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 10月1日~3日、デンカビッグスワンスタジアム(新潟市)を舞台に、観客数を2,000名以内に限定して開催された、第104回・日本陸上競技選手権大会ですが、様々な種目で素晴らしい戦いが繰り広げられました。
 KaZブログでも、いくつかを採り上げたいと思います。

 今回は、女子100mハードルです。

[10月3日・女子100mH決勝]
1位 青木益未選手 13秒02
2位 寺田明日香選手 13秒14
3位 藤森菜那選手 13秒33
4位 田中佑美選手 13秒37
5位 鈴木美帆選手 13秒49
6位 紫村仁美選手 13秒52

 このレースは、復帰した寺田選手と、近年メキメキ力を付けて来た青木選手の争いと観られていました。
 レース前には、寺田選手が少し優位なのではないかとも見られていたのです。

 しかし、青木選手はスタートからリードして、そのまま押し切りました。
 「圧勝」でした。
 そしてタイムも13秒02という、見事なレベルだったのです。(寺田選手の13秒14も、十分に優勝に値する記録なのです)

 何より凄かったのはスタート直後の加速でしょう。
 青木選手は、第1ハードルまでの13mの間に、他のランナーに50cm強の差を付けました。
 日本選手権大会という、我が国最高峰の大会の短距離種目において、スタートからの10m余の間に50cmの差を付けるというのは、驚異的と言う他は無いでしょう。

 第2、第3とハードルをクリアして行く中で、寺田選手も良く追いましたが、青木選手のスピードが衰えることは無く、第8ハードル以降は差が開いたように観えました。
 青木選手にとって「完璧なレース」だったと思います。

 「12秒台」も観えて来ました。

 青木選手、そして寺田選手には、東京オリンピック2021の参加標準記録「12秒84」を、クリアしていただき、是非出場していただきたいと思います。
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 11月1日、東京競馬場芝2,000mコースで行われる、第162回天皇賞(秋)競走の注目馬検討です。

 12頭が出走してきました。

 話題は、「アーモンドアイのG1レース8勝目」に集まっています。

 近時のレース実績を観ると、クロノジェネシスが優位にあり、アーモンドアイは2番手というところでしょう。
 クロノジェネシスは、牡馬一線級を相手にしての宝塚記念2020を6馬身差で圧勝しました。もちろん「稍重」馬場であったことは考慮しなくてはならないのですが、あの強さは強烈な印象を与えました。

 一方のアーモンドアイは、安田記念2020で精彩の無い2着に敗れています。
 2着に敗れたことよりも、「精彩の無さ」の方が気になるところでしょう。
 さすがのアーモンドアイも、5歳となって、やや力が衰えたのか、という心配です。

 フィエールマンは、当代きってのステイヤーですから、2,000mでは短いでしょう。
 キセキは、菊花賞後16戦連続で勝利がありません。
 ウインブライトは、香港カップG1の勝利の後、中山記念G2で大敗を喫しました。
 牡馬陣は、どうも旗色が悪いのです。
 強い牝馬達を相手にしての、2㎏の斤量差も大きいと感じます。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠9番のアーモンドアイ。
 「休み明けの強さ」に期待します。

 第二の注目馬は、6枠7番のクロノジェネシス。
 この馬の安定感は素晴らしいと思います。

 第三の注目馬は、4枠4番のダノンキングリー。
 マイルでは少し短い感じがします。皐月賞2019で3着、日本ダービー2019で2着、世代トップクラスの4歳牡馬の底力に期待します。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 良馬場の府中。
 ゴール前でアーモンドアイが伸びてくるシーンが、観られるのでしょうか。
 10月23日~25日に、長野市のMウェーブを舞台に開催された、第27回全日本スピードスケート距離別選手権大会では、新型コロナウイルス禍の中で、我が国トップクラスのスケーターによるハイレベルな戦いが繰り広げられました。

 女子の小平奈緒選手や男子の新濱立也選手といった、「短距離のエース」が相変わらずの強さを魅せましたけれども、そうした中でも目立ったのは、中距離の種目を中心として戦う「オールラウンダー」の活躍でしょう。

 男子の一戸誠太郎選手と女子の高木美帆選手が、見事な滑りを披露してくれたのです。

[10月25日・男子1,500m]
1位 一戸誠太郎選手 1分46秒33
2位 近藤太郎選手 1分46秒50
3位 山田将矢選手 1分47秒18

[10月23日・男子5,000m]
1位 一戸誠太郎選手 6分25秒85
2位 土屋陸選手 6分26秒34
3位 蟻戸一永選手 6分27秒13

[10月25日・男子10,000m]
1位 蟻戸一永選手 13分28秒94
2位 土屋陸選手 13分33秒16
3位 一戸誠太郎選手 13分33秒53

[10月24日・女子1,000m]
1位 高木美帆選手 1分14秒21(大会新記録)
2位 小平奈緒選手 1分15秒62
3位 郷亜里砂選手 1分15秒86

[10月25日・女子1,500m]
1位 高木美帆選手 1分54秒81
2位 佐藤綾乃選手 1分56秒89
3位 小平奈緒選手 1分57秒29

 一戸選手は、1,500mと5,000mを制し、10,000mでも3位に食い込みました。
 1,500mと10,000mが同日に行われたことを考え合わせても、素晴らしいパフォーマンスでしょう。
 さすがに、2020年3月の世界選手権(世界オールラウンドスピードスケート選手権→1889年開始の世界最古のスピードスケート世界大会と言われています)において、3位に食い込んだ力を示したのです。

 さらには、5,000mと10,000mのベスト3には、蟻戸一永選手と土屋陸選手が食い込みました。
 日本男子スピードスケートの長距離部門の選手層は、相当厚くなっているのでしょう。

 女子の1,000mと1,500mは、不調を伝えられていた高木美帆選手が圧勝しました。
 両種目とも大会新記録での優勝であり、2位をぶっちぎっての勝利でした。
 特に、「ラスト100mのスピード」には、惚れ惚れさせられました。
 こちらは、2018年の世界選手権(世界オールラウンドスピードスケート選手権)のチャンピオンです。
 世界屈指のオールラウンダーの力を見事に示してくれたのです。

 直近の半年間は、新型コロナウイルスの影響で、十分な練習が難しかったと思いますが、日本スピードスケート陣は、そうした中でも必要最低限のトレーニングを、それも相当効果的に熟してきたと感じられます。

 スケーターご本人はもちろんとして、コーチを始めとする「日本チーム」の力が、十分に発揮された大会だったのでしょう。

 頼もしい限りです。
 ロサンゼルス・ドジャース3勝2敗を受けての、2020年MLBワールドシリーズWS第6戦が10月27日に行われ、ドジャースがタンパベイ・レイズを3-1で破って、1988年以来32年振り・7度目のワールドチャンピオンに輝きました。

[10月27日・WS第6戦・グローブライフフィールド]
ドジャース3-1レイズ

 リーグチャンピオンシップシリーズの7連戦からワールドシリーズへと、両チームの投手陣はもちろんとして、攻撃陣にも疲労の色が濃く、例年にも増して「気力を振り絞っての必死のプレー」が続きました。

 そうした状況下、WSが続くに伴って、レイズは自慢の先発陣・ブルペン陣の投球にいつものキレが無くなり、ドジャース打線を抑え込むことが難しくなって行ったのでしょう。

 一方のドジャースの先発陣・ブルペン陣にも疲労の影は差していましたが、レイズと比較すれば、いつもの投球に近い球を投ずることが出来、それが最終的なシリーズの行方を決めた様に感じます。

 第6戦は、1回表レイズがランディ・アロザリナ選手のライトへのソロホームランによって先制しました。アロザリナ選手の右方向への打球は、本当に良く飛びます。
 このシリーズというか、2020年のポストシーズンにおけるアロザリナ選手の活躍は、驚異的と言う他は有りません。

 レイズは、先発のブレーク・スネル投手が良く投げ、ドジャースを5回まで零封しました。
 1回裏の、ムーギー・ベッツ選手、コーリー・シーガー選手、ジャスティン・ターナー選手の3者連続「空振り三振」、4回裏のシーガー選手、ターナー選手、マックス・マンシー選手の3者連続「空振り三振」、という投球、ドジャースの中軸を完璧に抑え込んだ投球は、まさに「圧巻」。
 このゲームに対する、スネル投手の意気込みが、見事に形になって現れたのです。

 ゲームは6回表まで、1-0という最少スコアで進行しました。
 そして6回裏、9番のオースティン・バーンズ選手にセンター前ヒットを許したところで、レイズはスネル投手からニック・アンダーソン投手にスイッチしました。
 「6回終了時点までリードしていれば、ほとんど負けない」というレイズの、「勝ちパターン」の交替でした。
 しかし、アンダーソン投手はベッツ選手にレフトに2塁打を許し、ランナー2人を置いて、暴投とシーガー選手の1塁ゴロ(ベッツ選手の好走塁)によってドジャースは2点を奪って、一気に逆転しました。
 アンダーソン投手の投球に「いつものキレが無かった」とも感じます。
 また、今シリーズのドジャース打線のエンジンとしての、シーガー選手の持つ「星の強さ」も感じさせるプレーでした。

 「リリーフ投手の継投」で第6戦に臨んだドジャースは、先発トニー・ゴンソリン投手が1・2/3イニング、ディラン・フローロ投手が2/3イニング、アレックス・ウッド投手が2イニング、ペドロ・バエス投手が2/3イニングと丁寧に繋ぎ、5回裏2死から6回表にはビクトル・ゴンザレス投手がマウンドに立ち、1・1/3イニングを抑えました。

 そして6回裏にチームが2-1と逆転したのです。

 この逆転を受けて、7回表ドジャースのマウンドにはブラスダー・グラテロル投手が登りました。
 100マイル超のスピードボールを連投する「豪速球投手」ですが、2/3イニングを投げ、マイク・ズニーノ選手にレフトにヒットを許したところで、フリオ・ウリアス投手に繋ぎました。
 ドジャースベンチの慎重な対応なのでしょう。

 8回裏、ドジャースはベッツ選手がピーター・フェアバンクス投手からレフトにホームランを放ち、3-1とリードを2点に広げました。
 逆転を目指すレイズナインの心に、大きな楔を打ち込むホームランだったと思います。

 ウリアス投手は、7回表2死から9回表まで、2・1/3イニングを投げ切りました。

 ウリアス投手がワールドシリーズ2020を締め括ったこのシーン=打者7人を完璧に抑え込んだシーンは、まるで、リーグチャンピオンシップシリーズNLCS第7戦・最終戦の終盤、アトランタ・ブレーブス打線を抑え込んだシーンと「瓜二つ」でした。

 ウリアス投手には、ゲーム終盤の2~3イニングならば「圧倒的な勢いで相手打線を封じる」不思議な?力があるのでしょう。
 こんなに凄いシーンを、NLCSとWSという「ベースボールにおける世界最高峰の舞台」で連続するというのは、尋常な能力では無く、「神がかり」という感じさえします。

 ロサンゼルス・ドジャースは、「ついに」21世紀に入って初のワールドチャンピオンとなりました。

 直近の4シーズンにおいて、2017年、2018年に続いて2020年もワールドシリーズに進んでいますから、「3度目の正直」と言っても良いのでしょう。

 2010年代後半から2020年にかけて、ドジャースは、「大エース」クレイトン・カーショー投手、シーガー選手とターナー選手の「最強三遊間」、コディ・ベリンジャー選手とジョク・ピーダーソン選手の「恐怖の下位打線」といった、多彩で能力の高いプレーヤーを揃えて、ナショナルリーグNLにおいて最も安定した実力を誇るチームだったことは、間違いありません。

 そのドジャースが、2017年・18年は「あと一歩」届かなかった世界一の座に、2020年に辿り着くことが出来たのは、「ムーギー・ベッツ選手の加入」が大きな要因となったのかもしれません。
 チームの「切り込み隊長」としてのベッツ選手の存在は、先頭打者としてのみならず、驚異的な守備力にも現れています。ポストシーズン2020において、ベッツ選手は何度もチームを救うファインプレーを魅せてくれましたし、その超ファインプレーを「何事も無かったようにやってのける」ところに、ベッツ選手のプロ意識の高さをも感じます。

 さて、熱狂的なことで知られるドジャースファンは、21世紀になってから、宿命のライバルであるサンフランシスコ・ジャイアンツが、2010年、2012年、2014年と3度も世界一になる様子を、「歯噛みしながら」眺めていたことでしょう。
 20世紀の半ばに、共にニューヨークからフランチャイズを移し、西海岸にホームを設けた両チームのライバル意識の強さは、想像を遥かに超えるレベルであると言われます。

 メジャーリーグにおいても屈指の「名門」ロサンゼルス・ドジャースが、久し振りにワールドシリーズを制覇しました。

 先にNBAファイナル2020を久し振りに制覇した、ロサンゼルス・レイカーズに続いての快挙です。

 2020年は、ロサンゼルスの「名門チーム」が復活を遂げる年となりました。

 ロサンゼルスの街は「沸き返っている」ことでしょう。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、会場をアメリカ合衆国カリフォルニア州シャーウッド・ゴルフ場に移して開催された、ZOZOチャンピオンシップ大会2020には、日本人プレーヤーが8名も出場しました。
 これ程多くの日本人選手が出場したPGAツアーの大会は、過去には無かったように感じます。(全英オープンには相当の数の日本人選手が出場していた例がありますが)
 この大会は前半2ラウンドを終えての「カット」がありませんでしたから、少なくとも最終日に8名の日本人選手がラウンドしたPGAツアーは、史上初めてでしょう。

 会場となったシャーウッドは、とてもチャレンジングなコースで、大会は「スコアの伸ばし合い」の様相を呈しましたが、ジャック・ニクラウス氏設計のコースは、バーディやイーグルも取れるが、ダブルボギー・トリプルボギーも生まれるという、とてもスリリングなものですので、トーナメントは「目の離せない展開」となりました。

[10月25日・ZOZO選手権最終日・通算成績]
1位 パトリック・キャントレー選手 265打・23アンダーパー
2位タイ ジャスティン・トーマス選手 22アンダー
2位タイ ジョン・ラーム選手 22アンダー

28位タイ 松山英樹選手 13アンダー
35位タイ 小平智選手 12アンダー
41位タイ 金谷拓実選手 11アンダー
63位タイ 石川遼選手 5アンダー
66位タイ 今平周吾選手 4アンダー
66位タイ 堀川未来夢選手 4アンダー
72位タイ 星野陸也選手 1アンダー
75位 関籐直熙選手 1オーバー

 トーナメントは、上位選手が目まぐるしく入れ替わる混戦でしたが、4日間を通じては、ラーム選手とトーマス選手が引っ張っていたという印象です。
 そして、サンデーバック9に入って、11番・13番・14番・15番で4バーディを奪ったキャントレー選手が一気に抜け出し、トーマス選手、ラーム選手の追い上げを凌ぎ切った形でしょう。
 ラーム選手にとっては、サンデーバック9の12番・13番の連続ボギーが、トーマス選手にとっては15番のボギーが、痛かったのです。

 NHKテレビ中継の解説者・田中秀道プロが何度も、「(パトリック・キャントレー選手のゴルフは)丁寧なプレー」と評していましたが、その「丁寧なプレー」が最後に実りました。

 「8人のサムライ」の中では、1日目・2日目に小平選手や金谷選手が好スコアを出して走りましたが、さすがに3日目からは松山選手が地力を魅せて、最後は「8人のサムライ」最上位の成績を残しました。

 「無観客」のトーナメントでしたけれども、会場のシャーウッドは高級住宅地の中に存するコースですから、数多くの大邸宅の広い庭からコースを、プレーを観ることが出来ますので、時折「歓声」が、コースのあちこちで湧きあがりました。
 選手も、異例の「観客」に手を振って応えたりしていました。

 これはこれで、とても良いシーンに観えましたけれども、やはり「大観衆」の「大歓声」がPGAツアーには相応しいのでしょう。

 2勝2敗のタイで迎えたワールドシリーズWS第5戦は、ロサンゼルス・ドジャースが先行し、タンパベイ・レイズが追いかける展開となりましたが、ドジャースのブルペン陣が良く投げ、ドジャースが押し切りました。

[10月25日・WS第5戦・グローブライフフィールド]
ドジャース4-2レイズ

 第4戦で劇的な逆転勝利を遂げたレイズが「勢いに乗って」第5戦に臨むと観られていましたし、逆にドジャースとしてはショックが尾を引いているのではないかと観られていたのも、自然なことでしょう。

① 1回表ドジャースの2得点

 1回表、ドジャースは先頭のムーギー・ベッツ選手がレフトに2塁打を放ち、このランナーを2番のコーリー・シーガー選手がライト前ヒットで返しました。
 あっという間の先制点。
 この先制点が、沈み気味であったドジャースの雰囲気を一変させたと感じます。ベッツ選手とシーガー選手は、やはりチームに勢いを齎す存在なのでしょう。
 この後、2死1・3塁から、6番のコディ・ベリンジャー選手がヒットを放って2点目を挙げたことも、とても大きかったと思います。

 初回の2得点で、ドジャースは第4戦の呪縛から放たれ、シリーズの流れを呼び戻したのでしょう。

② クレイトン・カーショー投手の粘投

 この日の「大エース」は決して好調ではありませんでした。
 3-0とリードした3回裏には、ヤンディ・ディアス選手に3塁打を浴びて失点、さらにランディ・アロザリナ選手にタイムリーヒットを打たれて2失点目。ゲームは3-2と1点差となりました。

 さらに4回裏には、2つの四球と盗塁で無死1・3塁と絶体絶命のピンチを迎えたのです。
 しかし、ここからが「大エース」の真骨頂だったのです。
 続くジョーイ・ウェンドル選手をショートフライに打ち取り、フィリ―・アダメズ選手を三振に切って取り、同時に盗塁を刺して、3死チェンジ。この大ピンチを無失点で切り抜けたのです。

 この粘投が、このゲームの勝敗を分けたと感じます。

③ 6回以降の両軍ブルペンの無踏ん張り

 中盤以降、毎回のように得点が入った第4戦とは異なり、第5戦は6回以降、両チームから得点は生まれませんでした。
 両チームのブルペンが良く投げたのです。
 そして、5回終了時点で4-2とリードしていたドジャースが、そのまま押し切ることになりました。

 6回裏、カーショー投手が2死を取りダスティン・メイ投手に繋ぎ、メイ投手は8回1死まで投げビクトル・ゴンザレス投手に繋ぎ、ゴンザレス投手は8回を投げ切りました。
 そして9回裏はブレーク・トレイネン投手が、先頭のマヌエル・マーゴー選手にセンター前ヒットを許しましたが、後続を断ちました。
 クローザーらしい、「投手優位の空気を維持し続けた」マウンドさばきでした。

 第4戦の「悪夢」を振り切り、ドジャースが3勝2敗とシリーズをリードしました。
 32年振りの世界一に向けて「王手」をかけたのです。

 それにしても、第5戦まで観てきて、ワールドシリーズ2020は「とても拮抗したシリーズ」であると感じます。
 ドジャースとレイズは、ほとんど互角の戦いを演じ続けているのです。

 1日の休みの後の第6戦も、勝利の女神がどちらに微笑むかは、ゲームセットまで分からないのでしょう。

 第3戦をロサンゼルス・ドジャースが快勝し、ドジャースの2勝1敗で迎えた、MLB2020ワールドシリーズWS第4戦は、凄まじい点の取り合いの末、9回裏にタンパベイ・レイズがブレッド・フィリップス選手のタイムリーヒットから2点を挙げて逆転サヨナラ勝ちを収めました。

 お互いに「小刻み」に点を取り合い、逆転また逆転の「息をつく暇もない」ルーズベルトゲームでした。

[10月24日・WS第4戦・グローブライフフィールド]
レイズ8-7ドジャース

① 4回裏から8回表まで「毎回の得点」

 2-0とドシャースリードで迎えた4回裏、レイズのランディ・アロザリナ選手がソロホームランを放ち1-2とした後、両チームは「毎イニング点を取り続け」ました。
 スコアボードになかなか「0」が入らない、滅多に観られないゲームとなったのです。

 レイズは、ここまでの戦い方そのものである「ホームランによる得点」→5回裏ハンター・レンフロー選手、6回裏ブランドン・ロウ選手の3ラン、7回裏ケビン・キーアマイヤー選手のホームラン、ドシャースは「毎回、異なる選手がタイムリーを放つ」→5回表マックス・マンシー選手、6回表キケ・ヘルナンデス選手、7回表ジョク・ピーダーソン選手、そして8回表コーリー・シーガー選手のタイムリーヒット、という展開でした。

 こうした展開となれば、打線が繋がっているチーム=タイムリーが出ているチームの方に分があるのは常道で、9回裏を迎えて、ドジャースが7-6とリードしました。

② やはりレイズのエンジンはアロザリナ選手

 9回裏、ドジャースは守護神ケンリー・ジャンセン投手をマウンドに送りました。
 「勝ちパターン」なのです。

 ジャンセン投手は、この回先頭の筒香選手を三振に切って取りました。
 続くキーアマイヤー選手は、しかし、ジャンセン投手の投球をセンター前に綺麗に弾き返して、1死1塁。
 そして、続くジョーイ・ウェンドル選手はレフトフライで2死。

 迎える打者は、2番アロザリナ選手。
 アロザリナ選手は、このゲームでも3安打(1ホームラン)と好調ですから、申告敬遠もありかと思いましたが、ドジャースは敢然と勝負に出ました。そして3ボール・2ストライクから四球。
 結局、アロザリナ選手は歩いて1・2塁、勝負はこの試合初めての打席であるフィリップス選手とジャンセン選手の対戦となったのです。

 フィリップス選手は、あまり「打撃を期待されているプレーヤー」ではないと報じられていますので、トジャースナインには少しホッとした空気が漂ったような気がしました。僅かな油断だったかもしれません。

 しかし、フィリップス選手は1.ボール・2ストライクからセンター前にヒット。2塁ランナーのキーアマイヤー選手が生還し7-7の同点、1塁ランナーのアロザリナ選手も3塁を蹴ります。
 「暴走」に観えました。その上、アロザリナ選手は三・本間で転んでしまったのです。
 ところが、ドジャース守備陣のホームへの返球が逸れ、というか、アロザリナ選手が3塁を蹴ったのを観てキャッチャーが慌ててしまったのか、このボールを後逸してしまい、転んでから立ち上がって、慌てて3塁に戻ろうとしていたアロザリナ選手が再び本塁に向かって走り、ヘッドスライディングしました。
 この大混乱シーンにおいても、真ん中にアロザリナ選手が居たのです。

 8-7とレイズ逆転。
 アロザリナ選手は、滑り込んだままの体制で何度もホームベースを叩いて、喜びを表現していました。

 レイズベンチ、レイズの選手達が「お祭り騒ぎ」になったのは、自然な話でしょう。

 逆に、ほぼ勝利を掌中にしていた、3勝1敗としてワールドシリーズ制覇に「王手」をかける筈だったドジャースナインは、「そそくさと」球場を後にしました。
 ドジャースは、第3戦から続く「優位」を失い、残念ながらシリーズの流れも失ってしまったように観えます。

 ドジャースベンチ、デーブ・ロバーツ監督の采配は、ポストシーズンにおいて、「あるべき姿」を追求するという特徴があると感じます。
 このゲームも、8回裏を抑えたブラスダー・グラテロル投手、100マイル超のスピードボールをどんどん投げ込むグラテロル投手を、9回もマウンドに送るというやり方もあったのでしょう。
 ここまでのワールドシリーズの展開を観ても、グラテロル投手で締めくくることができる確率は相当高かったように感じます。

 しかし、ドジャースベンチは「クローザーはジャンセン投手」という「あるべき姿」に拘ったのでしょう。
 もちろん、チームの秩序を考慮しても、それが最も望ましいのでしょうが、近時のジャンセン投手の調子を考え合わせれば、「勝ちに辛い」選択ならば、グラテロル投手続投の方が確率が良かったように思います。

 2勝2敗のタイとなって迎える第5戦。
 ドジャースは「あるべき姿」として、大エースのクレイトン・カーショー投手を先発に立てます。
 
 ドジャースの21世紀初のワールドシリーズ制覇に向けては、カーショー投手の快投が不可欠なのでしょう。
 10月1日~3日、デンカビッグスワンスタジアム(新潟市)を舞台に、観客数を2,000名以内に限定して開催された、第104回・日本陸上競技選手権大会ですが、様々な種目で素晴らしい戦いが繰り広げられました。
 KaZブログでも、いくつかを採り上げたいと思います。

 今回は、女子円盤投げです。
 齋藤真希選手が、55m越えのビッグスローを魅せて、圧勝しました。

[10月3日・大会第3日]
1位 齋藤真希選手 55m41cm
2位 辻川美乃利せ選手 51m62cm
3位 藤森夏美背選手 50m46cm
4位 川口紅音選手 49m09cm
5位 山本実果選手 48m65cm
6位 田川浩子選手 46m87cm

 齋藤選手のプレーは、スピード十分の上に、とてもバランスの良いものでした。
 「綺麗な試技」です。
 
 こうした大舞台で、55m越えのスローが出来るところに、大きな将来性を感じます。
 東京オリンピック2021に向けて、57m・58mと記録をどんどん伸ばして行って欲しいものです。

 2位の辻川選手、3位の藤森選手と共に、上位3選手はいずれも、右側に投げていました。
 投擲エリアの「右側」へのスローは、回転系種目にとっては、とても良いプレーだと感じます。
 新型コロナウイルス禍にあって、各選手のトレーニングに対する「ハイレベルな工夫」が実っていたのでしょう。
 
 ヨーロッパNO.1クラブチームを決める大会、2020~21年UEFAチャンピオンズリーグCLが、10月20日に開幕しました。
 新型コロナウイルス禍の中での開幕です。

 第2次世界大戦終了後の1948年、第1回南米クラブ選手権が開催され大成功を収めたことを受けて、「欧州にもNO.1クラブ決定戦を」という機運が高まり、1955年(昭和30年)に「ヨーロピアン・チャンピオン・クラブズ・カップ」として開始されたのが、UEFA-CLの第1.回大会とされています。(UEFAは欧州サッカー連盟の略号)
 そして、1992~93年シーズンから大会名が「ヨーロッパ・チャンピオンズリーグ」に変更され、1996~97年シーズンからは大会名が「UEFAチャンピオンズリーグ」となり、現在に至っています。

 ナショナルチームによる大会(ワールドカップやユーロなど)と比較して、「華やかな大会」というイメージがCLにはあります。
 各大陸に同趣旨の大会がありますが、世界中からスタープレーヤーが集まっているヨーロッパのクラブ対抗大会ですので、世界最高レベルのプレーに溢れているゲームが続くのは、自然な話でしょう。

 さて、10月20日・21日に行われた、グループリーグGL第1節の結果を観て行きましょう。

[A組]
[10月21日・レッドブルアリーナ]
RBライプツィヒ2-2ロコモティヴ・モスクワ

[10月21日・アリアンツアレーナ]
バイエルン・ミュンヘン4-0アトレティコ・マドリード

 バイエルンのホームで行われた、優勝候補同士の一戦は、バイエルンが圧勝しました。
 キングスレイ・コマン選手の2得点と、レオン・ゴレツカ選手、コレンティン・トレッソ選手のゴールによる4得点ですが、相変わらずの得点力です。「どこからでも得点できる」攻撃は、今期もバイエルン・ミュンヘンの強力な武器なのです。4点も取っていながら、エースのレバンドフスキ選手のゴールが無いというところに、凄みを感じます。
 アトレティコとしては、新加入のルイス・スアレス選手から得点が生まれなかったところが残念ですが、世界屈指の点取り屋にゴールを許さなかったというのは、バイエルンの守備陣の強さを示しているのかもしれません。

[B組]
[10月21日・ベルナベウ]
シャフタル・ドネツク3-2レアル・マドリード

[10月21日・スタディオジュゼッペメアッツァ]
インテル2-2ボルシア・メンヘングラードバッハ

 ホームのレアルが、よもやの敗戦でした。
 前半ドネツクに3ゴールを許し、後半良く追い上げましたが及ばなかったという試合展開。前半33分のオウンゴールが痛かった形でしょう。マドリードのファンの嘆きは大きいことでしょう。
 インテルとメンヘングラードバッハは引分けました。インテルがロメル・ルカク選手の2ゴール、メンヘングラードバッハはラミ・ベンセバイニ選手とヨーナス・ホフマン選手のゴールでした。
「ボルシア・メンヘングラードバッハ」の名前をCLで観ることが出来るのは、ファンである私にとって幸せなことです。

[C組]
[10月21日・エティハドスタジアム]
マンチェスター・シティ3-1FCポルト

[10月21日・スタディオカライスカキ]
オリンピアコスFC1-0オリンピック・マルセイユ

 ルイス・ディアス選手に先制ゴールを許した、ホームのシティは、セルヒオ・アグエロ選手のゴールで同点とし、後半、イルカイ・ギュンドアン選手とフェラン・トーレス選手のゴールでポルトを振り切りました。
 シティとしては、イエローカードを5枚ももらうという、決して褒められた試合ぶりではありませんでしたが、何とか緒戦をものにした形です。
 ギリシャVSフランスのゲームは、オリンピアコスが試合終了寸前のアーメド・ハッサン選手のゴールで勝利しました。とても大きな勝点3でしょう。

[D組]
[10月21日・ヨハンクライフアレーナ]
リバプール1-0アヤックス

[10月21日・MCHアレーナ]
アタランタ4-0FCミジュランド

 D組の首位を争うと観られているリバプールとアヤックスの一戦は、リバプールが勝ちました。前半35分のオウンゴールが決勝点でした。
 アヤックスとしてはホームで残念な敗戦でしたが、リバプールの強力な攻撃陣、モハメド・サラー選手、サディオ・マネ選手、ロベルト・フィルミーノ選手をフォワードFWに揃えた攻撃を、良く抑え込んだことは評価できます。今期の活躍が楽しみです。
 デンマークのミジュランドは、ホームでアタランタに完敗を喫しました。前半に3ゴールを重ねたアタランタの先制パンチが効きました。

[E組]
[10月20日・スタンフォードブリッジ]
チェルシー0-0セビージャFC

[10月20日・ロアゾンパーク]
レンヌ1-1FCクラスノダール

 セビージャがアウェイで貴重な勝点を得ました。チェルシーとしては勝っておきたかったゲームでしょう。
 フランスVSロシアの対戦は、1-1で引き分けました。ロシア1部リーグ2019~20年シーズン3位のクラスノダールは、緒戦を引分けました、今後の活躍に向けては十分な戦い振りだと思います。

[F組]
[10月20日・サンクトペテルブルクスタジアム]
クラブ・ブルージュ2-1ゼニト・サンクトペテルブルク

[10月20日・スタディオオリンピコ]
ラツィオ3-1ボルシア・ドルトムント

 ゼニトはホームで惜敗しました。ブルージュとしては、後半48分・試合終了寸前のシャルル・ド・ケテラエール選手の決勝ゴールが大きかったのです。
 ラツィオはホームでドルトムントに快勝しました。前半6分のチロ・インモービレ選手の先制ゴール、後半、オウンゴールで2点目、アーリング・ブラウト・ハーランド選手のゴールで1点を返されましたが、ジャン・ダニエル・アクパ・アクプロ選手のゴールで突き放しました。
 チーム全体が好調な感じですので、ラツィオの活躍がとても楽しみです。

[G組]
[10月20日・オリンピスキスタジアム]
ユベントス2-0ディナモ・キエフ

[10月20日・カンプノウ]
FCバルセロナ5-1フェレツヴァロスTC

 ユーベはアウェイで、アルバロ・モラタ選手の2ゴールを、自慢の守備陣が守りきり快勝でした。ジョルジュ・キエッリーニ選手やレオナルド・ボヌッチ選手といった「カテナチオ」の化身のようなベテランプレーヤーの活躍が続いています。
 フェレンツヴァロスTCはハンガリーNO.1クラブ。予選を勝ち上がりバルセロナに挑みましたが、さすがにカンプノウでは大敗でした。
 バルサは、リオネル・メッシ選手の先制点、アンス・ファティ選手の追加点で前半2得点、後半はフェリペ・コウチーニョ選手、ペドリ選手、ウスマン・デンベレ選手のコールで3点と、終始ゲームを支配しています。
 後半23分に、ジェラール・ピケ選手が一発退場したのはいただけませんが、チーム状態は良いようです。

[H組]
[10月20日・パルクドフランス]
マンチェスター・ユナイテッド2-1パリ・サンジェルマン

[10月20日・レッドブルアリーナ]
RBライプツィヒ2-0イスタンブール・バシャクシェヒル

 マンUはアウェイで、サンジェルマンに快勝しました。
 ブルーノ・フェルナンデス選手とマーカス・ラシュフォード選手のゴールで挙げた2点で押し切った形。サンジェルマンとしては、オウンゴールの1得点では、地元ファンは納得しないでしょう。キリアン・エムバペ選手、ネイマール選手、アンヘル・ディマリア選手を並べたフォワードFW陣の奮起が望まれます。

 トルコ1部リーグを、2019~20年シーズンに初めて制したバシャクシェヒルでしたが、さすがにアウェイでのライプツィヒ戦は荷が重かったようです。ライプツィヒは、スペイン出身のディフェンダーDFアンへリーノ選手の2ゴールで押し切りました。

 以上、A~Hの8グループの緒戦を観てきました。

 どの組も、とても面白いゲームが展開されていますし、相変わらずスタープレーヤーというか、世界トップクラスのプレーヤーが目白押しの大会となっています。

 また、得点シーンの「多彩さ・面白さ・奥深さ」もCLの特徴でしょう。
 世界トップクラスのテクニック、スピード、瞬発力を保持する選手たちが、「いつも一緒にプレー」していると、「こんなゴールが生まれる」という驚きに満ちているのです。

 「現代サッカーの粋」を観ることが出来る大会、UEFAチャンピオンズリーグが、今年も開幕したのです。

 10月25日、京都競馬場芝3,000mコースを舞台に開催される、第81回菊花賞競走G1の注目馬検討です。

 三冠最後のレース・菊花賞です。

 3,000mという、ほとんどの出走馬が未経験の距離で行われますので、どのような展開となるのかは、常に未知の部分が多いレースです。
 20世紀においては「ステイヤー」に有利と言われていましたが、21世紀においては「血統よりも展開」がポイントとなって来ているように観えます。
2,500mまで、それ程速くないペースでレースが進めば、結局最後の直線のスピード勝負になり、中距離馬でも十分に対応できる展開になる場合が多いのです。

 ステイヤー血統自体が「時代に合わない」というか、「長距離レースが減っている」→「ステイヤーでは賞金が稼げない」→「中距離血統馬を求める馬主が増える」、といったサイクルから、菊花賞のような大レースに出走する権利を得る馬の多くがステイヤーでは無い時代に観えますので、結果的に、「中距離馬による長距離レース」になっているのかもしれません。

 淀・2周目の3コーナーから「坂をゆっくりと下る」といった、長距離レースらしい「味」を楽しむことは、もう難しいのかもしれないと、オールドファンは感じているのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、2枠3番のコントレイル。
 皐月賞2020、日本ダービー2020における強さと、秋の神戸新聞杯での走りを観ると、「三冠馬誕生」の可能性が相当高いと思います。
 サリオスが出てこない以上、この馬が負けるシーンを想定することが、とても難しいのです。

 第二の注目馬は、7枠13番のロバートソンキー。
 コントレイル1強のレースに観えますので、2着・3着馬探しとなります。神戸新聞杯で2馬身+αの差で食い下がった「上がり馬」に期待します。

 第三の注目馬は、6枠11番のバビット。
 コントレイルと勝負付けが済んでいないという点で、期待したいと思います。ナカヤマフェスタ産駒の「一発大駆け」が見られるかもしれません。

 今回は、以上の3頭に注目します。

 「無敗の三冠馬」・・・。
 何と素晴らしい響きなのでしょうか。
 MLB2020のワールドシリーズWS第2戦は、先制したタンパベイ・レイズが6得点を重ねて、ロサンゼルス・ドジャースの反撃を4点に凌ぎ、勝利を収めました。第1戦を落としていたレイズとしては、「負けられない試合」を確保したのです。

[10月21日・WS第2戦・グローブライフフィールド]
レイズ6-4ドジャース

 勝敗を決したのは8回裏のドジャースの攻撃でしょう。
 この回の先頭打者シーガー選手がセンターオーバーのホームランを放ち4-6と2点差に迫りました。続くターナー選手が右中間にポトリと落ちる二塁打で出塁して、マンシー選手がライトフライに倒れ1死2塁で迎えた、5番スミス選手の打席。

 レイズのマウンドにはフェアバンクス投手。
 スミス選手は、前の打席でホームランを放っています。
 
 カウント2ボール・1ストライクからの4球目、「完ぺきに捕えた」打球でした。
 
 レイズの三塁手ウェンドル選手が眼を瞑りながら捕球しました。
 火の出るようなライナーでした。
 1mずれていれば、タイムリーヒットとなっていたことでしょうし、長打の可能性も十分でした。

 しかし、現実には三塁ライナーで2死となったのです。

 この後、レイズはフェアバンクス投手からループ投手に交替しました。
 ループ投手は、続くベリンジャー選手を見逃し三振に切って取り、この回のドジャースの攻撃が終わりました。

 もちろん、勝負事に「もし」「たら」は無いのですが、このプレーはこのゲームのキーとなるものだったと感じます。

 ワールドシリーズ2020は1勝1敗のタイとなりました。
 そして1日のお休みを迎えます。

 両チームは、この1日をどのように過ごすのでしょうか。

 10月20日に開幕した、MLB2020ワールドシリーズWSの第1戦は、タンパベイ・レイズがタイラー・グラスノー投手(27歳)、ロサンゼルス・ドシャースがクレイトン・カーショー投手(32歳)の先発となり、中盤に得点を重ねたドジャースが押し切りました。

[10月20日・WS第1戦・グローブライフフィールド(テキサス州)]
ドジャース8-3レイズ

 ドジャースの「大エース」クレイトン・カーショー投手が勝ち投手となりました。

 現役のMLB先発投手の中でも最高の評価を受けることも多く、3度のサイヤング賞受賞にも輝くカーショー投手の唯一の弱点と言われているのが、「ポストシーズンで力を発揮できない」ことでしょう。
 レギュラーシーズンでは、好調な時であれば「打たれる感じが皆無」というピッチングを披露するのですが、ポストシーズンとなると、コントロールも乱れ、球威も無くなることが多かったのです。
不思議なほどの落差でした。

 ポストシーズンのローテーションの関係もあって、大事なWS緒戦の先発がカーショー投手になった時、ドジャースファンは、期待と不安が入り混じった気持になったことでしょう。

 私も「クレイトン・カーショーの大ファン」を自認していますが、ポストシーズンにおける「別人のようなピッチング」を思い出すと、とても不安でした。

 その不安が、1回表の投球に出ていたと感じます。
 1番ディアス選手にライト前ヒットを浴び、3番アロザリナ選手に四球を与えて、1死1.・2塁のピンチを迎えたのです。
 ここから、コントロールが乱れ(ギリギリのコースを狙うためだと思いますが)、球数が多くなって崩れるというのが、ポストシーズンにおけるカーショー投手のパターンでした。

 しかし、このゲームのカーショー投手は踏ん張りました。
 5番レンフロー選手をカウント2-2から空振り三振に切って取りました。
 この「三振」がこのゲームのカーショー投手の好投を生んだのでしょう。

 2回表、3回表、4回表と3者凡退に抑え込んだシーンは、まさに「クレイトン・カーショーそのもの」でした。3・4回は、三振を2つずつ取っていますが、カーショー投手のスライダーとカーブが上手く配分された投球は、バットに当てることも難しいのです。

 4回裏にドジャースがベリンジャー選手の2ランホームランで先制しての5回表、カーショー投手はキーアマイアー選手にソロホームランを浴びましたが、2回以降はこのホームラン1本に抑え込みました。

 5回裏にドジャースは一挙に4点を挙げ、カーショー投手は6回表を3者凡退に切って取り降板。
 カーショー投手は、6イニング・78球を投げ、被安打2、奪三振8、与四球1、失点1の好投でした。

 7回以降ドシャースは、フローロ、ゴンザレス、バエス、ケリーと4投手を繋いで、レイズ打線を計3点に抑えたのです。
 打線も、上位から下位まで6名のプレーヤーが打点を挙げています。「どこからでも点が取れる」、2020年のドシャースらしい戦い振りでした。

 リーグチャンピオンシップシリーズから「中1日」での疲労残りが心配されたドジャースが、WS緒戦を快勝しました。
 そのことだけでも「大きな1勝」なのですが、それが「大エースを立てての勝利」となると、ドジャースにとってはまさに「勢いに乗れる1勝」と言えるでしょう。

 タンパベイは、「負けられない第2戦」に臨むこととなりました。
 いよいよワールドシリーズ2020が開幕しますが、タンパベイ・レイズのルーキー、アロザリナ選手の活躍にも注目が集まります。

 キューバ出身のアロザリナ選手は、2015年にメキシコに亡命(夜のカリブ海をポートで渡るという「命がけの亡命」)し、メキシコのプロリーグで自由契約となって、2016年にセントルイス・カージナルスとマイナー契約を結び入団、2019年にメジャーデビューを果たし、2020年にトレードでレイズに移籍しました。
 まさに「苦労人」のメジャーリーガーなのです。

 2020年シーズンはというと、開幕前の検査で新型コロナウイルス感染症陽性となってしまい、8月末まで出場できませんでしたが、出場23試合でOPS1.022という見事な活躍を魅せて、ポストシーズンPSのレギュラーを獲得しました。

 それからのPSでの活躍は目覚ましいもので、ニューヨーク・ヤンキースとの地区シリーズでは3試合連続ホームラン、ヒューストン・アストロズとのリーグチャンピオンシップシリーズでは、4本のホームランを放つなど大活躍、新人野手として史上初めてのMVPに選出されました。

 古い言葉と言われそうですが、まさに「アメリカンドリーム」を示現する存在なのでしょう。

 PS7本のホームランは、チームの先輩エバン・ロンゴリア選手のルーキー6本塁打の記録を塗り替えました。
 凄い記録です。

 右投右打のアロザリナ選手のホームランを観ると、レフト、センター、ライトと全方位に飛ばしていますし、特に右中間方向の打球が良く伸びるようです。
 身長180cm・体重77㎏と、現在のMLBでは大柄とは言えない体格ですが、とてもパンチ力が強いのでしょう。

 さて、ランディ・アロザリナ選手は「まだワールドシリーズ2020を残して」います。
 このまま先発出場を続ける可能性が高いと思われますから、PS10ホームランの可能性も十分ですし、ルーキーとしてのヒット数の記録、ヤンキースのデレク・ジータ選手の保持する「22本」の記録をも塗り替えるかもしれません。
 
 そして、アロザリナ選手が様々な目覚ましい記録を打ち立てて行くことが、タンパベイ・レイズにワールドカップ初制覇を齎すことも、間違いないのでしょう。

 3勝3敗となって最終第7戦に突入していた、ナショナルリーグNLリーグチャンピオンシップシリーズCSが10月18日に行われ、ロサンゼルス・ドジャースがアトランタ・ブレーブスを4-3で破って、通算成績を4勝3敗とし、ワールドシリーズ2020に駒を進めました。

 ブレーブスが2連勝して始まり、第3戦をドジャースが大勝しましたが、10月15日の第4戦をブレーブスが大勝し、3勝1敗とした時には、このままアトランタが押し切るかに観えました。
 しかし、ドジャースはここから「粘り強い戦い」を魅せて、第5戦・6戦を取り、最終戦に持ち込んだ上で、最終第7戦も逆転勝ちするという、不屈の闘志を魅せてくれたのです。

 NLCSの流れを観て行きましょう。(会場は全て、テキサスのグローブライフ・フィールド)

・10月12日 第一戦 ブレーブス5-1ドジャース
・10月13日 第二戦 ブレーブス8-7ドジャース
・10月14日 第三戦 ドジャース15-3ブレーブス
・10月15日 第四戦 ブレーブス10-2ドジャース
・10月16日 第五戦 ドジャース7-3ブレーブス
・10月17日 第六戦 ドジャース3-1ブレーブス
・10月18日 第七戦 ドジャース4-3ブレーブス

 シリーズの流れは頻繁に変化しましたが、ポイントは第六戦ではないかと思います。
 1回裏、シーガー選手とターナー選手が連続ホームランで2点を先制した後、マンシー選手がフォアボールを選び、スミス選手とベリンジャー選手の連続ヒットで3点目を挙げました。
 この後、ビューラー、トレイネン、バエス、ジャンセンと繋いだドジャース投手陣が良く投げ、ブレーブス打線を1点に抑え込んだのですけれども、「この3点目」がとても大きな意味を持ったことは、間違いありません。

 そして最終戦も、らしくない?というとドジャースファンには叱られてしまいそうですが、粘り強い戦いを披露していただきました。
 2-3の劣勢から、6回裏の先頭バッター・ヘルナンデス選手がソロホームランで3-3の同点とし、3-3の同点から7回裏、ベリンジャー選手が勝ち越しホームランを放ったのです。
 「ここぞ」という場面での、見事な仕事振りでした。

 そしてこの1点差を投手陣が守り切りました。
 特に、7回表・8回表・9回表を三者凡退と、完璧に抑え込んだウリアス投手は第七戦のMVPでしょう。

 さて、ワールドシリーズ2020は、アメリカンリーグALのタンパベイ・レイズとNLのロサンゼルス・ドジャースの対戦となりました。
 両チーム共に、ポストシーズンの両リーグの第1シード、レギュラーシーズンで最も勝率の良かったチーム同士ですから、とても「順当」なカードとなった訳です。

 いつも書くことですが、「始まってしまえば、あっという間のMLBポストシーズン」です。
 ワールドシリーズ2020も、早々に10月20日から始まるのです。(会場は、全試合グローブライフ・フィールド)

 そうなると、日程の関係から「中2日」のレイズの方が、「中1日」のドジャースより有利、AL・NL共にCSは最終戦まで縺れ込む「死闘」でしたから、少しでも疲労を回復できる方が有利、という見方があるのでしょう。

 一方で、テキサス・レンジャーズの新しいホームスタジアムであり、素晴らしい開閉式屋根を持つ最新式の球場グローブライフ・フィールドで、地区シリーズ3試合、NLCS7試合の計10試合を戦ってきたドジャースが、「球場に慣れている」ので有利という見方もあるのでしょう。

 より疲労が残っていると思われるドジャースとしては、第1戦・第2戦を1勝1敗で乗り切り、22日のお休み(ワールドシリーズは7連戦だったリーグチャンピオンシップシリーズとは異なり、第2戦と3戦の間、第5戦と6戦の間に「お休み(例年の移動日に相当するのでしょう)」が1日ずつあるのです)を経てコンディションを整え、10月23日の第3戦からエンジン全開、という戦い方が出来れば、理想的なのではないでしょうか。
 レイズとしては自慢の投手陣を押し立てて、緒戦からの2連勝で勢いに乗りたいところなのでしょう。

 チーム初のワールドシリーズ制覇を目指す、1998年創設の新しいチーム、タンパベイ・レイズと、19世紀に創設されMLB屈指の歴史を誇り、1988年以来32年振り、21世紀初・7度目の世界一を目指すロサンゼルス・ドジャースの、「究極の死闘」が開幕します。

 3勝3敗で最終第7戦を迎えた、MLB2020アメリカンリーグALリーグチャンピオンシップシリーズCSは、レイズがヒューストン・アストロズを4-2で破り、シリーズ4勝3敗として、ALの王者に輝くと共に、ワールドシリーズ2020に進出しました。

 レイズ3連勝の後、アストロズが3連勝し、日本流に言えば「王手」と「逆王手」が続いたシリーズ。
 一方的な展開かと思われましたか、結局「大接戦」となったのです。

 ALCSの流れを観て行きましょう。(会場は全てペトコパーク)

・10月12日 第一戦 レイズ2-1アストロズ
・10月13日 第二戦 レイズ4-2アストロズ
・10月14日 第三戦 レイズ5-2アストロズ
・10月15日 第四戦 アストロズ4-3レイズ
・10月16日 第五戦 アストロズ4-3レイズ
・10月17日 第六戦 アストロズ7-4レイズ
・10月18日 第七戦 レイズ4-2アストロズ

 緒戦からのレイズの3連勝については、前の記事にも書きましたが、レイズ投手陣がアストロズ打線を2点以下に抑え込んで、接戦を制していましたが、第7戦も2点で抑え切りましたので、今シリーズは、逆に言えば「アストロズが3点以上を挙げればアストロズの勝ち」というシリーズだったことになります。

 レイズはアストロズを相手に「2点の壁」を築き、押し切ったと言って良いのでしょう。

 スネル、モートン、ヤーブロウ、グラスナウの強力な先発投手陣に、カスティーヨ、フェアバンクス、アンダーソン、そして先発からポストシーズンではブルペンに回ったフレミングといった強力なリリーフ投手陣を擁して、相手チームの得点を抑え込み、主にホームランによって自軍の得点を積み上げる、という形で、レイズはポストシーズンを勝ち上がりました。
 厳しい日程の中で戦うことには慣れている筈のメジャーリーガーですが、今期ポストシーズンは、新型コロナウイルス感染症対策から「同じ球場で全試合を行う」レギュレーションですので「移動日」も無く、気候面からほとんど雨が降らない、あるいは屋根のある球場が舞台に選ばれていますから、例年以上の「とても厳しい連戦」が続いています。
 これは特に、投手のローテーションに大きな影響があるのは自明でしょう。
 レイズ投手陣の層の厚さが、ポストシーズンを勝ち抜くベースとなっているのです。

 キャッシュ監督は、ワールドシリーズでもこの戦い方、「レイズ2020」と呼んでも良い戦い方で、世界一を目指すのでしょう。

 10月17日、冷たい雨が降りしきる陸上自衛隊立川駐屯地内周回コース(21.0975km)を会場として、第97回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会が行われました。

・1位 順天堂大学 10時間23分34秒
・2位 中央大学 10時間26分13秒
・3位 城西大学 10時間29分37秒
・4位 神奈川大学 10時間29分59秒
・5位 国士舘大学 10時間30分38秒
・6位 日本体育大学 10時間30分49秒
・7位 山梨学院大学 10時間30分50秒
・8位 法政大学 10時間33分31秒
・9位 拓殖大学 10時間33分46秒
・10位 専修大学 10時間33分59秒

・11位 筑波大学 10時間34分17秒
・12位 中央学院大学 10時間34分36秒

① 順天堂大チームの圧倒的な強さ

 2位の中央大チームに2分半以上の差を付けての圧倒的な1位でした。
 全体として「おおらかで伸びやかな走り」が今年のチームの特徴でしょうか。
 本戦でも、上位争いを演じる地力が備わっている感じがします。

② 中央大チームの「強い2位」

 3位に3分以上の差を付けての2位も、立派な成績です。
 順大チームには及ばなかったものの、予選会を突破するに十分な地力を備えたチームだと思います。
 「94回目の本戦出場」という最多出場を誇る「名門」チームの、2021年お正月での活躍が本当に楽しみです。

③ 城西大チーム、神奈川大チーム、国士舘大チーム、日本体育大チーム、山梨学院大チームの3位争い

 どのチームも「安定した戦い」を繰り広げました。
 良いチーム同士の3位争いが続いたと感じます。

④ 法政大チーム、拓殖大チーム、専修大チーム

 まさに「本戦を勝ち取った3チーム」でしょう。

 10位の専大チームと11位の筑波大チームの差は「18秒」でした。「18秒」の差は相当に大きなものであると思いますが、一方で「大ブレーキ」のランナーが自チームの上位10名の中にひとり居れば、あっという間に逆転する差でもあります。

 悲喜こもごもなのです。

⑤ 中央学院大チームは12位

 「21世紀の常連チーム」中央学院大が、本戦出場を逃しました。21世紀に入って、本戦で「紫と黄色のユニフォーム」を観なかった大会を思い出せませんから、相当久し振りのことでしょう。
 本戦の戦い方、予選会の走り方、のノウハウを十分に築盛している筈のチームに、「何が起こったのか?」と言いたくなる状況です。
 1年後、2021年秋の予選会における捲土重来に期待します。

 新型コロナウイルス禍の中で行われた箱根駅伝2021予選会ですが、選手、関係者の皆さんのご努力もあって、無事に完遂されました。

 見事予選を突破した10チームのランナーの皆さんは、これから「本戦で走る10人に選ばれるため」のチーム内の競争を経て、2021年お正月の舞台で最高のパフォーマンスを発揮するための努力を積み上げて行くことでしょう。

 大活躍を祈念いたします。
 PGAツアーの2020~21年シーズンは、10月11日までに5つのトーナメントを終了しました。
 第2戦の全米オープン、ウイングドフットG.C.で開催されたメジャー大会は記憶に新しいところです。

 通常年ならば「フォールシリーズ」と呼ばれる、この時期、秋から冬にかけてのトーナメントでは、若手・ルーキーの活躍が目立つものです。
 ビッグネームが出場しないトーナメントも多いので、若手にとっての活躍の場となっているのです。この時期に「初優勝」を飾って、ツアーの主要メンバーに登って行くプレーヤーも数多く居るのです。

 ところが、2020~21年シーズンは少し様子が違います。

 ベテランプレーヤーの復活優勝が続いているのです。

 まずは今期緒戦、9月10日~13日に行われたセーフウェイオープン大会では、スチュワート・シンク選手が優勝しました。
 2009年の全英オープンチャンピオンというメジャー大会優勝経験者ですが、しばらく名前を聞くことがとても少なくなっていました。
 何時以来の優勝だろうかと調べてみましたが、まさにその全英オープン以来11年振りの優勝でした。
 1973年生まれの47歳。
 粘り強いプレーが持ち味であろうと思いますが、今後の活躍がとても楽しみです。

 そしてシーズン4戦目となるサンダーソンファームズ選手権大会、10月1日~4日に行われた大会では、あのセルヒオ・ガルシア選手が優勝しました。
 2017年のマスターズ大会以来のPGA優勝ですから3年振りなのですが、もう少し長期間「鳴りを潜めていた」印象があります。
 「神の子」と呼ばれ、スペイン出身ゴルファーとしてPGAツアーに衝撃的なデビューを飾ったガルシア選手も40歳になりました。
 PGAツアー10勝、欧州ツアー16勝、アジアツアー6勝と、世界中で大活躍を続けているガルシア選手の、今後の活躍も、本当に楽しみです。

 さて、2名のメジャーチャンピオンプレーヤーの「復活」を観てきましたが、この2大会以外のトーナメントでも、ベテランの復活と呼んで良い活躍が見られるのです。

 シーズン第3戦のコラレスプンタカナリゾート&クラブ選手権大会(9月24日~27日)では、ハドソン・スワッフォード選手(33歳)が3年振りの優勝を飾りました。
 2017年以来のPGA2勝目ですが、2018~19年は故障で戦線を離脱していたのです。見事な「復活」優勝です。

 さらにシーズン第5戦のシュライナーズホスピタルforチュルドレンオープン大会(10月8日~11日)では、マーティン・レアード選手(37歳)が優勝しました。
 スコットランド出身のレアード選手も7年振りの優勝、PGAツアー3勝目でした。
 見事な「復活」優勝でしょう。

 スワッフォード選手とレアード選手の今後の活躍が期待されることは、言うまでも有りません。

 こうして観てくると、PGA2020~21シーズンは、第1戦から5戦までのトーナメントで、全米オープンを除く4トーナメントが「ベテランの復活優勝」ということになります。

 若手やルーキーが全く勝てていないというのは、ある意味では不思議な現象にも感じられますが、こうした「しっかりとした実力を具備しているベテランプレーヤー」が復活して活躍するというのは、PGAツアーの選手層の厚さを如実に示しているとも言えそうです。

 さて、「2020~21年シーズン初のルーキー優勝」は、いつの大会になるのでしょうか。

 10月18日、京都競馬場芝2,000mコースで行われる、第25回秋華賞競走G1の注目馬検討です。

 秋華賞も25回を数えます。今後も歴史を積み上げて行ってくれることでしょう。

 秋華賞2020は、デアリングタクトの取捨がポイントとなります。
 桜花賞とオークスにおける強さは、異論を挟む余地の無い圧倒的なものでした。
 これで秋に一走でもしていて、強さを再確認できれば=「夏を経ての成長に伴って、他馬との差を維持していること」が確認できれば、何の心配も無く大本命となるのでしょうが、オークス以来のぶっつけ本番となるところに、一抹の不安が残るのでしょう。

 さて、注目馬です。

 第一の注目馬は、7枠13番のデアリングタクト。
 この馬だけが成長していない、あるいは成長がとても小さい、とは考えにくいので、春のレース振りを観る限り、やはり軸はこの馬なのでしょう。史上初の「無敗の牝馬三冠」が実現する可能性は十分にあります。

 第二の注目馬は、8枠17番のウインマリリン。
 オークス2020の2着馬です。晩成型のスクリーンヒーロー産駒ですから、夏を経ての「大きな成長」に期待しています。

 第三の注目馬は、3枠5番のウインマイティー。
 オークス2020の3着馬です。右回りコースでのゴールドシップ産駒に期待します。

 今回は、オークス2020でデアリングタクトに迫った馬を、第二・第三の注目馬としました。
 おそらくは、春夏の時点で、デアリングタクトとの差が最も小さかった2頭だと考えるからです。

 直線の短い秋華賞。
 ゴール前で「思わぬシーン」が観られるかもしれません。
 MLB2020のポストシーズン、アメリカンリーグALのリーグチャンピオンシップシリーズCSは、タンパベイ・レイズの3連勝の後、ヒューストン・アストロズが2勝を返して、第6戦に縺れ込む展開となりました。

[10月15日・ALCS第5戦・ペトコパーク]
アストロズ4-3レイズ

 アストロズが先行し、レイズが追いかける展開となりましたが、3-3の同点で迎えた9回裏、カルロス・コレア選手がホームランを放ち、アストロズがサヨナラ勝ちしました。

 両チームの投手陣が良く踏ん張り続けたゲームでしたが、特にアストロズの小刻みな継投が実りました。
 ガルシア、テイラー、パレイデス、スクラブ、レイリー、ジェームズ、そしてプレスリーと7名の投手を繰り出しての、見事な勝利でしたが、ベイリー監督の「機を観るに敏」というか「先手先手」の投手交代が絶妙でした。

 レイズとの戦いの中で、強力なレイズ投手陣の実力をキチンと評価し、「1度でもリードを奪われたら勝利するのは非常に難しい」という認識の上に、こうした戦略・戦術を駆使したものと考えます。
 観ていて、「早すぎるのではないか」、「投手が足りなくなってしまうのではないか」と心配(素人の心配)させるほどの頻繁な継投でしたが、そこは「名監督」の判断に間違いは無かったのです。

 3敗して、ワールドシリーズ進出に向けて「後が無い」状況を十二分に把握した上で、ギリギリの戦術を繰り出していたことは、間違いありません。

 さすがにダスティ・ベイカー監督は、MLB史上唯一の「5球団(ジャイアンツ、カブス、レッズ、ナショナルズ、アストロズ)をポストシーズンに導いた監督」なのです。

 0勝3敗から2勝3敗となって、ALCS2020は接戦の様相を呈してきました。

 第6戦が、今シリーズの帰趨を決するものとなりそうです。

 ナショナルリーグNLのリーグチャンピオンシップシリーズはブレーブス2連勝の後、第3戦をドジャースが取って、第4戦を迎えます。

 ドジャース打線が調子を上げてきましたから、大接戦を予感させる展開です。

 さて、この両チームの対戦には、「大型内野手対決」という見所もあります。

 アトランタ・ブレーブスのフレディ・フリーマン選手と、ロサンゼルス・ドジャースのコーリー・シーガー選手です。

 フリーマン選手は、カリフォルニア州出身の31歳。身長196cm、体重100kg。
 エル・モデナ高校から、2007年のドラフト2巡目(全体78位)でブレーブスに指名されて入団、2011年からメジャーに定着しました。
 2011年の新人王投票で2位(新人王は同僚のクレイグ・キンブレル投手)でした。

 その後は、三塁手あるいは一塁手としてコンスタントな活躍を続けています。
 毎年のように30本以上のホームランを放っていますが、特徴は二塁打の多さでしょうか。2018年シーズンはリーグトップ、44本の二塁打を放ちました。

 今シーズンはキャンプ前に新型コロナウイルス感染症に罹患しましたが、復帰後の8月から調子を上げ、9月は絶好調、プレーヤーオブザマンスに選出されました。
 そして、その調子をポストシーズンにも持ち込んだのです。

 リークチャンピオンシップシリーズでも、第1戦で先制ホームラン、第2戦でも先制ホームランを放ち、チームの勝利に貢献しました。
 2番打者として、「チームの切り込み隊長」的な活躍でしょう。

 一方のシーガー選手は、ノースカロライナ州出身の26歳。身長193cm・体重98kg。(シアトル・マリナーズの三塁手、カイル・シーガー選手がお兄さんです)
 ノースウエスト・カバラス高校から、2012年のドラフト1巡目(全体18位)でドジャースに指名され入団、2016年にメジャーに定着し、オールスターゲームにも初出場し、シーズン通算打率.308、26本塁打、72打点、OPS.877の好成績を残して、満票で新人王に選出されました。
 快足・好守の遊撃手として、本塁打も放ちますが、やはり二塁打が多いのが特徴でしょう。2018年シーズンはリーグ最多44本の二塁打を放っています。

 フリーマン選手と同様に、シーガー選手もチームの二番打者を担っています。
 そして、リーグチャンピオンシップ第3戦では、本塁打・二塁打・ヒットを放ち、チームの大勝に貢献しました。(サイクルヒットも狙える成績でしたが、早々に交替しました。次戦以降を考えてのベンチ采配なのでしょう)
 やはり、チームに勢いを与えるプレーヤーだと感じます。

 両選手共に、身長は190cm台半ばという大型内野手です。
 当然ながら、高いレベルの守備力・打撃力を備えていますから、世界トップクラスの遊撃手であることも間違いありません。
 また、両選手共に各々のチーム「一筋」ですから、いまや「チームの顔」になりつつある存在だと思います。

 ドジャースとブレーブスの対決は、シーガー選手とフリーマン選手の対決でもあるのでしょう。
 10月13日、MLB2020ポストシーズンのリーグチャンピオンシップシリーズ(7試合制・4勝先取)は、アメリカンリーグALが3試合、ナショナルリーグNLが2試合を終えて、一方的な展開となっています。

 「意外」な展開と言って良いでしょう。

[ALリーグチャンピオンシップシリーズ(会場は全てペトコパーク)]
・10月11日 第1戦 レイズ2-1アストロズ
・10月12日 第2戦 レイズ4-2アストロズ
・10月13日 第3戦 レイズ5-2アストロズ

[NLリーグチャンピオンシップシリーズ(会場は全てグローブライフフィールド)]
・10月12日 第1戦 ブレーブス5-1ドジャース
・10月13日 第2戦 ブレーブス8-7ドジャース

 ALはタンパベイ・レイズが3連勝として、ワールドシリーズ進出に王手をかけました。
 一語で言えば「レイズ投手陣がアストロズ打線を抑え込んでいる」展開でしょう。
 地区シリーズで、多数のホームランをベースに素晴らしい得点力を魅せたアストロズですが、今シリーズは鳴りを潜めていて、1試合2点が最高得点となると、ポストシーズンを勝ち抜くのは、容易なことではありません。

 レイズは、先制すればそのまま押し切り、先制されてもしっかりと逆転するという、理想的な試合展開が続いています。
 第3戦などは、6回に一挙5点を挙げて逆転し、そのまま試合を制しました。

 3連敗からの4連勝は至難の業ですが、可能性は残されています。アストロズが大逆転シリーズを示現するとすれば、「打線の復活」が絶対に必要でしょう。

 NLは、ブレーブスの強さが目立ちます。
 これで、ワイルドカードシリーズ2連勝、地区シリーズ3連勝、リーグチャンピオンシップシリーズ2連勝と、「ポストシーズン7連勝」中なのです。
 完封劇を増産してきたブレーブスですが、さすがに今シリーズは失点していますけれども、第2戦で8点を先行し、ドジャースの反撃を7点に抑えて勝利したのは、とても大きいと感じます。
 特に、絶好調のフレディ・フリーマン選手の打棒が輝いています。

 ドジャースとしては、ポストシーズンにおいて常にテーマとなっている「打線の爆発」に期待したいところでしょう。

 両リーグチャンピオンシップシリーズが、このまま一方的に終了するとは思われません。

 アストロズとドジャースの反攻が待たれるところです。

 9月30日に開幕したNBAファイナル2020は、10月11日に第6戦を行い、ロサンゼルス・レイカーズが106-93でマイアミ・ヒートを破り、通算4勝2敗としてシリーズを制覇しました。

 「名門」レイカーズとしても10年振りの美酒であり、17回目のファイナル制覇は、ボストン・セルティックスと並んで史上最多タイとなりました。

 「レイカーズの復活」と言っても良いシーズンでしょう。

 その原動力となったのは、やはりレブロン・ジェームズ選手でした。
 ファイナル2020のMVPにも輝きましたが、持ち前のパワー、スピード、技術の高さはもちろんとして、何よりその「存在感」は、現役の他のどのプレーヤーの追随を許さないものです。

 レイカーズのNBAファイナル戦い振りを観てみましょう。(会場は全てアドベントヘルス・アリーナ)

・第1戦 9月30日 レイカーズ116-98ヒート
・第2戦 10月2日 レイカーズ124-114ヒート
・第3戦 10月4日 ヒート115-104レイカーズ
・第4戦 10月6日 レイカーズ102-96ヒート
・第5戦 10月9日 ヒート111-108レイカーズ
・第6戦 10月11日 レイカーズ106-93ヒート

 ポイントとなったのは、第1戦と第4戦ではないかと思います。

 第1戦はヒートが好スタートを切りました。
 第1クオーターQで23-10とリードを奪ったのです。
 しかしレイカーズは、第1Qの内に逆転しました。この逆転から、第2Qを34-20とリードして差を広げ、ゆうゆうと勝ち切ったのです。
 この試合で、レイカーズは「行ける」と確信したことでしょう。

 第4戦は、試合を通じての大接戦でした。
 この大接戦では、第3Qクオーターでレブロン・ジェームズ選手が3ポイントシュートを決めてレイカーズが55-54と逆転すると、その後は僅少差ながら、終始レイカーズがリードを保ち押し切ったのです。
 ヒートとすれば、このゲームを取っておけば、ファイナルの行方は全く分からないものとなっていたのでしょうし、このゲームを僅少差のまま押し切ったところに、今シーズンのレイカーズの強さが表れています。

 クリーブランド・キャバリアーズ(2003年~2010年)、マイアミ・ヒート(2010年~2014年)、クリーブランド・キャバリアーズ(2014年~2018年)、ロサンゼルス・レイカーズ(2018年~)と積み重ねてきた、「キング」レブロン・ジェームズ選手のキャリアに、またひとつ大きな勲章が加わりました。
 35歳になっても、全く衰えを感じさせませんから、しばらくの間は「レイカーズの覇権」が続くのかもしれません。
 
 全仏オープンテニス2020の男子シングルスは、10月11日決勝が行われ、ラファエル・ナダル選手がノバク・ジョコビッチ選手をセットカウント3-0で破り、優勝しました。
 ナダル選手は13度目!の全仏シングルス制覇となりました。

 「ほとんど負けない」ジョコビッチ選手を3-0のストレートで破るというナダル選手の強さ、クレーコートにおける強さは、「驚異的」と言う他はありません。
 
 ナダル選手の勝ち上がりを観てみましょう。

・1回戦 ナダル選手3-0ゲラシモフ選手
・2回戦 ナダル選手3-0マクドナルド選手
・3回戦 ナダル選手3-0トラバグリア選手
・4回戦 ナダル選手3-0コルダ選手
・準々決勝 ナダル選手3-0シンネル選手
・準決勝 ナダル選手3-0シュワルツマン選手
・決勝 ナダル選手3-0ジョコビッチ選手

 何だか、凄い勝ち上がり。
 ナダル選手は1セットも落とすことなく優勝を飾りました。

 四大大会ですから、当然、世界トップクラスのプレーヤーが凌ぎを削る舞台です。
 例えば、ジョコビッチ選手は準決勝でチチパス選手とフルセットの接戦を繰り広げて決勝に進出しています。
 にもかかわらず、このナダル選手の強さはどうでしょう。
 まさに「クレーの王者」なのです。

 この優勝により、ナダル選手の4大大会シングルスの優勝回数は20回に達しました。
 ロジャー・フェデラー選手と並んでの歴代1位タイとなったのです。
 内訳は、全仏13回、全米4回、全英2回、全豪1回となっていて、やはり全仏での強さが際立っているのです。(もちろん、どの大会でも1度でも優勝すれば、それはテニスの歴史に名を刻むことになるのが四大大会なのですが・・・)

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、観客数を「1日・1,000人」に制限した、ある意味では歴史的な大会となった全仏オープン2020でしたが、王者がその強さをまざまざと見せつける大会となりました。

 34歳となったナダル選手ですが、その強さ、特にクレーコートにおける強さには、いささかの揺るぎもないのでしょう。

 全米オープン2020(無観客)は、ブライソン・デシャンボー選手の優勝で幕を閉じましたが、会場となったウイングドフットG.C.西コースは、さすがの「絵」を魅せてくれました。

 2006年以来14年振り6度目の舞台となりましたが、20世紀の全米オープンと同じ「絵」もありましたし、21世紀のというか、2020年独特の「絵」もあったと感じます。

① 深くて濃いラフ

 これはまさに「ウイングドフットそのもの」でした。
 ファーストカット、セカンドカット、そして本ラフと、3段階のラフが用意されていましたが、当然ながら本ラフに打ち込んだ時の選手に対するダメージは、相変わらずでした。

 当然ながら選手達は、フェアウェイにボールを置くことに注力するのです。アイアンや3番ウッド、ハイブリッドクラブなどを使用して、コントロール重視でティーショットを行うプレーヤーも多かったのですが、これが不思議と曲がるのです。
 世界トップクラスのプレーヤー達にして、何故これ程に曲がるのだろう、と感じたことは、これは20世紀のウイングドフットにおける全米オープンと同じでした。

 名手たちが曲げないようにと工夫をして打って行くにも拘らず、曲がる、時には大きく曲がるというのは、ウイングドフットやオークモントといった、難しいコースにおける全米オープンの特徴なのでしょう。

 そして、その深くて濃いラフからの次のショットは、とても難しいのです。

 今回の大会で興味深く感じたのは、グリーン周りのアプローチショットならば「ファーストカット」の方が打ち易いと、公言されていたことでしょうか。
 確かに、刈り込まれたフェアウェイより、ややボールが浮くファーストカットの方が、微妙なアプローチショットには適しているのでしょうが、ファーストカットに止まることを狙って打って行くというのは至難の技でしょうから、「結果論」という見方もありそうです。

② グリーン入り口付近の急傾斜

 今大会、何度も眼にしたのは、グリーン上の手前側をヒットしたボールが、下り斜面で転がり落ちて、大きくグリーン外に運ばれるシーンです。
 これは、グリーンからちょっと外れるといったレベルでは無く、10ヤード、時には20ヤードも転がり落ちます。
 
 もちろん、フェアウェイからグリーンにかけての面も、刈り込まれた急傾斜であることから、こうした現象が発生するのですが、ウイグドフットのグリーンの手前側がこれ程に急傾斜であったかどうか、については、残念ながら記憶がありませんので、この現象が20世紀から続いているものなのか、2020年の特徴なのかは分からないのですけれども、とにかくアプローチショットが「1~2ヤード短かった」ために、グリーンを一度はヒットしたボールが、ピンから30ヤード・40ヤード離れてしまうというシーンが、多発していました。

 多くのアベレージゴルファーから観ると「選手が可哀そう」ということになるのでしょう。

 こうした現象は、マスターズ・トーナメントの会場であるオーガスタ・ナショナルG.C.において良く観られるのですけれども、オーガスタの転げ落ち方より、ずっと長い距離を転げ落ちているように観えます。
 「次はパッティング」と考えていたプレーヤーに、40ヤード以上の難しいアプローチショットを強いるのですから、これは厳しいコースです。

③ 波打つグリーン

 グリーンのアンジュレーションの大きさにも、驚かされました。
 これはおそらく、20世紀から継続されているものなのでしょうが、20世紀と21世紀の「映像技術の進歩」によって、お茶の間のテレビ画面にも、その凄まじさが伝えられるようになったのでしょう。

 グリーンの大きなアンジュレーションと言えば、前述のオーガスタ・ナショナルが有名ですが、ウイングドフットも勝るとも劣らない凄まじさでした。
 長いパッティングともなれば、「どうやって打つのだろう」と感じるシーンも数多く在りましたし、実際に名手たちが大きくオーバーするパッティングを見せていました。

 さて、大会前にUSGA(全米ゴルフ協会)は、今大会の優勝スコアを「+8打=8オーバーパー」と予想していました。1ラウンド平均+2打での4日間です。

 初日は、ウエルカムセッティングと言わんばかりの、比較的容易なピン位置でしたから、首位は5アンダーという良いスコアが出ましたし、アンダーパーのプレーヤーも多かったのですが、2日目からは「これが全米オープン」と言わんばかりのセッティングとなって、プレーヤー達は次々とオーバーパーに落ちて行きました。
 そして4日間を終えて、アンダーパーは唯一人となったのです。

 しかし、4日間通算6アンダーパーで押し切ったデシャンボー選手は、これは見事に「ウイングフットG.C.西コースに打ち勝った」のでしょう。
 本当に、本当に素晴らしいプレーでした。

 そして、USGAとしては、「これ程に難しいセッティングにしてもアンダーパー、それも1アンダーや2アンダーではない」プレーをする選手が居ることを、再認識したのではないかと思います。
 USGAが「もっと難しいセッティング」が必要だと考えたとしたら、プレーヤーにとっては「とんでもない話」なのかもしれません。

 全米オープン2020、4日間とても楽しませていただきました。観る側にとって、これ程面白い大会は、そうは無いでしょう。

 次回のウイングフットは、何時の大会なのでしょうか。

 10月8日、ワールドアスレティックス(世界陸連)のセバスチャン・コー会長が、新国立競技場を視察したと報じられました。
 そぼ降る雨の中、黒いマスクを着用しての視察でした。

 コー会長は、いくつかのコメントを発しましたが、その中で、私が感じ入ったものを列挙します。

① (新国立競技場は)持続可能性の高いスタジアムであり、美しい。

 このコメントには、世界の陸上競技を牽引するワールドアスレティックスの最高責任者としての思いが、込められていると感じます。

 持続可能性=長期間に渡って存在する、スタジアムというのは、実はそう多くは無いのでしょう。
 もちろん、世界トップクラスの国際大会に使用可能な施設として、しっかりとしたメンテナンスが続けられることが不可欠な訳ですが、それは当該スタジアムが存する国の国力が十分でなければなりませんし、メンテナンス技術力も十分でなければなりません。
 さらに、「定期的に使用され続ける」ことも大事なのでしょう。

 加えて、国内紛争や海外諸国等との戦争によって、スタジアムが破壊されてしまうリスクにも対応し続けなければならないのです。

 かつてのオリンピックや世界大会に使用された会場が、破壊されたり、経年劣化によって、現在では使い物にならないものになってしまっている例は、少なくは無いのです。

 前代の国立競技場が「半世紀にわたって世界最高水準のスタジアムとして存在し続けた」事実をも踏まえて、コー会長は、新国立競技場も「持続性可能性の高い施設」として評価し、その美しさにも評価を与えたものと思います。

② トラック、ウォームアップエリアも(オリンピック後も)維持して欲しい。

 これは、世界のトップアスリート達が、大会において最高のパフォーマンスを発揮するための設備の維持を求めたコメントでしょう。

 確かに、こうした「付属設備」は、オリンピック後に廃棄されてしまうことも多いのでしょう。設備の維持費用は、想像を遥かに超える金額なのですから。

 しかし、コー会長は、新国立競技場が「世界の陸上競技プレーヤーにとっての伝説的な存在となるために」こうした「付属設備」についての、今後の我が国の対応について、要望を述べたのであろうと思います。

③ (新型コロナウイルス感染症の)状況が落ち着けば、世界選手権大会を開催したい。

 コー会長は、前国立競技場で開催された1991年の世界陸上を「今までで一番素晴らしい大会」と評するとともに、東京オリンピック2021後、新型コロナウイルス禍が落ち着いた時点で、自らが主管する「陸上競技世界選手権大会」を新国立で開催したいと述べたのです。

 この思いは、コー会長にはとても強いものであると感じられますので、私達はオリンピックの後の世界陸上を楽しみに待ちたいと思います。

 コー会長は、2019年横浜国際総合競技場で開催された「世界リレー大会」(本ブログ2019年5月20日の記事「[世界リレー2019横浜] JAAF セバスチャン・コー会長」をご参照ください)にも触れて、「レガシーを維持し、今後もトップクラスの大会を開催できることが重要」とコメントしたと報じられました。

 コー会長にとっては、ワールドアスレティックスが主催する大会の十分な受け皿として、新国立競技場を、とても高く評価したということになります。

 日本国民にとって、本当に嬉しいことだと思います。
 10月5日に開始された、アメリカンリーグALの地区シリーズは、タンパベイ・レイズとヒューストン・アストロズが勝ち抜け、リーグチャンピオンシップシリーズへの進出を決めました。

 地区シリーズはどちらのカードも接戦となりました。

 両チームの戦い振りを観てみましょう。

[レイズの勝ち上がり]

[ワイルドカードシリーズ]
・第1戦 レイズ3-1ブルージェイズ
・第2戦 レイズ8-2ブルージェイズ
[地区シリーズ]
・第1戦 ヤンキース9-3レイズ
・第2戦 レイズ7-5ヤンキース
・第3戦 レイズ8-4ヤンキース
・第4戦 ヤンキース5-1レイズ
・第5戦 レイズ2-1ヤンキース

[アストロズの勝ち上がり]

[ワイルドカードシリーズ]
・第1戦 アストロズ4-1ツインズ
・第2戦 アストロズ3-1ツインズ
[地区シリーズ]
・第1戦 アストロズ10-5アスレティックス
・第2戦 アストロズ5-2アスレティックス
・第3戦 アスレティックス9-7アストロズ
・第4戦 アストロズ11-6アスレティックス

 戦前の予想通り、レイズとヤンキースは第5戦に縺れ込みました。
 第4戦までは、「粘り強く一生懸命」戦うレイズと、スタープレーヤーによる「一発攻勢」のヤンキースという、両チームの持ち味が発揮されての2勝2敗でした。

 そして第5戦は、意外?にも投手戦となったのです。
 1-1のまま、両チームのクローザーが早々に登場するという展開となり、ヤンキースのチャップマン投手がレイズのブラッソウ選手にソロホームランを浴びて、1点差での決着となりました。

 ヤンキースにとっても十分にチャンスのある展開でしたが、そもそも強力打線が持ち味のヤンキースが「1点しか取れない」のでは万事休しました。

 アストロズとアスレティックスは、アストロズ打線の好調さが目立ちました。
 地区シリーズに入ってからの得点力、ホームランの量産は凄まじいものでした。

 サイン盗み疑惑など、2019年からいろいろな事がありましたけれども、これでアストロズは4年連続のリーグチャンピオンシップシリーズ進出となりました。
 「サインなど盗まなくとも強い」という言葉が聞かれそうです。

 さて、リーグチャンピオンシップシリーズの展開ですが、AL東地区1位の第1シード・レイズが有利と見るのが常道でしょう。

 一方、地区シリーズにおけるアストロズの強さ、得点力の高さは端倪すべからざるものがあります。この勢いを継続できるようなら、シリーズは接戦となりそうです。

 予想は難しいのですが、最後は「粘り強く一生懸命」なレイズのベースボールが勝るような気がします。
 10月6日に始まった、MLB2020ポストシーズン、ナショナルリーグNLの地区シリーズは、2つのカード共に3連勝で早々に決着しました。

 今期ポストシーズンに第1シードで臨んだロサンゼルス・ドジャースと第2シードのアトランタ・ブレーブスが、リーグチャンピオンシップシリーズに進出したのです。
 順当な結果と言って良いでしょう。

 それにしても、この両チームの強さは「ずば抜けて」いました。

 ワイルドカードシリーズから5戦5勝なのです。

[ドジャースの勝ち上がり]

[ワイルドカードシリーズ]
・第1戦 ドジャース4-2ブリュワーズ
・第2戦 ドジャース3-0ブリュワーズ
[地区シリーズ]
・第1戦 ドジャース5-1パドレス
・第2戦 ドジャース6-5パドレス
・第3戦 ドジャース12-3パドレス

[ブレーブスの勝ち上がり]

[ワイルドカードシリーズ]
・第1戦 ブレーブス1-0レッズ
・第2戦 ブレーブス5-0レッズ
[地区シリーズ]
・第1戦 ブレーブス9-5マーリンズ
・第2戦 ブレーブス2-0マーリンズ
・第3戦 ブレーブス7-0マーリンズ

 フレープスの戦い振りには、明らかな特徴があります。
 5試合の内4試合が「完封勝ち」なのです。
 MLBのポストシーズンにおいて、最初の5試合中4試合を完封したチームが過去に在ったかどうか、とさえ感じさせる「圧倒的な守備力」です。
 
 この勝ち上がりのポイントとなったのは、ワイルドカードシリーズの第1戦=今プレーオフの緒戦でしょう。
 延長13回まで縺れ込んだゲームを、ブレーブスは先発フリード投手以下8名の投手で完封勝ちしました。
 これによって、ブレーブス投手陣が勢いに乗ったのでしょう。
 第2戦は、先発アンダーソン投手以下4名の投手で、地区シリーズ第2戦も、先発アンダーソン投手以下5名の投手で、第3戦は先発ライト投手以下4名の投手で、完封リレーを完成させています。
 「強力な軸になる投手=よく3本柱と呼ばれるような投手陣」というよりは、計算し尽くされた巧みな継投によって、相手打線を抑え込む野球が、とても良く機能していることになります。
 極めて現代的な投手王国と言っても良いのかもしれません。

 一方のドジャースは、「相手の得点以上に得点する」という、勝つ為の必要十分条件をきっちりと達成している印象です。「投打のバランスが良い」ということなのでしょう。
 「どこからでも得点できる」打線は、とても強力です。
 
 さて、リーグチャンピオンシップシリーズの展望ですが、レギュラーシーズンMLB最高勝率のドジャースが有利と見るのが常道です。
 しかし、ポストシーズンにおいて「5ゲーム中4ゲームを完封」するという、常識を遥かに超えた勝ち方を現出しているブレーブスには、底知れぬ強さを感じます。

 7戦・4勝先取のシリーズは接戦となるのでしょう。
 
 ポイントは「得点が取れなければポストシーズンでは勝てない」という大原則でしょう。
 いかに良い投手陣、守備力を保持していても、最後は「打ち勝つ」ことが必須なのです。

 近時のドジャースはとても強いのですが、ここぞというゲーム・場面で、得点が取れないというシーンが時折観られます。
 このシーンを減らしていくことができれば、名門ドジャースの「21世紀初のワールドシリーズ制覇」への道が開けるのでしょう。
 新型コロナウイルス禍の影響で、2020年4月から開催が延期されていたロンドンマラソン2020が10月4日に行われ、エリートの部(リアルに実施されたのはエリートの部の男女だけでした)の男子では、エチオピアのキタタ選手が優勝しました。

[10月4日・ロンドンマラソン・エリート男子]
1位 キタタ選手(エチオピア) 2時間5分41秒
2位 キプチュンバ選手(ケニア) 2時間5分42秒
3位 レンマ選手(エチオピア) 2時間5分45秒
4位 ゲレメウ選手(エチオピア) 2時間6分4秒
5位 ワシフン選手(エチオピア) 2時間6分8秒
6位 トラ選手(エチオピア) 2時間6分41秒
7位 キプルト選手(ケニア) 2時間6分42秒
8位 キプチョゲ選手(ケニア) 2時間6分49秒

 新型コロナウイルス感染症対策として、コースも例年のロンドン市街地を走るものでは無く、ロンドン中央部のセント・ジェームズ・パークに設けられた2.15kmのコースを周回する形で行われました。

 そして、キタタ選手、キプチュンバ選手、レンマ選手の激しい競り合いがゴール前まで続き、キタタ選手がキプチュンバ選手を振り切って、1秒差で優勝したのです。

 21世紀のマラソンの常として、今レースも「ケニアVSエチオピア」の構図となりましたが、今回はエチオピア勢が押し気味のレースとなりました。

 さて、ロンドンマラソン2020においては、ケニアのキプチョゲ選手が8位となりました。

 キプチョゲ選手が優勝できなかったレースを、直ぐには思い出せませんでした。
 「キプチョゲ選手は常に勝つ」というイメージがあったのです。

 調べてみました。
 キプチョゲ選手は、2013年5月のハンブルグマラソンで初戦を走り、以降ここまで、12走して優勝11回・2位が1回という、圧倒的な勝率を誇っていました。(リオデジャネイロ・オリンピック2016でも金メダル)
 特に、2014年4月のロッテルダムマラソン以降は「10連勝」中でしたから、ロンドンマラソン2020の8位は、7年振りの敗戦であり、初めての大敗だったのです。

 エリウド・キプチョゲ選手といえば、2018年9月のベルリンマラソン優勝時に世界最高記録(2時間1分39秒)を樹立し、現在でも世界記録保持者ですが、私にとっては「負けないマラソンランナー」としての印象の方が強いのです。

 マラソンランナーとしての力量が十分であることはもちろんとして、当日の自身の体調、相手ランナーの力量・タイプ、気象条件、等々を勘案してレース戦略を構築の上で、レースに臨み、「勝ち切る」という、当然ながら、世界のトップクラスを相手にしてのことですから、至難の業である勝利を確実にものにし続けてきたところが、本当に凄い。
 21世紀最強のマラソンランナーと言っても良いでしょう。

 思えば、かつてはこうした「高勝率を誇るマラソンランナー」が存在しました。

 ミュンヘン・オリンピックの金メダリスト、アメリカのフランク・ショーター選手は、1971年から75年にかけて、11走して8回優勝を飾りましたし、我が国でも、1977年から1988年までマラソンを走った瀬古利彦選手が、通算15走して10回の優勝を誇っています。
 こうしたトップランナーの皆さんは、マラソンを始めた頃と、キャリア終盤のレースを除くと、「走れば常に優勝」という印象のランナーだったのです。

 21世紀に入ってからは、こうした「極めて勝負強いランナー」は減りました。
 マラソンで、2位・3位に入ることはできても、優勝することがなかなか出来ないトップランナーが多くなったのです。(もちろん、マラソン競技自体のレベルが上がっているとの側面もあるのでしょうが)

 そうした中で、キプチョゲ選手は、20世紀の世界トップクラスのマラソンランナーに匹敵する、あるいは、それらをも優に超える勝率を誇る、素晴らしいアスリートなのです。

 そのキプチョゲ選手が8位に敗れた理由が、新型コロナウイルス禍の下でのトレーニング不足なのか、あるいは、さすがのキプチョゲ選手も35歳となって衰えが見えるのか・・・。

 それは、キプチョゲ選手の次のマラソンを観て、判断することなのでしょう。
 先日、スーパーラグビーの主審を初めて女性が担ったという稿(9月11日付「[スーパーラグビー2020] 初の女性主審が笛!」)を書きましたが、その際に改めて、女子ラグビーワールドカップについて見直す機会を得ました。

 女子ラグビーワールドカップは、1991年に第1回大会が開催され、2017年まで「8回」を数えています。
 
・第1回1991年 優勝アメリカ 準優勝イングランド 開催国ウェールズ
・第2回1994年 優勝イングランド 準優勝アメリカ 開催国スコットランド
・第3回1998年 優勝ニュージーランド 準優勝アメリカ 開催国オランダ
・第4回2002年 優勝ニュージーランド 準優勝イングランド 開催国スペイン
・第5回2006年 優勝ニュージーランド 準優勝イングランド 開催国カナダ
・第6回2010年 優勝ニュージーランド 準優勝イングランド 開催国イングランド
・第7回2014年 優勝イングランド 準優勝カナダ 開催国フランス
・第8回2017年 優勝ニュージーランド 準優勝イングランド 開催国アイルランド

 こうして観てくると、ニュージーランドとイングランドが頭抜けた強さを魅せていることが分かります。

 大会開始後しばらくはアメリカとイングランドの優勝争いの時期があり、第3回にニュージーランドが優勝してからは、ニュージーランドの「4連覇」があり、その4連覇の内3回の準優勝がイングランドとなっていて、結果として、優勝回数ならば5回のニュージーランドと2回のイングランドとなり、準優勝ならばイングランドが5回と最多です。

 さすがに「ラグビーの母国」イングランドが強さを魅せているのですが、世界一となれば、「ラグビーが国技」のニュージーランドが勝っているという形です。

 その「最強」ニュージーランドチームも、2014年第6回大会では、予選プールBにおいてアイルランドチームに敗れ、決勝トーナメントに進出できませんでした。
 この大会でも本命視されていて、実際にとても強いチームだったのですが、やはり「何が起こるか分からない」のが世界大会なのでしょう。

 第9回大会は2021年に予定されています。
 開催国はニュージーランドです。女子ラグビーワールドカップが史上初めて南半球で開催される予定なのです。

 尚、2017年・第8回大会は、第7回から3年後に開催されていますが、これは「男子のワールドカップの中間年」に開催されることとなったからです。
 今後も、このローテーションが続くのでしょう。

 我らが日本代表チームは、1991年・第1回大会から参加しています。
 そして、第2回大会ではプールAでスウェーデンから、ワールドカップ初勝利を挙げました。
 その後は、なかなか本大会に出場できない時期が続きましたが、2017年の第8回大会に久し振りに登場しました。結果は、プールCで3戦全敗でしたけれども、日本女子ラグビー「復活」への手応えを感じさせる戦い振りでした。

 女子のラグビーワールドカップ2021ニュージーランド大会(史上初の南半球開催)が、とても楽しみです。

 10月1日~3日、デンカビッグスワンスタジアム(新潟市)を舞台に、観客数を2,000名以内に限定して開催された、第104回・日本陸上競技選手権大会ですが、様々な種目で素晴らしい戦いが繰り広げられました。
 KaZブログでも、いくつかを採り上げたいと思います。

 今回は、男子走り高跳びです。

 我が国の男子走り高跳び種目は、長年にわたって2名のジャンパーによる「日本一」を巡る戦いが続いてきました。
 それは、日本記録2m35cmを保持する戸邊直人選手と、4度の日本選手権優勝を誇る衛藤昂選手です。この2人の熾烈な争いが続いていたのです。

 しかし、2020年の日本選手権大会には、新星が登場しました。

[10月3日・男子走り高跳び決勝]
1位 真野友博選手 2m30cm
2位 長谷川直人選手 2m20cm
2位 佐藤凌選手 2m20cm
2位 衛藤昂選手 2m20cm
5位 大田和宏選手 2m20cm
6位 赤松諒一選手 2m20cm

 ゲームは早々に動きました。
 戸邊選手が2m20cmを3回失敗したのです。信じられないような光景でした。
 1回目の失敗の時には、タイミングの問題かと思いましたが、2回目を失敗した時には、「合っていない」と感じました。
 新型コロナウイルス禍における練習不足の影響でしょうが、どこかを故障したのでなければ良いがと思います。

 さて、2m20cmは11名の選手がクリアしました。
 次の高さは2m24cm。
 ここまで来ると、容易な高さではありません。
 この高さをクリアすれば優勝争いに参加できる、と感じました。

 各選手の1回目の失敗が続く中で、真野選手の順番となりました。
 リズミカルな助走から見事にクリアしました。

 助走のスピード・リズム、踏切の位置、空中姿勢、全てが上手く行きました。
 とても美しい跳躍でした。

 この真野選手の跳躍の次に跳ぶのが衛藤選手でした。
 これは、精神的にもなかなか難しい試技になったと思いますが、衛藤選手はこの試技を失敗しました。

 そしてこの後、2m24cmをクリアする選手は現れなかったのです。

 真野友博選手の優勝が決まりました。

 戸邊選手、衛藤選手以外の選手が日本選手権を制したのは、何時以来だろうと考えました。(2013年の高張広海選手以来)

 さて、競技は終了しました。そう思いました。

 しかし、真野選手は試技を続けたのです。
 2m27cmへのトライ。

 確かに、走り高跳びの優勝者が「次の高さ」に挑むことは、あることです。
 1回目、2回目と失敗しました。
 張りつめた競技から、自分一人の挑戦となると、精神的にも緩むものでしょうし、肉体的にも、試技を重ねることで疲労が蓄積されていますから、なかなか「次の高さ」を越えるのは難しいのです。

 「3回目も失敗するのだろう。それでも十分だ」と感じていましたが、真野選手はこの3回目の試技(この日7回目の試技)を見事に成功させました。1・2回目と比べて、体が上り、ポール上のフォームもギリギリの素晴らしい精度でした。僅かにポールに触れましたが、ポールは落ちなかったのです。

 優勝記録が2m27cmとなりました。
 凄いプレーヤーだと感じました。
 これで今大会の試技を終えるのであろうとも思いました。

 ところが、真野選手の試技はまだまだ続いたのです。
 ここからが「真野劇場」の神髄だったとは・・・。

 2m30cmへの挑戦も、1回目・2回目と失敗しました。
 スタジアムには夕闇が迫り、気温も下がってきていると思いましたし、何より試技を重ねての疲労蓄積が心配でした。
 故障でも発症したら・・・という心配を他所に、真野選手の2m30cmへのトライが続きました。この日10回目の試技でした。

 「成功」!

 2m27cm成功の時とほとんど同じジャンプに観えました。
 やはりポールに僅かに触れて、ポールが揺れていましたが、落ちる程の揺れではありません。
 ミラクルなプレーヤーだと感じました。

 再び「ところが」、真野選手はさらに試技を続けたのです。
 2m33cm。
 自己ベスト更新へのトライです。
 
 私は心中で「もう。止めてくれ」と叫びました。(いかにも素人の心配とお叱りを受けそうですが)
 日本男子走り高跳び界の至宝が、故障でもされては困りますし、何より「優勝はとっくに決まっているのです」から。
 しかし、真野選手は「淡々」とトライしました。
 その「淡々」とした様子・姿に、何とも言えない凄味を漂わせていました。

 さすがに?、2m33cmへのトライは3回失敗しました。
 日本陸上競技選手権大会・男子走り高跳び種目が、ようやく終了したのです。

 競技を終えて「疲労困憊」かと思いきや、優勝インタビューにおいて真野選手はしっかりと笑顔で応えていました。
 これが「真野のプレー」だとコメントしているようにも観えました。

 この日の真野選手は好調だったのでしょうか。
 そして、好調な日には、自分がやれる限りのプレーを魅せる、のが真野選手なのでしょうか。
 何とも言えない「心身の強さ」を感じます。

 日本男子走り高跳び界は「新時代」に入りました。

 新時代を担う真野友博選手は、とても頼もしいプレーヤーです。

 もちろん、戸邊選手、衛藤選手の反撃も本当に楽しみです。

 東京オリンピック2021に向けて、日本チームの選手層は着実に厚くなっているのでしょう。
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Author:カエサルjr
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