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HOME   »   高校野球  »  [センバツ2015] 予想を大きく超えた準決勝の2試合
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 3月31日に行われた、大阪桐蔭VS敦賀気比、浦和学院VS東海大四、の準決勝2ゲームは、戦前の予想や甲子園大会の常識・記録を大きく超える内容となりました。

① 雪国チームが快勝したこと

 福井県の敦賀気比高校と北海道の東海大四高校は、ともに雪が多い地域のチームです。雪解けもままならぬ時点で開始される春の甲子園大会では、練習量や実戦感覚といった諸点で、相当なハンディキャップが存在するように思われますが、その2チームが決勝に進出したのです。

 福井県のチームとしては1978年の福井商業高校以来37年振りの、北海道代表チームとしては1963年の北海高校以来52年振りの、決勝進出という事実を見ても、こうした地域のチームが甲子園大会の決勝戦に駒を進めることの難しさが、よく分かります。

 加えて、2015年大会は、決勝進出の2チームが共に雪国のチームだったのです。これは史上初のことです。

 甲子園大会の歴史を踏まえた、準決勝前の予想を超える結果であったと感じます。

② 現代の強豪校を破っての勝利

 大阪桐蔭と浦和学院の両校は、現代の高校野球の名門校であり、甲子園大会の優勝経験も保持する強豪校です。

 敦賀気比と東海大四は、この両チームを破ったのです。それも快勝でした。

 「くじ運に恵まれた」とか「相手チームの大ミスにより」勝ったといった誹りを受ける心配は皆無でしょう。

 「21世紀のPL学園」と呼ばれる大阪桐蔭と敦賀気比は、夏の甲子園2014の準決勝でも対戦し、打ち合いの末15-9で大阪桐蔭が勝っています。

 春の甲子園2015でも準決勝で戦うこととなった両チームが、現在の高校野球界のトップクラスに君臨するチームであることは間違いないでしょう。そして、今度は敦賀気比が11-0で圧勝したのです。

 浦和学院は春の甲子園2013の優勝チームであり、常に埼玉県そして関東地区の高校野球をリードする存在です。
 そのチームを東海大四は3-1で下しました。浦学に先制を許しながら直ぐに逆転し、その後はキッチリと守り切った試合振りは、どちらが甲子園常連校か分からない印象でした。

 「大阪桐蔭VS敦賀気比」「浦和学院VS東海大四」という、準決勝の2つのカードを観て、敦賀気比と東海大四が決勝に進出すると予想することは、甲子園大会のファンであればあるほど、難しいことなのではないでしょうか。

③ 驚異的なプレーの数々

 大阪桐蔭VS敦賀気比のゲームを決めたのは、敦賀気比の6番打者・松本選手の「2打席連続・満塁ホームラン」でしょう。

 ゲームの1回と2回に飛び出した2本のホームランは、強烈なダメージを相手チームに与えたと思います。もちろん、「2ホームランで8打点」という数字上の威力も大きいのですが、それ以上に「プレーとしてのインパクト」が大きかったのではないかと考えます。

 さすがの常勝軍団・大阪桐蔭高校チームをも意気消沈させるプレーだったのでしょう。何しろ「甲子園大会の歴史上初めてのこと」なのですから。歴史を塗り替えるプレーだったのです。

 夏の甲子園2014の準決勝でも、先制を許した大阪桐蔭ですが、このときはグイグイと追い上げて逆転しました。9-15で敗れた敦賀気比ナインにとっては「9点取っても勝てないのか」という感じであったと思いますが、リベンジを期した今大会は「得点の形が違った」のです。

 エース・平沼投手の好投もあって、11-0での快勝となったゲームですが、あの大阪桐蔭打線が、いかに大会屈指の好投手とはいえ平沼投手から「1点も取れない」というのも意外ですので、やはり先制パンチのインパクトの大きさを感じます。

 一方の東海大四チームでは、エース・大沢投手の変幻自在かつ攻撃的というか「思い切った投球」が印象的でした。

 例えば、3-1と東海大四がリードして迎えた9回表の浦和学院の攻撃。2アウトながらランナー1・2塁と、長打が出れば同点・逆転という場面で、大沢投手は浦学の1番打者・諏訪選手に「チェンジアップを多投」しました。
 私の記憶では、多投というより、投じた6~7球の「全球がチェンジアップ」でした。
 これは、こうした緊迫した場面で、好打者を迎えた局面では、「相当に思い切った投球」でしょう。

 大沢投手・小川捕手のバッテリーは、この打者にはチェンジアップで勝負と決めたからには、徹底的にチェンジアップを投じたのです。「打者の眼が慣れる」といった観点から、ボール球になるストレートやカーブを交えるといった戦術は取らず、とにかくチェンジアップを投げ続けました。

 このプレーも「従来の常識を大きく超えていた」と思います。

 さて、2015年の第87回選抜高校野球大会決勝戦は、敦賀気比と東海大四のカードになりました。どちらのチームが勝っても「春夏を通じての甲子園大会初優勝」であり、東海大四が勝てば「北海道勢初の春の甲子園制覇」、敦賀気比が勝てば「春夏を通じて北陸勢初の甲子園大会優勝」ということになります。

 この極めてフレッシュなカード自体が、甲子園大会の歴史を変える今大会最大の事実であることは言うまでもありません。
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