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HOME   »  2018年12月13日
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 フィギュアスケートのグランプリGPファイナル2018における、紀平梨花選手の活躍は、世界中に大きなインパクトを与えていて、様々なコメント・評価が報じられていますが、中でもロシアの関係者の評価が、とても印象的です。

 極めて「冷静・公平」な評価・コメントが多いのです。

 「女子フィギュアスケート大国」であり、現在最も強いと目されているロシアチームから、これだけ「冷静・公平」な評価が出てくるところに、「ロシアチームの強さ」を感じます。
 加えて、今後も女子フィギュア・ロシアチームは継続して強いであろうと感じます。

 いわば「敵」チームのプレーヤーに対しても、これだけ客観的な評価が出来るところに、ロシアチームの強さの源が有るのでしょう。
 素晴らしいことだと思います。

 まずは、「重鎮」イリーナ・スルツカヤ氏のコメント。
 スルツカヤ氏は、言わずと知れた2002年ソルトレークシティ・オリンピックの銀メダリストにして、2006年トリノ・オリンピックの銅メダリストです。長い間ロシアチームを牽引した、いわば「伝説的プレーヤー」ということになります。

 そのスルツカヤ氏がGPファイナル2018女子を総括して、

① 3回転ルッツ+3回転ループの連続ジャンプは2005年に跳ばれて、今も跳ばれている。しかしキヒラは新しいスタンダードを課した。自分のプログラムをきれいに滑っても、いずれにしろキヒラに届かない。つまり他に道は無いのです。新しい何かを考えだすのが不可欠。それか後ろで止まっているか。
② もし、キヒラがすべてのエレメンツを上手くやると、多くの人より高いレベルにある。キヒラは素晴らしい、シンプルに素晴らしい。
③ 彼女のシニア参戦によって1つは、フィギュアスケートを観るのがとても面白くなった。2つ目に我々ロシアの女子スケーターたちにとても相応しいライバルが現れたと言えます。キヒラは彼女らを神経質にさせるし、彼女たちは付加的な重圧と責任を負うことになります。そう、これはもう本物の戦いよ。

 と語ったと、報じられました。(12月12日配信のTHE ANSWER)

 ロシア選手が自らの演技を上手くやったとしても、紀平選手(複数のトリプルアクセルを配した基礎点の高い演技を行う)には及ばないことを十分に把握していて、それを公然と言葉にしているところが、凄いところでしょう。現状のロシア選手では、どうやっても、ミスが少なかった時の紀平選手には敵わないことをメディアに大声で言い、「新しい何かを考えだすのが不可欠」と警鐘を鳴らし、「本物の戦いが始まった」と締めています。

 妙な依怙贔屓や、過去の選手を引き合いに出して、あの時代のあの選手の方が強かったなどという、現状に対して何の役にも立たないことを必死に述べるより、はるかに上質で、明日に繋がるコメントでしょう。
 こういう「凄い人」が居るロシア・フィギュアスケート界が強いのは、とても自然なことだと感じます。

 続いては、ショートプログラムSPのロシア放送局「Match TV」の放送内容です。(12月8日配信・THE ANSWER)

 この大会のSPにおける紀平梨花選手の演技は「完璧」でした。世界最高得点でもありました。その「完璧な演技」に対して、ロシアの放送局は下記のように報じたのです。

① (最初のトリプルアクセルの成功を観て)理想的です。ジャッジがたくさん加点するでしょう。
② (中盤以降の美しいステップ、スピンを観て)ブラボー、ブラボー。(解説者)なんてファンタスティックな技術点でしょう。このスケーターを見て、弱いところを見つけようとしましたが、ありません。ジャンプ、スケーティング、スピンが素晴らしい。
③ (演技が終了し、実況のアナウンサー)ショックです。(解説者)私もショックです。なんて言っていいか分かりません。世界記録がでると思います。彼女のプログラムを私たちは長く覚えているでしょう。
④ (82.51点が出たことを見て、実況のアナウンサー)82点(と絶句し)技術点もクレイジーだし、構成点もクレイジーだ。フーッ。

 ライバル国のルーキープレーヤーの演技を目の当たりにして、これだけ「冷静・公平」な放送ができるところに、まず感心します。
 偏った、歪んだ放送では無いのです。

 特に解説者の「(紀平の演技に)弱いところを見つけようとしたが無かった」「彼女のプログラムを私たちは長く覚えているでしょう」というコメントは、世界の女子フィギュアスケートシングルを本当に「公平」に見ている人にしか、発することが出来ないものでしょう。

 前述の「重鎮」スルツカヤ氏のコメントのみならず、テレビ中継においても、これだけ「冷静・公平」な放送が出来るというのは、凄いことだと思います。
 当然ながら、この放送がロシアの各家庭に流れているのです。

 自国プレーヤーへの応援は、もちろん行うのでしょうが、他国選手の演技もしっかりと評価し、正確に伝えるというのは、「放送文化のレベルの高さ」を感じると言ったら、大袈裟に過ぎるでしょうか。

 GPファイナル2018の優勝で、紀平梨花選手は一気に世界トップに躍り出ました。これは、世界中が等しく評価しているところです。

 しかし、これだけの「冷静・公平」な評価・コメントを観ると、ロシアチームが今後も強力なライバルとして存在し続けることも間違いないのでしょう。
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 朝日杯フューチュリティステークスFSは、阪神ジュベナイルフィリーズJFと共に2001年から行われています。
 2000年まで行われてきた「朝日杯3歳ステークス」からの呼称変更(馬齢表示の国際基準への変更に伴って)により誕生したのです。

 朝日杯FSは、2003年までは「2歳最強牡馬」を決めるレースでした。2004年以降は牝馬も出走できるようになりましたから「2歳最強馬」を決めるものとなりましたが、現実には勝ち馬は牡馬ばかりですので、現在でも「2歳最強牡馬」決定戦という色合いが強いレースだと思います。

 さて、2001年から2017年までの「2歳最強牡馬」17頭の翌年のクラシックレースの成績を見てみましょう。
 朝日杯FSの勝ち馬で、翌年のクラシックレースに優勝したのは、以下の通りです。

① 2012年 ロゴタイプ 皐月賞

 なんと1頭しか居ないのです。
 全体的に観て、朝日杯FSの勝ち馬は、皐月賞や日本ダービーに勝利する以前に、出走すること自体が、なかなか難しい様子です。

 前回の記事で「阪神JFとクラシックレースの関係」を見て、「17頭の内5頭しか」クラシックレースに勝てていないことを書きましたが、朝日杯FSは「17頭の内1頭」しか勝てていないのです。

 これは明確に「朝日杯FSの勝ち馬と皐月賞・日本ダービーの勝ち馬に相関関係は無い」と言って良いでしょう。

 別の言い方をすれば「朝日杯FSの勝ち馬」と「クラシックレースの勝ち馬」は、「別のタイプ」ということになります。

 それにしても、「2歳最強牡馬」がレースを積み、調教を重ねても、3歳時のクラシックレースに歯が立たないというのは、やはり不思議な感じがします。

 朝日杯の勝ち馬は「早熟馬」ということになるのでしょうか。

 20世紀においても、1993年の朝日杯3歳ステークスに優勝したナリタブライアンが「三冠馬」になった例は有っても、シンザンやミスターシービー、シンボリルドルフ、ディープインパクトは、朝日杯FSに相当するレースに勝ってはいません。というか、出走していないと言った方が正確でしょう。
 従って、20世紀においても「2歳時に強い馬と3歳時に強い馬は別」という傾向はあったのです。

 21世紀になって、その傾向が一層顕著になったということになります。

 「17頭の内1頭・51冠の内1冠」となれば、変な書き方で恐縮ですが「クラシックレース=皐月賞・日本ダービー・菊花賞に勝ちたければ、朝日杯FSには勝ってはならない」ということになります。

 とはいえ、やはり「2歳時に強かった馬」が「3歳時にはパッとしない」というシーンばかりを見続けるというのも、競馬ファンとしてはいかがなものかと感じます。
 血統や連勝、不敗馬、ライバル対決といった視点から、サラブレッドの競馬においては「連続性」がとても重要なものでしょう。
 2歳と3歳の間に「大断層」が存在するというのは、競馬の本質から離れすぎているという見方もありそうです。

 数年に一度位は「朝日杯FSとクラシックレースの両方に勝利するサラブレッド」の誕生を見てみたいものだと思うのです。

(2015年12月16日付の記事「[競馬コラム159] 朝日杯フューチュリティステークスと日本ダービー」と同じような趣旨の記事になってしまいました。[競馬コラム159]と似ていることは、本記事を書いた後に気が付きました。この趣旨についての思いが強いことをご了解いただき、ご容赦くださればと思います。)
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