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HOME   »  2020年02月03日
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 1月31日、世界陸上競技連盟は、長距離競走に使用されている「厚底シューズ」について、一定の規則を適用することを発表しました。

 この「一定の規則」によって、このところ使用されていた、ナイキ社のシューズ「ヴェイパーフライ(VF)」の当面の使用が可能になりました。東京オリンピック2020においても使用できる見通しとなったのです。

 「一定の規則」とは、「靴底厚は40mm以下」「プレートは1枚」「大会で使用される4か月前から一般市販されている必要がある」ことなどです。
 これまで使用されてきたVFが、この規則に則ったものであるということになります。

 VFの種類を、登場順に観て行きましょう。

① 初代
② VF4%(第2世代)
③ VFネクスト%(第3世代)

④ アルファフライ(第4世代)

 前述の①~③は、頭書の規則の範囲内というか、則っています。
 ④はプレートが3枚使用されていますので、規則違反となり、大会では使用できません。

 この問題、「厚底シューズが東京オリンピック2020では使用できないのではないか」という騒動は、これで一応の落着ということになります。

 そもそも、近時の日本マラソンの動き・記録には、当然ながら「厚底シューズ」が大きくかかわっています。
 例えば、2018年春の設楽悠太選手による16年振りのマラソン日本新記録樹立や、同年10月の大迫傑選手の日本記録更新は、いずれも前述②のシューズを履いて達成されています。

 また、2020年の箱根駅伝や都道府県対抗駅伝は好記録続出の大会となりましたが、前述の②、③のシューズの影響が大きかったとも報じられています。

 「厚底シューズ」を使用すれば、必ず記録が伸びるのかどうかは分かりません。
 従来のシューズの方が速く走れるというランナーが居るのは、自然なことでしょう。

 大事なことは、「新しい道具によりスポーツが変化して行く」ことなのでしょう。

 東京オリンピック1964までは、アンツーカだった陸上競技場トラックのサーフェイスが、メキシコシティ・オリンピック1968からはタータントラックと呼ばれたオールウェザー型サーフェイスに変わったことは、その最たる例でしょう。
 トラック種目は、この変更に伴って大変化したのです。
 アンツーカで速く走れる走法と、オールウェザーで速く走れる走法は、世界最高レベルのレースにおいては、全く異なるものになったのです。
 既に50年余の時間を経ていますから、本件についての見解は安定したものとなっていますが、例えば、現在の世界記録9秒58を保有しているウサイン・ボルト選手と、東京オリンピック1964の金メダリスト、10秒0で走ったボブ・ヘイズ選手の、どちらが速く走れるのか、というテーマについては、永遠に結論が出ないものだと思います。
 アンツーカによる100m競走とオールウェザーによる100m競走は、別の競技なのでしょう。

 また、卓球日本が最も強かった時期、日本選手は「厚い裏ソフトラバー」を使用して、卓球競技に革命をもたらしました。表ソフトの薄いラバーが主体だった時期に、厚い裏ソフトラバーによって、「より強く回転数の多いスピン」をボールにかけることが出来るようになったのです。
 このラバーについては、どんどん厚くなる可能性が有りましたから、一定の規則が導入されて、現在に至っています。
 卓球界に一定の秩序をもたらした規則の制定であったのでしょう。

 「厚底シューズ」に対する、今回の規則導入は、まだ最終的なもの(その後、毎年の細部の見直しで対応できるレベルの規則)では無く、おそらくは数年間に渡って検討が行われ、制定されるものだと考えられます。
その第1歩ということになるのでしょう。

 東京オリンピック2020に対する影響について観れば、世界各国の代表選考レースで使用されている「厚底シューズ」が本番で使用禁止となれば、そもそも「代表ランナー選考レースの意味・価値」を問われることになりかねません。
 本番で使用できる道具で競わなければ、代表選考レースにならないことは自明です。

 日本でも、昨秋のMGCにおいては多くのランナーが②のシューズ、所謂「ピンク色のシューズ」を使用して走り、代表に選ばれたランナーも、それを履いていました。

 その点から、そして「公平」という観点からも、①~③のシューズが本番で使用可能となったことは、良かったと感じます。

 世界陸連としては、「厚底禁止」といった衝撃的な決定は、もっと早く行う必要があったのでしょう。
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