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[グループC]

[6月17日・第1戦・サンパウロ]
チリ4-0 日本

[6月21日・第2戦・ポルトアレグレ]
日本2-2ウルグアイ

[6月24日・第3戦・ベロオリゾンテ]
日本1-1エクアドル

 コパ・アメリカ2019ブラジル大会に参加した日本代表チームは、グループCでの戦いで3戦して1敗2引分・勝点2としましたが、各グループの3位チーム同士の比較において3番目となり、決勝トーナメント進出はなりませんでした。

 3位チーム同士の比較において、2番目のパラグアイチームとは勝点2で並んだのですが、得失点差でパラグアイ△1、日本△4となり及ばなかったのです。

 こうして観ると、返す返すも「緒戦の大敗」が堪えました。
 こうした国際大会、世界屈指の国際大会のグループステージにおいては、大敗は絶対に回避しなくてはならないのです。

 今大会には、現在の日本代表チームの主力メンバーの多くが参加できませんでした。
 ヨーロッパのプロリーグで活躍する選手たちの多くが、その契約に「コパ・アメリカへの参加によるクラブチームからの離脱」が盛り込まれていないので、今回の代表チームには参加できなかったようです。

 欧州のクラブチームが「コパ・アメリカに日本チームが参加する」と考えないのは無理もないところですので、参加可能なメンバーで創り上げた代表チームとなったのです。
 そうした中での「大健闘」であったとも言えると考えます。

 今大会を通じて感じたことは、

① 得点力の不足

 これは、常に日本代表チームに対して指摘され続けていることなのですが、今大会も3ゲームで3得点と、弱点は解消されませんでした。
 こうした大きな国際大会で、現在の様な「軽くて操作し易いボールをベースとした攻め合いのサッカー」が主流となっている時代では、3ゲームで3得点では、グループリーグを突破するのは難しいと思います。

 例えば、今大会のブラジルチームは3試合で8得点を挙げています。それも、第2戦で0-0の引分を演じながらの8得点ですから、残りの試合では、特に第3戦のペルー戦は5-0で大勝しているのです。
 こうした爆発力、「取れる時には得点を積み重ねる力」が、グループリーグ突破に向けて大きな力となることは、自明の理でしょう。

② ここぞという局面での勝負強さ不足

 日本チームにも、決勝トーナメント突破のチャンスが十分にありました。
 第3戦・エクアドル戦であと1点を挙げればよかったわけですし、そのチャンスもありました。
 もちろん、その1点が遠いこと、その1点を取ることがとても難しいことは百も承知ですけれども、「その1点が取れない限り決勝トーナメントには進出できない」のです。

 グループBの緒戦でコロンビアに0-2で敗れ、第2戦でパラグアイと1-1で引分け、2戦を終えて1敗1引分と追い込まれながら、第3戦・カタール戦を2-0で勝って、グループBを2位で勝ち抜いた、アルゼンチン代表チームの勝負強さは見事なものです。
 大きな国際大会で勝つ方法を良く知っているというか、伝統として具備しているということなのでしょう。

 「執念」といった空疎な精神論では無く、「プレーの丁寧さ」という種類の力の差という感じもします。

③ コパ・アメリカでの初勝利は遠い

 日本代表チームがコパ・アメリカ(南米選手権)に出場するのは、1999年以来2度目でした。
 1999年大会では、2敗1引分でグループステージ敗退でした。

 20年振りに出場した今大会では1敗2引分でしたから、成績は少し向上したのです。
 この1引分→2引分が「1999年から2019年までの日本サッカーの進歩量」とまでは言えないのかもしれませんが、南米各国のナショナルチームが精魂を傾けて臨む大会で日本チームが初勝利を挙げるのは、何時の事になるのでしょうか。

 今大会のグループリーグを観ても、南米各国のナショナルチームの試合運びの上手さは、相変わらずです。
 華麗なプレーや派手さこそ少ないのですが、「得点の取り方を良く知っている」上に、得点を取った後のプレー、時間の潰し方もとても上手です。

 やはり、ヨーロッパ各国のナショナルチームとは異なるサッカーが、大袈裟に言えば「サッカー文化」が、まだ厳然として存在しているのでしょう。

 「南米の上手なサッカー」を改めて感じさせてくれた、グループステージの戦いでした。
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[6月15日・決勝・スタッドドヌール]
ブラジル1-1日本(PK戦5-4でブラジル優勝)

 初めて決勝に進出したU-22日本代表チームは、ブラジル代表チームと90分を戦って1-1。ペナルティーキックPK戦に臨みました。

 5人目まで全員が成功した、先行のブラジルチームに対して、日本チームは5人目の選手がシュートを止められてしまい、ブラジルが5-4で勝利を掴みました。
 この大会では、何時の時代も強さを魅せるブラジルチームにとって「9度目の優勝」でした。

 試合は、ブラジルが攻め日本が守る展開となりました。

 オールコートプレスのように、とても高い位置からボールを奪いに来るブラジルチームは、奪ったボールを日本ゴール前で左右に動かし、走り込んできたプレーヤーがゴール前で仕事をするというパターンを、90分間継続しました。
 とても高いレベルのプレーであったと感じますし、ボール扱いに関する各種の技術も、さすがに「王国」と思わせるものでした。
 そして、前半19分アントニー選手が、日本ゴールを抉じ開けて先制しました。

 相当に一方的に攻められ、ブラジルゴールを脅かすようなプレーは中々できなかった日本チームですが、自陣ゴール前の守備はとても良く出来ていました。
 シュートを打とうとするプレーヤーに対する「寄せ」が速く、再三のピンチをしっかりと防いでいたと思います。
 この「自陣ゴール前エリアでの守備のスピードと予測能力」という面では、今大会のU-22チームは、相当に優れていたのではないでしょうか。

 そして、前半39分、小川航基選手がブラジルディフェンダーのミスを見逃さずにコールを挙げました。相手のパスミスをダイレクトシュートで決めた、見事な得点でした。
 このシュートは難度の高いものであったと思います。
 フォワードとしての小川選手のセンスの良さを示したプレーでした。

 後半も、ブラジルが攻め日本が守るという基本的な構図には、大きな変化はありませんでしたけれども、日本チームの「堅守」も継続されたのです。

 PK戦は、どちらのチームにもチャンスがあった訳ですが、ここは「5人全員が決めた」ブラジル代表チームに拍手を送りたいと思います。
 こうした国際大会決勝のPK戦で「5人全員が決める」ことは、ありそうで無いことでしょう。

 U-22日本代表チームは大魚を逸しました。

 これは本当に残念なことでしたけれども、これまでの代表チームが経験できなかった、「世界大会決勝の雰囲気・プレー」を肌で感じたことは、選手達、そして日本サッカー界にとっても大きな財産になったものと思います。
 
 大会を通じて見事な戦いを繰り広げたU-22日本代表チームに、大きな拍手を送ります。
 少し前の話ですが・・・。

[5月30日・グループC・第3戦]
ノルウェー12-0ホンジュラス

 緒戦でウルグアイチームに1-2、第2戦でニュージーランドチームに0-2と敗れて、後が無くなったノルウェーチームが、第3戦で歴史的な大勝を挙げました。

 試合開始7分、身長191cmの長身フォワードFWアーリング・ブラウト・ハーランド選手が先制ゴールを挙げると、続く20分にハーランド選手が追加点、30分にはレオ・オスティガード選手が3点目をゲットして、ノルウェーの一方的なゲーム展開となりました。
 各グループ3位のチームの中から決勝トーナメントに進出するチームを決める条件として、「得失点差」も重要な要素ですから、ノルウェーとしては「いくらでも得点が欲しい」状況でもあったのです。

 さらに前半36分にはハーランド選手がハットトリックを達成し、43分にもハーランド選手がこの試合4点目を挙げて、前半を5-0とリードしたのです。

 後半になってもノルウェーチームの攻勢は留まる所を知らず、加えてホンジュラスチームに退場者が2人出て、ゲームは歴史的な大量点となってしまったのでしょう。

 ハーランド選手の「1試合9得点」は、21世紀の世界一を決める国際大会としては驚異的な記録です。他に例が無いのではないかと思います。

 この大勝によりノルウェーチームはグループCにおいて「3位・勝点3・得失点差+8」を示現しましたけれども、各グループ3位の決勝トーナメントに向けての比較の中では、他グループの3位チームが全て勝点4でしたので、勝ち抜けはなりませんでした。
 ノルウェーチームにとっては、とても残念な事であったと思います。
[6月12日・準決勝・スタッドドラットル(フランス)]
日本2-2メキシコ(PK戦5-4で日本の勝利)

 90分の戦いの中で、2度リードを許した日本チームが、2度追いつき、ペナルティーキックPK戦で勝利を捥ぎ取りました。
 U-22日本代表チームとしては、史上初めての決勝進出となり、6月15日、U-22ブラジル代表チームとのゲームに臨むことになります。

 所謂「オリンピック世代」のチームとして、本当に素晴らしい戦いを演じてくれていると思います。

 前半を0-0で折り返しての後半5分、メキシコ代表チームのヘスス・ゴディネス選手にヘディングシュートを決められた時には、やや苦しい試合になるかと思われましたが、後半27分、相馬勇紀選手がメキシコゴール前の攻防からシュートを決めました。
 日本チームの波状攻撃、連続シュートが実ったのです。

 ところが、後半41分エドゥアルド・アギーレ選手に再びヘディングで押し込まれ2点目を喫しました。
 メキシコチームのクロスからのヘディングは、クロスの精度といい、シュートの威力・正確さといい、とてもハイレベルなものでした。トゥーロン国際大会の上位常連チームの強さと言っても良いのでしょう。

 失点の時間帯からしても、さすがに万事休したかに観えましたが、後半44分、自陣からのパスを受けた小川航基選手が、ゴールキーパーとの1対1からメキシコゴール右隅に冷静に流し込み、再び同点としたのです。
 U-22日本代表チームの高い技術力・精神力を示す、美しいゴールでした。

 2-2の同点からのPK戦も互角の様相でしたが、メキシコの4人目のキックが、ゴール向かって左のポストに当たって跳ね返り、ゴールはなりませんでした。

 両チームが持ち味を存分に発揮した好ゲームでした。
 最後は、サッカーの神様が勝敗を決めた様にも感じられました。

 さて、U-22日本代表チームは、グループステージGS緒戦でイングランド代表チームを2-1で破り、第2戦でチリ代表チームに6-1と大勝、第3戦のポルトガル代表チームとのゲームは0-1で落としましたけれども、圧倒的な得失点差でグループ1位となり決勝トーナメントに進出し、準決勝を勝ち抜けたのです。

 そして、ブラジル代表チームと「世界一」を争うこととなりました。
 会場のスタッドドヌールは、GS第2戦でチリに大勝した、いわば相性の良い舞台です。

 若きカナリア軍団を相手に、思う存分戦っていただきたいものです。
 第46回コパ・アメリカ(南米選手権)大会は、2019年6月14日~7月7日、ブラジルを舞台に開催されます。
 コパ・アメリカ2019ブラジル大会です。

 今大会は、南米サッカー連盟に所属する10か国の代表チームと、ワールドカップ2022の開催国カタール代表チーム、そして我らが日本代表チームの12チームが参加します。

 グループステージの組分けは、以下の通り。

[グループA]
・ブラジル
・ボリビア
・ベネズエラ
・ペルー

[グループB]
・アルゼンチン
・コロンビア
・パラグアイ
・カタール

[グループC]
・ウルグアイ
・チリ
・エクアドル
・日本

 このグループステージの各組2位以上に、各組3位の3チームの内上位2チームの、計8チームが決勝トーナメント・ノックアウトステージに進出することになります。
 決勝は、7月7日、ブラジルサッカーの総本山・マラカナンスタジアムで行われます。
 
 日本チームの参加も注目されますが、やはり「メッシのアルゼンチン代表チーム」が、主要国際大会で初めて優勝できるかどうか、が今大会最大の見所でしょう。

 21世紀における世界最高のフォワードFWプレーヤーとして、クリスティアーノ・ロナウド選手と共に「双璧」とされる名プレーヤーです。
 リオネル・メッシ選手が、世界サッカー史上屈指の名FWプレーヤーであることに、異論を差し挟む人はとても少ないでしょう。

 さて、そのメッシ選手がナショナルチームを率いて、まだ主要な国際大会で優勝したことが無いのは、とても意外なことです。
 
 一方の雄、ロナウド選手も長く主要な国際大会で優勝できなかったのですが、2016年の欧州選手権(ユーロ)でポルトガルチームの中心選手としてついに優勝し、先日は第1回UEFAネーションズリーグも制しました。
 クリロナのポルトガルは、欧州サッカー史に輝かしい足跡を残しているのです。

 こうなると、残るはメッシのアルゼンチンということになるでしょう。

 6月7日、「メッシのアルゼンチンチーム」はニカラグアチームとの親善試合に臨み、5-1で大勝しました。メッシ選手も前半に2ゴールを挙げ、チームの勝利に貢献しています。

 どうやら、コパ・アメリカ2019に向けて、メッシ選手は好調をキープしているようです。

 2014年のワールドカップ・ブラジル大会と2015年のコパ・アメリカ・チリ大会では、メッシのアルゼンチンチームは準優勝しています。
 どちらの大会でも、決勝で敗れたメッシ選手には悔しさが溢れていました。
 特にチリ大会決勝において、チャンスを決め切れなかった時、チリゴール前の芝生に顔を埋めて、しばらく起き上がれなかったシーンは記憶に新しいところです。この大会の後、メッシ選手は一度「代表引退」を表明しています。
 その後、メッシ選手が代表チームに復帰したことは、皆さんご承知の通りです。

 今度こそ、7月7日のマラカナンスタジアムで、メッシ選手の満面の笑顔を観てみたいものです。

[6月9日・ポルトガル・ポルト]
ポルトガル1-0オランダ

 栄えある第1回UEFAネーションズリーグの優勝は、ポルトガルチームでした。
 この大会が続く限り、第1回大会優勝チームは永遠に語り継がれることでしょう。

 アウェイのオランダチームがどのような戦いを繰り広げるのか注目された試合でしたが、内容を観る限り、ポルトガルチームが「押し続けた」ものとなりました。

 前半のシュート数、ポルトガル11:オランダ1に端的に現れているように、ポルトガルが攻め立て、オランダが守る展開となりました。
 ポルトガルチームは、ウィリアム・カルバリョ選手やジョゼ・フォンテ選手、ブルーノ・フェルナンデス選手、そしてクリスティアーノ・ロナウド選手らがシュートを浴びせかけましたが、オランダチームのディフェンスDF陣が良く守りました。

 特に、ゴールキーパーGKのヤスパー・シレッセン選手の好セーブは、オランダチームの危機を何度も救いました。

 攻めに攻めるポルトガルチームに先取点が入ったのは後半15分、ゴンサロ・グエデス選手の強烈なミドルシュートがオランダゴールに突き刺さりました。ベルナウド・シウバ選手からのパスを見事に生かしたのです。
 さすがのGKシレッセン選手も、如何ともしがたいシュートでした。

 この後、オランダチームも反撃に出ましたが、ポルトガルのゴールを割ることは出来ず、ポルトガルがこのまま押し切りました。

 オランダの戦略としては、後半30分までは0-0を堅持し、ラスト15分で乾坤一擲の攻めを披露するものだったように感じられますが、オランダがこれ程に守備的なゲームを展開した理由には、以下のようなものが考えられます。

① ポルトガルチームの完全なホームゲームであったこと

 あたりまえのことですが、観客の大声援がポルトガルに勢いをもたらすのです。

② 準決勝から中2日のオランダと中3日のポルトガルの疲労残りの差

 オランダチームは6月6日に準決勝、それも延長戦を戦い、ポルトガルチームは6月5日に「快勝」の準決勝を戦っています。このレベルのチームにとって、この1日+αの差は、フィジカル面でとても大きなものでしょう。
 オランダとしては、ラスト15分に勝負をかける為に「力を貯める」ことにしたのではないでしょうか。

③ クリスティアーノ・ロナウド選手の存在

 好調な時のロナウド選手は、普通の一流選手(変な言い方ですが)なら得点確率20%位のシュートを80%に引き上げる力を発揮します。「手が付けられない存在」なのでしょう。
 このゲームでも、オランダのファン・ダイク選手らが、ロナウド選手を止める為に腐心していました。
 しかし、現在のポルトガルチームは、ロナウド選手が抑え込まれた時の戦い方を熟知しています。オランダにとっては、とても難しい戦いだったことでしょう。

 2016年の欧州選手権(ユーロ)を制したポルトガルは、2019年にネーションズリーグも制しました。「欧州NO.1」の座を、より強固なものにした形です。

 「フェルナンド・サントス監督のポルトガル代表チーム」の完成度は、とても高くなっています。

 ユーロ連覇に向け、ポルトガルの戦いが続きます。

[6月5日・ポルトガル・ポルト]
ポルトガル3-1スイス

[6月6日・ポルトガル・ギマランイス]
オランダ3-1イングランド(延長戦)

 UEFAネーションズリーグの最上位グループである「リーグA」のグループステージGSが始まったのは、2018年9月6日、終了したのは2018年11月20日でした。

 リーグAのグループ1では、オランダチームとフランスチームが勝点7で並びましたが、得失点差でオランダが準決勝に進みました。このグループ最下位のドイツチームがリーグBに降格しました。

 グループ2では、スイスチームとベルギーチームが勝点9で並びましたが、やはり得失点差でスイスが準決勝に進みました。

 グループ3では、ポルトガルチームが勝点8でトップとなり準決勝に駒を進めました。勝点5で2位のイタリアチームは及びませんでした。

 グループ4では、イングランドチームが勝点7を挙げて、スペインチーム(勝点6)との競り合いを制しました。

 そして、各組の1位チームが2019年6月に準決勝に臨んだのです。

 準決勝の第1戦、ポルトガルチームはクリスティアーノ・ロナウド選手のハットトリックで快勝しました。クリロナ選手は、代表チームにおいて本当に良く得点します。代表チームにおける貢献度がとても高いプレーヤーなのですが、この試合でもその力を如何無く発揮しました。(本ブログの2018年7月25日の記事「[ワールドカップ2018-67] 代表ゴール数 世界歴代10傑」をご参照ください。クリロナ選手は、現在世界歴代2位です)

 スイスチームも、後半12分にロドリゲス選手のペナルティーキックPKで1-1の同点に追い付いたのですけれども、最後はクリロナ選手の2点目・3点目で万事休しました。

 ポルトガルチームを率いるフェルナンド・サントス監督は試合後、クリスティアーノ・ロナウド選手のことを「彼は天才。世の中には絵画や彫刻の天才がいるが、彼はサッカーの天才だ」と評したと報じられました。
 まさに、その通りでしょう。

 準決勝第2試合は、まさに接戦となりました。
 イングランドチームがPKで前半32分に先制しましたが、オランダチームは後半28分、マティス・デ・リト選手が同点ゴールを挙げて1-1の同点としました。
 ゲーム終盤、イングランドはジェシー・リンガード選手が勝ち越し点を挙げたかに観えましたが、これがVARによりオフサイドと判明して、オランダは命拾いをしました。

 延長に入って、イングランドに大ミスが出て、延長前半にオウンゴールを献上、延長後半にはオランダのクインシー・プロメス選手がゴールを挙げて、イングランドを振り切りました。
 流れが二転三転した、難しいゲームを制したのです。

 6月9日、ポルトガルのポルトで行われる決勝は、ポルトガルVSオランダとなりました。
 2016年のユーロを制し、現在のヨーロッパチャンピオンであるポルトガルと、2016年のユーロ、2018年のワールドカップの2大会に出場できず、「チーム再建の只中」のオランダの対戦は、本当に興味深いものです。

 生まれ変わったオランダチームの、アウェイでの戦い振りに注目です。

[6月1日・決勝・エスタディオワンダメトロポリターノ]
リバプール2-0トッテナム・ホットスパー

 イングランド・プレミアリーグ同士の対戦となった決勝は、リバプールが2-0で快勝し、UEFAチャンピオンズリーグ2018~19年シーズンのチャンピオンに輝きました。

 ゲームは開始早々・前半2分に動きました。
 ハンドの反則から、リバプールがペナルティーキックPKを獲得しました。
 蹴るのは、モハメド・サラ選手。

 このゲームの形を決めるプレーです。

 サラ選手は、ほぼ真ん中に打ちました。
 相手コールキーパーが左右どちらかに飛ぶことを予想しての、真ん中へのシュートであったと思います。

 しかし、スパーズのゴールキーパーGKウーゴ・ロリス選手は一歩も動きませんでした。

 結果として、サラ選手のシュートはロリス選手の僅かに左側に飛んだのです。
 ロリス選手が手を伸ばせば届く位置であったと思います。

 再び、しかし、ロリス選手はほとんど反応できませんでした。

 シュートはロリス選手のすぐ横を通過したのです。

 PKが決まりました。

 サラ選手のシュートが強烈で、あまりに速くて、ロリス選手が反応できなかったのでしょうか?
 もちろん、世界トップクラスのゴールゲッターであるサラ選手のPKを止めることが容易では無いことは、誰にでも分かることなのですが、一方で「GKの読みが当たって、動かなかった戦術が功を奏した」ように観える状況下、弾くことも出来なかったのは、返す返すも残念なことです。

 いずれにしてもこの先制点によって、ビックゲームにおける「0-0」の拮抗した時間帯があっという間に終わり、ゲームは「リバプールがリードし、トッテナムが反撃する」という図式になったことは間違いありません。
 ゲームは、リバプールがコントロールするものになったのです。
 (ビックゲームにおける先制点の重要性は、今更言うまでもないことでしょう)

 当然ながら、ここからスパーズの攻勢が続きました。

 ハリー・ケイン選手、ソン・フンミン選手、ハリー・ウィンクス選手、ムサ・シソコ選手、デレ・アリ選手らがリバプールゴールに襲い掛かります。
 シュートも次々と繰り出されますが、リバプールのGKアリソン選手が良く防ぎました。このゲームのアリソン選手は「当たっていた」と思います。

 打打発矢の応酬のゲームは1-0のまま後半40分を過ぎました。

 攻守の切り替えの速い、緊迫感に溢れたゲームも残り10分となったのです。

 そして後半42分、スパーズゴール前の混戦から、ディポック・オリギ選手がゴールに向かって左サイドから、スパーズゴール右隅にシュートを決めたのです。
 勝利を決定づける2点目でした。

 オリギ選手は、後半13分、ロベルト・フィルミーノ選手との交替で入ったプレーヤーです。このシュートは「ここしかない」というコースに決めたものでした。

 プレミアリーグ同士の戦いとなった決勝は、プレミアリーグで惜しくもリーグ優勝できなかったリバプール、つまりリーグ上位のチームが勝利しました。
 ある意味では「順当な」結果となったのです。

 大逆転劇が続いた2018~19年のチャンピオンズリーグは、決勝戦だけは順当だったということでしょうか。

 それにしても、スパーズにとっては前半2分のPKが悔やまれます。
 詮無いことなのですけれども、GKロリス選手に止めて欲しかったものだと、今でも感じるのです。
 5月23日に開幕した、FIFA・U-20ワールドカップ2019・ポーランド大会ですが、グループBに入った日本代表チームは、グループステージの3試合を1勝2引分でクリアし、勝点を5として、グループBの2位となり、決勝トーナメントに進出しました。

 強豪チームである、イタリア代表、エクアドル代表と同組となりましたので、厳しい戦いが予想されましたが、その2チームと引分け、メキシコ代表には3-0で快勝するという、おそらくは開幕前のプラン通りのドライブを実現したものと思います。

 南米ユース選手権大会で1位のエクアドルチームとの緒戦が最大のポイントでしたが、オウンゴールで先制を許したものの、山田康太選手の同点ゴールで1-1で引分けました。勝点1を確保したことも大きかったのですが、何より「自分達のサッカーが十分に通用した」ことがとても良かったのでしょう。
 我らが代表チームは、自信を持って第2戦に進むことが出来たのです。

 第2戦メキシコチームとのゲームは、宮代大聖選手の2ゴールと田川享介選手のゴールで快勝しました。素晴らしい内容であったと感じます。

 そして、グループ1位をかけてのイタリアチームとの第3戦は、共に持ち味を発揮した好ゲームとなりました。
 日本チームに惜しまれたのはペナルティーキックPKを決められなかったことですが、イタリアチームのゴールキーパーGKアレッサンドロ・プリツァーリ選手は、エクアドルとの第2戦でもPKを止めていますから、とてもハイスキルなGKであることも間違いないのでしょう。
 そのエクアドルとのゲームで、ワンチャンスを活かして1-0で勝ち切ったイタリアチーム、日本とのゲームでも再三日本ゴールに迫っていたイタリアチームと0-0で引き分けたことは、日本チームにとっても大きな成果であったと考えるべきなのでしょう。

 日本チームの決勝トーナメント1回戦(6月4日)の相手は、グループFで2位となった韓国チームです。
 アジアの強豪チームとの戦いとなりましたが、日本チームとしては自らの持ち味を発揮して、良い試合を魅せていただきたいものです。
 スペイン1部リーグ・リーガエスパニョーラの2018~19年シーズンは、5月18日・19日に最終節・第38節のゲームが行われ、順位が確定しました。

1位 FCバルセロナ 勝点87 26勝3敗9引分
2位 アトレティコ・マドリード 勝点76 22勝6敗10引分
3位 レアル・マドリード 勝点68 21勝12敗5引分
4位 バレンシアCF 勝点61 15勝7敗16引分
5位 ヘタフェCF 勝点59 15勝9敗14引分
6位 セビージャCF 勝点59 17勝13敗8引分

 早々に優勝を決めていたバルセロナは、最終節でエイバルと2-2で引分けました。
 リオネル・メッシ選手が2点を挙げての引分でした。
 得点王争いでは、メッシ選手が36得点と、2位のルイス・スアレス選手やカリム・ベンゼマ選手の21得点を大きく離して、圧倒的な得点王に輝きました。
 32歳になろうというプレーヤーですが、現在でも「日々進化を続けている」印象です。

 これで1位から4位までの4チームがUEFAチャンピオンズリーグCLへの出場権を得、5位と6位の2チームがヨーロッパリーグに出場することとなりました。

 さて、FCバルセロナは5月25日に、バレンシアCFとのスペイン国王杯決勝を戦い、1-2で敗れました。
 UEFA-CL2018~19の準決勝で、リバプールに「よもやの」逆転負けを喫したバルセロナが、国王杯も落としてしまった形です。

 リーグ戦は制したものの、今季はバルセロナとしては不本意なシーズンであったのかもしれません。

[5月18日・第38節・アリエンツアレーナ]
バイエルン・ミュンヘン5-1アイントラハト・フランクフルト

 2018~19年シーズンのドイツ・ブンデスリーガは、5月18日に最終節・第38節のゲームが一斉に行われ、バイエルンがフランクフルトを下して勝点3を確保し、優勝を決めました。

 2017~18年シーズンまで、リーグ最高記録「6連覇」中のバイエルンでしたが、これで「7連覇」と、自ら持つリーグ記録を更新したのです。

 このゲームは、前半4分にバイエルンのミッドフィールダーMFキングスレイ・コマン選手(フランス)が先制点を挙げました。「勝たなければならないゲーム」において貴重な先制ゴールでした。
 終始押され気味のフランクフルトでしたが、後半5分、フォワードFWセバスティアン・ハラー選手のゴールで同点に追い付きました。フランクフルトの意地を魅せたゴールでしたし、さすがに「リーグ戦制覇」は容易なことでは無いことも示したゴールだと感じます。

 同時に行われているボルシア・ドルトムントとボルシア・メンヘングラートバッハのゲームでドルトムントが勝ち、このゲームでバイエルンが敗れれば、ドルトムントの逆転優勝と成る訳ですから、1-1の同点となって、ゲームには緊張感が漂いました。

 「絶対に失点してはならない状況で追加点を狙う」プレーが、チームに求められたのです。

 そして後半8分、ディフェンダーDFのダヴィド・アラバ選手(オーストリア)が追加点を奪いました。同点となってから、間の無いタイミングでの2点目は、バイエルンに大いなる勢いを齎したと思います。

 その5分後には、MFレナト・サンチェス選手(ポルトガル)が3点目。
 後半27分には、FWのフランク・リベリ選手が4点目。
 後半33分には、FWのアリエン・ロッベン選手が5点目と、バイエルンの畳み掛ける攻撃が続きました。
 結果としては5-1の大勝でした。

 リベリ選手の4点目あたりからは、ホームのアリエンツアレーナはお祭り騒ぎとなり、ロッベン選手のゴールでは、アレーナ内に温かな空気が充満したように観えました。

 今季限りでチームを去る「7連覇のエンジンであったプレーヤー2名」のゴールが、最後に観られたというのも、とても「象徴的」でしょう。

 アウェイでメンヘングラートバッハとの「ボルシア対決」に臨んだドルトムントは、前半はFWジェイドン・サンチョ選手(イングランド)、後半はFWマルコ・ロイス選手(ドイツ)のゴールで2-0と快勝し、勝点を76まで伸ばしましたが、首位のバイエルンも勝ち勝点を78としましたので、惜しくも優勝は成りませんでした。

 振り返ってみれば、第31節・4月27日のゲーム、ホームゲームでシャルケ04に2-4で完敗した試合が堪えたことになります。MFダニエル・カリジウリ選手の2ゴールを始めとして、シャルケの出来が良かったのでしょうが、バイエルン相手の優勝争いのリーグ終盤、2名の退場者を出して下位チームに完敗したのは、本当に痛恨でした。

 今季は「開幕からドルトムントが走った」シーズンでしたので、とても残念な終わり方となりましたけれども、チーム力のアップは間違いありませんから、来シーズンに期待することになります。

 今季3位には、勝点66でRBライプツィヒが入り、4位にはバイヤー・レバークーゼンが食い込んで、ここまでの4チームがUEFAチャンピオンズリーグへの出場権を獲得しました。
 5位のメンヘングラートバッハと6位のVflヴォルフスブルクがヨーロッパリーグに回ることとなりました。

 シーズン序盤では、バイエルン・ミュンヘンの「変調」が目立ち、大混戦が予想された2018~19年シーズンでしたが、終わってみればバイエルンの「7連覇」となりました。

 もちろん、バイエルン・ミュンヘンは何時の時代も「ブンデスリーガの中心チーム」ですけれども、それにしても6連覇・7連覇というのは、過去に無かった状況です。

 来シーズンの、他チームの奮起が期待されることは、言うまでもないことでしょう。

 5月12日、ヨーロッパ主要リーグの先頭を切って、イングランド・プレミアリーグの最終節・第38節のゲームが一斉に行われ、優勝チームが決まりました。

 最終節まで縺れ込んだ優勝争いを制したのは、マンチェスター・シティでした。
 シティはプレミアリーグ4度目の制覇でしたが、初の連覇でした。

 2018~19年シーズンのプレミアリーグの最終順位は、以下の通りです。

① マンチェスター・シティ 勝点98 32勝4敗2引分
② リバプール 勝点97 30勝1敗7引分
③ チェルシー 勝点72 21勝8敗9引分
④ トッテナム・ホットスパー 勝点71 23勝13敗2引分
⑤ アーセナル 勝点70 21勝10敗7引分
⑥ マンチェスター・ユナイテッド 勝点66 19勝10敗9引分

 最終節、シティはブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンとのアウェイゲームでした。
 前半27分、アルビオンのグレン・マーレー選手に先制ゴールを許しますが、直後の28分にセルヒオ・アグエロ選手が同点ゴールを挙げ、以降、前半38分にアイメリック・ラポルテ選手(フランス)、後半18分にリヤド・マフレズ選手(アルジェリア)、後半27分にイルカイ・ギュンドアン選手(ドイツ)がゴールを重ねて、結果としては4-1で圧勝しました。

 優勝を争っていたリバプールの方は、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズとのホームゲームをサディオ・マネ選手の2コールで2-0と快勝しました。
 とはいえ、結局シティには「勝点1」差で及びませんでした。
 今季「1敗しかせず」、勝点も97まで積み上げたにもかかわらず優勝できなかったことは、本当に残念でしょう。
 イングランド1部リーグの名門チームとして、数々の栄光に包まれているチームですが、唯一保持していないビッグタイトル「プレミア優勝」は再び再びお預けとなったのです。

 シティとリバプールの優勝争いと共に、3位から6位争い、チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグへの出場権を賭けての争いも、最終節まで縺れ込みました。

 チェルシーはアウェイでレスター・シティと0-0で引分けましたが、貴重な勝点1を確保して3位となり、チャンピオンズリーグCLの出場資格を得ました。

 トッテナム・ホットスパーはホームでエバートンと2-2で引分けましたが、こちらも貴重な勝点1を確保し4位となって、CL出場権を得ています。

 アーセナルはアウェイでバーンリーFCを3-1で破り勝点3をゲットしましたが、上位2チームが勝点1を確保したために5位に留まり、CL出場権を獲得することができず、ヨーロッパリーグに回ることとなりました。
 もちろん、チェルシーとスパーズが「引分の確保」に向けたゲームプランを立て、実行したであろうことは想像できます。

 マンチェスター・ユナイテッドはホームでカーディフ・シティに0-2で敗れました。
 最終節前の勝点および得失点差比較から、CL出場は極めて困難との判断もあって、少し気落ちしたゲームとなったのでしょうか。

 UEFAチャンピオンズリーグ2018~19の準々決勝において、シティはスパーズに敗れました。
 そのマンチェスター・シティが意地を見せた自国リーグ戦での優勝ということになるのでしょう。

 6月1日、スペイン・マドリードのエスタディオ・メトロポリターノを舞台として開催される、UEFAチャンピオンズリーグCL2018~19の決勝戦は、リバプールFCとトッテナム・ホットスパーの対戦となりました。

 共に、準決勝第2戦で「奇跡的な勝利」を示現し、決勝に駒を進めたのです。

 5月7日のバルセロナVSリバプール、5月8日のアヤックスVSトッテナム・ホットスパーのゲームは、2試合連続の「奇跡的」なゲームでした。
 圧倒的に不利な状況に置かれていたリバプールとスパーズが、「必要最低限の条件」をクリアし、2戦計で勝利を収めたのです。
 0-3で劣勢だったリバプールが4-0で勝利し、第2戦の前半を終わって通算0-3で劣勢だったスパーズが後半だけで3点を挙げて、アウェイゴール数差で勝利したのですから・・・。
 凄い試合が2つ続くというのも、本当に不思議な感じがします。

 さて、UEFA-CLにおいてプレミアリーグ同士の決勝が行われるのは、2007~08年シーズンのマンチェスター・ユナイテッドVSチェルシー以来11シーズン振りです。
 ロシア・モスクワのルジニキ・スタジアムで行われたこのゲームは、1-1同点からのPK戦6-5でマンUがチェルシーを破り優勝しました。

 その後、2011~12年シーズン決勝でチェルシーがバイエルンミュンヘンに勝利し優勝していますが、プレミア勢はこの後、前期2017~18年シーズンの決勝にリバプールが進出(レアル・マドリードに敗れました)するまで、5シーズンに渡って決勝には出場できませんでした。
 世界屈指のサッカーリーグと呼ばれるプレミアリーグとしては、 「雌伏」の時期が続いたのです。

 そして今シーズン、プレミア勢は一気に躍進しました。
 準々決勝進出8チームの内、半数の4チームを占め、決勝はプレミア勢同士の戦いとなったのです。
 2012~13年シーズン以降、プレミアリーグのレベルが着実に上がってきたことを明確に示す事象だと思います。

 一発勝負の決勝は、今季プレミアリーグの戦い振りを観れば「リバプール優位」と観るのが自然なのでしょうが、これだけ「ミラクル」な戦いを見せつけられると、「何が起こるか分からない」というのが、妥当な見方なのでしょう。

 それにしても、スペインの首都マドリードのエスタディオ・メトロポリターノは、普段は「リーガ・エスパニョーラ三強の一角、アトレティコ・マドリード」のホームスタジアムです。(その際の呼称は「ワンダ・メトロポリターノ」です。国際試合になると呼称が変わるスタジアムなのです)

 準決勝でバルセロナが「よもやの」敗退を喫したためもあって、プレミア勢同士のゲームをスペインで観ることになった訳ですが、いかにもチャンピオンズリーグらしい、という感じがします。

 プレミアリーグのサポーター達が、大挙してマドリードに乗り込むのでしょうか。
[4月30日・トッテナムホットスパースタジアム]
アヤックス1-0トッテナム・ホットスパー

[5月8日・ヨハンクライフアレーナ]
トッテナム・ホットスパー3-2アヤックス

(2戦計3-3、アウェイゴール数の差でトッテナム・ホットスパーが決勝進出)

 スパーズが「絶体絶命」の状況から大逆転劇を魅せました。
 
 第1戦ホームでの戦い、前半15分にミッドフィールダーのドニー・ファン・デ・ベーク選手に先制を許し、そのまま0-1で敗れたことは、トッテナム・ホットスパーとしては痛恨であったことでしょう。

 そしてアウェイの第2戦、試合開始早々の前半5分、ディフェンダーのマタイス・デ・リフト選手、35分にハキム・ジエク選手(モロッコ)に得点を許して0-2とリードされた時には、まさに「絶体絶命」でした。2戦トータルなら0-3となったのです。
 少なくとも、アウェイゲームの後半に3点を挙げ、アヤックスを零封しなくてはならない、それまでの試合内容からは、とても困難なことを成し遂げない限り、「明日は無い」状況でした。

 一方のアヤックスとしては「絶対有利」な形であり、余裕綽々?という感じでしょうか。
 第2戦のゲーム前には、前日のリバプールの大逆転を見聞きして、少し「嫌な感じ」を持っていたかもしれないアヤックスのプレーヤー達も「これで安心」という気持ちになっていたのではないでしょうか。

 ところが、後半に「奇跡」が起こったのです。

 後半10分、14分、51分、ルーカス・モウラ選手がハットトリックを魅せました。
 そしてアウェイゴール数の差で、トッテナム・ホットスパーが決勝進出を果たしたのです。

 「事実は小説よりも奇なり」と言いますが、第1戦を0-1で落とし、第2戦の前半を0-2で折り返したチームが、第2戦の後半だけで3点を挙げて勝ち上がる、という内容の小説を書いたところで、読者は「そんなことが起こる訳がない」と、一笑に付してしまうかもしれません。
 しかし、現実に起こっているのです・・・。

 この「奇跡」は、トッテナム・ホットスパーに「初のUEFAチャンピオンズリーグ決勝進出」を齎しました。

 もうひとつのカード、リバプールVSバルセロナといい、このカードといい、今季のCLは「プレミア勢」の強さが際立っています。
 
 それも、信じられないような強さなのです。
[5月1日・カンプノウ]
FCバルセロナ3-0リバプールFC

[5月7日・アンフィールド]
リバプールFC4-0FCバルセロナ

(2戦計4-3でリバプールが決勝進出)

 カンプノウでの第1戦を見て、このような結末は全く予想できませんでした。

 世界トップクラスの大会であれば、初戦で3点のビハインドを負ったチームが第2戦でひっくり返すというのは「至難の技」というか、考えにくいことでしょう。
 まさに「奇跡」の逆転勝ちです。

 第1戦は、バルセロナによるバルセロナのためのゲームでした。
 前半26分にルイス・スアレス選手が先制し、後半30分と37分にリオネル・メッシ選手が追加点を挙げたのです。カンプノウに詰めかけたバルササポーターにとって、これ以上は無い内容のゲームでしょう。
 第1戦で、狙い通りのゲームを展開したのですから、第2戦に向けての絶好の体制作り、ムード作りも出来た筈です。

 第2戦は0-0で十分とチームとして考えたでしょうし、たとえ敗れたとしても「4点以上失点する」などとは、考えもしなかったのではないでしょうか。
 バルサには、この上ない余裕があった筈です。(このところ決勝まで進んでいないという、僅かな不安はあったかもしれませんが)

 一方のリバプールとしては、初戦の大敗は「計算外」であった筈です。負けるにしても点を取られ過ぎた・・・。
 ホームの第2戦が難しい戦いとなったのです。

 加えて、第2戦には、攻撃の要であるモハメド・サラー選手を負傷で欠くこととなったのです。サラー選手が居た第1戦を0-3で落としているのに、そのサラー選手が居ない第2戦・・・というのは、特に攻撃面でリバプールにとってはとても難しいものになることが予想されました。

 ところが、その第2戦でニューヒーローが出現するのですから、サッカーというのは分からないものです。

 前半7分に、ディポック・オリギ選手(ベルギー)が先制点を挙げました。これはリバプールに勢いを齎したゴールですし、バルサにとっては「早すぎる失点」です。
 そして、後半1分に出場したジョルジニオ・ワイナルドゥム選手(オランダ)が、9分、11分と立て続けに追加点を挙げ、リバプールは3-0とリード、2戦通算でも3-3の同点としましたから、ゲームは一気に緊張しました。「次の1点」の重みが極めて高くなったのです。

 後半34分、オリギ選手がこの試合2点目を挙げました。
 アンフィールドは歓喜の坩堝と化しました。

 そして、ゲームはこのまま終了しました。
 「奇跡」が起こったのです。

 後半11分以降「本気」になったであろうバルセロナの攻撃を、凌ぎ切ったリバプールディフェンスにも大きな拍手を送らなくてはなりません。

 それにしても、サラー選手の代わりに先発したオリギ選手とディフェンスのアンドリュー・ロバートソン選手に代わって入ったワイナルドゥム選手が「2点ずつ」を取るのですから、ユルゲン・クロップ監督にとっても「快心のゲーム」であったことでしょう。

 スポーツにおいては何が起こるか分からないとは、よく言われることですけれども、このレベルのサッカーにおいて、こんなにも「劇的な結末」というのは・・・。
 凄い戦いでした。

① FCバルセロナ4-0マンチェスター・ユナイテッド(2戦合計)
・第1戦1-0(オールド・トラフォード)、第2戦3-0(カンプ・ノウ)

② アヤックス3-2ユベントス(2戦合計)
・第1戦1-1(ヨハンクライフ・アレーナ)、第2戦2-1(ユベントス・スタジアム)

③ トッテナム・ホットスパー4-4マンチェスター・シティ(2戦合計、アウェイゴール差でトッテナムが準決勝進出)
・第1戦1-0(トッテナムホットスパー・スタジアム)、第2戦3-4(シティオブ・マンチェスター・スタジアム)

④ リバプール6-1ポルト(2戦合計)
・第1戦2-0(アンフィールド)、第2戦4-1(エスタディオ・ド・ドラゴン)

 4月17日までにホーム&アウェイの2試合を終えて、準々決勝の結果が揃いました。

 バルセロナとマンUの対戦は、バルセロナの圧勝でした。
 敵地オールド・トラフォードのゲームを、マンUのオウンゴールで奪ったバルセロナが、ホーム・カンプノウではメッシ選手の2ゴールとコウチーニョ選手のゴールで3-0と快勝し、準決勝進出を決めました。
 引分で良いと考えて臨んだであろう第1戦を勝利したことから来る「余裕」が表れた対戦でしょう。ユナイテッドとしては、気勢を削がれてしまった形です。

 メッシ選手の1点目は、イングランド代表ディフェンダーDFアシュリー・ヤング選手のスライディングタックルを「ひらり」と交わし、ブラジル代表ミッドフィールダーMFフレッジ選手を又抜きのドリブルで抜いて、ゴール左隅に叩き込むというファンタスティックなものでした。
 「メッシにスペースを与えたら・・・」を絵に描いたようなゴール。相手が世界トップクラスのDFであっても、メッシ選手がスピードに乗り、自由にボールを扱える状況であれば、「誰にも止められない」ことを明示したゴールであったと感じます。

 アヤックスとユベントスの対戦は激闘となりましたが、チャンピオンズリーグCLに出てくれば強いアヤックスが押し切りました。
 ユベントスとしては、ホームの第2戦、前半28分にクリスティアーノ・ロナウド選手のゴールで先制しました。この後、どんどん追加点を挙げて行きたかったのでしょうが、前半34分にファン・デ・ベーク選手に同点ゴールを許し、後半にデ・リフト選手に逆転弾を浴びて、万事休しました。

 ドニー・ファン・デ・ベーク選手は、オランダ出身、21歳のMF。マタイズ・デ・リフト選手は、オランダ出身、19歳のDF。両選手とも既に代表チームでのプレー経験が有りますが、新生オランダ代表チームを長く支えて行く、若手のエース格です。

 今季の台風の目と言われてきたアヤックスは、さすがの強さを魅せていると思います。

 プレミア勢同士の対戦となったシティとトッテナムの戦いは、トッテナムがアウェイゲームで3得点を挙げて、競り勝ちました。
 シティオブ・マンチェスター・スタジアムで行われた第2戦は、壮絶な「打ち合い」となりました。
 前半開始早々にスターリング選手のゴールでシティが先制しましたが、その僅か3分後にスパーズはソン・フンミン選手のゴールで同点に追い付くと、その僅か3分後にソン・フンミン選手が2点目を挙げて2-1と逆転しました。

 しかし、その僅か1分後に、シティはベルナルド・シウバ選手のゴールで同点としました。前半11分には2-2のスコアとなっていたのです。壮絶な立ち上がりでしょう。

 そして前半21分にはスターリング選手がこの日2点目を挙げて、シティが3-2と再逆転しました。

 さらに、後半14分にアグエロ選手が追加点を挙げて、シティが4-2とリードしました。
 このまま押し切れれば、シティが準決勝進出となったのですが、後半28分スパーズのフェルナンド・ジョレンテ選手(スペイン)がゴールを挙げて3-4と追い上げました。アウェイで3点という、驚異の攻撃力を魅せたスパーズが、準決勝進出の体制を築いたのです。

 追加点・5点目を目指してシティが攻め立てますが、スパーズが良く守って、ゲームはシティの4-3のままで終了しました。
 ギリギリではありましたけれども、トッテナム・ホットスパーとしては快心の戦いであったことでしょう。
 シティにとっては、後半アディショナルタイムのスターリング選手のシュートがスパーズゴールを揺らしましたが、VARによって、スターリング選手にラストパスを出したアグエロ選手がオフサイドと判定され、ノーゴールとなったことが、とても残念でした。

 リバプールはポルトを圧倒しました。現在の戦力を勘案すれば「順当勝ち」といって良いのでしょう。
 敵地・第2戦の4得点が、サディオ・マネ選手、モハメド・サラー選手、ロベルト・フィルミーノ選手(ブラジル)、ヴィルギル・ファン・ダイク選手(オランダ)の4名の別々のプレーヤーから生まれているところが、いかにもリバプールという感じがします。「どこからでも点が取れる」のが、現在のリバプールサッカーなのでしょう。

 さて、アヤックスとスパーズの戦い振りが印象に残る、準々決勝の激突でした。

 準決勝の組合せは下記の通りとなりました。
・トッテナム・ホットスパーVSアヤックス
・バルセロナVSリバプール

 スパーズとアヤックスの対戦は、4月30日の第1戦(トッテナム・ホットスパー・スタジアム)がポイントとなるでしょう。ここでアヤックスがどのような戦いを披露するのか、大注目です。
 5月8日のヨハンクライフ・アレーナに有利な形で臨めるようなら、アヤックスにも十分に勝機が有ります。

 バルセロナとリバプールは、リーガエスパニョーラとプレミアの「強豪同士の激突」となりました。
 「横綱対決」という趣で、まさに「互角」でしょう。間違いなく、世界最高水準のゲームが披露されます。

 バルセロナのリオネル・メッシ選手、ルイス・スアレス選手、フェリペ・コウチーニョ選手、セルヒオ・ブスケツ選手、イヴァン・ラキティッチ選手、ジョルディ・アルバ選手、ジェラール・ピケ選手と、リバプールのモハメド・サラー選手、サディオ・マネ選手、ファビーニョ選手、アレクサンダー・アーノルド選手、ヴィルギル・ファン・ダイク選手、といった世界的なプレーヤー同士の「個の対決」も見所十分でしょう。

 特に、第1戦(カンプ・ノウ)でのリバプールの戦い振りが楽しみです。熱狂的なバルセロナサポーターの大歓声の中で、ここを引分で乗り切れれば、5月7日の第2戦、アンフィールドにおいて、リバプールに歓喜の瞬間が訪れるかもしれません。

 イングランド・プレミアリーグの2チームが準決勝に進出しました。

 決勝が、プレミア勢同士の対戦となる可能性も十分に有ります。

 プレミア勢の強さが目立った2018~19年の戦いも、佳境を迎えました。
 ラウンド16を終えて、3月15日に抽選会が開催され、準々決勝の組合せが決まりました。

① アヤックス・アムステルダムVSユベントスFC
② リバプールFC VS FCポルト
③ トッテナム・ホットスパーVSマンチェスター・シティ
④ マンチェスター・ユナイテッドVS FCバルセロナ

 準々決勝進出8チームの半数を占めるイングランド・プレミアリーグの4チームが、どのような組合せになるのかが注目されましたが、さすがに4チームが別々の組合せとはならず、スパーズとシティの戦いが組まれました。
 まさに注目の戦いです。

 イタリア・セリエAの代表格・ユベントスは、オランダの強豪、チャンピオンズリーグCLに滅法強い(4度の優勝を誇ります)アヤックスとの戦いとなりました。
 時代を超えた「空飛ぶオランダ人」ヨハン・クライフ選手の時代から、アヤックスは「CLに出てくれば強い」チームでした。今大会でも台風の目と言って良い存在ですので、ユーベも油断はできません。

 今季プレミアリーグで優勝争いを演じているリバプールは、こちらもCLに強い(2度の優勝を誇ります)、ポルトガル・プリメーラリーガのポルトが相手。決して楽な戦いとはなりません。

 そして「クラブ3強」で唯一ベスト8に残ったバルセロナは、マンUとの組み合わせとなりました。
 これは、バルセロナがやや有利かとは思いますが、チーム力が向上しつつあるユナイテッドにも十分にチャンスが有ります。

 準々決勝の第1戦は4月9・10日、第2戦は4月16・17日に行われます。

 プレミア勢が大暴れしている感のある2018~19年のUEFA-CL、準々決勝からも眼が離せないゲームが続くことでしょう。
[3月30日・パナソニックスタジアム]
ヴィッセル神戸4-3ガンバ大阪

 後半9分、左サイドのイニエスタ選手から前線のポドルスキ選手にパスが通り、ポドルスキ選手はガンバのペナルティーエリアに突進しました。ガンバのディフェンダーを吹っ飛ばしての突進。
 そして、ゴール前のビリャ選手にラストパス、これをビリャ選手がヘディングでガンバゴールに叩き込みました。

 世界的名手3人による、美しいゴールでした。

 もちろん3選手とも全盛時は過ぎていて、運動量やスピードという面では衰えも観られるのですけれども、ポドルスキ選手の突進の迫力、ラストパスの威力・精度、ビリャ選手のゴール前でのジャンプ力、大きく曲がってくるラストパスへのジャストタイミングの対応といった、個々の局面でのパワーとテクニックは、まさに世界のトップクラスという感じがしました。

 ガンバが先制し、ヴィッセルが追いかける展開となったゲームですが、共にゴール前の攻撃の組み立てが良く、点の取り合いとなりました。

 後半35分のヴィッセルの同点ゴール、そして後半44分の勝ち越しゴールは、いずれも田中順也選手のゴールでした。
 相手ゴール前の崩しも素晴らしいものでしたが、キッチリと決める技術は「別のもの」として、見事なものでしょう。田中選手のシュート力は、とても高いと感じます。

 Jリーグのレベルアップを魅せてくれたゲームでした。
 2018~19年のUEFAチャンピオンズリーグCLラウンド16の残るひとつの戦いです。
 FCバルセロナが強さを魅せて勝ち上がりました。

[2月19日・第1戦・パルクオリンピックリヨン]
オリンピック・リヨン0-0FCバルセロナ

[3月13日・第2戦・カンプノウ]
FCバルセロナ5-1オリンピック・リヨン

 アウェイの第1戦を0-0で引分けたバルセロナが、カンプノウでの第2戦で圧勝して、準々決勝に駒を進めました。

 さすがに「戦い慣れている?」というか、実力上位のバルセロナが順当な戦いを魅せたと言って良いでしょう。

 前半18分、リオネル・メッシ選手のペナルティーキックで先制したバルサは、同31分フィリペ・コウチーニョ選手のゴールで2-0とリードを広げました。

 後半13分にリヨンはルーカス・トゥザール選手(フランス)のゴールで1-2と追いすがりましたが、同33分メッシ選手の2点目ゴールが決まり、これでゲームの大勢は決しました。同36分にジェラール・ピケ選手、同41分にはウスマン・デンベレ選手のゴールが立て続けに決まって、バルサの大勝となったのです。
 カンプノウは「歓喜の嵐」だったことでしょう。

 バロンドールの常連であるメッシ選手ですが、今季は「一皮剥けた」感が有ります。
 益々得点力を増している感じがするのです。

 ルイス・スアレス選手との2トップに、分厚い中盤を擁するFCバルセロナは、今季も当初から優勝候補の一角を占めていたのですが、「クラブ3強」の残りの2チーム、レアル・マドリードとバイエルン・ミュンヘンが「意外にも」敗退した今となっては、優勝候補筆頭に踊り出たことは間違いありません。

[2月19日・第1戦・アンフィールド]
リバプールFC0-0バイエルン・ミュンヘン

[3月13日・第2戦・フスバルアレーナミュンヘン]
リバプールFC3-1バイエルン・ミュンヘン

 第1戦をホームにおいて0-0で引分けたリバプールが、アウェイの第2戦を3-1で快勝して、準々決勝進出を決めました。

 バイエルンとしては、ホームでの「完敗」という残念な結果となってしまいましたが、「バイエルンの中核であり、ドイツ代表チームの中核」でもあった、ミュラー・フンメルス・ボアテングの3選手が代表を外されてしまったこと(本ブログの2019年3月8日付の記事「ドイツ代表チームから、マッツ・フンメルス選手、ジェローム・ボアテング選手、トーマス・ミュラー選手が離脱」をご参照ください)も影響したのか、やや「元気が無かった」という感じがします。

 第2戦の前半26分、サディオ・マネ選手(セネガル)の先制点でリードしたリバプールは、同39分にオウンゴールで同点とされましたけれども、後半24分にディフェンダーのヴィルギル・ファン・ダイク選手(オランダ)のゴールで2-1とリードし、同39分にはマネ選手の2点目のゴールを挙げて、ゲームを決めました。

 今季チャンピオンズリーグCLのラウンド16では、プレミアリーグから、マンチェスター・シティ、リバプール、トッテナム・ホットスパー、マンチェスター・ユナイテッドの4チームが勝ち上がりました。
 準々決勝進出チーム=ベスト8の内4チームがプレミアのチームとなったのです。

 「今季CLはプレミアリーグが元気」です。
[2月20日・第1戦・エスタディオメトロポリターノ]
アトレティコ・マドリード2-0ユベントス

[3月12日・第2戦・ユベントススタジアム]
ユベントス3-0アトレティコ・マドリード

(2戦計3-2でユーベが勝ち抜け)

 再びの逆転勝ちで、ユベントスがアトレティコを破りました。
 今季のラウンド16は「絵に描いたような逆転」が多いのですが、このカードも典型的な逆転劇となったのです。
 とはいえ、マンUやアヤックスと比較すれば、アウェイではなくホームでの逆転ですので、「波紋は少ない」とも言えるのでしょうが、このレベルでの0-2から3-2への逆転は、やはり衝撃的です。

 さらに、その3得点が、クリスティアーノ・ロナウド選手のハットトリックというのが、劇的なのです。
 前半27分の先制点から2発の強烈なヘディングシュート、後半41分のペナルティーキックPKまで、アトレティコはクリロナ選手ひとりにやられたという感じでしょうか。

 「クリスティアーノ・ロナウドはアトレティコ・マドリードの天敵」という報道もあります。
 レアル・マドリード在籍時から、クリロナ選手がアトレティコ戦に登場したのは33試合、その「33試合で25ゴール」を挙げているというのですから、確かにクリロナせんしゅにとっては「とても相性が良いチーム」ということになります。

 レアル時代にも、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントにおいて、アトレティコはクリロナ選手に苦汁を飲まされ続けてきたのですが、今回も立ちはだかったのはクリスティアーノ・ロナウドだったのです。

 ひとりのプレーヤーが、世界的に有名なビッグクラブの天敵になるというのも、何だか凄い話だと思います。

 ユベントスは、セリエAのトップチームとしての面目を保ったのです。

[2月20日・第1戦・アレーナアウフシャルケ]
マンチェスター・シティ3-2シャルケ04

[3月12日・第2戦・シティオブマンチェスタースタジアム]
マンチェスター・シティ7-0シャルケ04

(2戦計10-2でシティが勝ち抜け)

 第1戦、アウェイで3-2と勝利し優位に立っていたシティが、ホームの第2戦で大爆発、7点を挙げてシャルケを零封・圧倒しました。

 前半0-0で迎えた35分、アグエロ選手のペナルティーキックPKで先制したシティは、直後の38分にアグエロ選手が2点目を挙げると、一方的なゲームとなりました。
 「シャルケ側が戦意を失った」形かもしれません。

 前半42分にサネ選手が3点目をゲットすると、後半はスターリング選手、ベルナルド・シウバ選手、フォーデン選手、ジェズス選手が立て続けにゴールを挙げました。

 「素早いパスサッカーからゴール前に侵入する」シティのサッカーが「やりたい放題」となれば、チャンピオンズリーグCLの決勝トーナメントにおいても、これ位の得点は入る、ということを証明したようなゲームでした。

 今季CLのプレミア勢は好調です。
[2月12日・ラウンド16第1戦・スタディオオリンピコ]
ASローマ2-1FCポルト

[3月6日・ラウンド16第2戦・エスタディオドドラゴン]
FCポルト3-1ASローマ(延長)

(2戦計4-3でポルトが勝ち抜け)

 イタリア・セリエAとポルトガル・プリメイラリーガの強豪チーム同士の戦いは、共にホームで勝利を収め、90分×2では決着が付かず、第2戦の延長戦の末、ポルトが押し切りました。

 ポルトにとっては、0-2とリードを許した第1戦の後半34分、アドリアン・ロペス選手(スペイン)の挙げたゴール、試合は1-2で落としたものの、このアウェイでのゴールが最後まで物を言いました。
 逆に言えば、ローマとしては2-0とリードしての「少しの緩み」が惜しまれるところかもしれません。

 第2戦では、0-1と先制されたASローマは前半37分デ・ロッシ選手(イタリア)のペナルティーキックPKで追い付きました。
 2006年のワールドカップ・ドイツ大会におけるイタリア優勝時のメンバー=伝説のイレブンのひとりであり、クラブではASローマ一筋の闘将が、この試合でも力を示しました。

 そしてFCポルトに勝利を齎したのは、延長におけるアレックス・テレス選手(ブラジル)のPK成功でした。

 ミッドフィールダーMFのデ・ロッシ選手やディフェンダーDFのテレス選手が、こうしたビッグゲームのPKを任されているのです。
 この2プレーヤーへのチームの信頼はとても厚いのでしょう。

 延長の末ポルトが準々決勝に駒を進めたとはいえ、スタディオ・オリンピコ(ローマ)とエスタディオ・ド・ドラゴン(ポルト)に詰めかけた地元ファンは、贔屓チームの勝利に酔いしれたことでしょう。

 UEFA-CLにおけるノックアウトステージの「あるべき姿」を示現した、ファーストレグとセカンドレグであったと感じます。

[2月13日・ラウンド16第1戦・ウェンブリースタジアム]
トッテナム・ホットスパー3-0ボルシア・ドルトムント

[3月5日・ラウンド16第2戦・BVBシュタディオンドルトムント]
トッテナム・ホットスパー1-0ボルシア・ドルトムント

(2戦計4-0でトッテナムが勝ち抜け)

 スパーズが2戦2勝と完勝しました。
 
 第1戦、「サッカーの聖地」ウェンブリーでソン・フンミン選手(韓国)の先制点から立て続けに得点を加えて快勝し、第2戦はアウェイで大エースのハリー・ケイン選手(イングランド)のゴールを守り切ったのです。

 「勢いに乗ると手が付けられない」ドルトムントを零封した守備力が勝因でしょう。

 これほどの大差が付くとは予想されなかったカードです。

 最近のプレミアリーグのレベルアップを示した対戦と言って良いのかもしれません。
[3月6日・ラウンド16第2戦・パルクデフランス]
マンチェスター・ユナイテッド3-1パリ・サンジェルマン
(2戦計3-3。アウェイゴール数の差でマンUが勝ち抜け)

 第1戦をホームのオールド・トラフォードにおいて0-2で落とし、絶体絶命のピンチに追い込まれていたユナイテッドが、パルク・デ・フランスで3-1と快勝して、アウェイゴール数差でサンジェルマンを退けました。

 長いUEFAチャンピオンズリーグCLの歴史において、ホームのファーストレグを2点差以上で落としたチームが、セカンドレグで逆転して突破するのは「史上初めて」と報じられていますから、マンUは「奇跡」を成し遂げたことになります。

 試合開始早々の前半2分にロメル・ルカク選手(ベルギー)のゴールで先制したマンUでしたが、さすがにホームのサンジェルマンも前半12分にフアン・ベルナト選手(スペイン)のゴールで同点に追い付きました。
 サンジェルマンとしては、第1戦の勝利が有りますから、「慌てず騒がず」ホームゲームを戦って行けばよかったのです。
 実際のところ、同点後はサンジェルマンが試合のペースを握っていました。
 
 ところが前半30分、マーカス・ラシュフォード選手(イングランド)がロングシュートを放つと、サンジェルマンのゴールキーパーGKジャンルイジ・ブフォン選手(イタリア)がこれを弾き、ゴール前にこぼれたボールをルカク選手が押し込みました。
 ラシュフォード選手の強烈な無回転シュートから生まれた得点でした。

 さて、2-1とマンUがリードして、ゲームは俄然緊迫しました。
 マンUがもう一点取って2点差で勝つようなら、大逆転となるからです。

 前半をマンUが2-1でリードして終えての後半も、試合の流れとしてはサンジェルマンがキープし、マンUが守るという形でした。

 今シーズンの前半、なかなか結果が出ず、モウリーニョ監督からスールシャール監督に交替して以降のマンUは「堅守」からのカウンターという形で、相応の成果を挙げてきていましたが、このゲームでもこの「やり方」が活きていました。

 何度かのサンジェルマンの攻撃・チャンスが得点には結びつかなかった中で、後半45分、サンジェルマンのディフェンダーDFプレスネル・キンペンベ選手(フランス)がハンドの判定を受けてペナルティーキックPKがマンUに与えられました。
 そしてこれを、ラシュフォード選手がキッチリと決めたのです。
 この歴史的な試合は「ラシュフォード選手のゲーム」と呼んで良いでしょう。

 試合はこのまま終了しました。
 ユナイテッドがサンジェルマンを3-1で破ったのです。

 マンUには「歓喜の瞬間」が訪れ、サンジェルマンにとっては「悪夢のようなゲーム」でした。

 それにしても、今季のCLラウンド16セカンドレグでは、レアル・マドリードがアヤックスに1-4で、パリ・サンジェルマンがマンチェスター・ユナイテッドに1-3で、共にホームで敗れ、準々決勝への道を閉ざされました。
 滅多に起こらないことが連続したのです。

 こうした現象も「伝染」するものなのかもしれません。

 2019年3月6日は、ヨーロッパサッカー界に衝撃的なニュースが2つ走りました。

 ひとつは、UEFA-CLラウンド16における、レアル・マドリードの敗退。

 もうひとつは、このニュースです。

 ドイツ代表チームのヨアヒム・レーヴ監督から、フンメルス選手・ボアテング選手・ミュラー選手を、今後代表チームに招聘することは無い、という発表が行われたと報じられたのです。

 確かに、EURO2016におけるベスト4での敗退、ワールドカップ2018ロシア大会のグループリーグ敗退、第1回UEFAネーションズリーグにおけるAリーグからの降格と、近時のドイツ代表チームには不振が目立っていましたから、「根本的な立て直し」が求められたとしても、不思議はありません。
 今後10年の代表チームの構築に向けての取組が、ドイツ国内で進んでいたのでしょう。

 とはいえ、前述の3選手は「現在のドイツ代表の中核」を占めるプレーヤーですし、年齢的にも29~30歳という、サッカープレーヤーとして「脂の乗り切った」時期ですので、この3選手を今後招集しないというのは、大きな決断に観えます。

 「EURO2020の予選が始まる2019年に、若い選手たちが成長するためのスペースを用意し、今から責任を背負ってもらいたい」と、レーヴ監督は述べています。

 この3選手が、ワールドカップ2014ブラジル大会における「ドイツ優勝」の大貢献者であったことは、衆目の一致するところです。「代表チームの顔」といっても良い存在でしょう。

 レーヴ監督も思い切ったことをするものです。

 こうした考え方・判断・実行の積み重ねの上に、「4度のワールドカップ制覇を誇るサッカー大国」ドイツが成り立っているのでしょう。
[3月5日・ラウンド16第2戦・ベルナベウ]
アヤックス4-1レアル・マドリード(2戦計5-3でアヤックスが勝ち上がり)

 2月13日の第1戦、アウェイのゲームを2-1で勝利し、ラウンド16勝ち抜けに向けて有利な状況を創り上げていたレアルが、ホーム・ベルナベウで、よもやの「大敗」を喫しました。

 前半7分と18分に、ツィエク選手とネレス選手のゴールで0-2とリードを許したレアルは、後半にもタディッチ選手にゴールを許し0-3となって試合、そしてCLの勝ち上がりは決しました。
 守備の要であるセルヒオ・ラモス選手を反則累積で欠いたとはいえ、ベルナベウでこうも易々とゴールを許し続けるというのは、チャンピオンズリーグCLにおけるレアル・マドリードしては珍しいことでしょう。

 いくつもの項目で「レアルのUEFA-CL史上最悪」のゲームとなりました。

① 第1戦(ファーストレグ)を勝利しながら、セカンドレグで逆転の敗退はクラブ史上初

② 同一シーズンのCLにおいてホームで「3失点以上で2度敗れる」こともクラブ史上初

 という、ファンにとっては「散々な結果」となったのです。

 CL最多13回の優勝を誇り、3連覇中だったレアルは、「CLに愛されている」とも言われ、CLにおいてはスバ抜けた強さを誇ってきました。
 そのレアルが、まさかの敗退を喫したのです。

 FIFAワールドカップ2018ロシア大会において、ドイツ代表チームがグループリーグで敗退した時も「よもや」と言われました。「ドイツは必ず決勝トーナメントに進出する」と、世界中の多くのサッカーファンは「信じていた」のです。
 ドイツ代表チームのワールドカップにおける実績を見れば「自然なこと」ですし、もはや「思い込み」というか「信仰」のレベルであったのかもしれません。

 今回のCLにおけるレアルのラウンド16敗退も、「レアルは必ず準々決勝に進出する」と、世界中の多くのサッカーファンは「信じていた」ことでしょう。
 ファーストレグを落としていたとしても「信じていた」とは思いますが、今回はファーストレグをアウェイで勝利していたのですから、尚更です。
 「レアルがベルナベウで大敗する」などということは、「夢にも思っていなかった」のです。

 どのようなチームであっても、その歴史の積み上げが「容易なことでは無い」ことを、今回のレアルの敗退は、改めて示してくれました。

 「○○チームは必ず□□までは勝ち上がる」という信仰にさえ近いような伝説は、長い期間に渡っての都度都度の大会・ゲームにおける、○○チームのプレーヤー達の懸命なプレーの積み上げと、少しの幸運の積み上げによって、生まれているのでしょう。

 当たり前のことなのでしょうが、そのこと、世界トップレベルのゲームを勝ち抜くことの難しさを、改めて心に刻み込んでくれた、レアル・マドリードの敗退でした。

[2月23日・第1節・カシマスタジアム]
大分トリニータ2-1鹿島アントラーズ

 2019年のJ1開幕週の一戦、6シーズン振りに復帰したトリニータが、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)覇者のアントラーズに快勝しました。

 両チームにとっての開幕戦ですから、何が起こるか分からないとはいっても、「番狂わせ」でしょう。
 トリニータとしては、久し振りのトップリーグに登場して、相手のホームでのゲームですから、相当のプレッシャーを感じての試合開始であったろうと思います。

 一方で、試合開始直後からアントラーズの動きは「いまひとつ」でした。
 この「いまひとつ」がトリニータに、J1・アウェイのゲームに入る余裕・慣れる時間を与えたとも考えられます。

 そして、大分に大きな勢いを齎したのは、前半18分の藤本憲明選手の先制点でした。
 素晴らしいシュートでした。
 大分のプレーヤーは「やれる」と感じたことでしょう。

 逆に鹿島のプレーヤーには「焦り」が生じたものと思われます。

 後半3分に、伊藤翔選手の同点ゴールで追い付いたものの、ちぐはぐなプレーが続きました。
 相手チームをゴール前に押し込み、相手守備の隙を突くという、鹿島本来の攻めが上手くいかないのです。パスのテンポも良くありませんでした。
 
 一方、トリニータの藤本選手の動きは見事でした。
 後半25分、素早い動きから2点目をゲット。
 このゴールが決勝点となりました。

 6シーズン振りの大分トリニータにとって、この勝利はとても大きな価値が有るでしょう。
 29歳になってJ1デビューを果たした藤本憲明選手の今後の活躍にも、大きな期待がかかります。

 さて、第1節の2日目となったこの日のゲームでは、昨シーズン上位チームの苦戦が目立ちました。
 川崎フロンターレはFC東京と0-0、サンフレッチェ広島は清水エスパルスと1-1、浦和レッズはベガルタ仙台と0-0、の引分けです。
 スコアはもちろんとして、「試合内容が互角」なのです。

 今季の「混戦」を予感させるに十分な、第1節の結果と観てよいでしょう。

 面白いシーズンになりそうです。
 Jリーグの2019年シーズンは、2月22日のセレッソ大阪VSヴィッセル神戸(ヤンマースタジアム)で開幕します。
 
 この開幕を前に、2018年シーズンのJ1を振り返っておこうと思います。

[順位]
1位 川崎フロンターレ
2位 サンフレッチェ広島
3位 鹿島アントラーズ
4位 コンサドーレ札幌
5位 浦和レッドダイヤモンズ
   ・
   ・
14位 サガン鳥栖
15位 名古屋グランパスエイト
16位 ジュビロ磐田
17位 柏レイソル
18位 V・ファーレン長崎   (柏レイソルとV・ファーレン長崎はJ2へ降格)

 サンフレッチェが第5節から第27節まで先頭を走ったシーズンでしたが、終盤に失速してしまい、追い上げてきたフロンターレが第28節から首位に立ち、2チームの競り合いとなりましたが、最後はフロンターレが突き放し2連覇を飾りました。

[得点王争い]
1位 ジョー(名古屋グランパスエイト) 24点
2位 パトリック(サンフレッチェ広島) 20点
3位 ファン・ウイジョ(ガンバ大阪) 16点
4位 興梠慎三(浦和レッドダイヤモンズ)、小林悠(川崎フロンターレ) 15点

 元ブラジル代表のジョーが、圧倒的なパフォーマンスで得点王に輝きました。8月5日の対ガンバ戦と8月26日の浦和レッズ戦ではハットトリックも記録しています。

 上位には外国人プレーヤーが並びました。
 近年では、Jリーグにおいてストライカーとしての実績を積むと、欧州他のチームに転出してしまう日本人プレーヤーが多いのも実態なのでしょうが、「伸び盛りの若手日本人プレーヤー」に頑張っていただき、得点王争いに参加してほしいものです。

[観客動員数]
1位 浦和レッドダイヤモンズ 603千人余
2位 FC東京 449千人余
3位 名古屋グランパス 419千人余
4位 ガンバ大阪 399千人余
5位 川崎フロンターレ 394千人余


14位 清水エスパルス 254千人余
15位 サンフレッチェ広島 243千人余
16位 湘南ベルマーレ 206千人余
17位 柏レイソル 193千人余
18位 V・ファーレン長崎 190千人余

 プロスポーツですから観客動員はとても大切な要素です。
 浦和レッズは、「伝統的なサッカーどころの強固なファン層」が常に力を発揮しています。

 観客動員トップの浦和レッズは最下位のV・ファーレン長崎の3倍以上となっています。大都市圏とそうでは無い地域の違いもあるのでしょうが、例えばアメリカンフットボールNFLの人気チーム・グリーンベイ・パッカーズは、人口105千人(2017年)の街・グリーンベイを本拠にしていますが、ホームのランボーフィールド(収容能力80,750人)は常に満員、チケット入手の難しさはNFL屈指です。

 また、パッカーズ・ランボーフィールドの「シーズンチケット」のキャンセル待ちの人数は、スポーツ大国アメリカの全てのプロスポーツの中で最多の65,000人以上と言われていますし、シーズンチケットの権利・相続人を遺言書で指名するファンも珍しくないと報じられています。

 お子さんと老人を含めて人口105千人余のグリーンベイにおいて、80千人収容のスタジアムが常に満員で、当日券・シーズンチケット共にキャンセル待ちが溢れているというのですから、グリーンベイ外のファンも多いことは明白です。

 もちろん、JリーグとNFLを単純に比較できないことは分かりますが、「小さな街だから観客動員数が少ない」という理由だけでは、プロスポーツの運営としては残念なところでしょう。
 逆に言えば、Jリーグには大きな伸びしろが有るということなのかもしれません。

 更に、2018年シーズンは、観客動員数17位・18位と、シーズン成績17位・18位が同じチームでした。

 「弱いから観客が減り、観客が減るから一層弱くなる」という負のスパイラルなのかもしれませんが、ファンならば「チームが苦しい時に一層応援する」のが自然ですし、「チームが好調の時だけスタジアムに足を運ぶ」のでは、いかがなものかとも感じます。
 もちろん、クラブ経営側の責任も大きいと思います。

 「観客動員力が弱い順に降格する、これがプロスポーツの『あるべき姿』」だと、友人は言います。

 この点で、2019年シーズンはどうなるのでしょうか。

 2018年シーズンには、イニエスタ選手やトーレス選手といった「世界的プレーヤー」がJリーグに登場しました。2019年にはビリャ選手もJ入りすると報じられています。

 日本経済の実力もあるのでしょうが、Jリーグが「名プレーヤーの終の棲家」として、世界的に高く評価されていることの証左でもあるのでしょう。

 日本という国家、日本文化の上に構築された「Jリーグという器」が、世界のトッププレーヤーのお眼鏡にかなっているということになります。

 プロスポーツプレーヤーと言っても収入の多寡だけで働く場を決めるのではない(当たり前のことを書き恐縮です)のですから、トッププレーヤーに支持されるリーグであることは、とても大切なことでしょう。
 日本のフィールドで、我が国のファンや子供たちは、素晴らしい選手たちの世界最高水準のプレーを目の当たりにすることができるのですから。
 そのことが、未来のJリーグ、日本サッカーの礎となることは明らかなことです。

 2019年のJリーグにおいても、素晴らしいシーンが沢山観られますように・・・。
[2月1日・アブダビ・シェイクザイードスタジアム]
カタール3-1日本

 2019年のアジアカップは、カタール代表チームが優勝しました。
 決勝では、日本代表チームを相手に3-1で快勝したのです。

 カタールチームは、大会7試合を通して「得点18、失点1」という圧倒的な成績を残しました。
 間違いなく、今大会NO.1のチームだったのです。

 決勝戦前には、やや日本チームが有利との見方が多く、過去に4度の優勝を誇り、21世紀のアジアサッカーを牽引してきた日本チームが、「初の」決勝進出を決めたカタールチームより上であろうと言われていたのです。
 しかし、結果はカタールチームの快勝でした。

 日本チームとしては、決勝戦で足元をすくわれたというより、実力通りの結果であったと見ます。

 この試合、日本チームは「慎重に入った」ように観えました。
 中東の地での決勝戦ということもあってか、前半は0-0でも良いという感じでした。

 ところが、前半早々から試合は動きました。
 前半11分、カタールフォワードFWアルモエズ・アリ選手のオーバーヘッドシュートが見事に決まったのです。
 日本ゴール前正面、日本ディフェンダーDF吉田麻也選手がぴったりと付いている状況で、オーバーヘッドシュートを打ち、これが日本ゴールの右ポストに当たって、ゴール内を走りました。
 ゴールキーパーGKが止められるような類のシュートではありません。

 「たまたまあそこに飛んだのであろう」という見方もあるのでしょうが、打った選手がアジアカップ新記録の「1大会9得点」を挙げて得点王に輝いたアリ選手なのですから、「狙って打って決めた」と観るのが妥当です。

 先制を許した日本チームは反撃に出ますが、再び「カタールチームの正確なシュート」が日本ゴールを襲いました。
 前半27分、アブデルアジズ・ハティム選手のシュートが、左サイドネットに突き刺さったのです。
 このゴールの際にも、日本DFが揃っていました。
 日本DFは、想定通りの守備を展開していたのです。
 しかし、僅かに空いたシュートコースに、ハティム選手は威力十分なシュートを突き刺して魅せました。

 「サイドネットへのシュートが効果的」であることは、本ブログでも再三採り上げてきましたが、ポイントとなるのは「サイドネットにコントロールしてシュートを打つことが難しい」ということです。(当たり前のことを書き恐縮です)
 どんなプレーヤーでも、GK正面・周辺へのシュートより、サイドネットにシュートを打ちたいのですが、これを枠の中に入れる為には高度な技術を要するのです。
 ハティム選手のシュートは、コース・威力共にワールドクラスでした。

 前半立て続けに2得点を挙げたカタールチームが、試合を支配しました。

 日本チームは、後半の攻撃で1得点を挙げて(このゴールがカタールチームにとっての今大会唯一の失点となりました)、チームの力を示し、優勝候補の面目を保つのが精一杯でした。

 この試合やそれまでの試合を観ると「カタールチームの精度の高いシュート」が目立ちます。サイドネットやポストに当たってのゴールが、要所で飛び出しているのです。
 カタールチームのシュート力が、他を圧していたというのが、アジアカップ2019なのでしょう。

 どんなに精緻な戦術で「シュートを打つ形」を創り上げたとしても、肝心のシュートが決まらなければ得点とはなりません。(再び当たり前のことで恐縮です)
 世界中のサッカーチームが「ゴールゲッター」を待望しているのは、当然なのです。
 「ゴールゲッター」の最大のスキルがシュート力であることは明白です。

 今大会のカタール代表チームには、そのシュート力が具備されていたのです。

 長いアジアカップの歴史上、誰も成しえなかった「1大会9得点」という偉業を具現したアルモエズ・アリ選手は、アフリカはスーダンの首都ハルツーム出身の22歳、カタールのアル・ドゥハイムSCに所属するプレーヤーですが、今大会で魅せた多種多様なシュートとその精度・威力は、アジアサッカー界のみならず世界サッカー界に衝撃を与えました。
 実質的な国際舞台デビューとなった大会で、あっという間に、その名を世界中に広めたのです。

 今後、世界中のクラブがその獲得に乗り出すのでしょうし、身長180cmのフィジカルとハイレベルな得点感覚を活かして、今後も大活躍を魅せてくれる可能性が高いと思います。

 カタール代表チームには、アリ選手以外にも素晴らしいプレーヤーが揃って居ました。ワールドカップ2022カタール大会に向けての代表チームの強化が着々と進んでいる形ですが、U-23チームをベースにしたとはいえ、短期間で素晴らしいチームを創ってきた印象が有ります。
 チームとして、力強く正確なパス、精度が高く意外性十分なシュート、そして「2~3本のパスで得点機を創出する戦術」といった要素は、簡単には具備することが出来ないものなのですが、今大会のカタールチームには揃っていました。(そうでなければ、18得点・1失点という凄いドライブは到底達成できません)
 このチーム強化のノウハウは、他のチームが十分に研究しなければならないところでしょう。

 加えて、カタールチームに限らず、今大会は中東のチームの強さが感じられました。

 もともと20世紀には、日本チームがなかなか中東のチームに歯が立たなかった、「アジアのサッカーは中東が牽引」した時代が長かったのです。

 それが20世紀終盤から21世紀初頭にかけて、極東のチームやオーストラリアチームが、アジアサッカーの主役に躍り出ました。日本チームにとっても、あれだけ勝てなかった中東各国の代表チームと互角以上の戦いが出来るようになったのです。

 そういう意味では、今大会は「中東各国のナショナルチームが復権に向けて動き始めた大会」と言えそうです。

 アジアサッカー全体のレベルは、確実に上がっているのでしょう。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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