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 2013年センバツ甲子園大会のベスト8が出揃いました。

 準々決勝の第一試合は聖光学院(福島)-敦賀気比(福井)、第二試合は北照(北海道)-浦和学院(埼玉)、第三試合は仙台育英(宮城)-高知(高知)、第四試合は済美(愛媛)-県岐阜商(岐阜)です。

 ベスト16の戦いの中で、常葉菊川(静岡)と大阪桐蔭(大阪)の2つの有力校が甲子園を去りました。
 この両校のプレー振りには、共通した特徴があったように思います。

 まず打線ですが、各選手がブンブンと強振します。当たれば強い打球が得られるのですが、当たらないと三振も多いのです。常葉菊川などは、高知の投手陣が投ずる沈むボールの前に三振の山を築きました。
 バットを長く持ち、大きなスイングを行うのは、相手投手へのプレッシャーにはなると思いますが、良い投手と対した時には、もう少し工夫が必要です。打線が一本調子であったということかもしれませんが、両チームとも「いつでも打てる」と感じてプレーを続け、相手投手の術中に嵌ったのでしょう。

 投球ですが、両チームの投手陣は思い切りの良い投球をしましたし、ボールも来ていました。しかし、結果としてはボールが真ん中に集まり、打たれてしまった形です。「一球入魂」すれば、そうそう打たれることは無いという感じの投球でしたが、上手くいかなかったというところでしょう。相手チームも、入魂のプレーをしているのですから。

 守備は、共に良く鍛えられたチームでした。溌剌とプレーしていたように見えました。しかし、精神面の動揺が、細かいミスに結び付いた感じでした。
 大阪桐蔭は、初回に強力打線が2点を取って迎えた2回表の守りで、信じられないような守備を繰り返しました。ボールがグラブに付かないというか、ポロポロとボールを弾いてしまうのです。この回だけで、3~4つのミスがあったでしょうか。大型プレーヤーが、正確な守備を展開するという同校の特徴が観られなかったゲームでした。
 
 常葉菊川・森下監督、大阪桐蔭・西谷監督という、現在の高校野球界を代表する名将に率いられた両校でしたが、今大会は伸び伸びとプレーし過ぎたのでしょう。絶対に勝てるという自信の元、打席に入り、マウンドに立ち、守備についたのですが、中々思うようにいかないという試合展開の中で、次第に不安が頭をもたげ、全ての面で小さなミスを積み上げてしまったというところでしょうか。
 試合中にプレーの質を変えて行くというのは、とても難しいことです。今大会の両チームには、そこまでの力はなかったということかもしれません。

 さて、8強ですが、楽しみなチームが揃いました。

 「雪国チームは、春の甲子園で強い」という傾向が、今大会にも表れ、北照と敦賀気比が進出しました。例年、春の甲子園は「投手力優位」、つまり打線の調子が上がる前に大会が始まってしまうので、中々大量点が取れないのですが、今大会も同傾向です。
 これは、何も高校野球にだけに見られることではなく、プロ野球でも春先は投手優位です。従って、雪国のチームでも、投手陣が頑張れれば好成績を残せるのです。

 浦和学院も調子を上げてきました。埼玉県のチームは、不思議と甲子園大会では実力を発揮できないのですが、秋の関東大会三連覇という圧倒的な実績を誇る浦和学院は、今大会の大本命だと思います。
 都会の名門チームでありながら、どこか自信無さげなプレーをすることが多かった浦和学院(その点では、前述の常葉菊川、大阪桐蔭の両チームとは対照的)でした。今大会も緒戦にはその傾向が観られましたが、2戦目には本来の力を出しました。大宮工業以来、久しぶりの埼玉県勢センバツ制覇に向け、こちらは伸び伸びと自信を持ったプレーを展開してほしいものです。その力は、十分に備わっていると思います。

 済美も久しぶりの勝ち上がりです。名将上甲監督の姿を甲子園で観るのは久しぶりです。好投手を擁していますから、いつもの「思い切りの良い上甲采配」が楽しみです。

 東北勢の仙台育英、聖光学院、伝統校の県岐阜商、高知をも交えて展開されるベスト8の戦い。
 好ゲームが期待されます。
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 2013年3月31日、阪神競馬場芝2000mコースで行われる、第57回産経大阪杯競走G2の注目馬です。

 例年、G1天皇賞(春)を狙う古馬の強豪馬が揃い、そこに上がり馬が挑戦する図式のレースですが、今年は一段と豪華なメンバーが揃いました。出走14頭の内、重賞勝ち馬が11頭という強力な布陣です。

 しかし、注目馬という意味では不動の馬が居ます。先々週のゴールドシップ、先週のロードカナロアに続く、3週連続のエース登板というところでしょうか。

 第一の注目馬は、4枠5番のオルフェーヴル。そのエースです。言わずと知れた三冠馬にして、凱旋門賞2着馬です。現在、ゴールドシップ、ジェンティルドンナとともに3強と呼ばれているオルフェーヴルですが、私は3強の中でも、やはりNO.1はこの馬だと思います。
 昨年11月のG1ジャパンカップ以来の出走ですが、ゴール前でよれて内ラチに激しくぶつかる程に全力を出し切った凱旋門賞の疲労を取り去るという点では、良い休養期間だったと考えます。特に、心の疲れを取るには効果的なローテーションではないでしょうか。
 凱旋門賞再挑戦をも視野に入れて、出て来る以上は負けられません。

 第二の注目馬は、8枠14番のヴィルシーナ。歴史に名を刻む「牝馬三冠レース全て2着」の名牝ですが、ここまで重賞勝ちはG3クイーンカップの1勝だけ。2つ目の重賞を狙うのに、オルフェーヴルと同じレースに挑むのは、いささか荷が重いように思いますが、最近の牝馬は、古馬になってから一段と強くなります。昨年11月のG1エリザベス女王杯以来の成長振りが楽しみです。

 第三の注目馬は、3枠3番のショウナンマイティ。昨年のこのレースの勝ち馬ですから、コースとの相性は十分。5歳にして15戦と、大事に使われている印象です。近時はG1レースでも好走していますので、展開次第で2着はあると思います。

 このレースでは、以上の3頭に注目します。
 それにしても、3週連続のエース登板ですが、いずれも阪神と中京で行われるレースです。栗東調教馬の強さが際立ちますが、関東のファンにとっては、その走りを目の当たりには出来ないので、少し寂しい感じです。
 2013年3月31日、中山競馬場芝1600mコースで行われる、第45回ダービー卿チャレンジトロフィー競走G3の注目馬です。

 古馬限定のハンディキャップ戦ということもあり、例年混戦が多いのですが、今年も実績馬・上がり馬入り乱れて16頭が出走して来ました。今年のレースの特徴は、55㎏未満の軽ハンデ馬が居ないということです。

 第一の注目馬は、3枠5番のダイワマッジョーレ。前走のG3東京新聞杯は、クラレントの2着に惜敗しましたが、ゴール前の脚色はしっかりしていて、ようやく本格化の兆しです。ダイワメジャー産駒ですから、中山の1600mはぴったり。初重賞制覇と行きたいところです。

 第二の注目馬は、5枠10番のダイワファルコン。前走G2中山記念は、大逃げを打ったシルポートを捕まえた瞬間に、ナカヤマナイトにクビ差差されての惜敗でしたが、中山コースへの適性を示しました。最近の5戦は全て重賞で、天皇賞(秋)と有馬記念のG1レースが含まれています。ここでは、格の違いを見せたいところです。
 母ダイワルージュの名牝系の血が開花するレースになってほしいものです。ダイワの親子丼の可能性もあります。

 第三の注目馬は、5枠9番のリアルインパクト。3歳時のG1安田記念優勝以来、パッとしないレースが続いていますが、どうも太目残りのレースが多いように思います。暖かくなってきましたから、510㎏台まで絞り込めていれば、地力上位の力を発揮してくれると思います。

 今回は、以上の3頭に注目します。軽ハンデ馬が居ないので、久しぶりに人気通りに決まるかもしれません。
 スキージャンプ競技については、本ブログでも採り上げてきました。特に、風の影響についてや「ウインド・ファクター」については何度も書いて来ました。一言でいえば「風は、あまり気にすべきではない」「ウインド・ファクター制度は、スキージャンプ競技に悪影響を与えるので廃止すべき」という意見です。

 そして今回は、スタートゲートに関する稿です。今2013年イタリアのバルディフィエメで開催されたノルディックスキー世界選手権大会から始まった制度なのか、今シーズンから始まったのかは知りませんし、正確な名称も知らないのですが、ここでは「ゲート・ポイント」と呼ぶことにする制度がテーマです。

 この世界選手権大会のジャンプ競技を観ていると「オーストリアチームが、ゲートを下げてきました。2つ下げましたので、選手に6.7点が加算されます」といった放送が流れてきました。最初は何のことか分からなかったのですが、しばらくして、どうやら選手が自らスタートゲートを下げる(=アプローチの長さを短くする)と、得点が加算される制度の様です。
 とんでもない制度を導入したものだというのが、第一印象でした。

 スキージャンプ競技は、アプローチを滑ることにより得られる「前方への運動エネルギー」と、「踏切時の上方へ飛び出そうとする筋力による運動エネルギー」の二つしか、エネルギーを生み出す場はないと、以前の稿に記載しました。
 その二つのエネルギーの内、アプローチを滑ることによるエネルギーの大きさは、同じシャンツェ(ジャンプ台)であれば、滑る距離に概ね比例しますから、自らスタートゲートを下げる(滑る距離を短くする)代わりに、得点が貰えるという制度なのでしょう。

 この大会のラージヒル競技では、オーストリアのモルゲンシュテルン選手やシュリーツェンファウラー選手といった世界一流のジャンパーまでがこの制度を利用し、ゲートを下げて得点していました。おそらく、オーストリアチームは2本目の競技が始まる前に、ゲート・ポイント制度を利用することを決めていたのだろうと思います。
 選手の立場からすれば、スタートゲートに座る直前にゲート位置が下げられるのは、精神面も含めて対応が非常に難しいものだと思うからです。踏切時の滑走速度が、時速90㎞か89㎞なのかによって、ジャンプ全体の形は変化するものですので。

 私は、この「ゲート・ポイント」制度は、いただけないものだと思います。理由は、

① スポーツ競技の成績は、プレーにより決まるべきであること
オリンピック競技になるようなメジャースポーツにおいて、プレーする前に得点が入る競技は、現在のスキージャンプ競技以外には無いと思います。プレー前に得点できる競技などというものは、スポーツの本質に反するものです。

② 観客に分かりにくいこと
選手によってアプローチの長さが異なり、飛距離の長短と成績の関係が複雑になってしまい、観客にとって分かりにくい競技になってしまいます。例えば、130mのジャンプと127mのジャンプで、両方とも転倒が無くテレマーク姿勢が取れていれば、観客は130mを飛んだジャンパーの勝ちだと思います。
 ところが成績を観ると127mの選手が上位というのでは、観客は納得できませんし、こうしたことが何回も続くようなら「なんだか、変な競技だな。何を競っているのか分からない」と感じるようになるでしょう。スキージャンプ競技の将来にとって、良いこととは思えません。

 スキージャンプ競技のレギュレーションを決める機関のことについて、私は知りませんが、最近のこの機関の見直し内容は「滅茶苦茶」であると思います。
 現代スポーツは、良かれ悪しかれ「観客」を無視しては成立しません。テレビ放送権料や競技場の入場料収入は、各競技団体にとって貴重な収入ですし、より多くの観客に入場していただき、より高い視聴率を稼ぐことが、各競技団体にとって重要なテーマでしょう。何しろ、メジャーなスポーツの運営・維持には、多額の資金が必要なのですから。

 一方で「ウインド・ファクター」や「ゲート・ポイント」という制度は、観客を考慮して導入されたとは、とても思えない代物です。どちらかというと選手というか、各国のジャンプチームに配慮した制度に見えます。それも、弱い選手・チームでも、それなりの好成績を残したいという声に応えているような感じです。

 しかし、選手に配慮したように見える制度も、実は逆の影響を生んでいるように思います。よく考え、ハードなトレーニングを積み重ねて強くなっても、試合では訳の分からない制度によって、訳の分からない結果になるというのでは、選手もヤル気が起きないでしょう。

 まず「スキージャンプ競技とは何か」をよくよく検討し、その本質を具現できるようなレギュレーションを確立していくべきです。

 私は、スキージャンプ競技とは「飛距離を競う競技」であると考えます。飛形は、飛距離を伸ばすことを実現できるという点から、採点されるべきだと思います。テレマーク姿勢や転倒については、従来通りの扱いで良いと思います。「飛距離を競う競技」は、観客にとって極めて分かりやすいものですし、選手の技術面・肉体面でも、目標とするに最も明快な基準となります。飛距離を出すこと一点に絞り込んだトレーニングや技術論は、最も深く精緻なものとなるでしょう。

 観客からも、選手からも、支持されないスポーツに明日はありません。
 3月22日から、2013年春の甲子園大会・第85回選抜高等学校野球大会が開幕しました。好ゲームが展開されています。

 第85回の記念大会である今大会も、21世紀枠の学校が4校と、東北枠の1校の計5校が、本来の選出方法以外の学校として出場しています。

 この「21世紀枠」という制度は、その名の通り21世紀の初年2001年・第73回大会から導入されました。「部員不足などの困難を克服した学校や、他校の模範となる学校」が推薦で選出されることになっています。一方で、「前年の各都道府県秋季大会で、出場校が128校以上の都道府県ではベスト32以上、それ以外の都道府県ではベスト16以上に進出した高校」から推薦されることになっています。

 選出の趣旨と選出方法が矛盾している、このセンバツ方法は、既に矛盾しているように思います。部員不足などの困難に接しているチームは、中々地区大会の上位には勝ち進めないのです。
 結果として、21世紀枠制度導入時から、21世紀枠で選出される学校は、秋季大会で「本来のセンバツラインにあと一歩及ばなかった高校」から選出されているのです。加えて、公立高校が数多く選出されていますから、21世紀枠=本来のセンバツ方法で惜しくも選に漏れた公立高校、ということになってしまい、制度導入の出資・狙いとはかけ離れたものになっています。

 こうなると、当然ながら部員数十分で資金が潤沢な「恵まれた学校」も選出されるようになります。
 加えて、あまり書きたくもないことですが、2006年から2010年には、21世紀枠で選出された学校に不祥事による出場辞退が続きました。「他校の模範」になるどころか、悪事例の連続だったのです。
 目的から、かけ離れた選出を行っているという意味で、21世紀枠制度の胡散臭さを如実に表している事象だと思います。

 こんな制度は、早々に止めるべきです。

 センバツ大会は、各都道府県における力量差が大きかった時代には、「選ばれた学校による、レベルの高い大会」として、相応の評価を得ていたと思います。一方で、秋季関東大会のベスト8と近畿大会のベスト8の比較などから、何故あの学校が出場して、この学校が選ばれないのかといった風に、公平・公正なセンバツ自体が難しい大会でもありました。
 それでも、雪国や東北地方のチームにとっては「センバツに出場すること自体が名誉」という位置付けであったと思います。

 そこに「21世紀枠」なる制度が導入されたのです。もともと選抜方法が曖昧で分かりにくかった大会が、一層訳の分からない大会になってしまいました。選手は、一生懸命に秋季大会での好成績を目指します。そして、センバツラインぎりぎりの成績を挙げたとして、いざ出場校の発表となった時に、自分たちより成績が悪い学校が「21世紀枠」として出場権を獲得するのです。こんなことで、センバツ大会自体が盛り上がるわけがありません。

 杞憂であれば良いのですが、21世紀枠校の選定に当たって、裏金などが横行していることは無いのでしょうか。「甲子園大会出場校」というブランドは、とても大きなものですので心配です。この「21世紀枠制度」だけが「直接、出場権をお金で買うことができる」甲子園出場枠の可能性があるのです。

 夏の甲子園大会に比べて、春の甲子園大会は盛り上がりに欠けるので、こうした制度を導入したとか、夏の大会とは違う大会なのだから独自の方法を導入して特色を出すべきだといったことが、理由で導入された制度だとしたら、目的が全く達成されていませんから、即刻辞めるべきでしょう。
 このままでは、春の甲子園大会と夏の甲子園大会の差は、広がる一方でしょう。
 
 1974年の徳島県立池田高校や1977年の高知県立中村高校が春の甲子園初出場の時、部員は11人と12人、ひとつのチームを創るのにギリギリの人数でした。しかし、その大会でともに準優勝しています。
 変な制度を用いなくとも、「部員不足という困難に接している公立高校」は、自力で甲子園大会に出場し、好成績を残しているのです。

 そのタイミングでテレビのスイッチを入れた人は、頭を垂れる横綱白鵬を大写しした画面が微動だにせずに続き、無音でしたから、放送事故かと勘違いしてしまったかもしれません。優勝力士インタビューの最後に、白鵬が場内の観客に呼びかけ実施した、元横綱大鵬・納谷幸喜さんへの弔いの黙祷でした。
 「凄いことをするものだ」と思いました。

 2013年3月場所で優勝し、通算優勝回数を24回に伸ばし、自身9度目の全勝優勝を果たした白鵬関に、NHKのアナウンサーから「双葉山、大鵬の記録を抜きましたね」との問い掛けがありました。白鵬は「双葉山関、大鵬関を愛しています」と答えました。
 大鵬を相撲界の父と呼んで憚らなかった白鵬にとって、大鵬の死は特別なものだったのでしょう。1月場所で優勝して、黙祷を行いたかったともコメントしました。
 そして、黙祷の後、表彰式を続けるために土俵に戻った白鵬は、タオルで何度も顔を拭いました。泣いていたのでしょうか。

 天下の公器NHKテレビ放送の1分間を使い、黙祷を行った白鵬の行為には、驚かされるとともに、昭和というか、大相撲史上の大横綱大鵬逝去への、私達相撲ファンの敬意・謝意が不足していたのかもしれないと思わせるものでした。
 戦後日本が復興を遂げる過程で「巨人・大鵬・卵焼き」とまで称された大力士は、当時の日本人の心の支えでした。

 日本という国や国民が現在より遥かに貧しく、犯罪も現在より遥かに多かった昭和30年台。辛い時、悲しい時、大鵬の相撲を見て励まされたり、少なくとも日常の憂さを一瞬でも忘れさせてくれる存在であったことは、間違いないことでしょう。現在50歳以上の日本人の多くは、大鵬の相撲に大いに助けられたのです。
 
 この1分間の黙祷は、今年1月「大鵬逝く」の報に接した際に、私達が抱いた惜別の念が、私達が若き日々に大鵬からいただいた恩に対して十分なものであったのかどうか、深く考えさせられる出来事でした。
 そして、再考を促したのは、モンゴル出身の横綱白鵬なのでした。


 「完成されたサラブレッド」という印象でした。

 2013年3月24日、中京競馬場芝1200mコースで行われたG1高松宮記念競走を、見事に勝利したロードカナロア号の、レース後のスタンド前に戻って来る様子を見たときの感想です。

 昨秋のG1スプリンターズステークス、昨年暮れのG1香港スプリント、そして今回の高松宮記念と、短距離G1を3勝した中央競馬史上初めての競走馬という点から、ロードカナロアが歴史に残る名馬であることは間違いないのですが、私は、その姿・仕草の美しさ、完成度の高さに、感じ入った次第です。

 500㎏前後の馬体重ですから、当然大型馬ですが、そのバランスの良さが素晴らしい。
小さな頭、盛り上がるトモから漲る力感、並足で駆けてくるリズム感、輝く鹿毛、素直で頭が良さそうな顔立ち等々、惚れ惚れするばかり。

 ロードカナロア号、牡5歳、父キングカメハメハ、母レディブラッサム、ここまでの通算成績15戦10勝、2着4回、3着1回。

 素晴らしい競走成績ですが、何といっても昨秋からの本格化後が素晴らしい。
 トウショウボーイ号やエルコンドルパサー号、ゼンノロブロイ号の全盛時を思わせる姿には、日本競馬史上屈指の名馬としてのオーラが漂っています。こんなに素敵なスプリンターが、日本競馬から生まれたのです。生産者、調教師、厩務員、騎手などなど、ロードカナロアの関係者の皆さんにお礼を申し上げます。
 そして、何よりもロードカナロア本人?に、ありがとうと申し上げます。

 私の「ザ・古馬」に、また一頭のサラブレッドが加わりました。
 2013年3月23日、カタール・ドーハで行われたサッカー国際親善試合、日本対カナダ戦は、日本が2対1で勝ちました。日本チームは、前半9分に岡崎選手、後半29分にハーフナー・マイク選手が得点しました。

 3月26日のワールドカップWCブラジル大会のアジア最終予選、対ヨルダン戦に向けての調整試合でしたから、勝ったことだけでも評価すべきなのだろうとは思いますが、主力不在で若手主体のカナダチームに、一度は同点とされ、苦労して勝った感じは否めません。

 日本チームの先発メンバーは、ゴールキーパーGK川島、ディフェンダーDFが伊野波・内田・吉田麻也・酒井高徳、ミッドフィールダーMFが遠藤・長谷部、フォワードFWが前田・岡崎・乾・香川のイレブン。交替で途中出場は、DF駒野・栗原・酒井宏樹、MF中村憲剛、FWマイク・大津でした。
 このメンバーは、現在の日本代表チームの本田選手を除くベストメンバーといえるものです。

 サッカーというのは不思議なスポーツで、例えば各選手の地力の合計が、10+9+8+11+・・・=110であったとして、その合計点は、チームのバランスによって100にも120にもなるのです。地力が高い選手ばかりを集めても、バランスが悪ければチームトータルの力が下がってしまうことがあります。チームのバランスを保つプレーヤーがキープレーヤーなのです。現在の日本代表チームのキープレーヤーは、やはり本田選手ということでしょう。

 本田選手は、膝の故障を庇っている内に、足首を痛めたということで、思ったより重傷と伝えられていますから、このWC予選の残りの試合には間に合わないかもしれません。そうすると、前述のメンバーで予選のゲームを戦っていくことになります。
 それにしても、最近の数試合の本田選手の動きは、やや精彩に欠けていたと本ブログでも何回か書きましたが、やはり故障していたのです。以前の本田選手に比べてボールを失うケースが目立ちました。体の左右のキレが無いと感じたものです。

 さて、本田選手が居る日本チームは、ボールが落ち着くというのも以前に書きましたが、印象としては「重厚な迫力」が備わる感じなのです。本田が居ないと、良く動きますが、何か軽い流れになってしまいます。そして、チームがいつも同じリズムで稼働する感じです。
 こうなると、相手チームは日本チームの次のプレーの予測がし易い上に、ボールが動くタイミングも把握し易いので、対応が容易です。23日のカナダ戦でも、得点シーンは「予想を裏切るプレー」から生まれています。例えば、岡崎選手のゴールは長谷部選手の中央突破から生まれました。

 変な言い方ですが、本田選手のプレーは、その内容・リズムともに相手チームに予想され難いものなのです。当たり前のことですが、本田が出場している試合では、こうした予測が難しいプレーの数が多くなります。出自していない試合では、激減するのです。結果として、本田選手が出場している試合では得点チャンスが多くなり、逆の場合には少なくなるということになります。

 先ほどの式で言えば、個々のプレーヤーの地力の単純な合計で、本田選手が居る日本代表チームの合計点が例えば110点、代わりの選手の時は108点だとしても、そのバランスの違いから、実際には140点と98点の差になるような感じでしょう。

 3月26日のヨルダン戦で、日本代表チーム・ザックジャパンは、ブラジルWCへの出場を固めたいと考えていると思いますが、敵地のゲームでもあり、簡単な試合ではないと思います。このゲームで敗れ、チーム全体のリズムを大きく崩すようなことがあれば、続く試合も苦しい戦いとなるでしょう。全敗して、WC出場を逃す可能性も十分にあると考えます。
 ザックジャパンには、本田選手抜きで戦っていく形・やり方・戦術を身に付けていただきたいものだと思います。ワールドカップ出場は、本当に難しいことなのです。本ブログで何度も書いて恐縮ですが、ゆめゆめ油断は禁物です。
 大阪場所は14日目を迎えて熱戦が続いていますが、とても印象的な取組が3番ありました。

第一位 ○安美錦-把瑠都●

 立ち合いから、安美錦が把瑠都を西の土俵際まで押し込みます。ここで把瑠都は、安美錦の左腕を決めにかかります。安美錦は体を丸くして左手を抜き、両手で把瑠都の右手首を取って下に引きます。決まり手「お手付き」を狙っているような動きです。
 把瑠都はこれを嫌がり、右腕を引き上げながら左の上手投げに入ろうと、僅かに重心が浮きました。体を丸くして、把瑠都の懐に入っていた安美錦は、この一瞬を逃さず押し立てます。土俵際で把瑠都も残そうとしますが、安美錦の押しが勝って、そのまま寄り切りました。

 安美錦の上手さが際立った一番でした。特に、相手力士の重心を上に下にと動かして、相手力士が対応しようとする刹那に勝負をかけるという、いかにも安美錦らしい相撲でした。現在こうした内容の相撲を取れるのは、安美錦関だけでしょう。
 相手力士の重心の動きに合わせて動くのは相撲の基本ですが、相手力士の重心をこちらからの働き掛けで動かすのは、極めて高度なテクニックだと感じました。とても、楽しませていただきました。

第二位 ○稀勢の里-日馬富士●

 土俵中央やや西寄りで押し合いとなりましたが、ここで稀勢の里が左腕を振るってのおっつけ。このおっつけ一発で、日馬富士は左に吹っ飛び倒れました。稀勢の里の得意技「左おっつけ」が炸裂した一番でした。
 この左おっつけは、稀勢の里関の得意技で、この技で多くの力士を倒してきたのですが、このところ余り見られませんでした。今場所はこの一番で初めて見せたのではないでしょうか。何故、おっつけを出さないのだろうと不思議でしたが、ようやく伝家の宝刀を抜いたという感じです。

 こうした強烈なおっつけは、元大関の魁皇も得意としていて、魁皇、稀勢の里という豪快な相撲を取る力士に特有のものです。今場所の稀勢の里は、いまひとつの成績でした。もっとこの技を駆使して相撲を取れば、星が上がると思いますし、この技を出せるような取り口の研究が望まれます。

第三位 ○白鵬-鶴竜●

 立ち合いの際に、白鵬は仕切り線から相当離れて構えました。通常より40~50㎝後ろであったと思います。これは、立ち合いからの差し味が上手い鶴竜の動きをよく観て対処するための工夫であったと思います。
 この工夫が功を奏してか、いきなり右のがっぷり四つ。これで勝負ありました。今場所の白鵬関は、決して調子が良かったとは観ていません。押し出し、寄り切りの決まり手が少ないことを観ても、前に出るパワー・スピードともに不足していたと思います。ただし、こうした不調の時に、取組前に相手力士を良く研究し、一番一番慎重に丁寧に対応した点が素晴らしかったのでしょう。リスク感覚に優れ、分析・対処する力で勝ったということでしょうか。

6日目の千代大龍に対する注文相撲も、万が一にも負けないためのものでした。こうした対処による白星の積み上げで13日目に早々と優勝を決めました。そして、千秋楽に全勝優勝を狙うところまで来ています。見事な場所であったと思います。優勝は12勝3敗などと予想した、私の見方は間違っていました。白鵬関、失礼いたしました。

 以上の三番が、とても印象的でした。特に、安美錦-把瑠都戦は、永久保存したいほどの一番でした。
 2013年3月25日、中京競馬場芝1200mコースで行われる、第43回高松宮記念競走G1の注目馬です。

 中央競馬において、東京、中山、京都、阪神の4大競馬場以外のコースで開催される唯一のG1競走にして、二つしかない短距離G1レースのひとつです。今回も、強豪馬から上がり馬まで17頭が揃いました。

 第一の注目馬は、6枠11番のロードカナロア。昨年9月のもうひとつの短距離G1スプリンターズステークス、昨年12月のG1香港スプリント、そして今年2月のG3阪急杯と3連勝。現在の我が国のスプリンターNO.1という評価は、衆目の一致するところです。
 通算13戦8勝、2着4回、3着1回と、安定感も抜群です。このレースを勝って、中央競馬史上に残る「短距離の名馬」に名を連ねたいところでしょう。
 唯一の懸念材料は、左回りの中京コース。これまで、大きなレースの優勝は全て右回りコースでした。たまたまであれば良いのですが、左回りが苦手であれば、電撃の6ハロンです、走りを立て直している内にゴール板を過ぎてしまう怖れはあります。

 第二の注目馬は、8枠15番のサクラゴスペル。このところ3連勝と調子を上げています。格下感は否めませんが、短距離戦を中心に戦ってきて本格化しましたので、大駆けの可能性があります。

 今回は、以上の2頭に注目します。ロードカナロアが右利きでないと良いな、と思っています。
 2013年3月24日、中山競馬場芝2500mコースで行われる、第61回日経賞競走G2の注目馬です。

 近時は、天皇賞(春)への前哨戦というより、このレースを目標とする馬達の戦いという色合いの強いレースになってきていますが、それでもここを勝って天皇賞という馬達と、重賞初制覇を目指す馬達の計14頭が顔をそろえました。
 重賞ウイナーも多く、馬齢も4~10歳とバラエティに富んでいますので、予想が難しいレースになっています。

 注目馬の第一は、8枠13番のオーシャンブルー。前走のG1有馬記念は、ゴールドシップの2着に敗れたものの、オールスター戦での大健闘でした。現役最強馬の一角を相手に、ゴール前の脚色もしっかりしていて、中山コースへの適性の良さも感じました。本格化したものと思います。休養十分で臨むレース、勝ち負けの勝負をしてくれるでしょう。

 第二の注目馬は、8枠14番のフェノーメノ。昨年11月のG1ジャパンカップ5着以来4か月ぶりの実戦というのが少し心配ですが、G1日本ダービー2着、G2セントライト記念1着、G1天皇賞(秋)2着という実績は安定感十分です。お父さんは、オーシャンブルーと同じステイゴールド。オルフェーヴル、ゴールドシップを観ても、中山競馬場での強さが際立ちます。
 ステイゴールド産駒の1・2フィニッシュも、十分可能性があります。

 第三の注目馬は、7枠12番のムスカテール。前走G2日経新春杯2400m、前々走G2アルゼンチン共和国杯2500mをともに2着と好走しました。ようやく本格化したという感じです。ここでも、2着はあるでしょう。

 カポーティスターやタッチミーノットも気になりますが、今回は以上の3頭に注目します。2500mのレースですが、古馬陣の層が厚くなったという印象です。良いレースを魅せてくれると思います。

 3月9日のNHK・BS-1で、全日本綱引選手権大会が放送されました。この大会は、1981年から始まっています。NHKの放送がいつから始まったのかは知らないのですが、たまたまチャンネルを回して見始めてから、相当の年月が経っていますので、放送も20年以上続いているのではないでしょうか。
 年に一度のお楽しみです。

 「綱引き」といっても、当然ながら本格的です。私がテレビ放送から学んだ主なルールを列挙します。
① 8人1チームで競技します。但し、1チームは10人で構成されています。2人が補欠という形ですが、対戦ごとに選手の入れ替えが可能です。
② 8人の合計体重の上限が決まっています。現在は、男子は600㎏未満、女子は500㎏未満です。体重計量は、大会当日の朝行われます。
③ 競技は、1本の綱を両側から引っ張り合い、相手チームを一定のラインまで引き込めば、そのゲームの勝ちとなります。そして、2勝先取したチームが、その対戦の勝ちとなります。
④ 競技中に、選手が床にお尻を付いている時間が長いと「反則」となり、反則3回で、チームが負けになります。

 当然ながら、より細かいルールがありますが、以上の4項目で概ね競技を楽しめると思います。

 単純に見える競技には、よくあることなのですが、とても微妙で繊細な競技です。例えば、引っ張り合っている時の綱の水平位置が、チームにより、あるいは作戦により、高かったり、低かったりします。

 また、始めの声と共にぐいぐいと引くチームもあれば、相手チームに引かせておいて疲労を待ったり、相手チーム全体のバランスが崩れるのを待って、引き始めるチームもあります。

 準決勝以降のレベルの高い試合になると、様々なテクニックが使われます。メンバーの入れ替えもありますし、並ぶ順番の入れ替えも行われます。相手チームの得意戦法や、先頭のプレーヤーの体格などが考慮されているものと思われます。

 また、男子には体重560㎏級と600㎏級がありますが、全日本綱引選手権大会は600㎏で行われます。やはり体重は重い方が有利なので、普段560㎏級で戦っているチームは、この大会では不利なのだそうです。その不利の理由が面白い。

 例えば、560㎏級のAチームも、この大会に向かっては体重を重くしてきます。各選手が太ってから大会に臨む訳です。一方、600㎏級のBチームは、普段はオーバーしている体重を減量して試合に臨むのだそうです。そして、計量の結果、560㎏級のAチームの合計が595㎏、600㎏級のBチームが590㎏であったとしても、やはりBチームの方が有利なのだそうです。何故かというと、Bチームの選手は、朝の軽量の後、沢山食事をして8人合計で30~40㎏太るのだそうです。
 結局、Aチームは595㎏で試合に臨みますが、Bチームは620~630㎏で試合に出場して来ますので、Bチームの方が有利というわけです。

 2013年の大会、女子はマドラーズ大阪チームが優勝しました。これで7連覇です。女子については、現在はマドラーズ大阪の時代ということになります。
 一方の男子は、長野県の進友会チームが優勝しました。進友会も2年連続6回目の優勝ということですから、男子については進友会チームの時代ということになります。進友会チームは、まず相手チームに引かせて、しばらく耐えてから引くという戦法を得意としています。この大会の決勝1回戦も、3分18秒という長い時間をかけて勝ちました。

 ところで、スポーツ好きの方ならご存知だと思いますが、綱引き競技は、昔オリンピック種目でした。1900年の夏季オリンピック・パリ大会から、1920年のアントワープ大会までの5大会で採用されています。
 金メダル獲得は、イギリスが2回、アメリカとスウェーデンが1回ずつ、そして混合チームが1回獲得しています。

 バレーボールやバスケットボール、ウェイトリフティングといった競技が、まだオリンピック種目ではなかった1900年パリ大会の時、綱引き競技はオリンピック種目だったのです。現在では、綱引きをオリンピック種目にという声は、聞かれません。一度、オリンピック種目から外れてしまい、世界的な人気が無くなってしまうと、なかなか復帰するのは難しいということなのでしょう。

 レスリング競技も、油断は禁物ということでしょうか。

 今季の欧州のクラブチームNO.1を争う、欧州チャンピオンズ・リーグCLが佳境を迎えています。ベスト8が出揃い、3月15日スイスのリヨンで、準々決勝の組み合わせ抽選が行われました。抽選結果は、下記の通りです。

・FCバルセロナ(スペイン)対パリ・サンジェルマン(フランス)
・レアル・マドリード(スペイン)対ガラタサライ(トルコ)
・バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)対ユベントス(イタリア)
・マラガ(スペイン)対ボルシア・ドルトムント(ドイツ)

 ベスト8に勝ち残ったチームを観ると、概ね予想通りのチームという感じがします。もちろん、くじ運もありますので、必ずしも現在の実力上位8チームということにはなっていないと思いますが、進出してもおかしくないチームが揃ったと思います。

 イングランドのプレミアリーグのチームがひとつも入っていないことについては、そういうことも十分に有り得ることと考えます。プレミアリーグの各チームの実力は、ベスト8に進出した他国のビッグクラブと比較すると、明らかに見劣りするからです。
 
 現時点の欧州各クラブの選手層およびチーム力を観てみると、スペイン・リーガエスバニョーラのレアル・マドリードとFCバルセロナの2チームが、少し抜けた存在であると思います。

 この両チームは、今季のFIFAバロンドール(世界最優秀選手)候補20人の中に、レアル・マドリードが最多の6人、FCバルセロナが続く5人を送り込んでいることは、本ブログの2012年11月1日の稿「バロンドールと素晴らしきエル・クラシコ」に記載の通りです。この2チームで、バロンドール候補の過半数を擁しているわけです。個々のプレーヤーの能力比較で、欧州最上位にある2チームであることは全く異論のないところでしょう。
 経済危機が叫ばれるスペインにおいて、この2チームは十分な資金力を持って、超一流プレーヤーの獲得・保持に成功しています。やや不思議な感じもします。

 FCバルセロナについては、もともとカタルーニャ地方の市民チームであり、下部組織カンテラ出身のプレーヤーが良く育ち、良く揃ったということなのでしょう(アルゼンチンのメッシも、バルセロナのカンテラ出身)が、レアル・マドリードの方は、世界屈指のプレーヤーを外国から集め続けています。相当の資金力が必要なことです。

 レアル・マドリードとFCバルセロナは、昨季のCLでもベスト4に進出しました。そして、番狂わせ?とも言われましたが、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)とチェルシー(イングランド)に敗れました。一昨年のCLでは、FCバルセロナが優勝しました。
 そして、今季も両チームはベスト8に進出しているのですから、実績としても欧州最上位にある2チームと言えます。今季のCLの優勝争いも、この2チームを軸として争われることは、間違いありません。

 この「少し抜けている2チーム」に続くのは、ドイツ・ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンとフランスのパリ・サンジェルマンでしょう。
 バイエルン・ミュンヘンというチームは、常にブンデスリーガ1部のトップチームであり、常にドイツ代表チームメンバーの半数前後を擁しているチームです。ブンデスリーガ自体が、地元ドイツの選手を中核としたチーム造りをするリーグですので、組織的な戦術を展開するという意味でチーム力が高いのですが、その中でもバイエルン・ミュンヘンは、ずば抜けた実力を誇るチームです。

 「ブンデスリーガの優勝候補は?」と質問されたら、いつの時代でも「バイエルン・ミュンヘン」と答えておけば間違いないと言われる程のチームです。今季のブンデスでも「当然のように」首位を走っています。
 昨季のCLは準優勝、今季もベスト8に進出していることからも、安定した実力を保持していることは明らかでしょう。

 パリ・サンジェルマンについては、本ブログの2012年12月2日の「ACミランからパリ・サンジェルマンへ」の稿に記載の通り、強力なスポンサーが付き、一気に有力選手を集めて「欧州制覇」を目指しています。このベスト8進出は、チーム作りが順調に進んでいることの証左です。スウェーデン代表ズルタン・イブラヒモビッチ選手他を擁する強力なチームですから、今大会の台風の目ということができます。

 南欧州を覆う経済危機の影響をこちらは大きく受けて、リーグ全体のレベルダウンが指摘されているイタリア・セリエAからは、ユベントスがベスト8に進出しました。現時点のユーベは、セリエAの最後の砦といった存在でしょう。チーム所属選手を見ると、やや小粒の感は否めませんが、伝統のイタリアサッカーを展開しています。こちらも、穴チームとしての存在感十分です。

 イングランド・プレミアリーグの例えばマンチェスター・ユナイテッドについて観れば、ルーニー(イングランド代表)、ファンペルシ(オランダ代表)、香川(日本代表)といったプレーヤーが挙げられますが、これをレアル・マドリードのベンゼマ(フランス代表)、エジル(ドイツ代表)、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)、シャビ・アロンソ(スペイン代表)、セルヒオ・ラモス(スペイン代表)、カシージャス(スペイン代表)といったメンバーと比較すると、明らかに見劣りします。大差と言っても良いと思います。

 プレミアリーグについて「世界最高のリーグ」と評する報道が時々観られますが、少なくとも現時点では、そうではありません。サッカーの報道に携わるのであれば、もう少しサッカーのことを知ってほしいものだと思います。知識・知見不足の単なる思い込みでの報道では、サッカーファンに間違った情報を提供するだけです。

 さて、今季CLの準々決勝の組み合わせの中では、何といってもFCバルセロナ対パリ・サンジェルマンのカードが目立ちます。メッシやイニエスタを擁してこの数年間、世界のサッカーをリードしてきたバルセロナに、新興勢力の代表としてサンジェルマンが挑む形です。
 素晴らしいゲームが展開されることでしょう。とても楽しみです。
 日経賞は、1953年・昭和28年に4歳以上の古馬限定重賞競走「日本経済賞」として創設されました。日本経済新聞社から優勝杯が寄贈されていますが、レース名に「新聞」が入っていない点は、関西の日経新春杯と同様です。
報知新聞社が優勝杯を寄贈しているレースも「報知杯○○」と呼びますので、「新聞」は入っていません。「レース名は、あまり広告になってはいけない」という、中央競馬会の方針なのでしょうか。

 日本経済賞は、1979年・昭和54年に日経賞と名称が変更されました。施行距離も、当初は3200m、1958年には2600mとなり、1967年に現在と同じ2500mとなっています。
 もともと、関東における天皇賞(春)の前哨戦という位置付けでしたから、当初は天皇賞と同じ3200mだったのでしょう。距離が2500mとなってからも、ローテーション的には天皇賞(春)に向けて格好のレースの筈なのですが、昨年までで60回の歴史を誇るレースとしては、このレースに勝って天皇賞(春)を制した馬は、1985年のシンボリルドルフ、1987年のミホシンザン、1993年のライスシャワーの3頭しか居ないのは、意外なことです。
 どちらかというと、天皇賞(春)の前哨戦というよりは、有力古馬にとって重要な、春のG2レースという位置付けなのでしょう。

 こうした事情もあってか、日経賞の勝ち馬には「渋い馬」が多いように思います。当代の一流馬ですが、主役にはなれなかった馬達が名を連ねています。
 1989年のランニングフリーや1994年のステージチャンプ、1997年のローゼンカバリー、2007年のネヴァブションなどなど、中央競馬の歴史を彩ってきた個性的な馬達です。
 どの馬でも一稿になりますが、本稿では、1971年・第19回の勝ち馬マキノホープを採り上げます。40年以上も前の話です。

 マキノホープ号、父ソロナウェー、母テツノホープ、母の父トサミドリ。生涯成績26戦8勝。

 マキノホープが勝った1971年の日経賞は、中山ではなく東京競馬場2500mコースで開催されました。当時の長距離レースで安定した成績を挙げていたコンチネンタルが一番人気、前年にオールカマーに勝っていたマキノホープが二番人気、1969年の尾形厩舎(当時のNO.1厩舎)四天王の一頭で、復活してきた快足馬ハクエイホウが三番人気と、メンバーが揃ったレースでした。

 郷原騎手のクリシバが先行し、ハクエイホウが追走、鞍上野平祐二のマキノホープはその後方に控えました。3コーナーにかかり、ハクエイホウとマキノホープがクリシバを交わしにかかったところで、ハクエイホウが左脚靭帯を断裂し転倒、後方にいたスイノオーザが大きくバランスを崩して、鞍上の丸目騎手が前方に落馬してしまいます。

 マキノホープは、幸いにも難を逃れ、2分34秒1のレコードタイムで優勝しました。これが、マキノホープの最後の勝利となりました。
 一方、ハクエイホウは数日後予後不良にて安楽死、大怪我を負った丸目騎手も、騎手を廃業、調教師になるべく勉強中に急死しました。落馬との因果関係は、解らなかったと記憶しています。

 マキノホープの馬主は、あの田中角栄元首相です。馬名は、娘である田中真紀子元外相に由来しています。
 1971年・昭和46年という、我が国の高度成長期真只中、中央競馬も伸び盛りであった時代の日経賞勝ち馬でした。
 第3回ワールド・ベースボール・クラシック大会の決勝トーナメント準決勝第一試合、日本代表対プエルトルコ代表のゲームは、日本時間3月18日、アメリカ・サンフランシスコのAT&Tパークで行われ、プエルトリコが3対1のスコアで日本を破り、決勝に進出しました。

 三連覇を目指した日本代表チーム・サムライジャパンは、準決勝で力尽きたというところです。敗因は「打てなかったこと」に尽きます。この大会で、1得点で勝利したチームは無いのですから。プエルトリコチームの捕手モリーナ選手を中心とした堅い守りが、日本チームを上回ったということになります。
 0対3とリードされた後でも、日本チームには十分勝機がありましたが、あと一本が打てなかったということで、あと一本が打てないのは、こうしたビッグゲームにおいては「大きな差」でした。
 7回、8回、9回の日本の攻撃時、日本ベンチからは大きな声が出ていましたが、各選手の表情には「不安の色」が見られました。あの台湾戦とは違う雰囲気でしたので、各選手はプエルトリコの力を感じていたのだろうと思います。

 決勝戦に進出できなかったことは、とても残念なことですが、今回のサムライジャパンもその実力を存分に発揮し、「日本野球」の存在を世界に知らしめたものと思います。

 二次ラウンドで、キューバとアメリカという優勝候補の2チームが姿を消した中で、日本チームは整斉と勝ち上がりました。
 今回の日本チームにメジャーリーガーが居なかったということが敗戦に繋がったという見方もあると思いますが、私は、そうは考えません。メジャーリーガーが多ければ勝てるのであれば、アメリカチームが負ける筈はないのですから。
 今回の日本チームも、第1回、第2回のチームに劣らない力を持つ、バランスの良いチームでしたし、十分に優勝できる実力を保持していたと思います。

 ベースボールというスポーツは、勝ち続けるのが大変に難しいスポーツで、逆に言えば、「連勝不敗が困難なスポーツだから人気がある」とも言えると思います。ひとつのゲームの勝ち負けには、様々な要素が関係しますので、必ずしも実力上位のチームが勝つとは限りません。
 10度戦って7勝3敗であれば圧倒的な実力差ですが、それでも個別の試合では負けることがあるのです。第2回大会も日本チームは2敗しました。今大会も2敗しかしていません。負けるタイミングが合わなかったということでしょうか。

 サムライジャパンの選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。二次ラウンドの台湾戦を始めとしてグッドゲームを魅せていただき、ありがとうございました。
 第3回ワールド・ベースボール・クラシックWBCの東京ラウンドと並ぶ、もうひとつの予選クールであるマイアミラウンドで、アメリカ代表がプエルトリコ代表に3対4で敗れ、決勝トーナメントに進出することができませんでした。

 これで決勝ラウンドは、日本、オランダ、ドミニカ、プエルトリコの4か国の代表で争われることになりました。

 マイアミラウンドは、当初からアメリカ、ドミニカ、プエルトリコの3か国の争いと観られていました。3つの代表チームには、MLBの現役プレーヤーが沢山所属していて、他のチームとは相当にチーム力に差があったのです。
 逆に見れば、この3チームには殆ど力の差が無いということになります。MLBプレーヤーというのは、いずれも高いスキルを保持しているからです。

 第1回、第2回のWBCで好成績を残すことが出来なかったアメリカ代表は、今大会の監督として、ニューヨーク・ヤンキースやロサンゼルス・ドジャースで監督を務めたジョートーリ氏を招へいしました。
 紳士然としているトーリ氏ですが、その勝利への執念には凄まじいものがあり、経験も十分ですから、今度こそ、ベースボール生誕の地アメリカ合衆国に、WBCチャンピオンのタイトルが渡るものと期待されていたのです。

 しかし、その道は閉ざされました。

 私が、この大会におけるアメリカ代表の敗退を残念に思う理由は

① ベースボール生誕の地であり、現在世界最高のベースボールリーグであるメジャーリーグMLBの本拠地であるアメリカ合衆国の代表チームと、日本代表チームが決勝で戦うのを観たかったこと。スポーツ好きとして、当然の欲求です。
 日本代表は、第1回、第2回のWBCで優勝しているとはいえ、対戦し、破ってきた相手チームが、世界一を争うのに必ずしも相応しい相手であったとは思えませんので、第3回こそ、ベースボールの盟主アメリカ代表と戦いたかったところです。

② アメリカ代表が居ない決勝トーナメントでは、アメリカ国内の盛り上がりが全く期待できないこと。
 第1回、第2回のWBCも、開催地であるアメリカ国内では、殆ど注目されていなかったと報じられていました。MLBが主催するWBC大会にもかかわらず、アメリカ国民は全く興味を示さなかったのです。
 そのことは、結果としてWBCの他の参加国に対しても、アメリカ国民は興味が無く、その結果にも全く関心がない、ということになります。知られていないから、残念ということでは無くて、アメリカ国民が関心を寄せないということは、WBCはビジネスとして成立しないということです。

 アメリカ合衆国は、ご存じの通り、政治・経済の世界の中心ですが、スポーツにおいても世界の中心の国であり、様々なスポーツビジネスが展開されていて、その売上げ規模は、他の国とは比較にならない程大きなものです。
 MLBがWBCを主催しているのは、ベースボールの世界中への普及、結果としてのベースボールビジネスの拡大を狙ってのものでしょう。オリンピック種目から外れてしまった今、ベースボールを世界中に普及させる様々な手段を、MLBは講じていますが、その一環なのです。

 そして、日本プロ野球NPBも、MLBの施策に協調してWBCの成功に尽力してきた経緯にあります。(選手会の反対はありますが)
 現在、人気回復に腐心しているであろうNPBにとっても、WBC大会の成功、ベースボール・野球の世界中への普及は、重要な課題です。人口減少社会となっている日本国内においては、野球ビジネスへの需要の増加を図ることは、容易なことではありません。
 私達が現在、テレビを通じてMLBのゲームを楽しみ、MLBオールスターゲームの人気投票にインターネットを通じて参加していることを観ても、MLBの世界中への展開策はある程度成功していると考えられます。

 NPBも、その試合を日本以外の国々の人々に見てもらい、楽しんでいただき、グッズを購入していただく。一方で、世界各国のプレーヤーが、NPBでプレーしたいと思うようになる、という観客・選手の両面から、NPBを世界中に普及させていく努力が不可欠でしょう。
 もし、WBC大会がアメリカ国内および世界中で見られるようになれば=人気が上がれば、その大会で優勝することは、NPBの世界進出にとって強力な武器となる筈です。

 そのためにも、WBC大会自体を成功させていく必要があると考えます。

 MLBの御膝元であるアメリカ合衆国で、ビジネスの対象であるベースボールファンがソッポを向いているのでは、この目論見の成功は期待できません。
 そして、ファンの眼をWBCに引き付けるための最大の要因が、アメリカ代表の快進撃・優勝だったのです。さすがに、アメリカ代表が決勝トーナメントに出場するともなれば、テレビの視聴率は上がり、球場の観客数も増大したこととでしょう。
 しかし、その期待も泡と消えてしまいました。

 そもそも、日本人メジャーリーガーが、ひとりもWBC日本代表に参加していない理由も、WBCがアメリカ国内で全く見られていないためでしょう。自らが所属しているMLBのチームのファンの興味の対象は、自球団のスプリングトレーニングやプレシーズンゲームの様子なのです。

 WBCに出場して、優勝や大活躍をしてもファンは誰も知らず=評価されず、逆に万一怪我でもしようものなら、ファンや球団からどのようなバッシング・処遇を受けるのか、分かったものではないとすれば、どの日本人選手も、ハイリスク・ローリターンな選択をする筈がありません。
 もし、この大会でアメリカ代表が大活躍し、アメリカ国民がWBCに興味を持つようになってくれれば、次回第4回のWBCへの日本人メジャーリーガーの参加は増えたと思います。

 世界一を決する大会の決勝トーナメントゲームの観客席が、日本人と中南米の観客ばかりで、3割位の入りであるとすれば、とても残念なことです。

 今大会もアメリカ代表チームが決勝に進出することなく敗退した今、第4回大会が開催されるのだろうかと、心配になってしまいます。

 両横綱の調子が上がらない場所になっています。

 昨日7日目、白鵬と時天空の一番、最近では本当に珍しいことなのですが、時間前に立ち合い、白鵬が勝ちました。
 取組後のインタビューで、白鵬は「仕切りの時、時天空から時間前に立とうとする気配を感じていたので、来るなら来いと思っていた」とコメント。時天空は「時間前に立とうと思っていたが、あの時(時間前に立った時)には、行司が止めようとしているように見えたので、一瞬取組を止めようと思ってしまった」とコメントしています。

 この取組の二人の力士の応酬には見るべきものがありましたが、行司の対応は粗末なものでした。時天空のコメントにもありましたが、式守伊之助は「軍配を反していませんでした」から、本来ならば立ち合い不成立で、取組を止めなければなりませんでした。左手を前に伸ばして、一瞬止めようとしたのですが、二人の力士の動きが止まらなかったことと、気迫に押されたのでしょうか、そのまま止めずに取組を進めました。

 緊張感が不足していて、白鵬関が感じた時天空の気配にも全く気付かず、ボーっとしていて、時間前の立ち合いにビックリして対応できなかったのですから、話になりません。立行司などという立派な肩書は返上して、一から修行しなおす必要があると思います。
 当たり前のことですが、土俵上は行司にとっても呼び出しにとっても、真剣勝負の場なのです。

 取組後の土俵下の二人、特に時天空関は、白鵬関を悔しそうに見つめていました。気迫溢れる勝負であり、ケタグリを始めとする奇襲技で有名な時天空の気配を、事前に感じて対応した白鵬の勝負勘も、さすがに素晴らしいものだと思いました。

 しかし、この取組ではさすがの感性を見せた横綱白鵬ですが、今場所の内容は相当悪いものです。6日目の千代大龍戦では「注文相撲」でした。横綱が注文相撲というのも情けないことですが、受け止めて相撲を取るタイプの白鵬が、前半戦の6日目から注文相撲などというのは、自身の調子の悪さ、他力士との力の接近を露わにした行為といえるでしょう。

 横綱白鵬は7連勝としていますが、前に出る力が弱いので、このまま走るとは到底思えません。2~3敗する可能性が高いと思います。

 一方の東の横綱日馬富士は既に2敗。今場所は右足首の状態が悪いのでしょうか、取り口に全くスピードが無く、前に出る力も極めて弱いので、よく2敗で留めているという感じです。
何しろ、幕内最軽量力士ですから、コンディションが整わない場所は勝ち越しがやっと。これまでなら7日目までに3~4敗していても何の不思議もない状態だと思いますが、7日目の勢戦での張り手の連発といった取り口で、何とか勝ち星を掴んでいる形です。
 横綱の張り手連発というのも見苦しいものですが、必死の日馬富士関の気持ちが出ているというところです。

 両横綱とも、既に終盤戦のような必死の取り口を展開していますので、他の力士にも十分にチャンスがある場所の筈なのですが、特に大関陣の弱さには残念を通り越して、呆れてしまいます。

 稀勢の里関は、押されると下がるという相撲の特性がもろに出てしまい、簡単に寄り切られたり、土俵際に後退するというシーンばかりが目立ちます。先の福祉大相撲で小学校高学年の力士にも押されていた(わざと押されているようには見えませんでした)のを観て、心配していましたが、この有様です。もう少し重心を低く、前に置く努力をしないと、勝ち越しがやっとという場所になりかねません。

 鶴竜関も同様に、前に出る力が不足しています。大関に上がった頃は、相撲の上手さと前に出る力の強さから、横綱に上がるのも時間の問題と言われましたが、現在の相撲では所謂クンロク大関(9勝6敗ばかりの大関)です。物静かな雰囲気の中で展開してきた、気迫あふれる相撲を取り返していただきたいと思います。

 今場所は、12勝3敗の優勝争いと観ています。従って、現在1敗の常幸龍関や2敗の豊ノ島関にも優勝のチャンスが十分に有ります。

 さすがに、荒れる春場所です。これはこれで、面白い大相撲だと思います。
 第3回ワールドベースボールクラシック大会、我らが日本代表チームは、東京ラウンドを見事に1位で勝ち上がり、アメリカで行われる決勝トーナメントに進出しました。

 激闘であった台湾戦を4対3で逆転勝ちし臨んだオランダ戦は、16対4と圧勝。決勝トーナメント進出を決めました。そして、東京ラウンドの1位2位順位決定戦で、再びオランダを10対6で破り、1位通過となったのです。

 このオランダチームとの2試合の特徴は、日本チームの打棒爆発ということでしょう。最初の試合は、1試合6ホームランのWBCタイ記録(過去にキューバチームが記録)でした。鳥谷選手の先頭打者ホームランを皮切りに、坂本選手の満塁ホームランまで、釣瓶打ちでした。
 
 オランダチームが敗者復活戦でキューバチームを7対6で下して、再び日本チームとの戦いに登場してきた第2戦では、阿部選手の1イニング2ホーマーなどで、1イニング8得点を挙げた集中打が見事でした。

 この試合内容を観ると、「日本チームは強打のチーム」であることが明らかです。日本チームは、定評のある投手陣に加えて、強力打線をも具備していることを証明したのです。

 日本に惜敗した台湾チームを、14対0で破ったキューバチームのことは、あらゆるマスコミが「強打のキューバ」と評したのですから、同じ東京ドームで16点を挙げた日本チームが強打のチームであることは、間違いありません。控えめな見方も、過ぎると実力が見えなくなります。冷静かつ固定観念を持たずに判断すれば、強力な打撃のチームと言えるでしょう。

 日本チームとキューバチームのホームランの飛距離も、全く同じレベルでした。いや、糸井選手や坂本選手の外野席上段に突き刺さったホームランは、キューバチームのものより、大きかったかもしれません。芯を外してもホームランが打てるという点なら、阿部選手の2本目のホームランが、最も凄いホームランでしょう。
 日本チームは、飛ばないと言われるWBC公式球を充分に弾き飛ばすことができる打線なのです。

 2005年頃から様々なメーカーで製造されて導入され始めた所謂「飛ばないボール」(低反発球)は、2011年には日本プロ野球全体で、ミズノ社製のボールに統一されました。導入当初は、ホームラン数が激減し、安打も減って、圧倒的な投高打低状態になりました。2012年になっても、投手優位の状況に変わりはありませんが、それでもNPBの打者は、相応に「飛ばないボールの打ち方」を身に付けてきていました。

 そもそも、低反発球導入の要因のひとつは、第1回WBCにおける、日本チームのホームランの少なさでした。(それでも優勝する日本チームは凄いと思いますが)
当時、日本のプロ野球ファンが日本の球場で目の当たりにしていた、華やかなホームランの打ち合いは、飛ぶボールの産物だったのです。
 1988年には1試合当たり1.31本だった、東京ドームの試合におけるホームラン数が、2004年には3.43本と、2.5倍以上になっていました。「ピッチングマシンの進歩により、打撃優位になった」などという嘘が、まことしやかに喧伝されていたのを憶えています。

 しかし、2006年3月に開催された第1回WBCのゲームを観るにつけ、日本の野球ファンは愕然としました。日本チームの強打者の打球は、なかなかスタンドに届かないのです。いつもなら、軽々と飛んでいくはずのボールが、フェンス手前で失速します。
 日本チームの野手のコメントも「日本のボールに比べて飛ばない」というものでした。

 それまでも、日本人メジャーリーガーのホームラン数が、NPBでプレーしている時より相当少なくなることから、薄々感じていたことなのですが、私達は第1回WBCで、メジャーリーグや海外のベースボールで使用されているボールより、日本で使われているボールの方が相当よく飛ぶことを、再認識させられたのです。

 加えて、1980年代までの日本プロ野球全盛時、金田投手が400勝を挙げ、村山投手が防御率0点台を記録していた時代のボールより、1990年代以降のボールが明らかに良く飛ぶボールに変質していったことも知ったのです。海外との比較どころか、国内で昔使われていたボールとは違うボールを使うようになっていたという「見苦しく」「恥ずかしい」事実を認識することともなったのです。

 いったい誰が、ボールを飛ぶものに変えて行くという、こんなバカなことを進めてきたのかは知りませんが、おそらく「野球(あるいはスポーツ)を全く知らない素人」であろうと思います。その素人あるいは素人達は「ホームランが沢山出て、得点がたくさん入った方が、客は喜ぶだろう」と、まさに素人考えで、毎年少しずつ反発係数を上げて行ったのでしょう。愚かなことです。
 その結果が、現在の日本プロ野球の地盤沈下に結び付いていると考えます。日本プロ野球の人気は、ボールの反発係数が上がるのと反比例して、下がって行きました。

 昨シーズン、東京ドームで観戦して驚いたのですが、シーズン中の東京ドームの2階席の入場者の相当数というか大半は、新聞配達所などから無料でチケットを貰った人達のようでした。ですから、6回7回といった試合途中で、電車の時間を気にして早々に球場を後にします。もともと、入場者数を水増しして発表していると報道されていますので、球場発表が3万5千人なら、入場者数は2万人位でしょう。そして、その半数位が無料入場者ですから、現在のペナントレース中の東京ドーム巨人戦の有料入場者数は、1万人から1万5千人くらいなのではないかと推定されます。
「後楽園球場の巨人戦のチケットは、買いたくても中々手に入らない」と言っていた時代は、遠い昔のことになってしまったのです。

 もちろん、日本プロ野球の地盤沈下の原因が、虚飾に彩られた飛ぶボールだけではないことは、十分に理解していますが、私は、飛ぶボールの悪影響は、想像以上に大きなものだったと考えています。

 しかし、日本プロ野球も目覚めました。飛ばないボールというか、野球規則に明記されている反発係数のボールに戻したのです。結果として、ダルビッシュ有や田中将大投手らが1点台前半の防御率を記録するようになりました。
 これらの現代日本プロ野球を代表する投手達は、飛ぶボールの時代には、「昔の一流投手は、防御率は1点台だった。村山などは1点を切るシーズンもあった。それに引き替え、今の投手は3点台がやっと。だらしない」などという「いわれのない誹謗中傷」を受け続けてきたのです。
 ボールを元に戻しただけで、現代の一流ピッチャーが、昔の一流ピッチャーと遜色ない能力を持つ存在であることが証明された(普通に考えれば、当たり前のことなのですが)のですから、とても良かったと思います。

 一方、わずか2年間ほどですが、日本プロ野球の打者達も「飛ばないボール」に接しました。2011年のシーズン始めには「飛ぶボールに戻してほしい」との、怨嗟の声が選手達から上がっているとの、情けない報道が数多く見られましたが、最近は耳にしなくなりました。
 本ブログには何度も書いていますが、飛ばないのはパワーだけの問題ではなく、概ね打ち方の問題なのです。能力が高い日本プロ野球の野手の皆さんですから、早々に「飛ばないボールの打ち方」を身に付けてきています。

 そして、第3回WBCを迎えたのです。日本チームの打撃がキューバチームと遜色ない得点力を持っていることが、試合で証明されました。
 加えて、球場は多くのファンで埋まっています。ファンの多くは、おかしなボールをホームランすることよりも、正しいボールを正しく打って得点していくことを望んでいるでしょうし、1点の重さを知ることにより、一投一打を存分に楽しめるようになっているのだと思います。

 これから決勝トーナメントに挑む日本チームには、是非優勝していただきたいと思います。アメリカ・カリフォルニアで戦うサムライジャパンを、テレビで応援します。

 一方で、勝負には時の運もありますから、優勝できるとは限りません。その成績が、優勝であろうが無かろうが、そんなこととは全く関係なく、「日本プロ野球が、あるべき姿に回帰する」という意味で、第3回ワールドベースボールクラシック大会が、日本プロ野球再興のきっかけとなることを、心から望んでいます。

 2013年3月17日、阪神競馬場芝3000mコースで行われる、第61回G2阪神大賞典競走の注目馬の検討です。

 3000mの長距離レースということもあり、天皇賞(春)を目指す馬達が集う、歴史と伝統を誇る大レースです。
 前年のクラシック路線で活躍した4歳馬が天皇賞(春)を目指して出走してきて中心馬となる場合と、古馬のG1勝ち馬が出走してきて主役となる場合、そして、古馬の中堅馬がG2重賞を目指して集合する場合の3つのパターンが見られるレースですが、ことしは典型的な第一のパターンとなりました。

 それも、現役牡馬の中では、オルフェーヴルと並んで最強の呼び声が高い二冠馬ゴールドシップが登場して来ましたので、さすがに回避した馬が多かったのか、出走馬は9頭となりました。

 注目馬の第一は、7枠7番のゴールドシップ。昨年暮れのG1有馬記念を快勝しての4歳緒戦です。オルフェーヴルと同じステイゴールド産駒ですが、こちらの方はムラっ気も無く、毎回安定したレースを展開します。4コーナーで必ず前方に進出するという器用なところもあり、レース展開にあまり左右されないのも強みです。
 圧倒的な実績を引っ提げての登場。負けられません。

 第二の注目馬は、8枠8番のベールドインパクト。日本ダービーや菊花賞、京都新聞杯といったG1・G2重賞常連馬ですが、いまだ重賞未勝利というのは意外なところです。ゴールドシップとは勝負付けが済んでいる感じですが、2着は譲れないところでしょう。
 菊花賞3000mを走り、1800mの中山ディセンバーSを勝ち、2200mのG2京都記念はトーセンラーの2着と、適正距離がよく判らない馬ですが、このレースの内容次第では、天皇賞(春)にも挑戦してくるのでしょうか。

 このレースは、以上の2頭に注目します。

 久しぶりにゴールドシップの葦毛の馬体を観るのが、とても楽しみです。
 2013年3月17日、中山競馬場芝1800mコースで行われる、第62回G2フジテレビ賞スプリングステークスの注目馬を検討します。

 歴史と伝統を誇る皐月賞トライアルレースに、今年もフルゲート16頭の若駒が挑戦して来ました。皐月賞出走権を獲得するための最後のレースということもあり、例年通り条件馬クラスも多数出走しています。
 格上の重賞優勝馬と上がり馬の戦いが楽しみです。注目馬を挙げます。

 第一は、3枠5番のロゴタイプ。昨年暮れのG1朝日杯FSを制していますから、現時点では世代NO.1といえます。若駒の体力面を考慮して、皐月賞へのレース間隔をあけるローテーションもあったかと思いますが、陣営は敢然と王道を選びました。
 出て来る以上は、勝ち負けの勝負をしてくれるものと思います。混戦模様の3歳牡馬路線ですが、ここをキッチリ勝つようなら、やはりこの馬が主役ということになります。
 
 第二は、7枠14番のフェイムゲーム。前走G3京成杯のゴール前では、器用な脚を使いました。逃げるケイアイチョウサンをキッチリ捕まえて、追い込むアクションスターを抑え込んだレース振りには、着差以上の強さを感じました。未勝利からの勝ち上がりに苦労しましたが、馬が一気に本格化したのでしょう。最近好調なハーツクライ産駒、加えて久しぶりの青鹿毛の強者です。活躍が楽しみです。

 第三は、3枠6番のアクションスター。前走G3京成杯は、そのフェイムゲームにクビ差の2着でしたが、ゴール前の脚色は互角でした。こちらは、まだ本格化途上という感じで、成長余地を感じます。アグネスタキオンの産駒なら1800mはピッタリ。皐月賞に最も向いている馬の様にも思いますので、ここで好走して本番に弾みをつけたいところです。

 今回は、以上の3頭に注目します。G1馬ロゴタイプの調子を観るレースでしょう。
 サッカーのキング・カズこと三浦知良選手が、今年の2月で46歳になりました。人間は、誕生日を迎えれば、必ずひとつ年を取りますから、当たり前のことと言われればその通りですが、これが現役のJリーグプロサッカープレーヤーとなると、話は違います。

 カズは、3月1日付の日本経済新聞スポーツ欄のコラム「サッカー人として」に、興味深いコメントを寄せています。

 「僕は『46歳にしては若いですね』とよく言われる。でも若いわけないだろ、46歳は46歳だよ、ってね。」そして、続けます。

 「もし25歳の自分に戻してあげると言われたって、戻りたいとも思わない。今日の自分が最高。そういう思いで毎日を生きていますので。」と。

 私は、現在のカズのプレーを観る時に「カズは、もう歳だから。昔の様には動けない」と考え、「サッカー選手としては、とっくに盛りを過ぎた」と思ってしまいます。しかし、思われている当人の心持は、前述の通りなのです。

 25歳に戻してあげると言われたら、私は直ぐに「是非、お願いします」と言うでしょう。あの頃の体力、知力、意欲を取り戻せたら、どんなに素晴らしいことだろうと考え、端的に言えば「もう一度、自らの人生をやり直したい」と考えるのでしょう。
 しかし、経験を積んだ現時点の考え方・状態で、25歳に戻りたいと考えるだけで、本当に25歳に戻ってしまえば、この経験・知識も忘れてしまうというか、無い状態での25歳ですから、現時点で「戻りたい」と考えることにより、得られると思う「もうひとつの人生」を実現することは、難しいことなのでしょう。
 結局「25歳に戻る」というのは、詮無い希望なのかもしれません。

 カズは続けます。「僕は毎日、何か得るものがあると感じるというか。1週間前の自分でさえ甘かったと反省することがあるよ。つまり7日間でも人の考え方は変わっていき、成長していけるんだなと。」

 10年くらい前に、タイガー・ウッズが、何かのトーナメントで優勝した時のインタビューに答えて「昨日よりは今日、今日よりは明日、何か一つでもよいから上手くなっていたい。いつも、そう考えています。」と。
 既に、世界最高のゴルフプレーヤーとしての評価を不動のものとしていたタイガーの言葉でしたから、私は「凄いことを言うなあ」と感心しました。

 この貪欲さというか好奇心の強さが、タイガー・ウッズやキング・カズに共通している考え方というか心持なのでしょう。そして、この向上心を忘れないというか自然に身に付けている点が、こうしたトッププレーヤーの凄いところです。この人達は「いつも向上心を忘れずに」と教訓の様に、自らに言い聞かせて日々を過ごしているのではなく、こうした考え方が「身に付いている」のでしょう。この違いは、とても大きなものだと思います。

 俗な言葉で言えば「功成り名を遂げた」スーパースターが「まだまだ、毎日成長していける」と考え、実行しているのです。この人達は、いつまでもスーパースターであり続けることでしょう。逆に言えば、こうした考え方が自然に身に付いているプレーヤーが、スーパースターなのかもしれません。

 そのカズが、最後に自分の望むものを書いています。「欧州で会った宮市亮選手(ウィガン)も目が光を放っていたね。サッカーに対する純粋な瞳。キラキラした内面を映す若々しいあの目を、僕も持っていたい。」と。
 この点が「25歳の強み」だと、カズは考えています。その通りだと思います。ニワトリと卵のような話ですが、25歳時に「純粋な情熱」を持っている人が、46歳になると、上記のような境地に達するのでしょう。そうすると、25歳の時に、そんなに純粋な情熱を持っていなかった自分は、何歳になってもカズのような心持にはなれないのだなと感じてしまい、少しガッカリします。

 まあ仕方がない。自分のことはともかくとして、キング・カズにはいつまでもスーパースターで居てもらおうと考えます。
 イタリアのバルディフィエメで開催されていた、ノルディックスキーの2013年世界選手権大会が幕を閉じました。世界トップクラスの選手の戦いは見応え十分でしたが、男子50㎞距離クラシカル競技には気になる点がありました。

 50㎞クラシカル競走は、ノルディック競技の中核を成す種目です。所謂ノルディック競技の中でも最もノルディックらしい種目であると、私は考えています。このノルディック50㎞走と競歩50㎞が、全てのオリンピック種目の中で最長の競技です。

 今大会のこの種目は、スウェーデンのオルション選手が見事なレース振りを魅せて、完勝しました。今大会の距離競技は、ノルウェー勢の好調さが際立っていましたが、最終種目でスウェーデンが意地を見せた形です。距離競技のスウェーデン勢にとっては、男女を通じて今大会初の金メダルでした。

 その伝統種目である筈の男子50㎞クラシカル競走ですが、相当に変わってきていると感じました。

① 6周する競技
 今大会は、1周約8.3㎞のコースを6周する形で行われました。トップクラスの選手は、1周20分強のタイムで回ってきます。20分毎に、メインスタンドの前を選手達が通過するのです。確かに観客は20分毎に、選手を観ることができますから、面白いのかもしれません。

 しかし、以前のワンウェイの林間コースをひとりで黙々と走る競技とは、全く違う競技になっています。以前の50㎞走は「自分との戦い」だったのです。コース全体の形状や天候・自分の走り方の特徴などを考慮して、ペース配分を考え・実行していく戦いだったのです。走っている途中で、競っている相手選手を見ることは殆ど無く、レース結果はゴールしてから分かるものでした。

 現在の競技方法では、トップグループは一団となって走り、最後の一周の、時にはラストスパート勝負になることもある競技となっています。50㎞を走ってはいますが、レースはラスト10㎞勝負、あるいはラスト1㎞勝負となっていることが多いのです。これは「他選手との戦い」です。

 以前の50㎞走で必要であった、ペース配分の妙、孤独・不安と戦う精神力の強さが不要な競技となっています。見方によっては、正反対の競技になっているとも言えます。
 私は、良いこととは思いません。伝統競技とは言えないと考えます。

② 5回まで可能なスキーの交換
 この大会では、メインスタンド前にトライアスロンの施設のような「スキー交換所」が設けられていて、各選手はレース中、この交換所で5回までスキーを交換できるルールでした。
 全部で6周するコースですから、場合によっては1周毎にスキーを交換できることになります。とはいえ、スキーを1回交換すると20秒から30秒のタイムロスに繋がりますから、実際の競技では、多くの選手が2周目・4.周目と5周目の3回の交換でした。

 これでは、各選手は常にグリップが良く効いたスキーを装着できることになりますから、以前の様に、30㎞、40㎞と進むにつれてワックスが剥がれて行き、最後の5㎞になると殆どワックスが無い状態で走るという技術は不要ということになります。ワックスが無くとも、相応に走る技術は、今後どんどん廃れて行くのでしょう。そして、良い状態のスキーでしか走ることができない選手ばかりになっていくのではないでしょうか。

 ワックスマン・ワックスチームの技術も変貌していきます。以前なら、なるべく剥がれにくいワックスを塗る必要がありました。50㎞を1回のワックスで対応するのですから。
現在は、10㎞から20㎞の距離に対応するワックスであれば良いことになります。

 このことについても、私は良いこととは思いません。何か、底の浅い競技になって行くような気がします。

 観客が観易いようにということか、あるいは短時間で完結する種目を増やそうということか、スプリントやスキーアスロン(パシュート)といった新種目が増えてきたノルディックスキー距離競技です。これは、これで面白いとは思いますが、「ラストスパート勝負ばかり」というのは、競技全体のレベルが下がってしまうのではないかと危惧しています。

 1992年5月、フォーミュラー・ワンF1、モナコグランプリのレース終盤、性能が劣るマクラーレン車を操縦するドライバー、アイルトン・セナは、当時最高の性能を誇ったウィリアムズ車を操る、当代屈指のドライバー、ナイジェル・マンセルの猛追を受けていました。しかも、セナの車のタイヤは相当擦り減ったもの、一方のマンセル車は、交換したてのフレッシュタイヤ(そもそも、マンセル車がタイヤ交換したために、セナ車がトップに立ったのです)でした。
 
 テイル・トゥー・ノーズの状態になり、いつでも追い抜けるマンセルが、アタックをかける都度、セナは阻止し続け、ついに優勝したのです。狭くカーブが多い、モンテカルロ市街地コースの特性を最大限に活かし、車のパフォーマンスの圧倒的な差や、擦り減ったタイヤ、入らないギア、といった状況を、巧みなドライビング・テクニックでカバーしたアイルトン・セナに、最大級の賛辞が送られました。

 F1グランプリは現在も、例えばタイヤについては、ソフト・ノーマル・ウェットの各種類の使用数量を、予選と本戦を通しての1大会を通しての数として規制したり、1回で補給できる燃料量を制限したりして、可能な限り、レースがドライバーの運転技術とチーム体制の優劣の競争となるような工夫が施されているように思います。
 例えばチームは、予選での使用距離が短いタイヤは、本戦のために残しておきます。タイヤ毎に、残りの寿命を精緻に計算した上で。
 湯水のように、燃料やタイヤを消費して、常にマシンの状態を最上のものにして戦うことを、良しとしていないのです。

 翻って、現在のノルディックスキー50㎞距離競技はどうでしょうか。周回毎にスキーを新品に交換できる上に、ストックが壊れても、直ぐにコース上で交換できるのです。ワックス技術における、レース中の雪面・天候変化への予測も不要となり、ただ軽いだけではなく、ある程度の強度を確保した重いストックを用意・使用する必要もなく、スキーヤーは常に、最上に近いレベルの道具を使い続けることができます。
 F1レースとは正反対の方向に、ルールが変更され続けているのです。

 どちらが「より奥行きのある競技」となるのかは、自明の理でしょう。浅く、単純な競技は、最初はともかく、繰り返して観ている内につまらなくなるものです。観客の減少に繋がるのでしょう。

 私は、少なくとも男子50㎞と女子30㎞のクラシカル距離競技については「自分との戦い」「自然との戦い」というノルディック距離競技の本質を、維持してもらいたいものだと考えています。

 幸い?にも、今大会の男子50㎞は、2周目で飛び出したスウェーデンのオルション選手が、見事なペース配分で走り切りました。特に、残り8㎞から5㎞までの3㎞の走りは絶妙でした。40㎞近くの距離を一人で走り切ったオルション選手に拍手を送ります。

「先頭集団の後方に位置取り、なるべく体力を温存して、残り1㎞でスパートし、競り合って勝つ」という、単純極まりないワンパターンな競走ばかりになってしまっては、全然面白くないと思います。
 アメリカのフロリダ州、TPCブルーモンスターatドラール・コースで、2013年3月7日~11日にかけて開催された、世界ゴルフ選手権大会WGCで、タイガー・ウッズ選手が優勝しました。これで、タイガーはPGAツアー通算76勝目を挙げたことになります。

 3日目終了時点で18アンダーと、2位に4打差を付けていたタイガーは、最終日も好調なプレーを続け、一時21アンダーまでスコアを伸ばしました。終盤スコアを落とし、19アンダーとしましたが、2位のスティーブ・ストリッカーに2打差をつけて逃げ切りました。
 2打差というと、大きな差ではありませんが、試合内容はタイガーの圧勝といえるものでした。

 例えば、18番ホールはティーショットを右に曲げましたので、第二打は無理をせずフェアウェイに出し、キッチリとボギーとしていました。ミスショットを踏まえて、ボギーを取りに行って、ボギーが取れるのは強者でしょう。

 そもそも、タイガー・ウッズのゴルフは、よく「タイガーチャージ」などと放送されますので、大逆転が多く見られるような印象を受けますが、正反対の逃げ切り型ゴルフです。何より、メジャートーナメント(マスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフの4大トーナメント)通算14勝を誇るタイガー・ウッズですが、この14勝は全て3日目終了時点で首位に立っての優勝なのです。
 大逆転どころか、3日目終了時点で1打差の2位からの逆転優勝も1回もありません。タイガー・ウッズのメジャートーナメントは、最終日の1番ホールで首位(首位タイもあります)に立っていて「他の選手に抜かせないゴルフ」なのです。つまり「守りが非常に強いゴルフ」と言えます。

 こう書くと、何かセコいゴルフのような印象を与えるのではないかと危惧しますが、そういうことでは全くなくて、「抜かせないゴルフ」というのは、もの凄くレベルが高いのです。
 リードされて迎えた最終日に、攻め一本のゴルフでバーディを重ねて逆転勝ちというのは格好良いのですが、攻め一本のゴルフは当然リスクも高いので、大叩きしてしまう場合が多いのです。ですから、こうしたゴルフが成功するのは、滅多に見られません。大逆転というのは、上位に居た選手がスコアを崩した時に、起こるのです。
 そして、タイガーはというと、トップに居てスコアを崩さず、逆に伸ばしますので、キッチリとした逃げ切り勝ちができることになります。

 翻って、今回のタイガーの優勝を観ると、まさに自身の勝ちパターンを実践しています。タイガー自身が、今シーズンの開幕時のインタビューに「今シーズンは、相当やれると思う」と応えていましたが、3月時点で2勝目を挙げているのですから、有言実行ということになります。

 タイガーの全盛時・プライムタイムは、2000年前後と言われます。この頃のタイガーと、現在のタイガーの力量を、私なりに点を付けてみたいと思います。2000年時点を100点としての比較です。

① ドライバーショット 80点(当時も、よく曲がりました)
② 3番ウッドのショット 75点(当時より、曲がることが多いと思います)
③ アイアンショット 90点(相当、良くなっています)
④ アプローチショット 85点
⑤ パッティング 95点

 特に、パッティングの調子が戻ってきていると感じます。このトーナメントでも5~10mのパットが良く入りました。そして、アイアンショットの切れも相当戻ってきていると思います。第2打以降は、安心して観ていられるゴルフになってきているのです。

 タイガー・ウッズの全盛時に、帝王ジャック・ニクラウスが言っていました。「タイガーのパッティングは凄い。決めなければならないパットは必ず決める。私は外すのを見たことが無い」と。

 相当復活してきた現在のプレー振りに、このミラクルパットが加われば、今シーズン、久しぶりにタイガー・ウッズのメジャートーナメント制覇を観ることができると思います。

 そして、PGAツアー記録であるサム・スニードの通算82勝や、世界記録であるジャック・ニクラウスのメジャートーナメント18勝を抜くのも、時間の問題なのでしょう。

 1952年・昭和27年に、皐月賞の前哨戦、3歳牡馬・牝馬限定レースとして創設されたのがスプリングステークスです。東京競馬場の1800mレースでした。いつも書きますが、昭和20年代に創設された重賞競走は、中央競馬会肝煎りのレースということです。
 もちろん、現在の皐月賞トライアルの中では、最も歴史の古いレースでもあります。

 1958年・昭和33年からは皐月賞トライアルレースとなり、中山競馬場1700mで施行されるようになりました。1960年に施行距離が現在と同じ1800mに変更され、1964年にフジテレビジョン社から優勝杯の寄贈を受け、レース名がフジテレビ賞スプリングステークスに変更されました。現在のスペックとなったのです。

 そして、1984年のグレード制導入に際してG2に格付けされました。スプリングステークスSは、創設以来常にNO.1の皐月賞トライアルレースでしたから、その優勝馬・出走馬には、優駿がズラリと並びます。私の中ではG2はおろか、普通のG1(?変な言い方ですが)を超える格式を備えているレースです。

 優勝馬の中には、1964年のシンザン、1994年のナリタブライアン、2011年のオルフェーヴルの3頭の三冠馬が居ます。
 そして、1960年のコダマを皮切りに、メイズイ、タニノムーティエ、キタノカチドキ、ミホノブルボン、メイショウサムソンらの二冠馬が居ます。
 どの馬のスプリングSも一稿に相当するものですが、本稿では、1970年のこのレースの主役アローエクスプレスとタニノムーティエの2強対決を採り上げたいと思います。

 中央競馬の歴史上には、何組もの2強が存在しますが、2強以外の馬達との力量差が大きかったという意味で、このアローエクスプレスとタニノムーティエの2強は、屈指のものでした。とにかく、同世代の他の馬達とは桁違いの強さを誇る2頭でした。

 アローエクスプレス号、父スパニッシュエクスプレス、母ソーダストリーム、生涯成績14戦7勝。当時の世界的名血グレイソブリンの直仔である父とアガ・ハーン3世の生産馬を母に持つ、日本競馬界における新しい良血馬でしたので、デビュー前から注目されていた馬でした。

 1969年、2歳の9月に中山1000mの新馬戦を58秒9のレコードタイム(日本レコードタイ記録)で快勝したアローは、以降京成杯3歳ステークスを始めとして4連勝。朝日杯3歳ステークス(現在のG1朝日杯FS)もレコードタイムで圧勝し、この年の最優秀3歳牡馬(現在の2歳)に選定されました。中央競馬史上最強馬ではないか、との報道がなされるほどの強さであったと思います。
 明けて3歳の1月に京成杯は、苦戦しましたが勝ち切って6連勝。無敗のアロー陣営が、次に選んだのがスプリングSでした。

 タニノムーティエ号、父ムーティエ、母タニノチエリ、生涯成績18戦12勝。

 1969年7月にデビューすると、2歳時の6か月間で9戦を戦い7勝。当時でも無茶なローテーションと言われましたが、現在では考えられない使われ方です。7勝の中には、デイリー杯3歳ステークスと当時の関西2歳馬最大のレースであった阪神3歳ステークスの優勝が含まれていて、2歳時だけで賞金獲得1億円突破の新記録も樹立しています。
 明けて3歳、ムーティエは、きさらぎ賞、弥生賞を圧勝して、11戦9勝、既に重賞4勝という実績を引っ提げて、スプリングSに出走することとなりました。

 6戦全勝の関東馬アローエクスプレスと、11戦9勝の関西馬タニノムーティエの対決は、東西代表馬対決ということもあり、大変な注目を集めました。鹿毛とはいっても、黒鹿毛に近く、大型の馬体を誇るアローと、明るい栗毛に大流星、筋肉質でしまった馬体のムーティエは、見た目も対照的でしたから、対決ムードは一層高まりました。

 この1970年・第19回のレースは、アローエクスプレスが2・3番手の好位置、ムーティエは後方待機という、両馬にとって得意な形で進み、中山競馬場の4コーナーを迎えます。直線に出て直ぐにアローが先頭に立ち、馬場の中ほどを走ります。そこに、外からムーティエが追い上げ並びかけます。ムーティエがアローを交わしたところがゴールでした。
 3着馬とは5馬身以上の差があったと記憶しています。短い310mの中山の直線だけで5馬身以上の差をつけるのですから、この2頭の力は完全に他を圧していたことが分かります。
 現在は、過去のレースを観るには良い時代です。是非、インターネット等で、この1970年のスプリングSをご覧いただきたいと思います。着差以上の、2頭の能力の高さがお解りいただけると思います。

 アローエクスプレスとタニノムーティエについては、今後も書くことがあると思いますので、その後の2頭に付いての詳細は別稿に譲りますが、概要のみ記載します。

 この後、ムーティエは皐月賞・日本ダービーを制して二冠馬となりました。一方のアローは、当時はダービートライアルレースであったNHK杯に優勝したこと以外には、目立った競走成績はありませんが、種牡馬となってからは、テイタニア(桜花賞、オークスに優勝)、リーゼングロス(桜花賞)、ノアノハコブネ(オークス)の父となり、1980年と81年の全日本リーディングサイアーとなるなど、内国産種牡馬の代表格となりました。

 太平洋戦争終戦後、昭和20年代に再開された中央競馬は、昭和30年代のコダマ、キーストン、メイズイなどの活躍により市民権を得、1964年・昭和39年三冠馬シンザンの誕生によりメジャーなスポーツとしての地位を固めつつありましたが、まだまだギャンブルとしての色合いが強かったと思います。

 そして昭和40年代、日本経済の高度成長期を迎え、このアローエクスプレスとタニノムーティエの登場・対決が、競馬マスコミだけではなく、一般マスコミに大きく報道されるに到って、初めて競馬が大衆娯楽・スポーツの一部に採り上げられるようになったものと感じています。
 この流れが、1973年・昭和48年のハイセイコー登場により、一気に爆発したのでしょう。

 この観点から、1970年3月22日の第19回スプリングステークスは、我が国の中央競馬の歴史にとって、エポックとなるレースだったと思います。素晴らしいレースでした。
 2013年3月2日、イングランド・プレミアリーグのゲーム、マンチェスター・ユナイテッド対ノリッジのゲームで、日本の香川真司選手がハットトリック(1試合で、1人の選手が3得点すること)を達成しました。マンチェスター・ユナイテッドのホームスタジアム、オールドトラフォードでのゲームでした。

 香川選手は、1989年兵庫県神戸市生まれの23歳、172㎝・63㎏。宮城県・仙台市にサッカー留学し、FCみやぎバルセロナ・チームのジュニアユースに所属してU-15日本代表に選出されるなど、頭角を現しました。
 2006年16歳の時に、Jリーグのセレッソ大阪に入団し、プロサッカープレーヤーとしてのキャリアをスタートしました。
 2007年には、飛び級でU-20ワールドカップの日本代表(ディフェンダーDF登録)に選出され、2008年にはU-19の日本代表とU-23の日本代表に選ばれ、J2リーグでは35試合に出場し16得点10アシストと活躍しました。
 2009年になると、J2の得点王になるなど、チームのJ1昇格に貢献、2010年にはJ1リーグの11試合で7得点の活躍でした。

 そして、2010年の7月にドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムントに移籍、育成補償金約4000万円での完全移籍という、ドルトムントにとっては「お試し」プレーヤーの一人であったと思いますが、その後の大活躍により、ドルトムントのブンデスリーガ制覇に大きく貢献したことは、沢山の報道の通りです。

 2012年6月には、ドイツ・ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントからイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(マンU)への完全移籍が発表されました。移籍金は約16億円と報じられました。ボルシア・ドルトムントにとっては、主力選手の移籍であり、チーム戦力上は痛手でしょうが、クラブ経営上は4000万円で購入?した選手が、僅か2年間の在籍期間を経て40倍の16億円で売れた?のですから、大成功の投資であったことも間違いありません。

 一方、香川選手にとっては、欧州4大リーグのブンデスリーガ優勝チームから同じく4大リーグのプレミアリーグのトップクラスのチームに移籍する、それも高額の移籍金で、ということですから、世界一流のプロサッカープレーヤーになったことを証明しました。
 移籍直後の2012年8月、マンUのシーズン開幕戦でプレミアリーグデビューを果たし、活躍が大いに期待されたのです。

 しかし、デビュー2戦目でプレミア初得点を記録するなどスタートは順調でしたが、10月の欧州チャンピオンズ・リーグのゲームで左膝を故障し2か月間の戦線離脱、12月の復帰後も、ファンの期待水準には及ばない成績であったと思います。
 マンUは、サッカー界における世界屈指のビッグクラブですから、香川選手と同じ時期に、世界的なフォワードFWプレーヤーであるオランダのファンペルシ選手を獲得するなど、選手層が厚いので、香川選手がレギュラーの座を確保できるかどうか、正直に言って微妙な立場にあったと思います。

 そうした状況下での、今回のハットトリックでした。

 1点目は、ファンペルシからこぼれて(パスには観えませんでした)目の前にきたボールを右足のアウトサイドで蹴り込んだもの。2点目は、ルーニーからのパスを、相手キーパー・ディフェンダーの動きの逆方向に流し込んだもの。3点目は、同じくルーニーからパスを受け、自らドリブルで相手ゴールに迫り、相手キーパーが出て来るところを、浮き球で押し込んだものでした。

 強烈なミドルシュートといったものは無く、いずれも「上手い」ゴールでしたから何か簡単にゴールしたような印象を与えるものでした。翌日の地元紙には、日本人ジャパニーズをもじって、ジャパン-イーズイ(日本人が簡単にやった)と報道されていたそうです。

 このクレバーな3つのゴールは、地元ファンに強烈な印象を与えたと思います。ある意味では、この2013年3月2日に、香川選手はマンチェスター・ユナイテッドのメンバーになったのだと思います。
 その意味では、2003年4月8日、アメリカMLBのニューヨーク・ヤンキースのホームスタジアムであるヤンキースタジアム・デビュー戦で松井秀喜選手が放ったグランドスラム・満塁ホームランに似ています。松井選手にとっての生涯最高の本塁打のひとつであったこのホームランで、松井選手は名門ヤンキースの一員として認められたのです。

 こうした「強烈なインパクト」を与えるプレーは、二つの点で重要だと思います。ひとつは、ファンに良く憶えてもらえること、もうひとつは、今後多少不調な時期があったとしても、それをある程度カバーできる実績となること、です。

 香川選手は、このハットトリックでマンUの一員となりました。今後も、安定した活躍が期待できると思います。同チームのファーガソン監督も「いいフィニッシャー」と評価しました。

 香川選手について、私が不思議に思っているのは、多くの一流サッカー選手が、少年時代には点取り屋・フォワードFWで、キャリアを重ねる中で、ミッドフィールダーMFになったり、ディフェンダーDFになったり、そのままFWを続けたりする(丁度、ベースボールプレーヤーが、投手で4番打者だったものが、野手・投手に分化していくのに似ています)のですが、香川は、少年時代はDFで登録され、現在はMF登録されているのですが、期待されているのはFWプレーヤー的なフィニッシャーとしての役割である点です。

 普通の一流プレーヤーが、相手ゴール前のポジションから、次第にポジションを下げて来るものなのに、香川選手は、キャリアを重ねるにつれて「ポジションを前に進めていること」です。
 このハットトリックの3点目などは、FCバルセロナのメッシ選手を髣髴とさせるゴールでした。これからの香川選手の一層の進化が期待される所以でしょう。

 香川選手の唯一の懸念は、怪我が多いことです。セレッソ大阪、ボルシア・ドルトムント、そしてマンチェスター・ユナイテッドと、どのチームでも怪我による長期の戦線離脱を経験しています。確かに172㎝・63㎏の体躯では、怪我をし易いとも言えます。
 しかし、怪我に強いのも一流選手の条件ですから、身体を鍛えるとともに、怪我をしにくいプレーも身に付けて行っていただきたいと思います。

 何しろ、マンチェスター・ユナイテッドと日本代表チームにおける、香川選手の好プレーを、しばらくの間は楽しみたいものですから。

 素晴らしいゲームでした。

 第3回ワールド・ベースボール・クラシック大会、東京第2ラウンドの日本代表チームと台湾代表チームのゲームは、2013年3月8日東京ドームで行われ、延長10回、日本が4対3で勝利しました。
 
 頭書しましたが、本当に良い試合を魅せていただいたと感じます。ゲームの詳細につきましては、報道にお任せするとして、気が付いた点を列挙したいと思います。

1. 日本チームのチームワークの良さと諦めの悪さ?

 試合は台湾チームが先制し、台湾先発の王建民投手の好投もあって、日本チームにはとても苦しい展開でした。台湾が2-0とリードした8回表、日本は阿部選手、坂本選手のタイムリーヒットで、ようやく同点としましたが、その裏田中投手が捕まり、再び3-2と台湾がリードしました。

 普通、ゲームはこれで終わりです。8回裏の1点というのは、とても重いものだからです。そして9回表の日本の攻撃も、2アウトランナー1塁で、2番の井端選手。失礼ながら、長打は期待薄の井端選手ですから、さすがにゲームセットかと思われました。
 しかし、ここで1塁ランナーの鳥谷選手が盗塁を敢行。間一髪セーフとなり、2アウトランナー2塁。そして、井端選手の執念のセンター前ヒットが生まれ、3-3の同点となりました。

 この9回までの間、ゲームは常に台湾チームのペースで進みましたが、時折映し出される日本チームのベンチの様子が素晴らしいものでした。誰一人諦めている選手が居ないのです。眼は爛々と輝き、全身に闘志が溢れています。そして、一球一打にチーム全体が反応していました。とても凛々しくダイナミックな光景であったと思います。
 チームがひとつになるという言葉は、よく耳にしますが、光景として観・感じたのは久しぶりでした。「こういうチームは、なかなか負けないだろう」と感じました。

 間違いなく総力戦でしたが、ひとりとして緩んだ選手は居ませんでした。「チームの勝利に向かって、全選手が自らの力を存分に発揮すること」を「チームワークが良い」というのだと思います。その心持、その緊張感を、試合を通して維持できるチームを「チームワークの良いチーム」と言うのでしょう。
当然ながら、「仲良しクラブはチームワークが悪いチーム」です。

2. 日本チームの球際の強さ

 前項を要因として、ひとつひとつのプレーにおける、日本チームの球際の強さが際立ちました。前述の鳥谷選手の盗塁や、バント小フライへの投手の飛びつき、難しいフライへの野手の対応、などなど、もの凄い緊張感の中で「全選手がゾーンに入っている」かのような動きでした。

 井端選手の同点打のシーンは、その典型でした。打った井端選手は「よく憶えていない」とコメントしています。
 また、立浪打撃コーチは「勝負どころでは腹をくくって、自分で決めに行っていい」と試合前に言っていたように、井端選手に任せたのでしょう。本当に強いチームになっていたのだと思います。

 こうした選手・チームは、プロフェッショナルそのものです。本当に高いレベルの野球を魅せていただいたと思います。ありがとうございました。

3. 台湾チームの素晴らしさ

 東京ドームという、完全アウェーの状況の中で、台湾チームは見事なパフォーマンスを示しました。先発の王建民投手は、元MLBのヤンキースを始めとするチームの先発ローテーション投手ですから、その運動能力が高いことは当然として、こうした大試合でその力を存分に発揮し、日本チームを6回まで完全に抑えきるという、強固な精神力にも感服しました。

 台湾チームの打線も、日本チームが繰り出す投手に、ひとまわり目は抑えられるのですが、二回り目には捉えます。能見投手、摂津投手、田中投手、牧田投手といった、我が国を代表するような好投手、それも様々にタイプが異なる投手陣を苦しめる打線の強さ、技術の高さにも感服しました。

 そして、報じられた試合後の会見内容も、台湾チームの実力の高さを示していたと思います。

・台湾チーム、謝長亨監督のコメント
 「こうした国際試合で、日本というレベルの高いチームを相手にして、少しは近づけたかなという感じです。敗れはしたが、大きな重圧を相手にかけることができたのではないかと思います。」
 「今日の結果は残念でしたが、こういう国際舞台で粘り強く戦い続け、いつの日か勝てるようになることを願っています。」
 「感動したのは我々も同じです。心臓がバクバクしました。しかし、今日の試合はもう終わり。また明日、新たな試合を戦うという気持ちでいきます。」

 相手チームへの敬意、自チームへの期待が込められた、冷静で的確なコメントだと思います。台湾チームは、とてもジェントルマンであり、国際試合に出場することの意味を充分に理解しているチーム・監督だと思いました。日本チーム、そしてファンである日本国民も、この素晴らしい台湾チームに対して、最大限の敬意を払う必要があります。

・王建民投手のコメント
 「日本の打者というのはチーム打撃ができ、最後まであきらめない。それが、大きな重圧となりました」

 こちらも、自らを誇るばかりではなく、冷静なコメントを残しています。台湾チームと日本チームは、常に熱戦を展開してきていますが、今後も容易ならざるライバルということでしょう。

4. 大観衆と大歓声

 東京ドームは、43,527人の大観衆で埋め尽くされました。立ち見の観衆も溢れていました。立錐の余地もないという、昭和30年代のプロ野球の観客席を、久しぶりに観たように思います。

 加えて、ゲームを通して、歓声が球場全体を包んでいました。最近のプロ野球の試合では、鳴り物の音ばかりが耳に付き、太鼓やラッパの音が無い時には、シーンとしていることが多いのですが、この試合は全く違いました。大観衆が、心から試合を楽しんでいたのです。
 好プレーには惜しみない拍手が送られ、日本チームの得点シーンには大歓声が木霊します。何という素晴らしい光景でしょう。MLBのワールドシリーズにも負けていません。これは、試合内容の素晴らしさが原因であることは言うまでもないことです。良い試合は、何物にも代えがたい喜びを、観客に提供するのです。

 そして、忘れてならないことは、「この大観衆は、この試合を観に来たということ」、つまり、「この試合がこれほどの激戦・好ゲームになったから来場した」のではなくて、この試合が始まる前から、東京ドームに来ていたということです。
 当たり前のことを書き恐縮ですが、第1ラウンドのブラジル戦、中国戦をテレビ他で観戦したファンが「心から観てみたい」と考えて、球場に足を運んだということです。チケットを買っていたからとか、チケットを貰ったから、という理由では、立錐の余地もない観客席は出来上がりません。ところどころに空席が目立ち、立ち見の観客など居ない、観客席が出来上がるだけです。

 つまり、立錐の余地もない観客席は、1試合だけでは出来上がらないということでしょう。ファンの心を打つゲームを継続して初めて実現できるもののように思います。MLB盛況の最大の要因がここにあると考えます。

 心から期待するファンで埋め尽くされた東京ドームで、日本代表チームは素晴らしい試合を提供しました。少し心臓が弱い人でしたら、見ていられない程の緊張感に溢れたゲームでした。日本プロ野球再興のカギは、ここにあるのでしょう。

 さて、3月10日には、キューバを破ったオランダチームと、アメリカ・サンフランシスコで開催される準決勝進出をかけたゲームが、同じ東京ドームで行われます。日本代表チームが勝てるかどうかは、もちろん分からないところですが、この台湾チームとの試合と同じような「チームワーク」を維持することが出来れば、「良い試合」を展開できることは、間違いないことだと思います。

 頑張れ、サムライ・ジャパン!
 2013年3月10日、中山競馬場芝1800mコースで行われる、第31回ローレル競馬場賞中山牝馬ステークスG3競走の注目馬の検討です。

 貴重な古馬牝馬限定のハンデキャップ重賞競走。今年も、G1馬から上がり馬まで、バラエティに富んだ16頭のメンバーが揃いました。ハンデ戦らしく、人気も割れると思います。注目馬を挙げて行きます。

 第一の注目馬は、6枠11番のマイネイザベル。前走のG1エリザベス女王杯は7着に敗れましたが、2200mは少し長かったのかもしれません。最適の1800mで力を発揮してくれるでしょう。父はG1NHK杯などを制したテレグノシス。テレグノシスの父はトニービン、母の父はノーザンテースト。テレグノシスは、2012年に種牡馬を引退しましたので、その代表産駒となり得るのは、この馬しか居ません。
 トニービン+ノーザンテーストは、様々なタイプの馬を輩出する血統だと思いますし、今後も日本競馬にとって大切なものだと考えています。マイネイザベルの重賞2勝目に期待します。

 第二の注目馬は、1枠2番のフミノイマージン。こちらは、既に重賞4勝馬です。前走は、マイネイザベル同様、G1エリザベス女王杯の11着。57㎏の斤量は気になりますが、地力上位を示して、勝ち負けの勝負を期待します。

 第三の注目馬は、4枠8番のスマートシルエット。このところ重賞ばかり4戦して、G2府中牝馬特別でマイネイザベルの2着が最高ですが、1800mが最適距離と観ています。こちらは54㎏と斤量に恵まれました。重賞戦線での激しいレースを通じて養った実力で、重賞初制覇を目指します。

 このレースは、以上3頭に注目します。直線の坂を上って横一線というような、激しいレースを期待しています。

 2013年3月10日、阪神競馬場芝1400mコースで行われる、第47回報知杯フィリーズレビューG2競走の注目馬の検討です。

 クラシックレース第一弾桜花賞のトライアルレースですが、今年は傑出した馬が出走して来ませんでしたので、人気も割れると思います。

 第一の注目馬は、2枠4番のメイショウマンボ。昨年暮れのG1阪神JFで10着に敗れた後、特別を2戦して2着と1着。特に、前走のこぶし賞のゴール前の切れ味は素晴らしいものでした。ようやく本格化してきたと観ています。このレースでも、ゴール寸前に飛んできてくれるものと思います。

 第二の注目馬は、1枠1番のナンシーシャイン。前走春菜賞は、見事な逃げ切り勝ち。ゴール前の脚色もしっかりしていました。ゴール寸前のメイショウマンボとの叩き合いが楽しみです。
父ブラックタキシードは、サンデーサイレンスの後継馬の一頭。その産駒は中央では珍しいと思いますが、ナンシーシャインには、このレースで好走し、クラシック候補に名乗りを上げてもらいたいと思います。

 第三の注目馬は、6枠12番のサンブルエミューズ。前走G3フェアリーSは僅差の3着。ゴール前の粘り強い脚が印象的でした。世代の力量比較に好適なG1阪神JFは8着と、今回のメンバーでは最上位です。地力のあるところを見せたいものです。

 このレースは、以上の3頭に注目したいと思います。桜花賞に向けて、春の訪れが感じられるレースです。

1. 優勝争い

 1月場所に全勝優勝した、東横綱日馬富士と西横綱白鵬の二人の横綱が優勝争いの中心に居ることは、衆目の一致するところです。

 日馬富士は、通算優勝5回の内3回が全勝優勝という「驚異的な全勝優勝率」を誇ります。つまり「強い場所は、とことん強い」横綱ということです。その強さの源は「スピード」ですが、やはり、圧倒的なスピードを武器に一時代を築いた横綱朝青龍とは、少し種類が違うように感じます。朝青龍は「体のキレのスピード」、日馬富士は「技のスピード」というところでしょうか。いずれにしても、現役力士の中では圧倒的なスピードを誇りますから、日馬富士のコンディション(特に、古傷である足首の怪我の状態)が良ければ、白鵬といえども、分が悪いと思います。

 従って、日馬富士の体調が良い場合には、優勝候補の筆頭は揺るぎません。一方で、体調が悪い場合には、横綱としての最初の場所や、大関時代に時折見られたように、8勝、9勝止まりも珍しくありませんので、他の力士にもチャンスが出てきます。横綱日馬富士は、体格には恵まれていませんから、誤魔化しながら白星を拾っていくという芸当は出来ない横綱なのです。

 稽古中のアクシデント等により、日馬富士が万全の体調で本場所に臨めなかった場合の優勝候補は、横綱白鵬、大関稀勢の里、小結栃煌山の三人だと思います。

 久しぶりの日本人力士の優勝を常に期待されている稀勢の里ですが、そろそろ優勝のチャンスだと感じます。不器用な力士なのでしょうか、早くから大関候補と呼ばれながら、昇進にあれだけの時間がかかりました。初優勝にも、相応の時間がかかるタイプなのでしょうが、「機は熟した」感じがします。日馬富士が不調であれば、優勝候補の一番手だと考えます。

 旭天鵬が、史上最年長優勝を遂げた昨年の5月場所で、あと一歩のところまで優勝に迫っていたのが栃煌山です。栃煌山は、あの頃より間違いなく力を付けていますから、優勝する力があると思います。攻めに出た時の強さは天下一品ですから、勢いに乗れば可能性は十分でしょう。

2. 活躍が期待される力士

① 関脇 把瑠都
足の指の回復具合次第ですが、回復が進んでいれば当然実力は上位。もともと、膝の故障を抱えながら大関を掴んでいますから、存外怪我にも強いと思います。

② 前頭八枚目 碧山
前頭上位の場所が続きましたが、久しぶりに八枚目まで下がりました。腕力自慢の外人力士の中では、存外器用なところがありますので、ここまで下がれば大勝の可能性十分でしょう。

③ 前頭十一枚目 常幸龍
史上最速で幕内に上がり、先場所十両に陥落しましたが大勝ち、1場所で幕の内に戻ってきました。地力に経験が加わりましたから、今度こそ幕の内で実力を発揮してくれるものと考えます。

④ 前頭二枚目 千代大龍
大器と期待されましたが、昨年初めに糖尿病に罹り、体も一回り小さくなってしまいましたから、ここまでかと思われました。しかし、見事に復活。先場所も10番勝ちました。もともと、押しの強さとスピードには定評のあるところですから、上位にどこまで通用するのか、楽しみな場所です。

⑤ 小結 安美錦
この力士もコンディション次第のところがありますが、ようやく暖かくなってきましたので、膝の状態も良くなってきたとすれば、相撲巧者ぶりは誰もが認めるところですから、大関陣には嫌な存在です。

⑥ 前頭二枚目 妙義龍
関脇から陥落し、平幕に戻った先場所も7勝と負け越しました。少し、体調が悪かったように観えましたが、先場所の後半から本来の動きが戻ってきたように思います。業師とされていますが、立ち合いの鋭さ・強さも持ち味です。本来の動きが戻れば、9番以上の勝ち星が期待できます。

⑦ 前頭十六枚目 若の里
幕尻です。幕内力士の地位を守るための踏ん張りどころです。大相撲史上初の800勝力士取組「旭天鵬VS若の里」を今後も披露していくために、頑張りが期待されます。もちろん、ここまで下がれば、若の里のキャリアと地力は、相当優位にあると思います。

 以上が、2013年3月場所の注目ポイントです。昔から「荒れる春場所」と呼ばれる大阪場所。今回も、あっと驚くような力士の大活躍が期待されます。
 様々な分野で、体罰やいじめの問題が採り上げられています。この現象は、我が国の構造を根本的に変える可能性があると感じています。

 スポーツ界においても、この問題は大きな波紋を広げています。殴る・蹴るといった体罰を主体とした、スポーツ指導方法が消滅していくことは間違いのないことでしょう。そもそも身体を鍛えようとするときに、身(からだ)を直接的打撃で痛めつけるなどという行為は、本質的に間違っています。

 私は、スポーツで上達しようとするときに、身体への痛みを利用するというのは、甘い方法だと思います。そんな甘い方法ではなく、もっと厳しい方法を取らないと、なかなか上達しないのではないでしょうか。

 2013年2月15.日の日本経済新聞スポーツ欄のコラム「サッカー人として」は、とても興味深いものでした。このコラムは、サッカーのカズこと三浦知良選手が定期的に提供してくれるもので、いつも楽しく読ませていただいています。さすがに、頂点を極めたアスリートの視点と経験は、とてもハイレベルですし、「本物」にしか存在し得ない示唆に満ちています。日本経済新聞スポーツ欄のコラムは、豊田康光氏の「チェンジアップ」といい、質の高い企画が多いと思います。

 その2月15日のコラムの一説、キング・カズは言います。「練習したくないなら、帰っていい。そのまま練習しない人間は、そのまま落ちて行く」と。
 スポーツをやっていて、上手くなりたい、強くなりたい、と考えるプレーヤーには、とても大切な考え方だと思います。練習をする・しないは、プレーヤー自らが決めるということ、練習の内容・厳しさも、プレーヤー自らが判断して決めるということの大切さが、記されています。

 疲労して動けなくなったり、怯んだ時には、監督・コーチから殴ったり蹴ったりしてもらって、練習を続ける。殴られると痛いから、怖いから、痛さ・怖さから逃れるために練習を続ける、といった動機より、遥かに厳しい動機付けだと思います。

 スポーツに限らず、学業・仕事・芸術等々何でも同じだと思いますが、苦しい時に、自らの意思で、その障害に立ち向かうのは、本当に大変なことだと思います。よく考え、工夫し、気持ちを奮い立たせて実行する、というのは極めて難しいことでしょう。
 しかし、それが出来たときに初めて、本当の実力が身に付くのでしょう。

 殴る・蹴るなどという手法は、前述の手法から観れば、とても安直・簡単で甘いものです。甘いやり方では、生温いレベルの力しか身に付きません。至極自然なことです。

 身に付く「スキルの質」も、自ら考えて行った練習により習得したものの方が、遥かに高いものでしょう。特に、試合に臨んでのスキルの違いが大きいように思います。「本番に強い」というのは、そういうことなのかもしれません。

 また、「殴る・蹴るを常套手段としている指導者」のレベルも、極めて低いものだと思います。選手に、動機付けをしていく手段を他に持たない、およそ指導者とは名ばかりの存在でしょう。そんなやり方が指導であるなら、誰も苦労しません。「安直で」「底の浅い」方法です。
 指導者のプロフェッショナルは、より多くのノウハウを身に付け、日々勉強を続け新しいノウハウを習得し、個々の選手の特性に合わせて、沢山ある引出しから最適な手法を選び、適用していく義務があります。殴る・蹴るなどという、誰でもできる簡単な手段を選んではなりません。
 
 カズは続けます。「ブラジルのプロの世界で育ち、生きてきたからだろうか、周りは助けてくれない、を人生の基本に考えてしまう」と。
 こんなに厳しい考え方で人生を歩んでくことは、容易なことではないと思いますが、噛み締める価値がある言葉です。特に、トップアスリートを目指すプレーヤーにとっては、金言ではないでしょうか。

プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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