難しいレースだと感じますが、歴代の優駿達はこの難問をクリアしてきたのです。

 2018年も良いメンバーが揃いました。

 第1の注目馬は、8枠9番のダノンプレミアム。
 G1朝日杯FSを制して、3連勝で臨むのですから、「大本命」です。2歳王者を決めるレース・朝日杯の勝ち方も「圧勝」でしたから、順調に来ていれば、この馬が勝つ可能性が高いと思います。

 第2の注目馬は、1枠1番のオブセッション。
 2戦2勝。前走シクラメン賞の1800m・1分45秒6のタイムは2歳馬のレコードでした。一瞬の脚では無く、「良い脚を長く使える」ところも距離が伸びて力を発揮出来そうです。世代の主役の一頭になるのでしょう。

 第3の注目馬は、7枠8番のワグネリアン。
 こちらも3戦3勝。前走のG2東京スポーツ杯2歳ステークスも2着馬に3馬身差の快勝でした。安定感十分のレース振りは、まるで古馬の様です。

 この3頭は、2018年クラシックレースの骨格を成すのではないかと思います。

 それにしても、3頭共ディープインパクトの産駒です。
 2007年から種牡馬としての活躍が始まり、2012年から2017年まで6年連続リーディングサイアーという驚異的な成績を続けてきていますが、15歳を超えてもその勢いは衰えを知らないのです。

 日本競馬における「ディープインパクト系」の時代はまだまだ続くのでしょう。
 アイルランドの調教師エイダン・オブライエン(48歳、エイダン・オブライエン厩舎)は、1997年から2006年まで10年連続でアイルランド競馬平地リーディングトレーナーを獲得し、2001年・2002年にはイギリスの同リーディングトレーナーも獲得しています。
 この頃のAオブライエン調教師の勢いは、凄まじいものがありました。

 こう書くと「過去の栄光」のように聞こえてしまうかもしれませんが、リーディングトレーナーを獲得しなくなってからのAオブライエン調教師の方が、欧州競馬全体へのインパクトが一層強くなっているように感じられるところが、素晴らしいと感じます。

 例えば、2017年の所謂「欧州三大レース」の様子を観てみましょう。

 6月3日に行われた英ダービーは、ウイングスオブイーグルス号が勝利を収めました。2着はクリスオブモハー号でした。この両馬の調教師がAオブライエンなのです。
 それどころか、Aオブライエン厩舎からは、このレースに6頭が出走しています。全18頭の1/3がAオブライエン調教師の管理馬だったのです。

 7月29日に行われたキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスは、10頭が出走し、エネイブル号が制しましたが、このレースの3着・アイダホ号を始めとして3頭がAオブライエン調教師の管理馬でした。

 10月1日の凱旋門賞には18頭が出走してきました。そしてエネイブル号がキングジョージに続いて優勝しましたが、このレースにもAオブライエン調教師は5頭を送り出しています。
 ちなみに、2016年の凱旋門賞では、Aオブライエン調教師は3頭を出走させ、その3頭(ファウンド号、ハイランドリール号、オーダーオブセントジョージ号)が1~3着を独占しました。信じられないような成績を収めたのです。

 欧州の大レースの出走馬の1/3~1/4を常時送り出し、好成績を収め続けているように見えるというのは、驚異的というか奇跡的な活躍と言った方が良さそうです。

 「良い馬を預かっている」ことは間違いないのでしょうが、いくら良い馬を沢山預かっているとしても、これ程の成績を残し続けるというのは尋常なことでは無く、Aオブライエン調教師および厩舎スタッフの「極めて高い能力」は疑いようがなさそうです。

 加えて、自身が管理し2001年の英ダービー・愛ダービーの2ダービー制覇に輝いたガリレオ号の産駒により、素晴らしい成績を残している(例えば2016年の凱旋門賞1~3着は全てガリレオ産駒)ことを考え合わせると、「ガリレオ産駒の調教に精通している」ことも間違いないのでしょう。

 欧州競馬には、20年以上に渡って、Aオブライエン旋風が吹き続けているのです。
 12月24日の有馬記念競走はキタサンブラックが完勝しました。
 見事な引退レースでした。

 スタートから先頭に立ったキタサンブラックは、4角を先頭で回ると、直線でも二の脚を使って、2着のクイーンズリングに1と1/2馬身差を付けてゴールイン。
 一度も先頭を譲ることなく2500mを駆け抜けました。

 直線に入ると、Cルメール騎手、Hボウマン騎手、Mデムーロ騎手を乗せた3頭が襲い掛かりましたが、「追いつかれそうで追い付かれない」「抜かれそうで抜かれない」という、キタサンブラックの持ち味が如何なく発揮されたのです。

 彼が走るどのレースでも観られることですが、このレースでも1900m~2100mが11秒7、2100m~2300mが11秒2、2300m~2500mが12秒3と、それぞれのハロンのペースは大きく変動しているにもかかわらず、キタサンブラックと追い上げてくる3頭の差は「詰まりそうで詰まらない」という状況で、「まるで4頭が同じ速度で走っているかのよう」に見えるのです。これが、キタサンブラックの競馬なのでしょう。
 なかなか出来ないというか、不思議な走りを魅せてくれるサラブレッドなのです。

 鞍上の武豊騎手の手綱裁きも絶妙でした。
 900m~1300mの2ハロンを、13秒3と13秒2というスローペースでクリアして、キタサンブラックのエネルギー消費を抑えました。
 スターホース15頭を相手にしての、見事な走りでしょう。

 2周目の向こう正面を走る16頭のサラブレッドが、冬の夕陽に映えました。
 一団となって疾駆する姿は、正に日本競馬最高峰のレースを表していました。
 そして、騎手服のカラフルな色彩が眼に焼き付いたのです。

 「綺麗だな」と呟きました。

 有馬記念2017は、本当に鮮やかな競走でした。
 2017年も最後の大レースを迎えました。

 「有馬」は好きな馬を買え、という言葉があります。

 もともとファン投票をベースにしたオールスターレースですから、ファンに支持された馬が出走してくる形式です。

 何故ファンに支持されているかというと、その年のレース、特にG1レースでファンの印象に残る走りを魅せた、大抵の場合好成績を残したということに他なりませんから、G1レースで勝ち負けの勝負が出来る「実力馬」が集うレースということになります。

 ということは、どの馬が勝っても不思議は無いメンバーということになりますので、「有馬は好きな馬を買え」ということになるのでしょう。

 そう考えながら、2017年の出馬表を眺めました。

 今年は、いつもとは少し違う景色。
 「キタサンブラック1強」の空気が色濃いのです。

 ファン投票2位のサトノダイヤモンド、4位のレイデオロ、6位のマカヒキ、7位のキセキ、8位のソウルスターリング、10位のゴールドアクター、らが出てきていないということもあるのでしょうが、やはり「引退レース」の重みが響き渡っているのでしょう。

 キタサンブラックの有終の美を観たいというファンの気持ちが表れているのです。

 とはいえ、レースを、それも2017年を締めくくるG1レースを観る以上は、キタサンブラックを倒す可能性がある馬を探すことも、大事なことでしょう。

 なかなか難しいことですが・・・。

 第一の注目馬は、6枠12番のサトノクラウン。
 当日は馬場も良さそうですから、キタサンブラックを倒すとすれば地力の高い馬ということになります。今年、香港ヴァーズと宝塚記念というG1レースで魅せてくれた「強さ」をここでも期待します。

 第二の注目馬は、7枠13番のミッキークイーン。
 2015年のオークス馬もこのところなかなか勝ち星に恵まれませんが、前走エリザベス女王杯のゴール前の脚色は、久し振りの切れ味でした。中山でもあの脚を披露できれば、チャンスがありそうです。

 第三の注目馬は、3枠6番のサトノクロニエル。
 前走チャレンジカップG3は、デニムアンドルビーらとの大接戦を制し、1番人気に応えました。晩成のハーツクライ産駒、本格化のレースになってほしいものです。

 もちろん、有馬記念2017の主役はキタサンブラックです。
 圧倒的な一番人気になるでしょう。

 ラストランをじっくりと観戦させていただきます。
 12月11日、JRAから「武豊騎手の2017年度ロンジンIFHA国際功労賞受賞について」が報じられました。

 武豊騎手、そして日本競馬界にとって、素晴らしい受賞です。

① ロンジン賞の重み

 スイスの時計メーカー・ロンジン社は、世界の競馬に様々な面で関わりを持っています。
 例えば、「ロンジン・ワールドベストホース・ランキング」は世界中のサラブレッドに「ハンディキャップ」という形でレーティングを行いランキング付けするもので、こうした格付けとしては、世界で最も権威のあるもののひとつでしょう。

 そのロンジン社が、2013年6月に国際競馬統括機関連盟(IFHA)とオフィシャルパートナー契約を結び、IFHA国際功労賞を設立したのです。
 「国際競馬において顕著な功績を残し、競馬発展の為に多大な貢献を齎した競馬関係者」に贈られる賞なのです。

 世界中のホースマンにとって、とても名誉ある賞です。
 他のスポーツに例えれば、「世界競馬殿堂入り」といったレベルの賞なのではないでしょうか。

② 世界で6番目、日本初の受賞

 前述のように2013年設立という新しい賞ですから、これまで2013~16年の間に5名(内ひとつは「家」)しか受賞していません。(フランス1名・1家、アメリカ1名、アイルランド1名、チリ1名)

 武豊騎手の受賞は、日本人初であり、世界でも6番目なのです。
 競馬先進国たる欧州各国、アメリカ合衆国他で、数えきれないほどのホースマンが日々、競馬に打ち込んでいることを思えば、日本のホースマンが6番目に受賞したというのは、とても早いと感じますし、武騎手の功績の偉大さを改めて感じます。

③ 世界8か国で100勝以上

 武騎手がJRAで3900勝以上の勝ち鞍を挙げ、重賞勝ち322、G1勝利74、23年連続G1レース勝利等々、我が国のJRA競馬騎手の記録のほとんどを手にしていることは周知のことですが、国際舞台での活躍も見事の一言です。

 イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、UAEなど世界8か国の競馬場で通算100勝を超える勝利を手にしています。
 G1レースでも数々の好騎乗を魅せてくれています。
 1998年のモーリス・ド・ゲスト賞のシーキングザパールや2001年香港ヴァーズのステイゴールド、2007年ドバイ・デューティフリーのアドマイアムーンの勝利などは、本当に印象的でした。

 それらのレースにおける活躍はもちろんとして、競馬場や厩舎、トレーニングセンターなどにおける、武豊騎手の立ち居振る舞い、良好なコミュニケーション、日本競馬文化の伝播、等々が、世界中の一流ホースマン達から高い評価を得ていたことも特筆されるべきことなのでしょう。

 地域的にも、人間的にも、武騎手の極めて幅の広い活動・活躍が、今回の受賞につながったことは間違いないと思います。

 武豊騎手が、前述の8か国の言葉にどれくらい精通しているのかは知りませんけれども、外国語が使えるからコミュニケーションが取れ、仕事が出来るといったものでないことは、皆さん良くご存じの通りでしょうし、逆に苦手であっても、真のコミュニケーション創りに本質的には支障が無いことも、明らかなことです。

 良好なコミュニケーションのための「人柄」「人格」「知恵」が、武豊騎手に備わっていることも、間違いのないところなのでしょう。
 これらの要素をベースにして、世界トップクラスの騎乗技術や知見があればこそ、「世界競馬の発展の為に多大な貢献」が出来るのです。

 今回の受賞により、武騎手は世界競馬界における「日本競馬の看板」となりました。

 というか、もともと看板だったものが、明示されたと言った方が良いのかもしれません。
 12月17日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第69回朝日杯フューチュリティステークスFS競走G1の注目馬検討です。

 2017年の2歳王者を決めるレースです。今年は牝馬の挑戦はありませんでした。

 「2強対決」という印象です。

 11月4日に行われた京王杯2歳ステークスG2では、タワーオブロンドンが2着に2馬身差を付けて完勝しました。「2馬身」は大きな差ですから、現時点ではこのレースに出ていた馬たちとの力量比較は済んでいると思います。

 また、10月7日のサウジアラビアロイヤルカップG3では、ダノンプレミアムがレコード勝ちを収めました。マイル戦における圧倒的なスピードを示したのです。

 今年の朝日杯FSの出走馬を観ると、この2頭の力が抜けていると思います。
 共に枠順にも恵まれました。

 16頭立てとフルゲートにならなかった要因のひとつも、この2頭の強豪馬の存在が有るのでしょう。

 この2頭に割って入る馬を探すのがポイントとなりそうです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠3番のタワーオブロンドン。
 レイヴンズパス産駒。510㎏を超える大型馬ですが、バランスの良い馬体です。前述のように、前走・京王杯2歳Sは完勝でした。2走目のクローバー賞ではダブルシャープの大駆けにあって2着に敗れましたが、それ以外のレースではとても安定した走りを魅せています。軸馬です。

 第二の注目馬は、1枠1番のダノンプレミアム。
 ディープインパクト産駒。ピークは過ぎたという見方もあるディープですが、いまだに2歳競馬において他の追随を許さぬ成績を残しています。凄い種牡馬です。
 そのディープの現時点の2歳代表がダノンプレミアムです。いかにもスピードのありそうな馬体。2戦2勝。となれば、勝ち負けのレースが期待されます。

 第三の注目馬は、5枠10番のステルヴィオ。
 ロードカナロア産駒。新種牡馬としてのロードカナロアの活躍は見事なものですが、重賞ではなかなか活躍できていないのも事実。
 前走サウジRCではダノンプレミアムのレコード勝ちの前に1と3/4馬身敗れましたが、この馬も十分なスピードを披露しました。
 展開次第では、その「勝負強さ」が活きるかもしれません。

 今回は以上の3頭に期待します。

 門別から来た2頭、ダブルシャープとイシマツの走りも楽しみです。(外枠は残念ですが)
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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