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 サンフランシスコ・ジャイアンツSFのマディソン・バムガーナー投手は、ポストシーズンにおいても「大エース」でした。

 3勝3敗のタイとなって、最終戦にもつれ込んだワールドシリーズWS2014は、バムガーナー投手の分だけSFがカンザスシティ・ロイヤルズKCを凌いだ形でした。

 大接戦となった第7戦は、3-2とSFが1点をリードした5回裏からバムガーナー投手が登板し、9回裏までの5イニング・68球を投げて被安打2、奪三振4で零封しました。
 KC打線は、今シリーズ3度・21イニングに渡って抑え込まれたのです。

 バムガーナー投手は26日に完投シャットアウト勝ちを収めていますから、9イニングを投げ切って中2日での登板です。これは、MLBのレギュラーシーズンでは有り得ないことですし、ポストシーズンでもWS最終戦以外には考えにくいことでしょうが、その滅多に無いことを見事にやってのけました。

 投手の肩の消耗を嫌がるMLBにおいて、そして高度な契約社会であるアメリカにおいて、しかし、「ここはお前しか居ない」という浪花節調の登板指示が実行され、プレーヤーもその期待に応えたのです。
 「ワールドシリーズ制覇」「世界一」の称号の重さを改めて感じさせる事実でした。

 戦前に、今シリーズ注目点のひとつとして「絶対エース・バムガーナー投手の存在」を挙げていましたが、予想以上の大活躍。

 このシリーズは「バムガーナーのシリーズ」でした。

 これで、2010年以降5シーズンで3度のワールドシリーズ制覇を成し遂げたSFの強さは、特筆に値します。1990年代のニューヨーク・ヤンキースに匹敵する強さと言えるでしょう。
 まさに「2010年代はサンフランシスコ・ジャイアンツの時代」なのです。
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 凄まじい戦いが続いています。

 シリーズの流れは何回も一方に傾きかけましたが、都度相手チームが持ち直して、まさに互角の状態で最終の第7戦を迎えるのです。

 MLBワールドシリーズWSは、過去にもこうした激戦が展開されましたが、2014年のカンザスシティ・ロイヤルズKCとサンフランシスコ・ジャイアンツSFの対戦も、過去の激闘に勝るとも劣らない内容となっています。素晴らしいことです。

 ここまでの6ゲームの結果を観てみましょう。(左側がホームチーム)

第一戦 ●KC 1-7 SF○
第二戦 ○KC 7-2 SF●
第三戦 ●SF 2-3 KC○
第四戦 ○SF 11-4 KC●
第五戦 ○SF 5-0 KC●
第六戦 ○KC 10-0 SF●

 第一戦、KCのホームでの初戦でSFが7-1と圧勝した時には、KCが力を発揮する条件である「接戦に持ち込む」ことができないまま、SFの打線が爆発しましたので、シリーズは完全にSFペースになったと感じました。SFの大黒柱バムガーナー投手の好投も光りました。
 KCの今ポストシーズンの連勝も8でストップしましたから、豊富な経験を誇るSFの4連勝も有り得る(2007年WS、7連勝でWSに進出したコロラド・ロッキーズが、ボストン・レッドソックスに0勝4敗で敗退した例などもあり)と論評されました。

 KCにとっては絶対に負けられない第二戦で、KC打線が奮起しました。6回裏に一挙5点と試合を決めたのです。多くの延長戦勝ちを含む接戦に次ぐ接戦で勝ち上がってきたKCとしては、「珍しい?」試合展開でした。ゲーム後のチームのムードも最高でしたので、SFに傾きかけていたシリーズの流れを大きく引き戻したゲームでした。

 SFのホームに移っての第3戦は「KCの勝ちパターン」でした。先発のKCガスリー投手、SFのハドソン投手の投げ合いから、6回表・裏に両チームとも2点ずつを取りあってKCが3-2と1点のリード。ここからKC自慢のブルペン陣が、期待通りの投球を見せて勝ち切りました。
 SFホームスタジアムにおける、KCの完璧なゲーム展開でしたので、KCのブルペン陣がSFの強力打線にも十分に通用することが証明されたので、シリーズの流れはKCに傾きかけました。

 そして第4戦。KCは4回まで4-2とリード。このまま6回まで進めば、自慢のブルペンが活躍すると観ていましたが、SFは5回裏に2得点で同点とし、6回裏・7回裏に計7点を挙げて、11-4で押し切りました。
 KCブルペンの三本柱に登場の機会を与えなかったSFの試合運びが印象的でした。これでシリーズの流れは、また互角となりました。

 続く第5戦は、SFバムガーナー投手の一人舞台でした。9イニングを投げ切って完投シャットアウト。SFが5-0で圧勝しました。
 「絶対的な先発投手」であるバムガーナー投手が、その威力を如何無く発揮したゲームでしたので、これは完璧なSFのゲームということになります。これでWSを3勝2敗としたSFは、あと1勝としたのです。
 シリーズの流れは大きくSFに傾きました。

 そしてKCのホームに戻っての第6戦。KCにとっては絶対に負けられないゲームでしたし、SFは一気に押し切りたいゲームでしたが、ここでKCの先発ベンチュラ投手が快投を魅せて7イニングを零封、打線もSFのピーピー投手に襲い掛かり2回裏に一挙7点として、ゲームを決めました。
 シリーズの流れは、再び再び互角に戻りました。KCにとっては10点の大量リードで迎えた8回表・9回表にブルペン3本柱を投入しないで済んだことも大変大きなアドバンテージとなったことでしょう。

 さて、10月29日(日本時間30日)に行われる第7戦の見所です。

① 2010年~2013年の4シーズンで2度ワールドシリーズを制しているSFにとって、第1戦、第5戦と圧勝したにもかかわらず、まだ勝ち切れないというのは、「KCの意外な強さ」を感じていることでしょう。

 一方のKCは、接戦のみならず、第2戦の7得点、第6戦の10得点と打線が好調です。強力なブルペンと相俟って、十分に勝負になると感じているでしょう。

② SFバムガーナー投手の登板が有るのか?

 10月26日に完封勝ちをしているバムガーナー投手は、今WS戦前の予想通りに「絶対的な先発投手」としての活躍を続けていて、今シリーズでも既に2勝を挙げています。投球内容を見ても、KC打線を完ぺきに抑え込んでいます。SFにとっては頼もしい限りでしょう。

 さて、29日の第7戦に中2日でバムガーナー投手が登板することが有るのでしょうか。さすがに休養期間が短い感じがしますが、あれだけ打たれない投球を見せられると、あながち無い事とも思えません。

③ ゲーム前半というか3回までが勝負か。

 KCは6回までに1点でもリードすれば、ホームでもあり、休養十分のブルペン3本柱が機能しそうです。
 一方のSFとしては、1~3回の間に大量リードを奪いたいと考えていることでしょう。

 WS経験豊かなSF打線は、思い切ったスイングしてくると予想されますので、KCの先発投手がそれを抑え込めるか、0~2点の失点で5回まで投げることが出来るかか、最大のポイントとなりそうです。

④ 青木選手は先発するか?

 第4・5戦は、あまり出番が無かった青木選手でしたが、チームも連敗しました。そして、KCヨースト監督は第6戦の起用を明言し、青木選手は期待に応えて1安打・1打点と活躍し、チームの勝利に貢献しました。

 ポストシーズンに入ってからのKCの成績は、青木選手が先発出場した方が良いように観えます。数字以上の打線のつながりの良さなどの効果が有るのでしょう。第7戦にも先発出場するでしょうから、大活躍が期待されます。

 さて、MLB2014シーズンも大詰めを迎えました。5年で3度目の制覇を狙う、強豪サンフランシスコ・ジャイアンツに挑む、カンザスシティ・ロイヤルズにとっては、今シーズンの「サプライズの仕上げのゲーム」となります。
 
 間違いなく、好ゲームとなるでしょう。
 2014年10月中旬以降、男子バスケットボールの日本チームが国際大会に出場できなくなるのではないか、というニュースが報じられ続けています。

 FIBA(国際バスケットボール連盟)が、JBA(日本バスケットボール協会)に命じた(要請であっても、国際試合への出場権という意味では命令と同義でしょう)事項の回答期限が2014年10月末に迫っていて、その命令事項を順守した回答が行える目途が立っていないということのようです。

 その命令事項とは、日本にある2つのバスケットボール・リーグ、NBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)とbjリーグ(日本プロバスケットボール・リーグ)を2年後に統合すること、というもので、両リーグの話し合いが続いているものの、全く目途が立っていない様子です。

 bjリーグは2005年11月に始まったプロバスケのリーグで、22チームが参加しています。
 一方のNBLは2013年9月に始まった(ばかりの)バスケリーグで、12チームが参加していて、内7チームがプロ・5チームが実業団(アマチュア?)という構成になっています。

 そもそも、日本の男子バスケットボールの最高峰リーグ(トップリーグ)は1967年に開始された「日本バスケットボール・リーグ」であり、その流れの延長線上にあるのはNBLの方です。

 ところが、当然ながら当初は全てアマチュアの実業団チームで構成されていて、その後も実業団チームが主体となって運営されてきたトップリーグが、現在のNBL開始に際しては過半がプロチームになっているという点が、話を一層ややこしくしています。
 NBLに参加している実業団チームは、東芝、日立、トヨタ、アイシン、三菱電機のチームであり、「日本のバスケットボールを支えてきた」という実績・自負十分のチームばかりです。

 もともと、NBL創設に際してbjリーグも統合した形でスタートしようとしたにも関わらず、結局現在のような形になってしまったようです。

 さて、この事象は、外野に居る私達にはとても分かり難い話になっています。この混迷の原因は、どこにあるのでしょうか。

① bjリーグがNBLに参加しなかったことが問題
② NBLがbjリーグの意向を汲まなかったことが問題
③ FIBAの命令自体が問題

 等々、色々な意見が出されるのでしょう。

 例えば、③についていえば、「ひとつの国に複数のリーグが存在すること自体が問題」である筈がないでしょう。我が国よりバスケットボールが盛んな国は沢山ありますし、そうした国々には多くのリーグが存在するのでしょうが、そうした国々が国際試合に出られないという話は聞きません。

 また、例えば野球・ベースボールについて見れば、我が国には日本プロ野球NPB以外に多くのプロリーグが全国に存在しますが、野球の日本代表チームが国際試合に出られないという話は、聞いたことがありません。

 FIBAが、何故こんな命令をJBAに行ったのかが、外部には見えてこないのです。頭書のような単純な話である筈がありません。別の難解な理由があるのでしょう。

 bjリーグとNBLの間に確執が存在することは間違いない事のように見えますが、これも相当に複雑骨折している可能性があります。

 「こうした事態が続くとプレーヤーに迷惑がかかる」、「毎日練習に汗を流している選手には罪は無い」、「アスリート・ファースト(選手第一主義)」といった論調も見られますが、これも、それ程単純な話ではないでしょう。
 例えば、選手が引退後、bjリーグやNBLのコーチ・指導者に就いているであろうことは容易に想像できることです。ここは連続性があるのでしょうから、選手間に派閥のようなものが存在する可能性は十分に有りますので、「選手だけが被害者」ということでは無さそうです。

 結局のところ、日本の男子バスケットボール界やトップリーグに、いったい何が起こっているのかが分からない状態が続いているということになります。

 唯一確実そうなのは、「日本の男子バスケットボール界にはリーダーシップが存在しないこと」でしょうか。
 誰が正しくて、誰が間違っているかといった議論以前に、組織を纏めて行く力が不足しているように見えます。

 「組織を纏めて行く力が不足している」のであれば、たとえ本件が何らかの形で決着したとしても、男子バスケットボール界のレベルアップに向けての施策の展開や、東京オリンピック2020に向けての結束など、到底覚束ないことでしょう。
 
 世界屈指の人気を誇るメジャースポーツが、我が国においては発展しないかもしれないというのは、とても残念なことだと思います。

 NFL2014~2015シーズンの第7週・10月19日のデンバー・ブロンコス対サンフランシスコ49ers戦で、大記録が誕生しました。

 このゲームで、ブロンコスの先発クオーターバックQBペイトン・マニング選手が4つのタッチダウンTDパスを成功させて、NFLデビュー以来の通算TDパス数を510に伸ばし、歴代1位に躍り出ました。

 毎試合2TDパスを通し続けて255試合を要するという記録ですから、1シーズン16試合のNFLレギュラーシーズンなら、フル出場しても16年が必要となります。故障・怪我等の可能性を考慮すれば、とてつもない記録であることが判ります。

 これまでの記録保持者であったブレット・ファーブ選手の記録508を、このゲームで一気に抜き去ったことも、「マニングらしい」という感じがします。

 このゲームは42-17でブロンコスが圧勝したのですが、ペイトン・マニング選手のプレー内容も素晴らしいものでした。4TDパスのターゲート選手を観てみましょう。

① 第1クオーターQ ワイドレシーバーWRエマニュエル・サンダース選手
② 第1Q WRウェス・ウェルカー選手
③ 第2Q WRデメアリアス・トーマス選手
④ 第3Q WRデメアリアス・トーマス選手

 3人のWRに4本のTDパスを通していることが、マニング選手らしいところでしょう。パスターゲットが多様なのです。完璧を求めると言われるペイトン・マニングですから、タイトエンドTEのジュリアス・トーマス選手にも通しておきたかったと考えているかもしれません。
 そして、第3Qまでに42-10とリードし勝敗が決した後、第4QにはTDパスを決めていません。ランプレーを主体に十分に時間を使い、相手チームの攻撃時間を削ることに徹したのです。
 「若いころは(TDを)取れるだけ取ろうと考えていたが、経験を積んで、(勝つために)必要なだけ得点で良いと考えられるようになった。」という、自身のコメント通りのプレー振りと言えます。

 1976年3月生まれのペイトン・マニングは38歳になりました。1998年にインディアナポリス・コルツでNFLデビューを果たし、以降2010年までの13シーズンをコルツでプレー。
 2011年は首の手術からの回復の為にプレーせず、2012年にデンバー・ブロンコスに入団して3シーズン目を迎えています。

[ブレット・ファーブが508回目を記録した時との比較]
・ファーブ41歳、P.マニング38歳(3歳若い)
・ファーブ291試合目、P.マニング246試合目(45試合少ない)
・ファーブ通算10,169パス目、P.マニング8,669パス目(1,500パス少ない)

 NFL史上屈指のQBと呼ばれ、「最もアメリカ人らしいQB」とも言われてファンに愛され続けたブレット・ファーブ選手と比較しても、P.マニング選手の記録は圧倒的です。

[現役プレーヤーとの比較]
1位 P.マニング(38歳) 510TDパス
2位 ドリュー・ブリーズ(35歳) 374TDパス
3位 トム・ブレイディ(37歳) 372TDパス

 これも圧倒的な差でしょう。3歳若いブリーズ選手が、どれくらい差を詰められるでしょうか。

 ペイトン・マニング選手の記録を挙げて行くとキリが無いと、以前の記事にも書きましたが、マニング選手はこれからも沢山の記録を樹立し続けて行くことでしょう。(続く第8週のゲームでも、チャージャーズ相手に3TDパスを決めて、記録は513になりました)

 ローマ時代ではありませんが、ペイトン・マニング選手には「偉大なる」という形容詞がぴったりだと思います。

 「偉大なるペイトン・マニング」に最敬礼です。

 UEFA-CL2014~2015のグループリーグの戦いが佳境に入っています。

 欧州各国の前季リーグ戦で好成績を上げたチームのみに出場権が有り、実質的な欧州NO.1クラブを決める大会であるUEFA-CLですが、10月21日に行われたグループEの一戦、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ・ブンデスリーガ)対ASローマ(イタリア・セリエA)のゲームは、バイエルンが7-1で圧勝しました。

 これでバイエルンは3戦3勝で勝ち点9として、グループ首位を独走しています。相変わらずの強さです。

 それにしても、ASローマのホーム・スタディオオリンピコで行われたゲームにおける「7-1の圧勝」は、何かを思い出させます。
 FIFAワールドカップ2014ブラジル大会準決勝、ドイツ対ブラジルのスコアです。

 何時の時代も、ドイツ代表チームの骨格を成すと言われるバイエルン・ミュンヘンですから、イタリア・セリエAの強豪ASローマを相手にしてのアウェイゲームでの7-1は、現在のバイエルンのそしてドイツサッカーの強さを如実に示すものだと思います。

 前半9分にアリエン・ロッベン選手のゴールで先制したバイエルンは、続く24分にマリオ・ゲッツェ選手、25分にロベルト・レヴァンドフスキ選手がゴールして3-0とリード。24~25分の2分間での2得点には凄まじい破壊力を感じます。
 続く前半30分にロッベン選手がこのゲーム2得点目を挙げれば、36分にトマス・ミュラー選手が追いかけて、前半を5-0としました。

 後半21分にASローマのジェルビーニョ選手が1点を返しますが、33分にはレヴァンドフスキ選手に代わって入ったフランク・リベリ選手が得点し、35分にはゲッツェ選手と交代したシェルダン・シャキリ選手が7点目を挙げて仕上げとしました。
 交代で入る選手がリベリとシャキリというのですから、その選手層の厚さには恐れ入ります。

 UEFA-CL2014~2015は、グループリーグの折り返しに差し掛かりました。

 混戦のグループAはオリンピアコス・ビラエウスが勝ち点6でトップ、アトレティコ・マドリードも勝ち点6で2位に付けています。

 グループBではレアル・マドリードが3戦3勝勝ち点9で断トツの首位。

 やはり混戦のグループCは、バイヤー・レバークーゼンが勝ち点6でトップ、ASモナコが勝ち点5で追います。

 グループDではボルシア・ドルトムントが3戦3勝勝ち点9、アーセナルが勝ち点6で追いかけています。

 グループFではパリ・サンジェルマンが勝ち点7、FCバルセロナが勝ち点6で続いています。

 グループGとHではチェルシーとFCポルトが勝ち点7でトップを走っています。

 強豪チームが相変わらずの強さを示すとともに、新しいチームが虎視眈々と覇権を狙っているのです。
 UEFA-CLは、何時の時代も世界最高レベルのゲームを魅せてくれます。

 いつか生で観てみたいと考えています。

 今季NFLも第7週を終了し、各チームの好不調が観えて来ました。

 AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の東地区は、ペイトリオッツ、北地区はレイブンズ、南地区はコルツが、共に5勝2敗で首位を走っています。そして西地区は、ブロンコスが5勝1敗でトップ。
 AFCは、シーズン前の予想で有力視されていたチームが順当に勝ち星を重ねている形でしょう。

 2位以下のチームでは、西地区のチャージャーズが5勝2敗の好成績で2位に付けています。2013年が9勝7敗、2012年が7勝9敗でしたから、今季の好調ぶりが目立ちます。もともと、クオーターバックQBフィリップ・リバースを中心としたパスオフェンスのチームでしたし、その攻撃力には定評があるところでしたが、今季は一段と強力です。第7週を終えてリバースのQBレートは113という高い数値。絶好調と言えるでしょう。

 そして、同じ西地区のチーフスの戦い振りにも注目したいと思います。ここまで3勝3敗の3位ですが、ゲーム内容は高いレベルにあると感じます。QBアレックス・スミスのプレー振りも堅実(QBレート91)であり、持ち前のランオフェンスが機能しています。ベテランランニングバックRBジャマール・チャールズと若手RBナイル・テービスのコンビは、今後一層威力を増すのではないでしょうか。
 現在首位を走るブロンコスも、決して油断できない西地区だと思います。

 一方のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の東地区はカウボーイズが6勝1敗で首位、北地区はライオンズとパッカーズが5勝2敗で並走、南地区はパンサーズが3勝3敗でトップ、西地区はカーデジナルスが5勝1敗でトップをキープしています。

 2位以下のチームでは、東地区のイーグルスに注目しています。ようやくチームに馴染んできた感のあるQBニック・フォールズを中心としたランオフェンスが強力です。エースRBルショーン・マッコイと一回あたりの走破距離が長いダレン・スプロールズのコンビは絶妙だと感じます。特に、今季のスプロールズの走りは、観ていてとても楽しいもので、ベテランの持ち味が存分に発揮されていると思います。

 こうした状況下、気になるのはNFC西地区のシアトル・シーホークスでしょうか。
 ここまで3勝3敗で3位に付けていますが、前季のスーパーボールチャンピオンとしては今ひとつのゲーム内容です。

 レギュラーシーズン初戦でパッカーズ相手に36-16で快勝した時には、今季も走るかと思われました。
 ところが、第2戦アウェイのチャージャーズ戦で21-30で完敗。第3戦のブロンコス戦では26-20でQBペイトン・マニング率いるブロンコスに、今季ここまでで唯一の負けを付けましたので、第2戦はポカだったのかなと思わせました。
 再びところが、第5戦のカウボーイズ戦23-30、第6戦のラムズ戦で26-28と連敗を喫してしまったのです。

 まだ、第7週、6ゲームを消化しただけ、残る10ゲームを全勝すれば13勝3敗だろう、というご意見もあろうかとは思いますが、前季13勝3敗で西地区を制した時に、前半は1敗で走ったことと比較すると、「負け過ぎ」の感は否めません。
 そして、「接戦を落としている」ことが気になります。

 ご承知のようにシーホークスと言えば、時代の最先端を行く「モバイルQB」ラッセル・ウィルソンを中心とした強力なオフェンスが持ち味です。特に、RBマショーン・リンチにQBウィルソン自身のランをも交えたランオフェンスは、抜群の得点力を保持している筈です。

 しかし、今季のここまでの6ゲームの総得点は169、1ゲーム平均26.5点と、シーホークスにしては「とても物足りない水準」です。加えて、カウボーイズ戦の7点差負け、ラムズ戦の2点差負けと、「あと1TD」が取れないのです。
 「実は超強力なランディフェンス」を背景として、「競り合いに強かったシーホークス」が影を潜めています。

 シーホークスが、このまま勝ち負けを繰り返していくとは思いませんが、早急な立て直しが必要なことは間違いないでしょう。なにしろ西地区には49ers、カージナルスといった強豪チームが犇めいているのですから。

 NFL2014~2015も、素晴らしく凄まじいゲームの連続です。
 NFLは今日も元気一杯なのです。
 1勝1敗を受けてのMLBワールドシリーズWS第3戦は、10月24日サンフランシスコ・ジャイアンツSFのホーム・AT&Tパークで行われました。
 結果は3-2でカンザスシティ・ロイヤルズKCが勝ちましたが、拮抗した内容の素晴らしいゲームでした。

 特に、両チームの「守り合い」は見所十分でした。

① 先発・SFハドソン投手とKCガスリー投手の投げ合い

 39歳のハドソン投手は、初のワールドシリーズ登板。前日の記者会見では「私のキャリアで最高のゲームだ。思ったより自分は冷静だ。」と気合十分で好調なことを強調していました。1回と6回に2ベースヒットがらみで失点しましたが、低めを丁寧に突く投球にMLBでの長い経験が感じられました。

 一方のガスリー投手も35歳のベテラン。特別に球威の有るボールを持っているわけではないのですが、持ち味である「微妙にタイミングを外す投球」が活きていました。こちらは5回まで零封、6回に1失点したところで交代となりましたが、レギュラーシーズンでも滅多に見られない好投でした。
 この大舞台で持てる力を全て発揮したという感じがします。

② 内野守備

 両チームの2塁手、SFのパニック選手とKCのインファンテ選手のプレーは秀逸でした。新人のパニック選手とベテランのインファンテ選手と、対照的なキャリアの2人ですが、さすがにワールドシリーズ進出チームのセカンドフィールダーです。
特にインファンテ選手は、若いチームであるKCにあって唯一のシリーズ経験野手ですが、攻守にチームを牽引する活躍が目立ちます。

 他のプレーヤー、KCの捕手ペレス選手の盗塁を阻止した送球やSF三塁手サンドバル選手・KCの遊撃手エスコバー選手の素手で打球を捕っての一塁送球等々、好プレーの連続。「ワールドシリーズ・クオリティ」が感じられました。

 特に際立っているのは両チームのキャッチャーでしょう。SFのポージー選手とKCのペレス選手は、そのキャッチングの上手さ、ピッチャーとのコミュニケーション能力等々、極めて高いレベルのキャッチャーだと感じます。
 ワールドシリーズに進出するチームのホームベースを守るには、このレベルが必要なのでしょう。

③ 外野守備

 定評の有るKCケイン選手(このゲームではライトフィールダー)は相変わらず素晴らしいキャッチを魅せました。一方SFのライト、ペンス選手も快足を飛ばして好捕、KCの守備力が高く評価されているシリーズですが、「守備でも負けない」というSFの意地を示したというところでしょうか。

 ゲームは5回まで、KCが1-0でリードする息詰まるような投手戦でしたが、6回に動きました。6回表KCが2点を挙げて3-0とリードするものの、6回裏SFも2点を返して2-3と再び1点差となりました。
 両先発投手は共に6回途中で降板、ここからはブルペン勝負となりました。

 KCは6回途中からヘレラ投手を投入、「ヘレラ→デービス→ホランドの勝利の方程式」が、このゲームでも見られるかと思いましたが、今日は7回途中にフィネガン投手が登板し、見事に役割期待に応えました。
 ヘレラ投手の2試合続けての2イニングを跨いだ投球の負担を減らすと共に、3人の右腕に1人のルーキー左腕が加わった形で、KCの勝利の方程式に「新しい変数」が追加され、強化された形でしょう。

 8回裏のデービス投手、9回裏のホランド投手のピッチングは完璧でした。

 29年振りのポストシーズン進出直後、延長戦に次ぐ延長戦で勝ち進んできたKCの「競り合いになればロイヤルズペース」という流れは、ワールドシリーズに入っても健在のようです。

 一方、2010年代のワールドシリーズで2度の世界一となり、今シリーズで3度目の制覇を狙う「時代の最強チーム」ジャイアンツとしては、初戦を7-1で制した時には「このシリーズも俺たちのもの」というムードが高まりましたが、地元に戻っての緒戦・第3戦で「完璧なロイヤルズペースのゲーム」を喫してしまいました。

 おそらくジャイアンツのプレーヤー・ベンチは、2010年・2012年のシリーズとは異なる空気を感じていることでしょう。
 「勝ち慣れているチーム」が、こうした空気をどのように破って行くのか、ロイヤルズがこのままペースを掴み押し切るのか、ワールドシリーズ2014は佳境を迎えました。
 「菊花賞」という響きには、何とも言えない郷愁があります。

 クラシックレースの最終戦にして、京都競馬場3000mの長丁場。幾多のレースで見られた最後の直線のもがき合いが思い出されるのでしょう。

 秋の大レースと言えば、京都・淀の菊花賞3000mと東京・府中の天皇賞(秋)3200mという時代が長く続いていたのです。(1983年まで)
 当時の競馬ファンにとって菊花賞は、本当に特別なレースでした。

 もちろん、現在でも菊花賞は秋のビッグレースです。クラシックレース最終戦であることも不変です。
 今年もその栄誉を目指して、18頭フルゲートの若駒が出走してきました。

 菊花賞予想が難しいのは、出走馬の3000mへの適性が殆ど分からないことでしょう。2400mの日本ダービーは走り切ったものの、3000mとなって一気に距離適性が出てしまう馬が居るのです。血統を研究しても、いまだに十分には予測できない部分です。

 最近では「上がりの競馬」になることも多く、残り600m位からヨーイドンというレースも珍しくなくなりました。この場合なら、中距離血統の馬でも十分に勝負になりますから、予想は一層難しくなります。

 さて、菊花賞2014の検討です。

 皐月賞馬にして日本ダービー2着、G2セントライト記念を快勝したイスラボニータが回避したので、日本ダービーを制しG2神戸新聞杯にも勝ったワンアンドオンリーが人気となるのは自然なことでしょう。

 上り馬の中では、神戸新聞杯で僅差の3着に食い込んだトーホージャッカルに期待が集まることでしょう。

 注目馬を上げます。

 第一の注目馬は、7枠15番のワンアンドオンリー。
 日本ダービー馬にして、秋緒戦のG2神戸新聞杯も勝ち切りましたから、一番人気は固いところでしょうし、軸馬はこの馬ということになるでしょう。神戸新聞杯はサウンズオブアース・トーホウジャッカルと頭・頭の際どい勝負でしたが、勝ち切った以上はこの馬が強いと考えるのが常道でしょう。
 とはいえ「圧倒的に強い=相当の不利があっても克服できる」というほどの強さでは無いと思います。

 第二の注目馬は、7枠14番のトゥザワールド。
 前3走が、皐月賞2着、日本ダービー5着、G2セントライト記念2着と勝ち切れないレースを続けていますが、同期の中で実力上位であることは明らか。テンの速いレースになって、上がりがかかるような展開となれば、逆にジリ脚が生きてくるかもしれません。
 キングカメハメハとトゥザヴィクトリーの良血が花開くのを観てみたいものです。

 第三の注目馬は、5枠10番のゴールドアクター。
 菊花賞2014は、雰囲気を持った上がり馬が少ないと感じます。どうしても実績馬寄りの予想になってしまう中で、この一頭を加えます。格下のレースとはいえ2600m戦を2連勝中ですし、何よりあのスクリーンヒーロー産駒です。親子で意外性を発揮してほしいと思います。ゴール前で青鹿毛の馬体が躍動するシーンを見てみたいものです。 

 快晴の京都競馬場でのレースが見込まれます。
出走各馬の力量差は実績差ほどには大きくないと思いますので、アッと驚く結果となる可能性があるでしょう。

 10月21日時点で今季リーグ開幕から7ゲームで6得点と、セリエAの得点ランクトップに立っている本田圭佑選手の大活躍の様子は、我が国にも広く報じられています。

 2014年1月にACミラン入りしてから、昨季終了までの本田選手とは見違えるばかりの得点力アップについては、真剣な分析や冗談めいたものまで、多くの論評がなされています。
 「昨季は弟が来ていた。今季は本人が来ている。」といった話は、本田選手の活躍と共に好ましいジョークとして、イタリアで喧伝されているようです。

 そして10月21日の日刊スポーツのネット配信記事として、ACミラン幹部のウンベルト・ガンディーニ氏のインタビューが報道されました。

 ガンディーニ氏は、ワールドカップ・ブラジル大会後のチームとの合流から、本田選手は大きく変わったと指摘し、「イタリア語を真剣に勉強した。・・・・以前は英語を少し話すだけだった。(チームメイトやチーム関係者は)誰も日本語は理解できないから、環境に入り込むのが難しかった。今は、できるだけイタリア語を話そうとしているし、チームの中に自ら入り込もうとしている。今の本田こそが、我々がしばらくの間モニターした末に、獲得したいと考えていた選手そのものだ。・・・・問題の一番大きな部分は言葉だった・・・・。」とコメントしています。

 本田選手の今季の活躍は、本田選手がイタリア語を勉強し、チームメイトや関係者とのコミュニケーションを改善するための努力を継続し、チームに溶け込もうとしたことから生まれたという指摘です。

 ガンディーニ氏は続けます。
 「彼(本田)の性格は他の日本人より閉鎖的だ。それに、とても内気だ。しかし、イタリアのメンタリティーに完全に入り込まなければならないことを理解したのだろう。チームメイトとの関係をみても、とても努力している。それによって、すべてがうまくいくようになっている。」と。

 ただでさえ控えめとされている日本人の中でも、本田選手が閉鎖的な性格であり、とても内気であるとの指摘は、常に「ビッグマウス(大口叩き)」と呼ばれる本田選手のイメージとは異なるものですが、核心を付いているのかもしれません。
 
 本田選手が時間をかけてイタリア語を学び、チームメイト・関係者とのコミュニケーションを良化することにより、好成績を残すことが出来るようになったという指摘は、海外のメジャーなスポーツリーグで戦おうとする日本人アスリートにとって貴重な指摘なのでしょう。
 もっと言えば、スポーツに限らずあらゆる分野において海外で活躍しようとすれば、肝に銘じておかなければならない事なのかもしれません。

 そのこと自体には「なるほど」と感じますが、ひとつ疑問というか不思議に感じることがあります。

 それは、サッカー日本代表の外国人監督の中に、日本語が堪能であった人は居ないという点です。ハンス・オフト監督、フィリップ・トルシエ監督、ジーコ監督、アルベルト・ザッケローニ監督らを思い浮かべると、日本語でインタビューに答えていた記憶はありません。
 それどころか、片言の日本語さえ容易には扱えなかった感じです。

 「サッカーは世界の言葉」だと言われます。言葉が通じない者同士でも、直ぐにプレーできるスポーツであり、サッカーには言葉は必要ないと言ったニュアンスで語られることもあります。
 これはこれで、ひとつの概念なのでしょう。

 しかし翻って、頭書の本田選手活躍の最大要因がイタリア語の習得であったという指摘との整合性が、気になります。
 「プレーヤーは現地語に習熟する必要があるが、監督は現地語を話せなくても良い」という理屈というか考え方は、到底通りそうもありません。

 日本代表チームの練習風景の中で、通訳を通じて選手達に指示が出ている様子が報じられます。通訳を通じてよりも、自らの言葉で指示を出した方がより効果的なことは間違いなさそうです。

 サッカー先進国から、今後も沢山の監督が日本にやってくることでしょう。その方々が保持しているノウハウは、とても大切なものであり、日本サッカーの強化にとって欠くべからざるものなのでしょう。であれば、日本語でそのノウハウを伝え、展開していただいた方が一層効果が上がるように感じるのは、私だけでしょうか。
 アメリカPGAツアー2014~2015年シーズン(以下PGAツアー2015)の第二戦、シュライナーズホスピタルforチュルドレンオープン大会は、10月16日~19日にかけてアメリカ・ネバダ州のTPCサマリンコースで開催されました。

 優勝はアメリカのベン・マーティン選手。4日間通算264ストローク・20アンダーパーのスコアでした。Bマーティン選手はツアー初優勝、27歳のニューヒーローが誕生しました。

 日本勢では、松山英樹選手が13アンダーパーで10位タイ、石川遼選手が10アンダーパーで28位タイと両選手とも好成績を残しました。
 特に松山選手は、前週第一戦の3位タイに続くトップ10入り!PGAツアーのトップ10入りは、世界最高のゴルフツアーであることから好成績そのもので、「トップ10入りの回数が当該選手の評価のひとつの基準」となる程です。

 松山選手のプレー振りでもう一つ素晴らしいところは、最終日・4日目のラウンドの内容でしょう。4日間のスコアを並べてみても、66打→71打→68打→66打と最終日で伸びたことが分かりますが、愁眉は16番パー5、2日目から3ラウンド連続のイーグルという見事なプレーでした。

 これでもホールアウト後のインタビューでは、「パッティングの調子が今ひとつ」とのコメントでした。
 松山選手のPGAツアー2015における大活躍を予感させる大会であったと感じます。

 同じ週に日本ツアーでは、我が国最高の大会である日本オープンが開催されていました。こちらは池田勇太選手が見事な初優勝を遂げましたが、松山・石川の両選手は日本オープンよりもPGAツアー第二戦を選択したのです。

 2015年シーズンの早い段階で、2016年シーズンのシード権と2015年シーズンのメジャートーナメント出場に目途を付ける狙いであろうと思いますが、二人とも好成績を続けましたので狙いは当たっているように見えます。

 その日本オープン2014に出場したアダム・スコット選手(オーストラリア、現在世界ランク2位)がホールアウト後のインタビューで、「松山選手にはメジャートーナメントを勝つ可能性が十分に有る」とコメントしていたのが印象的でした。

 スコット選手のような、マスターズチャンピオンかつ世界ランク上位のプレーヤーがPGAツアー2015に登場して来る前に、足許を固めておこうとする松山選手の戦略は、今のところ功を奏しているのです。

 この大会の16番ホール・560ヤードのパー5、松山選手はドライバーでフェアウェイヒット、距離も300ヤードを優に超えるショットでした。そして残り190ヤードの第2打を8番アイアン!で打って、ピン手前2.5mにグリーンヒット。このパットをキッチリと決めてイーグルでした。
 ドッグレッグしているとはいえ、パー5ホールの第2打を8Iで打っていく姿には、何とも言えない頼もしさが感じられました。

 そして、ラウンド中には再三の笑顔が観られました。手首を気にすることなく思い切りプレーできる喜びが溢れていました。
 10月11日のNHKニューズで「PL学園野球部が来年の新入部員を受け入れないことを決めた」との報道がありました。

 相次ぐ不祥事で、監督不在が続いていたPL学園野球部ですが、このまま新入部員を受け入れない状態が続けば、野球部の存続にかかわる問題です。

 以前から「PL学園は、関西地域の中学卒業予定野球選手の上位30名程度を選抜し、新入生として受け入れる。そして、PL学園に入れなかった選手が他のチームに行く」といった話を、何人かの関西出身高校野球ファンから耳にしてきました。

 このやり方=関西地域の中学生野球選手の上位30名はPLに入る、がいつ頃まで行われていたのかや、真偽自体も分かりませんけれども、かなり長い間、PL学園野球部が関西の中学生野球選手の憧れの的であったことは間違いないことなのでしょう。

 野球どころ関西地域の天賦の才に恵まれた選手達が皆PL学園に進学する、つまり完璧なエリート集団としての野球部の中で「上級生による下級生いじめ」という不祥事が続いていたことは、本当に残念なことです。

 そして、こうした野球部を率いて行く自信がある指導者が現れなくなってしまい、監督不在が続いているというのも、とても残念なことです。

 一方でこの問題は、新監督が見つかれば解決するような類のものでは無いように思います。

 甲子園大会7度の優勝を誇る超名門PL学園野球部に発生した問題が、PL野球部に個別に生じた事象なのか、あるいは現在の高校野球界共通の問題なのかは、十分に検証していく必要があるのでしょう。
 日本プロ野球NPBのセントラルリーグCL・クライマックスシリーズCS・ファイナルステージFSは、10月15日~18日にかけて東京ドームで行われ、阪神タイガースが読売ジャイアンツに4連勝して、初めてCSを制覇するとともに日本シリーズに駒を進めました。

 タイガースは攻守にジャイアンツを圧倒しました。初戦4-1、第二戦5-2、第三戦4-2、第四戦8-4と、いずれの試合も常にタイガースが主導権を握り続けた戦いでした。

 ペナントレースを制したジャイアンツでしたが、全く良いところ無く4連敗を喫し敗退が決まりました。

 戦前から両チームの戦力は拮抗していると見られていて、接戦が予想されたのですが、こうした一方的な展開となった理由を考えてみましょう。ジャイアンツサイドから観てみたいと思います。

①菅野智之投手の不在

 現在のジャイアンツの実質的なエースであり、ペナントレースで13勝6敗・防御率2.33の好成績を残した菅野投手が、肘の故障でポストシーズンに出場できなかったことは、想像以上に大きなダメージをジャイアンツに与えたように感じます。

 ペナントレースにおいても、連敗ストッパーとしての活躍が再三観られた菅野投手の最大の長所は「いつも最少失点に抑える」安定感でしょう。
 CSにおいても、負け試合の翌日に菅野投手がマウンドに登れば、ジャイアンツナインに大きな安心感を与えたと思います。

 菅野投手が居ないジャイアンツ投手陣には、安定感より不安感が漂っていました。もちろん、菅野投手が居たとしても1~2試合しか登板できなかったとは思いますが、その1~2試合がシリーズ全体に大きな影響を齎したと考えます。

②打線の不調

 CSFS2014におけるジャイアンツ打線は全くの不振でした。
 投手陣の不安を打ち消すのは打線の頑張りなのですけれども、4試合の内3試合(初戦、第二戦、第四戦)でタイガースに先制を許し、それも3点・5点・6点と、現状のジャイアンツ打線では到底跳ね返せないような得点を許しています。唯一先制した第三戦も1・2回の2得点のみでした。
 こうした短期決戦でこれだけ打てないと、勝利することは困難です。

 今季ペナントレースでも、時折ジャイアンツ打線に観られた打撃不振が、CSFSにおいても出てしまったということになります。

 この打撃不振には色々な原因があるのでしょうが、中心打者の高齢化と不十分な世代交代もその一部でしょう。阿部慎之助選手は、今季ペナントレースから不調でした。これだけ長い間ジャイアンツの中軸打者として活躍し続けてきた阿部選手も35歳。
 いつまでも阿部選手の長打力に頼っている訳には行かないのでしょう。

 坂本勇人選手や長野久義選手も打てませんでした。これは、ペナントレースから継続している不調です。そして、若手が十分には育っていないように観えます。
 次代の中心選手となるべき坂本選手や長野選手には、相手チームに十二分に研究されている中でも相応の打撃を見せることが出来る地力を付けていただきたいと思います。加えて、ドラフト他で獲得した選手達の中から、次代を担うプレーヤーが登場して来なければ、来季以降のジャイアンツにも苦しいシーズンが待っていることでしょう。

 「選手層の厚さ」が売りであったジャイアンツが、実は「高いレベルのプレーヤーが少ないチーム」であったということかもしれません。

 一方の阪神タイガースは、CSFSに入ってから「打線の勝負強さ」が際立ちました。速いイニングで飛び出す長打は強烈なパンチでした。特に、ゴメス選手やマートン選手の活躍は見事なものでした。ゴメス選手・マートン選手の当たりは、実際の得点以上のインパクトをジャイアンツに与えました。
 試合を決める一打が2人のバットから飛び出した印象です。

 そして、打撃陣の頑張りが投手陣にも波及し、元気の無いジャイアンツ打線をキッチリと抑え込みました。

 結果として、CSFSの阪神タイガースは「投打のバランスが極めて良いチーム」でした。こうしたチームであったからこそ、4連勝出来たのでしょう。

 日本シリーズに臨むにあたって、阪神タイガースには「打線の活躍」が期待されます。
 ジャイアンツとのCSFSでも完封試合はありませんでしたから、タイガースは「点の取り合いの中で相手チームより多くの点を取る試合運び」が期待されるのです。

 そして、西岡選手・上本選手・鳥谷選手・ゴメス選手・マートン選手・福留選手と続く、現在のタイガース打線は、相当に強力です。間違いなく、今季セントラルリーグ最強の打線でしょう。
 この打線が試合序盤で爆発するようなら、タイガースは日本シリーズ制覇に向けて大きく前進するのです。
 2012年8月19日に開始した「スポーツを考える KaZ」ブログが、本日の「ワールドシリーズ2014の行方」のアップで丁度1000記事となりました。

 始めた頃に1000記事位は書きたいと思っていましたので、ひとつの区切りに到達したという感じです。
 
 拙劣な記事ばかりという状況で続けることが出来ているのは、皆様の応援のお蔭です。改めて深謝申し上げます。

① 2年2か月で1000記事

 この2年2か月の間には、2013年にサッカーのコンフェデレーションズカップ、2014年初頭にはソチオリンピック、2014年の6~7月にはFIFAワールドカップ・ブラジル大会を始めとする数々のビッグイベントが有りました。

 月別のアップ数で見ると、最も少なかったのは開始月・2012年8月の9記事、最も多かったのは2014年6月の53記事でした。2014年6月はFIFAワールドカップ・ブラジル大会の月でした。

 仕事がある中で書くことになりますので、主に深夜・早朝・休日に作業することになります。書きたいテーマの半分くらいしか採り上げることが出来ません。開始直後から残念に思っていることです。

② 2013年2月2日から毎日1記事を継続中

 ブログですので継続性が大切であろうと考えて、2013年2月2日から1日1記事以上のアップを継続しています。
 約1年と8か月半になりました。

 1日も欠かさずにアップし続けるのは、なかなか大変なことでしたが、可能な限り続けて行きたいと思います。

 スポーツが大好きな私にとっては、スポーツを観たりやったりした時に考えたことを文章にできることは、とても楽しいことです。
 また、皆様からコメントをいただく度に感心させられることばかりでした。これからも沢山のコメントをお待ちしています。

 「KaZブログ」では、今後も様々なテーマを採り上げて行きたいと考えていますので、引き続きご支援の程、よろしくお願い申し上げる次第です。
 メジャー・リーグ・ベースボールMLBの2014年シーズンの掉尾を飾るワールドシリーズは、10月21日(日本時間22日)から始まります。

 アメリカンリーグALの覇者カンザスシティ・ロイヤルズKCとナショナルリーグNLの覇者サンフランシスコ・ジャイアンツSFの対戦です。両チームともワイルドカードから勝ち上がりました。
 また、たまたまですが略称がKCとSFと「アルファベット2文字のチーム」の対戦であることも、大変珍しいことです。MLB所属チームの略称は、ニューヨーク・ヤンキースならNYY、ボストン・レッドソックスならBOS、ロサンゼルス・ドジャースならLAD、セントルイス・カージナルスならSTLと3文字の球団が大半なのですが、今シリーズは2文字同士の対決=KCvsSFとなりました。

 さて、ワールドシリーズ2014の行方を検討してみましょう。

① スケジュール

 KCは8戦全勝でポストシーズンを勝ち上がり、10月15日にALチャンピオンシップ・シリーズCSを勝ち抜きました。SFは10戦8勝2敗で勝ち上がり、16日にNLCSを勝ち抜きました。両チームともCSを第6戦7戦まで縺れ込むことなく、KCは中5日、SFは中4日でワールドシリーズに臨むこととなります。

 両チームとも休養十分な形です。MLBのゲームスケジュールとしては、滅多にない十分な休養日が得られたことは両チームにとって大変大きなことです。故障個所があるプレーヤーは傷を癒し、調整したい部分があるプレーヤーは修正する時間が与えられるのです。加えて、投手陣にとっては本当に大きな休養期間です。先発ローテーションの再構築も出来ますし、毎試合の様に登板していたリリーフ陣にとっては恵の休養日となることでしょう。
 以上より、スケジュール面では両チームに大きな差は無いと見られますが、強いて言えば、「強力なブルペン」を保持するKCの方に、少し有利に働くかもしれません。7回以降を完璧に抑え込むブルペントリオにとって十分な休養となりますので。
 
② 接戦に持ち込めるかどうか。

 強力打線を持たないKCにとっては、ゲーム前半を接戦に持ち込めるかどうかがポイントとなります。この点はワールドシリーズ2014最大の注目ポイントとなります。

 いかに強力なブルペンを持つKCとはいっても、6回までにSFに大量リードを許す展開となれば、ブルペンを活かす機会がありません。そういう意味からは、KCの先発投手陣および素晴らしい守備陣が機能するかどうかがポイントとなります。

 一方のSFには強力で好調な打線が有ります。ポストシーズンに入ってからも多くのゲームで4得点以上を挙げていますし、カージナルスの強力投手陣を相手にしても3~6点を挙げています。特に「ビッグイニング」を創るのが上手い打線に見えます。

 集中打を許さないKC投手陣と集中打が得意なSF打線の戦いという一面もあります。

③ 勢いと経験

 KCは今ポストシーズンで無敗の8連勝、1985年から通算すると11連勝です。まさに「当たるべからざる勢い」と言えます。現在のKCの選手達は「負ける気がしない」のではないでしょうか。若いチームにとって、この勢いは大切です。
 こうした状況で、もし初戦を落とすようなことがあれば、一気に「夢から覚める」リスクはあるでしょう。

 ゲーム序盤で大量失点してしまったり、「打たれない」と信じていたリリーフ陣が逆転を許したりする展開が訪れた時、悪い流れを断ち切るような反発力、チームのムードを盛り返す精神的な支柱となるプレーヤーが存在するのかどうか、がポイントとなりそうです。

 一方のSFには、圧倒的な経験があります。2010年、2012年とワールドシリーズに進出したら必ず勝てるという自信と経験です。ボウチー監督の采配も含めて、現在のMLBにおいて突出した勝負強さです。不思議な程の強さと言って良いでしょう。この点では、SFの選手達は「ワールドシリーズは最終的には俺たちのもの」と考えているのではないでしょうか。

 こうしたSFにとっては、シリーズ序盤に接戦を演じて「打てずに最少得失点差で敗れる」ゲームが続くと、「これまでとは違う」と感じてしまうリスクがあるでしょう。1ゲーム位は落としても関係ない、いつでも逆転できると考えているチームが、1点差で連敗するようなら、焦りが生ずる怖れがあります。

 さて、以上の検討から占ってみましょう。

 ワールドシリーズ2014の行方について観れば、ジャイアンツが6分4分で有利と観ます。
 理由としては、

A. 打線の破壊力は明らかにジャイアンツの方が上ですので、ロイヤルズのホーム・カウフマンスタジアムで行われる初戦・第二戦のどちらかで、ジャイアンツが大量点で勝利を収めることがあれば、ロイヤルズは「連勝の夢から覚めて」自分たちのゲームが出来なくなる怖れがあること。

B. 両チームの先発投手陣は概ね互角と観ますが、SFには大黒柱のバムガーナ―投手が居ます。大試合では大黒柱の存在が数字以上に大切です。バムガーナ―投手の分だけ、SF先発投手陣の方が上だと思います。

 いろいろと勝手なことを書きましたが、好調の両チームが対戦する以上、当然ながら接戦が予想されます。接戦の中で、少しジャイアンツに分があるように思うのです。
 若くて、ワールドシリーズの経験が十分ではないロイヤルズにとっては、地元での初戦と第二戦がとても大事です。ここで自分達のゲームを展開できれば、このシリーズは互角の戦いとなるでしょう。
 MLBナショナルリーグNLのチャンピオンシップシリーズCSは、ジャイアンツSFがセントルイス・カージナルスSTLを4勝1敗で下して優勝すると共に、ワールドシリーズ進出を果たしました。

 NLCSは強豪チーム同士の対戦となりました。ジャイアンツとカージナルスは、MLB屈指の歴史と伝統を誇るチームであると共に、2010年以降のNLおよびMLB全体を代表するチームです。
 ジャイアンツは2010年と2012年のワールドシリーズを制覇しました。カージナルスは2011年のワールドシリーズを制し、2013年のワールドシリーズではボストン・レッドソックスBOSに敗れはしたものの、ALチャンピオンチームでした。
 つまり、この2チームは常にALを代表する強豪チームであるとともに、近時のMLBを代表するチームということになります。
 近年のNLおよびワールドシリーズはジャイアンツとカージナルスを軸に展開されてきたのです。

 ジャイアンツは1885年創設。ワールドシリーズ制覇7回を誇るAL西地区の強豪チームです。
 カージナルスは1882年創設。ワールドシリーズ制覇11回(ヤンキースに次ぐMLB史上2位の回数)を誇るNL中地区の強豪チームです。

 この2チームが、MLB2014でもキッチリとNLCSに進出してきたのです。何という安定した強さでしょうか。

 大豪同士の対戦は大激戦が予想されましたが、結果はジャイアンツの4勝1敗とやや一方的な物となりました。

 様々な要因が考えられますが、STL敗退の最大要因は「小さな守備のミス・エラー」だと思います。STLには、肝心なところでのエラーや記録には残らない守備のミスが目立ちました。
 正直に言って、「MLBで最も緻密なベースボールを展開するチーム」と言われるカージナルスにこうしたミスが頻発したことは、とても意外でした。前の監督トニー・ラソーダが最も嫌うゲームが続いたように感じます。
 現監督のマイク・マシーニも高く評価されていますが、「攻守に極めて緻密なプレー」を魅せるカージナルスを復活させていかなければならないでしょう。

 一方のジャイアンツはカージナルスを相手に力強いベースボールを展開して、シリーズを快勝しました。
 得点を取り合ったシリーズにおける、SF打線の決定力が印象的でした。

 特に、トラビス・イシカワ選手の活躍は見事でした。

 シリーズ第一戦の先制タイムリー、第三戦初回の満塁走者一掃の2ベースヒット、そして第五戦9回裏のサヨナラ3ランホームランと、得点圏にランナーが居るチャンスでの決定力の高さは驚異的でしょう。

 また、シリーズMVPのマジソン・バムガーナ―投手の頑張りも見事でした。大豪同士の対戦におけるエース同士の対戦、SFバムガーナ―投手とSTLアダム・ウェインライト投手の投げ合いは、今シリーズの愁眉でした。
 2度の対決で、バムガーナ―投手は2度共投げ勝ちました。こうしたギリギリの対戦では軸になる投手がカギを握ることが多いのです。

 サンフランシスコ・ジャイアンツは、いつものように?ポストシーズンを勝ち抜きました。カンザスシティ・ロイヤルズ程ではないにしても、今ポストシーズンで2敗しかしていないのです。
 「いつものように」と書きたくなるほど、ポストシーズンに進出した時のジャイアンツは強い。ブルース・ボウチー監督の采配も冴えを見せていますし、チームも「点の取り合いゲームにおける競り合いに自信」を魅せています。

 ワイルドカードから勝ち上がったジャイアンツとロイヤルズのワールドシリーズとなりました。2010年以降の5シーズンで3度目のワールドシリーズとなる常連のジャイアンツと、29年振りのロイヤルズの対戦。
 どんなワールドシリーズを展開してくれるのでしょうか。
 カンザスシティ・ロイヤルズKCの勢いが全く止まりません。

 アメリカンリーグALチャンピオンシップシリーズCSで4連勝。ボルチモア・オリオールズBALを下してALチャンピオンに就くと共にワールドシリーズ進出を決めました。

 個々のゲームはギリギリの内容なのですが、それらを全て勝ち切って連勝を続けているのは信じられないことです。

 これでMLB2014ポストシーズン8連勝、1985年ワールドシリーズの3連勝優勝を加えて11.連勝となりました。レギュラーシーズンでも11連勝は滅多に見られるものではありませんが、ましてやポストシーズンともなると奇跡的です。

 MLB記録はニューヨーク・ヤンキースNYYの12連勝(2度)だそうですが、その記録にあとひとつと迫りました。ご存じのようにNYYは1901年創設のMLBの中心的チームであり、ワールドシリーズ制覇MLB最多の27回を誇るポストシーズンの常連です。
 一方でKCは1969年創設・ワールドシリーズ優勝1回、今季のポストシーズン進出が29年振りという、ほとんど?ポストシーズンに進出しないチームですから、この11連勝の価値が良く分かります。

 今季ポストシーズンのロイヤルズの強さの要因を観てみましょう。

① ブルペンが完璧

 先発投手陣も大変良く頑張っていますが、何と言ってもリリーフ陣・ブルペンの活躍には目覚ましいものがあります。「完璧」と言って良いでしょう。

 そのブルペンの中でも、ケルビン・ヘレーラ投手、ウェジ・デイビス投手、グレグ・ホランド投手(クローザー)の3人の安定感は驚異的。KCは6回終了時点までリードしていれば、7・8・9回はこの3投手がピシャリと抑えます。
 3投手共に150kmを超えるストレートに、各々が得意な変化球を保持しています。そして、3投手共にポストシーズンに入ってから投球内容が一層進歩しています。

 軽々しく「勝利の方程式」などと言うべきではありませんが、現状のロイヤルズの3投手には、まさに相応しい言葉でしょう。ALCSの第3戦・第4戦を共に2-1で勝ち切ったのは、本当に見事でした。

② 素晴らしい守備

 内外野の守備が見事です。

 センターのロレンゾ・ケイン選手の再三の美技には本当に驚かされましたが、ライトの青木宣親選手、レフトのアレックス・ゴードン選手も、ここぞという場面でファインプレーを魅せました。

 内野陣も堅く、特に3塁手のマイク・ムスタカス選手には、ファインプレーに見えないファインプレーが再三あったように思います。例えば、CS第4戦のBAL最後の打者の打球は、3塁線ギリギリのゴロでしたが、ムスタカス選手は「何事も無かったように」これを処理し、矢のようなコントロールの良い送球を1塁に送りました。

 「この打球を処理すればワールドシリーズに行ける」という打球、それが難しい当たりであった時に、あれ程冷静なプレーは簡単なことではないでしょう。本当に守備が上手いことを示したプレーであったと思います。

③ 勝負強い攻撃陣

 KCの攻撃陣は、決して豪打ではありませんが、ここぞというチャンスでの得点力は抜群です。

 レギュラーシーズンでリーグ最下位だった本塁打数でしたが、ポストシーズンに入ってからは肝心なところで、極めて効果的なホームランが続いています。

 さらに特筆すべきは「最強のピンチランナー陣」でしょう。ジャロッド・ダイソン選手とテレンス・ゴア選手です。まさに快足コンビと呼ぶに相応しい2選手。ゲームが後半に差し掛かり、青木選手が塁に出ると「必ず!」ダイソン選手が交替登場します。続いて、ゴア選手も起用されるのです。

 この2選手は、盗塁成功率が極めて高いために起用されるのですが、今ポストシーズンではあまり盗塁には成功していません。ポストシーズンにおいては「ひとつのアウトが非常に重い」ので、いかに快足の2人でもうかつにはトライできないのです。しかし、この2人が塁上に居ると、相手チームのピッチャーを始めとして、守備陣はとても緊張します。

 そして、ダイソン選手とゴア選手は、進塁と本塁奪取に絶大な威力を発揮して来ました。本当に驚くべきスピードです。1塁上に居れば、ヒットで簡単に3塁を陥れ、3塁上に居れば外野フライで悠々と本塁を陥れます。
 クロスプレーにもならないのです。「肝心なチャンスで確実に得点できるという走塁・スピード」は、一戦必勝のポストシーズンゲームにおいては、何にも替え難い戦力でしょう。私は、この2人のプレーヤーが登場すると、思わず拍手してしまいます。真のスペシャリストです。

④ スーパースター不在のチーム

 ロイヤルズには、いわゆる「ビッグネーム」が居ません。今後ビッグネームになりそうなプレーヤーは複数居ますが、現時点では居ないのです。そしてチーム全体が若いチームでもあります。

 サイ・ヤング賞投手3人と三冠王カブレラ選手を誇るデトロイト・タイガースやトラウト選手・プーホールズ選手他の強力打線のロサンゼルス・エンジェルス、今季AL本塁打王クルーズ選手他を擁してヤンキースやレッドソックスが所属する激戦の東地区で圧倒的優勝を果たしたオリオールズを抑えて、ロイヤルズがワールドシリーズに進出したのです。

 「生え抜きが育つチーム」とも言えるのでしょう。トレードで大物選手を獲得するという話は聞いたことがありません。

 GMのドラフト指名や選手獲得の上手さもありますが、やはりネッド・ヨースト監督の采配も見逃せません。適所に若手を積極的に起用してきました。若手プレーヤーもその器用に見事に応えています。当初は1番打者が期待されていた青木選手も2番に起用することで、チーム全体のバランスが非常に良くなると共に、青木選手のヒット量産にも結び付いたと感じます。

 ヨースト監督の「個の力をチーム力に繋げる采配」は見事です。

 さて、ここまでポストシーズンにおけるロイヤルズ好調の要因を観てきましたが、これだけの要因が揃えば「強くて当然」ということになるでしょう。どんなチームでも、これだけプラス要素が現出すれば強くなります。

 前述の4要素の中で、最も大きなものはどれかと言うことであれば、②の守備力でしょうか。ポストシーズンに入ってからのロイヤルズの守備力は驚異的です。そのことが、ケイン選手のシリーズMVP受賞の理由でもあるのでしょう。

 NHK-BS放送のALCS第4戦の解説者であった田口壮氏は「(ロイヤルズは)全員で戦っている感じがする」とコメントしていました。全くその通りでしょう。KCはチームとして最強の状態にあります。
 ボルチモア・オリオールズも決して悪いゲームをしていた訳ではありません。バック・ショーウォルター監督も様々な戦術を駆使しましたが、今シリーズはカンザスシティ・ロイヤルズが上回ったのです。

 29年振りにポストシーズンに進出できるかどうかが話題になったチームでしたが、KCはワールドシリーズに相応しいチームに成長しました。たった2週間で最高レベルに成長を遂げたことが、最も驚くべきことです。
 我が国の牝馬3冠レースの最終戦・第19回秋華賞競走は、10月19日に京都競馬場芝2000mコースで行われます。
 今年も栄冠を目指してフルゲート18頭の乙女が出走して来ました。

 桜花賞優勝・オークス2着と今シーズンの主役の一頭であったハープスターが凱旋門賞に挑戦したことから、桜花賞3着・オークス優勝のヌーヴォレコルトに人気が集まることが予想されます。
 前走のG2ローズステークスの快勝も、一本人気に拍車をかけるでしょう。

 もうひとつ見逃してはならないのは、種牡馬ゼンノロブロイの産駒が5頭も出走していることです。レーヴデトワール、バウンスシャッセ、パシフィックギャル、サングレアル、リラヴァティの5頭です。3歳牝馬の最強馬を決めるレースに出走する18頭の内5頭を占めるというのは凄いことで、近時のゼンノロブロイの成績の良さを示すと共に、一時期のディープインパクトに匹敵する力強さを感じます。

 さらに、桜花賞までは主役の一頭であったレッドリヴェールの動向も注目されます。前走・前々走で6着・12着と不本意な競走が続いていますが、これで終わってしまう馬なのでしょうか。

 実績馬と上り馬が入り乱れるレースですが、注目馬を挙げましょう。

 第一の注目馬は、2枠4番ヌーヴォレコルト。
 前述の通り実績十分なうえに順調に来ているとなれば、軸馬として外せません。ここまで7戦4勝、デビュー戦4着以外は3着を外していないという安定感も魅力です。ここを圧勝するようなら名牝への道を突き進むことになるのでしょう。

 第二の注目馬は、2枠3番のバウンスシャッセ。
 前走・前々走と凡走が続いていますが、春は「強い3歳牝馬世代」を代表して皐月賞に挑戦した馬です。オークスもヌーヴォレコルト・ハープスターと差の無い3着。地力は高いと思いますし、ゼンノロブロイ勢の代表としての活躍が楽しみです。コンディションが戻っていることに期待します。

 第三の注目馬は、8枠16番のオメガハートロック。
 1月のG3フェアリーステークス優勝以来の久々の出走です。久々でG1レースというのも厳しい感じですが、フェアリーSではニシノアカツキ・リラヴァティの実力馬2頭に先着しています。2戦2勝と底を見せていないところに期待します。

 秋華賞2014は、以上3頭に注目します。

 ヌーヴォレコルトの2着探しといった様相を呈していますが、あっと驚くような馬が飛んでくる可能性も十分にあると思います。
 2年に1度開催される、プロゴルフのアメリカ代表チームと欧州代表チームの団体対抗戦「ライダーカップ」の2014年大会が、10月5日にかけてスコットランドのグレンイーグルス・コースで開催され、欧州チームがアメリカチームに3日間通算16.5対11.5の5ポイント差で快勝、3大会連続の勝利を挙げました。

 1927年開始という歴史と伝統を誇る対抗戦ですが、プロゴルファーが出場する大会にもかかわらず「賞金0」というのが特徴でしょう。プレーヤーは、メンバーに選出されたという名誉とチームの勝利の為に全力を尽くすのです。

 「ライダー」の名称は、1927年当時イングランドの大富豪であったサミュエル・ライダー氏が優勝カップを寄贈したことによりますが、1927年から1971年までは「アメリカチームとイギリスチームの対抗戦でした。
 1973年大会からイギリスとアイルランドの連合チームとなり、1979年からは欧州連合のチームとなりました。

 欧州側がイギリス→イギリス&アイルランド→欧州連合と拡大して行ったことからも解るように、当初はアメリカが圧倒的に強い大会でした。

① 1927年~1971年のアメリカVSイギリスの時代 19回開催の大会ではアメリカ15勝・イギリス3勝・1引分。
② 1973年~1983年のイギリスにアイルランドが加わり欧州連合となった初期の時期6大会では、アメリカが6連勝。

 と、アメリカチームが欧州チームを圧倒しています。イギリスあるいは欧州チームは、時折接戦を演じることも有ったのですが、結局はアメリカが勝つ大会が続きました。

 ところが、1985年大会から様相が一変します。

③ 1985年~1999年の8大会では、アメリカ3勝・欧州4勝・1引分と互角の対戦成績となったのです。

 2001年の大会が「9.11.のテロ」の為に2002年に延期となり、21世紀のライダーカップは偶数年開催となりました。

④ 2002年~2014年の7大会は、欧州連合6勝・アメリカ1勝と欧州連合が圧倒する内容となっています。

 アメリカが圧倒的に強い大会であったライダーカップは、20世紀末に互角の大会に変貌し、21世紀には欧州連合が圧倒的に強い大会となっているのです。凄まじい変わり方だと思います。
 これはもちろん、欧州各国のプロゴルファーのレベルが年を追う毎に向上していることを示しています。

 今大会でも、1日目2日目のフォアサム8試合とフォアボール8試合(いずれもマッチプレー方式)を終えて欧州連合が4ポイントをリード。最終3日目は代表全選手による個人戦12試合(マッチプレー方式)が行われ、欧州連合が5勝4敗3引分として、結果16.5対11.5の5ポイント差で勝ったのです。(1勝で1ポイント、引分0.5ポイント、負け0ポイント)

 2010年大会、2012年大会が共に1ポイント差の接戦(共に欧州連合の勝利)であったことを踏まえると、5ポイント差は大差と言えます。
 個別の試合の内容を見ても、個人戦でロリー・マキロイが5and4でリッキー・ファウラーを下し、マーティン・カイマーがババ・ワトソンを4and2で破り、ジェイミー・ドナルドソンがキーガン・ブラッドリーを4and3で倒すなどの、欧州チームのプレーヤーによる圧勝が目立ちました。

 この大会の代表は、各チーム12名の内10名は、アメリカPGAツアーのアメリカ人ゴルファーの上位10名と欧州ツアーの欧州出身ゴルファーの上位10名が自動的に選出され、残り2名がキャプテンの推薦となっていますから、その結果には各々の地区のプロゴルファーの実力が如実に表れます。

 今大会ではフォアサムの8試合でアメリカチームが1勝7敗と惨敗したことが、結果に現れた形ですので、アメリカチームにも十分に反撃のチャンスがあるとはいえます。
 しかし、21世紀に入ってからの圧倒的な成績の差は、彼我の実力差が相当大きなものになっている証左とも言えるのです。

 20世紀中盤以降の近代ゴルフを常にリードしてきたアメリカゴルフ界は、その強化体制等についての抜本的な見直しを迫られているのかもしれません。

 サッカーの国際親善試合・日本代表対ブラジル代表のゲームは10月14日シンガポールのナショナルスタジアムで行われ、ブラジルが4-0で圧勝しました。
 ブラジルの4点は全てネイマール選手の得点でした。そのことだけでも、このゲームはネイマールのゲームであったということになりますが、ゲーム内容を観れば完全なワンマンショーでした。

 既に世界屈指のプレーヤーであるネイマールですが、この試合における凄い点を挙げます。

① 体力

 ブラジルチームは、3日前に北京でアルゼンチン代表チームと戦い、2-0で快勝しています。(このカード100回目の対戦!)
メッシ対ネイマールという意味でも注目された一戦でしたが、このゲームでもネイマールは大活躍しました。

 南米の両雄の対決、宿命のライバルとの厳しいゲームの後ですから、当然ながら疲労残りが懸念されていたのですが、キックオフ直後からゲーム終了まで、ネイマール選手の動きはとても良かったと感じます。素晴らしい体力と言えるでしょう。

② スピード

 日本チームの11名との比較は勿論として、ブラジルチームの残りの10名と比較しても、ネイマール選手のスピードはずば抜けていました。ひとりだけ別次元でした。

 余程コンディションが良かったのであろうと思いますが、前述の通り3日前に厳しいゲームを戦ったばかりですので、一層感心させられます。

③ 正確なシュート

 いかにワンマンショーとは言っても、ブラジルの他のプレーにシュートチャンスが無かった訳ではありません。ネイマール自身も決定的なラストパスを少なくとも2度同僚に出しています。しかしシュートが決まらないのです。

 一方で、ネイマールは決定的なチャンスの殆どをゴールに結びつけています。日本ゴールに向かって左側からのシュートを、日本のゴールキーパーGK川島選手の好プレー(シュートコースを消した)で外しましたが、それ以外のチャンスは悉く物にしました。

 本ブログで何度も書いて恐縮ですが、「決定的なチャンスをキチンと決めることが出来るかどうか」が、超一流プレーヤーと一流プレーヤーの差なのです。ネイマール選手は、今回のブラジル代表チームにおいても、一頭抜けた存在であることを証明しました。

 日本代表チームは、歴史上一度もブラジル代表チームに勝ったことが無かった(A代表同士の対戦)のですが、今回のアギーレジャパンも力の差を再度痛感させられました。ネイマール選手ひとりにやられた感じもありましたが、プレー振りに問題が無かった訳ではありません。

A. ネイマール相手にオフサイドトラップ

 ネイマール選手は世界屈指のプレーヤーですから、対戦する相手チームは様々な形でオフサイドを取ろうと工夫しています。欧州や南米の世界最高レベルのチームが、ありとあらゆる形のオフサイドトラップを準備し、トライしているのです。そうした状況下でも、ネイマール選手は活躍を続けています。活躍し続けているから、常にトッププレーヤーとしての評価を受けているのです。生半可なトラップなど、このプレーヤーに通じる筈がありません。

 にもかかわらず日本チームはオフサイドトラップをかけて、失点しました。戦術としてトラップを掛けるのは必要なことなのでしょうが、審判の判定が出るまでの間「当該プレーヤーを追いかけることを忘れる」のでは話になりません。サッカーは、ボールを取り合うスポーツなのです。
 
B. 全てのプレーにおいて一瞬遅れてしまうこと

 日本のプレーヤーが足許にボールを収めた瞬間に、ブラジルのプレーヤーに取られてしまうプレーが目立ちました。攻撃の時も守備の時も、一瞬の間にボールを取られてしまうのです。

 セレソン(ブラジル代表)に選出されているプレーヤーは、いずれも「高い予測能力」を保持しているということでしょう。相手プレーヤーの動きから、次の動きを読み取る能力です。

 世界最高水準のゲームにおいては、一瞬の間も許されないということとでしょう。プレースピードのアップダウンは必要なことですが、このレベルのチームと戦う時には、そのレベルを一段上げる必要があるのでしょう。

 例示すれば、普段のプレースピードのアップダウン・緩急が5→3ということとであれば、このレベルのゲームでは8→6にしなくてはならないということでしょう。ちなみにこの物差しであれば、ネイマール選手のスピードは10以上ということになるでしょうか。

 Jリーグのプレーにおけるスピードのアップダウンや洒落た動きでは、残念ながら全く通用しないのです。

 シンガポール・ナショナルスタジアムのピッチ状態は相当に悪いものでした。芝は剥げ、ラグビーの試合の影響でしょうか、消したラインの跡が残っていて凸凹でした。
 とはいえ、そうしたピッチ状態が良いプレーが出来なかった理由にはならないことをネイマール選手は見せてくれました。

 日本代表チームが完敗した残念なゲームでしたが、天才プレーヤーの底知れぬパフォーマンスを楽しむことが出来たゲームでもありました。
 日本プロ野球NPBのクライマックスシリーズCSは第一ステージを終えて、ファイナルステージFSが始まります。

 パシフィックリーグはペナントレース3位の北海道日本ハムが、2位のオリックスを2勝1敗で破り、FSに駒を進めました。

 台風19号の影響で10月14日にずれ込んだ第3戦は、1-1の痺れるような展開から9回表に中田翔選手のセンターバックスクリーンへのホームランが飛び出し、これが決勝点となりました。打った瞬間ホームランという、素晴らしく凄まじい当たりでした。

 中田選手については、栗山監督が4番に据えて我慢強く使ってきた成果が次第に現れてきていて、中田選手に備わっている類まれなる長打力が発揮されつつあります。NPBを代表する長距離打者となるのも間近でしょう。

 乗りに乗っている日本ハムですが、ひとりだけ蚊帳の外という感じのプレーヤーが居ます。陽岱鋼選手です。
 このCS第一ステージで、陽選手の打撃は極端な不振に陥りました。

 14日の試合は5打数0安打、CSの3試合で14打数1安打・打率0.071となっています。しかし、実際には打率0.071という数字よりも、もっと重症に見えます。
 バットがボールに殆ど当たらないどころか、バットとボールの間が大きく空いています。加えて、ベースに向かって投じられた球ならば、ベース手前でワンバウンドしようと悉く振ってしまうのです。

 打撃の要素として、相手投手の投じるボールのコース・スピード・球威・球種等があり、自身のバットスピード・パワー・スイングプレーン・腕とバットの長さ、および投球の予測能力等々が存在すると思いますが、現在の陽選手の症状は、そうした要素以前の問題の様にも感じられます。
 眼で見てバットを振る動き自体にズレがある感じなのです。

 シーズン中、あるいはこれまでのNPBのキャリアにおいて、あれだけシュアなバッティングを見せて来た陽岱鋼選手に、何が起こっているのでしょうか。本当に不思議な事象です。

 15日から行われるCSFSにおいても、陽選手は日本ハムの中心選手のひとりであることは間違いありません。
 ソフトバンクとの大一番で、栗山監督が引き続き3番に陽選手を据えるのか、また陽選手がどのような打撃を見せるのかは、このシリーズの見所のひとつでしょう。

 私には、陽選手のスイングの重心がいつもより相当高く見えますし、スイングと同時に体が前に浮き上がるようにも見えます。
 少し腰を落として構えて、1~2球投球を見逃してみてはどうでしょうか。可能であれば、バットを振らない1打席があっても良さそうです。

 こんな素人意見にどれ程の効果があるのか疑問ですし、極端なスランプに陥ってしまったプレーヤーが、そこから抜け出すことがとても難しいことは、これまでの多くのプレーヤーの例が示しています。
 しかし、陽選手はこのシリーズの主役のひとりです。是非とも復活していただきたいのです。
 
 台風19号が日本列島を駆け抜けた10月14日の朝、高橋大輔選手(28歳)が引退の意向を固めたと報じられました。そして、午後には引退会見が開かれました。

 高橋選手は、日本男子フィギュアスケート・シングル種目のパイオニアでした。

① 2010年2月・バンクーバーオリンピック銅メダル
② 2010年3月・世界選手権 優勝
③ 2012年12月・ISUグランプリファイナル 優勝

 オリンピックのメダルと2つの世界一を決める大会での優勝は、日本男子フィギュアスケーターとして、高橋選手が初めて成し遂げた偉業だったのです。

 3つのオリンピック出場を始めとして、高橋選手が日本のフィギュアスケート界に残した足跡は極めて大きなもので、世界に日本人スケーターの能力の高さを示しました。採点競技であるフィギュアスケートにおいては、積み上げられた実績が極めて重要なのです。
 女子シングル種目における伊藤みどり選手に匹敵する存在であったと思います。

 ジャンプ・ステップ共にキレの良さが身上であり、特に何度も魅せてくれたショートプログラムでの完璧な演技が印象的でした。

 欧米スケーターが絶対の存在であった種目で、高橋選手が活躍できた要因として「おおらかな性格」が挙げられると考えます。
 バンクーバーオリンピックの時「本田さん(本田武史選手)からもらった靴なんですが、少し大きいんですよね」と語っていたことが思い出されます。

 世界最高の大会に臨む時、どんな種目のアスリートでも相当神経質になるものでしょう。細かいことがとても気になるのが普通でしょうし、細かいことがキチンと出来ないようでは、世界一は到底覚束ないものだと思います。
 スケート靴の紐が緩んだ・切れたといった理由で、演技を中断した選手も居ました。

 そういった種目において、日本中の期待を背負って出場したオリンピックで、最も重要な道具である靴が「少し大きい」というのは気になったところでしょうが、これで滑ろうと考える心持ちのおおらかさ。
 当然ながら、高橋選手程のスケーターとなれば、メーカーからオーダーメイドの靴が提供されるものでしょうが、高橋選手は先輩の本田選手の靴を選んだのです。

 もちろん高橋選手は、指先の形・動きまで美しい演技を展開した訳ですから、細部まで行き届いた高品質なプレーが持ち味であったことは間違いないところです。その上で「動じない精神力」を身に付けていたことが、最大の強みであったのでしょう。

 バンクーバーオリンピックの表彰台で、銅メダルを胸に嬉しそうに手を振っている高橋大輔選手の姿が思い出されます。日本男子フィギュアスケーターとして新しい扉を開く、素晴らしい笑顔でした。
 アメリカPGAツアー2014~2015年シーズン(以降2015年シーズン)の開幕トーナメント、フライズドットコム・オープンは10月9日から12日にかけて、カリフォルニア州ナパのシルバーラードリゾートアンドスパ・ノースコースで行われました。

 日本人選手としては、松山英樹選手と石川遼選手が出場し共に最終日のプレーに臨み、松山選手が通算276打・12アンダーパーで3位タイに食い込みました。開幕戦からトップ10入りと、上々のスタートを切った形です。
 石川選手も8アンダーパーで19位タイと好成績でした。

 この日の松山選手はボギーが先行し我慢のゴルフが続きましたが、バー4の17番ホールとパー5の18番ホールを連続バーディとして、一気に順位を挙げました。PGAツアーでは1打がとても重いのです。

 プレー全体を見ると、アイアンのキレが良く、ピンを少しオーバーして打って行くショットが多かったと感じました。前半から良いショットは見せていたのですが、ゲームの組み立てが少しギクシャクしていて、パッティングが決まらずスコアを伸ばせなかったことが惜しまれますが、手の故障も完治した様子ですので、今季今後の大活躍が期待できると思います。

 このトーナメントの優勝者は、韓国のベ・サンムン選手でした。一時は2位に6打差を付けてひとり旅の様相でしたが、久し振りの優勝争いということもあってか後半少しスコアを落とし、2位に2打差まで詰め寄られました。しかしここからが強いところで、終盤は落ち着いてスコアを纏めて優勝しました。
 これでPGAツアー2勝目。PGAツアーにおける韓国人プレーヤーの選手層を厚さを示しました。

 PGAツアー2015年シーズンが幕を開けました。

 第2戦には、2014年シーズンのフェデックスカップ年間王者ビリー・ホーシェル選手も登場します。
 松山選手や石川選手は、フィル・ミケルソン選手やタイガー・ウッズ選手といったベテラン強豪選手が登場してくる前に好成績を残すことで、

① 2016年シーズンのシード権獲得を確実なものにすること
② 2015年メジャートーナメントへの出場権を獲得すること
③ 2015年シーズン各大会での余裕あるプレー環境を確保し、ツアーに優勝すること

 を目指してほしいものだと思います。

 18番ホールグリーン上で、両手を挙げてギャラリー・パトロンの大歓声に笑顔で応える松山・石川両選手の姿が、眼に浮かびます。
 1989年と1999年の京都大賞典競走を連覇したのがスーパークリークです。それ程昔のこととは思いませんでしたが、もう四半世紀も前になります。

 スーパークリークというと、オグリキャップ・イナリワンと共に、1980年代末の第二次競馬ブーム時代を代表する3強の一角を占めています。3強の中でも、長距離レースに強い馬として、時代を代表するステイヤーでもありました。

 スーパークリーク号、父ノーアテンション、母ナイスデイ、母の父インターメゾ、父の父の父ニジンスキー、通算成績16戦8勝。
 ノーアテンションはフランス馬。フランスの2500m以上の重賞しか勝っていませんから長距離馬と言えます。但し、全体として「ジリ脚」の印象も強く、なかなか勝ち切れない馬であったようです。
 母の父インターメゾは1969年のセントレジャーステークスの勝ち馬で、グリーングラスの父でもありますから、母系も長距離血統と言えるでしょう。

 スーパークリークは1988年・3歳の春を骨折で棒に振り、3歳秋から再始動、何とか出走に漕ぎ付けた菊花賞で圧勝します。2着馬に5馬身差のレースでした。
 このレースは武豊騎手の初のG1制覇でもありました。

 続く1989年の春シーズンは筋肉痛で棒に振り、秋の京都大賞典が緒戦となり、これをレコードタイムで快勝して、天皇賞(秋)に駒を進めました。
 後から考えると、府中の2000mはスーパークリークには短い感じですが、オグリキャップとの叩き合いを制して優勝しました。ステイヤーと言われるスーパークリークですが、こうした脚も使うことが出来たのです。

 続くジャパンカップは、ホーリックスの世界レコードの走りの前に4着、有馬記念はイナリワンと競り合いを演じて僅差2着と勝ち切れませんでしたが、好調は維持していたと思います。

 そして5歳の1990年。大阪杯・天皇賞(春)・京都大賞典と重賞を3連勝して競走馬を引退しました。
 スーパークリークにとっては、2度目の京都大賞典が引退レースとなったのです。

① 京都大賞典を連覇したのは、1973・74年のタニノチカラ、スーパークリーク、2000年・01年のテイエムオペラオーの3頭です。いずれも時代を代表する強豪馬です。京都大賞典競走が、関西強豪馬の秋緒戦として位置付けられてきたことがよく分かります。

② スーパークリークが、名騎手武豊の最初のグッドパートナーであったという話は、良く聞かれます。初のG1制覇がスーパークリークの菊花賞であったことは前述の通りですが、そういった意味以上の思い入れを感じさせるコメントが、武豊ジョッキーから聞かれるのです。
  名馬との出会いから、名騎手が誕生するとも言われますが、おそらく天才武豊騎手にとってもスーパークリークとの出会いは特別なものだったのでしょう。

③ 名ステイヤーが中々良い種牡馬になれないこと。

 我が国の競馬史を飾る名ステイヤーとして、タケホープ、グリーングラス、メジロデュレン、ホリスキー、ライスシャワー、ビワハヤヒデ、ヒシミラクルなどが挙げられると思いますが、総じて種牡馬成績は良くありません。(早世したライスシャワーはやむを得ませんが)
 唯一ホリスキーが重賞勝ち馬を4~5頭出している位でしょう。
 スーパークリークも例外では無く、種牡馬としては期待に応えられませんでした。

 世界的な傾向とはいえ、日本競馬においてもステイヤー血統がどんどん細くなっている現状は、とても残念なことだと思います。

 スーパークリークは幼少期から左前足が外向でしたので、セリで買い手が付かず、最終的には810万円の安い価格で売れました。「今は小川(クリーク)だが、いつかは大河になって欲しい」との期待から、スーパークリークと命名されたと伝えられています。

 素晴らしい命名であったと思います。
 29年振りにポストシーズンに進出したカンザスシティ・ロイヤルズの勢いが止まりません。

 10月11日のアメリカンリーグAL・リーグチャンピオンシップシリーズCS第二戦も6-4で制しました。ボルチモア・オリオールズはホームで2連敗と、思わぬそして苦しいスタートとなりました。

 それにしても、ロイヤルズに何が起こったのでしょうか。

 ALのポストシーズン進出争いでは、最後の最後までタイガース&マリナーズと鍔迫り合いを演じ、ギリギリの状況でワイルドシリーズ出場を決めた時には、投手陣・野手陣共に力を出し尽くした感があり、久し振りのポストシーズンとはいっても、勝ち進むのは難しいのではないかと見られていました。

 ところがワイルドカードでアスレチックス相手に延長戦9-8で競り勝ってからは、「競り合いに持ち込めば勝てる」というゲームを続けているのです。

 ここまで6ゲームで延長戦勝ちが4ゲーム。
 このゲームも8回を終えて4-4の同点という「競り合い」でした。必死の表情のオリオールズのプレーヤーに比べて、ロイヤルズの選手達には何か余裕さえ感じられました。「競り合いになれば俺たちのものだよ」という雰囲気が漂っていたのです。

 果たして9回表、ロイヤルズは2点を勝ち越し、9回裏のオリオールズの攻撃を零封してゲームセット。終盤あるいは延長(当たり前ですが)まで同点でゲームを進め、必ず勝ち越して勝つというパターンが、このゲームでも展開されたのです。
 これ程、同じパターンのゲームを見せられると、デジャブーが強く、不思議な感じさえします。

 青木宣親選手も1ヒット・1四球と2度の出塁を果たし、2番打者としての役割を十二分に果たしました。

 遡ること30シーズン前の1985年、ロイヤルズはワールドシリーズを制して世界一となりましたが、このワールドシリーズの後半で3連勝して優勝しているのです。この3連勝と、今ポストシーズンの6連勝を加えると9連勝となります。ナショナルリーグNLでもサンフランシスコ・ジャイアンツのポストシーズン連勝が話題となりましたが、今度はロイヤルズの番だと言わんばかりの活躍です。

 ALCSを2連勝として、ロイヤルズはカンザスシティに帰ります。
 カンザスシティのベースボールファンは、待ちに待ったポストシーズン進出に沸きましたが、今や「俺たちのチームは負け知らず」という形になっています。
 野球どころのボルチモア、オリオールパーク・アト・カムデンヤーズは、オリオールズカラーのレッドで埋め尽くされていましたが、ところどころにロイヤルズのブルーを身に付けた観客が居て、圧倒的に劣勢な状況で一生懸命応援していました。その思いが通じたのです。

 移動日1日の後10月13日、今度はブルー一色のカウフマン・スタジアムでロイヤルズファンが大応援を繰り広げるのでしょう。30年の思いを込めた応援なのです。
 
 ALCSは佳境を迎えました。
 MLB2014のポストシーズンも、リーグチャンピオンシップ・シリーズCSが始まりました。
 アメリカンリーグALのCSはボルチモア・オリオールズとカンザスシティ・ロイヤルズの対戦。10月10日に、オリオールズのホーム・オリオールパークアトカムデンヤーズで緒戦が行われました。

 NHK-BS放送で観戦しました。いつも感じることですが、MLBのポストシーズンゲームをライブで観戦できるのはとても幸せなことです。

 このゲームの5回裏、1-5とリードを許していたオリオールズの攻撃、先頭のマーケイキス選手が四球で歩きました。ここでアナウンサーが「ランナーが出ましたが、オリオールズは機動力が弱く盗塁がとても少ない。レギュラーシーズンで42個しかありません。162試合で42個ですからね。」といった趣旨の放送をしました。

 これに対して、解説の田口壮氏が「盗塁が少ないからといって、必ずしも機動力に乏しい訳ではありません。ショーウォルター監督のことですから、エンドランなどを使って戦っているのでしょう。機動力イコール盗塁数では無いです。」とコメントしたのです。

 全く、おっしゃる通りでしょう。

 オリオールズ=ホームランが多く長打で得点するチーム、ロイヤルズ=機動力で得点するチーム、という単純な図式で両チームを把握していて、ゲーム開始直後から再三「オリオールズは機動力が無い」と放送していましたので、田口氏もいい加減に諌めておいた方が良いと考えてのコメントだったように感じます。

 他にも、この種の指摘がいくつかありました。田口氏が言いたかったことは

① ポストシーズンゲームの戦いは、レギュラーシーズンの成績では測れないものだということ。

 1点の重み、1球の重みが、レギュラーシーズンとは異なるポストシーズンゲームでは、思いもよらないプレーが現出します。
 例えば、レギュラーシーズンでとてもホームランが少なかったロイヤルズ打線が、ポストシーズンに入ってからは、ホームランで勝負を決めているゲームが多いことを見ても判ります。

 例えば「このバッターとピッチャーは、これまで10打数1安打ですから、ピッチャー有利です。」などという説明は回避すべきでしょう。このバッターとピッチャーは、リーグチャンピオンシップ・ゲームで10度対戦しているわけではないのですから。

② ショーウォルター監督のような名将は、全てを把握したうえでチームを造り・運営しているということ。

 バック・ショーウォルター監督は、ニューヨーク・ヤンキースを始めとする4チームで16シーズンに渡り監督として采配を振るい、リーグ最優秀監督賞を2度受賞している名将です。そうした、MLB屈指の名将ですから、ゲームの性格・プレーヤーの特質・スケジュール等々の全ての要素を考慮した上で、ゲームを創っているということです。

 現役時代、セントルイス・カージナルスにおいて名将トニー・ラルーサ監督の下で働き、ワールドシリーズ優勝を果たした田口氏ならではの視点だと思います。

 さてゲームの方は、5対5の同点のまま9回の攻防を終えて、ALCSは緒戦から延長戦に入りました。「接戦になればロイヤルズペース」と観ていましたが、ロイヤルズは10回表、この日大当たりの6番ゴードン選手がライトスタンドにホームラン、9番ムスタカス選手が2ランホームランと畳み掛けて3点をリードし、10回裏のオリオールズの反撃を1点に止めて8-6で勝ちました。

 ビッグネームプレーヤーが少なく、戦前の予想では常に劣勢のロイヤルズですが、素晴らしいブルペンが接戦での強さを担保しています。1点差あるいは同点のゲームに持ち込めば、無類の強さを示すのです。
 これで、2014年ポストシーズンの5ゲームで5連勝、内4ゲームが延長戦勝ちという離れ業を魅せ続けています。それも、先攻ゲーム=アウェイゲームでの延長戦勝ちが多いのですから、抑え投手陣が強くなければとても出来ない芸当でしょう。

 地区シリーズDSを3戦0敗で勝ち上がったチーム同士の緒戦は、ロイヤルズが制しました。ホームで戦うオリオールズは第2戦は落とせません。序盤から自慢の打線が爆発し、ロイヤルズに得点差を付けて行くゲーム展開が望まれるところでしょう。
 1995年の毎日王冠競走の優勝馬が、スガノオージです。

 毎日王冠G2は、以前も書きましたが、1950年に開始された歴史と伝統を誇るレースです。特に、大レース優勝経験のある馬が出走するに相応しいレースが少なかった1980年代までは、一流古馬の秋緒戦として選ばれることが多く、結果として勝ち馬には一流・強豪馬が数多く名を連ねています。1978年のプレストウコウ、1984年のカツラギエース、1986年のサクラユタカオー、1987年のダイナアクトレス、1988年89年を連覇したオグリキャップなどなど、思い出深い馬達が優勝しているのです。

 現在では1800mという距離もあってか中距離馬のレースに変貌しつつありますが、それでもG1ホースの天皇賞(秋)やジャパンカップ、有馬記念等々のレースへのステップレースとしての重要度は不変だと思います。

 こうした毎日王冠の歴史において、異彩を放つのが1995年の優勝馬スガノオージでしょう。

 スガノオージ号、父サクラトウコウ、母ベラ、父の父マルゼンスキー、母の父リマンド、通算成績・道営競馬23戦7勝、中央競馬27戦3勝、計50戦10勝。

 スガノオージは1993年6月に北海道営岩見沢競馬場でデビューしました。そして1995年1月に中央競馬に転入したのです。
 地方競馬から中央競馬への挑戦は、昔から珍しいことではありませんが、ハイセイコーやオグリキャップ、トロットサンダーの様に「地方競馬に敵無し」といった状況での挑戦ではありませんでしたから、スガノオージの中央入りはあまり騒がれませんでした。

 実際、スガノオージの中央初勝利は4戦目の特別戦でした。地方でも強かったとはいえ2年間で17戦7勝だった馬を、中央で走らせようと考えた馬主さんの狙いは分かりませんが、スガノオージは黙々とレースを重ねました。

 そして、中央入りして8戦1勝の成績で出走してきたのが1995年10月の毎日王冠だったのです。
 頭書の通り、このレースは強豪馬の秋緒戦に位置付けられていましたから、この年も沢山の強豪馬が出走してきました。
 クラシックホース・皐月賞馬のジェニュイン、エリザベス女王を制したホクトベガ、天皇賞(秋)を勝つサクラチトセオー、マイルチャンピオンシップと安田記念優勝のトロットサンダー、とG1ホースが目白押し。それ以外にも、当時はG2であったNHK杯を制したマイシンザンも出てきました。
 この布陣の中に、8戦1勝の地方出身馬スガノオージが挑んだのです。

 しかし、レースはスガノオージの完勝でした。2着のドージマムテキに1・3/4馬身差を付けて優勝したのです。重馬場のレースで、1800m・1分48秒4という走破タイムでした。
 3着トロットサンダー、4着サクラチトセオー、5着マイシンザン、6着ジェニュイン、7着ホクトベガと有力馬をずらりと従えての優勝でした。

 スガノオージは、このレースの後1996年のカブトヤマ記念G3にも優勝するのですが、このレースも渋い馬場でしたから、重い馬場に強いサラブレッドだったことが分かります。

 父のサクラトウコウは、全弟のサクラチヨノオーや半弟のサクラホクトオーと比べると競走成績は見劣りしましたが、何しろマルゼンスキーとサクラセダンの仔という当時の良血馬でしたので、種牡馬となることが出来ました。
 そして、相応の種牡馬成績を残しました。代表産駒はネーハイシーザーでしょう。ネーハイシーザーは快速馬として天皇賞(秋)を始めとする重賞5勝を挙げました。そして、スガノオージも代表的な産駒の1頭ということになるのでしょう。

 実は、このサクラトウコウの産駒が1994年と1995年の毎日王冠を連覇しているのです。1994年の優勝馬がネーハイシーザー、1995年がスガノオージなのです。

 中央競馬で27戦3勝なるも、2つの重賞に勝ったスガノオージは、1999年8歳の年に再び道営競馬に戻りました。そして6戦を走り勝つことが出来ずに2001年に引退しました。地方競馬→中央競馬→地方競馬と50戦を走り続けた馬は珍しいと思います。

 毎日王冠が重馬場になる度に、あの450kg位の小柄な鹿毛のスガノオージ号が逃げ切るシーンを思い出します。堂々たる逃げ切りでした。

 10月7日の夕刻、ノーベル物理学賞2014の受賞者として日本の赤﨑勇氏、天野浩氏、中村修二氏の3名が選ばれたと発表されました。青色LEDの開発に対する賞ということで、日本中が受賞の喜びに沸き立ちました。
 ノーベル賞の認知度・インパクトは、他の賞に比して圧倒的なものがあります。いつの受賞においても、日本国民は自分のことのように喜び、日本人としての誇りを感じるのです。至極自然なことだと思います。

 この受賞が発表された後、受賞者のひとり赤﨑勇氏へのライブインタビューがテレビ放送されました。とても興味深いインタビューでした。

 聞き手が「これまでの研究を振り返って・・・。」とマイクを向けると、赤﨑氏は「通算すれば60年になります。・・・一言でいえば、やりたいことをやってきたという感じです。」と応えました。

 聞き手が「若い研究者に一言お願いします。」と呼びかけると、赤﨑氏は「偉そうなことを言う立場ではないが、やりたいことについて研究して欲しい。やりたいことに取り組んでいれば、たとえ途中で上手く行かなくとも頑張れる。」とコメントしました。

 聞き手が「苦しいことはありましたか。」と聞くと、赤﨑氏は「苦しいことは沢山ありましたよ。・・・・・(具体的な内容についてのコメントは無し)」と返しました。

 世界最高のステージに到達した人の言葉には、何とも言えない重みがあります。本物だけが持つ雰囲気が漂います。

 「やりたいことをやっていれば、たとえ上手く行かなくとも頑張れる」というコメントには、スポーツ界の一流アスリートと共通する概念を感じました。

 例えば、イチロー選手や錦織圭選手も、自分が得意で好きな競技で戦い続けています。私などの凡人は「好きなことを仕事にして生活していけるのだから、羨ましい」などとピント外れなことを考えてしまうのですが、好きなことであっても世界トップクラスのフィールドで戦っていくときには、スランプが来たり、壁にぶつかったり、競争に敗れたり、故障・怪我に見舞われたりするのでしょう。そんな時「やりたいことをやっているのだから頑張れる」のであろうと思います。

 そして、イチロー選手や錦織選手に「どんな苦労がありましたか」と聞いても、苦労はいくらでもあったとは言いますが、その苦労の具体的な内容はコメントしないのではないでしょうか。超一流のプロフェッショナルの矜持というか、その苦労自体が自らの財産である認識というか、苦労を苦労とも思わない心持ちというか、そうした感覚が備わっているように感じます。
 
 当然ながら、赤﨑氏のコメントは物理学の世界やスポーツの世界に留まらず、全ての分野・フィールドに普遍的な内容なのでしょう。素晴らしいものを聞かせていただきました。

 やりたいこと・好きなことに挑戦し、挑戦を継続することは、どんな分野のどんな人物・プレーヤーにとっても最も幸せなことでしょうし、最も上達できる・力を発揮し得る道であろうとも思います。
 しかし、どんなに好きなことでも、続けていれば「苦しいことは沢山ある」のです。その時に「頑張るために、頑張れるために、やりたいと思うことに取り組むべきだ」というコメントには、深く考えさせられました。

 インタビューの聞き手が「今後の研究は?」と問いかけます。
 「窒化ガリウムのポテンシャルは大きいのです。まだまだやることは沢山あります。」と85歳の赤﨑氏は応えました。さすがです。
 1964年10月10日に開幕し10月24日まで行われた東京オリンピック1964から50年が経とうとしています。
 「50年記念」のイベントやテレビ番組が続々と企画・開催・放送されています。2020年に2度目の東京オリンピックを開催する我が国にとって、ひとつの節目の時期であることは、確かなことでしょう。

 本ブログでも思い付くまま?に、テーマを採り上げて行きたいと思います。

 第一回は、開催時期です。

 前述のように、1964年大会は10月に開催されています。最近の夏季オリンピックは「夏休み時期・7~8月」に開催されている印象がありますから、1964年大会は少し遅い時期・秋の開催だったことになります。

 戦後のオリンピックの開催時期を見てみましょう。(東西陣営が各々参加しなかった大会を除きます)

① ロンドン大会 1948年7月29日~8月14日
② ヘルシンキ大会 1952年7月19日~8月3日
③ メルボルン大会 1956年11月22日~12月8日
④ ローマ大会 1960年8月25日~9月11日
⑤ 東京大会 1964年10月10日~10月24日
⑥ メキシコシティ大会 1968年10月12日~10月27日
⑦ ミュンヘン大会 1972年8月26日~9月11日
⑧ モントリオール大会 1976年7月17日~8月1日
⑨ ソウル大会 1988年9月17日~10月2日
⑩ バルセロナ大会 1992年7月25日~8月9日
⑪ アトランタ大会 1996年7月19日~8月4日
⑫ シドニー大会 2000年9月15日~10月1日
⑬ アテネ大会 2004年8月13日~8月29日
⑭ 北京大会 2008年8月8日~8月24日
⑮ ロンドン大会 2012年7月27日~8月12日
⑯ リオデジャネイロ大会 2016年8月5日~8月21日(予定)
⑰ 東京大会 2020年7月24日~8月9日(予定)

 となっています。

 まず、東京1964の開催時期は秋10月という「スポーツを行うには格好の時期」でしたから、昔のオリンピックは秋に開催され、近時になるに伴い「観客動員力やテレビ視聴率向上」の観点から、夏休み開催になっていったのかと思いましたが、それは違いました。

 南半球のメルボルン大会・シドニー大会は気候の違いから時期が異なるとして、北半球で開催された大会は、1948年ロンドン大会から7月~8月の開催となっていて、どちらかというと、1964年東京大会と1968年メキシコシティ大会の10月開催が例外的であることが分かります。

 そして、その他にも1960年ローマ大会や1972年ミュンヘン大会、1988年ソウル大会のように、微妙に開催時期が「7~8月からずれている大会」も存在します。

 じっくりと観ても、開催時期についての明確なルールは無いように見えます。開催国・開催都市が運営し易く、開催国の国民が存分に楽しめる時期の中から、世界中から来訪する観客にとっての便の良さや、テレビ視聴率の向上といった要素を加味して、決められているのでしょうか。

 2016年のリオデジャネイロ大会、2020年の東京大会の開催時期も既に決まっています。

 南半球のリオデジャネイロの気候については肌感覚として分かりませんが、2020年7月24日~8月9日の東京は「相当暑い」ことでしょう。

 冷房装置が使用できる屋内競技はともかくとして、屋外競技、特に陸上競技のマラソンや20km・50km競歩種目などは酷暑の中のレースとなりそうです。選手にとっては、1964年大会のように10月下旬の方がプレーし易かったことでしょう。
 
 オリンピックが巨大化して行く過程で、開催時期は「選手のプレーし易さより、観客の見易さに重きを置いて決められるようになってきた」という訳では無く、「1948年から夏休みの時期に開催されるのが常態であったこと」が、不思議といえば不思議なことだと感じます。

 東京オリンピック2020も、我が国が最も暑い時期に開催されるのです。
 MLB2014のポストシーズンゲーム、アメリカンリーグALの地区シリーズ第3戦が10月5日に行われ、ボルチモア・オリオールズとカンザスシティ・ロイヤルズが勝って、共に3連勝、3勝0敗で勝ち上がり、リーグチャンピオンシップへと駒を進めました。(ナショナルリーグNLは移動日)

① ボルチモア・オリオールズ2-1デトロイト・タイガース

 タイガースの地元コメリカパークで行われた一戦。
 タイガースは、7月末にトレードで獲得した元タンパベイ・レイズのエース、デビッド・プライス投手を立てました。初戦がマックス・シャーザー投手、第二戦がジャスティン・パーランダー投手、第三戦がデビッド・プライス投手という豪華絢爛な3本柱です。この3投手は、いずれも「サイ・ヤング賞」受賞投手ですから、現在のMLBの球団で最も豪華な3本柱であることは間違いありません。

 よもやの2連敗でホームに帰ったタイガースとしては、必勝を期しての投入であったことでしょう。

 一方のオリオールズも今季15勝8敗のバッド・ノリス投手を立てての対戦は投手戦となり、5回まで0-0の拮抗した展開。
 6回表、オリオールズの4番DHネルソン・クルーズ選手が2ランホームランを放って、2-0とリードしました。クルーズ選手は今季レギュラーシーズンで40ホームランの本塁打王の力をいざという場面で見事に発揮したのです。
 プライス投手やタイガースにとっては、強烈なパンチとなった一発でした。

 この後、タイガースのミゲル・カブレラ選手を始めとする自慢の打線が反撃を試みますが9回裏に1点を返すのがやっと。オリオールズが1点差で逃げ切りました。

 強豪チーム・タイガースを相手に3連勝としたオリオールズは、今シーズンの好調さをそのままポストシーズンに持ってきた感じがします。名将ショーウォルター監督の采配も随所に冴えを見せています。

② カンザスシティ・ロイヤルズ8-3ロサンゼルス・エンジェルス

 ロイヤルズの地元カウフマンスタジアムでの一戦。
 敵地で2連勝として、ホームに帰ってきたチーフス打線が前半から爆発し、4回までに7-2とリードして、試合を決めました。

 エンジェルスの先発は好投手C.J.ウィルソンでしたが、ロイヤルズ打線は1番エスコバー選手・2番青木選手が連続ヒットを浴びせてチャンスメイク、僅か2/3イニングで降板となりました。

 その後もエンジェルスのマイク・ソーシア監督は小刻みな投手リレーを展開し、8イニングに8人の投手を投入しましたが、ロイヤルズ打線を抑えることは出来ませんでした。

 一方のロイヤルズは、ポストシーズに入ってから、延長12回、延長11回、延長11回と3試合連続の延長戦という厳しいゲームを続けてきた鬱憤を一気に晴らすようなゲーム内容でした。

 そもそも、レギュラーシーズン終盤まで、ポストシーズン進出を掛けた激しい戦いを続けていたロイヤルズは、ようやく競り勝って29年振りのポストシーズン進出、そしてワイルドカードのアスレティックス戦も戦って、殆ど休み無しで地区シリーズを迎えましたから、投手陣・野手陣共に疲弊し切っていると見られていて、地区シリーズはエンジェルスが相当有利と予想されていました。

 ところが、まるで「延長戦の度にエネルギーを貯めて行った」かのような試合振りで、ロイヤルズは絶好調でホームに帰ってきたのです。凄いことです。

 また、青木宣親選手の活躍も特筆すべきものでしょう。このゲームも3打数3安打1打点2得点と大活躍。体は疲れ切っている筈なのですが、プレー振りは喜びに溢れています。MLBに来て良かったと実感しているのではないでしょうか。

 さて、オリオールズとロイヤルズは、共に3勝0敗で地区シリーズを勝ち上がりました。これは、今後のスケジュールを考えるととても大きなことなのです。

 次のリーグチャンピオンシップ(ALのチャンピオンを決める戦い)は10月10日開始ですから、4日間の休養日があるからです。これで第5戦まで縺れ込んでいれば10月8日までゲームがありましたから、中1日ということになるところでした。

 もちろん2チームとも中4日ですから条件は同じですけれども、少なくとも相手チームと同じ休養日というか調整日を持てたということは、やはり大きなことでしょう。
 特にロイヤルズにとっては、レギュラーシーズン→ワイルドカード→地区シリーズと続いた厳しいスケジュールでしたから、この4日間は貴重です。
 故障や疲労を回復するチャンスとなります。また、ロイヤルズのファンにとっては、久しぶりのプレーオフの勝利を存分に味わえる期間にもなるでしょう。

 ALリーグのリーグチャンピオンシップについて見れば、やはり今シーズン東地区でヤンキースやブルージェイズを振り切って優勝したオリオールズの方が、戦力面から見ても有利でしょう。
 そして、ここまでミラクルな戦いを続けてきているロイヤルズの勢いが、どこまで通用するのか、とても楽しみです。

 初戦の戦い振りがポイントとなるでしょう。 

 凱旋門賞2014は10月5日、フランス・パリ郊外のロンシャン競馬場で行われ、昨年の勝ち馬トレヴ(フランス)が優勝し、連覇を飾りました。

 史上初めて3頭が挑戦し初制覇を目指した日本勢は、ハープスターが6着、ジャスタウェイが8着、ゴールドシップが14着に終わりました。凱旋門賞の壁は、やはり厚かったということでしょう。

 今年のレースは力負けという感じでした。

① ローテーションの問題

 近時日本馬として凱旋門賞に挑戦した馬達は、フランス競馬やロンシャン競馬場に慣れる意味もあってか、現地のトライアルレースであるニエル賞やフォア賞を使うケースが多かったと思いますが、今年の3頭は札幌記念といった日本のレースをステップレースに選び、調整を進めました。

 現地のトライアルレースを使うとなれば、長期の遠征となり馬や関係者の負担が大きいということと、「トライアルレースを使っても、あるいはトライアルレースに勝っても、本番で1着になったことが無い」という事実を踏まえて、日本で可能な限り調教してフランスに渡るという形を試してみたのかもしれません。

 しかし、結果は満足できるものではありませんでした。

 フランスから遠く離れた極東の地のサラブレッドが、本番で最も力を発揮できるローテーション・ステップレースについての検討が、今後も続くことになります。

② 長い直線の叩き合いへの対応

 ロンシャン競馬場の2400mコースでは、ご存じのように疑似直線から直線の約800mに渡る叩き合いが観られます。

 疑似直線(緩いコーナー)では、後方待機の馬達の一部が一気に先頭集団に追い付きを図ります。そして533mの長い直線を迎えるのですが、ここでも残り200m位まで好位を維持して、ラスト1ハロン勝負に挑む形です。

 優勝する馬は、この800mの間走りを緩めることは出来ず、残り200mでもう一度伸びるという脚が必要です。この点が、このレースの最も厳しいところでしょう。

 今年のレースでも、ハープスターは直線で良く伸びているのですが、前に居た馬の脚色が全く衰えないためにごぼう抜きは出来ませんでした。さすがに、レベルの高い馬達が集まっているのです。
 この点は、なにも日本馬だけの問題では無く、イギリス馬タグルーダ号もやはり届きませんでした。
 昨年のレースでオルフェーヴルを大きく離してゴールしたトレヴの地力が高かったのです。

③ エルコンドルパサーやオルフェーヴルの強さを再認識

 凱旋門賞が「極めて厳しいレース」であることを再確認してみると、このレースで勝ち負けの勝負を展開したエルコンドルパサーとオルフェーヴルの2頭の2着馬の強さを再認識させられます。

 エルコンドルパサーとモンジューの400mに渡る互いに一歩も引かない競り合いは、素晴らしく凄まじいものでした。また、オルフェーヴルの2度の2着、特に惜しまれるのは2012年のレース、ゴール前50mでソレミアに交わされたレースは、日本馬が最も凱旋門賞に近づいた瞬間でした。
 この両頭は、長い直線をびっしりと追い切っても、キッチリと走り通せる能力を保持していたのです。
 2012年のレースでオルフェーヴルが残り100mから苦しがって内によれ、内ラチにぶつかってしまったことを思うと、仕掛けが100mだけ早かったというところでしょうか。本当に惜しいレースでした。

 いずれにしても、日本馬による凱旋門賞制覇の夢は来年以降に持ち越されました。

 今年も牝馬が勝ちましたから、これで4年連続牝馬の優勝となりました。
 今年もフランス馬が勝ちましたから、これで3年連続フランス馬の優勝となりました。
 今年も欧州馬が勝ちましたから、これで1920年の第1回から2014年の第93回まで全て欧州馬の優勝となりました。

 凱旋門賞における「欧州の壁」は、とてつもなく厚いのです。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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