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HOME   »  2019年12月13日
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 12月6日から12月8日にかけてダイドードリンコ・アイスアリーナ(東京都西東京市)を舞台に開催された、第87回全日本アイスホッケー選手権大会は、決勝でH.C.栃木日光アイスバックスが東北フリーブレイズを5-1で破り、優勝しました。

 歴史と伝統に彩られた大会の決勝におけるアイスバックスの戦い振りは、「戦前の作戦通り」という感じがしました。

① 高い位置からのチェック

 アイスバックスは、リンク全体でフリーブレイズの選手に絡んで行きました。
 フリーブレイズにとってのディフェンディングゾーン、アイスバックスにとってのアタッキングゾーンにおいてもプレスをかけたのです。

 フリーブレイズは、自陣においても自由にパックを回すことができませんでした。
 時折は、アイスバックスの選手が敵陣においてパックを奪取していました。これは「いきなりのチャンス」になります。
 ゲーム全体として、アイスバックスがゲームをコントロールしていた形でしょう。

 これは、アイスバックスの戦前の分析と対策立案が上手く行ったということだと思います。

 フリーブレイズは、攻撃の起点において自陣(ディフェンディングゾーン)においても、パス交換をすることが多いのでしょう。アイスバックスは、このパックまわしに絡んでいくという方針を立てて、これを実行したように観えました。
 また、フリーブレイズは、ニュートラルゾーンで左右のフェンス際からパックを回すことが多いように見えます。アイスバックスは、ニュートラルゾーンではフェンス際にプレーヤーを配していたのでしょう。

 こうした、戦前立案の対策が功を奏し、フリーブレイズは本来の攻撃がなかなか出来なかったように観えました。
 第3ピリオド、アイスバックスにマイナーペナルティが有り、プレーヤー数が1名多かったパワープレーの2分間、フリーブレイズは1本のシュートも打つことができませんでした。得失点差が広がり、やや勢いに差があったとはいえ、パワープレーにおいて1本のシュートも打てないというのは、アイスバックスの守備がとても良く機能したことの証左に他なりません。

 もちろん、高い位置からのチェックを行えば、チェックしてきた選手の後ろ側ががら空きになるので、そのスペースを使われればピンチを招く可能性が有ります、従って、いつでも、どのチームが相手でも、採用して良い戦術では無いのは当然です。
 アイスバックスは、フリーブレイズのチームプレーの特徴を良く把握し、対策を立案・実行したことになります。

 まさに「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」なのです。

② 角度の無いところからの「正確」なシュート

 栃木日光アイスバックスは、このゲームで5点を挙げました。こうした大試合では「大量点」と言って良いでしょう。

 これらの得点の多くが、「角度の無いところからのシュート」でした。
 通常なら、ゴールを決めることがとても難しい、ゴールの左右からのシュートだったのです。
 こうしたシュートを連続して、数多く決めたということは、アイスバックスのプレーヤーのシュートコントロールがとても良かったということになります。
 これは「技術面の長所」です。

 東北フリーブレイズのゴールキーパーGKの右肩上、GKのフェイスマスクとゴール枠の間の隙間、感覚的には30cm×20cmの空間に突き刺したように観えたシュートなどは、「絶妙」という他は無く、「あれ程のシュートをいつも打つことができるのであれは、いつでも得点できる」と感じさせる、スーパープレーでした。(GKの左右の肩上のスペースへのシュートは、止めることが非常に難しいのです。もちろん、そのスペースにシュートを打つというのは難易度が高いプレーとなります)

 多くの得点が、ゴールの正面、あるいは少し左右からのシュート、あるいはゴール前の混戦から生まれることが多いアイスホッケー(このゲームでのフリーブレイズの得点も、ゴール正面からのシュートをアイスバックスGKが弾き返したパックを押し込んだものでした)において、左右の角度の無い5m近辺から放たれたパックが、これ程ゴールインした試合は、珍しいかもしれません。

 東北フリーブレイズにとっては、持ち味を発揮できなかった、不本意なゲームだったことでしょう。

 栃木日光アイスバックスの、守備・攻撃の両面における、素晴らしいプレーが際立った決勝戦でした。
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