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 2017年12月の日本経済新聞「私の履歴書」は江夏豊氏でした。

 江夏豊と言えば、日本プロ野球史上最速の投手のひとりとして、様々な足跡を残されたスーパーアスリートです。

 その江夏氏が、自らの投手人生を、文字通り「赤裸々」に綴った文章は、とても興味深く、スポーツ好きにとっては面白いことこの上ない「私の履歴書」でした。
 毎日ワクワクしながら読ませていただきました。

 全編見所満載ですが、今回は12月21日・第20号を観て行きたいと思います。

 そして、本記事を今年の書き収めとします。

 1973年シーズンの話です。
 「・・・ただ、個人記録より、自分はとにかく優勝したかった。シーズン大詰めの10月20日。混戦から頭一つ抜け出した阪神はマジック1として中日戦を迎えた。残り試合は2つ。この試合と甲子園での巨人戦のどちらかに勝てばいい。阪神入団7年目、優勝を掴みとれるところまで来た。・・・」

 自身初のペナントレース制覇に向けての、江夏投手の思いが切々と語られています。

 しかし、この中日戦で江夏投手は6回9安打3失点で負け投手になってしまいました。この当時の江夏投手の力量を持ってすれば意外な投球内容と言うことになります。
 そして、その理由が続くのです。

 「・・・試合前日、球団幹部に呼び出された。優勝のご褒美の話かと思ったら『これは金田監督も了解していることだが、名古屋で勝ってくれるな』ときた。一瞬意味がわからなかったが、選手の年俸アップを心配してか、優勝すると金がかかるとか、ぶつぶつ言っている。テーブルをひっくり返して席を立った。こうなったら絶対勝ってやる-。その気持ちが裏目に出た。・・・」と。

 球団=企業の経営サイドがお金の心配をするのは仕事のひとつなので、分からなくもないのですが、それを試合直前の選手・先発投手に伝え、負けるように言うというのは、信じられないような行為です。

 「優勝を目指して長いペナントレースを戦うのがプロ野球」であると、ファンにも公示しているのは周知のことですが、そこで「優勝したら色々お金がかかるので、勝たないでくれ」と先発投手に頼むというのですから、その「愚かさ」に驚かされるばかり。
 「八百長の勧め」にもなりかねない行為です。

 「情けない」の一語。
 真に「貧しい行為」でしょう。

 球団幹部の狙い通りに、江夏は敗戦投手となりました。江夏投手の性格まで見抜いたうえで、こうした発言を行っていたとすれば、品性下劣な知能犯ということになるのかもしれません。

 もちろん、プロスポーツが「純白」なものとは思いません。残念ながら、お金の動くところには有象無象が徘徊するものなのでしょう。アマチュアスポーツにおいてさえ、そうなのかもしれません。

 それにしても、この行為は、最もやってはならないことであろうと感じます。
 プレーヤーの心情を踏みにじる行為は、下の下でしょう。

 2018年のスポーツ界においては、こうした行為が少しでも減りますようにと、願わずにはいられません。
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 20世紀後半、スポーツ界、特に陸上競技や競泳、体操といった競技・種目で驚異的な強さを示した「東側諸国」(ソビエト連邦や東ドイツなどの国々を指しています)の強化策のひとつとして、「スポーツエリート・ステートアマチュアの育成」が指摘されていました。
 若いというか、日本で言えば小学校低学年くらいの時期に、向いている競技・種目を決めて、国ぐるみで育成を行うというものです。

 「西側諸国」においては、個々の人が「自分の好きな競技」「親から言われた競技」「近所にあったスポーツクラブの競技」といった理由から、若い時期に取組むスポーツが決まることと比べて、スポーツエリート方式は、より効果的に強化が出来る、と目されていたのです。

 この「個々の人間に対して、適性のあるスポーツ競技を選択する」という作業において、AIは相当の威力を発揮するように思われます。

 6~7歳になった時に、「自分に向いているスポーツ競技・種目を知りたい」という人が居た時に、あるいは、より多くの場合には、「自分の子供に向いている競技・種目を知りたい」というニーズを受けて、AIが判定を行うのでしょう。

 骨格、体の形、柔軟性などの調査結果をもとに、ビッグデータとの比較を行うことになるのでしょうが、病歴や先祖・ご家族の情報もあれば、より判定しやすいのかもしれません。

 父親がプロ野球選手であったといった情報があったとしても、その子が「野球に向いているとは限らない」のは自然なことです。ひょっとすると、その父親も野球より向いていた競技があったのかもしれないのですから。

 こうした判定は、AIにとってはごく初歩的な機能の様に感じられますが、それだけに精度が高い可能性も有ります。

 とはいえ、こうして考えていくと、その子の将来の一部をAIが決めていくような「違和感」は拭えません。

 AIが「やれること」と「やってよいこと」の区分が必要だという見方もありそうです。
 また、大人になった時に「自分がやっているスポーツはAIが決めた」とご本人が知った時に、不満を感じる方もいるかもしれません。
 その子がやりたいと考える競技と、「やらされている」競技の違い、子供時代の「選択の自由・権利」の問題とも言えるのかもしれません。

 いつの時代もそうなのでしょうが、新しい技術、時代をジャンプするような「不連続な技術革新」が行われるときには、「神の領域」議論が発生するものなのかもしれません。

 「適性診断」については、AIは十分に対応出来そうですが、それ以前の問題があるということなのでしょうか。

 AIの活用と個人の権利の問題は、相当奥が深そうです。

 検討は2018年に続きます。

 (その5へ)
 12月18日、日本陸上競技連盟の伊東強化委員長(47歳)が辞任する見込みとの報が流れ、12月19日に開催された理事会において「辞任申し出が承認された」と報じられました。
 理事の一員であった伊東氏ですが、この理事会には欠席したとのこと。

 突然感のある出来事です。

 伊東浩司氏は、2016年9月に、2020年の東京オリンピックを見据えて強化委員長に就任しました。
 100mの前日本記録保持者(10秒00)である伊東氏の手腕は大いに期待されていました。
 そして、2017年世界選手権における銀メダル1・銅メダル2という、近時の世界大会では最高の成績を残し、桐生祥秀選手の9秒98など、成果も挙げてきていました。

 その伊東強化委員長が、こうした「突然の」辞任というのは、腑に落ちないということになります。

 19日の理事会後の説明では、「所属する甲南大学の仕事と強化委員長の仕事の両立が難しかったこと」が理由に上げられていましたが、当然ながらそんなことを言っていては、誰も強化委員長など務めることは出来ないわけですから、不透明感は強まるばかりです。

 低能力にもかかわらず、自惚ればかり強く、自分は重要な人間だと思い込んでいる人が、相応のポストに就いている組織、において時々見られる現象に似ています。
 そういう組織は、どんどんダメになり、成績が低迷することが多いのです。

 日本陸連が、そういう状況で無ければ、良いのですが・・・。
[12月12日・week14・ハードロックスタジアム]
マイアミ・ドルフィンズ27-20ニューイングランド・ペイトリオッツ

 ペイトリオッツが今シーズンの地区優勝に王手をかけて迎えたゲームは、予想外の展開となり、ドルフィンズが終始試合を支配しました。

① 第1クオーターQのペイトリオッツのゲインは僅か2ヤード

 タイトエンドTEグロンコウスキー選手を出場停止で欠き、ワイドレシーバーWRアメンドラ選手の不調も響いたのでしょうが、それにしても前半のペイトリオッツの攻撃は精彩を欠きました。
 ちょっと信じられないような拙攻が続いたのです。

 クオーターバックQBブレイディ選手のパスが決まりません。

 それどころか、「滅多に観られない」インターセプトも献上する始末。
 
 物凄い攻撃力というよりは、安定した攻撃力を身上とするペイトリオッツ、QBトム・ブレイディ選手としては、まさに珍しいクオーターでした。

② 1試合で2つのインターセプト

 この試合でQBブレイディ選手は、第1Qと第3Qにひとつずつ、計2つのインターセプトを献上しました。

 2つとも、ドルフィンズのハワード選手のプレーでした。前第13節のゲームで、自身初めてのインターセプトを成し遂げたハワード選手は、何か「インターセプトの秘訣」を掴んだかのような活躍でした。

 ブレイディ選手は今季、week13までの12試合でインターセプトが僅か4と、NFL全体でも最高の成績を残していましたから、1試合2つというのは変調と言わざるを得ません。
 それも、レシーバーのミスというより、QBの投げミス・判断ミスといった方が良いプレーでした。沈着冷静かつ抜群のコントロールを誇るブレイディ選手としては珍しいゲームでした。

③ 短いパスが使えない時のペイトリオッツオフェンス

 前述の通り、このゲームにはTEグロンコウスキー選手が出場していませんでした。加えて、WRアメンドラ選手が不調だったのです。

 グロンコウスキー選手もアメンドラ選手も、ロングパスを受けることももちろんありますが、5~10ヤードくらいのパスを確実に受けるケースも多いのです。
 この「5~10ヤードくらいのパス」による前進が、ペイトリオッツオフェンスのアクセントとなり、リズムを創っていると感じます。相手ディフェンスラインの裏側を横に走る、あるいは斜めに走るプレーで着実なゲインを図るプレーは、守備側としてはとても守り難いプレーでしょう。
 このプレーを交えることで、ペイトリオッツの攻撃がバラエティに富んだものとなっているのです。

 本ゲームでは、この大切なプレーがほとんど観られませんでした。
 ペイトリオッツオフェンスが機能しなかった大きな理由であろうと思います。

④ QBジェイ・カトラー選手とRBケニア・ドレイク選手の好調

 本ゲームでは、ドルフィンズのカトラー選手とドレイク選手が、とても良いプレーを魅せてくれました。

 QBカトラー選手は、263ヤードを投げて3タッチダウンTDを奪いましたし、ランニングバックRBドレイク選手は、25回のキャリーで114ヤード走るとともに、5回のパスレシーブで79ヤードを獲得しています。
 ドレイク選手は、ランとパスキャッチ計193ヤードのゲインですから、このゲームのドルフィンズオフェンスのキープレーヤーであったことは間違いありません。

 QBカトラー選手も、その持ち味を存分に発揮しました。「走りながらのパス」というのはQBにとっては難しいプレーですが、このゲームのカトラー選手は変幻自在。
 絶妙の間合いで、それぞれのプレーを展開したのです。ゲームごとの出来不出来の波が大きいと批判されることもありますが、「良い時のカトラーは凄い」のです。

 さて、この敗戦を受けて、QBトム・ブレイディ選手の対ドルフィンズの成績は7勝9敗となりました。
 21世紀に入って「ペイトリオッツ王朝」と呼ばれる時代を牽引しているQBの成績としては、意外なほどに悪い数字です。正確に調べたわけではありませんが、「負け越しているチームはドルフィンズだけ」なのではないでしょうか。

 これはもう、「苦手」というより「天敵」という感じすらします。

 その理由を考えてみました。
 戦術的な問題は無さそうです。もし、戦術的な面からの「苦手」があるとすれば、到底「王朝」など築けるはずがないからです。

 ひょっとすると「めぐり合わせ」なのかもしれないと思います。

 本ゲームでも、グロンコウスキー選手を欠き、アメンドラ選手も本来のコンディションでは無かったために、オフェンス力が削がれました。
 21世紀に入ってからのドルフィンズ戦において、時折こうした「ボトムの状態」の場合が多かったのではないか、と考えたのです。

 そうでなければ、史上最多スーパーボウル制覇5度という記録を誇り、NFLにおけるQBの記録を次々と塗り替えているトム・ブレイディ選手が、これほど苦戦するはずがないと思います。
 ましてや、ベリチックヘッドコーチHCとのペアなのですから、チームとしての取組が「緩む」ということも考えにくいのです。

 いずれにしても、トム・ブレイディ選手とペイトリオッツがドルフィンズを苦手にしていることは確かです。
 
 スポーツの世界には不思議なことがいくつもありますが、この「苦手」も最上級の不思議と言って良いでしょう。
 12月24日、フィギュアスケート競技の平昌オリンピック代表選手が発表されました。

 男子は、全日本選手権大会2017の優勝者・宇野昌磨選手(20歳)、同大会2位の田中刑事選手(23歳)、現在の世界ランキング1位・羽生結弦選手(23歳)の3名です。

 女子は、同大会優勝の宮原知子選手(19歳)、坂本花織選手(17歳)の2名です。

 発表に先立って行われた、オリンピック代表選考を兼ねた全日本選手権大会は、やはり緊張感あふれるものとなりました。

 先行して実施された女子シングルは、「2席」を巡る大接戦となりました。
 5~6名の選手で2つの椅子を争うという、とても激しい争いとなったのです。

 そうした中で、宮原選手は持ち味の「安定感」を存分に示しました。
 ジャンプ、スピンといった技をきっちりと演じ、着々と加点して優勝を飾ったのです。
 派手な演目や、加点を狙う演技というよりは、準備した技を、基礎点+αで演じ切るという戦略は、こうした厳しい戦いにおいては効果的なものでしょう。

 坂本選手は「伸びやかな演技」が印象的でした。
 大舞台にも怯むことなく、自らの持っている力を存分に披露した感じがします。
 その「おおらかな動き」は、本番でも威力を発揮することでしょう。

 男子の田中選手は、相当に緊張していたのでしょうが、その緊張を上回る「信念」のようなもの、気持の強さが感じられる演技でした。凄まじいハードトレーニングに耐えてきたことも、その自信に繋がったのかもしれません。
 
 大会3位だった無良宗人選手も、長いキャリアにより積上げた経験とオリンピック出場に賭ける執念に溢れる、素晴らしい演技を披露してくれました。

 田中選手の「信念」が、無良選手の「執念」を上回ったというところでしょうか。

 宇野選手の演技は、前半と後半で少し差がありました。
 前半は、「世界最高レベル」の演技でした。演技から漂うオーラも凄かったと思います。この演技を最後まで続けることが出来れば、オリンピックチャンピオンも夢ではないでしょう。

 後半は疲れが観えました。相当に失速したのです。

 羽生選手の世界最高得点は320点を越えます。
 この大会の宇野選手の283点とは、約40点の差があるのです。
 
 この差は、後半の失速が主な要因だと思います。

 平昌オリンピック男子の優勝争いは、310~320点のレンジで繰り広げられると観ています。
 オリンピックでメダルを狙う選手として、最も練習量が多く疲労がたまっている時期の大会であろうことを勘案すれば、本番で宇野選手が320点に迫る得点を叩き出すことは十分に可能だと感じさせる演技でした。

 ペアとアイスダンスも含めた、フィギュアスケート日本チームのオリンピックでの活躍が、本当に楽しみです。
 12月24日の有馬記念競走はキタサンブラックが完勝しました。
 見事な引退レースでした。

 スタートから先頭に立ったキタサンブラックは、4角を先頭で回ると、直線でも二の脚を使って、2着のクイーンズリングに1と1/2馬身差を付けてゴールイン。
 一度も先頭を譲ることなく2500mを駆け抜けました。

 直線に入ると、Cルメール騎手、Hボウマン騎手、Mデムーロ騎手を乗せた3頭が襲い掛かりましたが、「追いつかれそうで追い付かれない」「抜かれそうで抜かれない」という、キタサンブラックの持ち味が如何なく発揮されたのです。

 彼が走るどのレースでも観られることですが、このレースでも1900m~2100mが11秒7、2100m~2300mが11秒2、2300m~2500mが12秒3と、それぞれのハロンのペースは大きく変動しているにもかかわらず、キタサンブラックと追い上げてくる3頭の差は「詰まりそうで詰まらない」という状況で、「まるで4頭が同じ速度で走っているかのよう」に見えるのです。これが、キタサンブラックの競馬なのでしょう。
 なかなか出来ないというか、不思議な走りを魅せてくれるサラブレッドなのです。

 鞍上の武豊騎手の手綱裁きも絶妙でした。
 900m~1300mの2ハロンを、13秒3と13秒2というスローペースでクリアして、キタサンブラックのエネルギー消費を抑えました。
 スターホース15頭を相手にしての、見事な走りでしょう。

 2周目の向こう正面を走る16頭のサラブレッドが、冬の夕陽に映えました。
 一団となって疾駆する姿は、正に日本競馬最高峰のレースを表していました。
 そして、騎手服のカラフルな色彩が眼に焼き付いたのです。

 「綺麗だな」と呟きました。

 有馬記念2017は、本当に鮮やかな競走でした。
 バンク・オブ・グレートブリテン=イングランド銀行は、世界最古の銀行です。
 そして、イングランドの人々にとっては、「最も安全なもの」の象徴でもあります。

 サッカー選手、そのゴールキーパーGKにおいて、イングランドの人々から「イングランド銀行」と呼ばれたのが、ゴードン・バンクス選手です。
 その名前「バンクス」との関係からも名付けられたものだとは思いますが、バンクス選手の齎す絶対的な安心感が、尊称の礎であることは間違いありません。

 バンクス選手は、1960年代から70年代にかけて、世界で最も有名なGKではなかったかと思います。
 1966年のワールドカップ・イングランド大会や1970年のメキシコ大会において、バンクス選手は「目の覚めるようなプレー」「一度見たら一生忘れられないようなプレー」を披露してくれたのです。
 イングランド国内でのプレーも見事なものでしたが、ワールドカップにおける「ビッグマッチ」で、いつもにも増して輝くプレーを魅せるタイプであったと思います。

 私が世界のサッカーを見始めた頃、世界で最も活躍するGKでしたから、私にとっては「GKの重要性」を最初に深く認識させてくれたプレーヤーでもありました。

 GKには「ポジション型」と「反応型」があると考えています。
 バックス陣との連携も含めて、相手プレーヤーのシュートの方向・ゾーンを限定しながら、効果的なポジショニングでゴールを守るタイプが「ポジション型」。自らの優れた反射神経でボールをキャッチしたり、弾きだしたりするのが「反応型」。

 もちろん、世界レベルのGKはポジション型と反応型の両方の要素を身に付けていることは言うまでもありませんが、概ねどちらかの能力の方が勝っていることが多いと感じます。

 「反応型」のGKには「当たっている日」が生まれます。特定のゲームでファインセーブを連発したりするのです。

 一方で「ポジション型」のGKは安定したプレーを披露します。ポジション型のGKを相手にしたプレーヤーは「このキーパーの時は、いつもシュートを打つエリアが小さい」と感じることでしょう。
 ポジショニングの能力は、「予測能力」とも深い関係があります。それは10cm単位で変化するものだと考えます。10cm右か左かで、ゴール確率が大きく変化するのです。(10cmの違いでゴールインしなかったシュートは数知れません)

 さて、ゴードン・バンクス選手はというと、「両方の能力を最大限に具備するプレーヤー」でした。
 ポジショニングも上手く、反応も抜群だったのです。

 1970年のワールドカップ・メキシコ大会のグループリーグGL第3組、イングランドチームとブラジルチームは同じ組に入りました。
 1966年大会の優勝チーム・イングランドと、史上最強とも呼ばれたブラジルチームがGLでまみえたのです。
 各々のチームにとっての2試合目でした。

 この試合でとても有名なシーンが生まれたのです。
 ジャイルジーニョ選手からのパスをペレ選手がヘディングシュート、ヘディングシュートの教科書に載るような見事なシュート、イングランドゴールラインに叩き付けるような鋭いシュートを打ちました。
 誰もが「決まった」と思った刹那、バンクス選手が弾き出していたのです。

 バンクス選手は、決してシュートの側に居たわけではありませんでしたから、どうやって止めたのか、全く想像もつかない、凄まじいプレーでした。
 VTRで改めて観ると、バンクス選手が物凄いスピードで体を下げて止めています。

 「あの鋭い、スピード・威力十分なシュート」、サッカーの神様ペレ選手の会心のシュートが止められたのです。
 世界サッカー史上指折りのセーブでしょう。

 ペレ選手は後に「私が見た中で最高のセーブ」と称賛していたと伝えられました。

 あのセービングは、予測していなければ不可能だと思いますが、シュートの打ち手がペレ選手となると予測は極めて困難です。
 そうするとペレ選手が打った瞬間からバンクス選手が反応した・動き出したことになるのですが、その俊敏性・体が動くスピードは尋常ではありません。
 ペレ選手のシュートがスローモーションで、バンクス選手のセービングが普通の速度、という位の差が無いと、とても追い付けない感じなのです。

 いま思い出しても「不思議な」感じがします。

 ゴードン・バンクス選手は1963年から72年にかけてイングランド代表を務めました。
 世界の一流GKとしては「9年間の代表歴」は決して長い方では無く、むしろ短いものでしょう。
 1972年10月、バンクス選手は交通事故で右目を失明してしまったのです。
 悲劇でした。
 この事故が無かりせば、当時34歳だったバンクス選手は、あと5年から10年は代表としてプレーできたと思います。世界のサッカー地図を変えた可能性も十分有ります。本当に惜しいことです。

 ゴールキーパーを「サッカーゲームの主役」に成り得る存在に引き上げたプレーヤーが、ゴードン・バンクスだったのです。
 2018年の年頭を飾るビッグイベント、第94回東京箱根間往復大学駅伝競走が迫ってきました。

 お正月3が日に欠かすことが出来ない風物詩となっている大会です。

 KaZブログ恒例の順位予想です。
 参考としたのは、箱根駅伝2017と全日本大学駅伝2017の2つのレースです。

① 神奈川大学
② 東海大学
③ 青山学院大学
④ 東洋大学 
⑤ 駒澤大学
⑥ 中央学院大学
⑦ 山梨学院大学
⑧ 早稲田大学
⑨ 日本体育大学
⑩ 帝京大学

[3強の争いか]
 2017年まで3連覇を達成した青学大チームですが、2018年のレースに向けては過去3年程の強さ・安定感を見せることは出来ていません。

 一方で、若手中心のメンバーで爆発力のある東海大チーム、エース鈴木健吾選手に牽引されて全体のレベルアップを果たした神奈川大チームの力が伸びているという印象です。

 この3チームの優勝争いと観ますが、ポイントは「ブレーキとなる区間」をどれだけ少なくできるかというところ。
 例えば、全国大学駅伝2017では1区で、青学大、東海大が出遅れました。
 今年の青学大チームには「ブレーキ区間」が生まれる傾向があります。

[4位・5位候補]
 3強に続くのは、東洋大チームと駒沢大チームでしょう。
 共に、近年の箱根において安定した成績を残してきているチームです。「箱根に強い」という特性を活かして、3強の一角を崩してくれるかもしれません。

[6位から10位の候補]
 まずは「2つの学院大学」、中央学院と山梨学院です。

 速いと言うよりは「粘り強い走り」で、箱根路の常連となっている中央学院大チームですが、2018年のレースでも存在感は十分。天候や、他のチームに棄権が相次ぐような展開になれば、このチームが上位を伺う場面がありそうです。

 一方で、「花の2区の大砲」で名を馳せる山梨学院大チームには、今回もニャイロ選手が居ます。全日本の最終区では、神大の鈴木選手を抑えて区間賞にも輝きました。
 花の2区で勢いに乗り、往路での活躍が期待できるでしょう。

 続いては早稲田大チーム。このところの傾向として、スターランナーは今年も居ませんが、比較的安定した走りを展開できるメンバーが揃いました。
 シード権確保に向けて、コンディショニングがとても重要だと思います。

 残る2チーム、9番手・10番手争いは、まさに混戦でしょう。
 考えた末に、日体大チームと帝京大チームを挙げました。
 
 箱根駅伝2017で総合7位に食い込んだ日体大チームは、全日本2018にも出場せずに@22kmの箱根に対して「準備万端」であろうと思います。
 帝京大チームは「予選トップ」の力を本戦でも発揮していただけるものと思います。

 他にも、法政大学チームや順天堂大学チーム、国学院大学チーム、そして伝統の中央大学チームと、有力チームが目白押しですので、2018年大会は全体としても「大混戦」となることでしょう。

 各チームの力量は、近年に無いほど接近しています。

 「何が起こるかわからないレース」になりそうです。

 2017年も最後の大レースを迎えました。

 「有馬」は好きな馬を買え、という言葉があります。

 もともとファン投票をベースにしたオールスターレースですから、ファンに支持された馬が出走してくる形式です。

 何故ファンに支持されているかというと、その年のレース、特にG1レースでファンの印象に残る走りを魅せた、大抵の場合好成績を残したということに他なりませんから、G1レースで勝ち負けの勝負が出来る「実力馬」が集うレースということになります。

 ということは、どの馬が勝っても不思議は無いメンバーということになりますので、「有馬は好きな馬を買え」ということになるのでしょう。

 そう考えながら、2017年の出馬表を眺めました。

 今年は、いつもとは少し違う景色。
 「キタサンブラック1強」の空気が色濃いのです。

 ファン投票2位のサトノダイヤモンド、4位のレイデオロ、6位のマカヒキ、7位のキセキ、8位のソウルスターリング、10位のゴールドアクター、らが出てきていないということもあるのでしょうが、やはり「引退レース」の重みが響き渡っているのでしょう。

 キタサンブラックの有終の美を観たいというファンの気持ちが表れているのです。

 とはいえ、レースを、それも2017年を締めくくるG1レースを観る以上は、キタサンブラックを倒す可能性がある馬を探すことも、大事なことでしょう。

 なかなか難しいことですが・・・。

 第一の注目馬は、6枠12番のサトノクラウン。
 当日は馬場も良さそうですから、キタサンブラックを倒すとすれば地力の高い馬ということになります。今年、香港ヴァーズと宝塚記念というG1レースで魅せてくれた「強さ」をここでも期待します。

 第二の注目馬は、7枠13番のミッキークイーン。
 2015年のオークス馬もこのところなかなか勝ち星に恵まれませんが、前走エリザベス女王杯のゴール前の脚色は、久し振りの切れ味でした。中山でもあの脚を披露できれば、チャンスがありそうです。

 第三の注目馬は、3枠6番のサトノクロニエル。
 前走チャレンジカップG3は、デニムアンドルビーらとの大接戦を制し、1番人気に応えました。晩成のハーツクライ産駒、本格化のレースになってほしいものです。

 もちろん、有馬記念2017の主役はキタサンブラックです。
 圧倒的な一番人気になるでしょう。

 ラストランをじっくりと観戦させていただきます。
 トレーニングにおいても、AI活用の可能性は大きいと思います。

 今回は陸上競技・短距離を例に取りましょう。

 まずランナーAさんの基本情報を調査します。
 身長・体重、手足の長さといった基本情報から、体各部署の筋力測定、筋肉が動く速度・可動域といった情報を取ることになるのでしょう。

 一方、ビッグデータの中から、Aさんが目指すべきレベルのアスリートの情報を取得し、比較を行い、Aさんの競技能力向上に向けた強化策が導き出されそうです。
 
 個々のアスリート毎の強化策が策定できるとすれば、とても有効です。

 こうした例で見れば、ビッグデータの中にどれくらいの情報が存在するかがポイントになります。
 おそらく、世界最高水準、オリンピック出場選手レベルの情報は、現在でも相当量存在すると思われますが、これが高校生レベル、中学生レベル、それも全国大会レベル、地方大会レベルと区分すると、必ずしも必要・十分な情報は存在しないのかもしれません。

 とはいえ、短距離走という種目に必要なこと、例えば「余計な筋肉は付けてはならない」とか、「体幹の役割」といった、ベーシックな情報は有るでしょうから、少なくとも「間違ったトレーニング」を回避する役には立ちそうです。

 「一定量の個々のランナーの情報」を入力すれば、自動的に「現在必要なトレーニングメニュー」が示されるといった機能は、AIコーチにとってはそれ程難しいことではなさそうに考えられます。

 例えばスタートダッシュに限定して観れば、現状のAさんの体躯を考慮して望ましいスタートのイメージを出力します。
 1・2・3歩目の着地位置や、足を地面に付く角度等が示されますから、その動きを可能にするトレーニング、必要な筋力と敏捷性を具備するためや、足の角度を矯正するための、トレーニングメニューが、AIコーチにより示されることになるのでしょう。

 そして、一定期間(3ヵ月とか6ヵ月)の後、再度検証を行い、当該メニューの効果を測り、必要に応じて見直すことになるのでしょう。
 効果が上がっていれば、より記録を伸ばせるメニューに、効果が上がっていなければ、その原因を推定した後、別のルートで記録向上に挑む、といった形です。
 いずれにしても、AIコーチの指示は「明確な情報をベースに出されて」いますから、次工程の作成も根拠のあるものになると思われます。

 こうした、AIコーチによるトレーニングメニューの構築の、もうひとつのメリットは、そのスピードでしょう。
 AIコーチは「あっという間に」数多くのプレーヤーのメニューを作ってくれます。

 20名~30名のプレーヤーが居る、各学校の陸上競技部の全ての部員に対してメニューを用意するのも、難しいことではなさそうです。

 もちろん、AIコーチのメニューにより全てのプレーヤーの記録が向上するかどうかは、そこは分からないところなのでしょう。
 個々のプレーヤーの各種情報と、ビッグデータから得られる参考情報の精度と、「利用方法のロジック」の完成度によることは間違いありません。
 AIコーチの利用を進めながら、検討に加える要素を取捨選択する等、不断の見直しが重要なことは言うまでもありません。

 今回はトレーニングについて、AI活用の可能性を観てきました。
 そして今回も、良いコーチを創りだしていくことは、人間コーチでもAIコーチでも同じ方法論が適用できるように感じます。

 人間コーチとAIコーチのどちらが優れているかは、今回も分かりませんでしたが、少なくとも「トレーニングメニュー作成スピード」についてはAIコーチの方が勝っていると思います。

 あと5年もすれば、世界中の若手アスリートの為のトレーニングメニューが、AIコーチによって齎される時代が来るのかもしれません。

 (その4へ)
 NBAの元(というか、今でも)スーパースター、コービー・ブライアント氏(39歳)の「永久欠番セレモニー」が12月18日に行われたと報じられました。

 アメリカ合衆国におけるプロバスケットボールの最高峰(=世界最高峰)、ナショナル・バスケットボール・アソシエーションNBAの歴史に残るというか、史上最高のプレーヤーのひとりであるコービーの背番号が「永久欠番」に指定されるのは、自然なことでしょうが、改めてその偉大さを認識する機会となりました。

① 「8番」と「24番」の2つが永久欠番に

 コービーは、18歳でNBAにデビューした時から2006年の前半までは背番号8、2006年の後半から2016年までは背番号24でプレーしたので、どちらの背番号が永久欠番になるのか、かねてから注目されていましたが、「両方」でした。

 まあ、どちらかが残ったとしても、ロサンゼルス・レイカーズの選手が使うのは難しい番号になるでしょうから、2つとも欠番になって分かり易いという感じでしょうか。

 NBA屈指の名門チームであるレイカーズですから、「永久欠番プレーヤー」も二桁を数えますが、2つの番号で永久欠番になったのはコービー・ブライアント選手が初めてです。
 
② 「8番」と「24番」の成績

 ほとんど同水準の成績を残しています。
 本当に凄いことだと感じます。

 「8番」での得点が16,777点、「24番」では16,866点、計33,643得点となっています。
 こんなにも「揃えられるもの」なのか、というぐらい同水準の得点です。

 2つの背番号でプレーした期間も、共に10年ずつ。計20年は、同じチームでプレーした期間としてNBA史上1位というのですから、これも凄いもの。

 唯一、NBAファイナル優勝回数(NBAチャンピオンの回数)において、「8番」が3回(2000年、2001年、2002年)、「24番」が2回(2009年、2010年)と、8番が上回ります。

 一方で、ローワー・メリオン高校(ペンシルベニア州)時代の背番号は24であったと伝えられていますから、コービー自身が付けていた期間という意味では24の方が長いことになります。

 いずれにしても、優劣が付け難い2つの背番号ということになるのでしょう。
 「コービー・ブライアントの偉大さ」を再認識させられたこのセレモニーは、今季NBAレギュラーシーズンの1戦、ロサンゼルス・レイカーズVSゴールデンステート・ウォリアーズのゲームのハーフタイムに行われ、レイカーズは延長の末114-116で惜しくも敗れました。
 レイカーズとしては、セレモニーを祝う意味でも勝ちたかったゲームですが、現在のNBAをリードするウォリアーズが底力を見せたということになります。

 これで、今シーズンのレイカーズは10勝18敗と低迷しています。
レイカーズ一筋だったコービー・ブライアント氏にとしては、レイカーズの復活を強く願っているのではないでしょうか。
 12月11日、JRAから「武豊騎手の2017年度ロンジンIFHA国際功労賞受賞について」が報じられました。

 武豊騎手、そして日本競馬界にとって、素晴らしい受賞です。

① ロンジン賞の重み

 スイスの時計メーカー・ロンジン社は、世界の競馬に様々な面で関わりを持っています。
 例えば、「ロンジン・ワールドベストホース・ランキング」は世界中のサラブレッドに「ハンディキャップ」という形でレーティングを行いランキング付けするもので、こうした格付けとしては、世界で最も権威のあるもののひとつでしょう。

 そのロンジン社が、2013年6月に国際競馬統括機関連盟(IFHA)とオフィシャルパートナー契約を結び、IFHA国際功労賞を設立したのです。
 「国際競馬において顕著な功績を残し、競馬発展の為に多大な貢献を齎した競馬関係者」に贈られる賞なのです。

 世界中のホースマンにとって、とても名誉ある賞です。
 他のスポーツに例えれば、「世界競馬殿堂入り」といったレベルの賞なのではないでしょうか。

② 世界で6番目、日本初の受賞

 前述のように2013年設立という新しい賞ですから、これまで2013~16年の間に5名(内ひとつは「家」)しか受賞していません。(フランス1名・1家、アメリカ1名、アイルランド1名、チリ1名)

 武豊騎手の受賞は、日本人初であり、世界でも6番目なのです。
 競馬先進国たる欧州各国、アメリカ合衆国他で、数えきれないほどのホースマンが日々、競馬に打ち込んでいることを思えば、日本のホースマンが6番目に受賞したというのは、とても早いと感じますし、武騎手の功績の偉大さを改めて感じます。

③ 世界8か国で100勝以上

 武騎手がJRAで3900勝以上の勝ち鞍を挙げ、重賞勝ち322、G1勝利74、23年連続G1レース勝利等々、我が国のJRA競馬騎手の記録のほとんどを手にしていることは周知のことですが、国際舞台での活躍も見事の一言です。

 イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、UAEなど世界8か国の競馬場で通算100勝を超える勝利を手にしています。
 G1レースでも数々の好騎乗を魅せてくれています。
 1998年のモーリス・ド・ゲスト賞のシーキングザパールや2001年香港ヴァーズのステイゴールド、2007年ドバイ・デューティフリーのアドマイアムーンの勝利などは、本当に印象的でした。

 それらのレースにおける活躍はもちろんとして、競馬場や厩舎、トレーニングセンターなどにおける、武豊騎手の立ち居振る舞い、良好なコミュニケーション、日本競馬文化の伝播、等々が、世界中の一流ホースマン達から高い評価を得ていたことも特筆されるべきことなのでしょう。

 地域的にも、人間的にも、武騎手の極めて幅の広い活動・活躍が、今回の受賞につながったことは間違いないと思います。

 武豊騎手が、前述の8か国の言葉にどれくらい精通しているのかは知りませんけれども、外国語が使えるからコミュニケーションが取れ、仕事が出来るといったものでないことは、皆さん良くご存じの通りでしょうし、逆に苦手であっても、真のコミュニケーション創りに本質的には支障が無いことも、明らかなことです。

 良好なコミュニケーションのための「人柄」「人格」「知恵」が、武豊騎手に備わっていることも、間違いのないところなのでしょう。
 これらの要素をベースにして、世界トップクラスの騎乗技術や知見があればこそ、「世界競馬の発展の為に多大な貢献」が出来るのです。

 今回の受賞により、武騎手は世界競馬界における「日本競馬の看板」となりました。

 というか、もともと看板だったものが、明示されたと言った方が良いのかもしれません。
[12月17日・甲子園球場]
日本大学フェニックス23-17関西学院大学ファイターズ

 大学アメリカンフットボール界で、最も歴史と伝統を誇るカードとなった2017年の甲子園ボウルでしたが、日大フェニックスが第2クオーターQ以降の効果的な攻撃と、堅い守備で関学ファイターズを下しました。

 このところ関西勢が優勢(2007年~16年まで10連勝)だった甲子園ボウルですが、久し振りに関東勢が制した形です。

 20世紀には互角以上に関東勢が強かった甲子園ボウルですが、1991年以降関西のチームの勝率が飛躍的に上がり、いつの間にか「甲子園ボウルは関西勢が強い」ということになったのは、「強化のための情報が普遍化した過程」を考慮すると、少し不思議な感じがします。
 1990年代以降は、関西各チームの取組が関東を大きく上回ったということになるのでしょう。

 1991年以降2017年までの27度の開催で、関東勢は僅か5度しか勝っていません。
 1997年が引分両校優勝でしたから、この間は「関西23度優勝・関東5度優勝」ということになり、1947年開始の大会の通算が関西40度・関東28度の優勝となっていますから、1990年以前は関東勢が優勢な大会であったことが分かります。

 その関東勢優位の時代の中心にいたチームが日大フェニックスでした。
 篠竹幹夫監督のもと、徹底したショットガン戦法で勝ち続けたのです。

 その篠竹氏が亡くなったのが2006年ですから、関東勢としてはそれ以来の甲子園ボウル制覇ということになります。

 2017年のゲームも関学ファイターズ優勢で始まりました。
 ファーストドライブでタッチダウンTDを挙げて7-0とリード。その後日大がTDを返しましたが、ポイントアフタータッチダウンのキックを失敗して7-6となりました。
 こうした「1点」は、後になって効いてくるものなのです。

 堅い守りを誇るファイターズが、このまま優位に試合を進めるかに見えました。

 この流れを打ち破ったのは、日大のクオーターバックQB林大希選手でした。

 「モバイルQB」という言葉がありますが、林選手の走力、特にトップスピードに乗った時の走りは、これはなかなか止まらないという印象でした。
 これまでの我が国の数々の先輩モバイルQBと比較しても、その「まっすぐに走るスピード」は抜けた存在でしょう。

 関学守備陣としては、オプションのひとつとしての「林選手のラン」を注視し続ける必要がありますから、とても守り難い状況が続いたと思います。
 タイプとレベルは異なりますが、NFLにおいてパンサーズのQBキャム・ニュートン選手を相手にする守備陣に似ている状況かもしれません。

 身長174cm・体重80kgと決して大きくは無い林選手ですが、まだ1年生です。
 1年生で史上初めてミルズ杯受賞に輝いた林選手が、日大フェニックスでどのようなキャリアを積み上げて行ってくれるのか、とても楽しみです。
 AIが試合のマネジメントをすることが出来るようになるか、という問いの答えは、「出来るようになる」ということでしょう。
 分かり易く言えば「AIに試合の監督が務まる」ということになります。
 ひょっとすると、現時点でも可能かもしれません。

 サッカー競技を例にとります。

 試合に臨むにあたっては「相手チームの分析」が最初の仕事になります。
 相手チームの予想されるメンバー個々の分析、相手チームの得意とする戦術の分析等を行うことになります。
 これは、ビッグデータを駆使するAIにとっては得意な仕事でしょう。

 続いて、自分のチームのチーム力分析を行うことになります。
 自チームのメンバー個々の分析、自チームの得意とする戦術の分析等を行うのでしょう。

 孫子曰く「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」ですから、この2つの仕事は、最初に行わなければならないものです。

 当然ながら、両方の分析は細部に至ります。
 個々のプレーヤーについては、ポジション、得意なプレーはもちろんとして、1試合平均の運動量、7km走れるのか8km走れるのか、10km以上走れるのか、とか1回の移動距離、30mなのか50mなのか、とか、移動速度とか、検討・分析すべき項目は極めて多岐に及びますが、これはAIにとっては容易な仕事でしょう。

 続いて、「この試合に臨む戦略・戦術の策定」になります。
 これが最も難しいポイントのひとつでしょう。「考え方」が重要になるからです。

 過去の対戦成績、試合内容の分析はもちろんとして、現状の相手チームの戦力・戦術、相手チームの個々のプレーヤーの能力等々を分析した上で、自チームの戦略・戦術を構築していくことになります。自チームのメンバー選定も、この段階で行うことになるのでしょう。
「決定力」といった要素がここでは重要なファクターになります。
 戦術によって「出来るスペースの位置」とか「フリーになるプレーヤー」を把握しながらの検討が進むのでしょう。

 「オールコートプレスで前から仕掛ける」「堅守・速攻でFW2名以外は皆引く」等々の戦略が練られ、フォーメーションも決まっていきます。4-4-2、3-5-2等々。
 もちろん、自チームのプレーヤーの個性・特質・能力と相手チームのプレーヤーのそれとを比較して、どのフォーメーション、どの戦術が良いかを選定して行くことが必要なのは、言うまでもないことです。
 また、リーグ戦やトーナメント戦によっても、検討結果は異なってくるのでしょう。

 加えて、試合中に怪我人が出た時のサポート体制や、相手チームがこちらが予想した戦術とは異なる戦術を取ってきた時の対応策、前半負けていた時の体制、前半勝っていた時の体制、前半同点だった時の体制等々の検討・構築を行わなければなりません。

 こうしたことがAIに出来るかどうかですが、十分に出来そうな感じがします。

 さて、試合が始まりました。

 試合展開を観ながら(入力しながら、かもしれませんが、今なら「観ながら」も可能な気がします)、局面・局面で的確な指示を出さなければならないのは、マネジメントの責任者として当然のことです。

 これも、AIで十分に対応可能な感じです。
 個々のプレーヤーの試合時間ごとのパフォーマンス低下度合いの情報も、自チーム・相手チーム分が把握されているでしょうから、選手交替の予測時間帯も決められていることでしょうし、反則や故障による交替も対応可能です。
 試合をずっと観ているAIですから、プレーヤー個々の動き・運動量を計測して「いつもより疲労度合が大きい」といった判断も出来そうです。

 AIにサッカーチームの監督が務まるかどうか、粗々、ざっと見てきました。

 本記事の検討は、現在人間がやっている監督の仕事をAIに置き換える形で見てきたのですが、ひょっとすると「全く異なるアプローチ」が存在するのかもしれません。
 その「全く異なるアプローチ」については、筆者などでは想像もつきませんので、ご容赦ください。

 さて、ざっと見てきた感じでは、「AIにも十分に監督が務まりそうだ」という結論に成りました。
 試合をマネジメントするための「諸々の膨大な情報」の取扱という面からは、AIの方が優位でしょう。

 一方で、「戦機・試合の流れを観る、感じる感覚」といった面では、これは人間の方が優れているのでしょう。

 トータルで、人間監督とAI監督のどちらが優れているのかは分かりませんけれども、AI監督もありだな、という感じがします。

 (その3へ)
 AI(artificial intelligence、人工知能)は1950年代から研究が始まったとされていますから、既に半世紀以上の歴史を持つ「概念」ですけれども、世の中にAIという言葉が一般化し、それが多くの人の日常生活に大きな影響を与え始めたという意味では、2017年をAI元年と呼んでよいと思います。

 AIはまず、チェスや将棋といったゲームにおいて、その存在が注目されました。
 21世紀に入って、AIによる人間への挑戦が度々行われるようになり、最初の内は人間のプロプレーヤー、チェスや将棋のプロあるいは世界的なプレーヤーにはなかなか勝てなかったものが、次第によい勝負を展開できるようになり、現在では、マス目の数・駒の種類が多く、「成り金」ルールが存在し、相手の駒を取ると、それを自分の駒として使えるといった面から、より複雑とされている将棋においても、そのトッププロと互角以上の戦績を残せるまでに成長してきています。(筆者は将棋も趣味ですので、どうしても将棋を例とすることが多くなることをご容赦ください)

① ビッグデータ活用と演算スピード

 この点が、AIの基本的な長所・強みであることは異論のないところでしょう。

 例えば将棋においては、過去の膨大な「対局実績・棋歴」を全て網羅し、数えきれないほどの詰将棋などもカバーしているのでしょうから、その中から「局面ごとの打ち手」を探してくる能力・スピードにおいては、AIは人間を遥かに凌駕しています。
 「漏れなく検索」するという能力では、人間の及ぶところでは無いのです。

 そういう意味では、「ビッグデータの整備」と「コンピュータの性能向上」が相まって、AIの急速な進歩に結びついたことも確かなことでしょう。

② データを活かす「考え方」の検討

 前述のように、膨大なデータ・情報を検索する能力においては、既にAIは現代の中心的な存在なのですが、これを実務に活かすとなれば、「データを使用する考え方」が大事ということになります。

 例えば、将棋についていえば、かつてのAIでは「駒の軽重」を数値化し、飛車なら10点、角なら9点、金なら5点、銀なら4点、歩なら1点といった形でルールを作り、「相手の駒を取る手」の重さを計量化したりしていました。
 「駒を取る手ではない手」も別の形で数値化していくつかの指し手の重さを比較して、次の指し手を決めていたのです。
 結果として「駒を取る手」の方が選ばれる頻度が高かったように思います。「駒得」は将棋というゲーム、特に高いレベルの将棋においては決定的な威力を持つからです。

 一方で、将棋というゲームは、「ある局面を境にして、駒の獲得競争から、詰みに向かってのスピード競争に変化する」もの、極端に言えば「自分の持ち駒が王将1枚になっても、相手を積ますことが出来れば勝つ」ゲームですから、いつまでも「駒得」を追求するAIでは、なかなかプロ相手では勝てなかったのです。

 しかし、それも昔の話で、現在のAI棋士は「膨大なデータ」を使用する考え方が進歩し、極めて合理的に考えることが出来るようになっていますので、プロが相手でも十分に勝負になるのです。

 加えて「学習能力」をも身に付けています(この学習能力自体も「考え方」に左右されてきたのですが、現在では「学習の方法自体をAIが構築する」までになっています)ので、ある意味では「成長し続けるAI」が実現していますから、記憶量に限界があり、頭の回転スピードも加齢により減少する傾向がある「人間というプレーヤー」では、なかなか太刀打ちできなくなっているのでしょう。

 ここまで成長してきたAIが、人間社会における様々な分野で革命を起こしつつあるのは、自然な流れです。
 誰にも止められない「流れ」であろうと思いますし、「産業革命に匹敵する大変革」と言われているのも、無理のないところだと感じます。
 おそらくは、「人間の想像を遥かに超える変革の時代」がやってくるのです。(何しろ、人間の想像には、知識量や経験量に伴う限界がありますが、ビッグデータを使用するAIの行動範囲・思考範囲は数十億人の人間の知識量・経験量をベースにしているのですから)

 さて、本ブログはスポーツがテーマですから、スポーツに及ぼすAIの影響について、何回かに分けて見ていきたいと思います。

 もちろん、筆者の浅薄な知識と知見、極めて乏しい思考力がベースとなりますから、その考察に大きな限界があることは、ご容赦いただきたいと思います。

 (その2へ)
 11月29日にNIKKEI NETに配信された記事「日本のゴルフ存続の危機 いま私たちにできること」(日本ゴルフ協会専務理事 山中博史氏)は、衝撃的でした。
 
 何より書き出しの数字が凄い。

① 2016年に日本のゴルフコースで1回以上ゴルフをした人の数は、2015年比210万人少ない550万人だった(27.6%減)こと
② ゴルフ人口の高齢化。年代別構成比は、60歳台が23%、70歳台が30%、合わせて53%。これを上回るレジャーはゲートボール(63.5%)だけ

 最近ゴルフ場には高齢者が多いと感じていましたが、これ程とは思いもよりませんでした。
 これが、第3者的立場の方の記事であれば、「ものの見方の違い」や「数値の信憑性の問題」もあるのでしょうが、日本ゴルフ協会専務理事という「当事者中の当事者」の記事というのですから、まさに「真実」ということになります。

 ゴルフコースでプレーする人の半数以上が60歳以上というのも驚きですが、その60歳以上の中でも70歳以上の方が多いというのは驚愕の事実でしょう。日本のゴルフ人口の3人に1人が70歳以上なのです。

 我が国のゴルフコースが、70歳以上の高齢者のプレーにより生きながらえているのは明らかで、その70歳以上のプレーヤー達が、病気・怪我・経済的な問題等々、様々な理由から「ゴルフコースでのプレーを引退」することで、ゴルフ人口が急減しているということです。

 そもそも、たった1年で27%以上もプレーヤーが減少するというのは「異常」なことですし、普通これだけ減少すれば、「ゴルフ競技の存続の危機」が叫ばれても何の不思議もありません。
 にもかかわらず、「存続の危機」という言葉を眼にすることは滅多に無いのです。
 これも不思議なことです。

 おそらく、ゴルフコースの数自体も急減しているために、個々のコースにおいては、それなりに入場者数が確保されているのだろうと思います。
 
 それにしても「存続の危機」であることに変わりはありませんから、ゴルフというスポーツに係わる人たちは、真剣に対応策を考えなければなりません。

 この記事の中にも「スタープレーヤーの創出」といった対応策が記述されていますが、「世界的なプレーヤー」という意味であれば、現在の松山英樹選手は、「日本ゴルフ史上最高のプレーヤー」であることは間違いないことですから、「かつてないほどのスタープレーヤー」が存在することになります。

 おそらくは、そういう問題では無いのでしょう。
 
 現在のゴルフ界を支えている人たちが「高度成長期にゴルフを始めた人たち」であること、そしてその人たちが「ゴルフ会員権保有者の太宗を占めること」を十分に認識する必要があるのでしょう。

 我が国のゴルフ界、ゴルフコースは、「この方々」により支えられてきたのです。
 そして、21世紀になって「新しいゴルファーの開拓」にゴルフ界は失敗したのです。
 それでも「この方々」に支えられて、今日まで生きながらえてきたということになりそうです。

 しかし、さすがの「この方々」も年齢には勝てず、ゴルフコースという表舞台から、どんどん姿を消しているのが、現状なのでしょう。

 一方で、世界のゴルフをリードするアメリカ合衆国においても、ゴルフ人口が減少していることは知られている事実です。3000万人を割り込んでいると報じられています。アメリカでもゴルフ人口は減っているのです。

 「ゴルフ衰退」の現象がわが国特有のもので、隆盛の国が有るのであれば、対応策も見つかり易いと思いますが、世界中で衰退しているということになると、これを改善して行くことは容易なことでは無いでしょう。
 そもそもゴルフと言うスポーツが、21世紀の社会では受け入れられ難いということに、なり兼ねないからです。

 費用が高い、実施に手間と時間がかかる・・・等々、若者がゴルフをやらなくなった理由はいくつも考えられるのでしょう。

 一方で、ゴルフよりよほど費用が掛かる趣味、例えば「釣り」が趣味の友人(ゴルフも月一位プレーします)は、ゴルフより1回のプレーあたり、相当多くの費用が掛かると言っていますが、毎週のように全国各地の釣り場に出かけて行きます。
 要は、消費時間も含めたコストに見合う、あるいはコスト以上の「楽しさ」を提供できる趣味・スポーツであるかどうかがポイントなのです。

 いくつかの問題点をカバーして余りある程に、「ゴルフの面白さ」を人々に呈示することが肝心であることは、間違いありません。
 12月17日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第69回朝日杯フューチュリティステークスFS競走G1の注目馬検討です。

 2017年の2歳王者を決めるレースです。今年は牝馬の挑戦はありませんでした。

 「2強対決」という印象です。

 11月4日に行われた京王杯2歳ステークスG2では、タワーオブロンドンが2着に2馬身差を付けて完勝しました。「2馬身」は大きな差ですから、現時点ではこのレースに出ていた馬たちとの力量比較は済んでいると思います。

 また、10月7日のサウジアラビアロイヤルカップG3では、ダノンプレミアムがレコード勝ちを収めました。マイル戦における圧倒的なスピードを示したのです。

 今年の朝日杯FSの出走馬を観ると、この2頭の力が抜けていると思います。
 共に枠順にも恵まれました。

 16頭立てとフルゲートにならなかった要因のひとつも、この2頭の強豪馬の存在が有るのでしょう。

 この2頭に割って入る馬を探すのがポイントとなりそうです。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠3番のタワーオブロンドン。
 レイヴンズパス産駒。510㎏を超える大型馬ですが、バランスの良い馬体です。前述のように、前走・京王杯2歳Sは完勝でした。2走目のクローバー賞ではダブルシャープの大駆けにあって2着に敗れましたが、それ以外のレースではとても安定した走りを魅せています。軸馬です。

 第二の注目馬は、1枠1番のダノンプレミアム。
 ディープインパクト産駒。ピークは過ぎたという見方もあるディープですが、いまだに2歳競馬において他の追随を許さぬ成績を残しています。凄い種牡馬です。
 そのディープの現時点の2歳代表がダノンプレミアムです。いかにもスピードのありそうな馬体。2戦2勝。となれば、勝ち負けのレースが期待されます。

 第三の注目馬は、5枠10番のステルヴィオ。
 ロードカナロア産駒。新種牡馬としてのロードカナロアの活躍は見事なものですが、重賞ではなかなか活躍できていないのも事実。
 前走サウジRCではダノンプレミアムのレコード勝ちの前に1と3/4馬身敗れましたが、この馬も十分なスピードを披露しました。
 展開次第では、その「勝負強さ」が活きるかもしれません。

 今回は以上の3頭に期待します。

 門別から来た2頭、ダブルシャープとイシマツの走りも楽しみです。(外枠は残念ですが)
 12月11日、今季のウインターミーティングが始まって早々に、ビッグニュースが流れました。ニューヨーク・ヤンキースがマイアミ・マーリンズのスタントン外野手をトレードで獲得したと発表したのです。

 スタントン選手は、MLB2017年シーズンのナショナルリーグNLホームラン王・打点王の2冠に輝く長距離ヒッターです。
 59本塁打・136打点を記録し、リーグのMVPにも輝きました。

 ご承知のようにヤンキースには、2017年シーズンのアメリカンリーグALホームラン王のアーロン・ジャッジ選手が居ますから、2018年のヤンキースには「AL・NL両リーグのホームラン王」が並ぶことになります。長打力という面ではこの上ない打線となるのです。

 それにしても、マイアミ・マーリンズの「チーム大改革」は驚くべき規模とスピードで進んでいる印象です。
 先日、「マーリンズの顔」とも言うべき、快足・好守のディー・ゴードン二塁手をシアトル・マリナーズに放出しており、今般シーズンMVPのスタントン選手も、ということですから、2018年のマーリンズは「2017年とは全く別のチーム」になりそうです。(イチロー選手も出されてしまいました)

 元ヤンキースのスター選手であった、デレク・ジータ氏によるマーリンズの「チーム大改革」の行方・成否も、2018年シーズンの大きな見所であることは間違いありません。
 12月10日、スピードスケートのワールドカップWC今季第4戦、ソルトレークシティ大会(アメリカ・ユタ州)の女子1000m種目で、小平奈緒選手が1分12秒09の世界新記録で優勝しました。
 2015年11月にブリタニー・ボウ選手(アメリカ)が記録した1分12秒18を0.09秒縮めた、堂々たる世界新記録でした。

 スピードスケートに強い我が国と言っても、世界新記録はおいそれとは出ておらず、女子では史上初、男子を含めても2005年の500m種目、加藤条治選手以来12年ぶりの快挙でした。

 これで今季WC1000m種目において、小平選手は4戦3勝、15連勝中の500m種目と合わせて「短距離2種目」で圧倒的な強さを示しています。

 こうなると平昌オリンピックにおける「二冠」の期待が高まります。

 一方で、500mと1000mは短距離とはいっても相当に異なる種目、スピード、持久力、技術等々が異なる種目ですので、両方で金メダルというのは「至難の技」です。
 1980年のレークプラシッド大会におけるエリック・ハイデン選手(アメリカ)、1992年アルベールビル大会と1994年リレハンメル大会のボニー・ブレア選手(アメリカ)くらいしか、直ぐには思い当たりません。
 例えば、1998年の長野大会の清水宏保選手も500mで金メダル、1000mは銅メダルでした。
 21世紀に入ってからは、男女ともに「短距離二冠」を成し遂げているスケーターは居ないと思います。

 1000m種目に求められる「持久力」のレベルは、想像以上に高い上に、「専門性」が一層高まっているのだと思います。

 こうした「至難の技」に、小平選手は挑むのです。

 「世界最強のスプリンター」小平奈緒選手、頑張れ!
[11月27日・week12・ロサンゼルスメモリアルコロシアム]
ロサンゼルス・ラムズ26-20ニューオーリンズ・セインツ

 ナショナル・フットボール・カンファレンスNFC・南地区の首位セインツと西地区の首位ラムズが激突したゲームは、ラムズが終始リードして試合を支配し、そのまま押し切りました。

 連勝を重ねてきた好調なチーム同士のゲームらしい、見所一杯のゲームでした。

 大ベテランというか、NFL史上屈指の実績を誇るクオーターバックQBドリュー・ブリーズ選手と、2年目・2016年ドラフト全体1位のQBジャレッド・ゴフ選手の対決も見事なものでした。
 1年目は「NFLの厚い壁」に跳ね返された感のあったゴフ選手でしたが、2年目には潜在能力の高さを存分に発揮しています。既に「一流QB」の風格さえ漂わせているのです。

 このゲームのもうひとつの見所は、両チームの「若き」ランニングバックRB対決でしょう。
 セインツのアルビン・カマラ選手とラムズのトッド・ガーリー選手です。

 ガーリー選手は2015年ドラフトでラムズに入り3年目、カマラ選手はルーキーという、これからの両チームを支えていくであろう「新進気鋭」のプレーヤーです。

 ガーリー選手が身長185cm・体重103kg、カマラ選手が身長178cm・体重98kgですから、サイズ的にはガーリー選手の方がひと回り大きいことになります。

 ふたりとも相応の体重なのですが、NFLのフィールドに立つと「スキニー」に感じるところが、NFLの凄さでしょうか。

 ふたりとも「ガンガン・ゴリゴリ行く」タイプのRBではありません。
 守備陣とコンタクトした後、そのパワーで距離を稼ぐタイプでは無いのです。

 カマラ選手は柔軟な走りを魅せます。
 カットバックでも、例えばエイドリアン・ピーターソン選手の様に「眼にも留まらぬ」カットというのではなく、「するり」と抜けていく感じ。「捕まらない技術」が高いようにも観えます。不思議な?技術です。
 この試合でも、相手のタックルプレーを「飛び越え」ていましたから、ジャンプ力はもちろんとして、凄まじいレベルの身体能力を具備していることも間違いありません。

 一方のガーリー選手はスピード十分な走りを魅せます。
 カマラ選手よりは「直線的な走り」ですが、巧みにコースを選択して、瞬間的な加速力を活かしているという感じでしょうか。効率的に距離を稼ぐ走りと言っても良いかもしれません。

 ともにパワータイプでは無いのですが、ふたりの走りは「異なる味わい」なのです。

 また、ふたりとも、現在のNFLのRBに期待される役割である、「ボールを持って走る」+「パスを受けて走る」プレーにも力を発揮します。
 頭書のゲームでも、ガーリー選手は74ヤードのランと54ヤードのパスレシーブ、計128ヤードをゲインしていますし、カマラ選手は87ヤードのランに101ヤードのパスレシーブ、計188ヤードをゲインしているのです。
 「走り」の技術・スキルが高いプレーヤーですから、パスキャッチ後のランによるゲインが期待されるのは、自然なことです。

 さて、ふたりの走りの「味わいの違い」ですが、不思議なもので、非パワータイプの過去の名選手とも違うように観えます。
 例えば、マーカス・アレン選手やエミット・スミス選手のプレーと、カマラ選手、ガーリー選手のプレーは、やはり異なるのです。
 プレーヤー毎の個性といえば、そうなのでしょうが、世界最高レベルのフィールドにおいても個性が光るというのは、凄いことだと思います。
 逆に言えば、そういうプレーヤーでなければ、NFLにおける「一流」にはなれないのかもしれません。

 2017~18年シーズンは、「若手RBの豊作のシーズン」なのかもしれません。(若手QBも豊作ですが・・・)

 このふたりに、カンザスシティ・チーフスのカリーム・ハント選手を加えた3プレーヤーは、「若手RB三羽烏」(古い言い方で恐縮です)と言っても良いのかもしれません。

 ハント選手、カマラ選手、ガーリー選手が、NFLにおけるRBの新しい歴史を創っていくことは、間違いないことの様に見えます。
 2014年のきさらぎ賞G3を勝ち、クラシック戦線で有力候補の一頭とされていたトーセンスターダム(6歳馬)が、今シーズンオーストラリアのG1レースで2勝しました。

 日本のG1では、皐月賞11着、日本ダービー16着、菊花賞8着、宝塚記念12着と好成績は残せなかったトーセンスターダムでしたが、2年連続でオーストラリアに遠征した後、2016年4月に「移籍」(ダレン・ウイアー厩舎)したのです。
 新天地での走りに賭けたというところでしょうか。

 そして、6戦して2着2回・3着1回の後、2017年10月14日のG1トゥーラックハンディ競走(芝1600m)に優勝し自身初のG1勝利を挙げると、11月11日のG1エミレーツステークス(芝2000m)にも勝利して、G1レース2連勝を達成したのです。

 6歳の秋になって本格化した、急に強くなったとは考えにくいので、もともと適性があった豪州競馬に慣れてきたと観る方が良いように思います。
 トーセンスターダムは、もともと日本競馬より豪州競馬に向いていたのかもしれません。

 また、豪州競馬界は短距離馬の層は厚いが、中距離馬・長距離馬の層は薄いとも言われます。

 今回のトーセンスターダムの活躍は、日本馬の活躍の舞台を世界に広げる、ひとつのモデルケースとなりそうです。
 サラブレッドのロジスティック技術の向上も相まって、「より適性の有る国で、馬場で走る」という選択肢が増えたのです。

 我が国の競馬関係者にとっても、たとえ日本競馬で好成績を挙げられなかったとしても、○○国の競馬に向いているかもしれないと考えて、戦いの場を変えることができるようになったのです。

 各々の国の各々の競馬場への向き不向きの情報が、今後はどんどん蓄積されていくことでしょう。とても大切なノウハウです。

 ディープインパクト産駒のトーセンスターダムが豪州で種牡馬になる様なら、ディープの血がオーストラリアでも根付いて行く可能性があります。

 これも間違いなく、「日本競馬の国際化」のひとつの道なのです。
 12月9日に幕を閉じたグランプリGPファイナル大会は、男女ともに、近年稀に見る接戦でした。

[GPファイナル男子結果]
① ネイサン・チェン(アメリカ) 286.51
② 宇野昌磨(日本) 286.01.
③ ミハエル・コリヤダ(ロシア) 282.00.

[GPファイナル女子結果]
① アリーナ・ザギトワ(ロシア) 223.30
② マリア・ソツコワ(ロシア) 216.28
③ ケイトリン・オズモンド(カナダ) 215.16
④ カトリーナ・コストナー(イタリア) 214.65
⑤ 宮原知子(日本) 213.49

 男子は、1位と2位の差が僅かに0.50点でした。これは「ひとつのジャンプの出来不出来」というよりもっと小さな差です。ステップシークエンスやスパイラルシークエンスの得点でも、あっという間にひっくり返る差ですし、全ての演技の合計をしてみたら「0.50点差」だったということであり(当たり前のことを書き恐縮です)、合計点を見てから個々の演技の点を少し見直せば、順位が変わってしまう程に「僅かな差」でした。
 もちろん3位の選手にとっても、優勝のチャンスが十分に有ったのです。

 女子の方は、特に2位から5位の差が僅差でした。「3点弱の中に4選手が犇めいた」のです。
 これはトリプルジャンプ1本の成否と言うか、出来の良し悪しでどの選手にも銀メダルのチャンス、5位になる怖れが有ったということになります。
 そして、1位と5位の差も9点弱と、演技全体のミスの数を考えれば、パーフェクトに近い演技をすれば、5位の選手にも優勝するチャンスが十分に有ったということを示しています。

 「これが現在の男女のフィギュアスケート・シングルの実情」なのでしょう。

 世界一の座に対して、数多くのスケーターにチャンスが有るということです。

 これまでのように「2~3人の有力プレーヤーによってタイトルが争われる時代」では無いのですから、「戦国時代」と呼んでも良いのでしょう。

 メダルを狙う各選手にとっては、平昌オリンピックのフィギュアスケート・シングル種目において「たったひとつのミス」が致命傷となるのです。

 緊張感あふれる大会となるのは間違いないでしょう。
 12月5日、ニューヨーク・ヤンキースの新しい監督に、アーロン・ブーン氏が決まったと報じられました。

 10月下旬に、ジョー・ジラルディ前監督が2018年シーズンは指揮を取らないと報じられて以来、約1ヵ月半が経っての発表でした。

 アーロン・ブーン氏は、1973年生まれの44歳。シンシナティ・レッズやヤンキース等、MLBの6球団で三塁手としてプレーした後、2010年に現役を引退し、ESPNの解説者として活躍してきました。MLBおよび傘下の球団も含めて、指導者としてのキャリアは初めてとも報じられています。

 私たち日本のMLBファンにとっては、アーロン・ブーン氏のお兄さん、ブレット・ブーン氏の方が馴染みがあります。
 イチロー選手がMLBに挑戦し、シアトル・マリナーズで活躍を始めた頃、その同僚として、「強打の二塁手」として大活躍を魅せていたからです。この2001年のブレット・ブーン選手は141打点で打点王に輝くとともに、37本塁打を放ち、シーズン116勝という史上最高記録を達成したチームに、多大な貢献をしたのです。

 「ブーン家」は、祖父のレイ・ブーン氏、父のボブ・ブーン氏、兄のブレット・ブーン氏、そしてアーロン・ブーン氏と「3代4名のメジャーリーガー」を輩出していて、これはMLBの記録となっています。
 何より凄いのが、その4名が4名ともオールスターゲームに出場していることでしょう。

 メジャーリーガーに成るだけでも、類稀なことであることは言うまでもありませんが、その中でオールスター戦に出場するというのは、MLBのトッププレーヤーの証です。
 3代4名がオールスター戦に出場するというのは、空前絶後の記録に見えます。

 さて、そうした「MLBのエリート一族」の一員であるアーロン・ブーン氏に、ヤンキース監督というMLBでも最も注目される監督就任の「白羽の矢」を立てたということになります。

 ヤンキースの監督ひいてはMLBの監督の選定基準は、当然ながら、私のような素人には計り知れないものですが、近時は「40代の若い監督」が増えているように見えます。
 2017年のワールドシリーズも、43歳のAJヒンチ監督率いるヒューストン・アストロズと、45歳のデーブ・ロバーツ監督率いるロサンゼルス・ドジャーズの対戦となりました。
 40歳台のMLB監督は、決して珍しくはなくなっているのです。

 様々な関連情報を見ると、現在MLBで求められている監督像には
① 若いプレーヤー達と良好なコミュニケーションを取ることが出来るパーソナリティを具備していること
② 各種のデータ分析に精通し、実践の戦術に応用する力があること

 の2点が必要とされているようです。
 この①などは、コミュニケーション能力では無く、コミュニケーションを取ることが出来る「パーソナリティ」というのですから、才能としてもともと備わった「個性」ということになります。
 MLBの監督に就任するためには「天賦の才」が必要ということになるのです。

 ニューヨーク・ヤンキースは、アーロン・ブーン氏に「その能力あり」と判断したことになります。

 もうひとつ、ヤンキース固有の事項として、久し振りに「捕手出身」以外の、三塁手という「野手出身」の監督ということが挙げられそうです。

 ヤンキースは、1996年~2007年のジョー・トーリ監督、2008年~2017年のジョー・ジラルディ監督と2代・22シーズンに渡って、捕手出身者が監督を務めてきました。
 色々な理由があると思いますが、「トーリ監督の成功」が大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。

 MLB史上最多の27回のワールドシリーズ制覇を誇るヤンキースですが、その内20回は1960年代前半までに獲得されたもので、1970年代以降「世界一」の回数は激減し、1970年から1995年までの間には、僅か2回しか優勝できませんでした。
 そして、1980年から95年の間は、ワールドシリーズどころか、ポストシーズンもままならないシーズン、「低迷の時代」が長く続いたのです。

 この苦境からヤンキースを引き上げて魅せたのが名将ジョー・トーリ監督でした。
 トーリ監督は、4回のワールドシリーズ優勝、6回のリーグ優勝と、ヤンキースファンに久方ぶりの「黄金時代」を提供したのです。

 「捕手出身監督は良い」という評価が、ヤンキースおよびヤンキースファンの間で固まることは、自然なことだったのでしょう。
 そして、ジラルディ監督も10シーズンの間指揮を執り、2009年シーズンにはワールドシリーズを制覇しました。松井秀喜選手がMVPを獲得したワールドシリーズです。

 そのジラルディ監督も2010年以降は、なかなかワールドシリーズにチームを導くことが出来なくなり、今回の退任ということになったのでしょう。
 ポストシーズン進出位では、ヤンキースファンは満足してくれないということでしょうか。大変なポストです。

 さて、ブーン新監督には、ワールドシリーズ制覇が期待されるのでしょう。
 2016年シーズンから「一気の若返り」を進め、アーロン・ジャッジ選手を始めとする、今後10年のヤンキースを支えるプレーヤー達が育ちつつあるチームを、ワールドシリーズに連れて行く責務が課されることは、間違いないのでしょう。

 若きプレーヤー達との良好なコミュニケーションと、セイバーメトリクスを始めとするデータ分析と戦術・プレーへの応用をベースとして、ブーン監督ならではの工夫を加えた指揮が、2018年のヤンキースに大きな変革を齎すことでしょう。

 その采配が、今からとても楽しみです。
 大相撲の12月冬巡業、九州・沖縄巡業が実施されています。

 連日の大盛況です。

 開場前の入口には、ファンの長蛇の列。
 どの顔にも、大相撲観戦を楽しみにしている「笑顔」が溢れています。

 テレビのインタビューには「お相撲さんを観るのが楽しみ」というコメントが多いように感じます。

 やはり、「大きな相撲取りの姿そのもの」が、ファンにとっての最大のご褒美なのでしょう。
 スポーツにおける「大きいということの非日常性」の偉大さを再び感じます。

 「お相撲さん」からサインを貰ったり、握手をしたり、巡業における力士とファンの距離はとても近いのです。
 子供たちが、力士を見、力士に触れ、抱きかかえてもらい、歓声を上げているのです。

 当然のことながら、地方のファンが大相撲や力士を生で観る機会は非常に少ないのですから、巡業が数年に一度の、ひょっとすると一生に一度の、滅多に無いチャンスということになります。

 老若男女を問わず、ファンの皆さんの屈託のない笑顔は、それ自体が素晴らしい風景だと思いますし、現在、他のあらゆるジャンルを通じても、世代を問わずにこれだけの楽しい時間、エンターティンメントを提供できるコンテンツは、そう多くは無いでしょう。

 大相撲の力は、想像以上に大きいものであることを示す情景ですし、長い歴史の礎となっている「大相撲の魅力・本質」なのかもしれません。

 この大らかさ、明るさを見ると、どこぞで行われている、訳の分からない騒動の、矮小さ、醜さを改めて感じます。
 12月10日、阪神競馬場芝外回り1600mコースで行われる、第69回阪神ジュベナイルフィリーズ競走G1の注目馬検討です。

 今年も2歳女王決定戦に18頭が出走して来ました。フルゲートです。

 毎年同じことを書いて恐縮ですが、この時期の牝馬となればコンディションが安定しない上に、1勝馬も登場しますから地力も不明確ですから、予想はとても難しいのです。
 何となく好きな馬、何かを感じさせてくれる馬を選ぶということになるのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、6枠11番のラッキーライラック。
 オルフェーヴル産駒。2戦2勝です。前走アルテミスステークスG3はサヤカチャンに3/4馬身差で優勝しました。若いのに勝負強いという感じ。勝ちどころを知っているように見えます。

 第二の注目馬は、8枠18番のロックディスタウン。
 オルフェーヴル産駒。2戦2勝です。前走札幌2歳ステークスG3では牡馬を相手に接戦を制しました。大外に回ったのは少し不利でしょうが、現状では最も安定していると観ます。

 第三の注目馬は、7枠14番のノーブルアース。
 ハーツクライ産駒。前走の赤松賞は僅差の6着に敗れましたが、デビュー戦は牡馬を相手に5馬身差の圧勝でした。ここまで「突き抜ける」馬が少ない印象の世代の中で、圧倒的な力を見せていただきたいものです。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 「オルフェーヴル産駒がどのようなレースを魅せてくれるのか」がこのレースのポイントだと思います。
 12月6日、今季のグループリーグGLが終了しました。

 決勝トーナメントTに向けて、予想通りの結果となったグループもありましたが、意外な結果も数多く見られました。

[A組]
 A組は、GL開始直後から好調なゲームを続けたマンチェスター・ユナイテッドが5勝1敗・勝ち点15でトップ通過を果たしました。4連勝の後の第5戦でスイスのFCバーゼルに1-2で敗れましたが、最終の第6戦でロシアのCSKAモスクワを2-1で下しました。
 順当な勝ち抜けでしょう。

 2位には、マンUに土を付けたFCバーゼルが入りました。4勝2敗・勝ち点12の好成績でした。FCバーゼルにとってはホームでCSKAモスクワに1-2で敗れたのが残念でしたが、チームの調子は上がっているように見えますので、決勝Tでの活躍が楽しみです。

[B組]
 パリ・サンジェルマンが5勝1敗・勝ち点15でトップ通過、最終の第6戦でパリ・サンジェルマンをホームで3-1で破ったバイエルン・ミュンヘンも5勝1敗と勝ち点では並びましたが、得失点差(パリ21、ミュンヘン7)で2位通過となりました。

 圧倒的な得点力で快走を続け、ホーム&アゥエイの初戦では3-0でパリ・サンジェルマンに完敗を喫したバイエルンでしたが、さすがに最終戦では意地を魅せました。
 エースのレバンドフスキ選手の前半8分の先制ゴール、そして前半37分のトリッソ選手の2点目で、前半を2-0とリードしたところがポイントでした。ミッドフィールダーMFのトリッソ選手が後半にも追加点を挙げる辺りは、いかにもバイエルンという感じがします。

[C組]
 C組は「大接戦」となりました。
 まず、アトレティコ・マドリードが3位となって敗退しました。リーガ・エスパニョーラの3強の一角として、レアル・マドリード、FCバルセロナと共にスペインサッカーをリードする存在であり、チャンピオンズリーグCLでも2015~16年シーズンにおいて決勝に進出するなど、最近でも活躍が目立っていたのですが、今季は残念ながらGL敗退となったのです。
 ある意味では「番狂わせ」かもしれません。

 続いて、トップ通過争いが熾烈でした。
 ASローマとチェルシーが3勝2敗1引分・勝ち点11で並びましたが、直接対決を1勝1引分とリードしたASローマがトップ通過を果たしました。得失点差では、ローマ3、チェルシー8とチェルシーが上回っていただけに、まさに僅差の決着でしょう。
 チェルシーにとっては、ホームの最終戦でアトレティコと1-1で引分けたのが残念、ということになりそうです。

 いずれにしても、ASローマ、チェルシー、アトレティコ・マドリードの3チームによるGLは見所満載でした。

[D組]
 4勝2引分・勝ち点14で、FCバルセロナがトップ通過、3勝1敗2引分・勝ち点11でユベントスが続きました。順当な結果とみてよいのでしょう。

 ポルトガルのスポルディングCPも、勝ち点7と食い下がりましたが、やはりバルセロナ、ユーベとの直接対決で健闘しながらも勝つことが出来なかったのが惜しまれます。

[E組]
 リバプールが3勝3引分・勝ち点12でトップ、スペインのセビージャFCが2勝1敗3引分の勝ち点9で続きました。

 スパルタク・モスクワはホームでセビージャを5-1で下すなど、意地を魅せましたが、勝ち点6の3位に止まりました。

 リバプールは、NKマリボルやスパルタク・モスクワを相手に7-0と大勝するなど、得失点差17を記録しています。「点を挙げ始めると止まらない」といった感じでしょうか。

[F組]
 5勝1敗のマンチェスター・シティが勝ち点15でトップ、ウクライナのシャフタル・ドネツクが4勝2敗・勝ち点12で2位となりました。

 5連勝で早々に勝ち抜けを決めていたシティ相手とはいえ、最終戦でこれを2-1で破ったシャフタル・ドネツクの健闘が光ります。

 フェイエノールトは最終戦でナポリを2-1で破り、今季GL初勝利を挙げましたが、GLを通じて精彩を欠きました。

[G組]
 4勝2引分・勝ち点14で、トルコのベジクタシュがトップ通過を果たしました。
 GL前半から好調な戦いを繰り広げていましたが、FCポルトやRBライプツィヒを相手にしてのトップ通過は見事です。

 ポルトとライプツィヒの2位争いは、最終戦で決着しました。
 RBライプツィヒが1-2とベジクタシュにホームで敗れたのに対して、FCポルトはホームでASモナコに5-2と大勝したのです。
 ライプツィヒに取っては、最後まで調子が上がらなかった今季GLでした。

[H組]
 トッテナム・ホットスパーが5勝1引分・勝ち点16でトップでした。
 スパーズは強いチームですから、GLを突破するのに何の不思議もないのですが、これがレアル・マドリードを相手にしてのトップ通過となると話は別でしょう。
 レアルは4勝1敗1引分・勝ち点13での2位でした。

 スパーズはアウェイのレアル戦を1-1で引分けると、ホームゲームを3-1で快勝しました。見事な戦い振りです。
 スパーズの「勝ち点16」は全てのグループで最多でした。
 今季のスパーズは一味違うということでしょう。

 以上、A~Hの各組をざっと見てきました。眼につくのは、

① イングランド・プレミアリーグ勢の活躍

 マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、リバプール、トッテナム・ホットスパーの4チームがトップ通過、チェルシーが2位通過と、計5チームが勝ち上がりました。

 ひとつのリーグから5/16ということ自体が滅多に無いこと。
 マンUがヨーロッパリーグ優勝の資格で出場してきたために、1か国の出場チーム数上限である5チームの登場となった訳ですが、その5チームが全てGLを突破したというのが素晴らしいことなのです。
「今季のプレミア勢は違うぞ」という感じです。

 各チームのGLにおける戦い振りも、とても良いと思います。
 プレミア勢同士の準決勝、決勝の可能性も十分でしょう。

② クラブ「3強」も順当に通過

 レアル・マドリード、FCバルセロナ、バイエルン・ミュンヘンの所謂「3強」も勝ち上がりました。

 とはいえ、首位通過はバルセロナのみで、レアルとバイエルンは2位通過でした。
 「UEFA-CLの風景が変わりつつある」のかもしれません。

③ トッテナム・ホットスパーとパリ・サンジェルマン

 「3強」と同組みに入りながら、互角以上の戦いを繰り広げ、A組とH組を首位で通過したのは、パリ・サンジェルマンとトッテナム・ホットスパーでした。

 この2チームは得点力も十分です。今季CLにおける活躍は大注目でしょう。

 さて、UEFA-CL2017~18も決勝トーナメントを迎えます。

 決勝トーナメント初戦の組合せ抽選会は12月11日。
 びっくりするようなカードも生まれる、注目の抽選会です。
 千秋楽の相撲放送(NHK BS-1)が始まって直ぐに、幕下の明瀬山と豊ノ島の一番となりました。

 明瀬山も幕ノ内経験者ですが、ご存じの通り豊ノ島は三役経験者というか「三役の常連」でした。
 その豊ノ島が、大怪我(アキレス腱断裂)の為に番付を落としていて、取組を眼にすることも少なくなっていました。
 
 そういう意味では、「豊ノ島がテレビ放送の時間に帰ってきた」とも言えるのでしょう。

 明瀬山との、4勝2敗同士の一番は、立ち合いからの鬩ぎ合いから、豊ノ島が力強く前に出ました。
 元気いっぱいの取り口です。

 相当回復しているように観えました。

 豊ノ島は34歳、まだまだ老け込むには早すぎます。
 2018年の大活躍が期待されます。
 12月3日に 開催された、第71回福岡国際マラソン大会は、ノルウェーのソンドレノールスタッド・モーエン選手が2時間5分48秒の好タイムで優勝、2位にはスティーブン・キプロティク選手が2時間7分10秒で続き、3位には大迫傑選手が2時間7分19秒で入りました。

 モーエン選手の2時間5分48秒は、2009年にエチオピアのツェガエ・ケベデ選手がマークした大会記録に30秒と迫るタイムでした。「71回」という、我が国のマラソン界、世界のマラソン界においても屈指の歴史と伝統を誇る大会ですから、そのタイムにも重みがあります。
 スタート前の気温が少し高かったとはいえ、湿度は走りやすい水準で、風もあまりない、まずまずのコンディションの中で、世界トップクラスのランナーが持てる力を発揮したことになります。

 こうしたレースにおいて、大迫傑選手が2時間7分19秒という、「優勝ランナーから2分以内」のタイムで走破したことは、大迫選手の地力の高さを示すものであろうと思います。

① トップグループに位置しての勝負

 スタート直後から、大迫選手は先頭集団に居ました。そして、世界の有力ランナーと32.5kmまで同集団に付いて行ったのです。
 「勝ち負け」の勝負を挑んだところが素晴らしい。

 第2集団に位置し、落ちてくるランナーを拾い続けての3位も、それはそれで価値のあるものでしょうが、どうしても「他人任せ」のところ、落ちてくるランナーの多寡により成績が左右されてしまうところが難しいところでしょう。
 例えば、オリンピックでメダルを狙おうとすれば、やはり第1集団で他の選手の動きを見ながらレース展開を考え続ける方が、確実と言うか「自力勝負」ができます。

 もちろん、世界トップクラスを相手に先頭集団に位置するというのは、細かなペースのアップダウンへの対応や、一気のスパートへの対応といった諸点で、高い実力が無ければ難しいことは間違いありませんが、その難しさは「大きな大会で好成績を残すことの難しさそのもの」ですから、避けて通ることはできない性質のものでしょう。

 マラソン2回目の大迫選手は、まさに「優勝に向けて自力勝負」に出たのです。

② 35kmからの二の脚

 32.5kmからの駆け引きで、大迫選手はモーエン選手、ビダン・カロキ選手から置かれて3番手。一方で、4番手だったキプロティク選手が後方から追い上げてきましたから、上位の争いは複雑なものになっていったのです。

 「35kmからが本当のマラソン」とはよく言われることですが、各ランナーの実力が試される距離になっていったのです。
 ここで、近年の日本人ランナーはなかなか持ちこたえることが出来ませんでした。
 つまり「実力が足らなかった」のです。

 大迫選手は、35kmからの駆け引き・競り合いに良く対応することが出来ました。

 37.4km地点でキプロティク選手に追いつかれましたが、ここで離されることなく付いて行きました。凄いことです。

 39km手前で、キプロティクと大迫の3番手ペアが、2番手のカロキ選手に追いつき、抜き去りました。この時、大迫選手はキプロティク選手と共に前に出たのです。これも凄いことだと思います。
 さすがに、39.3km付近でのキプロティク選手のスパートには付いていくことが出来ませんでしたけれども、世界トップクラスのランナーを相手にしての丁々発止は、見ごたえ十分でした。
 日本男子マラソンランナーによる、これ程の競り合いを眼にするのは久しぶりなのではないでしょうか。

 大迫選手も、39km以降は脚が動かなくなりました。この状態の中で、しかし、大迫選手は相応のストライドを確保できたのです。「バネ」も残っていました。
 本当に素晴らしいことで、日々のトレーニングの賜物であり、大迫選手の実力の向上を如実に示したレースであったと感じます。

 世界のトップ10を狙えるランナーが、日本男子マラソン界に登場したのは、何時以来のことであったか、直ぐには思い当たりませんが、こうしたランナーが登場すると、次々に続くランナーが出現することも、これまでよく見られた構図です。

 福岡国際マラソン2017が、東京オリンピック2020に向けての「日本男子マラソン陣の反攻」がスタートしたレースであったとすれば、これ程嬉しいこともありません。
[12月2日・最終節・等々力陸上競技場]
川崎フロンターレ5-0大宮アルディージャ

 最終節を迎えたJリーグは、川崎フロンターレがホームで大宮アルディージャを5-0で撃破し、前節まで首位だった鹿島アントラーズがアウェイでジュビロ磐田と0-0で引分けたために、勝ち点は72で並びましたが、得失点差(川崎39、鹿島22)で川崎が上回り、今季J1の優勝を決めました。

 川崎フロンターレにとっては、まさに「悲願の優勝」と言うに相応しい、国内最高峰のリーグ戦、カップ戦における「9度の2位」を越えての「初優勝」となりました。

 2000年にJ1昇格を果たしながら、翌年にはJ2に降格し、2005年に再び昇格し、その間、2000年のナビスコカップ決勝で鹿島に敗れて以来、2位に次ぐ2位という、おそらくは世界のサッカー史上でも滅多に観られない「14年間のトップリーグ所属期間中に9度の2位」を記録してきたのです。

 フロンターレが凄いのは、これだけ優勝から見放されても、一向にめげることなく、2016年からは我が国サッカークラブの最上位に定着して「虎視眈々」と優勝に狙いを定めていたことでしょう。

 一方で、着々とチーム力を強化してきたことも、もちろん見逃せないところです。

 川崎フロンターレは、「これまでも何度も優勝するチャンスがありながら優勝を逃してきた」というよりは、「ついに優勝する力を身に付けた」と言う方が、相応しいように感じます。
 「実力向上への努力と成果が実を結んだ」と書くのは、ファンの皆様に対しては失礼なのかもしれませんが、ご承知のように、多くのスポーツにおいて、1位と2位の差は「小さく見えても大きなもの」でしょうから、川崎フロンターレのチーム力向上が、その壁を破ったということだと思います。

 それにしても、見事な最終節でした。
 
 試合開始早々に阿部選手のゴールで先制し、前半終了間際に小林選手のヘディングで2点目。この2点目がとても大きかったのでしょう。

 後半15分の小林選手の2点目(トータル3点目)のシュートは、難しいダイレクトシュートでした。おそらくは、小林選手が予測したよりラストパスが高い位置に来ましたが、小林選手は巧みな足首の動きでこれを抑え込み、大宮ゴール最上部に突き刺して魅せました。
 素晴らしいプレーでした。

 ここぞという大事なゲームで、小林悠選手を始めとするメンバーが示した高いパフォーマンスこそが、川崎フロンターレ成長の証なのでしょう。

 川崎フロンターレの皆さん、優勝、本当におめでとうございます。
 12月1日にロシア・モスクワで開催されたグループリーグGL組合せ抽選会で、出場チームの組分けとGLの日程が決まりました。

 全てのスポーツ大会に共通していることですが、抽選の意味はとても大きく、大会の風景を決める面で最大の影響を与えると言っても良いのでしょう。

 今回の抽選会でも、様々なドラマが生まれました。

1. ワールドカップWC優勝経験国は同組に入らず。

 「ありそうで無いこと」であろうと思います。

 ロシア大会の特徴でもあるのでしょう。

 今回の抽選では、第2ポットに入ったスペインチームの行方が大注目でしたが、B組に入りました。
 B組のポット1のチームはポルトガルでしたから、やはり「死の組」にはなったのですけれども、例えばドイツやブラジルとは同じ組にはなりませんでしたから、「死の組の度合いが小さい」(変な書き方で恐縮ですが)感じがします。
 もちろんポルトガルも強豪チームですけれども、ワールドカップという大舞台における存在感では、優勝経験国チームとは一線を画すものです。

 結果として、「有名チームが均等に散らばった」組分けとなりました。

 準決勝、決勝でもおかしくないというカードは、今大会のGLでは存在しないと言っても良いのかもしれません。
 一方では、イタリアチーム予選敗退の影響が、こうしたところにも出ているとも言えるのでしょう。

2. 各組の様子

[A組]
 ウルグアイチームが入りましたから、トップ通過の第1候補です。
 2位通過は、残る3チーム、ロシア、サウジアラビア、エジプトの大混戦となるでしょう。この3チームにとっては、お互いの対戦の緒戦が大事なゲームとなります。

[B組]
 前述のように、スペインとポルトガルが同組となりましたし、この両チームは初戦で対戦することになりました。シャビ選手を中心とした「史上最強のスペイン代表チーム」からの世代交代の最中であるスペインチームにとっては大切なWCの初戦で、クリスティアーノ・ロナウド選手を擁する「史上最強のポルトガル代表チーム」と激突するのです。
 今大会のGLのゲームで屈指の注目カードとなります。

 残りの2チーム、モロッコとイランにとっては相当しんどい構成となってしまいました。

[C組]
 フランスチームにとっては、戦い易いグループになったのではないでしょうか。
 決勝トーナメントでの戦いを念頭に置いた戦いを展開できるかもしれません。

 2位通過候補の筆頭はデンマークチームでしょう。
 ペルーとオーストラリアチームは、初戦で勝利あるいは引き分けをゲットすることが、決勝トーナメント進出の第一条件となります。

[D組]
 アルゼンチンチームがトップ通過の第1候補であることは、異論の無いところでしょう。
 1986年以来30年以上に渡ってWC制覇から遠ざかっているアルゼンチンチームにとっては、久し振りの世界一を目指す意味からも「上手くGLを通過して行く」必要があります。
 チームのピークを準決勝に設定して、「静かにスタート」を切るために、メンバーを温存し、戦法・戦術を秘匿しながら、1勝2引分・2勝1引分位の成績でGLを突破することが出来るのかが注目されるところです。
 サッカー史に残る名プレーヤー・メッシ選手を擁し、毎回のように「優勝候補」に挙げられながら、実績を残すことが出来ていないアルゼンチンチームにとっては、大事な大会になるのです。

 もう1チームのGL突破は、残る3チーム、アイスランド、クロアチア、ナイジェリアの大混戦でしょう。
 献身的な試合運びのアイスランドチームが勝ち上がる可能性が、一番高いと感じますが、破壊力満点のナイジェリアチームが勢いに乗るようだと一気に浮上します。クロアチアチームは、チーム全体の地力を存分に発揮できる戦略の構築・実行が鍵となるでしょう。

[E組]
 ブラジルチームが、GL突破候補の1番手です。
 セレソンも「静かにスタート」して、少しずつ調子を上げて行くことが肝心でしょう。

 もう1チームのGL突破候補はスイスでしょうか。
 コスタリカチームやセルビアチームより、少し地力が上だと思います。両チームにとっては初戦の出来がポイントになります。

[F組]
 ドイツチームがトップ通過の第1候補でしょう。その強さは抜群です。

 2位通過は、残る3チーム、メキシコ、スウェーデン、韓国による混戦でしょうが、メキシコが有力であろうと感じます。スウェーデンにとっては、ドイツ戦で引分を取れるかどうかがポイントになりそうです。

 このE組とF組では、GL通過順位が重要です。
 E組の1位通過とF組の2位通過、およびその逆がベスト16緒戦の組合せとなるからです。万一、ブラジルかドイツのどちらかのチームが2位通過をすると(両チームともに2位通過というのは可能性がとても低いと思います)、ベスト16でドイツVSブラジルのカードになる可能性が有るのです。

 80%位の「本気度」で静かにGLを戦いたい両チームでしょうが、1位通過を逃すと大変なことになる怖れ?がありますので、その意味では、ドイツ・ブラジルの両チームにとっては、あまり良くない組合せとなったのかもしれません。

[G組]
 ベルギーとイングランドの欧州の2チームがGL突破候補でしょう。
 世界ランキング5位のベルギーチームにとっては、その真価が問われる大会です。
一方で、このところ若手の成長が著しいイングランドチームにとっても、新生イングランドの力を示す大会です。
 イングランドチームが勢いに乗れば、相当上位を狙える可能性が有ると思います。

 チュニジアと初出場のパナマの両チームにとっては、難しい組に入りました。B組に続く「死の組」と呼んでも良いのかもしれません。

[H組]
 この組は、まさに「大混戦」でしょう。
 力量的に少し劣る日本チームを除く3チーム、ポーランド、セネガル、コロンビアは、どこがGLを突破しても不思議はありません。

 安定感から見れば、コロンビアとポーランドが有力だと思いますが、久し振りの「アフリカ旋風」を巻き起こす可能性が、セルビアチームには十分にあります。

 日本チームが旋風を巻き起こすためには、初戦のコロンビアチームと少なくとも引分ける必要があります。
 もちろん勝利出来れば最も良いのですが、あまり希望的な目標設定は、コロンビア戦に向けての戦略構築、戦術検討の際にマイナスだと思いますので、「引分」(とても高い目標です)を目指して、メンバー選定等を行うのが良さそうです。
 コロンビアとの1-1の引分けで勢いに乗り、第2戦のセルビア戦を堅守で1-0勝ち切り、ポーランド戦を0-0で引分け、勝点5でGLを突破する、というのが「ベストシナリオ」ではないでしょうか。

3. 優勝に向けて

 ワールドカップのスケジュールでは、GLにおいて前の方のチーム、A~少なくともD組までに入ることが重要だと言われています。

 GLのスケジュールも少し余裕が有り、GLを終えて決勝トーナメントまでの間に一定の期間を得ることが出来、疲労回復や小さな故障・怪我への対応が出来るからです。
 E~H組では、なかなかこうした期間を持つことが難しいのです。

 この点からは、D組のアルゼンチン、B組のポルトガル、スペイン、C組のフランスは恵まれたことになります。
 E組のブラジル、F組のドイツという「優勝候補の筆頭」に挙げられる両チームにとっては、厳しい組分けとなったわけですが、この両チームのことですから、キチンとプレーヤーの体力を温存しつつ、GLを戦って行くことができると思われますから、今大会の優勝争いは「混沌」としていることになります。

 何時のWCでも同じことなのかもしれませんが、今大会も「監督・コーチ・スタッフの能力」が、優勝に向けての最大のポイントとなるのでしょう。
 「世界一を決める短期決戦」では、常に「戦略・戦術の構築」が極めて重要なのです。

 「優勝」「GL突破」等々、各チームの目標は様々なのでしょうが、その目標に向かって、監督・コーチ・スタッフが、いかに正確な情報を蓄積し、いかに的確な戦略を構築し、いかに上手にチームのコンディションを創り上げて行くか、まさに腕の見せ所となります。

 12月1日の抽選会は、ワールドカップ2018ロシア大会の輪郭を示してくれるものでした。
 
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