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[10月22日・ミニッツメイドパーク]
ナショナルズ5-4アストロズ

[10月23日・ミニッツメイドパーク]
ナショナルズ12-3アストロズ

[10月25日・ナショナルズパーク]
アストロズ4-1ナショナルズ

[10月26日・ナショナルズパーク]
アストロズ8-1ナショナルズ

[10月27日・ナショナルズパーク]
アストロズ7-1ナショナルズ

[10月29日・ミニッツメイドパーク]
ナショナルズ7-2アストロズ

 不思議なワールドシリーズになっています。

 ワシントン・ナショナルズとヒューストン・アストロズが共に、ホームで1勝も出来ず、アウェイは全勝で、6戦を終えて3勝3敗のタイ。最終の第7戦で雌雄を決することとなりました。
 115回を数えるワールドシリーズの歴史においても、初めてのことであると報じられています。

 両チームとも、強力な先発投手陣を擁していますから、大量得点を挙げることは容易では無いのですが、それにしても、ナショナルズがホームの3試合で僅かに計3得点しかできず、アストロズもホームの3試合で計9得点(1試合平均3得点)しか取ることができないのです。
 勝利チームの最少得点が「4」ですから、これではホームでの勝利は覚束ないのです。

 両チームとも、あたかも「ホームグラウンドでは打てない」という魔法にかかったようなシリーズとなっています。
 偶然なのかもしれませんが、本当に不思議なシリーズです。

 さて、第7戦の予想ですが、ワールドシリーズの戦いを良く知っているプレーヤーが多いアストロズの方が有利、と見るのが常道でしょうが、今シリーズに付いて言えば、アストロズ打線が何点取れるかに注目なのでしょう。

 おそらくは、ナショナルズがマックス・シャーザー投手、アストロズがザック・グレインキー投手を先発に立てることが予想されます。

 ワールドシリーズ2019は、どのようなエンディングを迎えるのでしょうか。
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[10月26日・決勝・埼玉スタジアム2020]
川崎フロンターレ3-3コンサドーレ札幌(PK戦5-4でフロンターレの勝利)

 「死闘」でした。

 これだけ二転三転したゲームも、滅多に観られないでしょう。

 前半10分、コンサドーレの菅選手が先制点を挙げて、ゲームが動き始めました。
 前半48分・インジュリータイムにフロンターレの阿部選手が同点弾を決めます。

 このゲームでは、こうした「ギリギリの局面」でゴールが生まれました。

 後半43分、今度はフロンターレの小林選手がゴールを挙げて、フロンターレが2-1とリードしました。
 残り時間も少ない時間帯での勝ち越し点でしたから、フロンターレが優勝にぐっと近づいたのです。
 後半のインジュリータイムも残りわずか、おそらくはラストプレーであったと思われる、後半50分、コンサドーレはコーナーキックCKからのゴール前の混戦から、深井選手が同点弾を叩き込みました。素晴らしいゴールでした。

 ゲームは2-2の同点となって、延長戦にもつれ込みました。

 ここまででも、相当に入り組んだゲームですが、このゲームはまだまだ縺れるのです。

 延長前半9分、今度はコンサドーレ・福森選手がゴールを決め、コンサドーレが3-2とリードしました。このゴールの直前には、フロンターレ・谷口選手が反則から退場となっていましたので、試合の流れはコンサドーレに傾いたと思われました。

 ところがフロンターレは、10人で攻めに攻めたのです。
 何度も決勝で涙を呑んできたチームの歴史が、10名のプレーヤーを突き動かしているかのようでした。

 そして、延長後半4分、フロンターレ・小林選手がこの試合2点目を決めて、試合は再び3-3の同点となったのです。

 そしてPK戦に突入しました。
 このPK戦も、5人ずつが蹴っても4-4の同点で決着せず、6人目をフロンターレのゴールキーパーGK新井選手が止め、というか、がっちりと捕球して、「死闘」が終了しました。

 「勝利の女神が何度移り気」したのか。
 凄まじいゲームでした。

 川崎フロンターレは「悲願」のJリーグカップ優勝を勝ち取りました。
 2000年(VS鹿島アントラーズ)、2007年(VSガンバ大阪)、2009年(VS FC東京)と3度決勝に挑み、いずれも敗れてきた、悔しい歴史に終止符を打ったのです。

 それにしても、これ程の「死闘」を経なければ、川崎フロンターレは辛い歴史に終止符を打つことができなかったのですから、どれ程に「厚い壁」だったのでしょうか。

 本当に素晴らしいゲームでした。

 各プレーヤーの肉体的な強さと精神面の充実無くして、これ程のゲームを行うことはできないでしょう。

 Jリーグのレベルアップ、ひいては日本サッカーのレベルアップを明示する試合であったと思います。

 「動」のゲームであったイングランドVSニュージーランドと比べて、「静」のゲームであったと思います。

 ウェールズと南アフリカは、「勝利するために」必要な慎重かつ丁寧なゲームを披露してくれたのです。

 第1戦とは異なり、第2戦はバックスタンドからの観戦となりましたが、見所十分な好ゲーム、高いレベルの「接戦」を堪能させていただきました。

[10月27日・準決勝第2戦・横浜国際総合競技場]
南アフリカ19-16ウェールズ

 運動量から見て、前半から後半15分辺りまでは南アフリカのゲーム、後半20分以降はウェールズのゲームであったと思います。

 前半14分、南アフリカチームのスタンドオフSOハンドレ・ポラード選手がペナルティーゴールPGを決めれば、17分にはウェールズSOダン・ビガー選手がPGを決めて、3-3の同点。

 前半20分、35分とポラード選手がPGを決めて南アが9-3とリードし、39分にビガー選手がPGを入れ返して、前半は南アの9-6で折り返しました。
 互角の試合展開に見えましたが、僅かに南アフリカチームの前進力が勝り、その分が「3点差」となっていたのでしょう。

 後半5分、ビガー選手がPGを決めて、ゲームは9-9、振出しに戻りました。

 両チームともにトライが欲しいところでしたが、両チームともに「守備的なプレーを主軸」としていて、リスクは冒さないプレーが続きましたから、なかなかトライチャンスは生まれませんでした。

 そうした一進一退の展開の中で、後半16分、スプリングボクスはついにトライを挙げました。センターCTBダミアン・デアレンデ選手がウェールズ守備陣の隙を付いて飛び込んだのです。
 手堅い攻撃を継続してきたスプリングボクスにとって、ようやく見出した「隙」であったと感じました。

 もともと、「ロースコアゲーム」は南アフリカチームの得意とするところですから、ゲームが南アフリカペースで進んでいたことは間違いないでしょう。
 ウェールズとしては「点の取り合い」という展開に持ち込みたかったのでしょうが、南アフリカがこれを許さなかったのです。

 しかし、これは意外だったのですが、後半の半ばを過ぎて、南アチームの方に先に疲労が来たのです。チーム全体の動きが、僅かに悪くなりました。
 
 そして後半24分、ウェールズは左サイドを攻めて、ウイングWTBジョシュ・アダムス選手がトライを挙げました。
 バックスBK陣の見事な連続攻撃でした。

 難しい角度となったコンバージョンキックでしたが、これをフルバックFBリー・ハーフペニー選手がしっかりと決めました。とてもプレッシャーのかかるキックですが、さすがにこのレベルのキッカーのスキルはとても高いのです。

 ゲームは16-16と、再び振出しに戻ったのです。
 まさに「大接戦」となりました。

 前述のように、この時間帯はウェールズチームの動きが勝っていましたから、ウェールズが逆転するのではないかと観ていました。スプリングボクスは窮地に追い込まれたのです。

 「ウェールズが勝利すれば、ワールドカップ史上初の北半球のチーム同士の決勝戦になる」と妻に話ました。

 苦しい状況下で、しかし、スプリングボクスは最後の力を振り絞って攻めました。
 そして後半36分、センターラインからウェールズ陣左サイドに少し入ったところで、ペナルティーを獲得しました。
 SOポラード選手が敢然と狙います。距離は45m位はありそうでしたし、角度も有りましたから、相当難しいショットでした。

 南アフリカチームにとっては、勝利に向けての乾坤一擲のプレーでしたが、ポラード選手はこれを見事に決めて魅せたのです。綺麗な弾道でした。
 再び、このレベルのキッカーのスキルの高さを思い知りました。

 得意の「ロースコアゲーム」を形成したスプリングボクスが、勝利をものにしたゲームでした。

 ウェールズにとっては、本当に惜しまれる敗戦でしょう。
 2度も同点に追い付いた試合内容、その闘志とスキルは、素晴らしいものだったと思います。

 私達の周りの席にはウェールズサポーターが多く、アダムス選手のトライの時には、ほぼ全員が同時に立ち上がりましたので、私達はトライの瞬間を眼にすることは出来ませんでしたが、ノーサイドの瞬間のそれらサポーターの落胆ぶりといったら・・・。
 シンと静まり返って、物音ひとつしません。

 ウェールズファンの悲嘆が良く伝わってきました。

 さて、スプリングボクスは決勝に駒を進めました。

 やはり、決勝は「南半球VS北半球」の対決となったのです。
 
 スイングロー・スイート・チャリオットの歌声が、横浜国際総合競技場に響き渡りました。

 試合開始前から聞こえていたのですけれども、試合が開始され、試合が進行するにつれて、その歌声は頻度・声量共に増加して行きました。
 白に赤い薔薇のユニフォームに身を包んだ、沢山のイングランドチームのサポーターが、肩を組んで、天に向かって歌っています。

 そして、試合時間が70分を過ぎて以降は、スイングロー・スイート・チャリオットが、スタジアムに響き渡り続けたのです。

 本場?の応援の大合唱を見て、聴き、感じることができたのは、とても貴重な思い出となりました。

[10月26日・準決勝第1試合・横浜国際総合競技場]
イングランド19-7ニュージーランド

 イングランドチームの「完勝」でした。

 ニュージーランド・オールブラックスは「為す術も無く」敗れたのです。

 このゲームについては、10月25日付けの記事で、「互角」と判断し、「前半20分までの間に最初にトライを挙げた方が優位に立つ」と書きましたが、この日のイングランドチームには、「20分」などという時間は必要ありませんでした。

 ゲーム開始1分40秒、ニュージーランドゴール前に迫ったイングランドは、センターCTBマヌー・ツイランギ選手が右中間にトライ。
 あっという間の先制トライでした。

 正面スタンドから観ていて、「随分押し込んでいるな」と感じていましたが、そのままトライするとは思いませんでした。オールブラックスが、そんなに早くトライを許すとは、思いもよらなかったのです。

 しかし、イングランドチームの「前進力」は極めて高く、ニュージーランドチームはワンプレー毎に後退していましたので、こうした結果が生まれたのでしょう。
 ひとつひとつのプレーのパワーはもちろんとして、スピードもイングランドが勝っていました。

 ツイランギ選手のトライで、ゲームは一気に傾きました。
 イングランドチームが「支配」したのです。
 この「支配」はゲーム終了まで続きました。

 前半終了間際、イングランドのスタンドオフSOジョージ・フォード選手がペナルティーゴールPGを決めて、10-0で前半を終えました。

 「1対1」のプレーで、イングランドチームが圧倒している展開では、この10点は大きいと感じました。
 個別のコンタクトプレーで、ほぼイングランドが勝ち続けるという展開は、試合前には想像していませんでした。
 ニュージーランドチームの各プレーヤーのコンディションが悪かったのかもしれませんが、ここは「イングランドの出来が良過ぎた」と観たいと思います。イングランドチームは、本当に素晴らしいプレーを続けたのです。

 後半開始早々のオールブラックスの反撃が期待されましたが、ゲーム展開は前半と同じでした。全てのプレーでイングランドが勝っているのです。
 まず後半9分にSOフォード選手がPGを決めて13-0。
 試合は一方的な展開となりました。

 後半16分、ニュージーランドのフランカーFLアーディ・サベア選手が、イングランドのラインアウトのボールを直接キャッチし、そのままトライとしました。
 イングランドのミスを突いたプレーでした。
 ニュージーランドは7-13としたのです。

 しかし、オールブラックスのファンの皆様には申し訳ないのですが、この試合に限っては、「反撃開始」という雰囲気はありませんでした。
 「零敗」を免れた、というのが、ニュージーランドチームの正直なところではないでしょうか。

 その後も、後半22分、29分とSOフォード選手のPGが決まって、19-7とイングランドがリードして、試合も終盤を迎えました。

 この試合では、イングランドの攻撃において「微妙な判定」が2度ありました。

 2度とも、当初イングランドのトライと判定されたものが、ノートライに変更されたのです。
 TMOにより、スローフォワードといった判定が下されたものですが、本当に微妙でした。
 もちろんノーゴールなのですけれども、この2つのノーゴールがトライと判定されていた得失点(イングランドに10~14点が加算された形)が、このゲームの内容に相応しいようにも感じます。
 それ程に、一方的なゲームであったと思います。

 残り試合時間3分を切ったころから、オールブラックスの最後の攻撃が展開されました。
 なんとかボールを活かしながら、右に左に走り回ります。
 しかし、どんどん後退して行くのです。
 それも、相当の速度での後退でした。

 「攻めながら後退する」というのは、ラグビーでは珍しいことではありませんが、これ程に速く連続した後退と言うのは、滅多に観られないものでしょう。
 ニュージーランドのプレーヤーとイングランドのプレーヤーがコンタクトする度に、押し返されるのです。

 「このまま自陣インゴールまで押されるのではないか」と隣の妻に言いました。

 さすがに、そんなことは起きなかったのですが、この一連のシーンが、このゲームを象徴していたと感じます。

 イングランドチームは、凄いゲームをしました。
 ベストゲームでしょう。
 特に、そのディフェンスは見事なもので、ほとんど反則をせずに、あのオールブラックスの攻撃を止め続けたのです。
 試合前には、オールブラックスがイングランドの反則からPGをいくつか決め、イングランドがトライ+ゴールで追い上げるという展開を予想していたのですが、その前段である、「オールブラックスのPG」が皆無の試合となったのです。

 一方のニュージーランドにとっては、全く不本意なゲームでしょう。
 もともと少人数しか投入しないラックプレーにおいて、再三ボールを奪取され、安定感十分なはずのラインアウトでも、イングランドに絡まれ失球するといった、「らしくない」プレーの連続でしたが、先にも書きましたように、これはイングランドの出来が良過ぎたと観るべきでしょう。

 オールブラックスのプレーヤーは、何度も何度もイングランドの守備ラインに突進しました。
 ここで「抜ける」ことができれば、組織的なフォロープレーによってチャンスを拡大することができたのですが、この試合では、なかなか「抜ける」ことが出来ませんでした。
 ランナーが悉く潰されていた印象です。
 
 一次攻撃の段階で潰されてしまうと、ニュージーランドチームには「得意のプレー」を展開する機会が無いのです。
 これが、このゲームにおける「単発に見える攻撃」の原因であろうと考えています。

 2007年ワールドカップまで、毎回のように観られていた、オールブラックスの意外なほどに脆い試合が、2019年の準決勝で久方ぶりに登場してしまいました。
 オールブラックスにとっては、本当に残念なゲームでした。

 イングランドは「完璧なゲーム」を展開しました。
 そして、ワールドカップの舞台で、オールブラックスにはじめて勝利したのです。

 エディ・ジョーンズHC率いるイングランドチームの、決勝戦における戦い振りに注目です。

 今大会に臨む堀江翔太選手をテレビ画面で観た時に、誰かに似ている、と感じました。

 しばらく「誰に似ているのか」分からなかったのですが、サモア戦の途中で気が付きました。
 あの「プレデター」だったのです。

 結っている髪型からの感じなのでしょう。(私だけの感覚かもしれませんが・・・)
 もちろん、「迫力」を表現する、良い意味での見立てですが、失礼であれば、お詫び申し上げます。

 「プレデター」となると、「誰に」というより「何に」と言った方が良さそうですが、アメリカ映画における「最強の怪物」のひとつです。
 多種多様な怖ろしい殺戮テクニックを駆使して、次々に相手を倒していくのです。
 あのエイリアンとも戦いました。

 堀江選手が、あの髪型を選択した時、プレデターを意識していたのかどうかは分かりませんけれども、ワールドカップで世界の強豪チームを相手にする時、「プレデター風」というのは相当に威力が有りそうです。

 スクラム第1列のフッカーHOというポジションは、とても難しく、経験が必要なポジションと言われます。スクラムの核となるポジションなのです。
 
 大体、「山の様に大柄な海外チームのプレーヤー」を目の前にしてというか、肩を合わせて押し合うというのですから、私などでは、まず「萎縮」してしまいます。

 様々なテクニックの応酬で、ゲームの流れさえ左右する「スクラム」プレーにおいて、気後れなどしていては話になりませんが、堀江選手程のスキルと経験を擁するプレーヤーでも、ゲームの中では様々な感情が行き来するものであろうとは思います。

 そうした状況下で、日本のプレデターは臆することなく戦いを続けて行ったのです。

 今大会の日本代表チームの快進撃における、堀江選手の活躍は、とても大きなものでした。

 身長180cm、体重105㎏という、決して大柄ではない体躯で、「前進を続けるフォワード」FWとして、本当に様々な局面に登場していました。
 相手プレーヤーに止められたり、潰されたりというプレーも多かったのですが、決して怯まないという姿勢は、日本チームの「心のよりどころ」であったようにも感じます。

 スコットランド戦の稲垣選手のトライの起点となったプレーは、日本ラグビー界において「長く語り継がれるプレー」でしょう。

 「日本のプレデター」は、2011年、2015年そして2019年と3度のワールドカップに出場しました。日本代表チームの苦しい時代も肌で知っているプレーヤーなのです。

 「日本のプレデター」も33歳となりました。
 そろそろ、ゆっくりしていただきたいとも思います。

 日本大会における日本代表チームの戦いは10月20日の準々決勝・南アフリカ戦での敗退により終了し、翌21日にはチームが解散しました。

 ラグビーに限らず、団体スポーツの世界大会で敗退、あるいは大会が終了すると、こうした形での「解散式」が行われます。
 特に、とても良く戦い、日本中を「熱く」していただいたチームの解散には、一抹の寂しさが漂うものですが、これは仕方のないこと。いつまでも「One Team」に拘るわけにもいかないのでしょう。

 各プレーヤーは各々の所属チームに帰り、いつものゲームに向けての準備に入らなければなりませんし、それが次のステップとして必要な事なのですから。

 それにしても、日本大会における日本チームの活躍には目覚ましいものが有りました。

 チームキャプテン・リーチ選手の活躍も、それは本当に素晴らしいものでした。

 1988年、ニュージーランド・クライストチャーチに生を受け、日本に留学して、2004年に札幌山の手高校で過ごし、2007年からは東海大学で学びました。
 もちろん、ラガーとしての活躍も続いたのです。
 
 2008年には、ラグビージュニア世界選手権大会に日本代表チームの一員として出場し、同年11月には「フル代表として初キャップ」を得ています。
 東海大学3年時には、全国大学ラグビーフットボール選手権大会で準優勝、大学4年時には同大会ベスト4と、我が国の大学ラグビー界を代表するプレーヤーとして大活躍。
 東海大学卒業後は東芝ブレイブルーパスに加入し、2011年ワールドカップの日本代表に選出されています。

 日本国籍を取得したのは2013年の7月、その時から名前の表記が、マイケル・リーチ→リーチ・マイケルに変わったのですが、私としてはどうしても、最初の印象が強く、無意識にマイケル・リーチと書いてしまいます。留意します。

 さて、そのリーチ選手は2014年4月から、日本代表チームのキャプテンです。
 当時のヘッドコーチHC、エディー・ジョーンズから指名されたのです。

 リーチ・マイケル選手の「キャプテンシー」に文句を付ける人は少ないでしょう。
 プレーヤーとしてのスキルはもちろんとして、チームの精神的支柱としての存在感は、文字通り「抜群」です。

 今大会では、リーチ選手がボールを持つ度に、観客席から「リーチ」という声がかかりました。この声は相当に大きなもので、「日本頑張れ」という声援よりも、良く聞こえた感じさえします。

 「リーチ」は、特に攻撃時に良く聞こえました。フランカー6番として、ボールを持ち突進すると、多数の大きな「リーチ」が場内に響くのです。
 こうした現象は、実は日本のスポーツにおいては珍しいのではないかと思います。
 ある選手がプレーをすると、その名前がスタジアムに響き渡る選手を、私は他に直ぐには思い当たりません。(MLBでは時折観られる現象ですが・・・)

 今大会のリーチ・マイケル選手の活躍を挙げるとすれば、特にディフェンスの際の献身的な運動量でしょう。
 相手プレーヤーが「抜け」て、日本チームにピンチが訪れた時、そこには必ずと言って良いほどリーチ選手の姿が有りました。
 相手プレーヤーにタックルし、ピンチの芽を摘んでいたのです。
 このようなプレーが、どれくらい日本チームのピンチを救ったか分かりませんし、何よりチームの同僚に「俺はここにいるぞ」と示し、「まだまだやれる」と鼓舞する効果は、絶大なものでした。

 31歳、身長190cm、体重105kg。現代のフォワード第3列のプレーヤーとしては普通のサイズでしょう。
 しかし、その存在感・リーダーシップはとても大きなものでした。
 まさに「キャプテン」なのです。

 ワールドカップ2019日本大会における日本代表チームの活躍は、長く語り継がれるものでしょう。
 そして私達は、そのチームを牽引したリーチ・マイケルというプレーヤーの存在を、決して忘れてはならないのです。

[10月23日・ダラスアメリカンエアラインズセンター]
ダラス・マーベリックス108-100ワシントン・ウィザーズ

 NBAドラフトで一巡目指名を受けて、ウィザーズに入団した八村選手が、2019~20年シーズンの開幕戦・先発メンバーとして出場しました。
 デビュー戦です。

 「開幕戦・先発」とは、本当に素晴らしい!

 どんなスポーツにおいても、いかにドラフト一巡目指名のプレーヤーであっても、レギュラーシーズン開幕戦において、いきなり先発出場というのが、どれほど稀有なことであるかは、NPBのドラフト指名選手を観ても明らかでしょう。
 むしろ、滅多に無いことなのです。

 プレシーズンのゲームや練習において、ウィザーズの先発に相応しいプレーヤーとして、チームに認められたのです。スキルはもとより、チームワークという面でも「合格」であったことは間違いありません。
 大変なことだと思います。

 そして、その八村選手がゲームを通じて出場し、「14得点・10リバウンド」のダブルダブルを達成したというのですから、これはもう「お祭り騒ぎ」をしたいくらいの状況です。

 映像で観る八村選手のプレーは、各種のシュートはもちろんとして、リバウンドでの活躍が目立ちました。
 特に、リングに接近する動きに特徴がある感じがします。

 私は八村選手の日本のファンですから、八村選手を良く知り、八村選手に注目していることもあるのでしょうが、コート上の八村選手の「存在感」も十分でした。
 「どこにいても分かる」というのは、スポーツ競技に共通する「一流選手の証」ですが、既に八村選手にはそうした「存在感」が備わっているように観えます。

 ゲーム終了後のインタビューで、八村選手はあまり機嫌が良くないように観えました。
 チームが敗れたことへの不満が大きいのでしょうけれども、自らのパフォーマンスとしても、例えば20得点以上は挙げたかったのでしょうか。
 私などは、開幕戦に先発出場し、各クオーターで出場したことだけでも、NBAのルーキーとして十分なデビュー、という感じがするのですが、八村選手は既にもっと上を観ているのです。

 ウィザーズの中心的なプレーヤーとしての、八村塁選手の活躍に大注目です。

[10月19日・第1戦・ヤフオクドーム]
ソフトバンク7-2巨人

[10月20日・第2戦・ヤフオクドーム]
ソフトバンク6-3巨人

[10月22日・第3戦・東京ドーム]
ソフトバンク6-2巨人

[10月23日・第4戦・東京ドーム]
ソフトバンク4-3巨人

 2019年の日本シリーズは、ソフトバンクホークスが4勝0敗で読売ジャイアンツを破りました。
 これでホークスは「3連覇」、10度目の日本一に輝いたのです。

 第1戦は、千賀投手と山口投手という、2019年シーズンでチームの主軸となって戦った両先発投手の投げ合いとなりましたが、千賀投手は7イニング・106球を投げて失点1、山口投手は6イニング・81球を投げて失点3と、千賀投手が勝りました。リリーフ陣も良く踏ん張って、このゲームはソフトバンクが快勝したのです。

 ソフトバンクに「勢い」を付けた第1戦が、シリーズの流れを決めたのです。

 第2戦は、メルセデス投手と高橋(礼)投手の投げ合いとなりました。メルセデス投手は6イニング・76球を投げて失点0、高橋投手は7イニング・96球を投げて失点0と、「互角」の投手戦となりましたが、ホークス打線がジャイアンツリリーフ陣を打ち込み、7回裏・8回裏に3点ずつ・計6点を挙げて、試合を決めました。
 
 ソフトバンクの2連勝となりましたが、巨人軍の各選手にとっては「投打の力の差」を感じる試合となったのではないでしょうか。

 第3戦からは、ジャイアンツのホーム・東京ドームでの試合となりましたが、「ジャイアンツに元気が無い」というのは、多くの方々が感じていたと思います。
 2-2の同点から、4回表ホークスは一挙に4点を挙げて、試合を決めました。
 ジャイアンツの守備にも綻びが出た試合でした。

 正直に言って、この3連敗で、「ホークスの4連勝」の可能性が高いと思いました。
 それほどに、両チームの勢いの差は歴然としていたのです。

 第4戦、巨人は手負いのエース・菅野投手を立てました。菅野投手は、戦前の予想より相当良い投球を魅せたのですけれども、元気の無い巨人打線は、これを援護できませんでした。
 そして菅野投手は4回表、グラシアル選手に3ランホームランを浴びてしまいます。
 巨人が先制していれば、また別の展開もあったのでしょうが、このホームランでゲームの流れは一気にソフトバンクに傾きました。
 この後ジャイアンツは岡本選手の2ランホームランなどで追い上げましたが、7回表に痛恨のエラーが飛び出し失った4点目が、決勝点となりました。

 日本シリーズ2019は、投・打・守備・走塁において、全ての点でソフトバンクホークスが勝っていたシリーズでしょう。
 残念ながら、読売ジャイアンツは「意気消沈」のシリーズでした。
 試合内容もさることながら、「試合の雰囲気がこれ程一方的な日本シリーズ」も、珍しいかもしれません。

 クライマックスシリーズCSファーストステージ第2戦から続いた、2019年のプレーオフにおけるホークスの連勝は「10」となりました。
 驚異の「10連勝」。

 CSファイナルステージでは西武ライオンズに4連勝、日本シリーズでは読売ジャイアンツに4連勝、パシフィックリーグ王者を競うシリーズ、日本シリーズで「無敗」というのですから、「圧倒的な強さ」です。

 プレーオフにおけるソフトバンクホークスのコンディションが万全であった、各選手の調子がとても良かった、ということ以外に、これ程の強さを説明する術は無いように観えます。

 短期決戦における、ソフトバンクホークスの強さが際立った日本シリーズでした。
 10月27日、東京競馬場芝2,000mコースで開催される、第160回天皇賞(秋)競走G1の注目馬検討です。

 競走しているところを観てみたいと願う2頭のサラブレッドの「対決」を、実際に目にすることができるのは、滅多に無いことでしょう。

 強い馬は、なかなか一緒には走らないのです。

 しかし、天皇賞(秋)2019では、その「夢の対決」が実現しました。
 アーモンドアイとサートゥルナーリアが出走してきたのです。

 「2,000mという距離」なら、一時期は世界最強ではと称されたアーモンドアイと、3歳馬最強と言われるサートゥルナーリア。
 その2頭の名前が出馬表に並んでいるだけで、本当にワクワクします。

 ところが?、このレースには他にも素晴らしいメンバーが揃ったのです。
 出走馬16頭を、2つ、あるいは、3つのレースに分けても「豪華」と言われるであろう強豪馬・実績馬が、これでもか、と言わんばかりに並んでいるレース、それが天皇賞(秋)2019なのでしょう。

 2018年の日本ダービー馬・ワグネリアン、2016年の日本ダービー馬マカヒキ、2019年香港のクイーンエリザベス2世カップG1優勝馬ウインブライト、2018年のNHKマイルカップ馬ケイアイノーテック、2017年のNHKマイルカップ馬アエロリット、2017年の皐月賞馬アルアイン、2017年の朝日杯FS馬ダノンプレミアム、2018年の大阪杯馬スワーヴリチャード、とG1ホースを挙げて行くだけでも、とても大変という、何だか凄いレースになってしまいました。

 大袈裟に言えば、「現在の中央競馬を象徴するレース」なのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、5枠10番のサートゥルナーリア。
 6戦5勝。敗れたのは日本ダービー2019の4着1度だけ。前走の神戸新聞杯G2は2着のヴェロックスに3馬身差の圧勝。「菊」には目もくれず、敢然と古馬とのG1に出走してきました。「勢い」十分を買います。

 第二の注目馬は、1枠2番のアーモンドアイ。
 完調なら、この馬が一番強いのでしょうが、近時はやや「ずぶく」なっている感じがします。レース後の熱中症のような症状というのも気になるところです。勝たれれば「あっさり」ということもありそうですが、ここは二番手にしました。

 第三の注目馬は、2枠4番のスワーヴリチャード。
 ジャパンカップ2018、ドバイシーマC2019、宝塚記念2019と、このところG1レースの3着が続いています。ある意味での「安定感」、ハイレベルなレースでの安定感を評価しています。日本ダービー2017の2着馬でもありますから、東京コースへの適性も十分でしょう。

 今回は、以上の3頭に期待します。

 馬場の回復状況も大きく影響するでしょう。

 本当に目移りするメンバーです。

 「歴史に残るレース」となることを期待しています。

 決勝トーナメント1回戦・準々決勝4試合を終えて、準決勝の組合せが決まりました。

① 10月26日 イングランドVSニュージーランド (於、横浜国際総合競技場)
② 10月27日 ウェールズVS南アフリカ (於、横浜国際総合競技場)

 大会前の最もベーシックな予想通りの2試合となりました。(本ブログ2019年9月17日付記事「[ラグビーワールドカップ2019] 決勝トーナメントの行方 パターン1」をご参照ください)

 おそらくは、この4チームが現在の世界ラグビーユニオンの上位4チームなのでしょう。

 それだけに、準決勝では各チームが持ち味を発揮し、「力と力の勝負」が展開される可能性が高いと思います。

 イングランドとニュージーランドは「互角」でしょう。

 「組織」のニュージーランドと「個の力」のイングランドの激突は、展開さえ読めない感じです。
 プレーヤーの1対1の「パワー勝負」ならイングランドが上だと思いますので、ニュージーランドとしては、持ち前の「スピード勝負」に持ち込もうとするでしょう。
 
 勝負を決めるのは「最初の20分」だと思います。
 この20分間に、どちらのチームがトライを奪うかにかかっていると思います。
 イングランドが、ニュージーランドの守備陣を粉砕してトライを奪う可能性も有りますし、ニュージーランドがイングランドを振り回してトライを決める可能性も有ります。
 両チームが用意するであろう「スペシャルプレー」の効果にも注目しています。

 ゲーム全体としては、ニュージーランドチームが先行し、イングランドチームが追いかける展開が予想されますが、最後は7点以内の僅差でニュージーランドが逃げ切る可能性の方が、少し高いのでしょうか。

 ウェールズと南アフリカの対戦は、現在のプレー振りを観ると、南アフリカが少し有利だと思います。

 ウェールズチームは、大会に入ってから「接戦」が多く、準々決勝フランス戦も「薄氷を踏む勝利」でした。
 思い通りの得点力が発揮されていないと観ています。

 一方の南アフリカチームは、どのゲームも「試合前の想定通り」に進めているように観えます。
 もちろん、相手チームの抵抗(例えば、準々決勝・日本戦の前半)にあって「順調」という訳には行かないのですが、最後は自分達のゲームを創り上げているように観えるのです。

 相当に強いチームに仕上がっていると感じますから、南アフリカチームが優位にあると観ています。

 日本大会も6週目となりました。
 各チームのプレーヤーには蓄積された「疲労」があります。
 「故障」や「怪我」が皆無というプレーヤーも、滅多に居ないことでしょう。

 「疲労」「故障」「怪我」を踏まえて覇権を競うのがワールドカップであることは、言うまでもありません。

[10月23日・第2戦・ミニッツメイドパーク]
ワシントン・ナショナルズ12-3ヒューストン・アストロズ

 「強力な先発投手陣」を擁するチーム同士の対戦となったワールドシリーズ2019ですが、第2戦は、ナショナルズがスティーブン・ストラスバーグ投手、アストロズがジャスティン・バーランダー投手を先発に立てました。

 両投手とも、現在のMLBを代表する先発投手です。

 初回の表裏、共に2失点しました。
 好投手とはいっても、やはり「立ち上がり」は難しいものなのですが、2回から6回までの投球が素晴らしいものでした。

 ストラスバーグ投手は、良い意味で「しつこい」アストロズ打線にヒットは許すものの、得点は許しませんでした。
 バーランダー投手も、勢いに乗るナショナルズ打線を抑え込み続けました。
 両投手の「意地」が感じられる投げ合いとなったのです。

 この拮抗した状態が崩れたのは7回表でした。
 ナショナルズのカート・スズキ選手がソロホームランを放ちました。
 バーランダー投手から放ったこのホームランによって、試合の流れはナショナルズに傾きました。
 この回、2死満塁から3本のタイムリーヒットを連ねて、一挙6点を挙げたのです。
 これで概ねゲームは決しました。
 
 ナショナルズは、初出場のワールドシリーズを2連勝でスタートしました。
 それも、敵地ミニッツメイドパークにおいてです。
 アストロズはホームでのビッグゲームにとても強いのですが・・・。
 
 さらに言えば、アストロズが誇る3本柱の内、コール投手とバーランダー投手を攻略しました。とても大きなことでしょう。

 ナショナルズは、2019年MLBポストシーズンで、地区シリーズ(対ロサンゼルス・ドジャース)の第4戦から、リーグチャンピオンシップ(対セントルイス・カージナルス)をスイープして、これで「8連勝」と破竹の進撃を続けています。選手達は「負ける気がしない」のではないでしょうか。

 第3戦はナショナルズのホーム・ナショナルズパークに移ります。
 この第3戦でアストロズの先発マウンドには、3本柱の最後の1本、ザック・グレインキー投手が上がるのでしょう。

 グレインキー投手がアストロズの「破竹の進撃」を止めることができるかどうか。
 早くも、今シリーズの山場がやってきたのです。

 2019年シーズンのワールドシリーズは、ナショナルリーグNLチャンピオンのワシントン・ナショナルズと、アメリカンリーグALチャンピオンのヒューストン・アストロズの対戦となり、10月22日に開幕しました。

 「強力な先発投手陣」を擁する両チームの対戦です。

 ナショナルズには、アニバル・サンチェス、マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービンの4先発投手が揃っています。(本ブログ2019年10月20日の記事「[MLB2019NLCS] ワシントン・ナショナルズ 4連勝でワールドシリーズ進出」をご参照ください)
 この強力な先発投手陣を擁して、ナショナルリーグ・チャンピオンシップNLCSをスイープで勝ち上がったのです。

 一方のアストロズにも、ジャスティン・バーランダー、ゲリット・コール、ザック・グレインキー、ウェイド・マイリーの4先発投手が居ます。(本ブログ2019年8月26日の記事「[MLB2019] ヒューストン・アストロズの素晴らしい先発陣」をご参照ください)
 こちらの先発投手陣もとても強力です。サイ・ヤング賞受賞歴といった実績ならば、アストロズの方が上でしょう。
 さすがのニューヨーク・ヤンキースも、このアストロズの先発投手陣の前に沈黙し、アメリカンリーグ・チャンピオンシップALCSは、4勝2敗でアストロズの勝利となりました。

 さて、この「3本柱+もうひとり」という、7戦で戦うポストシーズンにおいては、これ以上は望めない先発投手陣を擁する両チームの激突となった、ワールドシリーズ2019が激戦となるのは、自然な流れでしょう。

[MLB2019ワールドシリーズ第1戦]
ワシントン・ナショナルズ5-4ヒューストン・アストロズ

 第1戦は、コール投手とシャーザー投手という「剛腕同士」の投げ合いとなりました。
 5回表にナショナルズがコール投手を攻略して3点を挙げ、ゲームを優位に進めました。
 アストロズも2-5から追い上げましたが、ナショナルズが押し切ったゲームでした。

 コール投手とシャーザー投手は、いかにも両チームの監督が「シリーズの先発」に選びそうな投手でしょう。
 どちらも「気迫」で投げ、一歩も引かないタイプだからです。

 第2戦以降も、両チームが繰り出す好投手を両チームの打線がどのように攻略して行くのか(丁度、第1戦でファン・ソト選手がコール投手を打ち込んだように)、そして、ブルペン陣の踏ん張り、がポイントとなります。

[10月20日・東京スタジアム]
南アフリカ26-3日本

 前半、日本代表チームは懸命に攻めました。
 南アフリカ陣内でのゲームが、延々と続いたのです。
 パワーで定評のある、世界屈指の強豪チームを「自陣に釘付け」にした日本チームの攻撃は、見事なものであったと思います。

 しかし、南アフリカチームは日本チームの攻撃をしっかりと凌ぎ、前半は5-3と2点のリードで折り返したのです。
 この驚異的な「堅守」、南アフリカチーム伝統の持ち味である「堅守」こそが、この試合の勝因であったことは、間違いありません。
 「凄い守備」であったと感じます。

 ノックアウトステージとなった以上、ブレイブブロッサムズとしても「隠すものは何も無い」状況ですから、これまで積み上げ習得してきた攻撃パターンをどんどん繰り出しましたが、スプリングボクスはそれらを悉くクリアして行きました。
 それも「反則無し」でクリアし続けるところが、世界トップクラスのチームの証なのでしょう。

 後半に入り、さすがに日本チームに疲れが観えて、今度は日本陣内でのゲームが延々と続きました。
 そして、日本チームも良く守ったのです。

 このゲームは、前半は日本が攻め南アフリカが守り、後半は南アフリカが攻め日本が守りました。とてもはっきりしたゲーム内容でした。

 後半、南アフリカは4分、9分、24分とスタンドオフSOハンドレ・ポラード選手がペナルティゴールPG3本を決め、14-3とリードを広げました。
 決して易しいキックばかりではありませんでしたが、さすがのポラード選手はキッチリと決めて魅せたのです。

 そしてこの後2本のトライを奪い、ゲームを決めました。
 スクラムハーフSHファフ・デクラーク選手から再三上げられた「ハイパント攻撃」と、「モールプレー」(日本チームはついに止めることができませんでした)で大きく前進を図る攻めが印象的でした。
 「着実に勝利を固めて行った」、スプリングボクスの見事な試合運びであったと感じます。

 敗れたとはいえ、ブレイブブロッサムズは良く戦いました。

 前半のスコア「3-5」が日本チームの実力を示しています。南アフリカチームをトライ1本の5点に抑えたことは凄いことでしょう。
 惜しまれるのは、押し続けた前半にトライを奪えなかったことですが、これは相手チームの守備を褒めるしかありません。特に、日本チームのバックスBK陣に加速させない守備、ラインオフサイドギリギリのコンタクトプレーは見事でした。南アフリカチームは、アイルランドやスコットランドといった強豪チームを破ってきた日本チームの攻撃を十分に研究し、効果的な対策を立案してきたのでしょう。その対策を、ゲームを通じて実行できる、各部プレーヤーの高いスキル・フィジカルは、さすがという感じがします。

 日本チームは後半、少し疲れが出ました。特に「心の疲れ」、「大会目標・ベスト8への達成感」も、この疲れを助長したのでしょう。
 逆に言えば、この「疲れ」が、現時点での日本と南アフリカの差なのかもしれませんし、ワールドカップ準決勝に進出に向けての「壁」なのかもしれません。

 いずれにせよ、素晴らしいプレーを披露してくれた日本代表チームには、感謝また感謝しかありません。
 本当に、良く戦っていただきました。

 さて、南アフリカチームは準決勝に駒を進め、ウェールズチームと対戦することとなりました。

 2019年の南アフリカチームには「底知れぬ強さ」を感じます。
 2015年のチームより、相当強いのではないでしょうか。

 決勝に向けての、欧州6か国対抗2019王者との対戦が、とても楽しみです。

[10月20日・大分スポーツ公園総合競技場]
ウェールズ20-19フランス

 準々決勝4試合の中で、一番の「接戦」でした。

 後半30分を過ぎ、試合時間残り10分を切って、ゲームはフランスチームが19-13とリードしていました。
 前評判を覆して、フランスチームがウェールズチームを破って、準決勝に駒を進めるのではないか、という雰囲気がありました。

 フランスチームは、とても上手に試合を進めていたのです。

 ゲームが落ち着く前の前半5分、ロックLOセバスティアン・バハマヒナ選手が先制トライ、続いて前半8分、フランカーFLシャルル・オリボン選手がトライとして、一気に12-0とリードしたのです。

 特に2本目のオリボン選手のトライは、「3プレーヤーが並行して走りパスを連ねる」という、まさにシャンパンラグビーの典型的なトライ、「美しい」トライでした。
 フランスの先制攻撃が、見事に実ったのです。

 ウェールズチームも、こうしたフランスチームの先制攻撃は予測していたというか、フルスロットルでのフランスの入り、は時折観られるもの(2019年の6か国対抗のこの対戦でも、フランスがいきなり16-0とリードし、ウェールズがこれを逆転しました)ですので、慌てることなく、おっとり刀で反撃の機を狙っていました。

 そして前半12分、ウェールズFLアーロン・ウェーンライト選手が独走のトライを決めて、7-12とし、その後スタンドオフSOダン・ビガー選手のペナルティゴールPGも決まって、10-12と2点差に追い上げたのです。

 ここまでは、ウェールズチームにとっては「計算済み」の試合内容であったことでしょう。

 この試合のフランスチームは、ここからが一味違いました。

 積極的な守備でウェールズの攻撃を抑え込むと、前半31分、センタースリークオーターバックCTBビリミ・バカタワ選手がトライを決めて、19-10と差を広げました。
 このゲームのバカタワ選手は「大活躍」と言って良く、攻撃のみならず、守備においてもチームのポイントとなるプレーを連発していました。素晴らしいプレーヤーだと思います。

 19-10の10点差で前半を終えたフランスチームは、おそらくは「狙い通り」の試合運びだったことでしょう。
 ウェールズチームとしては、前半で逆転する筈であったゲームだと思います。

 当然ながら、後半に入りウェールズチームの攻勢が強まりました。
 「個の力」を前面に押し出し、ガンガン行きます。

 これに対して、フランスチームは良く守りました。
 特に「2人で行くタックル」において、ウェールズの選手の突進を止めるばかりか、2~3m押し返す、「捲り上げて押し返す」プレーが随所に観られました。
 こうなると、ウェールズの攻撃は「度々寸断される」こととなりました。

 後半9分には、先制トライを挙げたバハマヒナ選手が、ラフプレーからのレッドカード一発退場となって、フランスチームとしてはラインアウトの重要なレシーバー(バハマヒナ選手は2mを越える長身プレーヤー)を失うという事態となりましたが、その後でも、フランスチームの「堅守」は継続しました。

 そうした中でウェールズチームも必死の攻めを見せ、後半14分にはSOビガー選手がPGを決めて、13-19と6点差に追い上げました。ワンポゼッション差としたのです。

 ここから、試合終了までの25分間今日の時間帯が「死闘」となりました。

 ウェールズは6点差なら逆転できると考え攻めますが、一方で自陣内でペナルティーを犯し、PGを決められて9点差となれば、一気に試合はフランスに傾きます。
 「絶対にペナルティーを犯さない範囲内」で、相手ボールを奪いに行かなくてはならないという、とても難しい時間帯が続いたのです。

 フランスとしては、とにかく追加点を奪えばよいので、慎重かつ時間をかけた攻めを展開しました。
 とても上手な試合運びであったと思います。

 攻めが上手く行かないウェールズチームに焦りが観えました。

 そして、頭書の「試合時間残り10分」を切ったのです。
 14人のフランスチームの懸命の守備が続きました。

 後半33分、フランスゴール前のスクラム。
 ウェールズチームはこれを押します。乾坤一擲の押し。
 スクラムからボールが飛び出しました。「ピョン」という感じで。

 これをウェールズチームが確保し、フランスゴールラインに迫りますが、あと30cm届かず、NO.8ジョシュ・ナビティ選手に替って前半入ったロス・モリアーティが拾い上げてゴールに飛び込みました。
 
 このプレーは、「ピョン」と飛び出したボールが、ウェールズチームの反則(ノックオンあるいはスローフォワード等でしょうか)ではなかったかと、TMOが行われました。
 まさにギリギリのプレーであり、場内が静まり返りました。

 レフェリーの手が上がり「トライ」と宣せられたのです。

 ウェールズチームが18-19とした瞬間でした。

 そしてSOビガー選手は、あっさりとコンバージョンキックを決め、ウェールズが20-19と逆転しました。
 ダン・ビガー選手にとっては「容易なキック」であったのかもしれませんが、万一外すようなことが有れば一大事ですので、他のチームのキッカーであればもう少し時間をかけて蹴ったのではないかと思います。
 ダン・ビガー選手の「精神的な強さとキック技術の高さ」をも感じさせるプレーでしょう。

 この逆転劇で試合は決したように観えました。
 もちろん、フランスチームは反撃に出たのですが、「既に試合は20-19でウェールズの勝ち」と決まっているかのような時間、3~4分の時間が過ぎた様に感じられました。
 不思議な感覚でした。

 フランスチームは「大魚を逸し」ました。
 ワールドカップ決勝トーナメントにおける「フランスの強さ」を見事に示現したのですが、惜しくも及ばなかったのです。

 「ワールドカップ決勝トーナメントに時々現れる『1点差ゲーム』」を、日本大会でも観ることができたのは、日本のラグビーファンにとってとても幸せな事であったと感じます。
 眼前で観る「死闘」、ワールドカップ史に刻まれる「死闘」でした。

 ウェールズチームは「命拾い」をしたゲームだったのでしょうか。
 不本意な試合内容であったと思いますが、とにもかくにも準々決勝を勝ち抜いたのです。
 準決勝では、本来の「華麗な攻撃」を観てみたいものです。

[10月19日・東京スタジアム]
ニュージーランド46-14アイルランド

 ニュージーランドチームが試合を終始支配し、最近の4年間・3試合で1勝2敗と苦手?としていたアイルランドチームに快勝しました。

 スタンドオフSOリッチー・モウンガ選手のペナルティーゴールPGで先制したニュージーランドは、前半10分、相手ゴール前の波状攻撃から、スクラムハーフSHアーロン・スミス選手のトライ&モウンガ選手のコンバージョンゴールで、10-0とリードを広げました。

 アイルランドチームの強固なディフェンスに遭い、なかなかトライを挙げられなかったニュージーランドチームでしたが、ゴール前に僅かに空いた「穴」を突いたスミス選手のファインプレーです。これでニュージーランドは「いつもの試合運び」ができるようになりました。
 「巡航運転」のオールブラックスは、とても強いのです。

 圧倒的なスピード・俊敏性をベースとした「基本に忠実な」プレーの連続で、相手チームを圧倒して行くのです。

 前半20分には、スミス選手の2本目のトライが、左隅に決まりました。
 ラックから、アイルランドディフェンダーが不在の左隅に飛び込んだものでしたが、これも冷静に相手の布陣を把握した上での、SHのファインフレーでした。
 ワールドカップ準々決勝という大舞台で、SHが2連続トライというのも、いかにもオールブラックスらしいというか、オールブラックス以外のチームではまず観られないものでしょう。
 超強力なフォワードFW陣・バックスBK陣を擁しながら、トライはハーフ団、それもSHが挙げているのですから・・・。

 前半32分には、十八番の「ひとりキックパス」でフルバックFBボーデン・バレット選手が綺麗なトライを決めました。ボーデン・バレット選手は、パントでもゴロでも「自分で蹴って、自分でキャッチする、ひとりキックパス」を得意としています。このキックが、怖ろしい程に正確無比なのです。
 この時も、「少し外側に転がるように」蹴っています。アイルランドプレーヤーが追い付き難いようにとのプレーだと思いますが、強さといい方向と言い完璧なキックでした。

 前半は、ニュージーランドチームが22-0とリードして終わりました。

 後半8分には、フッカーHOコーディ・テイラー選手がトライを挙げ、ゴールもなって、29-0とリードを広げました。反撃を狙っていたアイルランドチームの気勢を削ぐに十分なトライでした。

 試合の勝敗は決しました。
 こうなると、ニュージーランドチームの「完封勝ち」がなるか否か、に注目が集まりましたが、さすがに「ワールドカップ準々決勝での零敗」というのは、語り継がれる伝説になりかねませんので、アイルランドチームの必死の攻撃が始まりました。

 ロックLOプロディー・レタリック選手に代わって入ったマット・トッド選手のトライで、ニュージーランドチームが34-0と差を広げた後の後半29分、アイルランドチームのセンタースリークオーターバックCTBロビー・ヘンショー選手がトライを挙げ、36分には認定トライも挙げて、面目を保ったのです。

 全体としては、オールブラックスの強さばかりが目立つゲームとなりましたが、特に「プレーの素早さ」という点では、他チームの追随を許さないものがあることを明示しました。

 このオールブラックスに対抗して行くためには、「攻撃がスピードに乗る前に芽を摘む」プレーが必要なのでしょう。そして1対1の力勝負に持って行けるようなら、「互角」の勝負(それでも「互角」というのが凄いところですが)に持ち込めると思います。

 このところ大接戦を演じてきた強敵・アイルランドチームを、これ程に圧倒して魅せたオールブラックスの強さは本物です。

 準決勝のイングランド戦では、どのようなプレーを魅せてくれるのでしょうか。

[10月19日・大分スポーツ公園総合競技場]
イングランド40-16オーストラリア

 後半開始早々の4分、オーストラリアチームは、ウイングスリークオーターバックWTBマリカ・コロイベティ選手のトライと、スタンドオフSOクリスチャン・リアリーファノ選手のコンバージョンゴールで、16-17と1点差に追い上げました。

 ゲームの流れは、全く分からないものとなったのです。

 前半、イングランドチームはWTBジョニー・メイ選手の2トライと、SOオーウェン・ファレル選手のペナルティーゴールPG、2コンバージョンゴール、オーストラリアチームはSOリアリーファノ選手の3PGで、イングランドが17-9とリードしました。

 このまま「1点差」の時間帯が続くと、追い上げているオーストラリアチームのペースになるかと観えた後半6分、イングランドのプロップPRカイル・シンクラー選手選手がトライを挙げて、再び8点差としたのです。
 このトライ&ゴールが、試合の流れは一気にイングランドチームのものとなりました。

 この後両チームは、どんどん選手を交替して、フレッシュなプレーヤー同士の戦いとなりましたが、イングランドはファレル選手が11分、26分、33分とPGを決め、点差を拡大しました。

 逆転を狙うオーストラリアチームは、自陣深くの位置からも極力キックを上げることなく、パスを繋ぐ「ランニングラグビー」に拘りました。伝統の戦法です。

 しかし、高い位置でのイングランドのディフェンスの前に、後半36分、パスをインターセプトされ、そのままWTBアンソニー・ワトソン選手にトライを許しました。
 これで勝敗は決しました。

 実は、前半のWTBメイ選手のトライの内1本も、インターセプトからのものだったのです。
 ギリギリのパスを通そうとするオーストラリアの攻撃に対して、イングランドは常に「狙っていた」ということなのでしょう。

 最後は、意外なほどの大差となりましたが、試合内容は「接戦」であったと思いますし、その接戦をイングランドが勝ち抜いたゲームでしょう。

 ワラビーズにとって惜しまれるのは、チームを牽引する大黒柱的存在のプレーヤーが居なかったことでしょうか。ここぞというシーンで、やや無理なプレーが出てしまったり、まだこの段階ならペナルティーゴールを狙って得点差を詰めるべきところで、トライを狙ってしまったり、ややチグハグな試合運びが惜しまれるところです。
 捲土重来に期待しましょう。

 イングランドチームは力強い試合運びで勝利しました。
 優勝候補の名に恥じないプレー振りでしょう。

 準決勝でのオールブラックスとの戦いが、本当に楽しみです。

 まず10月12日、男子マラソンの衝撃的なニュースが飛び込んできました。

 エリウド・キプチョゲ選手(ケニア出身・34歳。現世界最高記録2時間1分39秒保持者)の「2時間切り」です。

 ウィーンで、「42.195kmを2時間以内で走破する」ための企画・イベントが開催されたのですが、そのイベントで「1時間59分40秒」という記録を、あっさりと叩き出してしまうところが、キプチョゲ選手の凄いところでしょう。(もちろん未公認記録ですが・・・)

 報じられているところによれば、平たんなコースを使用し、「風よけ」として前に5名のランナーが走り、後方には2名のペースメーカーが配されて、入れ替わりでハイペースを示現したとのこと。
 1kmを2分50秒のペースで、ハーフを59分台とし、そのままゴールインしたと。
 ゴール前でのキプチョゲ選手は、疲労困憊という様子では無く、余裕さえ感じられたと言います。

 何だか凄い話ですが、キプチョゲ選手にはそれだけの走力が備わっていて、条件さえそろえば、公認されるレースでも「2時間切り」が十分に可能であるということなのでしょう。

 「世界は遥か彼方を走っている」のです。

 続いて10月13日、シカゴマラソン大会で、ブリジット・コスゲイ選手が「2時間14分4秒」の女子マラソン世界最高記録を叩き出したと、報じられました。
 こちらは公認記録です。

 16年振りの世界最高記録更新ですが、前の記録を1分以上縮める見事なものです。

 コスゲイ選手はケニア出身の25歳。
 2018年にシカゴマラソンで優勝した時には2時間18分35秒だった記録を、2019年4月のロンドンマラソンで2時間18分20秒に伸ばし、今回の快挙に結びつけた形ですが、わずか4ヵ月で4分以上の自己記録更新という、「長足の記録の伸び」は、凄いの一言でしょう。

 シカゴマラソンは記録が出やすい「高速コース」として知られています。
 私達の記憶に残っているのは、2001年の大会で、やはりケニアのキャサリン・ヌデレバ選手が2時間18分47秒を出して、当時の世界最高記録、高橋尚子選手の2時間19分46秒を更新したレースでしょう。

 高橋選手も「2時間20分切り」を実現した女子ランナーとして、世界に名を轟かせていたのです。
 日本女子マラソンの全盛期の話ということになります。

 そして、有名なポーラ・ラドクリフ選手(イギリス)が2003年にロンドンマラソンで2時間15分25秒という「驚異的な」記録を樹立しました。
 この記録が、長く女子マラソン世界最高記録として存在してきたのです。

 男子マラソンには「サブテンランナー」という言葉が有ります。
 2時間10分を切るランナーという意味ですが、これが「一流ランナーの証」なのです。
 現在でも、日本マラソン界であれば「ひとつの道標」としての存在感を維持しているのですが、女子ランナーが2時間15分を切って来るようになると、男子の「サブテン」という言葉も、そろそろお蔵入りの時期かなという感じもします。

 2つの驚異的な記録が、2019年10月に生まれました。

 男子は「2時間00分」、女子は「2時間15分」というのが、今後の世界のマラソンの記録の基準となる時代が来たのでしょう。

 セントルイス・カージナルスとワシントン・ナショナルズの戦いとなった、2019年のナショナルリーグ・リーグチャンピオン決定シリーズNLCSは、ナショナルズが4連勝・スイープでカージナルスを破り、リーグチャンピオンとなるとともに、ワールドシリーズ進出を決めました。
 ナショナルズにとって球団史上初のリーグチャンピオン、ワールドシリーズ進出となったのです。

[10月11日・第1戦・ブッシュスタジアム]
ナショナルズ2-0カージナルス

[10月12日・第2戦・ブッシュスタジアム]
ナショナルズ3-1カージナルス

[10月14日・第3戦・ナショナルズスタジアム]
ナショナルズ8-1カージナルス

[10月15日・第4戦・ナショナルズスタジアム]
ナショナルズ7-4カージナルス

 戦前の予想を大きく覆した「スイープ」でしたが、4ゲームを通じて、カージナルスの得点力不足が目立つ展開となりました。4ゲーム計6得点では、チャンピオンシップシリーズを勝ち抜くのは至難の技でしょう。
 逆に言えば、「ポストシーズンでの強さ」に定評があるカージナルスを、ほぼ完全に抑え込んだナショナルズ投手陣の活躍が際立ったのです。

 この状況を生み出した最大の功労者は、第1戦のナショナルズの先発アニバル・サンチェス投手であることは、間違いないでしょう。
 サンチェス投手は、敵地で行われたこの試合で、8回2死まで、カージナルス打線をノーヒッターに抑え込んだのです。8回2死からチーム初安打を放ったマルティネス選手も「出塁することだけを考えた」とコメントしていますから、サンチェス投手の投球の素晴らしさがよく分かります。

 緒戦の完封勝ちで勢いを得たナショナルズは、第2戦で先発マックス・シャーザー投手が7イニングを被安打1、奪三振11、無失点の好投、第3戦では先発スティーブン・ストラスバーグ投手が7イニングを失点1、奪三振12の好投、第4戦では初回に一挙7点を奪うと、先発パトリック・コービン投手が5イニングを4失点、奪三振12で凌ぎ、4連勝としたのです。

 サンチェス、シャーザー、ストラスバーグ、コービンの4先発投手が、各々の役割期待に応えて、見事な仕事をした結果としての4連勝でした。
 この4投手は、シャーザー、サンチェスの35歳を筆頭に、いずれも30歳を越える経験豊かな先発投手陣です。
 生え抜きのストラスバーグ投手を始めとして、「脂の乗り切った」先発投手陣が、2019年シーズンに至って素晴らしい威力を発揮していると言って良いのでしょう。

 1969年に新球団モントリオール・エクスポスとして発足し、2005年にはワシントンに移ってワシントン・ナショナルズとなったチームですが、「悲願のリーグ制覇・ワールドシリーズ進出」を成し遂げました。
 現在の戦力と勢いならば、「世界制覇」の可能性も十分でしょう。

 今大会の日本戦、試合前のセレモニーで観客席がテレビ画面に映し出されると、ところどころに、涙を流している「おじさん」が観られます。年のころなら60歳前後でしょうか。試合前だというのに気合が入っているというか、思いが込み上げてきて、涙が頬をつたっているのです。

 ワールドカップという大舞台で戦う日本代表チームを観ると、思わず泣けてくる日本人の「おじさん」が、とても数多く居るのでしょう。
 
 そうした「おじさん」のひとりとして、私にはこの気持ちがとてもよく分かります。(「不惑の年齢になって、人前で泣くとは情けない」というご意見もあるかもしれませんが)

 まずは、ワールドカップが日本で行われているということ自体に感動し、我らが代表チームが紅白のユニフォームでフィールドに立っている姿に感激し、その代表チームが一次リーグで次々と勝利を挙げていることに、とても感謝しているのです。

 2011年までのワールドカップでは、日本チームは全ての大会に出場していましたけれども、「参加することに意義がある」と言わんばかりの成績でした。
 7度も出場して1勝しかできなかったのです。

 若き日の「おじさん」達(おじさん達にも若き日があったのです)は、「ワールドカップに出ると負け」、それも強豪チームを相手にすると50点以上、いや100点以上の失点で「大敗」を喫する姿を、何度も何度も、これでもかこれでもかと、見せられ続けてきたのです。

 それは、ある意味では辛い日々でしたし、「ワールドカップとなれば大敗する」という擦り込みが、長い時間をかけて、日本のラグビーファン、20世紀においては男性が多かったファンの心に浸透して行ったのです。
 これはもう「定理」といっても良いほどであったと感じます。

 それが、2015年大会一次リーグの南アフリカ戦を始めとする3勝で、日本チームがワールドカップで勝てるようになったのかもしれない、と「おじさん」達は感じるようになりました。
 これはもう「革命」と呼んでも良いほどの変化だったのです。

 そして日本大会の一次リーグ。
 アイルランド代表チームに勝利し、3勝して、最終のスコットランド戦を迎えても、「おじさん」は勝てるとは、とても思えませんでした。
 「また大敗するのでは・・・」という恐怖が心底にあったのです。

 とはいえ、決勝トーナメント出場に向けて、「この試合で勝てば出場できる」という状況を創り上げてくれた代表チームを観ると、そのスタジアムの観客席に立つと、それだけでも「ありがとう」という思いがこみ上げ、「頑張れ」という気持ちが強くなり、涙を止めることができないのです。
 これは、本当に「幸せな涙」なのです。
 「30年越しの思い」でもあるのでしょう。
 「日本ラグビーもここまで来たか」という感慨でもあるのです。

 「おじさん」を、こんな気持ちにさせてくれるエンターティンメントは、それほど多くはないでしょう。

 やはり「スポーツは偉大」なのです。
 10月20日、京都競馬場芝3,000mコースで開催される、第80回菊花賞競走G1の注目馬検討です。

 2019年のクラシック三冠を締めくくるレースです。

 出走馬を見ると、日本ダービー馬、皐月賞馬がおらず、春のクラシックレースには縁が無かったものの、秋になって力を付けてきた「上がり馬」が数多く居ます。

 もともと、この時点で「3,000mという長距離」に対する3歳各馬の適性が分からないために、いつも難しい予想が、今年は一層難しいと思います。
 申し訳ありませんが、知らない馬も多いので、展開さえ想定できないのです。

 とはいえ、「こういう菊花賞」も時々ありますので、これはこれでとても楽しみです。

 さて、注目馬です。

 第1の注目馬は、7枠13番のヴェロックス。
 大本命に成りそうです。春の二冠の勝ち馬が居ない中では、皐月賞2着、日本ダービー3着という実績は圧倒的です。地力が高いことが証明されています。加えて、トライアルレース神戸新聞杯も2着と、調整も順調なのです。
 なかなか1着になれないという面はありますが、「軸」はこの馬でしょう。

 第2の注目馬は、5枠10番のカウディーリョ。
 前走HTB賞を勝ちました。まだまだ格下という感じですが、3,000mで一気に花開く馬として期待します。キングカメハメハ×サンデーサイレンスという、現代を代表するクラシック血統にも期待しています。

 第3の注目馬は、1枠1番のザダル。
 前走セントライト記念は3着でした。ようやく本格化開始というところでしょうが、「混戦の一発屋・トーセンラー」の血に期待しています。

 我が国の競馬においても、皐月賞・日本ダービーと菊花賞は別物、という考え方が一般的になってきているのかもしれないと感じさせる、2019年の菊花賞です。

[10月9日~13日・セントラルリーグCSファイナルS]
・10月9日 巨人5-2阪神
・10月10日 巨人6-0阪神
・10月11日 阪神7-6巨人
・10月12日 台風19号の影響で中止
・10月13日 巨人4-1阪神

→巨人に所与の1勝を加えて、巨人が4勝1敗で日本シリーズ進出

[10月9日~13日・パシフィックリーグCSファイナルS]
・10月9日 ソフトバンク8-4西武
・10月10日 ソフトバンク8-6西武
・10月11日 ソフトバンク7-0西武
・10月12日 台風19号の影響で中止
・10月13日 ソフトバンク9-3西武

→西武に所与の1勝を加えて、ソフトバンクが4勝1敗で日本シリーズ進出

 2019年シーズンのクライマックスシリーズCSファイナルステージが行われ、セ・リーグは読売ジャイアンツが、パ・リーグはソフトバンクホークスが、共に4勝1敗でこれを制して、日本シリーズの出場権を得ました。

 巨人VS阪神は、接戦が続きました。どちらに転ぶか分からない接戦が多かったのです。
 阪神タイガースにも、十分に勝ち抜くチャンスが有ったと思います。
 そうした中で「流れ」に大きな影響を与えたのが、第2戦でしょうか。
 メルセデス投手が先発し、大竹投手、デラロサ投手と繋いだ巨人が、阪神を6-0で破ったゲームですが、こうした接戦が多いシリーズにおいて、投打で圧倒するゲームは、両チームの心理面に影響を与えたと感じます。
 特に、7イニングを被安打3、奪三振6の完封という、こうしたビッグゲームにおいて、これ以上は望めない好投を魅せたメルセデス投手は、本当に見事でした。

 パ・リーグのファイナルステージは「意外」な結果となりました。
 CSファーストステージで苦戦し、なんとかファイナルステージに進出してきたソフトバンクが、西武を相手に「4連勝」で勝利したのです。MLB風に言えば「スイープ」です。

 緒戦、第2戦で「打ち勝った」ことが、ソフトバンクに流れを呼び込みましたが、その流れを決定的なものにしたのは11日の第3戦でしょう。
 ソフトバンクは、先発・千賀投手が8イニングを投げて被安打2、奪三振10と西武打線を完璧に抑え込みました。高橋投手が9回を締めて、ソフトバンクが7-0で完勝しました。

 CSファイナルステージにおいて、自慢の打線がいまひとつの調子であった西武ライオンズを完全に沈黙させる「完封劇」でした。ライオンズは、自分達の野球を披露することなく去ったという感じでしょう。

 それにしても、2018年・2019年と、ペナントレースはライオンズが制し、日本シリーズにはホークスが進出するという形が続きました。
 CSを西武が苦手としているのか、ソフトバンクが余程得意にしているのか、理由は分かりませんけれども、ホークスが「短期決戦」に強いことは、間違いなさそうです。

 2019年シーズンのCSファイナルステージは、セ・パ両リーグとも10月9日に始まり13日に終了、12日は台風19号の影響によりドーム球場にもかかわらず試合が中止になるという、ある意味では「記憶に残るステージ」となりました。

 さて、2019年の日本シリーズは、読売ジャイアンツとソフトバンクホークスの対戦となりました。
 「互角」の展開が予想されますが、やはりポイントは「先発投手の出来」ということになりそうです。

 日本シリーズ2019は、10月19日に福岡ヤフオクドームで開幕します。
 一次リーグ・プール戦を終えて、決勝トーナメント1回戦・準々決勝の組合せが決まりました。

① 10月19日・大分スポーツ公園総合競技場
イングランド(プールC1位)VSオーストラリア(プールD2位)

② 10月19日・東京スタジアム
ニュージーランド(プールB1位)VSアイルランド(プールA2位)

③ 10月20日・大分スポーツ公園総合競技場
ウェールズ(プールD1位)VSフランス(プールC2位)

④ 10月20日・東京スタジアム
日本(プールA1位)VS南アフリカ(プールB2位)

 日本チームを除けば、大会前の予想に近い形の組合せが並んでいると思います。(こういう書き方をすると、日本チームのファンからお叱りを受けそうですが・・・)
 
 それだけ、ブレイブブロッサムズの「躍進」が際立っているということに他なりません。

 我らが代表チームは、「もの凄いことをやっている」のです。

 どのカードも、見所満載というか、現在の世界最高峰のラグビーを披露していただける組合せとなりました。
 これらの試合を日本で観ることができるというのは、本当に、本当に素晴らしいことです。

 さて、準々決勝第1試合、イングランドとオーストラリアのゲームは、大接戦になりそうです。
 今大会の優勝候補の一角として、イングランドチームは「さすが」の戦い振りを示していますが、一方でオーストラリア・ワラビーズも「さすが」の戦いを展開しているのです。
 9月29日のプールD首位争奪戦と目されたウェールズチームとの戦いは、まさに激闘。25-29で惜しくも敗れたとはいえ、一時は25-26という1点差の時間帯が続きました。
 ウェールズチームは2019年の6か国対抗で全勝優勝を飾った、今大会の優勝候補の一角です。そのウェールズと互角の戦いを繰り広げたという点で、「ワラビーズは強い」と観ます。

 とはいえ、イングランドは今大会ここまで、「正攻法」のゲームを続けているように観えます。あのエディー・ジョーンズHCのことですから、「決勝トーナメント向けのスペシャルプレー」を用意している可能性も十分に有りますので、そのスペシャルプレーの威力を勘案すると、少しイングランドが有利ということでしょうか。

 準々決勝第2試合、ニュージーランドVSアイルランドは、ニュージーランドがやや有利でしょう。

 今大会もオールブラックスの「基本に忠実なプレー」は抜群の破壊力を魅せています。
 「合理的なプレーの積み重ね」が、「負け難いゲーム」を生み出しているのです。

 アイルランドは、よもやの日本戦での敗戦から立ち直りつつありますが、まだ本来の「前に出るパワー」全開とは言えないと感じます。

 準々決勝第3試合、ウェールズVSフランスは、ウェールズがやや有利と観ます。

 ウェールズは、本来のゲームを披露していますので、今年の6か国対抗での戦いが再現される可能性が高いと観ます。
 ウェールズチームも「手の内を見せていない」印象が有りますので、ベスト8でのプレーが楽しみです。

 フランスチームは、「死の組・プールC」を良く勝ち抜きました。緒戦のアルゼンチンとの死闘を23-21で制したことが大きかったのですが、10月6日のトンガ戦も23-21と辛勝しています。勝負強いとも言えるのでしょうが、やや得点力不足という見方もありそうです。

 準々決勝第4試合、日本VS南アフリカは、南アフリカがやや有利と観ます。

 パワー、スピードの両面から、南アフリカチームが日本チームを上回っていると感じます。
 日本大会における「高温多湿」という、日本チームにとっての有利な点(慣れているという意味で)も、秋が深まるにつれて、海外のチームが戦い易い気候となって来ましたので、ここからは「地力の差」が明確に出てくる可能性が高いのでしょう。

 スタンドオフSOハンドレ・ポラード選手はもちろんとして、ウイングWTBチェスリン・コルビ選手のスピードとパワーは止めることが非常に困難ですし、シヤ・コリシ選手、ピーターステフ・デュトイ選手、ドゥエイン・フェルミューレン選手のフォワード第3列の運動量・突破力は、今大会屈指のものでしょう。
 もちろん、「決勝トーナメントに強い南アフリカ」として、日本チームについての研究・分析も完璧な形で行っていると観るのが、自然です。
 このチームを破るのは、至難の技なのです。

 もちろん、日本チームにもチャンスが無いわけではありません。
 松島選手や福岡選手といった「日本が誇るスピードスター」が、前半の内に威力を発揮し、前半で2トライを奪うことができれば、後半の競り合いに持ち込むことができそうです。
 ブレイブブロッサムズがスプリングボクスに一泡吹かせることができるとすれば、「スピードで勝る」以外には無いと考えます。南アフリカチームの想像を超えるスピードの発揮と維持が、ポイントとなるでしょう。

 ワールドカップ2019日本大会も、残すところ8試合となりました。
 
 ここからは「一発勝負」ですから、各チームが全力を振り絞るゲームが続きます。
 
 プール戦を大きく超えるパワーとスピードの勝負。
 プレーにおける「一瞬の差」が勝敗を分けるのです。

 世界最高峰のゲームが、本当に楽しみです。

 少し前の話題ですが、世界陸上2019関連をもうひとつ。

[9月30日・男子円盤投げ決勝]
1位 スタール選手(スウェーデン) 67m59cm
2位 ダクレス選手(ジャマイカ) 66m94cm
3位 ワイズハイデンガー選手(オーストリア) 66m82cm
4位 フィアフィリカ選手(ルーマニア) 66m46cm
5位 パレリス選手(キプロス) 66m32cm
6位 デニー選手(オーストラリア) 65m43cm
7位 ハダディ選手(イラン) 65m16cm
8位 ウィーリグ選手(ドイツ) 64m98cm

 9月30日に行われた男子円盤投げ決勝は、2位から5位までの4選手が1m以内に犇めくなど、大接戦となりました。

 円盤投げに限らず、投擲種目に共通している要素に、微妙なフォームやタイミングの違いにより記録が大きく上下する、ことがあります。
 このレベルのプレーヤー達であれば、いずれも「僅かな違いにより記録が1m以上違ってくる」と観られますので、別の大会であれば、今大会の1~8位の順位が大変動する可能性が有ります。

 東京オリンピック2020を控えて、男子円盤投げ種目は「大混戦」という様相なのでしょう。

 加えて、男子円盤投げの世界記録は、東ドイツのユルゲン・シュルト選手が1986年に樹立した74m08cmです。
 30年以上経った現在でも、この記録が残っていて、陸上競技男子全種目を通じて最古の記録となっているのです。
 74mを超えるこの記録のレベルの高さを示す事象なのでしょうけれども、東京オリンピック2020では、是非、世界新記録を観てみたいものだと思います。

 8月16日に開幕した、リーガエスパニョーラ2019~20年シーズンは、10月6日第8節を終えました。

[第8節を終えての順位]
1位 レアル・マドリード 5勝3引分 勝点18
2位 FCバルセロナ 5勝2敗1引分 勝点16
3位 アトレティコ・マドリード 4勝1敗3引分 勝点15
4位 グラナダCF 4勝2敗2引分 勝点14
5位 レアル・ソシエダ 4勝3敗1引分 勝点13
6位 セビージャFC 4勝3敗1引分 勝点13

 全38節の内8節を終えた段階、まだ序盤ですが、既にいわゆる「リーガエスパニョーラ3強」の争いとなっています。

 レアルは、第7節でアトレティコと0-0引分けるなど、やや引分が多い感じですが、負けないところが良いところなのでしょう。少し得点が少ないところは気になりますが・・・。

 バルセロナは第1節でいきなりアスレティック・ビルバオに0-1で敗れるスタートでしたが、その後は持ち直してきました。
 まだ、得点力が不足している感じがしますが、ルイス・スアレス選手やアントワーヌ・グリーズマン選手、そして何より、リオネル・メッシ選手が調子を上げてきたくれることでしょう。

 アトレティコも、相変わらず「負け難い」プレーを続けて、2チームに食い下がっています。

 レアルは今後、エデン・アザール選手、カリム・ベンゼマ選手、ガレス・ベイル選手を並べた攻撃陣が自慢の得点力を発揮してくるものと思われます。

 今季も「3強」の競り合いが始まったのです。

[10月13日・横浜国際競技場]
日本28-21スコットランド

 夢のようなゲームでした。

 ブレイブブロッサムズは、スコットランドチームを破り、史上初の決勝トーナメント進出を決めたのです。
 それも、一次リーグ・プールAを全勝としての「首位通過」。

 アイルランドやスコットランドというラグビー先進国の代表チームとの、勝ち点の高低による競合いの中での突破では無く、結果としては「圧倒的な成績」による、堂々たる突破でした。
 ワールドカップにおけるひとつの壁を破ったのではなく、ふたつまとめて破った、ひとつは「決勝トーナメント進出」、もうひとつは「一次リーグ全勝・首位通過」という二つの壁を突破した、まさに歴史的な勝利でした。

 およそ世界中のラグビーファン・関係者が、想像もしていなかったこと、地元日本においても、「まさか全勝」「アイルランドとスコットランドの両チームに勝利」を実現したのです。
 「奇跡」と呼んでも足りないような戦い振りでしょう。

 ゲームは静かにスタートしました。
 ゲーム前、「最初の15分間でおおよそ分かる」と予想していましたが、その15分間で日本チームは、その地力を示してくれました。

 日本チームの「キックオフボールへのお粗末な対応」は、相変わらずでした。
 これを満足に確保することが出来ないというのは、今大会の日本チームの最大の弱点ですが、このゲームでも関連したミスによって大きく地域を失い、前半6分のスコットランドチームの先制トライの遠因となりました。
 ゴール前10m以内への前進を許してしまうと、スコットランドの様な一流チームを止めるのが至難の技であることは自明です。

 残された練習時間や戦術を構築する時間が少ないので、もう遅いかもしれませんが、決勝トーナメントに向けて、キックオフのボールを「確保する」方策を、日本チームには是非習得していただきたいものです。そのボールから、上手く攻撃に転ずるなどという「高度な」ことは考える必要はないと思います。とにかく、味方のボールとして確保すること、相手チームに簡単にボールを奪われることが無いように対応することが出来れば十分であり、今大会の日本チームならば、それ以上のことは望まない方が良いとさえ感じます。

 さて、簡単に先制トライ・ゴールを許してしまった日本チームですが、肝心の「前半15分までの戦い方」であれば、これは十分に戦えるという感触でした。
 アイルランド戦と同様に「互角のフィジカル」を実現していたからです。

 これなら、過去の強豪チームとの戦いで観られたような、「相手チームのやりたい放題」というゲームは回避できるし、日本チームがやりたいことも、ある程度できるであろうと観られました。
 日本チームの圧力、前に出るパワーは、決してスコットランドチームに劣らないものだったのです。

 次第にペースを掴んできた日本チームが、持ち前の攻撃を披露したのが、前半18分のトライでした。2人のスピードスターが、持ち味を発揮したのです。
 左サイドから、ウイングスリークオーターバックWTB福岡堅樹選手が突破し、相手のタックルによってバランスを崩して倒れながら「オフロードパス」を、もうひとりのWTB松島幸太朗選手に通しました。素晴らしいバランスと正確なパスでした。
 パスを受けた松島選手は、世界屈指のスピードを擁するランニングを披露して、真っ直ぐスコットランド陣に走り込みました。
 WTB福岡選手からWTB松島選手へのホットライン、ブレイブブロッサムズ「自慢」のウイングの威力が存分に発揮されたトライでした。

 スタンドオフSO田村優選手のコンバージョンキックも、なんとか決まって、日本チームは7-7の同点としました。

 ここから前半終了までは、日本チームがゲームを支配しました。
 あらゆる面でスコットランドチームを上回ったと言っても、過言ではないでしょう。

 前半26分、WTB松島選手の右サイドでの突進(この大会で再三威力を発揮する松島選手の突進です)から、ボールは真ん中方向に展開されました。
 そして、フッカーHO堀江翔太選手へのパス、これが相手プレーヤーとの競り合いの中でのギリギリのパスとなって「入れ替わった様なタイミング」となりました。この一連のプレーの中でポイントとなったものだと思いますが、「入れ替わり」はラグビーのプレーの中でとても大きな威力を発揮するのです。相手プレーヤーの後方のスペースに走り込み、大きく前進することが出来るのです。
 この時の堀江選手も3m位の前進を果たしました。
 相手ゴール前の3mの前進というのは、とてつもなく大きなもので、この前進によって、スコットランドチームのディフェンスラインがとても「細い」ものとなりました。

 SO堀江選手から、ロックLOトンプソン・ルーク選手への「オフロードパス」が決まり、相手プレーヤーのタックルを受けたルーク選手から、フルバックFBウィリアム・トゥポウ選手への「オフロードパス」が通り、相手プレーヤーのタックルを受けたトゥポウ選手から、ゴール前に走り込んでいたプロップPR稲垣啓太選手への「オフロードパス」が通って、稲垣選手がそのまま走り込んでトライ。
 「3本のオフロードパスを連ねた」見事なトライでした。

 「前半の日本チームには『教科書に出てくるようなプレー』が多かった」と、海外メディア、強豪国のラグビー関係者のコメントが紹介されていますが、このプレーなどは、まさに「お手本」のような、トライを取るための「お手本」のようなプレーでしょう。
 味方プレーヤーが突進する「後方」を、良い距離感で付いて行き、タックルを受けたプレーヤーは、倒れる寸前に、付いている味方プレーヤーをしっかりと目視で確認して、取り易く正確なパスを投げるという連続プレー。こうしたプレーが出来れば、ゴール前で相手チームを抜くことが出来、トライに結び付くという、ラグビーの教科書に記載することは出来るが、実践することは極めて難しいことを、日本チームはやってのけたのです。

 「大会ファイネスト・トライ」という概念・賞が存在するのかどうか知りませんけれども、もしそういう制度があるのであれば、稲垣選手のトライは候補となることでしょう。

 試合後、稲垣選手は、「このチームに加わって7年経つが、トライを挙げたことは初めて。こんなに大事なゲームでトライすることが出来て、本当に嬉しい」と、ニコリともせず、全く笑顔の無い表情で語りました。(稲垣選手は「笑わないプレーヤー」として知られています)

 通常であれば、トライに縁が無いポジションである「プロップPR」である稲垣選手が、基本に忠実に、味方プレーヤーの後方の良い距離感の位置に付けながら、精力的に走り続けていた努力と集中力が実った、本当に素晴らしいトライでした。

 このトライにより、ゲームは日本チームが14-7とリードしました。
 ついに逆転したのです。

 日本チームがゲームを支配する時間帯か続いていた前半36分、日本チームはペナルティーキックを得ました。SO田村選手が慎重に狙います。
 日本チームにとっては向かい風の中の、距離のあるキックでした。
 このキックは決まったかに観えましたが、最後のところで左に曲がり、惜しくも入りませんでした。決まっていれば17-7の10点差で、前半を終えることが出来たのですから、とても残念な結果となりました。

 この日本チームのペナルティーキックが決まらなかったことを受けて、スコットランドチームに「ホッとした様子・空気」が流れました。「これで日本チームの時間帯を終えることが出来る」「何とか7点差で後半に入れる」と考えたのでしょう。
 ラグビー競技を国技とし、1871年に世界初のテストマッチ「イングランド対スコットランド」を行ったラグビー発祥国のひとつスコットランド代表チームとしても、この時間帯の日本チームの「圧力」は抗しがたいレベルだったのでしょう。
 「ホッとした」のも、止むを得なかったかもしれません。

 ところが、その前半39分、日本チームの前半最後の攻撃が展開されたのです。
 ホッとして、やや動きが悪くなったスコットランドチームの右サイドから左に展開し、センタースリークオーターバックCTBラファエレ・ティモシー選手が突進し、キックパス。このキックパスをWTB福岡選手が綺麗にキャッチし、そのまま素晴らしいランニングを魅せてトライしました。
 スコットランド守備陣が見せた一瞬の隙を突いた、これも「教科書に載っている」ような、見事なトライでした。

 「キックパスからのトライ」はこのように行うもの、であることをティモシー選手のプレーが見事に示していましたし、2つ目の大きなバウンドのボールを右手で冷静にキャッチした福岡選手のプレーも、まさに「お手本」でしょう。
 そして何より、「残り時間が少ない中」で、美しい「展開ラグビー」を正確に実施した、日本チームの「チームとしての動き」が、最も「お手本」となるものであることは、言うまでもありません。

 日本チームは21-7とリードして、前半を終えたのです。

 前半を終えた時、私は「素晴らしい3本のトライ」を魅せていただいた日本チームに、心底から「ありがとう」と呟きました。感謝しか無い、前半戦でした。

 さて、後半が始まる時、私は「次の得点がどちらに入るか」によって、ゲームの帰趨は決まると感じていました。
 そして、後半開始早々から、スコットランドチームは「フルスロットル」で向かってきたのです。前半とは見違えるような気迫とスピードでした。

 世界屈指の強豪チームが「全力でアタック」してくるのですから、迫力満点でした。
 当然ながら「前掛かり」となったのです。

 その後半2分、良く守っていた日本チームに素晴らしいプレーが誕生したのです。
 WTB福岡選手が相手プレーヤーが保持するボールを奪って、そのまま独走、ど真ん中にトライしました。
 信じられないような個人技でした。

 相手チームの右胸に確保されていたボールを掻き出し、ポンと浮いたボールを確保しました。ボールがフィールドに落ちていればノックオンの判定であったかもしれませんが、福岡選手は落ち着いてボールを受け取り、その後は持ち前のスピード十分なランニングで、スコットランドチームのプレーヤーの追跡を許しませんでした。

 相手チームのボールを奪い取るのは、ラグビーにおいて最も重要で最も基本的なプレーです。立ったままで、相手プレーヤーが保持するボールを奪い取るのですから、ベーシックには「腕力勝負」であり、最近は「ジャッカル」と呼ばれたりしますが(「ジャッカル」という言葉は、ラグビー競技の公用語ではないと思いますが・・・)、この時の福岡選手のプレーは、パワー+タイミングも絶妙でした。アメリカンフットボール競技置ける「掻き出し」に近いプレーにも観えました。

 いずれにしても、この福岡選手の個人技によるトライで、日本チームは28-7とリードを広げました。後半最初の得点も日本チームが挙げたのです。
 「この試合、勝った」と私は思いました。こうした大試合での3ポゼッション差は、とても大きなものなのです。

 しかし、事はそう簡単では無かったのです。(考えてみれば、当然のことなのですが)

 後半開始早々の福岡選手のトライによってリードを広げた日本チームは、その後も快調に攻めました。この時間帯が、この試合において「日本チームが最も気持ち良く攻めた」時間帯であったと思います。「やりたい放題」という感じもしました。

 しかし、ワールドカップにおいて、世界屈指の強豪チームを相手に「やりたい放題」となれば、やや「調子に乗っている」という状況に陥るのも自然な話でしょう。日本チームは、やや緊張感を失っていたのかもしれません。
 続く得点機、相手ゴール前でボールを奪われて、陣地を押し返されてからは。「手負いのスコットランドチーム」の猛攻に晒されることとなりました。

 日本チームの弱点である、「キックオフボールを確保できないこと」と「ラインアウトが確保できない」という2課題も露呈して、スコットランドチームの必死のプレーの前に後退を続けたのです。

 不思議なもので、28-7とリードしてからは、日本チームのタックルも甘くなりました。
 「2人で行くタックル」も、前半の様には決まらなくなりました。
 おそらくは「僅かにタイミングが遅くなってきた」のでしょう。
 疲労が重なってきたことと、大きなリードで僅かに「気が緩んで」来ていたのだと思います。
 それまでなら、その場で止めていたタックルが、都度都度2~3mの前進を許すものとなりました。ひとつのプレーで+2~3mの前進を許容するものとなっては、毎回のようにゲインライン突破を許すこととなり、スコットランドチームの攻撃に勢いが出てきました。

 そして後半9分、再三の波状攻撃から、PRウィレム・ネル選手がトライを挙げました。反撃の狼煙が上がったのです。ラグビー競技の基本中の基本、ラックサイドのフォワードFWの突進で奪ったトライが、スコットランドチームに勇気を与えたことは言うまでも有りません。

 続く後半15分には、PRザンダー・ファーガソン選手がトライを挙げました。
 どんどん選手を交替するスコットランドチームが、フレッシュなプレーヤーによる怒涛の攻めを魅せて、連続トライを挙げたのです。
 これで21-28と「1トライ・1ゴール差」となり、試合の行方は全く予断を許さないものとなりました。

 この頃は、完全にスコットランドチームの時間帯、スコットランドがゲームを支配していた時間帯でした。
 後半12分に、スコットランドは一気に5名のプレーヤーを交替しました。
 中心プレーヤーであるスクラムハーフSHグレイグ・レイドロー選手さえ代えたのです。
 9分のネル選手のトライをきっかけとして、勝負に出たと見るべきなのでしょう。

 スコットランドチームの展開ラグビーに日本チームは後手後手となり、付いていけない状況が続きました。
 ピンチの連続。
 僅か6分間で2トライ・2ゴールを奪われ、まだ20分以上の試合時間が残っている状況でしたから、この後もトライを重ねられてしまい、勝利どころが、28-50位の大敗の可能性も十分有る状況となりました。
 日本チームの決勝トーナメント進出に暗雲が漂った時間帯でした。

 やはり「調子に乗ってのチームの緩み」は、怖いものだと感じました。

 こうした厳しい状況から日本チームを救ったのは、NO8姫野和樹選手のプレーでした。
 相手プレーヤーのボールを奪いに行くプレー、姫野選手が得意とするプレーを披露して、相手ボールを奪うことに成功したのです。
 この時、スコットランドのプレーヤーが激高し、両チームのプレーヤーが入り乱れての一触即発の状態となりました。
 この危険な状況はなんとか収まりましたけれども、こうした状況を惹起したことこそが、姫野選手のプレーの重さ、スコットランドチームにとっては「痛恨の失球」であったことを如実に示しています。

 このプレー以降、試合は再び「拮抗」したものとなりました。
 別の書き方をすれば「試合が落ち着いた」のです。

 一進一退の攻防の中で、時間が着々と進みました。

 この時間帯では、交替で入ったPR中島イシレリ選手の突進プレーが印象的でした。
 ボールを受けて2~3mの前進を実現するのです。
 試合終了間際、両チームの選手が疲労困憊の中での「2~3mの前進」は、とても貴重なプレーです。
 反撃したいスコットランドチームにとっては、とても厄介なプレーであったことでしょう。
 インパクトプレーヤーとしてのイシレリ選手は、日本チームにとってとても大きな存在なのです。

 試合時間75分、後半35分を過ぎてから、日本チームは冷静なプレーを繰り広げました。
 当然ながら「強引にボールを取りに来る」スコットランドチームに対して、ラックでのボール確保に注力したのです。
 とはいえ、正攻法で相手プレーヤーを剥がしに来る、そしてボールを奪いに来るスコットランドチームのプレーは迫力十分でした。世界の強豪チームのパワーと執念の凄さを存分に感じさせてくれるプレーが続いたのです。

 これから決勝トーナメントのゲームに臨むブレイブブロッサムズとしては、「ラックが完成」したからといって、安心することなど到底できないこと、日本国内のゲームであれば、決して失うことの無い体勢からでも、あっという間にボールを奪われるリスクが有ることを痛感させてくれるプレーの数々でもあったことでしょう。

 残り時間が着々と短くなる中で、交替で入ったSH田中史朗選手が、ラックからのボール出しを少しでも遅らせようと努力を続けました。
 そして、出す時には、日本FW陣が3~4名で待ち受けているところに投げ、再びしっかりとしたラックを形成しました。

 日本ゴール前、右側から始まったこのプレーは、少しずつ左側に移動し、最後は日本陣左側となりました。

 試合時間が79分となり、残り1分となりました。

 この段階で28-21とリードしていた日本チームの決勝トーナメント進出は、ほぼ決まっていたのです(スコットランドチームにトライ&ゴールを取られたとしても「引分」となって日本チームが決勝トーナメントに進出できます)が、選手もファンも「このゲームを勝つ」ことに集中していたのです。
 試合における「本能」なのでしょう。

 そして80分を過ぎてホーンがなりました。

 田中選手はラックからボールを出し、これを日本チームが蹴り出して、ノーサイド。

 日本チームがスコットランドチームを破った瞬間でした。

 我が家でも大歓声と大拍手が上がりました。

 横浜国際競技場はもちろんとして、日本中のあらゆるところで「大歓声」が挙がっていたことでしょう。

 ジェイミー・ジョセフHC率いる日本代表チームは「大仕事」をやってのけました。

 アイルランドとスコットランドという、とても強い2つのチームを破って魅せたのです。
 プール戦で、この2チームを両方破るというのは、オールブラックスやスプリングボクス、ワラビーズといった強豪でも、それ程容易なことではないでしょう。

 まさに「快挙」なのです。

 「快挙」を実現していただいた日本代表チームの皆さんに、力の限りの拍手を送ります。

[10月12日・ミニッツメイドパーク]
ニューヨーク・ヤンキース7-0ヒューストン・アストロズ

 アメリカンリーグALの地区シリーズを勝ち付がった両チームの初戦は、ヤンキースが快勝しました。
 リーグチャンピオンシップゲーム緒戦の「完封勝ち」というのは珍しいと感じましたが、ヤンキース史上初との報道が有りました。20度を優に超える、MLB最多のワールドシリーズ制覇を誇るヤンキースでも、これまでできなかった「快勝」なのです。

 さて、大事な試合の先発を任された田中将大投手は、「丁寧」な投球を魅せて、6イニング・68球を投げて、被安打1、奪三振4、与四球1、失点0という、ポストシーズンの先発投手として「理想的」な内容でした。

 ゲーム後のインタビューで答えていたように「決して調子はそれ程良くなかった」ように観えました。ボールのキレは、絶好調時のものでは無かったのです。
 しかし、「外角高めのスライダー」を上手く使って、アストロズ打線を抑え込みました。

 私は「打者が最も捉えにくいコース」は「外角高め」であろうと考えています。
 あのイチロー選手も「外角高め」の空振り・三振が最も多かったように観えました。
 
 その「外角高め」に、この日は効果的なスライダーが配されていました。
 この投球によってダブルプレーやアルトゥーベ選手からの三振を実現していたのです。
 
 「投」の殊勲者が田中投手ならば、ヤンキースの「打」のヒーローは、3番のグレイバー・トーレス選手でしょう。
 この日は5打数3安打5打点と大活躍。
 アストロズ先発のザック・グレインキー投手をひとりで攻略した感があります。

 また、1回裏田中投手の立ち上り、2つの打球、ヒットになってもおかしくない当たりをしっかりと捌いた2塁手としての守備も、秀逸でした。
 ヤンキースにとって、今季ポストシーズンのラッキーボーイ的な存在となっています。
 この好調が何時まで続くのか、とても楽しみです。

 ヤンキースはALCS2019において、絶好のスタートを切りました。

 田中将大投手は、再び「大試合に強い」ことを示したのです。

 イングランドプレミアリーグ2019~20年シーズンは、10月6日までに第8節のゲームを終えました。

 そして、リバプールFCが突っ走っています。
 
[10月6日終了時点の順位]
1位 リバプール 8勝 勝点24
2位 マンチェスター・シティ 5勝2敗1引分 勝点16
3位 アーセナル 4勝1敗3引分 勝点15
4位 レスター・シティ 4勝2敗2引分 勝点14
5位 チェルシー 4勝2敗2引分 勝点14
6位 クリスタル・パレス 4勝2敗2引分 勝点14

9位 トッテナム・ホットスパー 3勝3敗2引分 勝点11

12位 マンチェスター・ユナイテッド 2勝3敗3引分 勝点9

 全38節の内、まだ8節を消化しただけの序盤戦にもかかわらず、既に「独走」との声もあるリバプールは、そのゲーム内容が素晴らしい。
 今季初戦ノーウィッチ・シティ戦を4-1で勝つと、第3節ではアーセナルに3-1と快勝、第6節でもライバル・チェルシーを2-1で撃破し、第8節もレスター相手に2-1と勝利、当面のライバルチームを次々と破って勝ち続けているのです。
 ここまで、引分も無いというのですから、「走っている」という表現がぴったりでしょう。

 シティは、第5節でノーウィッチに2-3で敗れてから、少し歯車が狂っている感じで、第8節でもウルヴァーハンプトン・ワンダラーズに2-0で敗れ、早々に2敗目を喫してしまいました。
 勝つ時は、第1節のウエストハム・ユナイテッドに5-0、第6節のワトフォードに8-0と大勝する一方で、こうした敗戦を繰り返すというのは、調子にムラが有り過ぎるということでしょうか。

 昨季の優勝チームと2位のチームが、それなりのスタートを切っている一方で、スパーズとユナイテッドは、9位、12位と低迷しています。共に「得点力不足」の感が有り、特にユナイテッドは「零敗」や1点しか取れずの敗戦が多くなっています。得点力強化が急がれるところでしょう。
 まあ、まだ第8節ですから、必要なプレーヤーの獲得を始めとして、巻き返しのチャンスは十分なのでしょう。

 「悲願のプレミア初制覇」に向けて、リバプールの挑戦が続きます。

[AL地区シリーズ・10月4日から10月7日]
ニューヨーク・ヤンキース3勝-0勝ミネソタ・ツインズ

[AL地区シリーズ・10月4日から10月10日]]
ヒューストン・アストロズ3勝-2勝タンパベイ・レイズ

[NL地区シリーズ・10月3日から10月9日]
ワシントン・ナショナルズ3勝-2勝ロサンゼルス・ドシャース

[NL地区シリーズ・10月3日から10月9日]
セントルイス・カージナルス3勝-2勝アトランタ・ブレーブス

 MLB2019年シーズンのポストシーズン、地区シリーズが完結しました。

 例年、比較的3勝0敗、3勝1敗で決着することが多い地区シリーズですが、今季は4カードの内3カードが3勝2敗決着という、珍しい?シーズンとなりました。
 本当に大激戦が続いたのです。

 これまでなら、レギュラーシーズンで圧倒的な力を魅せたチームは「スイープ」という形、3勝0敗で勝ち上がることが多いと感じていましたが、今季は、特にドジャースが苦戦どころが敗退するという、ある意味では意外な結果となりました。

 ドジャースは、レギュラーシーズンで「106勝56敗」と、ナショナルリーグNL最多勝チームであり、NL西地区で2位のダイヤモンドバックスに「21ゲーム差」を付けてぶっちぎりで優勝していたのですが、まさかの地区シリーズ敗退となったのです。
 21世紀に入って世界制覇の無い名門ドジャースのワールドシリーズ進出の夢は、早々に消えました。
 ナショナルズが地力を発揮したシリーズになった形ですが、特に1勝2敗からの第4戦がターニングポイントになった感じです。エース・シャーザー投手を立てて6-1でドジャースに完勝し、シリーズの流れを完全にナショナルズのものとしました。
 やはり、強力な先発投手は短期決戦の流れを大きく左右するものなのです。

 アメリカンリーグAL西地区優勝のアストロズも、思わぬ?苦戦を強いられました。
 レギュラーシーズンは107勝という、両リーグトップの勝利数を挙げて圧勝したのですが、地区シリーズではレイズと最終戦にもつれ込む接戦となりました。
 初戦、第2戦をホームで快勝して、少し油断が有ったようにも見えます。
 最終の第5戦は、コール投手を立ててしっかりと勝ち切りました。
 こちらは、なんとかAL優勝決定シリーズに駒を進めたのです。
 ヤンキースとのALCSは「大激闘」となることでしょう。

 残るカード、NL東地区と中地区の優勝チーム同士の戦いは、「互角」の展開で最終第5戦に縺れ込みましたが、この第5戦の初回、カージナルス打線が爆発、1イニング10得点の猛攻で勝負を決めました。
 ホームでの戦いとなったブレーブスとしては、まさかの展開だったことでしょう。

 NLは、ナショナルズとカージナルスのリーグ優勝決定シリーズとなりました。
 意外な?というとファンの皆様からお叱りを受けそうですが、近時では「新鮮なNLCS」でしょう。

 優勝候補同士の激突となるAL、新鮮なカードであるNL、リーグチャンピオンシップシリーズが本当に楽しみです。

 ワールドカップ日本大会が始まってから、街で外国の方を見かける機会が増えました。

 特に、東京駅や品川駅といった、複数の鉄道が乗り入れている駅では、民族衣装というのか「ひと目でどこの国の応援団」かが分かる集団(もちろん普通の服装の方も居ます)を、見かけます。
 気のせいかもしれませんが、大柄な人が多いとも感じます。

 「駅でラグビーワールドカップを感じる」のも良いものだと思います。

 さて、THE ANSWERの9月30日配信の記事「日本人が”日本の価値”を知るW杯 アイルランドファンは富士山に息を呑んだ」は、とても興味深いものでした。

 9月28日の「日本VSアイルランド」の歴史的な一戦を前に、日本、アイルランド、双方のファンが、品川駅から新幹線に乗り込み、静岡・エコパスタジアムに向かうところから、記事は始まります。

 「白と赤」と「緑」のユニフォームを着た、沢山の人達が新幹線に乗り込んだわけですが、指定席は(当然のように)満席で、自由席も一杯、応援の方々の多くは立っていたと。

 そして1時間ほど経った時、背後から声をかけられたのだそうです。
 「Mt.Fuji?」
 振り返ると、外国人女性(アイルランドカラーのシャツを着ている)が指を差し、窓の外を見つめていた。
 車窓を見ると、街並みの向うに雄大な景色が広がっていることに気が付いた。
 「そうだ」と説明すると途端に眼が輝き、「ワーオ」と息を呑んだ。

 筆者は、東海道新幹線で、箱根を過ぎた辺りの住宅地の向こう側に「巨大な富士山の上部」が見えてくることは知っていたのですが、このアイルランドチームを応援する女性に指摘され、改めて感じ入ったと書いています、
 ワールドカップが、日本人に日本の良さを再認識させてくれるという趣旨の記事になっているのです。

 私も、その趣旨に全面的に賛意を表するものですが、ついでに言えば、「外国の方々に日本の良さを感じてもらう、日本という国を知ってもらう、良い機会」であることも、間違いないのでしょう。(当たり前のことを書き恐縮です)

 このアイルランドの女性は、おそらくは自国の代表チームを、はるか極東の地まで応援に来ているのですから、来日目的は「アイルランド代表チーム応援」です。
 日本という国の静岡という地域にあるスタジアムで、アイルランドチームを応援できれば、概ね目的は達成でしょうし、まず間違いなく勝利するでしょうから、とても気持よく帰って来られると考えていたことでしょう。(後者は、残念ながら実現しませんでしたけれども)

 完全なる目的客の彼女には、おそらく「富士山観光」は、来日目的には入っていなかったと推測されますが、幸いにも?競技場が静岡方面であって、天候にも恵まれたため、雄大な富士の姿を目の当たりにすることができたのです。
 富士山は、世界中の多くの方々が「美しい」と評するものと言われていますので、+αの思い出が出来たのではないでしょうか。

 日本大会の各ゲームが、日本各地の競技場で行われることの意義をも、改めて感じさせてくれる記事でした。
 10月13日、京都競馬場芝2,000mコースで開催される、第24回秋華賞競走G1の注目馬検討です。

 台風19号の接近、首都圏通過後の13日に行われたG1として、後世に語り継がれるかもしれません。レースとしては、京都コースですからしっかりと実施されることになるのでしょうが・・・。

 桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユーが共に出走してこないレースとなりました。
 やはり「混戦」ということになりそうです。

 トライアルレースである、ローズステークスG2と紫苑ステークスG3の好走馬が中心となりそうです。

 ローズSは、ダノンファンタジーがレコード勝ちを収めました。もともと阪神JF2018の勝ち馬であり、2019年の牝馬クラシック戦線の主役と目されていた存在ですから、ここでは軸馬と観たいところなのですが、ローズSの2・3着馬との着差がクビ・アタマというところが心配です。この上位3頭は、ほぼ力の差は無いと観ています。

 紫雲Sも勝ったパッシングスルーと2着馬との着差はハナですので、こちらも抜けた存在とはいえません。

 やはり、秋華賞2019は「混戦」なのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、4枠7番のビーチサンバ。
 前走ローズSはダノンファンタジーの2着。もともと、阪神JF2018では3着と、同期トップクラスの実力は示してきている存在です。デビュー戦以降1勝もできていない「ジリ脚」タイプですが、一方で「必ず上位に来る」ところを評価したいと思います。混戦向きと観ています。

 第二の注目馬は、5枠10番のシェーングランツ。
 2歳時は、藤沢和雄厩舎の牝馬2枚看板として、グランアレグリアと共に評価が高かった馬です。こちらも、このところなかなか勝てていませんが、そろそろ実力を発揮する頃でしょう。

 第三の注目馬は、3枠5番のクロノジェネシス。
 阪神JFで2着、桜花賞とオークスで3着、と安定した成績を誇ります。桜花賞馬とオークス馬が居ないのであれば、この馬がトップに来る可能性は十分です。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 ミルコ・デムーロ騎手が乗るサトノダムゼル、クリストフ・ルメール騎手が乗るコントラチェックが気になるところですが・・・。

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