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[8月18日・準々決勝・第4試合]
金足農3-2近江

 金足農業高校チームが9回裏の大逆転で勝利し、準決勝進出を決めました。

 試合開始直後からの投手戦の中で、大事なシーンでの得点で勝り、試合を優位に進め、勝利目前だった近江高校チームでしたが、最期は「金足農チームの勢い」に押された感じであり、惜しい星を落としました。

 9回裏、6番高橋佑輔選手の安打などで、金足農はノーアウト満塁というチャンスを創りました。
 そして、9番斎藤璃玖選手のスクイズバントが決まったのですが、とても思い切った、とてもハイリスクな攻撃でした。

① フライとなればトリプルプレーの怖れ

 斎藤選手のバントが小フライとなり、例えば近江の林優樹投手が捕った場合には、そのまま、三塁・二塁とボールが転送され、トリプルプレーが成立していた可能性が有ります。
 金足農の3塁ランナー・2塁ランナーは、このプレーにおいて「一気のスタート」を切っていましたから、フライと観て塁に戻ることは出来なかったことでしょうし、「戻ることが出来るような中途半端なスタート」では、2ランスクイズは成功していなかったことでしょう。

② 斎藤選手のバントの強さ

 近江の三塁手・北村恵吾選手は、スクイズバントを捕球し迷うことなく1塁に投じました。
 2-2の同点にされたものの、まだまだ試合はこれからであり、同点のままで延長戦に突入するためには、アウトカウントを増やしていく必要があるという、とても合理的な判断からでしょう。

 この際に、斎藤選手のバントがもう少し強ければ、北村選手は「本塁封殺」を狙って、本塁に送球していたかもしれず、そうすれば、ひとり目のランナーは刺せなかったとしても、二人目のランナーは生還できていなかった可能性が高いのです。

 逆に、斎藤選手のバントがもう少し弱ければ、近江の捕手・有馬諒選手が捕球していたかもしれず、そうなれば、2塁ランナーが一目散に三塁ベースを回り本塁に突入してくる姿が見えた可能性が有りますから、2人目のランナーを封殺することが出来たでしょう。

 結果として、斎藤選手のスクイズバントは「絶妙の強さ」だったことになります。
 斎藤選手の技術の高さを示す事実ですが、まさに「球運」も大きく働いたようにも感じられます。

③ 2塁ランナーが3塁ベースを回ったことに、誰も気づかなかったのか?

 三塁手の北村選手がバントを捕球した瞬間に、近江チームの他の選手から「ホーム」という声がかかっていたようには観えませんでした。
 近江の守備陣全員が、金足農の2塁ランナーの動きを観ていなかったのかもしれません。

 サッカー競技では時々見られることですが、野球においても「ボールウォッチャー」という現象、チーム全員がボールを観てしまい、他の状況に気が付かなず、体も動かないという現象、が発生するのかもしれないと思いました。

 別の見方をすれば、近江の内野に居た野手の誰かが、金足農の2塁ランナーの動きに気付き、大声で「ホーム」と叫んでいれば、ホームで封殺されていた可能性が有った訳です。

 以上のようなリスクが存在する、多くのリスクが存在する中で、百も承知で、金足農チームの中泉一豊監督は敢然と2ランスクイズのサインを出したことになります。
 「スクイズのサインは、監督にとって、とても勇気がいる」といわれますが、2ランスクイズのサインともなれば、「その勇気は何倍にもなる」のでしょう。

 日々の練習を信じ、「自分達の戦い方」を貫いた、本当に見事なチームプレーに、野球の神様も思わず頷いたというシーンだったのかもしれません。

 前日の横浜高校チームとの激闘で160球以上を投げていた、金足農のエースというか、「他に投手が居ない」中では、マウンドに立ち続けなければならない存在である吉田輝星投手は、さすがに疲労の色が濃く、横浜戦で150km/hを記録したストレートも、この試合では140km台前半でした。
 それでも、「ボールのキレ」は前日同様というか、前日以上であったようにも感じられ、強打の近江高校打線を2点に抑え込んだのです。

 9回表も、ノーアウト1・2塁という大ピンチでしたが、最期は速球で三振を奪って、このピンチを乗り切りました。
 三振を奪った瞬間、マウンドから駆け下りながらの吉田投手の笑顔が、本当に印象的でした。

 金足農チームの9回裏の劇的な大逆転勝利を生んだのが、この「堅守」であったことは間違いありません。
 「稀代の好投手」吉田輝星を得た金足農チームは、秋田大会から一貫した戦いを継続しているのでしょう。

 34年振りの準決勝進出を果たした金足農チームは、休養日を挟んだ8月20日、日大三チームとの戦いに臨みます。
 僅か1日ですが、その間に吉田投手の体調が回復していることが期待されます。
 低目で良く伸びる、最近の甲子園ではなかなか見ることが出来ない「素晴らしい回転のストレート」、150kmを超えるストレートを、再び披露していただきたいものです。

 甲子園の常連、優勝候補の一角でもある大豪・日大三チームとのゲームが、とても待ち遠しいところです。
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