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[4月27日・フェンウェイパーク]
ニューヨーク・ヤンキース3-0ボストン・レッドソックス

 MLB伝統のライバル対決、ヤンキース対レッドソックスのゲームで、先発した田中将大投手は、9イニング・97球を投げて、被安打3、奪三振3、与四死球0の見事なピッチングを披露しました。
 今季3勝目となる完投シャットアウト勝ちは、2014年5月14日の対ニューヨーク・メッツ戦以来の、自身MLBで2度目の完封勝ちとなったのです。

① 97球(内ストライク72球)

 これが最も素晴らしい!
 ほとんどの投球がストライクコースであるため、レッドソックスの打者は打っていかざるを得ません。

 見送っていては三振、それも少ない球数での三振を喫してしまうからです。
 その「ストライク投球」が高低・コースとも難しいところに来るのですから、「凡打の山」が築かれることになります。

 先発投手の球数が概ね100球前後に限定されているメジャーリーグのプレーにおいては、理想的でしょう。
 逆に言えば、この投球が出来なければ、完投はとても難しいのです。

② 奪三振3

 従って、三振の数は少なくなります。
 三振を取るには、やはりボール球を交えなくてはなりません(MLBの強打者を軒並み三球三振というのはほとんど不可能なことでしょう)から、球数が多くなってしまうのです。

 この日の田中投手の投球は、ストライク投球で打たせて取るという、最も効率の良いものでしたから、当然に三振の数は少なくなるのです。

 「打者1人1球で打たせて取れば27球」で27アウト・完投となりますが、「打者全員を三球三振でとっても27人×3球=81球」を要します。
 奪三振を指向すれば、完投は難しいものになってしまうのでしょう。

③ 16年振り、MLB今季初の「マダックス」

 ヤンキースの投手がフェンウェイパークで完封勝ちをしたのは、2001年のムッシーナ投手以来であると報じられました。
 滅多に観ることが出来ない快挙なのです。

 そして「100球未満の完投シャットアウト勝ち」を、MLBでは「マダックス」と呼ぶのだそうです。
 あの、アトランタ・ブレーブス全盛期の大投手、グレッグ・マダックス投手が13度も成し遂げたことから「マダックス」と名付けられているのですが、田中投手は今回「マダックス」をやり遂げたのです。MLB2017年シーズン「初」の「マダックス」でした。
 完投シャットアウト勝ちの中でも難易度が高い形での勝利。まさにMLBの先発投手が目指す投球内容だったということになります。

 肘の故障から回復しつつある田中将大投手ですが、2017年シーズンはスプリングトレーニングから調子が良いようです。
 シーズン当初こそ、失点を重ねる投球がありましたが、次第に今シーズンの投球が披露できるようになりました。

 このレッドソックス戦は「2017年型田中将大」を明確にしたものだったのでしょう。

 ゲーム後のインタビューで「全ての球種が良かった」と、田中投手はコメントしていました。
 この投球を続けることが出来れば、2017年シーズンが田中将大投手にとって、MLBにおける最高のシーズンとなることは間違いないでしょう。
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 妙な題名になってしまいましたが、2017年の天皇賞(春)は明快な「2強対決」となりました。
 4月30日、京都競馬場芝3200mで行われる、第155回天皇賞(春)競走G1は、日本競馬史に残るレースとなることでしょう。

① 最強5歳馬と最強4歳馬の対決

 例えば、クラシックレースにおいて同世代のサラブレッド同士が2強対決というのは、キャリア(出走レース数他)も近いので、時々は見られるものなのですが、異なる世代で、古馬になって異なるルートを歩んできた2頭の馬が、それぞれのルートで圧倒的な強さを魅せて、大レースで対決するというのは、いかにも「本格的」だと思います

 キタサンブラックとサトノダイヤモンドは、まさにそうした形で激突するのです。

② 2度目の対決

 両馬は2016年の有馬記念で矛を交えています。最初の対決でした。
 ご承知のようにこのレースは、直線で先頭に立ちゴールを目指すキタサンブラックを、サトノダイヤモンドが残りわずかなところで「クビ」差捕えて優勝しました。

 サトノダイヤモンドの差し脚も凄かったのですが、キタサンブラックの粘り脚も凄いもので、両馬の力量は「互角」であることが明示されたレースでした。

 当代屈指の強豪馬、それも力量互角の2頭が合いまみえるレースは「本格的」です。

③ 安定感抜群の2頭

 サトノダイヤモンドは、ここまで9戦して7勝、2着1回(日本ダービー)、3着1回(皐月賞)という、抜群の安定性を誇ります。直近の4走=4重賞は、4連勝です。

 一方のキタサンブラックも、15戦して9勝、2着2回、3着3回、着外は僅かに1回とこちらも安定感十分なのです。直近の4走=4重賞は3勝、2着1回(サトノダイヤモンドに惜敗した有馬記念)となっていますから、このところはサトノダイヤモンドにしか負けていないのです。

 今回の2強対決は、両馬とも、たとえ敗れたとしても、大敗はしないであろうと予想される点で「本格的」なのです。

 さて、キタサンブラックとサトノダイヤモンドのどちらが、第155回天皇賞(春)を制覇するのでしょうか。

 距離適性では,天皇賞(春)2016を制しているキタサンと、菊花賞2016を制しているサトノですから、共に不安無しと見るのが妥当でしょうし、京都コースへの適応力も十分と言うことになります。

 直接対決ではサトノの1勝ですが、何度も書くように「互角」の内容でした。

 ここまでは甲乙付け難いということになります。

 そうなると「有馬記念2016以降の成長度合い」位しか、比較する項目が無くなってしまうのです。
 その点では、大阪杯G1のパドックでのキタサンブラックの「物凄い馬体」が思い出されます。「ああ、これは勝たれる」と強く感じました。それ程に凄い馬体だったのです。

 本来、「成長度」という物差しならば、4歳馬の春に分がありそうですが、5歳になってもなお成長しているように見える、それも「大きな変わり身」を魅せたキタサンブラックの方に分があるように、感じられるのです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠3番のキタサンブラック。
 この馬は、本当に「内枠」に恵まれます。無理なく、逃げ、あるいは先行を取れるという点でも有利でしょう。

 第二の注目馬は、8枠15番のサトノダイヤモンド。
 この4歳最強のステイヤーの力は、底知れぬものがあります。ここを勝つようなら、歴史上の名馬の道を歩むことになりそうです。

 第三の注目馬は、1枠1番のシャケトラ。
 2強に挑むのなら、2強と勝負付が済んでいない、この馬に注目したいと思います。マンハッタンカフェ産駒の長距離適性を活かして、思い切ったレースを魅せてほしいものです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 「2強対決」は、その展開も概ね予想できます。
 しかしながら、京都の直線での叩き合いの結果だけは、全く分からないのです。

 良いレースが観られますように・・・。
 少し前の話で恐縮ですが、2月26日に幕を閉じた冬季アジア大会2017(札幌・帯広)では、日本選手団の健闘が目立ちました。

 今大会で日本チームが獲得した金メダルは27個、銀メダル・銅メダルを合わせたメダル獲得数は74個と、共に冬季アジア大会史上の「日本選手団最多獲得数」となったのです。

 いかに地元開催の大会とはいえ、アジア全体の冬季スポーツのレベルアップや、広がりを勘案すれば、見事な活躍と言って良いでしょう。
 ちなみに、メダル獲得数の国別比較でも3大会ぶりにトップだったのです。
 2018年の平昌オリンピックに向けても、頼もしい限りです。

 先般のユニバーシアード冬季大会2017においても、日本選手団の大活躍が報じられましたが、近時のスポーツ界における「日本チームの強さ」がますます目立っているということでしょう。
 最多メダル獲得と言う事実は、明確な証左です。

 かつては「本番に弱い」とか「オリンピックや世界選手権といった国際大会では実力を発揮できない」というのが、日本人プレーヤーの特徴のように言われていましたが、現在の選手達は全くそんなことは無い、それどころか「本番に強い」印象さえあります。

 もちろん、個々のプレーヤーごとに見れば「過度の緊張」のために、本番で力を発揮できない選手も居るのでしょうが、「比率の問題」です。
 20世紀においても「本番に強い選手」は存在していたのですが、「本番に弱い選手」と「本番に強い選手」の比率が例えば7:3だったものが、2017年においては逆の3:7になっているといったことなのでしょう。

 これは、競技スポーツに係る多方面の皆さんの努力の結晶であることは、間違いありません。
 選手やコーチはもちろんとして、競技団体や地域社会の対応も向上してきたのだと思います。

 鍛え上げた能力を本番で発揮するために、どのようなトレーニングを積んで行ったらよいのか、本番の試合・レースにおいてどのような準備を行い、プレーをして行ったらよいのか、といった諸点について、着実にノウハウが積み上げられ、実行されてきたのです。

 そして、その成果は多くのスポーツの大会結果に如実に表れてきています。
 素晴らしいことです。

 とはいえ、まだまだ「古い体質」の組織が存在していることも事実でしょう。

 2つの団体が存在しているために、国際大会に出場できないなどという、信じられないような「粗末な話」が、いまだに時々聞かれるのです。そうした組織・競技は「時代に乗り遅れていること」を認識しなければならないのです。
 おかしな人物が登場して、せっかく近代化した組織を旧態依然たる状況に貶めることにも注意が必要でしょう。

 もちろん、かつて我が国が世界トップクラスに居た競技・種目の中にも、現在では世界大会入賞も覚束ないという状況に追い込まれているケースも少なくありません。
 対戦相手のレベルは刻一刻と上がっているのですから、「弛まぬ進歩」無くしては、現状維持さえ難しいのは当然のことでしょう。

 多くの選手が伸び伸びとプレーし、その実力を思い切り発揮できる環境作り・体制作りに向けては、「不断の努力」が不可欠なのです。
 ゴルフをするにも絶好の季節となりました。

 友人とのプレーで、A氏と初めて一緒にプレーすることとなりました。友達の友達ということです。

 A氏はとても上手です。
 
 友人は「彼は大学のゴルフ部に居たんだよ」と言い、私は「なるほど」と応えます。
 よく聞く会話でしょう。

 しかし、本当にそうなのでしょうか。

 「ゴルフ部に居たから、ゴルフが上手い」などということが、ある筈がありません。

 そうであれば、ゴルフを上達するためには、皆ゴルフ部に入れば良いことになります。
 事は、そんなに簡単ではありません。

 A氏は、ゴルフが上手いから、ゴルフが上手いのです。

 A氏が、中学生の頃や高校生の頃にゴルフが好きで、上手で、そのために大学に入ってゴルフ部に加入したのかもしれません。
 そうであれば、A氏はもともとゴルフが上手かったのです。ゴルフ部に入ったから、ゴルフが上手くなったのではないのでしょう。

 もちろん、ゴルフ部に所属して練習を重ねたために、ゴルフが一層上手くなった可能性はありますが、A氏がゴルフが上手い主因は、ゴルフ部に居たためではなさそうです。

 誰にでも分かっていることでしょうが、スポーツで上達することは、非常に難しいことです。

 野球部に入れば野球が上手くなるとか、サッカー部に入ればサッカーが上手くなるとか、柔道部に入れば柔道が強くなるとか、そんな単純なものでは無いことは、誰にでも分かることだと思います。

 どんなスポーツでも、あるプレーヤーがその競技が上手な理由は、その競技が上手だからなのでしょう。それ以外の理由は無いとも思います。

 これは、何もスポーツに限ったことではなさそうです。

 数学や化学、物理、語学といった分野でも、絵画、音楽といった分野でも同様でしょう。

 英語が得意な人は、英語が得意だから得意なのでしょうし、絵が上手い人は、絵が上手いから絵が上手いのでしょうし、歌が上手い人は、歌が上手いから歌が上手いのでしょう。
 決して、ESSに居たから、美術部に居たから、合唱団に居たから、上手い訳ではないのです。

 こうした「ある分野が得意な人」に共通していることは、「その分野が好きであること」であろうと思います。
 好きだから「上達したい」と願い、厳しい練習も続けることができるのでしょうし、上達すれば、より高みを目指すことが出来るのでしょう。

 では、「その分野」を好きになる要因は何なのでしょうか。

 いくつかあるのでしょうが、「子供のころに、その分野をやっていて、周囲の人に褒められた経験」、そして、少し大人になって「他の人と比べて、その分野では、自分の方が勝っている・優れていると認識すること」が、大きな要因の様な気がします。

 今回は、禅問答のような話になってしまいました。

 それにしても、どうすれば私のゴルフは上達するのでしょうか。
 悩みは尽きません。
 天皇賞(春)は、我が国における3000m以上のレースの中で、菊花賞と共にG1に格付けされています。
 菊花賞が3歳限定なのに対して、天皇賞(春)は4歳以上のレースとなっていますから、「古馬最高の栄誉」と評されているのです。我が国の近代競馬が始まった時から、「古馬最高の栄誉」は不変の価値でしょう。

 一方で、20世紀終盤から「長距離競馬の地盤沈下」が叫ばれて久しく、世界の、そして日本の競馬の主流は、マイル戦から2000m辺りまでの距離のレースとなりました。

 2400mで行われることが多い、各国の「ダービー競走」でさえ、「長い」と言われるようになったのです。

 確かに、競馬レースの距離区分法として、世界的に定着している「SMILE区分」では

・S(sprint) 短距離 1000m~1300m
・M(mile) マイル 1301m~1899m
・I(intermediate) 中距離 1900m~2100m
・L(long) 長距離 2101m~2700m
・E(extended) 超長距離 2701m以上

 と規定されていますから、2400mのダービーは長距離競走であり、3200mの天皇賞(春)は超長距離のレースとなるのです。

 ところで、近代競馬発祥の地イギリスには「カップ三冠」と呼ばれる超長距離レースの体系が存在します。

① ゴールドカップ(アスコット・ゴールドカップ)G1 20ハロン(約4023m)
② グッドウッドカップG1 16ハロン(約3218m)
③ ドンカスターカップG2 18ハロン(約3621m)

 この3レースを全て勝利すれば「カップ三冠馬」となるのです。
 過去に、6頭の馬が三冠を達成しているそうです。

 ドンカスターカップは1766年に始まっています。18世紀半ば、今から250年以上前という、とても長い歴史を誇るレースであり、最古のクラシックレース(面白い言葉ですが)であるセントレジャー競走より10年も早く始まっているのです。
 現在も続いているレースとしては「世界最古のレース」と言われています。

 ゴールドカップは1807年に開始されました。19世紀初頭ですから、こちらも長い歴史を誇ります。
 また、競馬が盛んな国における、世界で最も長い距離のG1レースでもあります。(フランスのガトラン賞→凱旋門賞当日に実施、が4000mで続きます)
 現在では、イギリス王室が主催する世界屈指の競馬の祭典「ロイヤルアスコット」のメインレースのひとつとなっていますので、アスコット・ゴールドカップと呼ばれることも多いレースです。

 グッドウッドカップは1812年開始と、3つのレースの中では最も新しいレースですが、それでも200年以上前のスタートです。イギリス競馬の歴史と伝統を感じます。6頭の「カップ三冠馬」は、200年の歴史の上で登場していることになりますから、約30年強に1頭が達成するということになるのでしょうか。
 当初は24ハロン(約4827m)であったと伝えられていて、1911年に現在の距離となりました。このレースにさえ距離短縮の歴史があるのです。

 長距離レースの凋落に伴い、「カップ三冠」レースの位置付けは、20世紀初頭(100年前!)
とは比べ物にならない程、下がったと言われています。
 これらのレースが、セントサイモン号(1884年のゴールドカップ優勝馬)やキンツェム号(1878年のグッドウッドカップ優勝馬)といった「歴史上の名馬」の活躍の場であったことを考え合わせると、少し寂しい感じがします。

 しかし一方で、近年「カップ三冠」レースの格付が上がっているのも事実です。

 グッドウッドカップは、当初G3だったものが、1995年にG2、2017年にG1となりましたし、ドンカスターカップは当初G3でしたが、2003年にG2となりました。

 超長距離レースの格付が見直されつつあるのです。
 
 このことが「長距離血統」の維持・拡大に結びついてくれれば、本当に良いのですが・・・。
[4月19日・準々決勝第2戦・カンプノウ]
ユベントス0-0FCバルセロナ

 ユベントスがアウェイの第2戦を0-0で引分け、第1戦との通算3-0で勝ち上がりました。
 超強力なバルセロナの攻撃を「2試合連続完封」した形ですが、イタリア・セリエAの力というか、イタリアサッカー伝統の「堅い守備」を如何なく発揮したのです。

 2試合を通じて、バルセロナのプレーヤーは「なかなかペナルティエリアに入れなかった」イメージです。
 メッシ選手、スアレス選手、ネイマール選手という「黄金の3トップ」を相手にして、ゴール近くからのシュートを許さなかったユーベのディフェンスは、オフサイドラインの微妙かつ頻繁な操作も含めて、相当高度なものだったのでしょう。
 さすがのFCバルセロナでも、決勝トーナメント1回戦で、バリ・サンジェルマンを相手に、0-4の劣勢から大逆転勝ちを収めたバルセロナでも、その堅塁を抜くことは出来なかったのです。
 ユーベの面目躍如たるものがあります。

 加えて、攻撃面ではパウロ・ディバラ選手(アルゼンチン)を活かしたフォーメーションと戦術が、見事に決まりました。
ケディラ選手の力強いプレー、マンジュキッチ選手やイグアイン選手の変幻自在な動きも、印象的でした。
 伝統の守備力に、効果的な攻撃力が加われば、ユベントスは強いのです。

 このところ「スペイン勢に席巻されているチャンピオンズリーグ」ですが、イタリア・セリエAの代表としてのユベントスの戦い振りは、この数年では最も充実している感があります。
 レアル、アトレティコのマドリードの2チームにとっても、油断ならない相手となるでしょう。
 マイアミ・マーリンズのイチロー選手が、4月19日に行われたシアトル・マリナーズ戦の9回、右中間スタンドにホームランを放ちました。エバン・マーシャル投手からの一打は、2017年シーズン、イチロー選手にとっての初ホームランでした。

 古巣マリナーズのホーム、セーフコフィールドでの一発は、様々な意味で重い、記録にも記憶にも残るものとなりました。

① MLB17年連続

 このホームランは、イチロー選手にとってMLBにおける17シーズン連続のものとなりました。
 2001年に始まったMLBでの活躍ですが、2017年シーズンまで途切れることなくホームランが続いているのです。

 凄いことです。

 特に、2014年から2016年は、各シーズン1本ずつです。2016年シーズンは、シーズン終盤になって「1号ホームラン」が飛び出しました。正直、少し心配していたのです。
 加齢に加えて、出場機会の減少がありましたから、ひょっとすると出ないかも、と感じていたのです。

 それが2017年は、開幕早々の4月のホームランですから、ある面では今シーズンは「安心して?」シーズンの活躍を観ることが出来ます。

② 日米通算25年連続

 オリックス時代も通算すると25シーズン連続ホームランと言うことになります。

 「25年連続」は、MLB記録(リッキー・ヘンダーソン選手)に並ぶ数字です。
 日本プロ野球ならば、谷重元信選手の26年連続に次ぐ記録であり、野村勝也選手の25年連続に並んだことになります。

 「日米通算」ということですが、絶対期間としての「25年連続」の偉大さは、高く評価されるべきものでしょう。

③ セーフコフィールドでの最後のホームラン?

 地元やアメリカのメディアにおいては、この点が強調されているようです。

 「セーフコのファンは彼がベースを回る間、スタンディングオベーションし、彼がダグアウトに入って見えなくなっても名前をくり返した」と報じられていますし、シアトルの三塁手カイル・シーガー選手は「対戦相手のホームランは見たくない。でも、あの瞬間はとても特別なものだったね。ぞくっとしたよ。もちろん、彼にはホームランを打ってほしくはなかった。けど、イチローがセーフコで打つときは、これまで彼がやってきたこと全てがそうだったように、ベースボールにとって特別な、ゲームより大きなものだったと思う」とコメントしたとシアトルタイムズ紙が伝えました。

 MLBおけるイチロー選手の位置づけ・価値、特別な価値が良く分かるコメントだと感じます。

 そして一方では、シアトルタイムズ紙のディビッシュ記者が「イチローのセーフコでの最後の打席は、ホームランだったということになるのだろうか」と問いかけてもいます。

 確かに、43歳になったイチロー選手の2018年以降のシーズンのことは、誰にもわかりませんから、セーフコフィールドのファンがそうした気持ちになるのも分かります。

 それに対してイチロー選手は「自分たちの試合がここであれば、またここに戻ってくる。・・・このシリーズで最後の試合とだけ考えていた」と応えたと報じられました。

 何と力強いコメントでしょうか。
 カーリング世界選手権大会2017(男子)は、カナダ代表チームが優勝しました。
 常に世界のカーリングをリードするカナダチームのプレーは、本当にハイレベルなものでしたが。印象に残った試合を観てみましょう。

[4月7日・エドモントン]
カナダ7-4スウェーデン

 予選リーグを1位で突破したカナダ代表チームと2位で突破したスウェーデン代表チームの対戦は、随所に世界最高レベルのプレーが飛び出す試合となりました。

 世界選手権優勝35回と、圧倒的な実績を誇るカナダと、同優勝7回とカナダに次ぐ優勝回数を残しているスウェーデンですから、世界の男子カーリング界を牽引する国同士の対戦だったのです。

 試合は、前半カナダが手堅いプレーで第3エンドまでに3-0とリードして優位に進めました。

 競技の性格として、1つのエンドで3点以上の大量点を挙げることが難しく、加えて対戦相手が世界トップクラスとなれば尚更で、これ以上の得点差は、スウェーデンにとっては致命傷になりかねないところでした。

 カナダチームの3-1で迎えた第6エンド、カナダにとって「試合を決めるチャンス」が到来しました。
 スキップの最後の一投で2点以上を取れるチャンスです。

 ところがこのショットは僅かにズレてしまい、何とスウェーデンがスティールすることとなり、3-2の1点差となりました。
 この大会、殆どミスの無かったカナダのスキップでしたから、地元エドモントンの大スタジアムに詰め掛けた大観衆は、カナダチームが決定的な得点を挙げるものと見つめていましたので、思いもよらぬ結果に、場内は静まり返りました。

 これで1点差となり、試合は俄然緊張感の増す展開となりました。

 勝敗の帰趨を決する第7エンド。

 打打発矢の展開となりましたが、ここはカナダチームのスキップが粘りを魅せて、一挙に3点を挙げて、スウェーデンを突き放しました。

 試合は、このままカナダチームが押し切りました。

① ショットの正確性

 世界最高レベルのゲームですから、当然と言えば当然ですが、「1cm単位」のショットが披露されました。
 素晴らしい精度です。

 この「精度」において、カナダチームがスウェーデンチームを上回っていたことが、カナダの勝因であることは間違いありませんし、そのレベルの高さは驚異的でした。

 どんなスポーツでも共通していることなのでしょうが、世界最高水準の技術力やパワーの差は、「頑張る」といった要因では到底カバーできるものでは無いことを改めて感じさせるものでした。

② 精神力の高さ

 「良いショットは、良い場面で生まれる」。これも当然のことなのでしょうが、決めなければならない場面で決めること、が良いショットの条件となります。

 試合の勝敗を決する一投にこそ、実力が表れるのです。

 この試合でも、そうしたショットが随所に観られました。

 大事な一投を託された選手にとっては、そうした場面でもいつものようにプレーすることが求められる訳ですから、その「精神力」、冷静なプレーは、世界大会の優勝を狙うチーム・プレーヤーにとって、必須のスキルとなります。

 「緊張していて、普段の実力が発揮できなかった」というのは、実力が備わっていない、ということなのでしょう。
 再び当然のことながら、「精神力の高さも実力」のひとつなのです。
 4月15日に開催された、第19回中山グランドジャンプJG1はオジョウチョウサンが優勝し、中山大障害と合わせて、JG1レース3連勝を成し遂げました。
 最後の障害を飛び終えて、直線に向かってからのスピードが他の追随を許さないレベルですので、現在の障害レース界を牽引する存在であることを、再び証明しました。

 障害レース界には、皆さんもご存じの通り、時折「圧倒的に強い馬」が登場します。
 (1998年までは、中山大障害が春と秋の年2回開催されていましたが、1999年から春の競走が中山グランドジャンプに変わりました。中山大障害と中山グランドジャンプが、我が国の障害レースを代表する競走なのです)

 まずはフジノオーでしょう。
 1963年の中山大障害(秋)に勝ってから、1964年(第一回東京オリンピックの年・昭和39年・シンザンが三冠を達成した年)の春・秋の中山大障害に勝ち、1965年の春の大障害まで、中山大障害4連覇を成し遂げました。
 この後、世界最大の障害レース、イギリスのグランドナショナル競走にも挑戦しました。
 平場も含めて、世界競馬に名乗り出た、最初の日本馬であろうと思います。

 続いてはグランドマーチス。
 1974年・75年の中山大障害(春)・(秋)を4連覇しました。通算賞金額が大きくなり、京都大障害などのレースでは66kgや68kgといった「酷量」を背負って勝ち続けた、本当に強い馬でした。障害競走馬としてJRA顕彰馬に選出されています。

 続いてはバローネターフ。
 1977年から79年にかけて、中山大障害を5勝しています。凄い戦績です。
 実は、1975年の中山大障害(秋)において、グランドマーチスと戦っていて、5馬身差の2着となっています。2頭の偉大な障害競走馬が、一緒に走ったことがあったのです。
 
 続いてはカラジ。
 2005年から2007年まで、中山グランドジャンプを3連覇しました。オーストラリア馬ですが、日本で活躍を続けたのです。

 そして、オジョウチョウサンです。
 2016年~17年にかけて、中山グランドジャンプを連覇し、中山大障害にも勝って、JG1を3連勝中です。現代の障害競走界をリードしているのです。
 父ステイゴールド、母シャドウシルエット、母の父シンボリクリスエスという良血。5歳になって本格化し、最盛期を迎えている印象ですから、今後の活躍も大いに期待できます。

 フジノオーやグランドマーチスに並ぶ、あるいは超えて行く可能性も十分でしょう。
[4月18日・準々決勝第2戦・ベルナベウ]
レアル・マドリード4-2バイエルン・ミュンヘン

 レアルが、クリスティアーノ・ロナウド選手のハットトリックで延長戦を制して、2戦通算6-3で勝ち上がりました。

 チャンピオンズリーグCLにおける「クラシコ」とも呼ばれる「伝統のカード」を、今季も制したのです。このカードを制した時のレアルは、CLにおいて好成績を残していますので、今大会も「優勝候補筆頭」ということになるのでしょう。

 ロナウド選手のプレーは、見事の一語。バイエルンのゴール前でパスを受けてから、シュートに至るまでの動きに「全く無駄が無い」上に、「正確無比」でした。
 クリロナ選手の、あれだけ狙い澄ましたシュートでは、世界最高のゴールキーパーGKとも称されるマヌエル・ノイアー選手でも止めることは出来ませんでした。
 今季のCLでは、前半得点が少なく、ファンもヤキモキしていたところでしょうが、決勝トーナメントに入ってからは、クリスティアーノ・ロナウド「らしい」活躍を魅せています。

 レヴァンドフスキ選手が復帰したバイエルンも好プレーを展開しましたが、ホームのレアルは全く動揺を見せることなく、ゲームを支配し続けました。
 そして、ビダル選手の退場後は、レアルの攻勢が続いたのです。

 チャンピオンズリーグ最多の優勝回数を誇り、チャンピオンズリーグに愛されているとも言われるレアル・マドリードの、進撃が続きます。
 長い日本選手権大会の歴史において、初めて「五冠」に輝く女子スイマーが登場しました。自由形の50m・100m・200m、バタフライの50m・100mを制した、池江璃花子選手です。
 これはもう「奇跡的な快挙」と言って良いでしょう。
 
 リオデジャネイロ・オリンピックでも伸び盛りの泳ぎを披露してくれた池江選手ですが、さすがに世界の強豪の前では、個人種目でメダルを争うまでの活躍は出来ませんでした。
 それから1年も経たないうちに、高校2年生という若さで、日本選手権「五冠」を達成するのですから、凄いスイマーが現れたものです。

 さすがに、池江選手にとっての最終種目100mバタフライを泳ぎ終えた後のインタビューでは、疲労感が漂っていましたが、これは仕方が無い。
 世界選手権やオリンピックでも、多くの種目に出場する選手は、大会期間中のコンディション調整が重要なのです。池江選手にとっては、これも大切な経験のひとつなのでしょう。

 そして今大会では、個人メドレー種目に「新エース」が登場しました。
 大橋悠依選手です。200mと400mの2種目を制しました。圧勝でした。

 特に、400mの優勝タイム・4分31秒42は、この種目の日本記録を大幅に塗り替えるとともに、リオ・オリンピックの銅メダルに相当するタイムでした。素晴らしい記録です。

 もともと有力選手のひとりであった大橋選手ですが、この半年間の伸び・成長は「驚異的」なものであったということになります。
 大橋選手は200m背泳ぎでも3位に食い込んでいます。
 このパターンは、男子の萩野選手や瀬戸選手の形ですので、大橋選手の今後の成長から目が離せないことになります。

 さらに、日本女子の伝統種目・平泳ぎでも青木玲緒樹選手が大活躍でした。
 100m・200mの両種目を制したのです。共に完勝でした。
 女子平泳ぎ、特に200m平泳ぎは、前畑選手、岩崎選手、金籐選手と続く「オリンピック金メダルの系譜」があります。
 東京オリンピック2020に向けて、楽しみなスイマーが登場したのです。

 池江、大橋、青木の3選手が、日本選手権水泳2017女子を象徴するスイマーであったと思います。

 いずれも「成長途上」にあると感じられます。
 男子と共に女子も、世界で戦う準備が出来つつあるのでしょう。
 坂を上がってからアルアインが伸びました。
 内一杯を走っていたペルシアンナイトのデムーロ騎手が、残念そうにアルアインを見つめたところがゴールでした。

 勝たれてみれば、前走3月25日の毎日杯G3を快勝しての東上でしたから、皐月賞の優勝争いに向けて、十分な資格を保持していたのですが、9番人気での挑戦となったのです。

 ディープインパクト産駒としては518㎏の大型馬ですが、ゴール前100mの「飛ぶような走り」は正にディープでした。

 それにしても、「大混戦」を象徴するような展開でした。
 向う正面を映したNHK競馬放送の画面は、いつものように「上下2画面」でしたが、上段の遠景画面の「1画面に全ての馬が入って」いました。これほど団子状態のクラシックレースは、滅多に観られないでしょう。

 その団子の中で、アルアインは4~5番手と言う絶好の位置でレースを繰り広げました。
 しかし、3コーナーで一気に後退したのです。

 レース後の松山弘平騎手のインタビューで「3コーナーで手応えが無くなった・・・」とコメントされていましたが、その瞬間でしょう。10番手位まで下がったアルアインは、しかし、直線に入ってから前進を続け、坂では先頭集団の一頭となり、そこから伸びたのです。

 古い話で恐縮ですが、1970年タニノムーティエが勝った皐月賞の2着馬、アローエクスプレスの加賀武見騎手の様な騎乗ぶりに見えました。

 この「後退」は、松山選手の様子からは、意図したものでは無く、単に荒れた馬場に脚を取られたためのようでしたが、この「後退」が勝利の一因となったことは間違いないでしょう。

 坂にかかったところで一度先頭に立ったファンディーナと、そのファンディーナに襲い掛かった人気馬がゴール前で失速するのを尻目に、「脚を溜めた馬達」がゴール前の競り合いを展開したのです。

 馬場の外側を、より状態の良いコースを走ることが出来ていればペルシアンナイトにも勝機が有ったでしょうし、ゴールが50m先であればダンビュライトが突き抜けるシーンが観られたことでしょう。

 ダンビュライトから1・1/4馬身差で4着はクリンチャー。そのクリンチャーから10着のプラチナヴォイスまでの7頭の着差は、クビ・クビ・クビ・アタマ・クビ・アタマでした。4着から10着までの馬達にも、勝つチャンスが有ったレースとも言えそうです。本当に「大接戦」だったのです。
 
 「大混戦」と呼んでいた2017年世代ですが、「多士彩々」と呼び直そうと思います。

 皐月賞2017は、日本ダービーやNHKマイルに向けて、多くの馬にチャンスが有ることを、改めて証明してくれたのでしょう。
 どの馬がどのレースを目指すのか、とても興味深いところです。
 4月13日から16日にかけて、日本ガイシアリーナで開催された第93回日本選手権水泳大会は、各種目で、日本のトップスイマーによる素晴らしいレースが繰り広げられました。

 男子について見れば、この大会を象徴するのは、萩野公介選手、瀬戸大也選手、江原騎士選手、そして小関也朱篤選手の4名でしょう。

 萩野選手は、肘手術後の復帰第一戦というコンディションが整わない中で、200mの自由形と個人メドレー、400m自由形、200m背泳ぎの4種目を制しました。
 どのレースも「考え抜かれたレース内容」であったと感じます。200m・400m自由形では、最後25mの爆発的なスピードが際立ちました。
 このコンディション下での、この成績と言うのは、萩野選手が男子日本競泳界のエースであることを改めて感じさせるものでしょう。

 瀬戸大也選手は、400m個人メドレーで萩野選手を破りました。0.13秒差と言う接戦を制したのです。
 少年時代からのライバルとされている2人ですが、近時はやや萩野選手に押され気味と見られていただけに、この勝利は大きなものでしょう。
 200mのバタフライと個人メドレーでも2位に食い込みました。このスイマーの勝負強さは、男子競泳陣を支える存在と言って良いでしょう。

 江原騎士選手の活躍は、見事の一語。
 今大会、最も印象的な男子選手でした。800m自由形を圧勝し、200m・400m自由形で2位と、「中距離の自由形種目」において安定した力を示したのです。200mと400mにおける萩野選手との競り合いは、今大会のハイライトのひとつです。
 「先行」という積極的なレース運びも、世界と戦う上で大切なものだと思います。これだけ強い自由形スイマーは、得難い存在です。

 小関也朱篤選手は、平泳ぎの3種目を制しました。
 もともと「北島浩介選手の後継者」と目されて久しいスイマーでしたが、今大会では新鋭の渡辺一平選手を2種目で破り、平泳ぎ三冠に輝きました。新鋭の登場に刺激を受けたのか、自己新記録をも更新している小関選手には、頼もしささえ感じます。
 特に、200m平泳ぎでは、150mまでリードする渡辺選手を150~175mで追い抜き、その後の反撃を封じての「自己新記録」優勝という離れ業でした。2分7秒18というタイムも、世界記録に0.51秒に迫る立派なもの。渡辺選手の2分7秒60というのも、オリンピックで優勝を狙える水準でした。決して、山本選手が不振だったわけではないのです。

 それにしても、今大会の男子のレースでは「大接戦」が目立ちました。

 世界記録保持者、オリンピック金メダリスト、という「大勲章」を保持している選手でさえ、「楽なレースはさせてもらえない」のです。
 かつての日本競泳陣であれば、世界トップクラスのスイマーであれば、多少苦戦はしても最後はしっかりと勝ち切るというのが、日本選手権大会であったと思いますが、今大会は「最後まで勝敗が分からないレース」が続きました。

 バタフライ100m・200m種目でも、小堀勇氣選手、坂井聖人選手、幌村尚選手に瀬戸大也選手を交えた大激戦が繰り広げられたのです。オリンピックでマイケル・フェルプス選手を追い詰めた坂井選手でも、ギリギリの戦いを強いられるのですから、世界最高水準の戦いがそこには有りました。

 凄いことだと思います。

各種目に複数の強豪選手が居て、秘術を尽くした競り合いが展開されるのです。
 全米選手権水泳も、こんな様相なのではないかと考えてしまいます。

 男子日本競泳陣は、本当に強くなったのです。
 アメリカ合衆国で開催されるスポーツのビッグイベントは、我が国では月曜日の朝、ライブでTV放送されることが多いのです。

 ゴルフのマスターズ・トーナメントやNFLスーパーボウルなどが、その典型でしょう。
 アメリカは世界一のスポーツ大国ですから、月曜日午前中に多くのビッグイベントが放送されるのです。

 日本のサラリーマンにとっては、そのライブ観戦はとても難しいということになります。

 「月曜日の有給休暇取得」というのは、なかなか難しいことなのです。

 ましてや、その理由が「スーパーボウルをテレビで見るため」というのでは、休暇の申し出にも、迫力が不足することになります。(もちろん、有給休暇の取得の際にその「理由」を説明する必要は全く無いのですが、迫力?の問題です)

 長くサラリーマンをやっている私としても、「月曜日のアメリカンスポーツ」については、なかなか「テレビのライブ観戦」が出来ずに、残念な思いをしてきました。

 ところが、近年は「ワンセグ放送」が観られるようになりましたので、地上波の放送については、電車の中で観戦できるようになりました。
 2017年マスターズ大会も、携帯電話の小さな画面に見入りました。
 セルヒオ・ガルシア選手とジャスティン・ローズ選手の競り合いを楽しむことが出来たのです。

 とはいえ、プレーオフに入ってからの戦いは見ることが出来ませんでした。
 目的の駅に到着してしまい、職場に向かって歩き出してしまったからです。そして、職場に到着してから、携帯電話でワンセグ放送を見ることが出来なかったのは、自然なことでしょう。
 また、ワンセグではBS放送を観ることは出来ません。
 
 宮仕えをしている内は、アメリカで行われるスポーツの観戦は、どうしても「録画」が主になってしまうのです。
 録画とライブの違い、大きな違いは、言うまでもないことでしょう。

 「小さな夢」で恐縮ですが、私は、サラリーマンを卒業したら、テレビの前に陣取ってスポーツ放送を思い切り観る、特に「月曜日の朝のビッグイベントを思い切り楽しんでやるんだ」、と心に決めているのです。
 日本陸上競技連盟が新方式の導入を検討していると、3月29日に報じられました。

① 男女ともに2名は陸連が設定する「選考レース」(1発勝負)の上位2名とする。
② 残る1名は、2019年秋から2020年春までの国内指定大会で、陸連の指定する設定記録を突破したランナーの中で、最高タイムを出した選手とする。

 という方式のようです。

 従来の方式と比べて、極めてクリアで、恣意性が入り難い方式となっていますので、とても良いことだと思います。

 2020年大会に限らず、近時の夏のオリンピック大会においては、「暑さに強いこと」が好勝負を繰り広げる上では不可欠な条件ですので、陸連の指定レースも本番に近い環境、気温30℃前後の高温多湿下のレースとなるのでしょう。

 新方式の良いところは
① 「勝負強さ」が測れるところ

 オリンピックのレースは、当然ながら一発勝負ですので、1度の選考レースの上位2名を選定するというのは、とても良いことでしょう。

 「肝心なレース」に対するコンディション調整力、重圧を跳ね返す強い精神力、といった「勝つために不可欠な要素・才能」を図るには、「一発勝負選考」が極めて有効であることは、アメリカの陸上競技代表選考会や、日本の水泳の代表選考を見ても、明らかです。

 たまたま調子が悪かったなどという言い訳は、通用しないのです。
 厳しい方式ですが、平等・公平な条件下で競い合うのは、全体のレベルアップにも結び付くものと思います。

② 基本的な能力の高さも考慮されていること

 「最高タイム基準」は、マラソンに対する地力を評価するものでしょう。

 前述の「選考レース」における上位3名を代表にするという方式との比較となりますが、これは一長一短というところで、こうした「物差し」を加えるという、陸連のチャレンジを見てみたいとも思います。

③ ファン・国民への分かり易さ

 これまで、何かと物議を呼ぶことが多かった「マラソン代表選考の過程・結果」ですが(近時、成績が振るわなかったことも、物議の要因のひとつでしょう)、相当にクリアになりました。

 「オープン&フェア」というのが、全ての物事に対する時代の要請であり、マラソン選考にもその波が及んだということでしょうか。

 とはいえ、この方式も「細部のツメ」が残っています。

A. 選考レースの上位2名の中に、最高タイム保持者が入っていた時の、残り1名の選出方法
B. 陸連の設定記録を突破した選手が一人もいなかった時の、残り1名の選出方法
C. 「補欠選手」の選出方法

 などが、直ぐに思い浮かびますが、詳細に観れば他にも詰めなければならない点が、いくつもある筈です。

 日本陸上競技連盟におかれては、一層検討を深めていただきたいと思います。

 2020年オリンピック東京大会が近付いています。

 もし、2020年大会の気象条件に近い時期に選考レースをやるとすれば、2019年の7~8月ということになりますので、あと2年と少ししかありません。

 選手にとって、残されている時間が少ないということは、関係者にとっても少ない、当然ながら事前に行わなければならない代表選考という面では、「より少ない」のです。

 時間が無いのです。
 4月16日、中山競馬場芝2000mコースで開催される、第77回皐月賞競走G1の注目馬検討です。

 2016年に比べて「小粒」といわれてきた、2017年の3歳牡馬陣ですが、さすがにクラシックレースを控えて陣容が揃いつつあります。
 一方で、無敗の牝馬ファンディーナが敢然と挑戦してくるところを見れば、「今年の3歳牡馬相手なら勝機あり」と考えていることも明らかでしょう。

 「波乱含みの皐月賞」と言って良いと思います。
 出走18頭のどの馬が勝っても不思議では無いレースでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠5番のレイデオロ。
 今年の3歳牡馬陣は、軸になる馬が不在ということで、重賞レースごとに勝ち馬が変わります。展開や馬場状態によって勝敗が変わるのです。馬同士の「勝負付け」が済んでいない状態と言ってよさそうです。
 そうなると、無敗=底を見せていない馬を選びたくなるのです。
 前走ホープフルステークスG2は快勝でした。3ヵ月半空いたところが心配ごとですが、底を見せていない有力牡馬の力を発揮してほしいところです。

 第二の注目馬は、2枠4番のカデナ。
 前走の弥生賞G2を勝ち切りました。こちらはクラシックロードの王道を歩んできたのです。レース毎に勝ち馬が変わる、今季のクラシックロードの中で、重賞を2勝している点を評価したいと思います。粘り強い走りを見せてくれることでしょう。

 第三の注目馬は、4枠8番のファンディーナ。
 3戦3勝、前走のフラワーカップG3は2着に5馬身差の圧勝でした。中山の重賞を走っているのも強みでしょう。
 もし牝馬が勝利すれば、1948年(昭和23年)のヒデヒカリ以来「69年ぶりの牝馬勝利」となります。凄いことです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 実力接近のレースですから、アメリカズカップ、ウインブライト、スワーヴリチャードも加わっての、ゴール前の競り合いが楽しみです。
 4月6日に発表されたFIFAランキングで、オランダが32位と過去最低となりました。

 現在のランキング制度が始まったのは1993年ですが、21世紀に入ってからは常に世界最高レベルのサッカーを展開し、ワールドカップの優勝候補にも何度も挙げられていたチームですので、この凋落はとても意外です。

 2016年のユーロ(欧州選手権)の本戦に、オランダ代表チームが出場できなかった=予選敗退した時には、「余程調子が悪かったのか」と感じていましたが、ワールドカップ2018ロシア大会に向けての欧州予選A組でも、現在2勝2敗1引分で、フランス、スウェーデン、ブルガリアについで4位と、敗退の危機に晒されているのを見ると、オランダ代表の変調が深刻であることが分かります。

 3月26日に行われたブルガリア戦も0-2で完敗して、浮上へのきっかけを作れずにいるのです。

 サッカー環境と言う点からは、サッカーが盛んな地域である欧州の中でも抜群と評され、ドイツにおける芝のサッカー場が5000面であるのと比較して、オランダには10000面以上あるとも報じられています。ドイツの方が国土の面積と言う面では圧倒的に広いことを考え合わせれば、オランダにおける芝サッカー場の数がいかに多いか分かります。
 加えて、体躯・パワーに恵まれたアスリートが多いのですから、オランダサッカーが強いのは、ある意味では当然とも見られていたのです。

 ヨハン・クライフ選手、ファンバステン選手、ルート・フリット選手、ライカールト選手、クラレンス・セードルフ選手、デニス・ベルカンプ選手、パトリック・クライファート選手、ファン・デル・サール選手、ルート・クロル選手、スナイデル選手、ファン・ペルシ選手、そしてアリエン・ロッベン選手と、オランダ出身の世界的プレーヤーは枚挙にいとまがありません。

 世代交代がどんどん進み、いつの時代にも「強いナショナルチーム」を構成できる国、というのがオランダだった筈です。
 それが、1年以上にわたって不振が続いているというのは・・・。

 オランダサッカーに何が起こっているのでしょうか。

 とはいえ、「底力」十分なオレンジ軍団ですから、ここからの巻き返しが見ものであろうとも感じるのです。
 2016年後半から2017年前半の素晴らしい活躍を受けて、日本人プレーヤーによる初のメジャー制覇が期待された松山選手でしたが、3日目までの出遅れが響き、最終日67打の好スコアで追い上げを図ったものの、前日の28位から11位まで順位を上げるに止まりました。

 最終日のラウンドが素晴らしいものであったので、本当に3日目までの不振が惜しまれるところです。

 3日目までの松山選手は、前半の7番ホールと、パッティングに悩まされました。

 7番ホールでは、初日・2日目と大叩きしました。
 最終日は見事に克服していましたので、苦手ホールにはならずに済んだのではないでしょうか。

 パッティングでは、まずは「3~4m」位がなかなか入らない、3日目まではバーディは皆2メートル以内という状況が続きました。
 オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのグリーンで、ボールをピンから2メートル以内に寄せるというのは「至難の技」です。ほとんど止まりかけた状況から、10m以上転がったり、グリーン外に出てしまうというのが、決して珍しくは無い、高速かつ傾斜のきついグリーンだからです。

 パッティングが不調な中で、3日目まででも相当数のバーディを獲得していたことを勘案すれば、松山選手のショットの素晴らしさが分かります。

 具体的なホールで言えば、何といっても3日目の18番ホールが痛かった。

 70cmから3パットしてしまい、このホール4パットでダブルボギー。せっかく2オーバーパーまでスコアを戻していただけに、このダブルボギーは堪えました。
 今大会の松山選手に「止めを刺した4パット」ではなかったかと感じます。

 苦しんだ今大会で、しかし4日目の67打は光明でしょう。

 ラウンド後のインタビューで「昨年末から今年初めのパッティングがいつでも出来る状態になれば、(マスターズ・トーナメントで)絶対に勝てると思う」とコメントしました。
 「絶対に勝てる」という言葉に、松山選手の今大会のプレーに対する悔しさと自信が表れていました。

 近時、「分析」が大好きで得意なアメリカスポーツ界・メディアの詳細な研究により、松山英樹選手の弱点が「パッティング」にあると報じられるようになりました。
 そして、4大メジャートーナメントの中で、最もパッティングの占める比重が重いとされるマスターズ大会の事前予想において、松山選手の順位予想は、世界ランキング4位というポジションからすると、相当低いものでした。

 そして、残念ながら、今大会の結果はその「予想」に近いものとなってしまったのです。

 とはいえ、昨年末から今年初めのパッティングを取り返す時間は、まだまだ十分にあるのです。

 2017年の残りの3つのメジャー大会、そして2018年のマスターズ大会に向けて、松山英樹選手の挑戦は続きます。
 4月10日、浅田真央選手の引退が報じられました。

 この記事において、競技名を記する必要が無いという点で観ても、「浅田真央」選手は、我が国における全てのスポーツ競技・種目を通じても、とても「メジャーな存在」であったことが分かります。

 女子フィギュアスケートの枠を遥かに超える存在なのです。

 14歳のころでしょうか、フィギュアスケート界に彗星のように現れ、10年を優に超える期間にわたって、「日本のフィギュアスケートの顔」でした。
 その点だけを取っても、その「偉大さ」が分かります。

 その「演技の華やかさ」は比類なきものであり、浅田選手がリンクに立つと、周囲の空気が変わりました。
 何とも言えない「柔らかさ」を内包した、スケールの大きな滑りは、「浅田ワールド」そのものだったのです。

 バンクーバー・オリンピックの女子シングル、キム・ヨナ選手との熾烈な金メダル争い、たまたま家電量販店の近くを通りかかった時、多くの人々がテレビの前に群がっていました。
 声ひとつ無い様子で画面に見入っています。

 昭和20年代、30年代初頭の「テレビがまだ珍しかった時代」の様な光景が、そこにはありました。

 そして、浅田選手がジャンプでミスをした瞬間、「あーっ」と残念そうな声が上がりました。大きな声ではなく、絞り出すような声であり、群がっていた人々全員が小さく叫んだのです。
 私も唸りました。

 みんな、大好きな「真央ちゃんの笑顔」、金メダルをかけた真央ちゃんの笑顔が見たかったのでしょう。

 これほど、多くの日本人に応援されたフィギュアスケーターは、居なかったかもしれません。フィギュアスケートのファンはもちろんとして、普段はフィギュアスケートを見ない人達の多くが注目したのでしょう。日本中の人達が、その演技の成功を心から祈っていたと言っても良いのかもしれません。

 「国民的プレーヤー」であった浅田真央選手も、2005年のグランプリファイナル優勝に始まった、世界一を競う舞台での戦いも13年に渡り、26歳となった2017年、とうとう現役を引退することとなったのです。

 オリンピックの金メダルこそ取れませんでしたけれども、世界選手権優勝3回を始めとして、我が国を代表するフィギュアスケーターとしての活躍は、枚挙にいとまがありません。

 何より「ひとつの時代を創ったスケーター」でした。
 
 同じ時代を生きた私達の「時間」大袈裟に言えば「人生」に、大きな潤いと喜びを与えていただいた浅田真央選手に、心からお礼を申し上げます。
 10代で世界トップクラスのトーナメントに彗星のように現れ、好成績を残して、「神の子」と称されたガルシア選手が、37歳となった2017年のマスターズ・トーナメントで、ついに優勝を捥ぎ取りました。
 自身、四大メジャートーナメント74回目の挑戦でした。

 そもそも、マスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロの四大トーナメントに、74度も出場すること自体が、大変なことです。
 20年間連続して、四大トーナメントに出場して、ようやく80回なのですから。

 約18年間に渡って「四大トーナメント出場資格」を維持し続けてきたのですから、ガルシア選手がいかに安定した成績を残し続けてきたのかが分かりますし、四大トーナメントでの2位・3位といった上位の成績も、当然ながら残してきました。

 しかし、「四大トーナメント・チャンピオン」という称号だけは、これまで手に出来なかったのです。
 PGAツアー9勝、欧州ツアー13勝を始めとして、世界中の大会で好成績を残してきたガルシア選手なのですから、不思議なことだと思っていました。
 「神の子」と呼ばれたプレーヤーでも、このまま「メジャー未勝利」で終わる可能性も有ると感じ始めていた矢先の、マスターズ制覇でした。

 4月9日の最終日もガルシア選手の戦いは苦難の連続でした。

 15番・パー5で、素晴らしい第2打から難しいパッティングを決めて、ガルシア選手がイーグルを奪い、同ホールをバーディとしたジャスティン・ローズ選手と9アンダーで並んだ時には、ガルシア選手が有利に観えました。

 迎えて16番のパー3。
 オナーのガルシア選手は2m弱にグリーンヒット。負けじとローズ選手も2m強にグリーンヒット。別々のルートからの寄せ合いは、見ごたえ十分。
ローズ選手がフックラインをしっかりと決めてバーディ。ガルシア選手は、スライスラインを打ち切れずにパー。ローズ選手が1打リード。
 2mを打ち切れなかったガルシア選手に、メジャー大会におけるプレッシャーが感じられましたので、メジャー優勝経験者(2013年全米オープン)であるローズ選手に、トーナメントの帰趨は傾いたかと感じられました。

 ところが、続く17番・パー4の第2打。ローズ選手のショットはグリーン手前のバンカーへ。近年、勝敗に大きな影響を及ぼすこととなったバンカーが、2017年も牙をむいたのです。

 こうしてガルシア選手とローズ選手は9アンダーのままホールアウトし、勝負はプレーオフに持ち込まれました。
 その第1ホール、18番パー4で、ガルシア選手は2mほどのパッティングを決めてバーディを奪取し、決着を付けました。
 
 かつては、そのアドレスに要する時間の長さ、いつ果てるともしれない「ワッグル」の回数・長さもあって、「メジャートーナメントにおける精神面の弱さ」が指摘されることもあったガルシア選手でしたが、「73度の大会」において培った力が、見事に結実した印象です。

 セべ・バレステロス選手、ホセ・マリア・オラサバル選手に続く、スペイン出身プレーヤー3人目の優勝でした。

 控えめなガルシア選手の、力いっぱいのガッツポーズが、18番ホールのグリーン上で炸裂していました。
 
 ATPツアーの2017年マイアミ・オープン大会は、4月2日に男子シングルスの決勝が行われ、ロジャー・フェデラー選手がラファエル・ナダル選手を6-3・6-4のストレートで下し、優勝しました。

 フェデラー選手は今季3勝目、ツアー通算91勝目を挙げたのです。

 マイアミ・オープンは、ツアーの中でも格の高いマスターズ大会ですが、今季フェデラー選手は、BNPパリバ大会に続いてのマスターズ大会優勝となります。

 フェデラー選手は、四大大会シングルス優勝18回を始めとして、テニス界の男子の主な記録を悉く塗り替えてきている「男子テニス史上最強のプレーヤー」として知られています。
 その記録を数え上げていくと、枚挙にいとまがありません。

 「偉大」という言葉がぴったりくるプレーヤーなのです。

 そのフェデラー選手も、2010年シーズンで世界ランキング1位を明け渡してからは、次第に成績を落としてきました。「加齢」に最も抵抗し続けてきたプレーヤーなのですけれども、さすがに下降線に入ったと見られていたのです。

 2016年シーズンは故障の影響から出場する大会も減少し、世界ランクも16位まで下がりました。
 「引退」という言葉も、時折目にするようになってしまったのです。

 ところが、故障から復帰した2017年シーズン、フェデラー選手は素晴らしい成績を出し続けています。

 まずは、四大大会の全豪オープンで優勝しました。2012年以来の四大大会制覇でした。
 そして、前述のようにATPツアーのマスターズ大会に2勝しています。

 まさに「復活」と呼ぶに相応しい活躍でしょう。

 ちなみに、このマイアミ・オープンも第4シードからの優勝でした。往時には、いつも「第1シード」で出場していた印象のあるフェデラー選手ですが、今季の全豪オープンでは「第17シード」からの優勝でした。
 
 どんどん世界ランキングを上げ来ているフェデラー選手が、再び「世界ランク1位」に返り咲くシーンが見られるかもしれません。

 「偉大」を超える言葉を、探さなくてはなりません。
 「チームは監督によって変貌する、とてつもなく変貌する」ということを如実に示してくれました。

 今回の最終予選、当初の6試合でブラジル代表チームは6位に沈み、ワールドカップ史上初めて「ブラジルの居ない大会」となるかもしれないと言われました。
 本ブログでも「危機的な状況」という記事を掲載しました。

 2014年のワールドカップ・ブラジル大会における、ドイツ代表を相手にしての1-7の大敗から、セレソンは元気が無いと言われ、2016年のコパアメリカ・センテナリオ大会でも早々に敗退した時には、「どうしたカナリア軍団」と、ブラジル代表チームの歴史の中でも最も弱い時期ではないかと指摘されていました。

 そして、2016年6月に監督が交代したのです。
 チッチ監督(アデノール・レオナルド・バッチ監督)の登場でした。

 1961年5月生まれ、55歳のチッチ監督は、1990年から主にブラジルのクラブチームの監督を務め、2010年にブラジル屈指の大クラブ、コリンチャンスの監督になって一気に世界的な監督となりました。
 チッチ監督率いるコリンチャンスは、2012年のコパ・リベルタドーレス(南米選手権に)優勝し、FIFAクラブワールドカップをも制覇したのです。

 チッチ氏は、自国開催のワールドカップで傷ついた代表チームの監督就任が期待されていましたが、意外にもドゥンガ氏が就任することとなり、そのドゥンガ監督が国民が願うような成績を残せなかったというか、惨憺たる成績しか残せなかったので、ようやく代表監督に就任することが出来たのです。

 そして、セレソンの巻き返しが始まりました。

 チッチ監督就任以降、ブラジル代表チームは南米最終予選で8連勝を飾り、一気に首位に立つどころか、「世界最速での本大会出場権獲得」という離れ業を成し遂げました。
 当初の6試合で、10チーム中6位に喘いでいたチームとは思えない、驚異的な強さを披露したのです。

 セレソンのメンバーは、ドゥンガ監督の時とチッチ監督になってからで大きな違いはありません。ネイマール選手やレナトアウグスト選手、マルキーニョス選手やコウチーニョ選手、マルセロ選手、パウリーニョ選手等々、当然のことながらブラジルサッカー界の懐は深く、素晴らしいプレーヤーが目白押しであり、ドゥンガ監督もこうしたトッププレーヤーを選抜してチームを創っていたのです。

 しかし、南米予選の当初6試合で、11得点8失点と「低い得点力・高い失点率」という最悪の結果しか残せませんでした。

 一方で、チッチ監督が就任して以降の8試合では、24得点2失点と「攻守とも別のチーム」と言って良いほどの変貌ぶりでした。
 この変貌が、若い世代のチームではなく、ナショナルチーム、それも世界屈指のナショナルチームで起こっているというところが、凄いところでしょう。世界最高水準のプレーヤー、サッカーを相当知っているであろうプレーヤーが集まっているチームにおいても、これだけの変革が実現するのです。

 これは、まさに「マジック」と呼ぶにふさわしいでしょう。

① 戦術の変化

 チッチ監督が導入した、いくつかの新戦術が功を奏していることは間違いないところです。
 ブラジルサッカーの特徴のひとつである「ペナルティーエリア近辺でのスピードアップ」が、随所で見られるようになりました。

 チームリーダーであるネイマール選手も「ブラジルらしいゲームができている」とコメントしています。

② 「やる気を出させる」指導法

 こうなると不思議なもので、「選手たちが生き生きとプレーしているように」観えます。

 個々のプレーヤーの能力が高いことは明らかなセレソンが、気持ちよく、思い切りプレーできれば、ブラジル代表チームが強いチームであることは、今更言うまでもないことなのです。

 チッチ・マジックの最たる部分ですが、どのようなノウハウ・手法が取られているのかは、分からないところです。ここでも「肝心な情報」は分からないのです。

 いつの時代でも、どうでも良い?情報は巷に溢れ、肝心な本質的な情報は秘匿されることが良く分かります。情報を取り扱う仕組み・ツールがどんなに発達し、情報収集のスピードや情報量が飛躍的に向上しても、肝心な情報を入手することの難しさは、全く変わらないのでしょう。

 それにしても、今回のブラジル代表チームの変貌は、凄いものでした。

 「監督が代わればチームは変貌する、とてつもなく変貌する」ということは、もちろん、サッカーに限ったことではありません。
 全てのスポーツ、そして全ての組織に共通したことなのでしょう。
 2017年シーズンのクラシックレースが始まります。
 春競馬の本番です。

 今年は桜の開花が例年より相当遅いので、4月9日の第77回レース当日の阪神競馬場は「満開」なのではないでしょうか。
 このところ「葉桜」を見ることが多かったレースですが、今年はその名の通りの「桜花賞」を見ることが出来そうです。

 「桜満開のクラシック」という意味では、1975年カブラヤオーの皐月賞が思い出されます。4月13日に行われたのですが、中山競馬場の桜が本当に満開でした。その満開の桜を背に、カブラヤオーの強烈な逃げが展開されたのです。あの頃は、4月中旬になっても桜が満開と言う年が有ったということでしょう。
 近年は「桜色の無い皐月賞」が多いのですが、2017年は久し振りに桜の花と皐月賞のコラボが観られるかもしれません。

 さて、桜花賞の話に戻りましょう。

 今年の桜花賞最大の見所は、ソウルスターリングの走りです。
 4戦4勝で臨む桜花賞ですが、全勝での桜花賞挑戦ということより、あのフランケル産駒の挑戦の方が、よりインパクトが大きいように感じます。
 世界の競馬史上「最強の中距離馬」とも評されるフランケルの娘が、日本のクラシックでどんな走りを魅せてくれるのでしょうか。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠14番のソウルスターリング。
 圧倒的な一番人気で登場するであろう彼女の走りは、このレースの骨格を成す物でしょう。展開に左右されない実力を発揮してもらいたいと思います。ルメール騎手にとっても、失敗が許されないレースとなります。

 第二の注目馬は、7枠15番のアドマイヤミヤビ。
 デビュー戦こそ2着でしたが、その後は3連勝で駒を進めました。前走クイーンカップG3も制しました。ルメール騎手がソウルスターリングに乗りますので、デムーロ騎手に乗り替わります。G1におけるデムーロ騎手の勝負強さも注目点でしょう。

 第三の注目馬は、4枠8番のカラクレナイ。
 前走フィリーズレビューG2を勝っての桜花賞。このレースで2着となったレーヌミノルと共に大舞台での健闘が期待されます。
デムーロ騎手から田辺騎手への乗り代わりとなります。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 「咲く桜も有れば、散る桜も有る」桜花賞。
 日本競馬史に残る名レースになって欲しいものです。
 MLBの2017年シーズンが開幕しました。

 今年も「ベースボール・イズ・アメリカ」の季節が到来したのです。

 シーズン開幕早々ですが、田中将大投手、ダルビッシュ有投手、岩隈久志投手、前田健太投手と、日本人ピッチャーが次々とマウンドに登場するものの、まだ1勝も挙げることができていないのが気がかりなところです。(調子が出ていないプレーヤーばかりではありませんので、「めぐり合わせ」であろうと思っていますが)

 そういった中で、4月4日大リーグ機構から、今季のMLB開幕メンバー868名のデータが公表されました。

 アメリカ以外の国・地域の出身者が259名となり29.8%を占めました。統計を取り始めた1995年以降では最多の数字とのこと。出身地も19となり、過去最多を記録しました。ミネソタ・ツインズの外野手ケプラー選手がドイツ出身者として、初めてメジャー入りを果たしたのです。

 アメリカを除く国別では、ドミニカが93名と最多、ベネズエラ77名、キューバ23名、プエルトリコ16名と続き、日本は8名で第6位でした。

 チーム別の「外国人プレーヤー数」では、テキサス・レンジャーズの14名が最多、サンディエゴ・パドレスとシアトル・マリナーズが12人で続いていると報じられています。

 ベースボールというスポーツにおけるMLBの位置づけは極めて重いものです。
 例えば、サッカーにおけるリーガ・エスパニョーラやプレミアリーグの「重さ」比較にならない「重さ」でしょう。(単純に比較すべきものでは無いとは思いますが)

 ベースボールはサッカーに比べれば、盛んな国の数と言う面の国際化が遅れていて、アメリカの比重が大きい=MLBの比重が大きい競技ですから、現状では「MLBの様子」が「ベースボールの様子」に近いものとなっていると見てよいと思います。

 もちろん、日本プロ野球も素晴らしいプロスポーツとして、確固たる地位を築いていますが、こちらは「野球」の最高峰なのであろうと感じるのです。(野球とベースボールの違いは、説明することが極めて難しい、永遠のテーマであろうと思います)

 そのMLBにおいて、「外国出身プレーヤーの比率が最大になった」のですから、ベースボールの国際化が着実に進んでいると言って良いのでしょう。

 我らが日本人プレーヤーも、もちろん、MLBにおいては外国人プレーヤーです。

 一方で、MLBにおける日本人プレーヤーが「助っ人」であるという印象はありません。
 「世界最高の舞台で生き生きと戦うプレーヤー」という印象が強いのです。

 そのこと自体が、プロフェッショナル・ベースボール=MLBという実態を、改めて感じさせるところなのでしょう。
 チャンピオンズリーグにおいては、いつも「組合せ抽選」が優勝争いに大きな影響を与えます。

 2016~17年シーズンのベスト8・準々決勝の組合せ抽選会は3月17日に行われましたが、やはり今季も悲喜こもごもの結果となりました。
 組合せは以下の通り。

① ボルシア・ドルトムント-ASモナコ
② ユベントス-FCバルセロナ
③ アトレティコ・マドリード-レスター・シティ
④ バイエルン・ミュンヘン-レアル・マドリード

 真っ先に目につくのは、④のバイエルンVSレアルです。

 現代のクラブ3強が準々決勝で顔を合わせることとなったのです。
 「優勝するためには、いずれは戦わなくてはならない相手」とはいえ、こんなに早く当たらなくてもよい、というところでしょうか。

 ドイツ・ブンデスリーガを代表するバイエルンと、スペイン・リーガエスパニョーラの強豪レアルの激突は、本大会の注目の一戦です。

 戦力的には互角の両チームですが、チャンピオンズリーグの優勝回数という面からは、レアルが11度(最多)、バイエルンが5度(史上3位)と、レアル・マドリードは「チャンピオンズリーグの神様に愛されている」とも言われますから、やや分があるというところかもしれません。

 続いては②、ユベントスVSバルセロナでしょうか。
 イタリア・セリエAにおいて近年無敵のユーベと、レアル、バイエルンと共に現代の3強の一角バルサの組合せとなりました。
 「最強の守備と最強の攻撃の戦い」といった趣です。

 ユベントスがセリエAの意地を見せてくれるかが注目されます。

 続いては③、アトレティコVSレスター。
 いつの時代も、レアル、バルセロナに続いてのアトレティコ・マドリードは、リーガエスパニョーラの3強の一角を占めています。
 チャンピオンズリーグでも、2013~14年シーズン、2015~16年シーズンに準優勝するなど、準優勝3度の実績があります。(ちなみに近時の2度の優勝チームは、いずれもレアルでした)

 これに対して、プレミアリーグを代表してレスターが挑む形でしょう。
 戦力的には、ややアトレティコが優位にあると思います。

 最後は①、ドルトムントVSモナコ。
 ドルトムントにとっては2012~13年シーズンの準優勝を始めとして、優勝1度・準優勝1度と「相性の良い大会」といって良いでしょう。
 一方のモナコも2003~2004年シーズンに準優勝していますから、チャンピンズリーグに強いチームだと思います。
 このカードは互角と見ます。フランス・リーグアンの意地を観てみたいものです。

 今大会も、決勝戦のカードとして全くおかしくない組合せが、準々決勝で生まれました。
 
 これが、UEFAチャンピオンズリーグなのです。
 自己最高位の東前頭2枚目で相撲を取った蒼国来は、初めて全ての横綱・大関と取組が組まれる位置で、15日間を戦い抜きました。

 3日目、横綱・日馬富士との対戦は、初めての「結びの一番」でしたが、これを白星としました。金星を挙げたのです。

 取組後のインタビューの中で「結びで取るのが夢だった」と語りました。
 
 その様子は、本当に嬉しそうでした。

 確かに、力士になった以上は、関取となり、幕の内に昇進し、そして結びの一番、その日の最後の取組のために土俵に上がることが「大きな夢」なのでしょう。

 特に、中国内モンゴル自治区から来日し、2011年の「八百長問題」で一度は解雇となった蒼国来にとっては、番付を上げて結びの一番で相撲を取ることは、憧れであり夢であったろうと感じます。

 八百長問題で解雇となった後、「自分は絶対にやっていない」と言い続け、友人宅を転々としながら、公園等でトレーニングを積んでいたと報じられています。
 大変な努力です。

 そして、裁判を経て、2年半ぶりに復帰したのです。
 2013年7月場所、番付は西前頭15枚目でした。

 その7月場所、土俵に上がった蒼国来の体は、痩せ細っていました。やはり、公園等でのたったひとりでのトレーニングや、友人宅での食生活では、大相撲の力士、ましてや幕の内力士としての体躯を維持することは難しかったのです。

 当然のように「負け越し」の場所が続き、番付は東十両11枚目まで下がりました。
 幕下も間近という番付です。
 蒼国来は、力士を続けられるのだろうか、と心配したものです。
 とはいえ、体躯の方は徐々に充実し、パワーがついてきた印象でした。

 2014年3月場所では11勝4敗の好成績を上げて、5月場所に幕の内に復帰、以降の幕の内力士としての安定した相撲振りは、ご承知の通りです。

 身長185cm・体重146㎏と、現在の幕の内では小柄に入る体格ですが、相撲は正攻法そのもの。立合いの変化を、私は見たことがありません。
 現在では珍しい「正統派の四つ相撲」です。パワーも備えていて、「つり技」も時々披露してくれるのです。

 2017年3月場所の蒼国来は、場所の後半はやや精彩を欠きました。
 4勝11敗で場所を終えています。
 疲れが出たのであろうと思いますが、どこか故障でもしていないか、少し心配です。

 その真面目な取口と大相撲への情熱をもって、再び番付を上げ、三役昇進を狙っていただきたいものです。
[3月28日・埼玉スタジアム]
日本4-0タイ

 久保裕也選手の大活躍が続いています。

 このゲームでも、1得点・2アシスト。3月24日のUAE戦も含めて、ハリルジャパンが挙げた6得点の内、5得点に絡む活躍なのです。
 
 まさに、日本代表チームの「次代のエース」でしょう。
 日本代表チームは、ようやく本田選手に代わるプレーヤーを得たと感じます。

① シュートの正確性

 この点が、最も素晴らしいと思います。
 サッカーの試合を観ていると、「あそこにシュートすれば良いのに」と思うことが多いのですが、「あそこに」蹴ることが容易なことでは無いのは、長くサッカーに親しんでいると、痛感させられます。大試合となると尚更で、狙ったコースにシュートを打てるというのは、「ひとつの才能」のように感じられるのです。

 その「ひとつの才能」を、久保選手は具備しているようです。
 久保選手は、決して多くのシュートを放つタイプではありませんし、このゲームでも2アシストしていることを観ても、臨機応変なプレーを得意としていることは間違いありませんが、ひとたびシュートを放つとなれば、そのシュートコースは極めて正確です。

 この試合のゴールも、スローインからのボールをドリブルで持ち込んで、相手ゴール右上隅に叩き込みました。まるで、オランダのロッベン選手のようなプレーでした。
 とても「簡単にゴール」しているように観えるところは、歴代の世界のトッププレーヤーと同様です。

② ドリブルもパスもハイレベル

 前述①でも書きましたが、ドリブルのスピードと上手さ、パスの精度の高さは、再三のアシストプレーが証明しています。

 そして、「プレーイメージ力の高さ」も挙げなければならないのでしょう。

 この局面で、どのようにボールを動かすことが最も効果的なのか、を瞬時に判断する能力が高いのです。
 その点では、まさに本田選手に近い存在と言えるでしょう。

 フィジカルの強さに、このイメージ力の高さを加えることが出来るプレーヤーこそが、「エース」なのであろうと思います。

 日本代表チームの右のフォワードFWといえば「本田圭佑」という時代が10年以上も続いてきたのです。
 本田選手は、その決定力と存在感において、代表チームに欠くべからざる存在でした。
 「記録と記憶の両方に残る」プレーヤーなのです。
 そして、その存在感の大きさは現在でも変わらないと思います。

 久保選手は、その本田選手に匹敵する存在感を身に付けようとしています。

 日本代表チームは、ついに本田選手の後継者を得たのでしょう。
 今大会で僅差の2位となった宇野選手でしたが、その実力が世界トップクラスであることを改めて示しました。

 オリンピック・世界選手権を通じて、日本選手が優勝・2位を占めたのは、史上初めてでした。(他の国でもあったかどうか、ロシアの「皇帝」プルシェンコ選手にからんで有ったかもしれないとは思いますが、記憶が定かではありません)

 宇野選手の演技の特徴は、速いスピードと安定感でしょう。
 これはもう、世界のトップと言って良いかもしれません。
 例えば、4回転ジャンプを成功させるレンジが広いのです。サッツや回転軸の角度、タイミングなどにおいて、小さなミスが有ったとしても、何とか着氷し演技を継続することが出来るます。
 この強みに磨きをかけて行けば、オリンピック・世界選手権の優勝も近いものと思います。

 それにしても、日本男子フィギュアスケートは「最強の布陣」となりました。

 ひとつの大会で、羽生結弦選手と宇野昌磨選手の両方が大きく失敗するというのは、想像し難いことです。
 この2プレーヤーが揃って出場する限り、今後数年に渡って、世界大会でメダルを獲得し続ける可能性が高いと思います。
 
 3月31日、フィンランド・ヘルシンキで開催されたフィギュアスケートの世界選手権大会の男子シングル・フリーが行われ、羽生結弦選手が223.20点の世界歴代最高得点を叩き出して、ショートプログラムSP5位からの逆転優勝を飾りました。
 
 鬼気迫る演技でした。

 最初の4回転トゥループの成功を皮切りに、全てのジャンプを成功させ、ステップ、スピンなどの演目も含めて、「全ての演目において出来栄え点がプラス」という、驚くべき演技を完成させたのです。

 フィニッシュを決めた羽生選手の表情は、強いまなざしで前方を見つめ、「世界一は自分だ」と叫んでいるようでした。

 大会の最終グループにおける最初の演技でしたから、続く5名のプレーヤーには、大きな衝撃を与えたことでしょう。強烈なパンチだったのです。
 2番目の演技者であり、先般の四大陸選手権のフリー演技で5度の四回転ジャンプを成功させて羽生選手を破った、ネイサン・チェン選手もこの波を受けたのか、失敗ジャンプが出てしまいました。「6度の四回転ジャンプ」を盛り込んだ意欲的なプログラムでしたが、残念ながら実りませんでした。

 そして、SPで羽生選手に10点以上の差を付けてトップに立っていたハビエル・フェルナンデス選手も本来の演技とは程遠い内容に終わりました。世界選手権3連覇の夢は潰えたのです。

 この羽生選手から投じられた衝撃に、最も良く耐えたのが宇野昌磨選手でした。
 ところどころで小さなミスも有りましたが、全体としては良く我慢した演技でしたので、SPにおいて確保した「羽生選手との6点差」を生かして、大接戦に持ち込むことが出来ると感じられるフリー演技を展開したのです。
 
 「どちらが勝っているのか分からない」と感じ、宇野選手の得点を注目しましたが、僅か2点差で羽生選手が押し切りました。
 常に羽生選手の高得点の源である「演技構成点」の差が、勝負を分けました。
 羽生選手の演技を包み込む「独特の空気感」のベースとなる、高度な演技構成が勝利のベースとなった形です。

 別の見方をすれば、宇野選手がわずかに失敗したジャンプを1本でも完璧なものにしていたら、宇野選手の優勝でしたし、羽生選手が1本でもジャンプをミスしていたら、それが僅かなミスであっても宇野選手が優勝していた訳で、2人の勝負は極めて僅差のものでした。
 「たら」はスポーツの世界では禁句とはいえ、「たら」のレベルを超える?僅差であったと思います。

 平昌オリンピックに向けては、羽生選手はSPでの失敗を回避することが必要でしょうし、宇野選手はフリーの演技構成に磨きをかける必要があるということになります。

 「4回転ジャンプを何回入れるか」が問われることとなった、大きく変貌を続ける男子フィギュアスケートを象徴する大会となった世界選手権2017ですが、今後の世界規模の大会の在り様が良く分かる大会ともなりました。

① 大差の勝負にはなり難いこと

 演目の難易度により与えられた点を着々と積み上げていくしかない採点方法であり、世界トップクラスの選手の全てが失敗する確率は極めて低い(全てのスポーツに共通しています)ことを勘案すれば、大差の優勝は難しいことになります。

② 4回転ジャンプの数と質が勝負を決めること

 羽生選手、宇野選手はもちろんとして、3位となった金博洋選手も、多くの4回転を演目に加え、相応の成功を続けましたから、300点越えの得点を挙げることが出来たのです。

 今後の世界大会でも、4回転ジャンプを何回成功させることが出来たかがポイントとなることは明白でしょう。

 フリー演技の4回転組込数が少ない、フェルナンデス選手にとつては難しい時代となったという気がします。

 以上から、現時点で平昌オリンピック金メダル争いを予想するとすれば、羽生選手、宇野選手、ネイサン・チェン選手、金選手の4人の争いと観ます。
 中でも、4回転を1つの演技に6本入れることが出来るチェン選手が最有力ということになりそうです。
 
 それにしても、世界選手権2017の羽生選手のフリー演技は、本当に素晴らしいものでした。
 観終わった瞬間に、テレビの前で「凄い」と叫び、いつまでも拍手を送りました。
[4月1日・決勝]
大阪桐蔭8-3履正社

 大阪桐蔭高校が「甲子園大会での勝負強さ」を発揮して、優勝を飾りました。

 史上初の大阪対決となった決勝でしたが、好走守いずれもレベルの高い試合でした。
 
 両チームの先発、履正社・竹田投手、大阪桐蔭・徳山投手は共に十分な球威とコントロールを備えていました。まさに好投手対決となったのです。
 打線も共に長打力十分、守備も良く鍛えられています。

① 大阪桐蔭の一発攻勢

 履正社の竹田投手、昨年秋の明治神宮大会から全国大会で負け知らずの好投手から、大阪桐蔭打線はホームランで得点を重ねました。

 初回、2回、6回とソロホームラン3本で3-0とリード。8回裏の履正社の反撃で同点に追いつかれた9回表も2ランホームランで5-3と突き放したのです。
 ホームランを打たれるたびに、竹田投手は外野スタンドを見つめて驚いたような表情を見せていました。「あんなに飛ぶのか」と言っているようでした。

 今大会の多くのチームの特徴でもある「フルスイング」が、この試合でも威力を発揮したのです。

② ボールを揃え過ぎたか?

 履正社高校・竹田投手は、十分な球威とコントロールを備えたピッチャーです。これまでの幾多のピンチも、この投球で乗り切ってきたのでしょう。
 この試合でも、堂々とコーナーを突く投球を続けました。

 しかし、ボールがストライクゾーン周辺に投じられていますので、フルスイングに当たれば飛んでしまいます。球威十分な投球だけに、尚更飛ぶのでしょう。

 持ち球のひとつでもあるフォークをワンバウンドさせるような投球、「少し荒れているな」「次の投球は何処に来るか分からない」といった印象を打者に与えることができれば、結果は違うものになっていたのかもしれません。

 もちろん、これだけホームランが飛び出すというのは、大阪桐蔭打線の素晴らしさを示していることは、間違いありません。

 西谷浩一監督率いる大阪桐蔭高校は、本当に「甲子園で強いチーム」です。

 センバツ2017の優勝で、
・春は7回目の出場で優勝2回、18勝5敗
・夏は6回の出場で優勝3回、24勝3敗
 春夏通算13回の出場で優勝5回、42勝8敗(勝率84%)

 もの凄い成績です。
 甲子園大会に出場すること自体がとても難しいことであり、そこで1勝することも大変なことなのですが、そこで5戦して4勝以上の成績を残すというのは、驚異的でしょう。

 夏に比べて春は、これまで少し荒さが目立って、早々に姿を消すこともあったのですが、今大会の優勝で一気に勝率を上げました。

 この西谷・大阪桐蔭の甲子園大会における強さは、往時の中村・PL学園に匹敵するレベルになったと感じます。大会史上屈指の強さを具備するチームということになります。
 
 西谷・大阪桐蔭高校は、現在の甲子園大会をリードする存在なのです。
プロフィール

カエサルjr

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