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HOME   »  2017年03月28日
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 千秋楽の優勝争いは、大変劇的な展開となりました。

 13勝1敗の大関・照ノ富士と12勝2敗の横綱・稀勢の里の本割取組は、最初の立合いで稀勢の里が右に変化しました。
 右上手を取り、右からの上手投げで勝負しようとしたのでしょうか。
 これは立合い不成立となりました。

 2度目の立合いでは、今度は左に変化しましたが、もともと「注文相撲」など不得手な稀勢の里のやることですから、上手く行くはずも無く、照ノ富士は前みつをがっちりと取り、西土俵に押し込みました。
 ここで稀勢の里が左に突き落とし。照ノ富士の頭を押さえつけての突き落としでした。
 これが見事に決まって、照ノ富士は土俵外に転げ落ちました。

 優勝決定戦は、1度の立合いで取組が始まりました。稀勢の里は両手を照ノ富士の胸に当てましたが、照ノ富士の勢いと圧力が勝り両差しとなりました。そのまま、やはり西土俵に寄り立てました。
 ここで稀勢の里は小手投げ。乾坤一擲の小手投げで、照ノ富士が飛び、稀勢の里も飛びましたが、一瞬早く照ノ富士の体が落ちました。

 本割・決定戦と、稀勢の里が2連勝し、逆転優勝が成ったのです。

① 右腕と両脚

 左腕が使い物にならなかった稀勢の里にとっては、右腕と両脚で勝負するしかなかったのは道理です。
 この2番の取口は、稀勢の里が考えに考えた内容であったように感じます。

 寄り立てて来るであろう照ノ富士の勢い・パワーを利用した取口だったのです。
 この考え方は、本割・決定戦に共通しています。

② わざと両差しに?

 決定戦の稀勢の里の立合いからの動きは、不可思議なものでした。
 痛めている左肩に衝撃を与えないような立合いを目指した点では、本割も決定戦も同様でしたが、正面から当たっている決定戦は、左を差しこむことが難しいことを考慮すれば、照ノ富士に両差しを許す可能性が高いことは、あらかじめ予想できたはずです。

 それでも、この立合いを選択したのですから、「わざと両差しにさせて、出て来る勢い・パワーを活用して」の小手投げ、というとても思い切りの良い取口を、最初から予定していたのかもしれません。

 右腕と両脚のパワーを最大限活かそうという、作戦だったのです。

③ いつもの稀勢の里とは正反対の相撲

 左下手を差し込んで、右腕を自在に使って勝負するのが、稀勢の里というか、元横綱・隆の里・元の鳴門親方直伝の相撲です。

 しかし左腕を大負傷してしまった稀勢の里は、この「伝統の相撲」を取ることは出来ませんでしたから、全く別の相撲になりました。

 「全く別の相撲」になってしまったことが、照ノ富士にいつもの相撲を取ることを許さなかったのかもしれません。
 これまで戦ってきた稀勢の里とは、重心の位置も、パワーも、体の使い方も全く違う力士との相撲になったのです。
 いつもならば、もっとじっくりと寄り立てる相撲を得意とする照ノ富士が、この2番に限っては、「慌てて寄り立てた」ように観えました。

 これは、稀勢の里が意図したことではないのかもしれませんが、結果として、稀勢の里にとっての「勝機の拡大」に結び付いた可能性が有ります。

 「手負い」の新横綱は、伸るか反るかの「思い切った相撲」を展開し、見事に2番共成功させました。
 「思い切った相撲」ですから、失敗すれば簡単に負けてしまうリスクも高かったのです。

 それでも、このやり方を信じて土俵に上がったのでしょう。

 その稀勢の里に、相撲の神様が微笑んだ2番だったように感じます。

 「大相撲」を魅せていただきました。
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