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 6月27日に行われた、サッカー女子ワールドカップ・カナダ大会準々決勝、日本対オーストラリアのゲームで、印象的なシーンがテレビ画面に映し出されました。

 オーストラリアのコーナーキックCK、日本ゴール前のシーンです。

 宮間あや選手が、ゴール横ピッチ外のスポーツ飲料が入ったボトルを取り上げました。そして、近くにいるなでしこの同僚に渡します。その選手がまず飲みました。続いて、近くにいる2人目の同僚に渡します。その選手も飲みました。

 宮間選手が飲んだのは、一番最後でした。

 好天のエドモントンのピッチは気温30℃、人工芝ピッチということもあり、体感温度は40℃近いとも言われていましたから、各プレーヤーは体力回復に向けて積極的に給水しなければなりません。
 加えて、反則が極めて少ないチーム同士のゲームでしたから、なかなか給水のタイミングが無かったのです。

 選手達は皆、咽喉がカラカラの状態で戦っていたと思います。

 そうした状況下で、ようやく訪れた給水の場面で、宮間選手はまず同僚を気遣い、2人に飲ませてから、ようやくボトルを口にしたのです。

 さすがは、なでしこジャパンのキャプテンだと感じ入りました。

 「まずは、キャプテンからだろう」という考え方の人も居るかもしれません。
 「私は偉いのだから最初に飲む権利がある」「私はキャプテンという重責を担っているのだから最初に飲まなければならない」「他の選手はともかく、キャプテンが脱水症状に陥っては話にならない。私は他のプレーヤーより重要な欠くべからざる存在なのだ」といった考え方も、有るのかもしれません。

 サッカー競技に限らず、私達の日常生活に置いても、こうした場面は多々登場するでしょう。どの行動・考え方が正しいのかは、私には判りません。

 なでしこジャパンのキャプテン・宮間あや選手は頭書の行動を選択したのです。宮間選手のキャプテンシー、組織を引っ張っていく方法・考え方を見させていただいたと感じます。

 そして、そのチームがワールドカップのベスト4に進出したことは、まぎれもない事実です。筋力・体格面で劣る日本代表チームが、ディフェンディング・チャンピオンとして大会に臨み、期待に応える活躍を魅せているのです。

 宮間あや選手の行動は、組織のリーダーの「ひとつの有り方」であることは間違いないでしょう。
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 陸上競技・日本選手権大会、6月27日に行われた女子200m競走で福島千里選手が圧勝しました。
 タイムは23秒23、2位に0.58秒の大差を付けての優勝でした。

 もちろん、福島選手といえば日本陸上競技・女子短距離界のエースであり、4年連続でこのレースに優勝して来たランナーですから、今大会で優勝したと言っても驚くことではないのかもしれませんが、その走りの内容が素晴らしい。

 得意のコーナーを先頭で抜けた後、直線でも後続を寄せ付けませんでした。

 「走りが変わった」印象です。

 もともと「ピッチ走法」の福島選手ですが、昨年までは「ペタペタ」とトラックを叩く感じの走りでした。あまり太腿を上げることなく、速いピッチでトラックを掻いて行く走法であったと思います。
 もちろん、こうしたピッチ走法のランニングも存在しますし、何より他を寄せ付けない、日本NO.1ランナーの走りなのですから、完成度の高い走りでした。

 一方で、世界大会で戦って行くためには、もう少しタイムを伸ばす必要があるのも事実でした。

 そして、今大会の走りです。

 従来よりやや太腿の上りが高くなり、膝から下が前に出るようになっているように観えました。そして、「トラックを叩くイメージ」も出てきています。

 今シーズン前のトレーニングで「フォーム改造」に取り組んだのか、「筋力アップ」に成功したのか、その要因は分かりませんけれども、速さに力強さが加わった印象です。

 走破タイムの23.23には、ご本人は満足していませんでしたけれども、レース直前まで雨が降っていた新潟・スワンスタジアムの環境を考慮すれば、立派なタイムでしょう。

 2位に食い込んだ藤沢沙也加選手の走りも堂々たるものでしたが、その400mランナーの強烈な追い込みを物ともしなかった福島選手の走りには、一皮剥けた感がありました。

 28日の100mでも11秒50で優勝しました。レースの環境もあって、タイム的には十分とは言えないものとなりましたが、その走りは、スタートからゴールまで力強くスムーズなものでした。
 走りのスケールが大きくなった印象です。

 8月の世界選手権大会(北京)における、福島千里選手の大活躍が期待されます。
 陸上競技の第99回日本選手権大会・2日目の最終種目・男子200m決勝は、素晴らしい内容のレースとなりました。

 レース前は、今シーズン好調の高瀬彗選手が有力視されていました。
 高瀬選手は100m・10秒09、200m・20秒14と、今シーズンに入って自己記録を更新していました。どちらも非常に高いレベルの記録ですが、特に200mの20秒14は「世界に通用する」水準なのです。

 この高瀬選手が登場するレースですから、当然に「予選から高瀬選手の独壇場」になるかと思いきや、他の選手の記録と走りが素晴らしいものでした。
 「男子200mは本当に層が厚くなった」と感じました。

 そして、決勝レース。

 スタートは綺麗に揃いました。
 7コースの飯塚翔太選手が飛ばし、6コースの高瀬選手に抜かせません。しかし、60m地点でしょうか、飯塚選手は故障を発症してしまいました。

 4コーナーを回るに連れて内側の藤光謙司選手が加速、直線に出た所では高瀬選手と藤光選手が並んで先頭に立ちます。

 ここからの藤光選手の加速というか、減速が少ない走りは見事でした。高瀬選手をぐんぐん引き離します。

 5コースのサニブラウン・アブデル・ハキーム選手が追い上げて、高瀬選手に並びかけたところがゴールでした。

 藤光選手の優勝タイムは20秒32、2位にはサニブラウン選手と高瀬選手が同着で入り20秒57でした。4位には、長田拓也選手が20秒63で食い込みました。

 「世界を目指す日本男子200m」に相応しいレースであったと感じます。

 高瀬選手としては、コーナーで飯塚選手の思わぬ?抵抗に会い、力んでしまって走りが固くなったのでしょう。
 しかし、飯塚翔太選手は本ブログの記事(2013年5月9日「『男子200m』飯塚翔太選手 好走」)でも採り上げている通り、世界に通用する「重戦車型」スプリンターだと思います。
 このところ少し調子を落としていましたが、今大会では相当回復している様子でした。

 飯塚選手がレース途中で故障してしまったことは、とても残念ですが、「好調ゆえの故障」(筋肉が動き過ぎての故障)という感じですので、しっかりと治していただきたいと思います。

 さて、こうして見て行くと、男子200m種目は多士済々です。

 5年振りに優勝した藤光選手のラスト50mの走りは、間違いなく世界レベルのものであったと思いますし、2位のサニブラウン選手はまだ高校生です。「絶対筋力の高さ」が必要とされる短距離種目で、高校生が日本選手権で20秒5台で走ったのです。凄いことです。

 加えて、エースの高瀬選手が居て、原翔太選手や飯塚翔太選手も居るのです。

 もし、800mリレーという種目が現在の世界大会に存在するのなら、日本チームは相当上位に行くのではないでしょうか。メンバー選びが大変です。
400mリレーや1600mリレーでも、間違い無く強いチームが組めそうです。

 日本男子短距離チームは、本当に強くなりました。永年の強化に向けての取組の賜物でしょう。
 個人種目でもリレー種目でも、世界大会のメインスタジアムに日の丸が掲揚される日は、そう遠くないと感じます。

 頑張れ、日本陸上!
 6月27日、第99回陸上競技・日本選手権大会の2日目、男子走高跳は戸辺直人選手が2m26cmの記録で優勝しました。

 雨が降ったり止んだりという難しい環境の下で、高いレベルの優勝であったと思います。

 また、その試技内容が素晴らしい。

 身長194cmの恵まれた体格と、しっかりとしたフォームの跳躍でした。

 一方で、比較的「距離が出るタイプの跳躍」ですので、前に飛ぶエネルギーを上に飛ぶ力として使うことが出来れば、記録は更に伸びそうです。

 1992年生まれの23歳、自己ベストは2m31cmの戸辺選手は、ハイジャンパーとしては最も伸びる時期なのでしょう。
 是非、その記録を2m35cm・40cmと伸ばしていただき、オリンピックや世界選手権でのメダル獲得に結び付けていただきたいと思います。戸辺選手なら出来る、と感じます。

 また、本大会の2位には同記録で衛藤昴選手が入りました。
 日本選手権大会とはいえ、2m26cmというのは相当高いレベルの記録だと思います。衛藤選手も、「通常の日本選手権?」なら、十分に優勝できる記録だったのです。
 そして、衛藤選手は2m26cmを3回目の試技で成功させています。「勝負強い」のです。

 平松祐司選や高張広海選手をも含めて、日本の男子走高跳種目は現在相当高いレベルに在ると感じます。嬉しい限りです。

 お互いに切磋琢磨していただき、「日本人には向いていない種目」と言われてきた走高跳種目で、「世界を驚かす跳躍」を魅せていただきたいものです。
 [6月28日・ベスト8]
 日本1-0オーストラリア

 なでしこジャパンは、90分間優勢なゲームを展開しました。

 終始優勢なゲームを展開しながら1度のピンチで失点し敗れる、あるいは得点できないままPK戦で敗れる、ということも、このクラスの大会では間々有ることなのですけれども、これをキッチリと勝ち切ったところが、素晴らしいと感じます。

 そういう意味では、スコアこそ1-0という最少得点でしたけれども、「完勝」であったと言って良いでしょう。

 試合開始直後から、なでしこはゲームを支配しました。オーストラリアに殆ど何もさせなかったと思います。

 なでしこの方は、相手ゴール前に何度か迫りましたが、「あまりに綺麗なゴール」を目指し過ぎたというか、「点と点を繋ぐ攻撃」が確率の低い攻め=線が細い攻め、になってしまい、なかなかシュートが決まりませんでした。

 もう少し「ゴリゴリした攻め」、「混戦からのシュート」が望まれましたが、パスサッカーから相手守備陣の隙を付いて得点して行くサッカーが上手く行っている状況下で、「力攻め」も交えるというのは、難しいことなのでしょう。
 この形で良いと思いました。

 このゲームの特徴として、「反則が少なかったこと」が挙げられます。
 試合前の時点で、大会通算の被イエローカード数が、なでしこが2枚、オーストラリアが0枚という、「クリーンなチーム同士」の対戦でしたから、反則の少なさは想定の範囲内でしたけれども、試合が始まってからも本当にホイッスルが少ないゲームとなりました。

 加えて、両チームともピッチ外にボールを出すことが少ないチームでしたので、ゲームがなかなか途切れないのです。気が付くと3分間以上ボールが動き続けていることが、よくありました。

 こうなると、
① 選手の疲労が増すこと
② セットプレーが少ないこと

 に結び付きます。

 カナダ・エドモントンで行われたゲームでしたが、「今大会一番の晴天」に恵まれ?ましたので、気温は26℃。人工芝のピッチは優に30℃を超える酷暑のゲームとなりました。
 この暑さに、「ゲームが切れない」という現象が加わりましたから、プレーヤーにとっては「疲労がどんどん増していく」試合となったのです。

 前半35分過ぎから、両チームのプレーヤーの動きは相当落ちました。止むを得ないところでしょう。そういった環境下でしたが、動きの落ちはオーストラリアの方に、より目立ちました。

 中3日で臨んだなでしこと、中5日で臨んだオーストラリアでしたが、なでしこジャパンのコンディション調整は上手く行っていました。

 さて、「6対4でゲームを支配し続けた」なでしこですが、サッカー競技には優勢勝ちが存在しませんので、なんとしても先制点を挙げたい時間帯が続きました。

 そして後半42分、左からのコーナーキックCKを得ました。
 前述②のように、フリーキックFKなどのセットプレーが極めて少ないゲームでしたから、日本チームの武器である宮間選手の正確なプレースキックが活かせない展開だったので、こうしたCKは大切にしなくてはなりません。

 宮間選手のキックは、ファーサイドに放たれ、これをヘディングで狙ったものの、相手ディフェンダーの守りも良く、ボールはイーブン。混戦となりました。そして、ゴール前左サイドに位置していた岩渕選手の前にボールが流れ、岩渕選手はこれをキッチリと蹴り込みました。
 待ちに待った先制点でした。

 ゴール内のゴールライン上にディフェンダーが立っている状況下ではオフサイドは存在しません。こうしたカオスの状態では、チャンスは五分五分。諦めることなく詰めていた岩渕選手の目の前に「幸運が転がってきた」というところでしょうか。
 
 「攻め続けたなでしこに勝負の神が微笑んだ」と言っても良いのかもしれません。
 試合においては不思議なことが時々起りますが、この時間帯に得点が入るというのも・・・。

 この得点が後半42分でしたから、勝敗は一気に傾きました。
 残念ながら、オーストラリアチームには「攻めのリソースが残っていなかった」のです。

 「勝ちに入った」なでしこのピッチには、澤選手が居ました。
 キッチリ勝ち切るために、佐々木監督は澤選手を送り込んだのです。「背中でチームを牽引する」澤選手は、疲れ切ったチームメイトに大いなる勇気を与えたことでしょう。

 この勝利は、「120分間で勝ち切る戦略」を考えていたという佐々木監督・ベンチスタッフの勝利でもあったと思います。慌てることなくじっくりと戦う、というのは、こうしたビッグゲームではなかなか出来ないことでしょう。0-0が長く続いたゲームでしたが、選手達に焦りの色は観えませんでした。
 素晴らしいベンチワークであったと感じます。

 前回チャンピオンとして今大会に臨んだなでしこジャパンは、5戦全勝で準決勝に駒を進めました。 
 これは凄いことだと思います。

 次戦は、「休息期間が同じ状態」での戦いです。
 十分に勝負になるでしょう。
 [6月26日・ベスト8]
 ドイツ1-1フランス(PK戦5-4)

 フランスチームは、とても良い戦いを120分間展開し、優勝候補筆頭のドイツチームを追い込みましたが、残念ながらPK戦で涙を飲みました。

 試合開始直後の8分間のフランスの攻撃は見事でした。球際のスピードが素晴らしく、イーブンボールの殆どをマイボールとして、ドイツゴール前に殺到しました。
 この8分間に先制点を挙げることが出来ていれば、ゲームは全く違う様相を見せていたことでしょう。

 逆に言えば、この一方的に攻め込まれた8分間を凌ぎ切ったドイツの守備力は、高く評価されるべきなのかもしれません。

 前半20分を過ぎて、ゲームは互角の様相を呈しました。まだまだ攻撃機会としてはフランスの方が多かったのですけれども、ラストパスを容易に決めさせないドイツの守備も堅いものが有りましたので、「得点が入る雰囲気」は有りませんでした。
 「試合は後半25分過ぎ、両チームの選手に疲労の色が見えてから動く」であろうと思いました。

 ところが後半19分、ゲームは引き続き互角の展開でしたが、フランスの14番ネシブ選手がゴール前でシュート、これがドイツディフェンダーに当たってコースが変わり、ドイツゴール左隅に飛び込みました。
 ドイツ守備陣を崩してのゴールではありませんでしたが、「攻め続けたフランスチームに神様が与えたご褒美」のようなゴールであったと感じます。

 一方のドイツチームには、得点チャンスらしいものは殆ど無く、0-0のままゲーム終盤を迎え、両チームの運動量が落ちたところ=ゴール前のプレーヤーの数が少なくなったところで勝負、という感じのゲーム運びでしたので、この1失点は重くのしかかりました。
 後半30分を過ぎて、ゲームは1-0でフランスが押し切るムードでした。

 再びところが、後半38分フランスのディフェンダーがペナルティーエリア内で腕を使ってしまいペナルティーキックPKを取られてしまいます。好事魔多しとはよく言ったものです。

 状況を考慮すれば緊張の極みの中で「難しいPK」を、ドイツの13番シャシッチ選手が良く決めました。ゴール左隅への正確なシュートでした。

 1-1の同点となってからは、両チームのプレーヤーに疲れが目立ち、延長戦突入も止む無しの空気が漂いました。

 延長に入ってからも、攻撃は6:4でフランスが押し気味でしたが、両サイドからのフランスの攻撃は「ラストパスに精度が求められるもの」でしたので、疲労困憊の状況下では、なかなか実を結びません。

 そして延長後半12分、フランスに絶好の、絶好のチャンスが到来しました。ドイツゴール右サイドからのセンタリングをファーサイド=ドイツゴール左サイドに押し込めばよい、完全にドイツ守備陣を崩した形を実現したのですが、このシュートをゴール左側外に外してしまいました。

 このゲームのフランスの敗因はサッカーの神様のみが知る所であろうと思いますが、このチャンスを逃したことが、まさに「勝ちを逃した」ことであったことは、間違いないでしょう。

 延長後半も、フランスチームは良く走り続けましたが、ついに得点には結びつかず、PK戦に入りました。

 PK戦も拮抗した状態が続きました。両チーム4人目まですべて成功して4-4。
 こうした大試合のPK戦としては、珍しいことだと思います。誰一人「枠を外さない」のです。疲労困憊の後のPK戦では、チームのエース級のプレーヤーが枠を外すことは、珍しいことではありません。

 ドイツの5人目もキッチリと決めて、いよいよフランスの5人目となります。
 そもそも、ワールドカップのPK戦で5人のプレーヤーが全員決めるというのは滅多にないことですし、もしフランスの5人目が決めて、サドンデスのPK戦に突入するとすれば、これは本当にレアなゲームだと思いました。

 それ程に、このフランスの5人目、PK戦計10人目のトライは困難を極める物だったのです。

 そして、このシュートをドイツのゴールキーパーGKアンゲラー選手は止めました。
 「PK戦とは、こういうものだ」と言っているような幕切れでした。

 フランスチームは大魚を逸しました。素晴らしい戦い振りであったと思います。
 ドイツチームは勝ちました。「ここで負けるわけには行かない」という強い思いが勝利をもたらしたような試合であったと感じます。

 それにしても、この試合の主審は見事でした。

 カナダ・モントリオールという「フランス語圏」の会場におけるゲームであり、場内は完全にフランス贔屓でしたが、そうした雰囲気とは一切関係無く、かといってドイツ寄りになることも無く、中立・公正・正確なジャッジを続けました。

 このゲームがこれだけ素晴らしいものになった最大の要因でしょう。
 このゲームのMVPは主審であろうと思います。
 6月28日、阪神競馬場芝2200mコースで行われる、第56回宝塚記念競走G1の注目馬検討です。

 2200mという微妙な距離の大レースですが、過去のレースを見る限り、「スピード馬よりは力馬の方が優位にある」と感じます。さすがに、中央競馬の上半期NO.1決定戦はスピードだけでは勝ち抜けないのでしょう。

 今年は16頭立てとフルゲート(18頭)にはなりませんでした。美浦所属馬が僅かに2頭というのは、上半期NO.1決定戦としてはやや寂しい感じがします。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、6枠11番のヌーヴォレコルト。
 2014年の最強3歳牝馬です。前走ヴィクトリアマイルG1・1600mは少し距離が短かったのではないでしょうか。この馬には2000m以上が向いていると見ます。
 「若い馬が強い」宝塚記念ですから、4歳馬には注目しなければならないと思います。

 第二の注目馬は、8枠15番のゴールドシップ。
 同一重賞3連覇がかかります。速い脚が無いので、展開に注目が付く馬ですが、このレースは何時も強いという印象です。脚質が向いているのでしょう。
 前走の天皇賞(春)G1は、力強い脚を長く使っての見事な勝利でした。6歳になっても元気一杯です。G1レース7勝目の可能性は十分です。

 第三の注目馬は、4枠7番のワンアンドオンリー。
 何と言っても2014年の日本ダービー馬です。前走のドバイシーマクラシックG1は3着に敗れましたが、出て来る以上は調子が上がっているのでしょう。今後の古馬陣の中心馬としての活躍が期待されます。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 レースのカギを握るのは、ゴールドシップと横山典弘騎手の位置取りです。このレースでは「自在の走り」を魅せるゴールドシップが、どの位置でレースをするのかがポイントでしょう。
 6月3日の読売新聞1面「スポーツBiz」でMLBが採り上げられました。

 メジャーリーグ・ベースボールが隆盛を極めていて、プレーヤーの高年俸にも結び付いているという旨の、大変面白い記事でした。

 記事によれば「リーグ全体の収入は右肩上がり。昨年の約90億ドル(約1兆1160億円)は20年前の7.5倍で、日本のプロ野球12球団の8倍にふくれあがった。」と。

 MLBの収入は日本プロ野球NPBの8倍だというのです。さすがは本場というところですし、右肩上がりということですから、MLBの継続されている販促施策が実を結んでいるということなのでしょう。

 この1面の記事から関連記事が20面に続いています。
 「歴代大リーガーの通算総所得ランキング」他の記事が、20面に記載されています。

 キャリア通算総所得ランキング・ベスト10は、以下の通り。
① アレックス・ロドリゲス選手 469億円
② デレク・ジータ選手 329億円
③ マニー・ラミレス選手 256億円
④ C.C.サバシア投手 239億円
⑤ カルロス・ベルトラン選手 237億円
⑥ マーク・テシェイラ選手 235億円
⑦ バリー・ボンズ選手 233億円
⑧ アルバート・プホールズ選手 222億円
⑨ ランディ・ジョンソン投手 218億円
⑩ トリー・ハンター選手 212億円

 凄い金額です。MLBのトッププレーヤーの収入の高さが良く分かります。

 ところが、ここで疑問が湧きました。
 「球団の収入とプレーヤーの年俸がアンバランスなのではないか」「球団の収入比、プレーヤーの年俸が高過ぎるのではないか」という疑問です。

 頭書の通り、MLBの収入がNPBの8倍であるとすれば、MLBが30チーム、NPBは12チームですから、「1チーム当たりの平均収入は3.2倍」ということになります。

 3.2倍も大差でありますが、プレーヤーの所得差は「3.2倍より遥かに大きい」感じがします。

 NPB選手の最高年俸は大体5億円です。松井秀喜選手や阿部慎之介選手が5億円プレーヤーとなっています。田中将大投手もNPB時代の最高年俸額は4億円であったと思います。

 そして、ピーク時の5億円の年俸を何年継続できるか、5億円に達するまでに何年かかるか、ピークアウト後どのくらいの年俸で何年現役を続けられるか、については詳細な資料が有りませんので、ここでは「歴代NPBプレーヤーの総所得最高額」の算出に際して、「5億円×10年=50億円」という数値を使用したいと思います。

 ざっくりとした数値で恐縮ですが、NPBプレーヤーの歴代最高総所得額として少なすぎるということは無く、あまり大きな違いも無いように思います。

 この50億円とMLBのトップであるアレックス・ロドリゲス選手の総所得額を比較してみます。
 50億円対469億円ですから、9.38倍となります。

 1チーム当たりの収入額が3.2倍なのに、プレーヤーの総所得額は9.38倍になるのです。所得額の差が大きすぎる感じです。

 この理由を考えてみましょう。

 「アレックス・ロドリゲス選手の総所得がずば抜けて高い」という可能性があります。ではMLB2位のジータ選手を見ると329億円ですから6.58倍、3位のラミレス選手は256億円ですから5.12倍、4位以下には200億円を超えるプレーヤー達が僅差で続きますから、概ね4倍以上のプレーヤーが数多く居ることになります。
 NPBトップの選手とMLB10位の選手を比較しても4倍以上なのですから、NPB10位の選手と比較すれば、その差はより大きい筈ですので、必ずしもAロッドの総所得がずば抜けて高過ぎるわけではなさそうです。

 それでは、「MLBはトップクラスのプレーヤーには高額の年俸が提供されるが、準レギュラーのプレーヤーの年俸が低い」という理由、「年俸の偏り」という理由も考えられますが、「メジャーリーガーの最低年俸が6000万円であること」を考慮すれば、これも違うようです。

 続いて、他の理由も考えてみましょう。
 「NPBは、球団が収入の内で選手の年俸に支払う金額が小さい、つまり選手への分配が少なく球団の方が多く取っている」可能性がありますが、もともとNPBでは「黒字の球団が多くは無い」とも報じられますので、この理由でもないようです。

 そうすると、「球団の収入が3.2倍にも拘わらず、プレーヤーの総所得差は9.38倍」の理由は、何なのでしょうか。
 MLBには「年俸制限制度」があることを考え合わせると、ますます分からなくなってしまいます。

 MLBプレーヤーの高年俸水準には、何か秘密がありそうです。
 最終日、一気に6打伸ばして2アンダーとし、219ヤードという長いパー3の17番ホールのティーショットも、ピンまで5m位の位置にグリーンヒットしたロリー・マキロイ選手のプレーは、見事なものでした。

 このパッティングを決めて3アンダーとすれば、上位が伸びていないことを勘案すれば、ひょっとすればプレーオフもあるかもしれないと思いましたし、少し先走って考えれば、18番ホールでバーディを取れれば4アンダー(この日は8アンダーというもの凄いラウンドとなります)となり、優勝争いに参加できる状況にも観えました。
 さすが、世界ランキング1位という感じだったのです。

 ところが、マキロイ選手はここから「4パット」してしまったのです。

 5m位のバーデイパットが80cm位外れてしまい、このパーパットが70cm位オーバーして、ボギーパットも入りませんでした。「行ったり来たり」という、私にはよくあるプレーなのですが、それがロリー・マキロイともなると、尋常ではありません。

 バーディチャンスから、一気にダブルボギー、通算スコアも2アンダーからイーブンパーに下がり、マキロイ選手の全米オープン2015は終わりました。

 この日、日本期待の松山英樹選手も6番ホールで4パットしました。やはり、1m弱のパッティングが入らなかったのです。

 「4パット」。私のような素人でも、そうちょくちょく有ることではないプレーを、世界超一流のプレーヤー達に起こるコースというのは・・・考えさせられます。

 もともと、スコットランドから運んできたというフェスキュー芝のコースでしたが、そこに芽が強いポアナ芝を混ぜたという、チェンバーズベイ・ゴルフクラブのグリーンは、まさに「曲者」なのでしょう。

 パッティングの際に、グリーン上でボールが跳ねるシーンが時折見られました。

 難しいと言えば難しいセッティングと言えるのかもしれませんが、世界屈指のプレーヤー達が、技術の粋を集中して魅せるショットの結果の良し悪しが、ライン上にポアナ芝の強い芽が有るか無いかに係っているというのは、フェアとは言えないかもしれません。
 [決勝トーナメント1回戦(ベスト16)・6月23日]
 日本2-1オランダ

 なでしこジャパンの快勝でした。チームとして、今大会一番の出来であったと思います。

 なでしこの先制点は前半10分。

 宮間選手が左からセンタリングを上げて、大儀見選手がヘディングシュート、これがゴールのバーに当たって跳ね返ったところを有吉選手が叩き込みました。狙いの戦法が機能し、分厚い攻撃フォーメーションからの素晴らしいシュートでした。

 その後も攻め続けた前半でしたが、追加点は生まれませんでした。シュートの正確性が不足していたとも言えるのでしょうが、「ワールドカップにおける1点は重い」のでしょう。

 なでしこの追加点は後半33分。

 大儀見選手からパスを受けた宮間選手からのグラウンダーのセンタリングを、岩渕選手がスルーし、フリーの阪口選手が綺麗なシュートを決めました。
 2014年の男子ワールドカップ・ブラジル大会におけるドイツチームのゴール前の得点パターンを髣髴とさせるゴールでした。阪口選手は、この得点の前にもゴール前への突進を見せていましたから、「なでしこの得点パターンのひとつ」であったことは、明らかです。

 どちらの得点も、宮間選手の正確なパスがベースとなっています。今更ながら、その精度の高さには脱帽です。

 後半アディショナルタイムにヘディングシュートのイレギュラーバウンドにより失点してしまいましたが、これはゴールキーパーの海堀選手のミスというよりも、ゴール前のなでしこ守備陣の厚みが不十分であったことが主要因であろうと思います。ゴールエリア付近のイーブンボールは、何時の時もハイリスクなのでしょう。

 最後は押し込まれた印象が有りますが、前後半に1点ずつ計2点を挙げて、逃げ切り体勢に入り、2-1で押し切るというのは、ワールドカップの決勝トーナメントにおける勝ち方として十分なものでしょう。当然のことながら「なかなかできない勝ち方」です。

 一次リーグの最終戦から「十分な休息期間を置いて臨んだ本ゲーム」において、なでしこジャパンは「自分たちのゲーム」を展開しました。

 ベスト8の対戦相手は、強豪ブラジルを破って勢いに乗るオーストラリアです。
 同じアジア地区のチームですから、お互いに手の内は知っている相手ということになります。「勝負に辛いなでしこ」なら十分に勝負になるでしょう。

 留意すべきは「中3日」というローテーションでしょう。ベスト16の試合と比べて休息期間がとても短いのです。選手の皆さんには、全力を尽くして?体を休めていただき、コンディション確保に努めていただきたいと感じます。
 体操の全日本種目別選手権大会は6月21日に最終日を迎え、白井健三選手と萱和磨選手の「18歳コンビ」が素晴らしい演技を魅せました。

 ゆか種目は白井選手。
 もともと「ひねり技の白井」ですが、この日も凄まじいひねりの連続でした。体全体の筋肉量が増し、筋力が向上したのでしょう。演技の安定感と完成度が格段に向上したという印象でした。

 あん馬種目は萱選手。
 あん馬上での重心移動が見事でした。手の位置と腰の位置のバランスは、萱選手独特のものでしょう。
 一方、筋力は改善の余地が有りそうですから、さらなるパワーアップが期待されます。

 今後の日本体操を背負っていく存在としての「18歳コンビ」は、10月の世界選手権大会の代表に選ばれました。
 イギリス・グラスゴーにおける、白井選手・萱選手の大活躍が期待されます。
 15番ホールを終えて、アメリカのジョーダン・スピース選手と南アフリカのブランデン・グレース選手が5アンダーパーで並びました。
 この2選手の優勝争いと見えましたが、全米オープン2015はここから思いもよらぬ展開を見せたのです。

 ホールの右側に線路が続いている16番ホール・337ヤード・パー4。
 グレース選手のティショットは、大きく右側に飛び出しました。そして、狙いとしていたドローボールとはならず、そのまま右サイドに落下しました。ボールは、線路の敷石の上でした。アウトオブバウンズOBでした。

 これで圧倒的に有利になったスピース選手は、スプーンでティショットを放ち、グリーン手前に運びました。

 OBを打ったグレース選手でしたが、短いパー4ですからまだボギーでホールアウトできる可能性がありましたので、第3打を果敢に打ち、グリーン手前のスピース選手より近い位置に置きました。

 スピース選手の第2打アプローチショットは、ショートし6m程を残しました。
 グレース選手の第4打アプローチショットは、当初絶妙に観えましたが、このコースの特徴である「傾斜の強いグリーンの罠」に嵌り、転がってどんどんホールから離れました。5m程のボギーパットが残ってしまったのです。

 スピース選手の第3打・バーディパットは大変難しいライン、大きく曲がる速いスライスラインでした。スピース選手は、これを慎重にストロークし、ボールはゆっくりとホールに向かって転がりました。
 ホール直前で、ボールは大きく左にカーブしましたので、外れたかと観えた瞬間に、カップに吸い込まれました。バーディ。

 スピース選手のバーディの興奮が冷めやらぬ中、グレース選手がボギーパットにトライしました。素晴らしいパッティングでしたが、ボールはホールの僅かに左側に止まりました。ダブルボギー。

 5アンダーの並走で16番ホールに臨んだ2人のプレーヤーは、このひとつのホールで6アンダーと3アンダーという3打差となりました。ゴルフというのは、怖い競技です。

 さて、6アンダー単独トップに立ったスピース選手は、2位のグレース選手やダスティン・ジョンソン選手、ルイ・ウーストヘイゼン選手らに3打差を付けました。残り17番・18番の2ホールでの3打差ですから、相当有利になったと感じられました。

 ところが、そのスピース選手が、安定したプレーに定評があるスピース選手が、17番・219ヤード・パー3のティショットに失敗して、ダブルボギーを打ってしまうのです。

 「ゴルフは何が有るか分からない」とよく言われますが、16番ホールのグレース選手といい、17番ホールのスピース選手といい、「この大会で最も上手く約70ホールをトップの成績でラウンドしてきたプレーヤー達)が、とんでもないミスショットを見せるのです。
 このスポーツの難しさを如実に示している事実でしょう。

 さて、スピース選手が一気に4アンダーに後退しましたから、他の選手に大きなチャンスが生まれました。

 グレース選手と同じ南アフリカのウーストヘイゼン選手が18番ホールでバーディを奪い、4アンダーでホールアウトしました。
 そして、アメリカのジョンソン選手が17番・パー3のティショットをピン手前1.5mにヒットし、バーディパットをキッチリと沈めて、やはり4アンダーとしました。

 この段階では、ダブルボギーを打ったショックが残るであろうスピース選手や、メジャー大会ではいまひとつ勝ち切れないジョンソン選手より、ホールアウトしたウーストヘイゼン選手が一番有利なのではないかと思いました。12番から16番までの5ホール連続バーディを始めとして、最後の7ホールでスコアを6つも伸ばしたウーストヘイゼン選手に勢いが感じられたのです。

 スピース選手が、最終18番ホール・601ヤード・パー5のティーインググランドに立ちました。17番のダブルボギーの影響で、このティショットを大きく曲げる可能性は十分にあると思われましたが、これをフェアウェイに置きました。

 スピース選手の精神力の強さを感じさせるショットでした。

 スピース選手の第2打は、ピンまで234ヤード・登り7ヤードと放送されていました。2オンさせれば、パー5ホールですからイーグルチャンスとなりますが、曲げればとんでもないトラブルが待っています。
 フェアウェイウッドから放たれたショットは、見事にグリーンヒット。5m強のパッティングを残しました。スーパーショットでした。

 スピース選手のイーグルパットは入りませんでしたが、キッチリとバーディを取り、5アンダーでホールアウトしました。
 この時点でウーストヘイゼン選手の優勝は無くなりました。3年振りのアメリカ人プレーヤーの優勝を待っている大観衆の大歓声がコースに響き渡りました。

 これで、スピース選手を打ち負かす可能性があるのは、最終組で4アンダーのダスティン・ジョンソン選手のみとなりました。

 最終ホールがパー5であることは、現在のPGAツアーNO.1の飛ばし屋であるジョンソン選手にとっては、十分にチャンスが有ることを意味します。ジョンソン選手にとっては、601ヤードの長いパー5であることなど、何でも無いことなのです。

 ジョンソン選手のティショットは凄まじいものでした。他の選手とは軌道が異なる、高く強烈なショットでフェアウェイをヒットします。この状況で、自らの持ち味を発揮できるというのも凄いことですが、そのショットは、この日の大観衆、テレビで観戦していた世界中のゴルフファン、そして大会関係者の度肝を抜くものでした。

 「354ヤードのビッグドライブ」と報じられました。

 2014年のマスターズ大会最終日・13番ホールのババ・ワトソン選手のティショットも見たことも無いものでしたが、あのショットは340ヤードと報じられました。

 このダスティン・ジョンソン選手のドライバーショットは、ひょっとすると、これまでのメジャートーナメントにおいて、優勝争いの中で観ることが出来た「最長のドライバーショット」だったのかもしれません。
 このショットを披露したことは、この大会のダスティン・ジョンソン選手のプレーの価値を大きく高めたと感じますし、世界ゴルフ氏史上に輝くショットであったとも思います。

 さて、残り250ヤード強の第2打を、ジョンソン選手は5番アイアンで打ちました。テレビ朝日の放送の解説者であった丸山茂樹選手が「601ヤードのロングホールの第2打を5番アイアンで打てるというのは・・・」とコメントしていました。
 非日常そのもののプレーなのです。

 そして、その第2打はピン左上3m強にヒットしました。
 この状況下で魅せた、スーパーショットでした。

 この3m強の下りのパッティングに、全米オープン2015のタイトルの行方が委ねられました。
 チェンバーズベイGCの下りのパッティングですから、非常に速いことは間違いありません。そもそも、グリーンのあの斜面にジョンソン選手のボールが止まっていること自体が不思議な感じさえします。
 本来なら、もっと下り転がって、ホールに近づくべきショットだったのかもしれませんが、ポアナ芝の芽がボールを止めたのでしょうか。そこに「ポアナの芽が立っていたこと」も運命のひとつなのかもしれません。

 このパッティングを決めてイーグルとすれば、通算6アンダーとなってジョンソン選手の優勝、2パットのバーディとすれば通算5アンダーとなってスピース選手とのプレーオフ。
 どちらかであろうと思いました。

 この時の雰囲気では、難しいが短い下りのパットをジョンソン選手が決める感じもしました。それが「流れ」だったと思います。

 ジョンソン選手の放ったイーグルパットは、しかし、ホールの左側を通過し、1.2m程のバーディパットを残しました。

 熱狂から覚めた大観衆は、このバーディパットも「容易なパットではない」ことを再認識しましたが、同伴競技者のジェイソン・デイ選手が同じようなパットを直前に決めていましたので、このパットも入るであろう、ジョンソン選手はバーディパットを決めるであろうと観ていたと思います。

 慎重なストロークから放たれたパットは、しかし、ホールの左側を掠めて通過しました。3パット。
6000の観覧席を埋め尽くした大観衆と、ホールを取り巻く大観衆の悲鳴が、チェンバーズベイ・ゴルフクラブに響き渡りました。

 ジョーダン・スピース選手の優勝が決まりました。

 ダスティン・ジョンソン選手にとっては、18番ホールのあのティショットとあのセカンドショットを持ってしても勝利を奪えなかったことは、大きな痛手であろうと思います。
 また、サンデーバック9に入ってから、ややパッティングの際に手が動きにくくなっていたことも事実でしょう。
 「クラッチパット」への対応が、ジョンソン選手の最大の課題なのかもしれません。

 しかし、私は余り心配することは無いような気がします。この大会で優勝できなかったとしても、ダスティン・ジョンソン選手のプレーは「他の誰にも出来ないもの」であることが示されたのは事実なのです。
 この異次元のプレーを持って続くメジャー大会に臨んで行けば、タイトルは自ずと手に入るのではないでしょうか。

 ジョーダン・スピース選手は、これでメジャー大会2連勝となりました。マスターズ・トーナメントと全米オープンを連勝したのは、史上6人目と報じられています。
 その6人は、ジャック・ニクラウスやタイガー・ウッズといった、世界のゴルフ史を彩るスーパースターばかりです。

 16番ホールで3打差とし、17番ホールでダブルボギーを打ってライバル達に並ばれながら、18番ホールでバーディを奪って「1打差」で勝ち切る、というのは「至難の業」というべきプレー振りでしょう。

 その精神面の強さというか、何とも言えない冷静さというか、「不動の心持」は、ジョーダン・スピースというプレーヤーの最大の武器であり、ゴルフという競技において最も重要な要素なのかもしれません。

 これで、スピース選手は「アメリカゴルフ界の看板プレーヤー・第一人者」になったと感じます。
 まだ21歳のゴルファーは、これからどんな伝説を創って行ってくれるのでしょうか。
 大相撲の音羽山親方の死去が報じられました。
 6月20日に急性心不全のため、大阪市内で亡くなったのです。

 まだ、43歳の若さでした。

 もろ差しを許しても、両上手を上手く使って相手力士の動きを封じる相撲で白星に繋げていました。現役では照ノ富士が時折見せる取り口ですが、当時は貴ノ浪の十八番でした。

 1996年1月場所、横綱・貴乃花との同部屋対決となった優勝決定戦が記憶に残っています。この一番を豪快な取り口(決まり手は河津掛け)制して、優勝しました。
 「相撲に強い力士」でした。

 引退後、時々NHKテレビ放送の解説に登場し、とても分かり易い説明をしていただきました。プロの深い視点をベースとした「最も理論的な解説者」であったと感じます。

 近時は審判部の一員として、大相撲隆盛の一翼を担っていました。

 まだまだ、相撲界の為に十二分に活躍できた親方であったと思います。
 大相撲は、貴重な人材を失いました。

 ご冥福をお祈り申し上げます。
 ワシントン州・チェンバーズベイGCで開催されている、2015年の全米オープンゴルフ大会は3日目を終えて、ジョーダン・スピース、ダスティン・ジョンソン、ジェイソン・デイ、ブランデン・グレースの4選手が4アンダーパーで並びました。

 続く5位タイのスコアが1アンダーですので、6月21日の最終日の優勝争いは、この4選手に絞られたと言って良いでしょう。

 いつも書いていることで恐縮ですが、メジャートーナメントの最終日は、
① 3日目までの上位選手の争いとなることが多く、3日目のトップから2打差以内に居ないと優勝のチャンスは殆ど無いこと
② 大逆転優勝の可能性は低く、大逆転が見られるのは、上位の選手が大崩れした時に限られること

 という大原則が有ります。

 今大会は、3日目終了時点のトップに4名ものプレーヤーが並んでいるのですから、4人が4人共スコアを大きく崩すというのは考えにくいことですので、優勝争いは4人に絞られたと判断できるでしょう。

 さて、この4人の出身国を見ると、スピース選手とジョンソン選手がアメリカ、デイ選手がオーストラリア、グレース選手が南アフリカとなっています。

 アメリカのナショナル選手権大会である全米オープンですが、過去10年間(2005年~2014年)を振り返ると、アメリカ人プレーヤーの3勝7敗と、アメリカにとっての外国人プレーヤーの活躍が目立つ大会となっています。
 世界のゴルフ界を牽引するアメリカとしては、とても残念な結果となっているのです。

 スピース選手、ジョンソン選手がアメリカゴルフの威信を守るか、デイ選手、グレース選手が近時の外国勢の勢いを再び示すのか、最終日のプレーがとても楽しみです。
 女子ワールドカップ・カナダ大会は決勝トーナメントに入りました。

 [決勝トーナメント1回戦] ドイツ4-1スウェーデン

 決勝トーナメントの初戦で、ドイツチームの強さが際立ちました。

① 圧倒的な運動量

 攻撃陣は勿論として、守備陣も高い位置からのプレスを展開し、ピッチを走り続けました。この運動量は脅威です。

② 高いキック力

 どのプレーヤーも40m位のキックを、相当の精度で蹴ることが出来ます。1本のロングパスでサイドチェンジできるプレーに対応していくのは、相当難しいでしょう。

 ドイツの各プレーヤーの「太腿の太さ」が印象的でした。

③ 素晴らしいランニングスピード

 ドイツチームの走力は見事でした。タテに突破して行くスピードは、現在の女子サッカーの世界最高レベルのものでしょう。

 ゲーム開始直後4分間のドイツチームの攻撃は圧巻でした。「先取点を取りに行った」のですが、これだけ圧倒的な圧力で相手チームを押し込む攻撃を展開できること自体が、ドイツチームの地力の高さを示しています。

 さすがにスウェーデンチームもこの猛攻を良く凌ぎ、失点を防ぎました。世界ランク5位のチームでなければ、とても防ぎ切れなかったのではないかと感じます。

 前半24分、先制点が生まれました。ドイツが敵陣深いところでボールを奪いショートカウンター。ミタッグ選手が右ゴールポストに当てるシュートを決めました。
 良く守ってきたスウェーデンでしたが、これはミタッグ選手のシュートが見事でした。

 前半35分には、ミタッグ選手が貰ったペナルティーキックPKをシャシッチ選手が冷静に決めて2-0。

 後半34分には、ラウディア選手が右サイドからシュート。左ポストに当たり跳ね返ってきたボールを、詰めていたシュシッチ選手が頭で押し込み3点目。

 後半44分には、コーナーキックCKからマロジャン選手がゴール右上にシュートを決めて4点目を挙げました。ドイツの若きエース・マロジャン選手にとってのワールドカップ初ゴールでした。

 スウェーデンも後半37分にフリーキックFKを活かして1点を挙げましたが、それが精一杯という感じでした。

 好守に圧倒的な力を魅せたドイツチームの弱点を探すとすれば(強いて探すとすれば)、ラストパスの精度が少し低いということぐらいでしょうか。
 これだけ押し込みながら、僅か?に4得点という感じもします。

 このドイツチームに勝利するためには、「失点を防ぎながら、セットプレーなどの数少ないチャンスを物にして行く」しか、方法は無さそうです。「失点を防ぐ」ためには、守備を頑張るとともに、「ドイツのシュートが入らない」という幸運?の後押しも必要かもしれません。

 世界ランク5位のスウェーデンチームを圧倒したドイツチームは、間違い無く、今大会の優勝候補筆頭でしょう。
 今年の全米オープンのテレビ放送を見た瞬間、「全英オープン」のような絵が眼に飛び込んできました。

 生い茂るフェスキュー、海辺のコース、芝付の悪いフェアウェイFW、緑色では無く茶色いグリーン・・・。

 オークモント・カントリークラブ、ウイングドフット・ゴルフクラブ、バルタスロール・ゴルフクラブ、オリンピッククラブ、といった全米オープンを代表してきた各コースは、長いラフや狭いFWといった要素によって「極めて難しいコース」を示現して来ましたが、「コース自体の美しさ」という点では、いずれも見事なものでした。

 シーサイドコースという意味では、ペブルリーチ・ゴルフリンクスも有りますが、潮風のせいもあって、ところどころ芝付の悪いところがあるとしても、やはりとても美しいコースだと思います。

 「美しいコース」は、「最も難しいメジャートーナメント」である全米オープンにとって、必須の要素だったのです。

 ところが、プレーヤーの技術向上や道具の進歩などの要因から、全米オープンの優勝スコアが年々良くなってきている傾向の中で、全米ゴルフ協会(全米オープンの主催者)も、いかにラフを深くしようとも、グリーンを速くしようとも、スコアの伸びを抑え切れないと感じたのでしょうか、「長いコース」を求めるようになりました。

 そして、2002年にベスページステートパーク・ブラックコースというニューヨーク州のコースを登場させました。
 300ヤードを超えるパー3や500ヤードを超えるパー4が連なる、怖ろしく長いコースでした。
 初めてベスページステートパークで開催されたこの大会で、優勝したタイガー・ウッズ選手のスコアは3アンダーパーでしたから、「出来ることなら優勝スコアはE(イーブンパー)にしたい」という、全米ゴルフ協会の狙いは、一定の成果を得たのでしょう。

 今年のチェンバーズベイGCも、こうした狙いの下で初めての開催となったように感じます。

 イギリスのリンクスコースのような風貌を持ち、距離が長く、またティーインググランドを自在に変更することで「全く違うホール」をトーナメントの中で登場させることもでき、極めてトリッキーな罠がグリーン廻りにも多数存在する、コースですから「確かに難しい」と思います。

 しかし、「極めて難しいコースでありながら極めて美しい」という、「全米オープンの必須要件」は、残念ながら満たしていないとも感じます。

 マスターズ、全米、全英、全米プロの4つのメジャートーナメントには、それぞれ持ち味が有ります。

 人工的に管理され尽くしたコース、グッドショットには良い結果が用意され、たとえ1ヤード未満の違いでもミスショットにはペナルティーが課される、「不公平・ラッキーアンラッキーが極めて少ない」コース、結果として特別な美しさをも具備しているコース、で開催されるのが全米オープンであって欲しいと思います。
 欧州サッカー・セリエA(イタリア1部リーグ)の2014~15年シーズンは、ユヴェントスが優勝しました。シーズン前の予想通り、開幕当初から好調なプレーを続け、2位のASローマに大差を付ける圧勝でした。

 上位チームの勝ち点等は、以下の通りです。

① ユヴェントス 勝ち点86、26勝3敗8引分
② ASローマ 勝ち点70、19勝5敗13引分
③ ラツィオ 勝ち点66、20勝11敗6引分
④ ナポリ 勝ち点63、18勝10敗9引分
⑤ フィオレンティーナ 勝ち点61、17勝10敗10引分

 1位~3位の3チームがUEFA-CLの出場候補、4位・5位の2チームがヨーロッパリーグの出場候補です。

 伝統的に固い守備に定評があるユヴェントスが、カルロス・テべス選手という強力なストライカーを得たものですから、強さが際立ちました。
 2011~12年シーズンからの「4連覇」、通算優勝回数も31回に伸ばし、セリエAトップの座を確固たるものにしました。(2位はACミランとインテルの18回)

 ASローマも37ゲームで僅かに5敗と「負けないサッカー」を展開したのですが、ここぞというゲーム・局面での得点力不足が響いた形でしょう。

 ラツィオ、ナポリ、フィオレンティーナの3チームは健闘と言えるのではないでしょうか。3チームとも、2010年以降の強化策が実を結び、安定した成績を残しています。

 一方で、8位のインテル、10位のACミランについては、セリエAの看板チームとしては残念な結果となりました。
 
 得点王は、ヴェローナのルカ・トーニ選手に輝きました。21得点でした。
 大ベテラン37歳のプレーヤーですが、196cmの長身を生かしたプレーは、まだまだ健在です。

 2位には、20得点で前述のカルロス・テべス選手とインテルのマウロ・イカルディ選手が並びました。
 共に、アルゼンチン代表プレーヤーです。

 戦力を観る限り、まだまだ「トリノの時代」が続きそうです。
 在ミラノのチームの復活に期待します。
 欧州サッカー・プレミアリーグ(イングランド1部リーグ)の2014~15年シーズンは、チェルシーが圧倒的な強さを魅せて優勝しました。

 上位チームの勝ち点等は、以下の通りです。

① チェルシー 勝ち点87、26勝3敗9引分
② マンチェスター・シティ 勝ち点79、24勝7敗7引分
③ アーセナル 勝ち点75、22勝7敗9引分
④ マンチェスター・ユナイテッド 勝ち点70、20勝8敗10引分
⑤ トッテナム・ホットスパー 勝ち点64、19勝12敗7引分

 1位から4位の4チームがUEFA-CL出場候補、5位のスパーズがヨーロッパリーグ出場候補となります。

 今シーズンのチェルシーは、リーグ開始直後から好調なシーズンを展開しました。
 ジエゴ・コスタ選手、エデン・アザール選手を中心にした攻撃陣の得点力が高く、一方で、ジョン・テリー選手やガリー・ケイヒル選手、イヴァノヴィッチ選手らを擁する守備陣が活躍を魅せましたから、「容易には負けないチーム」となったのです。

 38ゲームを戦ったシーズンで「僅かに3敗」というのは素晴らしい成績ですし、優勝チームには比較的少ないとされる引分も9積み上げていますから、苦戦のゲームを引分で凌ぐシーンも多かったのです。

 世界屈指のビッグクラブのひとつであり、プレミアの4強の一角を占めるチェルシーですが、リーグ制覇はこれで5回目と、意外に少ない感じがします。
 モウリーニョ監督の下、「チェルシーの黄金時代」が到来する可能性が有るでしょう。

 一方、得点王争いはマンチェスター・シティのアグエロ選手が26得点で獲得しました。2014年ワールドカップ・ブラジル大会で、祖国アルゼンチンを決勝まで導いたパフォーマンスが如何無く発揮されたということでしょう。
 今後も「強力なドリブル」をベースにしたアグエロ選手のプレーは、その破壊力を増していくように思います。

 得点王争いの2位には、21得点でトッテナム・ホットスパーのハリー・ケイン選手が入りました。スパーズの下部組織からの生え抜きのプレーヤーです。まだ21歳の若手ですから、スパーズの今後はもちろんとして、「イングランド代表チームのエースストライカー」としての期待が高いプレーヤーです。
 身長188cmとイングランドサッカーにはピッタリだと思います。良いプレーヤーが登場しました。

 3位には、前述のジエゴ・コスタ選手が20得点で食い込みました。

 私などは「イングランド1部リーグ」というと、アーセナルとトッテナム・ホットスパーが中核のリーグという印象を持っています。(古い感覚で恐縮です)
 その2チームが5位以内に食い込んできています。

 来季以降のプレミアリーグは、これまで以上に注目でしょう。
 6月16日にクリーブランド・キャバリアーズのホーム・クイッケンローンズアリーナで行われた、NBAファイナル2015・第6戦は、ウォリアーズが105-97でキャブスを下し、シリーズ成績を4勝2敗として、ファイナル制覇を果たしました。

 今シリーズは、結果として「攻撃力に勝るウォリアーズが押し切った形」となりました。

 キャバリアーズは、レブロン・ジェームズ選手が獅子奮迅の活躍を魅せて、第3戦までを2勝1敗とリードしましたが、レブロン選手及びチーム全体の疲労の蓄積が主因となって、第4戦以降はロースコアゲームを実現することが出来なくなりました。

 レブロン選手の活躍は「凄まじい」の一語に尽きるものでした。
 最終戦となった第6戦も47分42秒という、ほぼフルタイム出場でした。6戦を通しての平均得点も35点を超えました。敗れたりとはいえ、NBAファイナル2015におけるレブロン・ジェームズ選手の活躍は、伝説として語り継がれる価値のあるものだと感じます。

 キャブスに、今シリーズにおける勝機が有ったとすれば、第1戦のラストプレー、第4Q同点からの残り24秒のキャブスの攻撃、レブロンのシュートが外れてしまい、OT(延長戦)に縺れ込んだプレーでしたが、この時キャブスが勝ち切っていれば、「敵地における初戦勝利」という極めて大きな意味を持つものだったことでしょう。

 この初戦OTにおけるウォリアーズとキャバリアーズとのプレーを見れば、両チームの攻撃力の差は明らかでした。惜しまれる第1戦であったと思います。

 本シリーズにおけるウォリアーズのプレーは、見事なものでした。ファイナルの経験不足が指摘されていましたが、特に第4戦からは持ち前の攻撃力を如何なく発揮しました。
 
 ステファン・カリー選手、クレイ・トンプソン選手、ドレイモンド・グリーン選手、ショーン・リビングストン選手、フェスタス・エジーリ選手、ハリソン・バーンズ選手、そしてMVPを獲得したアンドレ・イグダラ選手と、シリーズが進むにつれて、スピード十分で多彩なオフェンスが活きました。

 1975年以来40年振りのファイナル制覇となったウォリアーズですが、このメンバーの中核が来シーズンもチームに残るとすれば、しばらくは黄金時代が続く可能性は十分にあると思います。
 2015年、アメリカ競馬に三冠馬が誕生しました。

 ケンタッキーダービー、プリークネスステークスを連勝して6月6日のベルモントステークスに臨んだアメリカンファラオ号が、2着馬に5と1/2馬身の差を付けて圧勝したのです。

 このニュースには驚かされました。

 本ブログでも採り上げている通り(2014年7月20日の記事「アメリカのクラシック三冠馬(その1)、2014年7月21日「アメリカのクラシック三冠馬(その2)ご参照」、アメリカ競馬においては、1978年にアファームド号が三冠馬になって以来、三冠馬は誕生していなかったのです。

 競馬全体のレベルが上がったことや、スペシャリスト化が進んだことなどを要因として、2000mのケンタッキーダービー、1900mのプリークネスS、2400mのベルモントSの3レースを1か月余りの間に勝ち切るのは、相当難しいことになっていると考えていました。

 特に、2冠を制した後のベルモントSが鬼門でしたから、アメリカンファラオも苦労するであろうと感じていたのですが、前述の通りの圧勝だったのです。

 5月2日のケンタッキーダービーは接戦でした。
 4コーナーを3番手で回ったアメリカンファラオは、直線入口で先行馬に並びかけて直線半ばまで競り合いを続け、最後に振り切って1馬身差で優勝しました。
 前評判通りの強さを見せたとはいえ、同期生との力の差はそれほど大きなものでは無いという印象でした。

 そして5月16日のプリークネスSを迎えます。田んぼのような馬場でした。
 このレースでアメリカンファラオは逃げました。終始先頭を走り、4角を2番手に1馬身差位で回り、直線に入るとぐんぐんと差を広げます。2着馬に7馬身差を付けたところがゴールでした。

 「これは強い」というレースでした。

 5月2日から16日までの2週間の間に、アメリカンファラオは一層強くなったというか、相当強くなったように観えました。「二冠馬から三冠馬に成長した」とも言えるのかもしれません。

 迎えた6月6日、ベルモントSでもアメリカンファラオは逃げました。プリークネスSと同様に「付かず離れず」の逃げ、2番手を離すわけでは無く、しかし2番手の馬が並びかけて来ると少し前に出るという、「相手を見ながらスピード調整」しているような逃げでした。
 直線に入るとエンジンを全開して後続馬との差を広げ、5・1/2馬身差で優勝したのです。

 2400mの距離への不安を全く感じさせない勝利でしたし、どろどろのプリークネスSと良馬場(アメリカ競馬では「速い馬場」)のベルモントSの両方で圧勝したのですから、アメリカンファラオの強さは本物であり、環境適応力も非常に高いことになります。

 アメリカンファラオ号、父パイオニアオブザナイル、母リトルプリンセスエマ、母の父ヤンキージェントルマン。通算成績8戦7勝。
 その名前からも窺い知れるように、アメリカンファラオの馬主はエジプトの方だと報じられています。そうすると、その父パイオニアオブザナイルも同じ馬主さんの馬だと思われるのです。その馬主さんのアメリカ競馬における最初の世代の馬がパイオニアオブザナイル(古代エジプトの母たる「ザ・ナイル(ナイル河)」からの開拓者)であり、「アメリカ競馬の王に成り得る素質馬」に「ファラオ(古代エジプトの王様のこと)」という名を付けたのではないかと推測むできます。

 さて、アメリカンファラオが唯一1着を逃したのは2歳(2014年)の8月のデビュー戦で、5着でした。後の成績を見ると、仕上がっていなかったのではないかと感じられます。

 第2戦以降のアメリカンファラオは、「7勝の平均着差5馬身強」を見ても分かるように、2着馬に大きな差を付けての勝利を続けました。ケンタッキーダービーの1馬身差が「珍しい僅差」なのです。
 規則正しく頸を前後させて、力強く前駆を掻き込むフォームでぐんぐん前進する走りを続けています。

 また、父の父エンパイアメーカー、その父アンブライドルド、その父ファピアノを経て、あのミスタープロスペクターに繋がります。
 ご承知のように、ミスタープロスペクターは「20世紀終盤の世界最高の種牡馬」です。

 ミスタープロスペクターの父はレイズアネイティブ、その父はネイティブダンサーなのです。「強きアメリカ競馬」の系譜が生んだ三冠馬なのでしょう。(2015年2月1日の記事「『灰色の幽霊』と呼ばれた名馬ネイティブダンサー号、2月6日「『ザ・プリンス』マジェスティックプリンス号」ご参照)

 さらに注目したのは、アメリカンファラオの祖父にあたるエンパイアメーカーが、現在北海道の日本軽種馬協会・静内種馬場で供用されていることです。
 日本軽種馬協会の種牡馬ですから種付料も高額では無く、2~3百万円と報じられています。「アメリカ三冠馬の血脈」が日本に在るのです。
 サンデーサイレンス系(ヘイロー系)全盛の日本競馬に、新しい風を吹き込んでくれることでしょう。

 「37年振りの三冠馬」アメリカンファラオの伝説は、今始まったばかりです。
 第3Qを終えて73-67とウォリアーズがリードした時には、このゲームはウォリアーズのものだと思いました。

 キャバリアーズは第4Q前半反撃に出て、残り9分の時点で75-75と同点に追いつきました。
 しかし、キャブスの意地はここまででした。

 残り1分58秒の段階でウォリアーズが97-89とリードしたところで、勝負は決まりました。
 ウォリアーズはこの後も、カリー選手が3ポイントシュートを決めるなどして、104-91で悠々とゲームを制しました。

 キャバリアーズは、レブロン・ジェームズ選手が40得点を始めとしてトリプルダブルとするなどの大活躍を魅せましたが、やはり「チーム全体の攻撃力の差」を埋めることは出来ませんでした。

 第1~3戦は、キャバリアーズが巧みなゲーム運びで「ロースコアゲーム」を実現しましたけれども、第4戦からは「100点越え」のウォリアーズのゲームとなっています。キャブスは、戦術・体力の両面からウォリアーズの攻撃を止め切ることが出来なくなっているのです。

 ウォリアーズは「ファイナル制覇まであと1勝」となりました。

 ラブ選手、アービング選手といった主力を故障で欠くキャバリアーズが、このシリーズの流れを変えるのは、至難の業の様に感じます。

 地元クリーブランドで行われる第6戦、キャブスはどんなプレーを見せてくれるのでしょうか。
 中日ドラゴンズの和田一浩選手が、6月11日に行われた千葉ロッテ戦の2回表、レフト戦にヒットを放ち、キャリア通算2000本安打を達成しました。

 42歳11か月での2000本安打は、日本プロ野球NPB史上最年長記録です。

 県立岐阜商から東北福祉大学、神戸製鋼所での社会人野球を経て1996年のドラフト会議で西武ライオンズから4位指名を受けてプロ入りしました。
 
 アマチュア時代はキャッチャーでしたが、入団した西武ライオンズには、伊東勤選手と中嶋聡選手という二人の名捕手が居ましたから、出場機会には恵まれませんでした。
 1997年は主に代打出場、1999年後半には左翼手としての出場でした。

 素晴らしい捕手、NPB史上に残るような名捕手が居るチームに、キャッチャーとして入団したのは不運な感じがしますが、一方でこうした状況にもかかわらず入団直後から出場機会を得たというのは、「和田選手の打撃力が高く評価されていた」証左なのでしょう。

 2000年シーズン以降は、捕手・一塁手・外野手と様々なポジションで出場を続けました。間違いなく「ユーティリティ・プレーヤー」だったのです。

 そして2002年シーズンに入ってから「左翼手」に定着し、初めて規定打数に達しています。既に30歳になっていたこの年の成績は、打率.319、本塁打33、打点81と素晴らしいもので、ベストナインにも選出されています。
 NPBを代表する長距離ヒッターとしての和田一浩選手が誕生したのです。

 2007年のシーズン終了後、和田選手はFA権を行使して中日ドラゴンズに移籍しました。地元の岐阜に近く、「憧れの球団」であったドラゴンズへの入団でした。

 35歳になってからの中日ドラゴンズにおける活躍は周知のとおりですが、私が凄いと感じるのは、2009年・2010年・2012年シーズンにおける「全144試合出場」です。
 30歳代後半に入ってからの全試合出場というのは、素晴らしい実績でしょう。

 そして、キャリア通算での記録で印象的なのは、OPS1.000を超えるシーズンが3度あることです。
 西武時代の2003年が1.060(出塁率.428、長打率.632)、2004年が1.032(同.425、同.607)、中日時代の2010年が1.061(同.437、同.624)です。

 MLB関連の記事でも度々登場するOPS(出塁率+長打率)ですが、シーズンを通して1.000を超える選手はリーグに数人しか居ない、「超一流選手の証」です。その記録を、和田選手は3度クリアしていますし、特に2010年シーズンは、OPS・出塁率・長打率の3項目が全てリーグトップでした。「リーグNO.1」の打者であったと言えるでしょう。

 和田選手の打撃フォームは独特です。

 グラウンドと水平に、バットを大きく振ります。ダウンスイングでも、アッパースイングでもなく、水平に大きくバットを振りながら、高い打率と長打率を実現するというのは「極めて難しい」と思います。

 フィジカルの強さと腕力、そして高い動体視力が無くては、到底できないプレーでしょう。NPBとMLBを見渡しても、こうしたスイングで長い間先発プレーヤーとして活躍を続ける選手は滅多に居ないと思います。

 私は、和田一浩選手は「日本のゲーリー・シェフィールド選手」だと感じています。このスイングで打ち捲るプレーヤーは、和田一浩とゲーリー・シェフィールドしか居ないでしょう。

 MLBのシェフィールド選手に付いて少し書きます。
 1988年から2009年まで22年間MLBでプレーし、通算2689安打、509本塁打、1676打点という名プレーヤーです。我が国では、2004年~2006年のニューヨーク・ヤンキース時代の活躍がよくテレビ放送されていました。

 「和製ゲーリー・シェフィールド」たる和田一浩選手の今後の活躍もとても楽しみです。
 何しろ、和田選手の打撃は和田選手にしか出来ないものなのです。
 [一次リーグ] 日本2-1カメルーン

 改めて、宮間選手のパスの精度の高さを感じさせる試合でした。

 前半17分のコーナーキックCK。自ら蹴ったショートコーナーからボールが帰ってきて、ゴール右サイド奥に向かって蹴った20m位のラストパスは、相手ゴールキーパーGKの上を越えて、走り込んできた菅澤選手にピッタリのタイミング。

 菅澤選手はこれを頭で押し込みました。なでしこジャパンの2点目でした。

 芸術的なパスであったと思います。

 一方、なでしこの後半の戦いぶりは、第1戦のスイス戦同様「守備一辺倒」となりました。
 これが「疲労に伴うチーム全体の運動量の低下」のためなのか、「体力を温存するためのゲームマネジメントの結果」なのかは分からないところですが、2試合連続でこうしたゲーム展開となっていることは、少し心配です。

 とはいえ、ゲーム後の選手達の表情は明るいものでした。後者と信じたいところです。

 やはり、この大会が「ワールドカップ」であることを忘れてはいけないのでしょう。
 ワールドカップにおいて、「楽な試合」「思い通りの試合」というのは滅多に出来ないものなのです。

 何はともあれ、なでしこジャパンは参加24チーム中最速の決勝トーナメント進出を決めました。
 
 「当たり前のように一次リーグを突破」しているなでしこジャパンが、相当強いチームであることは間違いありません。
 6月11日の国際親善試合、日本チームとイラクチームの対戦となったキリンチャレンジカップ2015は、日本が4-0で勝ちました。

 イラクチームのコンディションが良くなかったのではないか、メンバーが一線級では無かったのではないか、とゲーム後色々な情報が流れていますが、それらの点はともかくとして、ハリルジャパンは素晴らしいプレーを展開したと思います。

① 少ないパスでのチャンス創造

 先制点となった前半5分の本田選手のゴールは、「柴崎選手→本田選手」の1本のパスからでした。

 柴崎選手の絶妙のパスと本田選手の絶妙のシュートから生まれた得点です。
 特に本田選手は、丁寧なトラップからイラクゴール右ポストに当ててのゴールですから、極めて高いレベルのプレーであったと思います。さすがはACミランの主力プレーヤーといったところです。

 この数年、日本代表チームは「パスサッカー」に注力していました。「アジアのFCバルセロナ」といった評価を受けていた時期もありました。スペイン代表チームのプレーに観られた、短めの連続パスを基本としたポゼッションサッカーが世界のサッカーの潮流だったことも間違いありません。

 しかし、こうしたサッカーで勝利を積み重ねて行くには、シャビ選手やイニエスタ選手といったスーパープレーヤーの得点力が不可欠ですので、他のチームが真似をしても中々上手く行くものではないのです。

 この数年の日本チームは「パスを、それも出来ることならダイレクトパスを続けて行かなければならない」という、大袈裟に言えば「強迫観念」のもとでプレーを続けていたのかもしれません。

 こうした中で、新しく着任したハリルホジッチ監督は「タテに突破して行くサッカー」を標榜したのです。
 これが、新生日本代表の得点力向上に結び付いていることは、間違いないでしょう。このところの代表マッチで、必ず2得点以上を挙げていることを観ても明らかです。1本か2本の少ないが相手ゴールに向かっていくパスが効果的なのです。

 「シンプルなプレー」が、日本チームの特徴である「スピード」を活かしていると思います。

② ドリブルが効果的

 前述の本田選手のドリブルを始めとして、このゲームではハリルジャパンの「効果的なドリブルプレー」が印象的でした。

 3点目のアシストを始めとして、宇佐美選手のドリブルはイラクチームを脅かしました。宇佐美選手がドリブルを開始すると、これを止めることが出来なかったのです。
 宇佐美選手の方も、伸び伸びとプレーしているように観えました。笑顔が再三見られたのです。

 また、4点目の原口選手の得点もドリブルから生まれました。相手ゴール前で、相手ディフェンダーを振り切って行く力強いドリブルは、原口選手の大きな可能性を示すものであったと感じます。

③ 本田選手と岡崎選手のさすがの得点力

 日本代表チームにおける、本田選手と岡崎選手の得点力の重要性については、これまでも再三書いてきましたが、このゲームでも各々が1点ずつを挙げました。

 この二人のプレーヤーの得点感覚とシュート精度の高さは、群を抜いているのでしょう。この二人のプレーヤーにも「調子の良い試合と悪い試合」がある筈なのですが、どの試合においても得点に絡んでいくところが、凄いところです。

④ 守備陣の活躍

 このゲームでは、日本チームの守備陣が「後ろを取られること」が殆ど在りませんでした。

 これだけ攻撃陣が活躍したゲームですから、吉田選手や槙野選手も体力十分な状態で戦い続けることが出来たということもあるのでしょうが、オーバーラップした時のカバーフォーメーションも含めて、守備陣が良く機能していました。

 守備陣の底に長友選手が位置するプレーも何度か登場しました。長友選手のプレーとしては珍しい感じがしますが、このフォーメーションからチャンスが生まれていましたので、有効な形なのでしょう。こうしたポジションにおいても「長友選手のスピードと強さ」が威力を発揮するのかもしれません。

 また、2点目の槙野選手のゴールも印象的でした。

 抜けてきたコーナーキックCKのボールをファーサイドでキッチリと押し込んだゴールでしたが、ワールドカップ2014・ブラジル大会のブラジルチームのチアゴ・シウバ選手のゴールを髣髴とさせるプレーでした。
 キッチリとしたディフェンスと、セットプレーにおける得点力というのは、代表チームにおけるディフェンダーに臨まれる役割期待そのものです。

⑤ 新戦力の活躍

 前述の通り、柴崎選手・宇佐美選手・原口選手そして槙野選手が大活躍を魅せました。頼もしい限りです。

 これらの、ハリルジャパンになって登用されるようになったプレーヤー達が、代表戦でのプレーを重ねることで、その持ち味をゲームで活かせるようになったのです。別の言い方をすれば「代表チームで自らのプレーを展開できる能力を保持している選手達」ということかもしれません。

 宇佐美選手が「代表初先発」であったというのも意外でしたが、その初先発で伸び伸びとしたプレーを魅せたところが素晴らしい。

 原口選手の気迫に溢れたプレー、突破力も魅力十分です。今後、苦しいゲームになった時に、局面を打開してくれるプレーを生み出してくれることでしょう。

 槙野選手も、すっかり「ハリルジャパンの守備の要」となっています。「ラインの上げ下げは自分が指示している」と公言するプレー振りは、とても頼もしいものです。

 柴崎選手は、遠藤選手の後継者として着々と地歩を固めている感じがします。遠藤選手のテクニックとシュート力は、我が国のサッカー史上でも屈指のものだと思いますから、その後継者となることは、容易なことではないのです。

 日本代表チームとしては、「中盤の要としての遠藤選手の穴を埋めるプレーヤーの発掘」が大きな課題であったとも思います。
 柴崎選手は、その期待に応えてきていると感じます。

 もちろん、遠藤選手と柴崎選手は持ち味が異なります。セットプレー・フリーキックFKの精度・威力は、現時点では遠藤選手の方が上でしょう。(この点では、遠藤選手は日本サッカー史上最高のプレーヤーのひとりでしょう)
 一方で、柴崎選手には「決定的なパスを出す能力」の高さが有ります。ゲームの状況を把握する能力と、正確なパスを出していく能力は抜群の様に感じます。「日本のシャビ」と言ったら、少し褒め過ぎでしょうか。

 私は、柴崎選手にはシャビのような選手に成長して欲しいと考えています。

 一方で、後半に投入された若手プレーヤーの中には、少し物足りないプレーヤーも居ました。特に永井選手は、その持ち味を発揮することが出来ませんでした。永井選手の「タテの突破力」は、日本代表チームにとってはとても大切なものですし、世界的にも中々見られないタイプのプレーヤーだと思います。

 にもかかわらず、このゲームでは殆ど見られませんでした。
 ボールを貰ったら「自ら行く」というプレーに、遠慮せずにトライしていただきたいと思います。永井選手には「日本のロッベン」になって欲しいのです。

 また、武藤選手も目立ちませんでした。武藤選手は10~20mのドリブルからの「意外性満点のプレー」が持ち味だと思います。
 このゲームのような、ゴール前に張り付いたプレーでは持ち味は活きないのではないでしょうか。

 試合後、ハリルホジッチ監督は「美しいゲームに満足している」とコメントしました。辛口であり厳しいことで有名な監督が、こうした表現をするのですから、満足度が高いゲームであったことは明らかです。
 2018年のワールドカップ・ロシア大会に向けての予選開始直前という時期に、ハリルジャパンは良いチームに仕上がってきたのでしょう。

 着任後の短い期間で、よくぞここまで仕上げてきたものだとも感じます。

 6万人を超えるファンで埋め尽くされた日産スタジアムで、日本代表チームは素晴らしいゲームを魅せてくれました。
 第3戦がキャブスの勝利で終わった時に危惧されていたことが、現実のものとなりました。
 45分以上出ずっぱりで、獅子奮迅の活躍を魅せたレブロン・ジェームズ選手の心身の疲れは、2日間では取れなかったのでしょう。

 第3戦に続いてクリーブランドのクイッケンローンズ・アリーナで、6月11日に行われたNBAファイナル2015・第4戦は、ウォリアーズが103-82で快勝しました。

 ゲーム前半は開始直後こそキャバリアーズが走りましたが、その後はウォリアーズのペースでした。
 第2Qを終えて54-42とウォリアーズが12点をリードしました。前半でウォリアーズがリードしたのは、このシリーズ初めてのことでした。

 キャバリアーズはレブロン・ジェームズ選手の動きに精彩がありませんでした。一方のエース、ステファン・カリー選手も3ポイントシュートこそ決めましたが、好調とは言えない出来。
 前半の得点は、レブロンが10点、カリーが8点でした。

 一方でウォリアーズは54得点と、過去3戦と比べて高い得点力を披露していましたから、ウォリアーズ持ち前のスピード十分の攻撃力が展開されていたということになります。

 これまでの3戦とは異なり、第3Qではキャブスが追い上げを見せました。
 第3Q残り5分2秒の時点で65-62と3点差に迫った時には、アリーナは大歓声に包まれました。
 第3Qを終えて76-70でウォリアーズがリードを守りました。

 とはいえ、キャブスの追い上げ基調でしたから、第4Qに注目が集まりました。

 しかし、第4Qのスターターに、レブロンの名前は有りませんでした。キャバリアーズは、レブロン抜きのメンバーで得失点差を維持して、最後の時間帯に賭ける作戦だったのでしょう。

 ところが、ウォリアーズの攻撃をキャブスは防ぐことが出来ませんでした。
 第4Q残り5分22秒、93-77とウォリアーズのリードが16点に広がりました。

 キャブスはレブロン・ジェームズ選手を投入して追い上げを図りますが差は縮まりません。
 レブロンの動きには明らかに疲労の色が濃く、他のメンバーの動きも鈍いものでした。キャバリアーズは「チーム全体が疲れていた」と感じます。

 第4Q残り3分6秒、レブロン選手はベンチに下がりました。
 キャブスは、このゲームを諦めたのです。

 これを見て、ウォリアーズもカリー選手を下げました。

 ゲームは「セカンド・ユニット同士」のものとなりました。残念ながら、時間潰しのゲームとなったのです。

 「レブロン・ジェームズ選手に多大の負担をかけることを前提としたシリーズ」という、キャバリアーズの戦略にほころびが観えたゲームでした。

 ウォリアーズの地元オラクル・アリーナで行われる第5戦までに、レブロン・ジェームズ選手の疲労が取れるのか、第6戦・第7戦を戦い抜いて行くための戦略・戦術を編み出すことが出来るのか、キャバリアーズは相当追い込まれたと観るべきでしょう。

 とはいえ、「レブロン・ジェームズはNBA史上に輝く怪物」です。
 どんな奇跡を魅せてくれるのか、それも楽しみです。
 出場時間は40分を優に超えました。

 レブロン・ジェームズ選手は、試合を通じて殆どコートの上に居たのです。試合が終了した瞬間、レブロン選手は上半身を前向きに折り曲げたまま、しばらく動きませんでした。半端無い疲労感が彼を襲っていたのだと思います。

 「第3Qはキャバリアーズのもの」、そして「第4Qはウォリアーズのもの」というのが、今ファイナルの定理なのでしょうか。

 地元に帰ったキャブスは巧みなゲーム運びを見せました。

 ウォリアーズのエース、カリー選手の得点を「前半3点」に抑え込み、時間を十分に消化しながらロースコアゲームに持ち込み、第3Qを終って72-55と17点のリードを奪った時には、接戦続きというか2試合連続延長戦に縺れ込んだ両チームの対戦も、第3戦はキャブスが相応の点差で押し切るのではないかと思われました。

 第3Qで18点しか取れなかったウォリアーズにとって、17点の差は大きいと感じられたのです。

 ところが、第4Q開始早々から、ウォリアーズの攻撃力が爆発しました。
 10分近くの時間を残して、あっという間に72-63と9点差に追い上げたのです。3ポイントシュートもビシビシ決まりました。

 「これでまた大接戦になる」という雰囲気が漂いました。

 残り2分で84-80と僅か4点差となります。ウォリアーズは、第3Qまでとは別のチームになったかのようでした。一方のキャバリアーズの動きはめっきり悪くなりました。「逆転は時間の問題」という流れでした。

 残り時間1分52秒で、レブロン・ジェームズ選手が3ポイントシュートを決めました。この流れの中で、孤軍奮闘とも言えるシュートでしたが、この3点は大きく、87-80とリードが広がりました。

 そしてこの後、ボールを保持するカリー選手にレブロン選手はアタックしました。ベースボールの滑り込みのような動きで、カリー選手のボールをターンオーバーしたのです。
 気迫溢れるプレーであり、チームを鼓舞するプレーでした。

 残り51秒、88-83となってから、キャブスのデラベドバ選手がフリースロー2本を決めました。この状況でフリースローを2本とも決めるのは簡単なことではありません。
 負傷欠場のアービング選手に代わってのテラベドバ選手の健闘は、このゲームのキャブスにとってとてつもなく大きなものだったでしょう。
 
 残り28秒となって、カリー選手が3ポイントシュートを決めて92-88と、ウォリアーズが追い縋ります。凄まじい粘り。

 既に「ファウルゲーム」に入っていたウォリアーズは、キャブスボールになると直ぐに反則をするのですが、キャブスもレブロン選手にボールを集めていますから、フリースローはレブロン選手が投げることとなります。

 2投とも決めて94-88と再びキャブスが6点差にリードを広げます。

 ところが、残り19秒で再びカリー選手が3ポイントシュートを決めて94-91と追い上げます。
 この辺りのカリー選手の3ポイントシュートは神がかったものでした。絶対に外せないシュートをキッチリと決めるのです。

 ウォリアーズのファウルゲームが続き、再びレブロン・ジェームズ選手にフリースローが与えられました。
 これを2投とも決めました。96-91と再び5点差となったのです。

 カリー選手は、絶対に決めなければならない3ポイントシュートを2本連続で決めましたが、レブロン選手も絶対に決めなければならないフリースローを4本連続で決めたのです。
 NBAを代表する2人のスーパースターの「意地のぶつかり合い」でした。

 ゲームは、96-91でキャバリアーズが勝ちました。

 「レブロン・ジェームズ選手の気迫がキャブスに勝利をもたらしたゲーム」だと思います。

 今シーズンチームを支えてきた「ビッグ3」、レブロン・ジェームズ、ケビン・ラブ、アービングの内2人がコートに居ない、将棋で言えば「飛車角抜き」のキャブスにあって、レブロンは獅子奮迅の働きを魅せたのです。

 NBAのゲームにおいて、ましてやファイナルの舞台において、「ほとんど休み無く出続ける」というのは、超人的でしょう。

 この勝利によりキャバリアーズは2勝1敗とリードしましたが、レブロン・ジェームズ選手が、この後もこれだけの働きをし続けなければならないとしたら、まだまだシリーズの帰趨は分からないということになります。

 しかしそれでも、レブロンはこうした戦い方を続けるのでしょう。

 クリーブランドにタイトルを齎すために。
 6月9日、ヤンキースタジアムのワシントン・ナショナルズとのゲームに先発した、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は、7イニング87球を投げて、被安打5、奪三振6、与四球0、失点1の好投を魅せました。

 7イニングを投げて、1-1の状況でマウンドを降りた田中投手ですが、7回裏にヤンキースが4点を挙げてリード、その後ブルペン陣が踏ん張り、田中投手に4勝目が付きました。(1敗)
 チームとしてのヤンキースもこれで7連勝と上り調子です。7連勝のスタートのゲームは、田中投手の復帰初戦でした。

 このゲームの田中投手のピッチングは、復帰初戦に比べると「投球の威力・スピード・キレ」は少し劣りましたが、投球を低めに集めて、とても丁寧なピッチングを展開しましたので、「安定感十分」でした。

 何より、87球で7イニングをクリアしたこと、少ない球数で「先発投手の役割期待」を果たしたところが素晴らしいと思います。
 復帰登板も78球で7イニングをクリアしています。「ストライクの投球で勝負して行く」メジャーリーグの先発投手の在り様だと感じます。

 昨シーズンからの故障対応を経て、田中将大投手は一層「MLBに適応」して来ているのではないでしょうか。

 今後の活躍もとても楽しみです。
 [一次リーグ] ブラジル2-0韓国

 初のワールドカップ制覇を目指すブラジルチームが初戦をものにしました。

 前半は、韓国チーム共々「ゴール前のシーンが少ない」、得点チャンスをなかなか創れないゲームでした。
 攻撃力が特徴のブラジルとしては珍しいゲームでした。

 そうした中で、ベテラン37歳のフォルミーガ選手(なでしこの沢穂希選手に並ぶ6度目のワールドカップ出場です)が、韓国ディフェンダーの不用意なバックパスをカットしてキッチリと先制ゴールを挙げ、後半開始早々にマルタ選手がペナルティーキックPKを決めて2-0とリードを広げました。

 韓国チームは、後半になって何度かブラジルゴールに迫り、相手守備陣を崩して決定的なチャンスを創りましたが、シュートが当たらなかったり枠に行かなかったり、とても残念な形が多かったと思います。

 「2-0の勝利」は、サッカー競技においては快勝ですから、この大会のブラジルチームとしては良いスタートを切ったことになりますが、気になる所もあります。

 マルタ選手のコンディションです。

 マルタ選手は過去何度も世界NO.1プレーヤーに選出されている、ブラジルチームをそして世界の女子サッカーを代表するプレーヤーです。
 テクニック、パワーともに十分で「何でも出来るプレーヤー」なのですが、特に印象的なのはドリブルプレーです。圧倒的な突破力を誇るのです。

 ところがこのゲームでは、マルタ選手の長く効果的なドリブルは殆ど見られませんでした。ゲーム前半の「ゴール前のシーンが少ない」理由のひとつででもあったと感じます。

 前半のプレー振りは「体力温存」かとも思いましたが、結局ゲームを通して見られなかったのです。
 優勝するためには7ゲームを戦わなければならない今大会ですので、「静かにスタートした」ということであれば良いのですが、故障などコンディションに問題があるとすれば、これはブラジルチームにとっては大きなマイナス要素でしょう。

 ワールドカップ・カナダ大会としても、マルタ選手の素晴らしいプレーが観られないとすれば、とても残念なことです。
 杞憂であることを祈ります。
 [一次リーグ] 日本1-0スイス

 本当に苦しいゲームでしたが、なでしこジャパンはワールドカップ・カナダ大会の初戦を飾りました。

 宮間選手のペナルティーキックPKで前半を1-0とリードしたなでしこでしたが、後半開始直後からスイスチームに押し込まれ続ける展開となりました。

 スイスの10番バッハマン選手を中心とした攻撃は、「疲れを知らぬ」ものでした。特に右サイドからの攻撃は、ボール保持者が完全にフリーとなるために、再三の好機をスイスに齎しました。

 なでしこは、この猛攻に良く耐えました。ディフェンスDFの宇津木選手の好プレーも目立ったと思います。

 そして、後半インジュリータイムに入ってからのスイスの決定的なチャンスで、バッハマン選手がシュートを吹かしたところで、勝負ありという感じでした。バッハマン選手ほどのプレーヤーが「面を作って」放ったシュートが、日本ゴールの上50cm上を通過したのです。

 それにしても、「人工芝ピッチは疲労を蓄積・増大させる」のではないでしょうか。
 後半のなでしこメンバーの運動量低下は、近時のゲームでは見たことも無いレベルでした。
 後半のスイスチームとの運動量の差がどこから生まれたのか、次戦に向けての大きな課題でしょう。

 何はともあれ、なでしこジャパンは勝ち点3をゲットしました。

 とても大きな勝利です。
 [一次リーグ] アメリカ3-1オーストラリア

 オーストラリアチームは、素晴らしい入りを見せました。
 パスサッカーでアメリカチームを圧倒して、決定的なチャンスを何度も創りだしました。

 しかし、アメリカチームの「ソロの壁」は健在でした。前半13分までに、オーストラリアは2度の決定機を創造しましたが、アメリカチームのゴールキーパーGKソロ選手は、これを跳ね返しました。現在の世界女子サッカーにおけるNO.1GKでしょう。

 そして、一方的に押されていた前半を1-1で折り返すと、オーストラリアの運動量が落ちた後半には、「個の強さ」で徐々に押し込み、2得点を挙げて勝ち切ったのです。

 アメリカとしては、決して望ましい形の勝利では無かったと感じますが、「私達は負けない」という強い意識と、強いフィジカルを持って勝利を捥ぎ取ったという形でしょうか。

 オーストラリの「パスサッカー」は見事でした。
 前半飛ばしていた為か、後半はめっきり運動量が落ちてしまいましたが、ゲームを通してのペース配分をチームとして習得できれば、相当に強いチームでしょう。

 優勝候補のひとつ、アメリカチームは悠然としたスタートを切りました。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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