FC2ブログ
HOME   »   サッカー  »  [サッカー] U-20女子WC準決勝 日本対ドイツ
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 昨日9月4日に日本の国立競技場で行われた、FIFA U-20女子ワールドカップ準決勝日本対ドイツのゲームは、ドイツが3-0で日本を下し決勝に進出しました。ヤングなでしこは、同ワールドカップで初めて準決勝に進出しましたが、残念ながら3位決定戦に回ることとなりました。

 このゲームは、開始30秒のドイツの先取点が大きくものをいい、試合は終始ドイツペース。いつの時代も同じですが、サッカーゲームにおける先取点はとても重いものです。

 私がサッカーを観る時に、第一のポイントとするのは「体力」。90分間、延長も含めれば120分間を戦い抜く「体力」を備えたチーム・プレーヤーかどうか、です。持久力を十分に備えた体力が望まれるところですが、試合時間の中で上手に体力の配分を行う能力も「体力」の内です。スポーツは種目により、競技時間が異なりますが、各々の競技時間を戦い抜く体力・マネジメント力の有無が、勝敗を分ける第一のポイントだと思います。

 第二のポイントは「走力」。サッカーは、相手のゴールにボールを入れるゲームですので、相手のゴール近くまでボールを運ばなくてはなりません。運ぶ方法は、走ることと蹴ることの二つ。蹴る場合でも、走りながら行うことが多いので、いずれにしても「走力」がベースとなります。
 「走力」の内訳として、「速く」「バランス良く」「ストップと始動が自在であること」があります。多くの競技の基本である「走力」は、サッカーにおいても極めて重要です。走力で勝ることは、全てのプレーで優位に立つための基本です。

 第三のポイントは「キック力」。フットボールと言うぐらいですから、ボールを蹴る能力が重要なのは当然です。キック力の中でも特に重要なのは、その「強さ」「速さ」です。強くて速いボールを蹴る能力が大切。強く蹴れれば長いパス・シュートが出来ますし、速く蹴れれば相手選手にボールを取られにくくなります。「正確さ」は、この強さ・速さのベースの上に、必要なものとなります。スピードの不足した短いパスであれば、多くのプレーヤーが正確に蹴ることができます。相手より優位に立つためには、強くて速いキックを蹴る時に、精度が高くなければなりません。「キックの正確さ」は、強さと速さを備えたものでなければ意味がありません。

 この「3つのポイント」は互いに関連していますし、どれが不足してもあるいはどれが相手より劣後していても、サッカーという競技で相手に勝つことは難しくなります。
 この3つのポイントの次段階の要素としては、「ボールテクニック」「システム・フォーメーション」「戦術・作戦」「体格」等がありますが、これらの要素は「3つのポイント」が充実していることを前提とした要素ということになります。3つのポイントが不十分な状況でのテクニックの練習・披露やシステムの検討は、無意味というよりは有害だと思います。

 サッカーの普段の練習は、この3つのポイントを鍛えることが、個々のプレーヤーとしてもチームとしても、とても大切です。走力・キック力を鍛え向上させ、その走力・キック力を維持する体力を身に付けていくことが、サッカーの練習ではないかと思います。

 一方、試合では3つのポイントが全て相手より優位にあることは少ないので、彼我の力量比較を、個々のプレーヤー毎に行った上で、戦術・戦略を練り上げることが必要になります。

 自チームを構成する個々のプレーヤーの力量の度合いや強み・弱みを把握し、システムを決めていく。理想的には、相手チームの力量・個々のプレーヤーの特徴を把握したうえで、自チームのシステムを変更していくのでしょうが、練習時間の関係もありますので容易なことではありません。まずは、自チームにマッチしたシステムの構築・定着が優先されるのでしょう。

 さて、こうした見方から、頭書のゲームを観て行きましょう。

「体力」面は、日本とドイツには大差はありませんでした。両チームとも終盤は疲れが見えましたが、比較の上では大きな違いはなかったと思います。リードされているチームは、精神的な影響で疲れが見えやすいものですが、ヤングなでしこは立派なプレー振りであったと思います。

「走力」面は、ドイツの方が勝っていました。特に、まっすぐ走るスピード・力強さ・バランスの良さには素晴らしいものがあり、日本選手は何度も振り切られる、ついていけないというシーンが生まれました。

「キック力」面も、ドイツが勝っていました.パスのスピードや長さ、時々見せたミドルシュートの強さ・スピードは素晴らしいものでした。日本とドイツには大きな差があったと思います。

 3つのポイントの内、2つのポイントで相当優位にあったドイツが3-0で勝利を収めたのは、残念ながら妥当です。こうしたゲームでは、劣位にあるチームは先取点を取ることで互角の戦いに近づけて行けるのですが、キックオフから30秒で逆に得点されてしまっては万事休しました。この差は、現時点では戦術・戦略の検討・実施により埋めきれるものではないように感じました。

 ヤングなでしこのテクニックは、ベスト8までの走力・キック力がドイツチームに比べて劣っているチーム相手には有効でしたが、世界トップクラスの走力・キック力を持つドイツチームには通用しなかった、ということになるのでしょう。

 とはいえ、初めて世界ベスト4に進出したことは大いに誇るべきことで、ヤングなでしこには大きな自信となるものでしょう。加えて、ドイツ戦で現在の世界最高水準のサッカーを肌で感じることができたのは大きな財産です。日々の練習・試合のやり方が、大きく変わり、ヤングなでしこは個人としてもチームとしても、一層強くなるものと思います。

 さて、三位決定戦です。ベスト4進出は素晴らしいことですが、大活躍の「証」としてのご褒美も欲しいところですし、何と言っても地元開催の大会です。
現時点の3つのポイントの地力を十分に発揮して、特にイーブンボールで怯まずに競ることに留意すれば、良い戦いができそうです。朗報を待っています。


関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[サッカー] サッカーのはじまり
NEW Topics
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
[競馬(無観客)] 優駿牝馬(オークス)2020の注目馬
[温故知新2020-陸上競技2] 男子1,500m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-陸上競技1] 男子100m オリンピック金メダリストの記録
[ラグビーワールドカップ2011プールA] 日本チーム フランスチームを相手に65分まで4点差の健闘
[温故知新2020男子テニス-1] ウィンブルドンを勝てなかった イワン・レンドル選手
[競馬コラム268・ヴィクトリアマイル2020] 感動的なレース
[FIFAワールドカップ1986決勝] アルゼンチンチーム 2度目の優勝
[競馬(無観客)] ヴィクトリアマイル2020の注目馬
[NPB・MLB2020] 「開幕」に向けての動き
[ブンデスリーガ2019~20] 無観客での再開へ
[競馬コラム267-日本馬の海外挑戦12] 2009年 牝馬の挑戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ブラジルチーム 貫録の勝利
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] 日本チーム 史上初のPK戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ランパード選手 「幻」のゴール
[Jリーグ2020] イニエスタ選手のオンライントークショー
[競馬(無観客)] NHKマイルカップ2020の注目馬
[NBA2020] 個人トレーニング再開に向けての動き
[UEFA-EURO2012-グループD] イングランドとフランスの激突
[競馬コラム266-天皇賞(春)2020] フィエールマンの連覇とC.ルメール騎手の天皇賞4連勝
[UEFA-EURO2012-グループB] ポルトガル デンマークとの接戦を制す
[競馬コラム265・下鴨ステークス2020] スズカルパン 100戦出走達成!
[UEFA-EURO2012-グループA] 開幕戦 ギリシャチーム 驚異の粘り
[UEFA-EURO2012-グループD] フランスチームの堅守
[競馬(無観客)] 天皇賞(春)2020の注目馬
[UEFA-EURO2012-グループC] イタリアとクロアチア 一歩も引かず
[競馬コラム264-日本馬の海外挑戦11] 2007年 シンガポール競馬への進出
[UEFA-EURO2012準々決勝] クリスティアーノ・ロナウドVSチェフ
[競馬コラム263-日本馬の海外挑戦10] 2006年 ハーツクライとデルタブルース
[スーペルコパ2020準決勝] FCバルセロナ よもやの敗退
[UEFA-EURO2012準決勝] 「怪物」バロテッリ選手の2ゴール
[マラソン2020] 「心臓破りの丘」 山田敬蔵氏 逝去
[競馬コラム262-日本馬の海外挑戦-9] 2005年 ゼンノロブロイとハットトリック
[MLB2020・MVPランキング] バリー・ボンズ選手の凄さ
[フィギュアスケート2020春・世界ランキング] 羽生選手、紀平選手が共に1位
[NPB2020] 菅野智之投手 超絶の仕上がり
[高校野球2020] 花巻東高校 女子野球部が練習開始
[大相撲2020] 豊ノ島の引退
[UEFA-EURO2008決勝] スペインチーム 黄金時代の幕開け
[UEFA-EURO1976準決勝] 降りしきる オランダチームの涙雨
[競馬(無観客)] 皐月賞2020の注目馬
[UEFA-EURO1984準決勝] フランスチーム ポルトガルチームとの「死闘」を制す
[NPB2020] 関根順三氏 逝去
[FIFAワールドカップ1994決勝] ブラジルチーム 4度目の優勝
Entry TAG
ヤングなでしこ   U-20女子サッカーワールドカップ     
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031