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 3月場所は、横綱・白鵬が14勝1敗で優勝し、自己の持つ最多優勝記録を36回に伸ばしました。

 初日に、宝富士に良いところ無く敗れた時には、今場所のその後の取組に不安を残した白鵬でしたが、徐々に調子を上げて後半戦ではスピード溢れる取り口を展開、追いすがる大関陣・稀勢の里と豪栄道を振り切りました。

 ところが、本来ならば祝福・歓声に包まれるはずの優勝ですが、千秋楽の取組後は異様な雰囲気が土俵を支配しました。

 稀勢の里が豪栄道を破り13勝2敗として、逆転優勝への望みを繋いだ後、白鳳VS日馬富士の横綱対決、今場所最後の取組で、白鵬が立合いとともに左に変化し、日馬富士がまっすぐに土俵外に飛び出してしまったのです。

 優勝を争う横綱の変化・注文相撲に見えました。

 場内が騒然となりました。

 本来ならば拍手で溢れるはずの会場ですが、拍手は疎ら、怒号が飛び交います。

 そして、多くの観客が席を立ちました。

 表彰式は、空席となった桟敷が目立つ光景となったのです。

 50年以上大相撲を観てきましたが、こんな雰囲気・光景は初めてでした。「事件」と呼んでも良い有様でしょう。

① お客様の期待に応えるのがプロスポーツ

 プロスポーツを支えているのはファンです。ファンの支持無くして、プロスポーツは成り立ちません。

 プロスポーツプレーヤーは、「ファンが期待するプレー」を展開していく義務があり、プロスポーツの運営者には、そうしたプレーが展開されることを担保していく仕組み作りが、強く求められているのです。

 今回の白鵬VS日馬富士の取組が、このファンの期待する相撲からは程遠い物であったことは、間違い有りません。

 あれだけ多くの観客が席を立ち、優勝力士への賛辞を拒否したのです。

 表彰式における優勝力士インタビューの際にも、「変化して勝って、嬉しいか」「勝てば、なんでもいいのか」といったヤジが途切れること無く続きました。

 もちろん一部には、白鵬に拍手を送るファンも居ましたが、公平に見て、ブーイングのファン:賞賛のファン=7:3位の比率であったと思います。

② ルールに則った取り口

 この取組における白鵬の取り口は、「大相撲のルールに則ったもの」でした。決して反則ではないし、反則ギリギリのものでもありません。立合いで変化することは、大相撲のルールに沿っているのです。

 したがって、「何の問題も無い」という見方もあるでしょう。
 変化されても、付いて行くのが相撲であり、そのまま飛び出してしまった日馬富士が弱いのだ、という意見もあるのでしょう。

③ 横綱同士の対戦での変化

 立合いの変化がルールに則っているとはいえ、横綱同士の対戦、それも千秋楽の「優勝に関わる対戦」では、観たことがないという指摘もありそうです。

 これは「事実」として重いものでしょうし、長い歴史を有する大相撲というプロスポーツにおいて、何故「横綱同士の対戦」において「明らかな変化相撲」が行われなかったのか、というのは、よく吟味する必要がありそうです。

④ 「フェア」という概念

 スポーツ、特にプロスポーツにおいては、「フェア」であることが求められます。これは、当然のことで、八百長などは論外として、可能な限り「公平」な戦いを競技の仕組みとして構築していくことが求められるのです。

 例えばサッカーにおける「ホーム&アウェイ」方式などは典型でしょう。
 対戦する2チームのホームで1試合ずつ試合を行い、その勝敗・得失点差等で勝敗を決めて行くのです。ワンマッチで行わなければならない時には、「両チームにとって中立な会場」を設定します。チーム、プレーヤーそして何よりファンが納得する形式を取ろうとするのです。

 一方で、大相撲には一見して「公平ではない」仕組みが存在します。

 例えば「取組」。

 幕内力士全員が必ず一回ずつ当たるというリーグ戦形式ではなく、前日に翌日の取組を編成担当が決めて行く形です。

 多くの場合には、「成績の良い力士同士」「悪い力士同士」の取組が組まれます。結果として、各力士の成績は「平準化」する方向となります。
 時には、本来対戦する筈の無い番付が離れた力士同士の取組みが組まれることも有ります。

 続いて「昇進」。「十両昇進=関取になる」や「入幕」について、一定の条件(例えば、どの番付で何勝すれば昇進)が定まっていません。

 場所毎の「十両から幕下への陥落者数」「幕内から十両への陥落者数」によって、昇進者数が決まります。成績が考慮されるのは、ポストがいくつ空くか、の後になるのです。
 加えて、例えば幕下15枚目以内で「全勝優勝」すれば十両昇進といった、判例?が存在します。幕下5枚目以内に居て5勝2敗で勝ち越したからといって、前述のような力士が居れば、追い抜かれて昇進できないことがあります。
 どちらかと言えば「陥落ルール」の方が明確で、昇進は陥落力士数に大きく影響される形。とはいえ、その陥落とて、例えば前頭11枚目で5勝10敗といった成績の場合には、ギリギリ幕内に残ったり、十両に陥落したりします。
 こうした昇進に関する「運・不運」の存在は過去にも枚挙に暇が有りません。

  「恣意性」が色濃く存在するのです。

 このように、他のプロスポーツから観れば「曖昧で不公平なやり方」が、大相撲には厳然と存在するのです。良し悪しを言っているのではありません。大相撲の特長のひとつなのでしょう。

 いろいろと理由は有るのでしょう。「神事」というか、大昔なら「村同士の対抗戦」の代表として選ばれた屈強な男達の戦いという側面が在り、それが現在にも残っているのかもしれません。

 その延長線上で、「贔屓の力士」には「堂々と戦って貰いたい」という思いが、応援者というかファンには強いということも考えられます。
 ファンにとっては、贔屓の力士が勝ってくれることはもちろん大きな喜びなのでしょうが、それ以前に「我らが代表には堂々と戦ってほしい」「卑怯とか汚いと言われるのは耐えられない」といった心情が存在し、勝敗はその後に来る概念となっている可能性が有ります。

 長い歴史と伝統に裏打ちされた、何とも言えない「曖昧さ」が、プロスポーツとしての大相撲には存在するということなのでしょう。
 勝ち負けより「後ろ指を指されること」を嫌う「恥の文化」と呼ばれる、日本文化が色濃く反映されているのかもしれません。

⑤ 横綱への禁じ手の設定

 色々な観点から観てきましたが、2016年3月場所千秋楽の横綱同士の取組が、多くのファンに大きな失望を与えたことは、紛れも無い事実ですから、何もしないという選択は有り得ないことでしょう。

 対策が必要なのです。

 そこで「横綱への禁じ手」を提案したいと思います。

 本ブログでも過去に採り上げた、江戸時代の「無双力士」雷電には、そのあまりの強さからいくつかの禁じ手(取組で使ってはいけない技)が有ったと伝えられていますが、平成の横綱には別の意味で禁じ手を設定するのです。
 もちろん、禁じ手を犯した横綱は、反則負けとなります。

 設定する禁じ手の基準は、「ファンにとって見苦しい・不快な技を禁ずる」という1点です。

 候補を挙げます。

・張り手
・肘打ち
・立ち合いの変化

 「張り手」は、つっぱりや押しの延長線上にあるのかもしれませんが、技というよりは「ただ引っぱたいている」ように見えます。喧嘩のように見えるという意見もありますので、品格に欠けますし、殴り合いを禁じているスポーツには馴染まないと思います。
 特に、力量最上位にあり、品格の保持が問われている横綱という地位にいる力士には、全く馴染まない技だと感じます。

 もちろん、つっぱりの中で相手力士の顔に掌があたってしまうことはあるのでしょうが、「当たってしまう」ことと「当てに行く」張り手とは、容易に区別が付くものでしょう。     
 相撲に精通している勝負審判がチェックすれば良いことです。

 大関以下の力士に対して「張り手」を禁ずるかどうかは、少し考える必要があるかもしれません。力の劣る力士が上位力士に対抗するための手段としての張り手は、有っても良いという意見がありそうです。

 続いて、「肘打ち」は「かちあげ」の延長線上に有るものかもしれませんが、これも張り手同様に、殴り合いを禁じている相撲というスポーツには馴染まないものだと思います。
 肘で相手力士の顔面を直接打つというのは、プロレスリングの技の様に感じられます。

 かちあげと肘打ちの区別、および「わざとやったかどうか」は、勝負審判であれば容易に区別できるものだと思います。

 「肘打ち」は全力士の禁じ手とすべきものでしょう。鼻の骨を折る、あるいはそれ以上の大怪我に繋がるリスクは、避けなければなりません。

 続いて「立ち合いの変化」。
 これを横綱にのみ全面禁止にするのは、やや厳し過ぎるという意見もあると思いますが、まさに「2016年3月場所千秋楽・横綱対決事件」そのものの話ですので、あの「怒号飛び交う土俵」を目にした以上は、禁じ手にする必要があると感じます。

 理由としては、大相撲最高峰の力士の取組には、多くのファンの注目が集まり、大きな期待・思いが込められていることが明らかですので、その取組においては立ち合いの変化は絶対回避しなければならないということです。期待が大きいだけに落胆も大きくなるのです。
 これを、個々の横綱の心情・意識で規制するのは難しいと思います。禁じ手とし、行えば反則負けというルールにしておいたほうが、クリアでしょう。

 もちろん、立合いで一度しっかりと相手力士と当たった後、いなしたり、突き落としたり、体を横に動かすのは、何の問題もないプレーであり、相撲そのものです。
 「しっかりと当たったか否か」は、やはり勝負審判の判断に委ねられます。

 これを「横綱のみの禁じ手」とするのは、やはり力量最上位の力士には馴染まない技だという点も考慮されるからです。この禁じ手適用を、大関に拡大するということも有り得るでしょう。

 プロスポーツとしての大相撲には、他のスポーツには無い「難しさ」が存在すると思いますが、長きに渡って日本中で、20世紀終盤からは世界中で愛されているスポーツであることを勘案すれば、可能な限り「ファンが観たいプレー」を提供する「義務」が有ると思いますし、それを実現するための「仕組みの構築」が不可欠であろうと考えます。

 大相撲には、本当に多くのファンが存在し、我が国の伝統文化であると共に、現在では、我が国を代表する国際的なプロスポーツとなっていることは、重い事実なのでしょう。
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 ワールドカップ2018ロシア大会のアジア2次予選の最終戦が3月29日に行われ、E組の日本チームはシリアと対戦し、5-0で勝ちました。

 終わってみれば5-0という一方的なスコアでしたが、試合内容は接戦で、どちらが勝っても不思議ではないゲームであったと感じます。

 前半17分、シリアチームのオウンゴールで先制したハリルジャパンですが、2点目は遠く、再三のチャンスを物にできませんでした。

 相手ゴール前で細かいパスを繋いでチャンスメイクするのですが、肝心のシュートが枠に行かないという、近時の「いつもの展開」が続きました。

 試合としては日本チームの攻勢が続き、優勢に進めてはいましたが、「サッカーに優勢勝ち無し」という公理に則れば、互角のゲーム展開と見るべきでしょう。

 固い守りからカウンターを仕掛けてくるシリアの攻撃に、日本ゴールは何度も脅かされました。
 ゴールキーパーGK西川選手の好セーブがハリルジャパンを救ったのです。

 この重苦しい展開を破ってくれたのは、香川選手でした。
 後半21分、相手ゴール前で本田選手からの短いパスを胸でトラップしてダイレクトボレー。これがゴール右隅に見事に決まりました。ワールドクラスのプレーでした。

 余程嬉しかったのか、香川選手は珍しくスタンドのファンに、もっと喜ぶようにとの仕草を魅せました。ホームの代表戦でなかなかゴールを奪うことが出来なかった香川選手にしても、待望のゴールだったのでしょう。

このゴール以降も、香川選手の動きは素晴らしく、後半41分には本田選手へのアシストを決めました。日本代表チームの背番号10番に相応しいプレーであったと感じます。

 後半41分の本田選手のヘディングシュートが決まってから、やや切れた感のあるシリアチームから、日本チームは立て続けに2点を追加し、結局5-0という大差のゲームとなったのです。

 試合開始から後半20分迄、65分間は「息詰まるような接戦」であり、後半40分迄は「何時追いつかれても不思議ではない」展開でした。

 とはいえ、勝ち切ったことの価値は大きいと感じますし、何より「エースの躍動」は、最終予選に向かうハリルジャパンにとって、何よりの好材料でしょう。

 また、相手の力が少し落ちるとは言っても、連続で大量点を挙げたことの意義も大きいと感じます。

 おそらく、直近の2試合のプレーの中に、ハリルジャパンの「決定力不足」解消へのヒントが隠されているのでしょう。
 10頭の日本馬が挑戦したドバイミーティング2016でしたが、リアルスティールとラニが見事な走りを魅せてくれました。

 ドバイターフG1に挑んだリアルスティールは、4・5番手で4角を回り直線で良く伸び、イギリスのユーロシャーリーンの追い込みを1/2馬身凌いで、快勝しました。
 長く良い脚を使ったレースでした。

 リアルスティールそして矢作調教師にとって、悲願のG1制覇となりました。

 UAEダービーG2にはオンザロックス・ユウチェンジ・ラニの3頭が挑み、武豊騎手騎乗のラニが優勝しました。
 
 先頭集団で4角を回ったラニは、直線の残り200mから良く伸びて、アメリカのポーラリバーを3/4馬身交わしたところがゴールでした。ラニの葦毛の馬体が輝きました。
 ユウチェンジも差の無い3着に食い込みました。

 リアルスティールとラニの優勝は、馬の力はもちろんですが、調教師を始めとする関係者の皆さんのご努力の結晶でもあります。

 さらに言えば「日本からの遠征馬のノウハウが蓄積されてきた」印象も受けます。
 今後も、世界中の大レースで、日本馬の活躍を観ることが出来そうです。
 カナダのスウィフトカレントで開催されていたカーリング女子の世界選手権大会は、3月27日に決勝戦が行われ、日本チームはスイスチームに6-9で敗れ、惜しくも優勝を逃しました。

 とはいえ、世界選手権・オリンピックを通じて、日本代表チームとして初めての準優勝という快挙を成し遂げた「LS北見チーム」に大きな拍手を送ります。

 予選リーグを2位で通過した日本チームは、決勝トーナメント初戦でスイスに敗れ、敗者復活戦的な試合でロシアチームを下して、決勝に進みました。
 決勝の相手は再びスイスチームでした。

 こうしたトーナメントの形式は、全てのスポーツを通じても珍しいものでしょうが、それだけ「予選リーグの1・2位」を高く評価している競技であることを示しているのでしょう。

 その点からも、「予選リーグで2位」→「決勝トーナメントでも2位」という成績は、今大会の日本チームの安定した戦いぶりを示すものとして、高く評価されるものだと思います。

 決勝の戦いぶりも見事なものでした。

 第7エンドで、スイスに3点を許し3-5と逆転された時には、このまま押し切られるかに見えました。
 しかし日本チームは続く第8エンドで3点を取り返し、再逆転に成功しました。藤沢選手のラストショットで、スイスチームのストーンを弾き出すとともに、日本チームの3個目のストーンがギリギリにサークルに残ったのです。
 このプレーは、今大会の日本チームの強さを示していました。
 そして、最終・第10エンドの後攻を手にする可能性が高まりましたので、日本チーム優勝への期待が高まりました。

 ところが、スイスチームも流石でした。
 第9エンドで2点を追加して7-6と再逆転。日本チームとしては、このエンドの失点を1点に抑えて、6-6の同点で第10エンドを迎えたかったところです。

 再逆転を許した日本チームとしては、第10エンドで「2点」を取りに行くこととなり、難しい試合展開を強いられたのです。

 スイスチームのプレーの特徴として、「いつもサークルの端の方にストーンを残す」という戦術が目立ったように感じます。
 到底NO.1ストーンにはなれない場所に、ストーンを残しておくのです。

 こうしておくことで、相手チームにミスショットが生まれた時に、大量得点に結びつけることが出来るということなのでしょうか。
 サークルがテレビ画面に映し出される度に、スイスチームの赤いストーンの数の方が多かったように思います。

  カーリングは「ミスが少ないほうが勝つ」タイプの競技だと思います。

 そして、ミスショットを減らした日本チームに、大きなご褒美が齎されたのでしょう。
 ドバイシーマクラシック2016に出走したドゥラメンテは、4角で先に抜け出したポストポンド(アイルランド)を直線で追いかけましたが2馬身差を詰めることが出来ず、2着に終わりました。

 レース前に右前足の落鉄が見つかったドゥラメンデですが、その場で蹄鉄を打つことはせずに、いわば「裸足」でレースに臨むこととなったのです。

 もちろん、ポストポンドもドゥラメンテと世界ランキングトップを争っている強豪馬ですから、ドゥラメンテが落鉄していなかったとしても、勝てたかどうかは分からないのでしょうけれども、2410mという距離を右前足の蹄鉄(いわばスパイク)無しで走るのは、滑る上にいつもとは走りのリズムも異なり、想像以上に疲労が蓄積されると思われますから、最後の直線での伸び脚に大きな影響を与えたことは間違いありません。

 レースに向けての調教では、好調が伝えられていただけに、ドゥラメンテにとってはとても残念なレースとなりました。

 ミルコ・デムーロ騎手はレース後、「鉄を履いていないのに、このパフォーマンスは凄い」とコメントしました。

 日本勢は、3着にラストインパクト、5着にワンアンドオンリーが入り、気を吐きました。

 それにしても「落鉄」とは・・・。
S「クライフが死んだね」(3月25日に報じられました)

私「本当に凄い選手だったね」

S「指導者としても、凄かった」

 「ペレやディ・ステファノと同じで、『後継者が居ない』特別な存在だったね」

S「68歳。肺がんだって」

 「早過ぎるね」

 「クライフとオランダチームというと1974年のワールドカップだね。『トータルフットボール』と呼ばれる、新しいサッカーを世界に示した」

S「それまでは、フォワードFWはフォワード、ディフェンスDFはディフェンスといった形で、分業していたサッカーを、ポジションに拘らず、チーム全体が自在に動いてゲームを創っていくサッカーを魅せてくれた。世界中が驚いた」

 「いつも思うことだけど、どうして西ドイツとオランダという、素晴らしいチームが同じ大会に登場したんだろう。どちらも世界サッカー史上に輝くチームだった。それが同じ大会で活躍し、決勝で戦うことになるんだから、巡り会わせというのは怖いものだね」

 「それにしても、あの決勝戦のオランダチームの出来は悪かったね。試合開始早々にクライフが倒されてPKを獲得、これをニースケンスが決めて、オランダが先制したんだけど、その後のオランダチームは全然動けなかった」

S「本当に酷かったね。歩いている選手も目立った。トータルフットボールとは似ても似つかないプレーを続けたんだ。何が有ったんだろう。2次リーグ最終戦のブラジル戦の疲れが残っていたのかな」(ブラジル戦は7月3日、決勝戦は7月7日)

 「オランダが2-0で勝ったブラジル戦は『トータルフットボール』の完成型というゲームだった。1970年大会で優勝し、ペレは居なくなっていたけれど相当強かったブラジルが、手も足も出なかった。これが新しいサッカーだ、と実感させたね」

S「あの大会で僕はブラジルを応援していたんだけれど、オランダ戦は『あーあ、負けました』っていう感じだったよ。文字通り完敗だった。そのオランダチームが、決勝では全然駄目だったんだ。不思議だね」

 「あのゲームの後、クライフが言っていたように、オランダチームには初めて決勝に進出したという『達成感』があり、加えて試合開始早々にPKで1点取れたものだから、急に守備的になったんじゃないかな。それにしても、それまでのゲームとは別のチームかと思う程、動きが悪かったことは確か」

S「それに、西ドイツチームの完成度が高く、オランダを自由にさせなかったこともありそうだ。DFフォクツのクライフへのマークもしつこかった。クライフが靴を履き直している時も横に付いていたね。ここまでやるのは心理作戦という面もあると思うけれど、勝利への執念という面からは、西ドイツの方が一枚上だった感じがする。
 1972年のユーロ(欧州選手権)を制した西ドイツチームは、世界サッカー史上ベスト3に入るチームだったと思うけど、そのチームの延長線上にある1974年のチームも、完成度の高いチームだった。
 ゲルト・ミュラー、ベッケンバウアー、バウル・ブライトナー、そしてヴォルフガング・オヴェラートと素晴らしいメンバーが集まっていた。
 そういうスーパースター達が、勝利に向かって忠実なプレーを継続するんだから強いわけだ。ドイツチームは、何時の時代も強さを最大限発揮する能力を身に付けているね」

 「1972年のチームにはネッツァーが居て、1974年のチームにはオヴェラートが居た。どちらも凄まじいチームだったね」

S「ネッツアーとオヴェラートは並び立たなかった。『両雄並び立たず』とは正にこのこと」

 「その1974年の西ドイツに、勝るとも劣らなかったのがオランダチームだった」

S「どうしても比較しろと言うなら、オランダチームの方が少し上だろう」

 「クライフ、ヨハン・ニースケンス、ヨニー・レップ、アリー・ハーン、ルート・クロル、レンセンブリンク、ファン・ハネヘム、ビム・ヤンセン・・・。今思い出しても『眩しいチーム』だね。ハーンのロングシュートなんて、40m以上有ったと思うけれど、ワールドカップ史上最高のロングシュートだった」

S「このオランダチームに弱点があるとすれば、『ムラッ気』かな。これは、指揮者であるクライフの性格なんだろうと思うけど、嫌になっちゃうと力を発揮できない面がある。いずれにしても、世界最高の指揮者にして、世界最高のストライカーを擁する、素晴らしいチームだったね」

 「トータルフットボールは、サッカーの革命だった。そして現代サッカーの礎でもある。クライフが世界のサッカーに残した遺産は、偉大としか言いようがない」

S「とにかく素敵な男だったんだよ」
 春の甲子園2016も2回戦に入りました。
 3月26日・大会7日目も2回戦3試合が行われましたが、見所十分の好ゲームが続きました。

① 龍谷大平安2-0八戸学院光星

 今大会屈指の好投手である平安の市岡投手に対して、光星打線が挑みました。
 ヒットこそ5本でしたが、6四球を選び攻撃を続けました。

 これに対して「ここぞ」というシーンで光星の攻撃の芽を摘んだのは、平安の内野守備でした。難しい打球を再三処理しました。そして守り切りました。

 今大会の龍谷大平安チームの強さは、この守備力なのかもしれません。

② 明石商3-0東邦

 1回裏の攻防がポイントであったと思います。
 
 東邦のエース・藤嶋投手があっという間に2アウトを取り、3番の橋本選手に四球を与えました。4番の小西選手を迎えます。
 カウント3-2となって、内角やや真ん中寄りのストレートをレフトオーバーの2ベースヒット。明石商が先制したのです。

 緒戦、関東一打戦を1安打に抑え込んだ藤嶋投手としては、「打たれない」という自信の投球だったのでしょうが、これを小西選手がコンパクトに振り切りました。

 2アウト・カウント3-2でしたから、1塁ランナーが投球と同時にスタートを切っていたこともあり、悠々とホームインできたことも大きかったと思います。

 この「思わぬ失点」により、藤嶋投手は試合を通して「力み」の目立つ投球となり、持ち味のボールのキレが影を潜めてしまいました。
 そして、エース・4番・キャプテンという藤嶋投手の僅かな心理的動揺は、東邦チーム全体に影響を及ぼした感じがします。

 運動神経・野球センスの塊である藤嶋選手にとっては残念な結果でしたけれども、この敗戦を糧として、一層素晴らしいプレーヤーになって欲しいものです。

 一方の明石商のエース吉高投手は、持ち味を存分に活かした投球を展開しました。
 変化球主体の投球ながら、要所で145kmのストレートを投げ込みました。9イニング・126球、被安打5、奪三振6、与四球1は歩かせたものでした。ほぼ満点の投球なのではないでしょうか。

 優勝候補の一角・東邦を破った、初出場明石商の気迫溢れる試合であったと思います。快進撃がどこまで続くのか、楽しみです。

③ 木更津総合4-1大阪桐蔭

 木更津総合・早川投手の好投が際立ったゲームでした。
 変化球とストレートの使い分けが絶妙でした。「抜いた」ようなボールが有効で、強打の大阪桐蔭打線に最後まで的を絞らせませんでした。

 1回裏、大阪桐蔭の3番・吉沢選手にホームランが飛び出しました。キャプテンの先制本塁打ですから、この試合も大阪桐蔭の活発な打線が爆発するかに観えました。

 ところが3回表、ここまで快調な投球を続けていた大阪桐蔭の高山投手の投球を、木更津総合打線の中軸が一気に捕えました。2番の木田選手から5番の山下選手まで4連打。
 この回一挙4点として逆転しました。

 今大会屈指の好投手と目されていた高山投手でしたが、この回はボールの威力・キレとも不足していた印象です。

 大会7日目は、優勝候補に挙げられていた、東邦と大阪桐蔭が姿を消しました。
 緒戦を快勝した両チームに、僅かに油断が有ったのかもしれません。

 甲子園に出場してくるチーム間の力の差が極めて小さいことを、示している結果なのでしょう。

 混戦模様の春の甲子園2016の、今後の展開が楽しみです。
 3月27日、中京競馬場芝1200mコースで行われる、第46回高松宮記念競走G1の注目馬検討です。

 それまでの2000mから1200mに短縮されたのは1996年。そして3月に開催されるようになったのが2000年。以来、「春の短距離王者決定戦」として、「中央競馬上半期のG1シリーズ緒戦」として、親しまれているレースです。

 最近の古馬スプリンター界は、軸となる馬が不在で混戦が続いています。
 このレースもフルゲートの18頭が出走して来ました。多くの馬の陣営が「チャンスあり」と考えているのでしょう。

 上位人気馬が活躍することが多いレースとはいえ、人気が割れている時には難しいレースということになります。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠6番のミッキーアイル。
 前走のG3阪急杯は、見事な逃げ切り勝ちでした。追込みも出来る馬ですが、この形の方が安定した成績を残せるように感じます。
 3歳時、NHKマイルG1を勝つまで5連勝した時には、マイルの最強馬が登場したと言われましたが、その後はやや低迷し復活してきた印象です。5歳になって、再び黄金期を築けるのでしょうか。

 第二の注目馬は、7枠15番のローレルベローチェ。
 少し格下の感は有りますが、直近4走は3勝・2着1回と5歳になっての本格化を伺わせます。前走G3シルクロードSでも2着と健闘しました。
 何と言っても「短距離の鬼」サクラバクシンオー産駒です。大混戦での大駆けに期待します。

 第三の注目馬は、4枠8番のアルビアーノ。
 G2とG3で1勝ずつの牝馬が1番人気になるかもしれないというだけで、このレースの混戦度合いが解りますが、休み明け2戦目の活躍に期待したいと思います。
 手綱を取るルメール騎手も、コンビ2戦目です。そろそろ手の内に入れて来ることでしょう。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 何度も書いて恐縮ですが「大混戦」です。
 ブラヴィッシモやスノードラゴンにも、十分チャンスが有るでしょう。
 2016年のプロ野球が本日3月25日に開幕します。

 野球ファンのみならず、日本国民の多くの方々にとって「球春」が到来するのです。

 春から秋にかけての日本のスポーツの中核は、やはりプロ野球なのでしょう。

 アメリカ合衆国におけるMLB(メジャーリーグ・ベースボール)と我が国におけるプロ野球は、その歴史と伝統から、暖かい季節の中心的スポーツの位置を占めていると思います。

 さて、今シーズンのオープン戦の成績を観てみましょう。

・1位 阪神 7勝3敗5引分 勝率.700
・2位 ロッテ 9勝4敗3引分 勝率.692
・3位 ソフトバンク 8勝4敗3引分 勝率.667
・4位 楽天 9勝5敗1引分 勝率.643
・5位 西武 8勝5敗2引分 勝率.615
・6位 広島 8勝6敗2引分 勝率.571
・7位 巨人 9勝9敗1引分 勝率.500
・8位 日本ハム 7勝8敗 勝率.467
・9位 ヤクルト 6勝12敗1引分 勝率.333
・10位 オリックス 4勝9敗3引分 勝率.308
     中日 
     DeNA (2引分)

 オープン戦は、試合数自体も巨人やヤクルトのように19試合を戦ったチームもあれば、阪神やソフトバンクのように15試合のチームもあり、引分数もチームごとに相当異なりますから、順位といっても、公式戦と同列に論じることは出来ません。

 また、プロ野球の専門家の多くが「オープン戦の成績はあてにならない」と言って居ます。
 確かに、オープン戦は「調整の場」であって「勝負の場」ではないのでしょう。

 とはいえ、2015年シーズンも、セリーグ・パリーグともにオープン戦で好成績を上げたチームがペナントレースを制していますから、オープン戦の成績が「全く参考にならない」ということでは無いようです。

 そうすると、今シーズンのセントラルリーグは阪神タイガース、パシフィックリーグはロッテマリーンズに注目ということになるのでしょう。

 オープン戦2016の阪神は、防御率が1.93と全体2位でした。投手陣が好調なのです。加えてチーム打率も.277と全体の2位。投打のバランスが取れている形です。
一方のロッテは、打率が全体1位の.282でした。こちらは打線が好調なのです。

 阪神もロッテも、「明確な強み」を具備しているようですから、ペナントレースでも十分に期待できるということになります。

 少し寒い気候が予想されていますが、プロ野球の開幕とともに日本列島に春が来ます。
 1着優勝賞金が600万ドル(約6億6000万円)のドバイワールドカップ競走を始めとして、ドバイのメイダン競馬場を舞台に、1日8つもの重賞競走が行われるドバイミーティング。
 本ブログでも、ブリーダーズカップ・ワールドチャンピオンシップ(アメリカ)、凱旋門賞ディ(フランス)と並んで、「世界三大競馬の祭典」に位置づけています。

 ドゥラメンテのドバイシーマクラシック競走への挑戦が話題となっている2016年のドバイミーティングは3月26日(土)に開催されますが、ドゥラメンテ以外にも数多くの日本馬の挑戦が予定されています。

① ドバイゴールドカップG2(芝・3200m)

 まずは、ドバイミーティングの第3レース・ドバイゴールドカップ競走。
 ネオブラックダイヤが挑みます。ゼンノロブロイ産駒の8歳牡馬。重賞勝ち鞍はありませんが、昨年の天皇賞(春)で5着に食い込み、長距離レースでの強さが買われての出走です。

② UAEダービーG2(ダート・1900m)

 続いては、第4レースのUAEダービー競走。
 ドバイミーティングでは、メインレースでもあるドバイワールドカップもダートコースであるように、ダートレースが重要視されていますが、3歳馬によって争われるのがUAEダービーです。

 このレースには3頭の日本牡馬が挑みます。
 まずは、ユウチェンジ。スゥイフトカレント産駒。朝日杯FSで4着に食い込みました。
 次に、オンザロックス。サムライハート産駒。きさらぎ賞で5着でした。
 そしてラニ.タピット産駒。お母さんは、2005年の天皇賞(秋)優勝馬ヘヴンリーロマンスです。
 3頭共、日本での実績はまだ上がっていませんが、世界の祭典で良いところを見せてくれるものと思います。

③ アルクォーツスプリントG1(ダート1200m)

 第5レースはアルクォーツスプリント競走です。
 ベルカントが挑みます。サクラバクシンオー産駒の5歳牝馬。
 「短距離の鬼」サクラバクシンオーの走りを、世界の舞台で魅せて欲しいものです。

④ ドバイターフG1(芝1800m)

 第7レースはドバイターフ競走。
 私達にはドバイデューティフリーというレース名の方が馴染が有るのですが、2015年からドバイターフに変更されました。

 これまで、2007年のアドマイアムーン、2014年のジャスタウェイと2頭の日本馬が優勝しています。
 ジャスタウェイが、このレースの5馬身差圧勝を契機に「世界ランキングトップ」に躍り出たレースでもあります。
 芝で1800mという、日本の中距離馬にとっては慣れた馬場・距離でもありますから、2016年も有力馬が挑みます。

 リアルスティール。ディープインパクト産駒の3歳牡馬。同期トップクラスの力量を保持していることは間違いないのですが、なかなかG1には縁がありません。ここで一気に、世界に存在を示すチャンスです。

⑤ ドバイシーマクラシックG1(芝・2410m)

 第8レースはドバイシーマクラシック競走。
 芝・2410mというと、日本競馬の大レース(日本ダービー、オークス、ジャパンカップ等々)の馬場・距離と重なります。
 従って、これまでも多くの日本馬が挑み、3頭が優勝しています。
・2001年 ステイゴールド
・2006年 ハーツクライ
・2014年 ジェンティルドンナ

 2016年も強豪馬3頭が挑みます。

 まずは、ドゥラメンテ。キングカメハメハ産駒の4歳牡馬。
 2015年の日本のクラシックレース2冠馬(皐月賞・日本ダービー)にして、現在「世界ランキングトップ・タイ」に君臨するサラブレッドです。
 このレースを快勝するようなことがあれば、単独トップに躍り出る可能性が有ります。

 続いては、ラストインパクト。ディープインパクト産駒の6歳牡馬。
 日本では重賞3勝ですが、何と言っても2015年のジャパンカップ2着が印象的。この距離への適性を示したのです。

 そして、ワンアンドオンリー。ハーツクライ産駒の5歳牡馬。
 言わずと知れた2014年の日本ダービー馬です。父ハーツクライも勝ったレースで、親子二代制覇に挑みます。

 素晴らしい布陣です。

⑥ ドバイワールドカップG1(ダート2000m)

 第9レースはドバイワールドカップ競走。
 2014年までしばらくの間はオールウェザーコースで行われていましたが、2015年からはダートコースに戻りました。ドバイミーティングのメインレースです。

 過去の日本馬では、2011年にヴィクトワールピサが優勝しています。鞍上のミルコ・デムーロ騎手の喜び一杯のコメントが印象的なレースでしたし、ヴィクトワールピサにとっても、皐月賞や有馬記念の優勝と共に、自身を代表するレースと言えるでしょう。

 ヴィクトワールピサが走った時はオールウェザー馬場でしたが、2016年はダートということで、日本のダート強豪馬・ホッコータルマエが3年連続で挑みます。
 キングカメハメハ産駒の7歳牡馬。日本のダートG1・10勝馬が、最後の栄冠として挑み続けているレースです。

 このレースにはもう一頭、注目馬が居ます。アメリカのカリフォルニアクローム。
 2014年のアメリカクラシック2冠馬にして、現在ドゥラメンテとともに「世界ランキングトップ」を分け合っている馬です。
 クラシックレースを始めとする大レースの多くがダートコースで行われるアメリカ競馬ですから、ドバイミーティングで挑むとすれば、このレースなのでしょう。

 ドゥラメンテはドバイシーマクラシックに、カリフォルニアクロームはドバイワールドカップに姿を見せるのですが、3月26日のレース結果が「世界ランキング」に大きな影響を与えることは間違いありません。

 世界中のサラブレッドの目標であり憧れでもあるドバイミーティング。
 今年はどんな戦いを魅せてくれるのでしょうか。

 日本馬の健闘を祈ります。
 アメリカ合衆国・フロリダ州のベイヒルC&ロッジコースを舞台として、3月17日から20日にかけて開催された、アーノルド・パーマー・インビテーショナル大会2016は、初日・第一ラウンドでトップに立ったジェイソン・デイ選手が、4日間首位を守り、所謂「完全優勝」を飾りました。

 オーストラリアのデイ選手は、今季初勝利・PGAツアー8勝目を挙げました。

 「完全優勝」というと、2位以下を寄せ付けずに優勝した印象を与えますが、実際のゲーム内容は接戦で、特に4日目・最終日は上位の4人のプレーヤーによる激しいトップ争いが続きました。

 最終ラウンドに入り、3日目まで首位を続けたデイ選手がスコアを伸ばせない中、スウェーデンのヘンリック・ステンソン選手、アメリカのトロイ・メリット選手、同じくアメリカのケビン・チャペル選手が追い上げ、1ホール毎に目まぐるしく状況が変化する、大混戦となりました。

 17番ホールを終えて17アンダーパーとトップに立ったチャペル選手が、難しい18番ホールでボギーを叩き16アンダーでホールアウト、他の選手を待つ形となりました。

 まず、ステンソン選手が16番・パー5でよもやのボギーとして脱落しました。スコアを伸ばさなければならない「短いパー5」でのボギーは、致命傷でした。

 最終組・デイ選手とメリット選手が、共に16アンダーの状況で17番・パー3に挑みました。224ヤードという、長く難しいパー3です。
 まずメリット選手が3番アイアンでティーショット。ボールはピン手前で跳ねてグリーン奥のラフへ。
 続いてデイ選手が5番アイアンでティーショット。ピン手前4mにグリーンヒットしました。

 飛ばし屋が多いPGAツアーと言っても、224ヤードを5番アイアンで打つというのは驚きですが、デイ選手は5番アイアンの「高い弾道」を活かして、キッチリとグリーンをヒットしたのです。
 勝負所での、見事なショットでした。

 デイ選手はこのパットをしっかりと沈めてバーディ、17アンダーとして、再び単独トップに立ちました。

 18番ホールは、右側に池が広がる高難度のパー4。ボギーが出やすいホールです。
 デイ選手は右のラフからの第2打を、グリーン左のバンカーに打ち込みました。長いバンカーショットを残してのピンチです。
 続いて、デイ選手に追い付き追い越すべく、メリット選手が果敢にピンをデッドに狙いましたが、この第2打は池に入りました。

 これでデイ選手が、このホールをパーで上がることが出来れば優勝となります。
 デイ選手のバンカーショットは30ヤード弱だったでしょうか。「顎の低いバンカー」からの、池に向かって打つ難しいショットです。
 デイ選手のショットは高い弾道を描き、ピンの左側から寄って行きました。カップまで1.5m弱に止まる、素晴らしいリカバリーショットでした。

 そしてデイ選手は、このパットをしっかりと決めてパーセーブ、優勝を決めたのです。

 勝負の第2打を池に打ち込んだメリット選手は、このホールをダブルボギーとして、通算14アンダーにスコアを落とし、ステンソン選手と並んで3位タイに留まりました。

 最終ラウンドで際立ったのは、デイ選手の「ここぞというショット」の正確性でしょう。
 17番ホール・5番アイアンのティーショットと、18番ホールのバンカーショットは、さすがに「メジャーチャンピオン」というハイレベルなものでした。

 ジョーダン・スピース選手、ロリー・マキロイ選手と共に「新・3強」と呼ばれるジェイソン・デイ選手ですが、今季はここまで目立った活躍を見せていませんでした。

 しかし、マスターズ・トーナメントを3週後に控えた時期に、キッチリと調子を上げてきたのです。
 「強い人は強い」というところでしょうか。

 松山英樹選手も、最終ラウンドを5アンダーとして通算11アンダーの6位タイに食い込みました。初日・2日目と予選ラウンドをデイ選手とプレーし、その迫力に圧倒されたとコメントしていましたが、最終日に調子を上げてくるところは、PGAツアーの中核プレーヤーとしての貫録を示したと言えるでしょう。

 メジャートーナメントに向けて、世界のそして日本のスタープレーヤーが、調子を上げて来た、アーノルド・パーマー・インビテーショナル大会でした。
 ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの3か国のクラブチームが参加する「世界最高峰のラグビー国際リーグ」スーパーラグビーに、アルゼンチンと日本から1チームずつが参加し、新しい構成となったスーパーラグビー2016も第4節を終えました。

 日本から参加しているサンウルブズは、日本のトップレベルのチームから選抜されたプレーヤーで構成されており、スーパーラグビーのレギュラーシーズン15試合を戦って行くための、実質的な日本代表チームです。

 スーパーラグビーが「世界最高のラグビー国際リーグ」とはいっても、参加しているのは各国国内のクラブチームであり、ラグビーワールドカップというナショナルチーム同士が激突する世界最高レベルの大会で「3勝」を挙げた日本代表チームなら、十分に勝負になる、という見方もありました。

 しかし、サンウルブズは3戦して全敗という成績なのです。

 第一戦は2月27日、東京・秩父宮ラグビー場で行われた、ライオンズ(南アフリカ、昨季リーグ全体8位)との対戦でしたが、サンウルブズは13-26で敗れました。4トライのライオンズに対して1トライと、攻撃力というか「トライを取る力と技術」の差が感じられるゲームでした。

 第二戦は3月12日、シンガポールで行われたチーターズ(南アフリカ、昨季同12位)との対戦、31-32で惜敗しました。前半4トライを挙げて大きくリードしたサンウルブズでしたが、後半チーターズの追い上げに合い、後半31分に逆転トライを許して、そのまま押し切られました。「守備力不足」を痛感させられたゲームでした。

 そして第三戦は3月19日、東京・秩父宮ラグビー場で行われたレベルズ(オーストラリア、昨季同10位)との対戦は9-35で完敗でした。ノートライに抑え込まれたサンウルブズはレベルズに4トライを喫し、良いところなく敗れました。
 「守備力の差」を痛感させられるゲームでした。

 昨シーズンの成績から見れば下位の3チームを相手にしながら、勝利が遠いサンウルブズですが、「力を発揮できていない」というよりは、「明らかな力の差」を実感させられるゲームが続いている、という印象です。

 特に3試合を通じて感じさせられる「守備力の差」は想像していた以上に大きなもので、そう簡単には追い付けないでしょう。

 日本ラグビーと世界のラグビーとの間には、まだまだ大差が有ることは明らかです。

 とはいえ、悲観ばかりもしていられないのでしょう。

 スーパーラグビーを、世界トップクラスの「パワー・スピード・技術・運動量・戦術」を体感するための格好の場と捉え、特に若手プレーヤーの発掘・鍛錬の場として、残るレギュラーシーズン12試合を活用して欲しいと思います。
 
 2019年のラグビーワールドカップ・日本大会は3年後に迫っているのです。
 これほど気迫溢れる稀勢の里を観るのは、初めてでした。

 眼を大きく見開き、微動だにしない様子は、鬼神のようでした。

 これまで緊張が高まった時に時折観られた「せわしない瞬き」も無く、土俵に上っても琴奨菊を見つめ続けていました。
 文字通り「落ち着き払って」いたのです。

 立合い前の気迫で、琴奨菊を押していました。

 琴奨菊もその気配に気づいていたのでしょう。
 いつもより低い立ち合い、「目一杯の圧力」を稀勢の里にかけようとしました。

 頭同士が激突した音は凄まじく、テレビ画面から鈍く大きな音が響きわたりました。

 そして、稀勢の里は右から突き落とし。素早く強烈でした。
 勝負は一瞬で決まりました。

一瞬でしたが、素晴らしい「大相撲」であったと感じます。

 稀勢の里にとって、この1勝はとても貴重なものですが、もっと大切なのは、この取組に向けての「気持ちのありよう」を忘れないことでしょう。

 この「心持ち」をいつも保持することが出来れば、優勝はもちろんとして、綱取りの可能性も大いに高まるのではないでしょうか。
 ヨーロッパ最強のクラブチームを決める、UEFAチャンピオンズリーグ2015~16は、3月8日~3月16日にかけて、決勝トーナメント1回戦(ベスト16)の第2試合が行われ、ベスト8が出揃いました。

 事実上の世界最強クラブを目指す戦いですから、今季も激戦が続きました。

① 3月8日 ヴォルフスブルグ1-0 AAゲント

 ドイツ・ブンデスリーガの上位常連のヴォルフスブルグと、ベルギーリーグで150年以上の歴史を誇る名門AAゲントのゲームは、1-0でヴォルフスブルグが勝ち切り、ホーム&アウェイ2試合通算4-2でヴォルフスブルグがベスト8に進出しました。

 ヴォルフスブルグは、後半29分にアンドレ・シュールレ選手が挙げた得点を守り切った形。シュールレ選手は、現在世界最強のドイツ代表メンバーの力をキッチリと示しました。

② 3月8日 レアル・マドリード2-0 ASローマ

 レアルのホーム・ベルナベウで行われたゲームは、レアルが快勝し、2試合通算4-0で文句無に勝ち抜きました。ローマとしては、第一戦をホームで落としたことが大きく響きました。
 ASローマとしては、2ゲームとも良く健闘した印象ですが、力の差は覆うべくも無かったというところでしょうか。

 前半を0-0で折り返したゲームでしたが、後半19分にクリスティアーノ・ロナウド選手が先制し、23分にハメス・ロドリゲス選手が追加点を挙げて、レアルの勝利となりました。
 豪華絢爛なメンバーを揃えたレアル・マドリードの強さが際立ったゲームでした。

③ 3月9日 ベンフィカ・リスボン2-1ゼニト・サンクトペテルブルグ

 ゼニトが先制したゲームですが、ベンフィカが落ち着いて逆転しました。2試合通算でも3-1でベンフィカが勝ち上がりました。

 ポルトガルNO.1クラブとして、長い歴史と伝統を誇るベンフィカのベスト8進出は、今大会の台風の目という感じがします。

④ 3月9日 パリ・サンジェルマン2-1チェルシーFC

 ビッグクラブ同士の激突は、決定力で僅かに勝ったパリ・サンジェルマンが2-1で制し、2試合通算でも4-2として、ベスト8進出を決めました。

 両チームともペナルティーエリア内での激しい鬩ぎ合いを展開した好ゲームでしたが、1点目のアシスト、2点目のゴールと、イブラヒモビッチ選手が素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれました。
 また、サンジェルマンのゴールキーパーGKケビン・トラップ選手の再三の好セーブも大いに貢献したと感じます。

 エデン・アザール選手の今期CLは、残念ながらこれで終わりました。

⑤ 3月15日 アトレティコ・マドリード0-0 PSVアイントホーフェン

 リーガエスバニョーラの強豪アトレティコとオランダ・エールディヴィッジの強豪PSVの戦いは、今季ベスト16の戦いの中で最も接戦となりました。
 1回戦0-0、2回戦0-0と全く優劣が付かない結果となりましたので、ベスト8進出を賭けたPK戦へと縺れ込んだのです。

 そのPK戦も8-7でようやく決着しました。
 最後はホームのアトレティコが勝ち切ったのです。

 ゲームもアトレティコが押し気味でしたが、PSVが良く守った印象です。

 接戦を勝ち抜いたアトレティコの、今後の戦い振りが注目です。

⑥ 3月15日 マンチェスター・シティ0-0ディナモ・キエフ

 マンチェスター・シティはホームでキエフ相手に引分けましたけれども、2試合通算3-1で勝ち抜けました。アウェイでの勝利を大切にした印象のゲームでした。

 意外なことに、シティは初のベスト8進出です。準々決勝の戦いでは、ヤヤ・トゥーレ選手やセルヒオ・アグエロ選手、ダビド・シルバ選手らが、プレミアリーグの意地を示してくれるものと思います。

⑦ 3月16日 FCバルセロナ3-1アーセナル

 ホームのバルセロナが、前半18分ネイマール選手のゴール向かって左側からの冷静なシュートで先制し、後半20分スアレス選手の豪快なボレーシュートで勝ち越し、43分にはメッシ選手が左足でふわりと浮かせたシュートで3点目を挙げて、快勝しました。
 カンプノウに詰めかけたバルセロナファンには、堪えられないゲームだったことでしょう。
 
 2試合通算でも5-1としたバルセロナが、文句無にベスト8に進出しました。

⑧ 3月16日 バイエルン・ミュンヘン4-2ユベントス

 前半、ユベントスがバウル・ポグバ選手とクアドラド選手のゴールで2点をリードした時には、イタリア・セリエAの意地を見せて、勝ち上がるかとも思われましたが、さすがにホームのアリアンツ・アレーナで負けるわけには行かないバイエルンが後半怒涛の攻めを魅せて、レヴァンドフスキ選手とトーマス・ミュラー選手のゴールで2-2の同点に持ち込み、延長でも2コールを追加して4-2で勝ちました。

 2試合通算でも6-4としたバイエルンが、ベスト8に進出しました。

 このところ、やや失点が多いバイエルン・ミュンヘンですが、相変わらずの攻撃力は健在です。

[ベスト8進出チーム]
・ヴォルフスブルグ
・レアル・マドリード
・ベンフィカ・リスボン
・パリ・サンジェルマン
・アトレティコ・マドリード
・マンチェスター・シティ
・FCバルセロナ
・バイエルン・ミュンヘン

 所属リーグで観ると、スペイン・リーガエスバニョーラから、レアルとアトレティコのマドリード勢とFCバルセロナの3チーム。リーガエスバニョーラの「伝統の3強」が実力を示しました。
 やはり、現在最強のリーグは、リーガエスバニョーラなのでしょう。

 続いて、ドイツ・ブンデスリーガから、ヴォルフスブルグとバイエルン・ミュンヘンの2チーム。相変わらずの強さを見せています。

 残る3チームは、ポルトガルのベンフィカ、フランスのパリ・サンジェルマン、イングランドのマンチェスター・シティとなりました。

 このところCLで分が悪いプレミア勢は、今季もベスト16でチェルシーとアーセナルが敗退してしまいました。プレミアリーグには相当良いプレーヤーが集まっていると感じますが、チームとしての勝負強さがやや欠けているという印象です。

 イタリア・セリエAは1チームもベスト8に進出できませんでした。ユーベの対戦相手がバイエルンだったのは、少し不運なのかもしれませんが、どこが相手であろうと、UEFA-CLのベスト8に1チームや2チームを送り込むのが、本来のセリエAの姿でしょう。

 現在の「クラブ3強」と目される、FCバルセロナ、レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘンの3チームは、「順当に」勝ち上がりました。
 9期連続!のバルセロナを始めとして、毎回のようにベスト8に顔を見せる「クラブ3強」の安定感・頭抜けた強さには、改めて驚くばかりです。

 そして、準々決勝の組合せも3月18日の抽選会で決まりました。
 準々決勝1回戦の日程は、以下の通りです。

[4月5日のゲーム]
・バイエルン・ミュンヘン対ベンフィカ・リスボン
・FCバルセロナ対アトレティコ・マドリード

[4月6日のゲーム]
・ヴォルフスブルグ対レアル・マドリード
・パリ・サンジェルマン対マンチェスター・シティ

 最初のカード、バイエルンVSベンフィカは、総合力ではバイエルンがやや有利でしょうが、このところの失点癖が出て、前半でベンフィカがリードできるようなら縺れた戦いとなる可能性が有ります。

 バルセロナとアトレティコのスペイン対決は、バルセロナが有利でしょう。このところのMSNの得点力は他を圧して安定しています。

 ヴォルフスブルグとレアルは、レアルがやや有利だと思います。ヴォルフスブルグがその勝負強さで、どこまで食い下がるかは、興味深いところです。

 パリ・サンジェルマンとマンチェスター・シティの対戦は「互角」でしょう。
 イブラヒモビッチ選手やディマーリア選手の攻撃力はもちろんとして、サンジェルマンにはチアゴ・シウバ選手やダビド・ルイス選手といった強力な守備陣も存在します。
 一方のシティには、フォワードFWのアグエロ選手、ヘスス・ナバス選手、中盤のヤヤ・トゥーレ選手やフェルナンジーニョ選手といった「分厚い攻撃陣」が名を連ねます。
 勝敗の帰趨を決するのは「シティの攻撃陣とサンジェルマンの守備陣の戦い」なのかもしれません。

 世界中のトッププレーヤーが、持てる力のすべてを発揮するUEFAチャンピオンズリーグ2015~16シーズンも、佳境に入りました。
 ATPツアー・マスターズ1000・インディアンウェルズ大会「BNPパリバ・オープン」2016の男子シングルス準決勝、ラファエル・ナダル選手とノヴァク・ジョコビッチ選手の試合が3月19日に行われました。

 このカードは48回目の対戦となり、ツアー史上最多対戦記録を更新しました。

 同じカードで48回もの対戦を積み重ねているというのは、凄いことだと感じます。

① 長きに渡って、世界トップクラスで戦う両選手

 対戦の回数を重ねて行くためには、両選手が共にATPツアーに出場できるレベルに在る必要があるのは勿論として、この両選手となれば「世界のトップランカー」の位置に存在し続けなければならないわけですから、驚異的なことです。

 ナダル選手がツアーにデビューしたのは2001年ですから、以降16年に渡ってツアープレーヤーとしてのキャリアを経ているのです。
 その間にツアーで74勝、全豪・全仏・全英・全米の四大大会シングルスで14度の優勝を遂げていて、グランドスラマーでもあります。
 ナダル選手といえば「クレーコートのスペシャリスト」という印象が強く、実際に全仏で9度も優勝しているのですから、クレーでの強さは圧倒的なのですが、芝のウィンブルドンでも2度チャンピオンになっているのです。

 ジョコビッチ選手がツアーにデビューしたのは2003年、ナダル選手の2年後です。
 以降60度以上のツアー優勝、四大大会シングルス11度の優勝と実績を積み重ねてきました。全仏で優勝すればグランドスラマーとなります。

 10年以上に渡って戦い続け切磋琢磨し合う存在というのは、素晴らしいものでしょう。

② フェデラー選手・ナダル選手が先行し、ジョコビッチ選手が追いかける展開

 48戦を重ねた「ナダルVSジョコビッチ」に続く対戦回数のカードは、「フェデラーVSナダル」の45戦です。

 21世紀の世界テニス界を牽引してきた、ロジャー・フェデラー選手がツアーデビューしたのは1998年。以降100勝に迫るツアー優勝回数を重ね、四大大会シングルスでも17度の優勝という、歴代最高記録を誇ります。ウィンブルドンで7度の優勝を遂げているのです。

 つまり、フェデラー選手とナダル選手が、芝とクレーという得意のサーフェイスを舞台として優勝を重ねていた状況で、ジョコビッチ選手が追いかけ続けてきたというのが、「21世紀の男子シングルス」と言って良いのでしょう。

 そして2014年頃から、ジョコビッチ選手が「3強」の先頭に立ちました。2015年は完全に「ジョコビッチのシーズン」となったのです。

 頭書の試合は、ジョコビッチ選手が7-6・6-2でストレート勝ちしました。
 両者の対戦は、48戦してジョコビッチ選手の25勝、ナダル選手の23勝となったのです。
 また、両者の対戦は「ジョコビッチの6連勝」中とのこと。

 こうした状況なら、頭書の試合もジョコビッチ選手の「一方的な試合」となったのではないかと思われますが、実際には違います。大接戦でした。

 第2セット、ゲームカウント5-2とリードしたジョコビッチ選手がナダル選手のサービスゲームで40-0とリードして3マッチポイントを握った時には、これで試合が終わると感じました。

 ところがナダル選手は3ポイントを連取して40-40、デュースとなりました。追い込まれてからの、ナダル選手の反発力は見事なもので、「さすがに四大大会シングルス14勝」のプレーヤーだと感じさせるものでした。

 試合は、デュースとなって6回目のマッチポイントでジョコビッチ選手が勝利しました。
 見応え十分の試合でした。

 ジョコビッチ選手がセットカウント2-0で勝った試合ですが、1時間58分もの時間を要したのです。
 
 やはりこの対戦は、現在の世界最高のカードのひとつなのでしょう。
 3月場所最大の注目点が「大関・琴奨菊の綱取り」となっていることもあって、所属する佐渡ケ嶽部屋にも注目が集まっています。

 NHKテレビ放送の3日目のゲストは佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)でした。そして、先代の親方(元横綱・琴櫻)の話をはじめとして、興味深い話題が満載でした。

 特に、現役の豪風の話が面白かったと思います。
取材はNHKの刈屋アナウンサーでした。

 先代の親方の愛弟子であった琴風が引退して尾車親方となり、部屋を持ちました。豪風は、尾車部屋に所属したのです。

 10年ほど前の名古屋場所前、尾車部屋の力士が佐渡ケ嶽部屋に出稽古(でげいこ)に行きました。
 豪風も、元気いっぱいの稽古を展開しました。

 稽古の最中に先代・佐渡ケ嶽親方が呼ぶので、近付いて行ったのだそうです。「褒められるのかな」とも考えたそうです。
 ところが、「豪風の稽古はこんなものか」と言われてしまいました。

 翌日も出稽古です。
 豪風は、前日の佐渡ケ嶽親方の指摘を受けて一層激しい稽古をしました。

 そうすると、また親方が呼んでいます。今日は褒められるかなと思って近づくと、「豪風の稽古はこんなものか」と前日と同じ言葉をかけられてしまいました。

 翌日も佐渡ケ嶽部屋への出稽古です。
 豪風は一層一生懸命に臨みましたが、やはり同じことを言われてしまいます。

 こうした出稽古が10日位続いたそうです。
 そして10日間ずっと、先代の佐渡ケ嶽親方は「豪風の稽古はこんなものか」と指摘し続けたそうです。
 「褒めて伸ばす」といった指導法とは、対極にあるものでしょう。
 大変厳しい指導だと感じますが、「豪風ならこうした厳しい指導に応えてくれる」と考え、「強くなって欲しい」という思いを込めての指摘であったのでしょう。

 元横綱・琴桜の先代・佐渡ケ嶽親方の指導の厳しさは有名でした。
 「何事も徹底して行う」形の稽古であったと伝えられています。
 愛弟子の琴風も、その厳しい指導の下で大関に昇進したのです。

 さらに琴風・尾車親方の弟子、琴桜にとっての孫弟子にあたる豪風に対しても、良い素質を持っていると見抜き、力を付けてもらうために厳しい指導を続けたのでしょう。

 そして、豪風は三役に昇進し、現在幕内2番目の年長力士として「動きの良い相撲」で土俵を沸かせ続けています。

 「豪風の稽古はこんなものか」。僅か11文字ですが、印象的な言葉です。
 世界最古の歴史を誇る、北半球最高のラグビー国別対抗戦である6か国対抗の2016年大会は、3月12日にラウンド4(各チームの4試合目)を終えて、4連勝としたイングランドチームが、最終戦・ラウンド5を待たずに優勝を決めました。
 5年振りの優勝でした。

 1871年、世界最初のラグビーテストマッチ(国代表チーム同士の対戦)が、イングランドとスコットランドの間で行われ、1882年からは、イングランド・スコットランド・ウェールズ・アイルランドによる「4か国対抗」が始まりました。
 今から130年以上も前のことです。

 そして、1910年にフランスが加わり「5か国対抗」となりました。
 以降、「5か国対抗」は長きに渡って世界最高の国別対抗戦という歴史を積み重ねました。20世紀後半に、時折「5か国対抗」のゲームのテレビ放送が有りました。食い入るように見つめ、世界最高のプレーに酔いしれました。

 20世紀最後の年・2000年にイタリアが加わって「6か国対抗」となって、現在に至っています。

 1987年からワールドカップが始まりましたけれども、北半球というか欧州のラグビー強国にとって、「6か国対抗」は「負けられない大会」であり、若手の発掘という点からも大切な機会となっているのです。

 その2016年大会で、イングランドは圧倒的な強さで優勝を決めました。

 緒戦・ラウンド1でスコットランドを15-9で破ると、ラウンド2ではイタリアに40-9で快勝、ラウンド3でアイルランドを21-10で下し、ラウンド4では宿敵ウェールズに25-21で競り勝ちました。見事な4連勝です。
 ラウンド4を終った段階で、2位のウェールズ、3位のスコットランド、4位のフランスが2勝で並んでいるために、最終戦を残してイングランドの優勝が決まったのです。

 昨年のワールドカップ、自国開催であった大会で、イングランドは予選リーグ最終戦でウェールズによもやの逆転負けを喫して、決勝トーナメント出場を逃しました。ワールドカップでイングランドチームが決勝トーナメントに進出できなかったのは、これが初めてでした。
 地元ファンから「2度目の優勝」を期待されていた地元大会における、とても不本意な結果であり、イングランドチームは世代交代に失敗したとも評されました。

 そして、「ラグビー宗主国イングランド再興の切り札」として招聘されたのが、エディ・ジョーンズ氏でした。
 日本代表チームを擁してワールドカップ2015大会で世界を驚かせたヘッドコーチが、イングランド代表を率いることとなったのです。

 そして僅か半年で、イングランドチームを「6か国対抗」優勝に導きました。

 素晴らしい手腕です。

 ナショナルチームを強くして、ゲームで勝たせる、という面から観れば、世界最高のヘッドコーチHCと言って良いのではないでしょうか。事実が証明しています。

 エディ・ジョーンズ氏に、引き続き日本代表チームのHCを務めて欲しかったし、そのチャンスが十二分に有った中で、「エディ・ジョーンズ氏の手腕に疑問を呈する人達」が日本国内に居たと報じられているのは、信じられない感じがしますが、それが事実なら「ラグビーを知らない人達」が日本ラグビー界の上層部に存在するということになります。
 ワールドカップ2019における日本代表チームの戦いを懸念する声が出てくるのも、無理も無いところです。

 エディ・ジョーンズ氏を得たイングランドチームが強くなっていることは、紛れもない事実でしょう。
 少し気の早い話ですが、他の追随を許さないラグビーの伝統と環境を有し、ラグビーを愛し熟知している多くのファンが存在し、才能豊かなプレーヤーが多数居て、最高のHCを得たという形ですから、イングランドが2019年ワールドカップ日本大会の優勝候補筆頭であろうとも感じます。
 メジャーリーグのスプリングトレーニングが真っ盛りです。
 開幕に向けて、様々なニュースが飛び込んできます。

 MLBの公式サイトには、今季活躍が期待される「40歳台のプレーヤー」が報じられていました。年齢順に挙げます。

① バートロ・コロン投手(5月24日に43歳)
② イチロー選手(10月22日に43歳)
③ ロバート・アラン・ディッキー投手(10月29日に42歳)
④ 上原浩治投手(4月3日に41歳)
⑤ アレックス・ロドリゲス選手(7月27日に41歳)
⑥ デビッド・オルティーズ選手(11月18日に41歳)

 MLBで今季、活躍が期待される40歳代のプレーヤーは以上の6人と報じられました。

 そもそも「6人」というのは、ベテランプレーヤーが多い印象があるメジャーリーグとしては「少ない」感じがしますが、MLB公式サイトによれば、昨季の11人に比べて減っているとのこと。
 メジャーリーガーの若返りが進んでいるのかもしれません。

 さて、バートロ・コロン投手はドミニカ出身。2015年シーズンまでに218勝を挙げている大投手です。デビュー当時は「速球派」として鳴らしましたが、現在では硬軟織り交ぜた投球とマウンド度胸の良さが目立ちます。
 昨年のポストシーズンでも、ニューヨーク・メッツの貴重な先発・中継ぎ投手として大活躍を魅せました。
 こう言っては何ですが「ずんぐりむっくりのシルエット」は、MLBに定着しています。
 今シーズンも快投が見られそうです。

 現在のメジャーリーグで「2番目の年齢」を誇るプレーヤーが、日本人選手であり、それがイチローであることは、私達の大いなる誇りです。
 あと65安打に迫った「MLB3000安打」を是非達成していただきたいと思います。
 ナックルボーラーとして知られるR.A.ディッキー投手は、昨季までに100勝。2012年シーズンには233と2/3イニングを投げて20勝6敗の好成績を残し、サイ・ヤング賞にも輝きました。
 2015年も11勝を挙げていますので、今季の活躍も十分期待できます。

 4番目に上原投手が入っているのも、嬉しい限りです。
 2016年シーズンは「セットアッパー」としてのマウンドになりそうですが、「上原投手の3分クッキング」は健在。素晴らしいコントロールと度胸満点のピッチングで、観客を沸かせてくれることでしょう。

 そして、MLB年長プレーヤーの5番目と6番目には、MLBを代表するスラッガーが並びました。

 Aロッドことアレックス・ロドリゲス選手は、現役プレーヤーとして圧倒的NO.1の687本塁打を誇るホームランアーティストです。独特のダウンスイングから弾き出された打球は、特に右中間方向にぐんぐんと伸びて行きます。

 1998年にはシーズン46盗塁という記録も残している、「走攻守を備えた若きスピードプレーヤー」として活躍してきたAロッドも、「気が付けば40歳」という感じですが、まだまだニューヨーク・ヤンキースを、メジャーリーグを代表するプレーヤーとしてのファインプレーに期待します。
 
 デビッド・オルティーズ選手は、「ミスター・レッドソックス」というところでしょう。
 通算本塁打数は503と、Aロッドに比べると少ないのですが、「ここぞ」という局面での勝負強さでは勝ります。レッドソックスファンの思いを乗せた打球は、ヒットゾーンに飛んで行くのです。
 「2016年を最後としたい」との表明が有りますから、今季がオルティーズの雄姿をグランドで観る最後のシーズンとなります。

 MLBの6人の「40歳台プレーヤー」は、いずれも素晴らしい選手達です。

 その中に、2人の日本人プレーヤーが居るというのも嬉しい限りです。
 イチロー選手と上原選手の躍動する姿を、今季も観てみたいものです。
 3月20日に開幕する第88回選抜高校野球大会の組合せが決まりました。

 2015年大会もそうでしたが、今大会も1回戦から好カードが揃いました。

 第2日・第2試合は明徳義塾と龍谷大平安の強豪同士の対戦となりました。平安の「40回目の出場」というのは、春の甲子園に2年に1度出場している感じですから、もの凄い記録です。
 第3日・第2試合の東邦と関東一も1回戦で当たるのは惜しいという感じがします。「春の東邦」と、今大会唯一の東京代表である関東一の激戦となることでしょう。
 第6日・第1試合、敦賀気比と青森山田も好カード。昨年、甲子園大会史上初めて北陸に優勝旗を運んだ敦賀気比と悲願の「東北勢の優勝」を目指す青森山田の雪国チーム同士の対戦です。

 有力校が1回戦から潰し合う大会ですから、注目の10校の選定もとても難しいものとなります。とはいえ、挙げて行きましょう。

① 大阪桐蔭
② 常総学院
③ 敦賀気比
④ 東邦
⑤ 木更津総合
⑥ 龍谷大平安
⑦ 花咲徳栄
⑧ 高松商
⑨ 桐生第一
⑩ 関東一

 春の甲子園大会は、高校野球連盟の規定により対外試合が可能になってから間が無い(今年は3月8日解禁)こともあって、昨年秋の頃の試合勘を取り戻すことが難しい打線と比べて、着実に練習を積むことが出来る「投手力が優位」にあることが多いので、今大会も好投手を擁するチームを上位としました。

 大阪桐蔭の高山優希投手、敦賀気比の山崎颯一郎投手、東邦の藤嶋健人投手、常総学院の鈴木昭汰投手、木更津総合の早川隆久投手、らが実力上位の投手と評されています。
 150kmの速球を主体とした高山投手や身長188cmを誇る山崎投手の投球は、今から楽しみです。

 また、昨秋の明治神宮大会を制した高松商や「出て来れば強い」桐生第一、このところ甲子園で充実した戦い振りを魅せる関東一も注目したいと思います。

 例年以上に難しい10校の選定でした。

 選手の皆さんの健闘に期待します。
 何時の時代も、野球マンガは漫画界のひとつのジャンルを占めています。

 私が今気に入っているのは、「バトルスタディーズ」と「グラゼニ」です。

 バトルスタディーズは、なきぼくろ氏の作品であり、高校野球をテーマにしています。
 「DL学園」という高校を舞台に、新1年生達の野球に取り組む姿を、寮生活・学校生活・練習・試合といった様々なテーマから描いています。

 特徴的なのは「細部に渡る掘り起し」でしょう。
 試合の描写なら、ひとりひとりのプレーヤーの動きや心理状態を克明に描き、「強い高校野球チームの姿」を描き出しています。
 その「細かさ」がとても面白い。まさに、「甲子園大会を頂点とする日本の高校野球」を詳細に報じている点で、これまでになかった野球漫画になっていると思います。

 おそらく、DL学園というのはPL学園のことでしょうから、この作品は「全盛時のPL学園野球部のドキュメンタリー」という側面も持っているのでしょう。
 なきぼくろ氏がどのようにして「PL野球部の詳細情報」を入手しているのかは分かりませんが、いずれにしても、我が国の高校野球史上最強チームのひとつであったPL野球部の内幕、強さの根源を見ることが出来るという意味でも、とても興味深い作品です。

 スピード感あふれるタッチも、題材に良くマッチしています。

 グラゼニは、原作・森高夕次氏、漫画・アダチケイジ氏の作品です。
 こちらの舞台は日本プロ野球。

 中継ぎ投手の凡田夏之介投手が主役です。その少しふざけた名前からも分かるように、チームのエースでは無く、「平凡な」中継ぎ投手が、プロ野球界で活躍して「年俸を上げて行く(グランドに埋まっている銭を掘り起こして行く)」ストーリーとなっています。

 日本の球団からポスティングでメジャーリーグに挑戦し、結局日本の人気NO.1球団・文京モップス(モデルは読売ジャイアンツ)に移籍して、現在に至っています。
 モップスでは肘に故障を発症し、トミージョン手術を受け、現在は復活に向けての日々が描かれています。

 グラゼニには、凄い剛速球や魔球の様な変化球が描かれることは無く、プロ野球選手としては「普通の才能」(変な言い方で恐縮です)を保持した凡田投手の日常を描くことで、プロ野球を新しい切り口で捕えている作品だと思いますが、ライバル選手や監督・コーチなどを含めたストーリー展開が、とても面白いと思います。

 「年俸いくらなら何の車に乗る」といった話を始めとする、「プロ野球選手達の間の常識」のような話題も、とても興味深いものです。
 所謂「仕事としてのプロ野球選手」を描いて秀逸、という感じでしょう。

 野球漫画といえば、1966年に始まった「巨人の星」や1972年開始の「ドカベン」、1973年から40年以上続いた「あぶさん」、1981年開始の「タッチ」、等々名作が目白押しですが、現在に至っても「採り上げるテーマ」が尽きないところが、野球というスポーツの奥深いところなのでしょう。

 バトルスタディーズとグラゼニは、両方とも「週刊モーニング」に連載されています。

 週刊モーニングは以前にも、「実録!関東昭和軍」という、とても個性的な高校野球漫画を連載していて、愛読していました。モーニングにとって、野球漫画は得意ジャンルなのかもしれません。

 今では、週刊モーニングの発売日・毎週木曜日を楽しみにしています。
 バドミントンの世界最高峰の大会のひとつ、全英オープン2016は3月13日に各種目の決勝が行われました。

① 女子ダブルス

 日本の高橋礼華・松友美佐紀ペアが中国ペアをストレートで下し優勝しました。

 全英オープンにおける日本ペアの優勝は、1978年の徳田敦子・高田幹子ペアの優勝以来、「38年ぶり」の快挙です。

② 女子シングルス

 奥原希望選手が、中国の王選手をセットカウント2-1で下し、優勝しました。

 日本女子選手の優勝は、1977年の湯木博恵選手以来「39年ぶり」の快挙です。

③ 男子ダブルス

 初優勝を狙った、早川賢一・遠藤大由ペアでしたが、決勝でロシアのソゾノフ・イワノフペアにセットカウント1-2で惜敗しました。
 近時は決勝に駒を進めることがある男子ペアですが、残念ながら今大会も準優勝に終わりました。もちろん、全英オープンの準優勝は、素晴らしい成績です。

 こうした、男女を通じての世界トップクラスの大会における大活躍を観ると、日本のバドミントンは本当に強くなったと、改めて感じます。

 特に女子陣は、世界のトップに君臨する中国チームを相手に優勝しているのですから、その力は本物です。
 奥原希望選手の「拾い捲るプレー」は、細部まで極めて高いレベルに到達していますし、高橋・松友ペアはパワー・スピード共に中国勢に肉薄しています。

 リオデジャネイロ・オリンピックでの活躍は勿論として、「日本のバドミントン」を確立しつつある日本チームの今後の活躍が、とても楽しみです。
 3月12日(土)午前10時30分から、日本テレビ系で「80歳 長嶋茂雄の今」という番組が放送されました。
 東日本大震災とも関連した内容でしたが、とても興味深い内容であり、最近の長嶋氏を観ることが出来ました。

 病気からのリハビリに挑む長嶋氏は、とても元気でした。

 表情も豊かになりましたし、血色も良く、声も大きくなりました。以前より、格段に元気になったと感じます。

 長嶋茂雄には不思議なオーラが有ります。

 「周囲を明るくする」というオーラです。その力は、おそらく、他に類を見ない強いものでしょう。
 野球界に限らず、あらゆるジャンルを通じても、日本一の、「別格」の強さなのではないでしょうか。

① リハビリに挑む姿勢

 その長嶋氏の、リハビリに挑む姿は、試合や練習に挑むプレーヤーの様でした。本当に必死に取り組んでいるのです。
 ほとんど動かない「右半身」をも使って、色々なメニューを熟していきます。

 80歳の大病後の男性として、驚異的な運動能力だと感じました。

② 昭和30年代の映像が欲しい。

 こうした番組になると、現役時代の長嶋選手の映像が映し出されますが、昭和40年代、全盛期を過ぎた長島選手の映像が多いのです。
 
 デビューした年に打率・本塁打のタイトルと共に盗塁王にも輝いた「スピードスター」としての細く引き締まった肉体を駆使した長島選手を観ることは、殆どできないのです。走攻守が非常に高いレベルで備わった、素晴らしいプレーヤーでした。

 もちろん、昭和30年台中盤はテレビ放送創世の時期であり残された映像が少ないことが主因でしょうけれども、当時のメジャーリーグのプレーヤー・コーチ達が口を揃えて「直ぐにメジャーで活躍できる」と称賛したプレーの数々は映像として残されていないのでしょうか。

 当時の日本プロ野球において、最もメジャーリーグに近かったプレーヤーとしての長嶋茂雄選手のプレーを、是非再び観てみたいものだと感じます。

③ 「苦汁を嘗め尽くす」

 番組の後半で長嶋氏は、「現在は野球で言えばスランプの様なもの。苦汁を嘗め尽くして、次への糧にする」とコメントしました。

 「戦後日本最強の太陽の様な人物」の口から出た言葉として、大変感じ入りました。

 80歳になっても、未来に目を向けて「苦汁を嘗め尽くす」という姿勢には、頭が下がりますし、励まされます。

 一緒に番組を観ていた妻が、「長嶋さんは野球に接している時表情が全然違うのね。よっぽど野球が好きなのね」と言いました。

 その通りだと思います。
 リオデジャネイロ・オリンピック代表選考会を兼ねた、名古屋ウィメンズマラソン2016は3月13日午前9時10分スタートで行われ、バーレーンのキルワ選手が2時間22分40秒の記録で優勝、このレース2連覇を飾りました。

 30kmでペースメーカーが離脱した瞬間スパートして、そのまま押し切るという、実力者ならではのレース振りは、リオのメダル候補と呼ばれるに相応しい内容でした。

 スタート時点で、気温10℃、ほぼ無風という、これ以上は望めないような好コンディションに恵まれたレースでしたが、日本人ランナーの競り合いも見応え十分でした。
 
① 田中智美選手のチャレンジ

 30kmでキルワ選手が飛び出した時には、誰も付いて行けないであろうと思われました。
 1km・3分10秒台前半へのペースアップでした。

 ところが、ひとり食いついて行くランナーが居ます。田中智美選手でした。
 キルワ選手も少し驚いた様子を見せましたが、構わず押します。そして、田中選手も食い下がりました。

 3分10秒台のラップが3~4回続いたでしょうか、ついにじりじりと離され始めましたけれども、田中選手のチャレンジは見事でした。

 勝負強さに定評があり、オリンピックのメダル候補と呼ばれるキルワ選手に付いて行ったのです。「日本人トップ」という選考条件を考慮すれば、まだ12kmも残っているところで、無理なペースに巻き込まれ、終盤失速し大敗を喫するリスクを取るのは、とても勇気が要ることです。

 田中選手は、このリスクに敢然と挑んだのです。

 「先頭グループに付いて行っての2位」の価値は、とても大きいと感じます。

② 小原怜選手の追い上げ

 キルワ選手に食い下がった田中選手と3位グループの日本人ランナーとの差は、あっという間に10秒以上に開きました。
 キルワ選手に離され始めた田中選手ですが、「日本人トップ」の座は確保したかに観えました。

 しかし、ここで小原選手が追い上げを開始したのです。そして37km付近でついに田中選手に追い付きました。

 ここからゴール100m前までの並走を続けました。

 スプリント力の差で、最後は田中選手に軍配が上がりましたけれども、小原選手の走りも見事であったと思います。

③ 日本人若手ランナーの活躍

 レース前は、野口みずき選手や木崎良子選手といったベテランランナーに注目が集まりましたが、レースでは若手ランナーの健闘が目立ちました。

 日本女子マラソン界にとって、収穫の多いレースであったと思います。

 2位となった田中智美選手、3位の小原怜選手を始めとして、4位の清田真央選手、5位の岩出玲亜選手、そして一般参加から6位に食い込んだ桑原彩選手、7位となった竹地志帆選手と、素晴らしいレースを展開してくれました。

 4位以下のランナーの中では、清田選手と桑原選手の走りに大きな将来性を感じました。

 アテネ・オリンピック金メダリストの野口みずき選手にとっては、不本意なレースとなったことでしょうが、ゴール前の表情は清々しいものでした。
 多くの声援が野口選手に送られ続けました。

 高橋尚子選手、野口みずき選手という、オリンピック2大会連続金メダルを獲得した時代、20世紀末から21世紀初頭が、日本女子マラソンのひとつのピークだったのです。
 
 野口選手は、それから2016年に至るまで走り続けました。
 まるで「自らの後継者が登場するまで走り続けた」ような印象を受けます。

 そして、名古屋ウィメンズマラソン2016には多くの若手ランナーが登場したのです。

 「日本女子マラソンの世代交代が実現した大会」であったのかもしれません。
 今季のイングランド・プレミアリーグには「異変」が起きています。

 シーズンも終盤に差し掛かり、第29節を終えた3月9日時点の順位は以下の通りとなっています。

① レスター・シティ 勝ち点60
② トッテナム・ホットスパー 勝ち点55
③ アーセナル 勝ち点52
④ マンチェスター・シティ 勝ち点50
⑤ ウェストハム 勝ち点49

 レスターは17勝3敗9引分という堂々たる成績で首位を快走しているのです。特に、負け数の少なさが際立っています。

 レスターは、所謂「ビッグクラブ」ではありません。世界中のスーパープレーヤーを、豊富な資金力で集めてチームを組成しているクラブとは、全く違うのです。

 このレスターの快進撃は、イギリスでも評判になっているようです。

 「マンチェスター・シティの1/10の移籍料」で上位に居るというのは、驚きなのでしょう。先発プレーヤー全体の移籍料は、レスターが総額2200万ポンド(約35億4200万円)、マンチェスター・シティが2億3000万ポンド(約370億3000万円)と報じられました。
 レスターで最も高額移籍料のプレーヤーは、日本の岡崎選手、700万ポンド(約11億3000万円)でした。一方で、マンCのスターリング選手の移籍金は4900万ポンド(約78億8900万円)と、ひとりでレスター全体の2倍以上なのです。

 こうした状況下でのレスターの首位快走は、「ビッグクラブ」ではない地元チームを応援し続けるイングランドのサッカーファンを大いに勇気づけているのです。

 全38試合のリーグ戦も残り9試合。今後は、本命のビッグクラブ、アーセナルやマンチェスター・シティの激しい追い上げが予想されますが、「堅守からのカウンター」で好成績を続けているレスター・シティの健闘が期待されています。

 「金満クラブでなければ優勝できない」と言われて久しいプレミアリーグで、もしレスターが優勝するようなことがあれば、「しっかりとした哲学をベースとしたチーム創り」や「地元プレーヤー活躍の場の提供」という観点から、まさに快挙、直ぐに伝説となりそうです。

 そして、「岡崎選手の移籍と共にレスターが覚醒した」というのは、日本のサッカーファンにとっても、とても嬉しいことなのです。
 嬉しいニュースが飛び込んできました。

 3月10日、IFHA(国際競馬統括機関連盟)からロンジン・ワールドベストホース・ランキングが発表され、ドゥラメンテ(4歳牡馬・美浦・堀宣行厩舎)が121ポンド(斤量表示)でトップとなりました。
 
 今回の発表は2016年の第一回発表であり、2016年1月1日から3月6日までに行われた世界中のレースが対象となっています。
 休み明けの中山記念2016を快勝したドゥラメンテが選ばれた形です。

 日本馬としては2014年のジャスタウェイに続く、2頭目の世界ランクトップ馬の誕生だと思います。

 同じ121ポンドでトップタイに選ばれたサラブレッドが他に2頭居ます。
 まずは、2014年のアメリカの2冠馬で、1月にアメリカのG1レースに勝利したカリフォルニアクローム。
 続いては、ドバイのG1レースを制したイギリス馬、ポストポーンドです。

 「121ポンド」という水準自体は、かつてのエルコンドルパサーや前述のジャスタウェイの134ポンド、オルフェーヴルの129ポンドと比較すれば、高い数値ではありません。
 それだけ、現在の世界の競馬には「大豪」と称される古馬が居ないということなのでしょうが、逆に観ればドゥラメンテが凱旋門賞を始めとする国際G1レースで好成績を残して行けるようなら、文字通りの「世界一」を実現するチャンスとも言えます。

 嬉しいのは、日本の2冠馬の評価が、アメリカの2冠馬の評価と遜色ないことでしょう。間違いなく、日本競馬全体に対する世界の評価が上がってきたのです。
 
 イタリアのNO.1ジョッキーから、日本競馬に転身した世界的ジョッキーであるミルコ・デムーロ騎手が、2015年の日本ダービーをドゥラメンテで勝利した時、「これまで乗った中でNO.1の馬」とコメントしたことも、プラスに働いたかもしれません。

 目の前で行われているレースが、世界トップクラスであるというのは、ファンにとって何よりのことなのです。
 「身長178cm・体重82kg」という体格は、NFLのワイドレシーバーWRとしては決して大きい方ではありません。それどころか、身長190cm以上のディフェンダーが並ぶNFLにおいては「小柄なパスレシーバー」と言って良いでしょう。

 ピッツバーグ・スティーラーズのWRアントニオ・ブラウン選手は、その小柄な体格で、NFL屈指の成績を叩き出しているのです。

[過去3シーズンの成績]
・2013年 110キャッチ 1,499ヤードゲイン(NFL全体2位)
・2014年 129キャッチ 1,698ヤードゲイン(同1位)
・2015年 136キャッチ 1,834ヤードゲイン(同2位)

 これは素晴らしい数字です。

 特に「3シーズンで375キャッチ」というのは「NFL史上NO.1」です。
 これまで数々の名WRが登場してきたNFLにおいて、トップの記録を保持しているのです。

 アントニオ・ブラウン選手の強みは、「俊敏性」「ランニングスピード」「ランコース取りの上手さ」ということになるのでしょう。
 特に、身長ではるかに上回る相手ディフェンダーを振り切るランスピードとコース取りは、ブラウン選手特有のものであり、NFL史上最高レベルのスキルであることは間違いないところです。

 「捕った」「交わした」「走った」・・・と、ブラウン選手のプレーは、観ていてもとても楽しいものです。
 まさに「アスリート」を感じさせるプレーヤーなのです。

 NFL6年目、27歳のアントニオ・ブラウン選手は、スティーラーズを、そしてNFLを代表するWRに成長しました。
 来シーズンの活躍もとても楽しみです。
 関東学生陸上競技連盟は2月25日に、2017年の箱根駅伝大会から、第4区と5区の中継所を、2005年以前に使用していた「鈴廣」前に戻すと発表しました。

 2006年以降使用されていた「メガネスーパー」前からの移動ですが、結果として第4区が2.4km長くなり18.5kmから20.9kmに、第5区が2.4km短くなり23.2kmから20.8kmになりました。
 結果として、10区間すべてが20km以上となりました。

① 90回以上の歴史を有する箱根駅伝において、第4区が18.5km・第5区23.2km(含23.4km)の距離であったのは2005年大会から2016年大会までの11回だけですから、今回の中継所の移動は「本来の形に戻った」と言って良いでしょう。

② 往路・復路合計217kmを10区間で走る箱根駅伝ですから、各区間は20.0km以上あることが自然でしょう。極端に短い区間・長い区間が有ることは、望ましい容では無いと思いますので、今回の変更というか復帰は、良いことだろうと感じます。
 各ランナーが20kmの距離を走り、合計タイムで競いあう「予選会」との関連も良いと思います。

③ 新しい「山の神」登場への期待

 第5区が23.2kmと、全10区間中最長区間であった時期には、今井正人選手(順天堂大学)、柏原竜二選手(東洋大学)、神野大地選手(青山学院大学)の3選手が「山の神」と呼ばれる活躍を魅せました。3人のランナーは、その圧倒的なパフォーマンスにより、チーム優勝の原動力となったのです。

 一方で、「第5区を制するチームが往路優勝や総合優勝する」という傾向が強くなり過ぎたことも事実でした。

 今回の中継所変更により、第5区の距離は20.8kmと短くなりました。函嶺洞門が使えなくなっていますから、厳密に言えば、第5区は2005年以前のコースとも異なりますので、「新5区」ということになります。

 距離が短くなったとはいえ、やはり「山登り区間」はランナーの力量差やコンディションの差が、より大きく走破タイムに影響を及ぼす区間です。

 今後も、「新・山の神」誕生が期待されるのでしょう。

④ 選手層の厚さが勝負

 2006年以降の第4区は18.5kmと、他の9区間に比べて短かったものですから、チームにおいて「やや力の劣るランナー」を配置できる区間であったとも言えるのでしょう。

 しかし2017年以降は20.9kmに戻りますから、キッチリと20kmを走り切れるランナーを配置する必要があります。

 今後の箱根駅伝は、2005年以前と同様に「選手層の厚さの差」がより反映される駅伝となるのでしょう。

 今回の小田原中継所の変更により、18.5km時代の第4区の田村和希選手(青山学院大学)、工藤有生選手(駒澤大学)、西村知修選手(帝京大学)の記録や、23.2km(含23.4km)時代の第5区、前述の今井選手・柏原選手・神野選手、ダニエル・キトニー選手(日本大学)、及川佑太選手(中央学院大学)、駒野亮太選手(早稲田大学)、の記録は参考記録となるのでしょうが、だからといって、これらのランナーの活躍が色褪せるものではありません。
 日本一の駅伝競走の歴史に輝く、素晴らしい走りだったのです。

 さて、全10区間が20km以上に戻った箱根駅伝2017が、今から楽しみです。
 リオンディーズとエアスピネルという、G1朝日杯フューチュリティ―ステークス2015の「圧倒的」な1・2着馬に、新進のマカヒキが挑んだG2弥生賞2016は、マカヒキが先輩2頭を一気に差し切り優勝しました。
 見事なレースでした。

 何時の時代も牡馬クラシックレースの「王道」といえる弥生賞ですが、2016年は文字通りの「三強対決」となりました。

 少しかかり気味のリオンディーズが先行し、今度こそリオンディーズを破ろうとするエアスピネルはリオンディーズを見ながらの展開、マカヒキは最後方から進みました。

 4角を回っての直線入り口で、リオンディーズが早くも先頭に立ち、エアスピネルが追い上げを開始しましたが、なかなか差が詰まりません。
 そこに、4角で一気にポジションを挙げてきたマカヒキが外から襲い掛かり、リオンディーズをクビ差交わしたところがゴールでした。
 3着エアスピネルと4着馬との間には5馬身の差が付いていました。

 走破タイム1分59秒9、弥生賞というか「中山2000m」で2分を切るレースは、滅多に観られません。緩みの無いペースだったのです。

 マカヒキとリオンディーズは「互角」という印象。
 このレースは、マカヒキに明らかに有利な展開でした。

 この展開でも「クビ差」に粘ったリオンディーズは、やはり強い馬でしょう。

 クリストフ・ルメール騎手は、皐月賞でサトノダイヤモンドとマカヒキのどちらに乗るのでしょうか。余計な心配ですが、興味深いところです。

 エアスピネルは、「2016年世代」であったことが少し不運な感じがします。
 欠点が少ない相当強い馬だと思いますし、他の世代ならクラシックレースの主軸となれるサラブレッドでしょう。
 しかし、この世代にはリオンディーズ、サトノダイヤモンド、マカヒキが居るのです。
 それにしても、「3連単830円」には少し驚かされました。
 G2レースの配当としては、とても低いものです。

 これでも3番人気だったそうです。
 「三強対決」であったことを明確に示す数値です。
 3月13日からエディオンアリーナ大阪で開催される、大相撲2016年3月場所の注目力士検討です。

 各力士の実力差が本当に小さくなってきたと感じます。
 大袈裟に言えば「上位の力士なら誰が優勝しても不思議では無い」場所と言えるでしょう。

 大関・琴奨菊の「綱取り」が最も注目されるポイントですが、それ以外にも見所が満載です。

1. 横綱陣

 三横綱の中から注目力士を選ぶのも、とても難しいと思います。
 場所の終盤になると相撲に乱れが生ずる白鵬、怪我が心配な日馬富士、下位の力士との対戦でも「白星を欲しがる取り口」が見られる鶴竜と、どの横綱にも心配な点がありますが、やはり「安定感」から白鵬としたいと思います。

 「久々」の優勝に向けて、決意を新たにしていることでしょう。

2. 大関陣

 ここは、「綱取り」に挑む琴奨菊でしょう。
 先代の師匠・琴桜の後を継いで、30歳を過ぎてからの横綱昇進を果たすことが出来るかどうか、大注目です。
 相手力士の研究が進む場所ですから、琴関も日々熟慮を重ねる必要がありそうです。

 すっかり琴奨菊の影に隠れてしまった形の稀勢の里の活躍にも期待がかかります。常に「日本出身力士最強」と呼ばれ、過大な期待を感じてきたのでしょうが、少し気が楽になった場所で「伸び伸びと」取っていただきたいと思います。

 また、休場明けの照ノ富士も注目です。
 回復具合にもよりますが、今場所は勝ち越し=大関陥落の阻止、を目標として無理をすることなく、怪我の再発だけは避けていただきたいと思います。

3. 関脇以下の力士

 関脇から前頭上位の陣容は、素晴らしいの一語。多士済々というか、実力者がずらりと顔を揃えました。
 注目力士の選定は、とても難しいと思います。

③栃煌山

 やはり3番手には栃煌山を挙げます。
 小結に番付を下げましたが、実力が日本出身力士トップクラスであることは間違いありません。
 そろそろコンディションも良くなってきているのではないかと思います。

④逸ノ城

 先場所大きく負け越し、前頭11枚目まで番付を下げました。
 このままずるずると十両・幕下まで落ちて行くとは思えませんし、本来の力を発揮できれば大勝も期待できる筈です。「腰を低く維持」した取り口を期待しています。

⑤魁聖

 前頭7枚目まで番付を下げました。
 近時星は上がっていませんが、相撲内容は悪くないと感じます。この番付なら二桁勝利も期待できるでしょう。

⑥高安

 「平成生まれ初の小結」となり、壁に跳ね返されて下位に下がってから、力を蓄えての上位挑戦となります。相撲の幅も広がったと感じますので、前頭筆頭の番付でも活躍してくれることでしょう。

⑦豊ノ島

 一時期は「衰え」も指摘されましたが、関脇に戻ってきました。
 先場所の相撲には、「勝利への執念」の復活が感じられました。おそらく稽古量も増えていると思いますので、横綱・大関陣を相手にしての「技士」としての活躍が楽しみです。

⑧蒼国来

 自己最高位・前頭4枚目に上がってきました。
 あの「八百長渦」の中で、無関与を主張し続けて土俵に復帰し、実力を挙げてきたキャリアは高く評価できます。強くなりました。
 ご本人の夢であった「横綱・大関との対戦」が観られる場所となりました。

⑨宝富士

 二度目の三役です。
 前回は跳ね返されましたが、自らの強みを磨いて小結に返り咲きました。相撲の幅が広がっていますので、「モリモリ押す」宝富士の相撲に期待します。

⑩明瀬山

 30歳の新入幕です。
 2015年の5月場所あたりから相撲が変わってきました。立合いから我慢して自分の形を創り上げる取り口で、ついに入幕を果たしました。どっしりとした相撲がどこまで通用するのか、とても期待しています。

 また、今場所の十両も凄いメンバーが揃いました。

 筆頭に大砂嵐、3枚目に誉富士、4枚目に佐田の富士、6枚目に遠藤と常幸龍、7枚目に幕下から這い上がってきた千代の国と、幕ノ内に勝るとも劣らない好取組が連続することでしょう。
 エディオンアリーナ大阪に行く場合には、午後2時頃に到着しなければなりません。

 見所満載の3月場所、熱戦がとても楽しみです。
 マレーシアのクアラルンプールで開催されていた卓球の世界選手権大会(団体戦)は、3月6日に男女の決勝が行われ、日本チームは共に中国に敗れました。
 男女共に銀メダルという結果でしたが、随所に素晴らしい活躍を魅せ、「卓球日本」の実力を示してくれたと感じます。

 まずは女子決勝。
 一人目の福原愛選手は、世界ランク一位の劉詩ウェン選手と対戦しました。劉選手はさすがのプレーで福原選手を圧倒、3-0のストレートで勝利しました。

 二人目は石川佳純。中国の李暁霞選手から第一・第二セットを奪い追い込みましたが、第三セットから李選手が粘り強いプレーを展開し、フルセットの末押し切られました。

 三人目の伊藤美誠選手は、中国の丁寧選手から第一セットを奪うも、第二セット以降は丁選手の丁寧なプレーの前に連取されて敗れました。

 残念ながら0-3のストレート負けとはなりましたが、「2大会連続の銀メダル」の意義は極めて大きいと思います。
 日本女子チームは、間違いなく世界トップクラスの実力を身に着けたのです。

 続いて行われた男子決勝。
 一人目にエースの水谷隼選手を起用した日本チームでしたが、中国の許シン選手にストレートで敗れました。許選手のリズムの試合であったと思います。

 二人目の吉村真晴選手も馬龍選手に歯が立たず、ストレート負け。
 中国チームの強さというか、「安定した強さ」をまざまざと感じさせられました。

 三人目の大島祐哉選手は張継科選手から第一セットを奪うも、その後3セットを連取されて敗れました。
 22歳、若手のホープ大島選手は、かつての名手・長谷川信彦選手を髣髴とさせる強烈なロングドライブを持ち味とするプレーヤーですが、この大会で日本代表の地位を確立した印象です。

 女子に続いて、こちらも0-3のストレート負けでしたが、男子は「39年ぶりの銀メダル」という堂々たる成績を残しました。
 特に、準決勝でイングランドを3-1で破った勝利の価値は大きく、「中国以外のチーム相手」なら、十分に勝負になるレベルまで、チーム力が上がってきたことを証明したのです。
 見事な戦いぶりでした。

 マレーシア・クアラルンプールの会場は、「真っ赤」に染まりました。
 中国チームの大応援団が詰めかけたのです。

 こうした「完全アウェイ」の中、日本チームは中国チームと正面から戦い、多くのものを掴んでくれたと思います。

 「卓球日本」にとって、「収穫の多い大会」となりました。
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