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HOME   »   サッカー  »  Jリーグに「反則自動判定」システムを導入して欲しい。
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 Jリーグが来季から導入する新しい仕組みについては前稿で書きましたが、もうひとつ、Jリーグに是非導入いただきたい仕組みがあります。

 それは「反則自動判定」システムです。

 サッカーの試合においては、時折「極めて悪質な反則」が行われます。それは反則を受けたプレーヤーの選手生命にかかわるものであったりします。

 こうした反則に対しては、過去から一貫して防止策やペナルティの強化が進められてきたのですが、いまだに無くなっていないのが現状です。

 記憶に新しい、ワールドカップ2014ブラジル大会における、ブラジル代表プレーヤー・ネイマール選手に対して行われた「背中への飛び膝蹴り」や、ロンドン・オリンピック2012における日本代表プレーヤー・永井謙佑選手に対して行われた「後ろからの太腿に対するキック」などは、ネイマール選手の背骨骨折、永井選手の太腿大怪我という結果に結び付き、両選手とも、その試合で即座にでピッチを後にするとともに、回復に長期間を要しました。

 「意図的で相手プレーヤーに大きなダメージを与える反則」は、絶対に根絶しなくてはなりません。これは、もはやスポーツではありません。

 現状、試合における反則は審判団が判定しています。主審と副審がチームとなって、反則を見逃さないようにしているのですが、こうした悪質な反則は「審判の眼の届かないところ」で行われることも多いのです。

 加えて、「その行為が、意図的なものか、プレーの流れの中にあるものか」の判定は、極めて難しいという側面もあります。
 もちろん「プレーの流れの中」で行われていようと、反則は反則なのですが、それが意図的であったかどうかによってペナルティの程度が違うのですから、見極めが必要になるのです。

 私は、悪質な反則によって幾多の素晴らしいプレーヤーがピッチを後にしてきたことを考慮する時、こうした反則は絶対に根絶して欲しいと思います。

 そこで、新システムの導入を検討いただきたいのです。

 現状の「ゴール判定」システムや来季から導入される「トラキャプ」システムの有り様を観ると、「ひとつのプレーに対して複数の映像が得られる」ように観えます。
 こうした技術を応用して、「プレー中の個々のプレーヤーを、常時3方向・4方向から映像で補足し続ける仕組み」を構築し、反則かどうかの判定に利用するということです。

 「蹴り」「肘打ち」「足踏み」「体当たり」「頭突き」「引き倒し」「押し倒し」等々、大きな怪我を誘発しかねない様々な反則について、多方向からの映像により判定を下すのです。見えない角度からの映像情報を利用して審判団が判定するという仕組みは、例えばNFLやMLBでは既に導入されていて、判定の厳密性向上に効果を挙げています。

 こうした仕組みが、まだサッカー競技に導入されているという話を聞かない理由も、いくつか挙げられそうです。

① サッカー競技は「試合の流れ・連続性」を大切にするスポーツであること

 例えば、ワールドカップ2010南アフリカ大会のイングランド対ドイツのゲームで、イングランドのランパード選手が放ったシュートは、大きくゴールインしていました。ボールがゴールラインの少し内側に入ったというのではなく、1m近く入っていましたが、そのボールがゴール内で跳ねて、その1バウンド目でゴール外に大きく飛び出してしまい、審判団の判定は「ノーゴール」となりました。
 ランパード選手は頭を抱えていましたが、ゲームが続行されていますので、抗議することも出来ません。

 サッカー競技というのは、ボールがラインを割るなどして、審判の笛が吹かれない限り「インプレー」なのです。従って、抗議や協議のタイミングがありません。
 打者が1人ずつバッターボックスに入り、3アウトで好守が交替するベースボールとは、全く異なる構造のスポーツなのです。

 こうしたサッカー競技の特質と、前述の「反則自動判定」システムは、なかなか馴染まないでしょう。
 インプレーであれば、選手も審判も当該システムの画面を観る暇がありません。

 もちろん、審判団が反則を見つけ、その反則を詳細に点検するということに対しては、このシステムが有効ですが、最も発見したいと考えている「審判が見つけられなかった反則」「審判に隠れて行った意図的な反則」の、当該システムによる発見・指摘を行うタイミングが難しいのです。

 例えば、当該システムの画面を見続ける「第五の審判」を導入したとして、第五の審判が反則を発見したとしても、そのことを伝え、試合を止めるタイミングが難しい。

 インプレーのサッカーの試合が、突然外部からの指示・警報により中断されるというのは、なかなか想像しにくいシーンであり、サッカー競技には馴染まない感じがします。

② 反則を受けた側の演技もサッカー競技の一部となっていること

 「重度の反則を受けたようには見えないのに、長々とピッチに横になる」とか「大袈裟に痛がる」といったシーンは、サッカーの試合でよく見られます。
 
 こうした「演技」というか、「ペナルティ誘発行為」「遅延行為」に対しても、これまで一貫して対応策が検討され、実施されて来ました。例えば、倒れている選手に対しては「直ぐに担架を用意して、当該プレーヤーをピッチの外に運び出す」といった方策です。

 しかし、いまだにこうした演技を根絶することが出来ないばかりか、ロスタイムに入った時などには、勝っているチームにとっては「有効な戦術」と言わんばかりの遅延行為としての演技や、得点を挙げるためのペナルティーキック獲得に向けた演技などが、時折見られます。

 加えて、例えば「倒れ方が上手いプレーヤー」も存在するのですから、これも技術の内いう見方もあるのでしょう。

 「反則自動判定」システムの導入に対しては、以上のような大きな障害が存在しています。「ぶつぶつと切れるゲームは観たくない。サッカーでは無い。」という見解が、その最たるものでしょう。
 しかし、「悪質な反則からプレーヤーを守る」という大目標は、何としても達成しなければなりません。サッカー競技の将来の為にも、悪質な反則は絶対に根絶しなければならないでしょう。

 「ゴール判定」システムが導入され始めた以上、「反則自動判定」システムが導入される可能性はあるのです。 
 そして、Jリーグには世界に先駆けての導入を期待したいと思います。

 日本代表チームの実力に対しては、世界中から様々な意見が出されることでしょうが、日本代表チームがフェアプレー精神溢れるチームであることは、世界の統一的な見方であろうと思います。
 その日本代表チームの礎となっているJリーグは、世界初の「反則自動判定」システム導入リーグとなるのに相応しいと思うのです。
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