FC2ブログ
HOME   »   競馬  »  [アメリカ競馬] アメリカンファラオ号 37年振りの三冠達成!
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 2015年、アメリカ競馬に三冠馬が誕生しました。

 ケンタッキーダービー、プリークネスステークスを連勝して6月6日のベルモントステークスに臨んだアメリカンファラオ号が、2着馬に5と1/2馬身の差を付けて圧勝したのです。

 このニュースには驚かされました。

 本ブログでも採り上げている通り(2014年7月20日の記事「アメリカのクラシック三冠馬(その1)、2014年7月21日「アメリカのクラシック三冠馬(その2)ご参照」、アメリカ競馬においては、1978年にアファームド号が三冠馬になって以来、三冠馬は誕生していなかったのです。

 競馬全体のレベルが上がったことや、スペシャリスト化が進んだことなどを要因として、2000mのケンタッキーダービー、1900mのプリークネスS、2400mのベルモントSの3レースを1か月余りの間に勝ち切るのは、相当難しいことになっていると考えていました。

 特に、2冠を制した後のベルモントSが鬼門でしたから、アメリカンファラオも苦労するであろうと感じていたのですが、前述の通りの圧勝だったのです。

 5月2日のケンタッキーダービーは接戦でした。
 4コーナーを3番手で回ったアメリカンファラオは、直線入口で先行馬に並びかけて直線半ばまで競り合いを続け、最後に振り切って1馬身差で優勝しました。
 前評判通りの強さを見せたとはいえ、同期生との力の差はそれほど大きなものでは無いという印象でした。

 そして5月16日のプリークネスSを迎えます。田んぼのような馬場でした。
 このレースでアメリカンファラオは逃げました。終始先頭を走り、4角を2番手に1馬身差位で回り、直線に入るとぐんぐんと差を広げます。2着馬に7馬身差を付けたところがゴールでした。

 「これは強い」というレースでした。

 5月2日から16日までの2週間の間に、アメリカンファラオは一層強くなったというか、相当強くなったように観えました。「二冠馬から三冠馬に成長した」とも言えるのかもしれません。

 迎えた6月6日、ベルモントSでもアメリカンファラオは逃げました。プリークネスSと同様に「付かず離れず」の逃げ、2番手を離すわけでは無く、しかし2番手の馬が並びかけて来ると少し前に出るという、「相手を見ながらスピード調整」しているような逃げでした。
 直線に入るとエンジンを全開して後続馬との差を広げ、5・1/2馬身差で優勝したのです。

 2400mの距離への不安を全く感じさせない勝利でしたし、どろどろのプリークネスSと良馬場(アメリカ競馬では「速い馬場」)のベルモントSの両方で圧勝したのですから、アメリカンファラオの強さは本物であり、環境適応力も非常に高いことになります。

 アメリカンファラオ号、父パイオニアオブザナイル、母リトルプリンセスエマ、母の父ヤンキージェントルマン。通算成績8戦7勝。
 その名前からも窺い知れるように、アメリカンファラオの馬主はエジプトの方だと報じられています。そうすると、その父パイオニアオブザナイルも同じ馬主さんの馬だと思われるのです。その馬主さんのアメリカ競馬における最初の世代の馬がパイオニアオブザナイル(古代エジプトの母たる「ザ・ナイル(ナイル河)」からの開拓者)であり、「アメリカ競馬の王に成り得る素質馬」に「ファラオ(古代エジプトの王様のこと)」という名を付けたのではないかと推測むできます。

 さて、アメリカンファラオが唯一1着を逃したのは2歳(2014年)の8月のデビュー戦で、5着でした。後の成績を見ると、仕上がっていなかったのではないかと感じられます。

 第2戦以降のアメリカンファラオは、「7勝の平均着差5馬身強」を見ても分かるように、2着馬に大きな差を付けての勝利を続けました。ケンタッキーダービーの1馬身差が「珍しい僅差」なのです。
 規則正しく頸を前後させて、力強く前駆を掻き込むフォームでぐんぐん前進する走りを続けています。

 また、父の父エンパイアメーカー、その父アンブライドルド、その父ファピアノを経て、あのミスタープロスペクターに繋がります。
 ご承知のように、ミスタープロスペクターは「20世紀終盤の世界最高の種牡馬」です。

 ミスタープロスペクターの父はレイズアネイティブ、その父はネイティブダンサーなのです。「強きアメリカ競馬」の系譜が生んだ三冠馬なのでしょう。(2015年2月1日の記事「『灰色の幽霊』と呼ばれた名馬ネイティブダンサー号、2月6日「『ザ・プリンス』マジェスティックプリンス号」ご参照)

 さらに注目したのは、アメリカンファラオの祖父にあたるエンパイアメーカーが、現在北海道の日本軽種馬協会・静内種馬場で供用されていることです。
 日本軽種馬協会の種牡馬ですから種付料も高額では無く、2~3百万円と報じられています。「アメリカ三冠馬の血脈」が日本に在るのです。
 サンデーサイレンス系(ヘイロー系)全盛の日本競馬に、新しい風を吹き込んでくれることでしょう。

 「37年振りの三冠馬」アメリカンファラオの伝説は、今始まったばかりです。
関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
ゴールデンステイト・ウォリアーズ NBAファイナル2015を制す!
NEW Topics
[温故知新2020-女子テニス6] 「豪打」と「悲劇」 モニカ・セレシュ選手
[温故知新2020-陸上競技8] 男子円盤投げ オリンピック金メダリストの記録
[PGAツアー2019~20(無観客)] ダスティン・ジョンソン選手 今期初優勝
[NPB2020(無観客)] ロッテマリーンズ 8連勝!
[競馬コラム271・宝塚記念2020] 「重巧者」 クロノジェネシス 圧勝!
[温故知新2020-男子水球] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[NPB2020(無観客)] 山川穂高選手の逆転3ランホームラン
[温故知新2020-競泳6] 女子200m平泳ぎ 日本チーム「伝統」の種目
[競馬(無観客)] 宝塚記念2020の注目馬
[セリエA2019~20(無観客)] 再開!
[プレミアリーグ2019~20(無観客)] 再開!
[PGAツアー2019~20(無観客)] ベテランの戦い
[NPB2020(無観客)] 開幕3連戦の結果
[温故知新2020-陸上競技7] 女子円盤投げ オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳5] 男子4×200mフリーリレー 日本チームの復活
[温故知新2020-男子ホッケー] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[NPB2020(無観客)] 6月19日 歴史的な開幕
[競馬コラム270-日本馬の海外挑戦13] 2010年 ブエナビスタとナカヤマフェスタ
[温故知新2020-女子テニス5] 「強烈無比なフォアハンド」 シュテフィ・グラフ選手
[温故知新2020-男子テニス6] 初代「ザ・オールラウンダー」 ピート・サンプラス選手
[温故知新2020-女子バレーボール] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[リーガ・エスパニョーラ2019~20(無観客)] 再開!
[PGAツアー2019~20(無観客)] トーナメントの再開!
[温故知新2020-陸上競技6] 男子砲丸投げ オリンピック金メダリストの記録
[ラグビー日本選手権2006・2回戦] 早稲田大学チーム トヨタ自動車チームを破る
[温故知新2020-競泳4] 男子200m平泳ぎ 日本チームの「お家芸」
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] バイエルン 圧倒的な攻撃力
[温故知新2020-女子テニス4] WTAツアー歴代最多勝 マルチナ・ナブラチロバ選手
[温故知新2020-陸上競技5] 女子走り高跳び オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-男子バレーボール] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 長谷部誠選手 309試合出場!
[温故知新2020-男子テニス5] 「フラットの強打」 ジミー・コナーズ選手
[UEFA-EURO2000準決勝] フランス ポルトガルとの死闘を制す
[温故知新2020-競泳3] 男子100m背泳ぎ 日本チームのメダル独占
[競馬(無観客)] 安田記念2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス3] 「アイス・ドール」 クリス・エバート選手
[温故知新2020-男子テニス4] 黒人プレーヤーの先駆者 アーサー・アッシュ選手
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 鎌田大地選手 2試合連続ゴール
[競馬コラム269] オークス2020のデアリングタクトと日本ダービー2020のコントレイル
[温故知新2020-陸上競技4] 男子走り幅跳び オリンピック金メダリストの記録
[ブンデスリーガ2019~20・第27節(無観客)] バイエルン・ミュンヘン 圧勝
[温故知新2020-女子テニス2] アメリカの英雄 ビリー・ジーン・キング選手
[競馬(無観客)] 東京優駿(日本ダービー)2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
Entry TAG
アメリカンファラオ号・2015年アメリカ競馬三冠!  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031