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[4月1日・決勝]
大阪桐蔭8-3履正社

 大阪桐蔭高校が「甲子園大会での勝負強さ」を発揮して、優勝を飾りました。

 史上初の大阪対決となった決勝でしたが、好走守いずれもレベルの高い試合でした。
 
 両チームの先発、履正社・竹田投手、大阪桐蔭・徳山投手は共に十分な球威とコントロールを備えていました。まさに好投手対決となったのです。
 打線も共に長打力十分、守備も良く鍛えられています。

① 大阪桐蔭の一発攻勢

 履正社の竹田投手、昨年秋の明治神宮大会から全国大会で負け知らずの好投手から、大阪桐蔭打線はホームランで得点を重ねました。

 初回、2回、6回とソロホームラン3本で3-0とリード。8回裏の履正社の反撃で同点に追いつかれた9回表も2ランホームランで5-3と突き放したのです。
 ホームランを打たれるたびに、竹田投手は外野スタンドを見つめて驚いたような表情を見せていました。「あんなに飛ぶのか」と言っているようでした。

 今大会の多くのチームの特徴でもある「フルスイング」が、この試合でも威力を発揮したのです。

② ボールを揃え過ぎたか?

 履正社高校・竹田投手は、十分な球威とコントロールを備えたピッチャーです。これまでの幾多のピンチも、この投球で乗り切ってきたのでしょう。
 この試合でも、堂々とコーナーを突く投球を続けました。

 しかし、ボールがストライクゾーン周辺に投じられていますので、フルスイングに当たれば飛んでしまいます。球威十分な投球だけに、尚更飛ぶのでしょう。

 持ち球のひとつでもあるフォークをワンバウンドさせるような投球、「少し荒れているな」「次の投球は何処に来るか分からない」といった印象を打者に与えることができれば、結果は違うものになっていたのかもしれません。

 もちろん、これだけホームランが飛び出すというのは、大阪桐蔭打線の素晴らしさを示していることは、間違いありません。

 西谷浩一監督率いる大阪桐蔭高校は、本当に「甲子園で強いチーム」です。

 センバツ2017の優勝で、
・春は7回目の出場で優勝2回、18勝5敗
・夏は6回の出場で優勝3回、24勝3敗
 春夏通算13回の出場で優勝5回、42勝8敗(勝率84%)

 もの凄い成績です。
 甲子園大会に出場すること自体がとても難しいことであり、そこで1勝することも大変なことなのですが、そこで5戦して4勝以上の成績を残すというのは、驚異的でしょう。

 夏に比べて春は、これまで少し荒さが目立って、早々に姿を消すこともあったのですが、今大会の優勝で一気に勝率を上げました。

 この西谷・大阪桐蔭の甲子園大会における強さは、往時の中村・PL学園に匹敵するレベルになったと感じます。大会史上屈指の強さを具備するチームということになります。
 
 西谷・大阪桐蔭高校は、現在の甲子園大会をリードする存在なのです。
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[第2日・第1試合]
盛岡大付10-9高岡商

 打ち合い・点の取り合いとなった試合でしたが、延長10回裏、盛岡大付が逆転サヨナラ勝ちしました。
 両チーム一歩も引かぬ大接戦であったと思います。

 大接戦でしたが、一方で少し荒さの目立つ試合でもあったと思います。

① 投手陣、打撃陣共に高いレベル

 両チームの先発投手、リリーフ投手は、いずれも球威十分な好投手でした。140kmを超えるストレートがコースに決まるシーンも観られました。

 両チームの打撃陣の破壊力が十分であったことは、両チーム合わせて27安打・19得点であったことを見ても明らかです。ホームランもそれぞれ1本ずつ飛び出しました。

② 相手チームが得点すると直ぐに得点するパターン

 この試合では、相手チームが得点した次のイニングで必ず得点するという「法則」が継続されました。

 1回表高岡商が2点を先制すると、1回裏に盛岡大付が2点を返して追い付き、2回裏盛岡大付が1点を勝ち越すと、3回表高岡商が1.点を挙げて追い付き、4回表高岡商が3点を挙げて突き放すと、4回裏盛岡大付が3得点で再び追い付き、5回裏盛岡大付が2点をリードすると、6回表高岡商が2点を挙げて追い付くというパターン。見事な程に「次の攻撃で追い付いて」いるのです。

 8-8のまま延長に入った試合でしたが、10回表高岡商が1点をリードすると、その裏盛岡大付が2点を挙げて逆転勝ちしたのです。「法則」は最後まで生きていました。

 前述のような強力な投手陣を要しながら、どちらのチームもリードを守れないというのは、とても不思議な感じがしましたし、強力な攻撃陣が、同点に追いつくことは出来ても、同じイニングで勝ち越し点を挙げることが出来ないのも、不思議でした。

③ 「丁寧さ」が足りないのか?

 両チームとも、実力十分な投手陣・攻撃陣を擁しながら、得点の取り合いになりながらも、なかなか突き放すことができない、試合展開になったのは何故なのでしょうか。

 投手について観れば、
A. 要所での投球がストライクゾーンに集まり過ぎていたこと
B. 死球が多かったこと
 が挙げられそうです。

 攻撃について観れば、
A. 打者は常にフルスイング
B. 超積極的な姿勢

 この両面の要素が相俟って、この試合は点を取り合う大接戦となったのでしょう。

 ピンチのシーンで、投手は常に全力でストライクゾーンに投げ込みます。打者は常にフルスイング。バットに当たる位置に投球が来るので、当たれば痛烈な打球が飛びます。
 こうした場面で「低目のボール球」が使えなかったものかと思います。ワンバウンドするような投球であっても、「積極的に打ちに行っている」打者が振ってしまう可能性が十分にあったと感じます。

 例えば4回裏、2死ランナー無しからの4連打で盛岡大付は3点を挙げました。
 盛岡大付打線が良く打ったという場面ですが、あまりにも正直すぎる投球のように観えました。高岡商投手陣とすれば、もう少し「工夫をすれば」、こうも連打を浴びなかったように思います。

 真ん中から外角の投球は痛打されるので、内角を突くと「死球」という悪循環。
 真ん中から外角でも、高低の変化・球速の違い等により十分に対応できたでしょう。何しろ「球威十分」な好投手揃いなのですから。

 攻撃面も同様で、常にフルスイング、超積極的というのでは、得点・追加点を挙げるチャンスを潰してしまいます。

 例えば8回裏の盛岡大付の攻撃、1死満塁で強攻、強い当たりの2塁ゴロ・ダブルプレーでチェンジ。9回表の高岡商の攻撃、1死ランナー2塁で浅めのライトフライ、ランナーはタッチアップから果敢に3塁を狙いましたが憤死。あの浅いフライでは3塁を取るのは打球が飛んだ瞬間に難しいように観えました。「相手チームのミスに期待する」プレーではリスクが高すぎます。

 自分達はこうやって勝ってきた、このチームはそういうチーム、「首尾一貫」した野球を展開しなければ勝てない、といったご意見もあるのでしょうし、そもそも甲子園では思いもよらぬ展開が生れる、というのも分かりますが、この試合では両チームともに「残念なシーン」が数多く観られたと思います。

 連打を浴びる可能性を少しでも下げる為に、得点する可能性を少しでも上げる為に、もう少しの丁寧さと工夫が有れば、強力な投手陣は失点を減らすことが出来たし、強力な打線はもっと得点を挙げることができたように感じました。

 甲子園大会で戦って行くことの難しさを改めて感じさせられた「大接戦」でした。
 3月19日に開幕する第89回選抜高校野球大会の注目校検討です。

 出場校の「選抜」に当たっては、2016年秋の各地の大会・秋季大会の結果が重要視されますので、少し見てみようと思います。
 各地区の秋季大会の優勝校と準優勝校、関東地区、近畿地区は準決勝進出校、そして各地区大会優勝校等が集う明治神宮大会2016のベスト4を挙げます。

[北海道大会]
① 優勝 札幌第一
② 準優勝 札幌日大

[東北大会]
① 仙台育英
② 盛岡大付属

[北信越大会]
① 福井工大福井
② 高岡商

[関東大会]
① 作新学院
② 東海大市原望洋
③ 前橋育英
健大高崎

[東京大会]
① 日大三
② 早稲田実業

[東海大会]
① 静岡
② 至学館

[近畿大会]
① 履正社
② 神戸国際大付属
③ 大阪桐蔭
滋賀学園

[中国大会]
① 宇部鴻城
② 市立呉

[四国大会]
① 明徳義塾
② 帝京第五

[九州大会]
① 福岡大大濠
② 東海大福岡

[明治神宮大会]
① 履正社
② 早稲田実業
③ 福岡大大濠
札幌第一

 冬の間のトレーニングによる実力向上の差はありますが、各チームの地力は秋季大会の成績に表れていると見るのが常道でしょう。

 従って、前述の高校の中から優勝チームが出る可能性が高いと思います。

 一方で、3月10日に行われた組合せ抽選会の影響度も大きなものが有ります。
 有力校同士が1回戦、2回戦でつぶし合うことや、センバツは最初からトーナメント表が確定していますから、有力校が入っている「山」に入っているかどうか、などがポイントとなります。

 2017年のトーナメント表を見ると、有力校同士の1回戦が目立ちます。
 まずは、第1日第2試合の「日大三VS履正社」。
 秋季大会2016の東京大会優勝校と近畿大会優勝校が緒戦でまみえるのです。これは「東西の横綱同士の対戦」といっても良い好カードです。
 履正社高校は、明治神宮大会2016の優勝校でもありますから、センバツの優勝候補筆頭でしょう。その履正社が明治神宮大会決勝で破った、打ち勝った早稲田実業高校を、東京大会決勝で、やはり打ち勝った日大三高と戦うのですから、これは大接戦が予想されます。
 緒戦の緊張感をも考慮すれば、全くの互角と言って良いでしょう。

 続いては、第3日第3試合の「健大高崎VS札幌第一」。
 明治神宮大会ベスト4の札幌第一と、近年充実著しい関東地区で「走力を活かした」独自の野球を展開する健大高崎の対戦です。
 眼の離せないゲームとなることでしょう。

 続いては、第5日第2試合の「早稲田実業VS明徳義塾」。
 東京大会と明治神宮大会で共に準優勝した早稲田実業高校と四国大会優勝校である明徳義塾高校の激突です。
 戦力的には、やや早実が上かと思いますが、「甲子園を知り尽くしている馬淵監督」率いる明徳は、試合巧者です。打打発矢の戦いが展開されることでしょう。早稲田実業の清宮選手に対して、馬淵監督が「敬遠四球」の指示を出すかどうかも面白いところです。

 いずれのゲームも力量が接近していますので、やはり「先取点の重み」がポイントとなりそうです。

 以上の要素等を考慮して、活躍が期待される注目の10高校を挙げてみます。

① 東海大市原望洋
② 作新学院
③ 履正社
④ 健大高崎
⑤ 大阪桐蔭
⑥ 早稲田実業
⑦ 盛岡大付属
⑧ 前橋育英
⑨ 仙台育英
⑩ 静岡

 とても難しい検討でしたが、今大会は以上の10校に注目したいと思います。

 日大三や明徳義塾は、当然ながら、緒戦を勝ち抜くことが出来れば一気にベスト4まで勝ち上がる可能性が有ります。
 「甲子園での勝率が高い」西谷監督率いる大阪桐蔭も有力ですが、とても強い高校が集まっている山に居るのが気になる所です。

 近時は、北信越地区や北海道地区の健闘が目立つセンバツですので、全国の実力差が小さくなっていることは明らかです。

 「接戦に次ぐ接戦」の大会になることでしょう。
 高校野球の秋季東京大会2016決勝、早稲田実業高校が日本大学第三高校を8-6で破り、優勝しました。
 9回表に2点を勝ち越した日大三でしたが、9回裏早実は連打と暴投で6-6の同点とし、野村選手の2ランホームランでサヨナラ勝ちを収めたのです。

 早実は、11年振り10度目の栄冠でした。

 当然のことながら、この大会の結果は来春の甲子園大会出場校を決めるための重要な材料となります。
 秋季東京大会の優勝チームが、センバツに選ばれる確率は非常に高いのです。

 2016年夏の甲子園大会では、西東京大会で敗れてしまい、早実チームの姿を甲子園球場で観ることは出来ませんでしたから、来春のセンバツ大会がとても楽しみです。

 その早実の中軸プレーヤーである清宮選手は、秋季大会の準決勝から調子を崩したのでしょうか、決勝は5打数5三振でした。
 「5打数5三振」というのも、なかなか出来ることでは無いでしょう。ヒット欲しさに「当てに行く」バッティングに走り易いからです。そういう意味では、最期まで自らの打撃に徹して「しっかりと振りに行った」清宮選手の気持ちの強さを感じるというのは、言い過ぎでしょうか。

 逆に言えば、早実チームは清宮選手が完全に抑え込まれても、大豪・日大三チームを相手に勝ち切る力を身に付けているということになります。

 早実は、この後、明治神宮大会でも決勝に進出しました。
 決勝では壮絶な打ち合いの末履正社に敗れましたけれども、清宮選手も調子を取り戻し、活躍を魅せてくれました。

 新生早稲田実業チームの春の甲子園2017大会での大活躍が、十分期待できると感じます。
 好投手の揃った「夏の甲子園2016」でしたが、過密な日程の中で、様々な要素もからみ、エースを先発させず、残念ながら「5失点」してしまったゲームが3つありました。

① 8月14日第四試合
 履正社5-1横浜

 組合せ抽選の結果、東西の横綱格チーム同士の対戦となったゲームです。
 横浜高校は、履正社の左バッター主体の打線に対して、先発に左腕・石川投手を立てました。

 石川投手は1回裏の履正社の攻撃を三者三振に打ち取り、上々の立ち上がりを見せました。
 ところが2回裏、死球から始まった横浜の守備は、雷雨による試合中断もあり、長く苦しいものとなってしまいました。

 結局この回、横浜はエース・藤平投手をも投入することとなりましたけれども、この回5失点、試合は5-1で履正社がリードすることとなったのです。

 履正社の好投手・エースの寺島投手を相手にしての4点差はいかにも重く、試合はこのまま履正社が勝ちました。

 横浜高校にとっては「雷雨中断」が残念な試合であったともいえるのでしょう。

② 8月16日第四試合
 常総学院7-4履正社

 履正社高校は、横浜高校との激戦から中一日で迎えたこのゲームで、山口投手を先発に立てました。寺島投手の疲労蓄積を考慮してのことだと思います。

 山口投手は1回表に2失点、2回もランナーを許してしまいましたので、ここで寺島投手にスイッチしました。しかし、寺島投手も常総学院の勢いを止めることができず、この回3失点。履正社は1・2回で5失点と、苦しい立ち上がりとなったのです。

 この後、履正社打線は反撃を見せ、計13安打を放ちましたが、常総学院の鈴木昭投手の丁寧な投球の前に、逆転はできませんでした。

③ 8月17日第二試合
 作新学院6-2花咲徳栄

 この試合、花咲徳栄高校はエースの高橋昂投手を温存し、綱脇投手が先発しました。埼玉大会でも威力を発揮した投手陣の力を見せる試合となったのです。

 綱脇投手は1回の表は2安打を許しながらも、何とか0点に抑えましたが、2回裏作新打線に掴まりました。
 花咲徳栄はリリーフに清水投手を立てて防戦に努めましたが、作新打線を抑えきることは出来ずに5失点。試合は作新学院高校が先行したのです。

 3回から登板した高橋昂投手はその後の攻撃を3安打1失点に抑えましたけれども、打線は作新学院のエース・今井投手に2点に抑え込まれてしまったのです。
 やはり、序盤の5失点は痛かったのです。

 いずれも大会屈指の好投手を擁した、横浜、履正社、花咲徳栄の3チームが、いずれもエース以外の投手を先発させ、いずれも試合の2回までに「5失点」したという3つのゲームでした。
 もちろん、いずれも同じ「5失点」であったというのは偶然なのでしょうけれども、この3試合において失点数が揃ったというのは、不思議な感じがします。

 日程が過密な甲子園大会であり、エースの負担を少しでも少なくするために、複数の投手によるやりくりがとても大切なことなのですけれども、そのことがこれほどはっきりとゲーム展開に影響を及ぼしたケースが3試合見られたというのも、珍しいことなのかもしれません。

 甲子園大会を勝ち抜いて行くのは、本当に難事なのです。
 南北海道代表と栃木代表の対戦となった、第98回全国高等学校野球選手権大会は、作新学院高校が北海高校を7-1で下し、54年振りの優勝に輝きました。

 今井投手(作新学院)と大西投手(北海)という両エースを軸とした「堅い守り」と集中打で勝ち抜いてきた両校でしたから、決勝戦も接戦が予想されました。

 1・2回は、北海高校のペースでした。
 連投の疲れからか、体の動きが悪い今井投手を攻めて、2回裏に先取点を挙げました。
 今井投手の速球に振り遅れまいと、バントの構えからのヒッティングが有効であったと感じます。

 北海高校が1-0とリードしての3回裏、ようやく体が動き始めた今井投手が「152km」の速球で三振を取り、チェンジとしました。

 この「152kmの速球」が、作新学院に「喝」を入れたような気がします。

 この回の守りで、左打者の鈴木選手を起用した小針監督の采配も、極めて有効でした。
 「3回裏の守り」が試合の流れを変えたのです。

 4回表の作新学院の攻撃。
 4番の入江選手が粘って四球を選びました。集中打の始まりでした。
 センターフェンス直撃の2塁打などで無死満塁と攻め立てます。

 ここでボテボテの1塁ゴロ。複雑な回転が掛かっていたのでしょう、難しい打球となって「好守」の北海内野陣にもほころびが観られ1-1の同点。無死満塁が続きます。

 続いてセンター前ヒット、2-1と作新学院が逆転。無死満塁が続きます。

 続いてライト前ヒット、3-1。ここで北海は大西投手から多間投手にリレー。無死満塁が続きます。

 続いてライト・ライン際へのヒットで5-1と突き放しました。

 見事な集中打でした。

 北海の大エース・大西投手としては、さすがに力みが出て、本来の「巧みな投球」が出来ませんでした。ナチュラルにベース上で沈み込むストレートとスライダーを織り交ぜた投球が持ち味でしたが、この場面では力が入って、ストレートが沈みませんでした。沈まないとなれば、130km台後半のストレートでは「強打の作新打戦」を抑えるのは難しかったのでしょう。
 このタイプの投手は、ピンチの時ほど力を入れずに投げることが重要だと、改めて思いました。

 作新学院はこの後、3回裏途中出場の「快足」鈴木選手の活躍で得点を重ね、調子が戻った今井投手が、強打の北海打線を抑えました。

 両チームの堅い守りが印象的でしたが、特に遊撃手の上手さは特筆すべきでしょう。
 両選手とも、高校野球に求められる「最高レベル」のショートストップだと思います。

 今井投手は、好投手が多かった今大会の中でも1・2を争う投球を魅せてくれました。
 150kmを優に超えるストレートと、鋭い曲りのスライダーは、見事でした。
 この試合でも、132球を投げて、被安打7、奪三振9、与四球3、失点1で完投しました。前半は球数が多く心配されましたが、後半にはチェンジアップも交えて、球数の増加を抑えました。
 花咲徳栄高校、木更津総合高校と、好投手を擁する優勝候補校を連破した力は、素晴らしいものでした。

 54年前、1962年・昭和37年に、甲子園大会史上初めての「春夏連覇」を達成した作新学院高校と、全国最多37回目の出場を誇る北海高校という、「伝統校」同士の対戦は、作新学院高校が勝ちました。

 試合後に北海の大西投手がベンチで「やり切ったぞー」と叫んだと伝えられました。

 さわやかな試合でした。
 第98回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園2016)の初戦の組合せ抽選会が8月4日に行われました。

 本ブログ恒例の「注目の10校」です。

 春の甲子園大会2016の内容・結果、それぞれの地方大会の内容・結果、夏の甲子園との相性等々から、今大会の注目稿を挙げて行きたいと思います。

 まず、地力からの分類です。今回は大相撲の「横綱」「大関」「関脇」に例えました。

[横綱級] 履正社、横浜

[大関級] 花咲徳栄、智弁学園、常葉菊川

[関脇級] 明徳義塾、嘉手納、前橋育英、東邦、関東一、作新学院、木更津総合、秀岳館、京都翔英、八王子

 横綱級の2校は、地力が高く最も優勝に近いと考えられるチームです。大関級の3校はベスト4進出の可能性が十分にある3校です。もちろん、勢いに乗れば優勝も狙えます。関脇級の10校はベスト8進出の可能性が十分ある上に、今大会の台風の目となり得るチームだと思います。

 この地力ランキングと初戦の組合せを勘案して「注目の10校」を選定します。

① 横浜
② 履正社
③ 花咲徳栄
④ 智弁学園
⑤ 常葉菊川
⑥ 前橋育英
⑦ 東邦
⑧ 作新学院
⑨ 木更津総合
⑩ 八王子

 今大会は緒戦での強豪と目されるチーム同士の対戦が、余り多くは有りません。

 抽選の結果、有力と目される高校同士がいきなりぶつかることが少ない大会となっているのです。実は、意外に珍しいことでは無いかと感じます。

 そうした中では、第5日・第3試合の「嘉手納VS前橋育英」は注目の一戦でしょう。
 「夏に強い」沖縄代表と、「出て来れば強い」前橋育英の対戦となりました。

 続いては、第6日・第4試合の「秀岳館VS常葉菊川」でしょうか。
 春の大会ベスト4チームと、「フルスイング打線」を擁する常葉菊川の激突は、目の離せない一戦となることでしょう。

 また今大会は「好投手」が多い大会でもあります。

 横浜の藤平投手、履正社の寺島投手は、今大会を代表する左右の本格派ですし、花咲徳栄の高橋投手は「3大会連続」の甲子園ですから、マウンドさばきは抜群でしょう。
 この3投手は「夏の甲子園2016のビッグ3」とも呼ばれています。

 さらに、木更津総合の早川投手、常総学院の鈴木投手、東邦の藤嶋投手、創志学園の高田投手、近江の京山投手、松山聖陵のアドゥワ誠投手、作新学院の今井投手と、文字通り「目白押し」です。
 間違いなく、夏の甲子園2016は「好投手の大会」なのです。

 一方で今大会は、大会前から騒がれる「強打者」は多くないかもしれませんが、こういう大会は「開幕後グッドプレーヤーが次々に登場する」傾向がありますので期待しましょう。

 さて、今大会は以上の10校に注目したいと思います。

 リオデジャネイロ・オリンピックと重なる大会となった第98回大会。
 球児の皆さんには、甲子園球場で思いきり暴れていただきたいものです。
 山形大会の決勝は7月21日に行われ、延長11回の末、鶴岡東高校が10-8で山形中央高校を下して、甲子園大会への切符を手にしました。

 1-1の同点から、山形中央は5回裏に3点を挙げてリードしました。
 鶴岡東は8回表一挙5点で逆転、しかし山形中央はその裏2点を返して6-6の同点。試合は延長戦となりました。

 延長10回表、鶴岡東は2点を挙げて再びリードしましたが、その裏山形中央も2点を挙げて、再び8-8の同点となったのです。

 そして11回の表、鶴岡東は2点を奪って再びリードしました。そして、その裏の反撃を抑えて勝ったのです。
 鶴岡東にとっては「3度目のリード」でついに勝ち切った形です。
 山形中央としては、「2度の同点」の際にリードを奪えなかったことが残念です。

 両チームが、その持ち味である強打を披露しあった、見事なゲームでした。

 今大会の両チームは、まさに強打で勝ち上がって来たのです。
 鶴岡東は、ベスト16で9-0、準々決勝を9-2、準決勝を16-5で決勝に進出しました。
 山形中央は、ベスト16を8-1、準々決勝を9-4、準決勝を8-1で決勝に進出したのです。

 こういう強打のチーム同士が決勝でぶつかり、文字通りの「打ち合い」となって、延長で決着が付くというのは、とても珍しいことだと感じます。

 素晴らしいゲームを繰り広げた両チームの皆さんに、大きな拍手を送らせていただきます。
 福島大会の決勝が7月24日に開成山野球を舞台として場行われ、聖光学院高校が6-5で光南高校を下し、甲子園大会進出を決めました。
 聖光学院は10年連続の出場となり、連続出場記録として歴代2位、戦後最高となりました。

 光南との決勝は、追いつ追われつの接戦となりました。
 初回に光南に2点のリードを許した聖光学院は4回裏に追い付きましたが、8回表に再び2点を奪われました。
 しかし8回裏に一挙4点を挙げて逆転、9回表の反撃を1点に抑えて勝ち切った形です。
 光南高校にとっては「大魚を逸した」といったところでしょう。

 今大会の聖光学院は「接戦をものにして」来ました。
 4回戦は6-5で喜多方高校を破り、準々決勝は6-2で小高工業高校に勝ち、準決勝は7-3で日大東北高校を下しました。
 今年のチームは、投手力というよりも「競り合いでの強さ」がストロングポイントなのかもしれません。

 夏の甲子園大会の連続出場と言うと、直ぐに明徳義塾高校(高知)や智弁和歌山高校が思い浮かびます。
 この両校は、一時期常に代表となっていた感じがしますが、明徳義塾は「7年連続が2度」、智弁和歌山は「8年連続」でした。

 聖光学院は、この両「常連校」の記録を上回り記録を伸ばしているのです。
 そして、2008年、2010.年、2014年には夏の甲子園大会の準々決勝まで勝ち上がっています。
 そろそろ、準決勝や決勝で戦う聖光の姿を、福島県の皆さんは期待していることでしょう。

 ちなみに、戦前戦後を通じての最長記録は、和歌山中学の14回連続だそうです。

 智弁和歌山高校もそうですが、和歌山県は同じ学校が連続して夏の甲子園に出場する傾向が有る県なのでしょうか。
 埼玉大会の決勝は、7月27日に大宮球場で行われ、花咲徳栄高校が6-0で聖望学園を破り、甲子園大会に駒を進めました。

 この試合でも、強打の聖望学園打線を完封した花咲徳栄投手陣・高橋昂也投手ですが、この大会での花咲徳栄チームの投手力は見事なものでした。
 勝ち上がりを観てみましょう。

・2回戦 14-3
・3回戦 15-0
・4回戦 9-0
・5回戦 10-0
・準々決勝 9-0
・準決勝 5-0
・決勝 6-0

 緒戦の2回戦こそ3失点していますが、その後の6試合は完封勝ち、7試合合計で僅か3失点という、素晴らしい成績です。

 緒戦の桶川西高校戦は、本田投手から清川投手に繋いでの勝利であり、大エース・高橋投手は登板しませんでした。
 高橋投手は3回戦の3番手で、この大会初めて登場し、4回戦では6イニング無失点で交替、5回戦は6イニングで完封、準々決勝も6イニング無失点で交替、準決勝・決勝は9イニングを投げ切り完封しています。

 そして、決勝では13奪三振、準決勝でも13奪三振、準々決勝では11奪三振、5回戦では14奪三振、計37イニング無失点、というのですから、見事という他はありません。

 この花咲徳栄投手陣の良いところは、大エース+リリーフ陣という体制が出来上がっていることでしょう。清水投手や本田投手といったリリーフ陣も安定しているのです。

 また見逃してはならないのは、高い守備力です。
 どんなに強力な投手陣を擁していても、連戦の中ではエラーがらみの失点が有るものです。ところが、花咲徳栄は「6試合連続完封勝ち」を成し遂げました。
 チームの総合力の高さを証明してみせたのです。

 期待されながらも、これまで甲子園に行くと「いまひとつ」の成績であった花咲徳栄高校ですが、夏の甲子園2016では、大いに期待できます。

 埼玉大会決勝、最後の打者を打ち取った高橋昂也投手の「雄叫び」が印象的でした。

 甲子園球場でも、この「雄叫び」を観てみたいものです。
 静岡大会の決勝は7月27日に草薙球場で行われ、常葉菊川高校が12-0で袋井高校を破り、甲子園大会出場を決めました。
 1回裏に4点を先制した常葉菊川は、3回・4回に2点ずつを追加し、7回・8回に4点を挙げて圧勝。まさに「中押し」「ダメ押し」の試合展開だったのです。

 凄まじかったのは、この大会の常葉菊川高校の「得点力」でしょう。勝ち上がりを観てみましょう。

・1回戦 10-0
・2回戦 8-4
・3回戦 12-2
・4回戦 14-0
・準々決勝 5-2
・準決勝 12-0
・決勝 12-0

 準々決勝の東海大静岡翔洋高校戦こそ5得点でしたが、7試合合計73得点、1試合平均10得点以上なのです。レベルが高いと言われる静岡大会での結果ですから、素晴らしいものです。

 さすがは、伝統の「フルスイング打線」です。

 2007年春の甲子園で、バントはしない、常にフルスイングで打ち捲るプレーで全国を制覇した、森下知幸監督の野球が健在なのです。
 準決勝・決勝を共に12-0というワンサイドゲームで制した、2016年のチームは「一層パワーアップ」していると観るのが妥当でしょう。

 また、打線の陰に隠れがちですが、この2試合を完封した落合投手のピッチングも見逃せません。
 準決勝の相手、常葉橘高校はこの大会の優勝候補筆頭でしたが、落合投手は被安打7、奪三振2、与四死球1で完封しました。「打たせて取る」持ち味が発揮されたのです。

 静岡大会決勝後、森下監督から「8月1日付で他の高校に移る。甲子園では常葉菊川を指揮しない」とのコメントが発せられたと報じられた時には驚きましたが、周囲の慰留も有ってか、引き続き指揮を執ることとなったようです。

 そうなれば、常葉菊川は夏の甲子園2016の優勝候補の一角であることは、間違いないでしょう。

 また甲子園球場で、あの「フルスイング打線」を観ることが出来るのかと思うと、今からとても楽しみです。
 7月23日の朝、日本テレビのズームインサタデー「プロ野球熱血情報」の中で、読売ジャイアンツのエース・菅野智之投手が語った言葉です。

 キャスターの宮本和知氏が「何で?」と聞くと、「授業も無いし、朝から1日中練習なんですよ」と答えました。母校の東海大相模高校時代のことです。
 「夏休みは1日の休みも無かったです」と続けます。

 「冬休みもそうなんです。さすがにお正月は3日間くらい休みが有ったと思いますが、それ以外は休み無し」

 「朝5時起きなんですよ。5時30分にはグラウンドのホームベース集合なんです。結構寒い。そして、ウォーミングアップもしていないのに、いきなりグラウンド10周のランニング。それが終ると5周のランニング。続いてリレーで半周。次に階段登り10回。うちの学校6階建てですが、上までです」
 「7時には朝食ですが、食べ終わると、またランニング。どんだけ走らされるのかと・・・」

 「練習は夕方7時頃まで続きます。そして、夜が憂鬱なんですよ。眼をつむって眠ると、直ぐ目覚まし時計が鳴るんです」
 「眠ると直ぐ朝なんです」

 高校野球強豪校の練習の厳しさが良く分かるコメントの連続でした。

 朝5時30分から夕方7時までの練習というのも、凄いものです。

 また、「寝たらすぐ朝が来る」というのは、その熟睡度合を良く示した言葉でしょう。体はクタクタだから眠りたいのだけれども、寝てしまうと直ぐ朝が来て、またあの厳しい練習が待っているのが怖い、というのも、いかにも「健康な高校生」の気持ちを表現していて、とても微笑ましいと思います。

 こうした、本当に厳しい練習を積んできた球児たちの、夏の甲子園の都道府県大会が続いています。
 7月21日、北北海道大会の決勝戦が行われ、クラーク記念高校が3-0で滝川西高校を破り、夏の甲子園大会初出場を決めました。

 2回裏に3点を先制したクラーク記念は、先発の平沢津投手が好投を披露し強打の滝川西打線を5安打完封に抑え込みました。

 クラーク記念高校は、通信制高校として史上初の夏の甲子園大会出場を成し遂げました。(春の甲子園大会では、2012年に長野県の地球環境高校が出場しています)

 クラーク記念高校野球部は、創部3年目の快挙でした。

 わずか3年で甲子園大会出場を成し遂げたチームの監督は、あの駒大岩見沢高校で春夏通算12度の甲子園出場を誇る佐々木啓司監督です。
 決勝戦後佐々木監督は「3年で甲子園に行くと公約していた」とコメントしました。
 
 やはり、高校野球の勝ち負けには「監督の力量」の影響が大きいのでしょう。(本ブログ・2012年8月26日付記事「甲子園大会 監督考」ご参照)
 日々の心身のトレーニング、試合での采配、には監督の力量がはっきりと反映されるのです。
 
 クラーク記念高校野球部は、佐々木監督の的確な指導のもと、平沢津選手-岸選手のバッテリーや、4番安田選手を始めとする野手陣が、持てる力を存分に発揮して、甲子園初出場を達成したのでしょう。
 7月21日、大阪大会3回戦で大阪桐蔭高校が姿を消しました。
 関大北陽高校が2-1で地区大会優勝候補筆頭の大阪桐蔭高校を破ったのです。

 3回表に中山選手の本塁打で先制した大阪桐蔭でしたが、4回裏に逆転を許し、以降は関大北陽の清水投手の粘り強い投球を打ち崩せませんでした。

 この試合では、関大北陽の「対大阪桐蔭作戦」が功を奏しました。
 春の地区大会準決勝で大阪桐蔭に敗れた関大北陽の、「乾坤一擲」の作戦であったと感じます。

① 守備位置

 外野手は「定位置より10m後ろ」で守りました。フェンスが直ぐ後ろという感じの位置です。
 長打力十分な大阪桐蔭打線への対応策として、外野手の頭上を抜かれる長打、左中間・右中間を抜かれる長打を防ぐための布陣でした。

 この布陣では、テキサスリーガーズヒットは止むを得ない物として扱っています。単打はOKという考え方なのでしょう。

 内野は、1塁手と3塁手はベースの後方に位置し、2塁手と遊撃手は深い位置、時には芝生に入る位置まで下がりました。
 この布陣では、ボテボテの当たりによる内野安打はOKということなのでしょう。

② 丁寧に低めを付く投球

 この「守備布陣」を背景にして、清水投手は低目を丁寧に突く投球を続けたのです。

③ 大阪桐蔭の27アウトの内14がフライアウト

 前述の作戦実行の効果でしょうか、大阪桐蔭のこの試合の27アウトの内過半の14がフライアウトでした。大阪桐蔭は、持ち前の長打力を発揮し、大飛球を外野に飛ばすのですが、関大北陽の守備網にかかり、結局4安打に抑え込まれたのです。

 加えて、投球が低めに集まっていますから、さすがの大阪桐蔭打線の打球も、なかなか外野フェンスを超えるところまでは飛ばなかったのでしょう。

 関大北陽高校の辻本監督を中心として編み出された作戦が、この試合では見事に成功しました。
 もちろん、「作戦」を立てたからと言って必ず成功する、効果があるということでは無いのですが、「無策」であれば、「勝利を収める確率が低下する」ことは間違いないでしょう。

 実力上位のチームに対する、素晴らしい戦い方でした。

 熟慮の末の作戦立案、そして見事な実行。
 関大北陽高校の会心のゲームであったと感じます。
 6月30日の朝日新聞・朝刊に、日本高校野球連盟の調査結果が掲載されていました。

 5月末時点の高野連加盟校数と部員数調査です。

 それによると、硬式野球部員数は16万7635人で、昨年比1263人減少、2年連続の減少とのこと。
 加盟校数も4014校で、昨年比7校減とのことでした。

 都道府県別の部員数および増減も掲載されていました。
 多くの都道府県で部員数が減少していましたが、宮城県・埼玉県・東京都・岐阜県・富山県・福井県・和歌山県・岡山県・鳥取県・島根県・徳島県・愛媛県・福岡県・沖縄県では、部員数が増加していました。

 最も増加数が多かったのは福岡県で+210人、沖縄県の+92人、岡山県の+74人と続きます。
最も減少数が多かったのは大阪府で△253人、北海道の△219人、熊本県の△171人と続きます。
 もともとの母数と比較して極端な増加・減少は見られませんから、学校の新設・廃止等の影響が主因であろうと思います。

 2年連続で全国の部員数が減ったからといって、高校の部活全体の中で硬式野球の人気が下がっているとは、一概には言えません。
 少なくとも、こうした情報を公開する際には、過去2年間の「高校生徒数推移」は、資料として必要だと思います。
 全体の生徒数が減少していれば、硬式野球部員数が減少するのは不思議なことでは無いでしょう。

 一方で、「新入生が進級して3年生になったときに部に残っている割合を示す継続率」は、13年連続で増加し、90.1%となり、統計を取り始めた1984年以来、初めて90%台に乗ったとのこと。

 少なくとも、生徒・部員の硬式野球に対する熱意は不変であり、部員の気持ちや体にダメージを与えるような「乱暴な指導」が減ってきていることは、間違いないようです。

 硬式高校野球の裾野というか、日本の硬式野球競技の裾野は相当程度確保されているのでしょう。
 第88回選抜高校野球大会の決勝戦が3月31日に行われ、智弁学園高校(奈良)が高松商業高校(香川)を2-1で破って、初優勝を飾りました。延長11回に縺れ込む、大接戦でした。

 この決勝戦もそうですが、今大会は「接戦が多かった」という印象です。

 準決勝以降の戦いを観てみましょう。

[準決勝]
・智弁学園2-1龍谷大平安(京都)→9回裏・智弁学園が2点を奪ってのサヨナラ勝ち
・高松商4-2秀岳館(熊本)→延長11回表・高松商が2点を奪っての勝利

[決勝]
・智弁学園2-1高松商→延長11回裏・智弁学園が1点を奪いサヨナラ勝ち

 この結果・試合内容を観ると、少なくともベスト4に残った4チームの実力は極めて接近していたと思われますし、大会に入って調子を上げたチームが「勢いで優勝」したということでも無かったように感じられます。各チームが、着実に自分達の力を発揮し、ギリギリの戦いを展開したのでしょう。

 こうした大会は、実は珍しいのではないかと思います。
 多くの大会では、大会が進むにつれて打線が調子を上げてきたチームが、一方的なゲームを展開することが多く観られるのです。

 2006年から2015年の10度の春の甲子園の「準決勝のスコア」を観てみましょう。

[2006年大会]
・横浜12-4岐阜城北
・清峰6-0PL学園

[2007年大会]
・常葉菊川6-4熊本工
・大垣日大5-4帝京

[2008年大会]
・聖望学園4-2千葉経大付
・沖縄尚学4-2東洋大姫路

[2009年大会]
・清峰4-1報徳学園
・花巻東5-2利府

[2010年大会]
・日大三14-9広陵
・興南10-0大垣日大

[2011年大会]
・九国大付9-2日大三
・東海大相模16-2履正社

[2012年大会]
・大阪桐蔭3-1健大高崎
・光星学院6-1関東一

[2013年大会]
・浦和学院5-1敦賀気比
・済美3-2高知

[2014年大会]
・履正社12-7豊川
・龍谷大平安8-1佐野日大

[2015年大会]
・敦賀気比11-0大阪桐蔭
・東海大四3-1浦和学院

 2006年から2015年の準決勝20試合を観てみました。

 例えば、「10点以上の得点を挙げた試合」が6試合も在りますし、2010年大会は2試合とも10点以上の得点が入っています。2014年大会でも、勝利した2チームは12得点・8得点を挙げているのです。
 また、2010年の「日大三14-9広陵」や2014年の「履正社12-7豊川」といった「打ち合い」のゲームさえ存在するのです。

 では、2006年から2015年大会の「大量点が入った決勝戦」を挙げてみましょう。

[2006年大会決勝]
・横浜21-0清峰

[2008年大会決勝]
・沖縄尚学9-0聖望学園

[2010年大会決勝]
・興南10-5日大三

[2013年大会決勝]
・浦和学院17-1済美

 4試合で大量点が入っています。
 特に、2006年大会・横浜の21得点、2013年大会・浦和学院の17得点には驚かされました。

 こうした近時の10大会と比較しても、2016年大会が「接戦続きの大会」であったことは明らかでしょう。

 ある意味では「珍しい大会」となった理由を考えてみましょう。

① コントロールが良い投手が多かったこと

 決勝を争った、智弁学園の村上投手、高松商の浦投手もそうですが、コントロールが良く粘り強く丁寧なピッチングを展開する投手が多かったという印象です。
 いわゆる「剛球タイプ」の投手を擁するチームは、勝ち上がれなかったのです。

② 準決勝・決勝に到っても投手がスタミナを残していたこと

 前述の大量点が入った過去の試合を観ると、連戦の疲れからエース投手の球威・コントロールが落ち、連打を浴びるというケースが多かったようです。
 これと比較して、今大会の準決勝以上に進出したチームの投手は、最後までスタミナが持ちました。

 準々決勝の後に1日の休息日を設けるという日程も、効果が有ったのかもしれません。

③ 超強力打線のチームが少ないのか

 ひょっとすると、2016年の高校野球チームには、「超強力打線」を擁するチームが少ないのかもしれません。

 夏の大会でも注目したいと思います。

 今大会は、釜石2-1小豆島、明石商3-2日南学園、海星3-2長田、敦賀気比1-0青森山田、龍谷大平安2-0八戸学院光星、海星2-1敦賀気比、秀岳館2-1木更津総合、龍谷大平安2-1明石商と、準々決勝までのゲームでも「大接戦」が続きました。

 春の甲子園2016は「手に汗握る大会」だったのです。
 春の甲子園2016も2回戦に入りました。
 3月26日・大会7日目も2回戦3試合が行われましたが、見所十分の好ゲームが続きました。

① 龍谷大平安2-0八戸学院光星

 今大会屈指の好投手である平安の市岡投手に対して、光星打線が挑みました。
 ヒットこそ5本でしたが、6四球を選び攻撃を続けました。

 これに対して「ここぞ」というシーンで光星の攻撃の芽を摘んだのは、平安の内野守備でした。難しい打球を再三処理しました。そして守り切りました。

 今大会の龍谷大平安チームの強さは、この守備力なのかもしれません。

② 明石商3-0東邦

 1回裏の攻防がポイントであったと思います。
 
 東邦のエース・藤嶋投手があっという間に2アウトを取り、3番の橋本選手に四球を与えました。4番の小西選手を迎えます。
 カウント3-2となって、内角やや真ん中寄りのストレートをレフトオーバーの2ベースヒット。明石商が先制したのです。

 緒戦、関東一打戦を1安打に抑え込んだ藤嶋投手としては、「打たれない」という自信の投球だったのでしょうが、これを小西選手がコンパクトに振り切りました。

 2アウト・カウント3-2でしたから、1塁ランナーが投球と同時にスタートを切っていたこともあり、悠々とホームインできたことも大きかったと思います。

 この「思わぬ失点」により、藤嶋投手は試合を通して「力み」の目立つ投球となり、持ち味のボールのキレが影を潜めてしまいました。
 そして、エース・4番・キャプテンという藤嶋投手の僅かな心理的動揺は、東邦チーム全体に影響を及ぼした感じがします。

 運動神経・野球センスの塊である藤嶋選手にとっては残念な結果でしたけれども、この敗戦を糧として、一層素晴らしいプレーヤーになって欲しいものです。

 一方の明石商のエース吉高投手は、持ち味を存分に活かした投球を展開しました。
 変化球主体の投球ながら、要所で145kmのストレートを投げ込みました。9イニング・126球、被安打5、奪三振6、与四球1は歩かせたものでした。ほぼ満点の投球なのではないでしょうか。

 優勝候補の一角・東邦を破った、初出場明石商の気迫溢れる試合であったと思います。快進撃がどこまで続くのか、楽しみです。

③ 木更津総合4-1大阪桐蔭

 木更津総合・早川投手の好投が際立ったゲームでした。
 変化球とストレートの使い分けが絶妙でした。「抜いた」ようなボールが有効で、強打の大阪桐蔭打線に最後まで的を絞らせませんでした。

 1回裏、大阪桐蔭の3番・吉沢選手にホームランが飛び出しました。キャプテンの先制本塁打ですから、この試合も大阪桐蔭の活発な打線が爆発するかに観えました。

 ところが3回表、ここまで快調な投球を続けていた大阪桐蔭の高山投手の投球を、木更津総合打線の中軸が一気に捕えました。2番の木田選手から5番の山下選手まで4連打。
 この回一挙4点として逆転しました。

 今大会屈指の好投手と目されていた高山投手でしたが、この回はボールの威力・キレとも不足していた印象です。

 大会7日目は、優勝候補に挙げられていた、東邦と大阪桐蔭が姿を消しました。
 緒戦を快勝した両チームに、僅かに油断が有ったのかもしれません。

 甲子園に出場してくるチーム間の力の差が極めて小さいことを、示している結果なのでしょう。

 混戦模様の春の甲子園2016の、今後の展開が楽しみです。
 3月20日に開幕する第88回選抜高校野球大会の組合せが決まりました。

 2015年大会もそうでしたが、今大会も1回戦から好カードが揃いました。

 第2日・第2試合は明徳義塾と龍谷大平安の強豪同士の対戦となりました。平安の「40回目の出場」というのは、春の甲子園に2年に1度出場している感じですから、もの凄い記録です。
 第3日・第2試合の東邦と関東一も1回戦で当たるのは惜しいという感じがします。「春の東邦」と、今大会唯一の東京代表である関東一の激戦となることでしょう。
 第6日・第1試合、敦賀気比と青森山田も好カード。昨年、甲子園大会史上初めて北陸に優勝旗を運んだ敦賀気比と悲願の「東北勢の優勝」を目指す青森山田の雪国チーム同士の対戦です。

 有力校が1回戦から潰し合う大会ですから、注目の10校の選定もとても難しいものとなります。とはいえ、挙げて行きましょう。

① 大阪桐蔭
② 常総学院
③ 敦賀気比
④ 東邦
⑤ 木更津総合
⑥ 龍谷大平安
⑦ 花咲徳栄
⑧ 高松商
⑨ 桐生第一
⑩ 関東一

 春の甲子園大会は、高校野球連盟の規定により対外試合が可能になってから間が無い(今年は3月8日解禁)こともあって、昨年秋の頃の試合勘を取り戻すことが難しい打線と比べて、着実に練習を積むことが出来る「投手力が優位」にあることが多いので、今大会も好投手を擁するチームを上位としました。

 大阪桐蔭の高山優希投手、敦賀気比の山崎颯一郎投手、東邦の藤嶋健人投手、常総学院の鈴木昭汰投手、木更津総合の早川隆久投手、らが実力上位の投手と評されています。
 150kmの速球を主体とした高山投手や身長188cmを誇る山崎投手の投球は、今から楽しみです。

 また、昨秋の明治神宮大会を制した高松商や「出て来れば強い」桐生第一、このところ甲子園で充実した戦い振りを魅せる関東一も注目したいと思います。

 例年以上に難しい10校の選定でした。

 選手の皆さんの健闘に期待します。
 11月17日に行われた第46回明治神宮野球大会・高校の部の決勝戦は、四国代表の高松商業高校が、北信越代表の敦賀気比高校を8-3で破り優勝しました。
 高松商業は37年振り2回目の出場で初優勝でした。

 甲子園大会では、春2回・夏2回の優勝を誇る高松商業ですが、近時は全国大会への出場機会も減っていて、「古豪」と呼ばれる存在でした。
 日本一を決める大会において、昭和35年以来56年振りの優勝となった今大会ですが、まさに「古豪復活」となりました。

 今大会、高松商業が準決勝に進出し大阪桐蔭高校とのカードとなった時、大半の高校野球ファンは、大阪桐蔭の勝利を予想したことでしょう。
 21世紀最強のチームのひとつである大阪桐蔭の前に大敗するのではないかと感じていた方も多かったかもしれません。

 ところが、試合は意外な?展開を見せました。
 高松商業が5回までに5-1とリードし、優位に試合を進めます。そして7回表に2点を追加し7-1とリードを広げ、勝利を引き寄せたのです。
 大阪桐蔭は、7・8回裏に計5点を挙げて追い上げましたが、届きませんでした。

 この試合では、高松商業・多田投手の投球が印象的でした。サイドスローからの軟投タイプですが、絶妙のコントロールと、相手打者のタイミングを外すクレバーな投球を続け、的を絞らせませんでした。

 (失礼ながら)意外な勝利で決勝に進出した高松商業を待っていたのは、こちらも21世紀屈指の強豪校・敦賀気比でした。
 勢いに乗る高松商業ですが、今度は苦しいだろうと見られました。

 試合は、再び多田投手が絶妙の投球を魅せて、強打の敦賀気比打線を4回まで0点に抑えました。エース・浦投手が本調子では無かった今大会、多田投手の貢献は計り知れないほどのものでしょう。

 しかし、さすがに敦賀気比打線は5回に多田投手を捕えて2点を先取し、7回にも1点を加えて3-0とリードを広げました。強豪校の力を示したのです。

 ところが8回の表、高松商業打線は5安打を集中して5点を取り逆転、9回表にも3点を追加して8-3とリードを広げて、勝負を決めました。
 見事な集中打でした。

 ここに到って「高松商業では、大阪桐蔭や敦賀気比には勝てないだろう」と見ていたことが誤りであったことが分かりました。先入観が強過ぎたのです。
 投手力が高く、打線も集中打を披露する、というのですから、高松商業チームの地からは本物です。何しろ相手は、大阪桐蔭と敦賀気比なのですから。

 2016年の春・夏の甲子園大会における、高松商業の戦い振りが注目されます。
 「古豪」の看板を外してくれるような大活躍を魅せてくれることでしょう。
 夏の甲子園2015では、一塁ベースへのヘッドスライディングが目立ちました。

 これまでも、9回最後の攻撃で内野ゴロを打った打者が実施するのは、よく見られた光景ですが、今大会では浅い回の攻撃においても観られたのです。

 「ヘッドスライディングをするよりも走り抜けた方が速い」というのは、多くの野球解説者が説いているところです。

 人間の体が前に進む推進力は、足が地面に付いている時に得られます。というか、「足が地面から離れている=体全体が空中に在る」時には、絶対に得られないのは道理です。空中でどのように体を動かしても、前に進む運動エネルギーは得られないのです。

 従って、一塁ベースの手前からダイビングを行えば、ダイビングした地点から前に進むスピードは変わらない、ということになります。その間に一歩でも足を地面に付けた方が、推進力を増すことが出来ると考える方が、合理的でしょう。
 
 走り抜けることが出来ない二塁ベース・三塁ベースならともかく、一塁ベースに早く到達することが目的であれば、走り抜ける方が速いと考えられるのです。

 しかし一方で、「走力を最大の武器とする」健大高崎高校の選手でさえ、浅い回の段階で一塁にヘッドスライディングを敢行するのを観ると、このプレーには効果が有るのかとも思ってしまいます。

① 気迫を示すことで審判員にアピールする効果

 甲子園大会の審判員は全国から選び抜かれた皆さんですから「とても正確なジャッジ」を行いますので、可能性は低いと思います。そもそも、こんな「セコイ」理由でヘッドスライディングをする筈もないでしょう。

② 一塁ベース直前に来ると「ブレーキをかけるような走り」になってしまう可能性

 後傾姿勢で、踵から着地し、足の裏全体を地面に付ける走り方であれば、足を地面に付くことでブレーキがかかってしまい減速してしまう怖れが有ります。疲れて来ることなどによっても発生する事象です。これを避ける為にヘッドスライディングするという見方です。

 しかし、これも打席から1塁ベースまでの距離を考慮すれば考え難いことでしょう。通常のアスリートであれば、スタート=走り始めから30m位は「加速し続ける」ことが出来ます。日々トレーニングを続けている甲子園球児の皆さんが、一塁ベース手前程度の距離で「後傾姿勢」の走りになってしまうのは、有り得ないことでしょう。

③ 歩幅が合わないリスクへの対応

 走り抜けた場合に、歩幅が一塁ベースに対して合わないことで、一塁ベースへの到達が遅れるリスクへの対応策として、ヘッドスライディングを行うという見方です。

 この見方には一理有るように感じられますが、であれば、もっと一塁へのヘッドスライディングが多くても良いように思います。

 少し考えてみましたが、本記事では「一塁ベースへのヘッドスライディングの効用」を見出すことは出来ませんでした。

 継続検討課題とします。
 ランナーを一塁に置いてバント攻撃、これを守備側が素早く処理して二塁でフォースアウト、ダブルプレーを狙って一塁に送球、ところがこの送球が暴投となって、ボールがカメラマン席に入ってしまい、バッターランナーに二塁への進塁が与えられる、というシーンが、今大会で時々見られました。

 攻撃側のチームにとっては、「ランナーを二塁に進める」という目的を実現できたことになりますし、守備側にとっては「ランナーの二塁への進塁を阻止する」という目的の実現に失敗したということになります。

 守備側にとっては、とても良いバント守備を見せて一度は二塁でアウトを取ったにもかかわらず、結局相手チームの狙い通りの結果になってしまうのですから、とても残念な一連のプレーです。
 捕手がバックアッププレーを行っていたとしても、カメラマン席に入ってしまえばカバーできないのです。

 「ボールがカメラマン席に入ったら、ランナーに次の塁が『自動的に』与えられる」というルールは、高校野球の長い歴史を踏まえて導入されたものなのでしょうが、一方でとても多くのドラマをも生んできたことでしょう。

 二塁に入った遊撃手や二塁手が「一塁に送球しなければ良いのに」という見方もあるのでしょうが、「ダブルプレーが取れそうな」あるいは「ダブルプレーを取りたい」状況で行われるプレーですから、これを止めるというのは難しいことなのでしょう。

 こうした「極めて厳しい状況」でのプレーですから、大きなドラマに結び付くことも多いことになります。
 例えば、8月17日の準々決勝・花咲徳栄VS東海大相模の9回裏・東海大相模の攻撃で、このシーンが生まれています。
 
 東海大相模のバント攻撃に上手く対応した花咲徳栄は、一塁ランナーを二塁で封殺することに成功しました。3-3同点のまま、延長戦に突入しようとする花咲徳栄にとっては、狙い通りのプレーを実現した瞬間でした。
 この極めて厳しい状況で、攻撃的な素晴らしい守備プレーだと思いました。

 そしてダブルプレーを狙って一塁送球が行われたのですが、これが暴投となってしまい、ボールがカメラマン席に入り、東海大相模の打者走者は二塁ベース上に立ったのです。
 続く打者から「サヨナラ・タイムリーヒット」が生まれて、東海大相模がこの試合に勝ったことは、ご存じの通りです。

 花咲徳栄高校にとっては「埼玉県勢悲願の夏の甲子園優勝」が去っていったプレーですから、本当に残念なプレーということになります。
 そして、この一連のプレーを演出?したのは「カメラマン席」と言っても良いのでしょう。

 ルールはルールとして両チームに平等に用意されているものですから、何の問題も無いことなのでしょうが、身を粉にして練習を重ねてきた選手達にとっては「割り切れない感」もあるのかもしれません。

 可能な限り「あるがままにプレーする=ボールデッドの機会を減らす」ことが望ましいという考え方も存在するでしょう。

 写真情報を全国に配信し、球児の活躍を伝えることは極めて重要なことですから、カメラマン席を無くす、あるいは移動することは難しいのでしょう。

 そうであれば、カメラマン席をもう少し高くするとか、カメラマン席に網状のフェンス(カメラのレンズを出す窓付き)を設けるといった対応策を検討してみるのも、ひとつの方法かもしれないと思います。
 [大会14日目・決勝]
 東海大相模(神奈川)10-6仙台育英(宮城)

 8回を終えて6-6という、両校一歩も引かぬ接戦。

 9回表に東海大相模が4点を挙げて、勝負を決めました。
 両チームが持ち味を発揮した、素晴らしい決勝戦であったと思います。

 以下、順不同の感想です。

① 佐藤世那投手の調子

 故障からの回復の過程で「投げ込み不足」が指摘されていた佐藤投手ですが、この試合でもその影響が観られました。

 佐藤世那投手が本調子であれば、決勝戦は一層凄まじい競り合いとなっていたことでしょう。

 初回や9回表の東海大相模の攻撃の際には、佐藤投手の投球が「高めに浮き」ました。打ち頃の変化球が、ベルト付近に集まっていました。もちろん、その球を見逃さずに痛打した、東海大相模打線のレベルの高さも特筆されます。

 7回表・8回表に観られた、「低目に変化球を投げ込む」佐藤投手本来の投球が、1回表・9回表に発揮できなかったことが、佐藤選手と仙台育英にとって最も惜しまれるところでしょう。

② 杉崎選手・豊田選手の3・4番の破壊力

 東海大相模の3・4番は、今大会NO.1であったと思います。
 打撃技術の高さ・パワーはもちろんですが、「ここぞという場面」での勝負強さは素晴らしいものでした。

 この3・4番の存在が、今大会を通じてチームに勇気と勢いを与え続けていたと感じます。

③ 佐藤翔太選手の走者一掃の3塁打

 この試合を決勝戦に相応しい好ゲームにしたのは、6回裏の仙台育英の攻撃、二死満塁からのセンターオーバーの3塁打でした。
 東海大相模のエース・小笠原投手の投球に対して粘りに粘り、ついに真ん中低めの投球をキッチリと捉えたスイングは「技術を超えたもの」であったと感じます。

 この同点打は仙台育英ナインに大いなる勇気を与え、試合の流れを引き寄せました。

 東海大相模高校は、「優勝候補筆頭」と呼ばれた重圧を跳ね除け優勝しました。
 同校として45年振りの優勝であり、待望久しい全国制覇でした。

 仙台育英学園高校にとっては大変残念な結果でしたが、その力が「優勝できるレベルに在ること」を明確に示しました。26年振り2度目の決勝戦での悔しさは、続く選手達に受け継がれていくことでしょう。

 全国3,906校が参加した「第97回高等学校野球選手権大会」は、東海大相模の優勝で幕を閉じました。

 素晴らしいプレーの数々に、心から拍手を送らせていただきます。
 [準決勝・第一試合]
 仙台育英(宮城)7-0早稲田実(西東京)

 [準決勝・第二試合]
 東海大相模(神奈川)10-3関東一(東東京)

 3回戦や準々決勝では大接戦が多かったことから、準決勝も競り合いが予想されましたが、2試合とも一方的なゲームとなりました。意外な試合内容と言えるでしょう。

① 大量先制点の威力

 仙台育英は3回表に一挙3得点、東海大相模は1回表に4得点を先制し、「試合の流れ」を完全に掴んで、優位に戦いを展開した印象です。

 リードされた早稲田実と関東一は、早い段階での反撃を企図し、僅かに焦りも出てしまい、得点できない上に失点を重ねてしまい、結果として大差のゲームとなってしまいました。

② 早稲田実と関東一には「達成感」が有ったか。

 「高校野球100年を標榜する大会」において、100年前の第一回大会にも出場しベスト4に進出していた早稲田実は、100年後の今大会においてもベスト4に進出しました。
 準々決勝終了後の和泉監督の「100年前の先輩に並ぶことが出来て嬉しい。」というコメントにも、達成感が表れていました。

 関東一は、同校史上初の「夏の甲子園ベスト4」でした。やはり準々決勝終了後のオコエ選手の「学校史上初のベスト4で嬉しい。」というコメントから、達成感が感じられます。

 こうした、一定の「達成感」を獲得したチームにとっては次の試合は、ある意味で「夢の試合」になってしまいますから、気が付かないレベルで、地に足が付かないものになってしまうのかもしれません。

 一方で、仙台育英には「東北に真紅の大優勝旗を」という目的が有り、東海大相模には「優勝候補筆頭として負けられない」という気持ちが有ったことでしょう。
 両校とも「まだ何も手にしていない」という心境だったのではないでしょうか。

 加えて、投手力・打撃力そして全体のチーム力という点から見ても、わずかに上回っていたのが仙台育英と東海大相模であったと思います。

 「気持ちの差」に「地力の差」がプラスされて、思わぬ大差のゲームになってしまったのでしょう。

 さて、決勝は宮城代表と神奈川代表の史上初の対戦となりました。
 大会前から優勝候補と言われていた2校が、「順当に」決勝に進出したとも言えそうです。

 両校とも、強力な打線と投手力、・堅い守備力を備えていますから接戦が予想されますが、エース級の投手が2人居る東海大相模の方が、僅かに有利な感じがします。
 対する仙台育英としては、「初回の東海大相模の攻撃を抑える」とともに「先制点を挙げる」ことで、互角以上の戦いを呼び込むことが出来るのでしょう。

 素晴らしい決勝戦が期待されます。
 野球の神様から「この試合の中で好きな打席においてホームランを1本打たせてあげる」と囁かれたとしても、やはり9回表3-3の同点、二死ランナー二塁の打席であったことでしょう。

 関東第一高校のオコエ瑠偉選手がホームランを放ったのは、そういうシチュエーションでした。
 もちろん「野球の神様の囁き」無しのホームランでした。

 8月17日の準々決勝・第四試合・興南高校と関東第一高校の試合で、オコエ選手は比屋根投手に完全に抑え込まれていました。
 第一打席から、内角に食い込んでくる投球に三振・凡打を繰り返していたのです。

 試合は、3-2で逃げ切りを図った関東一の継投に対して、興南が執念を見せて7回裏に同点に追いつきました。こうなると「後攻め」の方が有利になります。

 そして、頭書の9回表の打席を迎えました。
 前4打席の経験が有るとはいえ、この打席でもオコエ選手がヒットを打てるようには観えませんでした。タイミングが全く合っていないのです。

 比屋根投手の勝負球が投じられました。やはり内角、やや低めのストレート、キレも十分の投球であったと思います。

 オコエ選手のバット一閃。打球はライナーで左中間スタンドに突き刺さりました。
 もの凄い打球でした。

 タイミングが完璧に有っていました。キチンと前で捌くことが出来ていました。

 「ここしか無い」という場面で、オコエ選手が魅せた、素晴らしい打撃でした。

 この打席に入るオコエ選手の表情は、とても冷静な印象でした。眼も大きく見開かれではおらず、眉も動かず、「物静かな様子」でした。

 一方、試合後のインタビューでオコエ選手は「内角球を狙っていた。『来た』と思った。打つ前から嬉しかった。」とコメントしています。
 「闘志満々」であったことが明らかです。

 「旺盛な闘争心」と「冷静さ」の両立は、高いレベルのアスリートにとって不可欠なものですが、「同時に保持するのは極めて難しいこと」だと思います。
 厳しいゲームの最中に、評論家のように客観的な心持ちでゲームを眺める人・プレーヤー(闘争心皆無の)は数多く居ますが、高いレベルで両立させているプレーヤーは中々居ません。

 この2つの要素を両立させることが出来るアスリートこそが、日本トップクラス・世界で戦って行けるプレーヤーであろうと、私は考えています。
 オコエ選手には、既に備わっている要素のように観えます。

 加えて、この状況で打てている点は、以前にも書きましたが「持っているプレーヤー」であることを如実に示しています。

 同点、9回表、二死ランナー二塁、という状況ならば、「ヒットを打つこと」でも十分に「持っている」ことの証明になります。
 しかし、オコエ選手はホームランを放ったのです。

 「持っているものが『とても大きい』こと」が明らかでしょう。

 この大会、ここまで一本のホームランも打っておらず、高い走力を活かした長打や驚異的な守備力で注目されていた選手が、「ここしか無い」あるいは「ここで打ったらもの凄い」という場面で、ヒットどころかホームランを打つのですから、これはもう「奇跡のレベル」かもしれません。

 「来た」と思って、打つ前から嬉しかった、といっても「打ち損ね」は在るものでしょう。
 というより、状況からすれば「力んで打ち損ねる可能性」の方が高いのが、野球というスポーツのように感じます。

 オコエ選手が、比屋根投手の一球入魂の内角ストレートを「予想していたとしても」上手く打てるのは、10回に2~3回、ホームランに出来るのは10回に1回位なのではないでしょうか。(勝手な推測で恐縮ですが)
 その1回を、あの局面で披露出来るプレーヤーというのは、「何か」を持っていることは間違いないということになりそうです。

 想像を遥かに超えたオコエ瑠偉選手の潜在能力が、準決勝以降の戦いでも発掘されていくかもしれません。
 
 8月17日に行われた準々決勝の第一試合は、早稲田実が九州国際大付を8-1で破り、準決勝に駒を進めました。

 打ち合いが予想された試合でしたが、早実が4回までに3ホームランを始めとする攻撃で6点を挙げて、完全に試合の流れを掴み快勝しました。
 単打や四球を繋いでの得点を得意とする早実の3ホームランは予想を超えたものでした。

 富田選手の2打席連続本塁打と清宮選手のライナーの本塁打は、九国大付への強烈なパンチになったと思います。

 さて、この試合における、今大会注目度NO.1プレーヤーである清宮選手の打撃は、見事なものでした。

 第二打席のホームランは、最短距離でバットが出て来る「清宮選手本来のスイング」から生まれたものだと思います。極めてコンパクトなスイングながら、極めて速いスピードを実現しているスイングで、高い打率と十分な飛距離を両立させることが出来る、素晴らしいスイングだと感じます。

 特に、「上から叩くスイングプレーン」は秀逸。
 大振りしていないのに、大きな飛距離を生む、とても合理的なスイング。加えて、タイミングとバットに当てる位置がドンピシャ。この感性は、天性のものでしょう。

 「美しい」と思います。

 第四打席のレフトオーバー・フェンス直撃の二塁打の方は、水平なスイングから逆方向に大飛球を運びました。
 こちらも、タイミングとバットに当てる位置が完璧。

 清宮幸太郎選手は、本当にバットコントロールが上手いプレーヤーなのです。

 大会前には、少し人気が先行しているとの見解も有りましたが、現在では、「高校一年生として破格のバッター」であることに異論を差し挟む人は極少数でしょう。

 現時点でも相当完成度の高い打撃能力を保持している清宮選手の、今後の成長がとても楽しみです。
 8月17日に予定されている、準々決勝の組合せが決まりました。

・第一試合 早稲田実(西東京)VS九州国際大付(福岡)
・第二試合 花咲徳栄(埼玉)VS東海大相模(神奈川)
・第三試合 秋田商(秋田)VS仙台育英(宮城)
・第四試合 興南(沖縄)VS関東一(東東京)

 地域別で見れば、関東が4校、東北が2校、九州が1校、沖縄が1校となりました。

 関東は6校が三回戦に進出し、内4校がベスト8に進出しました。今大会は、関東地区のチームの健闘が目立つということになります。
 東北地区からは2校が準々決勝に進出しました。抽選によりここでの対戦となりましたが、真紅の大優勝旗を初めて東北にという悲願に向けて、可能性を残した形です。

 個々のカードで観れば、第一試合は強打のチーム同士の対戦となりました。今大会NO.1スラッガー・山本武白志選手を擁する九国大付が長打で得点を狙い、早稲田実が繋ぐ攻めで得点を重ねる形でしょう。
 点の取り合いの中で、試合の流れを掴んだ方が有利になります。

 第二試合は関東勢同士の激突。
 こちらも「悲願の夏優勝」を目指す埼玉代表・花咲徳栄にとっては、今大会優勝候補の筆頭・東海大相模との大一番になりました。攻守とも高いレベルに在る東海大相模を破るためには、小笠原・吉田両投手を中心とする、東海大相模の投手陣をどのように攻略するかがポイントとなります。

 第三試合は東北勢同士の対戦。
 少しでも甘いコースなら全て「強く叩いて行く」という感じの、仙台育英の強力打線を、秋田商の成田投手が抑え切れるかどうかがポイントでしょう。ロースコアになれば秋田商、5点以上の勝負なら仙台育英が有利です。

 第四試合は波に乗るチーム同士の戦い。
 優勝候補の一角・中京大中京を破った関東一は、一番打者のオコエ選手の出塁率が高くなるようであれば、自在の攻めが展開できるでしょう。興南は、打撃が戻ってきている印象。もともと集中打に定評の有るチームですから、ビッグイニングを造れるようなら好勝負となります。

 以上、今大会も見所満載の準々決勝となりました。

 いつの大会でも「必ず優勝校を観ることが出来る準々決勝デイ」は、最も人気が有ります。

 既に大人気となっている今大会ですから、朝6時過ぎにはソールドアウトになるのではないかと、要らぬ心配?をしています。
 試合の流れを変えるプレーでした。

 関東一と中京大中京のゲーム、1回表の中京の攻撃、2死満塁で打席には6番佐藤選手。先制点を挙げて有利に試合を進めたい中京と、絶対に無失点で切り抜けたい関東一という、試合開始早々の重要な場面。

 振り抜いた佐藤選手の打球はセンターを襲いました。センターオーバーの長打、満塁の走者一掃のタイムリーだと思いました。長く野球を見ていれば、ギリギリの打球(ファインプレーが生まれる可能性を秘めた打球)と、到底捕ることが出来ない打球は、分かります。

 この打球は、打球スピード・コース共に文句無しのヒットであり、到底捕れない打球に観えたのです。

 関東一のセンターフィールダー・オコエ選手が打球に向かって走ります。帽子を飛ばして走ります。そして左腕を一杯に伸ばしました。それでも、打球はグラブを掠めて抜けたように観えました。

 大歓声が甲子園球場に木霊しました。捕っていたのです。

 オコエ選手が笑顔で同僚と共にベンチに向かって走ってきました。

 驚くべきというか、奇跡的なプレーでした。

 普通のファインプレー(言葉に矛盾が有りますが)というレベルを、遥かに超えたプレーであったと思います。
 オコエ選手自身も「捕った」というより「グラブに入った」という印象なのではないでしょうか。

 この超ファインプレーが試合の流れを決め、9回表までの0-0の接戦を生み出したのでしょう。

 専門家から見れば、まだまだ荒削りなオコエ瑠偉選手なのでしょうが、プロ向きの選手であろうと感じます。
 これ程のプレーは「持っているプレーヤー=スターにしか出来ないもの」でしょうから。
 [大会11日目・第二試合]
 関東一(東東京)1-0中京大中京(愛知)

 手に汗握る熱戦でした。

 今大会は、まだ3回戦2試合・準々決勝・準決勝・決勝を残してはいますが、今大会のベストゲームである可能性が高いと思います。

 0-0で迎えた9回裏関東第一高校の攻撃も1死ランナー無し。中京大中京高校のエース・上野投手の投球が冴え渡り、終盤に来て再度球威が増して来ている印象でしたから、このまま延長戦突入かとも思われました。

 関東一の打席には5番の長嶋選手が入りました。その初球、真ん中への速球を振り抜いた打球はレフトスタンド・ポール寄りに吸い込まれました。サヨナラ勝ちを決める一発でした。

 長嶋選手のコンパクトなスイングが功を奏した当たりであったと感じます。

① 両チームの投手の好投

 中京の上野投手は関東一打線を5回までノーヒットに抑え込みました。130km台後半のストレートを主体とした見事な投球でした。

 関東一は阿部投手と金子投手の継投で、中京打線を9イニング・0点に封じました。阿部投手はヒットを打たれるものの要所を締める投球、金子投手は130km台中盤のストレートと縦に落ちるスライダーで、中京打線に的を絞らせませんでした。

 特に関東一にとっては、金子投手の好投が大きな支えになったと感じます。ゲーム終盤を「互角の展開」に持ち込むことが出来たからです。

 強力打線を擁する両チームの試合が、9回表を終って0-0というのは、試合前には想像できないことでした。

② 両チームの守備陣の活躍

 両チームの内外野の守備は見事でした。

 1回表の関東一・オコエ選手の超ファインプレーが、この試合の流れを創ったのかもしれません。
 この後、両チームの内外野は素晴らしいプレーを連発しました。「打ちも打ったり、取りも取ったり」という言葉が有りますが、その言葉通りのプレーがこれだけ多く観られた試合も滅多にないでしょう。

 特に関東一のバント守備は秀逸でした。1塁ランナーを2塁で差す、2塁ランナーを3塁で差す、思い切った守備を展開し悉く成功させました。
 これだけ思い切った守備を展開しながら、記録に残らない小さなミスやフィルタースチョイスがひとつも無かったというのは、凄いことだと思います。

 中京にとって惜しまれるのは、前半の逸機でしょう。
 上野投手が関東一をノーヒットに抑えている間に1点でも取れていれば、試合の流れは全く異なったものになっていたことでしょう。

 関東第一高校と中京大中京高校の「普段の練習量」が伺われる、素晴らしいゲームでした。
 [大会11日目・第一試合]
 秋田商4-3健大高崎(群馬) 延長10回

 秋田商業高校が健大高崎高校との延長戦に縺れ込む接戦を制して、準々決勝に駒を進めました。1935年・昭和10年以来のベスト8進出です。

 延長10回に及んだゲームを一人で投げ切った、秋田商・成田翔(なりた たける)投手の素晴らしいピッチングが際立ちました。161球の熱投でした。

 大会5日目・初戦の龍谷高校(佐賀)戦も16奪三振の好投でした。
 ストレートとスライダー主体の投球で、右打者の内角を突くボールの切れ味が素晴らしい。
 現在、プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスに所属する松井裕樹投手に似たフォーム・投球だと感じます。やはり、高校生段階では「左投手の切れの良い内角への大きなスライダー」は強力な武器になるのでしょう。

 春の甲子園では強いが、夏は不思議と力を発揮できていなかった秋田商が、久々に勝ち進んできました。
 
 秋田商業高校の「80年振りのベスト8進出」。

 高校野球100年を標榜する大会に相応しい「伝統校」の大健闘だと思います。
 8月15日に行われた3回戦、作新学院高校と九州国際大付属高校の試合は、作新・倉井投手、九国大付・富山投手の投手戦となりました。

 強力打線で勝ち上がってきた両チームの対戦でしたから、「打ち合い」が予想された中での息詰まる投手戦を動かしたのは、0-0で迎えた6回裏に飛び出した、九国大付の4番打者・山本武白志(やまもと むさし)選手のレフトスタンドへのホームランでした。

 倉井投手の投じた真ん中やや外寄り高目の投球を完璧に打ち返したショットでした。

 これで山本選手は、2試合連続3本目のホームランになります。
 第2戦の大阪偕成戦でも5回裏と7回裏に連続ホームランを放ち、壮絶な打ち合いとなったゲームの10-9の勝利に大貢献しました。

 山本選手の本塁打は、チームの勝利に直結しています。ここが一段と素晴らしいところです。

 今大会3試合で3ホームランを放った山本武白志選手が、今大会最強のスラッガーであることは間違いないでしょう。
 PL学園時代の清原和博氏の持つ大会記録、一大会5本塁打の記録にも挑戦できるプレーヤーだと思います。

 身長189cm・体重89kgの堂々たる体躯、高々と舞うホームランの軌道はまさにスラッガーのものです。加えて三塁手というのですから、日本球界待望の大形内野手の登場ということになります。

 MLB・デトロイトタイガースの「三塁手にして三冠王」ミゲール・カブレラ選手のようなプレーヤーを目指していただきたいと感じます。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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