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[8月31日・決勝]
日本1-0中国

 後半45分、つまり試合終了寸前に、なでしこジャパンが魅せた攻撃は、見事というか、素晴らしいプレーで、「信じられない」ほどのハイレベルなものでした。

 岩渕選手から、右サイドの中島選手に長いパスが通り、中島選手が右サイドを突進、中央に走り込んできた菅澤選手にセンタリング、これを菅澤選手が頭で押し込みました。

 中島選手のセンタリングも相当長いものでしたが、これがドンピシャ。
 菅澤選手としても、遠くに居る中島選手からのパスを綺麗に合わせて、相手ゴールキーパーがセーブし難いと言われる、ゴール前でワンバウンドするシュートにして叩き込んだのです。

 筋力面で男子より劣ると言われる女子サッカーにおいて、これだけ長いパスを繋いで、難しいシュートを決めたのです。アジア大会の女子サッカー史上に刻まれるゴールであったと感じます。

 このゲームは、開始直後から中国チームのプレスが高い位置から続き、日本チームは相手側のピッチに入ることさえ難しいという展開となりました。
 結果として、なでしこジャパンは「自陣で横パスを繋ぐ」プレーが多くなりました。
 その結果として、ポゼッションでは6割:4割と中国チームを圧倒したのです。
 当然ながら、あまり意味の無いポゼッションの優位でした。

 中国チームは日本陣内から日本チームのボールを奪い、ショートカウンターでペナルティエリア周辺に殺到、何度も好機を創出して、シュートも数多く放ちました。
 
 「シュートを打ってゴールを挙げるのがサッカー」ですから、その意味では、中国チームが日本チームを圧倒し続けたゲームでしょう。
 スピードと局面局面での運動量で勝ったのです。

 日本チームは、中国陣内にほとんど入ることが出来ず、高い位置でボールを奪われ、中国チームの攻撃に会って、これを何とか凌ぎ、ゴールキーパーGKから配給されるボールを持ってハーフラインに到達しようとして自陣でパスを繋ぐものの、ハーフライン手前で中国チームにボールを奪われ、攻撃を受ける、という展開が続き、日本チームのポゼッションばかりが高くなるゲームとなってしまったのです。

 一方で、なでしこ守備陣はとても良く守りました。
 最後の最後で、中国チーム攻撃陣に仕事をさせなかったのです。
 シュートのコースも、良く消し続けました。
 「堅守」という面では、世代交代中のなでしこジャパンにとって収穫の多いゲームだったのでしょう。

 こうした「苦しい展開」の中で、ほとんど唯一のチャンスを得点に結び付け、勝利を捥ぎ取るというのは、「なでしこの伝統的な戦い方」であろうと思います。

 澤選手や宮間選手が居た頃のなでしこも、例えばアメリカチームを相手に、こうした「苦しい展開」のゲームを戦い、そして時には、勝利を収めてきたのです。

 後半45分に、中島選手が右サイドを駆け上がった時、「これはゴールに結びつくかもしれない」という予感めいたものがよぎったのは、これまで沢山のなでしこのゲームを観てきたからかもしれません。

 そして大きなセンタリングを菅澤選手が頭で合わせた時、「なでしこ伝統のゴール」が生まれたのです。

 本当に不思議なことですが、「なでしこ」にはそういう力が有ります。
 その力は、脈々と受け継がれているのです。

 準々決勝で北朝鮮チームを2-1、準決勝で韓国チームを2-1、決勝で中国を1-0と、決勝トーナメント3試合を全て1点差で勝ち抜き、金メダルを獲得しました。
 
 表彰式、なでしこジャパンメンバーの笑顔がピッチに輝きました。

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