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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム141] キャリア3戦目で桜花賞を制した ハギノトップレディ号
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 桜花賞が迫って来ました。待ちに待ったクラシックシーズンの始まりです。

 2015年の桜花賞は、「3頭の3戦3勝馬」に注目が集まっています。もし、この3頭の中から優勝馬が出るとすれば、4戦4勝の桜花賞馬が誕生することになります。

 さて、クラシック競走の最初に行われるのが「桜花賞」ですから、桜花賞馬にはキャリアの浅い馬が存在します。
 例えば2011年のマルセリーナは4戦目の優勝でしたし、2004年のダンスインザムード、2003年のスティルインラブも4戦目でした。また、2007年のダイワスカーレットや2009年のブエナビスタは5戦目の桜花賞制覇でした。

 そして、史上唯一の3戦目桜花賞優勝馬が1980年のハギノトップレディなのです。

 1979年8月に函館でデビューしたハギノトップレディは、1000m57秒2の日本レコードで圧勝しました。2着馬に2秒差の、とてつもない勝利でした。母にイットーを持つハギノトップレディですから「さすがは『華麗なる一族』の牝馬」と評されたものです。

 しかし、この後ハギノトップレディは脚を痛めて休養に入りました。2歳の8月と早いデビューであったにもかかわらず、桜花賞前に2走しか出来なかった理由がここにあります。

 明けて3歳となったハギノトップレディは、2戦目として桜花賞指定オープンに臨み、3着を確保して桜花賞の出走権を得ます。

 そして、2戦1勝・3着1回の戦績で桜花賞に臨んだのです。
 「故障明けの1勝馬」を、しかしファンは高く評価して2番人気となったハギノトップレディは、桜花賞前半の800mを45秒台の快速で逃げて、直線では二の脚を使って逃げ切りました。
 ハギノトップレディのレースで時々見られる、見事な「二の脚」でした。

 この後、オークスで17着に大敗した時には「距離の壁」と言われましたが、2戦目の3着、オークスの大敗は、ともに「不良馬場」でした。実際には、ハギノトップレディは「重下手」であったのだろうと思います。

 3歳の秋になって、当時の牝馬3冠の最終レース・エリザベス女王杯に臨んだトップレディは、2400mの距離の為か3番人気となりましたが、キッチリと逃げ切りました。このレースでも「二の脚」が印象的でした。
 この年、ハギノトップレディは最優秀4歳牝馬(現在の最優秀3歳牝馬)に選出されました。

 4歳になったトップレディは、高松宮杯に優勝しました。母イットーに続く、母仔2代制覇でした。この時にも「さすがは『華麗なる一族』」と評されました。
 確かに、この時期は弟のハギノカムイオーとともに、キューピット号の牝系子孫を指す「華麗なる一族」が大活躍していたのです。

 ハギノトップレディ号、父サンシー、母イットー、母の父ヴェンチア。通算成績11戦7勝。主な勝ち鞍、桜花賞、エリザベス女王杯、高松宮杯(現、高松宮記念)。
 父サンシーはフランスダービー(ジョッケクルブ賞)2着、母イットーは高松宮杯、スワンステークスなどに優勝し、当時の最優秀3歳牝馬・最優秀5歳牝馬に選出された名牝です。

 良血かつ優秀な競走成績となれば、その仔にも期待がかかるものですが、皆さんもご承知のように、こうした名牝は中々良い仔に恵まれないものです。

 ところがハギノトップレディは、この点でも素晴らしい実績を残しました。滅多に無いことだと感じます。

 繁殖牝馬となったトップレディは、1986年に「天馬」トウショウボーイの仔を宿します。
 トウショウボーイ×ハギノトップレディ=ダイイチルビーなのです。

 ダイイチルビーは1991年の安田記念とスプリンターズステークスに優勝しました。惜しかったのは高松宮杯で、ダイタクヘリオスにハナ差の2着でした。もし勝っていれば、イットー→ハギノトップレディ→ダイイチルビーの牝馬3代同一重賞制覇だったのです。
 いずれにしても、一流牡馬と互角以上の戦いを演じる「華麗なる一族の牝馬」の力を、まざまざと見せつけた強さでした。

 史上最短・3戦目で桜花賞に優勝したハギノトップレディ。
 名門に生まれながら、競り合いにも滅法強い逃げを魅せ、G1ホースを含む10頭もの子供を残しました。
 
 まさに「名牝」です。
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