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HOME   »   大相撲  »  [大相撲2015年1月場所] 6年振りの「水入り」大相撲!
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 大相撲2015初場所14日目の、逸ノ城と照ノ富士の取組は、幕内では6年振りの「水入り」大相撲となりました。

 立ち合いから「右四つがっぷり」の形になって長引くのは、両力士の取組では珍しいことではないのですが、今場所は「一層長引いた」のです。

 右四つがっぷりから攻めたのは逸の城でした。寄り立てたり、照ノ富士の上手を切りに行ったり、何度か攻めましたが、照ノ富士はこれを凌ぎます。
 そして取組の時間が3分を越えて、審判から「水入り」の声がかかりましたが、行司も滅多に無いことのためか対応が遅れ、水入りの声が両力士に伝達され、両力士の動きが止まったのは、立ち合いから3分17秒が過ぎた頃でした。

 暫くの休みの後、行司が両力士の脚の位置や組手を「水入り前の状態にセット」して、再開されました。
 再開後も、逸ノ城の攻め、照ノ富士の守りという「基本型」が続き、ついに逸ノ城が寄り切りました。トータルで5分近い「大相撲」でした。
 超満員の国技館内は「拍手喝采、雨あられ」。6年振りの水入り相撲が、「大相撲の将来を支えて行くであろう2人力士」の取組で観られたですから、この日の観客は「ツイていた」ということになるのでしょう。

 取組後の両力士は「疲れた。腕がバンバン。」といった共通したコメントでした。

① 「水入り」相撲の減少

 「水入り」相撲は、昔からそう多く見られるものでは無かったのですが、30年~40年ほど前なら「1場所に1番」位は見られた感じがします。
 さすがに「6年振り」ということはなかったのでしょう。

 「水入り」相撲の減少は、「四つ相撲の減少」を表している事象だと考えます。

 30~40年前の大相撲では「四つ相撲」が多かったのです。相四つ・喧嘩四つといった言葉も、頻繁に登場し、「この取組は喧嘩四つだから、どちらの力士の組手になるか」といったことが、勝敗予想において重要な要素だったのです。

 それが、「押し相撲」「離れて取る相撲」の台頭により、減少して行きました。

 代表的な例が、横綱・曙の相撲と横綱・武蔵丸の相撲だと思います。
 曙は「強烈な押し相撲」で一時代を築きました。武蔵丸は、組み合うことなく離れて取りながら、「もりもりと押して行く相撲」で土俵を席巻したのです。

 この2人の横綱の相撲は、それまでの「四つ相撲主体」であった相撲界を、大きく変えたように感じます。

 現在でも、「押し相撲」「離れて取る相撲」の力士の数が「四つ相撲」の力士数を上回っていますから、そもそも「がっぷり四つ」の相撲がなかなか見られないのです。「がっぷり四つ」の相撲でなければ、なかなか「水入り」相撲にはなりません。3分以上押し合ったり、離れて相撲を取り続けるというのは、無理なのでしょう。

② 「もっと早く勝負を付ける相撲」を取るようにしなければ・・・。

 この日のNHKテレビ放送の解説者は九重親方(元横綱・千代の富士)でした。
 この水入り大相撲について、「もっと早く勝負を付けるような相撲を取らなくてはいけない」と注文を出していました。

 「こんな相撲を取っていては、疲れが何日も残ってしまう。15日間の本場所で好成績を挙げようとすれば、早く勝負を付けられる相撲を取らなければならない」ともコメントしていました。

 さすがは千代の富士と感じました。
 本場所を15日間の競技として捕え、日々の取組に臨むという考え方。31回の優勝を誇る大横綱ならではの視点でしょう。

 私は、この「逸ノ城VS照ノ富士」の水入り大相撲に喝采を送りました。九重親方としても「取組としては高評価」を与えたのでしょうが、将来有る両力士にはアドバイスも送ったのでしょう。
 九重親方理指摘通り、その後の放送で「クタクタで両手がバンバン」という、両力士のコメントが紹介されました。

③ 「逸ノ城VS照ノ富士」は将来の「横綱同士の取組」?

 この大相撲を観て、このように感じたのは私だけではないでしょう。

 身長191cm・体重180kg・23歳の照ノ富士関と身長192cm・体重202kg・22歳の逸ノ城は、その体格・素質・運動能力・性格等を観れば、将来の横綱候補であることは、間違いないでしょう。

 照ノ富士と逸ノ城は、鳥取城北高校時代にも同じ寮の同じ部屋に住んでいた関係であり、逸ノ城は、何かあると照ノ富士にアドバイスを受けに行く、とも伝えられています。照ノ富士が「お兄さん役」なのです。

 これだけの「天賦の才」に恵まれた2人が、支え合って出世して行くというのですから、容易には止めることが出来ないでしょう。
 2014年11月場所・2015年1月場所と2場所連続で関脇の地位に居た逸ノ城は、6勝9敗と負け越しましたから、3月場所では平幕に落ちるでしょう。一方で、東前頭2枚目で8勝7敗と勝ち越した照ノ富士は、3月場所で新三役に上がることは確実ですし、関脇となる可能性も十分です。

 こうして、照ノ富士と逸ノ城は「三役の経験」も経験するのです。

 2015年中に、照ノ富士と逸ノ城が「大関に昇進」する可能性は低くないと感じますし、同時昇進も有り得るでしょう。
そして、白鵬を始めとする横綱陣にとって現在最大の脅威は、現在の大関陣では無く、この2人の力士であろうとも思います。

 大相撲人気が沸騰した2015年1月場所において、相撲の神様は「逸ノ城と照ノ富士という将来の横綱同士の取組」を、相撲ファンに印象づけてくれたような気がします。
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逸ノ城と照ノ富士の水入り大相撲  
Comment
172
高校時代からの先輩・後輩でしたか!
そうですか。
照ノ富士と逸ノ城がそういう関係だったとは
この先も三役、最後横綱につながっていくと
ほんとうに壮大なドラマになりますね。

先週末まで2週間あまり両国・錦糸町界隈は
外国人をよく目にしました。
大相撲人気はとても喜ばしいことです。
昨日の白鵬らしからぬ発言で物議でてますが
良い意味で注目されて来場所につなげてもらいたいです。

173
Re: コメントありがとうございます。
おっしゃる通りです。

デビューして1年しか経っていない逸ノ城はもちろん、
照ノ富士も大相撲キャリアはとても短いのです。

今後「相撲を憶えていけば」、どこまで強くなるのか
とても楽しみです。

引き続き、コメントよろしくお願いいたします。

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