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[12月9日・埼玉スタジアム]
浦和レッズ1-0ベガルタ仙台

 サッカー日本一を決める、第98回全日本サッカー選手権大会=天皇杯の決勝は、浦和レッズが、前半13分の宇賀神選手のゴールにより先制し、その後のベガルタ仙台の攻撃を零封して、押し切りました。

 浦和レッズは、前身の三菱重工チーム時代から通算して7度目の天皇杯制覇となりました。

 試合開始早々は、初の東北勢優勝を目指すベガルタ仙台が攻勢に出ました。
 何度か浦和ゴール前に迫りましたが、ラストパスが繋がらずチャンスを活かすことが出来ませんでした。

 一方の浦和レッズは、前半13分、バックスの宇賀神選手がペナルティエリアの直ぐ外から強烈なボレーシュートを放ち、これがベガルタゴール左上に突き刺さりました。
 コントロール、威力とも申し分のない見事なシュートでした。

 日本のサッカーチームに望まれている「サイドバックの攻撃参加」のお手本の様なシュートでした。
 かつてのブラジル代表サイドバック、ロベルト・カルロス選手を髣髴とさせるようなシーンであったと感じます。

 ベガルタ仙台も、好調を伝えられたフォワードFWジャーメイン選手にボールを集めましたが、浦和レッズ守備陣は、ペナルティエリア周辺まではベガルタにボールを運ばせるのですが、ジャーメイン選手には常に複数のディフェンダーを付けている形で、仙台の攻撃を封じていました。

 仙台としては、残念ながら、こうした大舞台の「チームとしての経験」において、やや浦和に及ばなかったというところでしょうか。

 さて、今回の優勝で7度目とした浦和レッズは、通算優勝回数で2位タイに並びました。
 また、リーグ戦では手にすることが出来なかった「ACLへの出場権」も獲得しました。優勝経験チームとして、存分に力を発揮していただきたいものです。

 「天皇杯決勝戦=元旦の国立競技場」という強いイメージが有るのですが、新国立競技場建設工事の為も有って、このところ「このお正月の風物詩」?は実現できていませんでした。
 けれども、次回=第99回大会決勝は、2020年元旦に新国立競技場で開催予定と報じられています。

 東京オリンピック2020の年の元旦、「このお正月の風物詩」も復活するのです。

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 今季のUEFAチャンピオンズリーグCLのグループリーグGLも、12月11日~12日に最終節が行われ、決勝トーナメントT進出の16チームが決まりました。

 C組を始めとして、予想外の混戦となったグループもありましたが、終わってみれば「比較的順当な結果」となった印象です。

 決勝T・ラウンド16に進出した16チームは以下の通り。

[A組]
1位 ボルシア・ドルトムント 勝点13
2位 アトレティコ・マドリード 勝点13

[B組]
1位 FCバルセロナ 勝点14
2位 トッテナム・ホットスパー 勝点8

[C組]
1位 パリ・サンジェルマン 勝点11
2位 リバプール 勝点9

[D組]
1位 FCポルト 勝点16
2位 シャルケ04 勝点11

[E組]
1位 バイエルン・ミュンヘン 勝点14
2位 アヤックス 勝点12

[F組]
1位 マンチェスター・シティ 勝点13
2位 オリンピック・リヨン 勝点8

[G組]
1位 レアル・マドリード 勝点12
2位 ASローマ 勝点9

[H組]
1位 ユベントス 勝点12
2位 マンチェスター・ユナイテッド 勝点10

 GLは決勝トーナメント進出チームを決める戦いですから、「勝ち抜け」ることが第一義ですので、勝点の多寡はあまり関係が無いのですが、とはいえ1位と2位の勝ち抜けによって、ラウンド16の対戦チームが異なりますから、その点では勝点の積み上げも重要ということになります。

 大混戦が続いていたC組は、最終節でリバプールがナポリを1-0で下し、サンジェルマンがレッドスター・ベオグラードを4-1で破って、何か「当初予想した順位」に落ち着いた印象です。
 リバプールは、モハメド・サラー選手が前半34分に先制し、その後は良く守った形で、後半には3枚のイエローカードを受けています。薄氷を踏む戦いだったのです。
 リバプールは「プレミアの意地」を見せたのでしょう。

 B組のスパーズとインテルは勝点8で並び、得失点差も共に△1でしたが、スパーズがアウェイのインテル戦で挙げた1点が物を言って、2位を確保しました。インテルとしては惜しい敗退でしょう。こちらもギリギリの競り合いでした。

① GL最多勝点チームは、D組のFCポルト

 並み居るビッグクラブを尻目に、FCポルトが勝点16でトップでした。
 シャルケ、ガラタサライ、ロコモティヴ・モスクワを相手にして5勝1引分という好成績を挙げたのです。6試合の得失点差も「9」ですから、良く守り、良く得点したという形でしょう。
 今季のポルトは、決勝トーナメントでも注目です。

② クラブ3強は順当に1位通過

 レアル・マドリード、FCバルセロナ、バイエルン・ミュンヘンの「3強」は、いずれも各組を1位で通過しました。
 さすがの強さを魅せたのです。

 CSKAモスクワに2敗したレアルは、他の4試合を全勝で乗り切りました。まだまだ「あるべきプレー」は出来ていない印象ですが、「CLに愛されているチーム」として、これから調子を上げて行ってくれるでしょう。

 バルセロナは4勝2引分で通過しました。「余裕綽綽」という感じがします。

 バイエルンも4勝2引分で通過しました。
 バルセロナとバイエルンは、共に最終節を引分けています。バイエルンはアヤックスと3-3の引分でしたから、余裕をもってという訳にはいかなかったのでしょうが、いずれにしても「最終節を引分で1位通過」というのは、CLを良く知っている戦い方だと感じます。

③ GL得点王はレバンドフスキ選手

 今季GLを終えての得点王は、バイエルンのロベルト・レバンドフスキ選手・8得点でした。6試合すべてに出場しての8得点は、ポーランド代表として出場したワールドカップ2018ロシア大会以降の不振から抜け出しつつあることを示しているのでしょう。

 2位はバルセロナのリオネル・メッシ選手・6得点でした。4試合に出場しての6得点は、現代最高のフォワードプレーヤーの面目躍如です。

 3位タイには5得点で、6選手が並びました。
 ホッフェンハイムのアンドレイ・クラマチック選手(クロアチア)、パリ・サンジェルマンのネイマール選手、FCポルトのモウサ・マレガ選手(マリ)、アヤックスのデュサン・タディッチ選手(セルビア)の4選手は6試合に出場しての記録。
 特にマレガ選手は、ポルト快進撃の立役者でしょう。
 ユベントスのパウロ・ディバラ選手(アルゼンチン)は5試合出場、ASローマのエディン・ジェコ選手(ボスニア・ヘルツェゴビナ)は4試合出場しての5得点でした。
 
④ 豪華絢爛なシティの得点者陣

 得点ランキングを観ると、マンチェスター・シティの得点者陣に眼を見張ります。
・3得点 ガブリエル・ジェズス選手(ブラジル)、ダビド・シルバ選手(スペイン)
・2得点 セルヒオ・アグエロ選手(アルゼンチン)、レロイ・サネ選手(ドイツ)、ベルナルド・シウバ選手(ポルトガル)、アイメリック・ラポルテ選手(フランス)

 2~3得点に6選手が並びます。
 スター軍団としての豪華なメンバーにも驚きますが、何より「シティの攻撃の多彩さ」を示しているように見えます。

 もちろん、他のビッグクラブでも数多くのプレーヤーがランキングに並んでいるのですけれども、「チームの得点王が3ゴール」しか?挙げていないのは、シティだけです。
 攻撃が、特定の選手に偏っていないのでしょう。

 一方で、決勝トーナメントを勝ち上がって行った時には「得点の型を持たない」ことによる決定力不足に悩まされる可能性があります。

 さて、ラウンド16の組合せ抽選会は12月17日に行われます。
 GLも同様ですが、優勝に向けて、決勝トーナメントも「くじ運」が大きな影響を及ぼすのです。
 AFC(アジアサッカー連盟)は11月28日に、オマーンのマスカットで年間表彰式を開催し、AFC外でプレーする選手を対象とした「最優秀国際選手」に長谷部誠選手を選出したと報じられました。

 快挙です。

 2018年の長谷部選手の活躍が、AFCで認められたのです。

① ワールドカップにおける日本代表チームの決勝トーナメント進出

 FIFAワールドカップ2018ロシア大会での日本代表チームの活躍は記憶に新しいところですが、キャプテンとしての長谷部選手の貢献が大きかったことは、言うまでもありません。

② ドイツブンデスリーガ・フランクフルトでの大活躍

 ワールドカップ・ロシア大会終了後、長谷部選手は「代表からの引退」を表明しました。
 
 引退表明後は「クラブでのプレーに専念する」とコメントしていた長谷部選手ですが、有言実行、見事な活躍を続けてきたのです。
 変な言い方をすれば「代表引退する前より輝いている」ようにさえ観えます。

 最近であれば、11月29日に行われた、UEFAヨーロッパリーグのグループステージ第5節のゲーム、フランクフルトVSマルセイユに先発フル出場し、4-0の勝利に貢献したことが伝えられています。
 3バックのリベロとして、「世界の猛者を巧みに抑え込む守備」「頭脳を駆使したクレバーなプレー」が高く評価されているのです。

 フランクフルト移籍直後は出番が少なかったのですが、出場し始めてからはすっかり先発に定着していますし、何より素晴らしいのは「フル出場」を続けていることでしょう。

 34歳にして、毎試合の様にフル出場している姿は、改めて長谷部選手の能力の高さを感じさせます。

 前述の試合後、フランクフルトのヒュッター監督が「私は常に称賛には慎重だ。私の中でワールドクラスはリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドだけだが、今日のマコトは彼らに近かった」とコメントしたと報じられました。
 監督による、最上級の褒め言葉でしょう。

 ブンデスリーガ2018~19シーズンで、第13節を終えて5位という上位に位置する、好調アイントラハト・フランクフルトにおける長谷部選手の活躍から、これからも眼が離せません。
[12月2日・J1昇格プレーオフ2回戦・ニッパツ三ツ沢スタジアム]
東京ヴェルディ1-0横浜FC

 0-0のまま後半のロスタイムに入った試合は、ロスタイムの目途が7分という状況下既に5分を過ぎていました。
 ここでヴェルディが右からのコーナーキックCK。

 このボールを、上がっていたヴェルディのゴールキーパーGK上福元選手がヘディングシュート、このシュートを横浜FCのGK南選手が右足でかろうじてクリアしましたが、こぼれたボールにヴェルディのフォワードFWドウグラス・ヴィエイラ選手が走り込んでゴール左隅に押し込みました。

 最後の最後に東京ヴェルディが得点を挙げたゲームでした。

 この敗戦により、横浜FCにとっての「12年振りのJ1復帰」が消えてしまいました。

 それは、横浜FCに所属している三浦知良選手の姿を2019年のJ1の舞台で観ることが出来なくなってしまったことも意味します。

 キングカズこと三浦知良選手は、このゲームには出場せず、ベンチから声援を送りづけていましたが、さすがにゲーム後は意気消沈した様子でしたけれども、「これがサッカーだと思う。・・・クラブとして経験を生かしたい」とコメントしました。
 
 私の様な「カズのファン」にとっては、本当に残念な結果となりました。
 「日本サッカーのレジェンド」として、「51歳のJリーガー」として、三浦知良選手の姿をJ1のピッチ上で観るのは、「早くとも52歳以降」になってしまいましたが、キングカズには来年以降も現役を続けていただき、捲土重来を期していただきたいと思います。

 それにしても、「51歳になってもカズは若い」と、改めて感じました。

 UEFA(欧州サッカー連盟)が主催する、新しいナショナルチーム同士の大会である、第1回ネーションズリーグは11月中旬にグループリーグGLの最終戦を終えました。各グループの結果が出たのです。

 ランキング順に、リーグA~Dに振り分けられ、各リーグにグループが設けられて、各グループ毎にリーグ戦を行うという形式ですが、FIFAワールドカップ終了後のヨーロッパにおけるナショナルチームの力量を測るには絶好の大会となっています。
 
 結果は、とても興味深いものとなりました。

① リーグAは、オランダ、スイス、ポルトガル、イングランドが決勝トーナメント進出

 ランキング最上位12チームで構成されたリーグAの4グループでは、1組はオランダが、2組はスイスが、3組はポルトガルが、4組はイングランドが1位となって、2019年6月に予定されている決勝トーナメント準決勝に進出しました。

 中では、1組のオランダチームの健闘が光ります。
 1組は、フランス、ドイツ、オランダの3チームで構成されていました。
 ワールドカップ2018ロシア大会の優勝チーム・フランス、ロシア大会ではよもやのGL敗退を喫したものの強豪国のドイツ、そしてロシア大会には出場できなかったオランダとなると、オランダチームにとっては苦しい戦いが予想されましたが、GL第2戦でドイツチームに3-0で快勝し、第3戦でフランスチームを2-0で破って、見事に1位となったのです。

 オランダ代表チームの「復活」と言って良いでしょう。
 ライアン・バベル選手やファン・ダイク選手(リバプール)、ワイナルドゥム選手(リバプール)らの攻撃陣の得点はもちろんとして、この2試合でブランスチーム、ドイツチームに得点を許さなかったことは、その守備力が高く評価されるべきでしょう。
 フランスチームとしては、このオランダチームとのゲームまで、予定通り?に首位を走っていましたから、よもやの敗戦・グループ2位ということになります。

② クロアチアとドイツがグループ最下位となってリーグBに降格

 このところ「得点力不足」に喘ぐドイツチームは、1組で2敗2引分と勝利を挙げることが出来ずに最下位となり、リーグBへの降格が決まりました。

 驚かされたのは4組のクロアチアチームです。
 緒戦でスペインチームに0-6で大敗してしまいましたが、何とか立て直して、第2戦はイングランドチームと0-0で引き分け、第3戦はスペインに3-2で雪辱し、最終戦に望みをつなぎました。
 しかし、このイングランド戦を1-2で落として1勝2敗1引分で最下位となり、こちらもリーグBへの降格が決まったのです。

 つい先日行われたワールドカップで優勝したフランスと準優勝のクロアチアが決勝トーナメントに進出できないどころか、クロアチアが降格するというのですから、ヨーロッパサッカー界のレベルの高さが感じられる結果となりました。

 尚、2組からはアイスランドチームが、3組からはポーランドチームが降格となりました。

③ リーグBからは、ウクライナ、スウェーデン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、デンマークがリーグAに昇格

 リーグBの1~4組では、以上の4チームが首位となって、リーグAへの昇格を決めました。
 1組のウクライナチームは開幕3連勝で早々に首位を決めました。
 2組のスウェーデンチームは、ロシアチームとの激しい争いから、得失点差で1位となりました。
 3組のボスニア・ヘルツェゴビナチームも開幕3連勝で1位を固めました。競り合いに強いという試合運びでした。
 4組のデンマークチームはウェールズチームとの競り合いとなりましたが、引分けるべきゲームはきっちりと引分けて、勝ち点を上乗せしたのです。

 各組3チームで争う、リーグA・BのGLは「ちょっと油断すると直ぐに最下位」となって降格してしまうという、大会前の予想以上に厳しいレギュレーションであることが、改めて分かる、第1回大会のGLであったと感じます。

 UEFAネーションズリーグ大会のGLにおいては、「1勝」がとても重いのです。

 UEFAチャンピオンズリーグのグループリーグGLは各チームが、11月27日・28日に第5節(第5戦)を終えました。
 各チームは全6ゲームの内1ゲームを残すのみとなったのです。

 各組共に、決勝トーナメントに進出するチームが決まり始めています。
 いつもA組から観て行くことが多いので、今回はH組から行きましょう。

[H組]
① ユベントス 4勝1敗 勝点12
② マンチェスター・ユナイテッド 3勝1敗1引分 勝点10
③ バレンシアCF 1勝2敗2引分 勝点5
④ ヤング・ボーイズ 4敗1引分 勝点1

 5節では、ユーベがバレンシアに1-0で勝利し、マンUがヤング・ボーイズに1-0で勝ちましたので、H組は上位2チームが固まりました。
 ユーベは安定感抜群の戦いを続けていますし、マンUもホームでユーベに敗れた以外は手堅い戦い振りです。

 活躍が期待されたスイスのヤング・ボーイズは、CLの壁の厚さを痛感しているのでしょうか。

 クリスティアーノ・ロナウド選手とマリオ・マンジュキッチ選手をフォワードFWに配したユベントスは「迫力満点」。伝統の堅守に強力FWですから、強いのも当然ということになります。

[G組]
① レアル・マドリード 4勝1敗 勝点12
② ASローマ 3勝2位 勝点9
③ ヴィクトリア・プルゼン 1勝3敗1引分 勝点4
④ CSKAモスクワ 1勝3敗1引分 勝点4

 5節では、レアルがローマに2-0で完勝し、プルゼンがCSKAに2-1で競り勝ちましたので、こちらも上位2チームが固まりました。

 「不調」を噂されるレアルですが、CLでの「伝統の強さ」は健在。危なげなくGLを突破しました。ローマも直接対決でレアルに敗れたとはいえ、イタリア人プレーヤーを中心として、セリエA代表らしい戦いを魅せてくれていると思います。

 レアルは、「力が発揮できていない」と評されているガレス・ベイル選手が先制点を叩き出してローマを破りました。ベイル選手の調子が戻るようなら、再び優勝候補に名乗りを上げることになります。

[F組]
① マンチェスター・シティ 3勝1敗1引分 勝点10
② オリンピック・リヨン 1勝4引分 勝点7
③ シャフタル・ドネツク 1勝1敗3引分 勝点5
④ ホッフェンハイム 2敗3引分 勝点3

 5節では、ドネツクがホッフェンハイムに3-2で競り勝ち、シティとリヨンは2-2で引分けました。シティのGL突破は決まりましたが、リヨンとドネツクの争いが続いています。
 最終節ではドネツクとリヨンが直接対決(ドネツクがホーム)ですので、見逃せないゲームとなります。

 セルヒオ・アグエロ選手やラヒム・スターリング選手、レロイ・サネ選手やフェルナンジーニョ選手、ダビド・シルバ選手といったスター選手をそろえたシティが順当な戦いを続けているという形ですが、いまひとつ調子が上がってこないという印象です。

[E組]
① バイエルン・ミュンヘン 4勝1引分 勝点13
② アヤックス 3勝2引分 勝点11
③ ベンフィカ 1勝3敗1引分 勝点4
④ AEKアテネ 5敗 勝点0

 5節は、アヤックスがアテネに2-0と順当勝ち、バイエルンがベンフィカに5-1と大勝しました。このゲームでバイエルンは、アリエン・ロッベン選手とロベルト・レバンドフスキ選手が2点ずつを挙げています。ブンデスリーガでは5位に止まっているバイエルンですが、GL終盤になってチームとしての調子が上がっているように見えます。
 アヤックスもFWデュサン・タディッチ選手(セルビア)を始めとする攻撃陣が、ポイントポイントで得点を挙げている印象です。
 この組も上位2チームが固まりました。

 ベンフィカとしては、上位2チームに少し及ばなかったという形です。

[D組]
① FCポルト 4勝1引分 勝点13
② シャルケ04 2勝1敗2引分 勝点8
③ ガラタサライ 1勝3敗1引分 勝点4
④ ロコモティヴ・モスクワ 1勝4敗 勝点3

 5節では、ロコモティヴがガラタサライを2-0で破り、ポルトがシャルケに3-1で快勝しました。ここも上位2チームが固まりました。

 今大会のFCポルトはとても好調な戦いを披露しています。FWモウサ・マレガ選手(マリ)を中心とした得点力が十分で、ここまでの得失点差8としているのです。弱点が見つけ難いチーム状態でしょう。
 「チーム力」を感じさせてくれるポルトです。

 長友佑都選手が所属するガラタサライは、残念ながら敗退が決まりました。

[C組]
① ナポリ 2勝3引分 勝点9
② パリ・サンジェルマン 2勝1敗2引分 勝点8
③ リバプール 2勝3敗 勝点6
④ レッドスター・ベオグラード 1勝3敗1引分 勝点4

 「大混戦」のC組ですが、5節はサンジェルマンがリバプールを2-1で破り、ナポリがベオグラードに3-1で快勝しました。
 「引分のナポリ」にとっては、GL勝ち抜けに向けて大きな勝利・勝点3でした。

 とはいえ、混戦状態は続いています。ベオグラードは脱落しましたが、残り3チームの内の上位2チーム決定は最終節に持ち越されました。特に、リバプールがホームで戦うナポリ戦は「厳しいゲーム」となるでしょう。
 プレミアリーグの威信にかけて、リバプールとしてはGL敗退は避けたいところでしょうが、今大会のナポリの「粘り強さ」は際立っています。

[B組]
① FCバルセロナ 4勝1引分 勝点13
② トッテナム・ホットスパー 2勝2敗1引分 勝点7
③ インテル 2勝2敗1引分 勝点7
④ PSV  4敗1引分 勝点1

 5節はバルセロナがPSVに2-1で勝ち、スパーズがインテルを1-0で破りました。
 バルセロナの勝ち抜けは決まりましたが、スパーズとインテルの競り合いが続いています。最終節のバルセロナVSスパーズのゲームが注目されるところでしょう。

 ハリー・ケイン選手を中心としたスパーズ攻撃陣と、メッシ選手・スアレス選手を軸としたバルセロナの攻撃陣の争いは、見ごたえ十分です。

[A組]
① アトレティコ・マドリード 4勝1敗 勝点12
② ボルシア・ドルトムント 3勝1敗1引分 勝点10
③ クラブ・ブルージュ 1勝2敗2引分 勝点5
④ ASモナコ 4敗1引分 勝点1

 前節は、アトレティコがモナコを2-0で下し、ドルトムントとブルージュは0-0で引分けました。ここも上位2チームが固まりました。

 アトレティコは、アントワン・グリーズマン選手を中心とした攻撃陣の得点力が安定しています。
 一方ドルトムントは、ゲームごとに得点力にばらつきがあります。例えば、第3節のアトレティコ戦ではラファエル・ゲレイロ選手を中心に4得点を挙げ、ホームで4-0と圧倒しましたが、5節のブルージュ戦は無得点といった具合です。
 ドルトムント伝統の「爆発力」は健在というところでしょうか。
 
 「上位2チームが決まった」組が多い中で、B組のスパーズとインテルの争い、C組の3チームによる混戦、F組のリヨンとドネツクの競り合い、が残されました。
 これらのチームの最終節の戦いは、とても激しいものとなるでしょう。

 加えて、決勝トーナメントの組合せを睨んだ、各組の1位通過争いからも、眼が離せません。
 
 Jリーグは11月20日に理事会を開催し、来季の外国籍選手枠の拡大とホームグロウン制度導入を決めたと発表しました。

 外国籍選手についての2018年シーズンと2019年シーズンの比較は、以下の通りです。

① 外国籍選手の登録人数

 2018年・1チーム5名以内→2019年・制限無し

② 試合にエントリーすることが出来る外国籍選手

 2018年・1チーム3名*→2019年・J1は5名、J2とJ3は4名
 (*但し、アジアサッカー連盟加盟国籍の選手は1名追加でエントリーできる)

③ Jリーグ提携国**の国籍を有する選手は、外国籍選手枠の対象外

 2018年と2019年で同じ扱い
 (**タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタール)

 相当の拡大だと感じます。

 登録数が無制限になったことも大きなことですが、試合に5名まで出場できるようになったことは、より大きな影響を与えるでしょう。
 イレブンの半数近くが外国人選手でも、Jのゲームに出場できるのです。

 日本人プレーヤーの参加機会の確保と、試合を通じての強化、という観点から見れば、上限人数に達したという見方もありそうです。

 また、ホームグロウン制度が導入されることとなりました。
 「若い頃そのクラブで育成した選手を一定数登録しなければならない」という趣旨の制度です。制度内容は細かく決められていますが、自クラブで育成した選手と契約しておかないと、チーム全体の契約選手数が削られるという制度ですので、各チームはキッチリと対応して行くこととなるのでしょう。

 ホームグロウン制度が昔からあるのは、ドイツ・ブンデスリーガです。ブンデスリーガでは「ドイツ人枠」(各チームはドイツ人選手12名と契約しなければならず、内6名は自チームで育成した選手とする)という制度が有り、クラブ近隣のドイツ人プレーヤーを育成し、チームに入れておかなければならないのです。
 「ドイツサッカーの足腰を支える制度」と言って良いでしょう。
 
 そして、イングランド・プレミアリーグも2010年からホームグロウン制度を導入しました。先行するブンデスリーガを参考にしたのでしょうか。
 プレミアのホームグロウン制度導入が、2018年ワールドカップ・ロシア大会におけるイングランドチームのベスト4進出に、早くも貢献しているとしたら、素晴らしいことだと感じます。

 Jリーグの益々の発展が期待されます。
 2018~19年のUEFAチャンピオンズリーグCLも、11月の上旬にグループリーグGLの第4戦を終えて、各チームの残りゲームは2つずつとなりました。
 GLも佳境を迎えているということになります。

 決勝トーナメント進出に向けて、各組の「姿」がはっきりしてくる時期です。

 例えばA組ならボルシア・ドルトムントとアトレティコ・マドリードが勝点を9として、トップ争いを演じています。
 B組なら、FCバルセロナが勝点10で首位、インテルが勝点7で2番手。
 D組なら、ポルトが勝点10で首位、シャルケ04が勝点8で2番手。
 E組なら、バイエルン・ミュンヘンが勝点10で首位、アヤックスが勝点8で2番手。
 F組なら、マンチェスター・シティが勝点9で首位、リヨンが勝点6で2番手。
 G組なら、ASローマとレアル・マドリードが勝点9で並び、首位争い。
 H組なら、ユベントスが勝点9で首位、マンチェスター・ユナイテッドが勝点7で2番手です。

 もちろん、まだ他のチームにも「2番手以内に食い込むチャンスは十分に有る」のですが、残り2ゲームとなると、「こういうケース」という想定が出来るようになるものなのです。
 
 ところが、C組は「大混戦」の様相を呈しています。
 4試合を終えてのC組の順位は
① リバプール 2勝2敗・勝点6・得失点差2
② ナポリ 1勝3引分・勝点6・得失点差1
③ パリ・サンジェルマン 1勝1敗2引分・勝点5・得失点差4
④ レッドスター・ベオグラード 1勝2敗1引分・勝点4・得失点差△7

 勝点6~4の間に4チームが犇めいているのです。
 残り2試合ですから、どのチームにも勝ち抜けの可能性が十分にあります。

 「引分のナポリ」と呼びたくなるほど、SSCナポリの粘り強い戦い振りが印象的です。
 11月6日のパリ・サンジェルマン戦でも、前半べナルト選手に先制ゴールを許すも、後半18分にインシーニェ選手のゴールで1-1の同点として、そのまま引き分けました。

 CLですから当然のことなのかもしれませんが、サンジェルマンも良いメンバーを揃えて戦いました。フォワードFWはネイマール選手とエムバペ選手、ミッドフィールダーMFには、ドラクスラー選手やディ・マリア選手、ディフェンスDFにはマルキーニョス選手やチアゴ・シウバ選手、そしてゴールキーパGKにはブフォン選手と並ぶのですから、「世界オールスター」チームと呼んでも良さそうです。
 これ程のチームを相手に1-1で引分けをゲットするのですから、ナポリの守備力も相当のものがあることは明らかでしょう。

 10月2日のリバプールとのゲームでも、堅い守りで終盤まで0-0の展開、後半45分にインシーニェ選手がゴールを挙げて1-0で勝ち切りました。
 「引き分けでも可」のゲームを勝ったようにさえ見えるところが、今季のナポリなのでしょうか。

 いずれにしても、モハメド・サラー選手、サディオ・マネ選手、アレクサンダー・アーノルド選手、ファン・ダイク選手、そしてGKにアリソン選手といったスタープレーヤーを揃えるリバプールを破ったというのも、見事な戦い振りでしょう。

 SSCナポリの強さは本物です。

 また、得失点差△7と「借金を一身に背負っている」ように見えるレッドスター・ベオグラードですけれども、勝点はしっかりと積み上げています。

 11月28日に予定されている第5戦は、リバプールVSサンジェルマン、ナポリVSベオグラードです。
 このゲームに勝ったチームが、ノックアウトステージ=決勝トーナメントに大きく前進します。
 一方で、再び引分が生まれるようなら、最終第6戦まで全く分からない展開、滅多に観られない大混戦となるのです。

 その可能性も十分に有ると感じます。

 AFC(アジアサッカー連盟)が主催する、アジアチャンピオンズリーグACL2018の決勝・第2戦が11月10日に行われ、鹿島アントラーズはペルセポリス(イラン)とアウェイで0-0の引分として、2戦合計2-0で優勝しました。
 敵地での「見事な引分」でした。

 J1リーグ最多優勝回数を誇るアントラーズですが、これまでACLでは不思議と良い成績を残すことが出来ませんでした。
 ジュビロ磐田や浦和レッズ、ガンバ大阪の優勝を横目に見て、アントラーズのプレーヤーやファンは、悔しい思いをしてきたことでしょう。

 しかし、今大会のアントラーズはとても「安定した戦い振り」を披露して、栄冠をものにしました。

 決勝トーナメントの勝ち上がりを観て行きましょう。

[ラウンド16]
・5月9日(カシマ) 鹿島3-1上海上港
・5月16日(上海) 上海上港2-1鹿島  2戦計4-3で鹿島の勝ち

[準々決勝]
・8月28日(カシマ) 鹿島2-0天津権健
・9月18日(天津) 鹿島3-0天津権健  2戦計5-0で鹿島の勝ち

[準決勝]
・10月3日(カシマ) 鹿島3-2水原三星
・10月24日(水原) 鹿島3-3水原三星  2戦計6-5で鹿島の勝ち

[決勝]
・10月3日(カシマ) 鹿島2-0ペルセポリス
・11月10日(アザディ) 鹿島0-0ペルセポリス  2戦計2-0で鹿島の勝ち

 準決勝の水原三星との対戦が、最も接戦でしたが、リードを許した後の「一気の連続ゴール」に、今大会に臨むアントラーズの気迫が溢れていましたし、何より現在のアントラーズの「得点力」を如何なく示しました。

 決勝のペルセポリスとの対戦では、第1戦のカシマスタジアムでのゲームが秀逸でした。
 こうした大会、こうしたゲームにおける「2-0」の勝利というのは、何か圧倒的な地力を感じさせたのです。「アウェイゴール」を許さなかったことが、鹿島にとっての「第2戦に向けての余裕」を醸成したことは、言うまでもありません。

 伝統的に「ノウハウを着々と蓄積して行くことが出来る」ところが、鹿島アントラーズというチームの強みでしょう。
 今回のACL優勝で、アントラーズは伝承されるノウハウとしての、「ACLの勝ち方」を身に付けた様に感じます。

 第32節・11月10日のセレッソ大阪戦は、終盤の失点で1-2と敗れましたが、並行して行われていたゲームで2位のサンフレッチェ広島が敗れたために、川崎フロンターレのJ12018の優勝が決まりました。
 フロンターレは2017年シーズンに続く「連覇」を達成したのです。

 なかなか「タイトルに手が届かないチーム」と言われ、実際のところカップ戦決勝も含め、何度も「このゲームで勝てばタイトル獲得」という試合に敗れ続けていたのですが、2017年のリーグ戦を制し、「連覇」となれば、その「安定した実力」は揺るぎないものと言ってよいのでしょう。
 2017年シーズンが「劇的な逆転優勝」であり、2018年は「2試合を残しての優勝」というのも、チーム力の向上と安定を明示しています。

 そもそも「J1の連覇」が至難の技であることは、連覇したチームが過去に4つしかないことでも分かります。
 ヴェルディ川崎が1993年と94年、鹿島アントラーズが2000年と01年および2007~9年の3連覇、横浜マリノスが2003年と04年、サンフレッチェ広島が2012年と13年の4チームが「連覇実現チーム」です。
 何度もJ1を制しているジュビロ磐田でも、連覇はしていないのです。

 2018年シーズンは開始直後からサンフレッチェが走り、シーズン半ばでは「もう優勝は決まり」と言われました。サンフレッチェの「戦い振り」が秀でていたのです。
 フロンターレとの勝点さも最大13点となりました。大差です。

 しかしフロンターレは、諦めることなく追い続け、サンフレッチェの「変調」もあって、一気に逆転し、そのまま押し切った印象です。

 優勝後のインタビューで「2019年は複数のタイトルを取りたい」という抱負を、多くのプレーヤーが挙げていました。

 「3連覇」と「初のカップ戦優勝」を成し遂げることで、自動的に「複数のタイトル獲得」となるわけですが、2018年シーズンの後半のプレーを観ると、十分に実現できそうだと感じます。

 長い間控えめだった?川崎フロンターレには、あまり遠慮せずに「黄金時代」を築いてほしいとも思うのです。

 10月27日から29日にかけて行われた、セリエA2018~19シーズンの第10節を終えて、ユベントスが「定位置」である首位に立っています。

① ユベントス 9勝1引分 勝点28
② インテル 7勝2敗1引分 勝点22・得失点差10
③ ナポリ 7勝2敗1引分 勝点22・得失点差8
④ ACミラン 5勝2敗3引分 勝点18・得失点差6
⑤ ラツィオ 6勝4敗 勝点18・得失点差1
⑥ フィオレンティーナ 4勝3敗3引分 勝点15

 という順位です。
 もはや独走状態と言っても良いかもしれません。

 今季のユーベの戦い振りにおける特徴は「接戦をものにする」というところでしょうか。

 リーグ緒戦はキェーヴォを相手に3-2、第3節パルマ戦は2-1、第4節サッスオロ戦も2-1、第10節エンポリ戦は1-0と「1点差ゲーム」をものにしています。

 この傾向はUEFA-CLにも観られ、10月23日のマンチェスター・ユナイテッドとの敵地オールドトラフォードにおけるゲームを、1-0で勝ち切っています。

 今季のユーベは「大量点」を挙げるゲームが少ないのです。
 
 「必要な得点を挙げて守り切る」というのはユーベの伝統であろうという見方もあると思いますが、今季はその傾向が一層はっきりしているように観えます。
 「本当に地力が高いチームの戦い方」を示現しているのです。

 今季のチーム力充実は、従来以上でしょう。

 例えば、第8節ウディネーゼ戦の先発メンバーを見てみましょう。

・FW クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル)、パウロ・ディバラ選手(アルゼンチン)、マリオ・マンジュキッチ選手(クロアチア)
・MF ロドリゴ・ベンタンクール選手(ウルグアイ)、ブレーズ・マテュイディ選手(フランス)、ミラレム・ピャニッチ選手(ボスニアヘルツェゴビナ)
・DF ジョルジュ・キエッリーニ選手、アレックス・サンドロ選手(ブラジル)、レオナルド・ボヌッチ選手、ファン・カンセロ選手(ポルトガル)
・GK ヴォイチェフ・シュチェスニー選手(ポーランド)

 かつてのユベントスは、イタリア人選手主体のチームで、特にDFやMFは「ユーベのメンバーが、そのままイタリア代表チームのメンバー」と言われていたものですが、国外の選手が多くなりました。
 キエッリーニ選手やボヌッチ選手といったスーパースターは健在ですが、イタリア人プレーヤーはこの2人だけ。
 
 FWにはクリロナ選手とマンジュキッチ選手という、現在世界を代表するプレーヤーに、アルゼンチンのディバラ選手と言うラインナップ。
 ユベントスも、次第にレアル・マドリードやFCバルセロナ、マンチェスター・シティに似てきているのでしょう。

 世界的なスター選手が揃った、今季のユーベですが、そのバランスも良いと感じます。
 特に、MF・DF・GKの守備のバランスは、とても良いのではないでしょうか。「攻撃のベースとなる守備」という、とても現代的な布陣だと思います。

 さて、「鳴り物入り」で、レアル・マドリードから今季移籍してきたクリスティアーノ・ロナウド選手ですが、開幕直後は「様子見」だったのでしょうか、第4節のサッスオロ戦で2ゴールを挙げて以降は本来の動きに戻った印象です。
 既に得点ランキングでも2位に浮上していますから、今後もゴールを量産して行ってくれることでしょう。

 UEFAチャンピオンズリーグ2018~19のグループリーグH組でも、ユーベは3戦3勝と悠々首位を走っています。

 一段と強さを増した感のあるユベントスが、今シーズンは「国内外のタイトルを独占」するかもしれません。

[第10節・10月27日・カンプノウ]
FCバルセロナ5-1レアルマドリード

 前半、バルセロナが2点を挙げてリードし、後半早々にレアルがマルセロ選手の得点で1点差に追い上げましたが、その後バルセロナが3点を加えて圧勝しました。
 ルイス・スアレス選手のハットトリックが強烈でした。

 これでレアルは、今季4勝4敗2引分の勝点14となって、9位に沈んでいます。
 
 「世界屈指のビッグクラブ・レアルマドリード程のチームでも」こんな惨状を呈するという現実に、少し驚いています。
 世界トップクラスのプレーヤーを世界中から集めて、レアルマドリードは創られています。それは20世紀の後半から一貫しています。従って「レアルはいつも強い」という感じなのです。

 そのチームが、第6節から「4敗1引分」というのですから、信じられないような成績でしょう。
・第6節・9月25日 セビージャ3-0レアルマドリード
・第7節・9月28日 アトレティコマドリード0-0レアルマドリード(引分)
・第8節・10月5日 アラベス1-0レアルマドリード
・第9節・10月19日 レバンテUD2-1レアルマドリード
・第10節・10月27日 バルセロナ5-1レアルマドリード

 レアルはこの5試合の間に、UEFAチャンピオンズリーグでも戦っています。
・UEFA-CL・GL 10月1日 CSKAモスクワ1-0レアルマドリード
・UEFA-CL・GL 10月22日 レアルマドリード2-1ヴィクトリア・プルゼン

 以上の7ゲームで、1勝5敗1引分というのが、レアルの成績となります。

 世界屈指のビッグクラブであり、世界中に居る数多くのファン、「レアルマドリードこそ世界一のクラブ」と信じているファン、にとっては「耐えられない成績」とも言えそうです。
 特に「エル・クラシコ」における大敗は、こうした一連の事態の象徴的な出来事になっていると思います。

 当然のように、フレン・ロペテギ監督への風当たりも強くなりました。
 エル・クラシコの大敗後、地元紙の「マルカ」は「ロペテギ監督の解任、後任にはアントニオ・コンテ氏が有力」と報じ、続いて29日、クラブから「解任」が発表されたのです。

 今春、スペイン代表監督とレアルマドリード監督の間で揺れ動き、ワールドカップ2018開幕直前にスペイン代表監督を解任されてしまったロペテギ監督は、レアルでも僅か4ヵ月間で解任されてしまったのです。

 「レアルマドリード程のクラブでもこうなるのか」と改めて感じます。

 チームスポーツは、一度歯車が狂い出すと、容易には止められないことを如実に示す事象なのでしょう。
[9月6日・フースバルアレーナミュンヘン]
フランス0-0ドイツ

[10月13日・アムステルダムアレナ]
オランダ3-0ドイツ

[10月16日・スタッドドフランス]
フランス2-1ドイツ

 第1回UEFAネーションズリーグのグループリーグも半ばを過ぎました。
 リーグA・グループ1も、全6ゲームの内4ゲームを終えたのです。

 ここまで、フランスチームが2勝1引分で首位、オランダチームが1勝1敗で続き、ドイツチームが2敗1引分で3番手となっています。
 
 緒戦ホームでフランスと引分けたドイツでしたが、第2戦はアウェイでオランダに完敗。第3戦もアウェイでフランスに逆転負けを喫しました。

 ドイツ代表チームが「連敗」するのは、2000年以来18年振りと報じられています。
 
 ワールドカップ2018大会前は、優勝争いの本命と見られていたドイツチームが、すっかり「勝ち方を忘れた」状態になっているのです。

 これは、とても不思議な状態に観えます。

 というのは、2016年9月から2017年10月にかけて行われた、ワールドカップ2018欧州予選のグループCにおいて、ドイツチームは10戦10勝という圧倒的な強さで、予選突破を果たしています。
 この頃のドイツチームは、まさに世界最強の名を欲しい儘にしていました。

 グループCの10ゲームでは、得点43・失点4という、1試合4点強の凄まじい得点力と、失点は2ゲームで1点以下という強力な守備力で、「全く隙の無いチーム」と称されていたのです。
 イタリアチームやオランダチームが敗退した、とても熾烈な予選の中で、ドイツチームは「全参加チーム中唯一の10戦全勝チーム」だったのですから、本大会の優勝候補筆頭に挙げられたのも、無理もないというか自然なことでした。

 1年前まで「負けることを知らなかった」チームが、1年も経たないうちに、「勝ち方を忘れた」というのですから、摩訶不思議なことだと感じます。

 もちろん、ワールドカップ2018で初めてと言って良い「グループリーグGL敗退」を経験したことは、ドイツチームにとっては衝撃であったことでしょう。
 そのショックが尾を引いているという見方は、妥当なものだと思います。

 とはいえ、ではワールドカップ2018欧州予選から、ワールドカップ2018本大会までの間に、ドイツチームに何があったのか、ということになってしまい、謎は全く解明されていないのです。

 ドイツ代表チームが、チーム史上屈指の「苦境」に立っていることは間違いないのでしょう。

 あのゲーリー・リネカー選手(イングランド代表として48ゴールを挙げた世界的なフォワードFWプレーヤー、Jリーグ名古屋グランパスエイトにも一時期所属)が、「フットボールとは、22人がボールを奪い合い、最後はドイツが勝つスポーツ」という有名な言葉を残しています。

 「安定した強さ」において他の追随を許さないドイツチームが、「信じられないような迷走」をしているのですから、サッカーというのは難しいスポーツなのです。
 10月5日から7日の第7節を終えて、ブンデスリーガ2018~19の「景色」が観えてきました。
 最近の数シーズンとは、相当に異なる「景色」です。

 順位は、
・1位 ボルシア・ドルトムント 5勝2引分・勝点17・得失点差17
・2位 RBライプツィヒ 4勝1敗2引分・勝点14・得失点差7
・3位 ボルシア・メンヘングラートバッハ 4勝1敗2引分・勝点14・得失点差6
・4位 ヴェルダー・ブレーメン 4勝1敗2引分・勝点14・得失点差5・得点13
・5位 ヘルタBSC 4勝1敗2引分・勝点14・得失点差5・得点12
・6位 バイエルン・ミュンヘン 4勝2敗1引分・勝点13・得失点差4

 2012~13年シーズンから「6連覇中」のバイエルンが、第7節を終えて6位に沈んでいるのは、近時のブンデスリーガにおいては「異変」でしょう。

 バイエルンは、第1節から4節までは連勝し、「いつものようなシーズン」を送っているように観えました。
 ところが、第5節でFCアウグスブルグと1-1で引分けると、第6節のヘルタBSCに0-2で完敗し、第7節もメンヘングラートバッハに0-3で良いところ無く敗れたのです。
 まさに「変調」です。

 カップ戦やチャンピオンズリーグなどへの対応の為に、メンバーを落として臨んだのかといえば、そんなことはなく、第7節もほぼベストメンバーでした。
 レヴァンドフスキ選手、トーマス・ミュラー選手、アリエン・ロッベン選手、ハメス・ロドリゲス選手、ディエゴ・アルカンタラ選手らを揃えた攻撃陣と、マヌエル・マイアー選手やマッツ・フンメルス選手、ヨシュア・キミヒ選手らを並べた守備陣を持ってして、メンヘングラートバッハに0-3負けというのは、とても違和感が有ります。
 第4節・9月22日から第5節・9月25日の間、この3日間に、「バイエルン・ミュンヘンに何が起こった」のでしょうか。

 一方、首位に立っているドルトムントは「得点力が際立ち」ます。
 第5節の1FCニュルンベルク戦は7-0、第6節のバイヤー・レバークーゼン戦は4-2、第7節のFCアウグスブルク戦は4-3と、「直近3ゲームで15得点」です。アウグスブルク戦ではパコ・アルカセル選手(スペイン)がハットトリック、アルカセル選手はレバークーゼン戦でも2得点と調子を上げています。そして、現時点でリーグ得点王争いのトップに立っているのです。

 2番手のRBライプツィヒから5番手のヘルタBSCまで4チームが勝点14で並び、その下にバイエルンが居るという、近年稀に見る「大混戦」となっているブンデスリーガ。

 久しぶり?の激しい優勝争いが観られそうです。
 10月5日から7日にかけて行われた第8節を終えて、今季プレミアリーグは稀に見る「大接戦」となっています。

[第8節を終えての順位表]
・1位 マンチェスター・シティ 6勝2引分・勝点20・得失点差18
・2位 チェルシー 6勝2引分・勝点20・得失点差13
・3位 リバプール 6勝2引分・勝点20・得失点差12
・4位 アーセナル 6勝2敗・勝点18・得失点差9
・5位 トッテナム・ホットスパー 6勝2敗・勝点18・得失点差8

 8ゲームを終えて6勝が5チーム、その5チームがいずれもビッグクラブにして優勝候補なのですから、今季のプレミアは「強豪チームによる激しい競り合い」という図式です。

 緒戦・第1節でアーセナルを相手にアウェイで2-0と好スタートを切ったシティは、その後も安定したゲームを続け、第8節ではリバプールと0-0で引分けました。
 接戦の中でも、やはり「本命」という感じがします。

 2番手のチェルシーは、第2節でアーセナルに3-2と競り勝ち、第7節ではリバプールと1-1で引分けました。ワールドカップでも大活躍したエデン・アザール選手が7得点で、得点王争いのトップに立っているのは頼もしい限り。
 
 3番手のリバプールは、第5節でスパーズを2-1で破りました。サディオ・マネ選手(セルビア)、モハメド・サラー選手(エジプト)、ダニエル・スターリッジ選手を擁する攻撃陣が、徐々に調子を上げている感じがします。

 4番手のアーセナルは、第1節と2節を、シティとチェルシーに連敗という厳しいスタートを切りましたが、その後は6連勝。ピエール・エメリク・オーバメヤン選手(ガボン)やメスト・エジル選手らを擁する攻撃陣に期待がかかります。

 5番手のスパーズは、第4節でワトフォードに1-2で手痛い敗戦を喫し、第5節でリバプールに敗れ連敗となりましたが、それ以外はキッチリと勝ち切っています。序盤の段階で「もし」は無いのでしょうが、もしワトフォードに勝っていれば、首位に立っていたのです。
 ワールドカップ2018でも大活躍したハリー・ケイン選手を中心とした攻撃は迫力十分です。

 「ビッグクラブ同士による潰し合い」となっているプレミア2018~19は、眼が離せない展開となって来ました。

[国際親善試合・10月16日・埼玉スタジアム2002]
日本4-3ウルグアイ

 森保ジャパンが、相手ゴール前でのスピード十分な攻撃で4点を挙げて、ウルグアイチームとの競り合いを制しました。

① きびきびした動き

 このゲームに勝利したこと、世界ランキング5位のチームに勝利したことは、もちろん大きな成果ですが、何より良かったのは「日本チームの動き、特に攻撃時の動きが良かったこと」ではないかと考えます。

 高いレベルで、これだけ動くことが出来れば、日本チームは十分に世界と互して戦って行くことが出来るでしょう。

 こういう「生き生きとしたプレー」が、日本代表チームに求められていたものだと感じます。

② ドリブルと動き出し

 ウルグアイのペナルティーエリア付近で、日本チームは効果的なドリブルを繰り出し、相手ディフェンダーの裏側に鋭く飛び出しました。
 中島選手や堂安選手が、縦横無尽に動き回ったのです。

 世界屈指のストライカーを持たないチームとして、世界トップクラスのチームと戦って行く上で、最も求められる動きが出来ていたと思います。
 スピード・俊敏性共に十分なプレーの連続は、これからの日本チームの「あるべきプレー」を示現していました。

③ 相手ゴールキーパーGKのクリアボールを押し込むプレー

 森保ジャパン2点目の大迫選手のシュートと4点目の中島選手のシュートは、相手GKムスレラ選手の好クリアのボールを叩き込んだものでした。

 これまでの日本代表チームに求められていながら、なかなか出来なかったプレー・ゴールを、このゲームでは2度も実現して魅せたのです。相手が世界屈指の守備力と世界屈指のGKを誇るウルグアイ代表チームだったのですから、喜びも一塩。

 2点共に、ペナルティーエリア付近からの威力十分なシュートも素晴らしいものでしたし、そのクリアボールへの反応というか、飛び出しの俊敏性とボールの「将来位置の予測」の的確さは、見事なものでした。

 日本代表チームによる「こういうゴール」を長い間渇望していたのです。

 日韓ワールドカップ2002の決勝、ドイツVSブラジル戦における、リバウド選手のシュートを、ドイツGKカーン選手が弾き、こぼれたボールをロナウド選手が蹴り込んだプレーは、とても有名なプレーであり、あの大会のワールドカップの行方を決めたプレーでしたが、世界トップクラスのゲームでは、こうしたゴールがとても大切なのです。
 
 国際親善試合とはいえ、このゲームにおける森保ジャパンのプレーは、とても気持ちの良いものでした。

 この「動き」さえあれば、我らがサムライブルーは、世界のどのチームと戦っても「試合になる」と感じます。
 ヨーロッパNO.1クラブチームを決める、UEFA(欧州サッカー連盟)チャンピオンズリーグCLの2018~19年シーズンが、9月18日に開幕しました。

 「64回目」(1955年開始)のヨーロッパNO.1チームを決める大会であり、UEFA-CLとしては「第27回」の開催となります。

 21世紀においては、ヨーロッパNO.1クラブチーム=世界NO.1という図式ですので、実質的にはクラブチーム世界一を決める大会です。

 今季も、出場32チームを、4チームずつA~Hの8グループに分けて、各グループの上位2チームが決勝トーナメントに進出するという、いつも通りの形で争われます。

[グループA]
・9月18日 ボルシア・ドルトムント1-0クラブ・ブルージュ
・9月18日 アトレティコ・マドリード2-1ASモナコ

 グループAは以上の4チーム。
 リーガ・エスパニョーラ3強の一角アトレティコがきっちりと緒戦をものにしました。
 ドイツ・ブンデスリーガのボルシアもブルージュを破りました。共にアウェイでの勝利です。
 クラブ・ブルージュはベルギーの名門、UEFA-CLの前身の大会であるUEFAチャンピオンズカップの1977~78年シーズンで決勝に進出したことがある古豪です。(ベルギーのクラブチームで唯一の実績)
 グループAは、アトレティコとボルシアを中心とした戦いになりそうですが、ASモナコ、クラブ・ブルージュも十分に戦えると思います。

[グループB]
・9月18日 FCバルセロナ4-0PSVアイントホーフェン
・9月18日 インテルナツィオナーレ・ミラノ2-1トッテナム・ホットスパー

 グループBは以上の4チーム
 バルセロナとインテルが緒戦を制しました。バルセロナはホーム・カンプノウで、メッシ選手がハットトリックを決めて圧勝しました。インテルもホームのジュゼッペ・メアッツァスタジアムでスパーズを振り切りました。
 グループBは、バルセロナとインテルとスパーズの3チームの争いに、PSVがどこまで食い下がるかが見所でしょう。

[グループC]
・9月18日 リバプール3-2パリ・サンジェルマン
・9月18日 レッドスター・ベオグラード0-0ナポリ

 グループCは以上の4チーム。
 首位を争うであろう2チームの対戦はリバプールがホームでPSGを破りました。PSGはムニエ選手とエムバペ選手がゴールを挙げて、2度追いつきましたが、リバプールはインジュリータイムにフィルミーノ選手が決勝点を挙げ、振り切りました。
 PSGでは、ネイマール選手とカバーニ選手も先発しました。
 
 グループCは、この2チームを中心とした戦いになりそうです。

[グループD]
・9月18日 ガラタサライ3-0ロコモティヴ・モスクワ
・9月18日 FCポルト1-1シャルケ04

 グループDは以上の4チーム。
 トルコのガラタサライがホームで快勝し、ポルトとシャルケは引分けました。

 大混戦となりそうなグループDですが、長友選手が所属し、このゲームにも先発しているガラタサライに期待します。

[グループE]
・9月19日 アヤックス3-0AEKアテネ
・9月19日 バイエルン・ミュンヘン2-0ベンフィカ

 グループEは以上の4チーム。
 アヤックスはホームで快勝。バイエルンはアウェイの緒戦をしっかりとものにしました。
 ワールドカップ2018では調子が上がらなかった感のあるレバンドフスキ選手ですが、ブンデスリーガ2018~19で良いスタートを切り、このゲームでも先制ゴールを挙げています。

 グループEはバイエルンが首位通過候補、2位争いはアヤックスとベンフィカの争いでしょうか。

[グループF]
・9月19日 シャフタル・ドネツク2-2ホッフェンハイム
・9月19日 オリンピック・リヨン2-1マンチェスター・シティ

 グループFは以上の4チーム。
 ドネツクとホッフェンハイムはドロー、リヨンがアウェイでシティを破りました。リヨンはコルネ選手のゴールで先制し前半を2-0とリードすると、後半のシティの反撃をベルナルド・シウバ選手の1ゴールに抑えて、初戦を快勝しました。

 グループFの首位通過候補であり、スター軍団でもあるシティがホームで敗れましたので、リーグ戦として面白くなりましたが、やはりシティが1枚上だと思います。2番手争いは大混戦でしょう。

[グループG]
・9月19日 レアル・マドリード3-0ASローマ
・9月19日 ヴィクトリア・ブルゼニ2-2CSKAモスクワ

 グループGは以上の4チーム。
 レアルはASローマに快勝し、ブルゼニとCSKAモスクワは引分けました。
 クリスティアーノ・ロナウド選手が抜けたレアルですが、イスコ選手やガレス・ベイル選手が得点して、相変わらずの強さを魅せました。

 首位通過はレアルでしょうし、2番手もローマが有力だと思います。
 個人的には、チェコのブルゼニの活躍に注目しています。

[グループH]
・9月19日 マンチェスター・ユナイテッド3-0BSCヤングボーイズ
・9月19日 ユベントス2-0バレンシアCF

 グループHは以上の4チーム。
 マンUはヤングボーイズに快勝し、ユーベはバレンシアを破りました。
 前半29分にクリスティアーノ・ロナウド選手がレッドカード退場(CLに150試合以上出場しているクリロナ選手にとって初めてのレッドカードでした。不可解な判定との評もあります)して、アウェイのユーベとしては苦しい試合となりましたが、ミラレム・ピャニッチ選手(ボスニア・ヘルツェゴビナ)の2コールでバレンシアを押し切りました。

 グループHは、ユベントスとマンUの勝ち抜けが有力視されますが、バレンシアにも十分チャンスがあると思います。

 UEFA-CL2018~19のグループリーグ緒戦の様子を、ざっと見てきました。
 
 今季から出場チームの選定方法が少し変更になっていますが、相変わらずの「豪華絢爛」な大会となっています。

 レアル・マドリード、FCバルセロナ、バイエルン・ミュンヘンの「クラブ3強」の戦い振り、イングランド・プレミアリーグ勢の巻き返し、決勝戦の会場となるエスタディオ・メトロポリターノをホームスタジアムとするアトレティコ・マドリードの決勝進出、等々、いつものように見所満載の大会です。

 チャンピオンズリーグは、世界トップクラスのプレーヤーが集う、「世界一華麗なプレーが飛び出す大会」だと思います。

 今シーズンも大いに楽しませていただきましょう。

 8月30日、2017~18年シーズンの欧州最優秀選手賞の授賞式がモナコで開催され、ルカ・モドリッチ選手(32歳)が、クリスティアーノ・ロナウド選手、モハメド・サラー選手を抑えて、受賞しました。

 クリスティアーノ・ロナウド選手が2013~14年シーズン、2015~16年シーズン、2016~17年シーズンと3度受賞し、リオネル・メッシ選手が2014~15年シーズンで受賞していた本賞ですが、久し振りに、この2人以外のプレーヤーが選出されたことになります。

 モドリッチ選手の2017~18年シーズンの活躍は「完璧」なもので、所属クラブのレアル・マドリードでUEFAチャンピオンズリーグに優勝(3連覇)、そしてFIFAワールドカップで母国クロアチアチームを準優勝に導きました。
 UEFA-CL2017~18においても、ワールドカップ2018においても、何よりそのプレー振りが素晴らしいの一語でした。

 「ワールドカップが開催される年には、ワールドカップで活躍したプレーヤーが欧州最優秀選手に選出されるのが望ましい」と考える、UEFA(欧州サッカー連盟)のミシェル・プラティニ会長も満足しているのではないでしょうか。

 クロアチアリーグ1部のディナモ・ザグレブでプロプレーヤーとしてのキャリアをスタートしたモドリッチ選手は、その後イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーで4シーズンに渡って大活躍、6年前にリーガ・エスパニョーラのレアル・マドリードに移籍し、今季キャリア最高のシーズンを迎えたのです。

 ワールドカップ2018ロシア大会のMVPにも選出されているモドリッチ選手が、欧州年間最優秀選手にも輝きましたから、9月24日に発表されるFIFA年間最優秀選手(FIFAバロンドール)の最有力候補となったことも間違いないでしょう。

 過去10シーズン、FIFA年間最優秀選手はメッシ選手とクリロナ選手が5度ずつ分け合ってきたのですが、久し振りに「新しい名前」がコールされることになりそうです。

 ドイツ・ブンデスリーガの2018~19年シーズンは、8月24日に開幕し、9月2日までに第2節を終えました。

 第2節を終えての順位は下記の通りです。
・1位 バイエルン・ミュンヘン 勝点6、得失点差5
・2位 ヴォルフスブルグ 勝点6、得失点差3、得点5
・3位 ヘルタBSC 勝点6、得失点差3、得点3
・4位 ボルシア・ドルトムント 勝点4、得失点差3
・5位 ボルシア・メンヘングラードバッハ 勝点4、得失点差2
・6位 ヴェルダー・ブレーメン 勝点4、得失点差1、得点3
・6位タイ アウグスブルク 勝点4、得失点差1、得点3

 まだ第2節を終わった=2試合を消化したばかり、にもかかわらず、「常勝軍団」バイエルンが首位に立っています。
 もちろん、2連勝=勝点6のチームは3つあるのですが、得失点差や得点という基準により、しっかりと順位が付いているのです。

 先日、イングランド・プレミアリーグの第2節終了時点の順位についても書きましたが、ブンデスリーガの方も、まるでシーズン終盤の様な順位になっているのは、ある意味では驚きでしょう。

 以前にも書きましたように「得失点は正直」なのです。
 また、サッカー競技のリーグ戦における「順位を決めるための諸ルール」は、良く考えられている上に、歴史と伝統に裏打ちされたものだと、改めて感じます。

 「いつものように」首位を走るバイエルン・ミュンヘンの開幕2試合の内容は「圧巻」です。

 8月24日、今シーズンのリーグ開幕戦は、ホッフェンハイムを3-1で下しました。
 この3ゴールは、トーマス・ミュラー選手、ロベルト・レバンドフスキ選手、アリエン・ロッベン選手が1ゴールずつを挙げたものです。

 9月1日の第2節の試合は、シュツットガルトを3-0で下しました。
 この3ゴールは、レオン・ゴレツカ選手、レバンドフスキ選手、ミュラー選手が挙げています。

 シーズン前には、「バイエルンに新戦力無し」といった報道がなされ、今季の戦いへの不安が囁かれましたが、始まってみれば、世界を代表するストライカー達が「いつものように」活躍しているのです。
 何だか凄い感じがします。

 それにしても、いかに「常勝軍団」とはいえ、2012~13年シーズンから6連覇中のバイエルンが、今季も独走することになれば、「面白くない」というファンの声が強まりそうな気もします。

 他のチームの奮起に期待したいところです。
[9月6日・リーグAグループ1]
フランス1-1ドイツ

[9月9日・リーグAグループ2]
スイス6-0アイスランド

[9月7日・リーグAグループ3]
イタリア1-1ポーランド

[9月9日・リーグAグループ4]
スペイン2-1イングランド

 UEFA(欧州サッカー連盟)肝いりの「新」大会として、第1回ネーションズリーグが開幕しました。
 UEFA加盟の全55か国の代表チームが参加し、55チームをA~Dの4つのリーグに分け、各リーグでは3~4チームでグループ分けされて、リーグ戦で戦うという形式。
 リーグ分け、グループ分けの基準は、抽選日(今回であれば2018年1月24日)のFIFA世界ランキングが使用されます。

 ワールドカップが終了した後、これまではしばらくの間「国際親善試合」が行われて、各代表チームの力量などを判断してきたのですが、UEFAとしては「より真剣なゲーム」を指向して、こうした新たな大会を創設したのでしょう。

 ワールドカップ終了早々に、欧州選手権では無いが、欧州全ナショナルチームが参加する大会を構築するというのは、随分と思い切った企画です。
 この大会、UEFAネーションズリーグの位置付け、ワールドカップやユーロとの関係は、今後徐々に固まって行くことになるのでしょうが、ワールドカップで好成績を残し、今後も世界トップクラスのチームとして当面は戦って行こうとするチーム、或いはワールドカップで不本意な成績に止まったり、ワールドカップに出場することすら叶わなかったチームにとっては、新生チームを創っていかなければならないわけで、その為にこの大会での貴重な「ナショナルチーム同士の本気度の高いゲーム」を、どのように活用して行くのかは、とても興味深いところです。

 最上位リーグ=リーグAの各グループの緒戦の結果を頭書しました。
 ホーム&アウェイ方式で行われるリーグ戦の緒戦です。

 リーグAは各グループ3チームで構成され、リーグ戦でトップとなった4チームが、2019年6月に行われるトーナメント戦に進出し、リーグAの優勝を競うこととなります。
 リーグB、C、Dも同様です。

 そして、凄いところは、各リーグの優勝4チームが、ユーロ2020の出場権を獲得する所でしょう。リーグA~Dの優勝4チームは、ユーロの予選に出場する必要が無いのです。
 これは、特にB、C、Dに入っている各チーム、もっと言えばC、Dという「比較的ランキング下位」のチームにとっては、とても大きな「賞品」でしょう。
 結果として、ネーションズリーグへの参加は、UEFA所属の多くのチームにとっては、ウェルカムなことであろうと感じます。

 さて、リーグAグループ1の緒戦は、フランスチームとドイツチームが0-0で引分けました。グループ1のもうひとつのチームはオランダです。
 ワールドカップ2018の優勝チーム・フランスと、ワールドカップ2014で優勝したものの、2018年大会では「よもやのグループリーグ敗退」を喫したドイツチーム、そして2018年大会は予選で敗退したオランダチームという、とても興味深い組合せとなりました。

 ワールドカップ2018ロシア大会の準優勝チームであるクロアチアはというと、グループ4に入り、スペイン、イングランドと同組みです。
 ワールドカップ2018で決勝トーナメントに駒を進めた3チームが同組みですから、1位勝ち抜けに向けて厳しい戦いが続きそうです。

 ワールドカップ2018で3位となったベルギーチームはグループ2に入りました。
 スイス、アイスランドの両チームと同組です。相変わらずの攻撃サッカーを魅せてくれることでしょう。

 ワールドカップ2018では、よもやの予選敗退だった強豪イタリアチームはグループ3に入り、ポーランド、ポルトガルと同組みです。
 新生アズーリの戦い振りから眼が離せません。

 「第1回」UEFAネーションズリーグが幕を開けました。
 今後のこの大会の方向性と価値を決める、大切な大会が始まったのです。
[8月31日・決勝]
日本1-0中国

 後半45分、つまり試合終了寸前に、なでしこジャパンが魅せた攻撃は、見事というか、素晴らしいプレーで、「信じられない」ほどのハイレベルなものでした。

 岩渕選手から、右サイドの中島選手に長いパスが通り、中島選手が右サイドを突進、中央に走り込んできた菅澤選手にセンタリング、これを菅澤選手が頭で押し込みました。

 中島選手のセンタリングも相当長いものでしたが、これがドンピシャ。
 菅澤選手としても、遠くに居る中島選手からのパスを綺麗に合わせて、相手ゴールキーパーがセーブし難いと言われる、ゴール前でワンバウンドするシュートにして叩き込んだのです。

 筋力面で男子より劣ると言われる女子サッカーにおいて、これだけ長いパスを繋いで、難しいシュートを決めたのです。アジア大会の女子サッカー史上に刻まれるゴールであったと感じます。

 このゲームは、開始直後から中国チームのプレスが高い位置から続き、日本チームは相手側のピッチに入ることさえ難しいという展開となりました。
 結果として、なでしこジャパンは「自陣で横パスを繋ぐ」プレーが多くなりました。
 その結果として、ポゼッションでは6割:4割と中国チームを圧倒したのです。
 当然ながら、あまり意味の無いポゼッションの優位でした。

 中国チームは日本陣内から日本チームのボールを奪い、ショートカウンターでペナルティエリア周辺に殺到、何度も好機を創出して、シュートも数多く放ちました。
 
 「シュートを打ってゴールを挙げるのがサッカー」ですから、その意味では、中国チームが日本チームを圧倒し続けたゲームでしょう。
 スピードと局面局面での運動量で勝ったのです。

 日本チームは、中国陣内にほとんど入ることが出来ず、高い位置でボールを奪われ、中国チームの攻撃に会って、これを何とか凌ぎ、ゴールキーパーGKから配給されるボールを持ってハーフラインに到達しようとして自陣でパスを繋ぐものの、ハーフライン手前で中国チームにボールを奪われ、攻撃を受ける、という展開が続き、日本チームのポゼッションばかりが高くなるゲームとなってしまったのです。

 一方で、なでしこ守備陣はとても良く守りました。
 最後の最後で、中国チーム攻撃陣に仕事をさせなかったのです。
 シュートのコースも、良く消し続けました。
 「堅守」という面では、世代交代中のなでしこジャパンにとって収穫の多いゲームだったのでしょう。

 こうした「苦しい展開」の中で、ほとんど唯一のチャンスを得点に結び付け、勝利を捥ぎ取るというのは、「なでしこの伝統的な戦い方」であろうと思います。

 澤選手や宮間選手が居た頃のなでしこも、例えばアメリカチームを相手に、こうした「苦しい展開」のゲームを戦い、そして時には、勝利を収めてきたのです。

 後半45分に、中島選手が右サイドを駆け上がった時、「これはゴールに結びつくかもしれない」という予感めいたものがよぎったのは、これまで沢山のなでしこのゲームを観てきたからかもしれません。

 そして大きなセンタリングを菅澤選手が頭で合わせた時、「なでしこ伝統のゴール」が生まれたのです。

 本当に不思議なことですが、「なでしこ」にはそういう力が有ります。
 その力は、脈々と受け継がれているのです。

 準々決勝で北朝鮮チームを2-1、準決勝で韓国チームを2-1、決勝で中国を1-0と、決勝トーナメント3試合を全て1点差で勝ち抜き、金メダルを獲得しました。
 
 表彰式、なでしこジャパンメンバーの笑顔がピッチに輝きました。

[8月24日・決勝・バンヌ(フランス)]
日本3-1スペイン

 なでしこジャパンが、決勝でスペイン代表チームに快勝しました。

 前半38分に宮沢選手が先制ゴールを挙げると、後半12分に宝田選手が追加点、後半20分に長野選手が3点目を挙げて3-0とリードし、スペインの反撃をアンドゥハル選手の1点に抑えて押し切りました。

 U-20女子日本代表チームにとっては、6度目の出場で初の栄冠でした。

 今大会の勝ち上がりを観てみましょう。

[グループリーグC組]
・8月6日 日本1-0アメリカ
・8月9日 スペイン1-0日本
・8月13日 日本6-0パラグアイ

[準々決勝]
・8月17日 日本3-1ドイツ

[準決勝]
・8月20日 日本2-0イングランド

 グループリーグGLはとても厳しい組=「死の組」に入ってしまいました。
 大会前に組合せを見た時には、今回も相当難しいと感じました。

 U-20なでしこチームの帰趨を決める緒戦で、なでしこは見事にアメリカチームに勝ちました。これで今大会の「道が開けた」と思います。
 GL第2戦はスペインに敗れましたので、「死の組」のなでしこに求められたのは「アメリカかスペインのどちらかに勝つ」ことだったのでしょう。

 決勝トーナメントTに入ってからは、自分達のサッカーを繰り広げました。

 ドイツチーム、イングランドチームに快勝して、決勝ではGLで敗れたスペインチームを破りました。
 GL同様にポゼッションはスペインが圧倒しましたが、局面ごとの組み立てとスピードで、なでしこが勝りました。

 決勝Tでは得点力が向上し、「ひとつ壁を破った」かのような、見事な戦い振りでした。
 
 これで「なでしこ」は、各世代のワールドカップに優勝したことに成ります。

① 2011年 フル代表ワールドカップ
② 2014年 U-17代表ワールドカップ
③ 2018年 U-20打表ワールドカップ

 残るは、女子サッカーの最高峰「オリンピック金メダル」です。

 このところ国際大会で苦しい戦いが続いている「フル代表なでしこ」にとっても、今回のU-20チームの健闘は、大きなパワーとなったことでしょう。

 U-20チームからフル代表チームに加わる選手も居るでしょうし、何より「U-20の戦術・戦法」が、なでしこジャパンの財産になると思います。
 8月10日に開幕した、2018~19年のプレミアリーグは、8月20日までに「第2節」を終えました。各チームが2試合を消化したのです。
 全38節の内の2節を終えたばかりなのですが、その順位がとても興味深いものとなっています。

第1位 マンチェスター・シティ 2勝・勝点6・得失点差7
第2位 リバプール 2勝・勝点6・得失点差6
第3位 チェルシー 2勝・勝点6・得失点差4・総得点6
第4位 ワトフォード 2勝・勝点6・得失点差4・総得点5
第5位 トッテナム・ホットスパー 2勝・勝点6・得失点差3・総得点5
第6位 AFCボーンマウス 2勝・勝点6・得失点差3・総得点4

第9位 マンチェスター・ユナイテッド 1勝1敗・勝点3

第17位 アーセナル 2敗・勝点0

 まだ2試合ですから、2連勝のチームが6つ、当然ながらいずれも勝点6です。
 とはいえ、キッチリと順位が付いていて、「タイ」は在りません。
 たった2試合でも、勝点・得失点差・総得点といった構成要素によって、明確な順位が付くというのは、ある意味では凄いことでしょう。
 サッカー競技の歴史に裏打ちされた「リーグ戦における順位決定基準」は、しっかりと機能しているのです。

 そして、一見して「概ね今シーズンの順位」が示されていると判断するのは、気が早すぎるでしょうか。

 以前の記事にも書きましたが、サッカーにおける「得失点は正直」に各チームの実力を表すのです。
 たとえ、たったの2試合でも、今シーズンに臨む各チームの実力が現れている結果だと感じます。

 プレミアリーグは今季も、シティを中心とした優勝争いが展開され、シティに食い下がるのはリバプールとチェルシーであろうこと、次の挑戦者候補としてはスパーズとワトフォードが続くのでしょう。
 ロベルト・ペレイラ選手(アルゼンチン)を、地元イングランド選手がフォローする形の今季のワトフォードは、相当強いのではないかと感じます。

 一方で、早々にブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンに2-3で完敗したユナイテッドは、早速守備力不足を露呈したと言われても仕方がないところです。ロメル・ルカク選手とポール・ポグバ選手という、ワールドカップ2018で大活躍を魅せたプレーヤーが1点ずつを挙げながらの敗戦は残念至極でしょう。守備陣の早急な立て直しが期待されます。

 また、2敗という散々なスタートを切ったアーセナルは、しかし、相手がシティとチェルシーでしたので、少し救いはあるのでしょうが、いずれにしても、「振り向けば降格圏の18位」というのは、ビッグクラブとしては気持が悪いことでしょう。
 こちらも第3節以降の巻き返しに期待です。

 第2節を終わったばかりの段階で、「今季の姿を観るようだ」と書くのは、もちろん乱暴なことでしょう。今後、順位は大きく変動するのかもしれません。
 とはいえ、これ程見事に「全38節の結果を凝縮したような第2節までの結果」を眼前に示されると、色々と考えさせられてしまうのです。
 少し前の話になりますが、恒例となっている元ブラジル代表フォワードのロナウド氏が選ぶ「世界ベストイレブン」の2018年版が、ワールドカップ2018ロシア大会開催を控えて公開され、話題となりました。

[ロナウドのベストイレブン2018]
・ゴールキーパーGK ブフォン選手(イタリア)
・ディフェンダーDF カンナバーロ選手(イタリア)、マルディーニ選手(イタリア)
           カフー選手(ブラジル)、ロベルト・カルロス選手(ブラジル)
・ミッドフィールダーMF ジダン選手(フランス)、ピルロ選手(イタリア)
             マラドーナ選手(アルゼンチン)、メッシ選手(アルゼンチン)
・フォワードFW ペレ選手(ブラジル)、ロナウド選手(ブラジル)

 相当「腹に落ちる」ベストイレブンです。
 
 華麗な攻撃ならば「セレソン」のブラジル。そのブラジルからペレ選手とロナウド選手のツートップ、サイドバックにカフー選手(ワールドカップ3度出場・2度優勝・1度準優勝)と、レアル・マドリードなどで強烈なフリーキックで鳴らしたロベルト・カルロス選手(ワールドカップ優勝1度、準優勝1度)。

 堅守ならば「アズーリ」のイタリア。そのイタリアからブフォン選手とカンナバーロ選手、マルディーニ選手(ワールドカップ4度出場。本来は左サイドバック)のGKとセンターバック陣、加えて「ザ・司令塔」のピルロ選手。(ブフォン選手、カンナバーロ選手、ピルロ選手は2006年ワールドカップ優勝メンバー)

 MFの右にマラドーナ選手、左にメッシ選手のアルゼンチン勢。
 そして、「魔術師」ジダン選手が締めるという布陣。

 ロナウド選手と「同時代の輝く星」を主体に、過去と未来から、唯一無二のプレーヤーを加えた形となっています。

20世紀、21世紀を問わずの「ベストイレブン」ですから、当然のことながら、「選出されるべきプレーヤーが漏れる」ことがある訳ですが、今回はクリスティアーノ・ロナウド選手が選ばれなかったことが、評判です。

 所謂「有名選手」となれば、どうしても得点に絡むプレーヤーが多くなるのが道理。一方で各ポジションの数には限りがあります(当たり前のことですが)から、結果として、FWやMFのスタープレーヤーが選から漏れることになるのです。

 頭書のベストイレブンを観ても、FWの「神様」ペレ選手は「誰が見ても」選ばれるのでしょうが、ロナウド選手のところに、ヨハン・クライフ選手(近代サッカーの申し子、空飛ぶオランダ人)やゲルト・ミュラー選手(ドイツ、ワールドカップ得点3位・14得点)、ミロスラフ・クローゼ選手(ドイツ、ワールドカップ得点王・16得点)らが選出されても、何の不思議もない訳で、バロンドール5度受賞を誇るクリスティアーノ・ロナウド選手と言えども、「ひとつの椅子」を競うとなれば、なかなかゲットするのは難しいのでしょう。

 ここは、ワールドカップ得点2位・15得点を誇り、レアル・マドリードやFCバルセロナ、インテル等々で活躍した、ロナウド選手が自ら選んだベストイレブンを尊重するしかないのです。

 それにしても、ワールドカップ優勝5度のブラジルから4選手、同4度のイタリアからも4選手が選ばれ、アルゼンチンから2選手、フランスから1選手が選ばれていますが、同4度のドイツからはひとりも選ばれていないのは、興味深いところです。

 ドイツにも、前述の2プレーヤーに加えて、例えば、「皇帝」フランツ・ベッケンバウアー選手やDFベルディ・フォクツ選手らのスーパースターが居るのですが・・・。

 ドイツ代表チームが伝統的に「個の力よりも組織プレーを重視する」サッカーであることも、要因のひとつなのでしょうが、それよりも、世界の強豪ナショナルチームにとって、世界中のスーパースターにとつて、「何時の時代も最も戦いたくないチーム」がドイツであることを、示しているような気もします。

 2018年ロシア大会では、ドイツチームが史上初めてグループリーグGLで敗退するという「サプライズ」がありました。(これがサプライズになること自体が凄いことですが)
 「ドイツチームも決勝トーナメントに進出できないことがある」ことを踏まえて、来年以降のロナウドの世界ベストイレブンに変化が生まれるのかどうか、こちらも興味深いところです。
 ワールドカップ2018ロシア大会の興奮も冷めやらぬ中、欧州各国リーグの2018~19年シーズンが開幕しました。

 開幕日順に見て行きましょう。

[8月10日(金)]
① プレミアリーグ(イングランド)
② リーグ・アン(フランス)
③ エール・ディ・ヴィジ(オランダ)
④ プリメイラ・リーガ(ポルトガル)

[8月17日(金)]
① リーガ・エスパニョーラ(スペイン)

[8月18日(土)]
① セリエA(イタリア)

[8月24日(金)]
① ブンデスリーガ(ドイツ)

 所謂4大リーグでは、イングランド・プレミアリーグが先頭を切っての開幕です。
 開幕ゲームは、マンチェスター・ユナイテッドVSレスター・シティとなっていて、前シーズンの優勝チームが登場するわけでは無いところが、興味深いところです。

 4大リーグの他の3リーグ、リーガ・エスパニョーラ、ブンデスリーガ、セリエAは1週あるいは2週遅れの開幕となりますが、言わば「準メジャーリーグ」である、リーグ・アン、エール・ディ・ヴィジ、プリメイラ・リーガは、プレミアリーグと同日に開幕する所が、面白いところでしょう。

 ワールドカップ2018で活躍したプレーヤー達の「移籍」が話題となっています。

 「祭典」は終わり、サッカー界は「日常」に戻ったということになるのでしょう。
 欧州各国のリーグ戦、2018~19年シーズンの開幕が目前に迫りました。
 今季も素晴らしい戦いを期待しています。

 開幕に向けて、各チームが補強を続けて来たわけですが、今回はプレミアリーグのチェルシーFCの話題です。

 イタリア・セリエAのナポリが「このところ強い」という感じは受けていました。

 セリエAでは、2015~16年シーズンで2位、2016~17年は3位、2017~18年は2位と、「常勝」ユベントスに次ぐチームとして存在感十分でしたし、UEFAチャンピオンズリーグでも、特に2016~17年大会はベスト16に進出しました。

 正直に言って、世界的な有名プレーヤーが数多く居るわけでもありませんでしたから、「良くまとまったチーム」として長く戦っている、という印象だったのです。

 これが私の認識不足であったことが、今回のチェルシーの監督交代で分かりました。

 「強きナポリ」の要因のひとつに「良き監督の存在」があったのです。

 マウリツィオ・サッリ監督は元大手銀行員という変わり種、40歳の時にサッカー指導者を志してアマチュアクラブの監督に就任し、15年間に渡って下部リーグで監督を続け、セリエAに到達したのは55歳の時なのです。

 31歳の時に「9部リーグ」のチームの監督となり、銀行員生活を送りながら監督業を開始、「6部リーグ」のチームを率いていた40歳の時に、監督を本業としたというのは、やはり異色のキャリアでしょう。

 そして59歳にして、プレミアリーグの強豪・チェルシーの監督となったのです。

 あのペップ・グアルディオラ監督が「ヨーロッパ最高の監督のひとり」とコメントしているとのことです。

 2018~19年シーズンのチェルシーのプレーがとても楽しみです。
 ワールドカップ2018ロシア大会も終わり、2018~19年の世界各地のリーグ戦開始に向けてプレシーズンマッチが行われていますが、前シーズンのセリエAの話題をひとつ採り上げようと思います。
 名物プレーヤーの引退です。

 2015年6月、イタリアサッカー界の名門・パルマFCが破産し自由契約となった、アレッサンドロ・ルカレッリ選手でしたが、後継チームとしてSSDパルマ・カルチョ1913が発足、セリエD(4部)のチームとしてスタートした時、その後継チームと契約を結びました。

 以降3年間に渡り、ルカレッリ選手はSSDパルマのセリエA昇格に向けて尽力し、2017~18年シーズンのセリエBにおいてチームは好成績(2位)を残し、来季からのセリエA復帰を決めたのです。

 そして40歳となったルカレッリ選手は、2018年5月27日、引退を表明しました。
 チームの「セリエA昇格セレモニー」における引退表明でした。
 パルマFCからSSDパルマにかけて、9年間のパルマでのプレーが終わりを告げたのです。

 アレッサンドロ・ルカレッリ選手のキャリアを観ると、イタリアを代表する超一流のプレーヤーという訳ではありません。アズーリに選出されたことは有りませんし、所属したチームも、ユベントスやミラノの2チーム、ASローマといった、セリエAを代表するようなチームはありません。

 しかし、所属したチームが「セリエAで戦う」という点では、とても大切な役割を果たしてきたのです。

 2004~05年シーズンはリヴォルノにおいて、チームのセリエA残留に貢献、2007~08年シーズンはジェノアCFCのセリエA残留に力を発揮しました。
 2008~09年シーズンには、兄のクリスティアーノ・ルカレッリ選手と共にパルマFCのセリエA昇格に向けてチームを牽引し、これを成し遂げています。

 「セリエAへのこだわり」という面では、とても印象的なプレーヤーでしょう。。

 身長182cm・体重78㎏のディフェンダーは、セリエAにて「いぶし銀の様に輝く星」だったのです。

 SSDパルマ・カルチョ1913は、アレッサンドロ・ルカレッリ選手の背番号「6」を永久欠番にすると報じられました。
 21世紀になってからは、ワールドカップが近づくと、過去の「名勝負」がテレビ放送されることが多くなりました。
 今大会も、NHK-BS放送などで、懐かしいゲームの映像がいくつも採り上げられました。

 こうした放送を観ると「現在に比べると・・・」という言葉が頻繁に、解説者やアナウンサーから出てきます。
 どんな分野においても、「回顧」となれば現代との比較が行われることは自然なことなのでしょうが、気になるのは、「古いサッカー」「時代遅れのサッカー」といったニュアンスが、感じられるコメントです。

 あたかも、「現在のサッカーの方が、過去のサッカーより優れている」、あるいは「サッカーが明確に進化している」、かのようなコメントなのです。
 こうしたコメントを耳にすると、いつも違和感があります。

 例えば、「こうやってドリブルでずーっと前進できる」と、ドリブル前進するプレーヤーを、中盤で放置するサッカーが古い、といったニュアンスです。

 私は、サッカー競技は20世紀に比べて「変化」してきているとは思いますが、必ずしも「進化」しているとは感じません。
 レギュレーションの変更に伴い、サッカー自体が変化していると考えています。

 レギュレーション変更の中で、サッカー競技に最も大きな影響を与えていると考える項目は「ボールの変更」でしょう。

 20世紀に比べて21世紀のボールは、明らかに「軽く」なりました。
 悪い言い方をすれば「小手先で操作できる重量」になったのです。
 そして、「皮」から「プラスティック」に素材も変わりましたから、雨が降っても濡れて水が沁みこむことが無くなり、重くならなくなったのです。
 現象面で観れば、サッカーボールは以前に比べて、良く飛ぶようになり、10m位の距離なら、軽くタッチするだけで飛ばすことが出来るようになりました。

 そして、サッカーの戦法は「ボール重量の変更に伴い」変化してきました。

 「蹴り方」によって、ボールの軌道に様々な変化を付けることが「容易になり」ました。
 かつては、ボールを30m以上速く飛ばすためには「相応の筋力」が必要であり、誰でも出来る技では無かったものが、相当簡単に出来るようになり、多くのプレーヤーにそうしたプレーが可能になったのですから、プレーにも大きな影響を与えたことは、自然なことです。

 限られたプレーヤーにしかできなかったことが、多くのプレーヤーに可能になるというのは、当該競技に劇的な変化を齎すのです。

 10m前後の「強いパス」も、20世紀においては、キチンと踏み込んで蹴らなければできなかったものが、現在では、短いストローク、面を作って軽く当てるだけで可能になっていますから、ダイレクトパスプレーは相当容易になっているのでしょう。

 こうした「ボールの変更」が、プレーの「大変化」に繋がっていると考えています。

 20世紀の名手達、ペレ選手やベッケンバウアー選手、ギュンター・ネッツァー選手や、ボビー・チャールトン選手、エウゼビオ選手らは、その「強靭な筋力」や突出した技術を持って、重いボールを正確に遠くに蹴ることが出来ました。ネッツァー選手などは、そのボールを「大きく曲げて」遠くに正確に運ぶことが出来たのです。

 そうしたプレーヤー達が、現在の軽いボールに接した時、どのようなプレーを魅せてくれるのかは、とても興味深いところでしょう。

 ボールの変更に「オフサイドルールの変更=攻撃側に有利な変更」等が相まって、「コンパクトなサッカー」、ピッチ上20m位の範囲に全20プレーヤーが入ってしまうといったプレーが求められるようになり、ゴール前の細かいパス回し、ワンタッチやヒールパスといったプレーが多用されるようになり、目の前のディフェンダーDFをふわりと超えるパスやシュートも、数多く観られるようになりました。

 かつては滅多に観られなかった、オーバーヘッドシュートによるゴール(生涯1000ゴール以上を挙げているペレ選手にして、オーバーヘッドキックによるゴールは1本だけです)が、現在では時折観られるようになった(2018年だけでもクリスティアーノ・ロナウド選手とガレス・ベイル選手のゴールが思い出されます)のは、軽いボールの貢献も大きな要素なのでしょう。(もちろん、さすがにオーバーヘッドシュートは、21世紀においても超一流選手のプレーでしか観られませんから、こうした選手の技術の高さを示していることは間違いありませんが・・・)
 「軸足を地面に着いていない」オーバーヘッドシュートは、ボールに推進力を与えるのがとても難しいので、重いボールでゴールまで、相応のスピードで相応の距離を飛ばすのは、至難の技だったのです。

 もちろん、前述の「20世紀の名手達」は、あの時代の重いボールでも、現代と同様のプレーを行うことが出来ました。
 1958年ワールドカップ・スウェーデン大会の決勝で、17歳のペレ選手が魅せた、パスを受け、DFをふわりと浮かせたボールで交わし、落ちてくるボールをダイレクトシューで叩き込んだプレー、パスを受けてからシュートまで、一時もボールを地面に付けなかったプレーは、長いワールドカップの歴史の上でも、ゴール前で観られた最も華麗なテクニックのひとつでした。
 まるで21世紀の軽いボールで行っているかのようなプレーだったのです。

 要すれば、かつてはワールドカップ出場クラスの選手の「100人にひとり」しか出来なかったプレーが、現在では「5人にひとり」位のプレーヤーが出来るようになったという感じ、そして、それに伴って戦法・戦術が大きく「変化」してきたということ、なのであろうと思います。
 決して「進化」ではないと考えています。

 このことについては、色々なご意見があると思いますが・・・。

 他の競技で観てみましょう。

 例えば、陸上競技の100m競走。
 東京オリンピック1964までは、アンツーカという「土」の走路でした。錐のように先の尖った18mm位の長いスパイクを付けたシューズを履いて、走っていたのです。
 
 それが、1968年のメキシコシティ・オリンピックでは「タータントラック」と呼ばれたオールウェザー型の走路に代わりました。分かり易く言えば「ゴム素材」のような走路です。

 アンツーカ走路であれば、スパイクにより地面が掘られ、土が後ろに飛んでいたのですが、オールウェザー走路では、地面が後ろに飛ぶことは無くなったのです。
 シューズのスパイクも、短いものとなり、形状も変わりました。

 大袈裟に言えば「違う競技」になったのでしょう。
 そして、土が飛ぶことにより「失われていたエネルギー」が走りに、前進力に利用できるようになり、タイムが向上しました。(ある意味では、当然のことです)
 メキシコシティ・オリンピック100m男子決勝で「10秒の壁」を破った人類は、その後21世紀に入って9秒58までタイムを伸ばしてきたのです。

 さて、これを「進化」と見るのでしょうか。

 東京オリンピック1964の男子100m金メダリスト、ボブ・ヘイズ選手と、現代のウサイン・ボルト選手は、どちらが強く速いのでしょうか。
 ヘイズ選手がオールウェザー走路様にトレーニングを積んで走った時、どれ位のタイムが出るのでしょうか。
 逆に、ボルト選手がアンツーカで走ったら、どれ位のタイムが出るのでしょうか。

 これは「比較のしようが無い」競い合いです。意味が無い比較なのかもしれません。
 やはり、アンツーカ走路とオールウェザー走路の100m競走は「別のもの」と見るのが、妥当だと思います。
 適応する走り方も異なりますし、必要な筋肉の部位や使い方も異なるのは、自然なことです。
 100m競走は「変化」してきたのでしょう。

 ワールドカップ1974西ドイツ大会の優勝チーム・西ドイツと2010年南アフリカ大会の優勝チーム・スペインが戦ったら、どちらが強いのだろう・・・。

 ベッケンバウアー選手、ゲルト・ミュラー選手、オフェラート選手、ベルディ・フォクツ選手、ゼップ・マイアー選手らを擁する西ドイツチームと、シャビ選手、イニエスタ選手、セルヒオ・ラモス選手、カシージャス選手らを擁するスペインチームです。
 それぞれの時代を代表する、素晴らしい、本当に素晴らしいチーム同士の戦いとなります。

 目の覚めるようなパスワークから、西ドイツチームにボールを渡さないスペインチームに対して、自軍ゴール前でボールを奪ったスイーパーというかリベロのベッケンバウアー選手がゆっくりとドリブルで前進を始めると、スペインチームのプレーヤーがボールを奪いに高い位置から襲い掛かります。

 しかし、ベッケンバウアー選手は容易にはボールを失うことなくプレーを続け、右足で素晴らしいパスをオフェラート選手に送ります。
 オフェラート選手のドリブルが始まり、ボールはセンターラインを越えて進むのです。

 想像するだけでもエキサイティングなゲームでしょう。

 ワールドカップ1970メキシコ大会の優勝チーム・ブラジルと2014年ブラジル大会の優勝チーム・ドイツが戦ったら、どちらのチームが勝つのでしょうか。

 ペレ選手、ジャイルジーニョ選手、トスタン選手、リベリーノ選手、カルロス・アルベルト選手らを擁するブラジルチームと、エジル選手、サミ・ケディラ選手、クローゼ選手、シュバインシュタイガー選手、ポドルスキー選手、トニ・クロース選手、ノイアー選手らが居るドイツチームの戦いです。

 トスタン→ペレ→ジャイルジーニョと繋いでドイツゴールに迫るブラジルチームに対して、エジル→シュバインシュタイガー→トーマス・ミュラー→ケディラといった自在な攻めを魅せるドイツチームの戦いは、長短のパスとドリブルを織り交ぜた、華麗なゲームに成りそうです。

 サッカーファンなら誰もが「夢の試合」を空想すると思います。
 サッカーの楽しみ方のひとつでもあるのでしょう。

 もし「サッカーが時代と共に進化してきた」とするなら、前述の2ゲームは、2010年のスペインチームと2014年のドイツチームが勝つことになります。40年前後の時間をかけての進化はとても大きなものである筈ですから、圧勝すると見るのが普通でしょう。

 しかし、私には1970年のブラジルチームや1974年の西ドイツチームが、簡単に敗れるとは到底思えないのです。
 もちろん、この2チームが簡単に勝つとは思われないのですが、接戦になることは間違いないと考えますし、最期はペレ選手やベッケンバウアー選手がその決定力を示すのではないかと感じます。
 これは「思い出の方が美しく見える」という現象の一種なのかもしれませんので慎重に取り扱わなければならないのですが、少なくとも「互角の戦い」になることは間違いないでしょう。

 2018年のロシア大会は、20世紀後半のサッカーを髣髴とさせるゲームが続いたように観えました。
 もちろん、軽いボールやオフサイドルールの違いが有るので、あの頃と同じとはいかないのですけれども、30mを優に超える長いパスや、10m以上のドリブル突破が、ゲームの中に数多く散りばめられていました。
 「コンパクトなサッカー」も少なかったと思います。前線とバックスの間には、大きな距離があった試合が多かったのです。

 また、イビチャ・オシム氏に代表される意見として「ティキタカ時代の終焉」も叫ばれました。「ティキタカは時間の無駄」というオシム氏の意見は、やや過激なのかもしれませんが、得点を挙げることが目的であるサッカー競技における「ティキタカの効果」、他の戦術と比較しての「効果」に大きな疑問が提示されたことは、興味深いところです。
 少なくとも「ポゼッションが試合の勝敗とは無関係」であることは、多くの試合で証明されました。

 1970年のブラジルチームから2018年のフランスチームまで、サッカーはレギュレーションの変化に伴って、様々に「変化」し、再び、良く似た戦術・戦法が多用されるようになったのかもしれません。

 「温故知新」ではないのですが、サッカー競技は「変化」を続けているのでしょう。
 ロシア大会のピッチには、人工芝が使用されると大会前から伝えられていました。

 本田圭佑選手がCSKAモスクワに所属していた頃から、ロシアには人工芝のサッカー場があることは知られていましたが、ついにワールドカップでも使用されることになったのです。

 人工芝というと、野球場に使われているものしか思い浮かばなかったので、ゴム板の上に緑色のプラスティック素材の芝が植えてあるものと、勝手に想像してしまいましたから、ゴー・ストップをくり返すサッカープレーにおいては、プレーヤーの足腰への負担が大きく、大会中に故障者が多く出てしまうのではないかと、心配さえしていたのです。

 そして開幕戦、メイン会場であるルジニキスタジアム(モスクワ)でのロシアVSサウジアラビアのゲームに見入りました。
 
 ところが、見た目も、プレー振りも、天然芝とほとんど変わらない光景が広がっていました。選手達も、いつものようにプレーしています。

 さすがに、イギリスSIS社製のハイブリッド人工芝(SISGrass/シスグラス)は、とても良く出来ていたのです。
 構造の細部は分かりませんが、ハイブリッドと表記するのですから「天然芝+人工物」であろうとは思います。

 大会が進むにつれて、「わらじの様な芝」が飛ばないことが分かってきました。スライディングタックルの際などに、天然芝の試合で良く眼にした、大きな芝が舞い上がるシーンが無いのです。

 プレー中に、選手が滑るシーンは時折観られましたが、これは天然芝のピッチでも眼にするシーンです。
 「滑る頻度」は、柔らか目の天然芝ピッチよりは余程少ないように感じられました。

 そして、大会も終盤に差し掛かり、メインスタジアムであるルジニキスタジアムでは、多くのゲームが行われました。準決勝までに6試合が行われたのです。
 メインスタジアムで多くのゲームが行われるのは、どの大会でも同様です。
 結果として、これまでの大会では、決勝になるといくつかの場所の芝が剥がれていたものです。ゴールエリア周辺などは、芝が無くなっている場所もありました。

 ところが、ロシア大会の決勝のルジニキスタジアムの芝は、開幕戦の時と同じように観えました。綺麗に生え揃っていたのです。

 これが、人工芝の威力であることは間違いないでしょう。
 メンテナンス面では、とても有効なのです。

 人工芝SISGRASSに対するプレーヤー達の評価は、それほど多くは公表されていません。
 とはいえ、「ロシア大会の人工芝が良くなかった」とか「人工芝のせいで負けた」「足腰に大きな負担がかかった」といった声は選手達から聞こえてきません。(私の情報収集不足かもしれませんが)

 ワールドカップ2018ロシア大会は「人工芝の大会」でした。

 このサーフェイスへの最終的な評価はFIFAが下すのでしょうが、様々な気候が存在し、メンテナンスにかけることが出来る財力も色々なレベルが存在するであろう、世界各地へのサッカーの普及という大命題遂行という面からは、「今後も使用して行く」という方針が示されることになりそうです。
 初めてその名前を聞いた時、前にもどこかで・・・と感じましたが、1970年メキシコ大会、1974年西ドイツ大会の公式試合球も「テルスター」と呼ばれていたことが分かり、納得しました。

 ロシア大会のテルスターは、「18」という進化形だったのです。

 2010年南アフリカ大会の「ジャブラニ」は、良く飛ぶボールという感じで、フリーキックFKでは「ふかす」プレーが続出しました。ジャブラニをコントロールするのは至難の技だったのです。

 2014年の「ブラズーガ」は、「ブレ球」という印象です。蹴られたボールが微妙に、しかも鋭く変化をくり返すものですから、ゴールキーパーGK泣かせのボールとも呼ばれました。

 今大会のグループリーグGLで使用された「テルスター18」は、どんなボールだったのでしょうか。

 大会前6月6日「スポーツ報知」配信の記事によれば、
① 中速(時速20~40km)のパスが良く飛ぶ
② ブレ球よりはカーブ球
③ ボール面を把握せよ

 との3つの指摘がありました。

 中速のパスが良く飛ぶというのは「ブラズーガ」と同様だそうで、スピーディなパスワークを得意とするチームに有利であろうと・・・。まさに、前回優勝のドイツチームは「中速で長めのパス」によって、相手ゴール前で左右にパスを散らして「フリーな状態でシュート」するという攻撃を展開しました。

 一方で、過去2大会のボールとは異なり、ボールに回転を与えやすい構造になっているとのことで、「正確なカーブ球」を蹴るのに向いているとのこと。
 確かに、GLポルトガル対スペイン戦のクリスティアーノ・ロナウド選手の3点目のフリーキックFKや決勝トーナメントT準決勝クロアチア対イングランド戦のキーラン・トリッピアー選手の先制FKなど、見事なFKからのゴールがありました。
 ブラズーガやシャブラニより、より正確なボールコントロールが可能だったのでしょう。

 「蹴る面」によって、ボールの軌道が大きく変わるとの分析結果も出ていました。縫合線が曲線のブラズーガとは異なり、直線が多いテルスター18は、蹴る場所によって球質が相当異なるようです。
 逆に言えば、FKではボールの置き方により異なる球質を出すことが出来たということになります。

 このところ「不安定な飛び方をするボール」が続いていたワールドカップにおいて、テルスター18は「相当コントロールできるボール」であったようです。

 とはいえ、決勝T準々決勝のウルグアイ対フランス戦のフランスの2点目は、ウルグアイの名ゴールキーパーGKフェルナンド・ムスレラ選手がセーブできない程の変化もしました。蹴り方によって、微妙に、しかし決定的な変化をするボールでもあったのでしょう。

 テルスター18は「モノトーン」です。
 これは「白黒テレビでも軌道が観やすい」ことを狙ったものと報じられていましたが、決勝Tに入って「赤色」が加わりました。
 これは「テルスターミチター」という別のボールなのだそうです。
 ワールドカップの大会中に試合球が変わったのは、史上初めてであったそうです。

 「ミチター」の動きは「18」と、大きくは変わらなかったように観えました。
 おそらく、表面印刷の違いだけであったのではないかと感じます。

 これからしばらくの間、色々なゲームでテルスター18あるいはテルスターミチターが使用されることになります。

 ワールドカップ使用球は、世界中のサッカープレーヤーの誰もが蹴ってみたいボールなのでしょう。
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