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 メジャー・リーグ・ベースボールMLBの2014年シーズンの掉尾を飾るワールドシリーズは、10月21日(日本時間22日)から始まります。

 アメリカンリーグALの覇者カンザスシティ・ロイヤルズKCとナショナルリーグNLの覇者サンフランシスコ・ジャイアンツSFの対戦です。両チームともワイルドカードから勝ち上がりました。
 また、たまたまですが略称がKCとSFと「アルファベット2文字のチーム」の対戦であることも、大変珍しいことです。MLB所属チームの略称は、ニューヨーク・ヤンキースならNYY、ボストン・レッドソックスならBOS、ロサンゼルス・ドジャースならLAD、セントルイス・カージナルスならSTLと3文字の球団が大半なのですが、今シリーズは2文字同士の対決=KCvsSFとなりました。

 さて、ワールドシリーズ2014の行方を検討してみましょう。

① スケジュール

 KCは8戦全勝でポストシーズンを勝ち上がり、10月15日にALチャンピオンシップ・シリーズCSを勝ち抜きました。SFは10戦8勝2敗で勝ち上がり、16日にNLCSを勝ち抜きました。両チームともCSを第6戦7戦まで縺れ込むことなく、KCは中5日、SFは中4日でワールドシリーズに臨むこととなります。

 両チームとも休養十分な形です。MLBのゲームスケジュールとしては、滅多にない十分な休養日が得られたことは両チームにとって大変大きなことです。故障個所があるプレーヤーは傷を癒し、調整したい部分があるプレーヤーは修正する時間が与えられるのです。加えて、投手陣にとっては本当に大きな休養期間です。先発ローテーションの再構築も出来ますし、毎試合の様に登板していたリリーフ陣にとっては恵の休養日となることでしょう。
 以上より、スケジュール面では両チームに大きな差は無いと見られますが、強いて言えば、「強力なブルペン」を保持するKCの方に、少し有利に働くかもしれません。7回以降を完璧に抑え込むブルペントリオにとって十分な休養となりますので。
 
② 接戦に持ち込めるかどうか。

 強力打線を持たないKCにとっては、ゲーム前半を接戦に持ち込めるかどうかがポイントとなります。この点はワールドシリーズ2014最大の注目ポイントとなります。

 いかに強力なブルペンを持つKCとはいっても、6回までにSFに大量リードを許す展開となれば、ブルペンを活かす機会がありません。そういう意味からは、KCの先発投手陣および素晴らしい守備陣が機能するかどうかがポイントとなります。

 一方のSFには強力で好調な打線が有ります。ポストシーズンに入ってからも多くのゲームで4得点以上を挙げていますし、カージナルスの強力投手陣を相手にしても3~6点を挙げています。特に「ビッグイニング」を創るのが上手い打線に見えます。

 集中打を許さないKC投手陣と集中打が得意なSF打線の戦いという一面もあります。

③ 勢いと経験

 KCは今ポストシーズンで無敗の8連勝、1985年から通算すると11連勝です。まさに「当たるべからざる勢い」と言えます。現在のKCの選手達は「負ける気がしない」のではないでしょうか。若いチームにとって、この勢いは大切です。
 こうした状況で、もし初戦を落とすようなことがあれば、一気に「夢から覚める」リスクはあるでしょう。

 ゲーム序盤で大量失点してしまったり、「打たれない」と信じていたリリーフ陣が逆転を許したりする展開が訪れた時、悪い流れを断ち切るような反発力、チームのムードを盛り返す精神的な支柱となるプレーヤーが存在するのかどうか、がポイントとなりそうです。

 一方のSFには、圧倒的な経験があります。2010年、2012年とワールドシリーズに進出したら必ず勝てるという自信と経験です。ボウチー監督の采配も含めて、現在のMLBにおいて突出した勝負強さです。不思議な程の強さと言って良いでしょう。この点では、SFの選手達は「ワールドシリーズは最終的には俺たちのもの」と考えているのではないでしょうか。

 こうしたSFにとっては、シリーズ序盤に接戦を演じて「打てずに最少得失点差で敗れる」ゲームが続くと、「これまでとは違う」と感じてしまうリスクがあるでしょう。1ゲーム位は落としても関係ない、いつでも逆転できると考えているチームが、1点差で連敗するようなら、焦りが生ずる怖れがあります。

 さて、以上の検討から占ってみましょう。

 ワールドシリーズ2014の行方について観れば、ジャイアンツが6分4分で有利と観ます。
 理由としては、

A. 打線の破壊力は明らかにジャイアンツの方が上ですので、ロイヤルズのホーム・カウフマンスタジアムで行われる初戦・第二戦のどちらかで、ジャイアンツが大量点で勝利を収めることがあれば、ロイヤルズは「連勝の夢から覚めて」自分たちのゲームが出来なくなる怖れがあること。

B. 両チームの先発投手陣は概ね互角と観ますが、SFには大黒柱のバムガーナ―投手が居ます。大試合では大黒柱の存在が数字以上に大切です。バムガーナ―投手の分だけ、SF先発投手陣の方が上だと思います。

 いろいろと勝手なことを書きましたが、好調の両チームが対戦する以上、当然ながら接戦が予想されます。接戦の中で、少しジャイアンツに分があるように思うのです。
 若くて、ワールドシリーズの経験が十分ではないロイヤルズにとっては、地元での初戦と第二戦がとても大事です。ここで自分達のゲームを展開できれば、このシリーズは互角の戦いとなるでしょう。
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