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 アメリカPGAツアーのディーン&デルーカ招待大会2016は、5月26日から29日にかけてテキサス州のコロニアル・カントリークラブを舞台に行われ、アメリカのジョーダン・スピース選手が4日間通算263打・17アンダーパーの成績で優勝しました。

 スピース選手は今季2勝目、PGAツアー通算8勝目でした。

 最終ラウンドをトップでスターとしたスピース選手でしたが、前半はスコアを伸ばすことが出来ず、9ホール全てパーというプレーでしたが、バック9に入ってから一気に爆発、10番ホールから12番まで3連続バーディ、16番から18番まで3連続バーディと「3連続バーディ」を連ねて、2位のハリス・イングリッシュ選手に3打差を付けての勝利となりました。

 16番パー3での6m下りのフックラインのパッティングは、ライン・強さ共に難度の高いショットでしたが、これを真ん中から沈めました。
 17番パー4では第2打が大きくグリーンオーバーしての第3打アプローチを、チップイン。
 18番パー4では、10mのバーディパットを決めたのです。

 激しい優勝争いの中での、見事な「上り3ホール連続バーディ」でした。

 4月のマスターズ2016、最終日トップでスタートし、途中リードを広げながら、アーメンコーナーで失速、12番パー3では池ポチャを連発して優勝を逃したショック、「安定したプレー」を持ち味とするスピース選手にとってはショッキングな敗戦の痛手から、何時立ち直るのかが注目されていましたが、今大会のプレーを観る限り、キッチリと復活してきたという印象です。

 テキサス出身のスピース選手にとって、初の地元大会での優勝となりました。

 そして、「22歳までの優勝回数」を8に伸ばし、タイガー・ウッズ選手の7回を超えました。

 オーストラリアのジェイソン・デイ選手、北アイルランドのローリー・マキロイ選手と共に「新3強」と称されるスピース選手の復活で、6月の全米オープン、7月の全英オープンと全米プロ、そして8月のリオデジャネイロ・オリンピックでの戦いが、一層盛り上がることでしょう。
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 素晴らしいレースでした。

 直線を向いて、残り450mからエアスピネルが抜け出し、サトノダイヤモンドが追いかけ、残り200mでマカヒキが加速、外からディーマジェスティが来て、後方からリオンディーズが追い縋りました。

 残り50mでマカヒキが前に出ましたが、サトノダイヤモンドが差し返し、両馬が並んだところがゴールでした。

1着・マカヒキ
2着・サトノダイヤモンド
3着・ディーマジェスティ
4着・エアスピネル
5着・リオンディーズ

 「5強」が持ち味を出し切ったレースといえるのでしょう。

 パドックでは、5頭共とても良い出来でした。

 ディーマジェスティは、とても落ち着いていました。

 マカヒキもとても落ち着いていましたが、ディーマジェスティと比較すると少しチャカついたところがありました。別の見方をすれば、ディーマジェスティより少し「元気」な感じがしました。

 エアスピネルは古馬の様な雰囲気が有りました。

 サトノダイヤモンドはゆったりと歩いていました。大レースに向けての「気合注入」方法がまだ分かっていないかな、という感じもしました。

 リオンディーズは堂々たる歩様でした。凄味さえ感じさせました。

 輪乗りの段階では、リオンディーズの落ち着きが目立ちました。「落ち着き払った武者」というところでしょうか。とはいえ、デムーロ騎手は終始厳しい表情でした。
 ディーマジェスティの蛯名騎手、サトノダイヤモンドのルメール騎手は鐙から足を外し、馬をリラックスさせることに注力していました。

 良く揃ったスタートでした。

 エアスピネルとサトノダイヤモンドは「いつもの好位置」、マカヒキとディーマジェスティは「いつもよりは前目」、リオンディーズは今回は後方から進みました。リオンディーズは、1コーナーから2コーナーにかけてはかかり気味でしたが、向う正面では落ち着いたように観えました。

 1000m1分丁度の平均ペース。

 直線に入ってから、まず武豊騎手が仕掛けました。
 末脚勝負では分が悪いと観ての、早めの仕掛けであったと思います。
 残り400mでは、エアスピネルのレースかと見えましたが、マカヒキやサトノダイヤモンド、ディーマジェスティの追い上げは、さすがでした。

 ディーマジェスティにとっては、外を回った不利が響いた感じですが、1番人気を背負って、前を塞がれるわけには行かない蛯名騎手の騎乗としては止むを得なかったのでしょう。

 ルメール騎手も、サトノダイヤモンドの持ち味を存分に活かした騎乗でした。
 蛯名・ルメール両騎手にとっては、ダービー制覇の楽しみがまだ残っていると考えたいところです。

 直線でエアスピネルを前に置いて、なかなかコースが開かなかったマカヒキは、残り200mで前が開いた瞬間に「勇躍」飛び出したという印象。
 あのタイミングで「前が開く幸運」が、マカヒキにダービーを齎したのでしょう。あのタイミングより、早く開いても、遅く開いても、サトノダイヤモンドが勝っていたと思います。

 ウイニングランで13万大観衆の声援を受けながら帰って来る川田騎手は、観客席に向かって何も投げませんでした。ゴーグルも鞭も投げなかったのです。
 日本ダービーという、唯一無二のレースに勝った時のツールは、川田騎手にとっても一生の宝物なのでしょう。

 好天に恵まれた、素晴らしい日本ダービーでした。
2016年5月28日、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手がマウンドに帰ってきました。

 ホーム・レンジャーズパークにおける、ピッツバーグ・パイレーツとの一戦に先発登板したのです。

 5イニング・81球を投げて、被安打3、奪三振7、与四死球1、失点1という内容でした。

 1年9ヶ月振りのマウンドとしては、見事な投球でした。

 1回先頭のジョン・ジェイソ選手には、真ん中やや外角に甘く入った速球をヒットされ、3塁までランナーを進められた時には、少し心配しましたが、このピンチを乗り切ると、150km台中盤から後半のストレートと変化球を織り交ぜて、危なげ無いピッチングを展開しました。

 もちろん、ダルビッシュ投手の顔には、時折不満げな表情が浮かびました。思うような投球が出来ないシーンも数多かったのでしょう。
 久し振りのメジャーのマウンドですから、当然のことです。

 こうした「感触」を確かめながら、慎重にイニングを進めて行ったように観えました。

 試合は5-2でレンジャーズが勝ちました。ダルビッシュ投手にも2016年最初の勝利が付いたのです。
 勝ち負けは、打線との兼ね合いであり、ブルペンの出来不出来も関係しますから、先発投手が好投したからといって必ずしも勝ち星が付くわけでは無いのですが、それでもやはり、初勝利は良いことです。

 1回裏のエイドリアン・ベルトレイ選手の2ランホームランが、ダルビッシュ投手に大いなる勇気を与えたことでしょう。

 ダルビッシュ有投手が帰ってきました。
 トミー・ジョン手術からの見事な帰還でした。

 2014年シーズンより、ひとまわり大きくなり、ストレートの威力も増しているように観えました。
 MLBでは、先発投手がその試合に使用するユニフォームを決めると伝えられています。
 ダルビッシュ投手は、青と赤が在るテキサスの「赤いユニフォーム」が好きなのでしょう。以前も多くの試合で「赤」を選択していました。

 そして、この日も「赤」を身に纏って、マウンドに上がりました。堂々たる登板でした。

 「Newダルビッシュ」の大活躍が期待されます。
 2016年シーズンの開幕以来、先発ローテーションを守り続けて来た、シアトル・マリナーズの岩隈久志投手とニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は、これまでなかなか勝ち星に恵まれませんでしたが、5月終盤に入って、ようやく勝ち星が付き始めた印象です。

 5月25日のオークランド・アスレティックス戦に先発登板した岩隈投手は、96球・7イニングを投げて、被安打8、被本塁打1、奪三振4、失点3の安定した投球を見せ、味方打線の大量援護(13得点)もあって、今季3勝目を挙げました。

 今季10度目の先発登板でした。

 4月は5度先発しましたが3敗と結果を残すことが出来ず、5月3日に6度目の登板でようやく初勝利を挙げました。
 
 今季の岩隈投手は、昨季までとは異なり「四球が多く」なっています。
 昨季までの投球では、敬遠あるいは敬遠気味のものを除けば、1試合に1つあるかないかだった四球が、今季は2~3個に増えている印象です。

 投球を観ると、昨季まで効果的だった「縦の変化球、「ストライクコースに投ずる高めから落とす変化球」が見られず、主に横の変化球が主体になっているように見えます。そして、この投球がストライクコースからボールになるのです。
 結果として、四球が増えています。

 あの「高目から落とす縦の変化球」により、ストライクコースで勝負し、少ない球数で多くのイニングを熟すという、岩隈投手の「MLB対応」投球が影を潜めているところが気になりますが、ようやく勝ち星が増えてきていますので、今後の活躍が楽しみです。

 一方の田中将大投手は、5月27日のタンパベイ・レイズ戦に先発登板し、82球・7イニングを投げて、被安打2、奪三振4、失点0の堂々たるピッチングを魅せ、Aロッド選手のホームランなどで得点したチームの勝利に貢献し、今季3勝目を挙げました。

 4月は5試合に先発し、防御率2.87という見事な投球を披露したのですけれども、味方の援護には恵まれず、1勝に留まりました。チーム状態が悪かったことも影響していたのでしょう。こうした中で、4月に負けが付かなかったのは、幸いだったのかもしれません。

 5月に入ってからも、5月15日までの3度の登板では勝ち星を挙げることが出来ず、特に10日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦、15日のシカゴ・ホワイトソックス戦では、6失点・4失点と打ち込まれていましたから、やや心配でした。
 ところが21日のアスレティックス戦では7イニング・1失点、27日のレイズ戦では7イニング・0失点の好投を披露したのです。

 今季の田中投手は、「打たせて取る」ピッチングに徹しています。93マイル・150kmを超える速球は影を潜め、140km台半ばの2シームと低目の変化球の投球に徹しています。
 日本プロ野球時代、あるいはMLBデビュー当時の「グイグイ押す投球」、「二桁奪三振も珍しくない投球」を見慣れている私達にとっては、やや物足りない感じがしますけれども、シーズンを通してローテーションを守り、200イニング以上の登板を目指す田中投手としては、MLBに適応した投球となっているのでしょう。

 直近の2試合の投球内容を観ると、「ニュー田中将大の投球」の完成度が上がってきている印象です。

 「100マイルピッチ」のチャップマン投手の復帰に伴いブルペンが一気に充実したヤンキースですから、今後も田中投手の勝ち星は増えて行くことでしょう。
 ヤンキース反攻の主役となって欲しいものです。

 ようやく勝ち星が付き始めた、岩隈久志投手と田中将大投手の今後の活躍が、本当に楽しみです。
 5月29日、東京競馬場芝2400mコースで開催される、第83回東京優駿競走(日本ダービー)G1の注目馬検討です。

 「5強のダービー」だと、私は見ています。

 まずは、皐月賞馬ディーマジェスティ。
 ディープインパクト産駒、母の父ブライアンズタイム。
 皐月賞では、上位と見られていたサトノダイヤモンド、リオンディーズ、マカヒキ、エアスピネルを纏めて負かし、一気に3歳世代のトップに躍り出ました。
 有力各馬が、「概ね自分の走り」を魅せた中での圧勝は、この馬の強さを示すものでしょう。
 出走取り消しとなったホープフルSを除けば、5戦3勝・2着2回と、追込タイプの馬としては、とても安定した成績を残しています。

 続いて、皐月賞2着のマカヒキ。
 ディープインパクト産駒、母の父フレンチデピュティ。
 こちらも、前々走の弥生賞G2でリオンディーズとエアスピネルを破り、主役に躍り出た1頭ですが、皐月賞では追い比べでディーマジェスティに後れを取りました。
 とはいえ、追い出しのタイミングでディーマジェスティの後ろに居たために届かなかった印象ですから、逆転の可能性も十分に有ると思います。

 続いて、皐月賞3着のサトノダイヤモンド。
 ディープインパクト産駒、母の父オルペン。
 前々走きさらぎ賞G3の勝ちっぷりは見事なものでした。皐月賞の最有力馬と目されましたが、ディーマジェスティとマカヒキに差されてしまいました。
 とはいえ、「好位差し」という、最も確率の高いレースを得意としていますから、「軸馬」としてなら、やはりこの馬という見方もあるでしょう。

 続いて、皐月賞4着のエアスピネル。
 キングカメハメハ産駒、母の父サンデーサイレンス。
 この馬の「堅実さ」は比類なきものでしょう。必ず好位で4角を回り、直線でも相応の走りを見せてくれます。
 2016年世代でなければ、もっと上位の成績を残していたと思います。(丁度、1972年世代の3強、ロングエース、ランドプリンス、タイテエムの時のタイテエムに似ています)
 極めてレベルが高い世代の中に在っては「決め手不足」を感じさせてしまいますが、他の有力馬達にマイナス要因が重なった時には、ゴール前で先頭に居る馬でしょう。

 続いては、皐月賞5着のリオンディーズ。
 キングカメハメハ産駒、母の父スペシャルウィーク。
 朝日杯FS2015を快勝した時には「3冠馬」誕生を予感させましたが、弥生賞でマカヒキに差されて、よもやの2着となってからは、「気性面の難しさ」がクローズアップされるようになりました。
 皐月賞でも、デムーロ騎手が宥め宥めて乗っていましたが、4角で先頭に立ち、直線では伸びませんでした。
 皐月賞では、前に行き過ぎていた感が有りますから、長い直線の府中では、ディーマジェスティ・マカヒキと「ヨーイドン」の競馬を展開して、2歳王者の末脚を披露してもらいたいものです。

 3歳牡馬の有力馬が、いずれも順調にレースを使われ、揃って日本ダービーに駒を進めるという年も、珍しいと感じます。
 素晴らしいシーズンとなったのです。

 「競馬の祭典」日本ダービーですから、ダービーダンディーズとして「出走すること自体が大変な名誉」ですので、今年も18頭のフルゲートとなっていますが、レースとしてどのような展開を考えても前述の5頭の争いになると思います。
 どろどろの不良馬場となれば話は別ですが、現在の天気予報によれば、そうしたことは無さそうですので、注目馬も「5強」から選定することにします。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、1枠1番のディーマジェスティ。
 皐月賞の強さは本物でしょう。

 第二の注目馬は、2枠3番のマカヒキ。
 皐月賞の強さは、この馬の地力だと感じます。

 第三の注目馬は、6枠12番のリオンディーズ。
 中団やや後ろで4角を回り、直線で勝負すれば、勝ち負けのレースが出来ると思います。

 日本ダービー2016もオークス2016に続いて、ディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒の競り合いになりそうです。

 日本ダービー史上に残る、素晴らしいレースになることでしょう。
 5月10日の対ロッテ戦に先発登板した、ソフトバンク・ホークスのリック・バンデンハーク投手は8回・10奪三振・1失点の好投を魅せて、2015年6月14日のデビュー以来無傷の14連勝として、元巨人の堀内恒夫投手が1966年にマークした13連勝を抜いて、「50年振りに」日本プロ野球NPB新記録を樹立しました。
 見事な新記録です。

 オランダ出身のMLBプレーヤーとして2007年にフロリダ・マーリンズでデビューしたバンデンハーク投手はボルチモア・オリオールズ、ピッツバーグ・パイレーツとキャリアを重ね、MLB6シーズンで50度の登板・35度の先発、8勝11敗の成績を残しています。
 その後、韓国プロ野球で2シーズンを過ごし、日本プロ野球に移籍したのです。

 150km前後のスピードボールと130km台のスライダーを主体とし、ナックルカーブやチェンジアップも織り交ぜて投球を組み立てます。
 198cmの長身を活かした投球の軌道には、独特の角度が有ると感じます。
 NPBの野球に、良くマッチしているのでしょう。

 バンデンハーク投手は、NPBにおけるプレーを存分に楽しんでいるように感じます。
 12歳の時に、世界少年野球大会で日本を訪れたことがあると伝えられていますから、基本的に日本の事が好きなのではないでしょうか。

 5月17日の日本ハム・ファイターズ戦で、ついに黒星が付いてしまいましたけれども、NPBにおける更なる大活躍が期待されます。
 イタリア・セリエAの2015~16年シーズンは、5月14日・15日に最終戦・第38節のゲームが行われ、ユヴェントスFCが優勝しました。

 ユヴェントスは、29勝5敗4引分・勝ち点91で、2位のナポリに勝ち点で9点差を付ける「悠々たる優勝」でした。
 また、2011~12年シーズンからの連覇を5に伸ばしました。

 まさに「セリエAはユーベの時代」なのです。

 パウル・ディバラ選手やマリオ・マンジュキッチ選手、アルバロ・モラタ選手といったフォワードFWプレーヤーの活躍もさることながら、やはりディフェンダーDFの強さがユヴェントスの特徴なのでしょう。

 世界屈指のゴールキーパーGKジャンルイジ・ブフォン選手、そしてレオナルド・ボヌッチ選手、アンドレア・バルザリ選手、ジョルジュ・キエッリーニ選手と、「そのままイタリア代表のDF」を並べ、これにスイスのスティーブン・リヒトシュタイナー選手やフランスのパトリス・エヴラ選手を加えた守備陣は、極めて強力です。

 そして中盤MFは、フランスのパウル・ポグバ選手、ドイツのサミ・ケディラ選手、コロンビアのフアン・クラドラド選手に、クラウディオ・マルキジオ選手らの地元選手を交えて構成されています。バランスの良い布陣です。

 コッパ・イタリアも連覇し、「セリエAに敵無し」を証明し続けているユヴェントスにとっては、次の課題はUEFAチャンピオンズリーグでの活躍でしょう。
 2014~15年シーズンには準優勝していますが、このところ分が悪いセリエA勢の中心チームとして、1995~96年シーズン以来の優勝が大いに期待されるところです。
 
 今年も東京優駿・日本ダービーが迫ってきました。

 1932年・昭和7年に創設され、日本競馬の歴史と共に歩んできたレースです。

 どの競走馬にとっても「生涯一度」のレースであり、「クラシック」と呼ばれる5つのレースの中心を成すレースでもあります。

 その華やかさは比類なきものであり、昔から「普段は競馬に興味が無い人達」もダービーだけは観るので、「競馬の祭典」とも呼ばれます。

 皐月賞が「最も速い馬が勝つ」と言われ、菊花賞が「最も強い馬が勝つ」と言われるのに対して、日本ダービーは「最も幸運な馬が勝つ」と言われます。強いだけでは勝てないのが、ダービーだということなのでしょう。

 そのダービーで、2着に来た馬達に今回はスポットライトを当てたいと思います。

 21世紀の日本ダービー2着馬を挙げてみます。カッコ内は優勝馬です。

2001年 ダンツフレーム(ジャングルポケット) 
2002年 シンボリクリスエス(タニノギムレット)
2003年 ゼンノロブロイ(ネオユニヴァース)
2004年 ハーツクライ(キングカメハメハ)
2005年 インティライミ(ディープインパクト)
2006年 アドマイヤメイン(メイショウサムスン)
2007年 アサクサキングス(ウォッカ)
2008年 スマイルジャック(ディープスカイ)
2009年 リーチザクラウン(ロジユニヴァース)
2010年 ローズキングダム(エイシンフラッシュ)
2011年 ウィンバリアシオン(オルフェーヴル)
2012年 フェノーメノ(ディープブリランテ)
2013年 エピファネイア(キズナ)

 2014年以降の2着馬は、まだ現役ですので、通算成績が固まっていませんから、今回は外したいと思います。

① 13頭全てが重賞勝ち馬

 さすがに「日本ダービー2着馬」です。
 どの馬も重賞に勝っています。

 皐月賞・日本ダービー共に2着のダンツフレームは、2002年の宝塚記念で優勝しました。

 シンボリクリスエスは、ご存じの通り2002年・2003年の天皇賞(秋)・有馬記念を連覇しています。

 ゼンノロブロイも2004年の天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念を3連勝しました。

 ハーツクライは2005年の有馬記念、2006年のドバイシーマクラシックを制しました。

 インティライミは2007年のG3朝日チャレンジカップとG2京都大賞典に勝ちました。

 アドマイヤメインは2006年のG3毎日杯とG2青葉賞を制しています。

 アサクサキングスは菊花賞に勝ち、G2を2勝しています。

 スマイルジャックはG2スプリングステークスに勝ち、G3を2勝しています。

 リーチザクラウンはG3きさらぎ賞とG3マイラーズカップに勝ちました。

 ローズキングダムは朝日杯FSとジャパンカップに勝ちました。

 ウィンバリアシオンはG2青葉賞とG2日経賞を制しました。

 フェノーメノは2013年・2014年の天皇賞(春)を連覇しました。

 エピファネイアは菊花賞とジャパンカップに優勝しています。

 やはり、「力が無ければ日本ダービー2着馬には成れない」のです。
 馬場状態や展開といった要因により、力の劣る馬が突っ込んで来る程、甘いレースでは無いということなのでしょう。
 全てのホースマンが全力を傾注する「日本ダービー」の重みを感じさせる事実です。

② 8頭がG1ホース

 2001年から2013年までの13頭の日本ダービー2着馬の中に、8頭ものG1優勝馬が存在します。

 天皇賞(秋)・有馬記念の2年連続優勝馬であるシンボリクリスエスや、天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念を連勝したゼンノロブロイ、G1レース2勝のローズキングダム、フェノーメノ、エピファネイアといった優駿達は、「一時代を築いた」サラブレッドと言って良いでしょう。
 その年のダービーホースと比較しても、勝るとも劣らない成績を残していると感じます。まさに、ダービーは「最も幸運な馬が勝つ」という格言?を地で行っているのです。

 何時の時代も日本ダービーには様々なドラマが有ります。

 2016年は、どの馬が「最も幸運」なのでしょうか。
 5月場所は、横綱・白鵬の全勝優勝で幕を閉じました。
 素晴らしい取組が続いた場所であったと思います。

 見所満載の場所でもあったと感じますので、今回は総括というか「まとめ」てみようと思います。

① 大入り満員

 お客様が良く入りました。両国国技館には15日間連続で「満員御礼」が表示され、チケット完売の日も多数に及びました。

 私が観たところでは、2日目・3日目・4日目を除いて「完売」であったと思います。
 凄いことです。

 加えて、本当に沢山のお客様が入っていました。例えば、桝席はもともと「定員4名」のところが多いのですが、数年前なら2名や時には1名で使用していることも多かったのです。
 ひょっとするとお茶屋さんが「売れ残った桝席」を安価に提供しているのではないか、とさえ思われたものです。(勝手な想像で恐縮です)

 ところが、今場所、特に10日目以降は連日、桝席にもギッシリとお客様が座っていました。結果として、テレビ画面の中に「とても多くの観客が映り込む」こととなったのです。
 「立錐の余地も無い」という程ではないにしても、「押し合いへし合い」しながらの観戦の様子でした。

 大相撲人気が本物になってきたと感じます。

② 横綱・白鵬37回目の優勝

 横綱・白鵬が全勝で37回目の優勝を遂げました。
 自身の持つ最多優勝回数記録を、再び更新した形です。

 相撲内容も、とても良いものであったと感じます。

 取組前に相手力士を十分に研究し、相手力士が力を発揮できない取り口を決め、スピード溢れる動きの中で勝機を見出し、勝ち切る、という「白鵬の新しい相撲」が完成した場所という印象を受けます。

 体調も良さそうでした。存分に「連続技」を繰り出していたのです。

 「両まわしを引いて寄りきる」という相撲と比較すれば、リスクの高い取り口であろうと考えますが、その相撲を15日間実行し、全て勝つのですから、凄いものです。
 白鵬関の身体能力と精神力の強さ、そして「引出しの多さ」に感服しました。

③ 大関・稀勢の里が2場所連続13勝

 稀勢の里の相撲も見事であったと思います。
 
 12連勝で臨んだ13日目の白鵬との取組は、今場所のハイライトでした。この取組を迎えた時の国技館の歓声は、過去10年間で最大のものであったと感じます。

 「大相撲」となった取組は、白鵬が稀勢の里に「落ち着く間」を与えず、最後は引きずるような下手投げで勝ちました。かつての横綱・輪島を思い起こさせるような下手投げでした。

 この取組で、稀勢の里は左四つから右上手を引くという場面が何回かありました。稀勢の里十分の形です。
 ところが、この形に成った瞬間に白鵬は次の技を繰り出して、稀勢の里のまわしを切り、稀勢の里のバランスを崩し続けました。
 この連続攻撃が、現在の白鵬の真骨頂なのでしょう。

 稀勢の里は「一度も落ち着くこと無く」、白鵬に引きずり回されながら敗れたのです。

 この取組についてのみ言えば、稀勢の里が十分の形に成った瞬間に「一気に前に出る」といった勝負に出れば、勝機は有ったと感じますが、今場所の稀勢の里は「土俵際等のリスクを最小にする取り口」に徹していましたから、そうした「一か八か」の攻めを取ることが出来なかったのでしょう。

 大横綱・白鵬を相手にした時、「リスクを最小にして勝つ」というのは相当に難しいことであろうと思いますので、今後は「リスクを取ってでも勝負に出る」必要があるのかもしれません。
 もちろん、白鵬の様な「とても強い力士」を相手にした取組に限定される取り方なのでしょうけれども。

 12連勝時の稀勢の里は、とても安定した取り口でした。
 取組前の土俵下では、穏やかな表情、「アルカイック・スマイル」と呼ぶ人も居る表情で、泰然自若としていました。
 また、取組で勝った時も、土俵上で余韻を楽しむような仕草さえ観られました。

 最も「横綱相撲」を魅せていたのが稀勢の里だという見方もありました。

 自分より、番付が下の力士に対しては、今場所の取り口と心持ちを持ってすれば、稀勢の里の取りこぼしは激減するのでしょう。

 一方で、13日目の白鵬戦、14日目の鶴竜戦、では少し様子が違いました。
 「ニュー稀勢の里の心持ち」、安定した精神状態が、少し乱れていたと感じました。

 ニュー稀勢の里の心持ちを表す現象のひとつとして、仕切りにおいて穏やかな表情を続ける中で、時間一杯前後の仕切りで、「目を大きく見開く」仕草があるのですが、白鵬戦と鶴竜戦の時は、この「目を大きく見開く」仕草が見られなかったと思います。
 この2番においては、ニュー稀勢の里の心持ち構築に失敗していたのではないでしょうか。

 15日目の日馬富士戦では、はっきりと「目を見開く」仕草が確認できました。そして、勝ちました。

 「ニュー稀勢の里の心持ち」は、2016年3月場所からスタートした「メソッド」です。まだ、習得途上なのでしょう。これが完成した時、稀勢の里のキャリアにおける最高の相撲が完成するのかもしれません。

 ついでに言えば、3月場所頃から「稀勢の里の四股」も変わったと思います。

 以前は、膝を上げる際に、脛から下の部分は土俵面に対して「直角」の形、つまり膝から下は「ぶら下がっている形」の四股でしたが、3月場所頃から、膝から下を開く形の四股に変わったと思います。
 両足を、より広げる形にしたのでしょう。四股は相撲の基本中の基本ですから、この四股の形を変更することにより、「これまでとは異なる部分」の筋力の強化に結び付いている可能性が有ります。

 諸点を勘案すれば、稀勢の里関は間違いなく、一層強くなっているのです。
 7月場所が、とても楽しみです。

④ 充実した十両の土俵

 5月場所の十枚目(十両)の取組は、とても面白かったと感じます。
 新十両の佐藤と宇良が、11勝4敗・10勝5敗の好成績を挙げ、土俵を盛り上げました。

 特に佐藤は、千秋楽まで優勝争いに加わる活躍でした。
 二人の関取に共通していたのは、「自らの相撲を取り切る」姿勢でしょう。持ち味が存分に活かされた、「迷いの無い取り口」は見事でした。

 そして、千代の国の活躍。
 もともと、思い切りの良いスピード相撲で幕内でも注目されていた力士ですが、故障から三段目まで番付を落としていました。
 なかなか回復しない故障に加え、幕内から三打目への降格というのは、相当堪えることだと思いますが、千代の国は「耐え忍び」ました。本当に粘り強く番付を上げました。

 十両東3枚目という、幕内が見える番付で臨んだ5月場所。千代の国は元気一杯の相撲を展開しました。
 コンディションの回復が最も大きな要因であったのでしょうが、まさに「千代の国の相撲」を披露したのです。

 7月場所では幕内に復帰する千代の国の相撲から、眼が離せません。

 さらには、北播磨の頑張り。
 長く十両の上位で取り続けながら、入幕を果たせないできた北播磨には、常に注目して来ました。小兵力士ながらも「正攻法」の相撲で、戦い続けてきました。
 5月場所も、9日目まで4勝5敗と黒星が先行した時には、今場所もダメか、と思われましたが、10日目以降の6番を5勝1敗でクリアしました。素晴らしい頑張りです。

 東4枚目で9勝6敗であれば、新入幕の可能性が十分です。
 北播磨の自らの名前を配した「座布団」を観るのが、とてもとても楽しみです。
 
⑤ 関脇・琴勇輝と小結・魁聖の存在感

 3横綱・4大関という「ヘッドヘビー」な番付構成においては、「新三役は大負け」すると相場は決まっている?のですが、琴勇輝と魁聖は、見事な場所を展開しました。

 押し相撲一本(あれだけ手指をテーピングしていては、まわしは取れない)で、かつ「決して引かない」という、凄い相撲を持ち味としている琴勇輝が、3月場所の12勝がフロックでは無いことを証明しました。
 3連敗でスタートした場所でしたが、その相撲振りにはいささかの「怯み」も無く、琴勇輝の取り口を続けて、ついに7番の勝ちを得ました。

 負け越しは残念でしょうけれども、7月場所も三役に残る可能性が有ります。
 本当に「迷いの無い」見事な15日間であったと感じます。

 魁聖の勝ち越しも見事。
 6日目までで1勝5敗となった時には、「新三役の場所は大負け」という定理?そのものというところでしたが、そこから4連勝、11日目以降も3勝2敗として、勝ち越しました。
 こちらも素晴らしい15日間であったと感じます。

 もともと地力の高さには定評がありましたが、「腰のコンディション」によって場所毎の成績の差が大きく、三役には届かない時期が続いていました。

 ところが2016年に入ってからは、コンディションが良いのでしょう、成績が安定し、ついに小結昇進を実現したのです。
 そして、その小結の地位でも、「魁聖の相撲」を取り切りました。

 大きな体と前に出る力を利した取り口は「安定感十分」です。番付が下の力士に対する強さの源泉がここにあるのです。
 
 7月場所は関脇に昇進する可能性が高いと思いますが、「魁聖の相撲」を信じて、横綱・大関陣の脅威となっていただきたいものです。

 魁聖は栃ノ心と共に、把瑠都・琴欧洲と続いて来た「欧米出身力士の伝統」を継承する力士なのですから。
 
⑥ 立合いの厳正化

 5月場所では、「立合いの際にしっかり手を土俵に着くこと」というルールが、厳しく運用されました。

 両力士が本気でぶつかり合った後でも、「不十分」ということで「やり直し」が実行される取組が、相次ぎました。
 観客の方にも戸惑いが感じられる取組も多かったと思います。

 「両手を拳にして土俵にしっかり着いて構える」力士と、「片手を拳にして土俵に着き、もう一方の手でタイミングを取る」力士と、「立合いの瞬間、両手で土俵を刷く」タイプの力士が、混在している状況下では、こうしたルールの厳密な運用は、とても難しいことの様に見えます。

 幕下以下の番付で、体の大きな力士の中には、そもそも「拳を土俵に置くこと」が無理な力士、そもそもそうした形で相撲を取ってこなかった力士が散見されます。こうした力士は「履くタイプ」の立合いしか出来ないように見えます。

 相撲を始めた時から「両手を拳にして立ち会う」ことが徹底されていないと、「刷くタイプ」の力士が育ってしまうという面もありそうです。

 また、立合いが相撲の勝敗に及ぼす影響が極めて大きい、「立合いで先手を取ることが白星に繋がる」と言われていますから、自分有利の立合いをすることが重要だという考え方も、根強く存在していると思われます。

 「この考え方」から直して行かないと、立合いの厳正化の実現は、難しいことの様に思われます。

 つまり、「立合いというのは両力士がタイミングを合わせてぶつかる」ものであり、「同時に立つ」ことが望ましいということ、決して「自分だけが少しでも速く立ち」優位な展開に持ち込むものではないということ、が認識されなければ、「自分有利な立合い」を求める空気は、変わらないものでしょう。

 では、「同時に立つ」状況下で、優劣はどのようにして付いて行くのか。
 これは、立合いそのもののスピードとパワーにより差が付いて行くと考えるのが、自然です。
 「同時に立っても」、「膝を伸ばして行く速度」と「立合いの角度」、そして「当たりの強さ」で競うのです。
 両力士の「始動が同時」でも、立合い動作の速度により、自らの方が「立合いでぶつかるポイント」により速く到達できますから、優位に立ち易いのでしょうし、ポイントにおける当たりの角度やパワーの差で、優位に立つことも出来るでしょう。

 そもそも、立合いは「陸上競技の短距離競走のスタート」の様なものなのかもしれません。
 陸上短距離のスタートにおいては、号砲より早く出ることは「フライング」となり反則です。現在では、その運用がとても厳しくなり、早々に失格に追い込まれます。

 では、陸上短距離競走において、スタートで優位に立つにはどうするかというと、「同時の始動」から、脚を速く動かし、地面に自らの力を正確に伝えて、前に進むのです。
 それ以上でも、それ以下でも無く、「同時の始動」からの技術とパワーにより、差が付いて行くこととなります。

 相撲の立合いにおいても、「相手力士より先に始動する」のは、「フライングの様なもの」なのかもしれません
 「同時の始動」からの取組が望まれるのであり、この「同時の始動」の為に、「手を土俵に着けての立合い」がルール化されているのだと思います。

 立合いで「少しでも相手力士より先に始動しよう」とする考え方、「少しでも先に始動することが上手い立合い」だとする考え方自体を無くして行かないと、ルールの厳正な運用は難しいことになります。

 「同時の始動」からの俊敏性・パワー・有効な角度等々を高めていくことこそが、「素晴らしい立合いに繋がる」ことを、徹底しなければならないのでしょう。

 立合いは、時間一杯になってからの「1回」で合わせるものでは無く、その前に何回か行われる仕切りの段階で、タイミングを計って行くものだと言われますが、「相手とタイミングを合わせて行こう」という考え方が無いのであれば、意味の無い概念ということになってしまいます。

⑦ 外国人への人気

 この数年見られることですが、観客席に多くの外国の人達が詰めかけます。
 桝席にも、数多く観られます。

 一般的に、外国、特に欧米の方々は「体の大きな人」が多いので、定員4名の桝席を2名で使っているケースも多いようです。

 前述①において、「ギッシリと詰まった観客席」と書きましたが、立錐の余地も無い程では無い、という理由のひとつが、欧米系外国人観客が桝席をゆったり?と使っていることが挙げられるのでしょう。

 4人席を2人で使うとなれば、随分と一人当たりの経済的負担が大きいと心配してしまいますが、もし、こうした観客がMLBのファンでもあれば、ヤンキースタジアムのネット裏チケットが1枚440ドル・約48000円であることと比較すれば、決して法外なものでは無いということになります。

 加えて、現在の様な相撲人気の高まりの中にあっては、滅多に手に入らない「良い席」での「快適な」観戦の為には、お金を惜しまない、という考え方があっても、不思議ではありません。

 大相撲の競技場(土俵)は、野球やサッカーなどのフィールドと比べて「とても小さい」ので、あまり観客席を増やすと、土俵が遠くなりすぎて見え難くなってしまいます。
 従って、観客席の増設は容易なことでは無いのでしょうが、この点は相撲協会としても真剣に検討して行く必要がある部分だと思います。

 3階・4階の観客席を持つ新しい国技館を建設するのは容易なことでは無いでしょうから、「準・国技館」的な施設を造ることも考えられるのでしょう。

 例えば、国技館に隣接した場所に大きな8Kテレビ画面を設置する施設を造り、椅子席で観戦いただき、力士の入場や帰路にも接することが出来る、「バーチャル国技館」を創るのも、ひとつの方法ではないかと思います。
 歴史と伝統を誇る、我が国を代表するエンターティンメントである「大相撲」と、最新ビジュアル技術のコラボは、日本らしい施設となるでしょう。
 通常のテレビ放送に流される画面以外の映像、バーチャル国技館独自の映像を用意できれば、観客に相当満足いただける気がします。

 さて、2016年5月場所で感じたこと、考えたことを順不同で書きました。
 勝手なことばかり書き、恐縮です。

 大相撲人気は、いよいよ本物になってきました。

 今こそ、「大相撲」がお客様に新たに何を提供できるのか、真剣に考える時なのではないかと感じています。
 5月21日の対ワシントン・ナショナルズ戦に、1番レフトで先発出場したイチロー選手が4安打の固め打ちを魅せて、マイアミ・マーリンズの勝利に貢献しました。

 第一打席でセンター前に運ぶと、第二打席は強烈なライナーで三塁手のグラブを弾きレフト前に、第三打席はレフト前に落として、四球の第四打席を挟んでの第五打席は左中間に二塁打を放ちました。

 5打数4安打1四球という、見事な活躍でした。

① 1試合3安打以上は253回目

 現役プレーヤーでNO.1と報じられました。

 全盛期であれば、1シーズンで20回以上見られていたことなのでしょう。

② 1試合4安打以上は52回目

 こちらも、現役プレーヤーでNO.1です。

 2004年には、1試合5安打・1シーズン4回という、MLB史上最高タイ記録(タイ・カップ選手やスタン・ミュージアル選手らとタイ)をも樹立しています。

 現在のイチロー選手は、プレーをすれば新しい記録が生まれる域に達しています。
 であるからこそ、出来るだけ多くグラウンドに立って欲しいのですが、なかなか先発出場ができないところが、歯がゆいところです。

 とはいえ、滅多に来ない先発出場のチャンスで大活躍を魅せるのですから、さすがという他はありません。

 4安打目の2塁打を眼にした、地元マーリンズのファンの中には、「両手を挙げて前にお辞儀をする姿」が数多く観られました。
 「畏れ入りました」という仕草なのですが、この仕草は滅多に観られるものでは無く、近時であれば、ニューヨーク・ヤンキースのクローザー、マリアノ・リベラ投手が「大試合において絶体絶命のピンチをクリアした時」に、時折見られていたくらいだと思います。

 この日の4安打で、通算安打数は2954に伸びました。
 MLB3000安打まで、あと46本としたのです。

 ちなみにイチロー選手は、2004年シーズンには、「月間50安打3回=5月・7月・8月」というMLB最高記録も生んでいます。
 残り46安打は、全盛期であれば1か月の安打数なのです。

 とはいえ、毎日先発出場していた当時と比べて現在の出場回数では、46安打というのは大変な数です。
 今シーズン中に到達できるかは、微妙なところだと思いますが、何はともあれ、イチロー選手の元気な姿が見られるのは、とても嬉しいことです。
 2016年シーズンのニューヨーク・ヤンキースのクローザー、アロルディス・チャップマン投手が、5月9日から戦線に復帰しました。
 ヤンキースにとっては「待ちに待った復帰」でした。

 チャップマン投手は1988年生まれの28歳。キューバからアメリカに亡命してのMLBデビューでした。
 キューバ代表チームメンバー時代から、そのスピードボールは知られていましたが、2010年にシンシナティ・レッズでMLBデビューを果たして以降は、「100マイルピッチの連続」で「最速投手」としての評価を固めてきました。

 そして2015年12月にレッズからヤンキースへの移籍が発表されたのです。

 テレビ放送で観る公式戦のチャップマン投手の投球は、まさに「衝撃」でした。

 99マイルを超える投球が続き、100マイルピッチも多く、時には102マイル=約163kmというストレートも有りました。
 「力感溢れる豪球」というよりは、身長193cmの恵まれた体躯を存分に使った投球であり、「普通に投げれば100マイルピッチ」という印象。

 スピードボールを投げる為の「完璧なユニット」の感が有るチャップマン投手の、今後のプレーを観ることが出来るのは、とても幸せだと思います。
 5月22日、東京競馬場芝2400mコースで行われる、第77回優駿牝馬(オークス)競走G1の注目馬検討です。

 オークスまではこの馬で仕方が無いと目されていたメジャーエンブレムがNHKマイルカップに回り、桜花賞馬ジュエラーが出走してこないとなって、一気に混戦模様となった感が有ります。

 この2頭を除けば、3歳牝馬クラシック路線実績NO.1のシンハライトに人気が集まりそうですし、G2フローラステークスで強いところを見せたチェッキーノも有力馬としての評価が高まりそうです。
 「2強」という形に成ったのかもしれません。

 しかし、シンハライト、チェッキーノ共に重賞1勝馬であり、まだ4戦のキャリアしかないことを考え合わせると、思いもよらぬ馬が突っ込んで来る可能性が十分に有ると思います。

 一方で、残りの馬の中でレース振りから「大物感」の有る馬が多くは無いので、難しいところです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠13番のチェッキーノ。
 前走G2フローラSのゴール前の脚は見事でした。府中の長い直線を存分に活かしたレース振りも、本番に向けて評価されるところでしょう。多頭数の中で、揉まれずに4角を回ってくる必要がありますが、ルメール騎手の手腕に期待しましょう。

 第二の注目馬は、7枠14番のビッシュ。
 前走フローラSは4角最後方から追い上げましたが5着と届かなかった形ですが、ゴール前の脚色はチェッキーノと互角でした。本番では、デムーロ騎手の勝負強さに期待したいと思います。

 第三の注目馬は、2枠3番のシンハライト。
 前走桜花賞、前々走G3チューリップSと、「ゴール前の競り合い」から好成績を残しています。実力馬であることは間違いないのですが、初の東京コースというところが気になります。長い直線でも、持ち味を発揮してほしいものです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 4頭の産駒を送り込んできたディープインパクトと3頭を送り込んできたキングカメハメハの対決も、見所のひとつでしょう。

 華やかなるも激しい乙女の戦いが幕を開けます。
 5月17日のテレビ朝日の番組「グッド!モーニング」の中で、MLB2016のゲームにおける大乱闘シーンが報じられました。(結局、この乱闘騒ぎでは両チーム計14人のプレーヤーが処分を受けました)

 この放送の際に、アナウンサーが「そういえば、最近日本の野球では乱闘が減りましたね」と、コメンテイターの里崎智也氏(元ロッテマリーンズ)に振りました。
 里崎氏は「各チームの主力選手が、侍(サムライ)ジャパンで仲良くなっているから」と回答しました。

 明快なコメントでした。

 私も近時のNPBでは「乱闘」が少なくなったと思っていましたので、大いに感じ入りました。

 2009年に野球日本代表チームが「サムライ・ジャパン」と呼ばれるようになり、2012年からはチームとしての「侍ジャパン」が常設されるようになってから、NPB各チームの主力選手は「侍ジャパン」の練習等で「定期的に接する機会」が増え、コミュニケーションが向上し、力を合わせて海外のチームと戦うに至って、「仲良く」なってきたのでしょう。

 結果として、ペナントレースなどの公式戦において、以前ならば「乱闘」に結び付いた可能性の有るプレーが発生しても、両チームの主力選手同士が「仲良し」ならば、なかなか乱闘には発展しないことになります。

 時折見られた「乱闘」もプロ野球の風物詩のひとつであったと思いますが、ひょっとすると今後は観られないのかもしれません。

 不謹慎ながら、少し残念な気もします。
 5月17日・10日目の栃ノ心と蒼国来の取組で、栃ノ心が「つり出し(吊り出し)」で勝ちました。
 
 2016年に入って、幕内で初めての決まり手であったと報じられました。

 1月場所、3月場所、そして5月場所の10日目に到って、初めて「つり出し」が決まったのです。

 21世紀に入って「つり出し」が減っているという印象は受けていましたが、これ程までとは思いませんでした。
 もはや「つり出し」を観ることは、とても珍しいことになってしまったわけで、「絶滅危惧技」と呼んでも良さそうです。

 20世紀の取組においては、「つり出し」は比較的良く観られる決まり手でした。
 明武谷(みょうぶだに)や若浪(わかなみ)といった力士にとっては、「得意技」でもありました。

 「起重機」の異名を取った明武谷関(最高位・東関脇、幕内在位1959年7月~1969年11月)は、190cm近い長身を利して、「吊れる時は何時でも吊った」感じがします。明武谷が左四つで両まわしを引いた時には、ファンは「吊り」を期待したものです。
 明武谷は「大物食い」でも有名で、横綱や大関との取組で、存分に力を発揮しました。
 殊勲賞と敢闘賞を4回ずつ受賞しています。個性十分な取り口の力士でしたから、大変人気が有りました。私も大好きな力士のひとりでした。

 相手力士の両足が土俵から浮いてしまう「つり出し」は、反撃の難しさを考慮しても、相当有効な技だと考えますが、21世紀に入ってからはめっきり減ってしまったのです。
 何故なのでしょうか。

① 「四つ相撲」自体の減少

 「押し相撲」の隆盛と言っても良いのかもしれませんが、21世紀に入ってからは「四つ相撲」そのものが減っている印象です。「四つ相撲」が減れば、四つ相撲から生まれる「つり出し」が減るのは、道理でしょう。

 20世紀の相撲においては、「がっぷり四つ」からの攻め合いという相撲が度々見られました。引き付け合いや投げの打ち合いといった形も多かったのです。

 結果として、「取組時間の長い相撲」も多かったと感じます。近時は滅多に観られない「水入りの相撲」も、1場所で何回かは見られたのです。それは、「四つ相撲」が多かったことが、要因のひとつなのでしょう。

② 指導の難しさ

 「つり出し」は難しい技なのかもしれません。

 両まわしを引いてからの強烈な引き付けが前提となる技で、相手力士を完全に持ち上げるのですから、腕力・腹筋力・背筋力等のパワーは勿論として、バランス感覚も必要な技なのです。吊られた力士は、両足をバタバタさせてバランスを崩させる努力を行いますが、明武谷などは委細構わず一気に土俵外に運んでいました。

 こうした難しい技を身に付けるよりは、よりシンプルな「押し」を習得させる方が、勝率が高いという考え方もあるのかもしれません。

 「押し相撲」と「四つ相撲」のどちらの習得が難しいのかは、私には判りませんけれども、近年は「押し相撲」の力士の方が圧倒的に多いというのは、事実なのでしょう。

 「絶滅危惧技」のひとつである「つり出し」を、現在持ち技としている幕内力士は栃ノ心ひとりのように観えます。

 栃ノ心関には、時々「つり出し」を披露していただきたいものです。
 4月27日、リオデジャネイロ・オリンピックへの出場権獲得に失敗したなでしこジャパンの監督交代が発表されました。

 佐々木則夫前監督の後任として、高倉麻子新監督が就任したのです。

 高倉監督は1968年4月福島県福島市生まれの48歳。
 ミッドフィールダーMFとして活躍したプレーヤー時代には、なでしこリーグの最優秀選手MVPに2度選出され(1992年、1993年)、ベストイレブンに7度選出されるなど、文字通り「日本女子サッカーを代表する」選手でした。

 そして2011年には指導者に転身、U-16、U-17、U-19の女子日本代表チームの監督を歴任してきました。
 特に2014年の「FIFA U-17女子ワールドカップ」で日本チームを優勝に導いた手腕は、高く評価されています。

 その高倉氏が「満を持して」、なでしこジャパンの監督に就任したのです。
 新しいチーム創り、大幅な世代交代を完遂しなければならない、なでしこにとって、大きな転機と言えるのでしょう。

① 運動量

 身長や筋力といった面で、アメリカ代表チームやドイツ代表チームなどの世界の強豪チームに比して劣勢ななでしこジャパンにおいては、「運動量で勝る」ことが互角に戦って行く上で不可欠な要素でしょう。

 「骨身を惜しまず動き続ける」チームを創っていただきたいと思います。

② スピード

 圧倒的な運動量をベースとしたスピード溢れるプレーも、なでしこジャパンの特徴でしょう。
 ワールドカップやオリンピックで大活躍したなでしこジャパンには、「イーブンボールに対して競り負けない」プレーが随所に観られました。
 なでしこにおける「チャンスメイク」は、イーブンボール獲得確率の高さから生まれるのでしょう。

 そんなことは百も承知の高倉新監督は、日本女子プレーヤーの特質を存分に活かすチーム創りに邁進していただけるものと思います。
 「日本女子サッカーここにあり」というプレーを展開して行けるチームを創っていただきたいのです。

 なでしこジャパンの監督に女性が就任したのは、史上初めてのことです。

 高倉麻子監督の活躍が期待されます。
 PGAツアー最高峰のトーナメントのひとつであり、第5のメジャーとも呼ばれるザ・プレーヤーズ選手権の2016年大会は、例年通りフロリダ州のTPCソーグラスを舞台に行われました。
 5月15日の最終ラウンドの最終組は、オーストラリアのジェイソン・デイ選手と松山英樹選手のカップリングとなりました。

 第3ラウンドを終えて、14アンダーパーでトップに立っていたのがデイ選手、松山選手は10アンダーで2位に付けていました。

 最終ラウンドの結果、デイ選手が15アンダーとスコアを伸ばして優勝しました。
 松山選手は9アンダーで7位タイという成績でした。

 優勝を目指していた松山選手にとっては、1番ホールのボギー、3番ホールのダブルボギーでスコアを落としたことが、最後まで響きました。こうしたビッグトーナメントでは1打がとても重いものですから、最初の3ホールで3打を落としたというのは致命的であったと思います。

 さて、テレビでデイ選手と松山選手のラウンドを観ていて感じたことがあります。

 どうやら、二人は仲良し?のようなのです。厳しい戦いが続く試合において、仲良しというのも変な表現ですが、ラウンド全体から漂う雰囲気から感じられたのです。

 ティーショットを終えてティーイングクラウンドから歩き出すと、何か話をしています。和やかな?様子。

 松山選手の難しいパッティングがラインに乗って入りそうになると、デイ選手が松山選手の後ろで前屈みになって覗き込み、惜しくも入らないと、全身で嘆きを表現しています。

 松山選手が「入れ頃外し頃のパット」をしっかりと決めると、デイ選手の方を向いて、お互いに頷き合っているようにさえ観えました。

 世界最高峰のトーナメントで優勝を争っているのですから、「和気藹々」という訳にはいかないのでしょうが、それでも「相性」というのはあるのでしょう。

 もちろん、悠々とトップを走り、4日間トップを守り続けて「完全優勝」を果たしたデイ選手と、最終ラウンド早々に優勝争いから脱落してしまった松山選手という、今大会最終日の状況から、こうした空気が漂っていたという面もあるのでしょう。
 これが、最終ホールまで凌ぎを削る戦いであれば、こうは行かなかったのかもしれません。

 それでも、この二人のプレーヤーの間には「良い関係」が構築されていたように感じました。同組になった時に、お互いにプレーし易い、そして、切磋琢磨し合える関係なのではないかと思います。

 四大トーナメントの最終日・最終組で、また、ジェイソン・デイ選手と松山英樹選手のラウンドを観てみたいものです。
 5月場所は中日を終えて、白鵬と稀勢の里が8戦全勝で折り返しました。

 注目の両力士が並走している形ですので、とても盛り上がる場所になっています。

 稀勢の里は、3月場所に続いての全勝ターンです。序盤の取りこぼしが指摘されることが多い力士ですが、今場所は「落ち着き払った」取り口が際立っています。
 取組を待つ土俵下での様子も、わずかに笑みを浮かべているように観え、かつての眼を瞬かせての神経質な様子とは全く違います。
 稀勢の里の「心持ち」に変化が有ることは、間違いないのでしょう。

 取り口も「堂々」としていて、勝った後の所作にも余裕が感じられます。
 風格さえ感じさせる場所になっているのです。

 右の上手を取ってからの寄りには、「リスクの極小化」を図る意思が強く感じられますが、一方で「スピード感」には欠けますので、今後は、動き回る力士との対戦で、どのような対応力を見せるかが鍵となりそうです。

 白鵬の方は、「いつもの全勝ターン」です。これで41回目の中日勝ち越しというのですから、この横綱の安定感というのは空前絶後のものでしょう。前半戦で取りこぼさないのが「当たり前」というのですから、驚異的です。

 取り口は「スピード相撲」です。
 相手力士によって様々な工夫を展開し、「勝つ確率の高い」取り口に徹しています。立合いで下手を取り、上手を取って、万全の型で寄りきるといった取り口は、ほとんど見られなくなりました。
 相撲を変えながら強さを維持していることが、凄いところです。

 次々と目先を変えながら技を繰り出す「変幻自在」の取り口ですが、取組の過程で相手力士の型に嵌ってしまった時の対応力には、少し心配が残ると思います。

 37回目の優勝を目指す白鵬と、初優勝に向かう稀勢の里が、今後どのような相撲を魅せてくれるのか、とても楽しみな5月場所ですが、前述のように心配な点もありますので、このまますんなり終盤まで並走していく可能性は低いのではないでしょうか。

 1敗の日馬富士や豪栄道、あるいは2敗力士達にも、まだまだチャンスが有ると感じています。
 このところ、MLBのゲームをテレビで観ていると、観客席に空席が目立つ感じがします。

 1990年代の不振から立ち直り、人気絶頂期を迎えていると言われるMLBですが、2016年シーズンは、観客動員力が落ちている可能性があります。

① たまたま?

 私は主にNHKのBS-1放送を観ていますので、勢い「日本人プレーヤーが所属しているチーム」のゲームが多くなります。

 結果として、ボストン・レッドソックスのホーム・フェンウェイパーク、ニューヨーク・ヤンキースのホーム・ヤンキースタジアム、シアトル・マリナーズのホーム・セーフコフィールド、ロサンゼルス・ドジャースのホーム・ドジャースタジアム、でのゲームが多くなります。

 こうした球場での観客数が減っているだけで、他のボールパークの観客は維持・増加しているのかもしれません。

 それにしても、長期間に渡って「チケット売切れ・満員」が続いていたフェンウェイパークの上階席や外野席に空席が目立ったり、イチロー選手が居た時代には毎試合満員だったセーフコフィールドで「2~3割しか入っていない」状況や、新スタジアムで観客動員力が増した筈のヤンキースタジアムがガラガラだったりするのを観るにつけ、少し心配になってしまうのです。(ドジャースタジアムはMLB最大の球場ですから、もともと超満員というゲームは多くは無かったと思います)

② フェンウェイパークやヤンキースタジアムに行くなら、今がチャンス?

 どういう理由なのかはともかくとして、従来なら入手困難だったボールパークにおける「生観戦」のチャンスの時期が来ているのかもしれません。

 特にフェンウェイパークやヤンキースタジアムは、是非行ってみたいと感じます。田中投手や上原・田沢投手の登板を眼にすることが出来る可能性も有ります。

 もう少し詳細に情報収集をして、本当にフェンウェイパークのチケットが手に入り易くなっているのなら、アメリカ旅行も検討してみたいものです。
 5月場所は連日満員御礼が続き、大変な盛り上がりですが、十両の土俵にも注目が集まっています。
 土俵が面白い=充実していることが、その理由なのです。

① 小兵力士の活躍

 大相撲は「体重制限の無い格闘技」です。全ての取組が「無差別級」ということです。

 格闘技系スポーツにおいては、体が大きい方が有利というのは「常識」なのでしょうし、「押し」が大きな要素となる大相撲においては特に「体重」の多少は大きな影響を与えるものですが、今場所は所謂「小兵力士」の活躍が目立つのです。

 西筆頭の里山が身長176cm・体重115kg、東4枚目の北播磨が身長182cm・体重126kg、東6枚目の石浦が身長176cm・体重110kg、西13枚目の宇良が身長173cm・体重127kgと、体重130kg未満の力士が並びます。そして、スピード感溢れる取り口を展開しているのです。

 幕内の平均体重が150㎏を超え、力士の大型化が進む大相撲界において、今場所の十両においては、スピードと技で勝負する力士が沢山居るということになります。

 「小が大を倒す」というのは格闘技の醍醐味のひとつですが、5月場所の十両の土俵では、この醍醐味を存分に味わうことが出来るというわけです。

 どの小兵力士の相撲もとても面白いのですが、私は北播磨と石浦に注目しています。

 十両上位に定着していながら、なかなか「幕内昇進」が遠い北播磨です。少しでも体重を増やすために「食べまくっている」とも報じられています。小兵力士は、「贅肉」で体重を増やしても意味が無い、持ち味である「スピード」が減じてしまうからです。「筋肉増加」により体重を増やしていかなければならないところが難しいところですが、北播磨は120kg越えを実現しました。
 是非、悲願の幕内入りを果たしていただきたいものです。

 石浦は「気迫溢れる取り口」が持ち味です。自らの強みを活かす技を連発し、最後は気迫で勝ち切ります。その土俵は、いつも活気に満ちているのです。「今日はどんな相撲を魅せてくれるのか」ワクワクします。

② 若手の活躍

 今場所十両昇進=関取になった力士の活躍が際立っています。

 東13枚目の佐藤は、そのどっしりとした下半身をベースに、もりもりと前に出ます。
 また、快勝しても「無表情」なところが特徴でしょうか。この本格的な相撲で、番付をどんどん上げていって欲しいと思います。

 西13枚目の宇良は、その体の柔らかさと俊敏性を活かした取り口が特徴でしょう。「いぞり」という大技で名を上げました。所謂「サーカス相撲」ではないかという見方も有るのでしょうが、こうした力士の代表格である、かつての舞の海ともタイプが異なります。
 独特の「下半身の柔軟性」を活かした取り口は、今後も土俵を大いに湧かせてくれることでしょう。

 何時の時代も幕内経験者がズラリと並び、「鬼の棲家」とも呼ばれる十両です。一癖も二癖もある強い力士が揃っていて、若手力士にとっては「厚い壁」となるのですが、今場所はそうしたベテラン力士と若手力士、大型力士と小兵力士が、絶妙にマッチして、とても面白い土俵を展開しているのでしょう。

 2016年5月場所は、午後4時からではなく、午後3時から観ないともったいない場所、なのてす。
 リーガエスパニョーラ2015~16年シーズンは5月14日に最終節が行われ、グラナダを3-0で下したバルセロナが優勝を決めました。
 2位のレアル・マドリードとの勝ち点差は「僅かに1」という、大接戦の末の優勝でした。

① バルセロナの変調

 バルサにとっては「2シーズン連続優勝」を目指した今季でしたが、前半は順調に飛ばしました。
 MSN「メッシ・スアレス・ネイマール」の超強力フォワード陣を中心とした攻撃力が威力を発揮したのです。

 ところが、4月2日の第31節レアル・マドリードとの1戦を1-2で落としてから、変調を来しました。ホームでのエル・クラシコの敗戦は、大きな影響を残したのです。
 
 第32節ではレアル・ソシエダに0-1、第33節はバレンシアに1-2とリーグ戦3連敗を喫し、リーガエスパニョーラ2015~16は一気に大混戦に突入したのです。
 バルセロナ、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリードの、所謂「3強」が勝ち点差1で犇めく戦いとなったのです。

② ラスト5試合の強さ

 ジダン新監督を迎えて調子を上げてきたレアルとUEFA-CLで決勝進出を決めて勢いに乗るアトレティコを相手とするリーグ戦となりましたから、バルセロナにとっては「1試合も落とせない」「引分けも許されない」戦いが続くこととなったのですが、第34節から38節までのラスト5試合におけるバルセロナの強さは、見事なものでした。

[第34節] バルセロナ8-0デポルティーボ・ラ・コルーニャ

 スアレス選手が4得点、メッシ選手とネイマール選手も得点を挙げて大勝しました。前半をスアレス選手の2得点でリードした後の後半の6得点は「圧巻」でした。

[第35節] バルセロナ6-0スポルディング・ヒホン
 
 スアレス選手が2試合連続の4得点、メッシ選手とネイマール選手も得点し、MSNで6点を挙げての圧勝でした。
 スアレス選手の2試合連続4得点というのは、まさにミラクルでしょう。

[第36節] バルセロナ2-0レアル・ベティス
 
 前半を0-0で折り返した後半5分にラキティッチ選手が先制し、36分にスアレス選手が2点目を挙げて勝ち切りました。
 「この5試合」の中では、最も苦しい試合でした。

[第37節] バルセロナ5-0RCDエスパニョール

 メッシ選手が先制し、スアレス選手が2得点、ラフィーニャ選手が追加点を挙げて、ネイマール選手が締めたゲームでした。RCDエスパニョール側にイエローカードが7枚も出された、激しい試合でした。

[第38節] バルセロナ3-0グラナダCF

 スアレス選手のハットトリックで快勝しました。

 レアル・マドリードにピッタリと付かれて以降の5試合で、バルセロナは24得点を挙げました。1試合平均4.8点という、凄まじい得点力を披露したのです。
 そして「0失点」でした。華麗なる攻撃陣の陰に隠れてはいますが、FCバルセロナの守備陣も極めて強力なのです。

 こうした大事な時期のゲームで、5試合0失点というのは驚異的なことだと思います。
 ジェラール・ピケ選手、ダニエウ・アウベス選手、ジョルディ・アルバ選手のディフェンスDFライン、イヴァン・ラキティッチ選手、セルジ・ブスケツ選手、アンドレス・イニエスタ選手のミッドフィールダーMF陣の守備力は、世界屈指のものなのでしょう。

 そして何より、「この5試合」における、ルイス・スアレス選手の得点力は、ただただ驚かされるばかりです。
 「この5試合」全てにおいて得点を挙げたことも凄いのですが、計14点を取っています。1試合平均2.8得点となります。
 これだけ大事な時期に、5試合連続ハットトリックという印象なのです。

 このプレーヤーの得点力は、現在世界NO.1なのでしょう。

 スアレス選手の今季通算得点は40に到達しました。得点王争いのライバル、レアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウド選手に5点差を付けてのトップですが、ラスト5試合の14得点が効いたことは、言うまでもありません。

 第31節から33節で失速したバルセロナが、第34節から38節で爆発的な力を魅せた、リーガエスパニョーラ2015~16シーズンでした。

 本当に「常識を超えた」「非日常性の塊」と言える戦いを魅せてくれる、素晴らしいリーグだと感じます。
 5月15日、東京競馬場芝1600mコースで行われる、第11回ヴィクトリアマイル競走G1の注目馬検討です。

 春の古馬牝馬マイル女王決定戦ですが、今年も18頭のフルゲートとなりました。

 4歳馬と5歳以上の馬の力関係、G1常連馬と上り馬の力関係と、考慮しなければならない要素が複雑に交錯するレースです。

 格から見れば、オークス・秋華賞・エリザベス女王杯のG1レース3勝を誇るメイショウマンボが随一ですが、4歳以降は15戦連続で勝てていませんし、近時は5戦連続で10着以下と全く精彩がありません。これ以上走らせるのも可哀相という感じです。

 続いては、オークス・秋華賞を制しているミッキークイン、秋華賞・ジャパンカップに勝っているショウナンパンドラがG1レース2勝で続きます。両馬ともに順調に来ては居ますが、前走は2着・3着と勝ち切れませんでした。

 参考レースとしての阪神牝馬ステークスG2はスマートレイアーがミッキークインを破り、ウインプリメーラが3着に入りました。
 また、中山牝馬ステークスG3はジュンドルボンがルージュパックを抑えて優勝しました。
 加えて、京都牝馬ステークスG3はクイーンズリングが勝ちました。
 上り馬としての勢いは考慮しなければならないでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠15番のショウナンパンドラ。
 前走産経大阪杯G2は、牡馬一線級を相手にしての3着。ジャパンカップ2015の優勝がフロックでないことを示しました。マイル戦は少し短過ぎるかという感じもしますが、力の要る府中の馬場なら、実力を発揮してくれるのではないでしょうか。

 第二の注目馬は、5枠10番のミッキークイン。
 これまで9戦して8戦で2着以内という、どんな展開でも上位に来る安定感は高く評価できます。枠にも恵まれましたので、今回も勝ち負けの競馬を魅せてくれることでしょう。

 第三の注目馬は、4枠7番のルージュバック。
 前走G3中山牝馬Sはゴール前の競り合いで敗れましたが、斤量差2㎏が影響したと観ます。G1常連馬としての力を魅せてもらいたいと思います。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 古馬牝馬マイル女王を目指して、激しいレースになりそうです。
 相撲で勝負が決した後、相手力士を押すなどして吹っ飛ばしたりする行為が「ダメ押し」です。
 常人より遥かに大きな体の力士が、観客席に吹っ飛んで行くのですから、力士・観客双方にとって、とても「危険な行為」ということになります。

 もともと、稽古において「ダメ押し」は厳しく注意されます。

 稽古場において、相手力士を吹っ飛ばすことは、周囲の壁などに相手力士をぶつける行為となり、怪我・故障につながるからです。
 「ダメ押し」は、相撲を始めた直後から、「絶対にしてはならない行為」として厳しく注意され続けるものなのです。

 従って、「ダメ押しはやってはならない」ということは、力士の体と心に「しみついている概念」である筈なのです。

 にもかかわらず、今場所も「ダメ押し」が観られます。

 「ダメ押し」をする力士を観ると、「強さ」は感じられず、逆に「余裕の無さ」、「心の弱さ」を感じてしまいます。
 
 これまでも、そして現在も、相手力士を押し出し等で破ることが確定した段階で、相手力士が土俵下に落ちることが無いように、相手力士を支える取組が観られます。
 「既に戦意の無い相手力士」に対して、危険を回避するために手を差し伸べる動きこそが、大相撲の精神のひとつであろうとも思います。
 そして、こうした動きに「美しさ」さえ感じるのです。

 「ダメ押し」には、その力士の「弱さ」が感じられます。
 2日目の取組で「左アキレス腱」を切断し、休場した安美錦が、自身のブログで「絶対に引退しません」と表明したと報じられました。

 ファンのひとりとして、とても嬉しいことです。

 37歳・幕ノ内最年長力士であり、現在の大相撲界屈指の「技士(わざし)」である安美関は、土俵に欠くことができない存在なのです。

 技士といっても、安美錦は「珍しい技・特殊な技」を使うわけではありません。
 「しっかりとした前に出る力」をベースとして、相手力士の重心の位置や、取組における彼我の体勢の変化を敏感に察知し、勝機を見出す相撲です。
 相撲の本質に叶う取り口ではないかと感じます。

 相手の腰が引けている場合や、立合い勝ちした時には、一気に押し出すこともありますし、相手が頭を下げて一気に押してくると見れば「変化」を魅せたりします。
 この臨機応変な取り口は、安美錦の真骨頂であり、他の力士ではなかなか見られないものだと思います。

 安美関については「膝の故障無かりせば」とも言われます。膝の故障が無かったならば、大関あるいは横綱になっていたのではないか、といった見方です。
 私も、そう思います。

 膝の故障は、安美錦の「安定した成績」に大きな影響を及ぼしたのであろうと思いますが、安美錦はその故障となんとか付き合ってきて、長い力士キャリアを積み上げ、独自の世界を構築して来ました。
 プロアスリートとして、素晴らしいことです。

 まだまだ、安美錦の「名人の域に達した相撲」を土俵で観ていたいと思います。

 頑張れ、安美錦関!
 5月8日に行われたセイコー・ゴールデングランプリ陸上・川崎大会の男子400m競走で、19歳のウォルシュ・ジュリアン・ジャミィ選手(東洋大学)が45秒68のタイムで優勝しました。

 シーズン当初のタイムとしては、とても良いものだと思いますし、何より2位のジャリン・ソロモン選手(トリニダード・トバゴ)、3位のジェレミー・ウォリナー選手(アメリカ)、4位のレニー・クォー選手(トリニダード・トバゴ)といった、海外の強豪選手を相手にしての優勝というのは、大きな価値が有ります。

 特に、ジェレミー・ウォリナー選手は、43秒45のベストタイムを持ち、2004年アテネ・オリンピックの400m競走の金メダリストであり、マイルリレーのアメリカ代表としても2つのオリンピック金メダルを獲得している強豪です。
 シーズン初めということを勘案しても、こうしたランナーを相手にしてのジュリアン選手の勝利は見事という他は有りません。

 ジュリアン選手は300mを32秒73(2016年4月)で走り切る、素晴らしいスピードを具備していますから、残り100mの持久力を向上させることが出来れば、世界大会の決勝で戦える可能性が十分に有ります。

 ジャマイカ人の父と日本人の母を持つウォルシュ・ジュリアン選手は、サニブラウン・アブデルハキーム選手と同様に、ハーフの日本人ランナーです。
 こうしたトップアスリートが増加していることは、本当に頼もしい限りです。
 
 「伸び盛り」という言葉が有りますが、現在のジュリアン選手はまさに伸び盛りなのでしょう。
 2015年シーズン終盤に一気に45秒台に突入し、2016年の今大会でも大きく記録を伸ばしました。
 「走れば自己記録を更新する時期」なのでしょう。

 この勢いで近々44秒台を物にして、リオデジャネイロ・オリンピックの代表権を獲得するのではないか、そして本番でも大活躍を魅せてくれるのではないか、と夢が広がります。

 素晴らしいスプリンターが登場しました。
 ニューヨーク・メッツのバートロ・コロン投手が5月3日のアトランタ・ブレーブス戦に先発登板し、8イニング・99球を投げて、被安打7、奪三振7、与四死球0、失点0の好投、チームの4-1の勝利に貢献し、今季2勝目、通算220勝目を挙げました。

 コロン投手は1973年5月生まれの42歳。メジャー19シーズン目。MLBの中でイチロー選手より年長である唯一のプレーヤーです。
 身長180cm・体重129㎏のずんぐりした体型ですが、全盛期には150kmを優に超える速球(160km=100マイル速球も記録されています)を持ち味として2005年には222と2/3イニングを投げて21勝8敗の成績を残し、サイ・ヤング賞を受賞しています。

 2006年には右肩を故障して成績が急降下、2007年も99イニングと1/3しか投げられず、その時代は終わったとも言われました。
 
 しかし2011年ヤンキースと契約して復活しました。
 2006年~2010年まで、シーズン100イニング未満しか投げられなかった投手が、2011年~2015年は150イニング以上を投げ、2014年には202イニング投球を実現しています。この5シーズンで65勝を挙げたのです。

 驚異的な復活でした。

 そしてメジャーリーグ最年長プレーヤーとなった2016年、ついに220勝に達したのです。
 同じドミニカ共和国出身の名投手ペドロ・マルティネス投手の219勝を超えました。

 いまや、MLB屈指の投球術を身に付けたバートロ・コロン投手の活躍は、まだまだ続いて行くことでしょう。
 ロサンゼルス・ドシャースの前田健太投手が先発登板した5月6日のゲームで、ドジャースのライトフィールダー、ヤシエル・プイーグ選手が素晴らしいプレーを魅せてくれました。

 3回裏、トロント・ブルージェイズの先頭打者はダーウィン・バーニー選手。
 前田投手の外角高めの投球を上手くライト方向に流し打ち、ライナーで1塁線を破りました。ボールは転々としてファウルグラウンドのフェンスに当たり、プイーグ選手の方向に跳ねました。

 プイーグ選手はそれを「素手」で取り、素早く2塁に送球しました。

 この送球は「ノーバウンド」でドジャースの2塁手チェース・アットリー選手のグラブに収まり、そこにバーニー選手の手が伸びてきました。タッチ。

 「タッチプレーが不要」な程のストライク送球でした。

 悠々と2塁を陥れる筈であったバーニー選手も驚いたことでしょう。
 プイーグ選手の「あの送球」でなければアウトには出来なかった、究極の送球であったと思います。

 ヤシエル・プイーグ選手、1990年生まれの25歳。
 キューバ代表としての活躍の後、メキシコに亡命し、2012年にドジャースとアマチュア・フリーエージェントとして契約し、2013年にメジャーデビューした期待のプレーヤーです。
 身長191cm・体重111kgという恵まれた体躯からの豪打が持ち味ですが、守備でも素晴らしいパフォーマンスを魅せたのです。

 この素晴らしいプレーは、まさにミラクルであり、「非日常性の極み」と呼ぶべきものでしょう。

 このプレーを観ることが出来ただけで、このゲームを観て良かったと感じます。

 こうしたプレーがMLBを支えているのでしょう。
 今季のヨーロッパ最強クラブを競う、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝は、ホーム&アウェイ方式で4月26日~27日に第一試合が、5月3日~4日に第二試合が行われ、決勝進出チームが決まりました。

① バイエルン・ミュンヘン またも決勝進出ならず。

 アトレティコ・マドリードとバイエルン・ミュンヘンの対戦は、第一戦ホームでアトレティコが1-0で勝利、第二戦バイエルンがホームで2-1で勝利、2戦通算2-2となりましたが、アトレティコの敵地での1点=アウェイゴールが効いて、アトレティコの決勝進出となりました。

 アリアンツ・アレーナで行われた第二戦、前半31分シャビ・アロンソ選手のゴールで先制したバイエルンは怒涛の攻めを継続しました。2点目・3点目を挙げて、決勝進出を固めに入ったのです。
 しかし後半9分、アトレティコはフェルナンド・トーレス選手からアントワン・グリズマン選手への絶妙のスルーパスが通り、ゴールキーパーGKマヌエル・ノイアー選手と1対1となったグリズマン選手がキッチリとシュートを決めて、1-1の同点としました。

 まさに「値千金」のゴールでした。

 これでバイエルンは「2点を追加しなくてはならなくなり」ました。
 後半29分にロベルト・レヴァンドフスキ選手が得点し2-1としましたが、3点目はなりませんでした。

 バイエルンにとっては、トーマス・ミュラー選手のペナルティーキックPKが決まらなかったことが響きました。アトレティコのGKヤン・オブラク選手のスーパーセーブが輝いたのです。

 現在、「決定力」という面からは世界最高のプレーヤーのひとりであるトーマス・ミュラー選手がPKを外したのです。このプレーは、今大会のバイエルン・ミュンヘンを象徴するものとなってしまいました。

 これでバイエルンは3年連続の準決勝敗退となりました。
 4年前・2012~13年シーズンで優勝して以来、「準決勝が厚い壁」となっている印象ですが、5年前の準優勝も含めて、「5季連続のベスト4進出」という『偉業』はいささかも色褪せるものでは無いでしょう。

 一方のアトレティコ・マドリードは、勝負強さが際立ちました。
 バイエルンを相手に敵地でゴールを挙げたことは、このチームの「気持ちの強さ」を如実に示しています。
 グリズマン選手に駆け寄り、喜びを表現するチームメイトの姿が印象的でした。

② レアル・マドリード 勝ち切る。

 初の決勝進出を狙うマンチェスター・シティと、史上最多10度のチャンピオンズリーグ制覇を誇るレアル・マドリードの戦いは「手に汗握る」展開となりました。

 第一戦、ザ・シティ・オブ・マンチェスター・スタジアムのゲームは0-0の引分け。ホームのシティとしては勝ちたかったところでしょうが、とにかくレアルに得点を許さなかったことで、第二戦に臨みを繋ぎました。
 敵地ベルナベウで得点を挙げれば、決勝進出のチャンスが広がるのですから。

 5月4日の第二戦は「守り合い」の様相でした。両チームの固い守備が際立ったのです。
 特にシティは、ペナルティーエリア周辺で、レアルの選手に体を寄せて守りました。ひとり抜かれれば、大ピンチとなる守り方でしたが、とにかくレアルのプレーヤーを「自由に動かさせない」という点に徹したのです。
 そして機を見てカウンターで得点し、1-0の勝利、あるいは1-1の引分けを狙っているように観えました。

 そしてこの作戦は、概ね成功しました。
 クリスティアーノ・ロナウド選手を始めとするレアル攻撃陣がフリーでボールを動かしたシーンを、殆ど目にすることは無かったのです。

 しかし前半20分、右サイドを抉ったギャレス・ベイル選手のセンタリングが、シティディフェンダーの脚に当たり(かすった位に僅かに当たり)、ゴールポストを舐めるように飛んで、ゴールに吸い込まれました。(オウンゴール扱い)
 ある意味では「反応が良過ぎる守備陣」から生まれたゴールとも言えるもので、シティにとっては惜しまれるというか、「運・不運」の領域のプレーであったと感じます。

 全体としては、戦力に勝るレアルが押していたゲームでしたから、この1点は大きな意味を持ちました。

 この後も、「アウェイゴール」を警戒しながらも攻撃を続けたレアル・マドリードが勝ち切ったのです。前日のバイエルン・ミュンヘンの敗退も、レアルのプレーに影響していたかもしれません。

 いずれにしても、レアル・マドリードは決勝進出を果たしました。「チャンピオンズリーグに強い」レアルの面目躍如たるところです。

 マンチェスター・シティは大魚を逸しました。
 第二戦では、フェルナンジーニョ選手やヤヤ・トゥーレ選手の活躍が目立ちましたが、一方でセルヒオ・アグエロ選手はあまり動けませんでした。
 全体として、少し「お行儀の良いプレー」であったようにも感じます。本来のゲーム運びでは無かったのでしょう。
 イングランド、そしてヨーロッパの強豪チームとしての地歩を固めつつあるマンチェスター・シティの来季以降の活躍が楽しみです。

 さて、決勝は2013~14年シーズンと同じ、レアル・マドリード対アトレティコ・マドリードの「マドリード・ダービー」となりました。
 リーガエスバニョーラで3強を占める2チームが激突することとなったのです。

 これまでの試合振りを観ると「全く互角」という感じがします。
 UEFA-CLで圧倒的な強さを魅せるレアルに対して、アトレティコがどのような戦いを挑むのか。
 5月28日、イタリア・ミラノのサン・シーロ・スタジアムで歓喜の声を上げるのは、どちらのチームなのでしょうか。
 体操の第55回NHK杯・男子が5月5日に行われました。
 リオデジャネイロ・オリンピック出場権を賭けた大会でしたが、男子・日本体操陣の層の厚さを実感させる、素晴らしい演技の連続でした。

 この大会で決定される代表権獲得を目指しての、加藤凌平選手と田中佑典選手の競り合いは最終種目・鉄棒に持ち込まれ、最初の試技者であった田中選手が15.900の高得点をマークして、加藤選手のトライを待ちました。
 加藤選手が15.500を超える得点を挙げることが出来れば、総合2位の座を確保できるのですが、加藤選手のこの種目のDスコアからして「殆どミスが許されない」という、大変難しい状況でした。

 「着地で1歩踏み出せば」田中選手が2位となる中での演技でしたが、加藤選手は見事なプレーを続け、着地もキッチリと決めました。この「落ち着き払った」演技というか、この勝負強さは、加藤選手の真骨頂なのでしょう。
 そして、オリンピック団体金メダルを目指す男子体操陣にとっても、本当に頼もしい力です。

 僅かな差で3位になったとはいえ、田中選手の各種目の演技も見事でした。
 本来なら16点越えも珍しくない鉄棒でしたが、僅かに滑らかさが不足していたのでしょう。15.900に留まりました。この0.1点が明暗を分けたのですから、まさに大接戦であったのです。

 神本雄也選手の吊り輪や、白井健三選手の床、萱和磨選手のあん馬、山室光史選手の平行棒、また今大会では珍しくミスが観られましたが斎藤優佑選手のあん馬、等々、男子体操陣の演技の素晴らしさは、各種目毎に「大歓声」と「ため息」を生みました。

 そして、大エース・内村航平選手のオールラウンダー振りも、今更ながら驚かされました。鉄棒演技における4つの離れ業と、その滑らかな演技の流れ、見事な着地。16.150という好得点も納得至極です。

 1か月ほど前に行われた日本選手権大会より、全ての選手がレベルを上げ、演技の完成度を高めてきた印象です。

 日本男子体操陣は、素晴らしいチームになりました。
 各々の選手の個性が輝いているところは、「体操ニッポン」の全盛期に勝るとも劣らないレベルでしょう。

 リオデジャネイロ・オリンピックでは、「史上最強のチーム」を目指していただきたいものです。
 5月8日、東京競馬場芝1600mコースで行われる、第21回NHKマイルカップ競走G1の注目馬検討です。

 オークス、日本ダービーというクラシックレースを控えたこの時期に、3歳馬のG1レースが設置されてから20年以上が経ちました。
 そして、しっかりと定着しました。中距離血統の馬達にとっては、最大の目標となるレースになったのです。

 2016年も18頭のフルゲートとなりました。
 また、近時のG1レースとしては珍しく?美浦所属馬が過半を占めました。このところ栗東所属馬に押され気味でしたから、美浦トレセンの大反攻が始まるレースなのかもしれません。

 出走馬の中では、メジャーエンブレムの挑戦が注目されるところでしょう。
 2016年の牝馬クラシックレースの主役と目されていた馬ですが、桜花賞では直線伸びきれず4着に敗れました。
 そしてオークスでは無く、こちらを選択してきたのです。
 陣営としては、ダイワメジャー産駒である彼女にとって、2400mよりマイルの方が、より「勝つチャンスが大きい」と考えたのかもしれません。1600mなら牡馬相手でも十分勝負になるとの見方でしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠4番のメジャーエンブレム。
 東京競馬場1600mで行われたクイーンカップG3での強さは強烈な印象を残しました。この強さを見せられては、軸はこの馬しかいないでしょう。

 第二の注目馬は、5枠10番のダンツプリウス。
 前走ニュージーランドトロフィーG2ではゴール前の大接戦を制しました。勝負強さが売りの馬です。ここでも好勝負を魅せてくれることでしょう。

 第三の注目馬は、7枠15番のストーミーシー。
 そのNZTでダンツプリウスとハナ差の勝負を演じました。勢いを買いたいと思います。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 まだまだ、得意分野が固まっていない若駒同士の戦いですから、いつも予想が難しいレースなのですけれども、今年も華やかなレースとなることでしょう。
 5月1日、鳥取市のコカコーラ・ウエストスポーツパークで開催された、日本パラ陸上競技選手権兼リオデジャネイロ・パラリンピック選手選考会で、山本篤選手が走り幅跳び(T42クラス・大腿切断など)の世界新記録6m56cmを樹立しました。
 デンマークのダニエル選手が保有していた6m53cmの記録を3cm更新したのです。
 自己記録を20cmも更新しての世界記録と報じられました。

 見事なジャンプでした。

 静かな助走のスタートから、ぐんぐんと加速し、踏切もドンピシャ、空中姿勢も良く、特に後半の伸びが素晴らしい飛越でした。最後の50cmの飛行が「世界新」を感じさました。
 そして着地も完璧。
 世界記録となるジャンプというのは、どの種目でも独特の雰囲気が有りますが、山本選手のこのジャンプにも「人知を超えた何か」が存在したと思います。

 34歳の山本篤選手は、2008年の北京パラリンピックで銀メダルを獲得しました。我が国の義足プレーヤーとして初めてのメダル獲得でした。
 その後、2013年・2015年の世界選手権大会で連覇、2010年・2014年のアジア・パラリンピック大会の100m競走でも優勝しています。アスリートして脂の乗り切った時期ということでしょう。

 走り幅跳びという種目は、極めて高度な技術を要する競技です。
 僅かなバランスの違い等により、記録が大きく左右されるのです。
 本番までのトレーニング・調整がとても重要なのでしょう。
 
 リオデジャネイロ・パラリンピックにおける山本篤選手の活躍が期待されます。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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