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 新型コロナウイルス禍のために、まだまだ多くのスポーツイベントが延期・中止となっている時期は、撮り貯めた録画を自宅で楽しむのも良いようです。
 今回はワールドカップ2002日本・韓国共催大会の決勝です。

[2002年6月30日・横浜国際総合競技場(日本)]
ブラジル2-0ドイツ

 大会前、ブラジル代表チームの強さは報じられていましたが、20世紀の終盤から続くドイツ代表チームの低迷が指摘されていましたから、ドイツチームが決勝に進むと予想した人は、多くはなかったと思います。

 とはいえ、大会前にサッカーファンの友人達が集まって、日本で開催されるワールドカップについて大議論(お酒を飲みながら)を行った時に、S君が「出て来ればドイツは強いよ」と言っていたことを、彼の表情と共に良く憶えています。
 S君は、「ドイツナショナルチームの本質」を良く知っていたのです。

[ブラジルチームの先発メンバー]
1. GKマルコス選手
2. DFルシオ選手
3. エジミウソン選手
4. ロケ・ジュニオール選手
5. カフー選手
6. ロベルトカルロス選手
7. MFジウベウト・シウバ選手
8. クレイベルソン選手
9. ロナウジーニョ選手
10. FWリバウド選手
11. ロナウド選手

[ドイツチームの先発メンバー]
1. GKオリバー・カーン選手
2. DFトーマス・リンケ選手
3. カルステン・ラメロウ選手
4. クリストフ・メッツェルダー選手
5. MFディートナー・ハマン選手
6. イェンス・エレミース選手
7. マルコ・ボーデ選手
8. トルステン・フリンクス選手
9. ベルント・シュナイダー選手
10. FWオリバー・ヌビル選手
11. ミロスラフ・クローゼ選手

 ブラジルチームは、ブラジルチームが強い時の特徴、「スタープレーヤーが沢山居る*」という特徴を十分に備えていました。

 フォワードFWはロナウド選手とリバウド選手の2トップ。共に世界的なプレーヤーでした。ロナウド選手は、FIFA世界最優秀選手3回、バロンドール2回の受賞を誇る、当時世界最高のストライカーでしたし、リバウド選手も1999年のFIFA世界最優秀選手とバロンドールに選ばれています。世界一を争う存在であった2選手が組む2トップでした。

 ミッドフィールダーMFにはロナウジーニョ選手。FIFA世界最優秀選手を2回、バロンドールを1回受賞しています。ロナウド・リバウド・ロナウジーニョは「3R」とも称された、世界サッカー史上でも屈指のトリオでしょう。

 両翼にはロベルトカルロス選手とカフー選手と、これまた世界を代表するプレーヤー。
 ロベカル選手は、当時の世界最高の左サイドバックと呼ばれていましたし、カフー選手はワールドカップ優勝2回・準優勝1回を誇り、「右サイドの支配者」とも称されました。

 ディフェンダーDFにはルシオ選手とエジミウソン選手、ロケ・ジュニオール選手と、これまた世界的なプレーヤーが並びます。
 世界一を狙うに十分な戦力だったのです。
 (*ワールドカップ2014ブラジル大会の前に、テレビで採り上げられたリオデジャネイロのタクシー運転手さんのコメント「今度の大会では優勝できないよ。ブラジルは世界的に有名な選手が揃っていなければダメなんだ。今回のチームはネイマールひとりしか居ないから無理だね」、が思い出されます。サッカー大国ブラジルのサポーターは、自分達の代表チームのことを良く知っているのです)

 一方のドイツチームは、ブラジルチームと比較すればやはり「地味」です。さらに、中心選手のミヒャエル・バラック選手が反則累積で出場できない状態でしたから、戦力的にもベストではありませんでした。
 実際のゲームは接戦となりましたから、返す返すもバラック選手の欠場が惜しまれるところでしょう。

 ゲームは全体として、とても「スピーディーな展開」でした。両チームの攻撃は持ち味を存分に発揮したものであり、素晴らしいプレーが随所に観られると共に、攻守の交替も早く、見応え十分なゲームになったのです。
 大きな反則が少なく、イエローカードが両チーム合わせて2枚(ゲーム開始早々に出された2枚)しかなかった、極めてフェアな内容であったことが、このハイレベルでクリーンなゲームを生んだ最大の要因でしょう。
 レフェリーの判定についての揉め事によりゲームが止まることも無かったのです。

 ブラジル、ドイツ、の両チームは、相手プレーヤーを痛めつけることには注力すること無く、「良く攻め、良く守る」ことに専念したのです。

 まさに、「世界のサッカーの範となるべき」ワールドカップ決勝に相応しい好ゲームでした。

 ゲームは静かな立ち上がりでした。
 「ブラジルが攻め、ドイツが守る」という展開が予想されていました(この大会ここまで16得点という圧倒的な攻撃力を誇るブラジルと、1失点という超堅守のドイツですから、こうした予想も自然なことでした)が、実際には攻守が入り乱れる展開となりました。
 守備的になると見られていたドイツチームも、ヌビル選手を中心に良く攻めました。
 このゲームのヌビル選手は、本当に良く働いていたと感じます。

 前半18分、ドイツゴール前でロナウジーニョ選手からロナウド選手にパス。ロナウド選手がシュート。これは、ドイツゴール左に外れました。

 前半46分、今度はロベルトカルロス選手のシュート性のボールがゴール前に居たロナウド選手に渡り、振り向きざまに強烈なシュート、これをGKカーン選手が脚に当ててクリアしました。
 これは決定的なチャンスでしたし、良いシュートでしたが、カーン選手の「神業」のようなセーブでした。

 ドイツチームも再三のセットプレーからチャンスを創りますが、ブラジルゴールを抉じ開けるには至りませんでした。

 前半は0-0で折り返しました。
 攻守拮抗の前半でしたが、僅かにブラジルチームが押していたと感じます。

 後半スタート直後はドイツチームが攻めましたが得点には至らず、ブラジルチームが攻勢に入りました。
 迫力十分の攻めが続きますが、GKカーン選手が良く守ります。
 ドイツ「伝統」の守備、そして伝統の好GKがここにも存在していたのです。

 そして後半21分。
 ロナウド選手が、ドイツ陣ペナルティーエリアの直ぐ外でハマン選手からボールを奪います。ドイツ守備陣としては「あってはならないプレー」でした。攻撃に向けてプレーヤーが上がってしまっていたので、自陣ゴール前が手薄だったのです。
 ロナウド選手は近くに居たリバウド選手にパス。
 リバウド選手は左足で狙い澄ましてのミドルシュート。低くて強いシュート。
 これをGKカーン選手が胸に当てて弾き、弾かれたボールを走り込んだロナウド選手が、ドイツゴール右側に押し込みました。

 ドイツ守備陣としては、自陣深いところで失球し、GKがシュートを捕球できずに弾くという、2つのミスを犯してしまい、ロナウド選手とリバウド選手は、そのミスを見逃すことなく得点に結び付けたシーンでした。

 このシーンでは、リバウド選手の良いシュート、カーン選手の手前でワンバウンドする低いシュートが印象的でした。

 ブラジルベンチは歓喜の嵐・・・。
 ついに先制したのです。

 ドイツチームが反撃に移ります。シュナイダー選手、メッツェルダー選手、クローゼ選手、ヌビル選手らがブラジルゴールに迫りますが、ブラジルチームが良く守りました。
 前半28分、ドイツのフェラー監督はクローゼ選手に替えてオリバー・ビアホフ選手を投入しました。
 FW同士の交替でしたが、よりパワフルなビアホフ選手に賭けたのでしょう。(このチーム3人目の「オリバー」名です)

 しばらくドイツチームが攻勢を続けた後の後半33分、ブラジルのジョゼ・クレイベルソン選手が右サイドをドリブルで突進、その左をカフー選手が走ってDFを引き付けます。
 クレイベルソン選手はゴール前のリバウド選手にミドルパス、リバウド選手がこれを「スルー」して、ボールはロナウド選手に渡りました。ロナウド選手は右に動きながらシュート。
 低く強いシュートがドイツゴール右隅に突き刺さりました。
 ファインゴール。
 GKカーン選手も懸命に左に飛びましたが、シュートはその指先を通過したのです。

 この大会のブラジルチームを象徴するような、縦へのスピードと世界屈指の2トップの持ち味・テクニックが存分に発揮されたゴールシーンでした。

 ブラジルチームが2-0とリードして、ワールドカップをグイッと引き寄せました。

 ドイツチームの反撃が強まったのは自然なことですし、本当に良く攻め続けました。
 「絶対に諦めない」というドイツ代表の伝統が、ここでも発揮されたのです。
 ビアホフ選手のシュートを始めとして、ボールはブラジルゴールの右に左に上にと再三飛びましたけれども、しかし残念ながらゴールには結び付きませんでした。

 ゲームはこのまま、後半48分で終了しました。

 ブラジルチームに歓喜の瞬間が訪れました。
 スコラリ監督を中心に、選手達が雄叫びを上げます。
 横浜国際総合競技場に沢山のカナリアが舞いました。

 キャプテンのカフー選手がワールドカップを高々と差し上げました。

 セレソンは5度目の栄光に輝いたのです。(もちろん史上最多です)

 ブラジルが2-0とリードした後も、無茶なタックルなどの反則が全くと言って良いほど見られませんでしたし、時間潰しのようなプレーもありませんでした。
 激しいが極めてフェアなプレーが、プラシル代表とドイツ代表という、ワールドカッブの主役であるナショナルチーム同士のゲームを終始構成したのです。

 とても「美しい」ワールドカップ決勝戦でした。
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