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 5月1日、京都競馬場芝3200mコースで行われる、第153回天皇賞(春)競走G1の注目馬検討です。

 歴史と伝統を誇る古馬の大レースですから、今回も18頭のフルゲートとなりました。
 何時の時代も、出走すること自体が名誉となるレースなのでしょう。

 実力馬が揃いました。現在の長距離に強い古馬陣が勢揃いした印象です。激しいレース展開が予想されます。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、8枠17番のゴールドアクター。
 有馬記念2015の優勝馬であり、現在5連勝中です。スクリーンヒーロー産駒らしい晩成型ですが、このところのレース振りは安定感抜群です。「好位置で4角を回り」、直線の叩き合いで抜け出すという展開は、古馬強豪馬そのものであり、かつてのサクラローレルやゼンノロブロイを思い出させます。
 調子のピークがそんなに長く続くのか、という点は気掛かりですが、軸はこの馬しかいないでしょう。

 第二の注目馬は、1枠1番のキタサンブラック。
 このところ勝ち切れないレースが続いていますが、良い脚を長く使えるという長所は生きています。
 菊花賞2015の優勝馬ですから、京都コースへの適性も十分。ゴール前での粘り強い走りに期待します。

 第三の注目馬は、7枠15番のサウンズオブアース。
 こちらも「粘り強い脚」が持ち味です。ややジリ脚気味ですが、G1レースで上位の常連というのは力が無くては出来ないことだと思います。
 10走連続で勝てては居ないのですが、10走連続でG1・G2レースなのです。力量上位のメンバーとの戦いの中で着実に力を付けてきていることでしょう。展開次第でこの馬にも十分勝機があると考えます。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 緩みの無いペースからの力勝負を予想しています。

 それが、天皇賞(春)なのです。
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 4月26日に復帰に向けての3度目のフリー打撃に登板し45球を投げた、と報じられました。
 準レギュラー級の打者10名と対戦し、特に「低めの速球の伸び」の良さが高く評価されました。

 2015年3月17日に右肘のトミー・ジョン手術を受け、回復途上のダルビッシュ投手ですが、その過程はとても順調なようです。

 2012年にメジャーデビューし16勝9敗、翌2013年には209と2/3イニングを投げて13勝9敗、2014年も8月上旬までに10勝を挙げましたが、8月中旬に故障者リスト入りして以降、右肘の治療に専念してきた形ですから、1年8か月に渡る取組が続いていることになります。

 そして、いよいよ復帰に向けてのカウントダウンに入ったのです。

 日本のファンはもちろんとして、既に沢山居ると伝えられているアメリカのファンとっても、心待ちの日々でしょう。

 フリー打撃に臨むダルビッシュ投手の「とても明るい表情」を見ると、2014年シーズン以前を超えるような活躍が、十分に期待できると感じます。
 MLBにおける、2015年シーズン終了時点での個人通算本塁打数トップ5を挙げてみましょう。

1位 762本 バリー・ボンズ
2位 755本 ハンク・アーロン
3位 714本 ベーブ・ルース
4位 687本 アレックス・ロドリゲス(現役)
5位 660本 ウィリー・メイズ

 いずれも、メジャーリーグを代表するホームランバッターであり、「ボールを遠くに飛ばす大天才」ばかりです。

 では、このスーパースター達の通算盗塁数を見てみましょう。(同じく2015年シーズン終了時点)

・バリー・ボンズ 514
・ハンク・アーロン 240
・ベーブ・ルース 123
・アレックス・ロドリゲス 326
・ウィリー・メイズ 338

 個人差はありますが、どのプレーヤーも高い水準の盗塁記録を残しています。

 ウィリー・メイズ選手は、1956年~59年シーズンで「4年連続盗塁王」を記録しています。メジャーの歴史上屈指の中堅手と評されるメイズ選手は、史上4位の本塁打を放つと共に、盗塁王として鳴らしたのです。
 ホームラン王4回、ゴールドグラブ賞12回、盗塁王4回を誇るメイズ選手は、MLB史上最高の「コンプリート・プレーヤー」と呼ばれています。

 バリー・ボンズ選手は、通算762本塁打のMLB史上最高記録を保持している一方で、514盗塁という記録も残しました。デビューした1986年に36盗塁、1992年には52盗塁、翌93年に43盗塁と毎シーズンのように30盗塁以上を記録しています。
 そしてデビュー後16年目の2001年まで、毎シーズン10盗塁以上の記録を残しているのです。この2001年は、73本塁打のシーズン最多本塁打数記録を残したシーズンでもありました。

 アレックス・ロドリゲス選手は、1998年に46盗塁を記録するなど、「快足」で鳴らしてきました。
 ボンズ選手と同様に、若き日の細身の体躯と素早い動きは「スピードスター」そのものでした。

 ベーブ・ルース選手の通算ホームラン記録を破ったハンク・アーロン選手には、「盗塁のイメージ」はありませんが、実際には良く走っています。1963年には31盗塁、1968年には28盗塁、1965年には24盗塁を記録していますから、この頃のアーロン選手は「塁に出れば走る」というタイプのプレーヤーだったのでしょう。ちなみに1963年には44本塁打でホームラン王に輝きました。

 MLB史上最も有名なプレーヤーであるベーブ・ルース選手は、「ミスター・ホームラン」と呼ばれるプレーヤーであり、記録映像で眼にするお腹の出た体型からしても「盗塁」とは無縁に見えます。
 しかし、特にボストン・レッドソックスからニューヨーク・ヤンキースに移籍した1920年以降は、良く走っているのです。
 1921年と24年には17盗塁、1920年には20盗塁を記録しています。そして、そのいずれのシーズンでもホームラン王を獲得しました。

 以上の事実から分かることは、「本塁打数と盗塁数には大きな関連が有る」ということ、少し大袈裟に言えば「盗塁出来ないプレーヤーは、長いキャリアを通じて多くのホームランを打つことは出来ない」、「スピードスターでなければ、ホームランを多く打つことは出来ない」ということでしょう。

 「盗塁」を数多く成功するためには、「脚が速い」ことはもちろんとして、「俊敏性」「投手の癖を見抜く観察力」を始めとする総合的かつ高度な運動神経が不可欠でしょうから、ホームランアーティストにとって「盗塁数は運動神経のバロメータ」と言えるのかもしれません。

 プロスポーツにおいて偉大な記録を残すプレーヤーは、いずれも「天才」であることは間違いないのですけれども、ベースボールや野球における、その「天才度合」(変な言葉で恐縮です)を示すひとつの指標が「盗塁数」なのでしょう。

 日本プロ野球においても、長嶋茂雄選手がデビューシーズンで、本塁打王・打点王と共に盗塁王を獲得したことは有名ですし、昨2015年シーズンにおける柳田悠岐選手が32本塁打・32盗塁を記録した上に.364で首位打者のタイトルを獲得し、山田哲人選手が38本塁打・34盗塁を記録し本塁打王に輝いたことは、記憶に新しいところです。

 もちろん、ホームランにも盗塁にも「スペシャリスト」が存在します。通算盗塁数記録の多くは、スペシャリストによって樹立されてきましたので、本塁打数と盗塁数が常にシンクロしているわけではありません。

 一方で、MLBにおいて「通算本塁打数記録」を残すプレーヤーは、いずれも「スピードスター」であることも事実なのでしょう。
 第153回天皇賞が5月1日に迫ってきました。

 古馬最高の栄誉・天皇盾を目指して、今年も重厚なレースが展開されることでしょう。

 天皇賞(春)と称されるこのレースには、大きな特徴が有ります。
 1938年・昭和13年開始という長い歴史の中で、牝馬が優勝したのは唯1頭、1953年・昭和28年のレダのみ、という点です。
 牡馬・牝馬が共に出走可能な中央競馬のG1レースにおいて、これ程明確な「牡馬優位」のレースは他に無いでしょう。

 天皇賞(秋)においてさえ、1983年以前の3200mの時代には、ヒサトモ、トウメイ、プリティキャストの3頭の牝馬が優勝していますし、2000m時代に入ってからは、エアグルーブ、ヘブンリーロマンス、ウオッカ、ブエナビスタの4頭が勝っています。
 
 近時は、ジャパンカップや有馬記念、あるいは日本ダービーにおいても「強い牝馬」が牡馬を負かすというレースが見られていますし、凱旋門賞においても牝馬の健闘が観られますが、「淀の3200m」は依然として「マンダム」なのです。

 3コーナーからの長い下り坂を始めとして、京都競馬場の長距離戦は見た目より遥かに「力の要るレース」なのでしょう。
 「牝馬より牡馬の方が強い」といった意味で書いているのではありません。「長距離かつ力の要るレースでは牡馬が優位にある」ということです。

 今年もゴールドアクターやキタサンブラック、サウンズオブアース、シュバルグラン、トーホウジャッカル、フェイムゲームといった牡馬の優勝争いと見られています。

 鍛え上げられ完成の域に達した強豪古馬牡馬が、相当の距離を走った後、残された僅かな力を振り絞って戦う、天皇賞(春)の最後の直線の競り合いは、このレースならではのものだと思います。
 2016年は夏のオリンピックが開催される年です。

 ということは、サッカー欧州選手権開催年でもあります。

 欧州選手権(「ユーロ」と略称されます)は1960年に開始されたもので、サッカー国別代表チームのヨーロッパNO.1を決める大会です。
 開始当初は「ヨーロッパ・ネーションズ・カップ」と呼ばれていました。(懐かしい呼称です)

 「ユーロ」はFIFAワールドカップの中間年に開催される大会です。
 2016年大会(第15回大会)は6月10日からフランスを舞台に行われます。

 ヨーロッパNO.1を決める大会であり、コパアメリカ(南米選手権)やアジア大会と同様に「地域」の国別のベストチームを争うものですけれども、その規模は世界一と言って良いでしょう。
 ヨーロッパのサッカーファンにとっては、ワールドカップと同列、あるいはそれ以上の価値があるもののように観えます。

 少し、ワールドカップと比較してみましょう。

① 全ての本大会に参加した国は存在しない。

 世界で最もサッカー競技が盛んな地域のひとつ、ヨーロッパでの大会ですから、その予選は熾烈を極めます。
 「強豪国」という名前だけでは、本大会への出場は到底ままならないものなのです。

 ワールドカップには、全20回の本大会の全てに出場している国=ブラジル、が存在しますが、ユーロには、2012年大会までの14回の大会全てに出場している国はありません。

 本大会出場回数が最も多いのは、11回のドイツ、続いて10回のロシア、9回でスペイン・オランダが続き、イタリア・フランス・イングランド・オランダ・チェコ・デンマークが8回となっています。

 ワールドカップ優勝4度を誇るサッカー大国イタリアでさえ、大袈裟に言えば「2回に1回」しか出場できない大会なのです。

② 色々な国が優勝していること

 ワールドカップの優勝国には明確な傾向というか、「偏り」が有ります。
 全20回の大会の内、ブラジルが5度、イタリアとドイツが4度ずつ優勝していますから、この3か国で13度の優勝と65%を占めます。
 そしてウルグアイとアルゼンチンが2度ずつ優勝していますので、以上の5か国で85%に達するのです。
 その他に優勝しているのは、イングランド・フランス・スペインが1度ずつあるだけです。イングランドとフランスは自国開催大会での制覇でした。

 ワールドカップは「優勝する国が相当限定されている大会」と言って良いでしょう。

 一方で欧州選手権は、色々な国が優勝しています。

 ユーロの最多優勝回数は、ドイツとスペインの3度。フランスが2度で続き、ソビエト連邦、イタリア、チェコスロバキア、オランダ、デンマーク、ギリシャが1度ずつ優勝しています。

 デンマークやギリシャという、ワールドカップとなればあまり好成績を残せない国でも、優勝しているのです。1992年のデンマーク、2004年のギリシャ共に、とても強いチームであり、欧州選手権大会優勝に相応しいプレーを展開してくれました。

 特にデンマーク代表チームは、出場回数8も含めて、「ユーロに強い」という印象です。

 優勝した1992年大会でも、フレミング・ポウルセン選手やヘンリク・ラルセン選手、キム・ヴィルフォルト選手、ブライアン・ラウドルップ選手、GKピーター・シュマイケル選手らを擁し、準決勝ではオランダチーム(フランク・ライカート選手、マルコ・ファンバステン選手、デニス・ベルカンプ選手が居ました)、決勝でドイツチーム(ユルゲン・クリンスマン選手、トーマス・ヘスラー選手、カール・ハインツ・リードレ選手が居ました)を破りました。
 出場してくれば、いつも元気一杯のプレーを見せてくれるデンマークチームなのです。(残念ながら2016年大会は予選敗退)

 「ユーロに強い」といえば、スペインとフランスも挙げられるでしょう。

 ワールドカップの優勝は1度ずつの両国ですが、ユーロでは3度・2度の複数回数の優勝を誇っています。

 スペイン代表チームが昔から「無敵艦隊」と呼ばれる所以は、1964年大会(当時はヨーロッパネーションズカップ)の優勝チームの強さが有るのです。この大会でスペインチームは、ヘスス・マリア・ペレーダ選手やアマンシオ・アマロ選手を擁して、圧倒的な得点力で優勝しました。
 このスペイン代表チームが、その後2度の優勝を加えたのは、直近の2大会、2008年と2012年、シャビ選手やイニエスタ選手を擁したチームであったことは、記憶に新しいところでしょう。

 フランス代表も2度の優勝に輝いています。
 1度目は1984年、2度目は2000年です。

 1984年の優勝は、あのミッシェル・プラティニ選手を擁してのものでした。この大会のプラティニ選手はまさに「神憑り」の活躍で、9得点(現在でもユーロの通算最多得点記録です)を挙げて得点王に輝くと共に、グループリーグ・ユーゴスラビア戦でのハットトリックに加えて、準決勝と決勝でも得点を挙げ、全試合で得点し、チームの優勝に大貢献しました。
 ゲームメーカーとストライカーの両方の活躍を示現した大会であり、「将軍」の名に相応しい存在感を魅せ、「プラティニ」の名を世界に示しました。
 また、中盤のルイス・フェルナンデス選手やGKジョエル・バツ選手といった守備陣の奮闘も目立ちました。伝統的に「ディフェンスが弱い」と言われるフランスチームを支えたのです。

 2度目の優勝は、あのジネディーヌ・ジダン選手を擁してのものでした。
 ジダン選手→ティエリ・アンリ選手のホットラインを始めとして、ユーリ・ジョルカエフ選手やダヴィド・トレゼゲ選手、シルヴァン・ヴィルトール選手を擁する、とても「ファンタスティック」なチームでした。
 この時期は、フランスサッカー全盛期と言って良い頃で、1998年のワールドカップと2000年のユーロを制しています。

 こうして見ると、フランス代表チームというのは、プラティニ選手やジダン選手といった「圧倒的な存在感」を持つ指揮官を得た時、存分に力を発揮しています。さすが、ナポレオンを生んだお国柄?というところでしょうか。

③ なかなか勝てないイタリアチーム

 4度のワールドカップ優勝を誇るサッカー大国イタリアですが、欧州選手権優勝にはなかなか手が届きません。

 イタリア代表チームが優勝したのは1968年大会の1度だけです。
 
 その後も、当然ながら相当強いチームを送り込んできたのですけれども、あと一歩届かないという大会が続いているのです。

 最も惜しかったのは2000年大会でしょうか。この大会、イタリアはアレッサンドロ・デルピエロ選手やロベルト・バッジョ選手、フランチェスコ・トッティ選手、フィリッポ・インザギ選手、パオロ・マルディーニ選手、ルイジ・ディ・ビアジョ選手、ステファノ・フィオーレ選手等々のスター選手を擁して、大会に臨みました。十分優勝できる戦力であったと思います。
 しかし決勝で、ジダン選手率いるフランスに1-2で敗れました。延長の末の敗戦でした。相手が悪かったというところでしょうか。
 とはいえ、当時のイタリアサッカーを代表するプレーヤーが顔を揃えたという意味では、とても素晴らしいチームであったと感じますし、「カテナチオ」と称される強固な守備が特徴とされるイタリア代表史上最も「華麗な攻撃陣を誇るチーム」ではなかったかと思っています。

 意外に少ない出場回数8を見ても、イタリアチームにとって「ユーロは鬼門」という感が有ります。
 「アズーリの力」はワールドカップに注がれている、のかもしれません。

 「様々な伝説」に彩られてきた欧州選手権が近づいてきました。

 2016年は、UEFAチャンピオンズ・リーグの決勝が行われた後、UEFA欧州選手権が始まるという、ヨーロッパのサッカーファンにとっては応えられない、4年に1度の「贅沢な年」なのです。
 4月23日のコロラド・ロッキーズ戦に先発した、ロサンゼルス・ドシャースの前田健太投手は94球・6イニングと1/3、被安打3、奪三振8、失点0の好投を魅せ、ブルペン陣の活躍もあってチームは4-1で勝利、今シーズン3勝目を挙げました。
 4度目の先発で3勝目・3連勝という、素晴らしいメジャーデビューを飾っているのです。

① メジャー新記録

 メジャーデビューして1か月も経たないうちに、MLB新記録を達成しました。
 「デビュー後4度先発登板して20イニング以上を投げて失点1」というのは、メジャー初の記録であると報じられました。

 長い歴史を誇るベースボールの本場においても、これほど好成績のデビューを飾ったピッチャーは、前田投手が初めてだということです。
 
 「前田健太投手のデビュー後4ゲームの投球」は、MLBの記録に残るものだったのです。

② 味方打線の得点力

 前田投手が先発したゲームでは、ドジャース打線が良く打ちます。この試合でも1・2回に3得点を挙げて、前田投手を援護しました。
 もちろん、相手投手との力関係もあるのでしょうが、「前田投手の投球のリズムが良い」のも事実でしょう。

 良いリズムの投球から、良いリズムの守備が生まれ、良いリズムの攻撃に結び付くというのは、多くのへースボール・野球関係者から聞かれる法則です。

③ 切れ味抜群の投球

 この日の前田投手のストレートは140km台半ばのスピードでしたが、ロッキーズの強力打線は「空振り」を続けました。そして8三振を奪ったのです。
 力みの無い、とても切れの良い投球。

 4度の登板の中で、最も良いボールが来ていたと感じます。

 相当MLBのマウンドに慣れてきたのでしょうか。
 次第に「持ち味の投球」を展開し始めている前田投手、頼もしい限りです。

④ マウンド度胸満点

 5回までは「ノーヒット」投球を続けていた前田投手ですが、6回、3順目に入ったロッキーズ打線に3安打を浴びて、1死満塁のピンチ、このゲーム最大のピンチを招きました。

 しかし、マウンド上の前田投手には慌てた様子はありませんでした。
 続く打者を、セカンドフライ(インフィールドフライ)とピッチャーゴロに打ち取りました。
 そして、ピッチャーゴロを捌いた前田投手は、本塁・キャッチャーに送球したのです。1塁に投げることによるエラー発生のリスクをも考慮した、見事なプレーであったと思います。

 落ち着き払ったこのプレーは、日本プロ野球で鍛えられた前田投手の真骨頂でしょう。

 ピンチの時の投球内容と守備プレー、「全体としてのプレーバランスの良さ」こそが前田健太投手の最大の強みであろうと思います。

 7回裏1死を取ったところで交替した前田投手ですが、表情に疲れは見えませんでした。
 それでも94球で降板させるというところに、「デビュー間もない前田投手を大切に育てていきたい」「ローテーションピッチャーとしてキッチリと投げていって欲しい」というドジャースベンチの思いが伝わってきます。

 そして、前田投手もその期待に十分に応えて行ってくれるであろうと感じられるのです。
 欧州各国の2015~16年の国内リーグも山場を迎えていますが、ドイツ・ブンデスリーガも、4月20日時点で各チーム30試合を消化し、残り4試合となりました。

 首位は勝ち点78でバイエルン・ミュンヘン、同71でボルシア・ドルトムントが追いかけています。3番手のバイヤー・レバークーゼンが同51ですから、優勝争いはバイエルンとドルトムントに絞られた形です。

 ドルトムントは22勝3敗5引分と素晴らしい成績を残しているのですが、バイエルンは25勝2敗3引分とさらにその上を行っているのです。ハイレベルな争いというか、「2強」のシーズンということでしょう。
 
 バイエルンがこのまま優勝すれば、2012~13年シーズンからの「4連覇」となります。
 1963年に開始されたブンデスリーガ史上初の快挙となるのです。

 「3連覇」はこれまでも有りました。
 1971~74年および1984~87年、1998~2001年のバイエルン・ミュンヘンの3度と1974~77年のボルシア・メンヘングラードバッハです。

 通算25回の優勝を誇るバイエルンですから、ブンデスリーガのチーム記録の殆どを保持しているのも無理のないところですが、そのバイエルンにしても「4連覇」は初の記録となるのです。

 現在のバイエルンには、ゴールキーパーGKにマヌエル・ノイアー選手、ディフェンダーDFにフィリップ・ラーム選手やジェローム・ボアテング選手、ミッドフィールダーMFにトーマス・ミュラー選手、アルトゥロ・ビダル選手(チリ)、デビッド・アラバ選手(オーストリア)、シャビ・アロンソ選手(スペイン)、ダグラス・コスタ選手(ブラジル)、フランク・リベリ選手(フランス)、フォワードFWにロベルト・レヴァンドフスキ選手(ポーランド)、キングスレイ・コマン選手(フランス)、アルイェン・ロッベン選手(オランダ)、等々、世界中のトッププレーヤーが集まっています。
 特に、MFの選手層が厚く、リベリ選手でもまだ10試合しか出場していないのです。

 とはいえ、「良い選手を集めれば勝てる」訳ではないのがサッカー競技ですから、これらのスーパースター達から良いハーモニーを引き出している、グアルディオラ監督の采配も素晴らしいことは、言うまでも無いところでしょう。

 香川真司選手やマッツ・フメルス選手を擁して、必死に食い下がっているドルトムントとの優勝争いから最後まで目が離せないのですけれども、「勝ち点7差」は大きいので、このままバイエルンが押し切る可能性が高いと思います。

 「ブンデスリーガ4連覇」に向けての、バイエルン・ミュンヘンの快走が続きます。
 サッカーのスペイン1部リーグ・リーガエスバニョーラの2015~16年シーズンは、第34節(各チームの34試合目)を終えて、いわゆる「スペインリーグの3強」、FCバルセロナ、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリードの3チームが大混戦を演じています。

 首位のバルセロナは、25勝5敗4引分で勝ち点79、2番手のアトレティコも25勝5敗4引分と勝ち負け・勝ち点は同じですが、得失点差でバルセロナが上回っている状態。3番手のレアルは24勝4敗6引分で勝ち点78と、僅か勝ち点差1点で続いているのです。

 常にリーグ戦の優勝を争っている「3強」とはいえ、これ程の混戦はめずらしいでしょう。

 バルセロナは、メッシ・スアレス・ネイマールのMSNを中心とした攻撃力で今季トップを走ってきましたが、4月2日に行われたエル・クラシコでレアルに逆転負けして以降失速、リーグ戦で連敗を喫してしまいました。大混戦の「主因」を作ってしまったのです。

 アトレティコは、バルセロナやレアルと比べると「ビッグネーム」プレーヤーは少ないのですが、伝統的とも言える「精力的なプレー」で勝ち星を重ねています。「勢い」という点からは、最もあるチームでしょう。シメオネ監督の下、優勝に向けて全力で走っている印象です。

 レアルは今季も「スーパースター軍団」です。
 クリスティアーノ・ロナウド、カリム・ベンゼマ、ハメス・ロドリゲス、トニ・クロース、マルセロ、セルヒオ・ラモス、といったワールドカップを彩るプレーヤーを集めているのです。加えて、ジダン監督を招聘しました。
 近時の得点力はバルセロナを凌いでいますから、優勝するに十二分の戦力といえるでしょう。

 「3強」の直接対決は終了していますから、残り4試合で取りこぼしをしないことが肝要となります。引き分けも回避しなければならないでしょう。

 バルセロナがきっちりと4戦(スポルディング・ヒホン、レアル・ベティス、RCDエスパニョール、グラナダとの対戦)を勝ち切れば、アトレティコとの得失点差が大きい(67点と42点の25点差)ので優勝できることになります。

 一方で、ひとつでも落とす、あるいは引き分けることがあれば、アトレティコが逆転する可能性も十分です。

 レアルとしては、バルセロナとアトレティコ両チームの失敗待ちという形ですから、ある意味では「気楽な立場」で伸び伸びと戦って行けるかもしれません。

 5月15日の最終節まで気の抜けない、2015~16年シーズンとなりました。

 ファンにとっては堪らない展開です。
 2016年のマスターズ・トーナメントの優勝スコアは5アンダーでした。
 4日間通算のアンダーパープレーヤーも6人しか居ませんでした。

 2015年の優勝スコアが18アンダーパーでしたから、一気に13打もスコアが下がったことになります。

 2015年のジョーダン・スピース選手の18アンダーは、1997年のタイガー・ウッズ選手の記録に並ぶ「大会最少スコア記録」ですから、特に高い記録なのですが、それにしても2015年と2016年のスコアの差は「大き過ぎる」とも感じます。

 もちろん、マスターズ委員会としては、2015年のスコアが良過ぎたと考えて、コースの難度を高めるための工夫を行ったことは間違いないのでしょう。当然ながら、工夫の内容は公開されていません。

 とはいえ、「コースの距離」を伸ばし続けてきた大会ですから、2016年大会で特に距離を伸ばしたという話は聞かれませんでした。
 また、もともと「ガラスの様なグリーン」と言われている高速グリーンを、2015年以前の状態以上に速くすることも難しかったのではないでしょうか。
 テレビで観ていても、今年が特に速いという感じも受けませんでした。

 では、何故「2016年大会はスコアが伸びなかった」のでしょうか。

 まず考えられるのは、「突風」でしょう。
 今大会は、特に風が強かった訳ではないのですが、初日から「突風」の存在がリポートされていました。
 こういう難しいコースでの「突風」は、プレーヤーを大いに悩ませるものだと思います。

 次に考えられるのは、「グリーンの刈り方の変更」でしょう。
 最終日の松山選手を始めとして、多くのプレーヤーが「今までなら転がる筈」の場所で、ボールが止まってしまい、意外そうな表情を見せていました。

 グリーンのスピードは例年通りだったのでしょうから、「刈り方」に変化があったと考えられそうです。

 この変更が「アーニー・エルス選手の6パット」のひとつの要因となり、他の選手のプレーにおいても1m内外のパッティングの難度を大きく上げていたのかもしれません。
 
 マスターズ委員会の仕掛けた罠?が、威力を発揮したのかもしれないと感じます。

 ダニー・ウィレット選手の優勝スコア5アンダーは、21世紀に入ってからで比較すると、2007年のザック・ジョンソン選手の1オーバーの優勝に次ぐロースコアでした。

 2017年大会のスコアにも注目したいと思います。
 4月17日の対アトランタ・ブレーブス戦に途中出場したイチロー選手は、2安打・1盗塁と活躍を魅せてくれました。

 最初のヒットはゴロでセンター前に運び、2本目は得意の流し打ちでしたが、特に2本目のヒットに、現在の好調さが表れていたと思います。
 調子が良い時のイチロー選手のバットは、地面と水平に出て来るのです。

 このところ出場機会が少ないイチロー選手ですが、試合に臨む準備や普段の過ごし方はレギュラー時代と全く変わらないと報じられていて、そのことに対しての「賞賛」が集まっています。

 イチロー選手の「やり方」が、改めて注目されているのでしょう。

① 同じ時刻におにぎりを食べる。

 イチロー選手は、試合前におにぎりを食べるのですが、その時刻が試合開始時刻に対していつも一定だと伝えられています。
 他の選手の「時計」となっているとの報道さえあります。

 「プレー以外の事には気を使いたくない」からであろうという見方もあります。

 いずれにしても、「凄いこと」です。

 日によってはハンバーガーを食べたいことも有りそうなものですが、食事の味を気にすることを避けているのだというのです。

 こうなると、「おにぎり以外のものを食してお腹を壊すこと」も回避しているようにさえ、感じられます。

 グラウンドでのプレーの維持・向上に、全てを集中しているのです。

 今から10年程前には、「毎朝カレーを食べてグラウンドに向かう」と報じられていました。現在は、カレーからおにぎりに代わったということなのでしょうか。

② スパイクの歯が13本

 今シーズンのイチロー選手のスパイクの歯の数が13本であるとも報じられました。その歯も、形状に工夫が観られ、とても微妙な位置に配されています。研究し尽くされた感があります。

 「13本」というのは、スパイクの歯としては「とても多い」ものです。もちろん、スパイクの歯は多ければ多いほど良いというものでは無く、地面の土を捕まえ過ぎてマイナスの影響を及ぼすケースもありますから、通常なら8本である歯を13本に増やすに際しては、細心の注意が必要なことは、言うまでも有りません。

 イチロー選手は、このスパイクに代えてから、塁間走破タイムが0.3秒も速くなったと伝えられています。

 数年前には1足120グラムという軽量スパイクを採用していると報じられました。道具も「良いプレーの為」に最善のものを見出すべく、改良に改良を重ねているのでしょう。

 イチロー選手は、試合後、仲間や知り合いと飲みに行くことは殆ど無いとも伝えられています。真っ直ぐ、家に帰っているのです。
 翌日の体調に影響を及ぼしそうなことは、一切避けているのでしょう。

 仕事や家庭生活においてストレスを感じることがあったり、あるいは習慣的に、アフター5に飲みに行くことも多い、私達凡人では、及びもつかぬ生活パターンです。
 私達より、遥かにストレスも多いであろうスタープレーヤーにして、この「やり方」を続けていること自体が「驚異的」なことだと思います。
 「いったい何が楽しくて生きているのか」といった意見も出そうですが、おそらく「公式戦における活躍・良いプレー」がイチロー選手にとって「無上の喜び」なのでしょう。それ以外には「何も要らない」かのようです。

 「ベースボールの為に人生の全てを捧げている」ように観えるイチロー選手。
 存在自体が「達人」の域に達しているように観えます。

 出場機会が少ないことに対して、イチロー選手が不満の言葉を述べているということは、全く報じられていません。これも、凄いことだと思います。「これだけ努力しているのだから・・・」と考えるのが普通なのでしょう。
 しかし、イチロー選手は、そのようには考えない。というか、そうした考え方から、遥かに離れた所に居るのでしょう。

 とはいえファンとしては、「ベースボールの為に全てを捧げている」イチロー選手に、もっと多くの出場機会が与えられるように祈らずにはいられません。
 マスターズ2016の最終ラウンドは波乱に満ちていました。
 滅多に観られないことが次々と起こったのです。

 17番ホール(パー4)のグリーン手前のバンカーが、大会の行方に大きな影響を与えたことも、そのひとつでしょう。

 この日のピンは、グリーン手前のバンカーの後ろに立っていました。
 セカンドショットでピンをデッドに狙うプレーヤーにとっては、「僅かにショート」すればバンカーに入ってしまう位置なのです。
 もちろん、このバンカーに入れてしまうと、ピンが近いので、続くバンカーショットでピンに寄せて行くのはとても難しくなります。

 とはいえ、世界のマスター達は、「スコアを伸ばす」べく、敢然と挑みます。

① 松山英樹選手のトライ

 イーブンパーで17番を迎えた松山選手も、バーディを狙ってショットしました。
 この日1アンダーでスタートし、一時は3オーバーまでスコアを崩した松山選手でしたが、8番ホールから反撃に移り、アンダーパーへの復帰を目論んで打って行ったのです。

 しかし、惜しくもバンカーに入ってしまいました。

 松山選手の反撃に「トドメを刺した」感のあるバンカーでした。

② ダスティン・ジョンソン選手のトライ

 3アンダーと、トップのウィレット選手に2打差と迫っていたジョンソン選手は、17番・18番を連続バーディとして、同スコアに持ち込み、プレーオフで勝負したいと考えていたことでしょう。

 ティーショットはフェアウェイど真ん中をヒットしていましたし、ジョンソン選手ですからとても良く飛んでいたのです。
 短い第2打でしたから、高いボールでピンをデッドに狙うことが出来ました。

 そして、打って行ったのですが、僅かに短く、ボールはバンカーに吸い込まれました。
 ジョンソン選手はこのホールをダブルボギーとして、優勝争いから後退しました。

③ ジョーダン・スピース選手のトライ

 この日、3アンダーの単独トップでスタートし、8番ホールを終えたところで7アンダーまでスコアを伸ばして、「優勝確実」という状況を創り上げたスピース選手でしたが、12番パー3での「7打」を主因としてスコアを1アンダーまで崩しましたが、13番のバーディから反攻に移り、17番ホールに来た時には3アンダーと、スタート時点のスコアに戻していたのです。

 前年2015年のチャンピオンであり、地元アメリカの期待を一身に背負ったスピース選手ですから、17番・18番を連続バーディとして、プレーオフに持ち込み、連続優勝したいという、意欲満点の状態でこのホールに挑んでいたと思います。

 そして第2打、ピンをデッドに狙ったショットは、僅かに短くバンカーに捕まりました。
 このホールをボギーとしたスピース選手から、優勝の可能性が消えたのです。

 17番ホール、グリーン手前のバンカーは昔から存在しますし、今大会第4ラウンドのピン位置も「伝統的」なものです。

 しかし、マスターズ2016では、このバンカーが、かつてない程に効いていたと感じます。
 優勝争いにおける「存在感」がとても大きかったのです。

 オーガスタ・ナショナルゴルフクラブの神様に、感想を伺ってみたいものです。
 4月17日に行われた、ロサンゼルス・ドシャースとサンフランシスコ・ジャイアンツのゲームに先発登板した前田健太投手は、7イニングを投げ切り、3-1とリードした状況で降板、その後ドシャースのブルペンが踏ん張り、2勝目を挙げました。

 7イニング・98球を投げ、被安打4、被本塁打1、奪三振7、与四死球3、失点1という投球内容でした。
 立ち上りは「はっきりしたボール球」が多く、球数も多かったのですが、4回以降は調子を取り戻し、自身の好守備も有って、サンフランシスコ打線を1点に抑えました。

① 全米テレビ中継

 このゲームは、全米にテレビ中継放送されていました。
 西海岸の強豪チーム同士の対戦であり、「宿命のライバル」とも呼ばれますから、とても人気の高いカードなのです。

 そのゲームにおける好投は、全米のMLBファンに強い印象を与えたことでしょう。
 メジャーリーグの中で、前田投手が「メジャーになる」良い機会であったと思います。

 また、そういうゲームで持てる力を発揮できる前田投手の能力の髙さを、如何無く示したのです。

② ドジャースタジアムでの初勝利

 熱狂的と言われるドジャースファンにも、お披露目することが出来ました。
 自在な投球と好フィールデングという、前田投手のプレーを示したのです。

 何故か、日本人投手には「ドジャーブルーのユニフォーム」が良く似合います。
 4月17日に行われた、ニューヨーク・ヤンキースとシアトル・マリナーズの対戦は、日本人先発投手同士・田中将大投手と岩隈久志投手の投げ合いとなりました。

 両チームの先発ローテーションの関係で実現したことなのですが、ヤンキースタジアムという舞台で、日本プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの2本柱であった両投手が投げ合うというシーンを観ると、感慨深いものが有ります。

 試合は、まだ本来の調子が出ていない両投手が、得点を許しながらも共に7回を投げ切りました。
 そして、4-3と1点リードでマウンドを降りた田中投手がブルペン陣の頑張りもあって、勝利投手となりました。2016年シーズンの1勝目を挙げたのです。

 岩隈投手としては、とても残念な結果となりましたが、7イニングを投げ切ったという面からは、「先発投手の責任を果たした」と言って良いでしょう。
 惜しまれるのは、2回裏アレックス・ロドリゲス選手に浴びた2ランホームランでしょう。岩隈投手の内角を抉る投球をライナーでレフトスタンドに運んだ、ロドリゲス選手にとって「快心」の一発でした。

 田中投手は、7イニング・93球を投げて、被安打6、奪三振6、与四死球0、失点3、岩隈投手は、7イニング・102球を投げて、被安打8、被本塁打1、奪三振3、与四死球2、失点4、という投球内容でした。

 苦しい投球が続いた中で、田中投手にとっては、少ない球数で7イニングを投げ切ったことと、6回・7回と尻上がりに調子を上がって行ったところが収穫であったと思います。

 シーズンが進み、両投手の調子が戻ったところで、もう一度「投げ合い」を観てみたいものです。
 2016年冬春のNFL契約更改が進んでいますが、今季はキッカーやパンターといったスペシャルチームのプレーヤーの話題が目立っていると感じます。

 まずは、グリーンベイ・パッカーズのキッカーK、メイソン・クロスビー選手。
 パッカーズとの間で、4年1,610万ドル(約17億7000万円)で契約を延長したと報じられました。

 31歳のクロスビー選手は、2007年にパッカーズにドラフトされて以来9年間、パッカーズ一筋のKです。
 2015~16年シーズンでは、距離が伸びたポイント・アフタータッチダウンのキックを36回中36回成功させるなどの大活躍を魅せました。
 パッカーズとしても「得難い存在」と認定した形でしょう。

 続いては、オークランド・レイダースのパンターP、マーケット・キング選手です。
 5年1,650万ドル(約18億1000万円)の契約が結ばれたと報じられています。保証額も1,075万ドル(約11億8000万円)とリーグトップクラスの金額となっています。

 もともとレイダースには名Pが多く、古くはあの美しいフォームで一世を風靡したレイ・ガイ選手が居ましたし、近時でもシェーン・レクラー選手が素晴らしいパントを披露してくれていましたが、キング選手はレクラー選手の後継者として2013年からレイダースのPに定着し、2015~16年シーズンもパント83回・3,697ヤードという安定したプレーを魅せています。
 まだ27歳のキング選手の今後の活躍がとても楽しみです。

 こうしたKやPが、「長期契約」をものにしたというニュースに接すると、とても嬉しくなります。

 常に花形として活躍するオフェンスプレーヤーやディフェンスプレーヤーとは異なり、ゲーム中に数回しかフィールドに登場しませんが、そのプレー内容はいつも勝敗の帰趨を左右するKやPは、ゲームマネジメントの中核となっているのです。

 地味ながらも、常にチームを支えているプレーヤー達でしょう。

 そうしたプレーヤー達にスポットライトが当たることは、とても良いことだと思います。
 「3強」の争いと見られていた皐月賞でしたが、ゴール前100mで飛んできたのは、18番・ディーマジェスティでした。マカヒキを引き連れての堂々たる勝利でした。

 パドックでは、リオンディーズの気合と落ち着きが目立ちました。
 ゲートインもスムースでしたから、「今日のリオンディーズは冷静だ」と感じさせました。

 リオンディーズはスタートも良かったので、デムーロ騎手も「無理なく5~6番手」に付けることが出来ると考えたことでしょう。
 ところが、ここでかかってしまいました。

 デムーロ騎手はなだめなだめてレースを進めますが、リオンディーズの気持ちは抑え難く、向う正面で先頭に立ちました。

 1000m、58秒4。前半のペースが速くなりました。
 
 追込み馬に有利な展開となったのです。

 4角を先頭で回ったリオンディーズの脚色は直線で一杯となり、サトノダイヤモンドとエアスピネルが襲い掛かります。リオンディーズはやや外にコースを変更し、エアスピネルも外にコースを変えたために、サトノダイヤモンドとエアスピネルが接触しました。両馬とも体勢を立て直して追います。

 3頭による激しい競り合いが続いていると観えた瞬間、外からディーマジェスティが別次元の脚色で飛んできました。前を行く3頭には、前半のハイペースがダメージとなっていたのでしょう。

 ディーマジェスティの後ろにはマカヒキが居ましたが、2頭の脚色は同じでしたので、追い出した時の差が詰まることはありませんでした。
 蛯名騎手のガッツポーズが印象的でした。

 ディーマジェスティ号、父ディープインパクト・母エルメスティアラ・母の父ブライアンズタイム。
 前走G3共同通信杯でもゴール前1ハロンで良い脚を使いましたが、まさか「3強」を纏めて破るとは・・・。

 1分57秒9は皐月賞レコードでした。

 サトノダイヤモンドはリオンディーズをマークして、勝つためのレースをしましたが、リオンディーズの前半のペースが速過ぎたということでしょう。
 マカヒキはいつものように追込みのレースを展開しましたので、前半のハイペースを勘案すればマカヒキが勝つべきレースだったのかもしれません。
 しかし、もう一頭強い馬が居たのです。

 皐月賞2016は「前半のハイペース」という特殊要因がありましたので、日本ダービーに向けて優劣が付いたというレースでは無かったと思います。
 例年以上に層が厚いと言われている「2016年世代の覇権争い」に、ディーマジェスティが名乗りを上げたという形でしょう。改めて強い世代だと感じます。

 ディーマジェスティ、マカヒキ、サトノダイヤモンド、リオンディーズ、エアスピネルの「5強」と言っても良さそうです。
 展開、馬場状態、体調、距離等々の要因変動によって、レース毎にどの馬が勝っても不思議では無いでしょう。

 日本ダービー2016が本当に楽しみです。
 熊本地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 当然のことながら、スポーツ界にも様々な形で影響が出ています。

① 試合の中止

 九州地方で行われる予定であった試合が、各競技で中止になっています。とても行える状況に無いことは明らかです。

 プロ野球では、4月16日のソフトバンク-楽天、19日の巨人-中日、20日の巨人-中日のゲームの中止が決まっています。

 Jリーグでは、16日の福岡-名古屋、鳥栖-神戸、17日のJ2、京都-熊本、長崎-水戸、J3の、鹿児島-相模原、大分-福島のゲームの中止が決まっています。

 プロスポーツだけでは無く、アマチュアスポーツでも数多くのゲームや大会が中止に追い込まれているのでしょう。

 残念至極です。

② 募金活動

 プロ野球やJリーグ、プロゴルフ等々、多くの競技で募金活動が行われています。
 近時定着してきた動きですが、大切な取組だと思います。

③ 素晴らしいプレーを

 前述②の取組も大切なことだとは思いますけれども、大災害からの復旧・復興に向けて「スポーツの力」を最大限に発揮できるのは、「素晴らしいプレー」以外には無いと思います。

 様々な被害により、失意の底に沈んでいる被災者の皆様に、その現実を少しでも忘れていただく為には、そして未来への一歩を踏み出す力を蘇らせていただくためには、「目の覚めるような好プレー」が一番なのでしょう。
 復旧・復興に向かっては、「心の健康」がとても大事なことなのです。

 1964年・昭和39年・6月16日に発生した「新潟地震」は、マグニチュード7.5という大地震でした。昭和大橋が落ちたり、アパートが次々と倒れたりして、死者26名という甚大な被害を生じました。

 この大災害の影響で、この年の新潟国体の夏季大会(水泳競技等)は中止となりましたが、秋の第1回東京オリンピックは予定通り行われました。
 東京オリンピックにおける日本選手団の大活躍が、復旧途上の新潟の皆様に与えた「勇気」は、数字には表せないくらい大きなものであったと思います。

 1995年・1月17日に発生した「阪神・淡路大震災」は、マグニチュード7.3という大地震でした。大都市圏で発生した災害でしたので、被害も極めて大きく、死者は6,434名に上りました。

 まさに甲子園球場の地元で発生した大地震でしたから、春の甲子園大会の中止が検討されましたが、「がんばろう神戸」活動の面からも、試合日程を見直したうえで開催されたのです。
 甲子園球場自体が、揺れの大きかったエリアから僅かに外れていて、被害が小さかったことも幸いしました。

 避難所で辛い日々を過ごしていた多くの被災者の皆様に、大いなる勇気を与えた大会であったと思います。

 大災害からの復旧・復興に、スポーツは大きな力を持っていると感じます。

 プレーヤーの皆さんの素晴らしいプレーが、大きな力となるのです。
 稀代の名クオーターバックQBペイトン・マニング選手が引退を表明したデンバー・ブロンコスですが、後継者として有力視されていたブロック・オスウィーラー選手がヒューストン・テキサンズと契約したと報じられました。
 意外なニュースでした。

 2015~16年シーズンにおいて、ペイトン・マニング選手が故障で戦列を離れていた時、攻撃の司令塔としてチームを牽引したのはオスウィーラー選手でした。
 そして、チームのピンチを救い、ブロンコスはカンファレンス1位の成績でレギュラーシーズンを終えたのですから、オスウィーラー選手の貢献も大きなものだったのです。

 デンバーも、ペイトン・マニング選手の後継プレーヤーとしてオスウィーラー選手を第1に考えていたことは間違いないところで、来季に向けての契約更改において、ペイトン・マニング選手の去就がはっきりしていない段階の3月上旬に、「3年最大4,500万ドル(約50億円)」を呈示したと報じられたのです。

 しかし、ヒューストンはビッグディールを狙っていました。

 オスウィーラー選手に対して「4年7,200万ドル(約79億円)以上」を呈示したのです。
 そして、契約が成立。

 優秀なQB獲得が至上課題であったテキサンズが、ビッグディールを成功させました。

 契約更改に際して、様々なことが起こり驚かされることも珍しくないNFLですが、このタイプのディールは滅多に無いと感じます。
 
 オスウィーラー選手に対する「保証額」の金額(報じられませんでした)も含めて、デンバー・ブロンコスとしては少し油断が有ったのかもしれません。

 その後、デンバーは「即戦力」となるQBとして、フィラデルフィア・イーグルスからトレードでマーク・サンチェス選手(29歳)を獲得し、ニューヨーク・ジェッツからFAとなっていたライアン・フィッツパトリック選手(33歳)にも興味を示していると伝えられています。

 どちらも良いQBですが、NFLの第一QBとしての存在感が十分とは言えませんので、デンバーの「正QB探し」の今後の展開が注目されます。
 4日目・最終ラウンドでは、「1日・3度のホールインワン」が出ました。

 1大会・1日目から4日目の間に、1度記録されるのも珍しいプレーですが、今大会の第4ラウンドで3名のプレーヤーが達成したのです。同じ16番ホールでした。
 「奇跡」というしかないのですが、ミステリアスと言った方がピッタリくる出来事でした。
 もちろん、大会史上初でした。

 一人目のエースは、シェーン・ローリー選手(アイルランド)でした。

 二人目のエースは、テービス・ラブ三世選手(アメリカ)。

 三人目は、リー・ウーストヘイゼン選手(南アフリカ)でした。

 特に(ホールインワン自体が極めて珍しい中で「特に」と書くのもおかしなものですが)、ウーストヘイゼン選手のエースは、前に打ったプレーヤーのグリーン上のボールに当たって、転がるコースが変わり、そのままカップインしたという、超レアなホールインワンでした。

 何故、第4ラウンドの16番パー3で「ホールインワンが多発?」したのかは謎です。

 確かに、ティーインググラウンドから見て左側に大きく傾斜しているグリーンですから、上方から転がすことでピンに寄って行くと観るプレーヤー達が、同じような攻め方をするのは事実でしょうが、このピン位置は「伝統的なもの」ですので、このピン位置だから「多発した」とは言えないでしょう。
 そうであれば、例年「多発」しなければならないからです。

 芝の刈り方が例年とは違ったのでしょうか。
 これが要因である可能性は考えられますが、マスターズ委員会に確認する手立てがありません。

 風が要因であった可能性も有ります。
 弱かったのか、風向きが一定だったのか。とはいえ、全く無風の状態であったとしても、最終日57人のプレーヤーがショットして、3名がホールインワンするというのは、確率5%を超えてしまいます。
 いかに世界のマスターが集まっている大会とはいえ、高過ぎるでしょう。

 やはり、「奇跡」と言うしかない出来事だったのでしょう。

 マスターズ・トーナメントは今後も続いて行くと思いますが、こうした事象が観られる可能性は極めて低いと感じます。
 ジュエラーが制した桜花賞に続いて、2016年のクラシックレース第2弾・第76回皐月賞競走G1が、4月17日中山競馬場芝2000mコースで行われます。
 今年は、牝馬の挑戦は無く、牡馬一線級の18頭が出走して来ました。

 フルゲートとなりましたが、2016年はメンバーが揃った印象です。ステップレースで活躍した牡馬達が、これだけ漏れなく挑戦してきた年も珍しいのではないでしょうか。
 関係者の皆様のご努力の賜物でしょう。

 2015年12月の朝日杯フューチュリティ―ステークスG1の1・2着、リオンディーズとエアスピネル、2016年に入っては、京成杯G3に優勝したプロフィット、きさらぎ賞G3を圧勝したサトノダイヤモンド、共同通信杯G3を制したディーマジェスティ、報知杯弥生賞G2の覇者マカヒキ、スプリングステークスG2の優勝馬マウントロブソン、といった重賞ホルダーが全て顔を揃えたレースなのですから、とてもレベルが高いと観るのが妥当でしょう。

 そうした有力馬の中でも、フィールドの高低やレース振りから、皐月賞2016は「3強+1」のレースなのではないかと考えます。

 リオンディーズ・サトノダイヤモンド・マカヒキの3強に、エアスピネルをプラスした形が、このレースの骨格を成していると観ます。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、8枠16番のリオンディーズ。
 2歳王者。前走の報知杯弥生賞は、ゴール前マカヒキの急襲に合い2着に敗れましたが僅差でした。先攻した分「末が甘くなった」という感じがします。
 今回は外枠に回りましたから、後方からのレースになると思いますので、展開も向いているのではないでしょうか。

 第2の注目馬は、6枠11番のサトノダイヤモンド。
 ここまで3戦3勝。きさらぎ賞のレース振りは圧巻でした。「良い脚を長く使える」のが最大の持ち味ですから、中山競馬場の3角からしっかりと走ってくれると思います。

 第3の注目馬は、2枠3番のマカヒキ。
 こちらも3戦3勝。報知杯でリオンディーズとエアスピネルをまとめて差し切った末脚は見事でした。上がり3ハロンを33秒6で走破しました。中山コースでの33秒台は強さを感じさせます。

 結果的に「3強」に注目することとなりました。出走各馬が順調に来ているとはいえ、この3強は強いと思います。

 皐月賞史上に残るような素晴らしいレースとなることでしょう。
 ヨーロッパNO.1クラブを決めるUEFA-CL2015~16の準々決勝が4月5日~13日、ホーム&アウェイ方式で行われ、ベスト4進出チームが決まりました。

 波乱の展開、予想を超えた結果でした。

① レアル・マドリード大逆転

 第一戦でヴォルフスブルグに0-2と完敗したレアルは追い込まれた状況でホームに帰ってきました。3点以上の差を付けて勝つしかなかったのです。

 この難しいゲームで「エース」クリスティアーノ・ロナウド選手が大活躍しました。
 前半15分に、押し込んだ形から、ゴール左サイドに位置していたロナウド選手のところにボールが来ました。これをしっかりと決めて、まず1点。
 その2分後、コーナーキックCKから頭で流し込み2点目。

 前半の前半という時期に一気に2点を挙げましたから、試合の流れというか、ベスト4への流れは、大きくレアルに傾きました。ホーム・ベルナベウの大観衆が後押ししたのです。

 そして後半32分、ゴール前でフリーキックFKのチャンス。蹴るのはロナウド選手です。ロナウド選手のキックは「低すぎるか」に観えましたが、ヴォルフスブルグの壁を突破して、ゴール右隅に突き刺さりました。

 VTRで観ると、ヴォルフスブルグ守備陣が一斉に飛び上がった時に、その壁に「隙間」が出来、ロナウド選手の蹴ったボールが「隙間」を突き抜けています。
 あの場所に「隙間」が生れると予測してキックすることは困難でしょうから、「偶然の産物」という見方もあると思いますが、やはりゲームの流れが大きくレアルに傾いていた結果と考えるのが妥当なのでしょう。

 優勝候補の一角レアル・マドリードを押し込んでいたヴォルフスブルグにとっては、本当に惜しまれる「隙間」でした。

 大事な一戦でのハットトリックは、クリスティアーノ・ロナウド選手の能力を如何無く示したものでしょう。この3得点でこの大会のロナウド選手の得点は16となり、得点王争いのトップを独走しています。(2位がルイス・スアレス選手の8得点)

② シティ初のベスト4進出

 準々決勝随一の接戦と見られていたパリ・サンジェルマンとマンチェスター・シティの対戦は、初戦を敵地パルク・デ・プランスで2-2と引分けていたシティが、第二戦ザ・シティ・オブ・マンチェスター・スタジアムでのゲームを1-0で勝ち切り、ベスト4に名乗りを上げました。

 0-0の拮抗した展開が続いたゲームでしたが、後半31分、ブルイネ選手が決勝点を挙げました。
 アグエロ選手がPKを右に外した時には、「また勝てないのか」といった空気が漂いましたが、ペナルティエリアの外側から、サンジェルマン守備陣が立ちはだかる中、ゴール右隅へのブルネイ選手のシュートが決まったのです。

 サンジェルマンのイブラヒモビッチ選手の「強烈な」フリーキックを何度もセーブした、GKジョー・ハート選手の好守も見事でした。

 イングランド・プレミアリーグの代表としてのシティの快進撃が続きます。

③ バイエルン・ミュンヘン勝ち抜く

 ホームでの初戦を1-0で制していたバイエルンが、敵地エスタディオ・ラ・ルスでの第二戦も2-2で引分け、ベスト4進出を決めました。

 1-1同点からの後半7分、トーマス・ミュラー選手の挙げたゴールが効きました。やはり、点の取り合いとなればバイエルンに一日の長が有るのでしょう。

 これでバイエルン・ミュンヘンは「5期連続」のベスト4進出となりました。まさに、「3強」の強さを魅せています。

④ FCバルセロナまさかの零敗

 ホームでの初戦を2-1で制したバルセロナでしたが、第二戦、アトレティコ・マドリードのホーム・エスタディオ・ビセンテ・カルデロンでのゲームで0-2と完封負けを喫して、敗退しました。

 アトレティコは、中盤の守備が効果的で、メッシ・スアレス・ネイマールへのバルセロナのパスを封じ、攻めては「エース」グリンズマン選手の2得点で快勝しました。「想定通り」のゲームを展開したのであろうと思います。

 それにしても、バルセロナというかMSNの元気の無さは気になりました。

 ベスト4は、レアルとアトレティコのリーガ・エスパニョーラ勢とバイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・シティとなりました。
 準決勝の組合せ抽選は4月15日に行われます。

 「抽選」が大きな意味を持つ大会になりそうです。
 2016年のマスターズ・トーナメントでも、多くの出来事が有りました。
 
 トーナメント開始早々に驚かされたのは、アーニー・エルス選手の「6パット」です。
 初日・第1ラウンドの1番ホールでの「悲劇」でした。

 それも「60cmからの6パット」です。

 アプローチがピンの真横に付いたとはいえ、60cm位でしたし、全米オープン大会を始めとして「メジャー4勝」を誇る強豪のエルス選手ですから、1パットで決めるであろうと思われました。まさかここから6打を要するとは・・・。

 そーっと打った最初のパットが、大きく左に曲がってカップに触れることも無く外れ、返しも外れて行ったり来たり。途中には30cm位のパットも有りましたが、これも入らず、右手のみ・タップインで入れようとした20cmの5パット目もカップを舐めて外れてしまいました。

 60cmでも大きく曲がる、オーガスタの超高速グリーンにも、改めて驚かされますが、それにしても悲惨な光景でした。

 TBSテレビの解説者・中島常幸プロは「自分ならプレーを止めて帰ると思う」とコメントしていました。

 いわゆる「アンカリング問題」、長尺・中尺パターを使って「アンカーポイント(支点)」を作ってのパッティングが2016年1月に禁止され、2015年までアンカリングを行っていたプレーヤーは試行錯誤の真っ最中でしょう。エルス選手も、そのひとりです。

 今回の「悲劇」は、パッティングにおける「イップス」対応の難しさを示した事象なのかもしれません。

 エルス選手は、この1番ホールの悲劇にもめげることなく、18ホールをプレーしました。
 80打・8オーバーパーで81位という成績でしたが、この状況下でホールアウトしたことは、エルス選手の「強さ」を示していると感じます。

 本来のパッティングを取り戻した時、アーニー・エルス選手の大反攻が始まるのでしょう。
 4月12日のニューヨーク・ヤンキースNYYとトロント・ブルージェイズTORの対戦で、今季2度目の登板となった田中将大投手ですが、「不思議な投球」でした。

 初回から球威が不足していて、心許ない印象。

 外角低めの投球を主体にストライクが先行するものの、決め球に苦労して、カウント3-2になることがとても多く、球数ばかりが増えてしまいました。
 初回29球、2回が25球と、2イニングで54球を要したのです。

 とはいえ、TORの強力打線にヒットを許さず、2回はアウト3つを全て三振で奪うというのですから、マジックのような投球でした。
 明らかに調子が良くない中で、何とか凌ぐという苦しい投球が続いたのです。

 「このままではもたない」と感じていましたが、3回に捕まりました。

 TOR先頭ピラー選手を追い込んでからの死球、続くドナルドソン選手にチーム初安打を許し、無死1・3塁、3番のボティースタ選手にセンターオーバーの2塁打を浴びて逆転されました。

 「投げる球が無い」様子の投球。

 この球威で、MLB屈指の強力打線を抑えるのは難しい。このまま連打を浴びるのではないかと思われましたが、続くエンカルナシオン選手を三振にとり、トロウィッキー選手を歩かせて、コラベロ選手を併殺で切って取り、これ以上の失点を防ぎました。

 2順目に入って、「見切られた」感の有った田中投手でしたが、なんとか被安打2・2失点で抑えたのです。これも「不思議」でした。

 3回で71球という球数でしたから、5回まで投げ切れるか心配されましたが、4回裏を7球、5回裏を14球で抑えて降板しました。

 5イニング・92球、被安打3、四死球5、奪三振6、失点2という、この数字だけを見れば「よく抑えた」というところですが、実際の投球の印象とのギャップも感じられました。

 6回表、女房役のマッキャン選手に同点とするホームランが飛び出し、田中投手の負けが消えました。
 この投球で「負け」が付かないというのは、とても「強運」と言って良いでしょう。

 対戦相手TORの先発アーロン・サンチェス選手が、150km以上のストレートと大きく曲がるカーブを主体に球威十分な投球を魅せていましたから、田中投手の投球には物足りなさを感じました。

 一方で、結局2失点に抑えた投球は、「見事な粘投」であったという見方もできそうです。

 肘の手術から回復途上の田中投手にとっては、当分の間「手探りの投球」が続くのでしょうが、早く「快投」を観たいものです。
 第92回大会が終わりました。

 「日本一」の称号とリオデジャネイロ・オリンピック出場権を目指すスイマー達の力と意地がぶつかり合った、素晴らしい大会であったと思います。

 本稿では、今大会で日本水泳陣が出場権を獲得できなかった種目を見て行こうと思います。
 種目別に挙げてみます。

[自由形]
・男子50m
・女子50m
・男子100m
・女子100m
・女子200m
・男子400m
・女子400m
・女子800m
・男子1500m

[平泳ぎ]
・男子100m

[背泳ぎ]
・女子100m
・女子200m

[バタフライ]
・男子100m

[リレー] 全種目で代表が選ばれました。

 様々な種目に、様々なスイマーが登場し、選手層が厚くなっていると感じられる日本競泳陣ですが、それでもまだ13種目に代表を送り込めていないのは、残念なところです。(もちろん、実際のリオ五輪では、他種目で選ばれたスイマーが「調整」の意味からも、これらの種目に出場してくると思われますが)

 特に自由形種目で多くの「穴」が空いています。

 もともと、50mや1500mは日本チームの弱点でしたが、今回も克服は出来なかったというところでしょうか。
 とはいえ、世界トップクラスとの差は着実に詰まっているという印象です。

 男子100m平泳ぎで派遣標準記録を突破できなかったというのは、「痛恨の極み」でしょう。北島康介選手にも十分にチャンスが有ったのです。
 この種目は、北島選手の複数のオリンピックにおけるメダル獲得も有り、「水泳日本」の得意種目となっていますから、もし本番で泳ぐ機会があるのであれば、小関選手・渡辺選手の活躍に期待したいところです。

 女子の背泳ぎ2種目も、今回は残念でした。
 21世紀に入ってから、世界のトップクラスに迫っていた種目でしたが、この種目に付いては「世代交代」が少し遅れているということでしょう。
 とはいえ、14歳の酒井夏海選手など、若手の成長が観られます。
 もし本番で泳ぐようであれば、酒井選手には思い切り挑戦していただきたいものです。

 男子100mバタフライも意外な結果でした。
 萩野浩介選手が出場していれば、十分に標準記録は突破できたとは思いますが、松田丈志選手らのスイマーが積み上げてきた伝統は、継続して行かなければならないでしょう。
 本番では、出場するスイマーが居ると思います。存分に泳いでいただきたいと思います。

 一発勝負で、タイムと順位を追わなければならないという、極めて難しいルール下での大会は、何時の時代も緊張感に溢れています。「悲喜こもごものシーン」が続くのです。
 今大会もそうでした。
 選手の皆様には「お疲れ様でした」と申し上げたいと思います。

 また、出場を決めた34名のスイマーの皆さんの本番での健闘を祈ります。

 こうした「厳しいルール」の下で、日本水泳の実力が維持され向上していることは、間違いないのでしょう。
 2016年のマスターズ・トーナメント最終日は、各選手のスコアが目まぐるしく上下する波乱の展開となりました。
 
 そして、イーブンパーでスタートし、最終ラウンドでスコアを5つ伸ばしたダニー・ウィレット選手(イングランド)が通算5アンダーパーのスコアで栄冠を手にしたのです。

 1ラウンド・18ホールの中で、有力各プレーヤーがこれほどスコアを上下させたメジャートーナメントは珍しいのではないでしょうか。

① 松山英樹選手のプレー

 3日目を終って、首位と2打差でスタートし、日本人プレーヤーによる初のメジャータイトル奪取が期待された松山選手でしたが、6番ホールまでの間にスコアを大きく崩してしまいました。

 苦手とする1番ホールのボギーを、2番・パー5のバーディで取り返した時には、「いつものプレー」に観えましたが、4番・5番を連続ボギーとした後の6番・パー3で、よもやのダブルボギー打ってしまいました。

 ティーショットが右に大きくショートし、セカンドショットがグリーンの斜面で転がり落ち、サードショットが大きくショートしての5打でした。
 池やハザードが無いホールでのダブルボギーは、大きなダメージとなりました。

 これで3オーバーとなった松山選手は、優勝争いから大きく後退しました。

 こうなると、「いくらでもスコアが悪くなるタイプ」のオーガスタ・ナショナルG.C.なのですが、松山選手はここから息を吹き返したのです。

 8番パー5でバーディとして1つ返し、13番では素晴らしい第1打・第2打で1m強のイーグルパット。これが入らなかったのはとても残念でしたが楽々とバーディとして、ついにイーブンパーまで戻しました。
 その後も14番・15番とバーディチャンスを創りましたが、2m前後のパッティングが決まらず、スコアを伸ばすことが出来ませんでした。

 「1日の内に四季が有る」といった様相のプレーでしたが、いずれにしても7位タイでホールアウトしたところは力を示したと言って良いのではないかと思います。今季今後のメジャートーナメント、あるいは来年のマスターズ大会が楽しみです。

② ジョーダン・スピース選手のプレー

 前述の松山選手や、2位でスタートした同組のスマイリー・カウフマン選手、3位のベルンハルト・ランガ―選手ら、上位でスタートしたプレーヤー達が軒並みスコアを崩す中で、スピース選手が8番までにスコアを4つ伸ばし、7アンダーとした時には、「優勝は決まり」という空気が漂いました。

 アグレッシブなプレーでガンガン攻めて行くタイプでは無く、冷静に状況に合わせたプレーを展開しながら、グリーン上のパッティングの上手さで勝負して行くスピース選手が、大きくスコアを崩すというのは、想像できなかったのです。
 2015年のチャンピオンでもありますから、このコースの攻め方も熟知しています。

 3日目の終盤に「ティーショットを右にプッシュアウトするショット」が見られて心配されていましたが、その点もしっかりと修正して来ていた様子でしたから、死角は見当たらなかったのです。
 2大会連続の完全優勝が見えていました。

 ところが「アーメンコーナー」が牙を剥いたのです。

 11番ホールで微妙なパットを外しボギーとしてスコアを5アンダーまで下げたことが影響したのか、12番パー3で、スピース選手は右サイドに立っているピンを狙って行きました。
 
 「世界で最も美しいパー3」とも称される、オーガスタ・ナショナルの12番。
 距離も150~170ヤードと短く、世界トップクラスのマスター達からすれば、「容易に攻略」できそうなホールなのですが、そうは問屋が卸さない。

 上空の風が最も影響するのですが、刈り込んだラフやグリーン奥の茂みが、思わぬ悪さをするのです。
 どの大会でも、大きくオーバーしたり、池に落としたりするプレーヤーが続出します。
 このレベルのプレーヤー達が、160ヤードのアイアンショットで、10ヤード以上オーバーしたり、ショートしたりするのですから、不思議という他は有りません。

 「帝王」ジャック・ニクラウスはかつて、「12番はピンの位置に関係なく常にグリーンの真ん中に打って行く」とコメントしていました。
 グリーンの真ん中付近は、奥行きが10ヤードしか無く、前後をバンカーで囲まれているのですから本来回避したい場所に見えます。それでも「常に」真ん中に打つと言うのです。

 おそらく、風の影響でショットが予想外にショートしてもオーバーしてもバンカーに入る=救われる=池ポチャやロストボールを回避できる、といった意味なのではないかと推測します。マスターズ大会最多優勝を誇るニクラウス選手の言葉は重いのです。
 
 さて、話を戻しましょう。

 ニクラウス選手なら、最終日のピン位置・右サイドに立つピンを観ても、関係なくグリーンの真ん中に打っていったのでしょうが、この日のスピース選手はピンをデッドに狙って行きました。
 そしておそらくは風の影響もあったのでしょう、大きくショートし、刈り込まれた手前の斜面に当たったボールは池に飲み込まれました。
 よもやのショットでした。冷静になって考えれば、打数差を持ってメジャートーナメントでトップに立っているプレーヤーが狙ってはならないポイントだったのでしょう。

 第3打は、ピンまで50~60ヤード地点からの池越えのショットとなりました。
 スコアダウンを最小限に抑えたい=ピンにピタリと寄せてボギーで上がりたいと考えたのでしょうが、超高速グリーンに対してピタリと寄せるには「ボールのスピン調整が難しい50ヤードは嫌な距離」だと感じました。
 そしてスピース選手は、この第3打も池に入れてしまいました。

 「大ダフリ」ショットでした。池ポチャと言っても、グリーン手前の斜面に当たって転がり落ちたのではなく、グリーン近くのエリアに落としたのでもなく、池の最も手前側に落としたのです。まるで私自身のプレーを見るようだ(比較すること自体、失礼な話で恐縮ですが)と思いました。
 世界ゴルフ界をリードするトッププレーヤーとしては、考えられないようなミスショット。
 ゴルフ競技におけるメンタル面の重要性を如実に示したプレーでした。

 第5打は、当然の様にグリーンオーバーし、このホールに7打を要しました。5アンダーから一気に1アンダーに後退したのです。
 スピース選手にとっては、悪夢のような12番であったことでしょう。

 しかし、ここから反撃に出るところが、メジャーチャンピオンなのでしょう。

 13番で早速バーディとして、3アンダーまでスコアを伸ばしました。
 5アンダーでホールアウトしたウィレット選手に追い縋ったのです。

 17番・18番を連続バーディとして並び、プレーオフに持ち込みたいと考えたのでしょう。

 その17番の第2打が惜しくもピン手前のバンカーに入り、3m弱のパーセービングパットを外した時、スピース選手の反攻は終わりました。
 
③ リー・ウェストウッド選手とダスティン・ジョンソン選手のプレー

 かつて欧州ツアーを席巻し、「ヨーロッパの王者」と呼ばれたウェストウッド選手は、15番パー5でアプローチショットを直接カップインし、一気に3アンダーとスコアを伸ばしました。
 全盛時を過ぎているとはいえ、初のメジャータイトルが手の届くところに来たのです。

 ところが16番パー3で、1mのパーパットを外してしまいました。
 イーグルの勢いは、一気に萎みました。

 「世界屈指の飛ばし屋」ジョンソン選手が、15番ホールの左サイドラフ、眼前には高い木が並んでいる場所、から驚くほど高いショットで2オンを果たし、バーディとして、スコアを3アンダーに伸ばした時には、ついにダスティンにメジャー優勝のチャンスが来たと感じました。
 なにしろ、マスターズ大会で「1ラウンド・3イーグル」という記録を持つほどの爆発力を誇るプレーヤーです。勢いに乗ったら手が付けられないプレーを魅せるのです。

 ところが、フェアウェイセンターの絶好の位置から打った、17番の第2打が僅かに短く、手前のバンカーに捕まり、寄らず入らず。1m弱のボギーパットも外してダブルボギー。万事休しました。

 こうして、有力プレーヤー達がスコアを大きく変動させている間に、ウィレット選手は着々とスコアを伸ばしました。
 結果としては、「サンデーバック9」を悠々と逃げ切ったのです。

 1996年のニック・ファルド選手以来のイングランド人選手の優勝でした。

 2016年のマスターズ・トーナメントは、「3日目までと最終日が全く違う様相の大会」であったと思います。
 リオデジャネイロ・オリンピックの派遣選考会を兼ねた第92回水泳日本選手権大会も最終日を迎えました。

 5種目の決勝が行われましたが、全体として記録が伸びませんでした。
 前日までの「五輪出場権を賭けた一発勝負」の疲れが、選手のみならず、スタンドの観客にも表れていたように感じます。

① 男子1500m自由形

 7コースの山本耕平選手の挑戦が注目されましたが、派遣標準記録に2秒余り及ばず、惜しくも出場権獲得はなりませんでした。

 「競泳のマラソン」におけるラスト100mの頑張りには、頭が下がる思いでした。

② 男子50m自由形

 4コースの塩浦慎理選手と5コースの中村克選手の競り合いは、中村選手が制しました。
 しかし、両選手とも標準記録突破はなりませんでした。

 ラスト10mで伸びを欠いた印象です。
 この種目の男子陣の強化が急がれるところでしょう。

③ 女子50m自由形

 5コースの池江璃花子選手が積極的なレースを展開し、4コースの内田美希選手の追い上げをかわして優勝しました。この種目としては「大差」の結末でした。
 しかし、両選手とも標準記録突破はなりませんでした。

 あと一歩で、世界大会の決勝進出のレベルに達する種目です。
 今後の強化が待たれます。

④ 男子100mバタフライ

 5コースの川本武史選手が先行し、4コースの藤井拓郎選手が追いかける展開となりました。藤井選手は「思い通りの展開」で優勝した形でしたが、惜しくも個人種目のリオ出場権獲得はなりませんでした。

 とはいえ、メドレーリレーの標準タイムはクリアしました。北京大会銅メダル、ロンドン大会銀メダルと成績を伸ばしている種目ですので、日本男子チームの活躍が期待されます。

 30歳になったとはいえ、藤井選手にはまだまだ記録が伸びる余地が有ると言われています。ターン後のドルフィンキックの改良や前半の入り方等、リオまでにどこまで修正して来るのか、楽しみなところです。

⑤ 女子200m背泳ぎ

 今大会の最終レースとなった女子200m背泳ぎは、4コースの酒井夏海選手が先行し、5コースの川除結花選手と3コースの後藤真由子選手が追い上げる展開。

 150mで川除選手が一度逆転しましたが、ラスト50mで酒井選手が再度逆転して優勝しました。
 しかし、標準記録突破はなりませんでした。

 インタビューに臨んだ14歳は、日本選手権優勝にもかかわらず泣きながら答えていました。

 「この悔しさ」は、酒井選手の大きな財産となることでしょう。

 7日間に渡って開催された大会は、多くのドラマを魅せてくれました。
 そして、リオデジャネイロ・オリンピックに臨む日本チームの姿が固まりました。

 「ベテランと若手のバランスの良いチーム」ではないでしょうか。

 日本水泳界の「世代交代」は順調に進んでいるのです。
 6日目は、女子800m自由形、男子200m背泳ぎ、女子200m平泳ぎ、男子200m個人メドレー、の4種目で決勝が行われました。

 そして、日本新記録が2つ生まれました。

① 女子800m自由形

 4コースの高橋美帆選手が先行し、5コースの菊池優奈選手が追いかけましたが、逆に菊池選手が失速し、後半スピードを上げた3コースの池田麻未選手が最後の50mで猛烈な追い上げを見せて、高橋選手に50cmまで迫ったところがゴールでした。
 3位には2コースの和田麻里選手が入りました。

 現在のこの種目の選手達の地力から見て、大変高いレベルに設定されている派遣標準記録でしたので、オリンピック出場権を獲得したスイマーは居ませんでした。

 アテネ五輪で柴田亜衣選手が金メダルを獲得した種目でもありますから、日本人スイマーにとって不得意な種目とは考えられませんので、今後の強化が期待されます。

② 男子200m背泳ぎ

 「第一人者」の入江陵介選手が強さを見せたレースでした。

 4コースの砂間敬太選手が先行し、5コースの入江選手が追いかける展開でしたが、驚いたのは2コースの金子雅紀選手の「150mターンからのバサロ」でした。
 一気に上位グループとの差を詰め、175m地点では先頭の入江選手を捕えたように観えました。その後、入江選手が振り切った形でした。

 金子選手にとっては作戦通りの展開だったのでしょうが、このレベルの戦いにおいても「秘密兵器」が威力を発揮することに驚かされました。

 入江選手と金子選手がリオ五輪出場権を獲得、砂間選手は派遣標準記録を突破しながらも3位となって、出場権には届きませんでした。

 この大会では、少しコンディションが良く無さそうな入江選手ですが、トップの座は譲らないところに強さを感じさせます。この種目で「日本選手権10連覇」という、全ての種目を通じての「空前の記録」を樹立しました。

③ 女子200m平泳ぎ

 金藤選手の「積極的なレース展開」が印象的でした。
 公言通りスタートから飛ばす2コースの鈴木聡美選手を早々に捕まえて「独泳体制」を築き、後半も緩み無く泳ぎ切りました。素晴らしいレースであったと思います。

 脂の乗り切ったプレーとも言えるでしょう。

 2分19秒65というのは、世界歴代5位、日本人スイマーによる初の19秒台という見事なタイムでした。

 既に出場権を獲得していた渡部香生子選手も、コンディションが良くない様に観える中では、しっかりと2位を確保。3位には、伸び盛りの今井月選手が食い込んだレースでした。

④ 男子200m個人メドレー

 4コースの萩野公介選手と5コースの瀬戸大也選手の競り合いと予想されたレースでしたが、萩野選手の圧勝でした。
 
 この大会でやや精彩を欠く印象が有った萩野選手ですが、この種目で「溜飲を下げた」感が有ります。
 特に、最初の種目のバタフライの泳ぎは圧巻でした。バタフライで代表を決めている瀬戸選手を千切ったのです。
 「バタフライでリオに行った方が良いのではないか」という意見も出そうな泳ぎでした。

 一方で瀬戸選手は3コースの藤森太将選手にも追い越されて3位となりました。
 藤森選手にとっては、嬉しいオリンピック出場権獲得となりました。

 藤森兄弟が2位・4位を占め、5位の溝畑選手まで2分を切るという、層の厚さを見せつけるレースでもありました。

 6日目は、男子200m背泳ぎを除けば「独泳」のレースでしたが、2位争いは激戦が続きました。

 「一発勝負」の代表選考会の難しさを改めて感じさせた6日目でした。
 マスターズ・トーナメント2016の第3ラウンドを終えて、松山英樹選手が健闘を続けています。
 初日からアンダーパーを維持し、トップに立つジョーダン・スピース選手と2打差の1アンダーで、最終ラウンドを迎えることとなりました。

 こうしたビッグトーナントでは、大逆転劇というのは滅多に観られないものです。「難しいコース設定」と「世界最高水準のプレーヤー達」という要素が相まって、スコアの上下はあっても、最終的にはスタート時点の差が物を言い、最終組か、トップから1打差で最終ラウンドに臨んだプレーヤーが、栄冠するケースが多いのです。
 とはいえ「2打差」というのも、十分な可能性を残していることは間違いないと思います。

 少し風が強いオーガスタ・ナショナルゴルフクラブでしたが、3日目のラウンドも様々なドラマが繰り広げられました。

① 松山選手トップと1打差に追い上げ

 何時の時代も難しい11番ホール・パー4で、最終組のスピース選手とマキロイ選手が共にダブルボギーとしました。
 よもやという感じでした。特にスピース選手は第2打をフェアウェイの絶好の位置から打ちながらのダブルボギーでした。
 これでスピース選手が3アンダーに後退し、その時2アンダーだった松山選手と1奪となったのです。

 スピース選手は続く12番ホール・パー3でバーディを取り返し、4アンダーとしました。強さを示したのです。

 一方で松山選手も14番・パー4で7~8mのバーディパットを捻じ込み3アンダーとスコアを伸ばしました。「最終日・最終組」での直接対決をイメージさせる展開でした。

② 松山選手の失速とスピース選手のバーディ奪取

 ところが、松山選手は16番・パー3で3パットのボギー、17番・パー4でも第2打が大きくグリーンオーバーしてボギーと、2連続ボギーで1アンダーに後退してしまいました。

 一方のスピース選手は、15番・パー5を始めとしてバーディを重ね6アンダーまでスコアを伸ばしました。
 難しい18番・パー4をパーセーブして、1アンダーでホールアウトした松山選手との差が「5打」に広がったのです。

 当然ながら「第3ラウンドまでは順位ではなく打数差が重要」なのです。
 「5打差」というのは、いかにも大きな差で、スピース選手の2連覇の可能性が拡大した瞬間でもありました。

③ スピース選手の失速

 16番・パー3で、グリーン左奥からの難しいアプローチと2m弱・下りの難しいパットを決めて、6アンダーをキープしたスピース選手が、このまま優位を保つかに観えた17番・パー4のティーショットをスピース選手は大きく右に曲げました。

 このホールをボギーとして5アンダーに後退。

 続く18番・パー4のティーショットもスピース選手は大きく右に曲げました。
 アプローチも大きくショートし、ファーストパットも大きくショートして、このホール、よもやのダブルボギー。一気に3アンダーにスコアを落として、ホールアウトしました。

 「新・3強」の一角であり、マスターズ・トーナメントに強いスピース選手のことですから、ティーショットの不調をラウンド後の練習でしっかりと修正してくるのであろうとは思いますけれども、「気分の良い上り2ホール」ではなかったことは間違いありません。
 
 第3ラウンド後半、スコアは大きく上下動しましたが、トップ3アンダーにスピース選手、2位2アンダーにカウフマン選手、3位1アンダーに松山選手とランガー選手という上位陣となりました。
 58歳のベルンハルト・ランガー選手(マスターズ2勝)の活躍も驚異的です。

 そして、イーブンパーにはジェイソン・デイ選手、2オーバーにはローリー・マキロイ選手と、「新・3強」の残る2人も虎視眈々と逆転を狙っています。

 最終日は、「新・3強VS松山英樹」という構図になるでしょう。
 ホールアウト後の松山選手の満面の笑みを観てみたいと思います。
 5日目は、男子100m自由形、女子100m自由形、男子200mバタフライ、男子200m平泳ぎ、の4種目の決勝が行われました。

 いずれも激戦でしたが、結果を観ると「現時点の第一人者」が実力を発揮したと感じます。そして、伸び盛りの若手が食い下がることで、好レースとなった形でしょうか。

① 男子100m自由形

 中村克選手と塩浦慎理選手の競り合いは、ゴール寸前まで続きました。
 掌ひとつの差で中村選手が勝ちました。日本新記録でした。

 中村選手も僅かなところで個人種目では派遣標準記録をクリアできませんでしたが、この接戦に引っ張られた形で上位4名のタイムが伸びて、400mリレーの代表権を獲得したのです。

 中村選手・塩浦選手・小長谷研二選手・古賀淳也選手4人のスイマーの笑顔が印象的でしたが、特に古賀選手は、専門種目で惜しいところで代表を逃していましたから、喜びもひとしおというところでしょうか。

 実力者がそろった、相当強いチームだと思います。リオでの活躍が楽しみです。

② 女子100m自由形

 素晴らしいダッシュで50mを26秒09でクリアした内田美希選手が先行し、池江璃花子が追いかける展開となりましたが、後半もしっかりと泳ぎ切った内田選手が優勝しました。
 男子同様、日本新記録でした。

 そして、400mリレーの出場権を獲得したのです。
 4人のタイムの合計に時間がかかったのでしょうか、しばらくの間4人のスイマーは不安な様子でプール内に居ましたが、「決定」が伝えられると喜びが弾けました。

 素晴らしい瞬間でした。

 内田選手・池江選手・松本弥生選手・山口美咲選手は、いずれも55秒を切りました。やはり高いレベルのレースだったのです。

 池江選手は、200m自由形と同様に、少し体が重そうな泳ぎでした。いかに若いとはいえ、さすがに疲れが蓄積されているのかもしれません。
 とても大切な「経験」が積み重ねられているのでしょう。

③ 男子200mバタフライ

 瀬戸大也選手と坂井聖人選手の競り合いは、100m自由形の中村・塩浦両選手の競り合いと同様に、ゴール寸前まで続きました。

 ゴール寸前、瀬戸選手が僅かに抜け出して優勝しました。
 こちらは「掌半分」の差であったと思います。

 そして両選手ともオリンピック出場権を獲得しました。
 1分54秒台前半で泳ぎ切った2人のスイマーのリオでの活躍が期待されます。

④ 男子200m平泳ぎ

 5コースの小関也朱篤選手がスタートから飛び出し、そのスピードをゴールまで継続しました。小関選手「会心」のレースだったのではないでしょうか。

 150mにかけて3コースの北島康介選手が食い下がりましたが、その差がなかなか詰まりません。
 そして、残り30mから4コースの渡辺一平選手の追い上げが始まり、ゴール前15m辺りで北島選手を抜き去り2位でゴールしました。

 小関・渡辺両選手とも派遣標準記録をクリアし、代表権を手にしました。
 とてもハイレベルなレースだったのです。

 北島選手は、隣のコースの渡辺選手に抜かれた瞬間、「諦めた」感じもありました。
 「先行する」小関選手と「追い上げる」渡辺選手の間に位置して、精一杯のレースを展開したのではないでしょうか。

 「日本水泳界のレジェンド」、北島康介選手のオリンピック挑戦が終りました。
 33歳になってからの、この素晴らしいトライは、レジェンドの名に相応しい、比類なきものであり、「記憶に残る」ものであったと思います。

 5日目は、内田選手に挑む池江選手、瀬戸選手に挑む坂井選手、小関選手に挑む渡辺選手と、「第一人者VS若手実力者」という構図のレースが続きましたが、全て「第一人者に軍配が上り」ました。

 第一人者がその実力に慢心することなく、この大会に向けて鍛え上げてきたことが如実にわかるシーンの連続でした。

 第一人者がグイグイと引っ張る種目は、全体のレベルがどんどん上がって行くものなのでしょう。
 多くのスイマーがリオ五輪出場を決めた5日目でした。
 4月10日、阪神競馬場芝1600mコースで開催される、第76回桜花賞競走G1の注目馬検討です。

 2016年のクラシックレース第一弾です。

 今年はどれくらい阪神競馬場に桜が残っているのか、が最初の注目ポイントです。ソメイヨシノが比較的長く楽しめるのが、2016年の特徴ですので、葉桜とはいえ十分に楽しめるのではないかと思います。

 さて、2016年の桜花賞には「大本命」が存在します。
 枠にも恵まれましたので、相手探しのレースではないかと考えています。

 相手馬探しのポイントは、前走の成績(=調子の良し悪し)と当日の馬体重ですが、馬体重の方はまだ分かりませんので、前走の成績・走りっぷりを主体に検討したいと考えています。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠5番のメジャーエンブレム。
 2歳女王にして、前走G3クイーンCも5馬身差で圧勝ですから、大本命でしょう。
 阪神JFも圧勝していますから「輸送」にも強いことが証明されています。

 第二の注目馬は、2枠4番のソルヴェイグ。
 前走のトライアルG2フィリーズレビューは快勝でした。桜花賞に向いたタイプだと思います。

 第三の注目馬は、7枠13番のジュエラー。
 前走・前々走と重賞で連続2着。特に前々走のG3シンザン記念で牡馬を相手に連に絡んだ根性は評価できます。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 メジャーエンブレムが、どのようなレースを魅せてくれるかが楽しみです。
 4日目は、女子100m背泳ぎ、女子200mバタフライ、女子200m個人メドレーの3種目の決勝が行われました。

 どの種目もリオデジャネイロ・オリンピックへのスイマー達の強い意志を感じさせる激しいレースでしたが、特に女子200m個人メドレーには驚かされました。

① 女子100m背泳ぎ

 5コースを泳いだ14歳の中学3年生、酒井夏海選手が見事なレースを魅せてくれました。
 4コースの竹村幸選手、1コースの諸貫瑛美選手との大接戦を制したのです。

 酒井選手の残り25mからの泳ぎは、迷いや力みの無く「真っ直ぐ」進む、素晴らしいものでした。

 1分00秒12のタイムでしたから、個人としては派遣標準記録には及びませんでしたが、メドレーリレーの標準タイム1分00秒25はクリアしましたから、100m自由形優勝者の記録次第では、リレーメンバーとしてリオに行けることとなります。(おそらく行けるでしょう)

 伸び盛りの酒井選手のリオでの活躍が期待されます。

② 女子200mバタフライ

 既に内定している星奈津美選手がさすがの泳ぎを魅せましたが、その星選手に食い下がった長谷川涼香選手の泳ぎも見事でした。

 星選手・長谷川選手は50mまで互角のレースを展開し、ターン後、星選手がジリジリと差を広げましたが、一気に開くということは無く、長谷川選手のスピードも最後まで落ちませんでした。そして派遣標準タイムを超えたのです。

 世界選手権2015金メダリストの星選手はもちろんとして、16歳の長谷川選手の活躍がとても楽しみです。「リオでの1・2フィニッシュ」も夢では無いでしょう。

③ 女子200m個人メドレー

 世界選手権2015銀メダリストの渡部香生子選手を中心とした展開になると予想されていました。
 渡部選手は「女子競泳陣」のエースでもありますから、「ここぞ」というレースではしっかりと泳いでくると誰もが考えたことでしょう。

 そして渡部選手は苦戦の中で派遣標準タイムをクリアする泳ぎを見せてくれたのです。
 しかし、出場権を獲得することは出来ませんでした。

 レースは、3コースの寺村美穂選手の先行で始まりました。最初の種目バタフライで一気に抜け出したのです。最初の種目とはいえ「1身長」の差を付けたのを観て、「50mでこんなに差が付くのか」と感じました。

 渡部選手としては得意の平泳ぎで並ぶあるいは追い越すイメージでレースを続けていたのでしょう。
 ところが、平泳ぎに入っても殆ど差は縮まりませんでした。

 決して渡部選手の泳ぎが遅いのではなく、寺村選手の泳ぎが良かったのです。

 焦ってしまった渡部選手の自由形の泳ぎが乱れました。
 これ程の選手でも「焦り」は禁物なのでしょう。

 自由形に入っても寺村選手のリードは変わらず、バランスを崩した泳ぎを続けている渡部選手に、2コースの今井月選手が迫ります。そして、今井選手が渡部選手を捕えたところがゴールでした。
 今井選手は派遣標準タイムもクリアし、リオ出場権を獲得しました。
 レース後のインタビューで「信じられない」とコメントしていた今井選手の、まさに「無欲の泳ぎ」でした。
 他の種目で僅かな差でリオの切符を取れていなかった今井選手が、ついにオリンピックに行くのです。殻を破った15歳の本番での大活躍が、とても楽しみです。

 一方、本来2分10秒を切る力を保持している渡部選手にとっては信じられないようなレースだったことでしょう。レース後、プールサイドで長い間座り込んでいました。
 この敗戦を糧にして、「真のエース」になっていただきたいと思います。

 直近の世界選手権で銀メダルを獲得したスイマーでも五輪代表になれないという、日本水泳陣の層の厚さには、本当に驚かされましたし、「一発勝負」の怖さをまざまざと感じさせられたレースでもありました。
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カエサルjr

Author:カエサルjr
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