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HOME   »  2020年08月06日
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 温故知新2020陸上競技編その12です。

 三段跳びは、ホップ→ステップ→ジャンプと3回跳んで、その距離を競う競技です。
 1896年の近代オリンピック第1回アテネ大会から、男子三段跳びは正式種目となっています(現在の三段跳びとは、少し違う競技内容だったようですが)から、「3回跳んで距離を競う」という競技は、相当古くから行われていたと思われます。

 ホップとステップは同じ足(例えば、右足で踏み切った場合にはステップも右足で跳ぶ)使って跳び、ジャンプは別足(前例なら左足)で飛びます。
 3つのジャンプの中で、最も距離を稼げるのは、ホップかジャンプで、これは選手ごとに異なります。
 私の記憶では、ホップが一番距離が出る選手の方が多いと思いますが、これはもちろん「跳躍方法・跳び方」にもよりますので、21世紀に入ってからの傾向は、ジャンプが一番距離が出るようになっているのかもしれません。

 跳躍距離の原動力となっているのは「助走のスピード」、助走により得られる運動エネルギーであることは間違いないでしょう。
 この運動エネルギーと踏切の筋力・角度・スピードのバランスの上で、素晴らしい跳躍が生まれることになります。

 ステップは、ホップとジャンプを上手く繋ぐものであると思います。
 ホップで大きな距離を得て、ジャンプで大きな距離を得る為に、助走のスピードを極力維持し、決してバランスを崩すことなど無いように、ステップを跳ぶ必要があります。

 オリンピックの決勝ともなると、それぞれのジャンパーが個性豊かな跳躍を魅せてくれますし、良い記録が出た試技は、誰が見ても美しく力強いものとなります。
 観ていて、本当に楽しい種目なのです。

 さて、今回も1960年ローマ大会から観て行こうと思います。
 金メダリスト名、記録の順です。
・ローマ1960 ヨゼフ・シュミット選手(ポーランド) 16m81cm
・東京1964 ヨゼフ・シュミット選手(ポーランド) 16m85cm
・メキシコシティ1968 ヴィクトル・サネイエフ選手(ソビエト) 17m39cm
・ミュンヘン1972 ヴィクトル・サネイエフ選手(ソビエト) 17m35cm
・モントリオール1976 ヴィクトル・サネイエフ選手(ソビエト) 17m29cm
・モスクワ1980 ヤチェク・ウドミュー選手(ソビエト) 17m35cm
・ロサンゼルス1984 アル・ジョイナー選手(アメリカ) 17m26cm
・ソウル1988 フリスト・マルコフ選手(ブルガリア) 17m61cm
・バルセロナ1992 マイク・コンリー選手(アメリカ) 17m63cm
・アトランタ1996 ケニー・ハリソン選手(アメリカ) 18m09cm
・シドニー2000 ジョナサン・エドワーズ選手(イギリス) 17m71cm
・アテネ2004 クリスチャン・オルソン選手(スウェーデン) 17m79cm
・北京2008 ネルソン・エボラ選手(ポルトガル) 17m67cm
・ロンドン2012 クリスチャン・テイラー選手(アメリカ) 17m81cm
・リオデジャネイロ2016 クリスチャン・テイラー選手(アメリカ) 17m86cm

 まず、ヴィクトル・サネイエフ選手の3連覇が眼に入ります。
 サネイエフ選手は、モスクワ1980でも銀メダルを獲得していますから、もう少しで4連覇というところまで迫ったのです。
 その安定した実力と長いキャリアは、三段跳び史上に燦然と輝くものでしょう。

 また、これだけデリケートな種目ですから、オリンピックという大舞台で世界新記録を叩き出すことは、容易なことでは無いのですが、サネイエフ選手はメキシコシティ1968において17m39cmという、世界新記録で優勝しています。
 本当に勝負強いアスリートだったのです。

 2連覇のジャンパーは2人居ます。
 ヨゼフ・シュミット選手とクリスチャン・テイラー選手です。
 サネイエフ選手を加えると、3ジャンパーが複数の金メダルを獲得していることになります。やはり、安定した実力を得るためには、相応の時間が必要な種目であり、逆に言えば、一度世界のトップクラスの実力を具備してしまえば、長くトップクラスのジャンパーとして戦って行けるということなのかもしれません。

 記録を観れば、メキシコシティ1968において、サネイエフ選手が17m~17m50cmに記録を引上げ、ロサンゼルス1984までは、その水準で金メダルが争われています。
 そして、ソウル1988において、フリスト・マルコフ選手が「17m50cmの壁」を破り、その後は17m51cmを越える水準で、金メダル争いが繰り広げられています。
 史上唯一の「18m越えの金メダル」は、アメリカのケニー・ハリソン選手が、アトランタ1996で叩き出しています。
 この大会の銀メダリストは、シドニー2000を制するジョナサン・エドワーズ選手でした。
 エドワーズ選手も17m88cmという、シドニー2000の優勝記録を上回る好記録を出したのですが、ハリソン選手には及びませんでした。

 男子三段跳びにおいては「18mジャンパー」というのは、大変な尊称です。
 まだ、世界中で18m(ホップ・ステップ・ジャンプの3跳躍平均6m)を越えたことが有るジャンパーは一桁の人数しか居ません。
 18m29cmの世界記録は、1995年8月のイェーテボリ世界陸上において、ジョナサン・エドワーズ選手がマークしました。それは、本当に美しい跳躍でした。
 その後25年間に渡って、誰もこの記録を越えることが出来ないのです。
 まさに「伝説になりつつあるジャンプ」なのです。

 ところで、男子三段跳びは「陸上競技において日本選手がオリンピック3連覇」している唯一の種目です。

・アムステルダム1928 織田幹雄選手 15m21cm(オリンピックにおける日本選手団初の金メダル)
・ロサンゼルス1932 南部忠平選手 15m72cm
・ベルリン1936 田島直人選手 16m00cm(世界新記録)

 これは、日本陸上界にとって、永遠に語り継がれる3連覇でしょう。
 ロス1932では大島鎌吉選手が銅メダルを、ベルリン1936では原田正夫選手が銀メダルを獲得しています。2大会連続の複数メダル獲得ですから、まさに「お家芸」だったのです。

 この頃、日本選手は5度に渡って世界新記録をマークし、「16mの壁」を破ったのは田島直人選手でした。

 「お家芸」の復活を望むには、現在の世界と日本の差はとても大きいのですけれども、私は三段跳びが日本人向きであることは、これらの記録が証明していると思います。
 いつの日にか、オリンピック決勝の舞台で、日本のジャンパーがメダルを争うシーンを観てみたい、また、その可能性は十分にあるとも考えているのです。
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