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 6月1日に、東京競馬場芝2400mコースで行われる第81回日本ダービーの注目馬検討です。

 今年も日本ダービーがやって参りました。我が国の競馬において、1年で最も華やかなレースが日本ダービーだと思います。「競馬の祭典を楽しむ」雰囲気に満ち満ちたレースなのでしょう。
 大仰な言い方をすれば「日本ダービーを開催できる『平和』」を噛み締める日なのかもしれません。

 今年も18頭のフルゲートです。ダービーに出走する馬(ダービーダンディーズなどと呼ばれます)を所有することは馬主にとっても、大いなる栄誉です。万一?優勝した場合に備えて、全ての出走馬の馬主は「表彰式のための礼服を用意する」と聞いたことが有ります。大喜びで用意されるのでしょう。

 また、イギリスには「一国の宰相となるより、ダービー馬のオーナーになる方が難しい」という諺があるとも聞きます。当然ながら、ダービー馬は1年に1頭しか誕生しませんから、大変な栄誉であり、ダービー馬の馬主となることが類希なことであることは間違いありません。
 古来、世界各国の競馬において、ダービー馬の馬主となるべく、レース直前にオーナーチェンジが行われたという逸話が残っています。そして、多くの場合、レース直前に大枚をはたいて購入した馬は、ダービー馬とはなっていないのです。

 ダービー優勝は、調教師、騎手、厩務員、馬主等々、競馬に関係する全ての人々の夢なのでしょう。

 さて、今年の出走馬の中から有力馬を内枠から観て行きましょう。

・1枠1番 サウンズオブアース
ネオユニヴァース産駒。前走のG2京都新聞杯2着で有力候補に躍り出ました。粘り強い脚質は府中向きかもしれません。

・1枠2番 ワンアンドオンリー
ハーツクライ産駒。前走の皐月賞は4着と健闘。前々走G2弥生賞2着、その前のG3ラジオNIKKEI賞優勝と、3歳世代の一線級で戦い続けている点が評価できます。

・3枠5番 トゥザワールド
キングカメハメハ産駒。前走皐月賞2着、前々走G2弥生賞優勝、通算6戦4勝2着2回と安定した成績が、この馬の地力の高さを示しています。

・3枠6番 ショウナンラグーン
シンボリクリスエス産駒。前走G2青葉賞優勝の上がり馬。上がり33秒台の脚で差し切ったレース振りは、府中2400mコースへの適性を感じさせます。

・4枠7番 ウインフルブルーム
スペシャルウイーク産駒。前走皐月賞で3着と健闘、ここまで7戦して4着以下無しという安定感が持ち味でしょう。上位を狙えると観ていましたが、直前の故障で取り消しとなったのは残念至極です。

・6枠11番 ハギノハイブリッド
タニノギムレット産駒。前走G2京都新聞杯優勝。2着に1・1/4差を付けました。成長が感じられます。中2週のローテは厳しい感じもしますが、成長時期にはかえって良いという見方もあります。東京コースの経験も生きてくるでしょう。

・7枠13番 イスラボニータ
フジキセキ産駒。前走皐月賞は、坂を上り切ってからグイッと抜け出す、器用な脚を見せました。これで6戦5勝・重賞3勝、新潟2歳ステークスでハープスターに負けたのが唯一の2着ということですから、ずば抜けた実績を誇ります。一番人気でしょう。

・8枠16番 レッドリヴェール(牝馬)
ステイゴールド産駒。7年振りの牝馬の挑戦です。前走桜花賞は僅差の2着、勝ったハープスターがイスラボニータに新潟2歳ステークスで圧勝(3馬身差)していることを考え合わせると、十分に勝負になると踏んだのでしょう。

・8枠17番 トーセンスターダム
ディープインパクト産駒。デビュー以来3連勝で臨んだ皐月賞は11着と不本意な成績でした。コンディションが改善していれば巻き返しも期待できます。

・8枠18番 ワールドインパクト
ディープインパクト産駒。前走G2青葉賞はアタマ差の2着。ここまで6戦2勝2着4回という安定感が持ち味です。

 皐月賞組の比較ですが、イスラボニータは1・1/4差で勝ちました。微妙な着差です。力の差はあるものの、展開をものともしない程の差ではありませんでした。器用な脚が持ち味ですが、脚を使える距離が短い印象ですので、展開の影響を受け易いとも感じます。
 皐月賞2着以下は、実力が拮抗していると思います。

 牝馬のレッドリヴェールですが、今年の3歳牝馬はレベルが高いと言われていますし、G1競走における粘り強いレース振りは評価できます。しかし、ウオッカとはタイプが異なることも事実。ウオッカの「来ればぶっちぎる」タイプの方が、男馬相手には向いているようにも思います。

 今年の日本ダービーは、以下の3頭に注目します。

① 3枠6番 ショウナンラグーン
② 7枠13番 イスラボニータ
③ 6枠11番 ハギノハイブリッド

 基本的には混戦のレースと観ますが、イスラボニータの実績は圧倒的ですし、東京コースに慣れていることも勘案して軸馬としました。
 しかし、皐月賞のレース振りから、直線が長い府中コースではゴール前で差される可能性があると思います。また、フジキセキ産駒が府中2400mG1を走り切れるのかという心配もあります。

 そこで、ゴール前でイスラボニータを差す可能性がある馬を探しました。
 皐月賞組では勝負付が済んでいる感もありますので、ここは上がり馬に注目。特に、日本ダービーと同じコースの青葉賞で、上がり3ハロン33秒台の脚を見せたショウナンラグーンには、ゴール前50mで並びかけてくる可能性を感じます。
 また、ハギノハイブリッドにも急速な成長を感じます。

 レッドリヴェールは先頭に立ってからの競り合いで粘る脚が持ち味ですが、牡馬一線級相手ではそうした展開に持ち込めないのではないかと感じます。

 今年は、皐月賞、青葉賞、京都新聞杯の1着馬同士の争いではないかという結論になりました。

 このところ雨が少ない東京地方、週末も好天で暑くなるようです。パンパンの東京競馬場、強い日差しのもとで大接戦が展開されそうです。
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 サッカー女子アジアカップ2014は5月25日に決勝戦が行われ、日本チーム・なでしこジャパンの初優勝で幕を閉じました。
 準決勝の中国戦、決勝のオーストラリア戦は手に汗握る展開となりましたが、最後は気迫で勝った分、なでしこが勝利したという感じです。なでしこジャパンというチームの精神力・勝負強さに、改めて敬意を表します。

 そのなでしこジャパンのキャプテン・宮間あや選手の活躍も素晴らしいものでした。

① キックの正確さ
 2011年のワールドカップでの活躍以前から、宮間選手のキック力は世界的にも高く評価されています。アメリカやドイツといった国々のマスコミ・コメンテイターも、日本チームについて紹介する時、真っ先に「おそろしく正確なキックをするプレーヤーが存在する」とコメントします。そして「MIYAMAにフリーキックを蹴らせてはいけない」とも付け加えるのです。

 今アジア大会でも、宮間選手のキックは存分に威力を発揮しました。決勝トーナメントに入ってからの日本チームの得点は、全て宮間のコーナーキックCKから生まれています。

 コントロールの正確さはもちろんとして、ボールの飛行スピードまで考慮されているキックは、今後もなでしこジャパン最大の武器でしょう。

② キャプテンシーの高さ
 2012年2月に、澤選手の後を受けて新キャプテンに就任した宮間選手のキャプテンシーも、見事なものです。
 特に、苦しい局面での率先垂範は随所に見られますし、控え選手への細やかな心配りも、時折チームメイトから紹介されています。

 宮間選手ほどのずば抜けた能力を保持しているプレーヤーであれば、「黙って付いて来い」といったシンプルなチーム牽引手法を採っても、何の問題も無さそうですが、実際には、例えば控え選手一人一人が使っているペットボトルに20~30文字の言葉をマジックペンで書き込み、「あなたの力が必ず必要になる」旨を伝えているなど、個別チームメンバー毎に肌理細やかな対応を実施しているのです。

 数年前のテレビ放送で、なでしこの選手が普段何を考えているかを聞く番組がありました。
 宮間選手は「サッカーのことしか考えていない」と真顔で答えていました。食事も、就寝も、日常生活の全てはサッカーの為に行っていると。
 おそらく現在は、「なでしこを強くするにはどうしたらよいか」「各大会で優勝するにはどうしたらよいか」を考え続け、行動しているのでしょう。

 宮間あや、1985年1月千葉県大網白里町生まれの29歳。身長157cm・体重50kg。日本が誇る世界的なサッカー選手です。

 5月18日~25日にかけて、インド・ニューデリーで開催されていたバドミントン競技の国別団体世界一を争うトマス杯(男子)とユーバー杯(女子)で日本チームが大活躍を見せました。

 トマス杯で優勝、ユーバー杯で準優勝というのですから、素晴らしいとしか言いようが無く、特に男子のトマス杯優勝は史上初めてのことでしたから、快挙というか奇跡といった感じがします。

 1948年に開始され、今回で28回目となるトマス杯で、日本チームはグループリーグを3戦全勝で勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦(準々決勝)でタイチームを3-0で下し、準決勝で中国チームと対戦しました。

 2年に一度のこの大会で、中国チームは5連覇中、2004年以来負けを知らないチームですから、当然に苦戦が予想されましたが、これを3-0で破って、日本チームは決勝に進出しました。決勝の相手は、インドネシアチームを3-0で破ったマレーシアチームでした。

 決勝は予想通りの接戦となり、2-2のタイから最終試合(第3シングルス)を迎えます。この試合もフルセットに持ち込まれる大接戦となりましたが、日本チームの上田拓馬選手は最終セットを21-17でものにして、日本の優勝が決まりました。

 日本男子チームは、この大会で1967年と1979年、そして2010年と2012年に3位があるだけで、決勝進出も初めてという状況でしたが、その決勝を勝ち切り世界一に輝いたのです。

 一方、1957年に開始され今回で25回目を迎える、女子のユーバー杯も日本チームはグループリーグを3戦全勝で勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦(準々決勝)ではデンマークチームを3-0で破り、準決勝で地元インドチームを3-2で破って決勝に進出しました。決勝の相手は、準決勝で韓国チームを3-0で破った中国チームでした。中国チームは、1998年以来直近の9大会で8回優勝している強豪国です。
 
 この決勝で、日本チームは惜しくも1-3で敗れて準優勝でした。

 ユーバー杯においては、日本女子チームは1966年~1981年までの第4回から第9回までの6大会で5回優勝という黄金期を築きあげた頃もありましたが、それ以降は3位が4回と中々決勝に進めませんでした。
 その意味では、久々の決勝進出ということになります。

 本ブログでは、最近の日本バドミントンの活躍を採り上げてきました。男子の早川・遠藤ペアや女子の山口茜選手の活躍が目立っていたからです。
 日本のバドミントンが世界トップを争うレベルに上がって来ていることは各大会の結果が示していました。

 そして、トマス杯において2010年と2012年の直近2大会で連続して3位、ユーバー杯においても直近の2大会で連続3位と、「日本バドミントン界は男女とも着実に世界における地位を上げてきていた」のです。

 それにしても、こんなにも早くトマス杯で優勝するとは、正直驚きました。

 「2000年代に日本バドミントン界に何が起こったのか」は分かりませんが、日本バドミントン協会を中心とした強化策が実を結んだことは間違いないでしょう。1990年代に比べて著しく効果を上げた強化策がどのようなものか、とても興味深く思います。

 選手・コーチを始めとする関係者の皆さんのご努力に、深甚なる敬意を表するとともに、 2016年のリオデジャネイロ・オリンピックにおける活躍が、今から楽しみです。

 5月場所は、横綱白鵬の29度目の優勝で幕を閉じました。14勝1敗でした。
 白鵬関は11日目に豪栄道関に敗れましたが、その他の取組では安定した取り口を見せました。大関稀勢の里が13勝で追い縋りましたが、結果としては白鵬がゆうゆうと優勝したという印象です。

1. 注目の10力士の成績

 本ブログでは、恒例として場所前に10名の注目力士を掲出します。その10力士の成績です。
① 白鵬 14勝1敗 優勝
② 稀勢の里 13勝2敗
③ 栃煌山 10勝5敗
④ 豪栄道 8勝7敗 殊勲賞
⑤ 遠藤 7勝8敗
⑥ 隠岐の海 6勝9敗
⑦ 貴の岩 3勝12敗
⑧ 妙義龍 8勝7敗
⑨ 豊真将 9勝6敗
⑩ 玉鷲 8勝7敗

 10名中7名は勝ち越しましたが、3名が負け越しましたので、十分な成績とは言えませんでした。
 特に、貴の岩関は3勝12敗と大きく負け越してしまいました。おそらく、どこか故障していたのだろうと思いますが、飛躍を期待していただけに残念でした。

 また、隠岐の海関も番付が下がったにもかかわらず6勝しかできなかったことは、とても残念です。初日の大砂嵐戦でパワフルな相撲に一蹴されて、調子が狂ったのかもしれません。捲土重来に期待します。

 遠藤関は2場所連続の負け越しとなりました。横綱日馬富士に土を付けるなど、相撲内容に進歩は見られましたが、まだまだ「前に出る力が不足」しています。立ち合いのスピード・パワー・厳しさ向上と共に、日々の鍛練で習得して行ってほしいものです。

2. 優勝争い

 中日8日目までに、日馬富士・鶴竜の両横綱が2敗し、白鵬が全勝で折り返した段階で、実質的には「白鵬独走の場所」となりました。
 その白鵬の11日目の黒星で、稀勢の里が追い付き1敗で並んで12日目の直接対決を迎えました。この一番が今場所の愁眉。2度の待ったの後、3度目に稀勢の里は完全に立ち遅れ、あっさりと土俵を割りました。相撲になりませんでした。
 「白鵬は右手を土俵につき、左手をポンとして立っていく」のですが、最初の2度は白鵬が右手をつく前に突っかけていましたから、白鵬は立てなかったのでしょう。

 逆に言えば「右手を土俵につき、左手をポンとして立っていく」ということを、相手力士に認識させていることが、白鵬の強さでもあります。立ち合いのタイミングは白鵬の方が握っているのですから、優位にあるということになります。
 稀勢の里としては、「白鵬が右手を土俵についた」後で、自分有利・互角の立ち合いを行う工夫が必要なのでしょう。

3. 活躍した力士

・安美錦関 10勝5敗
 前頭3枚目での10勝は素晴らしい成績です。特に、初日・2日目と両関脇を破り、4日目に大関琴奨菊を破っての4連勝は見事としか言いようがないものでした。さすがに、稀勢の里・白鵬・鶴竜には敗れましたが、個性派力士を相手にしての11日目からの5連勝はベテラン健在をアピールするに十分でした。
 「立ち合いから一気に持っていく相撲」も目立ちました。いつも書くことですが、安美錦は技巧派力士と呼ばれていますが、実際には「前に出る力がとても強い」のです。これが、安美関最大の魅力です。

・勢関 11勝4敗
 前頭5枚目という番付で11勝は立派な成績です。敢闘賞を受賞しました。初日の魁聖戦は落としましたが2日目からは快進撃が続き9連勝。優勝争いに加わりました。終盤は2人の関脇に歯が立ちませんでしたが、来場所は幕の内筆頭あるいは小結まで番付を上げることでしょう。一層の活躍が期待されます。

・佐田の海関 10勝5敗
 新入幕で10勝を挙げて敢闘賞を受賞しました。序盤1勝2敗となった時には「少し苦しいか」と感じましたが、4日目から素早い動きで7連勝して一気に勝ち越しました。お父さんの佐田の海関同様に、新入幕の場所での敢闘賞受賞は、歴史に残る快挙です。たった一度のチャンスをものにしたのですから。

・大砂嵐関 10勝5敗
 豪快な取り口が際立ちました。相撲巧者と言われる力士を根こそぎ運ぶパワーは魅力的です。一方で、まだまだ「相撲を知らない」と感じさせるシーンもたびたび登場します。「おっつけ」や「かいなの返し」などを少し身に付ければ、相当上位でも活躍できそうです。
 パワー系外国出身力士が苦手としている「相撲の基本型習得」ですが、元横綱武蔵丸関は見事に身に付けました。そして、そのパワーが一層活きることに繋がり横綱に昇進したのです。

・千代鳳関 5勝10敗
 初めての三役・小結の場所での5勝は立派。真正面からの堂々たる取り口は素晴らしいものでした。横綱相手でも自分の相撲を展開し、日馬富士からは初の金星。今場所の経験を活かして、次の三役の時には勝ち越してほしいものですし、十分に可能性があると思います。

4. まとめ

 5月場所は、力の入る一番・熱戦=「大相撲」が多かったと思います。各力士の気迫がひしひしと感じられました。土俵が充実していたということでしょう。

 一方で「まげ」に絡む相撲も散見されました。鶴竜-豪栄道、日馬富士-稀勢の里といった、横綱の相撲でも観られました。

 「故意にまげを掴む」という点が議論の的となりましたが、私は故意であろうが、偶然であろうが、「まげを掴んだら反則負け」というのが明確で良いと思います。故意か故意で無いかという、恣意性・曖昧な解釈論が入り込むのは、お客にとって分かり難く、不公平を生む怖れがありますから、回避すべきでしょう。

 普段から「まげを掴み難い取り口」を稽古して行くべきです。そもそも「はたき込みは良くない」という意見も時々聞かれるのですから、なるべくはたき込まない相撲を心掛けて行くのが良さそうです。

 横綱白鵬の優勝回数も29回となりました。まさに大横綱です。その立ち居振る舞い・言動を見ても、大横綱の風格・オーラに溢れています。日本文化・大相撲の歴史を体現している存在だとも感じます。

 その白鵬が、千秋楽翌朝(26日朝)の恒例の優勝力士記者会見を行わなかったということがニュースとなりました。横綱自身が語りませんので理由は判明していませんが、白鵬関に対する失礼な事象が場所中に発生したのかなとも想像します。
 我が国の国技をこれだけ支えてきた力士に対して、私達は十分な敬意を持って接する必要があります。かけがえのない力士としての白鵬関に対しては、ファンの皆さんの圧倒的な支持が存在するのでしょう。

 最後にいつものコメントです。日本出身力士の優勝は今場所も実現しませんでした。大相撲の一層の繁栄のためにも、来場所こそは見たいものだと思います。

 東京優駿(日本ダービー)優勝は、我が国の競走馬にとって最高の栄誉でしょう。

 もちろん有馬記念や天皇賞といった大レースは他にも有り、それぞれの重みがありますが、「もし1つのレースしか勝てない」と言われ、どのレースを選ぶかと言われれば、日本ダービーを選ぶ人が多いのではないでしょうか。

 やはり、3歳馬しか出走できない、つまりどの馬にも一度しか挑戦のチャンスがないクラシックレース5つの中で、最高峰であることが大きな理由でしょう。

 この日本ダービーに優勝し、皐月賞優勝と合わせ二冠馬となりながら、その17日後に破傷風で他界したトキノミノル号は、「ダービーを勝つために生まれてきた」と言われる名馬です。

 本ブログにも何回か登場しているトキノミノルですが、改めて概要を記します。
 トキノミノル号、父セフト、母第二タイランツクヰーン。
① 通算成績 10戦10勝
② 10勝の内7回がレコード勝ち
③ 1951年(昭和26年)の皐月賞・日本ダービーの二冠(2つともレコード勝ち)

 もの凄く強い馬であったことが、ひと目で分かります。まさに「底を見せていない」内に死んでしまったのです。
 日本競馬史上の最強馬を議論する時、トキノミノルを推す声はとても多いという印象ですし、競走成績を見る限りは最強と言って良いと思います。

 ところで、トキノミノルが優勝した皐月賞と日本ダービーは、2・3着馬が同じです。1着トキノミノル、2着イツセイ(いっせいと読みます)、3着ミツハタとなっています。
 このイツセイ号とミツハタ号は、日本ダービーまでトキノミノルに一度も勝てませんでしたが、トキノミノルが他界した後、日本競馬をリードする存在となり、共に無類の強さを見せました。

 このイツセイとミツハタの強さが、トキノミノルの強さを一層際立たせていると思います。

 イツセイ号、父セフト、母レボアモンド、通算成績32戦21勝。主な勝ち鞍には安田賞(現、安田記念)があります。
 イツセイは、2000m以下の距離で圧倒的な強さを見せました。2000m以下ではトキノミノルに3敗した以外には負けたことがないのです。しかし、2000mを超える距離では1勝もしていませんから、現代風に言えば「典型的な中距離馬」であったということになります。従って、菊花賞や天皇賞(当時は春秋とも3200m)といった大レースには優勝できませんでした。

 ミツハタ号、父クモハタ、母ニュージランド、通算成績36戦16勝。主な勝ち鞍は天皇賞(春)。
 ミツハタは、2400m以上の距離で抜群の強さを発揮しました。当時の重賞競走は2400m以上が多かったので、重賞勝ち数でみるとイツセイを遥かに上回ります。
 毎日王冠(当時2500m)、セントライト記念(同2400m)、東京杯(現、東京新聞杯、同2400m)、目黒記念(2500m)といった重賞競走を軒並み制していますから、2400m以上では抜群の強さを発揮したのです。

 イツセイとミツハタは、トキノミノル亡き後の中央競馬を支える存在でした。そして、レース距離により、見事に「役割分担」を果たしていたように見えます。

 こうしたサラブレッド達の現役時代を私は知りませんけれども、「日本ダービー」と聞き、「トキノミノル・イツセイ・ミツハタ」と聞くと、戦後6年目・1951年、復興途上の日本に大きな話題を齎した最強の3頭として、何とも言えない郷愁を感じるのです。

 アトレティコ・マドリードは99%手にしていた勝利を逸しました。

 5月24日ポルトガル・リスボンで行われた決勝戦も、後半ロスタイム3分を経過して、アトレティコは1-0とリードしていました。あと1分位守り切れば、クラブにとって初めてのUEFAチャンピオンズリーグ王者の栄冠を手にするところまで来ていたのです。

 試合開始直後から、アトレティコはレアルにスペースを与えないプレーを展開しました。見事な試合振りでした。
 クリスティアーノ・ロナウド、カレル・ベンゼマ、ガレス・ベイルという超強力な3トップを誇るレアルの攻撃陣も、これだけスペースを封じられては容易に得点できません。アトレティコは、堅い守りからの高速カウンターという、リーガエスバニョーラ2013~2014を制した戦術を、このゲームでも展開したのです。

 そして前半36分ディエゴ・ゴディンのゴールで、アトレティコは待望の先取点を挙げました。
 後半に入ってもアトレティコの運動量は衰えず、レアルの攻撃を悉く封じました。ゲームはアトレティコペースで終始したのです。

 90分を戦い抜いて、ロスタイムも残り僅か。ここで、レアルは右からのコーナーキックを得ました。そして、このキックをセルヒオ・ラモスが押し込み、レアルは土壇場で追いつきました。

 あれだけ献身的に動いていたアトレティコのプレーヤー達が、このコーナーキックの時だけは「ウオッチャー」となりました。
 チーム全体が「あと少しで勝てる」と感じたことと、レアルのプレッシャーの前に蓄積されてきた疲労が、こうした現象を生んだのでしょう。魔が差したとしか言いようがない失点でした。

 それにつけても、この状況で正確なシュートが打てるセルヒオ・ラモスは、さすがです。極めて意外性の高いプレーをするセルヒオ・ラモスの真骨頂と言えるでしょう。

 この同点ゴールで、ゲームは決したと感じました。90分間に全力を投じてきたアトレティコには、もう気力・体力が残っていないと思いました。

 延長後半5分ベイルのシュートは、プレーヤーが少ないアトレティコ・ゴール前で放たれました。右に飛びながら、ゴール右上隅に流し込むというのは、高度な技術の賜物ですが、注目すべきはアトレティコ・ゴール前のプレーヤーの少なさです。
 「スペースを与えない」アトレティコのディフェンスは破綻していて、レアルには有り余るスペースが与えられていたのです。

 サッカー競技では時折、残り1分・残り1プレーで劇的なシーンが現れます。悲喜交交の結果を齎します。サッカーの試合で勝ち切ることの難しさを感じさせる事実ですが、これが「サッカー最大の魅力」のひとつなのでしょう。
 「イニングの先頭打者に四球を与えると失点する確率が高い」とか「四球を出すくらいならヒットを打たれた方が良い」とかいった言葉を良く耳にします。

 今回は、四球とヒット(単打)を比較してみましょう。

1. 安全性

 四球もヒット(単打)も、バッターは一塁ベースに進塁することが出来ます。その点の、攻撃における効果は同じです。

 但し四球の場合、バッターはゆっくりと一塁ベースに行くことが出来ます。ヒット(単打)の場合には一塁ベースに急いで走って行かなくてはなりません。たとえ、内野手の間を打球が抜けたとしても、ゆっくりと走るという訳には行きません。ライトゴロという場合もありますから、「一塁まで到達する時間に制限がある」のです。

 全体として、ベースボールの攻撃は「塁間を走る時間を稼ぐもの」であり、守備は「打者・走者に塁間を走る時間を与えないことを目指すもの」ですが、四球は例外のプレーということになります。

 四球を得た打者・走者は、「一塁ベースまで到達する安全」が確保されるのです。

 一方で、ヒット(単打)の方は、たとえ内野手の間を抜く打球を打ったとしても、走っている時に転んでしまったり、打った瞬間に故障を発症して歩くことしかできなくなったりした場合には、アウトになる可能性が高まります。つまり「一塁ベースに到達するまでの安全は、全く確保されていない」のです。

 これは、塁上に既にランナーが居る場合にも同様です。
 例えば、満塁の状況で四球の場合には、もともとの一塁ランナーは二塁進塁が、もともとの二塁ランナーは三塁進塁、もともとの三塁ランナーは本塁進塁=得点、が確保されます。どの塁のランナーもゆっくりと次のベースに進むことが出来るのです。

 同じ満塁の場合のヒット(単打)を考えてみましょう。
 ランナーの転倒や故障発症により、次の塁に進めないケースが想定されます。この場合でも安全性という意味では、四球の方が遥かに高いのです。

 もちろん、四球もインプレーですから、四球で一塁に向かった打者・走者が、一塁ベースを回って二塁を目指したりした場合には、野手に触球されてアウトになる可能性はあります。通常の四球では想定しにくいプレーですが、4つ目のボールとなった投球が暴投やパスボールになった場合には、有り得ます。とはいえ、こうした可能性があるからといって、「四球の安全性」はいささかも揺るぐものではありません。

 一塁ベースに到達する、あるいは次の塁に進むというプレーの安全性という面からは、四球の方がヒット(単打)より、相当に勝っていると思います。

2. 発展性

 例えば、満塁の状況で四球の場合には、1得点の上で満塁の状況が継続しますが、ヒット(単打)の場合には、「その稼いだ時間が長い場合」や「ランナーの脚が速い場合」「ランナーのスタートが良い場合」などには、三塁ランナーのみならず、二塁ランナーも本塁を陥れることがあります。つまり、ワンプレーで2得点の可能性があるのです。

 このワンプレーで2得点というのは、四球の場合には滅多に生じないプレーです。4つ目のボールの投球が暴投になった場合などに可能性がありますが、まずお目にかかれないプレーでしょう。

 こうした面、攻撃プレーの広がり・多様性といった面からは、ヒット(単打)の方が勝っていると言えるでしょう。

 無論、ヒットが単打ではなく長打の場合には、プレーは一層の広がりを見せることになりますから、「長打を打たれるくらいなら、四球の方がまし」という考え方は存在するでしょう。

3. ピッチャーや野手への影響

 四球の場合には、ピッチャーは少なくとも4球は投げなければなりません。4球以上投げた上に、アウトを取ることが出来ずランナーが出塁するプレーですから、球数の面からも大きな負担となります。

 もちろんヒットの場合にも、例えばカウント3-2からのヒットも当然あります。4球以上を投じた後のヒットを打たれることもあるのですが、一方で1球でヒットを打たれることもあります。
 一人の打者に1~3球の投球で四球になることはありませんから、やはり四球の方が球数の面で平均すれば、多く投げなければならないと考えるのが自然でしょう。

 加えて、精神的な影響も想定されます。
 ピッチャーは「打たせれば凡打となったかもしれない打者」に、ゆっくりと一塁に進む権利を与えてしまったという気持ちが残る可能性があります。好投を続けてきたピッチャーが、四球から崩れていくというシーンは、数多く観られます。

 また、守っている野手の立場に立つと、与四球は「ピッチャーの独り相撲」と感じる可能性があります。守備時間の長期化にも結び付きやすいのです。
 こうした野手の気持ち・気分が、自軍の攻撃面に影響し、中々得点できない原因となる可能性も否定できません。

 さて、ここまで四球とヒット(単打)を比較してきました。

 双方にメリット・デメリットがあることが分かりますが、ベースボールの攻撃面で、平均してどちらが勝っているかという面で見れば、「四球の方がヒット(単打)に勝る」と言って良いでしょう。

 何といっても、攻撃において「ランナーを出す」「次の塁を取る」といったプレーが、「ほとんど時間制限無く安全に行える」というメリットは、相当に高いと言わざるを得ません。
 「四球は不確定要素やミスが入り込み難いプレー」なのです。

 逆に言えば、ピッチャーや守備側から見れば「四球は極力回避しなればならないプレー」ということになります。「長打やホームランを絶対に回避しなければならない局面」でのみ、許されるプレーということになるのでしょう。

 5月25日東京競馬場芝2400mコースで行われる、第75回優駿牝馬(オークス)競走の注目馬です。

 オークスは本当に華やかなレースです。出走馬のタテガミが綺麗な紐で編まれていたり、可愛いボンボリが付いていたりして、さすがに牝馬の戦いという感じ。牝馬にとってはファッションも戦いの一部なのでしょうか。

 「府中・東京競馬場芝2400mコース」というのは、日本競馬にとって「最もオフィシャルなコース」という感じがします。
 このコースでは、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、ジャパンカップの3つのG1レースが開催されるのです。

 オークスについて見れば、近年は接戦が目立ちます。2010年のアパパネとサンテミリオンの中央競馬G1史上初の「同着」優勝は言うまでもなく、どの年のレースも、着差が小さい上に、ゴール前100mからが勝負というレースが増えました。
 かつての、例えば1975年テスコガビーの8馬身差勝ちのような「圧倒的な強さを魅せるレース」は見られなくなったと感じます。

 日本の競馬場で最も長い500mを優に超える直線走路を持つレースですから、もっと差が付きそうなものなのですが、これが逆で、接戦に次ぐ接戦なのです。
 オークス2014も、ゴール前100mいや50mからの勝負になるかもしれません。

 さて、内枠から有力馬を見て行きましょう。

・2枠3番 マイネオーラム
 ステイゴールド産駒。前走のオークストライアル・G2フローラSはサングレアル、ブランネージュに続き3着。力を付けてきていますが、本格化は秋かもしれません。ステイゴールドの仔は晩成なのです。

・3枠5番 バウンスシャッセ
 ゼンノロブロイ産駒。前走G1皐月賞は11着。牡馬一線級への挑戦でしたが、直線で伸びきれませんでした。前々走G3のフラワーカップでの強さを勘案すると、世代牝馬の中心選手の一頭であることは間違いありませんが、前走の走りの評価がポイントでしょう。

・3枠6番 パシフィックギャル
 ゼンノロブロイ産駒。前走G3フラワーCはバウンスシャッセの2着。こここまで5戦で4着以下が無いという安定感が売りです。

・4枠7番 シャイニーガール
 ブラックタイド産駒。前走トライアルOPスイートピーSを快勝。上がり馬です。

・4枠8番 サングレアル
 ゼンノロブロイ産駒。前走トライアルG2フローラSの勝ち馬。上がり3ハロン34秒3の脚でブランネージュ以下を差し切りました。これで3戦2勝、底を見せていない点が魅力でしょう。

・5枠9番 ヌーヴォレコルト
 ハーツクライ産駒。前走G1桜花賞は、勝ち馬から1馬身以内の3着。東京2400mへの適性も感じられます。

・5枠10番 ハープスター
 ディープインパクト産駒。前走G1桜花賞の勝ち馬、豪快な追い込みが決まりました。これで5戦4勝2着1回、重賞3勝ということですから、実績十分で一番人気、それもかなり被った一番人気は間違いないでしょう。
 強いことは間違いありませんが、前走桜花賞は「いっぱいいっぱい」のレースに見えました。レッドリヴェールの粘りに苦しみ、3着以下との差も大きくはありませんでしたから、同世代との力量差をどう判断するかがポイントでしょう。

・7枠14番 ブランネージュ
 シンボリクリスエス産駒。前走トライアルG2フローラSは僅差の2着。ここまで9戦して5着以下が無いという安定感が魅力です。

・8枠16番 クリスマス
 バゴ産駒。前走G3フラワーCは7着と大敗しましたが、昨冬のG1阪神JFでレッドリヴェール・ハープスター・フォーエバーモアに次いでの4着に入選。G1レースは力量比較に最適ですから、同期トップクラスの能力を秘めていることは間違いありません。

・8枠17番 フォーエバーモア
 ネオユニヴァース産駒。前走G1桜花賞は直線伸びず8着に敗れました。上位入着馬が3ハロン33秒台~34秒台前半で上がっていたのに比べて、34秒6かかりました。瞬発力では、少し見劣りするのかもしれません。
 しかし、良い脚が長く使えるので、府中の直線での叩き合いなら持ち味が活かせるかもしれません。

 レース全般を観ると、ここまでG1レースで僅差の1勝1敗である、3歳牝馬2強の一角レッドリヴェールが回避しましたから、ハープスターの優位は動きませんが、桜花賞のレース振りは圧倒的なスピード差を感じさせるものではありませんでした。追って追って、やっと捉えた形。新潟2歳ステークスで、後の皐月賞馬イスラボニータを相手にしなかった豪脚が見られなかったのです。
 とはいえ、実績では文句なしの一番手です。検討の中心であることは間違いありません。

 馬場状態は、開催週に何回か相当量の雨が降り、土日は好天予報ですから、乾き過ぎてはいない「走りやすい良馬場」でしょう。道中緩みの無いペースが予想されますから、好タイムが出そうです。レコード勝ちの可能性もあるでしょう。

 2400mへの距離適性は、走ったことの無い馬ばかりですから、あまり考慮しても無意味でしょう。このレースで判明するのです。

 思ったより難しいレースになりました。

 今回は、この3頭に期待します。
① 5枠9番 ヌーヴォレコルト
② 5枠10番 ハープスター
③ 8枠17番 フォーエバーモア

 ハープスターは圧勝の可能性もありますが、展開他によっては「届かない」可能性もありますから、軸馬はヌーヴォレコルトにしました。3番手には、阪神JFで2強と差の無い勝負を見せたフォーエバーモア。結果として、桜花賞組を採り上げることとなりました。

 バウンスシャッセは皐月賞の直線の走りが気になります。少し調子が落ちているのかもしれません。陣営の立て直しが成功すれば、好勝負に持ち込めるでしょう。サングレアルは最大の上がり馬。怖い存在ですが、まだG1常連組と互角の戦いは難しいと見ました。

 ハープスターが突き抜けるのか、ゴール前50mでの各馬の叩き合いになるのか、楽しみなレースです。
 2馬身以上の着差でハープスターが勝つようなら、凱旋門賞2014の最有力馬となるでしょう。

 サッカー女子・アジアカップ2014の準決勝で、なでしこジャパンは中国と対戦、延長の末2-1で競り勝ち、決勝戦進出を決めました。

 ベトナム・ホーチミンの試合会場は気温30℃、厳しい環境でしたが、試合開始直後からなでしこジャパンは「全開」。川澄選手、宮間選手を中心に中国ゴールに迫ります。
 いくつかチャンスもありましたが決定的なものは少なく、一方中国の攻撃も日本陣を抉るまでには到りませんでした。前半は0-0で折り返しました。

 後半になって、日本チームは宮間選手のポジションを上げて、より攻撃的な布陣としましたが、これが功を奏して、良いボールがより多く前線に供給されることとなりました。特に、川澄選手の左からの上がりは効果的で、一人では止め切れないと見た中国チームは、3人のプレーヤーを川澄選手に集めて守ります。
 当然ながら、川澄選手に3人のディフェンダーが集まれば、他の場所にスペースが出来ますから、日本のチャンスも増えてきました。

 そうした中で、後半6分、左からのコーナーキック。蹴るのは宮間選手。低くニアポスト側に蹴り出します。
 ゴールエリア中央に居た澤選手が、宮間選手のキックの動きに合わせてニアポスト側に走り出て、このボールに合わせてのヘディング。角度の無いところからゴールに吸い込まれました。
 宮間→澤のホットライン。なでしこの得点パターンのひとつですが、この難しいプレーを見事に決めるものです。「熟練の技」を感じました。

 なでしこは、ダイレクトパスを主体として中国陣内に攻め込みますが、体格差を利したディフェンスに合い、なかなか決定的なシーンを創れません。守備的な戦略を取る中国チーム相手では、2点目は難しい、このまま1-0で勝ち切るしかないかなと見ていたところで、よもやのPK。
 後半35分、中島選手がハンドの反則。これを決められて1-1の同点となってしまいました。

 なでしこも中国チームも、得点するのに苦労していましたから、2点目がどのような形で入るのだろうかと観ていましたが、やはり中々得点は生まれず、延長後半も19分。ここで、再び、左から宮間選手のコーナーキック。
 今度はファーサイドに正確なボールが送られ、これを岩清水選手がきっちりと決めて2-1。試合はこのまま、なでしこジャパンが勝ちました。

 試合全体として押され気味だった中国チームはよく守りましたが、残り1分、ラストプレーかもしれないコーナーキックでしたので、これを凌げばPK戦、PK戦になれば長身のゴールキーパーを擁する分有利、と考えてしまったのでしょうか、岩清水選手はエア・ポケットのようにフリーでした。

 結果的には「なでしこが攻め続けたことにより、中国チームの心身に疲れが蓄積して行ったこと」が勝因だったのでしょう。

 この試合で目立ったのは
① 川澄選手の存在感
 試合前の整列の時には、とても小柄に見える川澄選手ですが、ピッチ上を走る姿はとても大きく見えます。この現象?は、超一流プレーヤーにのみ観られるものです。川澄選手の身体能力、ドリブルや相手選手との間合い、パスのタイミング・精度は相当高いレベルに到達している感じがしました。素晴らしいことです。

② ドリブル突破を許すことが多いこと
 中国選手がドリブルで相当長い距離を走るシーンを何回か眼にしました。なでしこのディフェンスは、ドリブルに対しては後退することが多いようです。無理にボールを取りに行って抜かれることや、反則を犯してしまうことを考慮してのプレーなのかもしれません。
 しかし、ドリブル後のプレーの精度が不足している相手の時は大きな短所にはならないのでしょうが、決定的な仕事をする能力を擁したプレーヤー相手では、失点に結びつく可能性が高いと思います。例えば2人で囲んで、少なくとも前進は止める守りが必要でしょう。

 それにしても、以前の稿にも書きましたが、なでしこは本当に強くなりました。
 ベテランと若手のバランスも良く、若手プレーヤーもゲームでどんどん成長しています。そして何より「とても勝負強いチーム」なのです。

 5月25日の決勝戦・オーストラリア戦は、文字通り大会最強チームを決めるゲームとなります。実力1・2番のチームが進出してきたのです。なでしこジャパンの「アジアカップ初優勝」の報を待っています。

 MLBの先発投手は1登板で100球を目途に投げます。

 この前提で「6イニング3失点以内」のクオリティ・スタートを目指すのですから、1イニング当たり平均16~17球で終わらせていかなくてはなりません。
 もし完投を目指すのであれば、少し球数が多くなるとして110球を要するとすると、1イニング当たり12~13球で終わらせなくてはなりません。

 クオリティ・スタートを目指すとして、1イニング16球なら、打者3人とすれば一人当たり5球強となりますが、実際には完全試合やノーヒットノーラン以外の場合なら、ヒットやエラー、四死球で出塁がありますから、1イニング・打者3人ではなく、平均4人位を想定する必要があるでしょう。
 そうすると、16球÷4打者=4球となりますから、打者一人当たり平均4球で終わらせていかなければなりません。

 これが完投となると、良く抑え込んでいるゲームでしょうから1イニング当たりの打者数は減少するとして、平均3.5人としましょう。12球÷3.5打者=約3.5球となり、打者一人当たり3~4球で終わらせていくことになります。

 どちらの場合でも、なかなか大変なことです。

 当然ながら、時には3-2というカウントとなることも有り得ることを考えれば、逆に、時には「1球で抑える=凡打で打ち取る」ことも必要となります。

 そうすると、打者から見ると「打てそうな球=ストライクの球」でありながら「打つと凡打になる球」が投手にとって必要ということになります。この球は「見送られた時にストライク」であることが望ましいのです。「ボール」では、球数の増加につながってしまうからです。

 一方、「ストライクコースからボールコースへの変化球」を多投すると、3-2や2-2といったカウントになり易く、球数が多くなるため、先発投手が7イニング・8イニングといった長いイニングの投球や、あるいは完投するのは難しくなるということになります。

 このことが「MLBの投手がツーシームのストレート(ストライク)を多投する」大きな理由だと思います。
 打者一人当たり3~4球で抑え込まなくてはならないのですから、初球からストライクを取らなくてはなりません。出来ることなら、その初球を凡打してもらいたいのです。

 打者の方も、メジャーの先発投手に0-2や1-2と追い込まれてしまうと「打てない可能性が高まります」から、「打てそうなボールなら初球から狙っていく」のです。

 この投手・打者両方のニーズから、初球にストライクを投げる必要が、投手側に生ずるのです。

 投手は「打者を打つ気にさせるが、凡打になるストライク」を投げて行くことになります。
この条件に最も適しているのが「ツーシームのストレート」なのであろうと思います。ストレートでありながらベース上で微妙に変化し、バットの芯を外すというのは、このニーズにピッタリです。

 もちろん、スライダーやカーブ、スプリットでも「ストライク」になるボールであれば同じ効果が得られるのでしょうが、これらは「空振り」を狙う時にストライクからボールになるコースに投げることも多いのです。
 そうすると、「見送られたり待たれたりすると球数が多くなってしまう」怖れがあるのです。

 最近のMLBのゲームや日本人投手の投球を観るにつけ、打者に対する初球・2球目のツーシームの重要性を、従来以上に感じます。

 リーガエスパニョーラ2013~2014は、5月17日・18日に一斉に最終節(第38節)のゲームが行われました。
 
 この最終節で、優勝争いの2チーム・アトレティコ・マドリードとFCバルセロナが対戦するという、それも勝ち点でリードするAマドリードがアウェイでFCバルセロナと戦うという、これ以上無いスケジュールで行われたゲームは、1-1で引き分けとなり、Aマドリードが1995~96年シーズン以来18シーズン振りの優勝を遂げました。

 FCバルセロナのホーム・カンプノウで行われたゲームは、予想通り激しいものとなりました。
 前半33分にバルセロナがアレクシス・サンチェスのゴールで先制すると、スタジアムはバルセロナの逆転優勝への期待で大歓声に包まれました。前半の終盤、Aマドリードが懸命に攻め続け、バルセロナが良く守るという展開で、前半を終えました。

 ゲームのポイントは後半開始直後に訪れました。後半4分、アトレティコはDFディエゴ・ゴディンがゴールを挙げて1-1の同点。どこからでも点を取っていくという今季のアトレティコを象徴するゴールでした。

 さて同点となって、両チームの攻防は一層激しさを増しました。

 バルセロナは後半12分にブスケツ→アレックス・ソング、後半17分にペドロ→ネイマール、32分にセスク→シャビと選手交代を行い、点を取りに行きます。この攻勢をアトレティコは良く凌ぎ切りました。

 両チームでイエローカード9枚(バルセロナ5、アトレティコ4)、ピケ、メッシ、ブスケツやチアゴ、ガルシアまでイエローカードをもらうという、本当に激しいゲームでした。

 レアル・マドリード、FCバルセロナとともにリーガエスパニョーラの3強と呼ばれたアトレティコ・マドリードですが、20世紀末から21世紀初頭にかけては2部落ちを経験するなど、近時はレアルとバルセロナに押されっぱなしのシーズンが続きました。
 チームの立て直しはなかなか進みませんでしたが、2011年のディエゴ・シメオネ監督の就任とプレーヤーの成長のタイミングが合ったのでしょう、一気に実力を上げ、久しぶりに3強の一角に返り咲いたというところでしょうか。

 アトレティコは、この優勝でリーガエスパニョーラ(1部=プリメーラ・ディヴィジョン)10回目の優勝となりました。これは、レアルの32回、バルセロナの22回に次ぐ、リーグ3番目の回数です。

 また、5月24日にはUEFA-CL2014の決勝戦、レアル・マドリードとのゲームが待っています。アトレティコは、まだUEFA-CLに優勝したことはありません。
 リーグ優勝の勢いを駆って、ダビド・ビジャとジエゴ・コスタの2トップを中心とした「華麗なる攻撃サッカー」で初優勝を捥ぎ取るかもしれません。

 2014年のアメリカ競馬では、カリフォルニア・クローム号が話題を浚っています。クラシック三冠レースの第一弾ケンタッキーダービーと第二弾プリークネスステークスを連勝し、6月7日に行われるベルモントステークスに優勝すれば、1978年のアファームド号以来36年振りの三冠馬誕生となるからです。
 出走するか、しないかについては情報が錯綜していますが、是非トライしてほしいものだと思います。

 さて、今回はアメリカ競馬のクラシック三冠について見て行きましょう。

 アメリカ競馬のクラシックレースは、イギリス競馬のクラシックレースとの関連は薄いと思います。薄いと言うより、ほぼ無関係と言っても良いかもしれません。

 先のブログでも述べましたが、近代競馬発祥の地イギリスのクラシックレースは、1000ギニー・2000ギニー・オークス・ダービー・セントレジャーの5レースから構成されていて、内1000ギニーとオークスが牝馬限定のレースです。

 一方、アメリカ競馬のクラシックレースは、以下の3レースから構成されています。

・ケンタッキーダービー(1867年開始・ダート2000m)
・プリークネスステークス(1873年開始・ダート1900m)
・ベルモントステークス(1875年開始・ダート2400m)

 この3レースは3歳馬限定(牡馬・牝馬・せん馬)のレースではありますが、イギリスのクラシックレースと異なる点が、いくつかあります。

① ダート馬場で行われること
 アメリカ競馬は主にダート馬場で行われるのですが、クラシックレースも同様です。

② 牝馬限定のレースが無いこと
 イギリス競馬の1000ギニー・オークスに相当するレースがありません。もちろん、ケンタッキーオークスなど「オークス」名を配したレースは存在しますが、クラシックレースとはなっていません。

③ 5週間で3レースが開催されること
 イギリス競馬では、2000ギニーとダービーが春に行なわれ、セントレジャーは秋に行なわれるのですが、アメリカの3レースは、ケンタッキーダービーが5月第一週の土曜日、プリークネスステークスがその2週間後、ベルモントステークスがさらにその3週間後の開催となっていますから、5週間で3レースが行なわれる形です。
 一気に3レースを行なってしまうのです。

 こうした明確な違いが有りますから、アメリカ競馬はイギリス競馬を元にクラシックレースを創って行ったわけではないことは明白でしょう。

 そもそも、この3つのレースを全て優勝した馬を「三冠馬」と呼ぶこと自体が、相当後になって出来上がったと言われています。

 これは、1800年代後半には、全米各地で大レースが開催されていて、この3レースが他のレースと比べ必ずしも格式が上位であるという評価が固まっていなかったからだと思います。
 1919年にこの3レースを初めて全勝したサーバートン号は、当時「三冠馬」とは呼ばれませんでしたし、1920年に3歳を迎えたマンノウオー号(アメリカ競馬史上最高のサラブレッドと呼ばれています)はプリークネスSとベルモントSには勝ちましたが、ケンタッキーダービーには出走しませんでした。故障で欠場したわけではないと伝えられていますから、まだケンタッキーダービーがどうしても走らなくてはならないレースでは無かったことを示しているように思います。

 「三冠」の概念が、アメリカで初めて登場したのは1930年とされています。競馬新聞のコラムニストであったチャールズ・ハットン氏が、この年この3レースを勝ったギャラントフォックス号について書いた際に使用したのです。
 おそらく、他のレースに比べてこの3レースの重要度が上がってきていた時期とも重なったのでしょう、その後「三冠」という言葉・概念は、瞬く間に普及しました。1919年のサーバートンも、遡って「三冠馬」と称されるようになったのです。(ギャラントフォックスは2頭目の三冠馬)

 ちなみに、イギリス競馬においては「クラシックレース」という概念は存在しましたが、「三冠」という概念は存在しませんでした。「三冠」概念は、アメリカ競馬で生まれ、イギリス競馬に逆輸入されたのです。
 5つのレースが在り、その5つ全てに出走する権利があるのは牝馬だけであるという、イギリス競馬のクラシックレース体系では、牡馬の三冠という概念が生まれにくかったのでしょう。

 イギリス競馬のクラシックレース開始から約50年~100年遅れて、アメリカ競馬のクラシックレースは始まりました。
 とはいえ、既に150年近い歴史があります。ケンタッキーダービーは、今年第140回を迎えるのです。「クラシック」と呼ぶに相応しい歴史を有しています。

 アメリカのホースマンはこの150年間、イギリス競馬とは異なるアメリカ競馬を発達させてきました。「三冠(トリプル・クラウン)」という概念は、いかにもアメリカらしい華やかな権威付けだと思います。

 イギリスのプレミアリーグ2013~2014年シーズンは、マンチェスター・シティの優勝で幕を閉じました。マンCは、2010年夏の補強以来、プレミアリーグ屈指の強豪チームとなり、2011~2012年シーズン優勝、2012~2013年シーズン準優勝に続く栄冠です。

 これで3シーズンの内2シーズンで優勝ということになりましたから、現在のプレミアリーグは「マンチェスター・シティの時代」と言って良いかもしれません。

 マンCは5月に入り、2試合を残して相当有利な状況ではありましたが、とはいえ7日のアストンビラ戦を4-0、11日のウェストハム戦を2-0で勝ち切った試合振りは、優勝に相応しい勝負強さでした。
 「落とせないゲームを零封して勝つ」というのは、攻撃・守備の両面でバランスが取れたチームであることの証左でしょう。

 残念ながら2位に終わったリバプールは、千載一遇のチャンスを逸しました。

 抜群の攻撃力を背景に、シーズンの大半に渡って首位をキープしましたが、ラスト3ゲームで力尽きました。
 具体的には4月27日のチェルシー戦を0-2で落としたことが響きましたが、このゲームでは自慢の攻撃力が発揮されませんでした。4月20日のノーウィッチ戦と4月13日のマンチェスター・シティ戦を共に3-2で勝ったことを考慮すれば、「2点取られても3点取る」のがリバプールの試合であることは明らかでしたから、チェルシー戦はホームということもあって、プレーヤー各位が相当固くなっていたのかもしれません。
 4月13日の直接対決に勝利し、優勝をグイと引き寄せたかに見えたリバプールに、魔が差したゲームだったのでしょう。

 さて、個人得点王争いに眼を向けましょう。最終成績のベスト10は以下の通り。(氏名、チーム、国籍、得点、出場ゲーム数)

① ルイス・スアレス(リバプール、ウルグアイ) 31得点(33試合)
② ダニエル・スターリッジ(リバプール、イングランド) 21(29)
③ ヤヤ・トゥレ(マンC、コートシボワール) 20(35)
④ ウェイン・ルーニー(マンU、イングランド) 17(29)
 セルヒオ・アグエロ(マンC、アルゼンチン) 17(23)
 ウィルフリード・ボニー(スウォンジー、コートシボワール) 17(34)
⑦ オリヴィエ・ジルー(アーセナル、フランス) 16(36)
 エディン・ジェコ(マンC、ボスニアヘルツェゴビナ) 16(31)
⑨ ロメロ・ルカク(エバートン、ベルギー) 15(33)
 ジェイ・ロドリゲス(サウザンプトン、イングランド) 15(33)

 得点王は、リバプールのルイス・スアレスでした。終盤まで「得点≧出場試合数」を維持してきましたが、最後に出場試合数が上回ってしまったのは残念?でしたが、2位のスターリッジに10点差を付ける圧倒的な得点王でした。
 まさに「天才的なゴール感覚」を如何無く発揮したシーズンであったと思います。おそらく、現在世界一の「点取り屋」でしょう。

 2位のスターリッジは、相手チームのマークがスアレスに集中する合間をぬって得点を稼いだ感もありますが、スアレスとの2枚看板でチームを牽引したことは間違いありません。

 3位のヤヤ・トゥレは、4位のアグエロと共に、マンC優勝の立役者となりました。MFヤヤ・トゥレの高い身体能力を活かした攻撃参加は、極めて強力です。4位のボニー共々、コートジボワール代表チームの中核を成すことは明らかですので、ザックジャパンの前に立ちふさがる大きな壁となるでしょう。

 4位タイのウェイン・ルーニーは、今季は出場ゲーム数もやや少ない感じでしたが、3月29日のアストンビラ戦や4月26日のノーウィッチ戦などで、1試合2得点するなど、まとめて得点したイメージもあります。
 今季、あまり良いスタートを切ったとは思えませんでしたが、最終的には4位に滑り込みました。さすがにイングランド代表チームの中心FWです。

 ワールドカップイヤーのプレミアリーグ2013~2014は、ワールドカップ2014ブラジル大会出場国のプレーヤーが大活躍するという形で幕を閉じました。こうした世界トップクラスのプレーヤー達は「調子の上げ所を心得ている」のでしょう。

 今季プレミアを彩った「スター」プレーヤー達のワールドカップにおける輝きが、とても楽しみです。
 NBA2013~2014シーズンのプレーオフも佳境を迎えています。

 イースタン・カンファレンスの決勝は、インディアナ・ペイサーズとマイアミ・ヒートの対戦となりました。プレーオフ1回戦でのアトランタ・ホークスの善戦がありましたが、結局第一シードと第二シードの両チーム、昨年と同じカードに落ち着いた形です。

 一方のウエスタン・カンファレンスの決勝は、サンアントニオ・スパーズとオクラホマシティ・サンダーの対戦となりました。イースタンCに比べて接戦の多い1・2回戦でしたが、結局第一シードと第二シードで落ち着いた形です。こちらも、昨年と同じ対戦となりました。

 両カンファレンスでNBAファイナル進出に向けた激しい戦いが繰り広げられるのです。

 さて、1947年・昭和22年、第二次世界大戦が終結してから2年後に始まったNBAファイナルですが、1969年から「ファイナルMVP」という制度が開始されました。このファイナルMVPの推移は、その時代その時代のNBAの姿を良く示してくれています。

① 1969年~1979年 混戦の時代
 両カンファレンスで、ボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズが優位にあったとはいえ、全体としては混戦の時期です。ファイナルMVPも毎年のように変わりました。

 1971年のカリーム・アブドルジャバーや1972年のウィルト・チェンバレンは、MBA史上に残る得点・リバウンドの記録を打ち立てたプレーヤーです。この期間に、唯一2度のMVPに輝いたのは、ニューヨーク・ニックスのウィリス・リード。センタープレーヤーとしてニックスの2度の優勝に大貢献しました。

② 1980年~1988年 マジック・ジョンソンとラリー・バードの時代
 この9年間は、ボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズの時代でした。1982年を除いて、両チームは交互にNBAファイナルを制しています。

 MVPもレイカーズからマジック・ジョンソンが3度、セルティックスからラリー・バードが2度受賞しています。アブドルジャバーやセドリック・マクスウェルといったプレーヤーも交えて、両チームが凌ぎを削ったのです。

③ 1989年と1990年 バットボーイズとアイザイア・トーマスの時代
 この2シーズンは、セルティックスとレイカーズの時代からシカゴ・ブルズの時代への橋渡しの時期です。
 1988年からファイナルに登場したデトロイト・ピストンズが2連覇し、MVPにはジョー・デュマースとアイザイア・トーマスが選ばれています。2人とも「バッドボーイズ」の一員でした。デュマースの得点力は素晴らしいものでしたが、その後の監督としての活躍などを考慮して、アイザイア・トーマスの時代とします。

④ 1991年~1998年 マイケル・ジョーダンの時代
 この8年間で、シカゴ・ブルズは6度ファイナルを制し(3連覇×2回)、その6度全てにおいてMVPはマイケル・ジョーダンでした。この圧倒的な存在感は、NBA史上他に類を見ません。

 実は、3連覇2回の間をぬって、1994年と1995年にはヒューストン・ロケッツがファイナルを制し、2度ともアキーム・オラジュワンがMVPを受賞しています。「アキーム・オラジュワンの時代」と言えますし、素晴らしい実績なのですが、その前後をブルズとジョーダンに挟まれているために、少し影が薄くなっているのが残念なところです。

⑤ 1999年~2005年 ティム・ダンカンとシャキール・オニールの時代
 この7年間、サンアントニオ・スパーズとロサンゼルス・レイカーズが3度ずつファイナルを制し、MVPはティム・ダンカンとシャキール・オニールでした。身長211cmのダンカンと216cmのシャックは圧倒的な存在感でした。

⑥ 2006年~2008年 過渡期
 ヒート、スパーズ、セルティックスとファイナル制覇したこの時期は、絶対的なチームが存在しない過渡期といえます。
もちろん、セルティックスとスパーズは、21世紀に入ってから常に、相当に高いチーム力を維持してきましたし、ヒートはチーム力を挙げてきていたのですが、いずれのチームも一時代を築くには至りませんでした。

⑦ 2009年と2010年 コービー・ブライアントの時代
 この2年間はロサンゼルス・レイカーズがファイナルを制して、コービーが2度MVPを受賞しました。コービーは、シャックがMVPを受賞し続けた頃からレイカーズの中心選手でしたが、シャックが居る時にはMVPには手が届きませんでした。
 そして、ついにコービー・ブライアントの時代が到来したのですが、年齢的な関係もあってか2年で終わってしまいました。コービーへのご褒美のような2シーズンであったのかもしれません。

⑧ 2011年~ レブロン・ジェームズの時代
 マイアミ・ヒートは2011年から3年連続でファイナルに進出し、2012・2013年に優勝しています。そして2度ともレブロンがMVPを受賞しました。
 レブロン自身は2003年からキャブスで大活躍していたのですが、チーム力が不足していたのでしょうか、ファイナルに進出することは出来ませんでした。

 レブロン・ジェームズは2010年にヒートに移籍し、ついにその力を、マイケル・ジョーダンに匹敵するとも言われている力を、ファイナルの場で示す機会を得たのです。

 こうして見ていくと、次第に「○○の時代のサイクル」が短くなってきています。21世紀に入ってからNBA各チームの力が拮抗してきている証左でしょう。

 NBAプレーオフ2014で、マイアミ・ヒートが「レブロン・ジェームズの時代」を継続することが出来るのか、とても興味深いゲームが続くのです。
 9イニング・114球、被安打4、奪三振8、四死球0、失点0というのは、現代のMLBにおいて、先発投手に求められる全ての要素をクリアした、完璧なものだと思います。
 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が、5月14日のインターリーグ、対ニューヨーク・メッツ戦で魅せた投球です。

① 初球ストライクが多かったこと

 この日の田中投手は、相手打者に対して「初球ストライク」がとても目立ちました。球種はツーシームが多かったと思いますが、カーブやカットボールも使っていました。球数を少なくして、少しでも長くマウンドに立っていようという狙いに沿ったものでしょう。ジラルディ監督からも、ブルペンを休ませたいという強い意向を聞いていたとも伝えられました。

 「初球にストライクを投げる」投球をすれば、一定の比率でヒットを打たれます。メジャーリーグの打者が、ストライクのボールをいつも打ち損ねる筈がないのですから。球数を少なくするために、初球・2球目から打ってもらうためには「ストライク→ストライク」の球を投じなければなりません。「ストライク→ボール」では、待たれてしまうからです。
 「打たせない」というピッチングではなく、「どうぞ打ってください」というピッチングを展開しながら、得点を許さないという、見事な投球でした。

 こうした投球戦略でありながら、僅か4被安打に抑え込んだというのは、田中投手のツーシーム、カッター、カーブのキレが素晴らしかったことを示しています。

② 重要な場面で三振が取れたこと

 「球数を少なく」という目標を堅持しつつ、ピンチの際には三振が取れるのが、MLBの先発投手として最も素晴らしい投球だと思いますが、この日の田中投手は実行していました。

 その三振も、2ストライクと追い込んでから「ストライク→ボール」になる変化球で攻め続けるというより、早めの勝負が目立ちました。ファウル、ファウルで粘られるというケースは、1度しかなかったと思います。「粘られるくらいならヒットを打ってもらい、次の打者を1球で打ち取った方が、少ない球数で済む」という考え方だと思いますが、この日の役割期待(なるべく長いイニングを投げ切る)を勘案すれば、合理的な選択でしょう。


 結果として、田中将大投手は「完投シャットアウト勝ち」を成し遂げました。MLBデビュー僅か8戦目にしての快挙です。

 その投球の様子は、ジャスティン・バーランダー投手(デトロイト・タイガース)やフェリックス・ヘルナンデス投手(シアトル・マリナーズ)といった、現在のMLBを代表する大物ピッチャーを観るようでした。

 前述①の内容が、MLBの先発投手に期待されている投球に他ならないと思います。
 「スプリット(フォーク)で三振を取る投球」をプレシーズンゲームから披露して、MLBデビューを果たした田中投手ですが、「ツーシームやカットボールでストライクを取り、打者に打ってもらう」という、MLBの王道を行く投球を、早くも身に付けました。

 この日の投球を絶賛したジラルディ監督が、「彼(田中投手)は特別だ」と試合後コメントしたと報じられました。
 プロ中のプロから「特別だ」と評される田中将大投手の凄さを感じるとともに、こうした投球を何度でも観てみたいと思います。

 オリックス・バッファローズの西勇輝投手が、5月13日の東北楽天戦に先発し、8回113球を投げて、被安打6、奪三振4、与四死球2、失点0という見事な投球を見せ、勝利投手となりました。
 西投手は、これで今季開幕から7連勝です。

 この7連勝の内容がまた素晴らしい。

① 計55イニングを投げていますから、1先発登板当たり7.8イニング。「先発すれば概ね8イニングを投げ切ること」が出来ているのです。チームのリリーフ陣としては、1人が準備すれば済むということになりますので、監督・コーチにとって、まさに頼りになる存在でしょう。

② 7試合で自責点5、防御率は0.82です。これは「驚異的」な数字。昨年の田中将大投手の7勝目時点の防御率1.92と比較しても圧倒しています。

③ 7試合で四球7。素晴らしいコントロールと投球マネジメント能力です。試合においては、「必要な四球」もあることを考慮すれば、ほとんどフォアボールを出さない投球であると言えます。守っている野手のリズムも良くなり、援護にも恵まれるという好循環に結び付いているのでしょう。

 西勇輝投手は、1990年11月生まれの23歳、身長180cm・体重80kgの右腕。三重県の菰野高校3年の時に夏の甲子園大会に出場、2009年にドラフト3位でオリックスに入団しました。
 2009年、2010年と一軍登板を重ねて、2011年から先発投手陣の一角を占めるようになり、2011年は10勝7敗(防御率3.03)、2012年は8勝3敗(同2.78)、2013年は9勝8敗(同3.78)と堅実な成績を残してきました。

 2012年10月8日のソフトバンク・ホークス戦ではノーヒット・ノーランも記録している西投手は、オリックス・バッファローズの先発陣に欠かせない存在だったのですが、2013年と2014年の投球内容には、大きな違いが有るように見えます。

 2013年シーズンと2014年シーズンとの間に、西勇輝投手に「何が起こった」のでしょう。これから解明されていくことなのでしょうが「大飛躍」が有ったことは間違いありません。

 試合におけるアウトの内容を見ると、ゴロアウトとフライアウトと三振がバランス良く配されています。球にキレがあり、打たせて取ることが出来る証左でしょう。西投手がどのようにして、この「キレ」を今オフの間に身に付けたのかは、とても興味深いところです。

 プロ入り6年目にして、大飛躍を魅せた西勇輝投手。
 オリックス・バッファローズはもちろんとして、NPBを代表する投手に成長していただきたいと思います。

 ヴィクトリアマイル競走は、唯一の古馬牝馬限定G1競走です。4歳以上の牝馬が、牝馬同士で覇を競う唯一のレースということですから、各馬の陣営は必勝を期して臨むことになりますし、いわゆる「強豪牝馬」が挙って挑戦するレースなのです。

 2014年5月18日に東京競馬場芝1600mコースで開催される第9回ヴィクトリアマイル競走にも、フルゲート18頭が出走してきました。クラシックホルダーを始めとする実績馬と上がり馬が入り乱れた構成となっています。

 このレースは1600mのマイル戦ですが、東京・府中の1600mコースですから、スピードと共にスタミナが必要です。
 2009年ウオッカ、2010年ブエナビスタ、2011年アパパネといった過去の優勝馬は、日本ダービーやオークスといった府中の2400mレースを勝っている馬達ですし、2012年のホエールキャプチャ、2013年のヴィルシーナもオークスで3着、2着と上位に食い込んでいますから、牝馬限定のヴィクトリアマイルに関しては、1600mの専門家より、より長い距離のG1レースで実績がある馬にチャンスがあるレースだと思います。

 さて、内枠から有力馬を見て行きましょう。

・1枠1番ストレイトガール
 フジキセキ産駒の5歳馬。最近の10戦で1着6回・2着3回・3着1回と安定した成績を残し、3着は前走のG1高松宮記念ということですから、本格化してきたということでしょう。但し、最近は1200mのレースに特化しています。府中の1600はキツイかもしれません。

・2枠3番デニムアンドルビー
 ディープインパクト産駒の4歳馬。前走のドバイシーマクラシックは良いところなく10着に敗れました。前々走のジャパンカップ2013でジェンティルドンナを鼻差まで追い詰めたレース振りは、東京コースへの適性を示すものでしたが、休み明け前走の内容が気になります。

・2枠4番メイショウマンボ
 スズカマンボ産駒の4歳馬。前走産経大阪杯はキズナの7着(8頭立て)と大敗を喫しました。一方で昨年のオークス、秋華賞、エリザベス女王杯のG1レース3勝は見事な実績です。休み明けの前走が、4歳になってからの成長不足と見るか、休み明けでまだパンとしていなかったと見るか、がポイントでしょう。

・3枠6番ラキシス
 ディープインパクト産駒の4歳馬。昨年のエリザベス女王杯の2着馬です。前走の中日新聞杯も牡馬相手に鼻差の2着と健闘しました。

・4枠8番スマートレイアー
 ディープインパクト産駒の4歳馬。このレース最大の上がり馬です。前走G2サンスポ杯阪神牝馬Sでウリウリやローブティサージュを僅差で抑えて初重賞勝ち、一番人気に応えました。コール前の追い込み脚の切れ味は抜群です。

・5枠9番ホエールキャプチャ
 クロフネ産駒の6歳馬。2012年のこのレースの勝ち馬。前走G3東京新聞杯は牡馬相手に快勝、3走前のG2府中牝馬Sも勝ちました。一時の不振から立ち直った感があります。

・5枠10番キャトルフィーユ
 ディープインパクト産駒の5歳馬。直近3走はいずれもG3重賞を2着と安定した成績です。格という面では少し苦しいかもしれません。

・7枠13番ケイアイエレガント
 キングカメハメハ産駒の5歳馬。前走G3福島牝馬Sを初重賞勝ちした上がり馬です。ディブインパクト産駒が多いこのレースで、キングカメハメハ産駒として意地を見せたいところでしょう。

・7枠14番ヴィルシーナ
 ディープインパクト産駒の5歳馬。昨年のこのレースで悲願のG1制覇を成し遂げましたが、その後のレースでは持ち味を発揮できていません。燃え尽きた感もありますが、東京コースでの実績は気になります。

・8枠16番ローブティサージュ
 ウォーエンブレム産駒の4歳馬。2012年のG1阪神JFの勝ち馬ですが、その後パッとしないレースが続いています。前走の阪神牝馬Sは僅差の3着と健闘しましたが、正直に言って、この馬の強さはG2レースで健闘するというレベルではなく、G1を圧勝するものでしたので、調子が回復しているとは言えないと思います。

・8枠17番フーラブライド
 ゴールドアリュール産駒の5歳馬。前走G3中山牝馬Sを勝ちました。3走前にG3愛知杯も制している上がり馬ですが、さすがにここでは苦しいかもしれません。

・8枠18番ウリウリ
 ディープインパクト産駒の4歳馬。直近2戦はG3を1着・G2を2着と、ようやく本格化の兆しです。素質馬ですから、大化けの可能性はあります。

 有力馬を見ていくと、ディープインパクト産駒の多さに驚きますが、「ディープの牝馬は走る」を証明しているということでしょう。

 さて、注目馬の選定です。

① 2枠4番メイショウマンボ
② 5枠9番ホエールキャプチャ
③ 2枠3番デニムアンドルビー

 以上の3頭に期待します。

 まず、格から見てG1を3つ取っているメイショウマンボは圧倒的です。前走は、休み明けで牡馬一線級とのレースでしたから、さすがに力負けしましたが、牝馬同士の戦いなら負けられないところでしょう。

 ホエールキャプチャは東京コースに適性がある上に、このレースの優勝経験もあります。調子も相当に戻ってきた様子ですから、ゴール前での粘り強い走りが見られそうです。

 デニムアンドルビーはドバイで厳しいレースを戦ってきましたから、精神面での成長が期待できます。G1レースの常連として、残り100mからの脚に期待します。

 スマートレイアーやケイアイエレガントといった上がり馬にもチャンスはあると思いますが、ここはG1レース常連馬の力を上位と見ました。

 2006年にヴィクトリアマイルが開始される際には「牝馬は早く引退して繁殖に入るべき」「いつまでもレースに出続けて故障でもしたらどうするんだ」といった、古馬牝馬限定G1創設への反対意見が、数多く出されたそうです。確かに一理あると思いますが、その後ウオッカやダイワスカーレット、ブエナビスタやジェンティルドンナといった牝馬たちが、牡馬と互角以上のレースを展開するに到って、「競走馬としての牝馬の能力」が見直されてきました。

 ヴィクトリアマイル競走の創設は正解だったのでしょう。

 北海道日本ハムファイターズの大谷翔平投手が、5月13日の埼玉西武ライオンズ戦で完封勝ちを収めました。
 126球、被安打6、奪三振9、与四死球3という堂々たる内容のピッチングでした。

 本ブログでは、2014年4月22日の稿で「そろそろ投手に専念させる時期が来ているのではないか」という趣旨を述べましたが、この函館での快投を見ると、ますますその意を強くします。

 何より素晴らしいのは「連打を許していない」ことです。まさに「散発」6安打というピッチング内容で、ランナーを出した後の力強い投球が際立っていました。

 球速表示でプロ入り後最速の158kmを記録したとの報道もあります。もちろん、球速はただ速ければ良いというものでもなく、スピンとの関係が重要ですが、このところの大谷投手の投球では「ホップするような球道」が再三観られますので、スピンの量・方向とも良好なものだと感じられます。

 プロ入り2年目の春にして、NPBの投手に必要なレベルのスピンを習得しつつある大谷投手。
 どんなプレーヤーにも「大きく伸びる時期」があると思います。19歳の大谷「投手」にとっては、今がその時期なのではないでしょうか。公式戦でどんどん先発登板して欲しいと思います。

 5月8日から11日にかけて、茨城ゴルフ倶楽部西コースを会場として開催された、今季国内女子ゴルフツアー・メジャー大会第一戦・ワールドレディース・サロンパスカップで、プロ3年目21歳の成田美寿々選手が優勝しました。ツアー通算3勝目、メジャー大会では初優勝でした。

 3日目まで中国のフォン・シャンシャン選手が2打差でリードしましたから、この大会はフォン選手のものだと思いました。何しろフォン選手は、アメリカLPGAツアー通算3勝、2012年6月には全米女子プロゴルフ選手権というメジャー大会をも制していましたし、日本女子ツアーでも2勝、欧州女子ツアーでも1勝と、世界を股にかけて活躍するトッププロなのです。

 こうした世界のトッププロは、当然ながら「勝ち方を知っています」から、2打差の首位で最終日のティーに立つ以上は、滅多なことでは負けないのです。

 実際、フォン選手は最終日も70打・2アンダーパーでラウンドしました。コース設定が難しいメジャートーナメントで、最終日2ストロークリードでスタートしたプレーヤーが、2アンダーパーで回れば、普通なら優勝は確実です。

 ところが、2打差の2位でスタートした成田選手が「普通ではないプレー」を展開したのです。
 成田選手は前半9ホールで3ストローク伸ばして、首位のフォン選手を捉えました。そして、最終18番ホールでフォン選手がボギーとして、成田選手の優勝となったのです。

 私は、この逆転勝ちも見事だと思いますが、もっと凄いのは「並走しながら先に崩れなかった」点だと考えます。フォン選手から見れば、経験不足の若手プレーヤーは、首位タイに立ったところで固くなり、先にボギーを打つと感じていたのでしょうが、実際には17番ホールまで成田選手は付いて来ましたから、18番ホールでは逆フォン選手にプレッシャーがかかり、2打目を入れてはいけないバンカーに落としてしまったのではないかと思うのです。
 フォン選手は、さすがにこの難しいバンカーショットを見事に熟し、ピン1mに付けました。これはもう、アメリカメジャートーナメント・チャンピオンの意地を魅せた素晴らしいショットでした。

 しかし、50cmのパーパットを残していた成田選手のプレーに押されていたのでしょうか、この1mを外してしまいました。よもやのパッティングでした。

 成田選手の「動じないプレー」が齎した優勝であると思いますし、何よりその精神力の強さが際立ちました。
 やはり、「近時の日本人若手プレーヤーはプレッシャーに強い」のです。

 1992年10月生まれの成田美寿々選手は、日本女子プロゴルフ協会ホームページのプレーヤー紹介によると、これまでバスケットボール・ソフトボール・水泳・陸上競技と様々な競技に取り組んできています。おそらく、どの競技でも一流のアスリートだったのでしょう。ゴルフも12歳から始めています。

 そして、2012年からツアーに本格参戦し、今季が3シーズン目となります。
 成田選手のゴルフは、堂々たる体躯から繰り出す素晴らしいショットを中心に組み立てられていると感じますが、前述のホームページには「得意なクラブ パター」との表記があります。ドライバーからパターまで、弱点の少ない、バランスの良いゴルフなのでしょう。ソフトボールで鍛えた下半身の強さを見ると、岡本綾子選手の再来のような雰囲気も漂います。

 先日15歳の勝みなみ選手がツアーで優勝しました。そして今度は、21歳の成田美寿々選手がメジャートーナメントを制したのです。日本女子若手ゴルファーは、本当に層が厚くなりました。
 この若手陣と、森田理香子選手や原江里奈選手といった経験十分なプレーヤー達、そして海外トーナメントで活躍を続ける宮里藍選手、宮里美香選手と、多様なプレーヤーが揃う日本女子ゴルフは、十分に世界と戦う態勢が整ったように見えます。

 これらの選手達の中から、世界のメジャートーナメント優勝者が出てくるのは、そう先のことではないでしょう。
 
 陸上競技男子の競走種目において「日本と世界の差が最も大きいのは800m競走と1500m競走」であると言われて久しいのですが、その800m競走で川元奨選手が1分45秒75の日本新記録を樹立しました。

 この5年振りの日本記録樹立も素晴らしいことなのですが、国際大会で海外のランナーに勝ち、優勝したことも称賛に値すると思います。

 「ゴールデングランプリ陸上2014東京」大会は、5月11日に国立競技場で開催されました。取壊し前の現国立競技場における、最後の陸上競技大会でした。

 このゴールデングランプリ大会というのは、国際陸上競技連盟(IAAF)が主催する、陸上競技の国際大会サーキット・IAAFワールドチャレンジミーティングスのひとつです。このカテゴリーの大会は賞金が高く、世界ランク50位以内の選手の出場人数他の制限の中で、高いレベルの競技が展開される仕組みとなっています。

 従って、東京で開催されるとはいえ、どの種目でも、日本人選手が優勝するのは至難の業です。ましてや、最も世界との差が大きいと言われている中距離競走種目で、日本人ランナーが優勝するのは、本当に難しいことなのです。

 川元選手は、この厚い壁を見事に破りました。

 レースは、日本人ランナーが最も弱いとされている2週目の3コーナー・残り200mからのスピードアップで、川元選手が先頭に立ち、4コーナーでは2m程のリード。このまま直線90mを粘り切ったという、「世界の走り」を魅せました。強い勝ち方でした。
 2012年アフリカ選手権銀メダリストであり、この大会の昨年の優勝者もあるアンソニー・チェムト選手らの強豪を抑えて、川元選手が快勝したのです。
800mや1500mでは、常にアフリカや欧州の選手に遠く及ばないものと思い込んでいた私には、信じられないような光景でした。(間違った思い込みで恐縮です)

「21歳の川元奨選手の走りと記録」は、日本陸上競技界強化への地道な取組みが、着実に成果を上げてきている証左だと思います。
 
 昨2013年には、100mの桐生祥英選手や200mの飯塚翔太選手が好記録を出して話題となりました。桐生選手や飯塚選手は今シーズン目立った記録を出していないように見えますが、走りを観ると地力を上げていると感じます。蓄積されたエネルギーが記録として現れる日も遠くないでしょう。
 そして今シーズン、800mに川元奨選手が登場したのです。おそらく、他の種目にも「今後の日本陸上競技界を支えていく若手選手」が育っているのでしょう。

 2016年のリオデジャネイロ・オリンピックが、今から本当に楽しみです。

 5月12日(月)午後2時、サッカーワールドカップ2014ブラジル大会の日本代表プレーヤー23名が発表されました。

 ゴールキーパーの川島選手やディフェンダーの長友選手・内田選手・吉田選手、ミッドフィールダーの遠藤選手・長谷部選手、フォワードの本田選手・香川選手・岡崎選手といったお馴染みのメンバーを中核とした選出であったと感じます。

 この23名選出の基準として、ザッケローニ監督は
第一に、才能の大きさ。
第二に、チームの和を大切にすること
第三に、これまで積み上げてきたものを大切にしたこと

 とコメントしました。

 「マイナスのサプライズ」が少ない、良い基準だと感じます。

 世界各国の代表チームと戦うのですから、「才能豊かなプレーヤーを揃えること」は必須です。そして、同じレベルの才能を保持しているプレーヤーを比較する際には「チームの和を大切にし、これまで積み上げてきたものを大切に考えた」ということになります。
 ザッケローニ監督が把握してきた日本人プレーヤーの特質を十分に考慮した選択だったのでしょう。
 結果として「ワールドカップ出場権獲得に貢献したプレーヤー」が主体となったメンバー構成となったのです。

 さて、大会は6月12日に開幕し、我等がザックジャパンのグループリーグ3ゲームはコートジボワール戦が6月14日、ギリシャ戦が6月19日、コロンビア戦が6月24日です。

 まずは決勝トーナメント進出に向けて、ザックジャパンの大いなる挑戦に期待します。

 テニスのマスターズ1000大会のひとつ、マドリード・マスターズの男子決勝は5月11日に行われ、日本の錦織圭選手は6-2、4-6のセットカウント1-1で迎えた最終セット0-3のところで、腰痛のため棄権し、初のマスターズ大会優勝はなりませんでした。

 惜しくも大魚を逃したとはいえ、決勝でも「クレーの鬼」ラファエル・ナダル選手(世界ランク1位)から第1セットを奪い、第2セットの半ばに「腰から脚にかけての痛みが走る」前までは、互角以上のプレーを展開していました。素晴らしいパフォーマンスであったと思います。

 ご承知のように、マスターズ1000大会はテニスの4大大会とATPツアー最終戦に次ぐ格式の大会であり、「フィールドが強い」のです。過去5年間の優勝者を見ても、2009年がロジャー・フェデラー、2010年ナダル、2011年ノバク・ジョコビッチ、2012年フェデラー、2013年ナダルと、その時期の世界トップランカーがずらりと並びます。
 そうした大会で、錦織選手は初めて決勝に進出するとともに、決勝でもナダル選手と好勝負を展開したのです。

 また、準決勝では、世界ランク5位のダビッド・フェレール選手を7-6、5-7、6-3で下しています。錦織選手は、今般世界ランク9位に上がったと報じられていますが、実際の実力は世界ランク5位前後なのではないでしょうか。

 コンディションやサーフェイスの関係によって、世界トップを狙える位置まで、錦織圭選手が上がってきてことは、本当に素晴らしいことだと思います。

 2014年に入ってから、錦織選手は各大会において次々と好成績を残しています。2013年から2014年にかけて「錦織選手に何が起こった」のでしょう。マイケル・チャン氏をコーチに招聘したことが大きかったのでしょうか。いずれにせよ、何かがあったことは間違いないようです。明らかに、階段を一段(とても大きな一段)上がったのです。凄いことです。

 腰の故障はおそらく、錦織選手の今後のキャリアにずっと現れるものなのでしょう。願わくば、腰の痛みと上手に付き合っていただき、元気いっぱいのプレーを見せてほしいと思います。
 
 錦織選手のプレーには「日本テニス界の夢」を感じます。
 イタリア・セリエAのインテル・ミラノの名選手、ハビエル・サネッティ選手の今季限りの引退が発表されてから、サネッティ選手のインテルに対する貢献度合いの高さが改めて認識されています。アルゼンチン出身のプレーヤーでありながら、その「サッカー・キャリアはインテルに捧げられている」ように見えます。

 そういえば、リーガ・エスパニョーラのFCバルセロナに所属している名選手、リオネル・メッシ選手も、アルゼンチン出身プレーヤーですが、そのキャリアはFCバルセロナというクラブの歴史に重なっている印象です。

 南米アルゼンチン出身の名サッカープレーヤーは「ひとつのクラブの発展に貢献し続ける」ケースが多いのかもしれません。

 もちろん、南米のサッカープレーヤーが処遇の違いから欧州のクラブで活躍することは日常です。それは、ブラジルでもウルグアイでも、その他の国出身のプレーヤーも同じでしょう。大変多くのプレーヤーが、欧州サッカーを彩ってきましたし、現在も彩っています。

 しかし、アルゼンチン出身の超一流プレーヤーに共通しているのは「ひとつのクラブで継続してプレーする」ということなのかもしれないと感じます。
 もちろん、傑出した実績がなければ10年以上に渡って同じクラブでプレーすることは出来ないのでしょうが、一方で、傑出した実績を残していれば「より良い条件で他のクラブからオファーがある」のも自然なことですから、プレーヤーを取り巻く人達との関係からしても、ひとつのクラブに長期間所属するのは、それ程簡単なことではないはずです。

 こうしたアルゼンチン出身プレーヤーの元祖となっているのが、アルフレッド・ディ・ステファノ選手ではないかと思います。

 ディ・ステファノをご存じの方であれば「2度のバロンドール受賞に輝く世界最高のプレーヤーのひとり」という評価がお分かりいただけると思います。

 ご存じ無い方に対しては、同じアルゼンチン出身のディエゴ・マラドーナ選手のコメントで理解いただけます。マラドーナは1997年に「私がペレより良い選手かどうかは分からないが、ディ・ステファノがペレより良かったことは疑いようがない」と述べています。

 アルフレッド・ディ・ステファノは、1926年7月アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれのフォワードFWプレーヤーです。
 1943年(昭和18年)にアルゼンチンのクラブでプロサッカープレーヤーとしてのキャリアをスタートしましたが、彼のキャリアは1953年から1964年に渡るレアル・マドリード時代にピークを迎えました。

 ステファノが加入するまでは「たった2度しかリーグ戦に優勝したことがなかった」レアル・マドリードでしたが、ステファノが所属していた1953年から1964年までの11シーズンで「8度リーグ制覇」を果たしています。
 UEFAチャンピオンズリーグでも1955年から1960年まで5連覇を成し遂げました。驚異的な成績です。
 ステファノはレアルで通算282ゲームに出場し216ゴールを挙げました。ゴールゲッターとしての能力を如何なく発揮したのです。

 ステファノ選手の実績を挙げていくとキリがありませんので、以上にしますが、チームメイトであったハンガリー出身のプスカシュ選手らと共にレアル・マドリードの「第一期黄金時代」を構築したことは間違いありません。
 それどころか「レアル・マドリードを世界的なレベルに引き上げた」といった記述も目立ちます。「世界屈指のクラブであるレアル・マドリードを創った」といっても良いのかもしれません。

 「世界のサッカープレーヤー・ベスト100」といった類の企画が時々見られますが、ディ・ステファノは必ずと言って良いほど「ベスト10」に入っています。そして、多くの場合「ベスト5」に入っています。
 今から50年以上前に活躍したプレーヤーにも関わらず、これだけ高い評価を受け続けているのは驚くべきことです。

 また、2008年に行われた「レアル・マドリード史上最高のプレーヤーを選ぶインターネット投票」でも、ディ・ステファノはジダンらを抑えてトップでした。

 「銀河系軍団」と呼ばれたように、綺羅星の如く多数の名選手がプレーしたレアル・マドリードで、21世紀の代表プレーヤーであるジネディーヌ・ジダンを抑えて、1950年代に活躍したディ・ステファノが選ばれるというのは、投票者の年代やインターネットへの参加数を考慮すれば、尋常なことではありません。ステファノのクラブへの貢献が、いかに大きかったかを如実に示していますし、それがレアルファンの間で語り継がれてきたことは間違いないでしょう。

 これ程の名選手でありながら、ペレやマラドーナなどと比べて知名度がいまひとつである理由は「ワールドカップでのプレー経験が無い」ためでしょう。

 ディ・ステファノはレアル・マドリードを、サネッティはインテル・ミラノを、メッシはFCバルセロナを「世界一のクラブ」に押し上げました。
 こうした事実は、アルゼンチン出身プレーヤーの特質を示しているように思うのです。


 5月9日のミルウォーキー・ブリュワーズ戦に先発した、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は108球・6イニングと1/3を投げて、被安打7、奪三振7、失点2の好投を魅せました。
 これでメジャーデビュー以来、7度目の登板で5連勝となりました。

 日本プロ野球時代から続く「マー君が投げれば負けないという伝説」も33ゲームとなったと伝えられています。足掛け3年に渡って、NPBとMLBのシーズンゲームで負けていないというのは、凄いを通り越して不思議な感じさえします。

 この日の田中投手は、ゲーム開始直後から丁寧な投球内容でした。
 初回1アウト3塁のピンチで、ブリュワーズの強力な3・4番を抑え込んで勢いに乗り、5回までは危なげない投球に見えました。
 但し、スプリットのキレはいまひとつでした。スピードが不足しているうえに「落ちが悪い」のです。ブリュワーズの早打ちに助けられたかもしれません。

 4-0とリードしての6回裏、田中投手はブリュワーズ打線に捕まりました。2本の2塁打とヒットの3連打で2失点し、まだノーアウトでした。ここで4番ラミレスをショートゴロ、ダブルプレーに切って取り、ピンチを脱しました。

 あまり「球が来ていない」状態でも、何とか抑え切る田中投手の面目躍如たる投球であったかもしれません。チームはリードを守り、5-3で勝ちました。

 これでデビュー以来5連勝という、最高のスタートを切った田中将大投手ですが、5月3日のタンパベイ・レイズ戦といい、このゲームといい、変化球のキレが悪い点は気になります。
 
 加えて「不敗伝説」なるものが、田中投手のプレッシャーとなりはしないかも心配です。世界中のベースボールの天才が集まっているリーグで、特定の投手だけが不敗などということは有り得ないのですから。

 変なことを書いて恐縮ですが「これから伸び伸びと勝ち星を積み重ねて行くために、一度負けておいても良い」ような気さえします。
 9回2アウトまでノーヒット・ノーランの投球を魅せたダルビッシュ投手でしたが、あと一人というところで、オルティーズ選手にライト前ヒットを打たれて、快挙達成は再びお預けとなりました。

 とても残念なことでしたが、9回2アウトまでの投球内容は素晴らしいものでした。

 5月9日のボストン・レッドソックスBOS戦、ダルビッシュは最初から好調なピッチングを展開しました。
 2回表の3人目の打者ボガーツ選手から、4回表の2人目ヴィクトリーノ選手まで6者連続三振は愁眉でしょう。スライダーのキレが凄まじく、150km台のストレートとのコンビネーションは、BOS打線に付け入る隙を与えませんでした。やはり、ダルビッシュの投球のポイントとなる球種はスライダーなのです。

 ゲームは8-0でレンジャーズが快勝しました。ダルビッシュが投げると不思議と沈黙するテキサス打線も、この日は早々に得点を積み重ねてくれましたから、ダルビッシュは一層気持ち良く投げられたのでしょう。

 126球の熱投でした。

 ゲーム後のインタビューで「(ノーヒッターを逃して)悔しい」とコメントしていました。確かに、悔しいとは思いますが、満足できる投球ができたことへの喜びの方が大きいのではないでしょうか。
 ノーヒッターや完全試合へのチャンスは、これから何度も訪れると思います。

 それにしても、あそこでヒットを打つオルティーズ選手も「さすが」です。BOSを代表するというか、MLB屈指の強打者の実力を魅せてくれました。

 投げも投げたり、打ちも打ったりというところでしょうが、今季MLBレギュラーシーズン最大の対決の一方が日本人投手というのは、とても素晴らしいことです。
 右手中指の負傷で、今季「開幕」が遅れていた、シアトル・マリナーズの岩隈久志投手が5月3日の今季初登板に続いて8日のロイヤルズ戦に先発し、素晴らしい投球を魅せました。

 岩隈投手は、93球8イニングを投げ、被安打4、奪三振7で失点0でした。四死球も0でしたから、これはもう見事としか言いようがありません。1-0という最少得点でのチームの勝利に貢献しましたし、93球という球数からすると、故障明けでなければ「完封」も狙えたでしょう。

 MLB2013で見事な活躍を見せ、ダルビッシュ有投手と共にサイ・ヤング賞候補の最終3名に残った岩隈投手ですから、2014年も大活躍が期待されていました。
 ところが、2014年1月20日の練習中に右手中指の第一関節を故障し、6週間前後の投球禁止措置となったという報に接した時には、「これからという時に残念至極」と感じました。

 ご承知のように、一度故障すると、故障個所の完治に時間が係ることはもちろんとして、練習が出来ない期間が長いことにより、以前のプレーに戻すことが難しいのです。6週間もボールを握れないとすると、今季の岩隈投手は大変だと思いました。

 リハビリは進み、マイナーでの1度の登板を経て5月3日に今季MLB初先発、81球・6と2/3イニングを投げて失点2という好投で今季初勝利を挙げました。見事なカムバックでした。
 
 そして5月8日、2度目の先発となったのです。3日の投球で故障が再発していないかとか、違和感がないのかとか、色々と心配でしたが、これらを払拭するというか、2013年でも中々見られなかったような投球内容であったことが、素晴らしい点でしょう。

 何より、8イニング24アウトの内、12がゴロアウトでした。特に、1回~4回までは12のアウトの内9つがゴロアウト。「打たせて取ることに成功」していたのです。結果として、球数を抑えることが出来ましたから、93球・8イニング登板が可能となったのです。
 5回以降はフライアウトも増えましたが、今先発の4回までの投球内容は、岩隈投手に「今後の投球術」について、大きな示唆を与えたような気がします。

 それにしても、レギュラーシーズンが開幕し、他のプレーヤーがバリバリ働いている状況下で、少しも慌てることなく、自身の調整に徹した点は、高く評価されるべきでしょう。そして、一度マウンドに立てば、役割期待をキッチリと果たすのです。まさに、プロフェッショナルという印象です。

 「遅れてきた」岩隈久志投手の今シーズンの活躍が期待されます。
 凄い活躍を魅せる予感もします。

 日本ダービーが外国産馬に開放されていなかった時代=20世紀末に、外国産馬のためのG1レースとして創設されたのがNHKマイルカップです。当時は○外ダービーなどと言われていました。創設から6年間は、外国産馬それも極めて強い外国産馬の優勝が続きました。シーキングザパールやエルコンドルパサーも優勝馬に名を連ねています。

 日本ダービーが外国産馬に開放された2000年以降、内国産馬の活躍が目立つようになり、2002年にテレグノシスが内国産馬で初めて優勝してからは、逆に外国産馬の優勝はありません。
 マイル=1600mに適性がある、強い内国産馬が、2400mの日本ダービーやオークスよりも、このレースを目指すようになってきたからでしょう。現在では、マイラーの3歳馬チャンピオンを決めるレースとして確立された感があります。

 この点が、注目馬を検討する際にも重要なポイントとなります。

 さて、NHKマイルカップ2014もフルゲートとなり、18頭の有力馬が名を連ねました。牝馬も4頭参加しています。近時のブエナビスタやジェンティルドンナの活躍を見ると、牝馬は侮れないというよりも、牝馬だから注目しなければ、という感じです。

 内枠から有力馬を見ていきましょう。

・2枠4番ロサギガンティア
フジキセキの産駒。1800mのスプリングステークス優勝を引っ提げて臨んだ皐月賞2000mは10着に敗れました。200m伸びたことが原因なのかもしれません。東京の1600mは「力の要るコース」ですから、1800m位で好成績を上げている馬の方が向いているかもしれません。

・3枠5番ショウナンアチーブ
ショウナンカンプの産駒。前走のニュージーランドトロフィーNZT1600mは鼻差勝ちでした。お父さんのショウナンカンプとお祖父さんのサクラバクシンオーは強いスプリンターでしたので、1400mが適正距離かなとも思います。

・4枠7番ホウライアキコ
ヨハネスブルグの産駒。2歳時に重賞2勝の牝馬ですが、近時の3走では7着・5着・4着と不本意な成績に終わっています。前走の桜花賞4着を「復調気配」と見るかどうかで意見が分かれるところでしょう。早熟な馬で、成長が止まってしまったとの見方もあります。

・5枠9番アトム
ディープインパクトの産駒。昨年の朝日杯FS5着以来のレースとなります。朝日杯の成績は優秀ですから、調整が上手く行っていれば有力馬の一頭ですしょうが、体調面は不明確です。

・5枠10番ミッキーアイル
ディープインパクトの産駒。現在4連勝中、重賞も2勝。1600mばかり5レースを走っているという、これはこれで珍しいキャリア。陣営の3歳時の狙いはNHKマイル一本という感じですし、ローテーションも上手く行っています。一番人気は間違いないでしょう。

・6枠12番ショウナンワダチ
ショウナンカンプの産駒。前走NZTは僚馬ショウナンアチーブに鼻差の2着。やはり短距離血統かもしれませんが、デビュー戦、2戦目と東京コースで勝っていますから、こちらの方がこのレースには向いているかもしれません。

・7枠15番アドマイアビジン
クロフネの産駒。この時期で既に10戦を走っています。前走桜花賞、前々走フィリーズレビューと、いま一つ足りないレースでした。準一線級の馬かもしれませんが、一方で「一発のあるクロフネ産駒」でもあります。

・8枠16番エイシンブルズアイ
ベルグラビアの産駒。○外。前走の毎日杯1800mは、勝ったマイネルフロスト、3着ステファノスとの叩き合いで、鼻・鼻差の2着。ゴール前の粘り強い脚が印象的でした。

 では、NHKマイルカップ2014の注目馬3頭を選びます。

① 5枠10番ミッキーアイル
② 8枠16番エイシンブルズアイ
③ 2枠4番ロサギガンティア

以上の3頭に期待します。

 ミッキーアイルは実績十分ですし、ここを目標に仕上げてきている点が評価できます。きっちり勝つようなら、今後の古馬も含めたマイル戦線の主役の一頭になることでしょう。

 その他の出走馬は一長一短ですので、東京1600mが力の要るコースであることを考慮して、ゴール前100mからの粘り強い脚質に期待して、エイシンブルズアイとロサギガンティアを挙げました。

 ミッキーアイルが期待通り走るとすれば2着・3着探しのレースとなりますが、万一消えるようですと、大混戦となります。
 いずれにしても、3歳世代のマイラー発掘に向けて、とても楽しみなレースです。

 MLB2014年シーズンから導入された「チャレンジ制度」ですが、レギュラーシーズン開始約1か月半を経て、その導入状況はとても順調に見えます。

 そして「さすがはMLB」と感心させられる事実も多々明らかになってきました。

① プレーの検証はニューヨークにあるセンターで行われていること。

 全米で同時にたくさんのゲームが行われているMLBですが、チャレンジ制度に関するプレーの検証、そして審判への助言を行っているのはニューヨークにあるセンターです。
 全ての球場における全てのプレーが、一箇所で管理されているのです。

 これは、とても素晴らしいことだと思います。
 第一に「判定・判断が公平」でしょう。同じセンターのメンバーが判定に関与するのですから、球場・ゲームによる差異が生ずる可能性は低いと思います。
 第二に「作業機器のクオリティが一定」でしょう。第一の理由の一部かもしれませんが、球場による機器のクオリティの差異を制御できると思います。

② プレーの検証に使用されている映像が、球場の大画面にも映し出されていること。

 チャレンジ制度の導入に際して懸念されていたことの一つに「試合の流れを阻害する怖れ」がありましたが、その怖れへの対応にもなっています。

 「試合の流れを阻害する」ことで、試合の面白さが損なわれることが最大の問題点=お客様が楽しめなくなることが最大の問題点と考えられていたのです。「お客様第一」のプロスポーツとしては当然の心配でしょう。

 しかし、「プレー検証映像をボールパークの大画面に映し出すこと」で、審判団とニューヨークのセンターが交信している間、観客はプレーの詳細を観ることが出来ます。実際のゲームでも、審判団の絵の背景からは、映像を観ている観客の大歓声が聴こえてきます。「観客は十分に楽しんでいる」のです。
 見事な取組だと思います。

③ どのプレーにも3方向からの映像が用意されていること。

 チャレンジの対象となったプレーがテレビで放送される際にも、少なくとも「3つの方向からの映像」が流されています。考えてみると、これは凄いことです。

 一塁ベース上であろうが、本塁ベース上であろうが、外野フェンス際であろうが、全ての地点のプレーを「複数の映像で再生できる」ということは、相当の台数のカメラが使われていることに他ならず、その相当数のカメラの映像がオンラインでニューヨークのセンターに流れていることに他なりません。

 どのような方式を使用しているのかは分かりませんけれども、いずれにせよ「相当の費用が必要」であることは間違いないでしょう。よく検討され実行されている形であり、中途半端なものではありません。「投資対象」をよく理解しているのです。

 「導入する以上は徹底してやる」という、「エンターティンメントとしてのプロスポーツ」を熟知し、観客に喜んでもらうことに注力するという「アメリカプロスポーツの精神」が、如実に表れている仕組みだと思いますし、システマティックな仕組み造りを得意とするアメリカならではのクオリティの高さも感じます。

 加えて、「チャレンジ」という新制度を導入する以上は、「導入以前より観客にとってゲームを面白いものにしなければならない」という意思が表れていますし、そのためのノウハウも十分というところです。

 前述の②は、日本の大相撲にも応用できそうです。「物言い」の時、勝負審判が土俵上で協議している時に、場内の大画面で「当該取組の映像を様々な角度から流す」のです。国技館や他の会場に足を運んでくださっている観客にとっては、とても嬉しいサービスとなるでしょう。
 何しろ「物言い」を始めとする「きわどい勝負」を何度も再生して楽しむのであれば、場内の桟敷や椅子席に居るよりもテレビ観戦の方が良い、のが現状だからです。

 「ファンに喜んでいただく」→「売上・利益の上昇」ということを、骨身に沁みて理解しているアメリカプロスポーツ界ならではの、チャレンジ制度導入初年の様子だと思います。
 MLB協会は、導入後の様々な反省点について、シーズン中でもどんどん手直ししていくことでしょう。素晴らしいことだと感じますし、この制度の定着が「レフェリングのレベルアップ」に結び付くようであれば、一石二鳥にも三鳥にもなりそうです。

 さすがに「ベースボール イズ アメリカ」なのです。
 2014年の日本競馬のクラシックレースも、桜花賞と皐月賞の2レースが終わりました。オークスと日本ダービーに向けて、有力馬の関係者の皆さんのご努力が続いていることでしょう。

 さて、我が国のクラシックレース体系がイギリスのクラシックレース体系を基本として造られたことは、既に本ブログでも紹介した通りです。

・ 桜花賞⇔1000ギニー
・ 皐月賞⇔2000ギニー
・ 優駿牝馬(オークス)⇔オークス
・ 東京優駿(日本ダービー)⇔ダービー
・ 菊花賞⇔セントレジャー

 という形になっています。

 桜花賞と優駿牝馬は3歳牝馬限定競走ですが、これもイギリスの1000ギニー・オークスに倣ったものです。

 今回は、そのイギリスのクラシックレースを見て行きましょう。

 イギリスは、現在世界中で行なわれている「サラブレッドによる競馬」の発祥の地ですから、その歴史の長さは他国の追随を許しません。1700年代には、イギリス中で競馬が盛んに行なわれていましたし、この時期に行なわれた競走で好成績を残した馬同士を交配し、子孫を残していくという「人間による血の選別」のために、結果として父系の先祖が3頭に絞られて行きました。

 そして、1791年に、サラブレッドの血統を決めた「ジェネラルスタッドブック」が刊行されて、現在の競馬の礎が築かれたのです。

 こうした近代競馬創世期の1776年に、後のクラシックレースのひとつとなるセントレジャー競走が開始されました。つまり、5つのクラシックレースで最も古いのは、セントレジャーなのです。

 セントレジャー競走には、それまでの競馬と異なる3つの特徴がありました。
① 3歳馬のレースであること
② 3200mという短い距離
③ 1回のレースで勝敗を決めること

 どの項目も現在では当たり前のことですが、18世紀・1700年代では画期的というか、異質なものでした。

 まず、当時は競馬に出走する馬は5歳以上だったのです。3歳馬が競馬で走るようになったのは1760年代以降と言われています。
 また、当時はヒートと呼ばれる形態のレースが一般的でした。同じメンバーで、2マイル(3200m)~6マイル(9600m)のコースを競走し、同じ馬が2回連続で勝つまで、何回でもレースを続けるというものでした。(ヒートレースの接戦は「同着」とされて、再レースとなりました。「デッドヒート」の由来です)
 従って、セントレジャー競走が、3200mという当時の最短距離!で、1回の競走で勝敗を決するという形式を取ったことは、極めて異例なものだったのです。

 しかし、競馬が盛んになるにつれて出走する馬の頭数が増えましたから、ヒートレースが決着するまでには何回もレースをする必要があり、大変な時間がかかるようになりましたので、次第に1回で勝敗を決めるというセントレジャー形式のレースが増えてきました。

 1779年にオークス競走(2400m)、1780年にダービー競走(第1回は1600m、後に2400m)が、3歳馬を対象とした短距離レースとして創設されました。ちなみに、この頃には同じ様なレースがイギリスの中で複数創設されていますが、19世紀に入るまで存続したものは少なかったのです。オークスとダービーは長く存続し、次第にその名前を高めて行きました。
 セントレジャーを含む3つのレースは「三大競走」と呼ばれるようになりました。

 こうした動きの中でも、まだまだ3歳馬限定のレースが少なかったので、19世紀に入りニューマーケット競馬場で、1809年に2000ギニー競走が、1814年に1000ギニー競走が、3歳馬限定の短距離戦(共に1600m)として創設されたのです。

 この段階でも、これら5つのレースを一括りにして「クラシックレース」と呼ぶ概念は存在しませんでしたが、これらのレースが「3歳馬限定」の「1回の競走で勝負をつける」という共通の形式であったことと、レースに出るためには「事前の登録が必要であったこと」といった共通点があり、さらにこの5つのレースは途絶えることなく開催され続けましたので、100年近くの時間の後、19世紀末から20世紀の始めにかけて、「英国クラシック」という概念が確立されていったのであろうと思います。

 面白いのは、オークスもダービーも、始められた頃には「片田舎の一競走」に過ぎなかった点でしょう。

 ダービー競走を創設しようとした時、英国貴族のダービー伯爵は、共同でレースを創設したバンベリー準男爵の名前をレース名にしようとしたのですが、バンベリー準男爵が「片田舎のレースに自分の名前が冠されることについて抵抗」したために、コイントスで決めることとなって、ダービーというレース名になったと伝えられています。
 この時、バンベリー準男爵が素直にダービー伯爵の提案を受け入れていれば、あるいはコイントスで負けていれば、「ダービー」は「バンベリー」だったかもしれません。
 東京優駿競走も、日本ダービーではなく、日本バンベリーと呼ばれていたかもしれないのです。

 オークス競走も、ダービー伯爵がダービー競走の前年に開始したものですが、このオークスとダービーは、ダービー伯爵家の代々の当主によって継続して開催されていくうちに、英国を代表するレースへと成長していったのです。この継続力こそが、大レースの根源なのでしょう。

 2013年に第235回を迎えたオークスと、234回を迎えたダービーは、その第1回からエプソム競馬場で行なわれてきました。(第一次世界大戦、第二次世界大戦の時には、例外的にニューマーケット競馬場で開催)

 ロンドン郊外の南17マイル(27km)にあるエプソムタウンズの競馬場で開催され続けてきたことが、最も素晴らしく貴重なことなのです。まさに「クラシック」ということでしょう。
 
 2014年5月11日から25日にかけて東京・両国の国技館で開催される、大相撲5月場所の10名の注目力士です。

 今場所最大の見所は新横綱・鶴竜関です。久しぶりの雲竜型土俵入りと共に、その活躍が期待されます。

 一方、幕の内上位から関脇にかけての関取陣の充実振りは相変わらずですから、横綱大関陣も油断できない取組が続くことでしょう。熱戦が期待されます。

 それでは注目力士です。

1. 横綱

 3人になった横綱ですが、今場所も白鵬関に期待します。鶴竜関には、新横綱としての様々な行事他への対応からくる「けいこ不足」が懸念されますし、日馬富士関は先場所前半「好調」な取り口を展開していましたが後半失速しましたから、全盛時に比べて少し力が落ちている感じです。
 先場所優勝を逃したとはいえ、やはり白鵬の安定感は一頭抜けていると思います。

2. 大関

 把瑠都関に続いて琴欧洲関も大関復帰を果たせぬうちに引退し、大関陣も2人になってしまいました。日本人2大関には、是非優勝していただきたいと思います。
 稀勢の里関と琴奨菊関のどちらを選ぶかは難しいところですが、琴奨菊の故障からの回復度合いが分からないことを勘案して、稀勢の里にしたいと思います。
一時期に比べて「取り口に切れ味が不足している」感のある稀勢の里です。前に出る力強さと、強烈なおっつけを思い出していただき、再び横綱を目指す足掛かりの場所にしてもらいたいものです。

3. 関脇以下の力士

① 栃煌山関
 現在の関脇2力士は、とても充実しています。
 過去1年の成績を見ても、調子が良ければ二けた勝利、調子が今一つでも勝ち越しは確保してきています。力量的に大関陣と、ほぼ互角であることを示していると思います。
栃煌山には、持ち前の「攻めの強さ」を存分に発揮していただきたいと思います。

② 豪栄道関
 先場所の好成績を活かして大関取りに向かうためにも、今場所も11番以上の勝ち星と横綱戦での白星は不可欠でしょう。先場所の様に、しっかり当たって相手の動きを止め、技を繰り出して行けるようなら、道は開けると思います。
 押し込まれての首投げという「悪い癖」が出ないことがポイントです。

③ 遠藤関
 先場所は序盤の三役戦で負けが混んだところから、中盤盛り返し6勝6敗の五分としたところまでは良かったのですが、終盤崩れてしまいました。
 終盤の取り口を見るとスピードが不足していて、相手力士に密着する相撲が取れませんでした。疲労の蓄積と、故障が回復途上にあったことが原因と見ています。
 今場所は、元気いっぱいの相撲を見せてくれることでしょう。

④ 隠岐の海関
 先場所は思わぬ成績でした。特に、左右への揺さ振りに付いて行けなかった点が目立ちました。少し重心が高かったのかもしれません。
 先場所の反省を生かし、低い立ち合いから前に出る相撲を心掛ければ、9枚目という番付ですから大活躍できるでしょう。

⑤ 貴の岩関
 1月場所千秋楽で遠藤に勝った一番から覚醒した感があります。相手力士を左右に振り回しながら前に出る相撲は、番付が上がった今場所も十分に通用すると思います。

⑥ 妙義龍関
 先場所前半までは、どこか故障していたのではないかと思わせる取り口でしたが、場所が進むにつれて動きが戻ってきました。本来の体調になれば三役の実力を備えていることは証明されています。
 今場所は「得意の寄り」をベースにした技能相撲が見られるでしょう。

⑦ 豊真将関
 先場所十両優勝で幕の内に戻ってきました。少し番付が上過ぎるかなとも思いますが、先場所の取り口を見ると、以前の豊真将の取り口+αという感じもしますので、new豊真将の力を見せてもらいたいものです。

⑧ 玉鷲関
 「左のおっつけ」を身に付けてから、地力が上がっています。着実に力を付けてくるタイプだと思いますので、上位力士の脅威となるでしょう。

 今場所は、以上の10力士に注目します。

 この他にも、安美錦関・豊ノ島関の名人級の技能相撲や、嘉風関・豪風関の「風風コンビ」の活躍、そして新小結・千代鳳関などなど、見所満載の5月場所。大混戦が予想されます。

 いつも書くことで恐縮ですが、久し振りの日本出身力士優勝を見てみたいと切に思います。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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