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HOME   »   NFL  »  [スーパーボウル2015] 関係者の努力の結晶「テレビ視聴率49.7%・新記録」
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 2月1日に行われた第49回スーパーボウルのテレビ視聴率が49.7%に達し、歴代最高であった2013年ゲームの48.1%を上回り、新記録となったことが報じられました。

 「視聴率49.7%」というのは、絶対値としても驚異的な数字ですし、「インターネットの普及によりテレビ離れが深刻」であると言われている現代においては、一層その価値を増すものでしょう。
 加えて、「年々視聴率を上げてきている」ところが、最も素晴らしい点だと考えます。いわば「逆風下で記録を伸ばしている」のです。

 スポーツ大国アメリカにおいても、スーパーボウルに対する注目度が他を圧しているのは、ベースボールのMLBワールドシリーズ2014の平均視聴率8.2%、バスケットボールのNBAファイナルが同9.1%と報じられていることと比較しても明らかでしょう。
 視聴率の取り方や世帯視聴率とその他の違い、などから一概には比較できないという意見も、全く関係が無いと言える程の大差です。

 ベースボール・MLBは春から秋にかけて、バスケットボール・NBAは秋から春にかけて「毎日観て楽しむスポーツ」であり、アメリカの人達の生活に密着したスポーツとなっています。
 一方で、アメリカンフットボールNFLは「週に一度観るスポーツ」という、大きな違いがあります。位置付けの違いは有るが、ここに優劣は無いと感じます。

 とはいえ、「全米で最も注目されているスポーツ競技のゲーム」がスーパーボウルであることは、間違いないのでしょう。

 さて、テレビ離れが進行していると言われる時代に、スーパーボウルの視聴率は上昇傾向を堅持しています。
 これは、主催者であるNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)を始めとする関係者の皆々様の「多大なるご努力の賜物」であることも、間違いない様に感じます。

 「49.7%」ともなると、「アメリカンフットボールのファン」や「NFLのファン」だけが観たところで達成できる数字ではありません。スポーツにはそれ程興味が無いという人々や、他のスポーツのファンも巻き込んでいるのです。

 こうした「ファンや関係者以外の人達も見るもの」を「メジャーなもの」と言うのです。これは、スポーツに限らず、歌、映画、舞台といったエンターティンメント全般に共通しています。
 ファンだけを動員するのであれば、「今回のゲームの注目点」を強調すれば足りるのでしょうが、一般の方々を動員するとなれば、「アメリカンフットボールそのもの」「NFLそのもの」の面白さをアピールして行かなければなりません。
 ここが、とても難しいところでしょうし、全てのエンターティンメント業界にとって、常に頭を悩ませなければならないポイントなのでしょう。

 スーパーボウル2015をテレビで観ていて、気が付いたことがあります。
 「俯瞰の絵が多い」ということです。

 スクリメイジラインを挟んで、攻撃側と守備側がセットした状態は、「ほぼ100%」俯瞰の絵でした。斜め上35~45度位の角度からの絵だったのです。
 この絵は「両チームのラインの動きやクオーターバックQB・ラインバッカーLBの動き」がとてもよく分かります。
 つまり「アメリカンフットボールというスポーツのゲームがどんな動きをしているのか」が、とてもよく分かる絵を多用していたのです。

 まさに、「一般の人達にも分かる」ための配慮であったと感じます。

 例えば、ランニングバックRBが大きなゲインをしたとして、一般の人達は「RBの選手のスピードと身のこなし・ステップ」で抜いて行ったのだろうと見てしまうかもしれません。しかし、実際にはご承知のように、ラインメンがRBの走路を作っている、走るための穴を開けているのです。そして、相手のタックルを防ぐためにリードブロッカーも存在します。ひとりのRBを前進させるために、沢山のチームメイトが協力しているのです。
 ここが、アメリカンフットボール最大の魅力のひとつでしょう。

 このことは、ファンの方々なら皆ご存知です。しかし、おそらく年に一回・スーパーボウルでしかNFLを観ない、という方々はご存じないかもしれません。

 そういう状況下で、レギュラーシーズンゲームのテレビ放送の様に、「プレーヤー目線の絵」を多用すると、「プレーヤー同士がぶつかり合う迫力のシーン」は画面に映し出されますが、一般の方々からは「確かに迫力満点だが、いったい何をやっているのか分からない」といった意見も出て来そうです。

 そこで、スーパーボウルでしかNFLのゲームを観ない方々の為に「俯瞰の絵を多用した」のであろうと考えるのです。
 画面いっぱいに、屈強な男たちの、ものすごいスピードとパワーの激突が広がる、といった迫力はやや足りなくなるものの、攻撃側・守備側のチームが何を意図して戦い、何をやろうとしているのかは、とてもよく分かる放送でした。
 こうやって「NFLを、アメリカンフットボールを少しでも理解していただき、ファンになっていただく」ための工夫なのでしょう。
 素晴らしいやり方だと感じます。

 スーパーボウル2015の会場は、アリゾナ州のフェニックス大学スタジアムでした。2008年以来の使用であったと報じられています。
 このスタジアムは、7万人を優に超える収容人員を誇り、可動式の屋根を備えた、天然芝のスタジアムです。
 普段はNFLのアリゾナ・カージナルスのホームスタジアムでもあります。

 とはいえ、アメリカにはこのスタジアムより大きく、収容人員も多いスタジアムが他にいくつも在るのですが、何故フェニックス大学スタジアムが「8年間に2回も」スーパーボウルの会場となったのでしょうか。

 それは
① 前述の「俯瞰の絵」が撮れる位置に「テレビカメラをセットできる」構造のスタジアムであること(狙っている絵が撮りやすい構造)
② 雨などの天候に左右されずに「美しい映像」を全米・全世界に流せること
③ 綺麗な天然芝が整備されていること

 といった理由からでしょう。

 アメリカ最大のスポーツの祭典は、「NFLにとって最も重要な広告媒体」なのです。そして、この広告に失敗は許されません。観ている人が多ければ多いほど、失敗も目立つのです。
 せっかくの「NFLファン予備軍」の方々を失望させることとなっては、元も子もないのです。

 ちなみに、前回2008年のフェニックス大学スタジアムにおけるスーパーボウルの視聴率は43.3%でした。これは「当時の新記録」でした。
 そして2015年、同じ会場で49.7%という新記録を再び達成しました。このスタジアムは、「視聴率を稼げるスタジアム」なのです。

 この8年間で6.4%(49.7-43.3)も視聴率を引き上げたことに対する、NFL関係者・テレビ関係者の皆さんのご努力には、感心させられます。この8年間は、インターネットが世界中に普及して行った8年間でもあるのですから。

 おそらく、何十種類もの革命的な取組や地道な取り組みを、取捨選択しながら絶え間なく展開し続けているのでしょう。

 人気が下降気味のスポーツ競技・種目の関係者の皆さんの中に「NFLは人気が有っていいなあ」と羨む方が居るとしたら、NFL関係者の不断の努力に眼を向けるべきなのではないでしょうか。
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