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 ロサンゼルス・ドジャーズのクレイトン・カーショー投手(26歳)が、6月18日のコロラド・ロッキーズ戦に先発、9イニング107球を投げて、被安打0、奪三振15、エラー1、失点0の堂々たる内容で、ノーヒット・ノーランを達成しました。

 既に、2011年と2013年にサイ・ヤング賞(シーズン最優秀投手賞)を受賞し、2011年には最多勝利・最優秀防御率・最多奪三振の投手部門三冠を達成するなど、MLBを代表するピッチャーのひとりでしたが、ノーヒッターは今回が初めてでした。

 カーショーと言えば、調子が良い日には「分かっていても、かすりもしないカーブ」が絶対的な武器です。
 この日のノーヒッターも、ノーヒッター自体も凄いことなのですが、何と言っても「15奪三振」が見事です。最後のバッターも空振り三振でした。
 まさに「クレイトン・カーショー劇場」というところでしょう。

 この勝利で今シーズン通算7勝2敗としたカーショー投手ですが、カーショーにしては星が上がっていないのは、シーズン開始直後に肩の張りを訴えてDL(故障者リスト)入りし5月6日に復帰したためです。約1か月間を棒に振ってのこの成績ですから、今後の大活躍が期待されます。

 今年1月には、MLBの投手史上最高額となる7年総額2億1500万ドル(約219億円)で契約を更改し、「年俸30億円投手」と呼ばれていますが、その実力を存分に魅せた快投でした。

 リーグは違いますが田中将大投手と同い年(1988年生まれ)です。今年、所属チームと大型7年契約を締結したことも同じです。

 「ナショナルリーグNLのクレイトン・カーショー、アメリカンリーグALの田中将大」と言われるようなライバル関係が構築されることを期待するのは、少し我儘でしょうか。

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 [グループB チリ2-0スペイン]

 アメリカのスポーツメディアのような見出しになってしまいましたが、将来2014年6月18日は、世界のサッカー界における「スペインの時代が終焉を迎えた日」と呼ばれるのかもしれません。2008年のユーロ優勝から続いてきた、ひとつの時代が終わったのです。

 グループリーグ初戦でオランダに大敗したスペインチームにとっては、第2戦チリとのゲームは「絶対に落とせない一戦」でしたが、結果は完敗でした。

 今後、たくさんの分析・論評が行われていくのでしょうが、本ブログでも「スペインサッカー転落の要因」をまとめておこうと思います。

① 主力プレーヤーの高齢化

 どんなに素晴らしいアスリートでも、加齢に伴う持久力の低下には抗えません。結果として、眼に見えない位の運動量の減少に結び付き、相手チームを上回る運動量を前提としたスペインサッカーの綻びに繋がったのでしょう。

② 得点力不足

 本ブログでは従来から、現行のスペインバスサッカーの得点力不足を指摘し続けてきました。この状況は2008年~2012年という全盛時においても同じであったのですが、「圧倒的な守備力でカバーしてきた」のです。

 何度も書いて恐縮ですが、2010年のワールドカップ南アフリカ大会、準々決勝・準決勝・決勝の3試合を、スペインチームは全て1-0で勝ちました。これは、長いワールドカップの歴史でも初めてのことでした。スペインチームは1試合に1点しか取れないチームなのですが、相手チームを0点に抑え込むことで、勝利を手にしてきたのです。スペインのパスサッカーは「相手にボールを渡さない」という究極のディフェンスサッカーなのです。

 2010年ワールドカップでのスペインの勝ちっぷりは「圧倒的な強さ」と評されることが多かったのですが、例えば決勝のオランダ戦、90分を戦って0-0、延長に入ってようやくイニエスタ選手のゴールで勝ったゲームを「圧倒的」と評するのは当たっていないでしょう。「薄氷を踏む勝利」という方が適切です。

 他方、2012年のユーロの決勝でスペインチームはイタリアを相手に4-0と、珍しく大量点を挙げました。私はこの時、スペインサッカーの変質を感じました。蝋燭が消える前の輝きにも似たものを感じました。本来、大量点が取れる筈がないサッカーであったものが、取れてしまったということは、10m内外の短いパスを繋ぎ続けるサッカーから、「時折長いパスを入れるサッカー」に変わっていたのです。長いパスを使えば得点力は上がりますが、相手にボールを取られるリスクも高まります。

 また、このチリとの一戦でも、「スペインゴール前での混戦の絵」が度々登場しました。本来のスペインサッカーなら「自陣ゴール前までボールを運ばせない」筈なのです。2008年のユーロや2010年のワールドカップで、スペインゴール前の混戦を観ることは殆どありませんでした。

 ところが、この試合では度々スペインゴール前でボールが細かく動きました。この段階で既にスペインのパスサッカーは機能していなかったのです。

 かつてサッカー選手であり、サッカーに造詣が深い友人は「スペインにはメッシが居ないから」と言います。
 シャビ選手、イニエスタ選手にメッシ選手の能力を加えると得点力が倍増するのは自然なことで、それがFCバルセロナのサッカーなのですが、メッシはアルゼンチン代表なのです。

 このチリとのゲームでも、スペインは何度もチリゴール前に迫り、決定的なチャンスを創りました。しかし、シュートを決めることが出来ませんでした。「決定力不足」という言葉が、スペインチームに向けられるとは思いませんでした。

③ 聞こえていた崩壊への足音

 昨2013年のコンフェデレーションカップ決勝で、スペインはブラジルに0-3で完敗しました。準決勝はイタリアと0-0からPK戦でようやく勝ち上がっています。
 この大会でも、準決勝・決勝で0得点と、スペインチームの得点力不足は深刻でしたが、それでも決勝はブラジルと互角のゲームを展開するであろうと見られていました。しかし完敗でした。

 ブラジルが「地元の利」を活かしたのか、スペインサッカー攻略の手法を見つけ出したのか、意見が分かれていましたが、今思えば既にスペインサッカーへの対抗策が構築されつつあったのでしょう。

 そして先日の、今大会グループリーグ初戦のオランダ戦。
 PKで1点をリードした段階で、スペインとしては1-0で勝ち切るという戦略を立てたでしょうし、これまではそうやって勝ってきました。

 ところが、ファンペルシ選手の華麗なダイビングヘッドで同点とされると守備陣が崩壊、ディフェンスラインの裏側を狙って次々にオランダチームの攻撃が続き、スペインはこれを阻止することが出来ませんでした。オランダは十分にボールを保持してプレーを展開し、大量5点を奪ったのです。

 とはいえ、事がここに到っても「まだまだスペインはやれる」との見方が有りました。そうした論調の報道も目立ちました。「完敗・大敗した相手は、ブラジルとオランダという強豪国なのだから、普通のチームを相手にすればスペインはまだまだ強い」という見方であったと思います。
 しかし、「ワールドカップは甘くない」のです。一度見つかってしまった穴は、容易には埋めることが出来ないのでしょう。ブラジルやオランダのようなビッグネームではないものの、実力十分なチリチームにも完敗を喫しました。

 2008年~2012年のスペインサッカーを「サッカーという競技における、ひとつの究極スタイル」とする見方が有ります。私もそう思います。「相手にボールを渡さないサッカー」は、負けないという点で究極ですし、素晴らしい戦法だと思います。

 そして、フィジカルで劣るチームは、スペインサッカーを導入すべきだという意見も数多く聞かれます。例えば、日本代表チームもスペインのようなサッカーをすべきだと。私は、この見方には賛成しません。「とても無理」だと考えるからです。

 「ひとつの究極のサッカー」を可能にしているのは、フォワードFWのイニエスタ、ビジャ、ダビド・シウバ、ミッドフィールダーMFのシャビ、シャビ・アロンソ、ブスケツ、ディフェンスDFのピケ、セルヒオ・ラモスといった「素晴らしいタレント達」です。
 目指すサッカーと、それを可能にする才能溢れるプレーヤー達が、同じ時期にスペインに存在し、チームを創ったということでしょう。

 スペインのパスサッカーは、「戦術と多くのタレントが融合」して出来上がっているものですから、真似をすれば出来るというものではないことは明らかです。真似をすれば出来るものが「究極」というのは、そもそも矛盾しているでしょう。

 もちろん、日本のみならず世界中のどの国でも、このスペインのパスサッカーを真似ることはできないでしょう。何より、2回の欧州選手権(ユーロ)と1回のワールドカップでスペインに名を成さしめ続けた強豪国の中に、スペインサッカーを取り入れている国が存在しないことが証左です。

 このスペインサッカーを象徴するゲームを挙げるとすれば、2008年ユーロ決勝と2010年南ア・ワールドカップ準決勝のドイツ戦でしょうか。両大会のドイツチームは、今大会のチーム同様に極めて強力な攻撃力を保持し、毎試合3~4得点というパフォーマンスを示して勝ち上がってきたのですが、スペイン戦では「本当に何もできません」でした。
 スコアはともに1-0でスペインが勝っています。この2つのゲームが、このスペインチーム・サッカーの結晶とも言えるものだと思います。

 私は、このスペインのパスサッカーをリアルタイムに観ることが出来たことを、とても幸せだと感じています。
 そして、このサッカーはこのメンバーが一人また一人とピッチを去っていくのと歩を同じくして、私たちの目の前からフェードアウトして行くものだとも思います。

 ちょうど、1970年ワールドカップのブラジルチームや、1972年ユーロ・1974年ワールドカップの西ドイツチーム、1974年ワールドカップのオランダチーム、1986年ワールドカップのアルゼンチンチームといった、史上最強レベルのチームと同じ運命なのでしょう。

 真に強いチームは、容易に継承することが出来ないということでしょうか。

 最後に、これまで素晴らしいサッカーを魅せてくれたシャビ選手やイニエスタ選手を始めとするスペインチームのメンバーの皆様に大きな拍手を送ります。
 ありがとうございました。
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Author:カエサルjr
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