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 11月14日、MLBは2019年シーズンのMVP(最優秀選手)を発表しました。

 アメリカンリーグALは、マイク・トラウト選手(ロサンゼルス・エンゼルス)、ナショナルリーグNLは、コディ・ベリンジャー選手(ロサンゼルス・ドジャース)でした。

 トラウト選手は、134試合に出場して、打率.291、本塁打45、打点104、出塁率.438、OPS1.083と、とてもバランスの良い成績を収めました。

 ベリンジャー選手は、156試合に出場して、打率.305、本塁打47、打点115、出塁率.408、OPS1.035と、こちらも、とてもバランスの良い成績だったのです。
 
 両選手とも、良く似た、素晴らしい成績だと感じます。

 トラウト選手は、2014年、2016年に続いて3度目の受賞、ベリンジャー選手は初受賞でした。
 トラウト選手の「3度」の受賞は、バリー・ボンズ選手の7度は別格として、ヨギ・ベラ選手やジョー・ディマジオ選手、ミッキー・マントル選手、スタン・ミュージアル選手、アルバート・プホールズ選手、アレックス・ロドリゲス選手、らと並ぶ「歴代2位タイ」の素晴らしい記録です。

 近時、野手を評価する際に重要度が増しているOPSにおいて、両選手は1点以上という高数値を残していますし、ホームランも40本以上放っていますから、ゲームにおいてチームに勢いを齎し、チームの勝利に貢献したことは間違いありません。

 現在のMLBにおけるベースボールに求められるスキルが、良く分かる受賞であったと言っても良いのでしょう。

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 11月13日、MLBは2019年シーズンのサイヤング賞を発表しました。

 アメリカンリーグALはジャスティン・バーランダー投手(ヒューストン・アストロズ)、ナショナルリーグNLはジェイコブ・デグロム投手(ニューヨーク・メッツ)でした。

 バーランダー投手は、34試合に先発し、223イニングを投げ、21勝6敗、奪三振300、防御率2.58という、圧巻の成績でした。
 2011年シーズンに続く2度目の受賞となったバーランダー投手ですが、9月1日のノーヒッター(3度目)やチームのワールドシリーズ進出など、まさに大車輪の活躍でした。

 デグロム投手は、2018年に続いて2シーズン連続の受賞となりました。
 その成績がとても興味深いのです。
 2018年は、32試合・217イニングに登板して10勝9敗。
 2019年は、32試合・204イニングに登板して11勝8敗。
 どちらのシーズンも、「サイヤング賞受賞投手」としては、一見物足りないように見えます。
 しかし、両シーズン共にデグロム投手は、しっかりとした支持を受けて受賞しているのです。

 これは、ひとつにはニューヨーク・メッツの「得点力不足」が要因となっています。2018年シーズンのデグロム投手は防御率1.70とNL最高の成績でしたが、登板時の味方の援護に恵まれず、10勝に止まりました。大袈裟に言うと「6回1失点で負け投手」という感じでした。
 2019年も、この傾向は変わりませんでしたけれども、奪三振255というNLトップの実績が物を言ったのでしょう。
 何より、デグロム投手の圧倒的な「存在感」、「打たれないというオーラ」が観客にとって素晴らしい姿・空気であったということだと思います。
 とにかく「マウンドに立つデグロム投手」を観たい、という観客、加えてMLB関係者もとても多かったのでしょう。
 まさに「MLBというプロスポーツ」において、最も求められる要素を、デグロム投手が具備していたのです。

 高目のストレートを主体に三振を取るバーランダー投手も同様ですが、「サイヤング賞投手にはサイヤング賞投手の雰囲気」があるのです。

 それが、MLBにおける「シーズン最優秀投手」にとって最も重要なことのように思われます。

 GM会議真っ只中のMLBにセンセーショナルなニュースが舞い込みました。

 スポーツ専門サイト「アスレティック」が、ヒューストン・アストロズによる組織的な「サイン盗み」があったと報じたのです。そしてMLB(大リーグ機構)も11月12日に調査に乗り出したと報じられました。

 「アスレティック」は、2017年にアストロズに在籍したマイク・ファイアーズ投手(現在はオークランド・アスレティックス)と匿名の球団関係者3名の証言から、アストロズが2017年のホーム・ミニッツメイドパークのゲームにおいて、センター後方にカメラを設置し、相手チームのキャッチャーのサインを、ダグアウトとクラブハウスのモニターに映し出しチェックして、チェンジアップ系のサインが出た時に、ダグアウトに置いてあるごみ箱を叩いて、自軍打者に伝えていた、と報じたのです。

 この「サイン盗み」は、2017年のポストシーズン、アストロズがワールドシリーズを制覇したポストシーズンゲームにおいても実行されていたとのこと。

 ことの真偽は、今後の調査を待つことになりますが、もし真実であれば、とんでもないことです。

 世界最高峰のベースボールリーグであるMLBは、世界中のベースボールの「手本」でなければならないのは、当然のことでしょう。

 絶対に「あってはならないこと」なのです。

 それにしても、本件についてアストロズから何の反論も出ていない、「やっていない」という表明も出されていない(アメリカでは出されていて、我が国には報じられていないのかもしれませんが)ように観えるのは、とても不思議な感じがします。

 さらに、もし「サイン盗み」が行われていたとすれば、アストロズの2017年のワールドシリーズ制覇は、どのような扱いになるのか。対戦相手だったロサンゼルス・ドジャースの優勝と成るのか、そもそもレギュラーシーズンのアストロズの成績自体が「不正から生まれた」ものなので、ポストシーズン緒戦からの戦績自体が「不存在」ということになるので、「2017年のMLBポストシーズン全体が無かったこと」になるのか、少なくともアメリカンリーグALのポストシーズンは不存在(ナショナルリーグNLのリーグチャンピオンシップまでは有効と観る考え方)ということになるのか、対応がとても難しいでしょう。

 さらにさらに、もしアストロズが2019年シーズンでも「サイン盗み」を実行していたとすれば、そのアストロズを2019年ワールドシリーズにおいて「ミニッツメイドパークでの4勝」で破ったワシントン・ナショナルズの強さは、凄いものであったということになります。

 余計なことまで考えさせる、本当にセンセーショナルなニュースなのです。

11月11日~14日、MLBオフシーズン恒例の「GM会議」が行われています。

 MLB全チームのジェネラルマネージャーGMが、アメリカ合衆国アリゾナ州スコッツデールのリゾートホテルに集まって開催されるもので、来シーズンへの補強等が話題になります。

 各チームのプレーヤーの構成を決めるGMが一堂に会するのですから「話が早い」のです。和やかに見える会合ですが、トレードやドラフトの話など、まさにギラギラした話がここそこで展開されるのでしょう。

 NPBからMLBへの挑戦を表明している3名の野手、西武からFAとなった秋山選手、ポスティングで挑むDeNA・筒香選手、広島・菊池選手の動向も、この会議で方向感が出るかもしれません。

 このところ、投手の挑戦ばかりが続き、イチロー選手や松井秀喜選手らに続く野手の挑戦が減っていた(「二刀流」大谷選手は例外的な存在です)NPBですが、今オフは一気に賑やかになりました。
 3名ともNPBを代表するプレーヤーであり、抜群のスキルを備えていますので、MLBの各チームがどのような評価を下すのか、本当に楽しみです。

 MLB2020シーズンのボールパークで、秋山選手、筒香選手、菊池選手が元気に活躍している姿を、是非観てみたいものです。

 11月11日、MLBから2019年シーズンの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」=新人王が発表されました。
 ナショナルリーグNL、アメリカンリーグAL共に、予想通りの選出であったと思います。

 NLはニューヨーク・メッツのピート・アロンソ選手でした。
 何しろ、デビューイヤーにホームラン王に輝いたのですから、自然な選出だったのでしょう。
 アロンソ選手の成績は、161試合に出場して、155安打、打率.260、53本塁打、120打点、OPS.941という、堂々たるものです。

 特に、ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手が記録したシーズン52本塁打の新人記録を塗り替えたところが高く評価されています。
 私は「161試合出場」が素晴らしいと感じます。ルーキーイヤーに、ほぼフル出場を果たしたのです。大きな故障も無く1シーズンをプレーし通すというのは、どんなプレーヤーにとっても至難の技であろうと思いますが、アロンソ選手は見事にやってのけたのです。

 2016年のMLBドラフト・2巡目(全体64位)でメッツから指名され入団。
 2016年から2018年にかけては、マイナーリーグのチームで活躍し腕を磨いてきました。
 2019年シーズンは、シーズン当初からロースター入りして3月28日のワシントン・ナショナルズ戦で「2番・一塁手」でメジャーデビューを果たし、ホームランを量産してオールスターにも選出され、ホームラン競争で優勝するなど、一気に開花しました。

 9月に入り、ジャッジ選手の52本が目前に迫った中で9月28日に53本塁打を放ったというのは、精神面の強さをも示しているように感じます。

 アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身の24歳、身長190cm、体重111kg、の大型内野手です。

 ALはヒューストン・アストロズのヨルダン・アルバレス選手です。
 アルバレス選手の2019年シーズンの成績は、87試合に出場して、98安打、打率.313、27本塁打、78打点、OPS1.067です。
 2019年シーズン開幕をAAAで迎え、メジャーデビュー(5番・指名打者)が6月9日と遅かったために出場試合数は少ないのですが、成績の内容は素晴らしいものです。

 打率3割を達成し、OPS1.067というのが、新人離れしています。出塁率の.412も見事ですが、長打率.655が凄いのです。27本塁打+26二塁打という内訳ですが、今後の大活躍が期待されるのも自然なことでしょう。

 アルバレス選手は、2016年6月にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結び、同年8月にアストロズに移籍、2016~2019年6月の間をマイナーリーグで過ごしています。

 キューバのラストゥーナス出身の22歳、身長196cm、体重102㎏の大型プレーヤーです。

 お二人とも、今後の「打者としての活躍」が期待されるプレーヤーですが、MLBの新人の在り様を観るにつけ、「マイナーリーグでの修行」の重要性を改めて感じます。
 入団、即ロースターというのは、滅多に無いことなのです。
 マイナー生活が1年以内というプレーヤーも、あまり居ないと思います。
 多くの超一流プレーヤーが「複数年のマイナー生活」を経験した後、メジャーデビューを果たしているのです。

 ベースボールの長い歴史に裏打ちされた「MLBのやり方」なのでしょう。
 各球団が、若手プレーヤーに「MLBで長く戦って行けるスキル」を身に付けさせるシステムが、確立されているのです。

 おそらくは、フィジカル・メンタルの両面から、とても「奥行きの深いシステム」なのであろうと感じます。

 ワシントン・ナショナルズが制したワールドシリーズ2019のMVPは、シリーズ2勝のストラスバーグ投手に輝きました。

 文句無しの受賞でしょう。
 ワールドシリーズの敵地での2勝は重いのです。

 ストラスバーグ投手の「2009年のMLBドラフト」における注目度の高さを憶えておられる方なら、ようやく「本格化」したという感想を持たれることでしょう。
 この時、ストランバーグ投手は「MLBドラフト史上最高のプレーヤー」と称されたのです。これ以上の高評価は、滅多にないでしょう。
 メディアの殺到振りは、現在でも語り草となっています。

 サンディエゴ州立大学時代の2008年、ユタ大学戦で23奪三振を記録。
 2009年の空軍士官学校戦ではノーヒッター・17奪三振と、桁違いの活躍を魅せつづけていました。
 100マイル(161km)を越えるストレートを主体としたピッチングは、空前のものだったのです。
 2009年のゴールデンスパイク賞(全米大学最優秀選手賞)も受賞しています。

 そして、このドラフトにおいて、前年度勝率最下位のナショナルズに「全体1位」で指名され、入団しました。

 ストラスバーグ投手は2010年にデビューしましたが、そのフォームに無理がある、との指摘もあり、なかなか活躍できませんでした。右肘を痛め、トミージョン手術を受けたのです。
 2010年は5勝3敗、2011年は1勝1敗と苦難の時期を過ごしました。

 そして2012年シーズン、手術からの回復が成ったストラスバーグ投手は15勝6敗の大活躍。
 以降は、安定した成績を残してきました。(2018年までにMLB通算94勝52敗)

 とはいえ、その成績は、あの「2009年MLBドラフト」の時の史上最高の注目度から観れば、「まだまだ」という感じでした。
 それ程に凄い「喧噪」だったのです。

 2019年7月に31歳になったストラスバーグ投手は、チームのワイルドカード進出、ワイルドカード勝ち抜け、地区シリーズ突破、ナショナルリーグチャンピオンシップ制覇、ワールドシリーズ進出に大貢献し、ついにワールドシリーズMVPを達成しました。
 これで、ようやく「あのフィーバーに釣り合うプレーヤー」になった気がします。

 身長196cm(6フィート・5インチ)、体重106kg。
 NFLのクオーターバックとしても理想的な感じがする、恵まれた体躯から投げ下ろされるフォーシーム、カーブ、チェンジアップ、スライダーを駆使する投球は、現在のMLB先発投手として最高レベルのものでしょう。

 私には「ストラスバーグの活躍はようやく始まったばかり」に観えます。

 2020年シーズンの大活躍が、本当に楽しみです。

[10月30日・第7戦・ミニッツメイドパーク]
ワシントン・ナショナルズ6-2ヒューストン・アストロズ

 互いにアウェイで3勝ずつという「不思議な」状況で迎えた、2019年のワールドシリーズ第7戦=最終戦は、ナショナルズが6-2で勝ちました。
 ナショナルズは、ワールドシリーズ初出場・初制覇を成し遂げたのです。

 ナショナルズ・シャーザー、アストロズ・グレインキーという、両「サイヤング賞受賞先発投手」の投げ合いとなったゲームですが、アストロズが2回と5回に1点ずつを挙げて、6回まで2-0とリードしました。

 しかし7回表、ナショナルズはレンドン選手のソロホームランとケンドリック選手の2ランで一気に逆転しました。
 7回までマウンドに登ったグレインキー投手を攻略した形。

 そして、8回表にはソト選手の、9回表にはイートン選手のタイムリーで3点を追加したナショナルズが、そのまま押し切った試合でした。

 「ホームチームがなかなか得点できない」という、2019年ワールドシリーズの「魔法」は、最後まで生きていたのでしょう。
 結局、アストロズはこの試合でも「2点しか」挙げることができなかったのです。
 球場を埋め尽くした「オレンジ色」のアストロズサポーターにとっては、本当に残念なゲームとなってしまいました。

 妙な言い方で恐縮ですが、アストロズの敗因は「最終戦がミニッツメイドパークで行われたこと」ということになりそうです。

 ナショナルズは、先発のシャーザー投手が5回まで、ランナーを背負いながら2失点で抑え(さすがの気迫です)、6回からは先発陣の一角コービン投手が繋ぎ、ハドソン投手がクローズするという、見事な投手リレーで勝ち切ったのです。
 もちろん、第7戦でアストロズが2点しか取れなかった理由は、このナショナルズの投手リレーにあることは、言うまでもありません。

 また、ポストシーズンに入ってから好調を維持していた、アストロズのアルトゥーベ選手の調子が、ワールドシリーズ第6戦辺りから下降していたことも、残念な敗退の大きな要因であろうと感じます。

 以上のような、試合内容、チームコンディションの分析があるとはいえ、やはり「敵地でしか勝てない」という、史上初の珍しい現象が、今シリーズを特徴づけたことは間違いないでしょう。(ナショナルズのマルティネス監督は「気持ちが悪い」とコメントしていました)

 本当に「不思議なシリーズ」でした。

 その「不思議なシリーズ」を勝ち抜いたナショナルズに、「世界一」の大勲章が待っていたのです。

[10月22日・ミニッツメイドパーク]
ナショナルズ5-4アストロズ

[10月23日・ミニッツメイドパーク]
ナショナルズ12-3アストロズ

[10月25日・ナショナルズパーク]
アストロズ4-1ナショナルズ

[10月26日・ナショナルズパーク]
アストロズ8-1ナショナルズ

[10月27日・ナショナルズパーク]
アストロズ7-1ナショナルズ

[10月29日・ミニッツメイドパーク]
ナショナルズ7-2アストロズ

 不思議なワールドシリーズになっています。

 ワシントン・ナショナルズとヒューストン・アストロズが共に、ホームで1勝も出来ず、アウェイは全勝で、6戦を終えて3勝3敗のタイ。最終の第7戦で雌雄を決することとなりました。
 115回を数えるワールドシリーズの歴史においても、初めてのことであると報じられています。

 両チームとも、強力な先発投手陣を擁していますから、大量得点を挙げることは容易では無いのですが、それにしても、ナショナルズがホームの3試合で僅かに計3得点しかできず、アストロズもホームの3試合で計9得点(1試合平均3得点)しか取ることができないのです。
 勝利チームの最少得点が「4」ですから、これではホームでの勝利は覚束ないのです。

 両チームとも、あたかも「ホームグラウンドでは打てない」という魔法にかかったようなシリーズとなっています。
 偶然なのかもしれませんが、本当に不思議なシリーズです。

 さて、第7戦の予想ですが、ワールドシリーズの戦いを良く知っているプレーヤーが多いアストロズの方が有利、と見るのが常道でしょうが、今シリーズに付いて言えば、アストロズ打線が何点取れるかに注目なのでしょう。

 おそらくは、ナショナルズがマックス・シャーザー投手、アストロズがザック・グレインキー投手を先発に立てることが予想されます。

 ワールドシリーズ2019は、どのようなエンディングを迎えるのでしょうか。
[10月23日・第2戦・ミニッツメイドパーク]
ワシントン・ナショナルズ12-3ヒューストン・アストロズ

 「強力な先発投手陣」を擁するチーム同士の対戦となったワールドシリーズ2019ですが、第2戦は、ナショナルズがスティーブン・ストラスバーグ投手、アストロズがジャスティン・バーランダー投手を先発に立てました。

 両投手とも、現在のMLBを代表する先発投手です。

 初回の表裏、共に2失点しました。
 好投手とはいっても、やはり「立ち上がり」は難しいものなのですが、2回から6回までの投球が素晴らしいものでした。

 ストラスバーグ投手は、良い意味で「しつこい」アストロズ打線にヒットは許すものの、得点は許しませんでした。
 バーランダー投手も、勢いに乗るナショナルズ打線を抑え込み続けました。
 両投手の「意地」が感じられる投げ合いとなったのです。

 この拮抗した状態が崩れたのは7回表でした。
 ナショナルズのカート・スズキ選手がソロホームランを放ちました。
 バーランダー投手から放ったこのホームランによって、試合の流れはナショナルズに傾きました。
 この回、2死満塁から3本のタイムリーヒットを連ねて、一挙6点を挙げたのです。
 これで概ねゲームは決しました。
 
 ナショナルズは、初出場のワールドシリーズを2連勝でスタートしました。
 それも、敵地ミニッツメイドパークにおいてです。
 アストロズはホームでのビッグゲームにとても強いのですが・・・。
 
 さらに言えば、アストロズが誇る3本柱の内、コール投手とバーランダー投手を攻略しました。とても大きなことでしょう。

 ナショナルズは、2019年MLBポストシーズンで、地区シリーズ(対ロサンゼルス・ドジャース)の第4戦から、リーグチャンピオンシップ(対セントルイス・カージナルス)をスイープして、これで「8連勝」と破竹の進撃を続けています。選手達は「負ける気がしない」のではないでしょうか。

 第3戦はナショナルズのホーム・ナショナルズパークに移ります。
 この第3戦でアストロズの先発マウンドには、3本柱の最後の1本、ザック・グレインキー投手が上がるのでしょう。

 グレインキー投手がアストロズの「破竹の進撃」を止めることができるかどうか。
 早くも、今シリーズの山場がやってきたのです。

 2019年シーズンのワールドシリーズは、ナショナルリーグNLチャンピオンのワシントン・ナショナルズと、アメリカンリーグALチャンピオンのヒューストン・アストロズの対戦となり、10月22日に開幕しました。

 「強力な先発投手陣」を擁する両チームの対戦です。

 ナショナルズには、アニバル・サンチェス、マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービンの4先発投手が揃っています。(本ブログ2019年10月20日の記事「[MLB2019NLCS] ワシントン・ナショナルズ 4連勝でワールドシリーズ進出」をご参照ください)
 この強力な先発投手陣を擁して、ナショナルリーグ・チャンピオンシップNLCSをスイープで勝ち上がったのです。

 一方のアストロズにも、ジャスティン・バーランダー、ゲリット・コール、ザック・グレインキー、ウェイド・マイリーの4先発投手が居ます。(本ブログ2019年8月26日の記事「[MLB2019] ヒューストン・アストロズの素晴らしい先発陣」をご参照ください)
 こちらの先発投手陣もとても強力です。サイ・ヤング賞受賞歴といった実績ならば、アストロズの方が上でしょう。
 さすがのニューヨーク・ヤンキースも、このアストロズの先発投手陣の前に沈黙し、アメリカンリーグ・チャンピオンシップALCSは、4勝2敗でアストロズの勝利となりました。

 さて、この「3本柱+もうひとり」という、7戦で戦うポストシーズンにおいては、これ以上は望めない先発投手陣を擁する両チームの激突となった、ワールドシリーズ2019が激戦となるのは、自然な流れでしょう。

[MLB2019ワールドシリーズ第1戦]
ワシントン・ナショナルズ5-4ヒューストン・アストロズ

 第1戦は、コール投手とシャーザー投手という「剛腕同士」の投げ合いとなりました。
 5回表にナショナルズがコール投手を攻略して3点を挙げ、ゲームを優位に進めました。
 アストロズも2-5から追い上げましたが、ナショナルズが押し切ったゲームでした。

 コール投手とシャーザー投手は、いかにも両チームの監督が「シリーズの先発」に選びそうな投手でしょう。
 どちらも「気迫」で投げ、一歩も引かないタイプだからです。

 第2戦以降も、両チームが繰り出す好投手を両チームの打線がどのように攻略して行くのか(丁度、第1戦でファン・ソト選手がコール投手を打ち込んだように)、そして、ブルペン陣の踏ん張り、がポイントとなります。

 セントルイス・カージナルスとワシントン・ナショナルズの戦いとなった、2019年のナショナルリーグ・リーグチャンピオン決定シリーズNLCSは、ナショナルズが4連勝・スイープでカージナルスを破り、リーグチャンピオンとなるとともに、ワールドシリーズ進出を決めました。
 ナショナルズにとって球団史上初のリーグチャンピオン、ワールドシリーズ進出となったのです。

[10月11日・第1戦・ブッシュスタジアム]
ナショナルズ2-0カージナルス

[10月12日・第2戦・ブッシュスタジアム]
ナショナルズ3-1カージナルス

[10月14日・第3戦・ナショナルズスタジアム]
ナショナルズ8-1カージナルス

[10月15日・第4戦・ナショナルズスタジアム]
ナショナルズ7-4カージナルス

 戦前の予想を大きく覆した「スイープ」でしたが、4ゲームを通じて、カージナルスの得点力不足が目立つ展開となりました。4ゲーム計6得点では、チャンピオンシップシリーズを勝ち抜くのは至難の技でしょう。
 逆に言えば、「ポストシーズンでの強さ」に定評があるカージナルスを、ほぼ完全に抑え込んだナショナルズ投手陣の活躍が際立ったのです。

 この状況を生み出した最大の功労者は、第1戦のナショナルズの先発アニバル・サンチェス投手であることは、間違いないでしょう。
 サンチェス投手は、敵地で行われたこの試合で、8回2死まで、カージナルス打線をノーヒッターに抑え込んだのです。8回2死からチーム初安打を放ったマルティネス選手も「出塁することだけを考えた」とコメントしていますから、サンチェス投手の投球の素晴らしさがよく分かります。

 緒戦の完封勝ちで勢いを得たナショナルズは、第2戦で先発マックス・シャーザー投手が7イニングを被安打1、奪三振11、無失点の好投、第3戦では先発スティーブン・ストラスバーグ投手が7イニングを失点1、奪三振12の好投、第4戦では初回に一挙7点を奪うと、先発パトリック・コービン投手が5イニングを4失点、奪三振12で凌ぎ、4連勝としたのです。

 サンチェス、シャーザー、ストラスバーグ、コービンの4先発投手が、各々の役割期待に応えて、見事な仕事をした結果としての4連勝でした。
 この4投手は、シャーザー、サンチェスの35歳を筆頭に、いずれも30歳を越える経験豊かな先発投手陣です。
 生え抜きのストラスバーグ投手を始めとして、「脂の乗り切った」先発投手陣が、2019年シーズンに至って素晴らしい威力を発揮していると言って良いのでしょう。

 1969年に新球団モントリオール・エクスポスとして発足し、2005年にはワシントンに移ってワシントン・ナショナルズとなったチームですが、「悲願のリーグ制覇・ワールドシリーズ進出」を成し遂げました。
 現在の戦力と勢いならば、「世界制覇」の可能性も十分でしょう。

[10月12日・ミニッツメイドパーク]
ニューヨーク・ヤンキース7-0ヒューストン・アストロズ

 アメリカンリーグALの地区シリーズを勝ち付がった両チームの初戦は、ヤンキースが快勝しました。
 リーグチャンピオンシップゲーム緒戦の「完封勝ち」というのは珍しいと感じましたが、ヤンキース史上初との報道が有りました。20度を優に超える、MLB最多のワールドシリーズ制覇を誇るヤンキースでも、これまでできなかった「快勝」なのです。

 さて、大事な試合の先発を任された田中将大投手は、「丁寧」な投球を魅せて、6イニング・68球を投げて、被安打1、奪三振4、与四球1、失点0という、ポストシーズンの先発投手として「理想的」な内容でした。

 ゲーム後のインタビューで答えていたように「決して調子はそれ程良くなかった」ように観えました。ボールのキレは、絶好調時のものでは無かったのです。
 しかし、「外角高めのスライダー」を上手く使って、アストロズ打線を抑え込みました。

 私は「打者が最も捉えにくいコース」は「外角高め」であろうと考えています。
 あのイチロー選手も「外角高め」の空振り・三振が最も多かったように観えました。
 
 その「外角高め」に、この日は効果的なスライダーが配されていました。
 この投球によってダブルプレーやアルトゥーベ選手からの三振を実現していたのです。
 
 「投」の殊勲者が田中投手ならば、ヤンキースの「打」のヒーローは、3番のグレイバー・トーレス選手でしょう。
 この日は5打数3安打5打点と大活躍。
 アストロズ先発のザック・グレインキー投手をひとりで攻略した感があります。

 また、1回裏田中投手の立ち上り、2つの打球、ヒットになってもおかしくない当たりをしっかりと捌いた2塁手としての守備も、秀逸でした。
 ヤンキースにとって、今季ポストシーズンのラッキーボーイ的な存在となっています。
 この好調が何時まで続くのか、とても楽しみです。

 ヤンキースはALCS2019において、絶好のスタートを切りました。

 田中将大投手は、再び「大試合に強い」ことを示したのです。

[AL地区シリーズ・10月4日から10月7日]
ニューヨーク・ヤンキース3勝-0勝ミネソタ・ツインズ

[AL地区シリーズ・10月4日から10月10日]]
ヒューストン・アストロズ3勝-2勝タンパベイ・レイズ

[NL地区シリーズ・10月3日から10月9日]
ワシントン・ナショナルズ3勝-2勝ロサンゼルス・ドシャース

[NL地区シリーズ・10月3日から10月9日]
セントルイス・カージナルス3勝-2勝アトランタ・ブレーブス

 MLB2019年シーズンのポストシーズン、地区シリーズが完結しました。

 例年、比較的3勝0敗、3勝1敗で決着することが多い地区シリーズですが、今季は4カードの内3カードが3勝2敗決着という、珍しい?シーズンとなりました。
 本当に大激戦が続いたのです。

 これまでなら、レギュラーシーズンで圧倒的な力を魅せたチームは「スイープ」という形、3勝0敗で勝ち上がることが多いと感じていましたが、今季は、特にドジャースが苦戦どころが敗退するという、ある意味では意外な結果となりました。

 ドジャースは、レギュラーシーズンで「106勝56敗」と、ナショナルリーグNL最多勝チームであり、NL西地区で2位のダイヤモンドバックスに「21ゲーム差」を付けてぶっちぎりで優勝していたのですが、まさかの地区シリーズ敗退となったのです。
 21世紀に入って世界制覇の無い名門ドジャースのワールドシリーズ進出の夢は、早々に消えました。
 ナショナルズが地力を発揮したシリーズになった形ですが、特に1勝2敗からの第4戦がターニングポイントになった感じです。エース・シャーザー投手を立てて6-1でドジャースに完勝し、シリーズの流れを完全にナショナルズのものとしました。
 やはり、強力な先発投手は短期決戦の流れを大きく左右するものなのです。

 アメリカンリーグAL西地区優勝のアストロズも、思わぬ?苦戦を強いられました。
 レギュラーシーズンは107勝という、両リーグトップの勝利数を挙げて圧勝したのですが、地区シリーズではレイズと最終戦にもつれ込む接戦となりました。
 初戦、第2戦をホームで快勝して、少し油断が有ったようにも見えます。
 最終の第5戦は、コール投手を立ててしっかりと勝ち切りました。
 こちらは、なんとかAL優勝決定シリーズに駒を進めたのです。
 ヤンキースとのALCSは「大激闘」となることでしょう。

 残るカード、NL東地区と中地区の優勝チーム同士の戦いは、「互角」の展開で最終第5戦に縺れ込みましたが、この第5戦の初回、カージナルス打線が爆発、1イニング10得点の猛攻で勝負を決めました。
 ホームでの戦いとなったブレーブスとしては、まさかの展開だったことでしょう。

 NLは、ナショナルズとカージナルスのリーグ優勝決定シリーズとなりました。
 意外な?というとファンの皆様からお叱りを受けそうですが、近時では「新鮮なNLCS」でしょう。

 優勝候補同士の激突となるAL、新鮮なカードであるNL、リーグチャンピオンシップシリーズが本当に楽しみです。

[10月5日・ヤンキースタジアム]
ニューヨーク・ヤンキース8-2ミネソタ・ツインズ

 アメリカンリーグALの地区シリーズ第2戦に先発した田中投手は、5イニング・83球を投げ、被安打3、奪三振7、与四死球2、失点1という好投を魅せて、勝利投手となりました。

 低目に、様々な角度の変化球を集めて、強打(今季レギュラーシーズン307本目―塁打のMLB新記録を樹立した)のツインズ打線をしっかりと抑えました。投球にはキレも有りました。

 これで、ポストシーズン3連勝とした田中投手は、ポストシーズン通算4勝2敗、6試合35イニングを投げて防御率1.54と抜群の安定感を魅せ、6試合すべてにおいて「4安打以下&2失点以下」を示現しています。
 これは、MLBポストシーズン史上唯一の記録であるとも報じられました。

 田中将大投手は、ポストシーズンにとても強い投手なのです。

 地区シリーズ2連勝としたヤンキースの、ワールドシリーズ進出に向けての戦が続きます。

[9月19日・ヤンキースタジアム]
ニューヨーク・ヤンキース9-1ロサンゼルス・エンゼルス

 今季31度目の先発登板に臨んだ田中将大投手は、7イニング・86球を投げて、被安打4、奪三振6、与四球0、失点1の好投を魅せ、11勝目(8敗)を挙げました。

 このゲームを勝利したヤンキースは7年振りの地区優勝を飾りましたが、2014年にMLBデビューして6年目の田中投手としては、「自身初の地区優勝」ということになります。
 その試合で勝利投手となったのですから、喜びもひとしおということでしょう。

 それにしても、ヤンキースの地区優勝が「久しぶり」というのも意外でした。
 これまで、ポストシーズンで投げる田中投手を観てきたからですが、これらはいずれもワイルドカードによるポストシーズン登場であったことが分かります。
 この間は、ボストン・レッドソックスが強かったのでしょう。

 9月19日に地区優勝を決めたというのは、「ポストシーズンへの準備」という面でとても大きなことだと思います。ワイルドカードであれば、レギュラーシーズン終了寸前まで、他球団の様子を観ながらの戦いを続けなければならないのですから・・・。

 地区優勝チームの2019年ポストシーズン初戦は10月4日。
 各選手のコンディション調整を始めとして、ポストシーズン開始前の約2週間の期間を、存分に活用できる権利を、ヤンキースは得たのです。

 2009年以来のワールドシリーズ制覇に向けて、ヤンキースの戦いは続きます。

 9月17日のゲームを終えて、2019年のレギュラーシーズンも、各チーム150試合前後を消化し、10試合前後を残すのみとなりました。

 各地区の優勝争いもラストスパートに入っているのですが、アメリカンリーグAL西地区ではヒューストン・アストロズが100勝53敗・勝率.654と早くも100勝に乗せ、東地区ではニューヨーク・ヤンキースが99勝54敗・勝率.647で走り、ナショナルリーグNL西地区ではロサンゼルス・ドジャースが98勝55敗・勝率.641で2位のアリゾナ・ダイヤモンドバックスに20.0ゲーム差を付ける大独走を実現しています。
 両リーグで、この3チームが高い勝率を誇っているのです。

 一方で今季は、ワイルドカード争いが熾烈になっています。

 ALでは、西地区のオークランド・アスレティックスが92勝61敗・勝率.601、東地区のタンパベイ・レイズが90勝63敗・勝率.588、中地区のクリーブランド・インディアンズが89勝63敗・勝率.586で大接戦を繰り広げています。

 かたやNLでも、東地区のワシントン・ナショナルズが83勝68敗・勝率.550、中地区のシカゴ・カブスが82勝70敗・勝率.539、同じく中地区のミルウォーキー・ブリュワーズが82勝70敗・勝率.539と、こちらも大接戦なのです。
 特に中地区は、そもそも優勝争いが熾烈で、現在首位のセントルイス・カージナルスも含めた3チームの争いがまだまだ続きそうです。

 両リーグともに、ワンゲームプレーオフに進出するチームが、全く分からない状況と言って良いでしょう。

 150試合前後を戦っての「大接戦」というのは、ある意味では「プロスポーツとして最高の展開」なのかもしれません。

 9月13日、ロサンゼルス・エンゼルスが「大谷翔平選手が左ひざの手術を受ける」と発表したことが、我が国に報じられました。

 手術箇所は二部膝蓋骨、全治まで8~12週間とも伝えられています。
 これで、2019年シーズンには大谷選手のプレーを観ることはできなくなりました。

 大谷選手から「膝の違和感・痛み」の連絡が球団に有ったのは2019年2月。
 直ぐにMRI検査が行われ、この症状は先天的なものと判断され、その時点では症状が軽かったので、シーズンインしてからもプレーを続けたとのこと。
 
 一方で、2018年10月に受けた右肘のトミージョン手術からの回復過程で、投球のスピードを上げるに従い、左ひざの症状が重くなって来たので、手術を決めたとのこと。

 大谷選手は、2019年シーズン前半には、昨季同様の大活躍を魅せ、前半戦で14本塁打も放っていましたから「このペースならシーズン30本塁打も・・・」と期待されましたが、後半戦に入ると不振に陥りました。
 そして9月11日までに、僅か4本塁打に止まりましたから、「何か問題があるのではないか」と、ファンはとても心配していたと思います。

 もちろん、この膝の症状と後半戦の成績の因果関係は分かりませんが、突然の様にホームランが打てなくなったことに影響が有ったと観るのが自然でしょう。

 今回の手術により、8~12週間の間、打撃練習はもちろんとして、投手としてのトミージョン手術からのリハビリ作業も休むこととなります。
 大谷選手・投手の復帰が少し遅れるのは、致し方ないことなのでしょう。
 慌てることなく、膝も肘もしっかりと直して、元気いっぱいの姿で、グラウンドに戻ってきてほしいものです。

 それにしても、トミージョン手術といい、今回の膝の手術といい、「手術までの時間の短いこと」には、驚かされます。

 確か昨年は、9月30日にレギュラーシーズンが終了し10月1日にトミージョン手術を受けていたと思いますし、今回も「手術を決断したのが9月12日」で9月13日(それも朝一番)に手術が行われています。
 最速の対応であることは、間違いありません。

 「手術を早く実施すればするほど、完治・復帰も早いというのは、当たり前のこと」なのでしょうが、「気持ちの整理のための時間」などという概念・感覚は、全く無いように観えます。
 この思い切りの良さ、というか、「プレーに必要なことなら何でも直ぐに取組む」という合理的な考え方が、大谷選手・投手のストロングポイントのひとつなのでしょう。

[9月2日・ヤンキースタジアム]
テキサス・レンジャーズ7-0ニューヨーク・ヤンキース

 田中将大投手が先発登板したゲームでしたが、ヤンキース打線が沈黙し、レンジャーズに敗れました。
 田中投手は、6イニング・103球を投げて、被安打7、奪三振5、与四球2、失点2と好投しましたけれども、味方の援護には恵まれず8敗目(10勝)を喫しました。
 
 それにしても、「どこからでもホームランが飛び出す超重量級打線」を誇るヤンキース*が完封負けを喫したのは、本当に久しぶりのことです。
 記憶には無かったのですが、2019年6月30日の対ボストン・レッドソックス戦(0-11)以来、221試合ぶりなのだそうです。
 この「220試合連続得点」は、1900年以降では、ヤンキースの歴史上2番目に長い記録ということですから、現在のヤンキースにおいては「滅多に観られないこと」なのです。
(*2019年8月、ヤンキースは月間74ホームランというMLB新記録を達成しました。それまでの58ホームランを大幅に更新する新記録でした)

 ヤンキースを6安打完封した、レンジャーズの先発マイク・マイナー投手(7と1/3イニング・111球)、2番手ショーン・ケリー投手(2/3イニング・7球)、エマニュエル・クレース投手(1イニング・15球)は、見事な継投を演じてくれました。
 
 この3投手は、いずれも「30歳台」です。

 ベテランの技が超重量級打線を抑え込んだゲームだったのでしょう。

[2019年9月1日]
ヒューストン・アストロズ2-0トロント・ブルージェイズ
→ジャスティン・バーランダー投手がノーヒッター達成

[1876年7月15日]
セントルイス・ブラウンストッキングス2-0ハートフォード・ダークブルース
→ジョージ・ブラッドリー投手がMLB史上初のノーヒッター達成

 ジャスティン・バーランダー投手が、8年振り自身3度目のノーヒッターを達成しました。

 期待通り*に大記録を達成してくれるところが、さすがに現在のMLBを代表する先発投手なのでしょう。(*本ブログ2019年8月8日の記事「[MLB2019] ジャスティン・バーランダー投手の活躍」をご参照ください)

 この快挙を観て、MLB最初のノーヒッター投手を調べてみました。
 それが頭書のゲームにおけるジョージ・ブラッドリー投手なのです。

 時は1876年。

 MLBに詳しい方なら、1876年=MLB創設の年、であることに気付かれることでしょう。
 そう、この年にナショナルリーグNLが創設され、現在に続いているのです。

 そして、MLB創設年の7月15日に、史上初のノーヒッターが達成されたという訳です。
 
 ジョージ・ブラッドリー投手は、1852年7月13日生まれですから、この時24歳。
 投手と3塁手で活躍したプレーヤーで、投手としては通算171勝151敗。MLBの通算記録で観れば、この1876年シーズンに「16完封勝利」を挙げていて、これがMLB歴代最多タイ記録です。また、各シーズンのリーグ最高記録としては1879年の「40敗」が残っています。1879年はトロイ・トロージャンズに在籍し13勝40敗でした。
 40敗出来る程に登板するというのは、チームの主力投手であったことは間違いなく、このシーズンのブラッドリー投手は、54登板・53完投という、現在では考えられないようなプレーを展開しています。

 打者としては、通算518安打でホームラン3本ですから、少なくとも大砲では無かったことになります。
 やはり、ブラッドリー選手は「投手」が本業だったのでしょう。

 通算成績の数字で観れば、現在ではほとんど話題に上ることが無い投手なのでしょうけれども、「MLB史上初のノーヒッター」の称号は、永遠にブラッドリー投手のものなのです。

 それにしても、143年前のノーヒッターゲームと最新のノーヒッターゲームのスコアが、共に「2-0」というのは興味深いところです。

 頭書のゲームにおいて、アストロズが2点を挙げ、バーランダー投手を援護したのは9回表でした。8回までは0-0のゲームだったのです。

 勝手な想像で恐縮ですが、「2-0」は投手の緊張感を維持し、落ち着いて投球するのに、丁度良いスコアなのかもしれません。

[8月27日・Tモバイルパーク]
ニューヨーク・ヤンキース7-0シアトル・マリナーズ

 田中将大投手が素晴らしいパフォーマンスを魅せて、日本人投手同士の初対決を制しました。

 田中投手は、7イニング・106球を投げ、被安打3、奪三振7、与四球1、失点0という見事な投球でした。
 途中まではノーヒッターさえ感じさせる内容であったと感じます。
 先輩投手として、貫録を示したというところでしょうか。

 菊池雄星投手は、1回表アーロン・ジャッジ選手に2ランホームランを浴びたのが痛かった。
 ご承知のように、現在のヤンキース打線は「MLB史上最強のホームラン軍団」です(2019年8月の本塁打数が60本を超えて、1球団としてのMLB最多記録を更新し続けています)ので、一度火を付けると止まらないのです。
 3回表にはカードナー選手に3ランホームランを浴びてしまいました。
 菊池投手の調子は決して悪くなかったように感じましたが、「今のヤンキース打線は手が付けられない」のでしょう。

 菊池投手は、4イニング・95球を投げ、被安打8、奪三振1、与四球3、失点5という内容でした。「苦心」が伺われる内容でしょう。

 この勝利により、田中投手は今季10勝(7敗)となって、日本出身投手として初の「6年連続二桁勝利」を示現しました。
 日本人投手としてねMLBの歴史に新しい記録を刻んだのです。

 それにしても、今シーズン残り30試合を切って、ヤンキースの強さはズバ抜けています。
 これで87勝47敗、勝率.649、貯金40というのですから・・・。

 久しぶりのワールドシリーズ制覇に向けて、ヤンキースの進撃は続きます。


[8月27日・シティフィールド]
シカゴ・カブス5-2ニューヨーク・メッツ

 カブスのダルビッシュ投手が、8イニング・104球を投げて、被安打5、奪三振7、与四球1、失点1という堂々たるピッチングを魅せて、5勝目(6敗)を挙げました。
 今季27試合目の先発登板でした。

 素晴らしい投球内容でしたが、このゲームで注目されたのが「与四球1」でした。

 何しろ「約1ヵ月間、ダルビッシュ投手はフォアボールを与えていなかった」のです。
 何だか凄い話です。

 世界最高のベースボールリーグで、キッチリと先発ローテーションを守っている投手が、1か月間に渡って「与四球0」というのは、ある意味では信じられないことです。

 ダルビッシュ投手のコントロールの良さはもちろんとして、常に「逃げることなく勝負している」ことを示す、事実なのでしょう。
 3ボール2ストライクから、ボールになる球を投げていないこともありますし、たとえボールになる球を投げたとしても、それをMLBの打者が高率で打ちに行っているということですから、高度な投球術であることは間違いありません。

 ダルビッシュ投手は、定評のある「投球の威力」に加えて、「良いコントロール」と「高度な投球術」をも身に付けたと見ます。

 「鬼に金棒」。
 一層の活躍が期待されます。

[8月23日・ミニッツメイドパーク]
ヒューストン・アストロズ5-4ロサンゼルス・エンゼルス

 アストロズの先発は、ザック・グレインキー投手でした。
 かつては、ロサンゼルス・ドジャースにおいてクレイトン・カーショー投手とともに2枚看板の一翼を担い、アリゾナ・ダイヤモンドバックスではエースとして活躍し、2019年7月にアストロズに移籍しました。

 この試合で勝利投手となって、今シーズン14勝4敗、アストロズ移籍後は4勝0敗という、見事な成績です。相変わらず、MLBを代表する先発投手のひとりなのです。

 グレインキー投手を加えて、アストロズの先発投手陣は一層充実したというか、MLB・NO.1の布陣になったのかもしれません。(成績は8月23日終了時点)

① ジャスティン・バーランダー投手 15勝5敗
② ゲリット・コール投手 15勝5敗 
③ ザック・グレインキー投手 4勝0敗
④ ウェイド・マイリー投手 12勝4敗

 バーランダー、コール、グレインキーの3本柱に、マイリー投手を加え、アストロズの先発陣は「4人まで万全」の体制です。
 バーランダーとグレインキー投手は「200勝投手」ですし、2018年にパイレーツから移籍したコール投手は、2018年の15勝から、安定した投球を魅せているのです。

 2017年にワールドシリーズを制覇したアストロズが、2019年も世界一の座を狙っていることは、間違いありません。

[8月23日・ミニッツメイドパーク]
ヒューストン・アストロズ5-4ロサンゼルス・エンゼルス

 ホームのアストロズが「白装束」、一方のエンゼルスが「黒装束」で固めたゲームは、「プレーヤーズ・ウィークエンド」の一戦です。

 プレーヤーズ・ウィークエンドは、お客様に「いつもよりリラックスしてベースボールを楽しんでいただきたい」という目的から、選手会がアイディアを出して実施されるもので、3試合がこの形で実施されます。MLBの全てのチームがこの形でゲームを行うのです。
 
 どちらのチームが白黒どちらのユニフォームを着るのかは、どうやらホームチームが選択するようです。大谷選手が「白装束」でプレーをしていた記憶が有りますから、2018年のプレーヤーズ・ウィークエンド・ゲームではエンゼルスは白を着ていたのでしょう。

 ユニフォームは、例えば「白」なら、ユニフォーム上下、アンダーウェア、帽子まで全て「白」です。(投手のみ黒い帽子をかぶりますが、これは投球のボールと帽子の白が重なり、打者から見え難いという理由の様です)

 一方で、バットやストッキング、靴は、自由な色・模様が許されているようです。
 この試合でも、国旗を模したバットやストッキング、パイナップルの模様のバットなどが使われていました。
 「お客様にリラックスして観ていただく」目的に沿った扱いなのでしょう。

 大谷選手は4打席ノーヒットと、このゲームでは活躍することは出来ませんでしたけれども、2塁ゴロエラーで出塁した際に、後続打者のヒットで一気に3塁まで走りました。この疾走が「黒ずくめの疾走」だったのです。大谷選手のランニングの躍動感が強調されて、なかなか格好良かったと思います。

 MLBでは、こうした「お客様に楽しんでいただく企画・催し」が数多く実施されているように見えます。
 例えば、「乳がん撲滅キャンペーン」のゲームでは「ピンク色」が多用されます。「ジャッキー・ロビンソンディ」のゲームでは、全ての選手が背番号42のユニフォームを着てプレーします。「軍人の日」のゲームでは、各選手が「迷彩色」を多用します。両チームが「昔のユニフォーム」を着用するゲームもあります。
 もちろん、ボブルヘッド人形が「球場への先着20,000名様に配布される」ゲームもあります。

 1レギュラーシーズン、各チームは160試合以上を行います。毎日のようにゲームが続くのです。
毎日のように行われるゲームですが、こうした種々の取組により「個々の試合を特別なものにする努力」が払われているように見えます。

 球場で観戦したファンの皆様にとっては、自分が観戦した試合が「マイク・トラウト選手が黒装束でプレーした試合だった」といった、一般の試合とは異なる「特別な試合」だったと、一生記憶に残るのではないでしょうか。
 素晴らしい工夫でしょう。

 「僕たちは毎日ゲームをしているけれども、球場に来ているお客さんにとっては『一生に一度のメジャー観戦』かもしれない。だから休まずに出場するし、常に全力でプレーする」という、元ニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジータ選手の言葉が、思い出されます。

 プロスポーツに係る全ての人達が、「肝に銘じなければならない考え方」なのでしょう。

[8月18日・ロジャースセンター]
シアトル・マリナーズ7-0トロント・ブルージェイズ

 今シーズンMLBデビューを飾った菊池雄星投手が、自身26度目の先発登板、8月18日の登板で初の完封勝利を挙げました。
 相当に早い完封達成だと思います。

 この日の投球内容は、9イニング・96球を投げて、被安打2、与四球1、奪三振8という堂々たるもので、ほぼ「完璧」なピッチングでしょう。

 試合後、菊池投手は「直球が良かった」とコメントしています。
 持ち味であるストレートの出来が良かったのです。
 
 キレのあるストレートが、相手打者にとっては「打てる」と感じさせるものであったからこそ、早いカウントで手を出して来てくれたのです。
 しかし、容易には打てない「キレ」が備わっていたことになります。
 結果として、100球未満の少ない球数で9イニングを投げ切ることが出来ました。

 これは、MLBの先発投手に「最も望まれる投球」ということになると思います。
 5ヵ月という時を要して、あるいは「僅か5ヶ月」で、菊池投手はMLBに適応したといっても良いのでしょう。

 ストレートでMLBの打者を抑え込むことができるようになった菊池雄星投手の、一層の飛躍が期待されます。


 36歳というベテランの域に達したバーランダー投手(ヒューストン・アストロズ)の活躍が、際立っています。

 8月6日時点のアメリカンリーグAL投手成績です。

[防御率]
1位 バーランダー投手 2.68
2位 モートン投手(タンパベイ・レイズ) 2.77
3位 コール投手(ヒューストン・アストロズ) 2.87

[勝利数]
1位 バーランダー投手 15勝
2位 ヘルマン投手(ニューヨーク・ヤンキース) 14勝
2位 リン投手(テキサス・レンジャーズ) 14勝

[奪三振数]
1位 コール投手 216個
2位 バーランダー投手 206個
3位 セール投手(ボストン・レッドソックス) 193個

 防御率と勝利数でトップ、奪三振数で2位というのですから、まさにALを代表する投手ということになります。

 もちろん、バーランダー投手は2011年にサイヤング賞も受賞しており、同じ年のAL-MVPでもありますから、MLBを代表する投手としての実績は十分なのですけれども、さすがに「年齢」には勝てず、成績が徐々に下降するものかと思っていましたが、2018年シーズンから再度のピークを迎えているように観えるところが、凄いところでしょう。

 バーランダー投手は、2009年(19勝)、2011年(24勝)とデトロイト・タイガースのエースとして大活躍しました。
 投球回数も2009年には240イニング、2011年には251イニングを示現していたのです。
 この頃は「泣く子も黙るバーランダー」という感じでした。
 
 それが、2012年は17勝、2013年は13勝、2014年は15勝、そして2015年には故障もあって5勝に止まりましたから、さすがのバーランダー投手も・・・と限界が囁かれたものです。

 ところが、2017年にアストロズに移籍してから勢いを取り戻し、2018年シーズンは34先発登板・214イニング投球回数・16勝と数字を戻し、何より290奪三振・WHIP0.90という、キャリア最高記録を打ち立てたのです。
 
 最近のバーランダー投手の投球を観ると、2010年前後の所謂プライムタイムとほとんど同じレベル・内容に感じられます。
 変化球を上手く使っての打たせて取る投球では無く、相変わらずの「高目のストレート」と切れ味鋭い変化球(カーブ、スライダー、チェンジアップ)で、「バッタバッタ」と相手打者を打ち取っているのです。(そうでなければ、35歳になってからシーズン290奪三振など出来るはずが有りません)

 「身体能力」を維持していることが、この活躍のベースであることは間違いないでしょう。
 素晴らしいことです。

 バーランダー投手は、2度のノーヒッター(2007年、2011年)を達成しています。

 これからは、3度目のノーヒッターと「パーフェクトゲーム」を楽しみに待ちたいと思っているのです。

 
 7月17日、MLB公式インスタグラムが「ショウヘイ・オオタニ 打者としての162試合」と題して、その間の成績を伝えたと報じられました。

 「162試合」とは、言うまでも無くMLBの1レギュラーシーズンの試合数ですので、MLB公式インスタグラムとしては、打者として1シーズン分の試合数をプレーした大谷選手について特集したことになります。
 そうした特集が公式インスタグラムに登場するだけでも、大谷選手のMLBにおける注目度の高さを示していることは、言うまでもありません。

 その162試合の成績は、打率.290、本塁打36、打点101、盗塁16、OPS.914という、素晴らしいものでした。

 ロサンゼルス・エンゼルスの公式ツィッターでは、デビュー後の162試合で「35本塁打以上、15盗塁以上」の両方を実現したプレーヤーは、アメリカンリーグAL史上初の「快挙」と報じられています。
 これも凄い記録ですが、こうした記録を洗い出してくるMLBというか、アメリカ合衆国の「記録好き」、その記録についてのデータベースの大きさ・深さ、検索力の高さにも驚かされるばかりです。

 「大谷選手の162試合」に話を戻すと、特にOPS.914が素晴らしいと思います。
 出塁率+長打率で算出されるOPSは、現代のMLBにおいてプレーヤーを評価する際の重要な指標ですが、OPSが.900を越えるのは、リーグを代表するプレーヤーと言っても良い水準でしょう。
 打者として、間違いなく一流なのです。

 そのハイレベルな数値を、デビュー早々のプレーヤーが示現しているというのは、まさに「驚異的」なことですし、2018年シーズンの途中までは「投手との二刀流」であったことを考え合わせれば、その驚きは増すばかりです。

 そして、7月13日のレイズVSエンゼルスのゲームを報じたスポーツ番組で、フランク・トーマス氏(通算521本塁打。殿堂入り)が述べたコメントも報じられています。
 「オオタニは二刀流では無く、打者に専念すべき。外野手のレギュラーとしてプレーすべきだ、一流の打者だから。1シーズンで45本塁打、120~130打点はいけると本当に思っている。それ程、特別な打者だ」と極めて高く評価したのです。

 プレーヤー大谷が「投手を封印している間」に、打者としての評価、一流の打者としての評価が高まり、固まっていくのは、止むを得ないことなのでしょう。
 
 2020年シーズンに「二刀流」に戻った時に、どのような評価が大谷投手・選手に与えられるのか、はとても興味深いところですが、このまま「打者・大谷」の評価が上がり続けると、投手にトライすることができなくなってしまうのではという危惧さえ、あるのでしょう。

 やはり、「規格外」のプレーヤーなのです。

[7月17日・リグレーフィールド]
シカゴ・カブス5-2シンシナティ・レッズ

 嬉しいニュースが入りました。

 ついに、ダルビッシュ投手に勝ち星が付いたのです。

 4月27日の対ダイヤモンドバックス戦で勝利投手になって以降、5月に6試合、6月に5試合、7月に2試合の計13試合に登板しながら、勝ち星を手にすることができなかったダルビッシュ投手。
 本当に「長いトンネル」でした。

 とはいえ、直前の登板・7月12日の対パイレーツ戦では好投(6イニング・無失点)を魅せていましたので、勝ち投手になる日は近いと感じていました。
 そして7月17日の登板を迎えたのです。

 この試合でダルビッシュ投手は、6イニング・83球を投げて、被安打2、奪三振7、与四球2、失点0という素晴らしい投球を披露し、3勝目(4敗)を挙げたのです。

 今シーズン20度目の先発登板における勝利でした。ローテーションをキッチリ守っている先発投手にしか出来ない登板数です。
 これだけ長い間勝ち星に恵まれなかった訳ですが、チーム首脳陣のダルビッシュ投手に対する信頼はいささかも揺るがなかったことを示す事実でしょう。

 これで2先発連続零封ということになりますから、「復活」も本物。
 球威、コントロール共に十分な投球が戻ってきたのです。

 それにしても不思議なほどに「長いトンネル」でした。

 今後は、文字通り「リーグ屈指の本格派先発投手」として、存分に力を発揮していただけることでしょう。

[7月14日・ヤンキースタジアム]
ニューヨーク・ヤンキース4-2トロント・ブルージェイズ

 オースターゲーム2019で勝利投手となった田中将大投手が、後半戦最初の登板で好投を披露し、今季6勝目(5敗)、MLB通算70勝目(39敗)の節目の勝利を挙げました。

 6イニング・79球を投げて、被安打4、奪三振5、与四死球0、失点2という安定した投球でした。
 オールスターゲームの投球から中4日という登板でしたから、79球という少なす球数であったのだろうと思いますが、6イニングを79球で仕上げるというのは、いかにも「完成度が高いMLBの先発投手」という感じがします。

 MLB通算70勝は、野茂英雄投手(123勝109敗)、黒田博樹投手(79勝79敗)に続く、日本人投手として3人目の記録となります。
 素晴らしい記録です。

 そして、何より見事なのは勝率の高さでしょう。

 79勝39敗、勝率.642は日本人投手の中では断トツですし、MLB全体を見渡しても、70勝以上を挙げている投手としては、史上屈指の高率だと思います。
 打線との噛み合わせという面でも、田中投手が投げる時にはヤンキース打線がよく打ってくれているというよりは、「打戦が活躍し易い投球のリズム」を田中投手が示現しているのかもしれません。

 30歳と脂の乗り切った田中投手、これからも勝ち星をどんどん積み上げて行ってくれることでしょう。

[7月12日・エンゼルスタジアム]
ロサンゼルス・エンゼルス13-0シアトル・マリナーズ

 初回に一挙7点を挙げたエンゼルスが、その後も着々と加点し、投げてはコール投手とペーニャ投手の継投でマリナーズ打線をノーヒットノーランに抑えました。

 この試合は、7月1日に急逝したタイラー・スカッグス投手の追悼ゲームでした。

 エンゼルスの全選手が背番号「45」のユニフォームに身を包んでプレーしていましたので、スカッグス投手がエンゼルスを「勝利に導いた」ように感じられるのは自然なことでしょう。
 エンゼルスがノーヒッターを達成した時、マウンド上に居た投手は背番号「45」だったのですから。

 マリナーズの最後の打者が強い当たりのセカンドゴロに倒れ、ゲームセットとなった瞬間、テレビの前で「こんなこともあるんだ」と呟きました。

 まだ27歳だったスカッグス選手の急逝を悼むチームメイトが、普段にも増して頑張ってプレーしたことは間違いないのでしょうが、「頑張ればノーヒッターが出来る程MLBは甘くない」のですから、今回の「追悼試合でノーヒッター」というのは、とても不思議な感じがします。

 やはり世の中には、理屈では割り切れないことがあるのでしょう。

 試合終了後マウンドに、チームメイトが着用していた、エンゼルスの赤いユニフォームが沢山並べられました。大谷選手も着ていたユニフォームを並べていました。
 背番号「45」の沢山のユニフォームが、プレートを中心に放射線状に綺麗に並べられた「絵」は、とても美しいものでした。
[7月9日・プログレッシブフィールド]
アメリカンリーグ4-3ナショナルリーグ

 オールスターゲーム2019は、2回に先制したアメリカンリーグALが、その後もナショナルリーグNLに逆転されることなく押し切り、勝利を収めました。
 これでALはオールスターゲーム7連勝としました。

 ALの2番手として登板した田中投手は、2回表の1イニングを投げて、被安打1、与四球0、奪三振1、失点0という安定したピッチングを魅せ、その裏ALが先制点を挙げ、リードを保ったまま勝ち切りましたので、勝利投手となりました。
 日本人投手としては、史上初のオールスターゲーム勝利投手です。

 「巡り合わせ」というか「打線との兼ね合い」というか、幸運ももちろん味方しましたが、やはり「オールスターゲームの勝利投手」というのは、自身のキャリアにおいて「大勲章」でしょう。
 1年に1ゲームしかない上に、何度も出場することが容易なことでは無い(田中投手は5年目で2度目の選出)舞台、ましてや投手は登板できるかどうか分からない(田中投手はオールスターゲーム初登板でした)のですから、その大舞台で勝利投手となるのは、まさに至難の技です。
 田中将大投手の「星の強さ」を感じると言ったら、大袈裟でしょうか。
 MLBの日本人投手全体にとっても、大きな足跡でしょう。

 ゲームMVPには、5番手として登板し、1イニングを3者三振・無失点という好投を魅せた、ALのシェーン・ビーバー投手(インディアンズ)が選出されました。
 ホーム球場での大活躍でした。

 このゲームを終えて、両リーグの対戦成績はALの45勝43敗2引分となりました。

 90試合戦って「ほぼ互角」という戦績にも感心させられますが、ALが7連勝しての成績であることを考え合わせると、8年前まではNLの43勝38敗と、NLが大きくリードしていたことになりますから、「直近の7年間でMLBのプレー内容が大きく変化したこと」を如実に示す事実なのかもしれません。

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