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 稀勢の里は、「ここ一番」の取組で星を落とすことが多かった印象があります。

 これまで何度もあった優勝のチャンスや横綱昇進のチャンスを逃すことに繋がっていたのです。

 私の妻は、「稀勢ちゃんは凄く緊張するタイプなのよ」と言って憚りません。
 大力士を「ちゃん」呼ばわりするのも、いかがなものかとは思いますが、彼女は熱心な稀勢の里ファンなのです。

 そして、1月25日の「昇進伝達式」においても、稀勢の里の緊張した様子が映像に捕えられていました。

 まず使者を迎える段階で、しつらえられた部屋で立ちながら、深呼吸をしています。その音がマイクに入るくらいに大きな深呼吸。緊張を解いていたのでしょうか。

 そして、横綱昇進が伝えられると「横綱の名に・・・」と返事をしました。この「儀式」において、最も盛り上がる場面であり、今後何度も映像として流されるシーンです。
 「名に」のところで、少しカンでしまいました。

 伝達式後のインタビューで、稀勢の里本人も「少しカンだ」とコメントしていました。

 伝達式の返答で「カンだ」のですから、これが「カミ終わり」と考えたいところです。

 横綱・稀勢の里には、どの取組においても「泰然自若」たる取り口を魅せていただきたいものです。
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 「横綱」稀勢の里のキャリアには、様々な記録が在りますが、最も素晴らしいもののひとつが「15年間の土俵生活で休場が1日だけ」という記録でしょう。

 大相撲という「ハードコンタクト」を前提としたプロスポーツにおいて、デビュー以降「公式戦88場所・1,224取組*における不出場が1回だけ」というのは、驚異的なことでしょう。(*88場所の内、幕下以下12場所、十両以上76場所)
 特に、横綱や大関といった「大相撲の看板力士」という立場、「負けがこむことが許されない立場」にある力士としては、奇跡的と言っても良さそうです。

 ちなみに、その1日の休場は、2014年1月場所の千秋楽でした。右足親指の故障が悪化し、何とか取り続けていたものの、ついに千秋楽は土俵に上がることが出来なかったのです。
この取組は琴奨菊の不戦勝・稀勢の里の不戦敗という記録となりますから、稀勢の里のキャリアには「休場の表記」は無いことになります。
 この1日の休場により、稀勢の里の連続出場記録は「953」で止まってしまいました。この頃、大きなニュースとして報じられたことを記憶しています。

 横綱昇進に際してのインタビューでも、稀勢の里自身が「丈夫に生んでくれた両親への感謝」を口にしていましたが、もともと「頑丈」な肉体を授けられたとはいっても、力士になってからの精進というか、日々の稽古、本場所や巡業における取組等々における、極めて適切な対応、そして高度な注意力の継続が無ければ、決して残せる実績ではありません。

 人間なら誰しも不注意や、気が抜けた一瞬で怪我・故障に見舞われるリスクがあります。
 増して、150㎏前後の巨体を有する力士同士のハードコンタクトプレーの連続の中では、怪我・故障を回避し続けることは、極めて困難なことであることは間違いありません。

 稀勢の里という力士が、とても注意深い上に、身に着けたノウハウを日々の仕事・生活にしっかりと活かしていけるタイプであること、そしてコンディションの維持に細心の注意を払っていることが、よく分かる記録でもあります。

 この点が「稀勢の里の最大の強み」なのでしょう。

 休場が少ないという点では、横綱・白鵬も特筆されるべき素晴らしい存在ですが、稀勢の里も「本場所において、常に土俵に上がる横綱」として、「一生に一度、本場所観戦に訪れたファンの期待」に応え続けて行くという、大相撲の大看板としての最大の役割を果たしていってほしいものです。

 横綱・稀勢の里なら、やってくれるものと思います。
 1月場所で初優勝した、稀勢の里の相撲を振り返ってみようと思います。

[初日から7日目]
 この間の相撲は、堂々たる内容でした。立ち合いから相手力士を圧倒していて、安定感抜群の取り口が続いたと感じます。

 こうした相撲を展開できた大きな要因は「立ち合い」のパワーとスピードが十分であったことが挙げられるのでしょう。

 右手をしっかりと土俵について、足と手の間隔も従前よりは5㎝位広かったように見えました。もともと、立ち合い時の「足と手の距離が狭過ぎる」のではないかと言われていた稀勢の里ですが、1月場所の前半はこの点が改善され、膝が前に出て、脛にも角度がありました。このことにより、従来比数㎝低い立ち合いが実現し、大きな圧力・前に押す力が生まれていたのでしょう。
 この形からの「ぶちかまし」により、相手力士には強い圧力がかかり、体勢を崩すことが出来ましたから、左下手を素早く取ることが出来、有利な体勢を構築できたのです。

[8日目から千秋楽]
 ところが、8日目の隠岐の海との取組で、稀勢の里はこの形を採りませんでした。
 きちんと手を土俵に付けることなく、動きの流れの中で土俵に触る立ち合いを採ったのです。「高めの立ち合い」になりましたし、脛の角度も土俵に対して直角でした。前に圧力がかかり難い形でしょう。

 結果として、立ち合いの威力が減ったのでしょうか、中日から千秋楽まで、稀勢の里は「一度は相手に押され、そこからの反撃という形」の取り口に変わりました。

 千秋楽の白鵬との一番でも、土俵際の粘りで勝つには勝ちましたが、取組後のインタビューで白鵬は「(稀勢の里の体は)軽かった。一気に持って行けた・・・」とコメントしていました。

 また、9日目の琴奨菊との取組では、琴奨菊の押し・寄りを止めることが出来ず、1月場所唯一の黒星を喫しています。

 初日から7日目までの素晴らしい立ち合いを、稀勢の里が8日目以降止めてしまった理由は何なのでしょうか。
 7日目までの立ち合いでは、変化された時などにそのまま負けてしまう怖れがあると考えた可能性はあると思います。
 動きの中での立ち合いであれば、変化技にも対応できるからです。

 一方で、動きの中の立ち合いでは、本来のぶちかましの威力は半減してしまいます。

 両方のやり方のバランスの中で、どちらを選択するかというのは、「どちらの方が勝率が高いか」という点、あるいは「相手力士の力量・特徴」なども考慮して決めていくことなのでしょう。
 8日目以降、稀勢の里は「動きの中での立ち合い」を選択し、8日間を7勝1敗で乗り切って優勝しました。1月場所のこの選択は成功したと判断できそうです。

 しかし、後半の相撲には「危ないシーンが多かった」ことも事実です。
 どの取組でも、一度は押し込まれているからです。

 「横綱」に昇進する稀勢の里が、3月場所でどちらの立ち合いを選択するのかは、興味深いところです。

 私は、圧倒的な強さを披露した「1月場所・初日から7日目」の立ち合いの方が、新横綱に相応しいと感じます。
 2月5日に開催される第51回スーパーボウルSBは、ニューイングランド・ペイトリオッツとアトランタ・ファルコンズの対戦となりました。
 21世紀に入ってから続く長期政権「ペイトリオッツ王朝」と、近時メキメキ力を付けて来たファルコンズの対戦と言う、「新旧激突」の色合いが強い対戦であり、見所満載というゲームです。
 素晴らしいゲームとなることでしょう。

 一方で、今シーズン実現しなかったSBカードがあります。
 今シーズンの終盤に到るまで期待されていたのが、AFCのオークランド・レイダーズとNFCのダラス・カウボーイズのSBだったのではないでしょうか。

 両チームとも、NFLを代表する人気・実績を誇るチームです。

 レイダーズは、1976年(第11回)、1980年(第15回)、1983年(第18回)の3度のSB制覇を成し遂げています。そして21世紀に入った2002年にもSB進出を果たしました。
 何時の時代も玄人好みのプレーが特徴のチームだと感じます。
 「黒とシルバーの装束」もファンにはたまらないところです。

 カウボーイズは、常に「NFL・NO.1」の人気を誇るチームだと思います。
 こちらもレイダーズ同様、SBでの実績は抜群、1971年・1977年・1992年・1993年・1995年と5度のSB制覇を成し遂げています。
 ヘルメットに輝く「一つ星・ローンスター」と「濃紺・ブルーとシルバーの装束」もファンの憧れです。

 SBに一度勝つだけでも大変なことであり、一度も勝ったことが無いチームも多い中で、3度以上の制覇を有する両チームは、まさに「名門」なのです。

 ところが、この名門チームが共に「長いスランプ」に陥っていたのです。
 前述の通り、レイダーズは2003年以降SBに進出していませんし、カウボーイズに至っては1996年以降21年間に渡ってSBに出ていないのです。
 残念というよりは、両チームに対するファンの声援の大きさを考慮すれば「不思議」にさえ感じられます。

 そして、この両チームは今シーズン「快進撃」を魅せてくれました。
 全米・全世界のファンが、この名門チーム同士のSB実現を期待したのも無理なからぬことでしょう。

 レイダーズは、カンザスシティ・チーフスと熾烈な地区優勝争いを演じ、第15週を終えた段階ではチーフスを振り切って地区優勝、ひょっとすると「AFC第一シード」も・・・と見られていましたが、第16週のゲームでクオーターバックQBデレク・カー選手が骨折して戦線離脱、一気に勢いが無くなってしまいました。

 地区優勝を逃したレイダーズは、ワイルドカード・プレーオフでテキサンズに完敗しシーズンを終えました。返す返すもデレク・カー選手の怪我が悔やまれるところです。

 カウボーイズは、QBダック・プレスコット選手を中心とした攻撃陣が安定した得点力を継続し地区優勝を果たしました。13勝3敗の好成績でした。
 しかし、ディビジョナル・プレーオフでのパッカーズとの接戦で敗れ、チャンピオンシップ進出を逃してしまいました。好調のグリーンベイ・パッカーズの前に屈したのです。

 幻のスーパーボウル「レイダーズVSカウボーイズ」は、今シーズンは実現しませんでした。
 しかし、ダック・プレスコット選手とデレク・カー選手が、NFLの次代を支えるQBであることは、異存の無いところでしょうし、「名門復活」にかける両チーム関係者の努力が実を結びつつあることも間違いないでしょう。

 今から来年のことを言うのも何ですが、第52回スーパーボウルにおける、両チームの激突に期待したいと思います。
 2017年1月場所の最後の取組「白鵬VS稀勢の里」は、大相撲の歴史に刻まれる一番であったと思います。

 この場所、荒鷲や高安、貴ノ岩といった若手力士の一気の寄りに屈していた白鵬が、この一番では逆に、一気の寄りに勝機を見出そうとした取組でした。

 NHKテレビのリポートで、支度部屋で白鵬が「左四つ」になる形を何度も繰り返していると報じられていました。稀勢の里得意の左四つに自ら誘導することで、早期に両力士が密着し、自らは相手力士のまわしを取って、一気に寄ることで、寄り切り・押し出しを実現しようという目論みだったのでしょう。

 この目論見は概ね成功し、白鵬は稀勢の里を西土俵際に追い詰めました。
 ここで稀勢の里が踏ん張り、踏ん張りながら左をこじ入れ、右へのすくい投げで逆転勝利を収めたことは、ご承知の通りです。
 白鵬としては、相撲に勝って、勝負に敗れたというところでしょう。

 こうした取り口を見るにつけ、横綱・白鵬の相撲の変遷を感じます。

[第一期]
 白鵬が最も強かった時期、驚異的な勝率を誇り、63連勝を記録した時期には、「低く鋭い立ち合いから前みつを取り、上手も取って、相手には片方の回ししか許さず、寄り切りや上手投げで料理するという、「万全の取り口」が目立ちました。
 この頃の白鵬の立ち合いは見事なもので、少し右足を引いた形から、右膝が土俵から10㎝位しか離れていない形で突進し、相手力士のまわしをものにしていました。この立ち合いこそが、白鵬の相撲だったのです。

[第二期]
 その後、白鵬は相手力士のまわしを取る頻度が下がりました。その原因は、「相手力士の研究」「白鵬自身のフィジカルの衰え」等々いくつかの要因が重なったものなのでしょうけれども、いずれにしても「万全の形」になる頻度が下がったのです。
 その結果、白鵬は「かち上げ」や「張り手」を多用するようになりました。これらの手段により、相手力士のバランスやリズムを崩し、自らの有利な形を作り易くしたのでしょう。
 結果として、白鵬の立ち合いは次第に「高い」ものとなり、当たりの威力も減少していったのではないでしょうか。

[第三期]
 「かち上げ」や「張り手」といった手段がファンからの意見等も有って多用できなくなると、白鵬はスピードと連続技で勝機を見出すようになりました。相手力士の重心が落ち着く暇を与えない相撲であり、「自在の取り口」とも言えますが、見方によっては自身の重心も落ち着かない相撲ですので、失敗するリスクの上昇に繋がったのかもしれません。

 もともと白鵬は、スピード相撲が得意ではなかったはずです。

 史上最長であった、横綱・朝青龍の「ひとり横綱」時代や、朝青龍と白鵬が横綱として張り合っていた時代には、白鵬は朝青龍のスピード相撲に苦労していました。
 時には、朝青龍が体を交わした後、白鵬が自ら土俵外に飛び出していくという取組があったほどです。

 こうした経験を踏まえて[第一期]の取り口を身に着け、大横綱への道を歩み始めた白鵬でしたが、時間の経過と共にスピード相撲に回帰してきたことは、ある意味では皮肉なことかもしれません。

 そして、1月場所では荒鷲や貴ノ岩のスピード相撲に敗れたのです。

 三種類の全く異なると言っても良い取り口を、いずれも「高いレベル」で身に着け、白星を積み上げていったという点からは、白鵬の力士としての非凡さ、極めて高い能力を感じます。
 
 史上最多37度の優勝を誇る大横綱・白鵬には、「第四期」の相撲を期待したいところです。

 AFC・NFC両カンファレンスのチャンピオンシップ・ゲームが行われ、2月5日のスーパーボウル出場チームが決まりました。

[AFCチャンピオンシップ2017・1月22日]
ニューイングランド・ペイトリオッツ36-17ピッツバーグ・スティーラーズ

[NFCチャンピオンシップ2017・1月22日]
アトランタ・ファルコンズ44-21グリーンベイ・パッカーズ

 ペイトリオッツは、第1クオーターQに1タッチダウンTD、1フィールドゴールFGで10点を挙げ、10-0とリードしました。
 こうなってしまうと、「百戦錬磨」のベリチック・ヘッドコーチHCとクオーターバックQBトム・ブレイディ選手のコンビは、2Q以降は「相手と同じ得点を挙げる」という、無理をしない戦略を実行しますから、ペイトリオッツ勝利の確率は飛躍的に高まってしまいます。
 この「勝ち方を知っているコンビ」を破るには、ニューヨーク・ジャイアンツ(コフリンHCとQBイーライ・マニング選手)のような「ありえないようなプレー」「奇跡的なプレー」を連発するしかありません。残念ながら、今のスティラーズには、その力はありませんでした。

 ペイトリオッツは3Qにも16点を加え、その差広げてゆうゆうと勝ち切ったのです。

 NFCは、ファルコンズのハイパーオフェンスが威力を発揮しました。
 44失点を喫してしまっては、パッカーズに為す術はありませんでした。

 かつての、QBペイトン・マニング選手が演じて見せたハイパーオフェンスと、今季のファルコンズのそれとは、やや異なるように観えます。
 
① パスのタイミングが非常に速い

 QBマット・ライアン選手のパスのタイミングは、現在のNFLにおいても最も速いのではないでしょうか。
 タイミングが早いという点では、カンザスシティ・チーフスのQBアレックス・スミス選手がボールを受けてから「2秒以内」に投げるパスが多いと言われていますが、ライアン選手はスミス選手より速いと感じます。

 いわゆる「決め打ちのパス」が多いということなのかもしれませんが、それにしてはバリエーションが豊富です。ファルコンズ攻撃コーチと、プレーヤーの共同作業により、この素晴らしいスピードのパスプレーが実現しているのでしょう。

 これだけ「球離れが良い」と、ディフェンスラインが懸命に圧力をかけてたり、サックを目指して突進してきたりしても、QBに到着したときには、既にボールはレシーバーに向かって飛んでいます。
 ライアン選手のパスが、とても小さいポケットから投げられることも多く、「危なっかしいシーン」が頻発しますが、キッチリとパスが通っているのです。

 このパスのタイミングは、ペイトン・マニング選手の攻撃とは異なるものでしょう。

② ランのタイミングも速い

 この「QBからの球離れの良さ」はランプレーでも観られると思います。
 両ラインがぶつかった瞬間に、ランニングバックRBがスクリメイジラインを突破しているといったイメージです。

 もともとハイパーオフェンスとは「高度なパスプレーを主体とした攻撃」の呼称だと思いますが、ファルコンズのそれは「素早いランプレーをも併用したもの」であろうと思うのです。
 
 スーパーボウルは、第50回、今季の第51回と、新旧QBの対決となりました。

 50回は、デンバー・ブロンコスのペイトン・マニング選手対、キャロライナ・パンサーズのキャム・ニュートン選手の対決、51回はトム・ブレイディ選手とマット・ライアン選手の対決となったのです。

 NFLの記録を次々と塗り替えてきた、ペイトン・マニング選手とトム・ブレイディ選手が、NFLの歴史の一部という存在である一方で、ニュートン選手とライアン選手は、今後のNFLを支えていくQBということになるのでしょう。

 圧倒的な攻撃力を背景にスーパーボウルに進出したという面でも、ニュートン選手とライアン選手は共通しています。

 第50回は、戦前の予想を覆して、ペイトン・マニング選手が貫録を魅せました。

 第51回の新旧対決は、どのような結果になるのでしょうか。
 ペイトリオッツとファルコンズの戦力比較をすれば、ほとんど「互角」という戦いでしょう。
 この両チームは、攻撃力が十分であることはもちろんとして、ポストシーズンに入ってから、ディフェンス陣も好調なのです。攻守のバランスのとれた好チーム同士の対決なのです。

 おそらく、ペイトリオッツは「30点前後の得点」「7点以内の得失点差」で勝ち切ろうという戦略だと思います。手堅いゲームを構築しようとするでしょう。
 ファルコンズとしては、これを上回る得点、「30点台後半の得点」を上げることが出来るか、がポイントとなりそうです。

 従って、見所満載の試合ですが、一番の注目点は「ファルコンズの攻撃VSペイトリオッツの守備」なのでしょう。
 
 7度目のスーパーボウルで5度目の制覇を狙うトム・ブレイディ選手に対して、マット・ライアン選手が、スーパーボウルでブレイディ選手を倒した2人目のQB(イーライ・マニング選手に続く)になることができるかどうか。

 2月5日のゲームが、とても楽しみです。
 千秋楽、1月場所最後の取組、今場所最大の見所となる取組で稀勢の里が白鵬を土俵際のすくい投げで破り、優勝に花を添えた瞬間、国技館内は大歓声に包まれました。
 我が家でも、テレビの前で拍手が鳴り止みません。

 そして、幕の内最高優勝の表彰セレモニーが始まりました。

 まず、国歌斉唱。

 テレビの前の私と妻は、「君が代の声、いつもより大きい」と呟きました。
 「表彰式に先立ちまして、国歌君が代の斉唱・・・」は毎場所行われることなのですが、テレビから聞こえる歌唱声が、いつもの場所より大きい、それも相当大きいのです。

 観客席の観衆は皆、口を大きく開けて、しっかりと歌っています。国技館に詰めかけた稀勢の里ファン、ひいては大相撲ファンの「心からの喜び」が感じられたシーンでした。

 そして、賜杯拝戴、優勝旗授与、内閣総理大臣杯授与と続きました。いつものように続きました。
 ふと観客席を見ると、多くのお客様が残っています。

 千秋楽の表彰式で、賜杯拝戴が終了すると、いつもの場所なら相当数のお客様が席を立ちます。帰路の混雑回避のためでしょう。
 確かに、取組終了後のお茶屋さんの前の通路は、東京の朝の通勤ラッシュを凌ぐ?混雑ぶりですので、早めに出口へ急ぐのは無理もないところですし、合理的な行動とも言えるのかもしれません。

 しかし、2017年1月22日の優勝表彰式では、ほとんどのお客様が席に残りました。

 「稀勢の里の晴れ姿」、待ちに待った晴れ姿を、少しでも長く見ていたいという気持ちの表れなのでしょう。
 滅多に観られない光景だと思います。

 表彰式が終わり、正装に着替えた稀勢の里は、優勝パレードに向かいました。
 白いアウディのオープンカーに、旗手の高安と並んで乗り込んだ稀勢の里は、とても嬉しそうでした。隣の高安も笑顔また笑顔でした。
 そして、国技館の階段にはファンが鈴なりでした。
 本当に沢山のファンが、優勝パレードを見送ったのです。

 車上の二力士は、まるで「悪ガキ友達」の様でした。
 鳴門部屋で親方(元横綱・隆の里)の厳しい稽古に耐えながら、お互いに切磋琢磨してきた者にしか分からない空気が、そこには有りました。
 なにしろ、鳴門部屋は「出げいこ禁止」の部屋だったのですから、いつもこの二力士は、同じ土俵でお互いを相手に稽古を続けていたのでしょう。「いつも一緒」だったのです。2人にしか理解しえない感慨が有ったのだと思います。

 稀勢の里の優勝は、少なくとも21世紀に入ってから、最も多くの大相撲ファンに祝福された優勝だったのではないでしょうか。

 これだけ多くのファンに喜んでいただける稀勢の里関は幸せだと思いますし、その幸せは、辛抱強く続けてきた、自らの努力の賜物なのでしょう。
 高校野球の秋季東京大会2016決勝、早稲田実業高校が日本大学第三高校を8-6で破り、優勝しました。
 9回表に2点を勝ち越した日大三でしたが、9回裏早実は連打と暴投で6-6の同点とし、野村選手の2ランホームランでサヨナラ勝ちを収めたのです。

 早実は、11年振り10度目の栄冠でした。

 当然のことながら、この大会の結果は来春の甲子園大会出場校を決めるための重要な材料となります。
 秋季東京大会の優勝チームが、センバツに選ばれる確率は非常に高いのです。

 2016年夏の甲子園大会では、西東京大会で敗れてしまい、早実チームの姿を甲子園球場で観ることは出来ませんでしたから、来春のセンバツ大会がとても楽しみです。

 その早実の中軸プレーヤーである清宮選手は、秋季大会の準決勝から調子を崩したのでしょうか、決勝は5打数5三振でした。
 「5打数5三振」というのも、なかなか出来ることでは無いでしょう。ヒット欲しさに「当てに行く」バッティングに走り易いからです。そういう意味では、最期まで自らの打撃に徹して「しっかりと振りに行った」清宮選手の気持ちの強さを感じるというのは、言い過ぎでしょうか。

 逆に言えば、早実チームは清宮選手が完全に抑え込まれても、大豪・日大三チームを相手に勝ち切る力を身に付けているということになります。

 早実は、この後、明治神宮大会でも決勝に進出しました。
 決勝では壮絶な打ち合いの末履正社に敗れましたけれども、清宮選手も調子を取り戻し、活躍を魅せてくれました。

 新生早稲田実業チームの春の甲子園2017大会での大活躍が、十分期待できると感じます。
 1月19日、Jリーグのヴィッセル神戸が、元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキ選手(31歳)の獲得に動いていると報じられました。
 Jリーグのチームとしては、久しぶりの「大物」獲得の動きです。

 現在、トルコの名門クラブ・ガラタサライに所属しているポドルスキ選手ですが、2年半契約で推定年俸800万ユーロ(約9億6000万円)という、ネームバリュー比破格(安価)な条件とも伝えられています。

 確かに、ポドルスキ選手は過去10年余りにわたってドイツ代表プレーヤーとして活躍し、2006年・2010年・2014年の3度のワールドカップ、2008年・2012年の2度の欧州選手権に出場しました。
 この間、ドイツの「背番号10」を背負い続けて戦ったのですから、世界屈指あるいは世界最強と言われた代表チームの中核選手であったことは間違いありませんし、精力的な運動量と、パワー溢れる突破は、「ドイツサッカーを最も体現」している存在との見方もありました。

 この「大物」がヴィッセル神戸を通じてJ1の舞台に登場することは、Jリーグの一層の発展に貢献することは間違いないところでしょう。

 一方で、2014年のディエゴ・フォルラン選手(ウルグアイ)のように、ワールドカップ得点王の看板を引っ提げて、年俸6億円とも言われた契約でセレッソ大阪に入団し、Jリーグに登場しながら、期待に沿った活躍が出来ず、チームはJ2に降格といったケースも少なくないのが、こうした「ピークアウトした大物」獲得のリスクでもあります。

 才能あふれるプレーヤーに囲まれ、世界トップクラスのパフォーマンスを誇るチームにおいて持ち味を発揮してきた選手が、プレーのスピード・量・質が異なるJリーグの舞台で、しかも全盛期を過ぎた状態で活躍できるかは、何とも言えないところなのでしょう。

 Jリーグには、これまでも数多くの「ビッグネーム」が登場してきましたが、そうした中で最も成功したプレーヤートシテ、私はラモン・ディアス選手(アルゼンチン)を挙げたいと思います。

 ディアス選手は、そのキャリアの晩年、1993年から1995年に横浜マリノスで活躍しました。
 
 東京で行われた1979年のワールドユース大会で、あのディエゴ・マラドーナ選手と共に「攻撃陣の2本柱」として驚異的な活躍を魅せ、チームの優勝に大貢献しました。アルゼンチンの「黄金世代」とばれたチームでした。
 私も国立競技場で「躍動する」ディアス選手のプレーを忘れることが出来ません。

 この大会のMVPはマラドーナ選手でしたが、私にはディアス選手の貢献度の方が大きいようにも感じられたものです。

 そのディアス選手が、リバープレート(アルゼンチン)、ナポリ(イタリア)、インテル(イタリア)といったクラブを渡り歩いた後、横浜マリノスに来てくれたのです。
 そしてJリーグの「初代得点王」に輝きました。(32試合で28ゴールという素晴らしい成績でした)

 ディアス選手のプレーは、ドリブル突破からのシュートが持ち味でしたが、私たちの眼の前で繰り広げられるプレーはまさに「世界トップクラスのフォワードFW」そのものであり、その直線的なドリブル突破からの一連の動きのスピードと破壊力は、「別次元」のものであったと感じます。

 1995年に監督との確執から横浜マリノスを退団したディアス選手は、そのまま現役を引退してしまいました。35歳でした。文字通り、日本で最後の花を咲かせてくれたのです。

 もちろん、ラモン・ディアス選手も全盛時を過ぎたプレーヤーでしたが、そのパフォーマンスは全盛時に劣らないレベルであったと思いますし、何より「1人で局面を打開できるプレー」はとても印象的でした。

 バブル経済崩壊以降、我が国というかJリーグにおいては、「大金で有名選手を獲得する」ことは無くなりました。Jリーグの規範「3年連続赤字ならクラブライセンス剥奪」のもとでは、各クラブは慎重な運営を余儀なくされるわけで、そのこと自体は、Jリーグの健全な成長にとても役に立っていると思います。

 このことが、クラブワールドカップ2016における鹿島アントラーズの活躍にも観られるように、ほとんど日本人プレーヤーのみ構成されるチームで世界の強豪クラブと渡り合うことができることを、世界中に示すことにも結びついているとも言えるのでしょう。

 とはいえ、一方で、やはり「世界のトッププレーヤー」をJリーグのゲームでも見てみたいという希望というか憧れが存在しているのも事実でしょう。
 今シーズンから、Jリーグはイギリスのパフォームグループ(動画配信大手企業)と、10年・2100億円という大型契約を結びましたから、Jリーグ各チームへの分配金や賞金も増えることでしょう。
 Jの各チームに、海外大物選手が登場する機会が増える素地が出来つつあります。

 そして各チームには、もし海外大物選手を獲得するのなら、「ラモン・ディアス選手のようなプレーヤー」を選んでいただきたいと思うのです。
 NFL2016~17シーズンのポストシーズンも、ディビジョナル・プレーオフを終えて、ついに両カンファレンスのチャンピオンシップを迎えました。

 AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)とNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のチャンピオンを決める=スーパーボウル出場チームを決めるゲームが、1月22日に迫っているのです。

 ディビジョナル・プレーオフの結果は以下の通りです。

[AFC]
ニューイングランド・ペイトリオッツ34-16ヒューストン・テキサンズ
ピッツバーグ・スティーラーズ18-16カンザスシティ・チーフス

[NFC]
アトランタ・ファルコンズ36-20シアトル・シーホークス
グリーンベイ・パッカーズ34-31ダラス・カウボーイズ

 ペイトリオッツは、クオーターバックQBトム・ブレイディ選手を中心とした多彩な攻撃でテキサンズを圧倒しました。本ブログでは、現在のNFL最強と目されているテキサンズ守備陣が、ペイトリオッツを20得点内外に抑え込めればチャンスあり、と書きましたが、やはり「百戦錬磨」のペイトリオッツ攻撃陣の破壊力が勝ったというところでしょう。

 スティーラーズとチーフスのゲームは、予想通りの接戦となりましたが、これも予想というか心配していた通りに、スティーラーズの「伝統的なプレーオフでの強さ」が「チーフスの伝統的なプレーオフでの弱さ」に勝利したという感じがします。
 それにしても「6本のフィールドゴールFGによる18得点」=タッチダウンTD無しで勝ち上がるというのは、近年のポストシーズンでは珍しいことです。
 「勝負に辛い」スティーラーズのプレーを象徴しているように感じるのです。

 ファルコンズがシーホークスを撃破したゲームでは、QBマット・ライアン選手を中心としたファルコンズ攻撃陣の力強さが際立ちました。
 第1クオーターQに、QBラッセル・ウィルソン選手からタイトエンドTEジミー・グレアム選手へのTDパスが決まった時には、「プレーオフ慣れしている」シーホークスのペースになるかと思われましたが、ファルコンズは直ぐに同点とし、逆に終始ゲームを支配したのです。
 ファルコンズ第2Qの「19得点」は、このゲームの愁眉でした。
 ファルコンズの強さを改めて示した快勝であったと思います。

 パッカーズとカウボーイズのゲームは、まさに新旧QBの激突となりました。
 試合は終始パッカーズがリードし、カウボーイズが追いかける展開となりました。第4Q残り40秒、カウボーイズはFGでついに同点としました。
 このまま延長戦かと思われた試合でしたが、さすがはQBアーロン・ロジャース選手、さすがはパッカーズです。キッチリとFGエリアまでボールを運び、残り3秒でクロスビー選手が51ヤードのFGを決めて、勝ち切ったのです。
 この状況下での51ヤードのキックは、とても難しいものだと思いますが、見事に決めました。
 レギュラーシーズン終盤の6連勝の勢いそのままに、パッカーズは乗っています。

 さて、チャンピオンシップ・ゲームですが、AFCはやはりペイトリオッツが有利でしょう。現状の試合ぶりには「死角が見当たらない」という感じです。
 スティーラーズにチャンスがあるとすれば、攻撃陣が30点台後半から40点台の得点を挙げることしかないと思います。
 プレーオフにおけるQBトム・ブレイディ選手とベリチックHCは、レギュラーシーズンにも増して「慎重な」プレー、インターセプトやターンオーバーが生まれ難いプレーに徹するところに特徴があり、そこからポストシーズンにおける驚異的な強さが生まれているのですが、反面、爆発的な得点は取れないのです。

 ペイトリオッツがプレーオフで敗れる時は、「点の取り合いからの僅差の敗戦」ということになります。
 従って、QBベン・ロスリスバーガーを中心としたスティーラーズ攻撃陣が、積極的な攻撃を仕掛け、「ノーガードの打ち合い」といった様相の試合を創り出すことが出来れば、チャンスがあるでしょう。

 NFCは、ファルコンズが勝つのではないでしょうか。
 ディビジョナル・プレーオフのシーホークス戦の快勝は、それほどに衝撃的でした。
 ファルコンズ・QBマット・ライアン選手のプレーは本物なのです。

 もちろん、パッカーズのパスオフェンスも極めて強力なのですが、ラン攻撃とのバランスという点で、ファルコンズが勝りそうです。
 2016年のキャロライナ・パンサーズに続く、「NFL新世代の代表」として、アトランタの活躍が続きそうです。

 ディビジョナル・プレーオフは、素晴らしく、凄まじいプレーの連続でした。
 チャンピオンシップでも、NFL史上に残る好ゲームが期待されます。
 大関・稀勢の里が、ついに優勝しました。

 長い間、ファンの期待を一身に受け、優勝に何度も迫りながら、ここ一番の星を落とし、何度も悔しい思いをしてきたことでしょう。

 14日目の取組は、平幕の逸ノ城でした。立合いが少し合わず、稀勢の里は「ふわっと」立った印象でしたが、その後は逸ノ城の懐に入り込み、モリモリと押して勝ち切りました。
 自らの足を土俵の中に残した「完勝」でした。
 
 支度部屋に戻った稀勢の里は、報道陣からのインタビューに答えながら、千秋楽の白鵬戦に向けて闘志を燃やしていたことでしょう。

 その白鵬は結びの一番で、貴ノ岩の挑戦を受けました。
 好調時であれば初顔の相手を上手く料理する横綱ですが、今場所は荒鷲に不覚を取ったことも有り、慎重な相撲が予想されましたが、立合いから押し込まれ、貴ノ岩に右の下手を許し、土俵際で右に突き落としを見せたものの、寄り切られました。

 貴ノ岩が右下手を取った瞬間に、場内から驚きの声、大歓声が上がったのが、とても印象的な一番でした。稀勢の里ファンの思いが、地響きのような音に成った瞬間だったのでしょう。

 千秋楽の白鵬との一戦に向けてのインタビューが、優勝インタビューへと変わりました。

 沢山の問いに、稀勢の里は短い言葉で答え続けました。

 その稀勢の里の右眼から一滴が流れました。

 あれは、涙だったのであろうと思います。
 13日目となる1月20日、大関・豪栄道の休場が報じられました。

 横綱・日馬富士、横綱・鶴竜に続いての休場です。

 これで、場所が始まった時には7名だった横綱・大関陣が、4名に減ってしまったのです。

① 優勝争いへの影響

 とても大きなものがあります。
 本来なら、場所の大団円に向かって、横綱・大関同士の対戦が並ぶ筈の14日目・千秋楽の取組が、大きく組み換えになるからです。

 平幕力士の活躍が目立つ1月場所ですから、平幕優勝の可能性も十分に考えられる状況下、平幕力士を上位と対戦させるといった取組編成が行われる可能性があるわけですが、それを行う際にも、大きな影響が生ずるでしょう。
 有力力士が居ないことの影響は、ドミノのように全体の取組編成に広がるのかもしれません。

② 「2017年1月場所優勝」の価値についての見方

 横綱・大関が半減に近い状況になると、この場所の「優勝の価値」についても議論が発生しそうです。

 「有力力士との取組が無かった場所の優勝は、いつもの場所の優勝に比べて軽い」のではないかといった見方です。

 もちろん、花形力士が次々と戦線離脱するという危機的な状況下、体調を維持して自らの役割を果たし、「1月場所を支えた」ことの価値も、非常に大きいことは間違いありませんので、評価が難しいところなのでしょう。

 1月場所では、カド番の大関・琴奨菊も負け越し、来場所の関脇への陥落が決まりました。
 大関・照ノ富士も負け越して、来場所はカド番です。
 かつて三役の常連であった栃煌山や妙義龍も星が上がりません。

 広範囲の世代交代の感さえ有る1月場所は、まさに「激動」の場所となっているのです。
 大相撲1月場所は11日目を終えて、大関・稀勢の里が10勝1敗でトップを走っています。
 9日目に大関・琴奨菊に不覚を取ったのは、今場所の琴奨菊の戦い振りを考慮すれば、とても残念なことでしたが、とにもかくにも優勝争いの先頭に居るのです。

 そして2敗で続くのは、横綱・白鵬、前頭10枚目の貴ノ岩、同じく10枚目の蒼国来、13枚目の逸ノ城の4力士。
 白鵬は、日馬富士、鶴竜が次々と休場し戦線離脱した後を受けて、横綱陣の孤塁を守っている形です。

 やはり1月場所の特徴は、平幕力士の大活躍ということになるのでしょう。
 横綱・大関陣に全勝力士が居なくなってみると、平幕で星を伸ばしている力士たちが目立ってきたのです。
 貴ノ岩、蒼国来、逸ノ城の3力士には、十分に優勝の可能性が残されています。

 「混戦・波乱」の1月場所の空気を考慮すれば、3敗力士、それも3敗の平幕力士、御嶽海や北勝富士にもチャンスがありそうです。
 ここに、大関・豪栄道や小結・高安が3敗で名乗りを上げるのですから、1月場所終盤は、毎日情勢が変わる場所であることは、間違いありません。(12日目以降は、2敗・3敗力士同士の取組が組まれていくことでしょう)

 「戦国時代」に突入した大相撲は、極端に言えば「役力士から平幕まで、誰が優勝してもおかしくない」力関係にあることが証明されている、1月場所とも言えそうです。

 プロスポーツとして面白いことこの上ない、最高のエンターティンメント状態なのです。
 1月12日から15日にかけて、ハワイ・ワイアラエカントリークラブを舞台に行われた、PGAツアー、ソニーオープンinハワイ2017は、アメリカのジャスティン・トーマス選手が253打・27アンダーで、2位に7打差をつけて圧勝しました。

 トーマス選手は前週のトーナメントofチャンピオンズに続いての連続優勝で、今シーズン3勝目。
 「253打」は、72ホールのトーナメントとしてPGAツアー新記録という、素晴らしい優勝となりました。
 長いPGAツアーの歴史、ベン・ホーガン選手やアーノルド・パーマー選手、ジャック・ニクラウス選手やトム・ワトソン選手、タイガー・ウッズ選手といった、ゴルフ史上に燦然と輝く名プレーヤー達でも成し遂げることが出来なかった記録を樹立したのです。

 前週のチャンピオンズ大会の優勝の際には、松山英樹選手の「天敵」になりつつあると書きましたが、そうではなくて、トーマス選手が絶好調であり、現時点では世界最強のゴルファーであることを証明したのです。(これまでの記録は、2003年のバレロテキサスオープンのトミー・アーマー三世選手の254打)

 2位にジャスティン・ローズ選手、3位にロリー・マキロイ選手といった「メジャーチャンピオン」を従えての優勝は、圧勝に花を添えるものとなりましたし、松山選手と激しく競り合っていたフェデックスカップ・ポイントでも、首位に立ったのです。

 もともと「ガンガン行く」タイプのプレーヤーであり、初優勝、優勝2戦目が共に、ハイスコアの争いになることが多いCIMBクラシック大会でしたので、その爆発力には定評がありましたが、2017年に入っての2つのトーナメントでの戦い振りを観ると、厳しい局面での粘り強さが加わってきましたので、「鬼に金棒」という状態でしょう。

 まだ23歳、現3強の一角ジョーダン・スピース選手と同期であり、松山英樹選手より1歳年下ですから、今後の世界ゴルフ界を牽引していく存在であることは、間違いないのでしょう。

 2017年のメジャー大会における、松山選手との競り合いが、とても楽しみです。
 キングカズこと三浦知良選手が、J2横浜FCとの間で、2017年シーズンの契約をかわしたと報じられました。
 三浦選手の背番号「11.」に因んで、1月11日11.時11分の契約締結でした。

 今期のJ2の開幕戦は2月26日ですが、この日は三浦選手の誕生日でもありますから、この日を迎え、この試合に出場するようなら、「50歳のJリーガー」および「50歳でのJリーグでのプレー」という、2つのJリーグ新記録を達成することとなります。
 
 カズ選手は2月26日に向けて調整に余念がなく、よく体が動いているとも伝えられています。

 素晴らしいと言うしかない「快挙」でしょう。
 色々なプロスポーツがありますが、それらすべてを通じても「50歳のプレーヤー」というのは、滅多にお目にかかれませんし、特にサッカー競技においてはこれまで聞いたことがありません。

 さすがは「キングカズ」なのです。

 三浦知良選手の日々の鍛練、体調維持への努力継続は、広く知られているところです。
 規則正しい生活を続け、毎日のようにグラウンドに立ち練習し、お酒は一切飲まず、いわゆる「乳製品」は口にしないのです。(人間より体温の低い動物の産品は、人間の体には良くないという考え方で摂取しない、ピザも「チーズ抜き」なのだそうです)

 そうした生活、私のような世俗にまみれた人間から見れば「何が楽しくて生きているのか」と思ってしまうような生活を、三浦選手が継続できるのは、まさに「サッカー大好き」が理由であろうと思います。
 大好きなサッカーを継続することができれば、他には何も要らないという心境なのではないでしょうか。

 日本サッカー界で最も有名なプレーヤーが、50歳になっても現役を継続するというニュースは、日本中・世界中を駆け巡りました。
 そして、さまざまなコメントが寄せられています。

 まずは、スキー・ジャンプの葛西紀明選手。
 44歳の葛西選手も日本ジャンプ陣の最年長プレーヤーであり、中心的な存在ですが、自身より5歳以上も年上の三浦選手の活躍は、大きな刺激になっているようです。
 「カズと同じ50歳代現役を狙うことを宣言した」と報じられました。

 葛西選手自身が保有するジャンプ・ワールドカップ通算出場記録513を、自身の誕生日6月6日に因んで「666」に伸ばしたいと考えているのですが、残りの153戦については、1シーズン25戦の出場を継続すれば6年余りで達成できることになりますから、50歳以降まで現役を続けることが出来れば可能な記録なのです。

 続いては海外から。
 スペインサッカーを代表するゴールキーパーGKイケル・カシージャス選手が、1月12日、自身のツイッターに「なんてやつだ、ミウラ」とコメントしたと報じられました。
 そして「僕は40歳までプレーしたいと思っていたけれども・・・50歳までプレーしたいと思ったよ」ともコメントしています。
 ワールドカップ南アフリカ大会において、スペインチームの「絶対的守護神」として活躍し、スペインのワールドカップ初優勝に貢献したスーパースター、カシージャス選手にとっても、キングカズの50歳現役続行は大きな刺激となったのでしょう。

 「キングカズ」三浦知良選手は、これまでも、これからも、日本サッカーを牽引する存在なのです。
 1月12日、コッパ・デル・レイ(スペイン国王杯)の5回戦・第2戦が行われ、レアル・マドリードがセビージャFCと3-3で引分け、同大会での次ラウンド(準々決勝)への進出を決めると共に、スペイン国内公式戦での連続無敗記録を「40」として、FCバルセロナと並んでいた「39」を超えて、単独トップに立ちました。

 セビージャFCとの第1戦に3-0で快勝していたレアルは、この第2戦でクリスティアーノ・ロナウド選手を温存しました。
 セビージャは積極的な攻撃を展開して、試合時間残り10分で3-1とリードしました。

 レアル・マドリードとしても、さすがに苦しい状況であり、8ヶ月ぶりの公式戦敗戦濃厚な状況でしたが、さすがに王者はここから驚異的な粘りを魅せました。
 まず、セルヒオ・ラモス選手のPKで2-3と追い上げると、インジュリータイムに入った後半46分、カリム・ベンゼマ選手が同点ゴールを挙げて追い付いたのです。

 世界屈指のクラブであるレアル・マドリードのようなチームは、国内のリーグ戦・カップ戦といった公式戦だけでは無く、国際試合も数多く組まれますので、極めて過密なスケジュールの下でのチーム運営が求められます。
 そうした中で、この試合ではエースのクリロナ選手を温存した訳です。様々なプレーヤーを駆使して、次々と行われるゲームに対応して行くわけですから、時には思わぬ敗戦を喫することもある筈で、「40連勝」の凄さを改めて感じます。

 所謂「世界4大リーグ」、リーガ・エスパニョーラ(スペイン)、ブンデスリーガ(ドイツ)、プレミアリーグ(イギリス)、セリエA(イタリア)を有する各国での公式戦無敗最高記録は、どれくらいなのでしょうか。

 記憶では、2014年3月にバイエルン・ミュンヘンがドイツで50連無敗を記録していたと思いますので、それ以上であろうと思います。

 ホーム&アウェイ方式の戦いが多く、勝ち負けを繰り返す中で「得失点差・アウエィゲームでの得点の重さ」等々を考慮しながら、勝敗を決めて行くルールの下では、「負けない」記録の継続は「至難の業」なのでしょう。(例えば頭書の試合でも、第1戦を3-0で勝っているのですから、第2試合で0-1等で敗れたとしても、次のラウンドに進むことが出来るわけですから、ジダン監督他のスタッフはプレーヤーの疲労度や新人の発掘、新フォーメーションの試行といった観点から、最悪の場合負けることも考慮した上でのゲームマネジメントを行うのは自然なことです)

 現在世界最高レベルとも目されるスペインにおける公式戦における不敗記録を、どこまで伸ばして行ってくれるのか。
 レアル・マドリードの長い旅が続くのでしょう。
 1月9日、FIFAから「2016年ベストイレブン」が発表されました。(以下、恐縮ながら「選手」という表記を省略させていただきます)

① GK ノイアー(ドイツ、バイエルン・ミュンヘン)
② DF アウベス(ブラジル、ユベントス)
③ DF ピケ(スペイン、バルセロナ)
④ DF セルヒオ・ラモス(スペイン、レアル・マドリード)
⑤ DF マルセロ(ブラジル、レアル・マドリード)
⑥ MF モドリッチ(クロアチア、レアル・マドリード)
⑦ MF クロース(ドイツ、レアル・マドリード)
⑧ MF イニエスタ(スペイン、バルセロナ)
⑨ FW メッシ(アルゼンチン、バルセロナ)
⑩ FW スアレス(ウルグアイ、バルセロナ)
⑪ FW クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル、レアル・マドリード)

 さすがに世界のトッププレーヤーがズラリと並びました。

 現在の世界サッカー界を代表するイレブンですが、その国別、クラブ別のバランスも、とても興味深いと思います。

 国別の比較では、スペインから3人(ピケ、セルヒオ・ラモス、イニエスタ)、ドイツから2人(ノイアー、クロース)、ブラジルから2人(アウベス、マルセロ)、クロアチア、アルゼンチン、ウルグアイ、ポルトガルから1人ずつとなっています。

 2016年の世界のサッカーをリードした国が並んでいますし、その数やポジションのバランスも「世界サッカーへの影響力の大きさ」を表しているように感じます。
 全盛期の強さは見られなくなったものの、現在のサッカーの潮流を創ったという面から、スペインから最多数が選出されていることは頷けます。
 その3人もDF2人、MF1人というのがスペインらしいところでしょう。スペインサッカーは基本的には「守備的」なのです。

 ドイツの2人も、世界屈指のGKノイアーとMFのクロースです。極めてメカニカルなドイツサッカーを支える布陣ということになります。

 ブラジルの2人は共にDFでした。現在のブラジルサッカーを象徴していることは間違いないでしょう。華麗な攻撃サッカーこそがブラジルサッカーの持ち味ですから、このベストイレブンの中にブラジルからFWやMFが選出されるようになった時こそ、ブラジルサッカーの「復活」ということになると思います。

 FWには、アルゼンチンのメッシ、ポルトガルのクリロナ、そしてウルグアイのスアレスが選ばれました。

 メッシとクリスティアーノ・ロナウドは、直近の10年間に渡って世界を代表するFWです。バロンドールも2人で分け合っている状況です。これ程長い間、世界のFWトップ2を占め続けていることは、ある意味では驚異的なことです。
 この2人のスーパースターが、そのテクニックやフィジカル、スピード、状況判断能力等々のサッカープレーヤーを構成する要素において、スバ抜けた存在であることはもちろんですが、それ以上に素晴らしいのは「コンディション維持能力」でしょう。

 先日のクラブワールドカップで来日したクリスティアーノ・ロナウドが「お酒は全く飲まない。一方で、毎日オレンジジュースを3リットル以上飲む」とコメントしていました。100億円近くの年収で世界の全てのプロスポーツ選手の中で最高に稼ぐプレーヤーですが、一切お酒を飲まずオレンジジュースばかり飲んで、家族との団欒が最高の楽しみというところが本当に凄いと感じます。

 私のような市井の人間は、憂さ晴らしや友人との交流のためにお酒を飲み、時には二日酔いになったりしているわけですが、そういうことはクリロナには一切ないのです。私などからみれば「厳しく自分を律している」という感じですが、おそらくロナウドにとっては「自らが望むレベルのサッカーを行って行くために、当たり前のこと」なのでしょう。

 「何にお金を使っているのだろうか」「何が楽しくて生きているのだろうか」といった、素人丸出しの心配とは無縁のアスリートなのでしょう。

 そういえば、キングカズこと三浦知良やイチローもお酒は一切飲まないと聞きました。
 長くトップアスリートの立場を維持するためには、こうしたことが当たり前に出来る「資質」が備わっている必要があるのかもしれません。

 クリロナ同様、メッシも体調管理には細心の注意を払っていると思います。(そうした生活が自然に出来るのかもしれませんが)
 この「体力・体調管理能力」こそが、10年以上に渡って世界のトップ2を維持している2人のスーパースターの最も素晴らしい資質なのでしょう。
様々な面から観て、メッシとクリロナは「21世紀を代表するFW」なのです。

 3人目のFWにスアレスが選出されていることに対して、私は大きな拍手を送ります。
 自軍ゴール前で手を使って相手のシュートを止めたり、相手プレーヤーに噛み付いたりと、何かと「お騒がせ」タイプのプレーヤーですが、その「得点能力」は、メッシやクリロナと遜色無いレベル、状況によっては、この2人以上のパフォーマンスを示しますので、この選出は極めて妥当だと思うのです。
 サッカーの古豪・ウルグアイを代表するプレーヤーでしょう。

 所属クラブ別に見ても、とても興味深い。
 レアル・マドリードから5人、FCバルセロナから4名、バイエルン・ミュンヘンとユベントスから1人ずつとなっています。

 世界のベストイレブンの内9人が、レアルとバルセロナから選出されているのですから、現在最もレベルが高いリーグがスペイン・リーガエスパニョーラであることを明確に示しています。

 加えて、「トッププレーヤーの中のトッププレーヤー」はおいそれとクラブを変わらない、移籍が少ない、トレード話が持ち上がったとして、クラブとしても「滅多なことでは手放さない」ということを示しているようにも感じます。
 こうしたプレーヤーは頻繁に移籍を繰り返すことが少ないところを見ても、「クラブの看板」的存在なのでしょう。従って、「お金を積めば手に入れることが出来るプレーヤー」でも無いのだと思います。

 また、「トッププレーヤーの中のトッププレーヤー」にとっても、リーガエスパニョーラやレアル・マドリード、FCバルセロナが、とても魅力的な存在であることも、間違いなさそうです。

 FIFAが選んだ2016年のベストイレブン、本当に素晴らしく興味深い11人のプレーヤー達です。
 1月15日に行われた、第35回全国都道府県対抗女子駅伝大会は、大接戦のレースとなりましたが、地元の京都チームが競り合いを制して優勝しました。
 3年振り16回目の優勝でした。

 本ブログでは、全国各都道府県の実力差が小さくなって来ていると書いてきましたが、その状況を象徴するような大会となりました。

① 雪中のレース

 今冬一番の寒波が襲来した日本列島でしたが、京都にも雪が降り積もり、大会関係者や地元京都の皆さんの懸命の努力により除雪作業が行われ、レースは予定通りに行われました。(素晴らしいことです)

 特に4区から6区、京都北部を走る区間での降雪は激しいものが有り、テレビ放送の画面でもなかなか後方のランナーが見え難い程でした。

 35回を数える大会ですが、これ程の雪の中で行われたのは初めてでしょう。

② 大接戦

 区間毎に、順位が目まぐるしく変わる展開となりました。

 象徴的だったのは8区・中学生区間。残り1km辺りで「5チームが横一線」に並びました。
 5チームが一団と言うならともかく、「横一線」というのは滅多に観られないシーンでした。

 8区から9区への襷渡しは、千葉チーム→京都チーム→長野チームの順。僅差でした。
 優勝争いは完全なアンカー勝負となりました。

 最長区間10kmの9区の3kmを過ぎて、京都の筒井選手が先頭に立ち、直ぐ後ろに千葉の松崎選手が付いて3位以下のチームを話しましたので、優勝争いは京都と千葉の争いに絞られたように観えました。

 そして4.5km付近で筒井選手が松崎選手を振り切り差を広げ始めました。
 ラストスパートに自信を持つ松崎選手は、トラックまで付いて行ければ勝てるという作戦だったのでしょうが、お腹を押さえていましたので、体調が悪くなったのでしょう。

 さしもの大接戦も決着したかに見えましたが、「大接戦の35回大会」はまだまだ続いたのです。
 後方から追い上げを続けて居た岡山チームのアンカー・小原選手が、7.3km付近で千葉の松崎選手を捉え・追い抜き、京都チームへの追撃を開始しました。

 先頭の筒井選手との差は見る見る詰まりました。

 西京極陸上競技場に入った時には「4秒差」まで詰め寄りました。
 ここで筒井選手もスパートし、小原選手を振り切ろうとしますが、その差はじりじりと詰まり続けました。
 そして筒井選手と小原選手の差が2秒まで詰まったところがゴールでした。
 京都チームは、岡山チームの追い上げを辛くも交わしたのです。
 筒井選手の気迫溢れる走りと小原選手の「諦めることを知らない」見事な追撃が印象的でした。

 都道府県女子駅伝は、実力上位10チーム位に優勝のチャンスが有る時代が来たことを、改めて実感させるレースであったと思います。

 雪が激しかった4区~6区、各選手の額から髪の毛にかけて、雪が降り積もりました。
 まるでティアラのような純白の雪を纏って、各ランナーの懸命の走りが続いたのです。
 西前頭筆頭の御嶽海は初日から7日目まで、全て横綱・大関戦でした。

 前頭最上位の力士にとっては必然的な取組の連続とはいえ、大相撲界において最も「勝ち越すことが難しい7日間」であることは間違いありません。

 この「大相撲で最も厳しい7日間」を御嶽海は4勝3敗で乗り切りました。

 2横綱2大関を破ったのです。

 素晴らしい活躍です。

 どの相撲も、戦前に十分に考え練り上げた作戦・取り口を土俵上で展開した印象です。
 
 御嶽海が敗れた、白鵬や稀勢の里との取組でも、「ここで勝負に出る」という局面が存在する相撲内容でした。
 今場所の「活躍が期待される10名の力士」記事にも書きましたけれども、よく考えた上で土俵に上がるというのは、御嶽海の相撲の大きな特徴でしょう。とても大切な取組姿勢だと思います。

 もちろん、「よく考えて練り上げた作戦」を土俵上で発揮できること、そしてその作戦が相手に効果的である水準まで、パワー・スピード・気迫が身に付いてきたことも見逃せません。
 毎場所・毎取組、自らの強みと相手力士の持ち味・得意の形等々を考慮して作戦を構築し、それを土俵上で展開しながら、成功と失敗を繰り返し、日々フィジカル面も進歩してきたのでしょう。

 この7日間の相撲には、注文相撲と言った「奇襲」戦は有りませんでした。堂々たる相撲を取り、堂々たる星を残したのです。

 御嶽海に三役の力が在ることは、見事に証明されました。

 この取組姿勢を継続し、大相撲を代表する力士に成長していただきたいと思うのは、私だけではないでしょう。
 NFL2016年~17年シーズンのポストシーズンも、ワイルドカード・プレーオフを終了して、ディビジョナル・プレーオフが迫ってきました。
 トーナメント表で言えば、AFC・NFCそれぞれのカンファレンスの準決勝です。

 ディビジョナル・プレーオフに勝利したチームが、第51回スーパーボウルへの出場権を争うカンファレンス・チャンピオンシップゲームに進むことになります。

 対戦カードは以下の通り。

[AFC アメリカン・フットボール・カンファレンス]
ニューイングランド・ペイトリオッツVSヒューストン・テキサンズ
カンザスシティ・チーフスVSピッツバーグ・スティーラーズ

[NFC ナショナル・フットボール・カンファレンス]
ダラス・カウボーイズVSグリーンベイ・パッカーズ
アトランタ・ファルコンズVSシアトル・シーホークス

 AFCのワイルドカード・プレーオフは、テキサンズがオークランド・レイダーズを27-14で破り、スティーラーズがマイアミ・ドルフィンズを30-12で破りました。

 今期、「復活」のイメージで活躍をつづけたレイダーズでしたが、レギュラーシーズン第16週にクオーターバックQBデレク・カー選手が負傷してからは、一気に勢いが落ちてしまいました。「好事魔多し」という感じですが、レイダーズファンにとっては、来シーズンに期待をかけるしかありません。(個人的に本当に残念です)

 一方、こちらも「復活」の期待がかかったドルフィンズでしたが、残念ながらスティーラーズに完敗しました。何とも言えない「明るさ」を保持するドルフィンズですが、ピッツバーグは、やはり寒過ぎたというところでしょうか。

 さて、テキサンズがシード1位のペイトリオッツに挑むカードですが、やはりレギュラーシーズン14勝2敗という安定した強さを魅せてきたペイトリオッツの優位は動かないところでしょう。
 テキサンズとしては、QBトム・ブレイディ選手を中心とするペイトリオッツの攻撃をどこまで抑え込めるかがポイントとなります。失点を20点前後に抑えることが出来れば、チャンスがあるかもしれませんが、「7度目のスーパーボウル出場」を目指すトム・ブレイディ選手とペイトリオッツは「百戦錬磨」ですから、大崩れするとは考えにくいところです。

 チーフスにスティーラーズが挑むカードの方は、やはりチーフスの方がやや有利かと思いますが、こちらは「スティーラーズの伝統の強さ」に期待がかかります。スーパーボウル最多優勝を誇るスティーラーズが、プレーオフゲームでその力を発揮してくれれば、競り合いになることでしょう。
 このゲームでは、QBアレックス・スミス選手を中心としたチーフス攻撃陣の「完成に近づいたプレー」に注目しています。
 
 私は、QBアレックス・スミス選手をサンフランシスコ49ers時代から高く評価してきました。「モバイル」というタイプではないのですが、「走るときは走る」タイプで、その突進力は相当高いと感じています。もともとバランスの良いプレーヤー(そうでなければ2005年ドラフト全体1位にはならないでしょう)でしたが、近時一層プレーに磨きがかかりました。
 スティーラーズとは対照的な「チーフスのプレーオフにおける伝統的な弱さ」(変な言葉で恐縮です)を破ってくれることを期待しています。

 パッカーズはワイルドカードでジャイアンツに快勝しました。
 レギュラーシーズンの終盤、6連勝してプレーオフに駒を進めた勢いそのままに、力を爆発させた印象です。
 QBアーロン・ロジャース選手を中心とした攻撃陣が好調で、その得点力は脅威でしょう。

 迎え撃つカウボーイズは、レギュラーシーズン13勝3敗の安定した戦いを繰り広げてきましたが、シーズン終盤の戦い振りは必ずしも好調とは言えない感じがしますので、このカードは接戦が予想されます。
 強力なカウボーイズ守備陣を相手に、ロジャース選手のパス攻撃が炸裂するようなら、パッカーズにも勝機がありそうです。
 一方のQBダック・プレスコット選手にとっては「試金石」となるゲームかもしれません。

 シーホークスは、相変わらずの超強力ディフェンスがライオンズの攻撃を6点に抑えて、ワイルドカードを勝ち上がりました。「球際に強い」守備は、現在のNFLでも屈指のものでしょう。
 対戦相手のファルコンズが第二シードになったこと自体が、今期のNFLの「混戦」を表していると思います。QBマット・ライアン選手を中心とした攻撃陣と堅実な守備陣の絶妙のバランスの上にファルコンズは立っているのです。着実に進歩してきたチーム。

 このカードは、接戦というより「互角」と言った方が良いでしょう。
 マット・ライアン選手が「本気のシーホークス守備陣」を相手に、どこまで力を発揮できるかがポイントになりそうです。

 このところの「プレーオフ常連チーム」と、カウボーイズやファルコンズ、テキサンズといった、復活途上あるいは伸び盛りのチームが激突するディビジョナル・プレーオフ。

 例年のプレーオフにも増して「もの凄いプレー」が沢山登場する気がします。
 シーズンオフに入ったMLBでは、例年様々な記録が採り上げられます。

 先日も「ニューヨーク・デイリーニュース電子版」に、打率4割に近づいたプレーヤーが特集されていたと報じられました。

 ベースボールファンならご承知のように、シーズン打率4割の記録は、1941年のテッド・ウィリアムス選手の.406が最期となっていますから、既に75年間もの長きに渡って達成されていない記録となっています。

 ホームランの記録は近世になって次々と塗り替えられていますが、打率記録はなかなか更新が難しいというか、投球術・投手力の進歩も有ってか、過去の記録に近づくことさえ難しい状況が続いているのです。

 この「75年間」で最も4割に近づいたのは、1994年のトニー・グウィン選手です。
 グウィン選手は、1982年から2001年まで20シーズンに渡って、サンディエゴ・パドレス一筋のプレーヤーでした。20シーズン・1チームのMLBプレーヤーというのは、実は珍しいのではないかと思います。
 
 1994年シーズンのグウィン選手は165安打でした。意外に少ないと感じますが、この年は8月から「選手会による長期ストライキ」が有った年で、グウィン選手も110試合しか出場していません。
 このシーズンが中断した時点での打率が.394だった訳で、例年の通り150試合前後に出場していたら、4割を達成できたのかどうかは、とても興味深いところです。

 グウィン選手は、通算3,141安打、8度の首位打者タイトル獲得、オールスターゲーム出場15回という、まさにスーパースターでした。

 これに続くのは、1980年ジョージ・ブレット選手の.390、1977年ロッド・カルー選手の.388、1999年ラリー・ウォーカー選手、1948年スタン・ミュージアル選手の.376、2000年ノマー・ガルシアパーラ選手とトッド・ヘルトン選手の.372となります。

 そして21世紀に入ると、2004年イチロー選手の.372が輝いています。
 ご承知のように、2004年のイチロー選手は、MLB新記録の262安打を樹立し、首位打者タイトルも獲得しました。

 このイチロー選手以降、MLBでは.370を超える打者は登場していませんから、このイチロー選手の記録の偉大さがよく分かります。

 常に「幾多のベースボールの天才」が集うMLBにおいてさえ、「シーズン打率4割」は厚い壁として聳え立っています。

 2017年シーズンに、この「夢の記録」に挑む強者は現れるのでしょうか。
 レギュラーシーズン最終の第17週のゲーム、ワシントン・レッドスキンズVSニューヨーク・ジャイアンツ戦の第2クオーターQ終盤に、とても印象的なプレーが有りました。

 ジャイアンツは第16週までにポストシーズン進出を決めていて、このゲームの勝敗はシード順にも影響を与える可能性は有りませんでした。つまり「勝っても負けても」どちらでもよいゲームでした。
 一方のレッドスキンズは既にプレーオフ進出の望みは絶たれていましたが、クオーターバックQBカーク・カズンズ選手が契約最終年を迎えており、同地区のライバルとのシーズン最終戦に対して、「勝ちたい気持ち」が強い試合であったと思います。

 両チームの守備陣がよく頑張りロースコアゲームとなりました。

 第2Q残り1分を切って、ジャイアンツが10-0とリードしました。
 試合前の気持ちとは裏腹に、ジャイアンツが「プレーオフ用に考えてきた特別な守備プレー」が良く決まり、レッドスキンズの攻撃を抑え込んでいたのです。

 ハーフタイムまで残り8秒のレッドスキンズの攻撃、QBカズンズ選手からワイドレシーバーWRデショーン・ジャクソン選手へのロングパスが決まり、ジャクソン選手がラン・アフター・キャッチの体勢に移りました。ラン・アフター・キャッチのランを加えたロングゲインが、ジャクソン選手の持ち味なのです。

 ところが、ここでジャクソン選手は足を滑らせたのか、その場に転んでしまいました。
 その瞬間にレッドスキンズはタイムアウトTOを取りました。

 試合時間は「残り1秒」でした。
 もう1プレーできるのです。

 この1秒でレッドスキンズはフィールドゴールFGを狙いました。57ヤードという、とても長いアテンプト。このキックは惜しくもゴール左に外れてしまいました。
 これで前半を終了し、レッドスキンズは無得点で終えました。

 ここで、ハタと気が付いたのです。

 デショーン・ジャクソン選手は「わざと転んだのではないか」と。
 身長178cm・体重79㎏という、NFLのWRとしてはとても小柄なプレーヤーでありながら、その俊敏性とクレバーなプレーで「一流」の評価を得てきたジャクソン選手が、反転すると同時に転ぶなどということは、考えられないことなのです。

 『自らが、パスキャッチを受けた地点から40ヤード内外を走り切ってTDを挙げる確率は、高くは無い(前方に複数のジャイアンツディフェンダーが並んでいる)、残り8秒から始まったプレーであるから、まだ数秒時間が残っている、自軍(レッドスキンズ)のTOは2つ残っている、ここでプレーを切れば、TOがコールされて、自軍は「もう1プレー」できる。
 その1プレーでTDやFGを狙う方が、得点する可能性は高い・・・。』

 ジャクソン選手が0.1秒くらいの間に考えたことを、私なりに想像したのが前述です。

 そして、ジャクソン選手の狙い通りにTOが取られ、時間は「1秒」残ったのです。
 この1秒を活用したFGアテンプトは惜しくも実りませんでしたが、ジャクソン選手の「得点に賭ける執念」と冷静な判断力は、さすがにNFL屈指のWRの面目躍如たるものが在ると感じました。

 デショーン・ジャクソン選手は、名門カリフォルニア大学バークレー校からNFLに進み、2008年から2013年までフィラデルフィア・イーグルス、2014年以降はレッドスキンズでプレーし、3回のプロボウル出場を誇る名WRなのですが、このプレーには「NFLの一流プレーヤーの判断力の速さ=頭脳の俊敏性」と冷静さが存分に発揮されていたと感じます。
 
 敵味方の得失点、残り試合時間、プレーに要した時間、自軍のTO残り数、プレーの状況、等々を瞬時に判断しながら、激しく素早いプレーを展開するNFLプレーヤーの凄さを、改めて感じさせるプレーでした。
 変化に満ちた最終日のラウンドでした。

 PGAツアー、2017年の緒戦、昨シーズンのトーナメントチャンピオンだけが出場を許される年初のビッグトーナメント、トーナメントオブチャンピオンズ大会2017の最終ラウンドは、1月8日ハワイ・カパルアのプランテーションコースで行われました。

 この日の松山選手は、このところのラウンドでは調子が悪い方であったと感じます。
 各ショットのアドレスが長く、中々ワッグルが終らない光景は、久し振りに見られたと思います。

 13番ホールを終えて、トップのジャスティン・トーマス選手が22アンダーとスコアを伸ばし、2番手の松山選手に5打差を付けた時には、トーマス選手が優勝に近づいたと感じましたが、トーナメントはここから3転しました。

① 14番ホールで松山選手がチップインイーグル

 ワンオンも狙える短いパー4の14番で、松山選手は果敢にドライバーを振り抜き、グリーン手前のバンカー近くまで運びました。
 とはいえ、バンカー越えの打ち上げのアプローチショットですから、難しいショットだと思って見ていましたが、これを松山選手は直接カップインしてイーグルとしました。

 5打差を3打差に詰めるスーパーショットでした。

② 15番ホールでトーマス選手がダブルボギー

 15番ホール・パー5の第2打、トーマス選手はフェアウェイからのショットを左側のハザードに打ち込んでしまいました。ここまで安定感抜群のプレーを継続してきたトーマス選手にとっては痛恨の一打。前下がりのライは、このレベルのプレーヤーにとっても易しくは無いのでしょう。

 そして3m強のボギーパットが右に外れてダブルボギーとなってしまったのです。
 松山選手との差は1打に縮まりました。

 松山選手にとって惜しまれるのは、このホールで4m弱のバーディーパットを右に外してしまったことでしょう。ダブルボギー・バーディで3打差を一気に詰めるチャンスでした。

③ 17番ホール、トーマス選手の素晴らしい第2打

 1打差で迎えた17番ホール、ティーショットは松山選手の方が飛んでいましたが、先に打ったトーマス選手の第2打、200ヤードを優に超えるアイアンショットでしたが、これがピンに1m弱というスーパーショット。

 左側が崖になっているようなピンに対して、キッチリとピンの根元に打って行ったのです。トーナメント優勝はこのショットで決まったという印象です。

 松山選手もグリーンセンターにキッチリと第2打を運びましたが、10m弱のパッティングが1.5m程オーバーし、返しも入らずボギーとしてしまい、彼我の差は3打に開きました。

 3打差で迎えた18番ホール・パー5、先にトーマス選手が2オンしてイーグルパットを残した状況下、松山選手も2オンし、トーマス選手よりピンに近い位置にボールを運びました。
 素晴らしいショットの応酬は、PGAツアーの醍醐味を感じさせる、世界最高レベルのものであったと思います。

 松山英樹選手は2位でトーナメントを終えました。
 第1ラウンドから徐々に調子を上げての2位は、ご本人のコメントにもあったように、決して悪い成績では無いと感じます。

 これで松山選手は、直近の6大会で、優勝4回・2位2回という、相変わらずの好調を維持しているのですが、その2位2回の大会で優勝したのが、共にジャスティン・トーマス選手なのです。
 変な書き方で恐縮ですが、トーマス選手は松山選手の「天敵」になりつつあるのかもしれません。

 ジェイソン・デイ選手やジョーダン・スピース選手、ダスティン・ジョンソン選手らの世界のトップランカーを相手に、堂々たる優勝争いを演じた松山英樹選手の実力は、まさに世界トップクラスであることは間違いないでしょうし、こうしたフィールドで毎試合優勝争いを演じている姿はミラクルそのもので、現時点では「世界最強のゴルファー」と言っても良いのかもしれません。

 松山英樹選手は「日本の誇り」なのです。
 素晴らしい試合でした。

 両チームが持ち味を発揮しての「互角の試合」でしたが、試合運びの上手さで帝京大チームが勝ったと思います。

[1月9日・決勝 秩父宮ラグビー場]
帝京大学33-26東海大学

① フォワード戦は東海大チームが優位

 試合開始早々、東海大が帝京ゴール前に攻め込み、自慢のフォワードが威力を発揮して、スクラムトライを含む2トライ・2ゴールを挙げて14-0とリードしました。

 「帝京大の厚い壁」を破ろうとする東海大の気迫溢れる時間帯でした。

② 帝京大チームのランニングラグビーとエリアマネジメント

 0-14とリードを許した帝京大でしたが、次第にフォワード・バックス一体となったランニングラグビーと、松田選手を中心とした巧みなキックにより、エリアマネジメントで優位に立ちました。

 「ランニングラグビーの多彩さ」で勝る帝京大が、東海大陣で試合を進める時間が増え、帝京大のチャンスが多くなりました。

 そして、インゴールへのキックからのトライを含めて2トライ・2ゴールを挙げて14-14、
試合は同点となって、前半を終えました。

 まさに「互角」という印象でした。

③ 後半20分過ぎからの10分間の攻防

 後半に入り、両チームとも1トライずつを挙げて19-19。
 後半20分を過ぎても、19-19の同点のままでした。

 疲労からか、東海大チームのタックルが少し甘くなり、帝京のプレーヤーが一発のタックルでは倒れなくなってきた時間帯に、帝京の試合運びの上手さが目立ちました。
 
 後半22分、東海ゴール前の帝京の攻撃、東海の懸命の防戦が続きましたが、マッカラン選手が絶妙の突破を魅せて、吉田選手がトライ。
 難しい角度からのコンバージョンキックを松田選手がしっかりと決めて、帝京が26-19とリードしたのです。
 勝敗という面からは、松田選手のゴールの効果が大きいと感じました。

 続いて後半29分、再びインゴールへのキックから帝京大チームがトライを挙げ、再び難しいゴールキックを松田選手が決めて、帝京は33-19とリードを広げました。

 後半20分から30分までの10分間の攻防において、帝京は東海に勝りました。
 「勝負どころ」での強さ、戦術面・心理面での強さは、7連覇の伝統から生まれているものかもしれません。

 しかしこの後、東海大チームは諦めることなく良く反撃しました。
 ようやく展開ラグビーを披露して帝京ゴール前に迫り、この試合2本目のスクラムトライを挙げたのは、後半34分でした。ゴールキックも決まって26-33。

 残り5分からは、東海が帝京ゴールに再三迫りましたが、帝京も懸命にこれを凌いでいる間に「ホーン」が鳴りました。
 ホーン後2分近くに渡って東海大チームは攻め続けましたが、最期はボールが帝京ゴール内にこぼれ出て、これを帝京プレーヤーが蹴り出してノーサイド。
 帝京大学チームの優勝が決まりました。

 東海大学チームもよく戦いました。
 大学ラグビー界最強のフォワードの力を存分に発揮してくれたと思います。
 時折魅せていただいた「強烈なタックル」も見事でしたし、ターンオーバーを創り出すプレーも、よく鍛えられている印象でした。

 一方で、帝京大学チームの試合運びの上手さは、やはり一枚上手というところでしょうか。
 自陣ゴール前のラックサイドを突破しようとする相手チームのプレーヤーに対する「低く鋭いタックル」が徹底されていました。スクラムで圧倒的優位に立つ東海大フォワードは、ラックサイドも突破できると考えて突進を続けましたが、腰の位置が一段低いタックルに遭遇して、前進できない、あるいは後退を強いられることが多かったと思います。

 また、東海大のバックス展開の際の帝京大守備陣の「上りの速さ」も際立ちました。オフサイドギリギリのタイミングでの上りです。伝統のノウハウという観もあります。
 日本一を争っていた頃の明治大学チームの上りを髣髴とさせるスピードであったと感じます。

 帝京大チームの攻撃面では、松田選手とマッカラン選手の「強さと速さ」そして「ポジショニングの上手さ」が際立っていたと思います。
 ほぼ互角の試合でしたが、もし帝京が東海に明確に勝っていたポイントを上げるとすれば、この2人のプレーヤーの力でしょう。

 前夜からの雨の影響もあってか、秩父宮の芝生は柔らかく、両フィフティーンは泥だらけでプレーを続けました。

 かつての国立競技場、冬になると枯れてしまう芝のグラウンドで行われていた決勝戦を思い出させる「激戦」であったと思います。

 素晴らしい試合でした。
 2016年12月4日、NFL2016~17シーズン・第13週のロサンゼルス・ラムズVSニューイングランド・ペイトリオッツのゲームは、ペイトリオッツが26-10で快勝しました。
 ペイトリオッツのクオーターバックQBトム・ブレイディ選手は、このゲームで33本のパスを成功させて269ヤードを稼ぎ、1タッチダウンTDパスを通しました。

 そして、この勝利がブレイディ選手の「NFL先発ゲームにおける201勝目」となったのです。

 QBの先発勝利201は、それまでの最多記録であったペイトン・マニング選手の200を超え、NFL新記録となりました。
 各シーズン1年間でレギュラーシーズンは16試合しかないNFLにおいて、「201勝」というのは気が遠くなるような数字です。毎シーズン10勝を挙げたとしても20年以上かかるのですから。

 トム・ブレイディ選手は、2000年のドラフト第6順でペイトリオッツに指名され入団、2001年から先発QBとなり、いきなりスーパーボウル(第36回)に進出、これを制しました。24歳という史上最年少QBのスーパーボウル制覇は、当時大変な話題となりました。

 爾来17シーズンをかけての「201勝」達成でした。

 この記録第2位のペイトン・マニング選手が200勝、3位のブレット・ファーブ選手が199勝と続いています。ペイトン・マニングとブレット・ファーブという、「NFL史上に燦然と輝く大QB」を抜き去っての記録には、計り知れない価値が有ると感じます。

 さらには、マニング選手が292先発での200勝、ファーブ選手が322先発での199勝であるのに対して、ブレイディ選手は262先発での201勝と、その圧倒的な勝率が際立っています。
 ブレイディ選手は「17年間に渡って高い勝率を維持」しているのです。

 そしてこの間、6度のスーパーボウルSB進出、4度の優勝、3度のSB-MVPという素晴らしい記録を残してきました。
 名将ベリチック・ヘッドコーチHCとのコンビで「ペイトリオッツ王朝」を維持してきたのです。

 この新記録樹立の後、第17週までにさらに4勝を積み上げ、通算先発205勝と記録を伸ばしています。

 39歳となった現在、さすがに2001年当時と比べれば齢を重ねた感はありますが、そのプレー振りには殆ど衰えが感じられません。
 その点が、QBトム・ブレイディの最も凄いところでしょう。(チームプレーに影響を及ぼすような衰えが観られれば、ベリチックHCは直ぐにブレイディ選手を下げることでしょう)

 2016~17年レギュラーシーズンを14勝2敗という好成績で終えたペイトリオッツは、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の全体1位でポストシーズンに臨むこととなりました。

 QBトム・ブレイディ選手にとって、7度目のSB進出、5度目のSB制覇に向けてのプレーオフが始まるのです。
 2012年8月19日に開始した「スポーツを考える-KaZ」ブログが、2017年1月4日の「[箱根駅伝2017] 神奈川大学チームと法政大学チームの健闘」で、丁度2,000記事目となりました。
 皆様の応援のお蔭です。

 日頃のご愛顧に、改めて心からお礼申し上げます。

① 1,000記事到達は2014年10月20日

 1,001記事目から2,000記事へは、2年と3か月弱の期間を要したことになります。

 この間で最も記事のアップが多かった月は2015年8月で、60記事でした。この月には、世界陸上選手権大会2015、夏の甲子園大会2015などがあり、印象的なシーンが多かったのでしょう。
 そして書きたい記事を書く時間も、たまたま有ったのだろうと思います。

② 2013年2月2日から毎日1記事アップを継続中

 ブログですから継続性が大切であろうと考えて、2013年2月2日から1日1記事以上のアップを心掛け、継続しています。
 今年の2月2日まで継続することが出来れば、丸4年連続ということになります。

 今後も、可能な限り続けて行きたいと思います。

 色々なスポーツが大好きな私にとっては、スポーツを観た時、プレーした時に、考えたこと感じたことを文章にすることは、とても楽しいことです。

 記事を書く度に、スポーツの奥深さを感じさせられます。プレーヤーが全力を尽くして挑む試合・戦いにおいては、各プレーヤーの意図と能力、パフォーマンスが複雑に交錯して、思いもよらぬシーン・結果が生み出されるのでしょう。
 その「意外性」こそが、スポーツの最も素晴らしいポイントなのかもしれません。

 また、皆様から様々なコメントをいただく度に、考えさせられることも多く、楽しさが一層増していると感じます。
これからも、沢山のコメントをお待ちしています。よろしくお願いいたします。

 今後も様々なスポーツを、様々な角度から採り上げて行きたいと思います。

 引き続き、ご愛顧・ご支援の程、よろしくお願い申し上げる次第です。
 本ブログではいつも書いていることですし、当たり前のことで恐縮なのですが、駅伝競技で順位が問題となるのは、最終区間だけでしょう。
 最終区間以外の区間では「他チームとのタイム差」が勝敗を分けるポイントとなるのです。

 2017年元旦に行われた第61回全日本実業団対抗駅伝大会=ニューイヤー駅伝2017の第1区では、先頭の日清食品グループチームと2番手のカネボウチームとの差は1秒、3番手~5番手チームとの差は2秒、6・7番手との差は3秒、8番手チームとの差は6秒、12番手チームとの差は10秒、22番手チームとの差は21秒、30番手チームとの差が31秒でした。
 1区・12.3kmを終えて、残り87kmの段階では、殆どのチームにチャンスが残る形となっていましたから、2017年大会の第1区は「大混戦」であったということになります。
 多くのチームの第1区のランナーが、期待に十分に応える走りを見せてくれたのです。

 一方で、第6区から第7区への襷渡しの際には、先頭の旭化成チームと2番手のトヨタ自動車との差は59秒でした。先頭と2番手の間には、とても大きな差が付いていたのです。
 旭化成の第6区・市田宏選手が2番手チームとの差を30秒以上広げて、チームの優勝に向かって絶対的優位な体制を構築する、素晴らしい走りを魅せたのです。

 箱根駅伝2017の第1区でも、第2区への襷リレーの際にはトップから16番目のチームまでの差が1分以内という僅差でした。多くのランナーが、その役割期待に応えたのです。

 一方で、山梨学院大学チームはトップから3分近くという大きな差をつけられてしまいました。20番手の襷リレーでしたが、この場合問題なのは「20番手」ということではなく「3分差」なのです。
 山梨学院大チームの2区のランナーはニャイロ選手でした。この大会随一の大砲と呼ばれるランナーであり「ゴボウ抜き」が期待されていました。しかし、あまりに差が大き過ぎました。2人を抜いて18番手に順位を上げるのが精一杯だったのです。

 前のチームとの差が大きければ、どんなに速いランナーでも追い抜くことが出来ないのは当然のことです。これが「先頭と1分以内の20番手」であれば、ニャイロ選手は19人を抜いてトップに立っていた可能性は十分でしょう。
 ニャイロ選手は2区を1時間8分以上かかってしまい、区間賞を取ることも出来ませんでした。走れば区間賞という印象が有るニャイロ選手においてさえ、こうした状況に追い込まれることを思えば、「大差」は選手の戦意をも削ぐものなのかもしれません。

 優勝や入賞を狙おうというチームは、最終区間以外は他チームとのタイム差のみに注目してレースを進めなければなりません。

 例えば、最後の1kmまで余力を残し、ラストスパートで順位を上げたとしても、チームの成績には大きな貢献が出来ない、他のチームに10秒以内の差を付けたとしても、直ぐに引っくり返されてしまう可能性が有るのです。

 それよりは、「最初から高いスピードを発揮して、自らの力を出し切り、他チームとのタイム差を大きくして行く努力」が求められるのでしょう。
 こうした走りをすることで、余力が無くなり、ラストスパート勝負で負けたとしても、大きなタイム差は付かない。最終区以外の区間ではあまり大きな影響は無いのは、前述の通りです。

 観戦する私達としても、各区間のスタートからキッチリと自らの力を出して「担当区間を自らのベストタイム」で走り切るランナーを高く評価すべきであろうと思います。
 2016年12月29日、NHK-BS放送で「松山英樹が語る 世界ナンバーワンへの道」という番組が有りました。

 元プロゴルファーの田中秀道氏との対談形式で、松山英樹選手が自身の2016年のゴルフについて語るという番組でした。
 とても興味深い内容でした。

 まず驚かされたのは、2016年2月に行われ、松山選手が優勝したフェニックス・オープン大会の映像を見た時の、松山選手の反応でした。

 「なつかしいですね。相当前の感じです。」とコメントしたのです。

 この番組の録画が行われたのは、おそらく12月上旬辺りでしょう。そうすると、松山選手は僅か10か月前の大会の映像を見て「なつかしい」と思ったのです。とても「昔」のことに感じたということになります。

 この「10ヵ月間」が松山選手にとって、とても「長いもの」だったことになります。
 5年間にも、10年間にも相当する物だったのかもしれません。

 10月の日本オープン大会2016以降の2か月弱の間に、松山英樹選手は5大会で4度優勝・2位が1度という、驚異的な成績を残しました。松山選手の実力が世界トップクラスに位置することを明確に示した快進撃でした。

 2016年2月のフェニックス・オープン以前の1年間、松山選手は1勝も出来ませんでした。

 そして、10月以降の2か月で4勝を挙げたのです。
 大進化を遂げたと見るのが常識的でしょう。

 つまり、松山選手は2016年1月から10月までの間に、大きく進歩したのです。

 もちろん、2016年1月以前の松山選手も、世界のトップ20に入る超一流のゴルファーであったことは間違いありませんが、1月以降の9ヵ月間の間に「世界のトップ10」の実力、「世界最高クラスのトーナメントに勝つ為のノウハウ」を身に付けた印象です。

 普通なら習得に長い期間を擁する進歩を9か月の間に実現したので、2月のフェニックス・オープンの映像が、遠い過去の様に感じられたのではないでしょうか。

 番組の終盤に松山選手は
 「2015年は本当に低いレベルで戦っていた、10段階で言えば1ぐらいのレベルで戦っていたので、現在(2016年12月)は少しは良くなったかなと感じますが、まだまだだと思います。どうせ戦うなら、10分の10の力を身に付けて戦いたいと思います。」と。

 世界ゴルフ選手権大会を7打差で圧勝し、5試合4優勝という成績を残しても、松山英樹選手は自分が満足できるレベルには程遠いと感じているのです。

 2017年の大活躍が、期待されます。
 UEFAチャンピオンズリーグCLのグループリーグの戦いが終了し、A~Hの各組上位2チーム・計16チームの決勝トーナメントT進出が決まるとともに、12月12日に決勝Tの組合せ抽選会が開かれて、1回戦のカードが決まりました。

① アーセナル(A組1位)VSバイエルン・ミュンヘン(D組2位)
② ナポリ(B組1位)VSレアル・マドリード(F組2位)
③ バルセロナ(C組1位)VSパリ・サンジェルマン(A組2位)
④ アトレティコ・マドリード(D組1位)VSレバークーゼン(E組2位)
⑤ モナコ(E組1位)VSマンチェスター・シティ(C組2位)
⑥ ドルトムント(F組1位)VSベンフィカ(B組2位)
⑦ レスターシティ(G組1位)VSセビリア(H組2位)
⑧ ユベントス(H組1位)VSポルト(G組2位)

 GLからの勝ち上がりを見ると、スペイン・リーガエスパニョーラから4チーム、ドイツ・ブンデスリーガとイングランド・プレミアリーグから3チームずつ、イタリア・セリエAとフランス・リーグアン、ポルトガル・プリメーラリーガから各2チームとなっています。

 強いリーグから順当にベスト16が決まったという印象ですが、欧州選手権2016の優勝国ポルトガルからの2チームが印象的です。

 GL各組の1位同士は当たらない形での抽選ですが、そもそもGLの組合せにも偏りが出てしまうので、どうしても決勝Tの組合せに「思わぬ強豪同士のカード」が生まれることとなります。

 今シーズンで見れば、まずはアーセナルVSバイエルン・ミュンヘンでしょうか。
 このところ、ベスト8、ベスト4に進むチームが少ないプレミア勢としては、決勝T1回戦で強豪と当たるのは避けたいところだったと思いますけれども、このカードとなってしまいました。

 レアル・マドリード、FCバルセロナと共に「21世紀のクラブ3強」の一角を占めるバイエルン・ミュンヘンは、アーセナルにとっても強敵です。
 とはいえ、ここではプレミアの意地を見せてほしいものです。

 その他のカードは、比較的バランスのとれたものになっていると感じます。

 注目したいのはレスターシティ。セビリアとの対戦も勝ち抜くのは容易なことでは無いと思いますが、前期のプレミアリーグを驚かせた勢いを、ここでも魅せていただきたいと思います。

 2月14日から3月15日にかけて、素晴らしいゲームが沢山展開されることでしょう。
 とても楽しみです。
 箱根駅伝2017では、神奈川大チームや法政大チームの様に、予想を上回る?活躍を魅せてくれたチームが存在する一方で、地力を発揮できなかったチームがいくつかあったように思います。

 日々の厳しいトレーニングを積み上げて「本番」に臨んだ選手達にとっては、本当に残念な結果であったことでしょう。

 第一には駒澤大学チームでしょう。
 総合9位でシード権は獲得しましたけれども、2010年大会以降7大会連続で3位以内を確保してきた「箱根上位の常連」チームとしては不本意な結果なのではないでしょうか。

 第1区を6位でスタートし、2区で3位に上がった時には、駒沢大にとっては「定位置」に付いたと思ったことでしょう。
 ところが、3区で5位、4区で9位と順位を落とし、いつもの駒澤らしくないレースとなってしまいました。

 5区では大塚選手の頑張りで、往路を5位で終えました。
 復路での反撃が期待される位置に付いたのです。

 ところが6区で9位に下がってからは、この順位を確保するのが精一杯といった状況となってしまいました。
 「らしくない」レースとなってしまった駒澤ですが、おそらく世代交代の大会だったのでしょう。

 第二には明治大学チーム。
 予選会を上位で突破してきた明治大チームには、シード権争いへの参加が期待されました。十分にその力も保持していたと思います。

 ところが第1区で18位と出遅れてしまい、その後もその位置から上がっていくことが出来ませんでした。総合成績の17位が、この大会の最高順位というのは、不本意な成績でしょう。

 1区の出遅れが大きく響いたということなのでしょうが、各ランナーの走りにも精彩が有りませんでした。コンディショニングも上手く行っていなかったのではないでしょうか。

 第三は山梨学院大学チーム。
 こちらも第1区・20位の出遅れが響いた感じです。トップチームから3分弱の遅れというハンディキャップが大きく響きました。
 
 3区や5区では16位まで順位を上げ、復路の7区で14位に上がってきたときには、ここからシード圏内まで一気に上がっていくのではないかと思われましたが、その後は失速し、最終的には18位に留まりました。
 確かに苦しいレースが続いたのですけれども、決して10位が不可能な状況ではありませんでした。山梨学院大チームらしい「爆発的な走り」が観られなかったことが、とても残念です。

 最後は国士舘大学チーム。
 第1区を19位でスタートした後は、2区以降20位・最下位という位置から抜け出すことが出来ませんでした。そして先頭チームとのタイム差も開く一方。
 本来のチーム力からは程遠いレース内容であったと思います。

 どのランナーも、走り始めてすぐに「苦しい表情」になっていたように観えました。
 コンディショニングを相当失敗したというか、軽い集団食中毒でもあったのではないかと感じてしまう程です。(もちろん、そんなことは無かったと思いますけれども)

 どの大会にも最下位のチームは存在しますから、最終的な順位が問題では無いのです。自分たちが培ってきたものを「大舞台」で存分に発揮すること、溌剌としたプレーを披露することが大事なことなのでしょう。
 その意味から、この大会の国士舘大チームのプレー振りは、持ち味を全く発揮できなかったものだと感じます。

 箱根駅伝2017において「地力を発揮できなかった」のではないかと思われるチームを見てきました。
 この大会で得たノウハウを、次の大会に是非活かしていただき、また素晴らしい走りを見せていただきたいものです。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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