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HOME   »  2016年10月30日
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 8回表の攻防が試合を決めました。

 ギリギリの戦いが続く今シリーズ、日本ハムの3勝2敗で迎えた第6戦も競り合いのゲームとなりました。

 4-4の同点で迎えた8回表日本ハムの攻撃も2アウト。6試合連続登板となったジャクソン投手が良く投げ、このまま8回裏の広島の攻撃に向かうかと思われました。

 広島が先制し日本ハムが追い上げるパターンが多かった日本シリーズ2016でしたが、この試合は逆で、日本ハムが初回に先制し、2回裏広島が日ハムの守備の乱れをついて2-1と逆転しました。

 4回表、今度は広島の田中遊撃手が打球を弾いて日ハムのチャンスが広がり、西川選手の右中間三塁打が飛び出し4-2と再逆転しました。西川選手はこの試合2本目の三塁打でした。西川選手のベースランニングは、日本一を争う試合に相応しい、素晴らしいスピードでした。

 2点差という、本シリーズでは「大差」に見える差が付き、ここから日本ハムの「自慢のリリーフ陣」が登場しましたから、試合は日本ハムがこのまま押し切るかに見えました。

 しかし、広島カープの追い上げも凄まじいものでした。
 5回裏、丸選手がソロホームランで3-4。右中間フェンスギリギリのホームランでしたが、この試合に賭ける広島カープの執念、そしてマツダスタジアムに詰め掛けた広島ファンの思いがボールを運んだように感じられました。
 続くチャンスで下水流選手がショートに内野安打を放ち、ついに4-4の同点としたのです。

 試合は振り出しに戻り、再び「1点を争うギリギリの戦い=日本シリーズ2016の戦い」が始まりました。

 そして8回表2アウトからの攻防を迎えたのです。

 ジャクソン投手の投球には、いつものキレは有りませんでした。コントロールも定まらず、時折真ん中高めへの力の無い球が観られました。さすがに「6試合連続登板の疲れ」は隠しようも無かったのでしょう。

 日ハムは、この試合絶好調の西川選手に始まり、中島卓選手、岡選手の3連打で2死満塁のチャンスを創り出しました。打席には4番の中田選手、ネクストバッターズサークルには大谷選手が立っていました。
 
 この「大谷選手の姿」がプレッシャーとなったのでしょうか、ストライクが入りません。よもやのストレートの四球となって、日ハムが5-4と勝ち越しました。
 続く打席には、バース投手がそのまま入りました。大谷選手の代打は無かったのです。
 栗山監督としては、5-4で押し切るために「投手」大谷翔平を温存した形なのでしょうか。

 ところが、このバース投手がセンター前にタイムリーヒットを放つに至って、試合は大きく日本ハムに傾きました。ジャクソン投手の真ん中高めへの投球をしっかりと弾き返したバッティングでしたが、ジャクソン投手の投球に球威が無くなっていたのは明らかでした。

 そしてレアード選手の満塁ホームランが飛び出して、日本シリーズ2016は終焉を迎えました。
 このグランドスラムは、レアード選手のシリーズMVPをも決定付ける一打でした。「MVP選定がとても難しいシリーズ」にも決着を付けるホームランだったのです。

 6つのゲームを振り返ると、本当に接戦続きの「濃密な時間が続いたシリーズ」でした。
 どの試合も、一投一打で「流れ」が広島に傾いたり、日本ハムに傾いたりする、まさに拮抗した日本シリーズであったと感じます。

 カープにとって惜しまれるのは、第3戦を2-1で勝ち切れなかったことでしょう。
 第1戦、第2戦を連勝し、第3戦も優位に試合を進めていたのです。そのまま押し切っていれば、広島の4連勝も有ったシリーズでしょう。

 日ハムにとっては、最後に来て「リリーフ陣の層の厚さ」が生きました。カープの勝ちパターンの継投を構成する、今村投手・ジャクソン投手が共に「6試合連続登板」であったことを思うと、その感を一層強くします。
 拮抗した両チームの勝敗を分けたのは、このポイントであったのでしょう。

 それにしても、稀に見る「競り合いが続いた」シリーズでした。

 後世の人達が2016年の日本シリーズの結果を見た時、初戦・第2戦・第5戦が5-1、第6戦が10-4と、一方的なゲームが多かったような印象を受けるかもしれませんが、この5-1のゲームの内容は、いずれも「2-1」であり、10-4のゲームの内容も実際には「5-4」の競り合いであったことを、私達は語り継いで行かなければならないと思います。

 日本ハムファイターズ、広島カープの両チームの選手、チーム関係者の皆さんの素晴らしいプレーが随所に飛び出した、見所満載の日本シリーズでした。
 「プロ野球の面白さ」を改めて強く・深く感じました。

 「プロ野球の神髄」を魅せていただいた皆さんに、大きな拍手を送らせていただきます。
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