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 ラグビーの南半球における最高峰リーグである「スーパーラグビー」に、2016年シーズンから日本チームが参加することが、12月3日に報じられました。

 この報道の大見出しを見て、まず思ったことは、「この場合の日本チームとは?」ということ。スーパーラグビーは、クラブチーム同士のリーグですから、日本から参加するのは日本の「トップリーグ」のチーム、例えばパナソニックやサントリーが参加するのかと思いましたが、「準日本代表チーム」として参加する形とのこと。これは、日本経済新聞スポーツ欄に記載されている通り「サッカーのUEFAチャンピオンズリーグに日本代表チームが参加する」のに似ています。

 他のチームは、ニュージーランドやオーストラリアや南アフリカのクラブチームで、日本のみが代表チームというのは、ややバランスを欠くような感じがしますが、彼我の力の差はそれ程に大きいということでしょう。

 オールブラックス(ニュージーランド代表)、ワラビーズ(オーストラリア代表)、スプリングボックス(南アフリカ代表)の対抗戦に、チェリーブロッサムズ(日本代表)が加わるのでは、現時点では勝負になりにくいと思われますから、こうした形を標榜したのでしょう。

 とはいえ、2016年3~8月(日本とは季節が逆)をシーズンとするスーパーラグビーに、日本代表チーム(準日本代表チームとも表記されています)が参加する意義は、とても大きなものだと思います。

1. チーム強化

 ご承知のように、ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカの3か国は、ヨーロッパのイングランド、スコットランド、ウェールズ、フランスなどの国々と共に、常に世界のラグビー界をリードする存在ですから、その各国の国内トップクラブチームが参加しているスーパーラグビーに参加することは、日本代表チームのプレーヤーやチームそのものの強化に資することは間違いないでしょう。

 特に、戦術面とゲーム中の細かいテクニックについては、ゲームを行っていく中で肌で感じて習得して行けるものだと思いますし、体格面で劣る中での効果的な動きに付いても繰り返して行うことが出来る試行錯誤の元で構築して行ける可能性があります。

 もちろん、この参加により世界ランキングに示されるような日本代表チームの相対的な力が直ぐに上がって行くとは思えません(そんなに簡単な筈がありません)が、見える部分見えない部分を含めて、想像以上の効果が期待できると思います。

2. 常時、代表チームを編成して行くことのメリット

 参加するチームは、日本国内の40名前後の選手で構成されるそうです。そして、この40人は入れ替えも可能というか、どんどん入れ替えて行くことになるのでしょう。
 こうした頻繁な選手の入れ替えを前提として、「準」日本代表チームと呼ばれるのだと思います。

 このような代表チームの有り様は、野球の「サムライ・ジャパン」チームに似ています。野球においても、常時日本代表チームを編成している形となっています。代表に選出されている個々のプレーヤーの意識は、いやが上にも高くなるでしょうし、代表「候補」選手にとっては「スーパーラグビー」に出場し、活躍することで、自らの実力をアピールし、代表入りを目指すことが出来るようになります。

 加えて、日本国内のゲームで力を発揮する選手と強力な海外チームとのゲームで力を発揮する選手の、タイプ別の把握もより容易かつ正確に出来るようになることでしょう。こうしたノウハウの蓄積は、日本ラグビー界にとって画期的なものとなりそうです。

3. 日本のラグビーファンへの素晴らしいコンテンツの提供

 スーパーラグビーに日本チームが参加する以上は、テレビ他のメディアによる放送が急増することが予想されます。

 これは、我が国のラグビーファンにとって画期的なことです。

 元三洋電機(現パナソニック)の田中史朗選手が2012年に、スーパーラグビーのハイランダーズに参加することになった時には、本ブログでも「田中史朗選手は野茂英雄選手になれるか」といった旨の記事を載せて注目しましたが、スーパーラグビーのゲームのテレビ放送はあまり増えませんでした。その点は、とても残念に思いました。

 今度は違うでしょう。
 サッカーにおけるUEFA-CLのゲームが数多く我が国のテレビでも放送されるようになり、日本のサッカーファンは「世界最高レベルのクラブチームの戦い」を、常時目の当たりにできるようになりました。ファンにとっては「この上ないエンターティンメント」となったのです。

 今度は、ラグビーファンの番です。
 新たなラグビーファンの創出に繋がることも、間違いないことでしょう。言い古された言葉ですが「百聞は一見にしかず」なのです。

4. 世界のラグビー界の人気復活の一助となるか。

 現在、世界のラグビー界は残念ながら人気低迷に泣いています。フィジカル・戦術共に極められてしまったため、なかなかトライが取れなくなってしまい、ロースコアゲームが増えてしまったために、ラグビー初心者にとっては「面白くないゲーム」ばかりとなってしまったのです。

 連続するルール変更は、人気低迷対策として行われているのですが、少しでもトライが取り易くなるようにとのルール変更も、直ぐに守備側の戦術が生み出され整備されてしまうため、決定的な対策にはなっていません。

 日本チームがスーパーラグビーに参加すること自体は、世界のラグビー界にとって根本的な人気回復策にはならないのでしょうが、しかし「新しい風」には成り得るでしょうし、またして行かなければならないでしょう。

5. 日本代表プレーヤーの発掘

 2016年3月からの参加であるため、2019年のワールドカップ日本大会には間に合いそうもないのですが、スーパーラグビーに日本チームが参加することで、他のチームのプレーヤーの中から「日本でプレーしてみたい」「日本代表入りを目指したい」というプレーヤーが出現する可能性があります。

 代表チームのメンバーに「国籍主義」を取るサッカー競技とは異なり、ラグビー競技は「協会主義」を取っています。つまり、自分がラグビーを行っている地域の協会の代表選手となれるというルールです。

 日本協会の規定では「3年以上日本に居住」していれば、代表入りの資格があることとなっていますから、例えば2016年9月から日本に居住を始めれば、2019年9月には日本代表としてプレーすることが出来るのです。
 これは、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催日程である2019年9月6日~10月20日に、ギリギリのタイミングということになります。

 スーパーラグビーの2016年シーズンは3月~8月ですので、自国のクラブチームに参加しているプレーヤーがシーズン終了後直ちに、日本のトップリーグのチームに参加し日本に移住したとしても、タイミング的には相当厳しいものとなります。
 従って、この項の最初に「2019年には間に合いそうもない」と書きました。

 とはいえ、日本のラグビーは2019年以降も営々と続いて行くものですから、ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカという「ラグビー先進国」のプレーヤーが、日本のラグビーに挑戦したり、日本代表入りを目指したりするチャンスは間違いなく増加しますし、ひいては日本代表チームの強化に繋がることとなるでしょう。

 私個人としては、まずは「項目3」がとても楽しみです。

 ラグビーのワールドカップや5か国対抗・3か国対抗といったゲームで、世界トップクラスのラグビーの素晴らしさを見せて来ていただきましたが、いずれも「国・地域の威信を賭けた戦い」ですので、守備的な重いゲームが多くなるのは止むを得ないことでした。

 一方、スーパーラグビーはクラブチーム同士のゲームですから、前述のナショナルチーム同士のゲームと比較すれば、より攻撃的で華やかなゲームが期待できると思います。観たことも無いような「派手な」プレーも展開されるのではないでしょうか。

 世界トップクラスのアスリート達によって展開されるラグビーを観ることが、本当に楽しみです。

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