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 目黒記念競走G2が、何時から日本ダービーの日に行われるようになったのかと調べてみました。2006年からでした。

 私のようなオールドファンにしてみれば、目黒記念は「天皇賞と同様に、年に2回開催される大レース」でした。
 今から40年程前は、現在と比べて重賞競走が少なく、例えば、一流馬が天皇賞や有馬記念を目指すとなれば、所謂「オープン競走」出走によりコンディションを整えていました。あのシンザンは19戦していますが、内8戦はオープン競走なのです。

 そうした「重賞の数が少ない」状況下で、目黒記念は貴重な重賞、それも「関東の八大競走優勝馬が目指すに相応しい重賞」のひとつだったのです。
 競走馬の東西輸送が、現在のように容易ではなかった時代のことです。(関西の同様のレースは京都記念です)

 1984年のレース体系見直しにより、目黒記念は年一回の開催となりました。(京都記念も年一回となりました)

 以上のような経緯から、過去の目黒記念の優勝馬には歴史的な優駿がズラリと並んでいます。
 春なら、1955年(昭和30年)のハクリヨウ、1957年のハクチカラ、1967年のスピードシンボリ、1971年のメジロムサシ、1979年のサクラシヨウリ 等々。
 秋なら、1934年のカブトヤマ、1957年のハクチカラ、1958年のミスオンワード、1971年のアカネテンリユウ、1980年のカツラノハイセイコ、1981年のアンバーシヤダイ、といった感じです。他にも、数多くの名馬が名を連ねています。

 1985年以降は、ややメンバーも小粒になった印象ですが、それでも2000年にはステイゴールドが勝っていますし、長距離を得意とする馬にとっては大切な重賞だったのです。

 21世紀に入ってからは、世界的な傾向としても、競馬自体がマイルから2000m位の距離のレースを中心とした構成に変わってきましたので、目黒記念の優勝馬は「G2レース」相応のメンバーとなってきたように感じます。
 レース体系の整備が一段と進んだ中では、止むを得ないことなのでしょう。

 第1回目黒記念は、1932年(昭和7年)に開始されました。同年の第1回東京優駿(日本ダービー)の6日前に行われたので、目黒記念は「中央競馬で現在行われている重賞としては最古」のものとされています。

 そして、第1回東京優駿が開催された目黒競馬場(東京競馬場の前身)を記念して設けられた重賞であることが考慮されて、現在は日本ダービーの開催日、同じ日に行われるようになったのかもしれません。

 目黒記念は、「日本ダービー・デイ」の掉尾を飾るレースとなっているのです。
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 5月28日に千秋楽を迎えた、大相撲2017年5月場所は、横綱・白鵬が全勝優勝を飾りました。
 1年ぶり、38回目の優勝でした。

 「第一人者」「大横綱」と称され、史上最多の優勝回数を誇る白鵬ですが、久しぶりの優勝ということもあってか、表彰式における横綱の表情はとても明るかったと感じます。

 何より、体が一回り大きくなったという印象を受けました。
 昨年の故障、秋の手術を経て、「徹底的に体作り」を行ったと報じられていましたが、眼に見える形で現れたのでしょう。

 もともと、身長192cmと長身の力士ですが、体全体がふっくらとし、柔軟性の向上も感じました。
 「さすがの改善」だったのです。

 今場所の取り口は「変幻自在」でした。このところの攻め続ける相撲の完成度が上がったのです。
 一方では、千秋楽の横綱・日馬富士との相撲のように、不利な体勢でもじっくりと我慢し、上手を取ってから勝負、1分半の相撲を勝ち切るという、粘り強さ・重厚さも身に付けました。
 慌てて動くことが無かったのです。
 体の改造・改善が、心の余裕にも結び付いていたのかもしれません。

 表彰式における優勝力士インタビューで、「ただいま帰ってきました」とコメントした白鵬関には、自信がみなぎっていました。

 大横綱・白鵬の「優勝40回」「通算1,048勝」への前進が、再開されたのでしょう。
[5月27日・グループステージD組]
日本2-2イタリア

 本当にハラハラさせられるチームですが、グループステージ最終の第3戦でイタリアと2-2、「2点以上を取っての引き分け以上」という難しい条件をクリアした日本代表チームが、グループ3位ながらも決勝トーナメント進出を決めました。

 まさに「薄氷を踏むような決勝トーナメント進出」なのですが、不思議なもので、このチームの戦い振りからは「伸びしろ」というか、「何とも言えない余裕」が感じられるのです。

 このゲームでは、開始早々の前半3分と7分にイタリアチームに得点を許しました。
 ディフェンスの裏を取られる形での連続失点でした。全くディフェンスシステムが機能していない感じ。まるでイタリアチームの攻撃練習を見ているようでした。

 緒戦こそ勝利したものの、第2戦のウルグアイとの戦いでは0-2と完敗。
 そして第3戦の開始10分も経たないうちに0-2とリードを許すに至っては、「決勝トーナメント進出は絶望的」と感じられました。
 何しろ、まだ80分以上も残っているのですから、「何点取られるのだろう」と感じるのが当然で、追い付き追い越すなどというシーンは全く想像も出来なかったのです。
 やはり、国際部隊の経験が浅い世代だけに、肝心なところで精神面の弱さを露呈したかに見えました。

 ところが、まず日本チームのディフェンスが機能し始めたのです。日本選手達の体が動き始めたと言っても良いかもしれません。
 これで、「この後何点取られるか分からない」という懸念は消えました。

 そうすると、後は攻撃です。
 イタリアにもう1点取られることを勘案(勝手に)すれば、日本は3点以上を取って行かなければならないと思いました。

 中盤でボールを取れるようになった日本チームは、前半22分、遠藤選手からのクロスを堂安選手がダイレクトに爪先で押し込み1点を返しました。相手ゴール前での「爪先のシュート」というのは、常にとても効果的です。
 この1点は、チームに大いなる勇気を与えました。

 後半5分には、堂安選手がドリブルで相手陣を突破、4人位を抜いて行ったでしょうか。そのままボールをゴールに流し込みました。
 素晴らしい得点!サッカー競技における「最も理想的なゴール」の1種ではないかと、私は考えます。

 オフサイドのリスクも無く、パスミスのリスクも無く、シュートを吹かしてしまうリスクも無い、「ドリブルをしながら相手ゴールに走り込む」という理想のゴールに近い得点でしょう。
 堂安選手の持ち味、スピードとテクニックに溢れたドリブルプレーが生きたのです。

 日本チームは、その後も攻め続けましたが、決勝トーナメント進出に向けて敗戦は避けたいイタリアチームの懸命の守備が続き、ゲームは2-2のドローで終了しました。
 この懸命の守備に、イタリア伝統の力を感じました。

 こうした形で決勝トーナメント進出を捥ぎ取ったことを見ると、ゲーム開始早々に2失点したことで「2得点以上の引き分け以上」という条件が、日本チームの前に明示されたことが、「幸いした」かのように見えます。
 もし、試合開始早々に日本チームが1点を先制し、これを守りに行ったとしたら、こうした結果、決勝トーナメント進出という結果が得られていたのかどうか・・・。

 今回のU-20ワールドカップ・日本代表チームには、不思議な力が有ると思います。

 5月30日の決勝トーナメント1回戦、ベネズエラとの戦いにおいても、この不思議な力に期待しています。
[5月20日・コメリコパーク]
デトロイト・タイガース9-3テキサス・レンジャーズ

 10連勝中のレンジャーズをホームに迎えて、タイガースが快勝したゲームでした。

 タイガースの先発はジャスティン・バーランダー投手でした。
 タイガースのエースであり、MLBを代表する好投手でもあります。
 バーランダー投手が、好調なレンジャーズ打線をどのように抑えるかが注目された試合でした。

 この試合の始めに、NHK-BS放送の解説者であった小宮山氏が「バーランダー程の投手だから、もう10連勝もしているのだから、そろそろ負けるだろうという位の感じで考えていると思いますよ」とコメントしていました。

 その通りだと、私も思いました。

 2連勝・3連勝ならいざ知らず、10連勝ともなると、チームがピークアウトし下降線に入っている可能性が高いのです。
 そこにMLB屈指の好投手・バーランダーがマウンド上で仁王立ちですから、レンジャーズには厚い壁に見えたでしょうし、タイガースの同僚にとっては頼もしい姿であったことでしょう。
 タイガース打線は、序盤からホームランを量産しました。

 当たり前のことを書いて恐縮ですが、「大きな連勝をしているチーム」は「そろそろ負ける」可能性が高いのです。
 世界最高のベースボールリーグであり、世界最高のプレーヤーが集まっているMLBにおいて、いつまでも勝ち続けるということの方が、余程不自然で不思議なことなのでしょう。

 同様のことが、試合における打者の成績に付いても言えるのではないでしょうか。

 例えば、その試合で、それまで「3打数ノーヒット」の打者であれば、4打席目にヒットを打つ可能性が高いと観るべきでしょう。
 逆に、そこまで「3打数3安打」の打者は、4打席目は凡退する可能性が高い。

 打率.270の打者であれば、4打席立てば1本はヒットを打つ可能性が高いと思います。それまでノーヒットですから、プレーヤーにも一層気合が入っているのです。

 逆に「4打数4安打」というのは、なかなか観られないのは、ご承知の通りです。

 従って、ピッチャー側から見れば、例えば8回表ランナー2塁・3塁のピンチで、そのノーヒットの打者を迎えた時には、余程慎重に投げなければならないでしょう。
 その打者が投手でも無い限りは、「全く打てない」あるいは「絶不調」であれば、MLBの試合に出場していない筈でしょう。いくらでも、代わりのプレーヤーが居るのです。何しろMLBなのですから。

 「このチャンスで、今日3安打と好調な選手を迎えました」とか、「このピンチで、打席には今日ノーヒットと不振の選手を迎えました」といったコメントが流れたとしたら、私なら全く逆の感覚を持って、ゲームに注目します。

 その試合で、まだヒットを打っていない選手は、とても怖いのです。
[5月20日・第38節・アリアンツアレーナ]
バイエルン・ミュンヘン4-1 SCフライブルグ

 早々とリーグ優勝を決めていたバイエルン・ミュンヘンが、2016~17年シーズン最終戦・第38節のゲームも快勝して、シーズンを締めくくりました。
 ブンデスリーガの覇者バイエルン・ミュンヘンとしての「27度目の優勝」であり、5連覇(リーグ新記録)をも成し遂げたのです。

 このゲームでは、開始早々のアリエン・ロッベン選手のゴールで先制し、アルトゥーロ・ビダル選手、フランク・リベリ選手、ジョシュア・キミッヒ選手が追加点を挙げて、悠々と勝利したのです。

 この勝利にも観られるように、今季のバイエルンは「得点力」でリーグを支配しました。
 得点89は断トツのトップ(2番手はドルトムントの72)、いつものことながら失点22もリーグ最少、得失点差67は、2番手のドルトムントの32の倍以上という「別次元」の戦い振りだったのです。

 今季2位のRBライプツィヒの健闘こそ光りましたが、少しバイエルンが強すぎたシーズンといった見方もあることでしょう。

 このところのUEFA-CLなどの国際大会を見ると、ややドイツ勢の成績が振るいませんから、ブンデスリーガには、他のチームが戦力を整えて、「バイエルン1強状態」を解消することが期待される時期が来ているのかもしれません。
 「競馬の祭典」日本ダービーが、今年も迫りました。

 5月28日、東京競馬場芝2400mと舞台はいつもの通り。回を重ねて、第84回のレースです。

 日本ダービーの持つ「華やかさ」は、他に類を見ないものです。

 また、普段は競馬を見ない人達も、日本ダービーだけは見るという人も多いと思います。

 やはり、日本ダービーは日本競馬最大のお祭りなのでしょう。

 さて、2017年の出馬表を見ると、まさに「大混戦」の様相。色々な角度から検討してみても、通常のやり方では注目馬を絞り込むことが難しいのです。
 2017年のダービーダンディーズは「粒ぞろい」なのですが、粒が揃い過ぎて、有意な差が見出せません。

 そこで、今回は「なんとなく予想」にしてみようと思います。いい加減な感じで申し訳ありません。

 第一の注目馬は、2枠4番のスワーヴリチャード。
 2015年ドゥラメンテ、2016年マカヒキと短い名前の馬が続きましたので、2017年は長い名前が来るのではないかということで選びました。

 第二の注目馬は、3枠6番のサトノアーサー。
 2016年からの「サトノ軍団」の勢いに期待します。

 第三の注目馬は、1枠1番のダンビュライト。
 日本ダービーの外枠は、やはり相当のハンディキャップです。何といっても1枠1番は有利だと思います。

 今回は、とても「ざっくり」とした注目馬選定になってしまいました。
 
 競馬界最大の「お祭り」に因んでお許しいただければと思います。
[5月23日・甲子園球場]
巨人1-0阪神

 巨人・菅野、阪神・秋山、両先発投手の投げ合いとなった試合は、巨人が7回に挙げた1点を、菅野→マシソン→カミネロの投手リレーで守り切りました。

 菅野投手は7イニングを無失点、秋山投手は同じく7イニングを1失点で投げ切ったのですから、共に好投です。
 いつも書くことですが「0-1の敗戦に、投手の責任は有りません」ので、阪神にとって惜しまれるのは打線が抑え込まれてしまったことでしょう。

 菅野投手は、7イニングを115球、被安打6、奪三振6、与四死球2という内容でした。
 プロ野球において先発投手に求められるピッチングとして、十分なものですが、常に「完投」を意識している菅野投手にとっては不満の残るものだったかもしれません。

 この勝利で、菅野投手はプロ通算50勝となりました。109試合目の登板での区切りの記録です。

 こうした高い水準の記録が達成されると、過去の投手の話題が出てくるのは、どのスポーツでも同じですが、今回も懐かしい名前が並びました。

 109試合目で50勝というのは、巨人軍の歴史上4番目の早さとのこと。
 第1位は上原浩二投手で85試合目(プロ野球史上1位でもあります)、第2位が江川卓投手の98試合目、第3位が堀内恒夫投手の108試合目であり、菅野投手の109試合目はこれらに続くものです。

 巨人軍以外の投手では、松坂大輔投手が91試合目、ダルビッシュ有投手が93試合目、田中将大投手が106試合目に50勝に到達しているそうです。

 いずれも、球史に残る大投手ばかり。やはり、「勝率の高さ」と「勝ち負けに関係する率の高さ」は、大投手の条件ということなのでしょう。

 それにしても、上原投手の85試合目というのは早い、圧倒的に早いと感じます。
 MLBでも大活躍を続けている上原投手は、やはり「日本プロ野球史上屈指の好投手」なのです。
 5月21日にかけて東京体育館で開催された、体操NHK杯大会の男子個人総合で、内村航平選手が優勝しました。

 内村選手はこの大会9連覇、2008年の全日本選手権大会から続く個人総合種目の連勝記録を、大台の40に乗せました。

 この10年間には、全日本選手権10連覇、世界選手権6連覇、オリンピック2連覇などの輝かしい結果を残しています。1度でも優勝すれば、体操界のトッププレーヤーと称される3大会に、計18回優勝しているのです。

 日本そして世界で、10年間負け知らずというのは、「空前」「ミラクル」といったあらゆる形容詞を用いても表現できない、極めて高いレベルの成績でしょう。

① 新たなプレーヤーの出現

 当たり前のことで恐縮ですが、10年間というのは長い期間ですから、日本そして世界中から次々に新しいプレーヤーが登場してきます。

 欧州の伝統国やアジアの新興国、何より日本国内から、内村選手を越えようと、幾多の一流選手が挑んできたのです。

 これらのプレーヤーの挑戦を、悉く退けてきたというのは、想像を絶する偉業でしょう。
 個人的には「考えられないレベル」です。

② 心身の管理

 内村選手と言えども、10年間の間には、故障の時期もあればスランプの時期もあった筈です。加えて「加齢」の問題もあります。

 内村選手が優勝した40の大会の中で、ひとつやふたつの大会を、そうした要因により落としていたとしても、例えば38勝2敗であったとしても、「偉大」と形容される成績でしょう。

 ところが「40戦全勝」なのです。

 そのコンディション作り、モチベーションの維持・向上、の力量は、他のスポーツも含めた全てのアスリートの中でも、屈指の存在と言えるでしょう。全てのスポーツを通じて、NO.1かもしれません。

③ 比類無き勝負強さ

 今NHK杯でも、最終種目・鉄棒を前にして、トップに立っていたのは白井健三選手でした。その差は0.5。残り1種目の差としては「大差」でしょう。

 「敗れるかもしれない」という追い込まれた状況下で、内村選手は14.800という高得点(出場選手中第1位)を叩き出して、白井選手を逆転しました。

 14.800点は、「ほぼ完璧な演技」をしなければ獲得できない水準です。
 
 「絶対にミスできない局面」で、完璧な演技を行うことの難しさは、今更言うまでもないことでしょう。世界トップクラスの選手でも、なかなか出来ないことであるのは、あらゆるスポーツシーンで眼にしてきていることです。

 しかし、内村選手はやってのけるのです。何もなかったように、ノーミスの、しかもダイナミックで美しい演技を展開します。着地も決めるのです。

 2016年のリオデジャネイロ・オリンピックでも、全く同じ状況でした。最終種目・鉄棒を前にして、内村選手はリードを許していたのですが、鉄棒で完璧な、これ以上無い完璧な演技を魅せ、微動だにしない着地で締めくくりました。
 金メダルを争うギリギリのプレーの中で、私たちは、多くの世界トップクラスのプレーヤーがミスをしたり、力を発揮できないシーンを、数限りなく見てきたのですが、内村選手に限っては、「そういうことはない」のです。
 というより、「最終演技」という代替の効かない演技においてこそ「最高の演技が出来るプレーヤー」なのです。

 この高い精神力と集中力こそが、内村選手を「世界NO.1アスリート」と称する最大の理由なのでしょう。

 17歳から世界の舞台で活躍し、19歳から無敗街道を驀進してきた内村航平選手も28歳になりました。(まだ28歳という見方もあるでしょうが)

 さすがに残された現役生活は、そう長くは無いことでしょう。
 世界トップレベルの戦いがもたらす疲労の蓄積は、想像を絶するものでしょうから。

 今のうちに、様々な演技で披露される「決め」の美しさ、そして競り合い時の集中した様子、「神の領域に入っているのではないか」と感じられる集中力、を目に焼き付けておかなくてはならないと考えています。
 「ダービーステークス」と言えば英国のレースです。

 英国は、近代競馬発祥の地であり、ダービーを始めとする多くのレースが始まった国なのです。

 今回は、その「ダービーステークス」の勝ち馬、1780年に始まり、今年第238回を迎えるという長い長い歴史の中から、21世紀の勝ち馬を見て行きたいと思います。(馬名に続いて、生産地、通算成績、主な勝ち鞍)

・2001年 ガリレオ(アイルランド) 8戦6勝 英ダービー、愛ダービー、キングジョージQE
・2002年 ハイシャパラル(アイルランド) 13戦10勝 英ダービー、愛ダービー、ブリーダーズCターフ2勝
・2003年 クリスキン(アメリカ) 7戦3勝 英ダービー
・2004年 ノースライト(アイルランド) 7戦3勝 英ダービー
・2005年 モティベイター(イギリス) 7戦4勝 英ダービー
・2006年 サーパーシー(アイルランド) 10戦5勝 英ダービー
・2007年 オーソライズド(アイルランド) 7戦4勝 英ダービー、英国際S
・2008年 ニューアプローチ(アイルランド) 11戦8勝 英ダービー、愛チャンピオンS、英チャンピオンS
・2009年 シーザスターズ(アイルランド) 9戦8勝 英2000ギニー、英ダービー、エクリプスS、英国際S、愛チャンピオンS、凱旋門賞
・2010年 ワークフォース(イギリス) 9戦4勝 英ダービー、凱旋門賞
・2011年 プールモア(アイルランド) 5戦3勝 英ダービー
・2012年 キャメロット(イギリス) 10戦6勝 英2000ギニー、英ダービー、愛ダービー
・2013年 ルーラーオブザワールド(アイルランド) 11戦4勝 英ダービー
・2014年 オーストラリア(イギリス) 8戦5勝 英ダービー、愛ダービー、英国際S
・2015年 ゴールデンホーン(イギリス) 9戦7勝 英ダービー、エクリプスS、愛チャンピオンS、凱旋門賞
・2016年 ハーザンド(アイルランド) 7戦4勝 英ダービー、愛ダービー

(凡例 愛ダービー→アイルランドダービー、キングジョージQE→キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、エクリプスS→エクリプスステークス、英国際S→英インターナショナルステークス、エクリプスS→エクリプスステークス、愛チャンピオンS→アイルランドチャンピオンステークス、英チャンピオンS→イギリスチャンピオンステークス、全てG1)

 さすがに錚々たるメンバーが並んでいます。
 我が国の競馬報道の中で、自然に耳にしてきた馬名も多いのです。

 最初に眼に付くのは「アイルランド産馬」の多さでしょう。
 2001年~16年の16頭のダービー馬の内、10頭がアイルランド産馬です。
 これは圧倒的なシェアです。イギリス産馬5頭、アメリカ産馬1頭より遥かに多いのです。
 
 現代のイギリス競馬は、アイルランド産馬なくしては成立しない、と言っても良いでしょう。

 アイルランドの生産馬に押されっぱなしであったイギリス産馬ですが、2010年以降は4頭が優勝しています。おそらく、イギリスにおけるサラブレッド生産体制が整ってきているのであろうと思います。アイルランドの競馬界がイギリス競馬界を刺激してきたと言っても良いと思います。

 加えて、英ダービーと愛ダービーの両方を勝っている馬も眼に付きます。
 ガリレオ、ハイシャパラル、キャメロット、オーストラリア、ハーザンドと5頭も居るのです。
 愛ダービーは、英ダービーからのスケジュールも丁度良い上に、欧州中の強豪3歳馬がこぞって参加するG1レースですので、「勝つ価値のある大レース」となっているのです。

 16頭のダービー馬の成績を見ると、「勝率の高い馬」が多い印象です。
 2009年のシーザスターズ・9戦8勝、2015年のゴールデンホーン・9戦7勝、2008年のニューアプローチ・11戦8勝を始めとして、勝率5割以上のサラブレッドが16頭中12頭。相当高い比率でしょう。

 加えて、英ダービー以外のG1に勝っている馬も多く、10頭が複数のG1レースを制しています。

 当たり前のことだと叱られそうですが、「英ダービー馬は強い」のです。その世代のヨーロッパ最強馬の一角を占めることは、間違いないのでしょう。

 そうした「強い」ダービー馬ですが、2003年から2006年まで4年連続で、G1勝ちがダービーのみという年が続きました。
 おそらく、この頃の英国競馬は、少し地盤沈下していたのではないかと思います。
 そして、近代競馬発祥の地としての強化施策が実行されて、2008年のニューアプローチ、2009年のシーザスターズの誕生に結び付いていると感じられます。

 個別に見て行きましょう。

 まずは、2001年のガリレオ。

 8戦6勝、英愛ダービーとキングジョージQEを勝っている戦績、その結果2001年のカルティエ賞(ヨーロッパ年度代表馬表彰)最優秀3歳牡馬となった戦績も素晴らしいのですが、種牡馬になっての活躍はより凄いものです。

 2008年ダービー馬ニューアプローチ、2013年ダービー馬ルーラーオブザワールド、2014年ダービー馬オーストラリア、と3頭のダービー馬の父です。産駒のG1馬は枚挙に暇が無く、特に1000ギニー、2000ギニーといった短距離から中距離のレースで力を発揮している産駒が多いように感じられます。「現代競馬にフィットした血統」なのでしょう。
 その代表格がフランケルです。14戦14勝・G1を10勝という怪物フランケルの父であるガリレオの血統=父サドラーズウェルズ(ノーザンダンサーの直仔・大種牡馬)、母アーバンシー(1993年凱旋門賞馬、同年のジャパンカップにも出走。2009年英ダービー馬シーザスターズの母でもありますから、2頭の英ダービー馬の母)は、今後も欧州競馬の中で脈々と受け継がれていくのでしょう。

 続いては、2002年のハイシャパラル。
 13戦10勝ですが、残りの3走も2着1回、3着2回。デビュー戦の2着はともかくとして、2回の3着が3歳時と4歳時の凱旋門賞なのです。これに勝っていれば歴史的名馬と評されていたことでしょう。
 種牡馬としても、ソーユーシンクなどの強豪馬を輩出しています。

 続いては、2005年のモティベイター。
 G1勝ちは英ダービー1勝ですので、競走成績としてはやや物足りないのですが、種牡馬としては、我が国に知られるサラブレッドを送り出しました。あのトレブです。
 ご承知のように、トレブは2013年・2014年の凱旋門賞優勝馬であり、2013年のレースでは、我らがオルフェーヴルをゴール前差し切ったのです。
 牝馬ながらも、2013年には仏オークス、ヴェルメイユ賞、凱旋門賞のG1を3勝しての4戦4勝という好成績を残して、カルティエ賞年度代表馬・最優秀3歳牝馬のダブル受賞を果たしました。
 モティベイターは「女傑」の父なのです。

 続いては、2008年のニューアプローチ。
 11戦8勝、2着2回、3着1回ですが、この2着2回が英愛の2000ギニーなのです。共にヘンリーザナビゲーターに敗れました。ヘンリーザナビゲーターはマイル戦に滅法強い馬でした。ミルリーフとブリガディアジェラードではありませんが、強い馬が同世代と言うのは、時々見られることです。
 産駒のトーンアプローチが英2000ギニーを制していますから、ニューアプローチの夢は、その仔が達成してくれたのです。

 そして2009年のシーザスターズ。
 21世紀の英ダービー馬では最強かもしれません。
 9戦8勝ですが、敗れたのはデビュー戦(4着)のみ。その後は勝ち続け、英2000ギニーに勝利して以降はG1を6連勝しています。
 英ダービーに勝ち、英国際Sを制して、凱旋門賞も快勝(2着のユームザインに2馬身差)しました。3歳馬として、欧州中の古馬を相手にしての快進撃は高く評価され、2009年のカルティエ賞年度代表馬・最優秀3歳牡馬をダブル受賞したのです。
 種牡馬としても、2016年の英ダービー馬ハーザンドを出しています。「ダービー馬はダービー馬から」という原則?がここでも生きているのです。

 続いては、2012年のキャメロット。
 1970年のニジンスキー以来の「三冠馬」誕生かと期待され、セントレジャーステークスで惜しくも2着(勝ったエンキーと3/4馬身差)に敗れましたが、セントレジャーを回避するダービー馬が続いていた中で、果敢な挑戦は高く評価されました。
 デビューから5戦5勝で2000ギニーとダービー(2着に5馬身差)を制し、愛ダービーにも快勝した(2着に2馬身差)した時には、三冠への期待が膨らみました。
 一方で、3歳の凱旋門賞で7着に大敗して以降は、やや精彩を欠きました。

 最期は2015年のゴールデンホーン。
 9戦7勝、2着2回という素晴らしい戦績です。5連勝でダービーとエクリプスSのG1レースを連勝した時には、無敗の記録をどこまで伸ばすかが注目されましたが、続く英国際Sでよもやの2着となりました。3歳牝馬アラビアンクイーンにクビ差及ばなかったレースでしたが、生涯唯一のG1勝利を挙げたアラビアンクイーンの一世一代の走りだったのでしょう。(いずれにしても、前述のトレブもそうですが、国際大レースにおける3歳牝馬の活躍が続いているのです)
 初黒星を喫したゴールデンホーンでしたが、続く愛チャンピオンSに勝ち、凱旋門賞も快勝し、強さを証明してみせたのです。

 今回は、「ザ・ダービー」と呼んでよい英国ダービー、その21世紀の優勝馬を見てきました。さすがに「強いサラブレッド」が目白押しであったと感じます。

 そして、各馬の「通算レース回数の少なさ」も印象的でした。

 最も多く走ったハイシャパラルでも13走であり、16頭中13頭が10走以下なのです。
 レース体系の違いや、2~3歳時の使い方の違いもあるのでしょうが、「ダービー馬への敬意」も感じられます。
 「ダービー馬」という最高の栄誉を手にしたサラブレッドには、相応しいレースを選び、可能な限り万全のコンディションでレースに臨み、やや力が衰えたと観れば、引退させるといった「文化」が、イギリス競馬にはあるのかもしれません。

 もちろん、ダービー馬ともなれば種牡馬になるケースが大半なのでしょうから、早々に引退させてシンジケートを組むということも有るのでしょうが、必ずしも「良い血統」では無い馬でも、いつまでも走らせているケースは少ないと感じます。

 受け継がれていく「ダービー馬への敬意」こそが、ダービーステークスを発展させて行く最強の原動力なのでしょう。
 連日大入り満員の5月場所は、相撲内容も充実しているように観えます。
 熱戦が続くのです。
 恒例により、中日8日目を終えて、振り返ってみようと思います。

 まずは横綱陣。
 日馬富士と白鵬が8戦全勝とトップを走っています。失礼な書き方で恐縮ですが、意外な展開という見方もありそうです。
 このところ、前半で取りこぼすことが多かった両横綱が、快調な取口を魅せているのです。もう少し「混戦」になると予想していた優勝争いですが、この2横綱を中心としたものになることは間違いありません。

 稀勢の里は2敗しました。
 初日の嘉風戦の負け方を見ると、15日間取り切れるのか心配になりましたが、その後は慎重な取口を見せて、何とか取り続けています。
 とはいえ、必殺の「左からの強烈なおっつけ」は全く見られませんので、故障の回復にはまだまだ時間がかかりそうですし、ここで無理をして回復に悪影響が出るのも回避したいところですから、今場所は15日間取り切ることに意義を見出したいものです。

 鶴竜の休場は残念です。
 やはり、「四横綱が揃って15日間を全うする」ことの難しさを感ぜざるを得ません。

 大関陣は、照ノ富士が2敗、豪栄道が3敗となっています。
 初日・2日目と完敗した時には、照ノ富士の不調が目につきましたが、日を追うにしたがって調子を戻してきました。「後半戦の台風の目」となりそうです。
 豪栄道に対しては、番付が下の力士も思い切ってぶつかっていっている印象です。大関としては、持ち味の「圧倒的なスピード相撲」を繰り出して対抗していくほかは無いでしょう。

 関脇・小結では、高安と玉鷲の強さが際立ちます。
 高安の5日目までの相撲は、「大関を通り越して横綱クラス」との評が出る程でした。確かに、立ち合いの当たりの強さで相手力士を圧倒し、短い時間で勝負を決める取口は素晴らしいものです。

 このところ、10日目以降に連敗するという傾向が見られますから、ここをどのように乗り切るかがポイントでしょう。まだまだ、優勝も狙える位置に居ます。

 玉鷲も二桁勝利に向かって驀進しています。前に出る力という点では、大相撲界屈指の存在となりました。

 御嶽海と嘉風の両小結は、よく健闘していますが、3勝とさすがに星は上がっていません。無理もない番付ですが、後半戦での下位力士との取組で勝ち越しを狙いたいところです。

 平幕では、正代、北勝富士、栃ノ心、輝、宇良、大翔丸が2敗です。
 中日の段階で、平幕に全勝・1敗力士がいないというのも、珍しいのではないでしょうか。

 一方で2敗力士が6名も居るのですから、今場所の「拮抗した激しい相撲が続く」状況を、星取表が明確に表しているのだと感じます。

 正代は、本来の「ぶちかまし」の威力が戻りましたので、地力の高い力士ですから星が上がるのも自然なことです。
 栃ノ心は、怪我の具合が相当良いのでしょう。かつての相撲を思わせる、力強い取り口が蘇りました。
 北勝富士は力を付けました。栃煌山、宝富士という実力者を続けて破った7日目・8日目の取組内容に表れています。一場所ごとに地力を挙げている力士だと思います。

 健闘が目立つのは輝でしょう。
 もともと、下半身が脆いところがあって、相手力士の左右への変化に付いていけないタイプでしたが、今場所は連敗後、「自ら相撲を作る」取口に変わりました。こうなると「大きな体」が生きるのです。
 受け身から能動へ、この相撲を続けることが出来れば、一段のレベルアップとなります。

 宇良の相撲は、見事の一語でしょう。
 ひとまわり大きくなった体を縦横に使って、どの相撲も自らの力を発揮していますから、見ごたえ十分。エンターティンメントとして、最も「プロフェッショナル」な力士と呼んでもよいのかもしれません。
 一皮むけた感がありますので、今後の活躍が大いに期待されます。

 大翔丸は、幕の内の相撲に慣れたというところでしょうか。このところ、じりじりと番付を下げてきましたので、このあたりで一気に大勝をして、前頭上位進出を目指したいところでしょう。

 3敗以下の力士では、勢の相撲に「勢い」が戻ってきた印象です。人気力士ですから、場所を大いに盛り上げてくれています。

 一方で、逸ノ城の「ふがいなさ」は残念なところです。
 あの上がってきた頃のパワフルで器用な相撲を、どこに忘れてきてしまったのでしょうか。
 勝ち負けを気にすることなく、思い切って取っていただくだけで、三役の力があることは証明されているのですから、もったいないと感じます。

 盛り上がりを魅せてくれている5月場所。
 9日目以降も、思いもよらぬ展開が待っているような気がします。

 幕内最高優勝の行方は、全く分かりません。
[5月17日・決勝・スタディオ・オリンピコ]
ユベントス2-0ラツィオ

 2016年7月に開始された、コッパ・イタリア(イタリア杯)大会2016~17の決勝戦が5月17日に行われ、ユベントスがラツィオを2-0で下して優勝、ユベントスは2014~15年シーズンからの3連覇を成し遂げました。

 1922年から始まり、そろそろ1世紀の歴史を誇る大会ですが、3連覇は史上初の快挙でした。
 これまで、ユベントスを始めとして、インテル、ACミラン、ASローマ、サンプドリアといったチームが2連覇を達成していたのですが、不思議なことに3連覇は無かったのです。
 世界屈指のビッグクラブを擁するセリエAですから、1チーム位は成し遂げていそうなものですが、それだけセリエAの各チームの実力が拮抗していて、またコッパ・イタリアを勝ち抜くことの難しさを感じます。

 21世紀に入って3度、コッパ・イタリアを制していたラツィオ、準決勝で接戦の末ASローマを下して決勝に進出したラツィオでしたが、残念ながら今大会は、2012~13年大会以来の優勝はなりませんでした。

 ゲームは、前半12分にダニエウ・アウヴェス選手のゴールで先制したユベントスが、前半24分にレオナルド・ボヌッチ選手のゴールで追加点を挙げ2-0とリードしました。共にアレックス・サンドロ選手からのラストパスを見事に決めたゴールでした。
 ホームのラツィオとしては、当然ながら猛反撃に出ましたが、再三のシュートがユベントスのゴールキーパーGKネト選手の正面を付くなどして、結局ユベントスゴールをこじ開けるに至らず、ゲームはそのまま2-0でユベントスの勝利となりました。

 さて、リーグ戦でも首位を走るユベントスが、まずは国内NO.1カップ戦を制しました。
 ユーベは、UEFA-CLでも決勝に進出しています。

 ユベントスの「三冠」、セリエA、コッパ・イタリア、UEFAチャンピオンズリーグ、の優勝は成るのでしょうか。

 セリエAで「6連覇」を目指す常勝軍団・ユベントスにとっても、滅多に無いチャンスがやって来たのです。
 村田亮太選手が、WBA世界ミドル級のタイトルを目指して、5月20日に有明コロシアムで試合に臨みました。

 4回にダウンを奪い、その後も的確な攻めを続け、「ラッキーパンチ」を貰わない様に冷静にプレーを展開し、12ラウンドを支配した試合でした。
 最終12ラウンド終了のゴングが鳴った瞬間、村田選手の勝利・判定勝ちを確信しました。

 どのジャッジも、少なくとも5点以上の差を付けて村田選手の勝ちと判定し、3-0での圧勝だと思ったのです。

 ところが、判定は1-2で村田選手の敗戦でした。

 本当に驚かされました。

 信じられないというよりは、ビックリしたという気持ちの方が強かったと思います。
 何が起こったのか、全く分からなかったのです。

 ボクシングの判定基準が変わったのか、何時変わったのか、と思いました。

 「手数で相手選手が勝っていたのか」といった見解も示されていますが、「手数」というのは「相手選手に当たったパンチの数」を指すのでしょう。
 客観的に観て、この試合で、相手選手のパンチは、ほとんど村田選手には当たっていませんでした。
 村田選手のガードとスゥエイが極めて効果的だったのです。

 「手数の問題」ではないことになります。
 そうなると、ダウンを奪い、その後もロープダウンではないかと思われるシーンが数回ありましたので、「パンチが相手選手に的確に数多く当たっている」村田選手の圧勝の試合でしょう。

 しかし、現実には、相手選手が判定勝ちしていますから、「ボクシングの判定基準が変わった」としか思えないのです。

 ガードの上からでも、空振りでも、腕を振るっている回数でポイントが取れるスポーツになったのでしょう。

 なんとつまらないスポーツでしょうか。
 そんなスポーツは、観る者に感動や面白さを提供することはできませんから、衰退の一路を辿ることでしょう。

 まさかとは思いますが、ジャッジが「パンチが相手選手に当たったかどうか」を判定する力量が無かったということも有り得ますが、世界で最も長い歴史と最高の権威を誇るWBAの世界戦ですから、世界最高のジャッジが選抜されていることは間違いない筈です。
 ボクサーのパンチがよく見えない人が、2人もジャッジとしてリングサイドに居たということは、有り得ないでしょう。

 本当に不思議な試合でした。

 キツネにつままれた様な試合だったのです。
[5月17日・第31節]
ASモナコ2-0サンテチエンヌ

 フランスサッカーの最高峰リーグ・アンは、5月14日に第37節を終えてトップに立っていたASモナコが、未消化だった第31節のゲーム・対サンテチエンヌ戦を5月17日に行い、これに勝利して、5月20日の第38節のゲームを残して、優勝を決めました。

 ASモナコにとって、1999~2000年シーズン以来17シーズンぶりのリーグ制覇ですから、21世紀に入って初めての優勝ということになります。

 近時の常勝軍団であるパリ・サンジェルマンとの競り合いが続いていましたが、このゲームの勝利で勝点を92と伸ばし、サンジェルマンに6点差としたのです。
 37試合を終えてのモナコの戦績は、29勝3敗5引分と素晴らしい勝率です。これほどの勝率で戦いながらも、第37節まで優勝が持ち越されてきたのですから、サンジェルマンも高いレベルのシーズンを戦ってきた(27勝5敗5引分)ことが分かります。

 ASモナコの今季の戦い振りを見ると、2016年8月28日・第3節のサンジェルマン戦を3-1で勝ったゲームが大きかったと感じます。
 このゲームは、モナコのモウチーニョ選手が先制し、ファビーニョ選手が追加点を挙げて、前半を2-0とリードし、後半のサンジェルマンの反撃をカバーニ選手の1ゴールに抑えて押し切ったものでした。
 今シーズンのモナコの得点力を感じさせるゲームですが、この勝利で勢いに乗ったのでしょう。

 その後、9月21日・第6節のOGCニース戦で、マリオ・バロテッリ選手の2コールなどで0-4と初黒星を喫しましたが、ファルカオ選手やムバッペ選手の得点力をベースとして、安定した戦いを続けたのです。

 そして、2017年1月29日・第22節、パリ・サンジェルマンとの第2戦を1-1で引分けました。このゲームは、0-0の展開から後半36分にカバーニ選手のゴールが生まれて、サンジェルマンがリードしましたが、後半インジュリータイムにモナコのシウヴァ選手が値千金の同点ゴールを挙げてドローとしました。

 サンジェルマンにとっては痛恨の引分となったのですが、モナコにとってとても重い引分でした。

 2月以降は、UEFAチャンピオンズリーグのゲームとの兼ね合いから、厳しいスケジュールが続きましたが、「ゆるぎない安定感」は不変でした。

 今季のチーム得点ランキングは、ラダメル・ファルカオ選手(コロンビア)が21でトップ、キリアン・ムバッペ選手が14で続きます。相当強力な2トップでしょう。
 中盤には、ベルナルド・シウヴァ選手(ポルトガル)、トーマス・レマー選手、ティエムエ・バカヨコ選手らを揃え、DFには、ファビーニョ選手・ジエメルソン選手のブラジル勢に、カミル・グリク選手(ポーランド)とナビル・ディラル選手(モロッコ)の長身選手を配しています。
 当然のことながら、攻守のバランスと攻撃のバリエーションの豊富さが、強さの根源となっているのでしょう。

 今季のASモナコは、UEFA-CLでも準決勝まで進出しました。
 こちらは、惜しくもユベントスの前に敗退しましたが、リーグ・アン優勝、CL準決勝進出となれば、その充実ぶりがよく分かります。

 ポルトガル出身のレオナルド・ジャルディム監督を中心として、2014年から続けてきた強化策が見事に実ったのです。
 ジャルディム監督の契約は2019年までと報じられています。

 しばらくは、ASモナコの戦い振りから眼が離せません。
 千葉ロッテが苦しんでいます。
 「どん底」という印象です。

 5月18日終了時点で、39試合を終えて9勝29敗1引分、借金20、勝率は.237という「惨状」なのです。

 何よりも、この勝率は「プロ野球の同じリーグで戦っていく資格」の問題になりかねない水準です。

 最近、2010年以降のパシフィックリーグ・ペナントレースを見てみましょう。
 最も勝率が低かったのは2011年シーズン最下位・千葉ロッテの.406、次に低かったのは2016年最下位・オリックスと2015年最下位・東北楽天の.407、4番目に低かったのは2012年最下位・オリックスの.425となっています。

 各チームがしっかりとした強化体制を敷き、ドラフトで獲得したプレーヤーを大切に育てて、勝つためのチーム作りに注力し、それが成果となって表れてきている近年においては、各チームの力量差が小さくなり、接戦のペナントレースが続くようになってきたのです。

 結果として、2010年以降のパリーグでは「最下位でも勝率4割は超える」シーズンが続いています。
 同期間のセリーグを見ると、2010年最下位の横浜が.336、2011年最下位の横浜が.353、2012年最下位の横浜DeNAが.351と3度3割台の勝率が見られますが、これは当時の横浜ベイスターズ、横浜DeNAの力量が、他の5チームより明らかに劣ったことの表れでしょう。

 そして、現在の千葉ロッテの勝率は、2010年横浜の.336より1割近く低い.237なのです。

 大袈裟に言えば「異常な数値」でしょう。

 ちなみに、1981年まで遡っても、最も低い勝率は1990年最下位・福岡ダイエーの.325ですから、今シーズンの千葉ロッテの勝率の低さは際立っています。

 今シーズンの攻守の数値を見てみましょう。

 他チームとの比較で大差なのは「打撃成績」でしょう。
 チーム打率は.198と、トップの東北楽天の.279と比較して8分以上の差があります。
 得点100は、5番手の日本ハム138に比しても大差ですが、トップの西武176とは比較になりません。
 チーム本塁打19は、5番手のオリックス26と比較しても大きな差ですが、トップのソフトバンク38の半分です。
 一方で盗塁はというと6ですが、トップ西武31の1/5しかないのです。

 そして、ここまで挙げた全ての項目でリーグ最下位なのです。
 打率が低く、本塁打が打てず、盗塁も少ないとなっては、攻撃面では「打つ手が無い」感じでしょうか。

 加えて、チーム防御率も4.78とリーグ最下位、それもダントツの最下位ですから、頭書の低勝率も「止むを得ない」というところなのでしょうか。

 とはいえ、千葉ロッテマリーンズとしては、このままでペナントレースを終わるわけには行かないでしょう。
 悪い意味での「記録的なシーズン」を創出してしまうことになる怖れがあります。

 千葉ロッテマリーンズのチームスタッフ、プレーヤーが一丸となった、総力を挙げた奮起が期待されます。
 5月21日、東京競馬場芝2400mコースで行われる、第78回優駿牝馬(オークス)競走G1の注目馬検討です。

 今年も3歳牝馬NO.1の栄誉を目指して、フルゲート18頭が出走してきました。

 桜花賞で断然の一番人気だったソウルスターリングが3着に敗れたために、オークスも混戦模様となりました。
 桜花賞組とフローラステークスG2組の比較も、興味深いところです。

 枠順を見ると、人気となりそうな馬はソウルスターリングを除いて、レーヌミノル13番、リスグラシュー14番、アドマイアミヤビ16番、と外枠に入りました。どれくらい影響があるものなのでしょうか。 

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠3番のフローレスマジック。
 前走フローラSはモズカッチャンと僅差の3着でした。父ディープインパクト・母マジックストームという「走る組合せ」、ラキシス、サトノアラジンの全妹という良血が、大一番で花開いてくれることに期待します。

 第二の注目馬は、7枠14番のリスグラシュー。
 阪神JF、桜花賞とG1での2着が続いていますが、そろそろこの馬が勝っても良いころでしょう。6頭も出走してきているハーツクライ軍団の代表として、力を発揮してもらいたいと思います。

 第三の注目馬は、1枠2番のソウルスターリング。
 桜花賞では不思議なレースをしました。好位置で4角をまわって、ここからというところで伸びませんでした。「稍重」馬場の影響とも言われていますが、それにしても動かな過ぎという印象です。コンディションが悪かったのではないかと見ています。
 オークスは距離的に少し長いかとも思いますが、怪物フランケルの走りを是非披露していただきたいものです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 展開が読み難いレースだと思います。
 思いもよらぬ馬が飛び出してくる可能性もあるでしょう。

 好天の下の好勝負が期待されます。
 MLB2017のレギュラーシーズンも、5月15日終了時点で各チームが35~40試合を消化しました。
 長いレギュラーシーズンの1/4前後を終えたことになります。

 まだ序盤とはいえ、2017年シーズンにおける各チームの調子が分かる時期とも言えます。

[アメリカンリーグAL]

[東地区]
 ニューヨーク・ヤンキースが22勝13敗でボルチモア・オリオールズに0.5ゲーム差をつけて首位に立っています。僅差とはいえ、今季のヤンキースの勢いを感じます。
 3番手のボストン・レッドソックスが19勝18敗と5割に近い成績ですので、この時点ではヤンキースとオリオールズが抜けていて、激しい首位争いを演じている形です。

[中地区]
 ミネソタ・ツインズが0.5ゲーム差でクリーブランド・インディアンズを押さえて首位に居ます。東地区同様に首位争いが続いている地区です。
 3番手のデトロイト・タイガースが18勝18敗で勝率5割ですから、この地区もしばらくはツインズとインディアンズの争いが続くのでしょう。

[西地区]
 首位のヒューストン・アストロズが、2番手のロサンゼルス・エンジェルスに8ゲーム差を付けて独走しています。アストロズの貯金は15、エンジェルス以下の4チームが借金生活となっています。
 アストロズの独走を止めるチームが現れるかどうかが注目でしょう。

[ナショナルリーグNL]

[東地区]
 首位のワシントン・ナショナルズが、2番手のニューヨーク・メッツに8ゲーム差を付けて独走しています。AL西地区とよく似た状況ですが、異なる点は、2番手以下のチームの負越数がAL西地区より大きいのです。2番手のメッツでも16勝21敗と「借金5」もあります。
 この地区の2番手以下のチームが「インターリーグ」で勝てていないということになります。メッツ、ブレーブス、フィリーズ、マーリンズの各チームの調子が上がっていないということですので、この地区はこのままナショナルズが走ってしまうかもしれません。

[中地区]
 セントルイス・カージナルスが2番手のミルウォーキー・ブリュワーズに1.5ゲーム差を付けて首位に立っています。3番手には19勝18敗でシンシナティ・レッズが続いています。
 この地区は、4番手・18勝19敗のシカゴ・カブスを含めた4チームの争いが続くと思われます。大混戦なのです。

[西地区]
 コロラド・ロッキーズがロサンゼルス・ドジャーズに2ゲーム差を付けて首位に立っています。
 3番手には、アリゾナ・ダイヤモンドバックスが22勝18敗で続いています。
 4番手のジャイアンツと5番手のパドレスは、やや離されていますから、当面は上位3チームの争いが続くと思われます。

 以上、MLB6地区の状況を見てきました。

① AL西地区とNL東地区は、早くも独走態勢
 ヒューストンとワシントンが走っています。共に、シーズン開始からの好調を維持している形です。他チームの反撃が期待されるところですが、どちらかといえば、AL西地区の方が、今後接戦となる可能性があると思います。

② その他の地区は「接戦」

 2016年のワールドチャンピオン・カブスはNL中地区の4位、ワールドシリーズで接戦を演じたインディアンズはAL中地区の2位と、まだエンジンがかかっていない感じですが、十分に逆転できる位置に居ます。

 一方で、「まだ1/4が終わっただけ」ですので、どの地区も「今後何が起こるかわからない」というのが本当のところなのでしょう。

 2017年レギュラーシーズンは、これからなのです。
 タイガースが好調です。
 5月14日終了時点で、34試合を終えて22勝12敗と貯金を10として、2位の広島に1.5ゲーム差をつけて首位を走っているのです。

 攻撃陣では、糸井嘉男選手の活躍が目立っています。
 打率.325、打点26、安打数40、四球25、出塁率.447と各部門でチームトップの成績を上げているのです。ほぼフル出場という点も、貢献度が高いと言えます。
 続いては、福留孝介選手。本塁打数5、二塁打数6はチームトップ。結果として長打率.492もトップです。「ここぞ」という時の長打は、チームの勝利を呼び込んでいるのです。

 セリーグ全体で見ても、糸井選手が打率6位、鳥谷敬選手が同7位(.325)、福留選手が同10位とベスト10に3名のベテランが名を連ねているのです。

 阪神タイガースの攻撃は、ベテラン勢が牽引している形です。

 一方の投手陣はというと、メッセンジャー投手がリーグトップの5勝、マテオ投手が3勝、藤浪晋太郎投手も3勝、桑原謙太朗投手が2勝、秋山拓巳投手も2勝、岩貞祐太投手も2勝と、こちらは若手とベテランがバランス良く活躍している印象でしょう。

 特に、2014年ドラフト1位入団の岩貞投手や2010年ドラフト4位入団の秋山投手が育ってきているところが心強いところです。
 2013年ドラフト1位の藤浪投手と共に、タイガースを牽引して行ってほしいところです。

 現在の阪神タイガースは、「投打が噛み合って」います。
 シーズン前の各方面の予想より、チーム力が相当高いと感じます。

 特に、投手陣には「生え抜き」のプレーヤーが育ってきています。

 「複数の生え抜きプレーヤーの活躍」が、ここ数シーズンのペナントレース制覇チームの条件となっている感がありますので、その意味からも今シーズンの阪神タイガースには、大きな期待がかかるのです。
 いわゆる「オークス」競走、イギリスのオークスは1779年に始まりました。
 イギリスのダービー競走が始まったのが1780年ですから、オークスの方が1年早いことになります。

 第12代ダービー卿が、貴族仲間の友人と、所有する牝馬同士の競走を始めたのが1779年(この年ダービー卿は結婚し、奥様の希望で牝馬同士のレースを創設したとも言われています)で、これがオークスの始まりです。レース名は、レースを行った領地の地名に因んでいるとのこと。
 その広大な領地には、おそらく大きな樫の木(オーク)が聳え立っていたのでしょう。

 イギリスでは自然が良く守られていると言われます。
 日本のように、田畑の中に商品看板が立っているといった風景は、滅多に見られない、あるがままの自然が保たれているというご指摘ですが、これは貴族による領地の保有が、現在でも続いていることが、大きな要因なのでしょう。
 イギリスの国土の半分近くが、いまだに貴族の所有だと言われています。その貴族の所有地には当然ながら一般の人々は入れませんし、一般の人々が入れないとなれば、商品看板を設置する意味も無いし、観光目的の舗装道路や駐車場、サービスエリアの整備や、景色を楽しむための整備された歩道も設置する必要が無いのですから、自然が守られるという訳です。

 さて、話をオークス競走に戻します。

 本家イギリスのオークス競走は、毎年6月の第一金曜日に、エプソム競馬場の12ハロン(2423m)の芝コースで開催されます。3歳牝馬限定で、斤量は9ストーン(約57㎏)となっています。

 今年が第239回となります。さすがに「クラシック」レースなのです。
 今から200年以上前に、自らの領地で友人とのプライベートな競馬を楽しむ、第12代ダービー卿の姿を思い浮かべる時、何とも言えない感慨があるのです。

 3歳馬限定のダービー競走と共に、オークス競走も3歳牝馬限定の大レースとして世界中に広まりました。近代競馬発祥の地であるイギリスの大レース、歴史と伝統を誇るクラシックレースの中でも、その中核を占めるダービーとオークスが、他の国々の競馬にとっても重要な位置づけとなったことは、自然なことでしょう。

 例えば、フランスではディアヌ賞競走がフランスオークスと呼ばれています。
 こちらはシャンティ競馬場の芝2100mコースで行われます。距離は2400mではないのです。斤量は57㎏と本家とほぼ同じです。1841年に開始されていますから、イギリスより60年余り遅いことになります。(それでも、とても古いですが)

 ちなみにフランス競馬において「ダービー」に相当するのは、ジャッケクルブ賞ですが、こちらもシャンティ競馬場の2100mコースで行われます。
 さすがに「独自性」を大切にするお国柄、「ダービー」や「オークス」という名称は使わない上に、距離も変えてしまうところが、フランスらしいのではないでしょうか。
 ちなみに、ジャッケクルブ賞は1836年開始です。フランスでは、ダービーの方がオークスよリ5年早かったのです。

 イギリスのお隣の国アイルランドでは、アイリッシュオークス競走があります。1895年創設、12ハロンの3歳牝馬限定レース、斤量は57.2㎏と、イギリスオークスとほとんど同じレギュレーションでのレースとなります。
 毎年7月に行われるレースですが、欧州中の有力3歳牝馬が出走してくるレースとなっています。欧州の3歳牝馬にとって、格の高いレースなのです。
 
 アメリカ競馬にも「オークス」の名を配するレースがいくつかあります。
 最も有名なのは、ケンタッキーオークスでしょうか。ケンタッキーダービーと同じ、チャーチルダウンズ競馬場の1と1/8マイル(9ハロン・約1811m)のダートコース、3歳牝馬限定のレースです。斤量は121ポンド(約54.9㎏)。
 1875年開始ですから、本家のオークスより約1世紀遅れての開始となっています。(ちなみに、創設当時は12ハロンでしたが、1920年からは9ハロンです)

 例年、ケンタッキーダービーの前日に開催されていて、ケンタッキーダービーの盛り上がりに一役かっている形です。
 
 そして我が国の「優駿牝馬」競走です。

 優駿牝馬競走は、オークスと呼ばれています。
 「東京優駿」競走が、日本ダービーと呼ばれるのと比較して、いつも不思議に思うことがあります。「オークスには『日本』が付かない」のです。
 ダービーには『日本』を付して、オークスには付けないのは、何故なんでしょうか。もう50年くらい日本競馬を見ていますが、いまだに知らないことです。

 おかげで?、ダービーの方は、イギリスのダービーが「ダービー」と表記され、東京優駿は「日本ダービー」と表示されますから、区別が付きやすいのですが、オークスの方は表記が同じですから、日本語で書くときには本家の競走の方を「英オークス」とか「イギリスオークス」と表記することになるのです。

 また、優駿牝馬の斤量は55㎏です。
 2400m芝コースという点は、本家オークスと同じなのですが、斤量はアメリカのケンタッキーオークスに近いというのが興味深いところです。
 優駿牝馬競走創設時に、日本のホースマンたちは、何故本場より2㎏軽い斤量にしたのでしょうか。

 ちなみにダービー競走の斤量は、牡馬126ポンド(約57.2㎏)、牝馬123ポンド(約55.8㎏)となっていて、この点は東京優駿の57㎏・55㎏に近い形ですから、オークス競走の9ストーン・約57㎏というのは、「伝統の斤量」というか、「牝馬同士で争うなら3歳でもこの重さ」ということなのかもしれません。
 我が国では、日本ダービーの斤量とオークスの斤量を合わせたのでしょうか。

 200年以上前のイギリス・ロンドン郊外に思いをはせながら、2017年5月21日、第78回優駿牝馬(オークス)が今年も開催されるのです。
 ベースボールの塁間距離は約27.4m(90フィート)です。
 これは、1845年頃、ニューヨークに居たアレクサンダー・カートライトという人物が「ベースボールを考案(発明)」した時から、変わっていないと言われています。(諸説はあるようですが)

 凄いことだと思います。

 170年前に決めた「塁間距離」がその後の様々な変化、プレーヤーの資質の変化、道具の進歩、他のルールの変更、等々を経ても、不変なのです。

 ある意味では、とても不思議なことでしょう。

 投手の投球スピードが飛躍的に上がり、走者のランニングスピード・技術も段違いに向上し、内外野の守備力も向上している状況下、同じ塁間距離のままで、ベースボールの持つスリル・面白さが全く損なわれていないのですから。

 打者の技術・スイングスピードが向上し、結果として打球のスピードも上がっている一方で、守備側の技術・送球速度も上がっていることから、クロスプレーの発生頻度・スリリングな様子が維持されているということになるのでしょうが、170年間もの間、数えきれない変更・変化の波に洗われても、「ベースボールの魅力」はいささかも減ずることが無いのです。

 最初にカートライト氏は、どのような「物差し」で塁間距離を決めたのでしょうか。
 ベースボールに似た競技が数多くあった時代のことですから、モデルになった競技もあったこととは思いますが、そうした沢山の競技・ルールを踏まえて、「塁間は90フィート」としたのでしょう。

 この「90フィート」が、ベースボールというスポーツに齎したものは、計り知れないほど大きなもののように感じられます。

 内野ゴロの際の1塁ベース上のクロスプレー、盗塁プレーの際の走者の走る速度とキャッチャーからの送球で生まれる2塁ベース上のクロスプレー、ランナーが本塁に走り込む際の外野手の送球とランナーの走塁から生まれるホームベース上のクロスプレー。
 ベースボールで観られる数限りないクロスプレーは、この「27.4m」の中で生まれているのです。

 長い歴史の中で、長すぎる、短すぎる、という指摘が増えていれば、塁間距離は見直されていたことでしょう。
 しかし、90フィートは不変であったのです。

 例えば「2塁への盗塁プレー」を観てみましょう。
 投手はクイックモーションで本塁へ投球しますし、1塁ランナーへの牽制も行います。牽制技術もどんどん向上しています。
 キャッチャーは、ピッチャーに対してストレート系の投球を要求することも多く、捕球してからの2塁への送球スピードも、日々の練習により向上し続けています。
 そうなると、2塁への盗塁成功は激減しそうなものですが、実際にはそうなってはいない。

 1塁走者側のリードの幅、スタート技術の向上が、守備側の種々の向上と「丁度バランスが取れている」ということなのでしょう。日々進歩を続けながらも、どちらかが圧倒的に優位に立つことが無いのです。

 「栄光のV9」時代に、巨人軍の捕手として活躍し、日本プロ野球史上屈指の好捕手と言われる森選手が、最もスリリングなシーンとして挙げる「2塁ベース上の盗塁時のクロスプレー」の魅力は、何時の時代も全く変わらないものとなっているのです。

 カートライト氏が決めたと言われている「90フィート=約27.4m」は、素晴らしい「偶然」であったように感じられます。
 ベースボールの魅力を、これまでも、これからも維持していく原動力?であろう「90フィート」は、ベースボールの将来をも守っていく「マジック」のような気さえします。

 一方、バスケットボールのゴールの高さは10フィート=305cmですが、こちらも1891年、バスケットボールを考案=発明したジェームズ・ネイスミス氏が最初に決めた高さのまま、120年以上にわたって不変です。

 これも凄いことだと思います。

 バスケットボールが世界屈指の人気スポーツとなり、雪や低気温のため冬には屋外スポーツが出来ない地域でもプレーできるということもあって、競技人口も飛躍的に増えてきた歴史の中で、「305cm」は不変なのです。

 NBAにおいて典型的に観られるように、プレーヤーの大型化が進み、身長2mを超える選手も珍しくない時代となっても、「リングの高さを上げる」ことは行われませんし、そうした提案が本格的に検討されているという話も聞きません。

 ネイスミス氏は考慮していなかったのではないかと思われる「ダンクシュート」が、バスケットボールにおいて最も人気のあるプレーのひとつとなり、現在のNBAやNCAAのプレーヤーの多くが、ゴールの上からボールを叩き込むことが出来るまでに、体格・体力・ジャンプ力が向上した時代になっても、10フィート=305cmは全く揺るぐことが無いのです。

 ボールを保持しながらのジャンプの最高到達点が305cmを大きく超えるプレーヤーが多数出現したために、得点数が増え過ぎてしまい、「点が簡単に取れるスポーツ」になってしまって、バスケットボールの面白さが半減したということも、全く無いのです。

 攻撃側の体力・技術・戦術の向上度合いと、守備側の体力・技術・戦術の向上度合いのバランスが、「305cm」という基準の下で拮抗し続けていることが理由であることは明らかです。
 そして、ゴールを目指す攻撃側・守備側のスリリングなプレーが、変わることなく続いているのです。スポーツとしてのバスケットボールの魅力は、120年以上を経ても全く変わることが無いのです。

 ネイスミス氏が、バスケットボールの最初の試合を行った1981年12月、行われた体育館のバルコニーにゴールを設置したのですが、そのゴールの高さが305cmだったのです。
 もし、バルコニーの高さがもう少し高かったら、低かったら、バスケットボールのゴール(リング)の高さは、異なるものであったのかもしれません。

 もし、ゴールの高さが305cm以外であったら、その高さは変更されていたのでしょうか。
 それとも、バスケットボールというスポーツ自体が、面白さに欠けるということで衰退していたのでしょうか。
 そこは、分からないところです。

 間違いないのは、最初に試合が行われた体育館のバルコニーに設置されたゴールの高さが10フィート=305cmであり、この305cmの高さのゴールが、その後の様々な変化・進歩の中でも、その価値を維持し続けているという事実です。

 ネイスミス氏は、どのような「物差し」で305cmを決めたのでしょうか。
 バスケットボールは、それまであった球技とは全く別の次元で、全く新しく発明されたスポーツ競技ですので、そのルールも相当に検討されたものであろうとは思いますが、さすがにプレーヤーの体格がこれほど大きくなることまでは、ネイスミス氏でも予想できなかったのではないでしょうか。

 やはり、この「305cm」も素晴らしい「偶然」のような気がします。

 もちろん、ベースボールは27.4mを所与のものとして発達し、バスケットボールは305cmを所与のものとして発達してきた、「レギュレーションをベースに進歩してきた」という見方もあるでしょう。
 そうだとしても、数多くの変動要因の下で、27.4mと305cmが変わることなく、2つのスポーツを形作ってきたという事実は厳然たるものです。

 27.4mと305cmは、ベースボールとバスケットボールの魅力をいささかも減ずる要因とはならず、魅力を増大させる基準のひとつとなってきたのです。

 おそらく、他のスポーツにもこうした「素晴らしい偶然」がいくつも存在するのでしょう。

 ベースボールとバスケットボールの人気の高さを思い、世界中の何億人もの人々の人生の糧となっている状況を見るにつけ、スポーツの持つ力を改めて感じるのです。
 
 この「力」のベースとなっている、こうした基準を決めた時には、発明者に「神が舞い降りた」のかもしれません。
[5月10日・準決勝第2試合・エスタディオ・ビセンテ・カルデロン]
レアル・マドリード1-2アトレティコ・マドリード(2試合通算4-2)

 ホームの第1試合を3-0で快勝していたレアルが、アウェイゲームを1-2で落としたものの、2ゲーム通算4-2で勝利して、決勝進出を決めました。

 第1試合のリードからか、この試合のレアルの立ち上がりは、慎重というか動きの悪いものでした。守備的に入ったというところなのでしょう。

 一方のアトレティコは、大量点を挙げない限り道が開きませんので、積極的な攻撃をつづけました。
 そして、前半12分にニゲス選手、同16分にグリーズマン選手が立て続けに得点して2-0とリードします。試合時間を残しての2得点に、エスタディオ・ビセンテ・カルデロンの観客も大興奮、大声援を送り続けました。

 決勝進出への戦いの中で、この試合の「3点目」が帰趨を分けることは明らかでしたから、アトレティコは必死に攻め、レアルは必死に守るとともに、アトレティコのやや乱暴にさえ見える守備を打ち破っての得点を狙うゲームとなったのです。
 見応え十分の応酬でした。

 そして前半42分、左サイドからベンゼマ選手が持ち込みます。これに対してアトレティコのディフェンダーDFは3人がかりでガード。いかに突破力十分のベンゼマ選手と言えども、このレベルのDF3人を相手にしては苦しいところでしょうから、パスを出すかと思われた瞬間、ゴールラインぎりぎりにボールを蹴り、一気に3人のDFを抜き去って、マイナス角度のパス。

 このパスから狙い澄ましたシュートが放たれましたが、アトレティコのゴールキーパーGKオブラク選手も良く反応して弾きました。しかし、詰めていたイスコ選手がこれを押し込んだのです。
 レアルの厚みのある攻撃、波状攻撃が実りました。

 この1点で、レアルの決勝進出が決まったと感じました。

 レアル・マドリードは、近時のチャンピオンズリーグにおける強さを今季も示して、決勝進出を果たしました。

① 対戦相手はユベントス

 UEFA-CLの長い歴史の中で、レアルとユーベの対戦成績は8勝8敗2引分と全くの互角と報じられました。
 リーガエスパニョーラとセリエAという、常に世界のサッカー界を牽引してきた両リーグを代表する両チームは、CLの舞台でも好勝負を演じてきたのです。

 決勝での対戦は1997~98年大会以来です。
 1998年5月20日に、アムステルダムアレーナで行われた決勝でした。

 この時のユベントスには、GKアンジェロ・ベルッツイ選手、DFにパオロ・モンテーロ選手(ウルグアイ)、マルク・ユリアーノ選手、MFにアンジェロ・ディ・リービオ選手、ディディエ・デシャン選手(フランス)、エドガー・ダーヴィッツ選手(オランダ)を擁し、攻撃陣には、ジネディーヌ・ジダン選手(フランス)、フィリッポ・インザーギ選手、アレッサンドロ・デル・ピエロ選手といったプレーヤーが顔を揃えていたのです。
 
 誰が見ても「これは強い」と納得できるメンバーでしょう。
 この頃のユベントスは、1996~97年大会と1997~98年大会の2大会連続で決勝に進出していたのですから、「いつも強いユーベ」としても、ひとつの全盛期であったことは間違いないでしょう。(残念ながら、2年連続で準優勝でしたが)

 この「強いユベントス」を1998年5月20日に破ったレアル・マドリードのメンバーはというと・・・。
 GKはボド・イルクナー選手(ドイツ)、DFにマヌエル・サンチェス選手、フェルナンド・イエロ選手、ロベルト・カルロス選手(ブラジル)、MFにクラレンス・セードルフ選手(オランダ)、クリスティアン・カランブー選手(フランス)、攻撃陣は、フェルナンド・モリエンテス選手とブレトラグ・ミヤトビッチ選手(ユーゴスラビア)という布陣。
 こちらも素晴らしいメンバーが揃っていました。

 この1998年決勝のメンバーを見ると、「華やかさ」という点ではユベントスの方が上回っている印象です。
 「銀河系軍団」に成る前のレアル・マドリードは、勝負強い「重厚なチーム」といったところでしょうか。

 このゲームは、0-0の競り合いから、後半21分のミヤトビッチ選手のゴールでリードしたレアルが1-0で勝利、CL7度目の優勝を飾ったのです。

 いつの時代も、世界のトッププレーヤーが揃っている両チームの対決ですから、19年前も、今回も「豪華絢爛なメンバー」がピッチを飾るのです。
 ちなみに19年前の大会の得点王は、デル・ピエロ選手(10得点)でした。華麗かつ創造力豊かなプレー、文字通りの「ファンタジスタ」として、圧倒的な人気を誇ったデル・ピエロ選手の全盛期であったと思います。

 この「黄金カード」は、今回はどんなドラマを魅せてくれるのでしょうか。

② 4シーズンで3回目の優勝

 レアルは、2013~14年大会、2015~16年大会に優勝していますから、今大会を勝つと「直近の4シーズンで3回目」の優勝となります。

 もちろん、過去にはレアル自身の5連覇(1956年~60年)やアヤックスの3連覇(1971年~73年)、バイエルン・ミュンヘンの3連覇(1974年~76年)といった記録が在りますけれども、21世紀に入ってからは、ひとつのチームに覇権が集中する傾向は小さくなっていました。
 「偉大な記録」がかかっていると感じます。

③ バイエルン・ミュンヘンに勝った時のレアルは「強い」

 CLのクラシコと呼ばれる「レアル・マドリード対バイエルン・ミュンヘン」の対戦、そして、その大会でバイエルンに勝った時のレアルは一層強いという伝説、この伝説が再び試される試合ともなりました。

 ユベントスには「19年前の借りを返し、CLでレアルに勝ち越す」という大目標があり、レアル・マドリードには「バイエルンに勝った大会では負けられない」という自負と自信があるのです。

 6月3日、ラグビーの聖地、ウェールス・カーディフのミレニアム・スタジアムが今年の決勝の舞台となります。

 素晴らしいゲームとなることでしょう。
[準決勝第2戦・5月9日・ユベントススタジアム]
ユベントス2-1ASモナコ(2戦通算・4-1)

 ユベントスが完勝して、2014~15年大会以来2シーズンぶりの決勝進出を果たしました。
 1995~96年大会以来の3度目の優勝、21世紀に入って初の優勝を目指して、駒を進めたのです。

 第1戦をアウェイで2-0と快勝していたユーベは、ホームの第2戦も前半でマンジュキッチ選手とアウヴェス選手の得点で2-0とリードして、悠々と逃げ切った印象です。
 今大会のユベントスは、相当強いのです。

 伝統の守備力に加え、高いレベルの攻撃力をも具備しているのですから、当然と言えば当然なのですが、チーム全体のバランスの良さが際立っています。

 このゲームの先発メンバーを見てみましょう。
・GK ブッフォン選手
・DF キエッリーニ選手、ボヌッチ選手、バルザーリ選手、ピャニッチ選手、サンドロ選手
・MF マンジュキッチ選手、アウヴェス選手、ケディラ選手、ディバラ選手
・FW イグアイン選手

 となっています。
 ひと目見て「良いチーム」であると感じます。

 DFとMFの連動性が高く、FWイグアイン選手の運動量と相まって、相手チームに隙が出来やすいプレーが出来ているのです。
 「個の力」の高さ、粒揃いの感じも、近年随一だと思います。

 この対戦においても、第1戦の前後半でイグアイン選手が1点ずつ計2点を挙げて勝利しましたから、第2戦ではASモナコのDFはイグアイン選手マークを強化しました。
 そうすると、今度は「分厚いMF」の攻撃が展開されるのですから、この攻撃を抑え込むのは容易なことでは無いでしょう。

 セリエAの代表として、2009~10年大会のインテル以来の優勝を狙える体制が整ったのです。
 決勝戦でも、「練りに練った戦術」を駆使しての「ユーベの戦い」が披露されることでしょう。
 5月14日、東京競馬場芝1600mコースで行われる、第12回ヴィクトリアマイル競走G1の注目馬検討です。

 上半期の古馬牝馬NO.1決定戦、その年のマイル女王決定戦、という位置づけのレースです。
 古馬となっても走り続ける牝馬のためのG1レースとして、すっかり定着した感があります。

 府中のマイル戦ですから、ただ速いだけでは勝つのが難しいレースともなっていますので、1800mや2000m以上の距離に実績のある馬にも、十分にチャンスがあります。

 さて、注目馬検討です。

 第一の注目馬は、1枠2番のスマートレイアー。
 前走の京都記念G2は、サトノクラウンに敗れて2着でしたが、マカヒキには先着しました。牡馬一線級を相手に堂々たるレースでした。休養十分で望むこのレースでも、持ち味を存分に発揮してほしいものです。

 第二の注目馬は、6枠11番のミッキークイーン。
 前走の阪神牝馬特別G2を快勝して、挑戦してきました。2016年のこのレース2着から、エリザベス女王杯3着、有馬記念5着とG1レース上位の常連です。安定した実力を示してくれることでしょう。

 第三の注目馬は、7枠14番のレッツゴードンキ。
 前走の高松宮記念G1を2着、前々走京都牝馬ステークスG3で優勝と、直近の4レースで1着1回、2着3回と好調を維持しています。2015年の桜花賞馬として、久々のG1勝利と行きたいところです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 残り200mで抜け出してくるのは、どの淑女なのでしょうか。
 ベースボール専門メディア「Full Count」の4月29日の「田中将大はMLB随一の『勝てる投手』 驚異の勝率.712は現役1位&歴代3位」という記事を、とても楽しく読みました。

 以前から、何となく感じていたことを明示していただいた記事でした。

 記事は、4月27日のレッドソックス戦(97球完封勝利)までの記録をベースとしています。
 この勝利で、田中投手はMLB通算、80登板、42勝17敗となり、勝率は.712になったとのこと。
 日本プロ野球においても、通算勝率.739(99勝35敗)という高勝率を誇った田中投手ですが、メジャーにおいても7割越えを実現しているという訳です。

 この.712という数字は、メジャーで5試合以上登板している現役投手の中で1位、通算80試合以上登板している投手と比較すると、2位のクレイトン・カーショー投手の.681(130勝61敗)を大きく上回っていると。
 現役3位がマックス・シャーザー投手の.646、4位がウェインライト投手の.633、5位がジョン・レスター投手の.632、と続いています。どの投手も、MLBを代表する先発投手です。

 「80試合以上登板」の歴代投手との比較では、アル・スポルディング投手の.796、スパッド・チャンドラー投手の.717に次ぐ第3位となっているとのこと。

 いずれにしても、田中将大投手は現在のMLBにおいて「勝つ能力」「負けない能力」で際立っていると、記事は指摘しています。

 もちろん

① 登板数が80の投手と200・300以上の投手を単純比較することの無理
② 田中投手が登板した時のヤンキースの得点力(失点が多くとも、それ以上に得点してくれることが多い)

 といった要素がありますから、一概に比較することは出来ないのでしょうが、例えば②のような傾向があるとすれば、「田中投手は味方打線が攻撃しやすいリズムで投げている」ことになるのでしょうし、①も、より勝率が上がる可能性もあるという見方もできます。

 事実として、4月27日のレッドソックス戦以降、田中投手は2試合に登板し、2勝を挙げていますから、現在の通算成績は44勝17敗、勝率72.1%となって、歴代2位に上がっていることになります。

 客観的に観て、田中将大が「負けにくい投手」であることは、間違いないのでしょう。

 「Full Count」は、とても面白い記事を提供してくれるメディアだと思います。
 5月14日から始まる、大相撲5月場所の注目力士検討です。

 この場所の人気は凄まじいものがあり、チケットはなかなか入手できません。
 愚妻などは「大相撲の人気が上がるのは良いけれど、40年来の相撲ファン、国技館に毎場所行っていたファンにとっては本当に大変な状況になったわ」と漏らしています。
 桟敷席のチケットを「入札」で手に入れる、それも数十万円・百万円以上かけて、というのは現実的な話ではありませんから、相撲協会には「チケットの転売を禁ずる・制限する方策」の実行を、お願いしたいところです。

 この数年盛り上がりを見せていた大相撲の人気が「沸騰状態」になった最大の要因は、横綱・稀勢の里の誕生であることは、間違いないことでしょう。

 デビューとなった3月場所は大阪場所でしたので、東京や関東のファンにとっては、横綱・稀勢の里の姿、土俵入りを生で観ることが出来る最初の場所が、5月場所なのです。チケットがプラチナ化するのも無理のないところでしょう。

 さて、注目力士です。

1. 横綱陣

 3月場所の終盤に大きな故障をしてしまった稀勢の里、早々に休場した白鵬、調子が上がらなかった日馬富士、鶴竜、となれば、横綱陣の中から注目力士を選ぶのは、とても難しいことになります。

 特に、稀勢の里の回復度合いはなかなか分からないところでしょう。「筋肉損傷型の怪我」は、回復に時間がかかるとされていて、本当に良くなるには「年単位」だとも言われます。
 従って、5月場所の稀勢の里が本来の力を発揮できる状態ではないことは間違いなさそうです。問題は完調時の「何割位の状態か」ということですが、二所一門の連合稽古や、その後の三役力士との稽古をテレビニュースで見る限り、「左を差すことはできるが、左のおっつけはできない」といった様子でしょう。

 その稀勢の里が「手負い」の状態で、どれくらい戦えるか、場所中に怪我が悪化して休場する可能性、等々が検討項目となります。

 白鵬、日馬富士、鶴竜の体調についても、部外者の私には分からないことだらけです。

 以上から、今場所も稀勢の里に注目したいと思います。
 初優勝から「3場所連続優勝」という大記録を目指して、稀勢の里は「慎重」な「よく考えられた」取り口を展開してくれるものと期待しています。

2. 大関陣

 2人になってしまった大関陣。少し前は4人体制で合ったことを思うと、ややさびしい感じがしますが、照ノ富士、豪栄道共に元気な様子ですので、大活躍を魅せてくれそうです。

 大関陣の注目力士としては、やはり先場所準優勝の照ノ富士を挙げたいと思います。
 先場所は「ほぼ手にした感のあった」優勝を、決定戦の末に稀勢の里に奪われた形ですので、巻き返しに向けての奮起が観られそうです。おそらく、膝等の故障個所も相当良くなってきているのでしょう。

3. 関脇以下の力士

③高安
 
 大関が2人という状況下、「大関の椅子」は空いていると言っても良いのでしょう。その椅子に最も近いのが両関脇であることも、間違いありません。
 場所前の白鵬との3番稽古が報じられている通りに、高安も元気な様子ですから、「初優勝」を目指しての健闘に期待します。

④豊山

 懐かし四股名が帰ってきました。
 小柳改め「豊山」が誕生したのです。あの大関・豊山と同じ新潟県出身力士ですから、その名前に込める思いもひとしおでしょう。
 初入幕力士の元気いっぱいの相撲に期待します。

⑤御嶽海

 先場所は少し研究された感がありましたが、相手力士を上回る研究を期待しています。次代を背負う力士としての御嶽海の相撲が、とても楽しみです。

⑥魁聖

 前頭15枚目というのは、信じられない番付です。先場所は、持病の腰痛が再発したのでしょうか。暖かくなってきましたので、コンディションさえ整えば、この番付なら二桁勝利、ひょっとすると優勝も狙えるのではないかと思います。

⑦遠藤

 前頭筆頭に上がってきました。現在の大相撲の人気の礎となった力士ですが、ひざの故障からの回復に手間取りました。先場所の前半は、その不安を感じさせない活躍でしたが、後半には再び故障が気になる取口となってしまいました。
 回復していることを祈りつつ、活躍に期待したいと思います。

⑧正代

 先場所は、持ち前の馬力、前に出るパワーが不足していた印象です。取り口を考えるあまり、相撲を取ることを忘れてしまった場所だったかもしれません。心機一転、上がってきた頃の「思い切った相撲」を繰り広げていただければ、自ずと星は上がるでしょう。

⑨石浦

 先場所は、相撲を覚えられてしまった感じでしたが、今場所は、また新しい戦法を展開してくれそうな気がします。こうした小兵力士の成績にはムラがあるものでしょう。5月場所は、活躍する番だと思います。

⑩阿武咲

 この力士の相撲が幕の内で観られるのです。20歳そこそこという、21世紀としてはとても若い幕の内力士の「元気いっぱいの相撲」に期待がかかります。

 5月場所は、以上の10名の力士に期待したいと思います。

 3月場所に続いて、5月場所も、横綱・大関・関脇・小結・前頭のどこから優勝力士が出るのか、全く分からない「大混戦」であろうと思います。
 充実した土俵に期待しましょう。
 2017年7月12日に、マイアミ・マーリンズのホーム・マーリンズスタジアムを舞台に開催される第88回オールスターゲームのファン投票が始まりました。

 日本からもインターネットで投票できますので、私も毎年投票しています。

 今年の投票対象選手を見て、少しガッカリしました。

 予想していたことですが、日本人プレーヤーが居ないのです。

 現在、日本人野手としてMLBでロースターに入っているのは、イチロー選手と青木選手だけです。残念ながら2人共、投票対象選手=候補選手に入ることが出来ませんでした。

 投手については、監督・選手の推薦等により決まりますから、田中将大投手やダルビッシュ有投手がオールスターゲームに出場する可能性は、まだまだ残っていますが、野手に付いては可能性が無いのです。

 かつては毎年のようにオールスターに出場していた感が有ったのですが、MLBにおける日本人野手の選手層は「細るばかり」という印象です。

 内野手に付いては、人工芝グラウンドに慣れている日本人プレーヤーがなかなか自然芝のプレーに慣れることが出来ないといった点が指摘されています。
 確かに、松井稼頭央選手がショートからセカンドにポジション変更を余儀なくされたことを勘案しても、「守備面の適応」が日本人野手にとっての壁になっている面はあるようです。

 とはいえ、外野手となれば「自然芝への慣れ」という要素の重さは減るでしょうし、そもそも日本人プレーヤーは、内野・外野共に守備が上手いと思いますので、本質的には守備面の問題が、MLBでのプレーに対する障害となっているとは考えにくいところでしょう。

 では何故、MLBにおける日本人野手は減少の一途を辿っているのでしょうか。

① 試合数が多いこと

 良く知られていることですが、メジャーリーグのレギュラーシーズンは160試合を超えます。連戦が当たり前なのです。それも20連戦は珍しいものでは無く、時には30連戦も有ります。

 加えて、アメリカは大きいので「移動時間」も長いのです。

 加えて、アメリカは広いので気候の差も大きいのです。5月6日のシカゴ・カブスとニューヨーク・ヤンキースのゲーム(シカゴ・リグレーフィールド)の気温は摂氏4度でした。
 ベンチ内のマッドン監督は、分厚いインナーの上にウインドブレーカーを着用することは勿論として、毛糸の帽子と大きな手袋をして指揮していましたし、観客の中にはダウンジャケットを身に付けている人や毛布にくるまっている人も多数居ました。一見すると「スキー場のような服装・風景」の中で、5月にベースボールをしているのです。
 20連戦、30連戦が続く中で、暑さ・寒さにも適応し、世界最高水準のプレーを日々披露して行くのは容易なことでは無いでしょう。

 加えて、メジャーには「引分」は存在しませんから、決着がつくまで何時間でもゲームを行います。結果として、当日朝1時までプレーし、その日の午後3時頃からゲームが行われるといったスケジュールも現出するのです。

 加えて、ベンチ入りのプレーヤー数が25名と少ないので、野手の交替選手は「2~3名」しか居ません。レギュラーの野手は「毎日毎日出場」しなければならないのです。

 こうした事柄を総合すると、MLBのレギュラー野手として活躍するには、毎日出場を続けながら「自らのパフォーマンスを継続する力」が必要と言うことになります。
 いわゆる「体力」が必要なのです。

 日本人野手がなかなかMLBに「長期間に渡って」定着できない、最大の要因ではないかと感じます。

② 内野手に求められる打力

 日本野球においては、「内野手は守備の人」というイメージがあります。逆に、「外野手は打撃の人」ということになります。

 もちろん、20世紀と比較すれば、望ましい内野手に対する「守備の比重」が相対的には下がってきている、つまり高い守備力+高い打撃力が期待されるようになってきていることは事実でしょう。

 とはいえ、MLBにおける望ましい内野手像に期待される打力は、日本プロ野球NPBにおいて内野手に求められる打力より、相当に高いレベルの様に感じられます。
 特に、相応の「長打力」が求められるのです。(デトロイト・タイガースの三塁手、ミゲル・カブレラ選手は三冠王に輝いていますが、これはMLBにおいても「特別な存在」なのでしょうが・・・)

 加えて、MLBのボールはNPBのボールより飛ばない、と言われています。
 色々なゲームを見たり、関連記事を読むにつけ、これは事実の様です。

 従って、NPBにおいて「高い守備力+相応の打力」を保持していると評価されている野手でも、MLBにおいては「打力不足」と評価されてしまうことが多いのかもしれません。

 そうなると、MLBで求められる内野手像と、NPBで求められる内野手像は、異なるのでしょうか。

 イチロー選手と松井秀喜選手が、MLBにおいて活躍した、活躍している、日本人野手を代表する存在であることは、異論の無いところでしょう。
 共に外野手ですから、日本人外野手がMLBで通用することは明らかなのですが、その日本人外野手もMLBにおいては数が激減しています。

 この2人のプレーヤーは、NPBにおいてもスバ抜けた能力を示したプレーヤーですし、「特別な存在」という見方もあるかもしれません。

 「特別な存在」の選手は、そうは出てこないという見方があるとすれば、「経常的にMLBに日本人野手を送り込む」という面から観れば、今後は「MLB向きの野手」によるMLB挑戦が続いて行く必要があるのかもしれません。

 NPB向きの野手はNPBで活躍し、MLB向きのプレーヤー=30連戦に耐える体力と相応の長打力を有するプレーヤー(一方で、バントや走者を先の塁に進めるといった繊細な打撃プレーや、守備におけるキメ細かなサインプレーが求められる比率は低いと思われます)はMLBで活躍する、という形が取れれば良いと思います。

 シーズン安打数でMLB新記録を樹立したり、両リーグでノーヒッターを成し遂げたり、日本人プレーヤーがMLBで通用する、それも相当高いレベルで通用することは、明確に証明されています。
 
 多くの日本人野手、日本人野球選手が、自らの特徴を活かすためにMLBに挑戦するという時代が来て欲しいものです。
[5月6日・リグレーフィールド]
ヤンキース11-6カブス

 2017年シーズン、ヤンキースが好調な戦いを繰り広げています。
 このゲームでも打線が爆発し、14安打で11点を奪い圧勝しました。
 アメリカンリーグ東地区でも、ボルチモア・オリオールズとの首位争いを展開しています。

 2015~16年シーズンに、所謂「ビッグネーム」プレーヤーがどんどんチームを離れてしまい、「まるで2軍チーム」の様だとも言われたヤンキースですが、2017年シーズンに入ってそのチーム創りがようやく実を結んできた印象です。

 このゲームでも、2番のヒックス選手(27歳)が5打数4安打3打点3得点、3番のカストロ選手(27歳)が4打数3安打3打点2得点、5番のサンチェス選手(24歳)が5打数2安打1打点2得点、6番のグレゴリウス選手(27歳)が4打数2安打1得点と、大活躍でした。
 「ニュー」ヤンキースが躍動しているのです。

 この試合では5打数0安打と「ひとり蚊帳の外」という感じだった、4番のジャッジ選手(25歳)も含めて、これら「ニュー」ヤンキースのメンバーの今季通算打率も素晴らしいものです。
 ヒックス選手が.355、カストロ選手が.381、ジャッジ選手が.320、グレゴリウス選手が.344というのですから、この打線は「本物になりつつある」という印象です。
 
 時速190kmを超える打球の初速の速さで、今季MLBでNO.1のジャッジ選手は、身長2mに迫る体躯を誇る外野手ですが、今季既に13本のホームランを放っている長距離バッターでもあります。
 キャリア通算17本塁打ですから、実質的にはルーキーイヤーと見て良いのでしょうが、既に「ヤンキースの4番」に定着しつつあるのです。

 「ニュー」ヤンキースの面々は、学校を卒業したばかりのルーキーという訳では無く、この世界に入って相応にキャリアを重ねながら、実力を蓄えてきた若手プレーヤーです。
 
 丁度、1990年代前半に頭角を現し、その後ヤンキースの黄金時代の骨格を構成することとなった、デレク・ジータ選手、フォルヘ・ポサダ選手、バーニー・ウィリアムズ選手らが登場した時期に似ているのかもしれないと思います。

 「ニュー」ヤンキースの面々の中から、将来のビッグネーム、ヤンキースの屋台骨を支えるプレーヤーが育つかもしれないのです。

 2017年のニューヨーク・ヤンキースの活躍が、本当に楽しみです。
 パシフィックリーグは5月5日現在、25~30試合を終えています。
 そして、シーズン当初から楽天が首位を快走しています。

 まず先発投手陣の頑張りが目立つでしょう。
 則本投手、美馬投手が5試合、辛島投手、釜田投手が4試合、岸投手が3試合を投げ、釜田投手の防御率がやや不本意な水準であることを除けば、いずれも2点台・3点台にあるのですから、「試合を作る」という役割をしっかりと果たしています。

 特に辛島航投手の活躍が素晴らしい。
 2009年ドラフト6位で入団し、27歳となった2017年シーズンに、本格化したという印象です。どのチームにとっても「先発左腕」は貴重な存在ですが、今後のチームの戦いにおいても、移籍の岸投手と共に、先発マウンドを支える存在となることでしょう。
 逆に言えば、辛島投手が開幕以来の調子を維持できれば、チームも優勝争いを続けることが出来ると感じます。

 リリーフ陣は、松井投手、福山投手、ハーマン投手、菅原投手が堅実な投球を披露しています。
 特に、2017年ドラフト4位入団のルーキー菅原投手が注目でしょう。大体大出身のリリーフ投手として、巨人→MLBの上原投手に続く存在となるべく、マウンド度胸満点の投球を披露してくれています。

 打線も好調です。
 茂木選手、ペゲーロ選手の両大砲。特に、2016年ドラフト3位入団の茂木英五郎選手は、プロの水にも慣れ、その力を開花させつつあります。不動の1番打者として、チームを引っ張る存在でしょう。2番の聖澤選手とのコンビが機能しています。

 そして、銀次選手、今江選手、島内選手、藤田選手、ウィーラー選手も大事なところで活躍を魅せてくれています。

 梨田監督を始めとするベンチスタッフの働きも、極めて重要でしょう。日替りの先発メンバー選定が良く機能しています。

 何より、チームで育ててきた人材が活躍しているところが、2017年シーズンの楽天ゴールデンイーグルスの足腰となっているのです。

 2017年のパシフィックリーグは、「意外な幕開け」でした。
 2016年の4位から6位のチームが1~3位を占め、優勝した日本ハムを始めとする1位から3位のチームが4~6位に沈んでいたのです。これほど劇的な展開も珍しいと指摘されました。

 しかし、さすがに20試合を過ぎた辺りからソフトバンクが上がってきましたし、一時は「借金14」という悲惨な状態であった、昨シーズンの日本一チーム・日本ハムもようやく投打がかみ合い始め、借金を一桁の9に減らしてきました。

 楽天の当面のライバルはソフトバンクとなるのでしょうが、その他のチームにもまだまだチャンスが有ります。

 楽天ゴールデンイーグルスとしては、これまでの「元気の良いプレー」を継続して行かなければならないのでしょう。
[4月18日・熊本球場]
巨人3-0ヤクルト
菅野投手・117球完封勝ち

[4月25日・マツダスタジアム]
巨人1-0広島
菅野投手・116球完封勝ち

[5月2日・東京ドーム]
巨人5-0DeNA
菅野投手・135球完封勝ち

 28年振りの快挙と報じられました。

 28年前にこの記録を樹立したのは、「ミスター完投」と称された斎藤雅樹投手でした。

 28年前、1990年頃も、その前の時代に比べれば、「先発投手が完投=1試合を投げ切る」という概念・考え方・戦法が少なくなって来ていた時代でしたから、斎藤投手の存在は相当に「偉大」なものでした。

 その後、21世紀になって、野球における投手起用は、先発→中継ぎ→セットアッパー→抑えと「分業化」が益々進みましたから、2017年シーズンとなっての菅野投手の3連続完封の価値は、極めて高い、計り知れないものとなっていると感じます。

 1950~60年代の金田正一投手や権藤博投手、稲尾和久投手、杉下茂投手といった「大投手」が活躍した時代は、「先発投手は完投するもの」という考え方がプロ野球に厳然と存在していました。
 それは「中○日」といった、先発投手の「休養」といった概念とは遠いもので、金田投手や権藤投手は「毎日登板」していたような印象が有り、中1日、中2日などは「常態」といった趣でした。

 「権藤、権藤、雨、権藤」という有名な言葉があります。当時の中日ドラゴンズは、権藤投手が2試合連続で先発登板し、雨で1日試合が流れると、翌日も権藤投手が先発する、といった有様を表現した言葉ですが、本当にそうした投手起用が実施され、1961年シーズンは35勝19敗、1962年シーズンは30勝17敗という成績を残したのです。
 1961年は「69登板」、1962年は「61登板」でしたから、当時はペナントレースが130試合であったと記憶していますので、権藤投手は概ね「2試合に1度、先発登板」していたのです。

 現在であれば「滅茶苦茶な起用法」と非難される形であり、権藤投手も残念ながら肩を痛めて、この2シーズンで選手生命を終えてしまった印象が有りますので、「使い過ぎ」であったことは間違いないのでしょう。

 とはいえ、権藤投手ほどできないにしても、これに近い使い方をされていた金田正一投手となると、こうした「酷使」に耐えて、毎シーズン好成績を残しました。
 金田投手の毎年の登板数と勝敗を、少し挙げてみます。

 1951年・56登板・22勝21敗、1952年・64登板・24勝25敗、1954年・53登板・23勝23敗、1955年・62登板・29勝20敗、1956年・68登板・25勝20敗、1957年・61登板・28勝16敗、1958年・56登板・31勝14敗、1963年・53登板・30勝17敗・・・。

 もの凄い記録が続いています。
 金田投手は、プロ野球史上唯一の400勝投手という「空前絶後」の記録を保持しています。まさに、日本プロ野球を代表する大投手だったのですが、1951年から1963年までの13シーズンに渡って、1953年47登板と1962年48登板を除いた全てのシーズンで53登板以上の登板数を熟しているところが、本当に凄い。
 「使い減りしない」などという概念を遥かに超越した存在だったのです。

 もちろん、当時の国鉄スワローズ(金田投手)、中日ドラゴンズ(権藤投手)といった球団のチーム力自体が低く、自信を持って先発させることが出来る投手が少なかったという事情はあるのでしょう。
 その結果、金田投手や権藤投手の「負け数が凄い」のです。

 金田投手の1952年の25敗などは、大投手ならではの大記録でしょう。
 先発投手が1シーズンで25敗するというのは、滅多なことでは出来ることではありません。

 菅野投手に話を戻しましょう。

 菅野投手の「3連続完封勝ち」は、「ミスター完投」斎藤投手や、21世紀では考えられないような大記録を樹立した金田投手や権藤投手の存在を、改めて思い出させてくれるものです。

 金田投手や権藤投手とは違い、菅野投手は「1週間に1度の登板」、中6日のサイクルで先発のマウンドに上がっています。現代では、一般的な起用法でしょう。
 だからといって、この記録が金田投手や権藤投手の記録より決して劣るものではないと思います。

 プロ野球全体のレベルが上がり、投手・野手・ベンチ等の情報量が飛躍的に増えた時代にあって、3試合連続で相手チームを零封するというのは。極めて難しいことだと思います。
 3試合目のDeNA戦は135球を要しました。1戦目・2戦目と比べて、球数が多くなっているのです。菅野投手も「苦労した」のでしょう。

 WBC2017における、MLBメンバーからの極めて高い評価も含めて、菅野智之投手は「日本球界の宝」となりました。NPBを代表する先発投手となったのです。

 菅野智之投手の2017年シーズンの活躍から、眼が離せません。
 2017年5月7日、東京競馬場芝1600mコースで開催される、第22回NHKマイルカップ競走G1の注目馬検討です。

 3歳馬のマイル王を決めるレースです。今回もフルゲート18頭が挑戦して来ました。
 第一印象は「大混戦」。

 桜花賞から3頭、皐月賞から3頭が挑んできましたけれども、クラシックレースにおける最高成績はカラクレナイの桜花賞4着ですから、有力馬が挑んできたという感じではないでしょう。
 一方で、4月8日のニュージーランドトロフィーG2から5頭が来ました。同レースの優勝馬ジョーストリクトリも出走しますので、このレースはNZT出走馬が中心となると見てよさそうです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、3枠6番のボンセルヴィーソ。
 ダイワメジャー産駒。ここまで7戦して1勝と、なかなか優勝できないタイプですが、直近の4走(全て重賞)は、2着2回・3着2回と安定していますし、朝日杯FSで3着と同世代トップクラスの実力を証明しています。直線の長い東京コースで力を発揮してほしいものです。

 第二の注目馬は、1枠1番のモンドキャンノ。
 キンシャサノキセキ産駒。前走のスプリングステークスG2は10着に敗れましたが、朝日杯FS2着の実力は高く評価したいと思います。世代トップに躍り出るチャンスが来たのです。

 第三の注目馬は、2枠4番のカラクレナイ。
 ローエングリン産駒。桜花賞は、勝ったレーヌミノルから僅差(1馬身以内)の4着と惜敗でした。牡馬との2㎏の斤量差を活かして、好勝負を見せてくれるのではないでしょうか。鞍上のミルコ・デムーロ騎手のG1レースでの勝負強さにも期待したいと思います。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 ディパインコードやアエロリットも加わった、残り200mからの叩き合いが楽しみです。
 スポーツを観戦する際には、自らの眼でプレーを観て、その状況を判断することが、とても大切だと思います。
 観戦の回数を重ねる過程で、「自らの物差し」を身に付けて行くのです。

 そうすることで、観戦が一層楽しいものになっていくと思います。

 例えば、駅伝をテレビ観戦する際には、各ランナーの走りを自分の眼で判断することが重要です。
 各ランナーのタイム差が開いているのか、縮まっているのかは、自らの眼で判断する。テレビ放送の中で「○○地点での差は襷渡しを受けた時より広がっています。A選手は快調な走りでB選手との差を拡大しているのです」という説明がなされた時に、実際にはB選手が追い上げていることは、よく見られることです。

 「数分、数十分前の情報」で現時点のプレーを観戦するのではなく、今画面に流れている姿で判断する。
 脚の運びや上半身のブレ、上半身と下半身のバランス、何より体全体の動きのスピード、等々の様子から、そのランナーのスピードを感じ取ることが、先入観を排除した観戦にとって大切なことなのです。

 ゴルフ観戦でも同様で、ワンショット・ワンショットの出来不出来を判断して行きたいものです。
 今のショットは上手く打てている、今のショットは少しタイミングが早かった、プレーヤー本人は満足したショットだったがグリーンオーバーしたのは風が強かったのかも知れない、といった「判断」を自ら行うことが、ゴルフ観戦の楽しさを増大させてくれるのではないでしょうか。

 そして、観戦者が素晴らしいと感じたショットの結果は、当然ながら後から分かるものです。
 例えば、プレーヤーが打った瞬間に、「これはグッドショットだ」と観戦者として判断し、その結果、グリーンヒット、ピンハイ3mに止まる、といった時間がスポーツ観戦の醍醐味だと感じます。
 良いプレーか、いまひとつのプレーであるかは、結果を観る前に自ら判断する、感じる、という観戦姿勢が、スポーツを観る目を育ててくれるものだと思いますし、スポーツ観戦を一層楽しいものにしてくれるのでしょう。

 例えば、1992年の全米オープンゴルフに優勝したトム・カイト選手は、フォロースイングの時に左肩が下がり、見た目にはバランスを崩したようなスイングを見せることが時々ありました。
 超一流のプロゴルファーのフォロースイングと言うのは、多くの場合、ぐらつくことは無いのですが、カイト選手は時々肩が動いていたのです。そして、スイングで肩が動いた時に、素晴らしいショットが生れていたように記憶しています。
 逆に、フォロースイングで肩が動かなかった時ミスショットが出ていたと思います。

 20世紀終盤のアメリカプロゴルフ界を代表する名プロレーヤーだったトム・カイト選手の場合には、フォロースイングで肩がぐらぐらした時の方が良いショットだったのです。メジャートーナメントを観て行くうちに、「カイト選手についての物差し」が身に付いていたのでしょう。

 ランナーでもゴルファーでも、その「物差し」はプレーヤー毎に異なることは言うまでも有りません。
 全てのスポーツ競技・種目において、プレーヤー毎に個性が有り、得手不得手があるからです。

 どのスポーツ、どのープレーヤー、どのチームを観戦する際にも、個々のプレーヤーやチームの特徴・個性・持ち味に合わせた「判断のための物差し」を用意することが出来るようになりたいものだと、私はいつも考えています。
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
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我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

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