FC2ブログ
HOME   »  2013年08月30日
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 いつの頃からか、試合中に高校球児の笑顔を、グランド上で頻繁に見かけるようになりました。

 選手間の打合せのとき、守備でエラーした時など、様々な場面で球児のみなさんが笑っています。特に、いわゆる「守備のタイム」の時、マウンドに集まったプレーヤーのところに、監督の指示を伝えにベンチプレーヤーが走り寄り円形に集まって打合せを行う際には、笑顔・笑顔であることが多いと思います。

 私の感覚では、試合中・プレー中の笑顔というのは、好プレーのときに自然に浮かぶものです。ファインプレーの時、ここぞという場面でヒットが打てた時などです。これは当然の笑顔という感じで、観客も思わず嬉しくなってしまうシーンでしょう。

 しかし、前述の笑顔はこれとは違います。どちらかというとピンチの時の笑顔です。

 この「笑顔」を見かけるようになった当初は、よく理由が解りませんでした。ピンチになったら嬉しいはずが無いので、笑顔にはならないのが普通です。厳しい顔になるものでしょう。

 しばらくして、どうやら「選手を緊張させないために笑顔を造っているらしい」ことが解りました。加えて「チームのコミュニケーション強化」のためにも有効だとも言われています。

 当然ながら、ゲームにおいては緊張感が必要です。適度の緊張感無くして、良いプレーはできません。従って、本来プレー中には中々笑顔になれない筈なのです。

 例えば、イチロー選手がプレー中に笑顔を見せることは無いと思います。ホームインした時や、ホームランを打ってベンチに戻ってきた時に、同僚とハイタッチをしながらの笑顔を時々見ることが出来るだけです。

 松井選手の笑顔も、グランド上では滅多に見られませんでした。各ゲーム最初の打席の時に、相手キャッチャーとホームベース審判に話しかけながら見せる笑顔が唯一のものだったと思います。

 デレク・ジータ選手やアレックス・ロドリゲス選手のプレー中の笑顔も、見たことがありません。プレー後のベンチの中では時々笑顔になります。

 野球・ベースボールに限らず、例えばサッカーにおいてもプレー中の笑顔は、中々見られないでしょう。
 リケルメ・メッシ選手やクリスティヤーノ・ロナウド選手、本田選手や香川選手がプレー中に笑っているのを見たことはありません。ゴールを上げた時などは、大喜びしますけれども。

 ところが、高校野球では「作り笑い」を頻繁に眼にするのです。

 「そんな一流のプロ選手と、高校野球プレーヤーは違う。一流プレーヤーは、自らの心理状態をコントロールする術を身につけているが、高校球児は子供だから、それができない。ピンチになれば過剰に緊張するし、ミスをすると萎縮してしまう。それを防ぐために、無理矢理に笑顔を作るようにしている」といった説明があるのかもしれません。

 私は、それは違うのではないかと思います。
① 緊張する場面で、自らの実力を発揮すること
② 集中力を養うこと

 の2点のために、「作り笑い無し」でプレーする訓練が必要なのではないかと考えます。そもそも「作り笑い」が、過度の緊張を緩和し、コミュニケーションを強化するのに有効なのかどうかも疑問です。

 どんなピンチの場面でも、なるべく自然体でプレーできるようにトレーニングを積み重ねることが重要なのではないでしょうか。もちろん、容易なことではないと思いますが、マウンドに集まって「作り笑い」で話し合って自らのポジションに戻った後、一気に緊張感に満ちた表情に変わる高校球児達や、ピンチの場面で同僚から笑顔で話しかけられ、笑顔で返したピッチャーが、ヒットを打たれ悄然としている様子などを観るに付け、「作り笑い」は不要であり、選手同士が緊張した面持ちで言葉を交わすほうが、余程コミュニケーションが良くなり、必要・適度な緊張感と集中力を維持できるのではないかと思ってしまいます。

 先日、ある夏の甲子園地方大会の決勝戦で、ニヤニヤ笑いながら打席に入る選手を観ました。この選手はチームの中軸なのですが、打席に入る前、打席に入ってから、構えを取るなどの過程で終始笑っていて、正直に言って「気持ちが悪い」と感じました。空振りの三振に倒れましたが、三振した後も笑っていたのです。
 こんな形でしかプレーできなくなってしまう事の方が、怖いことだと思います。

 大ピンチを懸命に凌いで、ベンチに急いで帰ってくるナインを、監督が笑顔で迎えます。ナインも笑顔で監督を囲み、その身振り手振りの指示に熱心に聞き入ります。高校野球の笑顔とは、こういうシーンで観たいものです。

スポンサーサイト



プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031