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HOME   »  2017年02月08日
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 第51回スーパーボウルは、予想をはるかに超えた戦いとなりました。

 前半を終えてアトランタ・ファルコンズが21-3とリードし、後半に入っても得失点差を広げて、リードを25点に広げた時には、「ファルコンズの圧勝」に観えました。

 ニューイングランド・ペイトリオッツが敗れる時のパターン、ビッグゲームでは「手堅い」プレーを選択し、得点が伸び難いという「ベリチックとブレイディ」の試合運びに対して、圧倒的な攻撃力で得点を重ねることにより勝利するというパターンを、ファルコンズが実行している姿だったからです。

 クオーターバックQBマット・ライアン選手を中心とした攻撃陣が機能し、守備陣もQBトム・ブレイディ選手に殺到してサックを連発、いつものブレイディ選手の自在の攻めを封じた、第2クオーターQまでの試合内容は、ファルコンズの40得点越えも予想されるほどの、「久し振りの一方的なスーパーボウル」となるかに観えたのです。

 ところがペイトリオッツは「あきらめません」でした。

 19点差で迎えた、第4クオーターQのペイトリオッツは、その攻撃においても守備においても、「ギアを一段上げた」感のあるプレーを繰り広げました。
 
 まず、ゴスコウスキー選手のフィールドゴールFGで、その差を16点としました。試合時間は残り9分40秒余り。
 タッチダウンTD+2ポイントコンバージョン2回で同点ですから、2ポゼッション差とはいっても、残り時間にペイトリオッツが攻撃できる回数を考慮すれば、絶望的な差に観えましたし、そもそも2TDで2回の2ポイントコンバージョンを成功させるということ自体、「非現実的な目論見」に感じられました。

 ただし、第4Qに入ってからのペイトリオッツ守備陣の頑張りは「鬼神」の様でしたから、試合の流れが次第にペイトリオッツに傾きつつあったのも事実でしょう。
 ペイトリオッツには「奇跡的な攻撃」が待たれたのです。

 そして、その「奇跡的な攻撃」が展開されました。

 試合時間残り6分、QBブレイディ選手からワイドレシーバーWRダニー・アメンドラ選手へのパスが決まってTD。

 そして、ランニングバックRBジェームズ・ホワイト選手が突入して、2ポイントコンバージョンにも成功、その差を8点に縮めました。

 このゲームを通じて、「八面六臂」の活躍を魅せてくれたホワイト選手ですが、この2ポイントコンバージョンのプレーは、その価値という意味で「最も重いもの」であったかもしれません。
 何しろ「後の無いプレー」だったのですから。

 これで「8点差」としたペイトリオッツの勢いは止めようもないものでした。

 試合時間残り1分、RBホワイトが、この試合3つめのTDを挙げて2点差。先の2ポイントコンバージョンでお膳立てしての自らのTDでした。

 そして、アメンドラ選手へのパスが決まって、2ポイントコンバージョンにも成功。ついに、ついに28-28の同点となったのです。

 思い描いた通りというか、「最高に次ぐ最高のプレー」というか、ファルコンズ側から見れば「都合の良過ぎる」、残り時間10分からの2(TD+2ポイントコンバージョン)が実現したのです。
 事実は小説よりも奇なり、を地で行くラスト10分でした。

 「スーパーボウル史上初のオーバータイムOT突入」というのも驚かされましたが、第1Qから第3Q途中までのファルコンズのプレーと、第4Qのペイトリオッツのプレーで驚かされ続けていたものですから、観ている側にも(凄いプレーの食べ過ぎによる)「疲労の色が濃く」、試合の流れからして、ペイトリオッツが相当有利であろうとボンヤリと感じていましたが、その通りに試合を運ぶところは、さすがに百戦錬磨のペイトリオッツとブレイディ選手です。
 しっかりとTDを決めて、勝ち切りました。スコアは34-28。
 「絵に描いたような」OTでした。

 この試合は、様々なスーパーボウル記録を生み出しました。

 数えきれないほどの新記録が生まれたのです。

 その点からも、歴史に残るスーパーボウルであったことは間違いないのですが、何よりも驚かされたのは、ニューイングランド・ペイトリオッツの「あきらめの悪さ」でした。

 その「勝利への執念」はスーパーボウル史上に深く刻まれるべきものであり、チャンピオンシップゲームを勝つまでのプレーオフの各試合で披露した「本気」から、さらに一段ギアを上げた「攻守の底力」には感服しました。
 奇跡を生んだ「底力」だったのでしょう。

 7度目のスーパーボウル出場で、5度目の制覇、4度目のMVPを獲得した、QBトム・ブレイディ選手がヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを大きく掲げました。
 いつも冷静なブレイディ選手とは思えないくらいの「心の震え」が、全身から溢れていました。
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