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[7月14日・決勝]
ノバク・ジョコビッチ選手3-2ロジャー・フェデラー選手

 文字通りの「激闘」でした。
 それも、両選手の気迫がぶつかっての激闘と言うよりは、両選手の「技」の競り合いと言う意味での激闘だったのです。

 この両選手の技術が「芝コート」において世界最高水準であることに、異論を差し挟む人は居ないでしょう。
 四大タイトルのシングルス、優勝20回のフェデラー選手と同15回のジョコビッチ選手の対戦、ウィンブルドンに絞っても、優勝8回のフェデラー選手と同4回のジョコビッチ選手の対戦なのですから。

 その両雄が4時間57分の決勝戦(決勝戦として史上最長)を披露してくれたのです。
 本当に凄い試合でした。
 ウィンブルドン男子シングルス決勝の歴史の中でも、そのプレーの「質の高さ」という面では、史上最高であったのかもしれません。

 そのスコアは、ジョコビッチ選手から見て、第1セット7-6、第2セット1-6、第3セット7-6、第4セット4-6、最終セット13-12という、凄まじい競り合いです。

 今大会から史上初めて導入された「最終セットのタイブレーク」を初めてコート上で魅せてくれた試合ともなりました。それも凄いことでしょう。

 「凄い」の連発で恐縮ですが、それ程にハイレベルな試合だったのです。
 フェデラー選手のドロップショットも凄いが、ジョコビッチ選手のクロスのパッシングショットの角度も、常識を遥かに超えているものでした。
 「あんな角度に打てるものだろうか」と感じますが、「あんな角度に打たなければポイントが取れない」というのが、本当に怖ろしい?レベルなのでしょう。

 現代のプロテニス界で「クレーの鬼」といえばラファエル・ナダル選手ですが、「芝の王者」といえばロジャー・フェデラー選手と言うことになります。これは、テニスファンなら誰でもご承知のことでしょう。

 ところが、ジョコビッチ選手は芝のサーフェイスでフェデラー選手を圧倒しているのです。
 両選手がウィンブルドンで初めて対戦したのは2012年の準決勝でした。
 この試合はフェデラー選手が3-1で制しています。

 2度目の対戦は2014年の決勝で、これは3-2でジョコビッチ選手が制しました。
 3度目の対戦は2015年の決勝で、これは3-1でジョコビッチ選手の勝利でした。
 そして4度目の対戦2019年の決勝でも、3-2でジョコビッチ選手が勝ちました。

 両選手の芝コートでの対戦成績は、ジョコビッチ選手の3勝1敗、ウィンブルドンの決勝では3戦3勝なのです。

 ちなみに、両選手の全通算対戦成績は、48回の対戦で、ジョコビッチ選手の26勝22敗ですから、ジョコビッチ選手にとってはオールウェザーコートも含めたフェデラー選手との対戦成績よりも、芝コートにおける対戦成績の方が勝率が良いことになります。
 ジョコビッチ選手が「芝コートでフェデラー選手に強い」ことは明白でしょう。

 それにしても、何度も書いて恐縮ですが、この「3強」の強さはずば抜けています。

 再び何度も書いて恐縮ですが、男子テニス界への「新星の登場」が待望されるところなのでしょう。

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[6月28日・男子100m決勝(向風0.3m)]
1位 サニブラウン・アブデルハキーム選手 10秒02 大会新記録
2位 桐生祥秀選手 10秒16
3位 小池祐貴選手 10秒19

[6月30日・男子200m決勝(向風1.3m)]
1位 サニブラウン・アブデルハキーム選手 20秒35
2位 小池祐貴選手 20秒48
3位 桐生祥秀選手 20秒54

 第103回日本選手権で、サニブラウン選手は短距離2冠を達成しました。
 ありそうでなかった「日本選手権・男子短距離2冠」は40年振りの快挙と報じられています。
 
 100mは「圧勝」でした。
 スタートで桐生選手が先行したのですが、サニブラウン選手との差は僅か(20~30cm位に観えました)でしたから、サニブラウン選手も相応に良いスタートを切ったのです。
 そして50mまでには先頭に立ち、50~60m付近でトップスピードに乗り、80m付近までは「減速を最小限に抑えて」、2位以下のランナーとの差を広げました。

 100m競走は「減速との戦い」ですから(本ブログ2012年8月26日の記事「[陸上競技] 100m競走は「減速」との戦い」をご参照ください)、スピード維持能力がとても高かったのです。
 ゴール前では、サニブラウン選手もさすがに急激に減速しましたが、90mまでの貯金が物を言って、圧勝となりました。

 向風0.3mの環境下での10秒02は、とても良い記録だと思います。
 自己ベストが9秒98の桐生選手が10秒16かかった環境下での10秒02は、無風から追風の環境であれば、安定して9秒台を出せる力を示したのでしょう。
 素晴らしいランニングでした。

 一方で、大会最終日の200mは、サニブラウン選手としては満足がいかないレースだったのではないでしょうか。
 4レーンのサニブラウン選手は、前を走る5レーンの小池選手を追って、コーナーで加速しました。これが「飛ばし過ぎ」に観えました。本来なら、もう少し「静かに」走るべきコーナーで、力みが観られたのです。
 結果として、4コーナーを回り切ったところでは既に先頭に立っていましたけれども、200m競走におけるコーナーでの「力の使い過ぎ」は直線路で必ず悪影響を生みます。
 残り50m以降は、苦しいランニングであったと感じます。

 このコーナーでの力みの原因は分かりません。
 アメリカでの大会、9秒97を叩き出した大会、からの連戦の疲労で、コンディションが万全でなかったために、「コーナーで一気にケリをつけよう」と小池選手を抜きにかかったのか、日本新記録としての19秒台を狙って行ったためか、要因はいくつか考えられますけれども、結果としては不満足なレースになってしまったように観えました。(ひょっとすると、実力をアップしてきている小池選手を相手にして、現状の不十分なコンディションを考慮した、「勝ちに徹した」意図的な走りであったのかもしれませんが・・・)

 サニブラウン選手のレース前の映像が何度もテレビ画面に登場していましたが、「入念なマッサージ」のシーンがとても多かったと思います。桐生選手や小池選手とは対照的でした。
 やはり、疲労が蓄積していたことは間違いなさそうです。
 そうした中での「2冠達成」は見事なプレーなのでしょう。

 それにしても、今大会の、というか久し振りに詳細に観させていただいた、サニブラウン選手の走りにおいては、「腕振り」がとても印象的でした。
 広げた手が「顔の前まで振られる」のです。本当に大きく力強い腕振りであり、サニブラウン選手のスピードの源という感じです。

 カール・ルイス選手は指間を締めて、大きく腕を振りました。
 ウサイン・ボルト選手は、手を軽く握り、肩でぐりぐり引っ張るように腕を振りました。
 
 サニブラウン選手は指間を大きく開けて、顔の前まで腕を振るのです。
 
 リラックスして素早く腕を振るために、スプリンターは「自らに合った腕振り」を実行するのでしょう。

 サニブラウン選手の腕振りは、本当に印象的でした。

 この走りを、9月のドーハ世界選手権大会・男子100m・200m決勝で、是非観てみたいものです。

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カエサルjr

Author:カエサルjr
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