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HOME   »   野球・ベースボール全般  »  黒田博樹投手 故郷に帰る。
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 元MLBニューヨーク・ヤンキースの投手で、FAとなっていて去就が注目されていた黒田博樹投手が日本プロ野球NPBの広島カープと契約したことが、12月27日広島カープから発表されました。
 1年契約、年俸は4億円+出来高と伝えられています。

 黒田投手は2007年以来8年振りのNPB広島カープ復帰となります。NPBに所属していたプロ選手が、MLBと契約しプレーした後、再びNPBの「同じ球団」に復帰するというのは、大変珍しいことです。おそらく、MLBで相応の活躍を魅せたプレーヤーとしては初めてのことでしょう。

 MLBでロサンゼルス・ドジャーズとニューヨーク・ヤンキースという、東西の人気チーム・「横綱級のチーム」に計7シーズン所属して、先発投手に期待される「シーズン30度以上の登板」を6シーズンで達成し、1シーズン平均188イニング強、2009年を除く6シーズンでは平均200イニング以上を投げています。これは「MLBの先発投手に求められる役割期待を完全にクリア」しているのです。

 そのため、2015年2月には40歳になるベテラン投手にもかかわらず、ヤンキースは残留を強く希望し、サンディエゴ・パドレスやロサンゼルス・ドジャーズが年俸20億円前後の高給を用意して、獲得を目指したのも当然のことでしょう。「黒田投手のMLBにおけるマーケットバリューは極めて高い」のです。

 ところが、黒田投手は「広島復帰」を決めたのです。

 「MLBのどのチームを選んでも年俸20億円は約束されているのに、何故4億円の広島を選んだのか」については、いろいろな理由があるのでしょう。

 プロスポーツプレーヤーが自分の仕事場を選ぶ際には、もちろん「年俸の多寡」も選択基準の重要な要素でしょう。
 しかし、黒田投手の立場になったつもりで(勝手に)考えてみると、今回はこの点はあまり大きな要素では無かったように感じます。

① MLBの先発投手として「仕事をやり切った」気持ちが強かったのではないか。

 これは、逆の面から観れば、責任感の強い黒田投手として「2015年シーズンで、MLBのスターターとしての投球をやり切る自信が無かった」ということになるのかもしれません。

  MLBで7シーズンに渡ってスターターを務めた黒田投手は、MLBのスターターを1シーズン続けることの難しさ・負担の大きさを、他のどのNPB出身先発投手より熟知している筈です。
  さすがに、「そろそろしんどい」と感じた可能性はあります。

  それでも、年俸20億円で契約してしまえば、2015年の成績がどのような内容であっても、余程のことが無い限り20億円を手にすることが出来るのですが、そこは「黒田投手の美学」が許さなかったのでしょう。
  この美学は「日本人の特質」にも通じるものが有ります。「何でもいいから、貰えるものは貰っておこう」という考え方は、多くの日本人は選択しないのです。
  さすがに「サムライ」と呼ばれる黒田投手ならではの選択だと感じます。

② 「自分へのご褒美」と考えたのではないか。

 さて、「MLBに別れを告げてNPBに復帰しよう」と考えた時に、黒田投手は迷わずに古巣・広島を選択したように観えます。

 もちろん、数年前から広島カープ側から黒田投手にアプローチし続けていたと伝えられていますから、広島からの「熱心な誘い」も大きな要因とはなったのでしょう。

 しかし、黒田投手が広島を選んだのは、「残り少ないプロ野球選手としての時間を自分の為に使いたい。少しはプロ野球選手としての時間を楽しみたい。」という気持ちがあったのではないかと感じます。

 1997年~2007年の広島時代は、エースとしての働きに大きな期待がかかり、2008年~2014年のMLB時代の特に後半は「1年毎・1試合毎が勝負。ダメならいつでも引退する」という決意のもとで、自らをギリギリのところまで追い込んだ日々を過ごしてきたのでしょう。加えて、MLB時代は「単身赴任」だったのではないでしょぅか。

 そうした「極めて高いプレッシャー」のもとで、これまで18年間のプロ生活を送ってきた黒田投手が、「自分へのご褒美」として、古巣での生活を選択したのではないかと思うのです。
 知人もファンも多く、慣れ親しんだ球団で、家族と共にプロ野球生活を送るという「贅沢?」を選択したのではないでしょうか。

 当然ながら、「自分へのご褒美」といっても、黒田投手が「気を抜いた投球」を見せることなど考えられません。心持ちが少し違うというだけで、高いプロ意識を保持する黒田投手は、復帰した広島カープでも全身全霊の投球を展開してくれることでしょう。

 さて、黒田投手のNPB復帰は、私達ファンにとっても朗報です。

 あの重厚なピッチングをNPBのゲームで観ることが出来るのです。黒田投手には「プレッシャーから解放された投球」を存分に展開していただきたいと思います。
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